JP2010076377A - 記録方法、記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 加熱プラテンに支持される粘着紙の基材に記録ヘッドからインクを噴射して記録を実行するときに、ヘッド擦れが生ずる虞を低減させる。
【解決手段】 給送ローラ73の回転により給送される粘着紙Pは、基材FPと剥離紙RPとの間に剥離部材75の楔形状の刃先部分が進入することによって基材FPから剥離紙RPが剥離される。つづいて、加熱装置79によって基材FPが加熱される。つづいて、加熱された基材FPと剥離紙RPは、第1再接着ローラ77と第2再接着ローラ78とのニップ点に案内されて合流し、重なった状態になり、第1再接着ローラ77と第2再接着ローラ78とで狭圧されることによって再接着される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、粘着紙の基材に記録を実行する記録方法、記録装置に関する。
インクジェットプリンタ等の記録装置においては、記録ヘッドからインクを噴射する領域において被記録材を支持するプラテンを加熱する手段を備えた記録装置が公知である。例えば、常温では固形であり所定温度以上に加熱すると溶融する性質を有する熱溶融性固形インクを使用するインクジェットプリンタにおいては、被記録材の記録面に噴射されて固化したインクドットがプラテンの熱で再溶融するため、被記録材の記録面で隆起状に固化したインクドットを平坦にすることができる(例えば、特許文献1を参照)。他方、一般的な水性インク等を使用するインクジェットプリンタにおいては、被記録材に噴射したインクの乾燥による固化がプラテンの熱によって促進されるため、インクドットのにじみ等が少ない高画質な記録を実現することが可能になる。
また、インクジェットプリンタ等の記録装置においては、ロール状に巻かれた粘着紙に記録を実行可能な記録装置が公知である(例えば、特許文献2を参照)。この粘着紙は、表面に記録が実行される基材(上紙とも言う。)の裏面に粘着剤を塗布等して粘着剤層を形成し、剥離紙(セパレータとも言う。)を粘着剤層に剥離可能に接着して粘着剤層を剥離紙で覆った被記録材である(例えば、特許文献3を参照)。このような粘着紙は、まずインクジェットプリンタ等の記録装置で基材の表面に文字や画像等を記録した後、必要に応じて所望の形状及び大きさで基材部分が切断され、剥離紙から剥離して粘着剤層を露出させた状態の基材を対象物品に貼付して使用されるのが一般的である。
特開平5−138985号公報 特開2004−122632号公報 特開昭59−149970号公報
一般的に粘着紙の基材及び剥離紙は、数%程度の水分率で水分を含んでいることから、温度変化に対する伸縮性を有している。つまり粘着紙の基材及び剥離紙は、温度が変化することによって水分率が変動し、それによって収縮したり伸張したりする性質を有している。そして一般的な粘着紙は、基材と剥離紙とが異なる材料や構造で形成されていることから、常温時における基材の水分率と剥離紙の水分率とが異なる場合が多く、また温度変化に対する伸縮性も基材と剥離紙とで異なる場合が多い。そのため、上記のような加熱手段により加熱されるプラテン(以下、「加熱プラテン」と言う。)を備えた記録装置においては、粘着紙が加熱プラテンに支持されて加熱され、それによって基材及び剥離紙の水分率が低下したときに、その基材と剥離紙との収縮率の差に起因して粘着紙に反りが生じてしまうことがある。
そして、加熱プラテン上における粘着紙の反りはヘッド擦れが生ずる要因となる。ここでヘッド擦れとは、粘着紙の一部が加熱プラテンの支持面から浮き上がることによって、本来接触すべきでない記録ヘッドに粘着紙の一部が接触してしまうことを言う。このようなヘッド擦れが生ずると、基材の記録面に傷が付いたり余分なインクが付着したりして記録画質が低下してしまうとともに、接触時の衝撃で記録ヘッドが損傷等してしまう虞が生ずる。
本発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、加熱プラテンに支持される粘着紙の基材に記録ヘッドからインクを噴射して記録を実行するときに、ヘッド擦れが生ずる虞を低減させることにある。
