JP2010075932A - 飲料缶の成形方法とその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】既存の絞りしごき缶の成形装置(DI缶成形装置)の成形ダイの配置を変更して「樹脂被覆絞りしごき缶」を成形する場合に、ラムの振動を抑制し、安定した缶胴の成形とストリッピングを実現することが出来る飲料缶の成型方法とその装置を提供する。
【解決手段】ラム2の振動が好適に抑制されるように、「2連ダイ」5とフィンガ8との間にガイドリング10を配設する。なお、ガイドリング10のランド内径Dgについては、2連ダイの後段5bのランド内径Dsとの関係が、0.015≦Dg−Ds≦0.30[mm](即ち、0.015+Ds≦Dg≦0.50+Ds[mm])の範囲に設定する。また、ガイドリング10の取り付け位置については、「2連ダイ」5とフィンガ8との間であって、「2連ダイ」5の最後尾ランド部出口から「ガイドリング10の入口端面」に到る距離が缶ハイト以下となる位置とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、飲料缶の成形方法とその装置、特に既存の絞りしごき缶の成形装置(DI缶成形装置)の成形ダイの配置を変更して「樹脂被覆絞りしごき缶」を成形する場合に、ラムの振動を抑制し、安定した缶胴の成形とストリッピングを実現することが出来る飲料缶の成型方法とその装置に関するものである。
飲料缶用(2ピース缶)の成型方法としてはDI(Drawing&Ironing)法が知られている。図7(a)はそのDI法の概略を示し、同(b)は、本発明の「樹脂被覆絞りしごき缶」の成型法を示している。図7(a)と図7(b)の相違点は、2点ある。
第1点は、成形ダイの配列である。図7(a)では、3個のダイが間隔をあけて配置されている。一方、図7(b)では2個のダイが並んで配置されている。
第2点は、潤滑・冷却剤(クーラント)の使用有無についてである。図7(a)では、しごき成形時に潤滑剤を付与するためと、しごき加工で発生する摩擦熱を放出するために、潤滑・冷却剤(クーラント)を使用するが、図7(b)では潤滑・冷却剤(クーラント)は使用しない。
DI法は、缶材を浅いカップ状に絞り成形した後、成形装置のブランクホルダに装着し、リドローダイに缶材を押圧しながら、パンチを移動させて、再絞り加工する。(より深いカップ状になる。)その後、さらにパンチが移動し、3個の成形ダイの中を通過することで、しごき加工が行われ、カップの側壁板厚は徐々に薄くなり、DI缶が完成する。本発明の「樹脂被覆絞りしごき缶」の成型法は、上記とほぼ同様である。樹脂被覆した缶材を浅いカップ状に絞り成形した後、成形装置のブランクホルダに装着し、リドローダイに缶材を押圧しながらパンチを移動させて、再絞り加工する。(より深いカップ状になる。)その後、さらにパンチが移動し、2個連接した「2連ダイ」の中を通過することで、しごき加工が行われ、カップ状の缶材の側壁板厚は、この2連ダイを通過することで一気に薄くなり、「樹脂被覆絞りしごき缶」が完成する。
DI法は、しごき加工をする際、缶とダイの間の潤滑のためと、摩擦による発熱を吸収するため、潤滑・冷却剤(クーラント)が必要であり、缶やダイに直接、スプレーされる。一方、「樹脂被覆絞りしごき缶」の成型法では、しごき加工する際、樹脂被覆が潤滑剤になる。また摩擦による発熱を吸収するために、成型ダイと「しごき成形パンチ」を強制的に冷却しているため、上記の潤滑・冷却剤(クーラント)を必要としない。従って廃水処理が不要であり、又内面塗装も不要なため、塗装焼き付け時の排気処理も不要となる。つまり、「樹脂被覆絞りしごき缶」は優れた環境性、省資源性、安全性を併せ持ったLCA( Life Cycle Assessment )に優れた容器である。
再び図7に戻り、DI法と「樹脂被覆絞りしごき缶」の成型法の構成を見てみると、両者の主な相違点は、成形ダイの数と配置である(他の相違点として、パンチを強制冷却する点が挙げられ、種々の冷却方法に関する特許出願がなされている。関連する出願としては、特開2006-55860号公報、特開2005-288482号公報等があるが、ここでは触れないことにする。)。このことは、DI法と「樹脂被覆絞りしごき缶」の成型法の部品構成は殆ど同じであり、DI缶の成形装置を「樹脂被覆絞りしごき缶」の成型装置に流用することが出来ることを示している。これにより設備投資を少なくして、「樹脂被覆絞りしごき缶」の製造ラインを構築することが可能となる。
