JP2010079164A - 複合吸音構造体及びそれを用いた収納構造 - Google Patents

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【課題】表皮層と母材層とを複合し、多孔質吸音材をベースにした不織布を組み合わせることで、吸音性能を更に向上した複合構造吸音体及びそれを用いた収納構造を提供する。
【解決手段】複合吸音構造体10は、スパンボンドなどの布状材料である2枚の不織布A,Bを用いた表皮層3と、ポリエステル繊維あるいはそれを主体とした母材2とを複合したベース構造1に、難燃処理・撥水処理を施した不織布4、金属メッシュ等の金属系の網目構造体5、及び保護カバーとしてのパンチングメタル6を組み合わせて構成されている。表皮層3の流れ抵抗をコントロ−ルすることで、ベース構造1の流れ抵抗が(2.0〜5)×10N・sec/mになるように調整することが吸音性能に有効であり、40〜50mmの厚さで軽量であって全天候型としても使用可能であり、中低周波数帯域から高周波数帯域まで、特に400Hz付近の安定した吸音性能が得られる。
【選択図】図2

Description

本発明は、鉄道など交通機関に用いられる、新規な材料・構造を備えた複合吸音構造体及びそれを用いた収納構造に関する。
従来、屋外で使用される吸音材として各種の材料・構造が提案されているが、その中でもコアになる母材として最も一般的に使用されているものに繊維系吸音材がある。繊維系吸音材としては、古くから最もポピュラ−に使われているものにグラスウ−ルがあり、鉄道や道路などの防音壁用の全天候型吸音材として用いられている。
しかし、グラスウ−ルは飛散防止や表面保護のために薄いフィルムやガラスクロスで包む必要があり、製作過程の作業環境性や長期耐久性などで課題を抱えている。最近それらに変わるものとして、最近では、環境問題、リサイクル、吸音性能、作業環境保全や長期耐久性などの観点から、ポリエステル繊維系吸音材が使用される機会が増えてきている。このポリエステル繊維系吸音材は、大抵の場合、撥水性、耐久性や吸音特性の調整のため、通常、ポリエステル繊維からなる不織布にホットメルト材を処理し、母材に熱融着し、その面を音の入射側に配して用いる。
この場合、母材層と表皮層による総合的な流れ抵抗を調整し、吸音特性を出すのが一般的であるが、現状では必ずしも吸音性能も最適化された内容になっておらず、ある限定された厚さの中でより高い吸音性能を得ようとするのに限界があった。
一般に、グラスウ−ルやポリエステル繊維などの多孔質材料が吸音特性を発揮するのは、多孔質材料の表面から入射した音波が繊維間の複層した三次元的に形成された隙間を進行する際にその隙間に存在する空気が振動するときに粘性抵抗を生じ、入射してくる音響エネルギーを熱エネルギーとして消費し、その結果、反射音響エネルギーが抑制されるのが主な吸音メカニズムである。そして、それは流れ抵抗と密接な関係があり、狙った周波数帯域で高い吸音性能が得られるよう適切な流れ抵抗をどのように調整するかが開発のポイントとなっている。流れ抵抗が小さ過ぎれば楽に空気が動き、流れ抵抗が大き過ぎれば、空気が動きにくくなり、入射音響エネルギーから熱エネルギーへの変換効率が落ち、高い吸音性能は得られない。現時点では、吸音性能がまだ最適化しているとは言えず、新規構造の開発の可能性が十分残されているといえる。その他、主要因ではないが、構成繊維間でのフリクション、繊維自体の内部減衰なども熱エネルギーへの変換には寄与していると思われる。
流れ抵抗は、材料の表面に垂直方向に一定の微少空気流Vを流した時の速度と材料両面間の圧力差とから次式で定義される。
R=ΔP/(V・d)
R:流れ抵抗[ N・sec/m
ΔP:材料両面間の圧力差
V:単位面積当たりの空気流量[m/(m/sec)]
d:資料の厚み(m)
単位面積流れ抵抗の測定方法は、図9に示すように、φ29mmの金属製の管にφ30mm、厚み30mmの吸音材を挿入し、カト−テック(株)KES−F8−API通気度試験機(流速4×10−2m/sec)などで測定できる。
