JP2010074470A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】元画像のコピーであって、ユーザの所望の部分が強調された画像を形成することができると共に、ユーザの操作が簡単な画像形成装置を提供すること。
【解決手段】部分強調コピー画像62は、スキャナ2により読み取った元画像のコピーであって、表示領域50において決定された選択領域58(図2参照)内に表示されていた元画像の部分64を強調した画像である。具体的には、選択領域58外に表示されていた部分について、通常コピー画像61よりも淡く(すなわち薄い濃度で)形成されている。その結果、選択領域58内に表示されていた部分64の濃さが目立ち、部分64が強調されたコピー画像となっている。
【選択図】図3
【解決手段】部分強調コピー画像62は、スキャナ2により読み取った元画像のコピーであって、表示領域50において決定された選択領域58(図2参照)内に表示されていた元画像の部分64を強調した画像である。具体的には、選択領域58外に表示されていた部分について、通常コピー画像61よりも淡く(すなわち薄い濃度で)形成されている。その結果、選択領域58内に表示されていた部分64の濃さが目立ち、部分64が強調されたコピー画像となっている。
【選択図】図3
Description
本発明は画像形成装置に関するものである。
ユーザが自由に印刷濃度を設定できるように構成された画像形成装置が知られている。例えば、ユーザが印刷濃度調整ボタンを押下すると、画像データに対して、画素濃度を調整する処理を実行し、ユーザの任意の濃度の画像を形成させることができるシステムが、特許文献1に開示されている。ここで、画像のうち、一部のみを濃くして強調したい場合がある。例えば、論文や記事などに含まれる重要箇所を目立たせたい場合である。
このような場合、スキャナにより原稿を読み取り、パーソナルコンピュータにて画像データを部分的に加工してからプリンタへ出力すれば、部分的に濃度を濃くした画像を得ることができる。
特開2008−131499号公報
しかしながら、パーソナルコンピュータがない、画像形成装置単体のみの環境では、ユーザが任意の部分のみに強調処理を施すことは、簡単には行えないという問題点があった。本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、元画像のコピーであって、ユーザの所望の部分が強調された画像を形成することができると共に、ユーザの操作が簡単な画像形成装置を提供することを目的としている。
この目的を達成するために、請求項1記載の画像形成装置は、記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、表示部上の指定された位置に対応する位置情報を入力するタッチパネルと、元画像を前記表示部に表示する元画像表示手段と、その元画像表示手段により前記元画像が表示部に表示される間に前記タッチパネルから入力される位置情報に基づいて、表示部上の選択領域を決定する選択領域決定手段と、前記元画像のうち、前記選択領域内に表示される元画像の部分を強調した部分強調画像を、前記画像形成手段に形成させる強調処理手段とを備えることを特徴とする。
請求項2記載の画像形成装置は、請求項1記載の画像形成装置において、前記表示部における背景側に配置される元画像に重ねて、透過性を有する補助画像を表示する補助画像表示手段と、前記選択領域決定手段により選択領域が決定されると、前記補助画像表示手段により表示される補助画像のうち、前記選択領域に含まれる部分を消去する補助画像消去手段とを備えることを特徴とする。
請求項3記載の画像形成装置は、請求項1または2に記載の画像形成装置において、前記元画像の階調を再現した階調再現画像を、前記画像形成手段に形成させる通常印刷手段を備え、前記強調処理手段は、前記選択領域外に表示される元画像の部分について、前記階調再現画像よりも淡くした画像を、前記部分強調画像として前記画像形成手段に形成させることを特徴とする。
請求項4記載の画像形成装置は、請求項3記載の画像形成装置において、ユーザが所定の確定操作を行う場合、前記選択領域決定手段により決定された選択領域を確定する確定手段を備え、前記強調処理手段は、その確定手段により選択領域が確定されると、その確定された選択領域に基づいて、前記部分強調画像を前記画像形成手段に形成させるための強調処理データを生成し、前記画像形成手段に出力するものであることを特徴とする。
