JP2010078078A - 電磁連結装置 - Google Patents

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秀明 桑原
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Abstract

【課題】 動力伝達部材と動力被伝達部材との連繋性、応答性の低下を防止し得る電磁連結装置の提供。
【解決手段】 回転軸に外嵌されたロータおよび回転体の間に配置されたアーマチュアと、アーマチュアを磁気吸引力によって回転軸の軸心方向に移動させる電磁コイルとを備え、アーマチュアは、回転体と一体的に回転するよう係止する係止部と、磁気吸引力によってロータに吸着される環状本体部とを有し、アーマチュアの係止部は、環状本体部から回転軸の軸心に沿って回転体側に向けて環状本体部に一体に延長される壁部材を備え、壁部材に、回転体側に設けた被係止面と周方向で係止する係止面を有し、係止面と被係止面とは径方向で対向するよう配置されている電磁連結装置。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電磁連結装置に関する。
例えばOA機器等に使用される電磁連結装置は、一般に、回転軸に外嵌された動力伝達部材の回転トルクを動力被伝達部材に対して繋断するためのアーマチュアを有している。
アーマチュアは、動力伝達部材または動力被伝達部材の何れか一方の部材に対して回転軸回りに一体的に回転するように設けられている。また、アーマチュアは、他方の部材側に設けられた電磁コイルが励磁されることにより、一方の部材と一体的に回転可能な状態のまま発生した吸引力によって回転軸の軸心方向に移動し、他方の部材側へ吸引される。このように、動力伝達部材および動力被伝達部材は、電磁コイルの励磁時にアーマチュアを介して互いに連繋することで回転軸回りに一体的に回転する。
下記特許文献1には、電磁連結装置としての電磁クラッチが開示されている。同文献では、動力伝達部材であるロータを、回転軸である駆動軸に一体に外嵌するとともに、動力被伝達部材である回転体にアーマチュアを一体回転するよう組込んでいる。アーマチュアは、駆動軸に遊嵌するリング部と、回転体と周方向で係合する係合片とを有している。電磁コイルはロータ側に設けられている。
この係合片は、リング部の周方向に互いに離間して所定間隔ごとに配置されており、各係合片は、駆動軸の軸心方向に沿うよう回転体側に向けて突出した係止壁部分を周方向両側に有している。
特開2006−170231号公報
上記構成の電磁連結装置では、アーマチュアは、ロータの回転トルクが伝達される直前まで停止している。一方、ロータの回転トルクが伝達された直後にはアーマチュアの係止部には周方向すなわち回転軸周りの大きな力が慣性力として作用する。
そのため、特に特許文献1のように係止壁部分が駆動軸の軸心方向に沿うように回転体側に向けて突出した構成では、ロータと回転体との繋断が繰返されることによってアーマチュアの係止壁部分が塑性変形し易くなる。そうすると、ロータと回転体との連繋性や、コイル励磁・非励磁に対するロータと回転体との繋断の応答性が低下してしまう。
本発明は上記課題に鑑み、係止部の変形を効果的に抑えて、動力伝達部材と動力被伝達部材との連繋性、応答性の低下を防止し得る電磁連結装置の提供を目的とする。
本発明の電磁連結装置は、回転軸に外嵌された動力伝達部材および動力被伝達部材の間に配置されたアーマチュアと、該アーマチュアを磁気吸引力によって回転軸の軸心方向に移動させうる電磁コイルとを備え、前記アーマチュアは、前記動力伝達部材および動力被伝達部材のうちの一方の部材側と一体的に回転するよう係止する係止部と、磁気吸引力によって動力伝達部材および動力被伝達部材のうちの他方の部材側に吸着される環状本体部とを有して、前記アーマチュアが回転軸の軸心方向に移動して動力伝達部材および動力被伝達部材がアーマチュアを介して連繋することで、該両部材が回転軸回りに一体に回転するよう構成され、前記アーマチュアの係止部は、前記環状本体部から回転軸の軸心に沿って一方の部材側に向けて該環状本体部に一体に延長される壁部材を備え、該壁部材に、前記一方の部材側に設けた被係止面と周方向で係止する係止面を有し、該係止面と被係止面とは径方向で対向するよう配置されていることを特徴としている。
