JP2010073422A - セラミックヒータ及びセラミックヒータの製造方法 - Google Patents

セラミックヒータ及びセラミックヒータの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 発熱抵抗体の発熱部の通電耐久性を確保しつつ、発熱抵抗体の低消費電力化を実現できるセラミックヒータ及びセラミックヒータの製造方法を提供すること。
【解決手段】 セラミックヒータ101は、軸線AX方向に延びる直棒状の絶縁基体103と、これに埋設された発熱部105h及びリード部105r1,105r2を有する発熱抵抗体105とを備える。発熱部105hは、U字状に曲げ返された形態で、自身の延伸方向ESに直交する各横断面YDが互いの同じとなる形態をなす。そして、発熱部105hの厚みをt(mm)、幅をH(mm)としたとき、発熱部105hは、t>Hを満たす形態とされている。
【選択図】 図8

Description

本発明は、絶縁性セラミックからなる直棒状の絶縁基体と、この絶縁基体に埋設された発熱抵抗体とを備えるセラミックヒータ、及び、このようなセラミックヒータの製造方法に関する。その中でも特に、発熱抵抗体が、絶縁基体の先端部に埋設され、導電性セラミックからなり、通電により発熱する発熱部と、絶縁基体に埋設され、発熱部から軸線方向基端側に延びて発熱部に通電するリード部とを有するセラミックヒータ、及び、このようなセラミックヒータの製造方法に関する。
従来より、絶縁性セラミックからなる直棒状の絶縁基体と、この絶縁基体に埋設された発熱抵抗体とを有するセラミックヒータが知られている。発熱抵抗体の形態としては、絶縁基体の先端部に埋設され、導電性セラミックからなり、通電により発熱する発熱部と、絶縁基体に埋設され、発熱部から基端側に延びて発熱部に通電するリード部とを有するものがある。更に、発熱部の形態としては、U字状に曲げ返された形態をなし、その2つの端部の間に位置する中間部が、この2つの端部よりも先端側となる姿勢に配置されたものがある。例えば、特許文献1の図1等にこのような形態のセラミックヒータが開示されている。従来の発熱部については、その幅Hが厚みtよりも大きい形態とされていた。
特開2006−24394号公報
しかしながら、上記のようなU字状をなす発熱部では、通電時の電流密度に偏りが生じる。具体的には、電流は発熱部の内部を最短距離で流れようとするため、U字状をなす発熱部の内側部分は、外側部分よりも電流が多く流れる。つまり、発熱部の内側部分ほど電流密度が高く、外側部分ほど電流密度が低くなる。従って、このような発熱部では、発熱温度にも偏りが生じ、内側部分ほど発熱温度が高くなり、外側部分ほど発熱温度が低くなる。
また、セラミックヒータにおいては、ヒータの達する温度は維持しつつ、消費電力をできる限り小さくしたいという要請がある。このような発熱抵抗体の低消費電力化を実現するには、発熱部の断面積を小さくして、局所的に発熱させるのが好ましい。しかるに、U字状をなす発熱部では、上記のように発熱温度に偏りが生じるので、発熱部の断面形状を相似的に縮小して、その断面積を小さくしたのでは、発熱部の通電耐久性が低下しがちになる。このため、発熱部の断面積はある程度大きくせざる得ず、発熱部の通電耐久性と発熱抵抗体の低消費電力化とを両立させることは困難であった。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、発熱抵抗体の発熱部の断面積を小さくしても、発熱部の通電耐久性を確保できるセラミックヒータ、及び、このようなセラミックヒータの製造方法に関する。
その解決手段は、絶縁性セラミックからなり、軸線方向に自身の基端部から先端部まで延びる直棒状の絶縁基体と、前記絶縁基体の前記先端部に埋設され、導電性セラミックからなり、通電により発熱する発熱部、及び、前記絶縁基体に埋設され、前記発熱部から前記軸線方向基端側に延び、発熱部に通電するリード部、を有する発熱抵抗体と、を備えるセラミックヒータであって、前記発熱部は、前記軸線を含む仮想基準平面に沿ってU字状に曲げ返され、かつ、自身が延びる延伸方向に直交する各横断面の形態が互いに同じになる形態を有し、2つの端部の間に位置する中間部が、この2つの端部よりも前記軸線方向先端側となる姿勢に配置されてなり、前記発熱部の前記仮想基準平面に直交する方向の寸法を厚みt(mm)とし、前記発熱部の、前記仮想基準平面に沿い、かつ、前記延伸方向に直交する方向の寸法を幅H(mm)としたとき、前記発熱部が、t>Hを満たす形態とされてなるセラミックヒータである。
本発明のセラミックヒータでは、U字状をなす発熱部の幅をH(mm)、厚みをt(mm)としたとき、発熱部は、t>Hを満たす形態とされている。発熱部をこのような形態とすることで、発熱部における通電時の電流密度の偏りを従来よりも小さくできる。何故ならば、U字状をなす発熱部は、前述したように、その外側部分よりも内側部分に電流が多く流れるため、内側部分ほど電流密度が高く、外側部分ほど電流密度が低くなる。しかし、本発明のセラミックヒータでは、この発熱部は、厚みtに比して幅Hが小さい形態のため、この電流密度の偏りを、t<Hとなっていた従来のセラミックヒータの発熱部よりも小さくできる。このため、発熱部の発熱温度の偏りも従来よりも小さくでき、発熱部の通電耐久性を従来よりも向上させることができる。従って、発熱部の断面積を小さくして、発熱抵抗体の低消費電力化を実現しながらも、発熱部の通電耐久性を確保できる。
また、発熱部を上述の形態とすることにより、発熱部のうち最高温度に昇温する部位を、t<Hとなっていた従来の発熱部よりも、相対的に先端側に位置させることができる。このため、セラミックヒータの絶縁基体の先端部のうち最高温度となる部位も、従来よりも相対的に先端側に位置させることができる。従って、例えば、このセラミックヒータをグロープラグに用いた場合、先端側をより高い温度に発熱させることにより、エンジンの始動性を向上させることができる。
図31を参照しつつ具体的に説明する。この図31は、軸線AXを含み、仮想基準平面HHに垂直な平面で切断したセラミックヒータの先端部の縦断面図である。この図31では、本発明のセラミックヒータ(t>H)と従来のセラミックヒータ(t’<H’)の外形を一致させ、本発明に係る発熱抵抗体15と従来技術に係る発熱抵抗体55の発熱部15h,55hの位置を比較できるように示してある。
本発明のセラミックヒータでは、発熱部15hを上述の形態とすることにより、発熱部15hのうち最高温度に昇温する部位15hx、即ち、最も電流密度が高くなる部位15hxを、従来におけるセラミックヒータの発熱部55hの最高温度となる部位55hxよりも、先端側(図中、下方)に移動させることができる。
加えて、発熱部15hの延伸方向に直交する横断面の断面積を、従来の発熱部55hと等しいとすると、発熱部15hから絶縁基体13の表面までの径方向(図31中、左右方向)の距離を、従来の発熱部55hから絶縁基体13の表面までの径方向の距離よりも、小さくできる。
これにより、発熱部15hと絶縁基体13の表面との温度差を小さくできる。絶縁基体13の表面温度を従来と同じ大きさにするならば、上記温度差が小さくなった分だけ、発熱部15hでの発熱温度を従来よりも低くできるので、その結果、発熱部15hの耐久性を向上させることができる。
なお、「セラミックヒータ」としては、例えば、グロープラグに用いるセラミックヒータや、ガスセンサのセンサ部を加熱するのに用いるセラミックヒータなどが挙げられる。
「発熱抵抗体」は、上記の要件を満たす発熱部及びリード部を有していればよく、発熱部は導電性セラミックからなるが、リード部は、例えば、導電性セラミックからなっていても、或いは、タングステン線などの金属材料からなっていてもよい。
「発熱部」の横断面の形態は、例えば、半円状、楕円状、長円状、矩形状、台形状、多角形状などが挙げられる。
発熱部の「幅H」は、発熱部の最大幅を指す。従って、発熱部の幅が厚み方向に異なる場合には、その寸法の最大値が「幅H」となる。
発熱部の「厚みt」は、発熱部の最大厚みを指す。従って、発熱部の厚みが幅方向に異なる場合には、その寸法の最大値が「厚みt」となる。
更に、上記のセラミックヒータであって、前記発熱抵抗体は、その全体が導電性セラミックからなるセラミックヒータとすると良い。
発熱抵抗体のリード部は、その抵抗を小さくするなどの目的から、タングステン線などの金属材料で形成することが考えられる。しかしながら、タングステン線等は、絶縁基体との界面で反応を生じるおそれがある。また、タングステン線等は、熱膨張係数が発熱部を構成する導電性セラミックよりも大きいため、タングステン線等と発熱部との接続部分で強度が低下するおそれもある。
これに対し本発明では、発熱抵抗体の全体が導電性セラミックにより形成されている。このため、上記のようにタングステン線等を用いた場合の問題が生じない。
なお、発熱抵抗体の全体を導電性セラミックにより形成すると、リード部にタングステン線等を用いる場合に比して、リード部の抵抗が大きくなりがちになる。このようなセラミックヒータについて、発熱部で集中して発熱させるには、発熱部の抵抗を高くすべく、その横断面積を小さくしたい。そこで、前述の発明を適用すれば、発熱部の横断面積を小さくしても、発熱部の通電耐久性を確保できるので、発熱部の通電耐久性を確保しつつ、発熱抵抗体の低消費電力化を図ることが可能となる。
なお、「発熱抵抗体」は、その全体が導電セラミックからなるものであればよく、その全体が同一組成の導電性セラミックからなるものが挙げられる。或いは、発熱部とリード部とで導電性セラミックの組成を変えるなど、複数種の導電性セラミックからなるものでもよい。
更に、上記のセラミックヒータであって、前記発熱抵抗体は、その全体が同一組成の導電性セラミックからなり、前記リード部は、前記軸線方向に延びる直棒状をなし、前記軸線方向に直交する各横断面の形態が互いに同じとなる形態を有する一対の棒状部と、この棒状部と前記発熱部の前記端部との間に位置して両者を繋ぐ連結部であって、前記軸線方向の寸法が前記棒状部及び前記発熱部よりも小さい一対の連結部と、を有し、前記発熱部の横断面の断面積をSh(mm2 )、前記リード部の前記棒状部の横断面の断面積をSr(mm2 )としたとき、前記発熱抵抗体は、1/25.5≦Sh/Sr≦1/2.6を満たす形態とされてなるセラミックヒータとすると良い。
