JP2010080690A - 有機el素子、電子写真方式プリンタの光源、並びに電子写真方式プリンタ - Google Patents

有機el素子、電子写真方式プリンタの光源、並びに電子写真方式プリンタ Download PDF

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秀信 柿本
Jun Oguma
潤 小熊
Masahiro Uchida
昌宏 内田
Shunichi Seki
関  俊一
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Abstract

【課題】寿命特性に優れた有機EL素子を提供する
【解決手段】下記式(1)で表される繰り返し単位および下記式(2)で表される繰り返し単位を含むブロック(A)と、下記式(3)で表される繰り返し単位と下記式(4)で表される繰り返し単位とを含み、下記式(5)で示される条件を満たす共重合体を含む発光層が、陽極および陰極からなる電極間に設けられた有機EL素子を提供する。

−Ar1− ・・・式(1)

−Ar2− ・・・式(2)

−Ar3− ・・・式(3)

−Ar4− ・・・式(4)
〔式中、Ar1およびAr4は、アリーレン基を示す。Ar2は、アリーレン基または2価の複素環基を示す。Ar3は、2価の芳香族アミン基を示す。また、Ar1とAr2は同一ではない。〕

10≦Mw/Mw A≦40 ・・・式(5)

〔式中、Mwは、共重合体全体のポリスチレン換算の重量平均分子量を表し、Mw Aは、ブロック(A)のポリスチレン換算の重量平均分子量を表す。〕
【選択図】図1

Description

本発明は、有機EL素子、電子写真方式プリンタの光源、並びに電子写真方式プリンタに関する。
高分子量の発光材料や電荷輸送材料は溶媒に可溶で塗布法により有機EL素子における発光層を形成できることから種々検討されている。
例えば、繰り返し単位として、アリーレン基であるフルオレンジイル基を含むブロックを有する共重合体を含有する発光層を有する有機EL素子が知られている(特許文献1)。
特表2005−515264
上記公知の有機EL素子は、その寿命特性が必ずしも十分ではないという問題があった。
そこで、本発明の目的は、寿命特性に優れた有機EL素子を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明を成すに到った。
即ち、本発明は、下記式(1)で表される繰り返し単位および下記式(2)で表される繰り返し単位を含むブロック(A)と、下記式(3)で表される繰り返し単位と下記式(4)で表される繰り返し単位とを含み、下記式(5)で示される条件を満たす共重合体を含む発光層が、陽極および陰極からなる電極間に設けられた有機EL素子を提供するものである。

−Ar1− (1)

−Ar2− (2)

−Ar3− (3)

−Ar4− (4)
〔式中、Ar1およびAr4は、それぞれ独立に置換基を有していてもよいアリーレン基を示す。Ar2は、置換基を有していてもよいアリーレン基または置換基を有していてもよい2価の複素環基を示す。Ar3は、置換基を有していてもよい2価の芳香族アミン基を示す。また、Ar1とAr2は同一ではない。〕

10≦Mw/Mw A≦40 (5)

