JP2010076772A - プラスチックボトル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】プラスチックボトル1は、方形のコーナー部のそれぞれが面取りされてなる横断面の胴部4を備えたものにおいて、流体を満杯に貯留されたときの重心Gの近傍でコーナー部45に形成されたくびれ部50と、胴部4に周方向にわたって形成されてくびれ部50を通過する凹リブ73〜75と、胴部4の面取りされていない側面41〜44に形成された把持用の窪み部52と、を備える。くびれ部50は、その上下にある他の部位61,62よりもコーナー部45の面取りが大きくなるように徐変することで形成される。
【選択図】図1
Description
例えば、特許文献1に記載の角型ボトルは、胴部の横断面を長方形の各コーナー部を面取りしたものとし、その長辺側の二つの側面に指挿入凹部を幅いっぱいに形成している。また、この角型ボトルでは、軽量化した薄肉胴部が必要な強度を確保できるように、指挿入凹部の縦断面形状を工夫している。
もっとも、特許文献2に記載のように、キャッピング前の液体窒素の添加によりボトル内を陽圧にする方法を用いれば、薄肉化しても、ボトルの流通での強度は保つことはできる。しかし、キャップの開栓後はボトル内が常圧にもどるため、強度が著しく低下する。その結果、ボトルを持つだけで中味があふれ出るなど、安定したハンドリング性を提供することができないおそれがある。
また、以下の説明では、ボトル口部が存在する方を上側とし、ボトル底部が存在する方を下側とする。高さとは、ボトルの中心軸の方向(上下方向)に沿った長さを意味する。横断面とは、中心軸に直交する平面における断面を意味する。周方向とは、横断面の輪郭に沿った方向を意味する。なお、図8,9及び18では、断面におけるアウトラインを示し、断面のハッチングを省略している。
図1〜図3に示すように、プラスチックボトル1(以下、「ボトル1」という。)は、上側から順に、口部2、肩部3、胴部4及び底部5を有する。これらの部分(2,3,4及び5)は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどの熱可塑性樹脂を主材料として、二軸延伸ブロー成形などの延伸成形法によって一体成形され、内部に飲料を貯留するためのボトル壁を構成する。飲料を満杯に貯留したときのボトル1の重心G(図4参照)は、中心軸Y−Y上にある。ボトル1のサイズの一例を示すと、高さは約290mm、満注容量は約1500mlであるが、これに限られるものではない。
胴部4は、上下中間部に、くびれ部50及び窪み部52を有する。胴部4を上下方向に3つのエリアに区分けすると、胴部4は、基本的に互いに同じ横断面の上側胴部61及び下側胴部62と、これらの間にある中間胴部63と、からなるといえる。中間胴部63は、くびれ部50及び窪み部52のほか、重心Gを有する部分である(図4参照)。くびれ部50及び窪み部52は、重心Gの近傍にあればよく、好ましくはくびれ部50及び窪み部52の中央部は、重心Gの下側にあるとよい。
くびれ部50は、4つのコーナー面45にそれぞれ形成される。くびれ部50は、その上下にある上側胴部61及び下側胴部62よりもコーナー面45の面取りが大きくなるように徐変することで形成される。詳細には、くびれ部50は、その上縁及び下縁から徐々に面取りが大きくなっていき、中央で面取りが最大となるように形成される。なお、くびれ部50は、胴部4の一部が絞られてなるという形状の特徴から、ウエスト部又は絞り部と称されることもある。
人がボトル1を把持するときには、くびれ部50及び窪み部52が積極的に使用されるため、これらが存在する中間胴部63の強度を確保することが望ましい。