発熱部の横断面の断面積をSh(mm2 )、リード部の棒状部の横断面の断面積をSr(mm2 )とする。発熱抵抗体がSh/Sr<1/25.5を満たす形態の場合には、絶縁基体の横断面の断面積に対する発熱抵抗体の横断面の断面積Shの割合が小さすぎるため、絶縁基体の上記横断面における表面温度が位置ごとに大きくばらつくことがある。
一方、発熱抵抗体がSh/Sr>1/2.6を満たす形態の場合には、発熱部の断面積が大きすぎるために、消費電力が大きくなってしまう。また、一般に絶縁基体よりも発熱抵抗体の方が熱膨張係数が大きく、また、発熱抵抗体の中でも特に発熱部は発熱が大きい。このため、発熱部の断面積Shが大きくなると、熱膨張係数の違いによる応力も大きくなり、発熱部が損傷しやすく、通電耐久性が低下するおそれがある。
これに対し本発明のセラミックヒータでは、発熱抵抗体が1/25.5≦Sh/Sr≦1/2.6を満たす形態とされている。発熱抵抗体がSh/Sr≦1/25.5を満たすことにより、絶縁基体の横断面において表面温度が位置ごとに大きくばらつくことを抑制できる。また、発熱抵抗体がSh/Sr≦1/2.6を満たすことにより、消費電力を十分に小さくできる。
また、他の解決手段は、絶縁性セラミックからなり、軸線方向に自身の基端部から先端部まで延びる直棒状の絶縁基体と、前記絶縁基体の前記先端部に埋設され、通電により発熱する発熱部であって、前記軸線を含む仮想基準平面に沿ってU字状に曲げ返され、かつ、自身が延びる延伸方向に直交する各横断面の形態が互いに同じになる形態を有し、2つの端部の間に位置する中間部が、この2つの端部よりも前記軸線方向先端側となる姿勢に配置されてなる発熱部、及び、前記絶縁基体に埋設され、前記発熱部から前記軸線方向基端側に延び、発熱部に通電するリード部、を有し、全体が導電性セラミックからなる発熱抵抗体と、を備えるセラミックヒータの製造方法であって、未焼成絶縁性セラミックからなり、主面、及び、この主面に凹設され、前記発熱抵抗体に対応した開口形状をなす抵抗体対応凹部であって、前記発熱部に対応したU字状の開口形状をなす発熱部対応凹部を少なくとも含む抵抗体対応凹部を有し、焼成後に前記絶縁基体の一部となる未焼成絶縁基体を、プレス成型する未焼成基体プレス成型工程であって、前記発熱部対応凹部の深さをt1(mm)とし、前記発熱部対応凹部の内側開口縁と外側開口縁との間の距離を開口幅H1(mm)としたとき、t1>H1を満たす形態の前記発熱部対応凹部を含む前記抵抗体対応凹部を形成する未焼成基体プレス成型工程と、スクリーン印刷により、前記未焼成絶縁基体の前記抵抗体対応凹部に未焼成導電性セラミックペーストを印刷充填して、焼成後に前記発熱部となる未焼成発熱部、及び、焼成後に前記リード部の少なくとも一部となる未焼成リード部からなり、焼成後に前記発熱抵抗体の一部又は全部となる未焼成発熱抵抗体を形成する印刷工程であって、前記未焼成発熱部の、前記主面に直交する方向の寸法を厚みt2(mm)とし、前記未焼成発熱部の、前記主面に沿い、かつ、自身の延びる延伸方向に直交する方向の寸法を幅H2(mm)としたとき、t2>H2を満たす形態の前記未焼成発熱部を含む未焼成発熱抵抗体を形成する印刷工程と、前記印刷工程後の前記未焼成絶縁基体及び前記未焼成発熱抵抗体を用いて、焼成後に前記セラミックヒータとなる未焼成セラミックヒータを形成し、これを焼成して、前記セラミックヒータを形成する焼成工程と、を備えるセラミックヒータの製造方法である。
本発明の製造方法では、焼成後に絶縁基体の一部となる未焼成絶縁基体をプレス成型する未焼成基体プレス成型工程において、U字状の開口形状をなす発熱部対応凹部の深さをt1(mm)、開口幅をH1(mm)としたとき、t1>H1を満たす形態の発熱部対応凹部を含む抵抗体対応凹部を形成する。そして、このような形態の抵抗体対応凹部を有する未焼成絶縁基体に、焼成後に発熱抵抗体の一部又は全部となる未焼成発熱抵抗体を印刷形成する印刷工程において、未焼成発熱部の幅をH2(mm)、厚みをt2(mm)としたとき、t2>H2を満たす形態の未焼成発熱部を含む未焼成発熱抵抗体を形成する。
このような形態の未焼成発熱部を形成すれば、焼成後の発熱部も、その幅をH(mm)、厚みをt(mm)とすると、t>Hを満たす形態に形成される。このような発熱部は、前述したように、通電時の電流密度の偏りを従来よりも小さくできる。このため、発熱部の発熱温度の偏りも従来よりも小さくでき、発熱部の通電耐久性を従来よりも向上させることができる。従って、発熱部の断面積を小さくして、発熱抵抗体の低消費電力化を実現しながらも、発熱部の通電耐久性を確保できる。
また、この発熱部は、前述したように、発熱部のうち最高温度に昇温する部位を、t<Hとなっていた従来の発熱部よりも、相対的に先端側に位置させることができる。このため、セラミックヒータの絶縁基体の先端部のうち最高温度となる部位も、従来よりも相対的に先端側に位置させることができる。従って、例えば、このセラミックヒータをグロープラグに用いた場合、先端側をより高い温度に発熱させることにより、エンジンの始動性を向上させることができる。
なお、本発明における「未焼成セラミックヒータ」の形成方法は、上記の要件を満たす限りにおいて特に限定されない。例えば、印刷工程後の未焼成絶縁基体の主面上に、セラミック粉末、バインダ等を含有するセラミック粒子を載せて、プレス加工等を行うことにより、絶縁基体の残部に相当する未焼成体を形成して、未焼成セラミックヒータを形成する方法がある。
また、絶縁基体の残部に相当する未焼成絶縁体を別途形成しておいて、これを印刷工程後の未焼成絶縁基体の主面に合わせて一体化することにより、未焼成セラミックヒータを形成する方法もある。この場合、別途形成する未焼成絶縁基体に、焼成後に発熱抵抗体の残部となる未焼成発熱抵抗体を形成することができる。
更に、上記のセラミックヒータの製造方法であって、前記未焼成基体プレス成型工程では、前記発熱部対応凹部を構成する壁面のうち、前記内側開口縁から前記発熱部対応凹部の深さ方向に延びる内側壁面を、深さ方向に進むにつれて前記外側開口縁側に向かうテーパ面であって、前記内側開口縁を通り前記主面と直交する仮想開口縁直交面との間に生じるテーパ角が、0.5度以上20度以下であるテーパ面に形成するセラミックヒータの製造方法。
本発明の製造方法では、未焼成基体プレス成型工程において、U字状の開口形状をなす発熱部対応凹部を構成する壁面のうちの内側壁面を、上記のようにテーパ角が0.5度以上をなすテーパ面としているので、プレス後の型抜けが良好となり、生産性を向上させることができる。
一方で、この内側壁面を、上記のようにテーパ角が20度以下をなすテーパ面としているので、焼成後の発熱部は、その内側部分の体積が十分に確保される。このため、この内側部分は、通電時の電流密度が大きくならないので、発熱部の通電耐久性を十分に確保できる。
(実施形態1)
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。図1に、本実施形態に係るセラミックヒータ101を用いたグロープラグ100を示す。また、図2及び図3に、セラミックヒータ101の全体を示す。また、図4に、セラミックヒータの横断面図を示す。更に、図5及び図6に、セラミックヒータ101の先端部101s近傍を示す。また、図7及び図8に、発熱抵抗体105の発熱部105hの先端近傍を示す。
本実施形態1に係るグロープラグ100は、図1に示すように、その軸線AX方向先端側(図1中、下方。以下、単に先端側とも言う。)に、通電より発熱するセラミックヒータ101を有する。このセラミックヒータ101は、図2及び図3に示すように、軸線AX方向に基端部101k(図2及び図3中、上方)から先端部101s(図2及び図3中、下方)まで延びる直棒状(具体的には円柱状)をなす。セラミックヒータ101の全長(軸線AX方向長さ)は42mm、外径は3.3mmである。このセラミックヒータ101は、円柱状をなす絶縁基体103の中に、通電によって発熱する発熱抵抗体105が埋設されたものである。
このうち絶縁基体103は、絶縁性セラミック(具体的には 窒化珪素質セラミック)からなる。この絶縁基体103は、セラミックヒータ101の基端部101kに対応した基端部103kから、セラミックヒータ101の先端部101sに対応した先端部103sまで、軸線AX方向に延びる直棒状(具体的には円柱状)をなす。先端部103sは、最先端に位置して半径r=1.5(mm)の半球状をなす半球状部103saと、この半球状部103saの軸線方向基端側(以下、単に基端側とも言う。)に位置し、直径がR=2r=3.0(mm)、軸線AX方向長さがr=1.5(mm)の円柱状をなす円柱状部103sbとからなる(図5及び図6も参照)。従って、先端部103s全体の軸線AX方向長さは、2r=3.0(mm)である。なお、この絶縁基体103(セラミックヒータ101)は、軸線AX方向に延びる円柱状であるため、軸線AXに直交する方向の最大幅が直径Rである。
絶縁基体103に埋設された発熱抵抗体105は、発熱部105hと、これに繋がる一対のリード部105r1,105r2とから一体的に構成されている。この発熱抵抗体105は、導電性セラミック(具体的には 炭化タングステン)から形成されている。 このうち発熱部105h(図5〜図8参照)は、軸線AXを含む仮想基準平面HHに沿ってU字状に曲げ返された形態をなす。なお、仮想基準平面HHは、図2及び図5において、紙面に沿う面であり、図3及び図6において、軸線AXを通って紙面に直交している面である。また、図4において、左右方向に延びると共に紙面に直交している面である。
この発熱部105hは、自身が延びる延伸方向ESに直交する各横断面YDの形態が互いに同じとなる形態(延伸方向ESに一様な形態)をなしている(図7及び図8参照)。そして、このU字状をなす発熱部105hは、2つの端部105hk1,105hk2が基端側に位置し、2つの端部105hk1,105hk2の間に位置する中間部105hsがこの2つの端部105hk1,105hk2よりも先端側に位置する姿勢に配置されている。