〔式中、Mwは、共重合体全体のポリスチレン換算の重量平均分子量を表し、Mw Aは、ブロック(A)のポリスチレン換算の重量平均分子量を表す。〕
本発明の有機EL素子は寿命特性が良好であり、非常に有用である。本発明の有機EL素子は、タンデム型電子写真方式プリンタの光源等に有用である。また、タンデム型電子写真方式プリンタの光源等に用いるためには、感光体ドラムの受光波長から鑑みて、発光色が赤色である有機EL素子(600nm−800nmに蛍光のピーク波長を有する有機EL素子;赤色発光性有機EL素子)であることが好ましい。
本発明の有機EL素子に含まれる共重合体は、前記式(1)で表される繰り返し単位および前記式(2)で表される繰り返し単位を含むブロック(A)と、前記式(3)で表される繰り返し単位と前記式(4)で表される繰り返し単位と含む。
本発明にかかるブロック(A)は上述のように、前記式(1)で示される繰り返し単位を少なくとも1種含む。式(1)中Ar1は、置換基を有していてもよいアリーレン基を表す。
ここに、アリーレン基とは、芳香族炭化水素から水素原子2個を除いた原子団であり、縮合環をもつもの、独立したベンゼン環又は縮合環2個以上が直接又はビニレン等の基を介して結合したものも含まれる。アリーレン基は置換基を有していてもよい。
置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基、ニトロ基、シアノ基等が挙げられる。これらの置換基の中では、共重合体の有機溶媒への溶解性、高分子化合物の合成の行いやすさの観点からは、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、1価の複素環基が好ましく、アルキル基、アルコキシ基、アリール基がより好ましい。
アリーレン基における置換基を除いた部分の炭素数は、通常、6〜60程度であり、好ましくは6〜20である。また、アリーレン基の置換基を含めた全炭素数は、通常、6〜100程度である。
前記式(1)で表される繰り返し単位としては、共重合体の合成の行いやすさ、素子特性等の観点から、下記式(1−1):
Figure 2010080690
〔式中、R1は置換基を示す。aは0〜3の整数を示す。R1が複数個存在する場合には、同一であっても異なっていてもよい。R4は置換基を示す。複数個のR4は、同一であっても異なっていてもよい。〕
で表される繰り返し単位であることが好ましい。
1は置換基を表す。置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基、ニトロ基、シアノ基等が挙げられる。これらの置換基の中では、共重合体の有機溶媒への溶解性、共重合体の合成の行いやすさの観点からは、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、1価の複素環基が好ましく、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、1価の複素環基がより好ましい。
aは0〜3の整数を表すが、aは0または1であることが好ましい。R1がそれぞれ複数個存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。
4は置換基を表す。置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基、ニトロ基、シアノ基等が挙げられる。これらの置換基の中では、共重合体の有機溶媒への溶解性、共重合体の合成の行いやすさの観点から、アルキル基、アルコキシ基、アリール基がより好ましい。複数個のR4は同一であっても異なっていてもよい。
また、本発明にかかるブロック(A)は上述のように、前記式(1)で示される繰り返し単位の少なくとも1種とともに、前記式(2)で示される繰り返し単位の少なくとも1種を含む。
前記式(2)中、Ar2はアリーレン基または2価の複素環基を示す。但しAr1とAr2は同一ではない。アリーレン基とは、Ar1として説明したものと同じである。また、2価の複素環基とは、複素環化合物から水素原子2個を除いた残りの原子団をいい、該基は置換基を有していてもよい。ここに複素環化合物とは、環式構造をもつ有機化合物のうち、環を構成する元素が炭素原子だけでなく、酸素、硫黄、窒素、リン、ホウ素、ヒ素、ケイ素などのヘテロ原子を環内に含むものをいう。
置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基、シアノ基が挙げられる。
2価の複素環基における置換基を除いた部分の炭素数は通常3〜60程度である。また、置換基を含めた全炭素数は、通常3〜100程度である。
本発明におけるブロック(A)は、ブロックを構成する繰り返し単位として前記式(1)で表される繰り返し単位と前記式(2)で表される繰り返し単位とをそれぞれ1種類以上含んでいればよく、さらに、他の繰り返し単位を1種類以上含んでいてもよい。
本発明の共重合体は、前記ブロック(A)に加え、前記式(3)で表される繰り返し単位を1種類以上含む。
前記式(3)中、Ar3で表される2価の芳香族アミン基とは、芳香族第三級アミンから誘導される化合物の芳香環から水素原子を2個除いて得られる原子団が挙げられる。2価の芳香族アミン基は置換基を有していてもよい。
置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基、ニトロ基、シアノ基等が挙げられる。
本発明の共重合体は、前記ブロック(A)、前記式(3)で表される繰り返し単位にくわえ、前記式(4)で示される繰り返し単位を1種類以上含む。式(4)は、式(1)と同一であっても異なっていてもよい。
式(4)中、Ar4は、置換基を有していてもよいアリーレン基を表す、
アリーレン基、置換基の定義、具体例等は、Ar1として説明したそれぞれの定義、具体例等と同じであり、前記式(1−1)で表される繰り返し単位であることが好ましい。
本発明の共重合体は、前記ブロック(A)と、前記式(3)で表される繰り返し単位と前記式(4)で表される繰り返し単位とを含むことに加え、下記式(5)の条件を満たす
10≦Mw/Mw A≦40 ・・・式(5)
〔式中、Mwは、共重合体全体のポリスチレン換算の重量平均分子量を表し、Mw Aは、ブロック(A)のポリスチレン換算の重量平均分子量を表す。〕
w/Mw Aが、Mw/Mw A<10で表される範囲にある場合、ブロック(A)が比較的大きな分子となるため、ブロック(A)内に含まれる繰り返し単位の凝集を引き起こす。一般的に知られているように、凝集することにより発光効率が低下する。一方、Mw/Mw A>40で表される範囲にある場合、ブロック(A)が極端に小さくなり、該共重合体がランダム構造に近い構造を有する。ランダム構造に近づくことで、正孔または電子の輸送性が低下する。こういった発光効率の低下あるいはキャリア輸送性の低下に起因して、寿命特性が低下する。こういった観点から、Mw/Mw Aが、10≦Mw/Mw A≦40の範囲に含まれることが素子特性の観点から優れており、重要である。さらに、寿命特性の観点から、好ましくは、17≦Mw/Mw A≦40であり、さらに好ましくは、17≦Mw/Mw A≦25である。
本発明の有機EL素子に含まれる共重合体は、寿命特性の観点から、式(2)で表される繰り返し単位を2種類以上含むことが好ましく、2〜4種類含むことがさらに好ましく、2〜3種類含むことが特に好ましい。