請求項5記載の画像形成装置は、請求項4記載の画像形成装置において、前記通常印刷手段は、前記選択領域決定手段により決定された選択領域が存在しない状態で、ユーザが前記所定の確定操作を行う場合、前記階調再現画像を前記画像形成手段に形成させるものであることを特徴とする。
請求項6記載の画像形成装置は、請求項1から5のいずれかに記載の画像形成装置において、前記元画像表示手段により元画像が表示される間に、前記タッチパネルにより位置情報が入力されると、その位置情報に対応する位置を含む領域に、元画像の着色部分が表示されているかを判断する判断手段を備え、前記選択領域決定手段は、前記判断手段により、前記領域に元画像の着色部分が表示されていると判断される場合、その領域を前記選択領域として決定することを特徴とする。
請求項1記載の画像形成装置によれば、ユーザは、表示部に表示された元画像を視認しながら、表示部上を指定するという簡単な操作を行うことで、元画像のうち、ユーザの所望の部分を強調した有用性の高い画像を得ることができるという効果がある。ユーザの所望の部分が強調された画像であれば、元画像に含まれる重要部分を、閲覧者に即座に認識させることができ、より有用性が高い。
請求項2記載の画像形成装置によれば、請求項1記載の画像形成装置の奏する効果に加え、表示部における背景側に配置される元画像に重ねて、透過性を有する補助画像が表示される。そして、選択領域決定手段により選択領域が決定されると、補助画像のうち選択領域に含まれる部分が消去される。その結果、ユーザから見ると、選択領域に表示される元画像の部分を、選択領域外に表示される部分に比較してクリアに見ることができる。よって、ユーザは、選択領域に含まれる部分を強調した場合に得られる画像の雰囲気を、表示部に表示された画像から予測することができ、作業を容易に行うことができるという効果がある。
請求項3記載の画像形成装置によれば、請求項1または2に記載の画像形成装置の奏する効果に加え、選択領域外に表示される元画像の部分について、階調再現画像よりも淡くした画像が、部分強調画像として形成される。よって、選択領域内に表示される部分の濃さが目立ち、部分が強調された画像を得ることができるという効果がある。また、選択領域外に表示される元画像の部分が淡く形成されるため、インクやトナーなどの着色材の使用量を節約することができるという効果がある。なお、「選択領域外に表示される元画像の部分を淡く形成する」ためには、具体的には、画像を形成するドットの大きさを小とすることや、淡インク、淡トナーを用いることなど、公知の画像形成装置において印刷濃淡の調整に用いられている種々の手法を用いることができる。
請求項4記載の画像形成装置によれば、請求項3記載の画像形成装置の奏する効果に加え、ユーザが所定の確定操作を行うと、選択領域が確定され、その確定された選択領域とに基づいて強調処理データが生成されるので、選択領域が決定される毎に強調処理データを生成し直す場合に比較して、処理の効率が良いという効果がある。
請求項5記載の画像形成装置によれば、請求項4記載の画像形成装置の奏する効果に加え、選択領域決定手段により決定された選択領域が存在しない状態で、ユーザが所定の確定操作を行う場合は、通常印刷手段により、階調再現画像を形成させることができる。このようにすれば、例えば、表示部に表示された元画像を視認したユーザが、強調すべき部分を選択しようとしたが、元画像内の重要度が一律であり、強調すべき部分を選択できずにそのまま確定操作をした場合、全体が淡くされた画像が形成されるのではなく、元画像の階調を再現した画像が形成されるので、ユーザの意向に沿った画像を形成させることができるという効果がある。
請求項6記載の画像形成装置によれば、請求項1から5のいずれかに記載の画像形成装置の奏する効果に加え、タッチパネルにより入力される位置情報に対応する位置を含む領域に、元画像の着色部分が表示されている場合に、その領域が選択領域として決定されるので、元画像の着色部分を含む適切な選択領域が決定されるという効果がある。
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の画像形成装置の一実施形態である、複合機1の電気的構成を概略的に示すブロック図である。複合機1は、スキャナ2およびプリンタ3を備えると共に、スキャンモード、コピーモード、ファクシミリモードのいずれかを択一的に選択できるように構成されており、選択中のモードに応じた動作を行う。
特に、本実施形態の複合機1は、コピーモードの選択中、原稿に描かれた画像(以下、元画像と称する)をスキャナ2により読み取り、スキャナ2により読み取られた元画像のコピーをプリンタ3に形成させる。この際、元画像のうち、ユーザの所望の部分が強調されたコピー画像を形成できるように構成されている。