上記構成において、アーマチュアは、その係止部が一方の部材側に係止した状態を維持したまま、環状本体部が回転軸の軸心に沿って他方の部材側に移動可能である。そのため、電磁コイルを励磁することによってアーマチュアに磁気吸引力が発生すると、アーマチュアが一方の部材側に係止したまま他方の部材側に吸着されて、一方の部材側と他方の部材側とは回転トルクを伝達しうる状態となる。
ここで、一方の部材を動力被伝達部材とし、他方の部材を動力伝達部材として、上記動作をさらに詳しく説明する。
アーマチュアは、その係止部における壁部材の係止面と動力被伝達部材の被係止面とが径方向で対向するよう配置されているので、磁気吸引力発生時にはこの係止面が被係止面と周方向で係止する。そうすると、アーマチュアが動力伝達部材と動力被伝達部材とを回転軸回りに一体的に連繋することになるため、動力伝達部材の回転トルクは動力被伝達部材へ伝達される。
回転トルクは周方向に沿う力であり、係止面と被係止面との接触係止部分における接線方向と法線方向の分力の合力である。一方、アーマチュアの係止部を軸心回りに回転させる力は、前記接線方向の分力である。換言すれば、係止部を軸心回りに回転させる力、すなわち係止部を周方向に変形させる力は、前記法線方向の分力に対応する分だけ動力伝達部材の回転トルクより小さくなる。
したがって、動力伝達部材および動力被伝達部材の連繋の瞬間に大きな回転トルクが発生した場合や、動力伝達部材および動力被伝達部材の繋断が繰返された場合でも、アーマチュアの係止部の周方向への変形を抑制できる。そのため、動力伝達部材と動力被伝達部材との連繋性や、コイルの励磁・非励磁に対する繋断の応答性を低下させることなく保ち続けることができる。
本発明の電磁連結装置では、アーマチュアの係止部が多角形状の筒状の壁部材とされることで係止面が多角形状に形成されるとともに、一方の部材側の被係止面が係止面と相対形状の多角形状に形成されていることを特徴としている。
上記構成のように、係止部を多角形状の筒状の壁部材とすることにより、係止部の剛性を確保できるので、リブ等の他の補強部材や厚肉部を必要とすることなく係止部の変形を確実に抑制することができる。
上記構成において、多角形状の連続する係止面は、連続した平面どうしでもよいし、隣合う一方の係止面を平面とし他方の係止面を湾曲面とすることも可能である。また、周方向に連続する係止面は、同心でない曲面どうしであってもよい。さらに、曲面は径方向外方側に凸となる曲面であってもよいし、径方向内方に凸となる曲面であってもよい。
ところで,アーマチュアの係止部を環状本体部の周方向に離間させて独立して配置する構成では、例えば過大な回転トルクによってひとつの係止部が変形し、そのトルク伝達機能が低下した場合、他の残りの係止部で回転トルクを伝達させる必要がある。すると他の残りの係止部にかかる負荷が大きくなるため,残りの係止部もまた変形し易くなる。その結果、アーマチュアあるいは電磁連結装置の寿命が低下することが考えられる。
しかしながら、上記構成によれば、回転トルクが多角形状の筒状の壁部材である係止部全体に働くから、係止部の一部が部分的に変形する事を抑制できる。そのため、過大な回転トルクがアーマチュアの係止部に作用した場合であっても、係止部の変形を抑制してアーマチュアの機能を維持できるため、長期に渡って動力伝達部材と動力被伝達部材との連繋性、応答性を確保することができる。
本発明の電磁連結装置では、アーマチュアの係止部は、環状本体部の中心穴の周壁部から一方の部材側に向けて延長されていることを特徴としている。
上記構成のように、環状本体部の中心穴の周壁部から係止部を延長することにより、環状本体部の外径側で延長した場合に比べてアーマチュアの慣性モーメントを小さくできる。そのため、動力伝達部材と動力被伝達部材とをより軽快に繋断することができる。
本発明の電磁連結装置では、アーマチュアは、その環状本体部と係止部とが一枚の金属板から一体に形成され、係止部を構成する壁部材は、環状本体部に対して絞り加工によって形成されていることを特徴としている。
絞り加工による絞り面は、凹凸の少ない平滑面となっている。
上記構成では係止面が絞り面となるから、動力伝達部材と動力被伝達部材との連繋時、係止面どうしの連続部に被係止部が周方向で当接し係止した場合の両者の密着性が向上して、動力伝達部材に対する動力被伝達部材の精度良い連繋性、応答性が向上する。