上記課題を達成するため、本発明の第1の態様は、加熱プラテンに支持される粘着紙の基材に記録ヘッドからインクを噴射して記録を実行する記録方法において、粘着紙の基材から剥離紙を剥離する剥離工程と、剥離した基材又は剥離紙の少なくともいずれか一方を加熱する加熱工程と、基材と剥離紙とを再接着する再接着工程と、を有する記録前処理工程を備えている、ことを特徴とした記録方法である。
このような記録前処理工程を経た粘着紙は、少なくとも基材又は剥離紙のいずれか一方が予め加熱されて収縮した状態で基材と剥離紙とが再接着されているため、加熱プラテンに支持されて加熱されたときに生ずる基材又は剥離紙の収縮率が小さくなる。すなわち、上記の記録前処理工程を経ることによって、加熱プラテンに支持されて加熱されたときに粘着紙に生ずる反りを小さくすることが可能になる。
これにより本発明の第1の態様に記載の記録方法によれば、加熱プラテンに支持される粘着紙の基材に記録ヘッドからインクを噴射して記録を実行するときに、ヘッド擦れが生ずる虞を低減させることができるという作用効果が得られる。
本発明の第2の態様は、前述した第1の態様に記載の記録方法において、前記加熱工程は、剥離した基材を前記加熱プラテンの温度以上に加熱する、ことを特徴とした記録方法である。
加熱プラテンに支持されたときの粘着紙の反りは、基材側が凸面となる反り(以下、単に「凸面状の反り」と言う。)については比較的容易に浮き上がりを防止することが可能である。例えば、加熱プラテンの支持面に吸引孔等を設け、加熱プラテン上の粘着紙を剥離紙側から吸引して加熱プラテンの支持面に吸着させることによって、粘着紙の一部が加熱プラテンの支持面から浮き上がってしまうことを容易に防止できる場合が多い。他方、基材側が凹面となる反り(以下、単に「凹面状の反り」と言う。)については、例えば加熱プラテンの支持面に吸引孔等を設けて吸引しても、特に粘着紙の端部の浮き上がりを抑制できない場合が多い。そのため、加熱プラテンに支持されている粘着紙に凹面状の反りが生じた場合には、ヘッド擦れを防止することが困難となる。
このようなことから本発明においては、剥離した基材を加熱プラテンの温度以上に加熱し、その状態で基材と剥離紙とを再接着するのが好ましい。すなわち、剥離した基材を加熱プラテンの温度以上に加熱して収縮させた状態とし、その収縮させた状態の基材と剥離紙とを再接着する。それによって、加熱プラテンに支持されたときの粘着紙は、再接着時の温度以下の温度になるため、再接着時の真っ直ぐな状態、又は再接着時よりも基材が伸張して凸面状に反った状態となる。したがって、少なくとも加熱プラテンに支持された粘着紙が凹面状に反ってしまうことを確実に回避することができる。
このようにして本発明の第2の態様に記載の記録方法によれば、粘着紙が加熱プラテンに支持されたときに、比較的浮き上がり防止策が困難な凹面状の反りが粘着紙に生ずることを確実に回避することが可能になる。したがって、加熱プラテンに支持される粘着紙の基材に記録ヘッドからインクを噴射して記録を実行するときに、ヘッド擦れが生ずる虞をより低減させることができるという作用効果が得られる。
本発明の第3の態様は、粘着紙の基材から剥離紙を剥離する剥離工程と、剥離した基材を加熱プラテンで支持しながら当該基材に記録ヘッドからインクを噴射して記録を実行する基材記録工程と、記録後の基材と剥離紙とを再接着する再接着工程と、を備えた記録方法である。
前記の通り、粘着紙が加熱プラテンに支持されて加熱されたときに生ずる粘着紙の反りは、加熱時における基材と剥離紙との収縮率の差に起因して生ずる。したがって、剥離紙を剥離した状態の基材は、加熱されて水分率が低下することで収縮しても反りはほとんど生じない。そのため、剥離紙を剥離した状態の基材が加熱プラテンに支持された状態では、少なくとも基材の反りに起因した浮き上がりが生ずる虞はほとんどない。したがって、本発明の第3の態様に記載の記録方法によれば、加熱プラテンに支持される粘着紙の基材に記録ヘッドからインクを噴射して記録を実行するときに、ヘッド擦れが生ずる虞を低減させることができるという作用効果が得られる。