発熱部105hの仮想基準平面HHに直交する方向の寸法を厚みt(mm)とすると、本実施形態1では厚みt=0.50(mm)である。また、発熱部105hの、仮想基準平面HHに沿い、かつ、自身の延伸方向ESに直交する方向の寸法を幅H(mm)とすると、本実施形態1では幅H=0.300(mm)である。従って、この発熱部105hは、t>Hを満たす形態とされている。
具体的には、図7及び図8に示すように、発熱部105hは、第1主面105ha、これに平行な第2主面105hb、これらに直交すると共にこれらを結ぶ内側側面105hc及び外側側面105hdとから構成されている。そして、発熱部105hは、自身の延伸方向ESに直交する各横断面YDがt>Hを満たす矩形状とされている。発熱部105hの各横断面YDの断面積Shは0.15mm2 である。また、発熱部105hの軸線方向長さY3は、1.45mmである(図3参照)。
発熱部105hに繋がる一対のリード部105r1,105r2は、棒状部105rc1,105rc2と、連結部105re1,105re2と、電極部105rd1,105rd2とから一体的に構成されている(図2〜図6参照)。
このうち棒状部105rc1,105rc2は、軸線AX方向に延びる直棒状をなし、軸線AX方向に直交する各横断面の形態が軸線AX方向に一様な形態(具体的には半円柱状)を有する。この棒状部105rc1,105rc2は、後述する連結部105re1,105re2を介して発熱部105hの端部105hk1,105hk2にぞれぞれ繋がる一方、絶縁基体103の基端部103k内まで延設されている。
各々の棒状部105rc1,105rc2の軸線方向長さY1は、39.2mmである(図3参照)。また、各々の棒状部105rc1,105rc2の横断面の断面積Srは、1.45mm2 である。従って、発熱部105hと棒状部105rc1,105rc2との断面積Sh,Srの比は、1/25.5≦Sh/Sr≦1/2.6を満たしている。具体的には、Sh/Sr=1/9.7である。
連結部105re1,105re2は、棒状部105rc1,105rc2と発熱部105hの端部105hk1,105hk2との間に位置して両者を繋いでいる。この連結部105re1,105re2は、先端の断面積が発熱部105hの断面積Shと等しくされている一方、基端の断面積が棒状部105rc1,105rc2の断面積Srと等しくされている。そして、連結部105re1,105re2は、先端側から基端側に進むにつれて、断面積が徐々に大きくなる形態とされている。この連結部105re1,105re2の軸線AX方向長さY2は、0.9mmである(図3参照)。従って、軸線AX方向に見て、連結部105re1,105re2は、棒状部105rc1,105rc2及び発熱部105hよりも短い。
電極部105rd1,105rd2は、棒状部105rc1,105rc2の所定位置から絶縁基体103の外周に延出しており、外部との電気的接続に利用される。この電極部105rd1,105rd2は、概略直方体形状をなしている。このうち一方の電極部105rd1は、絶縁基体103の基端部103kに配置され、一方の棒状部105rc1に接続すると共に、セラミックヒータ101の外部に露出している。また、他方の電極部105rd2は、絶縁基体103の基端部103kよりもやや先端側の所定位置に配置され、もう一方の棒状部105rc2に接続すると共に、セラミックヒータ101の外部に露出している。
なお、この発熱抵抗体105の全体の抵抗値は350mΩである。また、発熱抵抗値105のうち発熱部105hの抵抗値は125mΩ、リード部105r1,105r2の抵抗値は225mΩである。
次に、グロープラグ100のその他の部分について説明する(図1参照)。グロープラグ100は、上述のセラミックヒータ101の基端側部分を保持する筒状の主体金具120を有する。この主体金具120は、先端側に位置し、セラミックヒータ101を保持するヒータ保持部材123と、このヒータ保持部材123の基端側に位置する主体金具本体121とから構成されている。
このうち主体金具本体121は、軸線AX方向に基端部121kから先端部121sまで延びる筒状をなしている。主体金具本体121の基端部121kには、このグロープラグ100をディーゼルエンジンに取り付けるに際して、トルクレンチ等の工具を係合させるための六角断面形状の工具係合部121eが形成されている。また、主体金具本体121のうち、工具係合部121eよりも先端側の外周には、取付用のねじ部121fが形成されている。
この主体金具本体121の内側には、その基端側から、セラミックヒータ101に電力を供給するための棒状の金属端子軸125が、主体金具本体121と電気的に絶縁した状態で配置されている。主体金具本体121と金属端子軸125との間には、主体金具本体121の内周に形成された棚部121gの基端側に、気密封止及び水密封止のためのOリング127が配置されている。また、主体金具本体121と金属端子軸125との間のうち、Oリング127の基端側には、通電端子軸125が挿通する筒状の絶縁ブッシュ129が配置されている。この絶縁ブッシュ129は、後述する端子金具133によって先端側に押圧され、Oリング127を棚部121gとの間で圧縮している。
ヒータ保持部材123は、筒状をなし、その基端部123kが主体金具本体121の先端部121sに溶接されている。このヒータ保持部材123には、前述のセラミックヒータ101の基端側部分が挿入され固定されている。具体的には、セラミックヒータ101は、先端部101s及び基端部101kがそれぞれ突出するようにして、ヒータ保持部材123内に圧入されて、これに保持されている。
主体金具本体121に挿通された金属端子軸125の基端部125kは、主体金具本体121よりも基端側に突出している。そして、この基端部125kには、上記の絶縁ブッシュ129を介して端子金具133が取り付けられている。
一方、金属端子軸125の先端部125sは、筒状の接続リング135に挿入されて、これに溶接されている。また、この接続リング135には、他方でセラミックヒータ101の基端部101kが圧入され、基端部101kに設けられた一方の電極部105rd1(図1では不図示)が、接続リング135に電気的に接続されている。これにより、セラミックヒータ101の一方の電極部105rd1と、金属端子軸125とが電気的に接続されている。なお、セラミックヒータ101のもう一方の電極部105rd2(図1では不図示)は、セラミックヒータ101を保持するヒータ保持部材123、従って、主体金具120に電気的に接続されている。
以上で説明したように、本実施形態1のセラミックヒータ101では、U字状をなす発熱部105hの幅をH(mm)、厚みをt(mm)としたとき、発熱部105hは、t>Hを満たす形態とされている。発熱部105hをこのような形態とすることで、発熱部105hにおける通電時の電流密度の偏りを従来よりも小さくできる。何故なら、U字状をなす発熱部105hは、前述したように、その外側部分(外側側面105hd側部分)よりも内側部分(内側側面105hc側部分)に電流が多く流れるため、内側部分ほど電流密度が高く、外側部分ほど電流密度が低くなる。しかし、本実施形態1では、この発熱部105hは、厚みtに比して幅Hが小さい形態のため、この電流密度の偏りを、t<Hとなっていた従来のセラミックヒータの発熱部よりも小さくできる。このため、発熱部105hの発熱温度の偏りも従来よりも小さくでき、発熱部105hの通電耐久性を従来よりも向上させることができる。従って、発熱部105hの断面積Shを小さくして、発熱抵抗体105の低消費電力化を実現しながらも、発熱部105hの通電耐久性を確保できる。
また、発熱部105hを上述の形態とすることにより、発熱部105hのうち最高温度に昇温する部位を、t<Hとなっていた従来の発熱部よりも、相対的に先端側に位置させることができる。このため、セラミックヒータ101のうち最高温度となる部位も、従来よりも相対的に先端側に位置させることができる。特に、このセラミックヒータ101は、グロープラグ用のヒータであるため、このように先端側をより高い温度に発熱させることにより、ディーゼルエンジンの始動性を向上させることができる。
また、本実施形態1では、発熱抵抗体105の全体が導電性セラミックで形成されている。このため、リード部105r1,105r2にタングステン線等の金属材料を用いた場合の問題(絶縁基体103との界面で反応を生じたり、発熱部105との接続部分で耐久性が低下するなど)が生じない。
なお、発熱抵抗体105の全体を導電性セラミックにより形成すると、リード部105r1,105r2にタングステン線等を用いる場合に比して、リード部105r1,105r2の抵抗が大きくなりがちになる。このようなセラミックヒータ101について、発熱部105hで集中して発熱させるには、発熱部105hの抵抗を高くすべく、その横断面積Shを小さくしたい。そこで、発熱部105hを前述のような形態とすれば、発熱部105hの横断面積Shを小さくしても、発熱部105hの通電耐久性を確保できる。従って、発熱部105hの通電耐久性を確保しつつ、発熱抵抗体105の低消費電力化を図ることができる。
また、本実施形態1では、発熱部105hの横断面YDの断面積をSh(mm2 )、リード部105r1,105r2の棒状部105rc1,105rc2の横断面の断面積をSr(mm2 )としたとき、発熱抵抗体は、1/25.5≦Sh/Sr≦1/2.6を満たす形態とされている。発熱抵抗体105をSh/Sr≧1/25.5を満たす形態とすることにより、絶縁基体103の横断面において表面温度が位置ごとに大きくばらつくことを抑制できる。一方、熱抵抗体105をSh/Sr≦1/2.6を満たす形態とすることにより、消費電力を十分に小さくできる。
次に、上記セラミックヒータ101及び上記グロープラグ100の製造方法について説明する。まず、セラミックヒータ100の製造方法について説明する(図9〜図22参照)。