図1に示すように、複合機1は、スキャナ2とプリンタ3とに加え、CPU(Central Processing Unit)21、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)24を主とするマイクロコンピュータと、バス25と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)26と、パネルゲートアレイ(パネルGA)27と、LCDコントローラ28と、タッチパネル29と、操作キー30と、液晶表示装置31(LCD31)と、スロット部32と、USB端子33と、アンプ34と、スピーカ35と、NCU36と、モデム37とを主に備える。
CPU21は、この複合機1を総括的に制御する中央演算処理であり、図4、図5のフローチャートで示す処理を実行するプログラムなどの各種プログラムを実行する。ROM22には、複合機1の各種動作を制御するためのプログラム等が格納されている。
RAM23は、CPU21が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記録する記憶領域又は作業領域として使用されるものであり、元画像記憶エリア231、フィルタ画像記憶エリア232、選択領域記憶エリア233を備えている。スキャナ2は、元画像からの反射光を電気信号に変換し、元画像を構成する画素について、赤(R)・緑(G)・青(B)の各色の輝度値をデジタル信号で表した元画像データを生成し、出力する。元画像記憶エリア231は、スキャナ2から出力された元画像データを記憶するエリアである。
フィルタ画像記憶エリア232は、フィルタ画像データを記憶するエリアである。フィルタ画像データは、LCD31の表示領域50において、後述するフィルタ画像52(図3参照)を表示するためのデータであって、赤(R)・緑(G)・青(B)の各色の輝度値に、透明度(A)を表現するアルファ値を組み合わせたデータである。
選択領域記憶エリア233は、ユーザが指定した位置に基づいて決定される、選択領域58(図2参照)を表す位置情報を記憶するエリアである。なお、フィルタ画像52および選択領域58については、図2を参照して後述する。
選択領域記憶エリア233は、ユーザが指定した位置に基づいて決定される、選択領域58(図2参照)を表す位置情報を記憶するエリアである。なお、フィルタ画像52および選択領域58については、図2を参照して後述する。
EEPROM24は、書換可能な不揮発性のメモリであって、部分強調コピーモードフラグ241が設けられている。部分強調コピーモードフラグ241は、部分強調コピーモードがオンとなっているか否かを記憶するためのフラグである。部分強調コピーモードのオンオフは、ユーザが任意に切り替える。
部分強調コピーモードがオフになっている場合、複合機1は、元画像の階調を再現した通常のコピー画像をプリンタ3に形成させる。一方、部分強調コピーモードがオンになっている場合、複合機1は、元画像のうち、強調したい部分をユーザに選択させ、ユーザが選択した部分を強調したコピー画像をプリンタ3に形成させる。詳細は、図2,図3を参照して後述する。
部分強調コピーモードがオフになっている場合、複合機1は、元画像の階調を再現した通常のコピー画像をプリンタ3に形成させる。一方、部分強調コピーモードがオンになっている場合、複合機1は、元画像のうち、強調したい部分をユーザに選択させ、ユーザが選択した部分を強調したコピー画像をプリンタ3に形成させる。詳細は、図2,図3を参照して後述する。
ASIC26は、CPU21からの指令に従い、ASICに接続された各部の動作制御を行う。プリンタ3、スキャナ2及びスロット部72は、公知の構成であるので詳細な説明は省略する。パネルゲートアレイ27は、ASIC26および操作キー30に接続され、操作キー30の押下を検出して、各操作キー30に割り当てられているコード信号を出力する。CPU21は、パネルGA27から所定のコード信号を受信すると、所定のキー処理テーブルに従って、実行すべき制御処理を行う。
LCDコントローラ28は、ASIC26およびLCD31に接続される。そしてLCDコントローラ28は、CPU21の指令に基づいて、プリンタ3又はスキャナ2の動作に関する情報、あるいはスキャナにより読み込んだ元画像51(図3参照)等をLCD31に表示させる。
タッチパネル29は、ASIC26に接続されて、LCD31の表示領域50(図2参照)に並設されている。ユーザがLCD31の表示領域50を指で触れるなどして指定すると、タッチパネル29は、その指定された位置を検出し、その位置に対応する位置情報を入力する。