本発明の第4の態様は、加熱プラテンに支持される粘着紙の基材に記録ヘッドからインクを噴射して記録を実行する記録装置において、粘着紙の基材から剥離紙を剥離する剥離手段と、剥離した基材又は剥離紙の少なくともいずれか一方を加熱する加熱手段と、基材と剥離紙とを再接着する再接着手段と、を有する記録前処理手段を備えている、ことを特徴とした記録装置である。
本発明の第4の態様に記載の記録装置によれば、記録装置において、前述した第1の態様に記載の発明と同様の作用効果を得ることができる。
本発明の第5の態様は、粘着紙の基材から剥離紙を剥離する剥離手段と、剥離した基材を加熱プラテンで支持しながら当該基材に記録ヘッドからインクを噴射して記録を実行する基材記録手段と、記録後の基材と剥離紙とを再接着する再接着手段と、を備えた記録装置である。
本発明の第5の態様に記載の記録装置によれば、記録装置において、前述した第3の態様に記載の発明と同様の作用効果を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
<第1実施例>
本発明に係るインクジェットプリンタ50及び記録方法の第1実施例について、図1〜図3を参照しながら説明する。
図1は、インクジェットプリンタ50の第1実施例の要部平面図であり、図2は、その要部側面図である。
インクジェットプリンタ50は、加熱プラテン53に支持される粘着紙Pの基材FPに記録ヘッド62から水性インクを噴射して記録を実行する記録装置である。粘着紙Pは、表面に記録が実行される基材FPの裏面に粘着剤を塗布して粘着剤層を形成し、剥離紙RPを粘着剤層に剥離可能に接着して粘着剤層を剥離紙RPで覆った記録紙である。
加熱プラテン53は、記録ヘッド62によりインクを噴射可能な領域において、粘着紙Pを裏側(剥離紙側)から支持するとともに、粘着紙Pを一定の温度に加熱するための部材である。公知の加熱プラテン53は、図示していないヒータやサーミスタ、ヒータの制御回路等を有している。マイコン制御回路を有する「制御装置」としての記録制御部100は、サーミスタの出力信号に基づいてヒータの制御回路を制御する。それによって加熱プラテン53の粘着紙Pが接する支持面の温度は、粘着紙Pの特性等に応じて、約35〜60度の範囲で任意の温度に維持される。このような加熱プラテン53を備えたインクジェットプリンタ50においては、粘着紙Pの基材FPに噴射されたインクの乾燥が加熱プラテン53の熱によって促進されるため、インクドットのにじみ等が少ない高画質な記録を実現することが可能になる。
記録ヘッド62は、キャリッジ61に搭載されており、加熱プラテン53に支持された粘着紙Pの基材FPと対面するヘッド面に多数のインク噴射ノズルが配設されている。記録ヘッド62の駆動回路(図示せず)は、記録制御部100により制御される。
Y軸方向可動ユニット64は、二本のX方向ガイド軸63、左可動部材64L及び右可動部材64Rを有している。左可動部材64Lは、副走査方向Yへ往復動可能にY軸方向ガイド軸65Lに支持されている。右可動部材64Rは、副走査方向Yへ往復動可能にY軸方向ガイド軸65Rに支持されている。二本のX方向ガイド軸63は、一端側が可動部材64Lに支持されており、他端側が可動部材64Rに支持されている。キャリッジ61は、この二本のX方向ガイド軸63に主走査方向Xへ往復動可能に支持されている。
すなわち、Y軸方向可動ユニット64は、副走査方向Yへ往復動可能に支持されており、キャリッジ61は、主走査方向Xへ往復動可能にY軸方向可動ユニット64に支持されている。それによってキャリッジ61は、主走査方向X及び副走査方向Yへ往復動可能に支持される。
またY軸方向可動ユニット64は、主走査方向Xへキャリッジ61を往復動させるX軸方向駆動手段を有している。X軸方向駆動手段は、例えば、主走査方向Xに沿ってプーリ間に掛架された無端ベルトをモータで回転させる駆動機構であり(図示せず)、その無端ベルトの一部はキャリッジ61に連結される。さらにX軸方向駆動手段は、その無端ベルトを回転させるモータの回転を検出する手段として、公知のロータリエンコーダ(図示せず)を有している。記録制御部100は、このロータリエンコーダの出力信号に基づいて当該モータの回転を制御することで、主走査方向Xにおけるキャリッジ61の位置制御及び速度制御を実行する。