本発明の有機EL素子に含まれる共重合体は、寿命特性の観点から、式(3)で表される繰り返し単位を2種類以上含むことが好ましく、2〜3種類含むことがさらに好ましく、2種類含むことが特に好ましい。
該共重合体は、上記式(1)で表される繰り返し単位が、電子の注入と輸送が出来うるユニット、式(2)で表される繰り返し単位が、EL発光を司るユニット、式(3)で表される繰り返し単位が、正孔の注入と輸送が出来うるユニットであると考えられる。
前記共重合体中におけるブロック(A)の比率は、共重合体を製造する際の原料モノマーの量を基準として、式(4)1モルに対し0.001〜9モルの範囲であり、合成の行いやすさから、0.01〜5モルの範囲であることが好ましく、素子特性の観点から、0.05〜3モルであることがさらに好ましく、寿命特性の観点から0.1〜2.5モルであることが特に好ましい。
前記共重合体に含まれるブロック(A)中の式(1)、式(2)の比率[式(1):式(2)]は、共重合体を製造する際の原料モノマーの量を基準として、通常、99.5:0.5〜10:90であり、素子特性の観点から、99:1〜20:80であることが好ましく、寿命特性の観点から、95:5〜30:70であることがさらに好ましく、合成の行いやすさから、90:10〜50:50であることが特に好ましい。
前記共重合体中における式(3)の比率は、共重合体を製造する際の原料モノマーの量を基準として、式(4)1モルに対し0.001〜9モルの範囲であり、合成の行いやすさから、0.01〜5モルの範囲であることが好ましく、素子特性の観点から、0.05〜3モルであることがさらに好ましく、寿命特性の観点から0.1〜2モルであることが特に好ましい。
前記共重合体のポリスチレン換算の数平均分子量は、通常、1×103〜1×108程度であり、好ましくは1×104〜1×106である。また、ポリスチレン換算の重量平均分子量は、通常、3×103〜1×108程度であり、成膜性の観点及び素子にした場合の発光効率の観点から、好ましくは5×104以上であり、1×105以上がさらに好ましいが、共重合体の有機溶媒への溶解性の観点からは、1×105〜5×106であることが好ましい。また、本発明の有機EL素子の陽極及び陰極からなる電極間に設けられた発光層の成膜性を向上させる観点から、重量平均分子量/数平均分子量で規定される値が3以下であることが好ましい。
前記共重合体は、前記ブロック(A)と、前記式(3)で表される繰り返し単位および前記式(4)で表される繰り返し単位を含むブロック(B)とを有する共重合体であってもよい。
前記ブロック(B)は、前記式(3)で表される繰り返し単位および前記式(4)で表される繰り返し単位をそれぞれ1種類以上含んでいればよく、前記繰り返し単位に加えて、他の繰り返し単位を1種類以上含んでいてもよい。
前記共重合体の製造方法としては、例えば、Suzuki反応により重合する方法(ケミカル レビュー(Chem.Rev.),第95巻,2457頁(1995年))、Grignard反応により重合する方法(共立出版、高分子機能材料シリーズ第2巻、高分子の合成と反応(2)、432〜433頁)、山本重合法により重合する方法(プログレッシブ ポリマー サイエンス(Prog.Polym.Sci.),第17巻,1153〜1205頁,1992年)、FeCl3等の酸化剤により重合する方法、電気化学的に酸化重合する方法(丸善、実験化学講座第4版、28巻、339〜340頁)、ブロック(A)を構成する繰り返し単位〔式(1)、(2)等〕に対応するモノマーを重合させてブロック(A)を合成した後、ここへ、式(3)、(4)等の繰り返し単位に対応するモノマーを添加し重合する方法、あらかじめブロック(A)を構成する繰り返し単位〔式(1)、(2)等〕に対応するモノマーを重合させてブロック(A)を、ブロック(B)を構成する繰り返し単位〔式(3)、(4)等〕に対応するモノマーを重合させてブロック(B)を製造し、これらをあわせて重合する方法などがあげられる。式(5)の条件を満たす共重合体は、ブロック(A)の合成における反応時間を適宜制御すること等により得ることができる。
前記共重合体を有機EL素子に用いる場合、前記共重合体の純度が発光特性等の素子の性能に影響を与えるため、重合前のモノマーを蒸留、昇華精製、再結晶等の方法で精製した後に重合することが好ましい。また、合成後、再沈精製、クロマトグラフィー等による分別等の純化処理をすることが好ましい。
次に、本発明の有機EL素子について説明する。
本発明の有機EL素子は、陽極及び陰極からなる電極と、該電極間に設けられた前記共重合体を含む発光層とを有するものである。
発光層とは、発光する機能を有する層をいう。発光層は、それぞれ独立に2層以上存在してもよい。
本発明の有機EL素子の発光層の厚さは、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧、発光効率、発光寿命が適度な値となるように選択すればよいが、例えば、1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nm、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
発光層の形成方法としては、例えば、液状組成物からの成膜による方法が挙げられる。液状組成物からの成膜方法としては、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法等の塗布法を用いることができる。
本発明の有機EL素子としては、例えば、陰極と発光層との間に電子輸送層を設けた有機EL素子、陽極と発光層との間に正孔輸送層を設けた有機EL素子、陰極と発光層との間に電子輸送層を設け、かつ陽極と発光層との間に正孔輸送層を設けた有機EL素子等が挙げられる。
正孔輸送層とは、正孔を輸送する機能を有する層をいう。電子輸送層とは、電子を輸送する機能を有する層をいう。なお、正孔輸送層と電子輸送層を総称して電荷輸送層という。発光層、正孔輸送層、電子輸送層は、それぞれ独立に2層以上存在してもよい。
本発明の有機EL素子としては、具体的には、以下のa)〜d)の構造が例示される。
a)陽極/発光層/陰極
b)陽極/正孔輸送層/発光層/陰極
c)陽極/発光層/電子輸送層/陰極
d)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(ここで、/は各層が隣接して積層されていることを示す。以下同じ。)
また、電極に隣接して設けた正孔輸送層、電子輸送層のうち、電極からの電荷注入効率を改善する機能を有し、素子の駆動電圧を下げる効果を有するものは、それぞれ、特に正孔注入層、電子注入層(以下、これらの総称を「電荷注入層」ということがある。)と一般に呼ばれることがある。
積層する層の順番や数、及び各層の厚さについては、発光効率や素子寿命を勘案して適宜用いることができる。
本発明において、電荷注入層を設けた有機EL素子としては、例えば、陰極に隣接して電荷注入層を設けた有機EL素子、陽極に隣接して電荷注入層を設けた有機EL素子が挙げられる。具体的には、以下のe)〜p)の構造が挙げられる。
e)陽極/正孔注入層/発光層/陰極
f)陽極/発光層/電子注入層/陰極
g)陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極
h)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/陰極
i)陽極/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極
