JP2010078611A - 定量ビデオ顕微鏡法とそれに関連するシステムおよびコンピュータソフトウェアプログラム製品 - Google Patents

定量ビデオ顕微鏡法とそれに関連するシステムおよびコンピュータソフトウェアプログラム製品 Download PDF

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Abstract

【課題】良好な比色分析技術を提供する。
【解決手段】サンプルを構成する少なくとも1つの分子種であって、それぞれ色素によって示される分子種の量を決定する定量ビデオ顕微鏡法が提供される。分子種の量はビデオ顕微鏡システムにおけるカラー画像取込デバイスによって画像データとして取り込まれるサンプルの画像から決定される。まず最初にサンプルの光学密度が当該画像の特定のピクセルにおいて赤色、緑色、青色の各チャネル毎に決定される。次いで対応する光学密度行列が当該ピクセルに対して形成される。次にこの光学密度行列は相対的吸収係数行列の逆行列と掛け合わされ、当該ピクセルに対しての終結行列が形成される。相対的吸収係数行列はサンプルとは独立に、赤色、緑色、青色の各チャネル毎の各色素の相対的吸収係数を含む。こうしてこの終結行列は当該ピクセルに対して、それぞれの色素によって示される各分子種の量を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像解析技術、特に、細胞生物学や病理学において利用される定量ビデオ顕微鏡法と、それに関連するシステムと、コンピュータソフトウェアプログラム製品とに関する。
顕微鏡画像の有効な解析技術は細胞生物学や病理学において、特に例えば遺伝子またはメッセンジャRNAといった遺伝物質、あるいは、例えば遺伝子増幅、遺伝子欠損、遺伝子突然変異、メッセンジャRNA分子の定量、もしくはタンパク質発現解析におけるその遺伝情報の発現の検出および定量にとって、不可欠である。1つの細胞は通常、同じ遺伝子の2つの複製(他の方法では対立遺伝子として知られる)を持つが、遺伝子増幅にあっては、1つの細胞において同じ遺伝子の極めて多くの複製が現れる。遺伝子欠損とは、1つの細胞において或る遺伝子の複製が2つ未満しか見出せないことを指す。遺伝子突然変異とは不完全または非機能的な遺伝子を指す。メッセンジャRNA(mRNA)は、遺伝子読み出し過程において合成されてタンパク質合成のテンプレートの役割を果たす、遺伝情報を伝達する分子を指す。タンパク質発現とは細胞によって所定のタンパク質が生成されることを指す。タンパク質発現過程から決定される、その所定のタンパク質をコードする遺伝子が強められたり、あるいは遺伝子またはmRNAの複製が過剰に存在する場合は、タンパク質は過剰発現することがある。逆に、そのコードする遺伝子が抑圧されたり、あるいは存在しない場合、そのタンパク質は発現不足あるいは発現不存在になることがある。
正常な細胞の挙動は多数のタンパク質、mRNA、および遺伝子を含む分子的メカニズムによって正確にコントロールされている。遺伝子増幅、遺伝子欠損、および遺伝子突然変異は、異常なタンパク質発現を通じて細胞の異常な挙動において大きな役割を果たすことが知られている。関心のある細胞の挙動の範囲の中には例えば細胞の増殖または分化の制御と並ぶ多様な挙動が含まれる。従って、遺伝子の増殖、欠損、および突然変位、mRNAの定量、あるいはタンパク質発現解析における有効な検出および定量は、研究、診断、および予後診断の有用なツールを発展させるのに必要である。
遺伝子の増殖、欠損、および突然変位、mRNAの定量、あるいはタンパク質発現解析における検出および定量に向けられた多数の実験技術が存在する。例えば、こうした技術として、ウェスタン、ノザンおよびササンブロット、PCR(polymerase chain reaction:ポリメラーゼ連鎖反応)、ELISA(enzyme-linked immunoseparation assay:酵素免疫分離法)、ならびにCGH(comparative genomic hybridization:比較ゲノムハイブリダイゼーション)技術が挙げられる。しかしながら顕微鏡が日常的に利用される。というのは、顕微鏡は細胞あるいは細胞以下(sub-cellular)のレベルにおける迅速な検査を比較的低コストで手早く実施することが可能な情報提供技術であるからである。
顕微鏡が実験技術として選ばれると、生体サンプルは最初に特異的検出とレベレーション調製(revelation preparations)を受けなければならない。サンプルが調製されると、専門家は一般的に、定性的な観察では顕微鏡だけを用いて、あるいは定量的で一般的に画一化された観察ではカメラとコンピュータに繋がった顕微鏡を用いて、そのサンプルを解析する。状況によっては、顕微鏡は解析が完全に自動的に行われるように構成されることがある。このとき、顕微鏡は、電動ステージおよびオートフォーカス、電動対物レンズ交換装置(motorized objective changers)、自動光度制御装置(automatic light intensity controls)などを用いて自動化される。
サンプルを検出するための調製には、顕微鏡イメージング解析に適した例えばハイブリダイゼーションに基づくおよび免疫標識に基づく調製技術といった、様々なタイプの調製技術が含まれる。こうした検出技術は、例えば蛍光に基づくおよび可視カラー反応に基づく技術といった、適切なレベレーション技術と結び付けられることがある。
ISH(In Situ Hybridization:インサイチューハイブリダイゼーション)法とFISH(Fluorescent In Situ Hybridization:蛍光インサイチューハイブリダイゼーション)法は、例えば遺伝情報増幅および変異解析における検出および定量に使用される検出およびレベレーションの技術である。ISHとFISHは共に組織または細胞のサンプルに適用することができる。これらの技術にあっては、対応する正確な配列を認識するために特異的な相補的プローブを使用する。使用される技術に応じて、この特異的プローブは化学(ISH)マーカまたは蛍光(FISH)マーカを含む場合があり、その場合サンプルはそれぞれ透過顕微鏡または蛍光顕微鏡を使用して解析される。化学マーカまたは蛍光マーカはユーザの目的に依存し、各タイプのマーカは特定の場合にその他のものと比べてそれなりの利点を有する。
タンパク質発現解析においては、例えば免疫組織化学(IHC:immunohistochemistry)および免疫細胞化学(ICC:immunocytochemistry)技術が使用されることがある。IHCは組織断面に免疫組織化学を適用することであり、一方、ICCは培養された細胞または組織インプリントに、それらが例えば液体に基づく調製といった特定の細胞学的調製を受けた後に、免疫細胞化学を適用することである。免疫細胞化学は特異的な抗体を使用することに基づく一群の技術で、抗体は細胞内部または細胞表面上にある目標分子に特異的に使用される。一般に、抗体は、目標分子に遭遇すると生化学反応を受けて結果的に色が変化するマーカを含む。場合によっては、第一の特異的マーカの適用後に、マーカ染色を含む二次抗体を適用するシグナルの増強が、特定のプロトコルに組み込まれる。
ハイブリダイゼーションおよび免疫標識観察の双方において、異なる色の色原体(chromogens)が異なるマーカを区別するために使用される。しかしながら、観察に使用されることがある最大数のマーカはいくつかの要因によって制限される。例えば、それぞれのマーカを示すために使用される色のスペクトル的重なりが制限要因になることがある。というのは、色素は可視スペクトルの大部分を吸収することがあるからである。従って、観察に含まれる色素の数が多くなるほど、スペクトル的重なりのリスクは高まる。さらには、取込デバイスのスペクトル解像度が制限要因になることがあり、デバイスが検出可能な最小限の色ずれが議論されなければならない。
さらに、マーカを定量しなければならないときには、ISHにおける化学と並んで免疫化学(immunochemistry)は、感度が乏しいと一般的に考えられる。しかしながら、これらの技術の定量の精度はいくつかの要因に依存する場合がある。例えば、リガンドの濃度と免疫化学的染色の度合いの間の線形関係が、反応のタイプに強く依存するため、使用される反応のタイプが技術の精度に或る役割を果たすことがある。特に、例えば、PAP法(peroxidase/anti-peroxidase)はビオチン・アビジン(abiotin-avidin)法よりも線形的である場合がある。マーカの細胞内局在も精度に影響することがある。その場合、例えば、細胞膜または細胞核用マーカが空間的に重なる場合、結果として生じる色はそれぞれの色の混合色である。このため、対応する定量は主観的なので、決定精度は影響を受けることがある。さらに、高度な解析モデルが新しく異なった場合に適用される場合に、例えば既知の特徴を持つ細胞、所定の濃度のマーカを持つゲルなどといった較正標準(calibration standard)が必要とされる場合がある。較正標準を組み込んだ染色キットは一般的に利用可能である。しかしながら、較正標準は、標準に照らして一定の特徴を呈することが知られており、かつ異なる性質のサンプルに適用されたときに有用性が制限されることがある、特定の細胞または特定のタイプの構造といった、特定のサンプルにのみ適用可能である。
全体として、上述の「比色(colorimetric)」観察は色に関するサンプル解析情報を提供し、その情報の処理と定量を円滑にして、診断または特定の場合の予後診断の助けになる。例として、HEP2タンパク質発現および/または遺伝子増幅の検出および定量は定量顕微鏡法において使用される異なるアプローチによって評価されることがある。HEP2は、転移性乳癌における診断および予後診断の重要性を有することが示されている細胞膜タンパク質である。HEP2陽性患者はハーセプチン(登録商標)含む治療薬(ターゲット治療薬はジーンテック(Genentech)社によって開発された)がより有効であることが示されたので、転移性乳癌のHEP2進行状況の確定は適切な治療プロトコルの選択において最重要であることが明らかになっている。HEP2進行状況の確定はハイブリダイゼーション(FISH、ISH)または免疫標識(IHC)技術のいずれかが施されるサンプルの観察に基づいていた。
こうした観察においては、例えばヴィシス(Vysis)社によって製造されたパスヴィジョン(PathVysion)(登録商標)といったFDAが認可したキットでFISHを使用するには、全ての細胞に存在するHEP2遺伝子の複製の数を計数するための画像解析プロトコルが必要である。正常なケースでは、遺伝子の2つの複製が各細胞に見出されるが、異常なケースでは、1つの細胞に遺伝子の4つ以上の複製が存在することは遺伝子の増幅が起こっていることを示している。代わりに、例えばダコ(Dako)社によって製造されたハーセプテスト(Herceptest)(登録商標)といったFDAが認可したキットでIHCを使用するには、HEP2特異的細胞膜染色の強度と局在に応じてケースを4つのカテゴリに分類する画像解析プロトコルが必要である。現在の観察が示すところでは、これら2つの検査技術(ハイブリダイゼーションと免疫標識)は相補的であり、組み合わされたときに腫瘍特異型診断において病理学者の助けになることがあるようである。
しかしながら、こうした比色観察には多大なサンプル調製と手順制御が必要となる。このため、適合した染色プロトコルを取り決める際には、集められた情報から有用で正確な結果が得られるように、各サンプルの染色が、画像取込処理デバイスに使用される特定のモデルにマッチしていることを検証することができることが重要である。でなければ、サンプル調製段階から再び解析が繰り返されなければならず、そのためコストと時間がかかるプロセスになる結果となる。