まず、第1未焼成基体形成工程において、絶縁性セラミック粉末、バインダ等を含有するセラミック粒子を、金型でプレス成型して、焼成後に絶縁基体103の一部となる第1未焼成絶縁基体151を形成する(図9〜図12参照)。
この第1未焼成絶縁基体151は、絶縁基体103を、図2に示した縦断面図が見られるように仮想基準平面HHで二分割したものの一方に対応する形状をなす。具体的には、図9〜図12に示すように、この第1未焼成絶縁基体151は、第1主面151aを有する概略半円柱状をなす。そして、この第1主面151aには、発熱抵抗体105に対応した形状をなす第1抵抗体対応凹部151jが凹設されている。この第1抵抗体対応凹部151jは、発熱抵抗体105の発熱部105hに対応したU字状の開口形状をなす発熱部対応凹部151jaと、リード部105r1,105r2に対応した開口形状をなす第1リード対応凹部151jbとからなる。
U字状の開口形状をなす発熱部対応凹部151jaは、底面151jabと、内側壁面151jacと、外側側面151jadとから構成されている。底面151jabは、第1主面151aに平行で平面視U字状の形態を有する。また、内側壁面151jacは、発熱部対応凹部151jaの内側を構成する面であり、第1主面151a及び底面151jabに直交して、第1主面151aと底面151jabとを結ぶ。この内側壁面151jacは、第1主面151a側から見ると(図9参照)、U字状に湾曲している。また、外側壁面151jadは、発熱部対応凹部151jaの外側を構成する面であり、第1主面151a及び底面151jabに直交して、第1主面151aと底面151jabとを結ぶ。この外側壁面151jadは、第1主面151a側から見ると(図9参照)、内側側面151jacと等間隔をなしてU字状に湾曲している。
また、この発熱部対応凹部151jaにおいて、第1主面151aから底面151jabまでの寸法を深さt1(mm)とする。また、第1主面151aと内側壁面151jacとが交わる内側開口縁151jaf1と、第1主面151aと外側壁面151jadとが交わる外側開口縁151jaf2との間の距離を開口幅H1(mm)とする。そうすると、この発熱部対応凹部151jaは、t1>H1を満たす形態とされている。具体的には、深さt1=0.48(mm)であり、開口幅H1=0.3(mm)である。そして、発熱部対応凹部151jaは、自身の延伸方向に直交する各横断面がt1>H1を満たす矩形状とされている(図12参照)。
次に、第1透孔TC1を有する第1メタルマスクMM1を用意する(図13参照)。第1透孔TC1は、第1未焼成絶縁基体151の第1抵抗体対応凹部151jの全体に対応した開口形状をなす。具体的には、この第1透孔TC1は、第1抵抗体対応凹部151jの発熱部対応凹部151jaに対応したU字状の開口形状をなす第1発熱部対応孔部TC1aと、第1抵抗体対応凹部151jの第1リード対応凹部151jbに対応した開口形状をなす第1リード対応孔部TC1bとからなる。
そして、第1印刷工程において、この第1メタルマスクMM1を第1未焼成絶縁基体151の第1主面151a上に位置合わせをして載置する。その後、スキージSKにより、第1未焼成導電性セラミックペーストDP1を第1抵抗体対応凹部151j内及び第1透孔TC1内に印刷充填する(図14及び図15も参照)。なお、第1未焼成導電性セラミックペーストDP1は、導電性セラミック粉末70重量%、絶縁性セラミック粉末30重量%からなるセラミック粉末、バインダ、溶媒等から作られる。
これにより、焼成後に発熱抵抗体105の一部となる第1未焼成発熱抵抗体161を形成する。この第1未焼成発熱抵抗体161は、焼成後に発熱部105hの全体となる未焼成発熱部161hと、焼成後にリード部105r1,105r2の一部となる第1未焼成リード部161rとからなる。
図12に対応した図15に示すように、未焼成発熱部161hにおいて、第1主面151aに直交する方向の寸法を厚みt2(mm)とする。また、第1主面151aに沿い、かつ、自身の延伸方向に直交する方向の寸法を幅H2(mm)とする。そうすると、この未焼成発熱部161hは、t2>H2を満たす形態とされている。具体的には、厚みt2=0.5(mm)であり、幅H2=0.3(mm)である。そして、未焼成発熱部161hは、自身の延伸方向に直交する各横断面がt2>H2を満たす矩形状とされている。
この一方で、第2未焼成基体プレス成型工程において、絶縁性セラミック粉末、バインダ等を含有するセラミック粒子を、金型でプレス成型して、焼成後に絶縁基体103の残部となる第2未焼成絶縁基体153を形成する(図16〜図18参照)。この第2未焼成絶縁基体153は、絶縁基体103を、図2に示した断面図が見られるように仮想基準平面HHで二分割したもののもう一方に対応する形状を有する。具体的には、図16〜図18に示すように、第2未焼成絶縁基体153は、第2主面153aを有する概略半円柱状をなす。そして、この第2主面153aには、発熱抵抗体105に対応した形状をなす第2抵抗体対応凹部153jが凹設されている。この第2抵抗体対応凹部153jは、発熱抵抗体105のリード部105r1,105r2に対応した開口形状をなす第2リード対応凹部153jbのみからなり、発熱部105hに対応した部分は有しない。
次に、第2透孔TC2を有する第2メタルマスクMM2を用意する(図19参照)。第2透孔TC2は、第2未焼成絶縁基体153の第2抵抗体対応凹部153jの全体に対応した開口形状をなす。第2抵抗体対応凹部153jは、上記のように第2リード対応凹部153jbのみからなるので、この第2透孔TC2は、第2リード対応凹部153jbに対応した開口形状をなす第2リード対応孔部TC2bのみからなる。
そして、第2印刷工程において、この第2メタルマスクMM2を第2未焼成絶縁基体153の第2主面153a上に位置合わせをして載置する。その後、スキージSKにより、第2未焼成導電性セラミックペーストDP2を第2抵抗体対応凹部153j及び第2透孔TC2内に印刷充填する(図20も参照)。これにより、焼成後に発熱抵抗体105の残部となる第2未焼成発熱抵抗体163を形成する。この第2未焼成発熱抵抗体163は、焼成後にリード部105r1,105r2の残部となる第2未焼成リード部163rのみからなり、焼成後の発熱部105hに相当する部分は存在しない。なお、本実施形態1では、第2未焼成導電性セラミックペーストDP2に前述の第1未焼成導電性セラミックペーストDP1と同じものを用いる。
次に、焼成工程において、まず、第1印刷工程後の第1未焼成絶縁基体151の第1主面151aと、第2印刷工程後の第2未焼成絶縁基体153の第2主面153aとを合わせて、焼成後にセラミックヒータ101となる未焼成セラミックヒータ170を形成する(図21及び図22参照)。具体的には、第1未焼成絶縁基体151と第2未焼成絶縁基体153とを金型を用いてプレスして一体化することにより、未焼成セラミックヒータ170を形成する。これにより、第1未焼成絶縁基体151と第2未焼成絶縁基体153とから、焼成後に絶縁基体103となる未焼成絶縁基体171が形成される。また、第1未焼成発熱抵抗体161と第2未焼成発熱抵抗体163とから、焼成後の発熱部105hに対応した未焼成発熱部173h及び焼成後のリード部105r1,105r2に対応した未焼成リード部173rからなる未焼成発熱抵抗体173が形成される。
続いて、未焼成セラミックヒータ170からバインダ成分等を除去するために、未焼成セラミックヒータ170を窒素雰囲気下で所定温度(例えば約800℃)で仮焼成する。その後、窒素雰囲気下で所定温度(例えば1800℃)でホットプレス焼成を行うことにより、セラミックヒータ101を得る。ホットプレス焼成の焼成収縮は、プレス方向に対して焼成後に約1/2に収縮するが、それ以外の方向にはほとんど収縮しない。本実施形態1では、図3において紙面に直交する方向をプレス方向として、ホットプレス焼成を行った。このため、図8,図12などに示す形状は焼成前後でほとんど変化がない。その後は、このセラミックヒータ101に研磨等の加工を施して、図2等に示したセラミックヒータ101を完成させる。
以上で説明したように、本実施形態1のセラミックヒータ101の製造方法では、焼成後に絶縁基体103の一部となる第1未焼成絶縁基体151をプレス成型する第1未焼成基体プレス成型工程において、U字状の開口形状をなす発熱部対応凹部151jaの深さをt1(mm)、開口幅をH1(mm)としたとき、t1>H1を満たす形態の発熱部対応凹部151jaを含む第1抵抗体対応凹部151jを形成する。
そして、このような形態の第1抵抗体対応凹部151jを有する第1未焼成絶縁基体151に、焼成後に発熱抵抗体105の一部となる第1未焼成発熱抵抗体161を印刷形成する第1印刷工程を行う。この工程では、第1未焼成発熱部161の幅をH2(mm)、厚みをt2(mm)としたとき、t2>H2を満たす形態の未焼成発熱部161hを含む第1未焼成発熱抵抗体161を形成する。
このような形態の未焼成発熱部161hを形成すれば、焼成後の発熱部105hも、その幅をH(mm)、厚みをt(mm)とすると、前述したように、t>Hを満たす形態に形成される。このような発熱部105hは、前述したように、通電時の電流密度の偏りを従来よりも小さくできる。このため、発熱部105hの発熱温度の偏りも従来よりも小さくでき、発熱部105hの通電耐久性を従来よりも向上させることができる。従って、発熱部105hの断面積Shを小さくして、発熱抵抗体105の低消費電力化を実現しながらも、発熱部105hの通電耐久性を確保できる。
また、焼成後の発熱部105hは、発熱部105hのうち最高温度に発熱する部位を従来よりも相対的に先端側に位置させることができるので、セラミックヒータ101のうち最高温度となる部位も従来よりも相対的に先端側に位置させることができる。特に、このセラミックヒータ101は、グロープラグ用のヒータであるため、このように先端側をより高い温度に発熱させることにより、ディーゼルエンジンの始動性を向上させることができる。