j)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極
k)陽極/正孔注入層/発光層/電子輸送層/陰極
l)陽極/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
m)陽極/正孔注入層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
n)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
o)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
p)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
本発明の有機EL素子が正孔輸送層を有する場合、通常、該正孔輸送層には正孔輸送材料が用いられる。該正孔輸送材料としては、低分子化合物あるいは高分子化合物のものがあり、高分子の正孔輸送材料としては、ポリビニルカルバゾール及びその誘導体、ポリシラン及びその誘導体、芳香族アミンを含む重合体等が挙げられる。
正孔輸送層の成膜の方法に制限はないが、高分子の正孔輸送材料では、溶液(即ち、正孔輸送材料を溶媒と混合したもの)からの成膜による方法が例示される。溶液からの成膜に用いる溶媒としては、正孔輸送材料を溶解又は均一に分散できるものが好ましい。
溶液からの成膜方法としては、溶液からのスピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法等の塗布法を用いることができる。
正孔輸送層の膜厚は、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、少なくともピンホールが発生しないような厚さが必要であり、あまり厚いと素子の駆動電圧が高くなることがあり好ましくない。従って、正孔輸送層の膜厚は、通常、1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nm、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
本発明の有機EL素子が電子輸送層を有する場合、通常、該電子輸送層には電子輸送材料が用いられる。該電子輸送材料としては、低分子化合物あるいは高分子化合物のものがあり、オキサジアゾール誘導体、8−ヒドロキシキノリン及びその誘導体の金属錯体、フルオレン化合物を含む重合体等が挙げられる。
電子輸送層の成膜法としては特に制限はないが、低分子の電子輸送材料では、粉末からの真空蒸着法、及び溶液又は溶融状態からの成膜による方法が例示され、高分子電子輸送材料では溶液又は溶融状態からの成膜による方法が例示される。
溶液からの成膜に用いる溶媒としては、電子輸送材料を溶解又は均一に分散できるものが好ましい。
溶液又は溶融状態からの成膜方法としては、前記正孔輸送層の項において、正孔輸送層の溶液からの成膜方法として例示したものが挙げられる。
電子輸送層の膜厚としては、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、少なくともピンホールが発生しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、素子の駆動電圧が高くなり好ましくない。従って、電子輸送層の膜厚は、通常、1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nm、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
電荷注入層の具体例としては、導電性高分子を含む層、陽極と正孔輸送層との間に設けられ、陽極材料と正孔輸送層に含まれる正孔輸送材料との中間の値のイオン化ポテンシャルを有する材料を含む層、陰極と電子輸送層との間に設けられ、陰極材料と電子輸送層に含まれる電子輸送材料との中間の値の電子親和力を有する材料を含む層等が挙げられる。
電荷注入層の膜厚は、通常、1nm〜100nmであり、2nm〜70nmが好ましい。
本発明の有機EL素子は、通常、基板上に形成される。この基板は、電極を形成し、有機物の層を形成する際に変化しないものであればよい。基板の材料としては、例えば、ガラス等が挙げられる。不透明な基板の場合には、反対の電極(即ち、基板から遠い方の電極)が透明又は半透明であることが好ましい。通常、本発明の有機EL素子が有する陽極及び陰極の少なくとも一方が透明又は半透明である。陽極側が透明又は半透明であることが好ましい。
陽極の材料としては、導電性の金属酸化物膜、半透明の金属薄膜等が用いられる。具体的には、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、及びそれらの複合体であるインジウム・スズ・オキサイド(ITO)、インジウム・亜鉛・オキサイド等からなる導電性ガラスを用いて作製された膜(NESA等)や、金、白金、銀、銅等が用いられ、ITO、インジウム・亜鉛・オキサイド、酸化スズが好ましい。陽極の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法等が挙げられる。
陽極の膜厚は、光の透過性と電気伝導度とを考慮して、適宜調整することができるが、通常、10nm〜10μmであり、好ましくは20nm〜1μm、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
陰極の材料としては、仕事関数の小さい材料が好ましい。例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、スカンジウム、バナジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウム等の金属、及びそれらのうち2つ以上の合金、又はそれらのうち1つ以上と、金、銀、白金、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、錫のうち1つ以上との合金、グラファイト又はグラファイト層間化合物等が用いられる。合金の例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金等が挙げられる。陰極を2層以上の積層構造としてもよい。
陰極の膜厚は、電気伝導度や耐久性を考慮して、適宜調整することができるが、例えば、10nm〜10μmであり、好ましくは20nm〜1μm、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
陰極の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、また金属薄膜を熱圧着するラミネート法等が用いられる。また、有機EL素子を長期安定的に用いるためには、素子を外部から保護するために、保護カバーを設けることが好ましい。
保護カバーとしては、ガラス板等を用いることができ、該カバーを熱硬化樹脂や光硬化樹脂で素子基板と貼り合わせて密閉する方法が好適に用いられる。
本発明の有機EL素子は、タンデム型電子写真方式プリンタの光源等に用いるためには、感光体ドラムの受光波長から鑑みて、発光色が赤色である有機EL素子(600nm−800nmに蛍光のピーク波長を有する有機EL素子;赤色発光性有機EL素子)であることが好ましい。この場合、発光層に用いる共重合体としては、通常は、赤色発色性の共重合体を用いる。