ところで、上記「樹脂被覆絞りしごき缶」は、主に缶径211の飲料缶に用いられている。最近では、缶径202の飲料缶に対しても「樹脂被覆絞りしごき缶」が用いられるようになってきている。また、上記成形用のパンチは、「ラム」と呼ばれるロッドに結合されて所定の区間を往復運動している。従って、パンチの外径、ひいてはラムの外径は成形される缶の内径に応じて変わることになる。缶径202のラムは、缶径211のラムより外径において小さくなっている。
図8は、従来の飲料缶成形装置500を示す要部断面説明図である。
この飲料缶成形装置500は、いわゆるDI缶用の成形装置を「樹脂被覆絞りしごき缶」用の成形装置に改修したものである。
その構成は、カップ状の缶材Cをホールドして、カップの底部をリドローダイ4に押圧するブランクホルダ3と、カップ中心軸上を移動することにより、リドローダイ4とブランクホルダ3との契合位置を通過する時に再絞り加工を施し、更に2連ダイを通過する時にしごき加工を施す「しごきパンチ」1と、「しごきパンチ」1に連結して、「しごきパンチ」1を軸方向に往復駆動させる、ラム2と、「しごきパンチ」1と嵌合し缶材Cを固定・支持するHDR(ホールドダウンリング)6と、缶材Cの底部をドーム状に成形するドーム成形パンチ7と、所定の成形を終えた缶材Cを「しごきパンチ」1から抜き取るフィンガ8と、空きスロット9とを具備して構成されている。
この飲料缶成形装置500は、DI缶用の成型装置に対し、3個の成形ダイを取り外し、1組の2連ダイを組み付けたものである。
従って、取り外されたダイの箇所は、空きスロット9(リング状の空洞)を成している。また、ラム2は、クランクを回転させることにより往復駆動される。従って、ラム2の位置とクランク角度θは1対1に対応し、ラム2の位置(位相)はクランク角度θに対応させることが可能となる。例えば、図中のラムの位置(位相)は、クランク角度θで99°に相当し、これは缶材Cが「2連ダイ」5による拘束から解放される時、すなわち「2連ダイ」5による缶材Cに対する「しごき加工」が完了した時である。また、例えば、クランク角度θが166°の時は、図9に示すように、「しごきパンチ」1がHDR(ホールドダウンリング)6に嵌合する時、すなわち「ドーム成形パンチ」7が「しごきパンチ」1に嵌合することにより缶材Cの底部がドーム状に成形され始める時である。また、例えば、クランク角度θが198°の時は、図10に示すように、底部のドーム成形が完了した後、「しごきパンチ」1が戻り行程をたどりながら缶材Cがフィンガ8に係止され、「しごきパンチ」1から抜き取られる時、いわゆる「ストリッピング」開始時である。
また、上記「2連ダイ」5は、「しごき加工」用の成形ダイとして、前段ダイと後段ダイが連設された構成を成している(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2006−68779号公報
図11は、缶径202のラム2が所定の区間を往復運動した時のラム2の振幅(軸方向と直交する方向の振れ)とクランク角度θとの関係を示すグラフである。なお、計測箇所(計測センサの取り付け位置)はクランク角度θで90°の「しごきパンチ」1の先端部近傍の成形装置側である。このグラフから分かるように、ラム2が大きく振動するのは クランク角度θでθ≧198°のストリッピング時以降である。
しかし、ラム2の振動は1次振動だけに終わらず、2次、3次、4次、5次と持続することがグラフから分かる。このラムの持続振動は、成形された缶胴(缶材C)を「しごきパンチ」1から抜き取るフィンガ8の摩耗を早め、或いはラム2が「2連ダイ」5に接触してダイ表面を疵付ける等の問題を引き起こす。また、同様な事象は、缶径211用ラムについても起こっている。