画像の取込処理に基づく一般的な顕微鏡デバイスにおいて、まず最初にサンプルの拡大画像がカメラを用いて取り込まれデジタル化されなければならない。一般に、CCD(charge coupled device)デジタルカメラが光または蛍光定量顕微鏡のいずれかにおいて使用される。分光光度計を除いては、2つの異なった技術がこうした比色顕微鏡観察を実行するために一般に使用される。1つの技術として、白黒(BW:black and white)CCDカメラが使用されることがある。こうした場合、解析されるサンプルの染色に特有な波長を持つ単色光に対応して、グレイ階調のサンプルが得られる。この特定波長の光は、特定の狭帯域フィルタを介して白色光源光を濾光することによって、あるいは光源の波長を手動制御または電子制御のいずれかを使用することで直接制御することによって、のいずれによっても得られる。故にこの技術を使用すると、光源またはフィルタがあらゆるサンプル染色もしくはあらゆる異なる波長に対して選ばれなければならないので、色数が増加するにともなって解析時間が増大する。故に、異なる波長でのサンプルのスペクトル応答を示すサンプルの多くの異なる画像は、解析の便宜のために順次個別に取り込まれる。複数の視界または視野が解析されなければならないときには、一般的なプロトコルとして、処理時間を節約するために手順をバッチ・モードで自動化する。
第2の技術によれば、カラーCCDデジタルカメラが使用されるが、この場合、サンプルの3つのグレー階調画像が同時に取り込まれてデジタル化される。各グレー階調画像はカラーCCDカメラの赤色、緑色、青色(RGB)にそれぞれ対応する。次に画像は、RGB立方体の特定の領域に位置するピクセルに解析を制限することによって、RGB色空間において直接解析されるが、この特定の領域は対応するトレーニングデータベースからのピクセルも含む。代わりに、画像は、RGB色空間の数学的変換が実行された後、例えばHLS(Hue, Luminance or Saturation)空間等のCIE(International Commission on Illumination)によって定められた多くの色空間の1つにおいて解析される。代わりに、一部のカメラ製造業者は、特定のターゲッティング波長用の狭帯域フィルタが通常のRGBフィルタと置き換わった特殊CCDカメラを製造する。こうした場合において、このカメラでは或るシーンの3つのスペクトル成分の高速画像取込を同時に並行して行うことができる。しかしながら、このように修正されたカメラは特定のスペクトル解析パラメータに制約されることがある。というのは、フィルタは交換することができず、それ故にサンプルに使用される染色の独特な組み合わせに対処することができるようになっていないからである。従って、この第2の技術は一般的には、興味のある(分子)種とサンプルの他の部分との間のコントラストの検出、あるいは狭帯域上でのサンプルの解析に基づくものである。
従って、調製されたサンプルの比色分析に使用される技術は、例えばスペクトル的重なり、細胞膜、細胞質、細胞核のマーカの空間的重なりに帰因する色の混合、光路に関する色収差、取込デバイスの限られたスペクトル解像度、較正の特殊性、検出および定量プロセスの主観性、ならびにヒトオペレータ間の非一貫性、といったいくつかの要因のために、興味のある(分子)種の検出および定量における効果が制限される。比色分析技術の画像処理部分は歴史的には、調製されたサンプル内のコントラストの主観的検出あるいは光源またはフィルタの組み合わせを使用した光の様々な特定波長でのサンプルの手間のかかる多量な解析に向けられてきた。故に、従来の解析技術に見られた検出および定量の限界を克服する、より単純かつより有効な比色分析技術が考案される必要がある。こうした技術は、サンプル解析における主観性と非一貫性を減らしながら、サンプルについての必要な解析情報から成るより高品質なデータを提供することも可能でなければならない。
上記課題および他の課題は、一の実施の形態において、サンプルを構成する少なくとも1つの分子種であって、それぞれ色素によって示される分子種の量を決定する方法を提供する本発明によって解決される。分子種の量はビデオ顕微鏡システムにおけるカラー画像取込デバイス(color image acquisition device)によって画像データとして取り込まれたサンプルの画像から決定される。最初に、サンプルの光学密度(optical density)が、画像の特定のピクセルにおける赤色、緑色、青色の各チャネル毎に決定される。その後、当該ピクセルに対しての対応する光学密度行列が形成される。次に、この光学密度行列には相対的吸収係数行列(relative absorption coefficient matrix)の逆行列が掛けられ、当該ピクセルに対しての終結行列(resultant matrix)が形成される。相対的吸収係数行列は、サンプルとは独立に、赤色、緑色、青色の各チャネル毎の各色素の相対的吸収係数を含む。こうして終結行列は、当該ピクセルに対して、それぞれの色素によって示される各分子種の量を含む。
各分子種の量はサンプルのカラー画像から決定される。本発明の一の実施の形態において、RGBカメラおよび関連するフレームグラバ(frame grabber)またはカラースキャナ等のカラー画像取込デバイスが、サンプルの画像を取り込むために使用される。次に画像は、エンプティフィールド(白)リファレンスとブラック(黒)フィールド画像に基づいてバランスをとり、ノーマライズされ、場合によってはシェーディングが補正される。画像はまたチャネル毎に色収差が補正される。続いて、サンプルの光学密度が、画像の特定のピクセルにおける赤色、緑色、青色の各チャネル毎に、測定された透過光(transmitted light)から決定される。その後、当該ピクセルに対しての対応する光学密度行列が形成され、次いでサンプルに存在する色素の相対的吸収係数行列の逆行列が掛けられ、各色素からの光学密度への寄与を表す当該ピクセルに対しての終結行列が形成される。相対的吸収係数行列は、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に、サンプル調製手順で使用される各々の色素の相対的吸収係数を含むので、終結行列は、当該ピクセルに対してそれぞれの色素によって示される各分子種の量(濃度に比例して表される)を含む。
本発明のもう1つの有利な側面には、サンプルの画像から、サンプルを構成する分子種であって、それぞれ色素によって示される分子種の量を決定するためのビデオ顕微鏡システムが含まれる。このビデオ顕微鏡システムは、画像データとしてサンプルの拡大デジタル画像を取り込むことが出来るカラー画像取込デバイスと、このカラー画像取込デバイスに動作可能に連動したコンピュータデバイスとを含む。このコンピュータデバイスは、当該画像のピクセルにおける赤色、緑色、青色の各チャネル毎における画像データからサンプルの光学密度を決定して、該ピクセルの対応する光学密度行列を形成するように構成された処理部を含む。このコンピュータデバイスの別の処理部は、光学密度行列に相対的吸収係数行列の逆行列を掛けて、当該画像の当該ピクセルに対しての終結行列を形成するように構成される。相対的吸収係数行列は、サンプルとは独立に、赤色、緑色、青色の各チャネル毎の各色素の相対的吸収係数を含む。従って終結行列は、当該ピクセルに対し、それぞれの色素で示される各分子種の量を含む。
本発明の更にもう1つの有利な側面には、ビデオ顕微鏡システムにおけるカラー画像取込デバイスによって画像データとして取り込まれたサンプルの画像から、サンプルを構成する分子種であって、それぞれ色素によって示される分子種の量を決定することが可能であり、コンピュータデバイス上で実行可能なコンピュータソフトウェアプログラム製品が含まれる。このコンピュータソフトウェアプログラム製品は、画像のピクセルにおける赤色、緑色、青色の各チャネル毎にサンプルの光学密度を決定して、そのピクセルの対応する光学密度行列を形成することが可能な実行可能部を含む。さらにこのコンピュータソフトウェアプログラム製品は、光学密度行列に相対的吸収係数行列の逆行列を掛けて、当該画像の当該ピクセルに対しての終結行列を形成することが可能な実行可能部も含む。相対的吸収係数行列は、サンプルとは独立に、赤色、緑色、青色の各チャネル毎の各色素の相対的吸収係数を含む。従って終結行列は、当該ピクセルに対し、それぞれの色素で示される各分子種の量を含む。
ここに記述される、あるいはマルチスペクトルイメージング(multispectral imaging)技術で知られるイメージング技術は、特にカラーイメージングに適合させるときには、実質的にリアルタイムまたはビデオレートでのサンプルの処理および視聴を可能にする。例えばRGBカラーCCDカメラを使用することにより、サンプル画像の取込・処理時間として一般的に1フレーム当たり40ミリ秒のビデオレートが実現され、このため視野の取込・処理時間が1秒を超える従来のイメージング技術と比較してかなりの利点を提供する。RGBカメラがこのシステムに使用される場合にあっては、異なるチャネルからの画像の取込は同時並行に実行され、起こり得るRGBカラー入力値を、様々な色素の各々の所定の濃度および/または透過率に変換(map)するためにルックアップテーブル(LUT:look-up tables)を作成することが可能である。従ってこうした能力により、例えば、処理速度が向上し、表示を目的としたリアルタイム処理が円滑になる。
このように、各ピクセル毎の線形方程式を解くために使用されるアプリオリに知られた色素の組み合わせの有効性を評価するために、画像のアポステリオリな評価を行うことができる。すなわち、ここに詳述される評価は、アプリオリに知られた色素の組み合わせによって、所定のピクセルにおいて測定されたカラーおよび強度が正しいことを示し得るという点で各ピクセル毎の確度評価(confidence evaluation)も与える。こうした確度評価は理論モデルにおける最も近接する合致(closest match)の逆行列として表すことができる。評価すべき色素数が入力チャネル数よりも少ない状況{未知のパラメータの数が方程式の数よりも少ない、例えば、利用できる入力チャネル数が3(RGB)である場合に、1対比染色試薬(counter stain)+1マーカ色素(=2色素)}では、余分な情報は、潜在的誤差を最小化して、故に検出および定量システムの精度を最大化するために使用することができる。
こうして、本発明は、興味のある(分子)種の有効な検出および定量を実現する調製されたサンプルに対する比色分析(colorimetric analysis)技術であって、例えばスペクトル的重なり、細胞膜と細胞核のマーカの空間的重なりによるカラー混合、取込デバイスの限られたスペクトル解像度、較正の特殊性、検出および定量プロセスの主観性、そして解析装置のヒトオペレータ間の非一貫性といった従来技術の制限要因を克服する技術を含む。本発明は更に、調製されたサンプル内のコントラストの主観的な検出、あるいは光源とフィルタの組み合わせを使用する光の特定波長におけるサンプルの複雑かつ膨大な解析に頼らない画像処理技術を提供する。故に本発明は、従来技術の検出および定量の限界を克服し、サンプル解析における主観性と非一貫性を減らすとともに、解析を完了するためにサンプルを更に検査することなく、サンプルの画像が取り込まれるとすぐにそのサンプルに関する必要な解析情報を提供することが可能な、よりシンプルかつより有効な比色分析技術を提供する。これらの利点および他の利点はここに記述された従来の比色分析技術全体にわたって実現される。
