JP2010080683A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 作業工数を減らし、安価に製造できるとともにボイドを効果的に排出できる寸法精度の高い半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明は、第1のガラスセラミックグリーンシート11〜14と、この焼成収縮終了温度よりも高い温度で焼成収縮を開始する第2のガラスセラミックグリーンシート21〜23とを複数組み合わせてガラスセラミックグリーンシート積層体5を作製する工程と、多層配線基板50よりも大きな質量であってガラスセラミックグリーンシート積層体5の上面を覆うような大きさの放熱板6を積層する工程と、放熱板6が積層されたガラスセラミックグリーンシート積層体5を、第2のガラスセラミックグリーンシート21〜23が焼成収縮する温度であって放熱板6が溶融しない温度で焼成して、放熱板6が接合された多層配線基板50を作製する工程とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、キャビティ内に半導体素子が実装された多層配線基板に放熱板が接合されている寸法精度の高い半導体装置の製造方法に関するものである。
半導体装置として、複数の絶縁層を積層した絶縁基体の内部に配線層や貫通導体を設けてこれらを相互に接続してなる多層配線基板の上に、半導体素子および放熱板を搭載したものが知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
ここで、半導体装置に用いられる多層配線基板として、焼成時の平面方向の収縮が抑制された寸法精度(主面に形成された端子の間隔の精度)の高いものを用いることができる。
具体的な多層配線基板の製造方法としては、第1のガラスセラミックグリーンシートと、第1のガラスセラミックグリーンシートの焼成収縮終了温度よりも高い温度で焼成収縮を開始する第2のガラスセラミックグリーンシートとを用意し、それぞれのガラスセラミックグリーンシートに貫通孔を形成して貫通導体用ペーストを充填するとともにそれぞれのガラスセラミックグリーンシートの一方主面に配線層用導体ペーストを塗布し、第1のガラスセラミックグリーンシートと第2のガラスセラミックグリーンシートとを組み合わせてガラスセラミックグリーンシート積層体を作製し、ガラスセラミックグリーンシート積層体を第2のガラスセラミックグリーンシートが焼成収縮する温度で焼成するという方法が挙げられる(例えば、特許文献2を参照。)。
このような製造方法によれば、第1のガラスセラミックグリーンシートが焼成収縮する際は、焼成収縮を開始していない状態の第2のガラスセラミックグリーンシートによって平面方向の収縮が抑制される。一方、第2のガラスセラミックグリーンシートが焼成収縮する際は、すでに焼成収縮を終了した状態の第1のガラスセラミックグリーンシートによって平面方向の収縮が抑制される。なお、平面方向の収縮が抑制される分、積層方向の収縮は大きくなる。以上のようなメカニズムにより、多層配線基板(ガラスセラミックグリーンシート積層体の焼成後の状態)の寸法精度(主面に形成された端子の間隔の精度)が高くなる。
しかしながら、この多層配線基板の製造方法によれば、第1のガラスセラミックグリーンシートが焼成収縮を終了した後に第2のガラスセラミックグリーンシートが焼成収縮を開始するため、例えば第2のガラスセラミックグリーンシートにホウ素等の高温にてガス化する無機組成物が多く含まれ、ボイドが発生しやすい状態のときに、第2のガラスセラミックグリーンシートで発生したボイドが第1の絶縁層(第1のガラスセラミックグリーンシートの焼成収縮終了後の状態)によってその行き場を塞がれて外部に排出されず、第1の絶縁層との境界付近に溜まってしまい、絶縁信頼性が低下したり、層間剥離が生じたりするという問題があった。
一方、加圧機構を用いてガラスセラミックグリーンシート積層体を上下から加圧しながら焼成することで、ボイドを効果的に排出しつつ、寸法精度のよい多層配線基板を製造する方法が提案されている(特許文献3を参照。)。
特開2001−244362号公報 特開2001−15875号公報 特許第3363227号公報
しかしながら、特許文献3に記載された方法によれば、加圧焼成用の特別な設備を必要とし、設備コストの点で問題がある。
また、特許文献3に記載された方法により得られる多層配線基板を用いて半導体装置を製造する際には、半導体素子実装後に放熱部材を接合しなければならず、作業工数の低減が図れなかった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、作業工数を減らし、安価に製造できるとともにボイドを効果的に排出できる寸法精度の高い半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、多層配線基板の一方主面側に半導体素子が搭載され、前記多層配線基板の他方主面側に放熱板が接合された半導体装置の製造方法において、第1のガラスセラミックグリーンシートと、該第1のガラスセラミックグリーンシートの焼成収縮終了温度よりも高い温度で焼成収縮を開始する第2のガラスセラミックグリーンシートとをそれぞれ複数作製する工程と、前記第1のガラスセラミックグリーンシートおよび前記第2のガラスセラミックグリーンシートに貫通導体用貫通孔を形成して貫通導体用ペーストを充填するとともに、放熱用貫通