そこで、本発明は、上記実情に鑑み創案されたものであって、その目的は、既存の絞りしごき缶の成形装置(DI缶成形装置)の成形ダイの配置を変更して「樹脂被覆絞りしごき缶」を成形する場合に、ラムの振動を抑制し、安定した缶胴の成形とストリッピングを実現することが出来る飲料缶の成型方法とその装置を提供することである。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の飲料缶の成形方法は、カップ状に成形された缶材を、ブランクホルダに被せてリドローダイに押しつけ、カップ軸線上を成形パンチが移動することで、再絞り成形を行った後、続いて、2連のしごき用の成形「2連」ダイを通過させることにより、前記缶材を所望の板厚の缶胴に成形し、最後にフィンガによって該缶胴をパンチから抜き取る飲料缶の成形方法であって、
前記2連ダイと前記フィンガとの間に、前記パンチを駆動する連結ロッド(ラム)の振動を抑制する環状のガイドリングを設けることを特徴とする。
上記飲料缶の成形方法では、ガイドリングを上記位置に設けることにより、既存の絞りしごき缶の成形装置(DI缶成形装置)の成形ダイの配置を変更して「樹脂被覆絞りしごき缶」を成形する場合であっても、ラムが最も揺れるストリッピング時にラムの振動を好適に抑制することが出来る。
請求項2に記載の飲料缶の成形方法では、前記ガイドリングの形状は、内面側に、軸心と平行な円筒面であるランド部、前記ランド部の前後にテーパ状の、アプローチ部と逃げ部を有し、更にガイドリングの両端面からアプローチ部および逃げ部に至る各繋ぎのR部からなり、前記の環状ガイドリングのランド内径Dgと、前記2連ダイ後段のランド内径Dsとの関係が
0.015≦Dg−Ds≦0.50 [mm]
であることとした。
上記飲料缶の成形方法では、上記ガイドリングの前記2連ダイ後段に対するクリアランスを上記範囲内に設定することにより、既存の絞りしごき缶の成形装置(DI缶成形装置)の成形ダイの配置を変更して「樹脂被覆絞りしごき缶」を成形する場合であっても、ストリッピング時のラムの振動を好適に抑制することが出来る。
請求項3に記載の飲料缶の成形方法では、前記ガイドリングは、前記2連ダイを通過した後の前記缶材の軸方向の長さをBoH(缶ハイト)とする時、「該ガイドリングのランド入口端面」と「前記2連ダイの最後尾ランド部出口」との距離LBが缶ハイトBoH以下となるように、前記2連ダイと前記フィンガとの間に設けることとした。
上記飲料缶の成形方法では、ガイドリングの取り付け位置に係る上記距離LBを缶ハイトBoH以下とすることにより、缶材が2連ダイを過ぎた際にパンチが不規則に変位し、缶材がガイドリングに衝突することを防止する。
前記目的を達成するため、請求項4に記載の飲料缶成形装置は、カップ状に成形された缶材を、ブランクホルダに被せてリドローダイに押しつけ、カップ軸線上を成形パンチが移動することで、再絞り成形を行った後、続いて、2連のしごき用の成形「2連」ダイを通過させることにより、前記缶材を所望の板厚の缶胴に成形し、最後にフィンガによって該缶胴をパンチから抜き取る飲料缶成形装置であって、
前記2連ダイと前記フィンガとの間に、前記成形パンチを軸方向に駆動する連結ロッド(ラム)の振動を抑制する環状のガイドリングが設けられていることを特徴とする。
上記飲料缶成形装置では、上記請求項1に記載の飲料缶の成形方法を好適に実施することが出来る。
請求項5に記載の飲料缶成形装置では、前記環状ガイドリングのランド内径Dgと、前記2連ダイ後段のランド内径Dsとの関係が
0.015≦Dg−Ds≦0.50 [mm]
であることとした。
上記飲料缶成形装置では、上記請求項2に記載の飲料缶の成形方法を好適に実施することが出来る。
請求項6に記載の飲料缶成形装置では、前記ガイドリングは、前記2連ダイを通過した後の前記缶材の軸方向の長さをBoH(缶ハイト)とする時、「該ガイドリングのランド入口端面」と「前記2連ダイの最後尾ランド部出口」との距離LBが缶ハイトBoH以下となるように、前記2連ダイと前記フィンガとの間に設けられていることとした。
上記飲料缶成形装置では、請求項3に記載の飲料缶の成形方法を好適に実施することが出来る。
本発明の飲料缶の成形方法によれば、既存の絞りしごき缶の成形装置(DI缶成形装置)の成形ダイの配置を変更して「樹脂被覆絞りしごき缶」を成形する場合であっても、ストリッピング時のラムの振動を好適に抑制し、安定して「樹脂被覆絞りしごき缶」を成形することが出来る。特に、缶径202の「樹脂被覆絞りしごき缶」を製造する場合であっても、ストリッピング時のラムの振動を好適に抑制し、安定して缶径202の「樹脂被覆絞りしごき缶」を成形することが出来る。