次いで、上記グロープラグ100の製造方法について説明する。まず、セラミックヒータ101を上記の製造方法により製造する(ヒータ製造工程)。また、主体金具本体121やヒータ保持部材123、接続リング135、金属端子軸125、Oリング127、絶縁ブッシュ129、端子金具133など、グロープラグ100を構成するその他の部材も用意する。次に、これらの部材を用いてグロープラグ100を組み立てて、図1に示したグロープラグ100を得る(プラグ組立工程)。
(実施形態2)
次いで、第2の実施形態について説明する。上記実施形態1のセラミックヒータ101は、U字状に延びる発熱部105hの延伸方向ESに直交する各横断面YDの形状を矩形状としている(図8参照)。これに対し、本実施形態2のセラミックヒータ201では、U字状に延びる発熱部205hの延伸方向ESに直交する各横断面YDの形状を台形状(逆台形状)とする(図23参照)。
また、上記実施形態1のセラミックヒータ101の製造方法では、第1未焼成絶縁基体151に設ける第1抵抗体対応凹部151jのうち、発熱部対応凹部151jaの横断面の形状を矩形状としている(図12及び図15参照)。これに対し、本実施形態2のセラミックヒータ201の製造方法では、第1未焼成絶縁基体251に設ける第1抵抗体対応凹部251jのうち、発熱部対応凹部251jaの横断面の形状を台形状(逆台形状)とする(図24参照)。それ以外は、上記実施形態1と同様であるので、上記実施形態1と同様な部分の説明は、省略または簡略化する。
本実施形態2のセラミックヒータ201は、発熱部205hの形態のみが上記実施形態1と異なる。この発熱部205hは、上記実施形態1の発熱部105hと同様に、軸線AXを含む仮想基準平面HHに沿ってU字状に曲げ返された形態をなし、自身の延伸方向ESに直交する各横断面YDが互いに同じとなる形態(延伸方向ESに一様な形態)をなしている。
一方、この発熱部205hは、図23に示すように、第1主面205ha、これに平行な第2主面205hb、これらを結ぶ内側側面205hc及び外側側面205hdとから構成されている。そして、発熱部205hの延伸方向ESに直交する各横断面YDの形状が台形状をなす。
具体的には、内側側面205hcは、第1主面205haから第2主面205hに進むにつれて外側(外側側面205hd側)に向かうテーパ面とされている。この内側側面205hcは、第1主面205haの内側縁205hf1を通り第1主面205haと直交する仮想直交面HV11との間に生じるテーパ角θ1が、0.5度以上20度以下である。具体的には、テーパ角θ1=10(度)である。
また、外側側面205hdは、第1主面205haから第2主面205hに進むにつれて内側(内側側面205hc側)に向かうテーパ面とされている。この外側側面205hdは、第1主面205haの外側縁205hf2を通り第1主面205haと直交する仮想直交面HV21との間に生じるテーパ角θ2が、0.5度以上20度以下である。具体的には、テーパ角θ2=10(度)である。
また、この発熱部205hの厚みtは0.50(mm)であり、幅Hは0.381(mm)である。従って、この発熱部205hも、その全体がt>Hを満たす形態とされている。発熱部205hの横断面YDの断面積Shは、上記実施形態1の発熱部105hの横断面YDの断面積Sh(=0.15mm2 )と等しくされている。
このようなセラミックヒータ201も、上記実施形態1と同様に、発熱部205hが、t>Hを満たす形態とされている。このため、発熱部205hにおける通電時の電流密度の偏りを従来よりも小さくできる。従って、発熱部205hの発熱温度の偏りも従来よりも小さくでき、発熱部205hの通電耐久性を従来よりも向上させることができる。よって、低消費電力化を実現しながらも、発熱部205hの通電耐久性を確保できる。
また、発熱部205hのうち最高温度に発熱する部位を従来よりも相対的に先端側に位置させることができるので、セラミックヒータ201のうち最高温度となる部位も従来よりも相対的に先端側に位置させることができる。これにより、ディーゼルエンジンの始動性を向上させることができる。その他、上記実施形態1と同様な部分は、上記実施形態1と同様な作用効果を奏する。
このような発熱部205h部を有するセラミックヒータ201は、次のように製造する。即ち、まず、第1未焼成基体形成工程を行い、第1未焼成絶縁基体251をプレス成型する(図24参照)。
この第1未焼成絶縁基体251に設けられる第1抵抗体対応凹部251jは、発熱部205hに対応したU字状の開口形状をなす発熱部対応凹部251jaと、リード部105r1,105r2に対応した開口形状をなす第1リード対応凹部151jbとからなる。
発熱部対応凹部251jaは、底面251jabと、内側壁面251jacと、外側壁面251jadとから構成されている。底面251jabは、第1主面251aに平行で平面視U字状の形態を有する。
内側壁面251jacは、第1主面151aと底面151jabとを結んで、発熱部対応凹部151jaの内側を構成する面である。この内側壁面251jacは、深さ方向(底面151jab側)に進むにつれて外側開口縁251jaf2側(外側壁面251jad側)に向かうテーパ面とされている。この内側壁面251jacは、内側開口縁251jaf1を通り第1主面251aと直交する仮想開口縁直交面HW1との間に生じるテーパ角θ11が、0.5度以上20度以下である。具体的には、テーパ角θ11=10(度)である。
また、外側壁面251jadは、第1主面151aと底面151jabとを結んで、発熱部対応凹部151jaの外側を構成する面である。この外側壁面251jadは、深さ方向(底面151jab側)に進むにつれて内側開口縁251jaf1側(内側壁面251jac側)に向かうテーパ面とされている。この外側壁面251jadは、外側開口縁251jaf2を通り第1主面251aと直交する仮想開口縁直交面HW2との間に生じるテーパ角θ21が、0.5度以上20度以下である。具体的には、テーパ角θ21=10(度)である。
また、この発熱部対応凹部251jaの深さt1は0.48(mm)であり、開口幅H1は0.381(mm)である。従って、この発熱部対応凹部251jaは、t1>H1を満たす形態、具体的には、自身の延伸方向に直交する各横断面がt1>H1を満たす台形状とされている。発熱部対応凹部251jaを、このような形態とすることで、プレス後の型抜けが良好となるため、生産性を向上させることができる。
次に、第1印刷工程を行い、焼成後に発熱抵抗体105の一部となる第1未焼成発熱抵抗体261を形成する(図24参照)。この第1未焼成発熱抵抗体261は、焼成後に発熱部105hの全体となる未焼成発熱部261hと、焼成後にリード部105r1,105r2の一部となる第1未焼成リード部161rとからなる。このうち、未焼成発熱部261hは、t2>H2を満たす形態とされている。具体的には、未焼成発熱部261hは、厚みt2=0.50(mm)であり、幅H2=0.381(mm)であり、自身の延伸方向に直交する各横断面がt2>H2を満たす台形状とされている。
その後は、上記実施形態1と同様に、第2未焼成基体形成工程、第2印刷工程、未焼成ヒータ形成工程、焼成工程等を行って、セラミックヒータ201を完成させる。
このように本実施形態2のセラミックヒータ201の製造方法では、第1未焼成基体プレス成型工程において、U字状の開口形状をなす発熱部対応凹部251jaの深さをt1(mm)、開口幅をH1(mm)としたとき、t1>H1を満たす形態の発熱部対応凹部251jaを含む第1抵抗体対応凹部251jを形成する。そして、このような形態の第1抵抗体対応凹部251jを有する第1未焼成絶縁基体251に、第1印刷工程において、未焼成発熱部261hの幅をH2(mm)、厚みをt2(mm)としたとき、t2>H2を満たす形態の未焼成発熱部261hを含む未焼成発熱抵抗体261を形成する。
このような形態の未焼成発熱部261hを形成すれば、焼成後の発熱部205hも、その幅をH(mm)、厚みをt(mm)とすると、前述したように、t>Hを満たす形態に形成される。このような発熱部205hは、通電時の電流密度の偏りを従来よりも小さくできる。このため、発熱部205hの発熱温度の偏りも従来よりも小さくでき、発熱部205hの通電耐久性を従来よりも向上させることができる。従って、発熱部205hの断面積を小さくして、発熱抵抗体205の低消費電力化を実現しながらも、発熱部205hの通電耐久性を確保できる。
また、本実施形態2では、第1未焼成基体プレス成型工程において、発熱部対応凹部251jaを構成する壁面のうちの内側壁面251jacを、前述したようにテーパ角θ11が0.5度以上(具体的には10度)のテーパ面としているので、プレス後の型抜けが良好となり、生産性を向上させることができる。
その一方で、この内側壁面251jacを、テーパ角θ11が20度以下(具体的には10度)のテーパ面としているので、焼成後の発熱部205hは、その内側部分(内側側面205hc側の部分)の体積が十分に確保される。このため、この内側部分は通電時の電流密度がそれほど大きくならないので、発熱部205hの通電耐久性を十分に確保できる。
その他、上記実施形態1と同様な部分は、上記実施形態1と同様な作用効果を奏する。
(実施形態3)
次いで、第3の実施形態について説明する。上記実施形態2のセラミックヒータ201は、U字状に延びる発熱部205hの延伸方向ESに直交する各横断面YDの形状を台形状とし、前記テーパ角をθ1=θ2=10(度)としている(図23参照)。これに対し、本実施形態3のセラミックヒータ301は、U字状に延びる発熱部305hの延伸方向ESに直交する各横断面YDの形状を台形状とし、テーパ角をθ1=θ2=0.5(度)とする(図25参照)。また、発熱部305hの断面積Shを上記実施形態1,2と等しくするために、発熱部305の幅Hの大きさを変更している。それ以外は、上記実施形態1または2と同様であるので、上記実施形態1または2と同様な部分の説明は、省略または簡略化する。