孔を形成して放熱用導体ペーストを充填する工程と、前記第1のガラスセラミックグリーンシートおよび前記第2のガラスセラミックグリーンシートのうちの少なくとも一方の一方主面に配線層用導体ペーストを塗布する工程と、前記第1のガラスセラミックグリーンシートと前記第2のガラスセラミックグリーンシートとを複数組み合わせてガラスセラミックグリーンシート積層体を作製する工程と、複数の貫通孔が形成された、前記多層配線基板よりも大きな質量であって前記ガラスセラミックグリーンシート積層体の上面を覆うような大きさの放熱板を、前記ガラスセラミックグリーンシート積層体の上面に接合材を介して積層する工程と、前記放熱板が積層された前記ガラスセラミックグリーンシート積層体を、前記第2のガラスセラミックグリーンシートが焼成収縮する温度であって前記放熱板が溶融しない温度で焼成して、前記放熱板が接合された前記多層配線基板を作製する工程と、前記放熱板に形成された前記貫通孔に、前記放熱板とは電気的に絶縁された状態で導体ペーストを充填する工程と、前記多層配線基板の前記放熱板が接合された側とは反対側に前記半導体素子を実装する工程とを有することを特徴とする。
ここで、本発明の半導体装置の製造方法は、前記貫通導体用貫通孔が形成されていない前記第1のガラスセラミックグリーンシートおよび前記第2のガラスセラミックグリーンシートにキャビティ形成用貫通孔を形成する工程をさらに有し、前記キャビティ形成用貫通孔が形成された前記第1のガラスセラミックグリーンシートおよび前記第2のガラスセラミックグリーンシートを下側に配置して前記ガラスセラミックグリーンシート積層体を作製してもよい。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記キャビティ形成用貫通孔が形成された前記第1のガラスセラミックグリーンシートおよび前記第2のガラスセラミックグリーンシートに貫通導体用貫通孔を形成して貫通導体用ペーストを充填する工程をさらに有していてもよい。
さらに、本発明の半導体装置の製造方法は、上記の半導体装置の製造方法によって製造された半導体装置を、接合材を介して複数段積み重ねることを特徴とするものである。
本発明によれば、第1のガラスセラミックグリーンシートとこの第1のガラスセラミックグリーンシートの焼成収縮終了温度よりも高い温度で焼成収縮を開始する第2のガラスセラミックグリーンシートとを組み合わせてガラスセラミックグリーンシート積層体を作製し、焼成するので、平面方向の収縮が抑制され、半導体装置を構成する多層配線基板の寸法精度を高くすることができる。
また、ガラスセラミックグリーンシート積層体の平面方向の収縮が抑制されることから、第2のガラスセラミックグリーンシートの焼成収縮終了温度よりも溶融温度が高く、多層配線基板(ガラスセラミックグリーンシート積層体の焼成後の状態)よりも大きな質量の放熱板を、ガラスセラミックグリーンシート積層体に接合材を介して積層した状態で焼成しても、多層配線基板から放熱板がとれたり、接合材にクラックが生じたりするおそれが少ない。したがって、ガラスセラミックグリーンシート積層体に放熱板を積層して、放熱板による荷重をかけながら焼成することができ、このようにして焼成することにより、第2のガラスセラミックグリーンシートで発生し、第1の絶縁層(第1のガラスセラミックグリーンシートの焼成収縮終了後の状態)との境界付近に溜まってしまったボイドを、中央から周縁に向かって押し出すようにして効果的に排出することができるため、層間剥離を抑制し、絶縁信頼性に優れた半導体装置を得ることができる。
本発明によれば、放熱板に形成された貫通孔に、放熱板とは電気的に絶縁された状態で導体ペーストを充填することで、半導体素子の実装された側とは反対側に配線をひきまわすことができ、端子数の多い半導体素子を備えた半導体装置に放熱効果を与えることができる。
さらに、上記の半導体装置を接合材を介して複数段積み重ねる本発明によれば、半導体素子を複数個備えた半導体装置の実装面積を小さくすることができるようになる。このとき、それぞれの半導体素子には対応する放熱板が放熱用導体によって接続されているため、半導体装置を複数段積み重ねても熱放散性が極端に低下することはなくなる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
本発明は、多層配線基板の一方主面側に半導体素子が搭載され、前記多層配線基板の他方主面側に放熱板が接合された半導体装置の製造方法であって、図1は本発明の半導体装置の製造方法の一実施形態の説明図であり、半導体素子を実装する前の状態を示している。また、図2(a)は図1に示す多層配線基板に半導体素子を実装した状態を示す概略断面図であり、図2(b)は図2(a)に示す半導体装置の底面図である。また、図3は本発明の半導体装置の製造方法の他の実施形態の説明図であり、キャビティを有する多層配線基板のキャビティ内に半導体素子を実装する前の状態を示している。また、図4は本発明の半導体装置の製造方法のさらに他の実施形態の説明図である。
まず、図1に示す第1のガラスセラミックグリーンシート11、12、13、14と、第1のガラスセラミックグリーンシート11、12、13、14の焼成収縮終了温度よりも高い温度で焼成収縮を開始する第2のガラスセラミックグリーンシート21、22、23とをそれぞれ複数作製する。