本発明の実施の一態様における定量ビデオ顕微鏡システムの概略図である。 本発明の実施の一態様として実際に使用できる定量ビデオ顕微鏡システムの拡張された機器構成の略図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の好ましい態様を詳細に説明する。しかしながら、本発明は多くの異なった形式で実施されてよく、ここに述べられる態様に限定されるものと解してはならない。むしろこれらの態様は本開示が周到かつ完全なものとなり、かつ当業者に対して本発明の範囲を十分に明示するものとなるように提供される。図面においては全体を通じて同一または類似の符号が同一または類似の要素に付される。
画像解析によって生体サンプルを評価するためのプラットフォームは、汎用の画像アナライザからより高度に特化した専用の「病理学用ワークステーション(pathology workstation)」へとますますシフトしてきている。こうしたワークステーションは一般的に、病理学者に可能な最良の結果を決定するために必要な情報を提供するのに必要とされる多くのツールをしばしば組み合わせて、ルーチンワークを円滑にするように設計されている。図1に、本発明の実施の一態様に基づいて、こうしたワークステーションの一例を定量顕微鏡システム100として示す。システム100は一般的に、光源200と拡大対物レンズ250を有する顕微鏡150と、カメラ300と、コンピュータデバイス350と、カメラ300とコンピュータデバイス350の間を結ぶデータ・リンク400と、を具備する。顕微鏡150は、例えば独国のツァイス(ZEISS)社が製造する顕微鏡Axioplan(もしくはAxiovert)、あるいは明視野方式光源を有する類似の顕微鏡でよい。カメラ300は顕微鏡150に動作可能に連動しており、一例として、例えばインディアナ州ミシガン市(Michigan City, IN)に所在するDageMTI社が製造するモデル番号DC-330EのDage-MTI社製RGB・3CCDカメラまたは類似のRGBカメラといった3CDD・RGBカメラでよい。一般的に、こうしたカメラ300は画像の取込を円滑に行うための関連するフレームグラバ(図示されていない)も含むが、便宜上ここではカメラ300とフレームグラバの両方をまとめて「カメラ300」と呼ぶことにする。場合によっては、カメラ300と顕微鏡150の双方は、例えば3CCDチップまたはそれに相当するものと制御式光源を有する線形フラットスキャナに置き換わることがある。例えば、ニコン(Nikon)社が製造するモデル番号Super CoolScan 4000 EDのスキャナが低解像度イメージングに使用されてよい。注意として、必要なシステム100の異なる構成も考えられるが、本発明はここではカメラ300および関連する顕微鏡150を使って話を進める。従って、当業者であれば、ここに詳述される本発明を具現化するためのこれらの異なる構成に付随する能力と方法論を理解して正しく評価するであろう。
カメラ300は一般的には拡大対物レンズ250を通してサンプル500の画像450を取り込むように構成され(フラットスキャナが使用される場合には画像450は内部レンズを通して取り込まれる)、この場合、画像450は対応する画像データを有するデジタル画像を更に包含することがある(ここではまとめて「画像450」と呼ぶことにする)。画像450は一般的には全体として取り込まれ、対応する画像データは視野(field of view)の赤色(R)チャネル550、緑色(G)チャネル600、青色(B)チャネル650から構成される。データ伝送リンク400は画像450をコンピュータデバイス350に伝送することが出来るように構成され、このときコンピュータデバイス350は更に、赤色チャネル550、緑色チャネル600,青色チャネル650の各チャネルに関して画像450を解析することが出来るように構成される。
本発明の特に有利な側面にあっては、システム100はランバート・ベールの法則(Lambert-Beer law)に基づいてサンプルを解析するように構成される。ランバート・ベールの法則は一般的には溶液の分子濃度(「分子種(molecular specie)」または「サンプル」の濃度)とその溶液を透過した光の測定光度との間で観察できる比例関係を指す。ランバート・ベールの法則は一般的には、
OD=ε・l・C (1)
で表される。ODは溶液の光学密度(optical density)、εはモル減衰係数(molar extinction)または吸収係数(absorption coefficient)と呼ばれる比例定数、lはサンプルの厚み、Cは分子種の濃度である。吸収係数εは分子種に特有なもので一般にL・mol-1・cm-1の単位で表される。
ランバート・ベールの法則で定義される比例関係は、例えばサンプルに単色光を当てる、サンプル内の分子濃度が低い、実質的にサンプルの蛍光が無いもしくは光に対する応答が均一(蛍光発光と分散が無視可能)、サンプルの化学的感光性が欠如している、といったいくつかの状況の下で検証されている。さらに、ランバート・ベールの法則に基づく解析に関する別の要件として、例えば、顕微鏡下でのサンプルの適正なケーラー照明(Koehler illumination)が含まれる。ケーラー照明は多くの最新式顕微鏡に用意されており、そのケーラー照明では像平面(image plane)におけるサンプルの均一な照明が実現され、効果的なコントラスト制御が可能である。ケーラー照明は例えばデンシメトリー解析(densitometry analysis)といった一定のプロセスには不可欠である。適正なケーラー照明は例えば、ソースが補助集光レンズ(condenser)によって下段集光レンズ(sub-stage condenser)の開口部に結像する顕微鏡用2段階照明システムによって実現される。次にこの下段集光レンズはオブジェクト上に補助集光レンズの像を形成する。虹彩絞り(iris diaphragm)も各集光レンズに設けられることがあるが、その場合、最初の虹彩絞りは照明されるオブジェクトの範囲をコントロールし、二番目の虹彩絞りは照明光線の開口数(numerical aperture)を変化させる。
ランバート・ベールの法則は次のような加法性(additive property)を有する。すなわち、サンプルがいくつかの吸光性(light-absorbing)分子種、例えばそれぞれ濃度C1とC2を有するs1とs2、から成る場合において、厚みl(今後は溶液中にあるものとされるサンプルに対してl1=l2=l)を持つサンプルのOD(光学密度)は、
OD=ε1・l1・C1+ε2・l2・C2 (2)
と表すことが出来る。この状況は例えば、興味のある分子種を標的とするマーカ色素(marker dye)とサンプルの他の部分を染色するための対比染色試薬(counterstain)とから成る2つの色素を使って、「シーン(scene)」、視野(field of view)、あるいはサンプルの一部が染色されている場合の生体解析において生じることがある。
顕微鏡で撮像される所定の分子種の濃度を正確に測定するには、異なる波長で行われる光学密度の測定がサンプルの観察部分にはっきりと限定的に対応しなければならない。すなわち、顕微鏡システムは色収差を補正されなければならない。この場合このような補正または補償はハードウェアまたはソフトウェアまたはそれらの組み合わせによって実現される。一般的に、ガラスは光を分散しやすく、そのため一般的に単純なガラスレンズでは例えば青色光が赤色光よりも短い距離の所に集束することになる。すなわち、単純なガラスレンズでは異なる波長から成る光に対して異なる焦点距離を呈することになる。ガラスのこの分散特性から2つの効果が観察される。第一に、縦軸に沿って光の異なる波長に対して縦方向の色収差または焦点の位置的相違が観察される。つまり或る特定の色に対応する光の選ばれた波長に対して像が結ばれると、他の色に対応する光の波長で見たときにはその像は焦点がややはずれる傾向がある。例えば、RGB色空間において、光の緑色波長で像が結ばれる場合、同じ像は光の青色または赤色の波長で見ると焦点がはずれる傾向がある。第二に、横方向の色収差は光の異なる波長に対してそれらの焦点距離が異なるために大きさの違いとして観察される。例えば、RGB色空間において、比較的短い青色光の波長で見られる像は光の比較的長い赤色光の波長で見られる同じ像よりもより大きく現れる。
例えばアポクロマート対物レンズ(apochromatic objectives)といった高品位対物レンズを有する顕微鏡システムにおいては、視覚的に明かな色収差の大半が補正されることがある。しかしながら、一部の残った横方向色収差は補正できずに残り続け、光の波長全体にわたって大きさが異なる結果がもたらされる。ヒトは横方向色収差が一般的には存在しない視野中心に集中する傾向があるので、この横方向色収差は視覚的には観察し難いことがある(肉眼では分からない)。しかしながら、視野の撮像(イメージング)に例えばCCDカメラが使用されると、例えば波長の違いによる大きさの違いが1%未満に収まる結果となる非常に小さな横方向色収差であってもその結果、視野の中にあるがしかしそのオブジェクトの光学中心から離れた位置にあるオブジェクト端部辺りで色がわずかにシフトする。結果的に、像の上にある所定の位置(x、y)にあるピクセルは、検査されるオブジェクトを照明するために使用される光の波長と視野内部におけるオブジェクトの場所に応じて、検査されるオブジェクトの対応する部分を正確には描写しない場合がある。しかしながら、ランバート・ベールの法則から導出されるクロマジェン分離方程式(chromagen separation equations)を解くための基本的な前提は、視野内におけるオブジェクトの正確に同じ部分が検査されなければならないということである。故に、光の別々の波長に対して得られる像はクロマジェン分離方程式が解かれなければならない視野の領域に関して相関関係を与えるように調整されなければならない。
以上のことから、本発明の1つの有利な側面は、顕微鏡システム内で横方向色収差を補正する方法である。第1に、拡大対物レンズ250の中心座標はカメラ300の画像生成(image-producing)コンポーネントを構成する電子デバイスまたはチップの中心を基準にして決定される。観察倍率は各波長毎に決まり、任意の選ばれた波長の倍率と比較される。例えば、RGB色空間において、中心波長、すなわち緑色チャネル600は、赤色チャネル550と青色チャネル650の各チャネルの倍率と比較される選ばれた波長を含む。次いで各波長の像は決定された相対的倍率と拡大対物レンズ250の中心の相対的座標とに基づいて調整される。
記述された方法の最初の2段階を円滑に実行するために、特殊な較正用スライドが使用される。このスライドは遮光媒質を貫く空間的に規則正しく並んだ微細ホールのグリッドで構成される。このグリッドの画像はサンプルに光を当てるために使用される光の各波長毎に採取される。例えば、赤色チャネル550、緑色チャネル600、および青色チャネル650の各チャネル毎に画像が作り出されてよい。次に各ホールの中心が例えばx、y座標で計算される。考慮される光の波長の平均に最も近い光の波長(例えば緑色チャネル600)に対応する画像が基準画像(reference image)として指定される。続いて、考慮されるその他の波長に対する各画像がその基準画像と比較される。グリッドの各ホール毎に、基準画像とそれと比較される画像の対応するホールについてx方向の差(δx)とy方向の差(δy)が決定される。次に例えばxの関数としての再現誤差(reconstruction error)δxとyの関数としての再現誤差δyを最小化する線形方程式といった方程式が決定される。これら2つの方程式から、対物レンズの中心(x0,y0)が決定される。x0はxに関する第1方程式のδx=0のときの解、y0はyに関する第2方程式のδy=0のときの解を構成する。次に、再現誤差δd(=(δx2+δy21/2)を最小化する線形方程式が対物レンズまでの距離の関数として決定される。この方程式の傾きは基準波長を基準にした特定波長の倍率を与える。特定波長に対するこの画像は、画像の原点が対物レンズの中心に対応するように調整され、そしてこの画像の倍率は基準画像の倍率に対応する。