次に、本発明の電子写真方式プリンタの光源(以下、ラインヘッド)及びこれを備える電子写真方式プリンタ(以下、光プリンタ)の第1の実施形態を、図面に基づいて説明する。ここで、図1はラインヘッドを備える露光ヘッドを示す概略斜視図、図2は露光ヘッドを示す概略断面図、図3はラインヘッドを示す概略平面図、図4はラインヘッドを示す概略断面図、図5は光プリンタを示す概略構成図である。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
〔露光ヘッド〕
本実施形態におけるラインヘッド1は、図1及び図2に示すような露光ヘッド2に設けられている。この露光ヘッド2は、筐体3と、筐体3に支持固定されて筐体3及び後述する感光ドラム(感光体)52の間に配置された光学部材4と、ラインヘッド1とを備えている。そして、筐体3には、感光ドラム52側に開口部が形成されており、この開口部に向けて光が出射するようにラインヘッド1を固定している。
ラインヘッド1は、図2に示すように、複数(図3では12)の発光領域Aを一列に設けた構成となっている。
また、ラインヘッド1は、各有機EL素子12を駆動する駆動素子15と、各有機EL素子12に電力を供給する電源線17と、駆動素子15を制御する駆動制御回路19とを備えている。この駆動素子15は、例えばTFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)素子で構成されている。これら駆動素子15及び駆動制御回路19によって駆動部が構成される。この駆動部により、有機EL素子12は制御される。
基板11は、図4に示すように、基板本体21と、基板本体21の上面に形成された回路素子部22とを備えている。
基板本体21は、例えばガラスなどの透光性材料で構成されており、平面視でほぼ矩形状となっている。
回路素子部22には、上述した駆動素子15陽極電源線17、陰極電源線18及び駆動制御回路19や層間絶縁膜及び平坦化膜(図示略)が形成されている。
有機EL素子12は、基板11の表面に設けられており、基板11上から順に、陽極層(内側電極)31、発光機能層32及び陰極層(共通電極)33を積層した構成となっている。
陽極層31は、導電性の金属酸化物膜、半透明の金属薄膜等で構成されている。具体的には、陽極の材料として、説明し例示したものと同じである。また、陽極層31は、駆動素子15を介して電源線17に接続されており、この電源線17から駆動電流が供給される。
陽極層31の外側には、絶縁層35が形成されている。
この絶縁層35は、例えばSiO2などの透光性を有する絶縁材料で構成されている。これにより、陽極層31間においては十分な絶縁性が確保される。
発光機能層32は、陽極層31上から順に、正孔注入層37及び発光層38を積層した構成となっている。
陰極層33は、発光機能層32の表面から順に、Ca層及びAl層を積層した構成となっており、反射電極層として機能している。すなわち、陰極層33は、発光機能層32で発生して陰極層33に向けて進行する光を陽極層31に向けてそれぞれ反射させるように構成されている。
したがって本実施形態における有機EL素子12はボトムエミッション構造となっている。また、陰極構成はこの限りではなく、仕事関数が低いアルカリ金属やアルカリ土類金属等と光反射性の高い金属との組み合わせで用いることが出来る。ボトムエミッションに限ることなく、光反射性金属の替わりにITOなどの透明性を有する導電膜を用いることでトップエミッション構造をとっても良い。
また、ラインヘッド1は、有機EL素子12を被覆する封止部41を備えている。
封止部41は、陰極層33を覆うように設けられており、陰極層33や発光層38に対する水や酸素の侵入を防止し、陰極層33及び発光層38の酸化を防止するものである。また、封止部41は、有機EL素子12上に配置された封止樹脂(図示略)と、この封止樹脂上に接合された封止基板(図示略)とで構成されている。
この封止樹脂は、例えば陰極層33上に塗布された熱硬化樹脂または紫外線硬化樹脂で構成される。ここで、封止樹脂としては、硬化時にガスや溶媒などが発生しないものが好ましい。また、上記封止基板は、上記封止樹脂を保護するものであって、例えばガラス板や金属板、樹脂板などで構成されている。
光学部材4は、図2に示すように、ラインヘッド1と後述する感光ドラム52との間に配置されており、ラインヘッド1を構成する各発光領域Aと対応して設けられた複数のレンズ45を備えている。このレンズ45は、発光領域Aからの出射光を感光ドラム52の表面に集光する構成となっている。
〔光プリンタ〕
このようにして製造された露光ヘッド2は、図5に示すような光プリンタ50に設けられる。ここで、図5は、光プリンタ50の概略構成図である。
この光プリンタ50は、フルカラー表示が可能なタンデム方式の光プリンタであって、光書き込みヘッド及び発光部ユニットとしてのブラック用露光ヘッド2Aと、シアン用露光ヘッド2Bと、マゼンタ用露光ヘッド2Cと、イエロー用露光ヘッド2Dとを備えている
また、光プリンタ50は、各露光ヘッド2A〜2Dの下方に設けられたブラック用感光ドラム52A、シアン用感光ドラム52B、マゼンタ用感光ドラム52C及びイエロー用感光ドラム52Dを備えている。
そして、光プリンタ50は、駆動ローラ53と、従動ローラ54と、テンションローラ55と、テンションローラ55によってテンションが加えられて張架されながら図5に示す反時計方向へ循環駆動される中間転写ベルト56とを備えている。そして、各感光ドラム52A〜52Dは、中間転写ベルト56に対して所定間隔に配置されている。
各感光ドラム52A〜52Dは、中間転写ベルト56の駆動と同期して図5に示す時計回り方向へ回転駆動されるように構成されている。そして、各露光ヘッド2A〜2Dは、各感光ドラム52A〜52Dの外周面を各感光ドラム52A〜52Dの回転に同期して順次ライン走査することで、描画データに応じた静電潜像を対応する各感光ドラム52A〜52D上に形成する。
また、各感光ドラム52A〜52Dの周囲には、各感光ドラム52A〜52Dの外周面を一様に帯電させるコロナ帯電器57A〜57Dが設けられている。
また、光プリンタ50は、ブラック用感光ドラム52Aの周囲に設けられたブラック用現像装置58A、シアン用感光ドラム52Bの周囲に設けられたシアン用現像装置58B、マゼンタ用感光ドラム52Cの周囲に設けられたマゼンタ用現像装置58C及びイエロー用感光ドラム52Dの周囲に設けられたイエロー用現像装置58Dを備えている。各現像装置58A〜58Dは、対応する各露光ヘッド2A〜2Dによって各感光ドラム52A〜52D上に形成された静電潜像に対応する色の現像剤であるトナーを付与して可視像(トナー像)を形成する構成となっている。例えば、ブラック用現像装置58Aは、ブラック用露光ヘッド2Aによってブラック用感光ドラム52A上に形成された静電潜像に黒色のトナーを付与して可視像を形成する。
すなわち、各現像装置58A〜58Dは、例えばトナーとして非磁性一成分トナーを用いるもので、その一成分現像剤を例えば供給ローラで現像ローラへ搬送し、この現像ローラ表面に付着したトナーの膜厚を規制ブレードで規制する。この規制により、現像ローラを各感光ドラム52A〜52Dに接触あるいは押圧させることにより、各感光ドラム52A〜52D上に形成された静電潜像の電位レベルに応じて現像剤を付着させて可視像として現像する。
さらに、光プリンタ50は、各感光ドラム52A〜52Dの周囲に設けられた、各現像装置58A〜58Dで現像された可視像を一次転写対象である中間転写ベルト56に順次転写する一次転写ローラ59A〜59Dを備えている。