また、上記飲料缶の成形方法を具現化する本発明の飲料缶成形装置は、成形中のラムの振動を抑制し、安定した成形性とストリッピング性を実現することが出来る。これにより、高生産性の缶径202の「樹脂被覆絞りしごき缶」成形ラインを実現することが出来る。
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
図1は、本発明に係る飲料缶成形装置100を示す要部断面説明図である。なお、以下の説明では、成形される缶は缶径202の飲料缶とする。
この飲料缶成形装置100は、カップ状の缶材Cをホールドして、カップの底部をリドローダイ4に押圧するブランクホルダ3と、カップ中心軸上を移動することにより、リドローダイ4とブランクホルダ3との契合位置を通過する時に再絞り加工を施し、更に2連ダイを通過する時にしごき加工を施す「しごきパンチ」1と、「しごきパンチ」1に連結して、「しごきパンチ」1を軸方向に往復駆動させる、ラム2と、「しごきパンチ」1と嵌合し缶材Cを固定・支持するHDR(ホールドダウンリング)6と、缶材Cの底部をドーム状に成形するドーム成形パンチ7と、所定の成形を終えた缶材Cを「しごきパンチ」1から抜き取るフィンガ8と、ガイドリング10とを具備して構成される。
この飲料缶成形装置100は、樹脂被覆した缶材Cを浅いカップ状に絞り成形した後、成形装置のブランクホルダ3に装着し、「しごきパンチ」1を移動させて缶材Cをリドローダイ4に押圧しながら、再絞り加工し、より深いカップ状にする。続いて、成形パンチ1が移動し、2個連接した2連ダイ5の中を通過することで、しごき加工が行われ、カップ状の缶材Cの側壁板厚は一気に薄くなり、「樹脂被覆絞りしごき缶」が完成する。
缶材Cのドーム成形が完了後、「しごきパンチ」1は、行き行程とは逆の戻り行程をたどり、缶胴(缶材C)の開口端部がフィンガ8に係止されて、缶胴が「しごきパンチ」1から抜き取られる。「しごきパンチ」1の外周面には、HDR6と嵌合する型が形成され、その内周面にはドーム成形パンチ7と嵌合する型が形成されている。なお、この飲料缶成形装置100と、従来の飲料缶成形装置500との大きな違いは、この飲料缶成形装置100はラム2の振動を抑制するガイドリング10を備えていることである。詳細については後述するが、このガイドリング10を設けることにより、ストリッピング時のラムの振動を好適に抑制することが出来る。
ガイドリング10の内径については、2連ダイの後段の内径よりも、大きくすることが必要条件となる。ガイドリング10の内径が、2連ダイの後段の内径よりも小さい場合、缶材外表面がガイドリング10によって圧接され、その結果、樹脂が剥がされ、最悪の場合、缶外壁に疵が付くことになる。逆に、ガイドリング10の内径が2連ダイの後段の内径よりも大き過ぎる場合は、ガイドリング10のラム2に対する振動抑制力が減少することになる。また、しごき加工後の缶材Cのメタルと被覆樹脂のスプリングバック等を検討した結果、環状のガイドリング10の内径Dgと、2連ダイの後段5bの内径Dsとの関係が、
0.015≦Dg−Ds≦0.50[mm](即ち、0.015+Ds≦Dg≦0.50+Ds[mm])
である時、ストリッピング時のラム2の振動を好適に抑制することが分かった。
「2連ダイ」5は、内径が異なる2つの前段ダイ5aと後段ダイ5bが連設されて成り、各々のダイは、軸方向に対し縮径するテーパ面に形成された「アプローチ部」、径が一定の平坦面に形成された「ランド部」、ならびに軸方向に対し拡径するテーパ面に形成された「逃げ部」とから成る。前段ダイ5aのランド部内径は、後段ダイ5bのランド部内径よりも大きくなっている。また、前段ダイ5aと「しごきパンチ」1とのクリアランスについては、缶径202の場合、例えば片側で0.12mmである。後段ダイ5bと「しごきパンチ」1とのクリアランスについては、例えば0.078mmである。尚、前段ダイ5aの前に、前段ダイ5aより僅かに内径の大きいダイを設置し、缶表面の凹凸を少なくしてから、加工する平滑ダイをセットしても良い。同様に、ストリッピング性を改良するために、後段ダイ5bより僅かに内径の小さいダイを後段ダイ5bの後に設置しても良い。因って、しごき加工用のダイは「2連ダイ」にこだわらず、「3連ダイ」「4連ダイ」を採用しても、ガイドリングは振れ止めの効果を発揮し、飲料缶の成形方法を好適に実施することが出来る。