本実施形態3のセラミックヒータ301の発熱部305hは、図25に示すように、第1主面305ha、これに平行な第2主面305hb、これらを結ぶ内側側面305hc及び外側側面305hdとから構成されている。そして、発熱部305hの延伸方向ESに直交する各横断面YDの形状が台形状(逆台形状)をなす。具体的には、内側側面305hcは、第1主面305haの内側縁305hf1を通り第1主面305haと直交する仮想直交面HV12との間に生じるテーパ角θ1が、0.5度以上20度以下をなすテーパ面である。具体的には、テーパ角θ1=0.5(度)である。また、外側側面305hdは、第1主面305haの外側縁305hf2を通り第1主面305haと直交する仮想直交面HV22との間に生じるテーパ角θ2が、0.5度以上20度以下をなすテーパ面である。具体的には、テーパ角θ2=0.5(度)である。
また、この発熱部305hの厚みtは0.50(mm)であり、幅Hは0.304(mm)である。従って、この発熱部305hも、その全体がt>Hを満たす形態とされている。発熱部305hの各横断面YDの断面積Shは、上記実施形態1,2の発熱部105h,205hの横断面YDの断面積Sh(=0.15mm2 )と等しい。なお、このような発熱部305hを有するセラミックヒータ301は、上記実施形態2と同様に製造する。
このようなセラミックヒータ301も、上記実施形態1等と同様に、発熱部305hが、t>Hを満たす形態とされている。このため、発熱部305hにおける通電時の電流密度の偏りを従来よりも小さくできる。従って、発熱部305hの発熱温度の偏りも従来よりも小さくでき、発熱部305hの通電耐久性を従来よりも向上させることができる。よって、低消費電力化を実現しながらも、発熱部305hの通電耐久性を確保できる。
また、発熱部305hの内側側面305hc及び外側側面305hdをテーパ角θ1=θ2=0.5(度)のテーパ面としているので、これに対応した発熱部対応凹部を含む抵抗体対応凹部を形成する際に、プレス後の型抜けが良好となり、生産性を向上させることができる。その一方で、この発熱部305hは、その内側部分(内側側面305hc側の部分)の体積が十分に確保される。このため、この内側部分は通電時の電流密度が大きくならないので、発熱部305hの通電耐久性を十分に確保できる。その他、上記実施形態1または2と同様な部分は、上記実施形態1または2と同様な作用効果を奏する。
(実施形態4)
次いで、第4の実施形態について説明する。上記実施形態2のセラミックヒータ201は、U字状に延びる発熱部205hの延伸方向ESに直交する各横断面YDの形状を台形状とし、前記テーパ角をθ1=θ2=10(度)としている(図23参照)。これに対し、本実施形態4のセラミックヒータ401は、U字状に延びる発熱部405hの延伸方向ESに直交する各横断面YDの形状を台形状とし、テーパ角をθ1=θ2=25(度)とする(図26参照)。また、発熱部405hの断面積Shを上記実施形態1〜3と等しくするために、発熱部405hの幅Hの大きさを変更している。それ以外は、上記実施形態1〜3と同様であるので、上記実施形態1〜3と同様な部分の説明は、省略または簡略化する。
本実施形態4のセラミックヒータ401の発熱部405hは、図26に示すように、第1主面405ha、これに平行な第2主面405hb、これらを結ぶ内側側面405hc及び外側側面405hdとから構成されている。そして、発熱部405hの延伸方向ESに直交する各横断面YDの形状が台形状(逆台形状)をなす。具体的には、内側側面405hcは、第1主面405haの内側縁405hf1を通り第1主面405haと直交する仮想直交面HV13との間に生じるテーパ角θ1が、25度をなすテーパ面である。外側側面405hdは、第1主面405haの外側縁405hf2を通り第1主面405haと直交する仮想直交面HV23との間に生じるテーパ角θ2が、25度をなすテーパ面である。
また、この発熱部405hの厚みtは0.53(mm)であり、幅Hは0.510(mm)である。従って、この発熱部405hも、その全体がt>Hを満たす形態とされている。発熱部405hの各横断面YDの断面積Shは、上記実施形態1〜3の発熱部105h,205h,305hの横断面YDの断面積Sh(=0.15mm2 )と等しい。なお、このような発熱部305hを有するセラミックヒータ301は、上記実施形態2等と同様に製造する。
このようなセラミックヒータ401も、上記実施形態1等と同様に、発熱部405hが、t>Hを満たす形態とされている。このため、発熱部405hにおける通電時の電流密度の偏りを従来よりも小さくできる。従って、発熱部405hの発熱温度の偏りも従来よりも小さくでき、発熱部405hの通電耐久性を従来よりも向上させることができる。よって、低消費電力化を実現しながらも、発熱部405hの通電耐久性を確保できる。
また、発熱部405hの内側側面405hc及び外側側面405hdをテーパ面としているので、これに対応した発熱部対応凹部を含む抵抗体対応凹部を形成する際に、プレス後の型抜けが良好となり、生産性を向上させることができる。その他、上記実施形態1〜3と同様な部分は、上記実施形態1〜3と同様な作用効果を奏する。
(実施形態5)
次いで、第5の実施形態について説明する。上記実施形態2のセラミックヒータ201は、U字状に延びる発熱部205hの延伸方向ESに直交する各横断面YDの形状を台形状とし、テーパ角をθ1=θ2=10(度)としている(図23参照)。これに対し、本実施形態5のセラミックヒータ501は、U字状に延びる発熱部505hの延伸方向ESに直交する各横断面YDの形状を台形状とし、テーパ角をθ1=θ2=5(度)とする(図27参照)。また、発熱部505hの断面積Shを上記実施形態1〜4と等しくするために、発熱部505の厚みt及び幅Hの大きさを変更している。それ以外は、上記実施形態1〜4と同様であるので、上記実施形態1〜4と同様な部分の説明は、省略または簡略化する。
本実施形態5のセラミックヒータ501の発熱部505hは、図27に示すように、第1主面505ha、これに平行な第2主面505hb、これらを結ぶ内側側面505hc及び外側側面505hdとから構成されている。そして、発熱部505hの延伸方向ESに直交する各横断面YDの形状が台形状(逆台形状)をなす。具体的には、内側側面505hcは、第1主面505haの内側縁505hf1を通り第1主面505haと直交する仮想直交面HV14との間に生じるテーパ角θ1が、0.5度以上20度以下をなすテーパ面である。具体的には、テーパ角θ1=5(度)である。外側側面505hdは、第1主面505haの外側縁505hf2を通り第1主面505haと直交する仮想直交面HV24との間に生じるテーパ角θ2が、0.5度以上20度以下をなすテーパ面である。具体的には、テーパ角θ2=5(度)である。
また、この発熱部505hの厚みtは0.75(mm)であり、幅Hは0.262(mm)である。従って、この発熱部505hも、その全体がt>Hを満たす形態とされている。発熱部505hの各横断面YDの断面積Shは、上記実施形態1〜4の発熱部105h,205h,305h,405hの横断面YDの断面積Sh(=0.15mm2 )と等しい。なお、このような発熱部505hを有するセラミックヒータ501は、上記実施形態2等と同様に製造する。
このようなセラミックヒータ501も、上記実施形態1等と同様に、発熱部505hが、t>Hを満たす形態とされている。このため、発熱部505hにおける通電時の電流密度の偏りを従来よりも小さくできる。従って、発熱部505hの発熱温度の偏りも従来よりも小さくでき、発熱部505hの通電耐久性を従来よりも向上させることができる。よって、低消費電力化を実現しながらも、発熱部505hの通電耐久性を確保できる。
また、発熱部505hの内側側面505hc及び外側側面505hdを、テーパ角θ1=θ2=5(度)のテーパ面としているので、これに対応した発熱部対応凹部を含む抵抗体対応凹部を形成する際に、プレス後の型抜けが良好となり、生産性を向上させることができる。その一方で、この発熱部505hは、その内側部分(内側側面505hc側の部分)の体積が十分に確保される。このため、この内側部分は通電時の電流密度が大きくならないので、発熱部505hの通電耐久性を十分に確保できる。その他、上記実施形態1〜4と同様な部分は、上記実施形態1〜4と同様な作用効果を奏する。
(実施形態6)
次いで、第6の実施形態について説明する。上記実施形態2のセラミックヒータ201は、U字状に延びる発熱部205hの延伸方向ESに直交する各横断面YDの形状を台形状とし、テーパ角をθ1=θ2=10(度)としている(図23参照)。これに対し、本実施形態6のセラミックヒータ601は、U字状に延びる発熱部605hの延伸方向ESに直交する各横断面YDの形状を台形状とするが、テーパ角の一方をθ1=5(度)とすると共に、テーパ角の他方をθ2=10(度)と異ならせる(図28参照)。また、発熱部605hの断面積Shを上記実施形態1〜5と等しくするために、発熱部605の厚みt及び幅Hの大きさを変更している。それ以外は、上記実施形態1〜5と同様であるので、上記実施形態1〜5と同様な部分の説明は、省略または簡略化する。
本実施形態6のセラミックヒータ601の発熱部605hは、図28に示すように、第1主面605ha、これに平行な第2主面605hb、これらを結ぶ内側側面605hc及び外側側面605hdとから構成されている。そして、発熱部605hの延伸方向ESに直交する各横断面YDの形状が台形状(逆台形状)をなす。具体的には、内側側面605hcは、第1主面605haの内側縁605hf1を通り第1主面605haと直交する仮想直交面HV15との間に生じるテーパ角θ1が、0.5度以上20度以下をなすテーパ面である。具体的には、テーパ角θ1=5(度)である。外側側面605hdは、第1主面605haの外側縁605hf2を通り第1主面605haと直交する仮想直交面HV25との間に生じるテーパ角θ2が、0.5度以上20度以下をなすテーパ面である。具体的には、テーパ角θ2=10(度)である。