そしてY軸方向可動ユニット64は、Y軸方向駆動手段により副走査方向Yへ往復動する。Y軸方向駆動手段は、例えば、副走査方向Yに沿ってプーリ間に掛架された無端ベルトをモータで回転させる駆動機構であり(図示せず)、その無端ベルトの一部は、Y軸方向可動ユニット64の左可動部材64L又は右可動部材64Rに連結される。さらにY軸方向駆動手段は、その無端ベルトを回転させるモータの回転を検出する手段として、公知のロータリエンコーダ(図示せず)を有している。記録制御部100は、このロータリエンコーダの出力信号に基づいて当該モータの回転を制御することで、副走査方向Yにおけるキャリッジ61の位置制御及び速度制御を実行する。
記録制御部100は、記録ヘッド62を主走査方向Xへ走査させながら記録ヘッド62からインクを噴射して基材FPの記録面にインクドットを形成する制御と記録ヘッド62を副走査方向Yへ走査させる制御とを繰り返すことによって、加熱プラテン53に支持された状態の粘着紙Pの基材FPに記録を実行する。
加熱プラテン53の搬送方向YFの上流側には、第1搬送駆動ローラ51と第1搬送従動ローラ52とからなるローラ対が配設されている。また加熱プラテン53の搬送方向YFの下流側には、第2搬送駆動ローラ54と第2搬送従動ローラ55とからなるローラ対が配設されている。これらは粘着紙Pを搬送方向YFへ搬送して加熱プラテン53上へ搬送する手段であるとともに、粘着紙Pの記録実行後の部分を搬送方向YFへ排出する手段である。第1搬送駆動ローラ51及び第2搬送駆動ローラ54は、図示していないモータの回転駆動力で回転する。第1搬送駆動ローラ51及び第2搬送駆動ローラ54の回転は、記録制御部100により制御される。
尚、以下の説明において「上流側」及び「下流側」は、特に断りがない限り、搬送方向YFの上流側及び下流側を意味するものとする。
上記説明した記録実行手段の上流側には、粘着紙Pの給送手段が配設されている。給送手段は、粘着紙支持軸71、従動案内ローラ72、給送ローラ73及び従動ローラ74を有している。粘着紙支持軸71は、ロール状に巻かれた粘着紙Pを軸支する。従動案内ローラ72は、給送ローラ73と従動ローラ74とのニップ点に粘着紙Pを案内するためのローラであり、回転自在に軸支されている。給送ローラ73は、粘着紙支持軸71に軸支されるロール状に巻かれた粘着紙Pを給送するためのローラであり、図示していないモータの回転駆動力が伝達されて回転する。従動ローラ74は、給送ローラ73の外周面に粘着紙Pを当接させるためのローラであり、回転自在に軸支されている。
さらに第1実施例のインクジェットプリンタ50は、上記説明した給送手段と記録実行手段との間に「記録前処理手段」として、粘着紙Pの基材FPから剥離紙RPを剥離する「剥離手段」と、剥離後の基材FPを加熱する「加熱手段」と、加熱後の基材FPと剥離紙RPとを再接着する「再接着手段」とを備えている。
「剥離手段」は、剥離部材75及び剥離紙搬送ローラ76を有している。剥離部材75は、給送ローラ73の下流側に配設されており、主走査方向Xに長尺な楔形状の部材である。給送ローラ73の回転により給送される粘着紙Pは、基材FPと剥離紙RPとの間に剥離部材75の楔形状の刃先部分が進入することによって基材FPから剥離紙RPが剥離される。このとき予め手作業によって、粘着紙Pの先端部分を剥離しておくか、基材FP又は剥離紙RPの一部を除去する等して基材FPの先端と剥離紙RPの先端とに段差を設けておけば、剥離部材75で容易かつ確実に粘着紙Pを剥離することができる。剥離部材75で剥離された後、基材FPは符号Aで示した搬送経路を進行し、剥離紙RPは符号Bで示した搬送経路を進行する。剥離紙搬送ローラ76は、剥離部材75で剥離された後の剥離紙RPを搬送するためのローラであり、図示していないモータの回転駆動力が伝達されて回転する。