また、光プリンタ50は、各感光ドラム52A〜52Dの周囲に設けられたクリーニング装置61A〜61Dを備えている。このクリーニング装置61A〜61Dは、一次転写の後に、各感光ドラム52A〜52Dの表面に残留しているトナーを除去する構成となっている。
さらに、光プリンタ50は、中間転写ベルト56上の可視像を二次転写対象である用紙などの記録媒体62に転写する二次転写ローラ63と、二次転写された可視像を記録媒体62に定着させる一対の定着ローラ64とを備えている。
このような各感光ドラム52A〜52D上に形成されたブラック、シアン、マゼンタ及びイエローの各可視像は、一次転写ローラ59A〜59Dによって中間転写ベルト56上に順次一次転写される。この一次転写により中間転写ベルト56上で順次重ね合わされてフルカラーとなった可視像は、二次転写ローラ63によって用紙などの記録媒体62上に二次転写され、一対の定着ローラ64を通ることで記録媒体62に定着される。そして、可視像が定着された記録媒体62は、排紙ローラ65によって案内されて光プリンタ50の上部に形成された排紙トレイ66上へ排出される。
また、光プリンタ50は、多数枚の記録媒体62を保持する給紙カセット67と、この給紙カセット67から記録媒体62を一枚ずつ給送するピックアップローラ68とを備えている。そして、光プリンタ50は、二次転写ローラ63の二次転写部への記録媒体62の給紙タイミングを規定するゲートローラ69と、二次転写後に中間転写ベルト56の表面に残留しているトナーを除去するクリーニングブレード70とを備えている。
また、光プリンタは、フルカラー表示が可能なタンデム方式の光プリンタに限らず、単色の光プリンタなど本発明におけるラインヘッドを有するものであればよい。
以下、本発明をさらに詳細に説明するために実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
−数平均分子量及び重量平均分子量の測定方法− (Mw A、Mwの測定方法)
実施例において、ポリスチレン換算の数平均分子量及び重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC、島津製作所製、商品名:LC-10Avp)により求めた。測定する重合体は、約0.5重量%の濃度になるようテトラヒドロフランに溶解させ、GPCに50μL注入した。GPCの移動相はテトラヒドロフランを用い、0.6mL/minの流速で流した。カラムは、TSKgel SuperHM-H(東ソー製)2本とTSKgel SuperH2000(東ソー製)1本を直列に繋げた。検出器には示差屈折率検出器(島津製作所製、商品名:RID-10A)を用いた。
−薄膜蛍光量子収率の測定方法−
実施例において、薄膜蛍光量子収率は、積分球(OPTEL社製)により求めた。測定する薄膜は、石英基板上にスピンコート法にて作製した。350nmの励起光を照射し、380nm−800nmの範囲にて測定を行った。励起光の光源は、キセノンランプであり、モノクロメータで分光することによって得られた。
<合成例1>共重合体1の合成
攪拌翼、バッフル、冷却管、温度計をつけたセパラブルフラスコに、不活性雰囲気下、2,7−ビス(1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−9,9−ジオクチルフルオレン4.401重量部, 4,7−ジブロモ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール2.300重量部, 4,7−ビス(5−ブロモ−4−メチル−2−チエニル)−2,1,3−ベンゾチアジアゾール4.33重量部、4,7−ビス(5−ブロモ−2−チエニル)−2,1,3−ベンゾチアジアゾール0.102重量部、2,7−ジブロモ−9,9−ビス(4’−へキシルオキシ−3−エトキシカルボニルフェニル)−フルオレン0.369重量部、トリカプリルメチルアンモニウムクロリド(ヘンケル社製 Aliquat336) 1.7重量部、トルエン135重量部を仕込み、90℃まで昇温した。 ビストリフェニルホスフィンパラジウム(II) ジクロリド 0.007重量部を加え、17.5%炭酸ナトリウム水溶液27重量部を15分かけて滴下した。滴下終了後、還流下3時間保温した後、室温まで冷却し、ブロック(A)を合成した。このときに測定したブロック(A)のポリスチレン換算重量平均分子量Mw Aは、2.19×104であった。
この反応溶液に、2,7−ビス(1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−9,9−ジヘキシルフルオレン6.611重量部、2,7−ジブロモ−9,9−ジヘキシルフルオレン1.974重量部、ビス−(4−ブロモフェニル)−4−(1−メチルプロピル)−ベンゼンアミン3.579重量部、N,N’−ビス−(4−ブロモフェニル)−N,N’−ジ−p−トルイル−9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジアミン1.034重量部、トリカプリルメチルアンモニウムクロリド(ヘンケル社製Aliquat336) 2.0重量部、トルエン135重量部を加え、90℃まで昇温した。ビストリフェニルホスフィンパラジウム(II) ジクロリド0.009重量部を加え、17.5%炭酸ナトリウム水溶液27重量部を1時間かけて滴下した。 滴下終了後、還流下2時間保温した後、フェニルホウ酸0.27重量部を加え、14時間還流下保温した後、室温まで冷却した。
トルエン1200重量部で希釈して静置し、水層を除いた。5%N,N−ジエチルジチオカルバミド酸ナトリウム水溶液75重量部で1回、3%酢酸水溶液50重量部で2回, イオン交換水50重量部で2回トルエン溶液を洗浄した。
シリカゲル140重量部、アルミナ140重量部を混合し、トルエンに懸濁して加圧濾過器に仕込んだ。反応液をダイアフラムポンプを用いて加圧濾過器に注入し、ついでトルエン70重量部を注入した。濾液が赤色に着色し始めてから1500重量部の濾液が得られるまで加圧濾過を実施した。得られた濾液をメタノールで再沈殿することにより、共重合体1を12重量部得た。
得られた共重合体1のポリスチレン換算重量平均分子量は3.86×105であり、分散度Mw/Mw Aは、17.6であった。
尚、4,7−ジブロモ−2,1,3−ベンゾチアジアゾールは、US3577427号公報に記載の方法で合成し、4,7−ビス(5−ブロモ−2−チエニル)−2,1,3−ベンゾチアジアゾールおよび4,7−ビス(5−ブロモ−4−メチル−2−チエニル)−2,1,3−ベンゾチアジアゾールは、WO2000/046321号パンフレットに記載の方法で合成し、ビス-(4-ブロモフェニル)-4-(1-メチルプロピル)-ベンゼンアミンは、WO2002/045184号パンフレットに記載の方法で合成し、2,7−ジブロモ−9,9−ビス(4’−へキシルオキシ−3−エトキシカルボニルフェニル)−フルオレンはWO2006/060437号パンフレットに記載の方法で合成し、N,N’−ビス−(4−ブロモフェニル)−N,N’−ジ−p−トルイル−9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジアミンはWO2005049548号パンフレットに記載の方法で合成した。
<合成例2>
