JP2010074066A - リール管理システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ICタグ2が取り付けられたリール1を収納棚に収納し、当該収納棚に収納されたリールに取り付けられたICタグとの間で電磁誘導作用を用いた無線通信により非接触でデータの書き込み又は読み出しを行うリーダライタ装置13を有する。ICタグはリールの回転軸用穴の周囲の特定範囲に取り付けられる。リーダライタ装置はICタグとの間で非接触で通信を行うためのループアンテナを備え、当該ループアンテナはリールを収納する収納棚に配置されている。収納棚に配置されたループアンテナは、リールのICタグとの間で非接触でデータの書き込み又は読み出しを行うことが可能に配置されている。
【選択図】 図1
Description
13.56MHz RFIDシステムは、リーダライタから供給されるICタグ内の回路駆動電力が磁界・磁束であり、双方のアンテナがループアンテナであることが多い。通信を成立するためには、リーダライタ側のアンテナで生成される磁界・磁束がICタグ側のループアンテナのループ開口部を貫き、且つICタグのICチップが駆動電力を得るのに十分な磁界強度である、などの条件を満たさなければならない。
ここで述べるリール部材は、電気機器などに内蔵されるプリント基板に機械実装できるように、テープ状にパッケージ加工され、巻かれたものである。
図9には、リール部材の一例を示してある。本例のリール部材では、リール201に巻かれたテープ202に複数のチップ部品203が設けられている。
リール組立加工部211は、2枚の円盤の接合部分であり、チップ部品が存在しないところである。
また、チップ部品及びテープが巻かれている部分212や、リール回転軸を通す穴213が存在する。
図11には、リール部材の多段棚221への収納の一例を示してある。複数のリール222が多段棚221の各段の棚に収納されている。
そこで、リールにICタグを貼り付けて、収納棚に設置したリーダライタ用のアンテナでICタグの情報を読み取ることでリール部材を管理するシステムを構築・運用することを考える。
棚板面に沿った若しくは棚板に仕込まれたリーダライタ側のアンテナ(棚型アンテナ)により、棚板上に置かれたリール部材のリール面に貼付されたカードサイズのICタグを読み取りする方法について考える。
この場合、読み取り性能を確保する上で、大きな障害となるものが幾つか存在する。
図12には、カードサイズのICタグ232のリール231への貼付の一例を示してある。なお、リール231はΦ180mmであり、ICタグは約55×90mmである。
図13には、カードサイズのICタグと棚型アンテナによる読み取りの位置関係の一例を示してある。
具体的には、棚型アンテナ241のタグ読み取り範囲242やアンテナ読み取り方向243を示してある。リール251のICタグ252についてはタグ読み取り範囲242に存在するため読み取り可能であるが、リール253のICタグ254についてはタグ読み取り範囲242から外れているため読み取り不可能である。
すなわち、前記ICタグは、前記リールの回転軸用穴の周囲の特定範囲に取り付けられる。且つ十分に小さなサイズのICタグである。前記リーダライタ装置は、前記ICタグとの間で非接触で通信を行うためのループアンテナを備え、また、当該ループアンテナは、前記リールを収納する収納棚に配置されている。前記収納棚に配置されたループアンテナは、前記リールの回転軸用穴の周囲の特定範囲に取り付けられたICタグとの間で非接触でデータの書き込み又は読み出しを行うことが可能に配置されている。
前記特定範囲は、リールの中心から半径r1〜r2の範囲であり、r1はリールの回転軸用穴の外周と中心との距離であり、r2はリールの外周と中心との距離よりも小さい。r2は、リールの組立加工部位の外周と中心との距離とするのが好ましい。
図1には、本発明の一実施例に係るリール管理システムの構成例を示してある。
本例のリール管理システムは、ICタグ2が貼付されたリール1と、制御コンピュータ(制御PC)11と、LAN(Local Area Network)12と、リーダライタ(リーダライタ装置)13と、上位のアンテナ切替器14と、複数であるn個の下位のアンテナ切替器14−1〜14−nと、リール1の収納棚を構成するn段の棚板15−1〜15−nと、各段の棚板15−1〜15−nに設けられた複数のアンテナ(本例では、ループアンテナ)#1_1〜#n_8を備えている。本例では、1つの棚板15−i(i=1〜n)当たり、8個のアンテナ#i_1〜#i_8を備えている。
前記アンテナ(#1_1〜#n_8)は、棚板に対して垂直方向に立設したアンテナシャーシに設けられたスタンド型アンテナであり、そのアンテナ開口面(ループ面)は、棚板に垂直となっている。
リーダライタ13は上位のアンテナ切替器14と接続され、上位のアンテナ切替器14は下位のアンテナ切替器14−1〜14−nのそれぞれと接続される。
各アンテナ切替器14−1〜14−nは、各棚板15−1〜15−nに設けられた複数のアンテナについて、使用するアンテナを切り替える。