ASIC26には、コンピュータやデジタルカメラなどの外部機器とUSBケーブルを介してデータの送受信を行うためのUSB端子33、アンプ34が接続されている。アンプ34は、そのアンプ34に接続されたスピーカ35を鳴動して、呼出音や拒否音、メッセージなどを出力するためのものである。さらに、ASIC26には、ファクシミリ機能を実現するためのNCU(Network Control Unit)36やモデム37が接続されている。なお、ネットワーク上に存在するコンピュータとデータの送受信を行うための、図示しないネットワークインターフェースがさらにASIC26に接続されていてもよい。
図2を参照して、部分強調コピーモードがオンである間における、複合機1の動作について説明する。図2は、部分強調コピーモードがオンであるときに、LCD31の表示領域50に表示される画面と、その画面に対するユーザの操作を示す図である。
図2に示すように、複合機1は、スキャナ2により読み取った元画像を表示領域50に表示する。なお、以降の説明および図面では、表示領域50に表示されている元画像に符号51を付す。
ユーザは、表示された元画像51を見ながら、強調したい部分を選択する。ここで、ユーザが選択した部分とそれ以外の部分とを分かりやすく区別して示すために、複合機1は、まず、所定色に色付けられた矩形のフィルタ画像52を、元画像51の全面を覆うように重ねて表示する。図2に示すように、フィルタ画像52は、表示領域50における背面側に配置された元画像51が視認できるよう、透光性を有する画像として表示される。具体的には、例えば、アルファブレンディングなど、透光性を有する物体を表現するための公知の手法を利用して、フィルタ画像52を表示することができる。
ユーザは、表示された元画像51を見ながら、強調したい部分を選択する。ここで、ユーザが選択した部分とそれ以外の部分とを分かりやすく区別して示すために、複合機1は、まず、所定色に色付けられた矩形のフィルタ画像52を、元画像51の全面を覆うように重ねて表示する。図2に示すように、フィルタ画像52は、表示領域50における背面側に配置された元画像51が視認できるよう、透光性を有する画像として表示される。具体的には、例えば、アルファブレンディングなど、透光性を有する物体を表現するための公知の手法を利用して、フィルタ画像52を表示することができる。
次に、表示領域50に表示された元画像51内の位置がユーザによって指定されると、その指定された位置を含む選択領域58内のみ、フィルタ画像52を部分的に消去する。このようにすれば、図2に示すように、フィルタ画像52が消去された選択領域58内のみ、フィルタ画像52を介さずに元画像51を視認できるので、元画像51を部分的にクリアに視認することができる。一方、フィルタ画像52が残存する領域については、ユーザは、フィルタ画像52を介して元画像51を視認することとなるから、元画像51がやや見難い状態となっている。よって、ユーザは、選択した部分を強調した場合に得られる画像の雰囲気を、表示領域50に表示された画像から予測することができ、いずれの部分を強調すべきかを容易に選択することができる。
表示領域50には、さらに、除去パターン選択ボタン54および確定ボタン56が表示される。除去パターン選択ボタン54は、どのようなパターンでフィルタ画像52を消去するかを、ユーザに選択させるためのボタンである。除去パターン選択ボタン54としては、フリーハンドでパターンを指定できるフリーハンドボタン54aと、矩形状のパターンを指定できるスクエアボタン54bとが準備されている。ユーザが、フリーハンドボタン54aを押下する(すなわち、表示領域50上で触れるなどして指定する)する場合、複合機1は、表示領域50上においてユーザが指定した位置の軌跡に所定幅を持たせた領域を、選択領域58として決定し、その選択領域58に含まれるフィルタ画像52の部分を消去する。一方、ユーザがスクエアボタン54bを押下した場合、複合機1は、ユーザが表示領域50上で指定した2点を、対角線上の頂点とする矩形の領域を、選択領域58として決定し、その選択領域58に含まれるフィルタ画像52の部分を消去する。
そして、ユーザが、確定ボタン56を押下(請求の範囲に記載の所定の確定操作の一例)すると、複合機1は、それまでに決定した選択領域58を確定する。そして、確定した選択領域58内に表示される部分が強調されたコピー画像をプリンタ3に形成させる。
