JP2010073628A - 密閉型電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】電流遮断機構の機能低下を防ぎつつ、大電流を通電可能な電池を提供すること。
【解決手段】本発明により提供される密閉型電池(リチウムイオン電池)2は、正負の電極を有する電極体50がケース3に収容されており、前記電極の少なくとも一方と前記ケース外部に露出する外部端子(キャップ)28とを結ぶ導電経路を分断することで前記電極と外部端子28との導通を遮断する電流遮断機構4を備えている。電流遮断機構4は、前記電極と外部端子28とを電気的に接続し且つケース内外のガス流通を遮断する遮断弁30を備えている。遮断弁30は、前記電極と導通する中央部32と、中央部32の外周に形成されてケース内方へ凹んだ環状凹部34とを有しており、ケース3の内圧が上昇した際には、環状凹部34が切断されることにより、前記電極と外部端子28との導通が遮断される。
【選択図】図1

Description

本発明は、密閉型電池に関し、詳しくは電池のケース内圧が異常に上昇した際に電流を遮断する機構を備えた密閉型電池に関する。
近年、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池その他の二次電池(蓄電池)は、車両搭載用電源、あるいはパソコンおよび携帯端末の電源として重要性が高まっている。特に、軽量で高エネルギー密度が得られるリチウムイオン電池は、車両搭載用高出力電源として好ましく用いられるものとして期待されている。このような二次電池の典型的な構造の一つとして、正極および負極を備える電極体を電解質(典型的には液状の電解質)とともにケース内に密閉してなる密閉構造の電池(密閉型電池)が挙げられる。
この種の電池を充電処理する際、不良電池の存在や充電装置の故障による誤作動等があった場合、電池に通常以上の電流が供給されて過充電状態に陥ることが想定される。かかる過充電等の際に、電池反応が急速に進行して電池が過熱したり、電池ケースの内部でガスが発生し、該ケース内圧が過剰に上昇して該ケースの変形等を生じたりすることがあり得る。そこで、このような電池の異常時に電流を遮断する機構を設けることが提案されている。例えば特許文献1には、通常使用時には電流遮断弁を、電極体に連結されている連結部に金属箔を介して電気的に接続させた状態にしておき、内圧異常(上昇)時には上記電流遮断弁が変形(反転)して上記金属箔が破断されて上記電流遮断弁と連結部との接続状態を解除することにより、電流を遮断する技術が記載されている。
特開平10−241653号公報
しかしながら、特許文献1のように、電流遮断弁と連結部との金属箔を介した接続によって電流を取り出す構成の電流遮断機構では、車両搭載用電池等のように大電流(例えば10A以上の大電流放電)を放電し得る高出力の電池に適用することは難しい。すなわち、大電流を放電する(電流遮断弁と連結部との接続部分(すなわち上記金属箔の両面部分)の抵抗を小さくする)ためには、該接続部分の面積(すなわち通電面積)を大きくする必要がある。しかし、通電面積を大きくとると該金属箔の破断に要する力、延いては電流遮断弁を作動させるケース内圧、すなわち該機構の作動圧力も大きくなる。一方、異常事態の早期(ケース内圧が比較的低い時期)に電流遮断機構を作動させて該機構の機能低下を防止する場合には、適切なタイミングで金属箔を破断させ得る程度に該金属箔の面積を制限する(小さくする)必要がある。
このように、大電流放電と電流遮断機構の機能低下防止との両立を図ることが困難となっていた。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、電流遮断機構の機能低下を防ぎつつ、大電流を通電可能な電池を提供することである。
上記目的を実現するべく、本発明により正負の電極を有する電極体がケースに収容された密閉型電池が提供される。かかる密閉型電池は、上記電極の少なくとも一方と上記ケース外部に露出する外部端子とを結ぶ導電経路を分断することで上記電極と上記外部端子との導通を遮断する電流遮断機構を備えている。この電流遮断機構は、上記電極と外部端子とを電気的に接続し且つケース内外のガス流通を遮断する遮断弁を備えている。そして、該遮断弁は、上記電極と導通する中央部と、該中央部の外周に形成されてケース内方へ凹んだ環状凹部とを有しており、上記ケースの内圧が上昇した際には、該環状凹部が切断されることにより、上記電極と外部端子との導通が遮断されるように構成されている。