上記構成のようにアーマチュアを一体形成し絞り加工により環状本体部を形成する構成とすることにより、アーマチュアをプレス加工のみで形成することが出来る。そのため、動力伝達部材と動力被伝達部材の連繋性・応答性の高い電磁連結装置を、製造コストを上げることなく製造することができる。
本発明の電磁連結装置では、アーマチュアの係止面と一方の部材側の被係止面とが径方向で対向するよう配置され、しかも周方向で係止するよう構成されているから、コイル励磁時には係止面と被係止面とが周方向で係止して、回転トルクが動力伝達部材からアーマチュアを介して動力被伝達部材に伝達される。
このとき、壁部材には回転トルクの分力が作用するので動力伝達部材および動力被伝達部材の連繋の瞬間に大きな回転トルクが発生した場合や、また、動力伝達部材および動力被伝達部材の繋断が繰返された場合でも、アーマチュアの係止部の変形を防止することができる。そのため、動力伝達部材と動力被伝達部材との連繋性や、コイルの励磁・非励磁に対する繋断の応答性を低下させることなく保ち続けることができる。
以下、本発明の実施形態に係る電磁連結装置を電磁クラッチとして用いる場合を例に、図面に基づいて説明する。この種の電磁クラッチは、OA機器等に好適に用いられ、例えばOA機器の一例として、複写機やプリンタ等のレジストローラの回転を駆動・停止させる機構として用いられる。
図1は第一の実施形態を示す電磁クラッチの一方からの分解斜視図、図2は他方からの分解斜視図、図3はアーマチュアの単体斜視図、図4はアーマチュアの単体正面図、図5はアーマチュアの単体背面図、図6はアーマチュアの単体平面図、図7は電磁クラッチの中央断面図である。
図1および図2に示すように、電磁クラッチ100は、動力伝達部材としてのロータ機構部200と、動力被伝達部材としてのギヤ等の回転体300と、ロータ機構部200の、軸心530回りの回転を回転体300に伝達するためのアーマチュア400と、ロータ機構部200および回転体300の回転中心となる回転軸500とを備える。
そして、アーマチュア400が回転体300とともに回転しうるよう係止した状態で、ロータ機構部200および回転体300が同心上に隣合うように配置されている。
また、ロータ機構部200および回転体300は、ロータ機構部200および回転体300の中心を挿通した回転軸500の保持手段510によって、回転軸500の軸方向への離間を阻止された状態に保持されている。
ここで、アーマチュア400の構成を、図1ないし図7に基づいて説明する。
アーマチュア400は、回転軸500に外嵌する環状本体部410と、この環状本体部410の中心に形成した中心穴420の周壁部から回転体300に向かうよう回転軸500の軸心530に平行に延長された筒状の係止部430とを有する。
環状本体部410と係止部430とは一枚の金属板から一体に形成され、係止部430は壁部材から構成され、係止部430は、環状本体部410に対して絞り加工によって形成されている。
環状本体部410の前面および背面は平面に形成されている。
環状本体部410の径方向途中部分には、周方向に延長した複数の外側遮磁穴4110が周方向に間欠的に形成されている。環状本体部410の径方向途中部分には、周方向に延長した複数の内側遮磁穴4120が周方向に間欠的に形成されている。
外側遮磁穴4110に対して内側遮磁穴4120は径方向内方に配置されており、外側遮磁穴4110と内側遮磁穴4120とは千鳥状に配置されている。また、外側遮磁穴4110に対して内側遮磁穴4120はその周方向長さを短く形成され、外側遮磁穴4110および内側遮磁穴4120ともに、その曲率は環状本体部410の外周円と同心である。
なお、外側遮磁穴4110と内側遮磁穴4120の径方向幅は同一に形成されている。
環状本体部410において、係止部430の基端の外周部分に、わずかに前方側(回転体300側)に突出した、磁路確保用の突出部4130が帯環状に形成されている。内側遮磁穴4120は、突出部4130の領域内に配置されている。環状本体部410の背面(他端面)の中心側において、突出部4130に対応する部分は、突出部4130を形成している分だけ、前方側に窪んでいる。
係止部430は、角筒状に形成されている。さらに具体的には、係止部430は略八角筒状に形成されている。したがって中心穴420もまた略八角形に形成されている。