図3を参照して、プリンタ3が記録紙(記録媒体の一例)に形成する通常コピー画像と部分強調コピー画像との違いについて説明する。図3は、複合機1が形成する通常コピー画像61と、部分強調コピー画像62とを並べて示す図である。
通常コピー画像61は、元画像のコピーであって、スキャナ2により読み取った元画像の階調を再現した画像である。ここで階調を再現したとは、階調を完全同一に再現した場合のみに限定するものではなく、一見したところ元画像と同一に見えるように、元画像の階調を擬似的に再現した場合を含む。
部分強調コピー画像62は、スキャナ2により読み取った元画像のコピーであって、表示領域50において決定された選択領域58(図2参照)内に表示されていた元画像の部分64を強調した画像である。具体的には、表示領域50外における選択領域58外に表示されていた部分が、通常コピー画像61よりも淡く(すなわち薄い濃度で)形成されている。その結果、通常コピー画像61と同等の濃さで形成された(すなわち元画像の階調が再現された)部分64の濃さが目立ち、部分64が強調されたコピー画像となっている。
このように、本実施形態の複合機1によれば、ユーザは、表示領域50に表示された元画像51を視認しながら、元画像51のうち強調したい部分が表示される選択領域58を、表示領域50から指定するという簡単な作業を行うことで、元画像のコピーであって、ユーザの所望の部分を強調した有用性の高い部分強調コピー画像62を得ることができる。ユーザの所望の部分を強調することで、これを閲覧する者は、元画像に含まれる重要部分を即座に認識することができ、より有用性が高いのである。また、部分強調コピー画像62は、全体的に淡く形成されるため、通常コピー画像61に比較して、画像形成に要するインクやトナーなどの着色材量を節約することができる。
図4は、複合機1のCPU21が実行する部分強調コピー処理を示すフローチャートである。この部分強調コピー処理は、部分強調コピーモードフラグ241(図1参照)がオンになっているときに、コピー実行の指令が入力されると実行される。
まず、スキャナ2を駆動して、図示しない原稿台に載置された原稿から元画像を読み取り(S2)、読み取った元画像をLCD31の表示領域50に表示する(S4)。次に、元画像51に重ねて、透過性を有するフィルタ画像52(図2参照)を表示する(S6)。
次に、元画像記憶エリア231に記憶される元画像データについて、RGB表色系の値をCMYK表色系の値に変換する色変換処理等の印刷データを生成するための公知の処理を実行し、印刷データを生成する(S7)。ここで生成する印刷データをプリンタ3に出力すると、元画像の階調を再現した通常コピー画像61(図3参照)をプリンタ3に形成させることができる。
次に、元画像記憶エリア231に記憶される元画像データについて、RGB表色系の値をCMYK表色系の値に変換する色変換処理等の印刷データを生成するための公知の処理を実行し、印刷データを生成する(S7)。ここで生成する印刷データをプリンタ3に出力すると、元画像の階調を再現した通常コピー画像61(図3参照)をプリンタ3に形成させることができる。
次に確定ボタン56(図2参照)が押下されたか否かを判断する(S8)。S8の判断が肯定される場合(S8:Yes)、元画像のコピーとして、通常コピー画像61(図3参照)をプリンタ2に形成させる(S10)。すなわち、LCD31の表示領域50内に選択領域58が存在しない状態で、ユーザが確定ボタン56を押下する場合は、通常コピー画像61をプリンタ3に形成させる。よって、例えば、表示領域58に表示された元画像51を視認したユーザが、強調すべき部分を選択しようとしたが、強調すべき部分を選択せずにそのまま確定ボタン56を押下した場合、全体が淡くされた画像が形成されるのではなく、元画像の階調を再現した通常コピー画像61が形成されるので、ユーザの意向に沿った画像を形成させることができる。
S8の判断が否定される場合(S8:No)、除去パターン選択ボタン54(図2参照)が押下されたか否かを判断する(S12)。所定時間継続しても除去パターン選択ボタン54が押下されない場合(S12:No)、エラー処理を行い(S14)、本処理を終了する。一方、S12の判断が肯定される場合(S12:Yes)、ユーザにより選択された除去パターンを設定する(S16)。次に、表示領域50上の位置がユーザにより指定され、タッチパネル29から位置情報が入力されたか否かを判断する(S18)。S18の判断が肯定される場合(S18:Yes)、選択領域58を決定しその選択領域58内のフィルタ画像52を消去するフィルタ除去処理(S20)を実行する。