本発明に係る密閉型電池では、上記電流遮断機構が備える遮断弁において、該遮断弁と上記電極とを導通する部分(すなわち上記中央部)と、上記遮断弁から上記外部端子への導通を遮断する部分(すなわち上記環状凹部)とが一致していない。このことにより、かかる密閉型電池は、上記中央部の面積、すなわち通電面積を大きくすることにより大電流で放電することができるとともに、上記環状凹部を切断し易くすることによりケース内圧が比較的低い時期に電流遮断機構を作動させることができる。
ここに開示される密閉型電池の好ましい一態様では、上記遮断弁は、上記内圧上昇に伴い上記環状凹部がケース外方に凸状に反転して切断されることにより遮断される。
かかる構成の密閉型電池では、ケース内方に凹んだ形状の環状凹部は、該ケースの内圧上昇によりケース外方に押されて反転し、切断(破断)され易い形状であるため、上記内圧が比較的低い状態でも上記電極と外部端子との導通が容易に遮断され得る。
ここに開示される密閉型電池のさらに好ましい一態様では、上記環状凹部には、その谷底部分に上記切断を助長するための刻印が形成されている。
かかる構成の密閉型電池では、上記刻印によって上記内圧上昇によりケース外方に反転した環状凹部はより一層容易に破断され易くなるため、上記内圧の低い状態での導通の遮断がより確実に実施され得る。
ここに開示される密閉型電池の好ましい一態様として、上記電極体と上記遮断弁とを電気的に接続する接続板であって少なくとも一つのガス流通孔を有する接続板を備えている。そして、上記導電経路は、上記電極から接続板、および該接続板上に配置された上記遮断弁を経由して、さらに該遮断弁上に配置された上記外部端子に至っている。また、上記遮断弁において、上記中央部ではそのケース内方側に上記接続板が接しており、且つ上記環状凹部のさらに外周の周縁部では上記接続板が上記遮断弁から離間しているとともに、該周縁部のケース外方側に上記外部端子が接している。さらに、かかる態様の密閉型電池は、上記密閉型電池の異常時には、上記ケース内で発生したガスが上記ガス流通孔を通り、上記離間により上記周縁部と上記接続板との間に形成された空間内に収容され、該収容されたガスによる該空間の内圧上昇に伴って該環状凹部が切断されるように構成されている。
かかる構成の密閉型電池では、上記接続板を備えることにより、上記中央部で遮断弁との接続面積を確保することができ、他方、上記周縁部と接続板との間に形成された空間内に収容されたガスの圧力で上記遮断弁の環状凹部を凸状反転させて切断することを確実に行うことができる。
また、ここに開示されるいずれかの密閉型電池は、大電流の放電に適することから、車両に搭載される電池として好適に利用され得る。したがって本発明によると、ここに開示されるいずれかの電池(例えばリチウムイオン電池)を備える車両(例えば自動車)が提供される。
以下、図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態例を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
なお、本明細書において「電池」とは、電気エネルギーを取り出し可能な蓄電デバイス一般を指す用語であって、一次電池および二次電池を含む概念である。また、「二次電池」とは、リチウムイオン電池、金属リチウム二次電池、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池等のいわゆる蓄電池ならびに電気二重層キャパシタ等の蓄電素子を包含する概念である。ここに開示される技術は、典型的には密閉型の二次電池に好ましく適用される。
特に限定することを意図したものではないが、以下では捲回型の電極体(捲回電極体)と非水電解質(典型的には液状電解質、すなわち電解液)とを円筒型のケース(容器)に収容した形態の密閉型リチウムイオン電池を例として本発明を詳細に説明する。なお、以下の図面において、同じ作用を奏する部材、部位には同じ符号を付し、重複する説明は省略または簡略化することがある。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は、必ずしも実際の寸法関係を正確に反映するものではない。
以下、図1〜2を参照しながら、本実施形態に係るリチウムイオン電池2の構成を説明する。図1は、電流遮断機構4が作動する前の状態(正常時)のリチウムイオン電池2の要部を示す断面図である。図2Aは、同じく電流遮断機構4が作動する前の状態のリチウムイオン電池2における遮断弁30の平面図であり、図2Bは、図2AのII−II線断面図である。