「加熱手段」は、加熱装置79を有している。加熱装置79は、給送ローラ73の下流側に配設されており、剥離部材75で剥離された後の基材FPに面接触して基材FPを所定温度に加熱する装置である。加熱装置79は、図示していないヒータやサーミスタ、ヒータの制御回路等を有している。記録制御部100は、サーミスタの出力信号に基づいてヒータの制御回路を制御する。それによって、加熱装置79の基材FPが接する部分の温度が所定温度に維持される。この加熱装置79の温度や基材FPの加熱時間は、例えば基材FPの温度に対する伸縮特性や常温時の水分率等に応じて調整するのが好ましい。
「再接着手段」は、第1再接着ローラ77及び第2再接着ローラ78を有している。第1再接着ローラ77及び第2再接着ローラ78は、加熱装置79の下流側に配設されており、図示していないモータの回転駆動力が伝達されて同期回転する。剥離後に加熱された基材FPと剥離後の剥離紙RPは、第1再接着ローラ77と第2再接着ローラ78とのニップ点に案内されて合流し、重なった状態になり、第1再接着ローラ77と第2再接着ローラ78とで狭圧されることによって再接着される。再接着後の粘着紙Pは、第1再接着ローラ77及び第2再接着ローラ78の回転によって、第1搬送駆動ローラ51と搬送従動ローラ52とのニップ点へ送出される。
図3は、「記録前処理手段」による記録前処理工程を模式的に図示した概念図である。
給送ローラ73の回転により給送される粘着紙Pは、まず、剥離部材75によって基材FPから剥離紙RPが剥離される(図3(a)):剥離工程)。つづいて、加熱装置79によって基材FPが加熱される。このとき基材FPは、水分率が低下することによって収縮する(図3(b)):加熱工程)。つづいて、加熱されて収縮した状態の基材FPと剥離紙RPとが再接着される(図3(c)):再接着工程)。
このような記録前処理工程を経た粘着紙Pは、基材FPが予め加熱されて収縮した状態で剥離紙RPと再接着されているため、粘着紙Pが加熱プラテン53に支持されて加熱されたときに生ずる基材FPの収縮率が小さくなる。すなわち、上記の記録前処理工程を経ることによって、加熱プラテン53に支持されて加熱されたときに粘着紙Pに生ずる反りを小さくすることが可能になる。それによって、加熱プラテン53に支持される粘着紙Pの基材FPに記録ヘッド62からインクを噴射して記録を実行するときに、ヘッド擦れが生ずる虞を低減させることができる。
また、「加熱工程」においては、剥離した基材FPを加熱プラテン53の温度以上に加熱するのが好ましい。すなわち、剥離した基材FPを加熱プラテン53の温度以上に加熱して収縮させた状態とし、その収縮させた状態の基材FPと剥離紙RPとを再接着するのが好ましい。それによって、加熱プラテン53に支持されたときの粘着紙Pは、再接着時の温度以下の温度になるため、再接着時の真っ直ぐな状態、又は再接着時よりも基材FPが伸張して凸面状に反った状態となる。したがって、少なくとも加熱プラテン53に支持された粘着紙Pに、浮き上がり防止策が困難な凹面状の反りが生じてしまうことを確実に回避することができる。
以上説明したように本発明によれば、加熱プラテン53に支持される粘着紙Pの基材FPに記録ヘッド62からインクを噴射して記録を実行するときに、ヘッド擦れが生ずる虞をより低減させることができる。
ここで「剥離手段」は、上記実施例の構成に限定されないのは言うまでもなく、粘着紙Pの基材FPから剥離紙RPを剥離することが可能な手段であれば、どのような手段であっても良い。例えば、給送ローラ73の下流側に剥離部材75を設けずに、給送ローラ73の下流側において、作業者が手作業で粘着紙Pを先端側から剥離しても良い。より具体的には、給送ローラ73の下流側で粘着紙Pの先端を剥離し、加熱装置79を経由させた基材FPの先端と剥離紙搬送ローラ76の外周面を経由させた剥離紙RPの先端とを重ね合わせて、第1再接着ローラ77と第2再接着ローラ78とに挟持させれば良い。最初にこの作業を行えば、当該粘着紙Pは、搬送方向YFへ搬送されるに従って、給送ローラ73の下流側で順次剥離されていくことになる。