同一の棚板上に設置される複数のアンテナは、互いに同じタグの重複読み取りをできる限り回避し、且つアンテナ間の干渉を回避することができるアンテナの感度や距離間隔を有するように、設けられている。
図2には、リール1(Φ180mm)に対する小型円形タグ2(Φ20mm)の貼付位置の関係の一例を示してある。本例では、リール1においてr10〜30mmで描かれるドーナツ状の区間、即ち、リール回転軸を通す穴の外径と組立加工部位の外径の間の区間をタグ貼付エリア21として、そこにICタグ2を貼付する。貼付された状態のものをICタグ2aとして示してある。
図3には、粘着シート付きの小型円形タグの成形例を示してある。
リールの中心部にあるドーナツ状の穴(回転軸用穴)を持つタグ貼付エリアと同一の形状を有するとともに更に上下左右に方形状の突起した形状を有する粘着シート31上の一部の位置に、ICタグ32が設けられている。この粘着シート31をリールのタグ貼付エリアに貼付することで、ICタグ32をリールに貼付することができる。
具体的には、ICタグ42が貼付されたリール部材41が棚板51上に複数配置される様子や、棚板51上の複数のアンテナ52や、各アンテナ52の読み取り範囲53を示してある。
図5には、リール41にICタグ42が貼付されたリール部材と、アンテナ52の読み取り範囲53の一例を示してある。
アンテナ52の読み取り範囲(読み取り距離)53は、ループ中心から両面それぞれに距離約Φ(=ループアンテナのサイズΦ)を持つ。
図6には、リール収納時におけるICタグの重なりの様子の一例を示してある。
図示されるように、複数のICタグ61〜64の重なりの度合いを低く抑えることができる。
前提として、1棚(リールの管理アンテナ)に置かれるリールのサイズΦは統一し、Φが異なるリールが混在することは無いとする。また、例えば、隣接するリールの間でICタグが重なる場合を考える。なお、ICタグが大きくなると、2つ隣のリールのICタグでも影響を受け得るが、ここでは、説明を簡易化するために省略する。
例えば、ICタグのサイズがΦ20mmであり、ICタグの貼付位置としてICタグの中心がリールの中心から20mmの距離であるときには、リールの中心からr=20mmの円周は約120mmなので本例では、隣接するリールの間でICタグの位置が一致する確率は1/6未満となる。
棚にリールを収納するとき、リールの回転方向に対する向きを指定する必要が無いため、作業者は単にリールを棚に戻すだけで、タグ読み取りを可能とすることができる。
これらを比較すれば、本例の方が、ICタグが重なる確率をかなり抑えることができると言える。
前提として、1棚(リールの管理アンテナ)に置かれるリールのサイズΦは統一し、Φが異なるリールが混在することは無いとする。
具体的には、ICタグをリールの中心付近に貼ることから、リールのサイズが大きくなった場合には(但し、すべて同じ大きさのリール)、アンテナのタグ読み取り範囲としては、やや高い位置に設置することで同じ読み取り性能を得ることが可能である。例えば、Φ160mmのリールが収納される棚では、アンテナ位置(アンテナの中心位置)の高さを80mmとし奥行を80mmの位置とし、また、Φ330mmのリールが収納される棚では、アンテナ位置の高さを165mmとし奥行を165mmの位置とする、というように、同じアンテナを用いてリールのサイズに合わせて設置高さと奥行を変えることにより、リールに貼り付けられたタグの情報を読み取ることが可能となる。
図7には、2個のアンテナの合成を行う構成例を示してある。
具体的には、リーダライタからの入力信号(搬送波)を分配結合器71で分配し、各分配信号を各同調器72、73で同調し、各同調信号の電流に基づいて各ループアンテナ74、75から磁界(磁束)を発生する。2個のアンテナの合成磁界により、2個のアンテナ間の空間が強磁界になり、十分な読み取りエリアを確保することができる。
ここで、分配としては、レベルを等分割して、位相として同相、逆相の2波を同時に出力する態様が用いられる。
また、接続や原理は例えばゲートアンテナと同様であり、分配結合器71としては、例えば、従来のゲートアンテナで用いられているハイブリッド分配器を用いることが可能である。
図8(a)、(b)、(c)を参照して、アンテナ合成の構成例を示す。
図8(a)には、アンテナ合成を行わない場合について示してある。
具体的には、ICタグ82が貼付されたリール81や、リーダライタ91、下位のアンテナ切替器92(ここでは、上位のアンテナ切替器については省略している。)、棚板93、複数のアンテナ94、1アンテナの読み取り範囲95を示してある。この例では、アンテナ切替器92による制御により、8個のアンテナ(1)〜(8)について、(1)から(8)の順に磁界を発生させるアンテナ(通信に使用するアンテナ)を切り替えていき、(8)の後は(1)に戻ってループ状にアンテナの切り替えを行う。