係止部430は、回転軸500の軸心530を中心とする仮想円S2(図8参照)における任意の点を共有して、その任意の点における接線方向に対し、異なる傾斜角度で連続した係止壁の連続体から、前記略八角筒状に形成されている。
隣合う係止壁は、平板状壁部としての平板状係止壁4310、および湾曲状壁部としての湾曲板状係止壁4320により構成されている。換言すれば、係止部430は、平板状係止壁4310、湾曲板状係止壁4320の順(あるいは湾曲板状係止壁4320、平板状係止壁4310の順)に周方向に隣り合うように連続した係止壁から一体的に形成されている。
係止部430の内周面4340(「係止面」に相当する)において、平板状係止壁4310と湾曲板状係止壁4320の連続部4330は、傾斜角度が変化する部分であって角部となっている。
平板状係止壁4310の内面は係止平面4311であり、湾曲板状係止壁4320の内面が係止湾曲面4321とされている。
なお、湾曲板状係止壁4320は、回転軸500の軸心530に対して、径方向外方に凸となるよう湾曲しており、環状本体部410の外周円と同心である。また、アーマチュア400を正面視して、湾曲板状係止壁4320と外側遮磁穴4110とが径方向内外に対応し、平板状係止壁4310と内側遮磁穴4120とが径方向内外に対応している。さらに、係止部430の内周面4340と外周面4350とは平行である。
次に、回転体300の構成を、図1、図2、および図7に基づいて説明する。この場合、回転体300は、ロータ機構部200からの回転動力を、不図示のレジストローラに伝達するための伝達歯車(平歯車)とされている。
回転体300の中心には、回転軸500を遊嵌状態で挿通する挿通穴310が形成されている。回転体300におけるアーマチュア400の取付面330(一端面)において、挿通穴310の外周部には、アーマチュア400の係止部430の内周面4340と相対形状の外壁面321を有して、被係止部としての外壁320が形成されている。すなわち、被係止面としての外壁面321は略八角形に形成されている。
外壁面321には、アーマチュア400の係止部430(内周面4340)が隙間嵌めされており、係止部430の内周面4340と外壁320の外壁面321とは、径方向内外で、所定の径方向幅の隙間δを介して対向している。
所定の径方向幅は、アーマチュア400が軸心530回りに回転した際に、アーマチュア400の係止部430の係止面の一部と、回転体300の被係止面の一部とが接触可能となる幅である。
外壁320の外壁面321について詳述すれば、これは、平板状係止壁4310の係止平面4311に径方向内方で対向する平壁面3211と、湾曲板状係止壁4320の係止湾曲面4321に径方向内方で対向する湾曲壁面3212とから構成されており、平壁面3211と湾曲壁面3212とは、周方向に交互に連続して形成されている。
特に、係止湾曲面4321を形成する円弧面、および湾曲壁面3212を形成する円弧面は、互いに軸心530を中心としたそれぞれの同心円上の円弧部分である。なお、これら円弧部分は該同心円の円周を四分割した領域よりも小さい領域としている。
外壁320のさらに外側の外周部分は、アーマチュア400の環状本体部410が軸心方向で当接可能な環状平面とされている。
次に、ロータ機構部200の構成を、図1、図2、および図7説明する。
これは、周知の構成であって、回転軸500にその軸心530回りに一体に回転するよう外嵌するハブ210と、ハブ210の外周部に遊嵌するスライダ220に内装された電磁コイル(励磁用コイル)240と、スライダ220の外周部に遊嵌するとともに回転体300側に吸着用平板部231を有し且つハブ210の回転体300側外周面に外嵌嵌着された金属製のロータ230とから構成されている。
吸着用平板部231はアーマチュア400の環状本体部410に軸心方向で対向している。
符号250は、リード線であり、電磁コイル240に電気的に接続されている。260はシェルで、円筒状をなす磁性材からなり、コイルボビン270の外周に固定されている。
上記構成のロータ機構部200では、回転軸500の回転に伴ってハブ210およびロータ230が軸心530回りに回転する。
また、電磁コイル240の励磁、消磁により、アーマチュア400はその環状本体部410が吸着用平板部231に離着座するよう構成されている。
次に、回転軸500の構成を、図1、図2、および図7説明する。