図5は、フィルタ除去処理(S20)を示すフローチャートである。このフィルタ除去処理(S20)は、表示領域50に元画像51が表示される間にユーザが表示領域50上の位置を指定し、タッチパネル29より位置情報が入力されると実行される。
まず、ユーザが指定した位置、具体的にはタッチパネル29から入力される位置情報を記憶する(S502)。次に、ユーザが指定した位置にフィルタ画像52が表示されているか否かを判断する(S504)。S504の判断が否定される場合(S504:No)、本処理を終了し、図4に示すS22の処理に戻る。
一方、S504の判断が肯定される場合(S504:Yes)、次に、ユーザが指定した位置を含む所定の領域、具体的には、除去パターンとしてフリーハンドが選択中であれば、ユーザが表示領域50上で指定した位置の軌跡を含む所定幅の領域、除去パターンとしてスクエアが選択中であれば、ユーザが表示領域50上で指定した2点を対角線上の頂点とする矩形の領域、の内に元画像51の着色部分が含まれるか否かを判断する(S506)。ここで着色部分とは、元画像51内の空白ではない部分のことであり、元画像51において、画像の一部や文字、あるいは下地色等が付与されている部分をいう。S506の判断が否定される場合(S506:No)、エラー処理を実行して(S508)、図4に示すS22の処理に戻る。
一方、S506の判断が肯定される場合(S506:Yes)、ユーザにより指定された位置を含む所定の領域を、選択領域58として決定する(S510)。このようにすれば、着色部分を含んだ適切な選択領域58を決定することができる。
次に、決定された選択領域58を表す位置情報を、選択領域記憶エリア233(図1参照)に記憶する。次に、表示領域52に表示されたフィルタ画像52のうち、選択領域58内の部分のみを消去して、表示を更新し(S512)、図4に示すS22の処理に戻る。
図4に戻り説明する。次に、除去パターン選択ボタン54が押下されたか否かを判断する(S22)。S22の判断が肯定されれば(S22:Yes)、S16に戻り処理を繰り返す。一方、S22の判断が否定される場合(S22:No)、次に、確定ボタン56が押下されたか否かを判断する(S24)。S24の判断が否定される場合(S24:No)、S18の処理に戻るが、S24の判断が肯定される場合(S24:Yes)、それまでに選択された選択領域58を確定する(S25)。
次に、部分強調コピー画像62(図3参照)をプリンタ3に形成させるための強調処理データを、確定された選択領域58に基づいて生成する(S28)。具体的には、選択領域記憶エリア233(図1参照)に記憶されている位置情報を、元画像内の位置を表す位置情報に変換して、選択領域58外に表示されている元画像の部分を特定し、その部分を構成する画素が淡くなるよう、元画像データを補正し、その補正後の元画像データに基づいて、印刷用の強調処理データを生成する。あるいは、S7の処理で生成された印刷データの内、選択領域58外に表示されている部分について濃度を低減する補正を行って、強調処理データを生成しても良い。このように、選択領域58が確定された後、その確定された選択領域58に基づいて強調処理データが生成されるので、選択領域58が決定される毎に強調処理データを生成し直す場合に比較して、処理の効率が良い。
そして、生成した強調処理データをプリンタ30に出力し、部分強調コピー画像62をプリンタ3に形成させる(S30)。
本実施形態の部分強調コピー処理によれば、表示領域50に元画像31が表示される間に、表示領域50においてユーザが選択した選択領域に表示される元画像の部分を強調した部分強調コピー画像62を、プリンタ3に形成させることができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記実施形態では、選択領域58の位置を表す位置情報を記憶することとしていたが、これに代えて、フィルタ画像52の有無を表すマスクデータを生成し、そのマスクデータを元画像と同じサイズに拡大して元画像データあるいは印刷データに重ね合わせ、フィルタ画像52が有りの部分について淡く形成されるように、元画像データあるいは印刷データを補正するものであっても良い。
また、上記実施形態では、フィルタ画像52を元画像51に重ね、選択領域58内のみフィルタ画像52を消去することで、選択領域58を他の領域と区別して表示していたが、例えば、選択領域58を曲線や直線(補助画像の一例)で囲むものであっても良い。
また、上記実施形態では、選択領域58外に表示される部分を通常コピー画像61(図3参照)よりも淡く形成することで、選択領域58に表示される部分のみを強調することとしていたが、部分的な強調のための具体的態様は、様々に変更され得る。例えば、選択領域58内に表示される部分のみを、通常コピー画像61よりも濃く形成するものであっても良い。また、選択領域58内に表示される部分のみをカラー画像とし、他の部分をモノクロで形成するものであっても良い。