顕微鏡150が画像の取込のためにケーラー照明を実現するように構成されており、かつ色収差に何らかの処置が施されているとすると、ランバート・ベールの法則の加法性がクロマジェン(Chromagen)分離に適用可能となる。例えば、ランバート・ベールの法則の加法性は、例えばRGBカメラによって生み出され、赤色、緑色、および青色チャネルに分離されるカラー環境においてシーンが解析される状況まで拡張することが可能である。このような場合、マーカ色素(あるいは「色素1」)は、赤色、緑色、および青色チャネルでそれぞれ吸収係数ε1r、ε1g、ε1bを示す。場合によっては、赤色、緑色、および青色チャネルの各チャネルでの画像の解析は、赤色スペクトル上での画像の赤色表現、緑色スペクトル上での画像の緑色表現、青色スペクトル上での画像の青色表現を解析することと同等であることに注意する。また、対比染色試薬(または「色素2」)は赤色、緑色、および青色チャネルでそれぞれ吸収係数ε2r、ε2g、ε2bを示す。故に、ランバート・ベールの法則の加法性によれば、RGB環境におけるサンプルの解析はサンプルの光学密度の3つの方程式をもたらす。
ODr=ε1r・l1・C1+ε2r・l2・C2 (3)
ODg=ε1g・l1・C1+ε2g・l2・C2 (4)
ODb=ε1b・l1・C1+ε2b・l2・C2 (5)
ODr、ODg、ODbは赤色、緑色、および青色チャネルでそれぞれ測定されたサンプルの光学密度を表す。なおさらに、例えばサンプルを3つの色素で処理するといったように調製の煩雑さが増す場合には、式(3)、(4)、(5)はそれぞれ以下のようになる。
ODr=ε1r・l1・C1+ε2r・l2・C2+ε3r・l3・C3 (6)
ODg=ε1g・l1・C1+ε2g・l2・C2+ε3g・l3・C3 (7)
ODb=ε1b・l1・C1+ε2b・l2・C2+ε3b・l3・C3 (8)
こうした状況では、3つの色素は例えば1つのマーカ色素と2つの対比染色試薬、あるいは2つのマーカ色素と1つの対比染色試薬、あるいは3つとも別々のマーカ色素、といったものから成る場合がある。しかし当業者であれば、本発明の範囲を逸脱することなく、ここに実例として示したランバート・ベールの法則の加法性はさらに多くの色素の組み合わせを含む場合まで拡張させることができることは理解されるでろう。本発明の特に有利な態様では、3つの別個のチャネル(赤色、緑色、青色チャネル)にわたりマルチスペクトル・イメージングするための例えば3CCD・RGBカメラといった高速取込型カラーイメージングデバイスが利用されることにも注意したい。ここでは例示的に3つの方程式が解析で用いられたが、当業者であれば、実例としてここに示したコンセプトは或る特定のイメージングデバイスで利用できるだけの多くのチャネルに適用することができることは理解されるであろう。
ランバート・ベールの法則を本発明の実施態様に基づくデジタル顕微鏡システム100に適用する場合、サンプル500の厚みlを測定することは難しく煩雑、不正確、あるいはときによっては不可能である。こうした場合、範囲を分子種の濃度Cまで拡大することができ、lとCの積(l・C)が調べられ、その結果が取り扱われる。例えば、特定のサンプルにおいて1つの色素の濃度が別の色素と比較される場合にあっては、サンプルの厚みは両方の色素に共通で、従ってサンプルの厚みそれ自体を絶対的かつ正確な値として決定することはより重要ではなくなる。従って当業者であれば、サンプルの厚みの正確な決定は一般に必要ではなく、ここに詳述される方程式を調べる段階では一定のものとして取り扱われてよいことは理解されよう。
ランバート・ベールの法則を本発明のデジタル顕微鏡システム100に適用する際、ランバート・ベールの法則は次のようにも表すことが出来ることが認められる。
OD(x,y)=logI0(x,y)−logI(x,y) (9)
サンプル500のデジタル画像450は例えば直交座標系において配列した複数のピクセルから成る。(x,y)は画像450内の或る特定のピクセルの位置を指定し、OD(x,y)はそのピクセルにおけるサンプル500の光学密度であり、I(x,y)はそのピクセルにおけるサンプル500の測定光度または透過率であり、I0(x,y)はサンプルといった光を吸収するオブジェクトが中間に存在しない場合の光源200の測定光度である。このとき次式が成立する。
IOD=ΣN(logI0(x,y)−logI(x,y)) (10)
IODはサンプル500のデジタル画像450の集積光学密度(integrated optical density)である。Nはサンプルの表面画像450にあるピクセル数を表す。さらに、当業者であれば、式(9)と式(10)で表される対数関係は本発明の技術的思想的範囲を逸脱することなく様々な底で表すことができることは理解されよう。例えば、その関係は、底2,底10、あるいは自然対数で表されることがある。ただ、様々な底はそれぞれの比例定数によって関係付けられる(例えば、ln(x)またはloge(x)=2.3026log10(x))。こうして、相対比較が光度について行われるところでは比例定数が適切に考慮される必要がある。さらに、ランバート・ベールの法則に基づく定量顕微鏡においては、サンプルの光学密度ODと色素濃度の間の比例関係が議論される。
故に、顕微鏡システム500によって調べられる調製済みサンプル500に対して、適切な関係は次のように表される。
lnI0−lnI=lnI0/I=OD=ε・l・C (11)
例えば8ビットRGBカメラ300が顕微鏡システム100に使用される場合、各チャネルのサンプルの透過光度は0乃至255の28(=256)値として表されることがある。例えば、光源200の透過率100%に相当する初期光度I0は好ましくは赤色チャネル550、緑色チャネル600、青色チャネル650の各チャネル毎に、各チャネルで最も明るい可能な値である255に近づく値として表される。カメラ300および/または光源200は、サンプルが存在しない場合には、100%に相当する純粋な「白色」光が赤色チャネル550、緑色チャネル600、青色チャネル650の各チャネルで光度255を持つように適宜に調整される。逆に、一般的に0%に近い透過率に相当する光が存在しない場合には、「黒色の像」は、赤色チャネル550、緑色チャネル600、青色チャネル650の各チャネルで0に近い光度を持つ。任意のピクセルにおいて、光源200の透過率100%に相当する初期光度I0は、光源200が存在するときに測定される光度から光源200が存在しないときに測定される光度を差し引いた赤色チャネル550、緑色チャネル600、青色チャネル650の各チャネル毎の値の違いとして表される。光源200の光度は像450を横切ったときにまたは測定される視野全体で空間的に変化することもあるので、そして拡大対物レンズ250または他の光学コンポーネントが光を不均質に吸収することがあるので、100%の透過率は測定される視野全体での様々な微分光度(differential intensity)によって表されることがある。しかしながら、サンプルの光学密度ODは、サンプルが存在しない場合の透光度(光度I0)の、サンプルが存在する場合の透光度(光度I)に対する比の対数として表されるので、光学密度ODは測定される視野全体にわたって微分光度の小さな変動にはほとんど空間的には感受しない。
光源200は長時間にわたって実質的に一定のままか、あるいは簡単に再評価できるので、サンプルが存在する場合において任意のピクセルに対する光度の測定値は赤色チャネル550、緑色チャネル600、青色チャネル650の各チャネル毎に当該ピクセルにおける透過率(transmittance)Iに変換することが可能である。初期光度I0と透過率Iの値が決まると、光学密度ODを計算することが可能である。視野450における唯一の色素(光源200とカメラ300の間の光を吸収する唯一のオブジェクトとして)が存在するどの場所でも、その色素の吸収係数εは赤色チャネル550、緑色チャネル600、青色チャネル650の各チャネル毎に決定されてよい。特に、所定のピクセルのl・Cは赤色チャネル550、緑色チャネル600、青色チャネル650の各チャネルで等しい。従って、lとCが共に既知である場合には、吸収係数εは数11式に基づいて、あるいは赤色チャネル550、緑色チャネル600、青色チャネル650の各チャネル毎に、次のように計算することができる。
εr=ODr/(l・C)=(ln(I0r/Ir))/(l・C) (12)
εg=ODg/(l・C)=(ln(I0g/Ig))/(l・C) (13)
εb=ODb/(l・C)=(ln(I0b/Ib))/(l・C) (14)
しかしながら、l・Cは特定のサンプルの像における特定のピクセルに対して一般的には分かっていない。故に、吸収係数εは、所定のピクセルにおいて測定された各チャネルの光学密度の、同じピクセルにおいて測定された全てのチャネルにわたって最大の光学密度に対する比に基づいて、各チャネル毎に計算される。特に、当業者であれば、lおよび/またはCについてのアプリオリな知識が存在しない中で、赤色チャネル550、緑色チャネル600、青色チャネル650の各チャネル毎に光学密度を決定する問題は、l・Cが任意に値1に設定された上で相対的な解を得るために線形方程式を処理する問題であることが理解されよう。
εr=ODr/1=ODr=ln(I0r/Ir) (15)
εg=ODg/1=ODg=ln(I0g/Ig) (16)
εb=ODb/1=ODb=ln(I0b/Ib) (17)
結果として、特定の色素の絶対濃度が未知のままの場合、赤色チャネル550、緑色チャネル600、青色チャネル650の各チャネル毎の任意の所定のピクセルに対する相対的吸収係数εは、l・Cに等しい誤差因子を使って計算されてよい。
代わりに、lは所定のピクセルの場所において一意的であって、値1に任意に設定できるので、数6乃至8式は次のように書き換えられてよい。C1、C2、C3は因子lによって関係付けられる。
ODr=ε1r・C1+ε2r・C2+ε3r・C3 (18)
ODg=ε1g・C1+ε2g・C2+ε3g・C3 (19)
ODb=ε1b・C1+ε2b・C2+ε3b・C3 (20)
注意として、異なる色素に対する吸収係数ε行列の決定は、サンプル評価と関係なく実行されてよく、そしてそれぞれの色素の少なくとも1つを用いて処理されるサンプルに適用するために更に記憶保存されてよい。さらには、特定の色素に対する様々な吸収係数ε行列は光源200の初期光度I0データと共に例えばコンピュータデバイス350、イントラネットもしくはインタネット上に置かれたサーバ、あるいは当業者に周知の他のデータ記憶媒体に記憶保存されてよい。こうして、吸収係数εが異なる色素について評価されており、また光学密度ODが画像データから決定されていると、それぞれの色素濃度C1、C2、C3を導き出すために適切な方程式が連立線形方程式として解かれる場合がある。
さらに説明を進めるために、連立線形代数方程式は例えば次のように表される。
111+a122+a133+...+a1NN=b1
211+a222+a233+...+a2NN=b2
311+a322+a333+...+a3NN=b3
..........................................