これは円筒状の軸本体520を有する。前記保持手段510として、軸本体520の軸心方向一旦側に、該軸心方向に沿う周方向で対のスリット5110によって可撓性を付与された係止片5120が形成され、軸本体520の軸心方向他端側に、拡径部5130が形成されている。
係止片5120は前記ハブ210の一端側に形成された係止溝211に弾性的に係止し、拡径部5130の端面は回転体300の他端面340に軸心方向で当接している。
上記構成の電磁クラッチ100において、その回転軸500の一端側は、例えば、不図示のモータ等の回転駆動装置の駆動軸に一体的に回転するよう連結されるようにして使用される。
該駆動軸が回転することにより、回転軸500が軸心530回りに回転し、回転軸500の回転とともにロータ機構部200のハブ210、ロータ230が、回転軸500とともにその軸心530回りに回転する。すなわち、電磁クラッチ100において、ロータ230が動力伝達部材として機能する状態となる。
まだ電磁コイル240を励磁していない時点では、ロータ230側に磁気吸引力が発生していないから、アーマチュア400は動力被伝達部材としての回転体300に係止しているのみで、ロータ230とは連繋がなされておらず、したがって回転体300は回転しない。
そこで、電磁コイル240を励磁すると、ロータ230からアーマチュア400、ハブ210を結ぶ閉磁路に磁束が発生し、アーマチュア400が軸心530方向へ移動(変移)して、ロータ230の吸着用平板部231に吸着される。
このとき、アーマチュア400には外側遮磁穴4110および内側遮磁穴4120を径方向内外に配置し、外側遮磁穴4110および内側遮磁穴4120は千鳥配置しているから、その分だけ磁路面積が大きくなり、確実にアーマチュア400を吸着用平板部231に吸着することができる。
なお、図7の断面図は、アーマチュア400が吸着用平板部231に吸着された状態を示している。
上記のようにしてアーマチュア400が吸着用平板部231に吸着されると、アーマチュア400は、その係止部430と回転体300の外壁320を介して回転体300と一体的に軸心530回りに回転するよう構成されているから、ロータ230の軸心530回りの回転力が回転体300に伝達され、ロータ230および回転体300が軸心530回りに一体的に回転し、回転体300は不図示のレジストローラを回転駆動する。
ところで、係止部430の外周面4350と外壁320の外壁面321とは、径方向内外で対向している。具体的には、前述したように、係止平面4311には平壁面3211が対向し、係止湾曲面4321には湾曲壁面3212が所定の径方向幅の隙間δを介して対向しており、平壁面3211と湾曲壁面3212とは、周方向に交互に連続して形成されている。
この構成に基づいて、アーマチュア400が軸心530回りに回転して、その係止部430が外壁320と周方向で係止する際の、係止部430に働く力を、図8に基づいて説明する。図8はアーマチュア400の係止部430に作用する力を概念的に説明するための模式図である。なお、図8では、アーマチュア400が軸心530回りに反時計方向Wに回転する場合を示している。
図8において、係止部430の内周面4340と外壁320の外壁面321とは、径方向内外で所定の径方向幅の隙間δを介して対向しているから、アーマチュア400が軸心530回りに回転すると、係止平面4311の一部と平壁面3211の一部とが当接し、アーマチュア400と回転体300とが軸心530回りに一体に回転する。
このとき、アーマチュア400を回転させるよう働く、軸心530回りの回転力Mは周方向に沿う力であり、回転力Mは、回転体300の平壁面3211とアーマチュア400の係止平面4311との接触部Pにおいて、その接線方向のベクトルである分力F1と法線(R)方向に平行なベクトルである分力F2との合力である。
つまり、接触部Pには、軸心530回りの周方向の回転力Mは、その接線方向の力と法線方向の力として、分散されて働くようになる。なお、図では回転力Mは反力として描いている。
接触部Pでは、係止部430の内周面4340の一部に、外壁320において平壁面3211と湾曲壁面3212の連続部分が接触する。該連続部分は、軸心530を中心とする外壁面321の外接円である仮想円S1上の任意の点である。そして、外壁面321の平壁面3211と湾曲壁面3212とは、該任意の点を境界にして(共有して)、該任意の点における接線方向に対し異なる傾斜角度となって連続する面である。