また「加熱手段」は、上記実施例の構成に限定されないのは言うまでもなく、剥離後の基材FPを加熱することが可能な手段であれば、どのような手段であっても良い。また「加熱手段」は、加熱時の収縮率が基材FPよりも剥離紙RPの方が大きい粘着紙Pに記録を実行する場合には、剥離後の剥離紙RPを加熱する構成としても良い。あるいは剥離後の基材FPと剥離紙RPの両方を加熱することが可能な構成として、粘着紙Pの特性に応じて基材FP又は剥離紙RPのいずれかを選択的に加熱するか、あるいは両者を加熱するようにしても良い。
さらに「再接着手段」は、上記実施例の構成に限定されないのは言うまでもなく、加熱後の基材FPと剥離紙RPとを再接着することが可能な手段であれば、どのような手段であっても良い。
さらに、上記説明した「剥離工程」、「加熱工程」及び「再接着工程」は、全て作業者による手作業で行うようにしても良く、そのような実施態様であっても本発明による作用効果が得られる。
<第2実施例>
本発明に係るインクジェットプリンタ50及び記録方法の第2実施例について、図4及び図5を参照しながら説明する。
図4は、インクジェットプリンタ50の第2実施例の要部側面図である。
第2実施例のインクジェットプリンタ50は、給送手段及び記録実行手段は第1実施例と同じ構成であるため、その部分についての説明は省略する。
第2実施例のインクジェットプリンタ50は、記録前の粘着紙Pの基材FPから剥離紙RPを剥離する「剥離手段」と、剥離した基材FPを加熱プラテン53で支持しながら当該基材FPに記録ヘッド62からインクを噴射して記録を実行する「基材記録手段」と、記録後の基材FPと剥離紙RPとを再接着する「再接着手段」とを備えている。
第2実施例の「剥離手段」は、剥離部材75、第1剥離紙搬送ローラ76a及び第2剥離紙搬送ローラ76bを有している。剥離部材75については、第1実施例と同様であるため説明は省略する。第1剥離紙搬送ローラ76a及び第2剥離紙搬送ローラ76bは、図示していないモータの回転駆動力が伝達されて回転するローラである。
剥離部材75で剥離された後、基材FPは、符号Aで示した搬送経路を進行して第1搬送駆動ローラ51の回転によって加熱プラテン53上へ搬送され、記録ヘッド62からインクが噴射されて記録が実行される(基材記録手段)。他方、剥離紙RPは、第1剥離紙搬送ローラ76a及び第2剥離紙搬送ローラ76bの回転によって符号Bで示した搬送経路を進行し、第2搬送駆動ローラ54の下流側へ搬送される。
第2実施例の「再接着手段」は、第1再接着ローラ77及び第2再接着ローラ78を有している。第1再接着ローラ77及び第2再接着ローラ78は、第2搬送駆動ローラ54の下流側に配設されており、図示していないモータの回転駆動力が伝達されて同期回転する。剥離後に加熱プラテン53上で記録が実行された基材FPと剥離後の剥離紙RPは、第1再接着ローラ77と第2再接着ローラ78とのニップ点に案内されて合流し、重なった状態になり、第1再接着ローラ77と第2再接着ローラ78とで狭圧されることによって再接着される。再接着後の粘着紙Pは、第1再接着ローラ77及び第2再接着ローラ78の回転によって、搬送方向YFへ搬送されて排出される。
尚、第2実施例においては、基材FPの裏側の粘着剤層が加熱プラテン53の支持面に接するため、その粘着剤層が発揮する粘着力の強さによっては、基材FPが加熱プラテン53に貼り付いて搬送方向YFへ搬送できなくなってしまう虞がある。そのようなことを回避する上では、例えば加熱プラテン53の支持面の一部をシリコン等の材料で形成した搬送ベルトで構成し、その搬送ベルトの回転で基材FPの搬送をアシストするようにすると良い。
図5は、第2実施例のインクジェットプリンタ50において実行される記録方法を模式的に図示した概念図である。
給送ローラ73の回転により給送される粘着紙Pは、まず、剥離部材75によって基材FPから剥離紙RPが剥離される(図5(a)):剥離工程)。つづいて、剥離後の基材FPは、加熱プラテン53で支持された状態で記録ヘッド62からインクが噴射されて記録が実行される。(図5(b)):基材記録工程)。このとき基材FPは、水分率が低下することによって収縮するが、反りはほとんど生じない。したがって、ヘッド擦れが生ずる虞を低減させることができる。そして、記録後の基材FPと剥離紙RPとが再接着される(図5(c)):再接着工程)。