ここで、それぞれのグリーンシートがガラスセラミックグリーンシートであるのは、焼成温度を低くすることができ、後述の貫通導体用ペースト3および配線層用導体ペースト4として銀、銅または金等の低融点で低抵抗の金属を主成分として用いることができ、信号の高速化、高周波化に十分に対応できるからである。
第1のガラスセラミックグリーンシート11、12、13、14と第2のガラスセラミックグリーンシート21、22、23とは、焼成時の焼成収縮開始温度および焼成収縮終了温度が異なっていて、具体的には、第2のガラスセラミックグリーンシート21、22、23の焼成収縮開始温度が、第1のガラスセラミックグリーンシート11、12、13、14の焼成収縮終了温度よりも高くなっている。例えば、第2のガラスセラミックグリーンシート21、22、23に含まれるガラスの軟化点が、第1のガラスセラミックグリーンシート11、12、13、14に含まれるガラスの結晶化点よりも高くなるように調整することで、このように第2のガラスセラミックグリーンシート21、22、23の焼成収縮開始温度を第1のガラスセラミックグリーンシート11、12、13、14の焼成収縮終了温度よりも高くすることができる。なお、ここでいう焼成収縮開始温度とは、対象とする材料を単独で焼成した時に、0.5%体積収縮したときの温度をいう。また、焼成収縮終了温度とは、焼成前の状態から焼成終了後の状態までの収縮量に対し90%以上体積収縮したときの温度をいう。体積収縮はTMA(熱機械分析)の線収縮から体積収縮に換算して決定される。
第1のガラスセラミックグリーンシート11、12、13、14および第2のガラスセラミックグリーンシート21、22、23を作製するための原料としては、1000℃未満の低温で焼成収縮させることができるように、例えば以下に示すガラス粉末およびセラミック粉末を用いることができる。
ガラス粉末としては、SiOを含み、Al、B、ZnO、PbO、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ金属酸化物のうちの少なくとも1種以上を含有したものであって、例えばSiO−B系、SiO−B−Al系、SiO−B−MO系、SiO−B−Al系−MO系(但し、MはCa、Sr、Mg、BaまたはZnを示す)等のホウケイ酸ガラス、アルカリ珪酸ガラス、Ba系ガラス、Pb系ガラス、Bi系ガラス等が挙げられる。これらのガラスとしては、例えば、焼成後にリチウムシリケート、クォーツ、クリストバライト、エンスタタイト、コ−ジェライト、ムライト、アノ−サイト、セルジアン、スピネル、ガ−ナイト、ウイレマイト、ドロマイト、ペタライト、ディオプサイドやその置換誘導体の結晶を少なくとも1種類析出する結晶性ガラスが挙げられ、セラミック粉末の配合量との関係で、焼成後に結晶を析出しない非結晶性ガラスを用いてもよい。
具体的には、第1のガラスセラミックグリーンシート11、12、13、14に用いられるガラス粉末としては、低温で焼成収縮を開始させるとともに結晶を多く析出させるために、例えばSiをSiO換算で1〜30質量%、AlをAl換算で5〜25質量%、MgをMgO換算で25〜60質量%、CaをCaO換算で0〜10質量%、BaをBaO換算で0〜20質量%、BをB換算で5〜25質量%、PをP換算で0〜10質量%、SnをSnO換算で0〜10質量%、NaをNaO換算で0〜3質量%含むものが挙げられる。
また、第2のガラスセラミックグリーンシート21、22、23に用いられるガラス粉末としては、第1のガラスセラミックグリーンシート11、12、13、14の焼成収縮の終了後に第2のガラスセラミックグリーンシート21、22、23が焼成収縮を開始するように、例えばSiをSiO換算で25〜45質量%、AlをAl換算で10〜25質量%、MgをMgO換算で10〜24質量%、BをB換算で5〜20質量%、ZnをZnO換算で5〜20質量%、およびCaをCaO換算で0.5〜4質量%含むものが挙げられる。
また、セラミック粉末としては、クォーツ、クリストバライト等のSiO、Al、ZrO、コージェライト、ムライト、フォルステライト、エンスタタイト、スピネル、マグネシア等が用いられる。これらのうち、高強度化、低コスト化等の点でアルミナを用いることが好ましく、また高熱膨張化の点でクォーツを用いることが好ましい。
そして、第1のガラスセラミックグリーンシート11、12、13、14の原料粉末としてセラミック粉末5〜40質量%とガラス粉末60〜95質量%を秤量し、第2のガラスセラミックグリーンシート21、22、23の原料粉末としてセラミック粉末15〜55質量%とガラス粉末45〜85質量%を秤量し、それぞれの原料粉末に有機バインダ、有機溶剤、および所望により可塑剤等を加えてスラリーを調製した後、ドクターブレード法、圧延法、プレス法等の周知の成形法によりシート状に成形して、厚さ10〜500μmの第1ガラスセラミックグリーンシート11、12、13、14および第2のガラスセラミックグリーンシート21、22、23をそれぞれ複数作製する。なお、第1のガラスセラミックグリーンシート11、12、13、14を形成するセラミック粉末と第2のガラスセラミックグリーンシート21、22、23を形成するセラミック粉末とは同一であることが好ましいが、異なっていてもよい。
次に、第1のガラスセラミックグリーンシート11、12、13、14および第2のガラスセラミックグリーンシート21、22、23に貫通導体用貫通孔を形成して貫通導体用ペースト31を充填するとともに、放熱用貫通孔を形成して放熱用導体ペースト32を充填する。