よって、従来のように、周方向に沿う回転力Mがそのまま直接的に係止部に対してその周方向に働く場合に比べて、法線方向に平行なベクトルである分力F2に応じた分だけ小さくなり、係止部430の周方向への弾性変形、および塑性変形を抑制することができ、アーマチュア400と回転体300との連繋性や、コイル励磁・非励磁に対するロータと回転体との繋断の応答性を、長期にわたって確保することができる。
上記実施形態では、アーマチュア400の係止部430を略八角筒形状に形成し、係止部430を平板状係止壁4310と湾曲板状係止壁4320の連続体としたが、これに限定されない。
例えば、図9に示す第二の実施形態では、アーマチュア400Aの係止部430Aを略八角筒形状に形成するとともに、平板状係止壁のみの連続体としている。
但し、平板状係止壁として、周方向に対応する長さの異なる平板状係止壁4310A,平板状係止壁4310Bの連続体としている。また、平板状係止壁4310A,平板状係止壁4310Bの長さに応じて、遮磁穴4120A,4120Bの周方向長さを決定している。また、図9では内側遮磁穴に相当する遮磁穴4120A,4120Bのみを有する場合を示しているが、外側遮磁穴を形成することも好ましい。
アーマチュア400Aにおける他の構成は、図1ないし図8に示した構成と同様である。そして、回転体300側の被係止部の外周面形状は、アーマチュア400Aの係止部430Aの内周面と相対形状として、互いを所定幅の隙間を介して径方向内外で対向するよう構成する。
図10に示す第三の実施形態のアーマチュア400Bでは、その係止部430Bを、平板状係止壁4310Cのみから、略正十角形の角筒状に形成している。この場合の各平板状係止壁4310Cの、周方向に対応する長さは等しく形成され、各平板状係止壁4310Cの径方向外方に配置した各遮磁穴4120Cもまた、その周方向長さは等しく形成されている。
図11に示す第四の実施形態では、アーマチュア400Cの係止部430Cは、三つの連続する平板状係止壁4310Dからなる平板状部を径方向で対向するよう配置し、軸心530を中心とした円弧状の湾曲状係止壁4320Aで平板状部の間を連続するよう構成している。遮磁穴4120Dは、平板状係止壁4310Dの径方向外方に配置されている。
上記図1ないし図11に示す実施形態以外の構成のアーマチュアであってもよく、係止部の係止面は、軸心を中心とした仮想円における任意の点を共有して該任意の点における接線方向に対し、異なる傾斜角度の連続していればよい。また係止面は、少なくともひとつの平面(係止平面)を含んでいれば、他の係止面は曲面(係止湾曲面)であってもよい。さらに、係止平面、係止湾曲面においてその周方向に対応する長さは特に規定されない。
また、係止部は周方向で閉じる筒状でなくてもよい。例えば、平板状係止壁と湾曲板状係止壁とをひとつずつ周方向に連続させ、このような壁部材を周方向に間欠的に配置し、壁部材の係止面と動力被伝達部材の被係止面とを径方向内外で対向させる構成とすることも可能である。
上記各実施形態では、アーマチュアは、その係止部が、回転体の外壁に外嵌するよう組付けた。しかしながら、アーマチュアの係止部と回転体の外壁とが径方向内外で逆転するように組付けた構成とすることも可能である。この場合、回転体の外壁の内周面をアーマチュアの係止部の外周面と相対形状に形成して、回転体の外壁の内周面とアーマチュアの係止部の外周面とを所定の径方向幅の隙間を介して径方向内外で対向させる。
この場合の概念図を図12に示し、第一の実施形態で付した符号を、一部を用いて係止部に働く力を説明する。
図12では、係止部430を、平板状係止壁4310と湾曲板状係止壁4320を交互に配置した略四角筒形状の筒状体としている。また、図12では、図8と同様に回転力Mは反力として描いている。
図において、アーマチュア400を回転させるよう働く、軸心530回りの回転力Mは周方向に沿う力であり、回転力Mは、回転体300の平壁面3211A(外壁320の内周面)とアーマチュア400の係止平面4311A(係止部430の外周面)との接触部Pにおいて、その接線方向のベクトルである分力F1と法線(R)方向に平行なベクトルである分力F2との合力である。
つまり、接触部Pには、軸心530回りの周方向の回転力Mは、その接線方向の力と法線方向の力として、分散されて働くようになるから、係止部430の変形を効果的に抑制することができる。