反応時間が異なる以外は、合成例1に準じて、共重合体2を合成した。共重合体2のブロック(A)のポリスチレン換算重量平均分子量Mw Aは、7.50×104であり、共重合体2のポリスチレン換算重量平均分子量は4.15×105であり、分散度Mw/Mw Aは、5.5であった。
<合成例3>
反応時間が異なる以外は、合成例1に準じて、共重合体3を合成した。共重合体3のブロック(A)のポリスチレン換算重量平均分子量Mw Aは、9.0×103であり、共重合体3のポリスチレン換算重量平均分子量は7.87×105であり、分散度Mw/Mw Aは、87.3であった。
<合成例4>
WO2002/045184号パンフレットに記載のコポリマー(式15)の調製方法と同様の合成法を用いて、ポリ〔9、9-ジオクチル−9H−フルオレン−2,7−ジイル−alt−9−(4−n−ブチルフェニル)−9−アゾキサンテン−3,6−ジイル〕(高分子化合物1)を合成した。得られた高分子化合物1のポリスチレン換算重量平均分子量は、2.0×105であった。
<実施例1>
ITO膜をつけたガラス基板に、ポリ(3,4)エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルフォン酸(HC Starck製)の懸濁液をスピンコート法により、約50nmの厚みと成るように製膜し、ホットプレート上で200℃、10分間乾燥した。次に、高分子化合物1を混合キシレンに1.5重量%の濃度で溶解させ、得られたキシレン溶液を用いてスピンコート法により製膜後、酸素濃度、および水分濃度が10ppm以下(重量基準)の窒素雰囲気下で、200℃、1時間乾燥した。乾燥後、大気中にて混合キシレンを用い、可溶分をリンスすることで、約10nm程度とした。次に、共重合体1を混合キシレンに1.8重量%の濃度で溶解させ、得られたキシレン溶液を用いてスピンコート法により約120nmに製膜した。そして、酸素濃度、および水分濃度が10ppm以下(重量基準)の窒素雰囲気下で、130℃、1時間乾燥した。1.0×10-4Pa以下にまで減圧した後、陰極として、カルシウムを約5nm、次いでアルミニウムを約200nm蒸着した。蒸着後、ガラス基板を用いて封止を行うことで、有機EL素子を作製した。
得られた有機EL素子は11.7Vの印加電圧で660nmに発光スペクトルのピークトップを示す42mW/cm2の光量を得ることが出来る。このときの電流密度は概ね1160mA/cm2であり、初期光量を本光量(42mW/cm2)に設定し、定電流にて連続駆動した場合、初期光量の80%の光量に至るまでの時間(寿命)は概ね220時間であった。
<実施例2>
共重合体1を混合キシレンに1.0重量%の濃度で溶解させ、得られたキシレン溶液を用いて石英基板上にドロップキャスト法により製膜した。前記の蛍光量子収率測定方法にて、共重合体1の薄膜の蛍光量子収率を測定したところ、53.3%であった。
<実施例3>
ITO膜をつけたガラス基板に、共重合体1を混合キシレンに1.7重量%の濃度で溶解させ、得られたキシレン溶液を用いてスピンコート法により約120nmに製膜した。そして、酸素濃度、および水分濃度が10ppm以下(重量基準)の窒素雰囲気下で、130℃、1時間乾燥した。1.0×10-4Pa以下にまで減圧した後、陰極として、カルシウムを約5nm、次いでアルミニウムを約200nm蒸着した。蒸着後、ガラス基板を用いて封止を行うことで、電子が支配的に流れる高分子半導体素子(以下電子リッチ素子)を作製した。
得られた電子リッチ素子は、10Vの印加電圧で概ね210mA/cm2の電子電流量が得られた。
<比較例1>
ITO膜をつけたガラス基板に、ポリ(3,4)エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルフォン酸(HC Starck製)の懸濁液をスピンコート法により、約50nmの厚みと成るように製膜し、ホットプレート上で200℃、10分間乾燥した。次に、高分子化合物1を混合キシレンに1.5重量%の濃度で溶解させ、得られたキシレン溶液を用いてスピンコート法により製膜後、酸素濃度、および水分濃度が10ppm以下(重量基準)の窒素雰囲気下で、200℃、1時間乾燥した。乾燥後、大気中にて混合キシレンを用い、可溶分をリンスすることで、約10nm程度とした。次に、共重合体2を混合キシレンに1.7重量%の濃度で溶解させ、得られたキシレン溶液を用いてスピンコート法により約120nmに製膜した。そして、酸素濃度、および水分濃度が10ppm以下(重量基準)の窒素雰囲気下で、130℃、1時間乾燥した。1.0×10-4Pa以下にまで減圧した後、陰極として、カルシウムを約5nm、次いでアルミニウムを約200nm蒸着した。蒸着後、ガラス基板を用いて封止を行うことで、有機EL素子を作製した。
得られた有機EL素子は12.1Vの印加電圧で660nmに発光スペクトルのピークトップを示す42mW/cm2の光量を得ることが出来る。このときの電流密度は概ね1330mA/cm2であり、初期光量を本光量(42mW/cm2)に設定し、定電流にて連続駆動した場合、初期光量の80%の光量に至るまでの時間(寿命)は概ね45時間であった。
<比較例2>
ITO膜をつけたガラス基板に、ポリ(3,4)エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルフォン酸(HC Starck製)の懸濁液をスピンコート法により、約50nmの厚みと成るように製膜し、ホットプレート上で200℃、10分間乾燥した。次に、高分子化合物1を混合キシレンに1.5重量%の濃度で溶解させ、得られたキシレン溶液を用いてスピンコート法により製膜後、酸素濃度、および水分濃度が10ppm以下(重量基準)の窒素雰囲気下で、200℃、1時間乾燥した。乾燥後、大気中にて混合キシレンを用い、可溶分をリンスすることで、約10nm程度とした。次に、共重合体3を混合キシレンに1.4重量%の濃度で溶解させ、得られたキシレン溶液を用いてスピンコート法により約120nmに製膜した。そして、酸素濃度、および水分濃度が10ppm以下(重量基準)の窒素雰囲気下で、130℃、1時間乾燥した。1.0×10-4Pa以下にまで減圧した後、陰極として、カルシウムを約5nm、次いでアルミニウムを約200nm蒸着した。蒸着後、ガラス基板を用いて封止を行うことで、有機EL素子を作製した。
得られた有機EL素子は12.4Vの印加電圧で660nmに発光スペクトルのピークトップを示す42mW/cm2の光量を得ることが出来る。このときの電流密度は概ね1270mA/cm2であり、初期光量を本光量(42mW/cm2)に設定し、定電流にて連続駆動した場合、初期光量の80%の光量に至るまでの時間(寿命)は概ね150時間であった。
<比較例3>
共重合体2を混合キシレンに1.0重量%の濃度で溶解させ、得られたキシレン溶液を用いて石英基板上にドロップキャスト法により製膜した。前記の蛍光量子収率測定方法にて、共重合体2の薄膜の蛍光量子収率を測定したところ、51.8%であった。
<比較例4>
ITO膜をつけたガラス基板に、共重合体3を混合キシレンに1.7重量%の濃度で溶解させ、得られたキシレン溶液を用いてスピンコート法により約120nmに製膜した。そして、酸素濃度、および水分濃度が10ppm以下(重量基準)の窒素雰囲気下で、130℃、1時間乾燥した。1.0×10-4Pa以下にまで減圧した後、陰極として、カルシウムを約5nm、次いでアルミニウムを約200nm蒸着した。蒸着後、ガラス基板を用いて封止を行うことで、電子が支配的に流れる電子リッチ素子を作製した。得られた電子リッチ素子は、10Vの印加電圧で概ね120mA/cm2の電子電流量が得られた。