第1のガラスセラミックグリーンシート12、13、14および第2のガラスセラミックグリーンシート21、22、23への貫通導体用貫通孔および放熱用貫通孔の形成は、パンチング、レーザ、エッチング等の方法などによって行われる。貫通導体用貫通孔に充填する貫通導体用ペースト31は、主成分としての銀粉末、銅粉末または金粉末などに有機バインダおよび有機溶剤を混練したものであり、さらに必要に応じて、電気抵抗、熱伝導性を劣化させない範囲で、他の金属、ガラス、酸化物、炭化物および窒化物等の無機成分を含んでいてもよい。
また、放熱用貫通孔に充填する放熱用導体ペースト32は、後述する放熱板6と半導体素子7とを接続するように設けられる。そして、放熱用導体ペースト32は、貫通導体用ペースト31と同様に、主成分としての銀粉末、銅粉末または金粉末などに有機バインダおよび有機溶剤を混練したものであり、後述する放熱板6と半導体素子7とを接続するように設けられ、さらに必要に応じて、電気抵抗、熱伝導性を劣化させない範囲で、他の金属、ガラス、酸化物、炭化物および窒化物等の無機成分を含んでいてもよい。なお、貫通導体用ペースト31と放熱用導体ペースト32とは、主成分およびその他の副成分が異なっていても問題はない。
これらの充填には、貫通導体用貫通孔および放熱用貫通孔に一致する箇所に穿孔されたメタルマスク、あるいは、エマルジョンメッシュスクリーンマスクを用いて、スクリーン印刷する方法を用いる。このとき、マスクを通して貫通導体用ペースト31および放熱用導体ペースト32を押し出す方法として、通常のポリウレタン製等の板状(あるいは剣状)のスキージを用いる方法でもよく、ペースト押し出し式のスキージヘッドを用いて加圧注入する方法でもよい。
また、貫通導体用貫通孔に貫通導体用ペースト31が充填され、放熱用貫通孔に放熱用導体ペースト32が充填された第1のガラスセラミックグリーンシート11、12、13、14および第2のガラスセラミックグリーンシート21、22、23のうちの少なくとも一方の一方主面に配線層用導体ペースト4を塗布する。
配線層用導体ペースト4の塗布は、スクリーン印刷法などによって行われる。配線層用導体ペースト4として、貫通導体用ペースト31および放熱用導体ペースト32と同様に、主成分としての銀粉末、銅粉末または金粉末などに有機バインダおよび有機溶剤を混練したものであり、さらに必要に応じて、電気抵抗、熱伝導性を劣化させない範囲で、他の金属、ガラス、酸化物、炭化物および窒化物等の無機成分を含んでいてもよい。なお、ここで用いられる配線層用導体ペースト4は、貫通導体用ペースト31および放熱用導体ペースト32とは、例えば有機溶剤の量を異ならせるなどの手段によって粘度を異ならせてもよい。貫通導体用ペースト31および放熱用導体ペースト32よりも粘度を低くすることで、厚みを薄くすることができ、精度のよいパターンを形成することができる。これに対し、貫通導体用ペースト31および放熱用導体ペースト32は、粘度を高くすることで、充填後に垂れないようにすることができる。さらに、配線層用導体ペースト4と貫通導体用ペースト31および放熱用導体ペースト32とは、主成分およびガラス、無機フィラー等の副成分が異なっていてもよい。
ここで、貫通導体用ペースト31の充填、放熱用導体ペースト32の充填および配線層用導体ペースト4の塗布の順序は問われず、どの工程が先に行われてもよい。また、各グリーンシート11、12、13、14、21、22、23毎に貫通導体用ペースト31の充填、放熱用導体ペースト32の充填および配線層用導体ペースト4の塗布が行われてもよく、第1のガラスセラミックグリーンシート11、12、13、14と第2のガラスセラミックグリーンシート21、22、23とが1組またはそれ以上重ね合わした状態で貫通導体用ペースト31の充填、放熱用導体ペースト32の充填および配線層用導体ペースト4の塗布が行われてもよい。
なお、貫通導体用ペースト31および放熱用導体ペースト32の充填、配線層用導体ペースト4の塗布がなされた後、第1のガラスセラミックグリーンシート11、12、13、14および第2のガラスセラミックグリーンシート21、22、23は、60〜100℃で0.5〜3時間程度かけて乾燥される。
次に、第1のガラスセラミックグリーンシート11、12、13、14と第2のガラスセラミックグリーンシート21、22、23とを複数組み合わせてガラスセラミックグリーンシート積層体5を作製する。
積層には、積み重ねられた第1のガラスセラミックグリーンシート11、12、13、14および第2のガラスセラミックグリーンシート21、22、23に熱と圧力とを加えて熱圧着する方法、有機バインダ、有機溶剤、可塑剤等からなる接着剤をシート間に塗布する方法等が採用できる。なお、互いのガラスセラミックグリーンシートによる焼成収縮抑制効果の点では、図1に示すように、第1のガラスセラミックグリーンシート11、12、13、14と第2のガラスセラミックグリーンシート21、22、23とが交互に積層された構成が望ましいが、この形態に限らず、例えば、第1または第2のガラスセラミックグリーンシートが2層または3層連続して重なるように積層してもよい。また、図1に示す第1のガラスセラミックグリーンシート11、12、13、14と第2のガラスセラミックグリーンシート21、22、23との配置を入れ替えて、表層に第2のガラスセラミックグリーンシートを配置するようにしてもよく、この場合にも同様のボイド排出効果が得られる。