また、この発熱部605hの厚みtは0.5(mm)であり、幅Hは0.367(mm)である。従って、この発熱部605hも、その全体がt>Hを満たす形態とされている。発熱部605hの各横断面YDの断面積Shは、上記実施形態1〜5の発熱部105h,205h,305h,405h,505hの横断面YDの断面積Sh(=0.15mm2 )と等しい。なお、このような発熱部605hを有するセラミックヒータ601は、上記実施形態2等と同様に製造する。
このようなセラミックヒータ601も、上記実施形態1等と同様に、発熱部605hが、t>Hを満たす形態とされている。このため、発熱部605hにおける通電時の電流密度の偏りを従来よりも小さくできる。従って、発熱部605hの発熱温度の偏りも従来よりも小さくでき、発熱部605hの通電耐久性を従来よりも向上させることができる。よって、低消費電力化を実現しながらも、発熱部605hの通電耐久性を確保できる。
また、発熱部605hの内側側面605hc及び外側側面605hdを、テーパ面としている。とりわけ、本実施形態6では、2つのテーパ角θ1,θ2の大きさを異ならせて、外側のテーパ角をθ2=10(度)と相対的に大きくしているので、発熱部対応凹部を含む抵抗体対応凹部を形成する際に、プレス後の型抜けが良好となり、生産性を特に向上させることができる。一方、内側のテーパ角をθ1=5(度)と相対的に小さくしているので、この発熱部605hは、その内側部分(内側側面605hc側の部分)の体積が十分に確保される。このため、この内側部分は通電時の電流密度が大きくならないので、発熱部605hの通電耐久性を十分に確保できる。その他、上記実施形態1〜5と同様な部分は、上記実施形態1〜5と同様な作用効果を奏する。
(比較形態1)
次いで、第1の比較形態について説明する。上記実施形態1のセラミックヒータ101は、U字状に延びる発熱部105hの延伸方向ESに直交する各横断面YDの形状を、t>Hを満たす矩形状としている(図8参照)。これに対し、この比較形態1のセラミックヒータは、U字状に延びる発熱部805hの延伸方向ESに直交する各横断面YDの形状を、H>tを満たす矩形状とする(図29参照)。それ以外は、上記実施形態1と同様であるので、上記実施形態1と同様な部分の説明は、省略または簡略化する。
この比較形態1の発熱部805hは、図29に示すように、第1主面805ha、これに平行な第2主面805hb、これらを結ぶ内側側面805hc及び外側側面805hdとから構成されている。そして、発熱部805hの延伸方向ESに直交する各横断面YDにおいて、厚みtは0.15(mm)であり、幅Hは1.000(mm)である。従って、この発熱部805hは、上記実施形態1〜5とは異なり、H>tを満たす形態とされている。
(比較形態2)
次いで、第2の比較形態について説明する。上記実施形態2のセラミックヒータ201は、U字状に延びる発熱部205hの延伸方向ESに直交する各横断面YDの形状を、t>Hを満たす台形状としている(図23参照)。これに対し、この比較形態2のセラミックヒータは、U字状に延びる発熱部905hの延伸方向ESに直交する各横断面YDの形状を、H>tを満たす台形状とする(図30参照)。それ以外は、上記実施形態2等と同様であるので、上記実施形態2等と同様な部分の説明は、省略または簡略化する。
この比較形態2の発熱部905hは、図30に示すように、第1主面905ha、これに平行な第2主面905hb、これらを結ぶ内側側面905hc及び外側側面905hdとから構成されている。そして、発熱部905hの延伸方向ESに直交する各横断面YDの形状が台形状(逆台形状)をなす。具体的には、内側側面905hcは、第1主面905haの内側縁905hf1を通り第1主面905haと直交する仮想直交面HV15との間に生じるテーパ角θ1が10度をなすテーパ面である。外側側面905hdは、第1主面905haの外側縁905hf2を通り第1主面905haと直交する仮想直交面HV25との間に生じるテーパ角θ2が10度をなすテーパ面である。
また、この発熱部905hの厚みtは0.20(mm)であり、幅Hは0.780(mm)である。従って、この発熱部905hは、上記比較形態1と同様に、H>tを満たす形態とされている。
(実施例)
次いで、本発明の効果を検証するために行った試験の結果について説明する。実施例1〜7として、表1に示すように、発熱部の厚みt、幅H、テーパ角θ1,θ2を変更した7種類のセラミックヒータを用意した。具体的には、実施例1として、上記実施形態1のセラミックヒータ101を用意した。また、実施例2として、上記実施形態2のセラミックヒータ201を用意した。また、実施例3として、上記実施形態3のセラミックヒータ301を用意した。また、実施例4として、上記実施形態4のセラミックヒータ401を用意した。実施例5として、上記実施形態5のセラミックヒータ501を用意した。更に、実施例6として、厚みt=0.50(mm)、幅H=0.340(mm)、テーパ角θ1=θ2=5(度)としたセラミックヒータを用意した。また、実施例7として、厚みt=0.50(mm)、幅H=0.468(mm)、テーパ角θ1=θ2=20(度)としたセラミックヒータを用意した。
また、比較例1,2として、表1に示すように、発熱部の厚みt、幅H、テーパ角θ1,θ2を変更した2種類のセラミックヒータを用意した。具体的には、比較例1として、上記比較形態1のセラミックヒータを用意した。また、実施例2として、上記比較形態2のセラミックヒータを用意した。
Figure 2010073422
各実施例1〜7及び比較例1,2のセラミックヒータについて、通電耐久性試験を行った。具体的には、通電1秒後に1000℃となる電圧を印加して、その後1400℃になるまでその電圧を維持する。1400℃に到達したら通電をオフして、セラミックヒータをエアにて30秒間、強制冷却する。このサイクルを繰り返し行った。そして、1万5千サイクル後、3万サイクル後、5万サイクル後、7万5千サイクル後、10万サイクル後の各時点で発熱抵抗体の抵抗値を調べ、その抵抗値が試験開始前の抵抗値に対して10%以上変化した時点で不合格(NG)とした。
その結果、比較例1,2のセラミックヒータは、1万5千サイクルを終えた時点で既に不合格となった。これらに対し、実施例4のセラミックヒータ401は、5万サイクルを終えた時点で不合格となったものの、3万サイクル後までは良好であった。また、これら以外の実施例1〜3,5〜7のセラミックヒータでは、10万サイクルを行った後でも良好であった。
このことから、発熱部の形態をt>Hを見たす形態とすることにより、通電耐久性が向上することが判る。また、テーパ角θ1,θ2を20度以下とすることにより、通電耐久性がより一層向上することが判る。
なお、抵抗値変化の原因を調査したところ、抵抗値が大幅に変化した発熱抵抗体では、発熱部にCrの凝集やErのマイグレーションが観察された。また、発熱部にクラックが観察されたものもあった。発熱部の内側部分に電流の流れが集中することと、その内側部分がセラミックヒータの内部寄りに位置するために、内部温度が上昇してこのような不具合が生じるものと考えられる。
次に、実施例1〜7及び比較例1,2のセラミックヒータを各50ヶ製造し、第1未焼成絶縁基体プレス成型工程における歩留まりを調べた。具体的には、プレス後の発熱部対応凹部の形状で合否を判断して歩留まりを求めた。なお、比較形態1のセラミックヒータは、第1未焼成基体の主面上に未焼成発熱部を形成するため、この調査の対象外としている。
その結果、テーパ角θ1=θ2=0(度)、つまり、内側側面及び外側側面がテーパ面とされていない実施例1のセラミックヒータ101では、歩留まりが32%であった。また、テーパ角θ1=θ2=0.5(度)の実施例3のセラミックヒータ301では、歩留まりが94%であった。また、テーパ角θ1,θ2が5度以上のセラミックヒータ(実施例2,4〜7及び比較例1,2)では、歩留まりが98%〜100%であった。このことから、テーパ角θ1,θ2を0.5度以上、より好ましくは5度以上とすることにより、歩留まりが大幅に向上することが判る。
以上の試験結果から、発熱部の通電耐久性を十分に確保しつつ、歩留まりも向上させるためには、発熱部の形態を、t>Hを見たす形態とすると共に、テーパ角θ1,θ2が0.5度以上20度以下となる形態とするのがよい。
以上において、本発明を実施形態1〜6に即して説明したが、本発明は上述の実施形態1〜6に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態1等では、第1未焼成絶縁基体151を形成し、これに第1未焼成発熱抵抗体261を印刷形成する一方、これらとは別に、第2未焼成絶縁基体153を形成し、これに第2未焼成発熱抵抗体263を印刷形成している。そしてその後、これらを一体化させて未焼成セラミックヒータ170を形成している。
しかし、第2未焼成発熱抵抗体263を形成しない方法を採用することもできる。つまり、第1未焼成絶縁基体に、焼成後の発熱抵抗体の全体に対応する第1未焼成発熱抵抗体を形成し、これらに、第2未焼成発熱抵抗体を形成していない状態の第2未焼成絶縁基体を重ねて一体化して、未焼成セラミックヒータを形成する方法である。
更に、第2未焼成絶縁基体153を別途形成しない方法を採用することもできる。つまり、第1未焼成発熱抵抗体を印刷形成した第1未焼成絶縁基体の第1主面上に、セラミック粒子を載せてプレス加工等を行うことにより、第2未焼成絶縁基体に相当する部分を直接形成して、未焼成セラミックヒータを形成する方法である。