本実施形態に係るリチウムイオン電池2は、図1に示すように、従来の一般的なリチウムイオン電池と同様、典型的には所定の電池構成材料(正負それぞれの集電体に活物質が保持された正極および負極、セパレータ等)を具備する電極体50が適当な電解液(図示せず)とともに電池ケース3に収容された構成を有する。ケース3は、開口部を有するケース本体10と、その開口部を塞ぐ蓋体20とを備える。
ケース本体10は、後述する電極体50を収容し得る形状であればよく、本実施形態では軸方向の一端が開口した円筒形状(すなわち有底円筒形状)である。ケース本体10を構成する材質としては、従来のリチウムイオン電池で使用されるものと同様の材質のもの(例えばアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケルメッキ鋼など)を適宜採用することができ、特に制限はない。本実施形態のケース本体10はニッケルメッキ鋼板製である。また、電極体50の各電極(内部電極)における外部端子への接続については、例えば、図示しない負極側では、電極体50を構成する負極(典型的には、負極活物質を保持する負極集電体)に接続された負極集電板がケース底部(電池使用時または注液時に鉛直方向の下部になる部位をいう。以下同じ。)の内面に接合されることによりケース本体10が負極側の外部端子を兼ねるように構成されている。また、電極体50を構成する正極(典型的には、正極活物質を保持する正極集電体)には正極リード部材55が接続されており、この正極は、該正極リード部材55、後述の電流遮断機構4を構成する接続板22および遮断弁30を介して正極外部端子(キャップ28)に電気的に接続されている。
蓋体20は、概ね円板状の金属板からなり、正極リード部材55を介して電極体50と電気的に接続される接続板22と、該接続板22の上部(すなわち、ケース外方側。以下同じ。)に配置された金属製の遮断弁30と、該遮断弁30の上部に配置されて外部正極端子として機能するキャップ28であって適当な箇所に通気孔29が形成されたキャップ28とを備える。接続板22と遮断弁30の間には、ガスケット21が挟まれた状態で配置されている。上記構成の蓋体20を接続板22側からケース本体10の上記開口部に配置(挿入)し、例えば絶縁性樹脂製の絶縁封止材12を介して蓋体20の外周部分にケース本体10の開口端部をかしめることにより、蓋体20とケース本体10との間を絶縁するとともに、ケース本体10の開口部を気密に封止してケース3の密閉構造が構築されている。
接続板22において、その中央部分には、例えばプレス成形により、ケース3の外方側に向けて隆起(突出)した導通部24であって平坦な頂面部分25を備えた導通部24が形成されている。導通部24は、ケース3に収容された電極体50のうち少なくとも一方の電極(本実施形態では正極)と導通している。具体的には、金属板からなる正極リード部材55の一端を上記電極に溶接などにより固定し、他端を接続板22の下側面に固定することにより、正極リード部材55を介して上記電極体50(における正極)と接続板22(における導通部24)とが電気的に接続される。本実施形態にかかる接続板22では、上記導通部24がケース3の外方に隆起した形状であることにより、上記接続板22よりもケース内方側の空間、すなわち電極体50を収容する空間が広くなるように構成されている。
また、上記導通部24の外周には、所定箇所(少なくとも一箇所、典型的には複数箇所)にガス流通孔27が穿孔された外周部26が形成されている。本実施形態では、図2Aに示されるようにガス流通孔27は接続板22に4箇所形成されている。上記導通部24では、その上側(ケース3外方側、以下同じ。)面全面が、後述の遮断弁30の中央部32および該中央部32の外周に隣接する環状凹部34に接触しており、特に上記頂面部分25では上記中央部32に接合(例えば溶接)されている。
一方、上記のような構成の接続板22の上部に配置される遮断弁30において、その中央部分には、上記接続板22における導通部24の頂面部分25に対応する平坦な中央部32が(例えばプレス成形により)形成されている。そして、該中央部32の下側(ケース3内方側、以下同じ)面全体が上記頂面部分25の上側面と接合されている。