第1のガラスセラミックグリーンシート11、12、13、14と第2のガラスセラミックグリーンシート21、22、23とを複数組み合わせて積層することで、焼成収縮開始温度の低い第1のガラスセラミックグリーンシート11、12、13、14が焼成収縮する際は、未焼成収縮状態にある第2のガラスセラミックグリーンシート21、22、23によって平面方向の収縮が抑制され、焼成収縮開始温度の高い第2のガラスセラミックグリーンシート21、22、23が焼成収縮する際は、すでに焼成収縮を終了した状態にある第1のガラスセラミックグリーンシート11、12、13、14によって平面方向の収縮が抑制される。これにより、半導体装置を構成する多層配線基板50(ガラスセラミックグリーンシート積層体5の焼成後の状態)の寸法精度が高くなる。ここで、寸法精度が高いとは主面に形成された端子の間隔が精度よく形成されていることをいう。なお、平面方向の収縮が抑制される分、積層方向の収縮は大きくなる。
次に、複数の貫通孔61が形成された、ガラスセラミックグリーンシート積層体5を焼成して得られる多層配線基板50よりも大きな質量であってガラスセラミックグリーンシート積層体5の上面を覆うような大きさの放熱板6を、ガラスセラミックグリーンシート積層体5の上面に接合材(図示しない)を介して積層する。
ここで、放熱板6とは、熱伝導が良好で、かつ第2のガラスセラミックグリーンシート21、22、23、24が焼成収縮を終了する温度では溶融しないような材料で形成された板状体である。放熱板6の形成材料として、融点1083℃のCuと融点3410℃のWとの合金であるCu−W合金、融点1083℃のCuと融点2620℃のMoとの合金であるCu−Mo合金などが挙げられる。なお、ここでいう合金とは、粉末冶金により作製された焼結合金のことを意味する。また、Cuの割合は10〜60質量%であるのが好ましく、Cuの割合が多くても、高融点のWやMoを骨材として用いることで、800〜1000℃の焼成温度によってもその形状を保持できるようになっている。
複数の貫通孔61は、半導体素子9と電気的に接続された配線を外部回路基板に接続するために設けられている。すなわち、放熱板6が接合された側が外部回路基板に対向するようにして半導体装置が外部回路基板に実装されることとなるため、放熱板6の中を通って配線を引きまわす必要があるからである。貫通孔61の直径は、1.2mm〜2mm程度であるのが好ましく、このような大きさに形成された貫通孔61には、後述するように、放熱板6とは電気的に絶縁された状態で導体が充填される。
放熱板6は、多層配線基板50(ガラスセラミックグリーンシート積層体5の焼成後の状態)よりも大きな質量であって、ガラスセラミックグリーンシート積層体5の上面を覆うような大きさのものである。放熱板6と多層配線基板50とがこのような質量の関係にあることで、ガラスセラミックグリーンシート積層体5に放熱板6を積層して焼成する際に、ガラスセラミックグリーンシート積層体5に十分にかつ全体に均等に荷重をかけることができる。このような質量とするためには、放熱板6の形成材料(配合比)、主面の面積および厚みを調整すればよく、放熱板6の主面がガラスセラミックグリーンシート積層体5の主面よりも大きくなってもよい。なお、図示しないが、放熱板6の側壁に複数のフィンを設けるなど、表面積を多くするような形状にしてもよい。
そして、放熱板6をガラスセラミックグリーンシート積層体5の上面に接合材(図示しない)を介して積層する。
接合材としては、主成分としての銀粉末、銅粉末または金粉末などに有機バインダおよび有機溶剤を混練したものからなる導体ペーストや放熱板6よりも融点の低い銀ろう、ニッケルろう等のろう材が挙げられる。例えば、銀ろうの場合、銀と銅と亜鉛等の組成比を調整することで、650〜900℃の範囲で耐え得るように調整でき、低い焼成温度のに適合させることができる。なお、接合材は放熱板6と後述する導体ペースト62とが電気的に接続しないように設けられる。
次に、放熱板6が積層されたガラスセラミックグリーンシート積層体5を、第2のガラスセラミックグリーンシート21、22、23が焼成収縮する温度であって放熱板6が溶融しない温度で焼成して、放熱板6が接合された多層配線基板50を作製する。
本実施形態の材料を用いる場合、具体的な焼成は、ガラスセラミックグリーンシート積層体5を十分に焼結させるとともに過焼結を防止する点から、最高温度を800〜1000℃、特に850〜950℃とする。また、焼成にあたっては、最高温度に到達するまで徐々に昇温するか、第2のガラスセラミックグリーンシート21、22、23の焼成収縮開始温度未満の温度で一旦炉内温度を保持するなどの温度管理がなされる。また、焼成雰囲気としては、放熱板6の酸化を防止するために非酸化性雰囲気とするのが好ましい。なお、焼成に先立って、ガラスセラミックグリーンシート積層体5を400〜750℃で加熱処理して、ガラスセラミックグリーンシート積層体5中の有機成分を分解除去する。
ここで、ガラスセラミックグリーンシート積層体5の平面方向の収縮が抑制されることから、放熱板6をガラスセラミックグリーンシート積層体5に接合材を介して積層した状態で焼成しても、多層配線基板50から放熱板6がとれたり、接合材にクラックが生じたりするおそれは少ない。したがって、このようにして焼成することにより、第2のガラスセラミックグリーンシート21、22、23で発生し、第1の絶縁層(第1のガラスセラミックグリーンシート11、12、13、14の焼成収縮終了後の状態)によってその行き場を塞がれてしまったボイドを効果的に排出することができる。ここで、ボイドが効果的に排出されるのは、放熱板6による荷重がガラスセラミックグリーンシート積層体5の中央から周縁に向かってボイドを押し出すように作用するからである。