Figure 2010080690
第1の実施形態における露光ヘッドを示す概略斜視図である。 図1の概略断面図である。 図1のラインヘッドを示す概略平面図である。 図3の概略断面図である。 第1の実施形態における光プリンタを示す概略構成図である。
符号の説明
1,100 ラインヘッド、11 基板、12 有機EL素子、31 陽極層、32 発光機能層、33 陰極層(共通電極)、35 絶縁層、50 光プリンタ、52,52A〜52D 感光ドラム(感光体)、A 発光領域

Claims (5)

  1. 下記式(1)で表される繰り返し単位および下記式(2)で表される繰り返し単位を含むブロック(A)と、下記式(3)で表される繰り返し単位と下記式(4)で表される繰り返し単位とを含み、下記式(5)で示される条件を満たす共重合体を含む発光層が、陽極および陰極からなる電極間に設けられた有機EL素子。

    −Ar1− (1)

    −Ar2− (2)

    −Ar3− (3)

    −Ar4− (4)

    〔式中、Ar1およびAr4は、それぞれ独立に置換基を有していてもよいアリーレン基を示す。Ar2は、置換基を有していてもよいアリーレン基または置換基を有していてもよい2価の複素環基を示す。Ar3は、置換基を有していてもよい2価の芳香族アミン基を示す。また、Ar1とAr2は同一ではない。〕

    10≦Mw/Mw A≦40 (5)

    〔式中、Mwは、共重合体全体のポリスチレン換算の重量平均分子量を表し、Mw Aは、ブロック(A)のポリスチレン換算の重量平均分子量を表す。〕
  2. 発光色が赤色である請求項1記載の有機EL素子。
  3. 前記式(1)で表される繰り返し単位および前記式(4)で表される繰り返し単位が、下記式(1−1)で表される請求項1または2記載の有機EL素子。

    Figure 2010080690

    〔式中、R1は置換基を示す。aは0〜3の整数を示す。R1が複数個存在する場合には、同一であっても異なっていてもよい。R4は置換基を示す。複数個のR4は、同一であっても異なっていてもよい。〕
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の有機EL素子を搭載した電子写真方式プリンタの光源。
  5. 請求項4記載の光源を搭載したタンデム型電子写真方式プリンタ。
JP2008247643A 2008-09-26 2008-09-26 有機el素子、電子写真方式プリンタの光源、並びに電子写真方式プリンタ Pending JP2010080690A (ja)

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