表面層と母材層を複合した場合の流れ抵抗が吸音材の吸音率を決めることになるが、この流れ抵抗は、a:母材層である多孔質材料の密度を変えること、b:多孔質材料を構成する繊維の径や配合率を変えること、c:多孔質材料を構成する繊維特性を変えること、d:表皮層の不織布(例えば、スパンボンド)の特性・仕様を変える、などでコントロ−ルできるが、従来技術では最適化されているとは言えない。
本発明は以上のような従来の技術に鑑みてなされたものであり、その目的は、表皮層と母材層とを複合し、多孔質吸音材をベースにした不織布を組み合わせることで、400Hz付近の吸音性能をさらに向上し、軽量で実用性を高め、全天候型としても使用可能な複合構造吸音体及びそれを用いた収納構造を提供することにある。
適用分野においても、鉄道車両、鉄道や道路の防音壁、建設機械など屋外で用いる分野で、ポリエステル繊維系吸音材の適用が拡大しており、厚さをできるだけ抑え、スペ−スファクタ−の良い吸音特性の優れた吸音材の要求が高まっている。
本発明においては、表皮層の流れ抵抗に注目し、当該流れ抵抗をコントロ−ルすることで、表皮層と母材の複合構造体の流れ抵抗が(2.0〜5)×10N・sec/mになるように調整することが大変有効であることを発見した。この知見に基づいて、本発明による複合吸音構造体は、表皮層に2枚の不織布を用い、ポリエステル繊維あるいはそれを主体とした母材との複合の仕方を工夫し、さらに、パンチングメタル、金属系網目構造体、不織布の組み合わせで構成されており、中低周波数帯域から高周波数帯域まで安定した吸音性能が得られ、上記のニ−ズに応えられる実用性の高い手段を提供している。
本発明による複合吸音構造体は、不織布(スパンボンド)などの布状材料2枚で構成した表皮層とポリエステル繊維あるいはそれを主体とする母材層とを複合し、40〜50mmの厚さで、吸音性能が中低域から広帯域までの広い周波数帯域で、吸音率を大きく向上した多孔質吸音材をベースにして、さらに、金属系の網目構造体、及び難燃処理、撥水処理を施した不織布を組み合わせることで、400Hz付近の吸音性能をさらに向上し、軽量で実用性を高め、全天候型としても使用可能な複合構造吸音体を提供している。
なお、本発明の吸音構造体の高音域の吸性能は多少犠牲にしても低音域の吸音性能を高めために、表面層と母材層の間に膜を挿入することは有効であり、本発明の中で対応可能な構造である。
この発明による複合吸音構造体によれば、鉄道車両、鉄道や道路の防音壁、建設機械など屋外の分野で、厚さをできるだけ抑え、スペ−スファクタ−の良い吸音特性の優れた吸音材が得られ、しかも、中低周波数帯域から高周波数帯域まで、特に400Hz付近の吸音率が大きくなって、吸音性能が更に安定・向上し、軽量で実用性が高く、全天候型としても使用可能な複合構造吸音体を得ることができる。
また、この発明による複合吸音構造体の収容構造によれば、音波の入射面以外を略密閉された収納体内に配置し、前記収納体の音波の入射面に略直交する面と前記吸音構造体との間に隙間を設けているので、高音域の吸音性能を落とすことなく中低音域の吸音特性を更に大きく向上させることができる。
本発明による複合吸音構造体の一実施例が図1に模式的に示されている。図1の(a)は断面図、同(b)は斜視図である。図1に示すように、複合吸音構造体のベース構造1は母材2と表皮層3とを備えており、表皮層3の流れ抵抗を最適にコントロ−ルする方法を提供するものである。複合吸音構造体のベース構造1は、流れ抵抗が、(1.5〜3.5)×10N・sec/mである高分子系多孔質材料から成る母材2の上に、異種の2枚の不織布A,Bから構成される表皮層3を重ね、複合化した構造である。ベース構造1は、例えば、表皮層3に用いる一枚の不織布A(等価単繊維径が11〜25μm、面密度が60〜130g/m)の裏面にパウダー状又はくもの巣(網目状)などのホットメルト材を予め塗布あるいは転写して母材2に重ね、加熱・加圧して母材2と熱融着一体複合化し、その上に別な一枚の不織布B(等価単繊維径が11〜25μm、面密度が60〜130g/m)を重ねることで形成される。ベース構造1は、その複合体としての流れ抵抗が(2.0〜5.0)×10N・sec/mになるようにしたものである。
