JP2010074197A - コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】誘電体がニオブ焼結体からなる電極の上に形成された酸化ニオブからなるコンデンサの製造方法において、ニオブ焼結体からなる一方の電極を陽極として電解液中で電解酸化を行うに際して、初期に電流値をニオブ焼結体からなる一方の電極の重量あたり200[mA]以上とした定電流状態で電解酸化を開始しその後定電圧で電解酸化を継続することによって該誘電体を作製する。
【選択図】なし
Description
本発明は、上記状況を鑑みてなされたものであり、その目的は容量を低下させずにLC値が低くまたはそのバラツキを小さくしあるいは耐熱性が良好であるコンデンサおよびその製造方法を提供することにある。
1)上記課題を解決する第1の発明は、二つの電極と少なくともその間に介在した誘電体とから構成され、該電極の一方の電極がニオブ焼結体からなり、該誘電体が前記ニオブ焼結体からなる電極の上に形成された酸化ニオブからなるコンデンサの製造方法において、一方の電極のニオブ焼結体はニオブ粉体を加圧成型した後100×133〜10-6×133[Pa]の条件下で500〜2000℃で焼結したものであり、該ニオブ焼結体からなる一方の電極を陽極として電解液中で電解酸化を行うに際して、初期に電流値をニオブ焼結体からなる一方の電極の重量あたり200[mA]以上とした定電流状態で電解酸化を開始しその後定電圧で電解酸化を継続することによって該誘電体を作製することを特徴とするコンデンサの製造方法。
3)上記課題を解決する第3の発明は、一方の電極のニオブの窒素量が50〜150000重量ppmであることを特徴とする上記2)に記載のコンデンサの製造方法である。
4)上記課題を解決する第4の発明は、電解液がりん酸からなる水溶液で、その濃度が0.01重量%以上5重量%以下であることを特徴とする上記1)〜3)のいずれか1項に記載のコンデンサの製造方法である。
5)上記課題を解決する第5の発明は、電解酸化時の温度が60℃以上であることを特徴とする上記1)〜4)いずれか1項に記載のコンデンサの製造方法である。
6)上記課題を解決する第6の発明は、一方の電極の構造が焼結体であって、CV値が少なくとも50000[CV/g]以上であることを特徴とした上記1)〜5)のいずれか一項に記載のコンデンサの製造方法である。
8)上記課題を解決する第8の発明は、一方の電極のニオブが一部窒化されていることを特徴とする上記7)に記載のコンデンサである。
9)上記課題を解決する第9の発明は、一方の電極の構造が焼結体であって、CV値が少なくとも50000[CV/g]以上であることを特徴とした上記7)または8)に記載のコンデンサである。
[作用]
本発明の作用は必ずしも明確ではないが以下のように推定できる。通常ニオブはタンタルより酸素親和力が大きいため誘電体を作製中に誘電対中の酸素が内部の電極側に引き抜かれるが、この現象よりも速く誘電体を作製することによって安定な誘電体を形成できると推定できる。つまり一般に良好な誘電体が形成されると思われる電流値よりもはるかに高い値の定電流状態で速く誘電体を形成する方法によってより安定な誘電体が形成されていると推定している。さらには誘電体を形成する電解酸化時の電解液の濃度、誘電体を形成する電解酸化時の温度を調整するなどの方法によって高容量でより安定な誘電体が形成されていると推定している。
電解液の種類としては、鉱酸、有機酸、それらの酸の塩を1種以上使用した水溶液、それらの酸の塩を1種以上使用した非水溶液などを使用できる。とりわけ、作業の容易性安全性など実用性の点から、りん酸からなる水溶液を用いその濃度を0.01重量%以上5重量%以下、さらに好ましくは0.1重量%以上4重量%以下にしておくおくことが好ましい。0.01重量%未満であると所定電圧になるまでに長時間必要となり、本発明の作用の効果が得られにくくなるおそればあるばかりでなく生産効率の面からも不利である。また5重量%を越えると作製したコンデンサの容量が減少する場合がある。
本発明の一方の電極であるニオブはその一部を窒素化したものであっても良い。LC値をより低下させる点から、窒素量は50〜150000重量ppm、好ましくは100〜7000重量ppm、更に好ましくは500〜7000重量ppmとすることが出来る。窒化方法としては、ガス窒化、液体窒化、イオン窒化、ガス窒化などのうちいずれかあるいはそれらの組み合わせた方法で実施することができる。
ここで本明細書中でニオブ、ニオブ粉体への窒素量とはこれらの材料に吸着した状態のものではなく確実に結合し窒化したものである。
次ぎに、平均粒径0.7μmの一部窒化されたニオブ粉からなるニオブ粉末(ニオブ粉を300℃の条件下で90分間、窒素ガス雰囲気中に放置して得た。結合した窒素量1800重量ppm。)を用いて、試験例1〜6と同様にして焼結体を得た。さらに他方の電極をピロールとアンソラキノンスルフォン酸と過硫酸アンモニウム水溶液とから作製したポリピロールを用いた以外は試験例1〜6と同様にしてコンデンサを作製した。作製したコンデンサの諸性能を表2に示した。
Claims (9)
- 二つの電極と少なくともその間に介在した誘電体とから構成され、該電極の一方の電極がニオブ焼結体からなり、該誘電体が前記ニオブ焼結体からなる電極の上に形成された酸化ニオブからなるコンデンサの製造方法において、一方の電極のニオブ焼結体はニオブ粉体を加圧成型した後100×133〜10-6×133[Pa]の条件下で500〜2000℃で焼結したものであり、該ニオブ焼結体からなる一方の電極を陽極として電解液中で電解酸化を行うに際して、初期に電流値をニオブ焼結体からなる一方の電極の重量あたり200[mA]以上とした定電流状態で電解酸化を開始しその後定電圧で電解酸化を継続することによって該誘電体を作製することを特徴とするコンデンサの製造方法。
- 一方の電極のニオブが一部窒化されていることを特徴とする請求項1に記載のコンデンサの製造方法。
- 一方の電極のニオブの窒素量が50〜150000重量ppmであることを特徴とする請求項2に記載のコンデンサの製造方法。
- 電解液がりん酸からなる水溶液で、その濃度が0.01重量%以上ないし5重量%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンデンサの製造方法。
- 電解酸化時の電解液の温度が60℃以上であることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載のコンデンサの製造方法。
- 一方の電極の構造が焼結体であって、CV値が少なくとも50000[CV/g]以上であることを特徴とした請求項1〜5のいずれか一項に記載のコンデンサの製造方法。
- 二つの電極と少なくともその間に介在した誘電体とから構成され、該電極の一方の電極がニオブからなり、該誘電体が前記ニオブからなる電極の上に形成された酸化ニオブからなるコンデンサにおいて、ニオブからなる一方の電極を陽極として電解液中で電解酸化を行うに際して、初期に電流値をニオブからなる一方の電極の重量あたり200[mA]以上とした定電流状態で電解酸化を開始しその後定電圧で電解酸化を継続することによって形成された該誘電体を有するコンデンサ。
- 一方の電極のニオブが一部窒化されていることを特徴とする請求項7に記載のコンデンサ。
- 一方の電極の構造が焼結体であって、CV値が少なくとも50000[CV/g]以上であることを特徴とした請求項7または請求項8に記載のコンデンサ。
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