上記中央部32の外周には、ケース3の内方側に向けて(本実施形態では谷状に)凹んだ環状凹部34が形成されている。環状凹部34は、最も凹んだ谷底部35と、その両側の傾斜面部37とから構成される。上記谷底部35には、刻印(切れ目)35aが形成されていることが好ましい。また、該環状凹部34の傾斜面部37のうち中央部32に隣接する側の傾斜面部37aは、上記接続板22の隆起した導通部24の傾斜した側面部分に接触しており、このため、上記中央部32と傾斜面部37aによって、上記導通部24の上側面全体は、その面形状に沿って覆われている。このとき上記谷底部35は、上記接続板22の導通部24と外周部26の境界部分で該接続板22に当接している。
上記遮断弁30における環状凹部34のさらに外周には、後述のキャップ28に接続(接合)される(典型的には平坦な)周縁部38が形成されている。この周縁部38は、上記接続板22の外周部26の上部に位置するが、該外周部26とは離間しているため、かかる周縁部38と外周部26との間には、上記環状凹部34における周縁部38側の傾斜面部37bにより内周側が閉じた環状の隙間が形成されている。さらに、上記環状の隙間の外周側、すなわち該周縁部38および外周部26の絶縁封止材12に臨む(接する)側にはガスケット21が配置されており、該ガスケット21は、上記周縁部38と外周部26との間に挟まれている。このことにより、上記環状の隙間には、遮断弁30と接続板22とガスケット21によって囲まれた空間42が形成される。かかる空間42を囲む外周部26は、所定箇所に上記ガス流通孔27を備えており、該空間42は、後述するように、ケース3(ケース本体10)内で発生したガスの一部をガス流通孔27から流入させて収容するためのガス収容空間42となっている。
本実施形態に係るキャップ28は、図1に示されるように、例えば金属板をプレス成形により、ケース本体10の外径に対応する直径の円板形状であって、その中央部分がケース外方側に突出した形状(断面視で皿状)に形成されている。また、かかるキャップ28の外周部分は、上記遮断弁30における周縁部38の上側面に接合(例えば溶接)されている。また、かかるキャップ28の上記中央の突出部分の側面には、ケース3内で発生したガスを排出させるための通気孔29が形成されている。
上記接続板22と遮断弁30(すなわち頂面部分25と中央部32)、および該遮断弁30(周縁部38)とキャップ28の接合方法については、それぞれ従来公知の方法を用いることができ、特に限定されないが、典型的には溶接を好ましく用いることができる。溶接の種類としては、いずれの接合の場合も、例えば、圧接(大きな機械的圧力を加えて行う溶接)が好ましく、より好ましくは常温圧接(例えば、摩擦圧接(摩擦溶接)や超音波圧接)、あるいは抵抗溶接(例えば、アプセット溶接やフラッシュ溶接等の突合せ抵抗溶接)等が挙げられる。また、拡散接合や摩擦攪拌接合等の固相接合(接合時の母材の加圧、非加圧を問わない)でもよい。本実施形態では超音波圧接により接合している。
以上のようにして、本実施形態では、電極体50を構成する正極は、該電極体50側から接続板22および遮断弁30を経て正極外部端子であるキャップ28へと電気的に接続されている。電池2の正常時には、かかる導電経路を介して電極体50の正極とキャップ28との導通が確保されている。
次に、図1〜図3を参照しながら、電流遮断機構4の作動を具体的に説明する。図3Aは、電流遮断機構4が作動する前の状態における環状凹部34を示す断面側面図である。図3Bは、電流遮断機構4が作動中で環状凹部34が凸状に反転している状態を示す断面側面図である。図3Cは、電流遮断機構4が作動した後の状態(電流が遮断された状態)における環状凹部34を示す断面側面図である。なお、図3A〜Cにおいては、遮断弁30、接続板22およびガスケット21に対して断面表示をしていない。
図1および図3Aに示されるように、リチウムイオン電池2が正常運転電圧範囲内の充放電サイクルで運転されている場合(すなわち正常運転時)において、遮断弁30の中央部32は導通部24の頂面部分25と接合しており、且つ環状凹部34における上記中央部32側の傾斜面部37aは上記導通部24(の傾斜した側面部分)に接触している状態にある。
次に、例えばリチウムイオン電池2が、使用環境により正常運転電圧範囲を逸脱して過充電または過放電状態に陥り、電極体50からガスが発生した場合には、ケース3の内圧が上昇し、その発生ガスの一部が、上記接続板22における外周部26のガス流通孔27を通り抜け、上記外周部26と上記遮断弁30の周縁部38とガスケット21により閉じられたガス収容空間42に流入して収容される。