次に、放熱板6に形成された貫通孔61に、放熱板6とは電気的に絶縁された状態で導体ペースト62を充填する。
具体的には、まず貫通孔61にエポキシ樹脂、ビスマレイミドアジン樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂などの有機樹脂63を充填する。次に、レーザを用いて、貫通孔61に充填された有機樹脂63にさらに小径の貫通孔を形成する。その後、有機樹脂63に形成された貫通孔にスクリーン印刷またはディスペンサを用いて導体ペースト62を充填する。これにより、貫通孔61には放熱板6とは電気的に絶縁された状態で導体ペースト62が充填される。この導体ペースト62は、銅粉末、銀粉末、銀被覆銅粉末、銅銀合金などの金属粉末を含み、この金属粉末に結合用有機樹脂を添加混合して調製される。結合用有機樹脂としては、エポキシ樹脂、ビスマレイミドアジン樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂などの他、セルロースなども使用される。この結合用有機樹脂は、前記金属粉末同士を互いに接触させた状態で結合するとともに、金属粉末と貫通孔61に充填した有機樹脂63とを接着させる作用もなしている。
この結合用有機樹脂は導体ペースト62中において0.1乃至40体積%、特に0.3乃至30体積%の割合で含有されることが望ましい。これは結合性有機樹脂量が0.1体積%よりも少ないと、金属粉末同士を強固に結合することが難しく、低抵抗金属である金属粉末を強固に接着させることが困難となり、逆に40体積%を越えると金属粉末間に結合用有機樹脂が介在することになり金属粉末同士を十分に接触させることが難しくなり、導体620(導体ペースト62の焼成後の状態)の抵抗が大きくなるためである。
そして、導体ペースト62は直径100μm〜1mmに形成されるのが好ましく、導体ペースト62と放熱板6との間の間隙は100μm〜500μmに形成されるのが好ましい。なお、一つの貫通孔61に複数本の導体ペースト62が形成されていてもよい。
最後に、多層配線基板50の放熱板6が接合された側とは反対側に半導体素子7を実装する。
具体的には、図1に示す多層配線基板50の下面に形成された接続端子(図示しない)と半導体素子7の下面に形成された接続端子(図示しない)とを、図2に示すように半田71で接合する。なお、図2は、半導体素子7を実装した後の状態を示し、図1に示すものとは上下が逆になっており、外部回路基板に実装する前の状態を示している。
このような製造方法によって製造された半導体装置は、半導体素子7と、半田71、貫通導体310(貫通導体用ペースト31の焼成後の状態)、配線層40(配線層用導体ペースト4の焼成後の状態)、貫通導体310および導体620(導体ペースト62の焼成後の状態)が外部回路基板に形成された電極と電気的に接合されて、不図示の外部回路基板に実装される。また、半導体素子7と放熱板6とは、放熱用導体320(放熱用導体ペースト32によって接続されたものとなる。
以上の製造方法によれば、寸法精度の高い半導体装置を安価に製造でき、ボイドを効果的に排出することができるため、層間剥離を抑制し、絶縁信頼性に優れた半導体装置を得ることができる。
なお、本発明の半導体装置の製造方法は、上述した方法に限定されるものではなく、例えば図3に示すように、キャビティ80の内部に半導体素子7を収容するように実装する半導体装置の製造方法であってもよい。
具体的には、貫通導体用貫通孔が形成されていない第1のガラスセラミックグリーンシート15および第2のガラスセラミックグリーンシート24にキャビティ形成用貫通孔8を形成する工程をさらに有し、キャビティ形成用貫通孔8が形成された第1のガラスセラミックグリーンシート15および第2のガラスセラミックグリーンシート24を下側に配置してガラスセラミックグリーンシート積層体5を作製する製造方法である。
ここで、第1のガラスセラミックグリーンシート15および第2のガラスセラミックグリーンシート24にキャビティ形成用貫通孔8を形成する工程は、他の第1のガラスセラミックグリーンシート11、12、13、14および第2のガラスセラミックグリーンシート21、22、23に貫通導体用貫通孔を形成して貫通導体用ペースト31を充填するとともに、放熱用貫通孔を形成して放熱用導体ペースト32を充填する工程の前または後であってもよく、第1のガラスセラミックグリーンシート11、12、13、14および第2のガラスセラミックグリーンシート21、22、23のうちの少なくとも一方の一方主面に配線層用導体ペースト4を塗布する工程の前または後であってもよい。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、図3に示すキャビティ形成用貫通孔8が形成された第1のガラスセラミックグリーンシート15および第2のガラスセラミックグリーンシート24に、図示しないが、貫通導体用貫通孔を形成して貫通導体用ペーストを充填する工程をさらに有していてもよい。この場合、貫通導体用貫通孔を形成して貫通導体用ペーストを充填する工程は、他の第1のガラスセラミックグリーンシート11、12、13、14および第2のガラスセラミックグリーンシート21、22、23の貫通導体用貫通孔を形成して貫通導体用ペースト31を充填する工程と同時になされてもよく、キャビティ形成用貫通孔8を形成した後であってもよい。