HDR6は、その内周面に「しごきパンチ」1の外周面に嵌合する型が形成されている。
ドーム成形パンチ7は、「しごきパンチ」1の内周面に形成された型に嵌合して缶材Cの底部をドーム状に成形する。
フィンガ8は、予め閉じる方向に付勢されたプレートで、円周上等間隔に配置されている。従って、缶材Cは、ドーム成形パンチ7に近接する方向(行き方向)に移動する場合は、フィンガ8に係止されることはないが、缶材Cがドーム成形パンチ7から遠ざかる方向(戻り方向)に移動する場合は、フィンガ8に係止され、「しごきパンチ」1がなおも戻り方向を移動することにより、フィンガ8によって缶材Cが「しごきパンチ」1の外周面から抜き取られる。
ガイドリング10は、詳細については図4を参照しながら後述するが、缶材Cが「しごきパンチ」1から抜き取られる時のラム2の振動を好適に抑制する。また、缶材Cが「2連ダイ」5による「しごき加工」を終えた後は、「しごきパンチ」1を「ドーム成形パンチ」7へスムーズに案内する。
またガイドリング10の形状は、内面側に、軸心と平行な円筒面であるランド部、前記ランド部の前後に1〜2°程度のテーパ状のアプローチ部を有し、更にガイドリングの端面からアプローチに至る繋ぎの部分を2R〜3Rで仕上げている。
ガイドリング10の材質は、表面を研磨とラップで鏡面に仕上げるに好適な材質である硬質な材料、例えば、ダイス鋼などの炭素鋼や、超硬合金やセラミックスなどの焼結合金等を使っている。
図2は、図1のA部詳細図である。なお、説明の都合上、ラム2はクランク角度θ=99°(「しごき加工」が完了した時)に進角させてある。
ガイドリング10は、「2連ダイ」5の後段ダイ5bの「ランド部出口」(平坦部が終わる基準断面)から、ガイドリング10のランド入口側端面に到る距離LBが缶ハイトBoH以下になるように、後段ダイ5bとフィンガ8との間に設置されている。なお、缶ハイトBoHとは、缶材Cが後段ダイ5bを通過した時、すなわち「しごき加工」が完了した時の缶材Cの軸方向の長さである。
図3は、図2のB部詳細図である。
また、ガイドリング10の形状は、内面側に、軸心と平行な円筒面であるランド部12、ランド部12の前後にテーパ状の、アプローチ部11と逃げ部13を有し、更にガイドリングの両端面からアプローチ部および逃げ部に至る各繋ぎのR部14,15から成る。
このように、距離LBが上記缶ハイトBoH以下になるようにガイドリング10を設置することにより、缶材Cが「2連ダイ」5による「しごき加工」を受け終えた後、或いは「しごき加工」を受けている最中に、缶材Cの先端部(「しごきパンチ」1)がガイドリング10の内周面に支持され、「ドーム成形パンチ」7へスムーズに案内されることになる。
図4は、本発明の飲料缶成形装置100におけるラム2の振幅(軸方向と直交する方向の振れ)とクランク角度θとの関係を示すグラフである。なお、使用されたラム2は、缶径202用ラムである。
図11のグラフと比較すると、ストリッピング時以降(θ≧198°)のラム2の振幅は小さくなっていることが分かる。特に、クランク角度θ≧229°では、図5に示すように、「しごきパンチ」1の最外径部がガイドリング10に拘束されるため、ラム2の振幅は更に小さくなっている。また、この振幅の減衰状態は、図6に示すように、「しごきパンチ」1がガイドリング10の拘束から解放されるクランク角度θ=244°まで持続する。
従って、本発明の飲料缶の成形方法によれば、既存のDI缶用の成形装置を使用して「樹脂被覆絞りしごき缶」を成形する場合であっても、ストリッピング時のラムの振動を好適に抑制し、その結果、「樹脂被覆絞りしごき缶」の安定した成形とストリッピングを実現することが出来る。特に、缶径202の「樹脂被覆絞りしごき缶」を成形する場合であっても、ストリッピング時のラムの振動を好適に抑制し、安定して缶径202の「樹脂被覆絞りしごき缶」を成形することが出来る。
また、上記飲料缶の成形方法を具現化する本発明の飲料缶成形装置100は、成形中のラムの振動を抑制し、安定した成形性とストリッピング性を実現することが出来る。これにより、本発明の飲料缶成形装置100を基にした高生産性の缶径202の「樹脂被覆絞りしごき缶」成形ラインを実現することが可能となる。