M11+aM22+aM33+...+aMNN=bM (21)
N個の未知数xj(j=1,2,...,N)はM個の方程式によって関係付けられる。係数aij(i=1,2,...,M、j=1,2,...,N)はbi(i=1,2,...,M)と共に一般的に既知である。M<Nの場合、未知数の数よりも方程式数が少ない。このような場合、解無しかまたは唯一より多くの解行列xが存在し得る。さらにN=Mの場合、方程式と未知数の数は同数で、唯一の解が決定される場合がある。さらにM>Nの場合、方程式数が未知数より多く存在し、一般的に、特定の解行列xは存在しない。このような連立方程式系は条件過剰(overdetermined)と言われる。この場合、一般的に最も適切な解は方程式にベストフィットする解であると考えられている。このベストフィットする解というのは一般に、再現誤差(reconstruction error)の和が最小の解に対応する。
数21式は次のようにも表される。
A・x=b (22)
記法”・”は行列の積を意味する。Aは係数行列でbは連立方程式の等号の右側に現れたbiから成る列ベクトルである。一般的に線形代数の慣習に従って、行列要素aijの最初の添字は行番号を表し、二番目の添字は列番号を表す。さらに、aiまたはa[i]は行列Aのi番目の行a[i][j](j=1,...,N)を表す。未知ベクトルxに対する行列方程式A・x=bを解くには通常、左からAの逆行列A-1を掛ければよい。
x=A-1・b (23)
-1はAの逆行列で、IDを単位行列(identity matrix)とすれば、そればA-1・A=A・A-1=IDを満足する。解を決定し易くするために、方程式数が未知数の数以上になるようにパラメータが構成されることがある。既に議論したように、M>Nになっている場合、一般的には数21式に対する特定の解行列xは存在せず、方程式系は条件過剰になる。しかしこうした状況では、ベストな「妥協的(compromise)」な解、あるいはベストフィットな解というのがしばしば、全ての方程式を最も近似的なしかも同時に満足する解になる。こうした近似的な解というのは例えば、数21式の両辺の差の二乗和を最小にする最小二乗法で決まる場合がある。結果として、条件過剰な線形方程式系は、当業者にはなじみのある特異値分解(SVD:singular value decomposition)法で解かれる場合がある線形最小二乗法としばしば称される可解問題に帰着することがある。SVD法はデータのパラメータモデリングに向けられたもので、線形最小二乗問題を解くために通常選ばれる方法である。この手法についての詳細は例えば、NUMERICAL RECIPES IN C :THE ART OF SCIENTIFIC COMPUTING (ISBN 0-521-43108-5) Copyright (C) 1988 1992 by Cambridge University Press. Programs Copyright (C)1988-1992 by Numerical Recipes Softwareを参照されたい。
状況によっては、上記システム構成から全ての可能なピクセル値について解を事前計算することにより、画像解析のリアルタイム処理が事実上容易になることがある。特に、8ビットの3CCD・RGBカメラといった8ビット・カラー画像取込デバイスが利用される場合には、サンプルの測定光度Iは赤色チャネル550、緑色チャネル600、青色チャネル650の各チャネル毎に0乃至255の範囲にある256個の可能な値を有することがある。このような場合、初期光度I0に関して全ての可能なグレイ値(8ビットシステムでは2563グレイ値)が事前計算され、例えばルックアップテーブル(LUT:look-up tables)としてコンピュータデバイス350内に記憶保存される。つまり、例えば特定の色素で染色されたサンプル500では、赤色チャネル550、緑色チャネル600、青色チャネル650の各チャネル毎の或るピクセルにおける透光度I(または光学密度OD)を測定して、その測定した透光度を当該特定の色素に対する予め記憶保存されたグレイ値と吸収係数ε行列と比較して、それにより色素濃度Cを決定し、あるいは当該ピクセルにおける積l・Cとしてそれを見積もることが可能である。こうして、8ビットシステムでは256(赤色チャネル)×256(緑色チャネル)×256(青色チャネル)=2563個の可能なグレイ値解が得られ、従って各色素についてLUTは16MBになる。1チャネル当たり8ビットを超えるグレイ値解を有するシステムでは、例えば1チャネル当たり10ビットのシステム解像度に対する1GBを超えるより大きなLUTがもたらされる。この場合、コンピュータデバイス350は必要な計算および/または記憶能力を備えるように適切に構成されることがある。
上述したシステムの働きを更に説明するために、例えば、光源は赤色(R)チャネル550、緑色(G)チャネル600、青色(B)チャネル650の各チャネル毎にI0=255を有する「白色」光源であり、3つの色素は赤色チャネル550、緑色チャネル600、青色チャネル650の各チャネル毎に次のような透光度Iを有するものが使用されると仮定する。
Figure 2010078611
このとき、対応する光学密度OD行列(各行列要素はln(I0/I)で計算される)は次のようになる。
Figure 2010078611
しかしながら、OD=ε・l・Cであるので、各色素のOD値は最高のODを有するチャネルを基準にしてノーマライズされ、値l・Cはチャネル全体で一定であると考えられるのでそれぞれの色素についての相対的吸収係数εの行列が与えられるようにすることができる。こうして次のような表が得られる。
Figure 2010078611
続いて、サンプル500が同じ3つの色素1,色素2、色素3で染色されており、同様のスペクトル特性を備えた光源200がサンプル500に光を当てるために使用されると仮定して、サンプル500の画像450はカメラ300によって取り込まれる。次に画像450内の特定のピクセルにおいて、コンピュータデバイス350によって、赤色チャネル550、緑色チャネル600、青色チャネル650の各チャネル毎に透光度が以下のようになることが決まる。
Figure 2010078611
このとき、
Figure 2010078611
こうして、特定のピクセルに対して次の結果が得られる。
Figure 2010078611
これより、当該ピクセルにおける3つの色素の濃度を決定するために、OD行列に先に決まった相対的吸収係数ε行列の逆行列が掛けられる((OD)・ε-1=l・C)。こうして次の結果が得られる。
Figure 2010078611
ここで述べられる方法論によれば、決定されたグレイ階調あるいは本例では3つの対象となる色素の任意の組み合わせからのRGB透過率の値は、未知数が存在しないので、人工的な画像を再現するために使用されてよい。従って、当該特定のピクセルと決定された色素濃度に対して、単一色素に対する画像は次のような白黒(BW)またはRGBピクセル光度に対応する。
ln(IBW)=ln(I0)−ODBW、ここでODBW=C (24)
ln(Ir)=ln(I0)−ODr、ここでODr=εr・C (25)
ln(Ig)=ln(I0)−ODg、ここでODg=εg・C (26)
ln(Ib)=ln(I0)−ODb、ここでODb=εb・C (27)
こうして次の表が得られる。
Figure 2010078611
本発明の更に有利な側面は、ここで既に述べたようなカラービデオイメージングを使用する色素分離技術の結果として実現される。例えば、視野(field of view)の人工画像は、サンプルを調製するために使用されるマーカおよび/または対比染色試薬から成る色素の組み合わせを使用して、RGB色空間またはグレイ階調において実質上リアルタイムもしくはライブイメージとして、あるいは静止(スチール)画像として、生成されることがある。特に、全ての色素によって染まったサンプル、1つ以上の色素によって染まったサンプル、あるいは対比染色試薬によって染まったサンプルを示す視野の人工画像が作り出される場合がある。この結果、サンプルを調製するために使用される色素はシステムによって特徴付けられるので、システムの能力は、例えばサンプルまたは視野が自動的にスキャンされて特定の色素の特性によって識別される興味のある特定の領域を検出する、あるいは興味のあるその特定の領域上で実行されるタスクを容易にすることが出来るように、拡張される場合がある。
本発明の実施の一態様によれば、システムはそのシステムによって既に特徴付けられている1つ以上の特定の色素を検出することが出来るように構成することができる。場合によっては、こうした色素は、例えば独特な色特性を有するものとしてシステムによって特徴付けられている特殊なペンからのインクまたは類似のインクマーカを含むことができる。この場合、これらの独特な色特性は、対応する1セットの吸光係数(extinction coefficients)としてシステムによって保持される。システムは視野のこの色素が確認される部分を認識してそれに応答するように構成されてよいこと、そして場合によっては1つ以上の特定のマーカがここで述べたようなシステムの或る有形の部分を構成してよいことが分かる。例えば、こうしたペンが使用されてよく、その場合例えば、病理学者または細胞検査員といったオペレータがサンプルを含むガラスまたはプラスチックスライド上の興味のある特別な領域を発見する。興味のある特別な領域というのは例えば可能性のある診断領域またはリファレンス領域のことである。オペレータは前記ペンを使用してそのペンのインク線によってその領域を取り囲むことがある。多数のスライドを処理した後、オペレータはそのスライドを定量評価のために例えば自動走査システムに送り込む。ペンからのインクを検出するように構成されていると、そのシステムはインク線内側のオペレータがペンで囲んだ興味のある領域を包括的に識別することができる。その後、システムはスライドのその領域を適切に処理してよいが、その場合、例えば或る1色のペンインクによって特定の診断的評価が実行されなければならないことが指示され、別の色のペンインクによってその領域は較正または基準物質を含んでおりシステムに対して対応する較正手続を行わせることが指示されることがある。注意として、スライドに加えて、ここで述べた技術は、例えばマイクロタイタ(microtiter)プレートまたはマイクロアレイといった顕微鏡資料の他の取付形式を検査するのに容易に適合するようになっていることがある。従って当業者であれば、特定の色素またはインクを認識するように構成されたこうした態様のシステムの能力は、多くの自動走査プロセスまで拡張されてよいことは理解されるであろう。そこでは、システムによって既に評価された異なる色のインクを有する特殊なペンによる興味のある領域のインタラクティブマーキングが使用され、システムの適切なコンポーネントまたは他の特定のデバイスによる興味のある領域の次なる評価または他の処理を自動的に呼び出し開始させるようにしてよい。
その上、視野の人工画像は、例えば診断目的または他の報告目的のために用意されたリポートの中の静止(スチール)画像として意味のあるオブジェクトまたは興味のある領域の識別と選択を可能にする構成においてデータの提示を容易にする場合もある。
本発明の他の有利な側面もここに述べたシステムおよび方法によって実現されることがある。例えば、サンプルの様々な色素特異画像から分かるマーカ色素と対比染色試薬の特性の違いは、視野の焦点妥当性(focus adequancy)を評価するために使用されることがある。特に例えば、サンプルは2つの別個の色素であって、1つは細胞核染色液でもう1つは細胞膜染色液から成るもので処理される場合がある。このような場合、細胞膜染色液に向けられた画像は細胞核染色液に向けられた同じ画像の焦点を調べることによって、焦点妥当性が評価されることがある。細胞核染色画像はその上で焦点が評価されるよりはっきりした構造を示す。
さらに、視野の人工画像は処理済みサンプルの選ばれた特徴の識別と抽出を容易にするためにも使用されることがある。例えば、マークト・ポイント過程(marked point processes)、文脈解析(contextual analysis)および/または地球統計学(geo-statistics)は例えば特定の色素の空間的分布解析に基づいて画像から特徴を識別し抽出するために使用されることがある。こうした特徴抽出能力によって、例えば興味のある視野またはオブジェクトが記憶され、標識(flag)が付けられ、あるいはそうでなければ、例えば所定のマーカ色素の全内容もしくは特定のマーカの選ばれた比率に基づいて識別もしくはグループ分けされることが可能となる。例えば閾値判定基準が設定された場合には、深刻な、悪化してしいる、あるいは他の深刻な事象を検出することが可能となる。さらに続けると、マーカ色素および/または対比染色試薬の特異画像の結果もたらされる画像処理に特定的に基づく分類子(classifier)が或る決まった細胞型の存在を評価するため、あるいは視野に基づく診断を実行するために、設定され使用されることがある。例えば、HER2はここに述べたシステムおよび方法に基づいて設定された連続診断スケールとの比較によりこのように評価されてよい。こうした分類子は通常は例えば細胞の形態学またはテクスチャに基づいた詳細といった他の情報的特徴も包含することがある。