図2は本発明による吸音構造体を模式的に示す図であり、図2(a)は本発明による吸音構造体の一例を示す断面図、図2(b)は吸音構造体のベース構造の断面図である。図2(a)に示すように、ベース構造1の上に、難燃性・撥水性など実用性能を高めた不織布4、更に金属網目構造体を形成する#100の金属性メッシュ5を重ねることで実用性を高めた吸音構造体10となっている。これらの不織布4と金属性メッシュ5は、開孔径が小さく流れ抵抗が大きいと、長期間の屋外使用による細かいほこり、再塗料等による目詰まりで流れ抵抗が著しく増加する可能性があるため、ベース構造1を構成する不織布A,Bよりも開孔率を大きくして流れ抵抗を小さくしている。このように構成することにより、複合吸音構造体10において経年変化による吸音率の劣化を防ぐことができる。
実際の適用に当たっては、更に流れ抵抗の低いパンチングメタル(開孔率20%以上)6などの保護カバーの下に2〜10mm程度の空隙7を設けて、パンチングメタル6が音の入射側になるように配して、複合吸音構造体10が設置されることが多い。また、図2(b)のように、不織布Aにも不織布Bと同じようなホットメルト処理を施し、不織布Bと母材を重ね、加熱・加圧し一体複合化しても良い。不織布Aと不織布Bの仕様は同じでも異なっても良い。
多孔質吸音材(母材2)を剛壁面に取り付けた状態を図3に示すが、図3の左側(表皮側)より音波が入射すると、空気粒子の速度は剛壁面で0、剛壁面から左にc/4f(c:空気中の音速[cm/sec]、f:入射音波の周波数[Hz])離れた位置で最大となる。鉄道や道路の騒音で問題になりやすい400〜2000Hzの帯域では、40mm以上のところで空気粒子の速度は最大になるので、厚さが50mm位までは表皮層3で流れ抵抗を調整した方が、粘性抵抗により音響反射エネルギーから熱エネルギーへの変換効率が高くなり、効率良く吸音性能を高めることができる。
[ポイント1]本発明による全天候型吸音構造体の最良の形態として、パンチングメタル、空隙、金属網目構造体、難燃性・撥水性が付与されたスパンボンド不織布、2枚のスパンボンド不織布とポリエステル繊維系不織布を母材とする複合体の組み合わせとなる。本発明の最大のポイントは構造体全体の流れ抵抗を母材の表面部分に重ねた二枚のスパンボンド不織布により、特に(2.0〜3.5)×10N・sec/mに納めるように調整すれば、中低周波数帯域から高周波数帯域まで幅広い吸音性能を実現でき、尚且つ軽く、コンパクトなど実用性の高い全天候型の吸音構造体を実現できる。
[ポイント2]ポイント1における2枚のスパンボンド不織布と母材からなる本発明中核となるベース構造は、それぞれをパウダー状又はくもの巣状のホットメルト材で熱融着して一体化した構造としても良いし、1枚のスパンボンド不織布と母材をホットメルト材で熱融着して一体化し、更にその上に、もう1枚のスパンボンド不織布を非接着で重ねただけの構造としても良い。
[ポイント3]ポイント2における2枚のスパンボンド不織布として異種のスペックのものを用いることによって、流れ抵抗の大きさを調整し易くすることができる。
[ポイント4]本発明を構成する難燃性・撥水性付与のスパンボンド不織布、及びベース構造の二枚のスパンボンド不織布と母材とをすべてポリエステル繊維系でまとめれば、リサイクル性のある地球に優しい全天候型の複合吸音構造体を提供することができる。
[ポイント5]特に高い難燃性を要求されない場合は、ベース構造と金属系の網目構造体との間のスパンボンド不織布はなくても良い。
[ポイント6]保護カバーのパンチングメタルについては、パンチングメタル製作時の開口の打ち抜き方向と音波の入射方向とが逆となるように、いわゆるパンチングメタルの裏面を、吸音構造体の表側、即ち音波の入射側とするとよい。これは、加工時の変形により、パンチング孔が打ち抜き方向に径が減少するので、パンチングの表面の方が裏面よりも金属部の面積が少ない。このため、火災の炎などでパンチングメタルの一部が熱せられたとき、金属部の面積が狭い裏面の方が、より広がる力が大きくなり、結果としてパンチング孔の径が小さい側の裏面が凸となるように変形する。したがって、パンチングメタルと吸音構造体との隙間が大となる方向に変形する。これにより複合吸音構造体の耐火性能を向上することができる。