接触部Pでは、係止部430の外周面において係止平面4311Aと係止湾曲面4321Aの連続部4330が回転体300の平壁面3211Aの一部に接触している。
接触部Pにおける、係止部430の係止平面4311Aと係止湾曲面4321Aの連続部4330は、軸心530を中心とする係止部430の外接円(仮想円)S2上の任意の点S21における法線(R)上の点である。そして、係止部430の係止平面4311Aと係止湾曲面4321Aとは、連続部4330を境界にして、連続部4330を通過する、前記接線方向と平行な方向に対し、異なる傾斜角度となって連続する面である。
上記のように、アーマチュアの係止部と回転体の外壁の何れが径方向内外にあって、該径方向内外で対向する構成であっても、動力伝達部材の回転動力を動力被伝達部材に伝達させることができ、しかもアーマチュアの弾性変形および塑性変形を効果的に防止することによって、動力伝達部材と動力被伝達部材と連繋性や応答性を、長期にわたって確保することができる。
上記各実施形態では、動力伝達部材はロータであり、動力被伝達部材は回転体(歯車)である構成とし、ロータの回転動力を回転体に伝達する構成とした。しかしながら、回転体に回転動力が投入されるような機構において、その回転動力に抗する力をロータに付与することで回転体の回転を制動するよう、電磁連結装置をブレーキ機構として使用することも可能である。
第一の実施形態を示す電磁クラッチの一方からの分解斜視図 同じく他方からの分解斜視図 同じくアーマチュアの単体斜視図 同じくアーマチュアの単体正面図 同じくアーマチュアの単体背面図 同じくアーマチュアの単体平面図 同じく電磁クラッチの中央断面図 同じくアーマチュアの係止部に作用する力を概念的に説明するための模式図 第二の実施形態を示すアーマチュアの単体正面図 第三の実施形態を示すアーマチュアの単体正面図 第四の実施形態を示すアーマチュアの単体正面図 さらに別の実施形態を示す電磁クラッチの概念図
符号の説明
100…電磁クラッチ、230…ロータ、231…吸着用平板部、240…電磁コイル、300…回転体、400…アーマチュア、410…環状本体部、430…係止部、500…回転軸、530…軸心、4311…係止平面、4321…係止湾曲面

Claims (4)

  1. 回転軸に外嵌された動力伝達部材および動力被伝達部材の間に配置されたアーマチュアと、該アーマチュアを磁気吸引力によって回転軸の軸心方向に移動させうる電磁コイルとを備え、
    前記アーマチュアは、前記動力伝達部材および動力被伝達部材のうちの一方の部材側と一体的に回転するよう係止する係止部と、磁気吸引力によって動力伝達部材および動力被伝達部材のうちの他方の部材側に吸着される環状本体部とを有して、前記アーマチュアが回転軸の軸心方向に移動して動力伝達部材および動力被伝達部材がアーマチュアを介して連繋することで、該両部材が回転軸回りに一体に回転するよう構成された電磁連結装置であって、
    前記アーマチュアの係止部は、前記環状本体部から回転軸の軸心に沿って一方の部材側に向けて該環状本体部に一体に延長される壁部材を備え、
    該壁部材に、前記一方の部材側に設けた被係止面と周方向で係止する係止面を有し、該係止面と被係止面とは径方向で対向するよう配置されていることを特徴とする電磁連結装置。
  2. アーマチュアの係止部が多角形状の筒状の壁部材とされることで係止面が多角形状に形成されるとともに、一方の部材側の被係止面が係止面と相対形状の多角形状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の電磁連結装置。
  3. アーマチュアの係止部は、環状本体部の中心穴の周壁部から一方の部材側に向けて延長されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の電磁連結装置。
  4. アーマチュアは、その環状本体部と係止部とが一枚の金属板から一体に形成され、係止部を構成する壁部材は、環状本体部に対して絞り加工によって形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載の電磁連結装置。
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