さらに、本発明の半導体装置の製造方法は、上記の半導体装置の製造方法、すなわち図3に示すキャビティ形成用貫通孔8が形成された第1のガラスセラミックグリーンシート15および第2のガラスセラミックグリーンシート24に貫通導体用貫通孔を形成して貫通導体用ペーストを充填する工程をさらに有する半導体装置の製造方法によって製造された半導体装置を、図4に示すように接合材を介して複数段積み重ねることを特徴とするものである。
具体的には、図4には半導体装置が3段積み重ねられてなる半導体装置が示されており、この3段のうちの中段と下段に上記の半導体装置の製造方法により製造された半導体装置が配置されている。ここで、図3に示す第1のガラスセラミックグリーンシート15および第2のガラスセラミックグリーンシート24に貫通導体用貫通孔を形成して貫通導体用ペーストを充填していることで、図4に示す第1のガラスセラミックグリーンシートおよび第2のガラスセラミックグリーンシートが焼成してなる第1の絶縁層150および第2の絶縁層240には貫通導体用ペーストが焼成してなる貫通導体310が形成されている。放熱板6の貫通孔61の内部に形成された導体620と貫通導体310とによって、上の段から下の段のへ配線をひきまわすことができるようになっている。
また、それぞれの半導体素子7には対応する放熱板6が放熱用導体320によって接続されているため、半導体装置を複数段積み重ねても熱放散性が極端に低下することはなくなる。
なお、図4において上段には図2に示す半導体装置が配置されており、上段には図1に示す半導体装置の製造方法により製造された半導体装置が設けられてもよく、図3に示す半導体装置の製造方法により製造された半導体装置がもうけられてもよい。また、図示しないが、下段になるにしたがって配線層40および貫通導体310が多くなるため、下段に配置される半導体装置の大きさが大きくなっていてもよい。
第1のガラスセラミックグリーンシートの原料粉末として、クォーツ粉末15質量%とガラス粉末85質量%とを用いた。ガラス粉末の組成は、SiをSiO換算で15質量%、AlをAl換算で2質量%、MgをMgO換算で40質量%、CaをCaO換算で1質量%、BaをBaO換算で15質量%、BをB換算で20質量%、ZnをZnO換算で1質量%、TiをTiO換算で0.5質量%、NaをNaO換算で0.5質量%、LiをLiO換算で5質量%としたものである。
一方、第2のガラスセラミックグリーンシートの原料粉末として、クォーツ粉末45質量%とガラス粉末55質量%とを用いた。ガラス粉末の組成は、SiをSiO換算で50質量%、AlをAl換算で5質量%、MgをMgO換算で20質量%、CaをCaO換算で24質量%、BaをBaO換算で0.5質量%、BをB換算で0.3質量%、LiをLiO換算で0.2質量%としたものである。
そして、それぞれの原料粉末に、有機バインダとしてアクリルバインダ、有機溶剤としてトルエンを添加してなるスラリーを調製し、ドクターブレード法により、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)上に厚さ10μmの第1のガラスセラミックグリーンシートを作製するとともに、PETフィルム上に厚さ100μmの第2のガラスセラミックグリーンシートを作製した。
その後、第1のガラスセラミックグリーンシートと第2のガラスセラミックグリーンシートとを重ね合わせた後、PETフィルムを剥いで、第1のガラスセラミックグリーンシートと第2のガラスセラミックグリーンシートとからなる複合ガラスセラミックグリーンシートを作製した。
第1のガラスセラミックグリーンシートおよび複合ガラスセラミックグリーンシートにパンチングで貫通導体用貫通孔(直径100μm)及び放熱用貫通孔(直径300μm)を形成し、その貫通導体用貫通孔内に貫通導体用ペースト及び放熱用貫通孔に放熱用導体ペーストを充填するとともに、主面に配線層用導体ペーストをスクリーン印刷で塗布した。ここで、貫通導体用ペーストおよび放熱用導体ペーストおよび配線層用導体ペーストの形成材料として、Cu粉末に、有機バインダとしてエチルセルロース、有機溶剤として2−2−4−トリメチル−3−3−ペンタジオールモノイソブチレートを添加してなるペーストを用いた。
そして、第1のガラスセラミックグリーンシートおよび複合ガラスセラミックグリーンシートを組み合わせて、第1のガラスセラミックグリーンシートと第2のガラスセラミックグリーンシートとが交互に積層され、第1のガラスセラミックグリーンシートが最外層に配置されるようにして、第1のガラスセラミックグリーンシートが31層、第2のガラスセラミックグリーンシートが30層積層され、平面形状が5cm角の図1に示すようなガラスセラミックグリーンシート積層体を作製した。
次に、ガラスセラミックグリーンシート積層体の上面に、図1に示すような貫通孔(直径600μmで厚み1mm)を有する放熱板(50mm角で厚み1mm)を、銅を主成分とする導体ペーストで接合して積層した。ここで、放熱板はCuが20質量%でWが80質量%のCu−W合金で形成したものを用いた。
上面に放熱板を積層したガラスセラミックグリーンシート積層体と上面に放熱板を積層していないガラスセラミックグリーンシート積層体とを、窒素雰囲気で、700℃にて2時間保持して脱バインダ処理を行った後、最高温度900℃にて焼成を行った。
なお、焼成後の放熱板と多層配線基板(ガラスセラミックグリーンシート積層体の焼成後の状態)との質量比は、2:1であった。