[発明の効果1]
図4は、吸音構造体にスパンボンド不織布を追加するときの周波数に対する吸音率の変化を示すグラフである。図4に示すサンプルB,BC,BSについては、次のとおりである。
サンプルB:スパンボンド不織布(ポリエステル繊維:面密度100g/m)一枚と流れ抵抗が1.0×10N・sec/mの母材(35mm厚)とを一体複合化した吸音構造体。流れ抵抗1.5×10N・sec/m
サンプルBC:サンプルBの母材中央部に表皮層と同じスパンボンド不織布を挿入した複合吸音構造体。流れ抵抗2.0×10N・sec/m
サンプルBS:サンプルBの表皮層と母材の間に、表皮と同じスパンボンド不織布を挿入し二枚重ねた複合吸音構造体。流れ抵抗2.2×10N・sec/m
請求項4に記したベース構造として、従来構造であるスパンボド不織布一枚と母材とを複合した吸音構造(サンプルB)よりさらに、中低周波数帯域の吸音性能を向上させる(高周波数帯域の吸音性能を維持しつつ)には、複合吸音構造体の流れ抵抗を調整することになるが、図4に示すように、殆ど同じ流れ抵抗でも母材の中間にスパンボンド不織布(サンプルBの表皮層と同じもので、裏面のホットメルト処理も同じ)を挿入したもの(サンプルBC)より、表皮層と母材との間に挿入し、表皮層の流れ抵抗を増大させた方(サンプルBS)が有効であることを示している。
これは、図3で提案したことを実証するものであり、本発明の有効性を示すものでもある。また、これにより同じ吸音性能であれば、従来構造より薄くでき、軽量化、経済性、省スペースなど実用面でも有功である。
[発明の効果2]
[発明の効果1]の実証に鑑み、図5(a)に従来吸音構造体の例(サンプルM:ベース構造を従来構造とした複合吸音構造体)と図5(b)に本発明の吸音構造体の例(サンプルN:ベース構造を本発明構造とした複合吸音構造体)を示すが、それらの吸音性能(垂直入射法吸音率)は図6のグラフに示すようになり、高音域の吸音性能を落とすことなく中低音域が従来品に比べて大きく向上し、本発明の優位性を立証している。
[仕様]
・パンチングメタル:孔径 2mm、ピッチ3.5mm、千鳥配置 開孔率30%
・金属網目構造体:ステンレススティ−ル(メッシュ:#100)−対燃焼性、対塗工性・スパンボンド不織布:ポリエステル繊維、高難燃性、撥水性付与、面密−80g/m
・ベース構造
・スパンボンド不織布:ポリエステル繊維(繊維形状ー円形)、面密度−100g/m2
・スパンボンド不織布:ポリエステル繊維(繊維形状−楕円)、面密度−90g/m2
・母材:ポリエステル繊維厚さ40mm、面密度−1800g/m2
[流れ抵抗]
・サンプルM:1.7×10N・sec/m
・サンプルN:2.5×10N・sec/m
[発明の効果3]
請求項8に示した隙間の効果の実証に鑑み、図7(a)に本発明の複合吸音構造体10の周囲に隙間11を設けた収納構造20の例(収納構造のサイズ1170mm×470mm、隙間幅30mm)を示し、図7(b)に収納構造20の隙間11をライナ12で埋めた収納構造20aを示す。図7に示す収納構造についての残響室法による吸音率測定結果を図8に示す。隙間11を設けることにより、吸音構造体10と収納構造20の隙間11の空間と外部と連通する細い隙間により、一種のヘルムホルツ共鳴器が構成され、本吸音構造体10の吸音率が最大となる周波数帯域において、収納構造20としての吸音率は更に高められていることが判る。
本発明は、従来の多孔質吸音材やレゾネ−タタイプの構造型吸音体などに比べて、比較的、厚さは薄くて、広帯域で高い吸音性能を有する全天候型吸音構造体を提供することが出来るので、軽量化、経済性、リサクル性などの面でも優位であり、汎用性も高いので、建設機械、農業機械、鉄道車両など産業・車両分野、鉄道、道路、工事など土木分野など幅広い分野で利用できる。
本発明による複合吸音構造体のベース構造を示す図。 本発明による複合吸音構造体の一例を示す図。 複合吸音構造体における吸音原理を説明する図。 本発明による複合吸音構造体の吸音特性の一例を示すグラフ。 本発明による複合吸音構造体と従来の複合吸音構造体の断面図。 図5に示す複合吸音構造体の吸音特性の一例を示すグラフ。 本発明による複合吸音構造体を用いた収納構造の一例を示す断面図。 図7に示す収納構造の吸音特性の一例を示すグラフ。 流れ抵抗の測定方法を示す模式図。