図3Bに示されるように、上記ガス内圧上昇が進行すると、上記ガス収容空間42の内圧上昇も同様に進行する。このことにより、ケース内方に凹んでいた環状凹部34は、上記空間42内のガス圧により徐々に押し上げられ、上記導通部24と接触していた傾斜面部37aはもう一方の傾斜面部37bとともに該導通部24から離間する。このとき、かかる環状凹部34はケース3外方に凸状に反転(突出)するように離間し、典型的には正常運転時に最も凹んでいた谷底部35が最も盛り上がるように反転する。
上記ガスの内圧上昇がさらに進行すると、図3Cに示されるように、上記反転した環状凹部34は、(典型的には最も突出した上記谷底部35周辺において)切断(破断)される。該谷底部35に刻印35aが形成されていると、上記環状凹部34は、より低い内圧状態でも刻印35aの形成部から破断され易いので好ましい。したがって、キャップ28と接合(接続)されている該遮断弁30の周縁部38と、接続板22の導通部24と接合されている該遮断弁30の中央部32とが分断されるため、導通が断たれて電流が遮断される。
また、上記ガス収容空間42に収容されていたガスは、上記環状凹部34が破断されると同時に、上記環状凹部34(遮断弁30)の破断した箇所を通り抜け、キャップ28の通気孔29からリチウムイオン電池2の外部へ放出される。なお、図中の矢印は上記ガスがガス収容空間42から抜ける(排出される)方向を示している。
本実施形態の電流遮断機構4の構成によれば、その導通経路において、遮断弁30と接続板22との接合により導通している中央部32と、切断(破断)により電流が遮断される環状凹部34とが一致していない。この結果、遮断弁30と接続板22とが中央部32の全面において接合されていることにより、遮断弁30と接続板22との通電面積(接合面積、本実施形態では溶接面積)を大きくして大電流を通電可能にできるとともに、環状凹部34を破断させるのみで電流が遮断されることから電流遮断機構4を作動させるためのケース3の内圧(作動圧力)を比較的小さい状態、すなわち内圧上昇が比較的小さい異常モードの早期の段階で、電流を遮断することが可能となる。電流を遮断するタイミングは、例えば、遮断弁30の材質、環状凹部34における遮断弁30の厚み、上記刻印35aにおける切込みの幅や深さ等を適宜変更し、上記環状凹部34の破断のし易さを調整することによって、所望のタイミングで遮断することができる。また、遮断弁30の中央をケース外方に隆起させた形状とすることにより、上記中央部32の外周に隣接する環状凹部34は、よりケース外方に向けて凸状に反転し易くなっている。
したがって、このような電流遮断機構を備えた密閉型電池(リチウムイオン電池2)では、所望の大電流(例えば10A〜150A)を通電可能な程度にまで遮断弁30と接続板22との接合面積(通電面積)を大きくしても(典型的には、直径30mmの円板状の遮断弁30では、凡そ2000mm〜2500mm)、適切なタイミングで環状凹部34を破断させて電流を遮断することができる。
また、電流を遮断するための環状凹部34は遮断弁30と一体的なものであり、ケース3内で発生したガスの内圧上昇以外の他の要因、例えば振動等の要因によって破断される可能性は低い。このため、本実施形態のリチウムイオン電池2は、電流遮断機構4を精確に作動させる(作動タイミングのバラツキを抑える)ことのできる作動確実性(作動精度)に優れた電池となり得る。このように、本実施形態によると、電流遮断機構4の機能低下を防ぎつつ、大電流を通電可能な電池2が提供される。
以下、本実施形態に係るリチウムイオン電池2においてケース3に収容される電極体50について説明する。この電極体50は、通常のリチウムイオン電池の捲回電極体と同様、シート状の正極集電体に正極活物質層が保持された正極(正極シート)と、シート状の負極集電体に負極活物質層が保持された負極(負極シート)とをシート状のセパレータ(セパレータシート)を介して重ね合わせ、次いで捲回することにより構成されている。捲回される正極シートにおいて、その長手方向に沿う一方の端部には正極活物質層が付与されずに正極集電体が露出しており、一方、捲回される負極シートにおいても、その長手方向に沿う一方の端部は負極活物質層が付与されずに負極集電体が露出している。このことにより、捲回電極体50の長手方向(すなわち捲回軸方向)の一端には上記露出した正極集電体(正極露出端部)が積層しており、他端には上記露出した負極集電体(負極露出端部)が積層している。ここで、かかる電極体50は、上記正極露出端部および負極露出端部において、その各端面上に正負の各集電板が(例えば溶接により)接続されている構成であってもよい。なお、かかる構成の電極体50を備えた電池では、該正極に接続された正極集電板と接続板22とが正極リード部材55を介して接続されている。