このようにして、加熱プラテン53に支持される粘着紙Pの基材FPに記録ヘッド62からインクを噴射して記録を実行するときに、ヘッド擦れが生ずる虞をより低減させることができる。さらに、上記説明した「剥離工程」及び「再接着工程」は、全て作業者による手作業で行うようにしても良く、そのような実施態様であっても本発明による作用効果が得られる。
<他の実施例>
本発明は、上記説明した実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
また上記実施例では、水性インクを使用するインクジェットプリンタ50を例示して説明したが、本発明は、加熱プラテンを備えた記録装置の全てにおいて適用可能である。例えば、熱溶融性固形インクを使用するインクジェットプリンタにおいても本発明は実施可能であり、本発明による作用効果を得ることができるのは言うまでもないことである。また本発明を実施可能な記録装置としては、上記実施例に例示して説明した構成のインクジェットプリンタ50の他、例えば、被記録材を副走査方向Yへ移動させることによって副走査方向Yのヘッド走査を行う方式のシリアルヘッド型インクジェットプリンタ、さらには公知のラインヘッド型インクジェットプリンタ等の記録装置も含まれる。
インクジェットプリンタの第1実施例の要部平面図。 インクジェットプリンタの第1実施例の要部側面図。 「記録前処理手段」による記録前処理工程を模式的に図示した概念図。 インクジェットプリンタの第2実施例の要部側面図。 第2実施例の記録方法を模式的に図示した概念図。
符号の説明
50 インクジェットプリンタ、51 第1搬送駆動ローラ、52 第1搬送従動ローラ、53 加熱プラテン、54 第2搬送駆動ローラ、55 第2搬送従動ローラ、61 キャリッジ、62 記録ヘッド、64 Y軸方向可動ユニット、75 剥離部材、76 剥離紙搬送ローラ、76a 第1剥離紙搬送ローラ、76b 第2剥離紙搬送ローラ、77 第1再接着ローラ、78 第2再接着ローラ、79 加熱装置、100 記録制御部、P 粘着紙、FP 基材、RP 剥離紙、X 主走査方向、Y 副走査方向、YF 搬送方向

Claims (5)

  1. 加熱プラテンに支持される粘着紙の基材に記録ヘッドからインクを噴射して記録を実行する記録方法において、
    粘着紙の基材から剥離紙を剥離する剥離工程と、
    剥離した基材又は剥離紙の少なくともいずれか一方を加熱する加熱工程と、
    基材と剥離紙とを再接着する再接着工程と、を有する記録前処理工程を備えている、ことを特徴とした記録方法。
  2. 請求項1に記載の記録方法において、前記加熱工程は、剥離した基材を前記加熱プラテンの温度以上に加熱する、ことを特徴とした記録方法。
  3. 粘着紙の基材から剥離紙を剥離する剥離工程と、
    剥離した基材を加熱プラテンで支持しながら当該基材に記録ヘッドからインクを噴射して記録を実行する基材記録工程と、
    記録後の基材と剥離紙とを再接着する再接着工程と、を備えた記録方法。
  4. 加熱プラテンに支持される粘着紙の基材に記録ヘッドからインクを噴射して記録を実行する記録装置において、
    粘着紙の基材から剥離紙を剥離する剥離手段と、
    剥離した基材又は剥離紙の少なくともいずれか一方を加熱する加熱手段と、
    基材と剥離紙とを再接着する再接着手段と、を有する記録前処理手段を備えている、ことを特徴とした記録装置。
  5. 粘着紙の基材から剥離紙を剥離する剥離手段と、
    剥離した基材を加熱プラテンで支持しながら当該基材に記録ヘッドからインクを噴射して記録を実行する基材記録手段と、
    記録後の基材と剥離紙とを再接着する再接着手段と、を備えた記録装置。
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