符号の説明
1 ベース構造 2 母材
3 表皮層 A,B 不織布
4 難燃性を高めた不織布
5 金属性メッシュ(金属製網目構造体) 6 パンチングメタル(保護カバー)
7 空隙
10 複合吸音構造体
11 隙間 12 ライナ
20 収納構造(隙間有り)
20a 収納構造(隙間無し。ライナ充填)

Claims (9)

  1. 音波の入射面より、保護カバー、1枚又は複数の布状若しくは網目材料が密着した網目構造体、1枚又は複数の布状材料が密着した布状構造体、及び多孔質母材を音波の入射方向に順に配置し、空気の流れ抵抗が、前記保護カバー、前記網目構造体、前記布状構造体の順に増加することを特徴とする複合吸音構造体。
  2. 請求項1に記載の複合吸音構造体おいて、
    前記布状構造体は少なくとも2層の前記布状材料を融着又は密着して成り、前記布状構造体を前記多孔質母材に密着又は融着させたこと
    を特徴とする複合吸音構造体。
  3. 請求項1に記載の複合吸音構造体において、
    前記網目構造体を構成する前記材料のうち少なくとも一つは、金属性メッシュ又は難燃処理を施した布状材料であること
    を特徴とする複合吸音構造体。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の複合吸音構造体において、
    前記多孔質母材は流れ抵抗が(1.5〜3.5)×10N・sec/mである高分子繊維系多孔質材料であり、前記布状構造体はその裏面にパウダー状又はくもの巣(網目状)などのホットメルト材を予め塗布又は転写した不織布を二枚重とした構造体であり、前記布状構造体と前記多孔質母材とは共に加熱・加圧して熱融着一体複合化されてベース構造体を形成しており、さらに、その上に、前記網目構造体を重ねた複合体としての流れ抵抗が(2.0〜5.0)×10N・sec/mになるように調整し、短冊状にし、ホットメルト処理した別の不織布で底面部、側面部を包むように立ち上げて当該不織布を表面で額縁状に折り曲げ、加熱・加圧し固定した一体構造体を形成し、その網目構造体の前に空間を置いて前記保護カバーとしてパンチングメタル又は開口を有する構造体を音の入射側に配したこと
    を特徴とする複合吸音構造体。
  5. 請求項4に記載の複合吸音構造体において、
    前記多孔質母材はその裏面にパウダー状又はくもの巣(網目状)などのホットメルト材を予め塗布又は転写した不織布を一枚重ね、加熱・加圧して熱融着一体複合化し、その上にもう一層の不織布を重ねただけのベ−ス構造体を形成し、さらに、その上に、不織布、網目材料を密着させた網目構造体を重ね、この複合体としての流れ抵抗が、(2.0〜5.0)×10N・sec/mになるように調整したこと
    を特徴とする複合吸音構造体。
  6. 請求項3に記載の複合吸音構造体において、
    前記金属性メッシュは、SUSやアルミなど金属系で、メッシュ#40〜150としたこと
    を特徴とする複合吸音構造体。
  7. 請求項1に記載の複合吸音構造体において、
    前記保護カバーは、SUSやアルミなど金属系で、開孔率20%以上となるように小開口が表面に分散していること
    を特徴とする複合吸音構造体。
  8. 請求項1に記載の複合吸音構造体において、
    前記保護カバーはパンチングメタルであり、パンチング製作時の打ち抜き方向と、保護カバーに対する音波の入射方向を逆方向としたこと
    を特徴とする複合吸音構造体。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の前記複合吸音構造体を、音波の入射面以外を略密閉された収納体内に配置し、前記収納体の音波の入射面に略直交する面と前記吸音構造体との間に隙間が設けられていることを特徴とする複合吸音構造体の収納構造。
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