実施形態1に係るグロープラグの縦断面図である。 実施形態1に係るセラミックヒータの縦断面図である。 実施形態1に係るセラミックヒータの図2と直交する方向から見た部分縦断面図である。 実施形態1に係るセラミックヒータの図2におけるA−A’横断面図である。 実施形態1に係るセラミックヒータの図2の先端部分を示す部分拡大断面図である。 実施形態1に係るセラミックヒータの図3の先端部分を示す部分拡大断面図である。 実施形態1に係るセラミックヒータのうち、発熱抵抗体の発熱部の先端近傍を示す平面図である。 実施形態1に係るセラミックヒータのうち、発熱抵抗体の発熱部の図7におけるB−B’横断面図である。 実施形態1に係るセラミックヒータの製造方法に関し、第1未焼成絶縁基体の第1主面側から見た平面図である。 実施形態1に係るセラミックヒータの製造方法に関し、第1未焼成絶縁基体の縦断面を示す図であり、図9及び図11におけるC−C’縦断面図である。 実施形態1に係るセラミックヒータの製造方法に関し、第1未焼成絶縁基体の横断面を示す図であり、図9及び図10におけるD−D’横断面図である。 実施形態1に係るセラミックヒータの製造方法に関し、第1未焼成絶縁基体の第1抵抗体対応凹部の発熱部対応凹部近傍を示す部分拡大断面図であり、図9におけるE−E’断面図である。 実施形態1に係るセラミックヒータの製造方法に関し、第1未焼成絶縁基体に第1メタルマスクを載置して第1未焼成導電性セラミックペーストを印刷する様子を示す説明図である。 実施形態1に係るセラミックヒータの製造方法に関し、第1未焼成絶縁基体の第1抵抗体対応凹部内及び第1メタルマスクの第1透孔内に第1未焼成導電性セラミックペーストを印刷充填した様子を示す説明図である。 実施形態1に係るセラミックヒータの製造方法に関し、第1未焼成絶縁基体の第1抵抗体対応凹部の第1発熱部対応凹部内等に、未焼成発熱部を印刷形成した様子を示す図であり、図12に対応する説明図である。 実施形態1に係るセラミックヒータの製造方法に関し、第2未焼成絶縁基体の第2主面側から見た平面図である。 実施形態1に係るセラミックヒータの製造方法に関し、第2未焼成絶縁基体の縦断面を示す図であり、図16及び図18におけるF−F’断面図である。 実施形態1に係るセラミックヒータの製造方法に関し、第2未焼成絶縁基体の横断面を示す図であり、図16及び図17におけるG−G’断面図である。 実施形態1に係るセラミックヒータの製造方法に関し、第2未焼成絶縁基体に第2メタルマスクを載置して第2未焼成導電性セラミックペーストを印刷する様子を示す説明図である。 実施形態1に係るセラミックヒータの製造方法に関し、第2未焼成絶縁基体の第2抵抗体対応凹部内及び第2メタルマスクの第2透孔内に第2未焼成導電性セラミックペーストを印刷充填した様子を示す説明図である。 実施形態1に係るセラミックヒータの製造方法に関し、第1印刷工程後の第1未焼成絶縁基体と第2印刷工程後の第2未焼成絶縁基体とを合わせる様子を示す説明図である。 実施形態1に係るセラミックヒータの製造方法に関し、第1未焼成絶縁基体と第2未焼成絶縁基体等を一体化して未焼成セラミックヒータを形成した様子を示す説明図である。 実施形態2に係るセラミックヒータのうち、発熱抵抗体の発熱部の横断面図であり、実施形態1における図8に対応する図である。 実施形態2に係るセラミックヒータの製造方法に関し、第1未焼成絶縁基体の第1抵抗体対応凹部の第1発熱部対応凹部内等に、未焼成発熱部を印刷形成した様子を示す説明図である。 実施形態3に係るセラミックヒータのうち、発熱抵抗体の発熱部の横断面図であり、実施形態1における図8に対応する図である。 実施形態4に係るセラミックヒータのうち、発熱抵抗体の発熱部の横断面図であり、実施形態1における図8に対応する図である。 実施形態5に係るセラミックヒータのうち、発熱抵抗体の発熱部の横断面図であり、実施形態1における図8に対応する図である。 実施形態6に係るセラミックヒータのうち、発熱抵抗体の発熱部の横断面図であり、実施形態1における図8に対応する図である。 比較形態1に係るセラミックヒータのうち、発熱抵抗体の発熱部の横断面図であり、実施形態1における図8に対応する図である。 比較形態2に係るセラミックヒータのうち、発熱抵抗体の発熱部の横断面図であり、実施形態1における図8に対応する図である。 本発明に係るセラミックヒータと従来技術に係るセラミックヒータとの高温発熱部分の相異を示す説明図である。
符号の説明
100 グロープラグ
101,201,301,401,501,601 セラミックヒータ
101s 先端部
101k 基端部
103 絶縁基体
103s 先端部
103k 基端部
105,205,305,405,505,605 発熱抵抗体
105h,205h,305h,405h,505h,605h,805h,905h 発熱部
105hs 中間部
105hk1,105hk2 端部
105r1,105r2 リード部
105rc1,105rc2 棒状部
105re1,105re2 連結部
151,251 第1未焼成絶縁基体
151a,251a 第1主面
151j,251j 第1抵抗体対応凹部
151ja,251ja 発熱部対応凹部
151jab,251jab 底面
151jac,251jac 内側壁面
151jad,251jad 外側壁面
151jaf1,251jaf1 内側開口縁
151jaf2,251jaf2 外側開口縁
151jb 第1リード対応凹部
161,261 第1未焼成発熱抵抗体
161h,261h 未焼成発熱部
161r 第1未焼成リード部
170 未焼成セラミックヒータ
AX 軸線
HH 仮想基準平面
ES 延伸方向
YD 横断面
HW1,HW2 仮想開口縁直交面
Sh,Sr 断面積
H,H2 幅
H1 開口幅
t,t2 厚み
t1 深さ
θ1,θ2,θ11,θ21 テーパ角

Claims (5)

  1. 絶縁性セラミックからなり、軸線方向に自身の基端部から先端部まで延びる直棒状の絶縁基体と、
    前記絶縁基体の前記先端部に埋設され、導電性セラミックからなり、通電により発熱する発熱部、及び、前記絶縁基体に埋設され、前記発熱部から前記軸線方向基端側に延び、発熱部に通電するリード部、を有する発熱抵抗体と、
    を備えるセラミックヒータであって、
    前記発熱部は、
    前記軸線を含む仮想基準平面に沿ってU字状に曲げ返され、かつ、
    自身が延びる延伸方向に直交する各横断面の形態が互いに同じになる形態を有し、
    2つの端部の間に位置する中間部が、この2つの端部よりも前記軸線方向先端側となる姿勢に配置されてなり、
    前記発熱部の前記仮想基準平面に直交する方向の寸法を厚みt(mm)とし、
    前記発熱部の、前記仮想基準平面に沿い、かつ、前記延伸方向に直交する方向の寸法を幅H(mm)としたとき、
    前記発熱部が、t>Hを満たす形態とされてなる
    セラミックヒータ。
  2. 請求項1に記載のセラミックヒータであって、
    前記発熱抵抗体は、その全体が導電性セラミックからなる
    セラミックヒータ。
  3. 請求項2に記載のセラミックヒータであって、
    前記発熱抵抗体は、その全体が同一組成の導電性セラミックからなり、
    前記リード部は、
    前記軸線方向に延びる直棒状をなし、前記軸線方向に直交する各横断面の形態が互いに同じとなる形態を有する一対の棒状部と、
    この棒状部と前記発熱部の前記端部との間に位置して両者を繋ぐ連結部であって、前記軸線方向の寸法が前記棒状部及び前記発熱部よりも小さい一対の連結部と、を有し、
    前記発熱部の横断面の断面積をSh(mm2 )、前記リード部の前記棒状部の横断面の断面積をSr(mm2 )としたとき、
    前記発熱抵抗体は、1/25.5≦Sh/Sr≦1/2.6を満たす形態とされてなる
    セラミックヒータ。
  4. 絶縁性セラミックからなり、軸線方向に自身の基端部から先端部まで延びる直棒状の絶縁基体と、
    前記絶縁基体の前記先端部に埋設され、通電により発熱する発熱部であって、前記軸線を含む仮想基準平面に沿ってU字状に曲げ返され、かつ、自身が延びる延伸方向に直交する各横断面の形態が互いに同じになる形態を有し、2つの端部の間に位置する中間部が、この2つの端部よりも前記軸線方向先端側となる姿勢に配置されてなる発熱部、及び、
    前記絶縁基体に埋設され、前記発熱部から前記軸線方向基端側に延び、発熱部に通電するリード部、を有し、
    全体が導電性セラミックからなる発熱抵抗体と、
    を備えるセラミックヒータの製造方法であって、
    未焼成絶縁性セラミックからなり、主面、及び、この主面に凹設され、前記発熱抵抗体に対応した開口形状をなす抵抗体対応凹部であって、前記発熱部に対応したU字状の開口形状をなす発熱部対応凹部を少なくとも含む抵抗体対応凹部を有し、焼成後に前記絶縁基体の一部となる未焼成絶縁基体を、プレス成型する未焼成基体プレス成型工程であって、
    前記発熱部対応凹部の深さをt1(mm)とし、前記発熱部対応凹部の内側開口縁と外側開口縁との間の距離を開口幅H1(mm)としたとき、t1>H1を満たす形態の前記発熱部対応凹部を含む前記抵抗体対応凹部を形成する未焼成基体プレス成型工程と、
    スクリーン印刷により、前記未焼成絶縁基体の前記抵抗体対応凹部に未焼成導電性セラミックペーストを印刷充填して、焼成後に前記発熱部となる未焼成発熱部、及び、焼成後に前記リード部の少なくとも一部となる未焼成リード部からなり、焼成後に前記発熱抵抗体の一部又は全部となる未焼成発熱抵抗体を形成する印刷工程であって、
    前記未焼成発熱部の、前記主面に直交する方向の寸法を厚みt2(mm)とし、前記未焼成発熱部の、前記主面に沿い、かつ、自身の延びる延伸方向に直交する方向の寸法を幅H2(mm)としたとき、t2>H2を満たす形態の前記未焼成発熱部を含む未焼成発熱抵抗体を形成する印刷工程と、
    前記印刷工程後の前記未焼成絶縁基体及び前記未焼成発熱抵抗体を用いて、焼成後に前記セラミックヒータとなる未焼成セラミックヒータを形成し、これを焼成して、前記セラミックヒータを形成する焼成工程と、
    を備えるセラミックヒータの製造方法。
  5. 請求項4に記載のセラミックヒータの製造方法であって、
    前記未焼成基体プレス成型工程では、
    前記発熱部対応凹部を構成する壁面のうち、前記内側開口縁から前記発熱部対応凹部の深さ方向に延びる内側壁面を、深さ方向に進むにつれて前記外側開口縁側に向かうテーパ面であって、前記内側開口縁を通り前記主面と直交する仮想開口縁直交面との間に生じるテーパ角が、0.5度以上20度以下であるテーパ面に形成する
    セラミックヒータの製造方法。
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