さらに、本発明のもう1つの有利な特徴は、システムが画像データを画像が取り込まれるよりも高速に処理することが可能なことである。画像が処理されるこの向上した速度により、例えば、特定のマーカ色素によって示される特徴の処理と分類が可能となる。故に、様々な状態が所定の基準に基づいて識別される場合がある。また、視覚的および/または音響的アラームが画像データの処理と連動して設定および/またはマップされることがある。こうして、一部の場合において、マーカの特性が例えば光度または特定フィールドの存在について所定のレベルに達するとオペレータの注意は特定の視野または興味のあるオブジェクトに向けられることがある。
図2は本発明の実施の一態様として実際に使用できる拡張されたシステム構成の略図である。このような態様では、システム100またはワークステーションは顕微鏡150を中心に集まる。顕微鏡150は、例えば電動ステージおよび自動フォーカス機構、電動対物レンズ交換装置、自動調光装置を含む1つ一以上のロボットコンポーネントを含んでよい。システム100は、例えば、高速自動フォーカスを含み低解像度および高解像度の画像を取り込めるよう構成されたカメラ300aと300bと、低解像度画像を取り込むために使用されるフラットベッドリニアスキャナ310と、グロッシングステーション(grossing station)320、および音声記録装置330といった入力装置も含んでよい。これらの入力装置は全て様々なデータ伝送リンク400を介してコンピュータデバイス350に接続される。ワークステーション100はLAN(Local Area Network)700の一部であることが可能だが、当業者が理解するように、例えば標準的な電話回線、ISDN回線、またはT1回線といった利用可能な通信チャネルによってワークステーション100がWAN(Wide Area Network)750を介して長距離にわたって他のコンポーネントまたはデバイスと繋がることができるように、異なる通信プロトコルに対応するように構成されることもある。
病理学用ワークステーション100が総合的な環境で働くように構成される場合、WAN700またはLAN750を介して例えば既存のリファレンスデータベース800と病院情報システム(HIS(Hospital Information Systems))850へのアクセスが許されることもある。こうしたシステム構成のもとでは、新たなサンプルおよび/または症例(case)はそれ以前に既に蓄積された基準症例(reference case)の画像とそれに関連する情報と容易に比較される場合がある。さらに、ワークステーション100で検査中のサンプルおよび/スライドから取り込まれた画像は必要に応じて患者と症例の履歴が補われることが可能である。
図2に示された拡張されたシステム構成において、その病理学用ワークステーション100は特に総合的なサンプル評価を実施するように構成される。例えば、最初の全生体サンプルの情報とデジタル画像を用いて、そのサンプルから調製されたスライドの画像がここで説明されたように用意され処理されることが可能である。患者と症例の情報、画像、並びにサンプルおよびサンプルアーキテクチャ(組織サンプルの場合)の細胞成分についての結果的な量的情報が集められ、必要な場合には統合され、そして単一のデータベースに記憶保存することが可能である。例えば一番目および二番目の専門家意見が必要な場合、あるいはスライドがトレーニングもしくは熟練度検査に使用される場合には、顕微鏡150の自動化に加えて拡張されたシステム構成の通信能力により、ワークステーション100は遠隔病理学システムとして使用することが可能となる。例えば、或る特定のスライド上の(病気が)疑わしい状況を特定付ける興味のある特徴またはオブジェクトを対象にする高解像度画像は専門家および/または認定相談者に電子的に転送される。場合によっては、スライドの全体画像が提供されることがあるが、その場合、自動化された顕微鏡150が使用されて例えば視野毎にスライドが自動的にスキャンされる。対応するデジタル画像はコンピュータデバイス350のメモリに記憶保存されることがある。視野単位が使用されるところでは、スライド全体の単一の大きな外観画像を得るために、隣接する視野の端は相関アルゴリズムを用いて正確に端同士が合致させられることがある。こうした外観画像は照会病理学者(reference pathologist)が情報の評価を行う際の助けになる場合がある。場合によっては、照会病理学者は遠く離れた場所からワークステーション100を遠隔操作して、スライドの正しい徹底的な評価を行うために必要とされる場合がある必要および/または補足的な画像を取得することがある。
続いて、観察される症例についての例えば現実の画像または数学的に生成された画像、測定結果とそのグラフ表現、患者データ、調製データ、およびスクリーニングマップ(screening maps)といったワークステーション100によって蓄積された情報は、印刷または電子的にアクセスが可能なリポートに選択的に組み込まれることがある。このようなリポートは評価中の症例についての総合的な画像を与え、クォリティ保証と標準化問題も容易にするものである。
システム100と関連してここに詳述した方法論と手続は、ビデオ顕微鏡システムにおけるRGBカメラによって取り込まれたサンプルの画像から分子種を定量する方法を特定するものであることは理解されよう。当業者であれば、こうした方法は、ビデオ顕微鏡システムにおいてRGBカメラといったカラー画像取込デバイスによって取り込まれたサンプルのデジタル画像から分子種の量を定量することが可能な実行可能部を有するコンピュータデバイス上で実行可能なコンピュータソフトウェアプログラム製品を提供するために自動化されることも理解するであろう。従って、システム100の実施態様は、本発明の技術的思想と技術的範囲に基づいて適切に構成されたハードウェア、ソフトウェア、あるいはハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって実現できる方法および/またはそれに対応するコンピュータソフトウェアプログラム製品について明らかにしている。
こうして、本発明の実施態様は、興味のある(分子)種の有効な検出および定量を実現する調製されたサンプルに対する比色分析技術であって、例えばスペクトル的重なり、細胞膜と細胞核のマーカの空間的重なりによるカラー混合、取込デバイスの限られたスペクトル解像度、較正の特殊性、検出および定量プロセスの主観性、そして分析装置のヒューマンオペレータ間の非一貫性といった従来技術の制限要因を克服する技術を構成する。本発明は更に、調製されたサンプル内のコントラストの主観的検出あるいは光源とフィルタの組み合わせを使用する光の特定波長におけるサンプルの複雑かつ膨大な分析に頼らない画像処理技術を提供する。故に本発明の実施態様は、従来技術の検出および定量の限界を克服し、サンプル解析における主観性と非一貫性を減らすとともに、サンプルの画像が取り込まれるとすぐにそのサンプルに関する必要な解析情報を、解析を完了するためにそのサンプルを更に検査することなく提供することが可能な、よりシンプルかつより有効な比色分析技術を提供する。
特に、実証されたように、調製されたサンプルの解析(興味のある分子種の検出および定量)は、カラー画像取込デバイスによって取り込まれたサンプルのデジタル画像から明らかにされる光度の測定を通じて遂行される。解析はサンプル依存というより比較的画像依存であるので、多くのサンプルが比較的短い期間の間に必要な画像を取り込むために処理される間に、使われない余分な画像が解析のために取り込まれることがある。画像データが取り込まれ記憶保存されていると、実際の解析は、実際のサンプルが物理的に存在することを必要とすることなく、より後の時間にあるいは必要に応じて着手されてよい。こうした解析は更に、サンプル全体またはスライド全体の検査に適用されてよい。従って、本発明の実施態様は、こうしたシステムを比較的高い解析スループットを達成することが可能なルーティンまたは「プロダクション」ツールとして使用することを可能にする迅速な定量ビデオ顕微鏡システムを提供する。こうして、本発明の実施態様によれば、サンプルスループットと解析が制限された従来技術による定量顕微鏡システムと比べて大きな利点が実現され、従って一般的にこうしたシステムは観察ツールとしてより有用なものとなる。
本明細書の説明と添付図面に提示された教えの恩恵に浴した当業者には本発明の実施態様についての多くの変更と実施の他の態様が思い浮かばれるであろう。しかし本発明はここに開示された特定の態様に限定されるものではないこと、そして変更態様と他の態様は本発明の特許請求の範囲に含まれることが意図されていること、は理解されよう。本明細書の説明には特定の用語が使用されているが、それらは限定目的ではなく総称的かつ説明的な意味で使用されているものである。

Claims (100)

  1. サンプルを構成する少なくとも1つの分子種であって、それぞれ色素によって示される分子種の量を、ビデオ顕微鏡システムにおけるカラー画像取込デバイスによって画像データとして取り込まれたサンプルの画像から、決定する方法であって、
    画像のピクセルにおける赤色、緑色、青色の各チャネル毎のサンプルの光学密度を、画像データから決定して、該ピクセルに対する対応する光学密度行列を形成するステップと、
    光学密度行列に相対的吸収係数行列の逆行列を掛けて、該ピクセルに対しての終結行列を形成するステップであって、相対的吸収係数行列は、サンプルとは独立に、赤色、緑色、青色の各チャネル毎の各色素に対しての相対的吸収係数を含み、終結行列は、それぞれの色素によって示される各分子種の量を含むステップと
    を含む定量ビデオ顕微鏡法。
  2. サンプルとは独立に、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に各色素の相対的吸収係数を決定して、対応する相対的吸収係数行列を形成するステップを更に含む請求項1に記載の定量ビデオ顕微鏡法。
  3. 相対的吸収係数を決定するステップが、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に光源が発した光の初期光度を決定するステップを更に含む請求項2に記載の定量ビデオ顕微鏡法。
  4. 相対的吸収係数を決定するステップが、サンプルとは独立に、光源により各色素に光を当て、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に透過した光の透光度を決定するステップを更に含む請求項3に記載の定量ビデオ顕微鏡法。
  5. 相対的吸収係数を決定するステップが、光の初期光度を光の透光度と比較して、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に各色素の光学密度を決定するステップを更に含む請求項4に記載の定量ビデオ顕微鏡法。
  6. 相対的吸収係数を決定するステップが、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に光の初期光度の光の透光度に対する比の自然対数を決定することによって各色素の光学密度を決定するステップを更に含む請求項4に記載の定量ビデオ顕微鏡法。
  7. 相対的吸収係数を決定するステップが、各色素毎に、最も高い光学密度を有するチャネルを基準として、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に光学密度をノーマライズするステップを更に含む請求項6に記載の定量ビデオ顕微鏡法。
  8. サンプルの光学密度を決定するステップが、光源によりサンプルに光を当て、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に透過した光の透光度を決定するステップを更に含む請求項3に記載の定量ビデオ顕微鏡法。
  9. サンプルの光学密度を決定するステップが、光の初期光度を光の透光度と比較して、赤色、緑色、青色の各チャネル毎にサンプルの光学密度を決定するステップを更に含む請求項8に記載の定量ビデオ顕微鏡法。
  10. サンプルの光学密度を決定するステップが、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に光の初期光度のサンプルを透過した光の透光度に対する比の自然対数を決定するステップを更に含む請求項8に記載の定量ビデオ顕微鏡法。
  11. サンプルの画像をRGBカメラおよびRGB構成スキャナの少なくとも1つの赤色、緑色、青色の各チャネル毎の画像データとして取り込むステップを更に含む請求項1に記載の定量ビデオ顕微鏡法。
  12. ケーラー照明条件においてサンプルに光を当てるステップを更に含む請求項1に記載の定量ビデオ顕微鏡法。
  13. ビデオ顕微鏡システムにおける色収差を補正するステップを更に含む請求項1に記載の定量ビデオ顕微鏡法。
  14. サンプルを構成する複数の分子種であって、それぞれ色素によって示される分子種の各々の量を、ビデオ顕微鏡システムにおけるカラーカメラによって画像データとして取り込まれたサンプルの画像から、決定する方法であって、少なくとも1つの色素がマーカ色素を含み、他の少なくとも1つの色素が対比染色試薬を含む方法であって、
    画像のピクセルにおける赤色、緑色、青色の各チャネル毎のサンプルの光学密度を、画像データから決定して、該ピクセルに対する対応する光学密度行列を形成するステップと、
    光学密度行列に相対的吸収係数行列の逆行列を掛けて、該ピクセルに対しての終結行列を形成するステップであって、相対的吸収係数行列は、サンプルとは独立に、赤色、緑色、青色の各チャネル毎の各色素に対しての相対的吸収係数を含み、終結行列は、それぞれの色素によって示される各分子種の量を含むステップと
    を含む定量ビデオ顕微鏡法。