さらに、放熱板の貫通孔にエポキシ樹脂をスクリーン印刷にて充填し、次に炭酸ガスレーザにて充填したエポキシ樹脂にさらに貫通孔(直径200μmで厚み1mm)を形成した。その後、エポキシ樹脂に形成された貫通孔に銅を主成分とする導体ペーストをスクリーン印刷にて充填した。
得られたそれぞれのサンプルについて、断面を研磨し、走査型顕微鏡(SEM)を用いて1000倍のSEM写真を撮影し、画像解析装置を用いて、上から2番目の第2絶縁層(第2のガラスセラミックグリーンシートの焼成後の状態)の上から2番目の第1絶縁層(第1のガラスセラミックグリーンシートの焼成後の状態)との境界付近(第1絶縁層との界面から20μmの領域)におけるボイド率を測定した。
その結果、放熱板を積層していない多層配線基板のボイド率が20%であったのに対し、放熱板を積層した多層配線基板のボイド率が8%であり、本発明によれば効果的にボイドを排出できることを確認した。
また、放熱板を積層した多層配線基板に半導体素子を実装して、サーモグラフィを用いて測定したところ、十分に放熱効果のあることが確認された。
本発明の半導体装置の製造方法の一実施形態の説明図であり、半導体素子を実装する前の状態を示す。 (a)は図1に示す多層配線基板に半導体素子を実装した状態を示す概略断面図であり、(b)は(a)に示す半導体装置の底面図である。 本発明の半導体装置の製造方法の他の実施形態の説明図であり、キャビティを有する多層配線基板のキャビティ内に半導体素子を実装する前の状態を示す。 本発明の半導体装置の製造方法のさらに他の実施形態の説明図である。
符号の説明
11、12、13、14、15・・・第1のガラスセラミックグリーンシート
21、22、23、24・・・第2のガラスセラミックグリーンシート
31・・・貫通導体用ペースト
310・・・貫通導体
32・・・放熱用導体ペースト
320・・・放熱用導体
4・・・配線層用導体ペースト
40・・・配線層
5・・・ガラスセラミックグリーンシート積層体
50・・・多層配線基板
6・・・放熱板
61・・・貫通孔
62・・・導体ペースト
620・・・導体
63・・・有機樹脂
7・・・半導体素子
71・・・半田
8・・・キャビティ形成用貫通孔
80・・・キャビティ

Claims (4)

  1. 多層配線基板の一方主面側に半導体素子が搭載され、前記多層配線基板の他方主面側に放熱板が接合された半導体装置の製造方法において、
    第1のガラスセラミックグリーンシートと、該第1のガラスセラミックグリーンシートの焼成収縮終了温度よりも高い温度で焼成収縮を開始する第2のガラスセラミックグリーンシートとをそれぞれ複数作製する工程と、
    前記第1のガラスセラミックグリーンシートおよび前記第2のガラスセラミックグリーンシートに貫通導体用貫通孔を形成して貫通導体用ペーストを充填するとともに、放熱用貫通孔を形成して放熱用導体ペーストを充填する工程と、
    前記第1のガラスセラミックグリーンシートおよび前記第2のガラスセラミックグリーンシートのうちの少なくとも一方の一方主面に配線層用導体ペーストを塗布する工程と、
    前記第1のガラスセラミックグリーンシートと前記第2のガラスセラミックグリーンシートとを複数組み合わせてガラスセラミックグリーンシート積層体を作製する工程と、
    複数の貫通孔が形成された、前記多層配線基板よりも大きな質量であって前記ガラスセラミックグリーンシート積層体の上面を覆うような大きさの放熱板を、前記ガラスセラミックグリーンシート積層体の上面に接合材を介して積層する工程と、
    前記放熱板が積層された前記ガラスセラミックグリーンシート積層体を、前記第2のガラスセラミックグリーンシートが焼成収縮する温度であって前記放熱板が溶融しない温度で焼成して、前記放熱板が接合された前記多層配線基板を作製する工程と、
    前記放熱板に形成された前記貫通孔に、前記放熱板とは電気的に絶縁された状態で導体ペーストを充填する工程と、
    前記多層配線基板の前記放熱板が接合された側とは反対側に前記半導体素子を実装する工程と
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記貫通導体用貫通孔が形成されていない前記第1のガラスセラミックグリーンシートおよび前記第2のガラスセラミックグリーンシートにキャビティ形成用貫通孔を形成する工程をさらに有し、
    前記キャビティ形成用貫通孔が形成された前記第1のガラスセラミックグリーンシートおよび前記第2のガラスセラミックグリーンシートを下側に配置して前記ガラスセラミックグリーンシート積層体を作製することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記キャビティ形成用貫通孔が形成された前記第1のガラスセラミックグリーンシートおよび前記第2のガラスセラミックグリーンシートに貫通導体用貫通孔を形成して貫通導体用ペーストを充填する工程をさらに有することを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 請求項3に記載の半導体装置の製造方法によって製造された半導体装置を、接合材を介して複数段積み重ねることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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