具体的には、ICタグ102が貼付されたリール101や、リーダライタ111、下位のアンテナ切替器112(ここでは、上位のアンテナ切替器については省略している。)、4個の結合器(例えば、分配結合器)113〜116、棚板117、複数のアンテナ118、2個のセットのアンテナの読み取り範囲119を示してある。この例では、4個の結合器113〜116に相当するものとして、2個ずつのアンテナのセットが4個((1)〜(4))でき、アンテナ切替器112による制御により、これらの4個(1)〜(4)について、(1)から(4)の順に磁界を発生させるアンテナの組(通信に使用するアンテナの組であり、通信に使用する結合器113〜116)を切り替えていき、(4)の後は(1)に戻ってループ状にアンテナの切り替えを行う。
具体的には、ICタグ122が貼付されたリール121や、リーダライタ131、下位のアンテナ切替器132(ここでは、上位のアンテナ切替器については省略している。)、2個の結合器(例えば、分配結合器)133、134、棚板135、複数のアンテナ136、4個のセットのアンテナの読み取り範囲137を示してある。この例では、2個の結合器133、134に相当するものとして、4個ずつのアンテナのセットが2個((1)〜(2))でき、アンテナ切替器132による制御により、これらの2個(1)〜(2)について、(1)から(2)の順に磁界を発生させるアンテナの組(通信に使用するアンテナの組であり、通信に使用する結合器133、134)を切り替え、(2)の後は(1)に戻ってループ状にアンテナの切り替えを行う。
また、機械実装の装填されたリール部材を装填箇所毎に設置した小型アンテナによって、装填箇所単位でのリール部材の検知や識別を可能とすることができる。
また、収納棚の材質に関係なく設置や運用が可能であり、例えば、既存のスチール製多段棚においても十分な読み取り性能を発揮することが可能である。
これにより、上位ネットワークのPC端末(本例では、制御PC11)などから遠隔操作で、リール部材の在庫状況の確認や在庫欠品の防止などの管理を正確且つ容易に行うことができる。また、リール部材の使用頻度などを分析するデータを簡単に取得や加工することも可能となる他、実装に必要なリール部材の準備などにも応用して、総合的な生産管理システムを構築することができる。
また、図14には、本例に係るスタンド型アンテナと、比較例に係る棚型アンテナについて、ICタグ読み取りアンテナや、ICタグや、運用に関して、比較例を示してある。
(構成例1)ICタグを取り付けされた部品リールを部品リールを収納する収納棚に収納し、当該収納棚に収納された部品リールのICタグとの間で、電磁誘導作用を用いた無線通信により、非接触でデータの書き込み又は読み出しを行うリーダライタ装置を備えた部品リール管理システムであって、
前記ICタグは部品リールの回転軸用穴の周囲の特定範囲に取り付けされており、
前記リーダライタ装置が、前記ICタグとの間で非接触通信を行うためのループアンテナを備え、当該アンテナは前記部品リールを収納する収納棚に配置されており、
前記収納棚に配置されたアンテナは、前記部品リールの回転軸用穴の周囲の特定範囲に取り付けされたICタグと非接触でデータの書き込み又は読み出しが可能なように(例えば、収納棚に部品リールが収納された状態で当該部品リールのICタグとの非接触通信が可能な位置や方向や形状などで)配置されている、ことを特徴とする部品リール管理システム。
(構成例3)上記した(請求項1)又は(請求項2)において、前記部品リールを搭載する棚板が金属製である部品リール管理システム。
(構成例4)上記した(構成例1)〜(構成例3)のいずれかにおいて、ICタグが粘着シート付きICタグとして形成され、当該粘着シートは前記部品リールの回転軸用穴の形状に沿った中心穴を備える部品リール管理システム。
(構成例5)上記した(構成例1)〜(構成例4)のいずれかにおいて、直径の異なる複数の部品リールを収納する際、1つの収納棚には直径の同じ部品リールのみを収納するようにした部品リール管理システム。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。
また、本発明に係るシステムや装置などにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを当該記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
Claims (1)
- ICタグが取り付けられたリールを収納棚に収納し、当該収納棚に収納されたリールに取り付けられたICタグとの間で電磁誘導作用を用いた無線通信により非接触でデータの書き込み又は読み出しを行うリーダライタ装置を有するリール管理システムであって、
前記ICタグは前記リールの回転軸用穴の周囲の特定範囲である、リール回転軸を通す穴の外径とリールの組立加工部位の外径の間の区間に取り付けられ、
前記リーダライタ装置は前記ICタグとの間で非接触で通信を行うためのループアンテナを備え、当該ループアンテナは前記リールを収納する収納棚に配置されており、
前記収納棚に配置されたループアンテナは、前記リールの回転軸用穴の周囲の特定範囲に取り付けられたICタグとの間で非接触でデータの書き込み又は読み出しを行うことが可能に配置されている、
ことを特徴とするリール管理システム。
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