  15. サンプルとは独立に、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に少なくともマーカ色素および対比染色試薬の相対的吸収係数を決定し、対応する相対的吸収係数行列を形成するステップを更に含む請求項14に記載の定量ビデオ顕微鏡法。
  16. 相対的吸収係数を決定するステップが、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に光源が発した光の初期光度を決定するステップを更に含む請求項15に記載の定量ビデオ顕微鏡法。
  17. 相対的吸収係数を決定するステップが、サンプルとは独立に、光源により各色素に光を当て、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に透過した光の透光度を測定するステップを更に含む請求項16に記載の定量ビデオ顕微鏡法。
  18. 相対的吸収係数を決定するステップが、光の初期光度を光の透光度と比較して、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に各色素の光学密度を決定するステップを更に含む請求項17に記載の定量ビデオ顕微鏡法。
  19. 相対的吸収係数を決定するステップが、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に光の初期光度の光の透光度に対する比の自然対数を決定することによって各色素の光学密度を決定するステップを更に含む請求項17に記載の定量ビデオ顕微鏡法。
  20. 相対的吸収係数を決定するステップが、各色素毎に、最も高い光学密度を有するチャネルを基準として、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に光学密度をノーマライズするステップを更に含む請求項19に記載の定量ビデオ顕微鏡法。
  21. サンプルの光学密度を測定するステップが、光源によりサンプルに光を当て、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に透過した光の透光度を決定するステップを更に含む請求項16に記載の定量ビデオ顕微鏡法。
  22. サンプルの光学密度を測定するステップが、光の初期光度を光の透光度と比較して、赤色、緑色、青色の各チャネル毎にサンプルの光学密度を決定するステップを更に含む請求項21に記載の定量ビデオ顕微鏡法。
  23. サンプルの光学密度を決定するステップが、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に光の初期光度のサンプルを透過した光の透光度に対する比の自然対数を決定するステップを更に含む請求項21に記載の定量ビデオ顕微鏡法。
  24. ケーラー照明条件においてサンプルに光を当てるステップを更に含む請求項14に記載の定量ビデオ顕微鏡法。
  25. ビデオ顕微鏡システムが、色収差を補正するステップを更に含む請求項14に記載の定量ビデオ顕微鏡法。
  26. サンプルを構成する少なくとも1つの分子種であって、それぞれ色素によって示される分子種の量を、サンプルの画像から、決定するためビデオ顕微鏡システムであって、
    サンプルの拡大デジタル画像を画像データとして取り込むことが出来るように構成されたカラー画像取込デバイスと;
    カラー画像取込デバイスに動作可能に連動したコンピュータデバイスであって、
    画像のピクセルにおける赤色、緑色、青色の各チャネル毎のサンプルの光学密度を、サンプルの画像データから決定して、該ピクセルに対する対応する光学密度行列を形成するように構成された処理部と、
    光学密度行列に、相対的吸収係数行列の逆行列を掛けて、該ピクセルに対しての終結行列を形成するように構成された処理部であって、相対的吸収係数行列は、サンプルとは独立に、各色素に対しての赤色、緑色、青色の各チャネル毎の相対的吸収係数を含み、終結行列は、それぞれの色素によって示される各分子種の量を含む処理部と
    を含むコンピュータデバイスと;
    を含む定量ビデオ顕微鏡システム。
  27. 画像取込デバイスが、スキャナおよびカラーカメラに動作可能に連動した顕微鏡の少なくとも1つを含む請求項26に記載の定量ビデオ顕微鏡システム。
  28. 画像取込デバイスに向けられ、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に初期光度を有する光を放出するように構成された光源を更に含む請求項26に記載の定量ビデオ顕微鏡システム。
  29. 光源が、サンプルに光を当てるように構成されており、光学密度を決定するための処理部が、赤色、緑色、青色の各チャネル毎にサンプルを透過した光の透光度の測定を命令するように更に構成されている請求項28に記載の定量ビデオ顕微鏡システム。
  30. 光学密度を決定するための処理部が、光の初期光度を光の透光度と比較して、赤色、緑色、青色の各チャネル毎にサンプルの光学密度を決定するように更に構成されている請求項29に記載の定量ビデオ顕微鏡システム。
  31. 光学密度を決定するための処理部が、光の初期光度の光の透光度に対する比の自然対数を計算して、赤色、緑色、青色の各チャネル毎にサンプルの光学密度を決定するように更に構成されている請求項29に記載の定量ビデオ顕微鏡システム。
  32. コンピュータデバイスが、サンプルとは独立に、光源に対して各色素に光を当てることを命令して、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に透過した光の透光度の測定を命令するように構成された処理部を更に含む請求項28に記載の定量ビデオ顕微鏡システム。
  33. コンピュータデバイスが、光の初期光度を光の透光度と比較して、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に各色素の光学密度を決定するように構成された処理部を更に含む請求項32に記載の定量ビデオ顕微鏡システム。
  34. コンピュータデバイスが、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に光の初期光度の光の透光度に対する比の自然対数を決定することによって各色素の光学密度を決定するように構成された処理部を更に含む請求項32に記載の定量ビデオ顕微鏡システム。
  35. コンピュータデバイスは、各色素毎に、最も高い光学密度を有するチャネルを基準として、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に光学密度をノーマライズして、赤色、緑色、青色の各チャネル毎にそれぞれの相対的吸収係数を決定するように構成された処理部を更に含む請求項34に記載の定量ビデオ顕微鏡システム。
  36. コンピュータデバイスが、複数の色素に対しての赤色、緑色、青色の各チャネル毎の相対的吸収係数を記憶するように構成された記憶媒体を更に含み、サンプルに含まれる分子種を示す色素が、該複数の色素から選ばれる請求項26に記載の定量ビデオ顕微鏡システム。
  37. コンピュータデバイスが、記憶媒体から各色素のそれぞれの相対的吸収係数を取り出して、前記複数の色素から選ばれたサンプルに含まれる分子種を示す色素に基づいて、対応する相対的吸収係数行列を形成するように構成された処理部を更に含む請求項36に記載の定量ビデオ顕微鏡システム。
  38. コンピュータデバイスが、相対的吸収係数行列の逆行列を計算するように構成された処理部を更に含む請求項26に記載の定量ビデオ顕微鏡システム。
  39. 光源が、ケーラー照明条件を実現するように更に構成されている請求項28に記載の定量ビデオ顕微鏡システム。
  40. 画像取込デバイスが、色収差を補正するように更に構成されている請求項26に記載の定量ビデオ顕微鏡システム。
  41. サンプルを構成する少なくとも1つの分子種であって、それぞれ色素によって示される分子種の量を、ビデオ顕微鏡システムにおけるカラー画像取込デバイスによって画像データとして取り込まれたサンプルのデジタル画像から、決定することが可能であり、コンピュータデバイス上で実行可能なコンピュータソフトウェアプログラム製品であって、
    デジタル画像のピクセルにおける赤色、緑色、青色の各チャネル毎のサンプルの光学密度を、サンプルの画像データから決定して、該ピクセルに対する対応する光学密度行列を形成することが可能な実行可能部と、
    前記光学密度行列に相対的吸収係数行列の逆行列を掛けて、該ピクセルに対しての終結行列を形成することが可能な実行可能部であって、相対的吸収係数行列は、サンプルとは独立に、各色素に対しての赤色、緑色、青色の各チャネル毎の相対的吸収係数を含み、終結行列は、それぞれの色素によって示される各分子種の量を含む実行可能部と、
    を含むコンピュータソフトウェアプログラム製品。
  42. 光源に対し、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に初期光度を有する光をサンプルに当てることを命令することが可能な実行可能部を更に含む請求項41に記載のコンピュータソフトウェアプログラム製品。
  43. 赤色、緑色、青色の各チャネル毎にサンプルを透過した光の透光度の測定を命令することが可能な実行可能部を更に含む請求項42に記載のコンピュータソフトウェアプログラム製品。
  44. 光学密度を決定するための実行可能部が、光の初期光度を光の透光度と比較して、赤色、緑色、青色の各チャネル毎にサンプルの光学密度を決定することが更に可能である請求項43に記載のコンピュータソフトウェアプログラム製品。
  45. 光学密度を決定するための実行可能部が、光の初期光度の光の透光度に対する比の自然対数を計算して、赤色、緑色、青色の各チャネル毎にサンプルの光学密度を決定することが更に可能である請求項43に記載のコンピュータソフトウェアプログラム製品。
  46. サンプルとは独立に、光源に対し、各色素に光を当てることを命令して、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に透過した光の透光度の測定を命令することが可能な実行可能部を更に含む請求項42に記載のコンピュータソフトウェアプログラム製品。
  47. 光の初期光度を光の透光度と比較して、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に各色素の光学密度を決定することが可能な実行可能部を更に含む請求項46に記載のコンピュータソフトウェアプログラム製品。
  48. 赤色、緑色、青色の各チャネル毎に光の初期光度の光の透光度に対する比の自然対数を決定することによって、各色素の光学密度を決定することが可能な実行可能部を更に含む請求項46に記載のコンピュータソフトウェアプログラム製品。
  49. 各色素毎に、最も高い光学密度を有するチャネルを基準として、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に光学密度をノーマライズして、赤色、緑色、青色の各チャネル毎にそれぞれの相対的吸収係数を決定することが可能な実行可能部を更に含む請求項48に記載のコンピュータソフトウェアプログラム製品。
  50. 複数の色素に対しての赤色、緑色、青色の各チャネル毎の相対的吸収係数を記憶媒体に対し記憶することを命令することが可能な実行可能部を更に含み、サンプルに含まれる分子種を示す色素は該複数の色素から選ばれる請求項41に記載のコンピュータソフトウェアプログラム製品。
  51. 記憶媒体からマーカ色素および対比染色試薬の各色素の相対的吸収係数を取り出して、前記複数の色素から選ばれたサンプルに含まれる分子種を示す色素に基づいて、対応する相対的吸収係数行列を形成することが可能な実行可能部を更に含む請求項50に記載のコンピュータソフトウェアプログラム製品。
  52. 相対的吸収係数行列の逆行列を計算することが可能な実行可能部を更に含む請求項41に記載のコンピュータソフトウェアプログラム製品。
  53. 光源に対し命令することが可能な実行可能部が、光源に対しケーラー照明条件を実現することを命令するように更に構成されている請求項42に記載のコンピュータソフトウェアプログラム製品。
  54. 画像取込デバイスに対し、色収差を補正することを命令することが可能な実行可能部を更に含む請求項41に記載のコンピュータソフトウェアプログラム製品。
  55. サンプルを構成する少なくとも1つの分子種であって、それぞれ色素によって示される分子種の量を、ビデオ顕微鏡システムにおけるRGBカメラによって画像データとして取り込まれたサンプルの画像から、決定する方法であって、
    画像のピクセルにおけるRGBカメラの赤色、緑色、青色の各チャネル毎のサンプルの光学密度を、画像データから決定して、該ピクセルに対する対応する光学密度行列を形成するステップと、
    光学密度行列に相対的吸収係数行列の逆行列を掛けて、該ピクセルに対しての終結行列を形成するステップであって、相対的吸収係数行列は、サンプルとは独立に、赤色、緑色、青色の各チャネル毎の各色素に対しての相対的吸収係数を含み、終結行列は、それぞれの色素によって示される各分子種の量を含むステップと
    を含む定量ビデオ顕微鏡法。
  56. サンプルとは独立に、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に各色素の相対的吸収係数を決定して、対応する相対的吸収係数行列を形成するステップを更に含む請求項55に記載の定量ビデオ顕微鏡法。