かかる捲回電極体50を構成する正極シートおよび負極シートの構成材料および部材自体は、従来のリチウムイオン電池に備えられる電極体と同様でよく、特に制限はない。例えば、正極シートを構成する正極集電体としては、導電性の良好な金属からなるシート材を用いることができる。例えば、アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする合金製の導電性部材(好ましくはアルミニウム箔)が挙げられる。また、正極活物質層の主成分たる電極活物質としては、従来からリチウムイオン電池に用いられる物質の一種または二種以上を特に限定なく使用することができる。例えばリチウムニッケル系複合酸化物(典型的にはLiNiO)、リチウムコバルト系複合酸化物(典型的にはLiCoO)、リチウムマンガン系複合酸化物(典型的にはLiMn)等のリチウム遷移金属複合酸化物が挙げられる。
一方、負極シートを構成する負極集電体としては、例えば銅等の金属からなるシート材(好ましくは銅箔)を用いることができる。また、負極活物質層の主成分たる電極活物質としては、従来からリチウムイオン電池に用いられる物質の一種または二種以上を特に限定なく使用することができる。例えば、グラファイトカーボンやアモルファスカーボン等の炭素系材料が挙げられる。
正極シートおよび負極シートは、上記各電極活物質を適当な溶媒に分散させた組成物をそれぞれの集電体上に付与し、該組成物を乾燥させることにより好ましく作製され得る。なお、必要に応じて、導電材、結着材、及び増粘材等を上記組成物に添加することができる。
また、セパレータシートとしては多孔質ポリオレフィン系樹脂で構成されたものが挙げられる。なお、電解質として固体電解質もしくはゲル状の電解質を使用する場合には、一般的な樹脂製のセパレータシートが不要な場合(すなわちこの場合には電解質自体がセパレータとして機能し得る。)があり得る。
捲回電極体50とともにケース3内に収容される電解質としては、従来からリチウムイオン電池に用いられる非水電解液と同様のものを特に限定なく使用することができる。例えば、LiPF等のリチウム塩(支持塩)をジエチルカーボネートとエチレンカーボネートとの混合溶媒(例えば質量比1:1)に適当な濃度(例えば濃度1M)で溶解させた非水電解液を用いることができる。
上記実施形態のリチウムイオン電池2において、電極体50の正極からキャップ28(正極外部端子)に至る導電経路を形成する部材(電極体50の正極と接続板22を接続するリード部材、接続板22、遮断弁30、およびキャップ28)の構成材料としては、正極集電体と同様の金属材料を好ましく採用し得る。例えば、上記導電経路形成部材をアルミニウム製とすることが好ましい。正極集電板を用いる際には、該集電板もアルミニウム製であることが好ましい。
また、上記実施形態のリチウムイオン電池2において、絶縁封止材12およびガスケット21を構成する材料としては、使用する電解液および異常モード時に発生し得るガスに対して耐性を示す絶縁性の樹脂材料またはエラストマー材料を用いることが好ましい。例えば、パーフロロアルコキシアルカン(PFA)、ポリテトラフロロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK)、ポリエーテルケトンケトン樹脂(PEKK)、ポリエーテルスルホン樹脂(PES)等の樹脂材料を好ましく採用することができ、エラストマー材料としてはブチルゴム、エチレンプロピレンゴム等を好ましく採用することができる。
以上、本発明を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、もちろん種々の改変が可能である。例えば、図4Aおよび図4Bに示されるように、接続板122の導通部124と遮断弁130の中央部134とがケース内方に向けて凹んでおり、かかる中央部134の底面部分全面が接続板122に接合されている形態であってもよい。
以上の実施形態では正極側の導電経路に電流遮断機構を設ける例につき説明したが、負極側の導電経路(電極体を構成する負極から負極側の外部端子に至る経路)に電流遮断機構を設けてもよい。例えば、上述した各実施形態において正極と負極とを逆にしてもよい。負極側の導電経路に電流遮断機構を設ける場合、該導電経路を構成する部材としては、負極集電体と同様の金属材料(例えば銅)を好ましく採用し得る。