本発明の飲料缶成形装置は、「樹脂被覆絞りしごき缶」の成形装置に好適に適用され得る。
本発明に係る飲料缶成形装置を示す要部断面説明図である。 図1のA部詳細図である。 図2のB部詳細図である。 本発明の飲料缶成形装置におけるラムの振幅(軸方向と直交する方向の振れ)とクランク角度との関係を示すグラフである。 本発明の飲料缶成形装置でのクランク角度θが229°における「しごきパンチ」の最外径部がガイドリングに拘束される状態を示す要部断面説明図である。 本発明の飲料缶成形装置でのクランク角度θが244°における「しごきパンチ」がガイドリングの拘束から解放された状態を示す要部断面説明図である。 DI法とSDI法を示す説明図である。 従来の飲料缶成形装置でのクランク角度θが99°におけるラムの位置を示す要部断面説明図である。 従来の飲料缶成形装置でのクランク角度θが166°におけるラムの位置を示す要部断面説明図である。 従来の飲料缶成形装置でのクランク角度θが198°におけるラムの位置を示す要部断面説明図である。 従来の飲料缶成形装置におけるラムの振幅(軸方向と直交する方向の振れ)とクランク角度との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 しごきパンチ
2 ラム
3 ブランクホルダ
4 リドローダイ
5 2連ダイ
6 HDR(ホールドダウンリング)
7 ドーム成形パンチ
8 フィンガ
9 空きスロット
10 ガイドリング
100,500 飲料缶成形装置

Claims (6)

  1. カップ状に成形された缶材を、ブランクホルダに被せてリドローダイに押しつけ、カップ軸線上を成形パンチが移動することで、再絞り成形を行った後、続いて、2連のしごき用の成形「2連」ダイを通過させることにより、前記缶材を所望の板厚の缶胴に成形し、最後にフィンガによって該缶胴をパンチから抜き取る飲料缶の成形方法であって、
    前記2連ダイと前記フィンガとの間に、前記成形パンチを駆動する連結ロッド(ラム)の振動を抑制する環状のガイドリングを設けることを特徴とする飲料缶の成形方法。
  2. 前記ガイドリングの形状は、内面側に、軸心と平行な円筒面であるランド部、前記ランド部の前後にテーパ状の、アプローチ部と逃げ部を有し、更にガイドリングの両端面からアプローチ部および逃げ部に至る各繋ぎのR部からなり、前記の環状ガイドリングのランド内径Dgと、前記2連ダイ後段のランド内径Dsとの関係が
    0.015≦Dg−Ds≦0.50 [mm]
    である請求項1に記載の飲料缶の成形方法。
  3. 前記ガイドリングは、前記2連ダイを通過した後の前記缶材の軸方向の長さをBoH(缶ハイト)とする時、「該ガイドリングのランド入口端面」と「前記2連ダイの最後尾ランド部出口」との距離LBが缶ハイトBoH以下となるように、前記2連ダイと前記フィンガとの間に設ける請求項1又は2に記載の飲料缶の成形方法。
  4. カップ状に成形された缶材を、ブランクホルダに被せてリドローダイに押しつけ、カップ軸線上を成形パンチが移動することで、再絞り成形を行った後、続いて、2連のしごき用の成形「2連」ダイを通過させることにより、前記缶材を所望の板厚の缶胴に成形し、最後にフィンガによって該缶胴をパンチから抜き取る飲料缶成形装置であって、
    前記2連ダイと前記フィンガとの間に、前記成形パンチを軸方向に駆動する連結ロッド(ラム)の振動を抑制する環状のガイドリングが設けられていることを特徴とする飲料缶成形装置。
  5. 前記環状ガイドリングのランド内径Dgと、前記2連ダイ後段のランド内径Dsとの関係が
    0.015≦Dg−Ds≦0.50 [mm]
    である請求項4に記載の飲料缶成形装置。
  6. 前記ガイドリングは、前記2連ダイを通過した後の前記缶材の軸方向の長さをBoH(缶ハイト)とする時、「該ガイドリングのランド入口端面」と「前記2連ダイの最後尾ランド部出口」との距離LBが缶ハイトBoH以下となるように、前記2連ダイと前記フィンガとの間に設けられている請求項4又は5に記載の飲料缶成形装置。
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