  57. 相対的吸収係数を決定するステップが、RGBカメラの赤色、緑色、青色の各チャネル毎に光源が発した光の初期光度を決定するステップを更に含む請求項56に記載の定量ビデオ顕微鏡法。
  58. 相対的吸収係数を決定するステップが、サンプルとは独立に、光源により各色素に光を当て、RGBカメラの赤色、緑色、青色の各チャネル毎に透過した光の透光度を決定するステップを更に含む請求項57に記載の定量ビデオ顕微鏡法。
  59. 相対的吸収係数を決定するステップが、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に光の初期光度の光の透光度に対する比の自然対数を決定することによって各色素の光学密度を決定するステップを更に含む請求項57に記載の定量ビデオ顕微鏡法。
  60. 相対的吸収係数を決定するステップが、各色素毎に、最も高い光学密度を有するチャネルを基準として、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に光学密度をノーマライズするステップを更に含む請求項59に記載の定量ビデオ顕微鏡法。
  61. サンプルの光学密度を決定するステップが、光源によりサンプルに光を当て、RGBカメラの赤色、緑色、青色の各チャネル毎に透過した光の透光度を測定するステップを更に含む請求項57に記載の定量ビデオ顕微鏡法。
  62. サンプルの光学密度を測定するステップが、光の初期光度を光の透光度と比較して、赤色、緑色、青色の各チャネル毎にサンプルの光学密度を決定するステップを更に含む請求項61に記載の定量ビデオ顕微鏡法。
  63. サンプルの光学密度を決定するステップが、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に光の初期光度のサンプルを透過した光の透光度に対する比の自然対数を計算するステップを更に含む請求項61に記載の定量ビデオ顕微鏡法。
  64. サンプルを構成する少なくとも1つの分子種であって、それぞれ色素によって示される分子種の量を、サンプルの画像から、決定するためビデオ顕微鏡システムであって、
    サンプルの拡大画像を形成するように構成された顕微鏡と;
    赤色、緑色、青色のチャネルを有し、該拡大画像からデジタル画像を形成することが出来るように該顕微鏡に動作可能に連動したRGBカメラと;
    RGBカメラに動作可能に連動したコンピュータデバイスであって、
    デジタル画像のピクセルにおける赤色、緑色、青色の各チャネル毎のサンプルの光学密度を決定して、該ピクセルに対する対応する光学密度行列を形成するように構成された処理部と、
    光学密度行列に、相対的吸収係数行列の逆行列を掛けて、デジタル画像の該ピクセルに対しての終結行列を形成するように構成された処理部であって、相対的吸収係数行列は、サンプルとは独立に、各色素に対しての赤色、緑色、青色の各チャネル毎の相対的吸収係数を含み、終結行列は、それぞれの色素によって示される各分子種の量を含む処理部と
    を含むコンピュータデバイスと;
    を含む定量ビデオ顕微鏡システム。
  65. RGBカメラに向けられ、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に初期光度を有する光を放出するように構成された光源を更に含む請求項64に記載の定量ビデオ顕微鏡システム。
  66. 光源が、サンプルに光を当てるように構成されており、光学密度を決定するための処理部が、RGBカメラの赤色、緑色、青色の各チャネル毎にサンプルを透過した光の透光度を決定するように更に構成されている請求項65に記載の定量ビデオ顕微鏡システム。
  67. 光学密度を決定するための処理部が、光の初期光度の光の透光度に対する比の自然対数を決定して、赤色、緑色、青色の各チャネル毎にサンプルの光学密度を決定するように更に構成されている請求項66に記載の定量ビデオ顕微鏡システム。
  68. コンピュータデバイスが、サンプルとは独立に、光源に対して、光源により各色素に光を当てることを命令して、RGBカメラの赤色、緑色、青色の各チャネル毎に透過した光の透光度の決定を命令するように構成された処理部を更に含む請求項65に記載の定量ビデオ顕微鏡システム。
  69. コンピュータデバイスが、光の初期光度を光の透光度と比較して、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に各色素の光学密度を決定するように構成された処理部を更に含む請求項68に記載の定量ビデオ顕微鏡システム。
  70. コンピュータデバイスが、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に光の初期光度の光の透光度に対する比の自然対数を決定することによって各色素の光学密度を決定するように構成された処理部を更に含む請求項68に記載の定量ビデオ顕微鏡システム。
  71. コンピュータデバイスが、各色素毎に、最も高い光学密度を有するチャネルを基準として、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に光学密度をノーマライズして、赤色、緑色、青色の各チャネル毎にそれぞれの相対的吸収係数を決定するように構成された処理部を更に含む請求項70に記載の定量ビデオ顕微鏡システム。
  72. コンピュータデバイスが、複数の色素に対しての赤色、緑色、青色の各チャネル毎の相対的吸収係数を記憶するように構成された記憶媒体を更に含み、サンプルに含まれる分子種を示す色素が、該複数の色素から選ばれる請求項64に記載の定量ビデオ顕微鏡システム。
  73. コンピュータデバイスは、記憶媒体から各色素のそれぞれの相対的吸収係数を取り出して、前記複数の色素から選ばれたサンプルに含まれる分子種を示す色素に基づいて、対応する相対的吸収係数行列を形成するように構成された処理部を更に含む請求項72に記載の定量ビデオ顕微鏡システム。
  74. コンピュータデバイスが、相対的吸収係数行列の逆行列を計算するように構成された処理部を更に含む請求項64に記載の定量ビデオ顕微鏡システム。
  75. 光源が、ケーラー照明条件を実現するように更に構成されている請求項65に記載の定量ビデオ顕微鏡システム。
  76. 顕微鏡、RGBカメラおよびコンピュータデバイスの中の少なくとも1つが、色収差を補正するように更に構成されている請求項64に記載の定量ビデオ顕微鏡システム。
  77. サンプルを構成する少なくとも1つの分子種であって、それぞれ色素によって示される分子種の量を、ビデオ顕微鏡システムにおけるRGBカメラによって取り込まれたサンプルのデジタル画像から、決定することが可能であり、コンピュータデバイス上で実行されるように構成されたコンピュータソフトウェアプログラム製品であって、
    デジタル画像のピクセルにおけるRGBカメラの赤色、緑色、青色の各チャネル毎のサンプルの光学密度を決定して、該ピクセルに対する対応する光学密度行列を形成することが可能な実行可能部と、
    光学密度行列に相対的吸収係数行列の逆行列を掛けて、該デジタル画像の該ピクセルに対しての終結行列を形成することが可能な実行可能部であって、相対的吸収係数行列は、サンプルとは独立に、各色素に対しての赤色、緑色、青色の各チャネル毎の相対的吸収係数を含み、終結行列は、それぞれの色素によって示される各分子種の量を含む実行可能部と
    を含むコンピュータソフトウェアプログラム製品。
  78. 光源に対し、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に初期光度を有する光をサンプルに当てることを命令することが可能な実行可能部を更に含む請求項77に記載のコンピュータソフトウェアプログラム製品。
  79. RGBカメラの赤色、緑色、青色の各チャネル毎にサンプルを透過した光の透光度を決定することが可能な実行可能部を更に含む請求項78に記載のコンピュータソフトウェアプログラム製品。
  80. 光学密度を決定するための実行可能部が、光の初期光度を光の透光度と比較して、RGBカメラの赤色、緑色、青色の各チャネル毎にサンプルの光学密度を決定することが更に可能である請求項79に記載のコンピュータソフトウェアプログラム製品。
  81. 光学密度を決定するための実行可能部が、光の初期光度の光の透光度に対する比の自然対数を計算して、RGBカメラの赤色、緑色、青色の各チャネル毎にサンプルの光学密度を決定することが更に可能である請求項79に記載のコンピュータソフトウェアプログラム製品。
  82. 光源に対し、サンプルとは独立に、各色素に光を当てることを命令することが可能であり、RGBカメラの赤色、緑色、青色の各チャネル毎に透過した光の透光度の決定を命令することが可能な実行可能部を更に含む請求項78に記載のコンピュータソフトウェアプログラム製品。
  83. 光の初期光度を光の透光度と比較して、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に各色素の光学密度を決定することが可能な実行可能部を更に含む請求項82に記載のコンピュータソフトウェアプログラム製品。
  84. 赤色、緑色、青色の各チャネル毎に光の初期光度の光の透光度に対する比の自然対数を決定することによって、各色素の光学密度を決定することが可能な実行可能部を更に含む請求項82に記載のコンピュータソフトウェアプログラム製品。
  85. 各色素毎に、最も高い光学密度を有するチャネルを基準として、赤色、緑色、青色の各チャネル毎に光学密度をノーマライズして、赤色、緑色、青色の各チャネル毎にそれぞれの相対的吸収係数を決定することが可能な実行可能部を更に含む請求項84に記載のコンピュータソフトウェアプログラム製品。
  86. 複数の色素に対しての赤色、緑色、青色の各チャネル毎の相対的吸収係数を記憶媒体に対し記憶することを命令することが可能な実行可能部を更に含み、サンプルに含まれる分子種を示す色素が、該複数の色素から選ばれる請求項77に記載のコンピュータソフトウェアプログラム製品。
  87. 記憶媒体から各色素のそれぞれの相対的吸収係数を取り出して、前記複数の色素から選ばれたサンプルに含まれる分子種を示す色素に基づいて、対応する相対的吸収係数行列を形成することが可能な実行可能部を更に含む請求項86に記載のコンピュータソフトウェアプログラム製品。
  88. 相対的吸収係数行列の逆行列を計算することが可能な実行可能部を更に含む請求項77に記載のコンピュータソフトウェアプログラム製品。
  89. 光源に対し命令することが可能な実行可能部が、光源に対しケーラー照明条件を実現することを命令するように更に構成されている請求項78に記載のコンピュータソフトウェアプログラム製品。
  90. RGBカメラに対し、色収差を補正することを命令することが可能な実行可能部を更に含む請求項77に記載のコンピュータソフトウェアプログラム製品。
  91. 画像取込デバイスの画像取込用構成部品に動作可能に連動した拡大対物レンズによって検出可能な光を放出するための光源を含み、画像を作り出すように構成されたビデオ顕微鏡システムにおいて色収差を補正するための方法であって、
    画像取込用構成部品の中心座標を基準にして拡大対物レンズの中心座標を決定するステップと、
    光源によって放出された光から選ばれた複数の光波長について、該複数の波長から選ばれた平均波長の倍率を基準にして該複数の波長の各々の倍率を決定するステップと、
    拡大対物レンズの中心座標が画像取込用構成部品の中心座標に対応し、各波長の倍率が中間波長の倍率に対応するように画像を調整するステップと、
    を含むビデオ顕微鏡システムにおける色収差補正方法。
  92. 光源と拡大対物レンズとの間に、開口部から成る較正グリッドを有するスライドを更に配置するステップを含む請求項91に記載の方法。
  93. 前記複数の波長の各々に対して、x軸とy軸とを有する直交座標系に関して前記グリッドの画像を形成するステップを更に含む請求項92に記載の方法。
  94. 前記複数の波長の各々の画像から、前記グリッドの各開口部毎に直交座標系に関して中心座標を決定するステップを更に含む請求項93に記載の方法。
  95. 平均波長の画像を基準画像として指定するステップを更に含む請求項94に記載の方法。
  96. 基準画像を基に各画像についてグリッドの各開口部毎に、直交座標系に関してそれぞれの画像における開口部の中心座標と基準画像における対応する開口部の中心座標との間の差分を、x軸に沿った微分成分とy軸に沿った微分成分として表して決定するステップを更に含む請求項95に記載の方法。
  97. xの関数としてx軸に沿った微分とyの関数としてy軸に沿った微分のそれぞれについて、再現誤差を最小化する線形方程式を決定するステップを更に含む請求項96に記載の方法。
  98. 線形方程式を、xの関数としてx軸に沿った微分とyの関数としてy軸に沿った微分のそれぞれについて、x軸に沿った微分とy軸に沿った微分をそれぞれの線形方程式の中でゼロに設定した上で解くことにより、拡大対物レンズの中心座標を決定するステップを更に含む請求項97に記載の方法。
  99. 拡大対物レンズの中心までの距離の関数としてx軸に沿った微分とy軸に沿った微分の二乗和の平方根から成る再現誤差を最小化するための線形方程式を決定するステップを更に含む請求項98に記載の方法。
  100. 拡大対物レンズの中心までの距離の関数として線形方程式の傾きを決定することにより、基準画像の倍率を基準にしてそれぞれの画像の倍率を決定するステップを更に含む請求項99に記載の方法。
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