また、正極側と負極側との双方にそれぞれ独立して電流遮断機構を設けることにより、一つの電池に対して複数の電流遮断機構を設けてもよい。このように複数の電流遮断機構を設けることにより、異常時における電流遮断性能の信頼性をより高めた電池を提供することができる。これら複数の電流遮断機構の作動温度を互いに異ならせてもよい。また、本実施形態に係る電流遮断機構(すなわち内圧上昇により作動するタイプの電流遮断機構)と、温度上昇により作動するタイプの電流遮断機構とを併用してもよい。
また、電池の種類は上述したリチウムイオン電池に限られず、電極体構成材料や電解液の組成が異なる種々の電池であり得る。例えば、ニッケル水素電池、電気二重層キャパシタ(すなわち物理電池)等にも本発明の構成を好ましく適用することができる。特に好ましい適用対象としてリチウムイオン電池が挙げられる。リチウムイオン電池は高エネルギー密度で高出力を実現できる電池であるため、高性能な電源、特に車両搭載用電源を構築することができる。
ここに開示される密閉型電池は、上述のように、大電流放電(高出力)が可能であることから、特に自動車等の車両に搭載されるモータ(電動機)用電源として好適に使用され得る。したがって、例えば図5に模式的に示すように、かかる密閉型電池2(当該電池2を複数個直列に接続して形成される組電池の形態であり得る。)を電源として備える車両(典型的には自動車、特にハイブリッド自動車、電気自動車等のような電動機を備える自動車)1が提供され得る。
本発明の一実施形態に係る密閉型電池における電流遮断機構作動前の状態の要部を示す断面図。 本発明の一実施形態に係る密閉型電池における電流遮断機構作動前の遮断弁の平面図。 図2AのII−II線断面図。 電流遮断機構作動前の状態における環状凹部を示す断面側面図。 電流遮断機構作動中で環状凹部が凸状に反転している状態を示す断面側面図。 電流遮断機構作動後の状態における環状凹部を示す断面側面図。 本発明の他の実施形態に係る密閉型電池における電流遮断機構作動前の遮断弁の平面図。 図4AのIV−IV線断面図。 本発明に係る密閉型電池を搭載した車両を模式的に示す側面図。
符号の説明
1 車両
2 リチウムイオン電池
3 電池ケース(ケース)
4 電流遮断機構
10 ケース本体
12 絶縁封止材
20 蓋体
21 ガスケット
22 接続板
24 導通部
25 頂面部分
26 外周部
27 ガス流通孔
28 キャップ
29 通気孔
30 遮断弁
32 中央部
34 環状凹部
35 谷底部
35a 刻印
37 傾斜面部
38 周縁部
42 ガス収容空間
50 電極体
55 正極リード部材

Claims (5)

  1. 正負の電極を有する電極体がケースに収容された密閉型電池であって、
    前記電極の少なくとも一方と前記ケース外部に露出する外部端子とを結ぶ導電経路を分断することで前記電極と前記外部端子との導通を遮断する電流遮断機構を備え、
    前記電流遮断機構は、前記電極と外部端子とを電気的に接続し且つケース内外のガス流通を遮断する遮断弁を備えており、
    該遮断弁は、前記電極と導通する中央部と、該中央部の外周に形成されてケース内方へ凹んだ環状凹部とを有しており、前記ケースの内圧が上昇した際には、該環状凹部が切断されることにより、前記電極と外部端子との導通が遮断されるように構成されている、密閉型電池。
  2. 前記遮断弁は、前記内圧上昇に伴い前記環状凹部がケース外方に凸状に反転して切断される、請求項1に記載の密閉型電池。
  3. 前記環状凹部には、その谷底部分に前記切断を助長するための刻印が形成されている、請求項1または2に記載の密閉型電池。
  4. 前記電極体と前記遮断弁とを電気的に接続する接続板であって少なくとも一つのガス流通孔を有する接続板を備えており、
    前記導電経路は、前記電極体から接続板、および該接続板上に配置された前記遮断弁を経由して、さらに該遮断弁上に配置された前記外部端子に至っており、
    前記遮断弁において、前記中央部ではそのケース内方側に前記接続板が接しており、且つ前記環状凹部のさらに外周の周縁部では前記接続板が前記遮断弁から離間しているとともに、該周縁部のケース外方側に前記外部端子が接しており、
    ここで、前記密閉型電池の異常時には、前記ケース内で発生したガスが前記ガス流通孔を通り、前記離間により前記周縁部と前記接続板との間に形成された空間内に収容され、該収容されたガスによる該空間の内圧上昇に伴って該環状凹部が切断されるように構成されている、請求項1〜3のいずれかに記載の密閉型電池。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の密閉型電池を備えた車両。
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