くびれ部50を形成しているので、人は中心軸Y−Yにできるだけ近い部分でボトル1を把持することが可能となる。また、くびれ部50を側面41〜44に形成するのではなくコーナー面45に形成しているので、把持する際にコーナー面45で手の平がつかえることを抑制できる。これは、窪み部52を側面の幅一杯に形成せずに済むというメリットをもたらす。また、上記のとおり窪み部52及びくびれ部50の近辺でのボトル剛性が確保されているので、指先がかけられたときに窪み部52がへこむように変形するのを抑制されるので、消費者にとっては持ち易いと感じられ得る。
次に、図10及び図11を参照して、第2実施形態に係るボトル200(胴部が長方形のコーナー部を面取りした横断面からなるもの。)について相違点を中心に説明する。第1実施形態との主な相違点は、長方形の角型ボトルに変更したことに伴い、長方形の長辺側の窪み部52aと、その短辺側の窪み部52bとで形状を変えたことである。その他の基本的な構成は、第1実施形態と同様である。第1実施形態と同一の構成については、説明に必要な箇所に同一の符号を付すことで、適宜説明を省略する。
図12〜図18は、長方形の角型ボトルの変形例に係るボトル300を示す。このボトル300が第2実施形態のボトル200と相違する点は、ボトル200の窪み部52aを上下非対称形状の窪み部310に変更したことである。なお、第1実施形態及び第2実施形態と同一の構成については、説明に必要な箇所に同一の符号を付すことで、適宜説明を省略する。
図15に示すように、凹リブ74の横断面は、くびれ部50を通過する4箇所の円弧部分330と、窪み部310の凹形状と略相似の部分332、を有し、これら円弧部分330と部分332とが別の円弧により滑らかに連ねられる。
図16に示すように、凹リブ73の横断面は、円弧部分330とは異なる曲率半径の円弧部分340と、部分332よりも浅底の部分342と、を有する。また、凹リブ73の横断面は、窪み部52bを通過する部分344を有し、部分344は、僅かであるが窪み部52bと同様に内側に湾曲する。そして、円弧部分330、部分342及び部分344は、円弧により滑らかに連ねられる。
図17に示すように、凹リブ75の横断面は、円弧部分330,340とは異なる曲率半径の円弧部分350と、部分342よりも浅底の部分352と、を有し、これら円弧部分350と部分352とが別の円弧により滑らかに連ねられる。
Claims (8)
- 方形のコーナー部のそれぞれが面取りされてなる横断面の胴部を備えたプラスチックボトルにおいて、
当該プラスチックボトルが流体を満杯に貯留したときの重心の近傍で前記コーナー部のそれぞれに形成されたくびれ部であって、当該くびれ部の上下にある他の部位よりも前記コーナー部の面取りが大きくなるように徐変することで形成されたくびれ部と、
前記胴部に周方向にわたって形成され、前記くびれ部のそれぞれを通過する少なくとも一つの凹リブと、
前記胴部の面取りされていない少なくとも一つの側面に形成された把持用の窪み部と、
を備えた、プラスチックボトル。 - 前記窪み部は、前記くびれ部と同様の高さ位置にある、請求項1に記載のプラスチックボトル。
- 前記側面は、前記窪み部の両側に平坦な面を有し、
前記窪み部は、この平坦な面を介して前記くびれ部に隣接する、請求項2に記載のプラスチックボトル。 - 前記凹リブの横断面は、前記くびれ部を通過する部分が円弧で構成されている、請求項1ないし3のいずれか一項に記載のプラスチックボトル。
- 前記凹リブは、前記窪み部も通過する、請求項4に記載のプラスチックボトル。
- 前記凹リブの横断面は、前記窪み部を通過する部分が円弧で構成され、且つ、前記窪み部も通過する円弧と前記くびれ部を通過する円弧とが別の円弧でつながれている、請求項5に記載のプラスチックボトル。
- 前記凹リブは、上下方向に複数があり、そのうちの一つは前記くびれ部及び前記窪み部の中央を通過し、そのうちの二つは前記窪み部の上縁及び下縁を通過する、請求項1ないし3のいずれか一項に記載のプラスチックボトル。
- 前記凹リブは、上下方向に複数があり、5〜20mmのピッチで配置されている、請求項1ないし3のいずれか一項に記載のプラスチックボトル。
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