また、上述の実施形態では、スキャナ2により読み取った画像を元画像とする場合について説明したが、例えば、ファクシミリ機能により受信した画像、あるいは、スロット部32(図1参照)に装着されたメモリカード等から読み込んだデータに基づく画像を、元画像とする場合にも、本発明を適用可能である。
1 複合機(画像形成装置の一例)
3 プリンタ(画像形成手段の一例)
50 LCDの表示領域(表示部の一例)
61 通常コピー画像(階調再現画像の一例)
52 フィルタ画像(補助画像の一例)
S4 元画像表示手段の一例
S6 補助画像表示手段の一例
S7 印刷データ生成手段の一例
S10 通常印刷手段の一例
S25 確定手段の一例
S30 強調処理手段の一例
S506 判断手段
S510 選択領域決定手段の一例
S512 補助画像消去手段の一例
3 プリンタ(画像形成手段の一例)
50 LCDの表示領域(表示部の一例)
61 通常コピー画像(階調再現画像の一例)
52 フィルタ画像(補助画像の一例)
S4 元画像表示手段の一例
S6 補助画像表示手段の一例
S7 印刷データ生成手段の一例
S10 通常印刷手段の一例
S25 確定手段の一例
S30 強調処理手段の一例
S506 判断手段
S510 選択領域決定手段の一例
S512 補助画像消去手段の一例
Claims (6)
- 記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、
表示部上の指定された位置に対応する位置情報を入力するタッチパネルと、
元画像を前記表示部に表示する元画像表示手段と、
その元画像表示手段により前記元画像が表示部に表示される間に前記タッチパネルから入力される位置情報に基づいて、表示部上の選択領域を決定する選択領域決定手段と、
前記元画像のうち、前記選択領域内に表示される元画像の部分を強調した部分強調画像を、前記画像形成手段に形成させる強調処理手段とを備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記表示部における背景側に配置される元画像に重ねて、透過性を有する補助画像を表示する補助画像表示手段と、
前記選択領域決定手段により選択領域が決定されると、前記補助画像表示手段により表示される補助画像のうち、前記選択領域に含まれる部分を消去する補助画像消去手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 前記元画像の階調を再現した階調再現画像を、前記画像形成手段に形成させる通常印刷手段を備え、
前記強調処理手段は、前記選択領域外に表示される元画像の部分について、前記階調再現画像よりも淡くした画像を、前記部分強調画像として前記画像形成手段に形成させることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。 - ユーザが所定の確定操作を行う場合、前記選択領域決定手段により決定された選択領域を確定する確定手段を備え、
前記強調処理手段は、
その確定手段により選択領域が確定されると、その確定された選択領域に基づいて、前記部分強調画像を前記画像形成手段に形成させるための強調処理データを生成し、前記画像形成手段に出力するものであることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。 - 前記通常印刷手段は、
前記選択領域決定手段により決定された選択領域が存在しない状態で、ユーザが前記所定の確定操作を行う場合、前記階調再現画像を前記画像形成手段に形成させるものであることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。 - 前記元画像表示手段により元画像が表示される間に、前記タッチパネルにより位置情報が入力されると、その位置情報に対応する位置を含む領域に、元画像の着色部分が表示されているかを判断する判断手段を備え、
前記選択領域決定手段は、前記判断手段により、前記領域に元画像の着色部分が表示されていると判断される場合、その領域を前記選択領域として決定することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の画像形成装置。
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