JP2010072263A - ファラデー回転子 - Google Patents

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Abstract

【課題】−40〜85℃の温度範囲で、200(Oe)までの外部磁界に対しても一旦飽和させたファラデー回転角が維持され、ファラデー回転角45degの温度特性が0.08deg/℃以下である性能を有する、永久磁石が不要なファラデー回転子として用いられるビスマス置換希土類鉄ガーネット単結晶の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】化学式、Tb3-x-yYbBiFe5−zGa12(式中、0.2≦x≦0.4,1.2≦y≦1.5,0.65x+0.44≦z≦0.79x+0.54)で示される、液相エピタキシャル法にて育成されるビスマス置換希土類鉄ガーネット単結晶。
【選択図】 図2

Description

本発明は、光アイソレータや光サーキュレータなどのファラデー回転子に用いられる希土類鉄ガーネット単結晶に関する。詳しくは、永久磁石を用いないビスマス置換希土類鉄ガーネット単結晶からなるファラデー回転子に関する。
近年、光ファイバ通信や光計測の発展はめざましいものがある。この光ファイバ通信や光計測では多くの場合、信号源として半導体レーザが使用されている。しかし、半導体レーザは、光ファイバ端面などから反射し、再び半導体レーザ自身に戻ってくるところの所謂反射戻り光があると、発振が不安定になるという重大な欠点がある。そのため半導体レーザの出射側に光アイソレータを設けて、反射戻り光を遮断し、半導体レーザの発振を安定化させることが行われている。
一般的に、光アイソレータは偏光子、検光子、ファラデー回転子およびファラデー回転子を磁気的に飽和させるための永久磁石からなるが、このファラデー回転子として用いられるビスマス置換希土類鉄ガーネット単結晶において、いったん外部磁界を加え磁気的に飽和させた後、外部磁界を無くしても磁気的飽和状態が保たれるという性能を有するものがある。この特性を有するファラデー回転子を用いた場合、光アイソレータにおいて、永久磁石が不要となるため、光アイソレータの作製において小型化やコスト面で非常に大きなメリットがある。

これまで、このような永久磁石不要な性能を有するビスマス置換希土類鉄ガーネット単結晶においては、(TbBi)(FeGaAl)12(特許文献1)、(TbHoBi)(FeGa)12(特許文献2)、(EuHoBi)(FeGa)12(特許文献3)等が提案され、また、実用化されてきた。

特許第3520889号 特開平10−31112 特許第3198053号

一般に、ファラデー回転子として使用されるビスマスを置換した希土類鉄ガーネット単結晶(以下、RIGと適宜略す)は、液相エピタキシャル(以下、LPEと略す)法にて、主に3インチ(111)ガーネット単結晶[(GdCa)(GaMgZr)12]基板を用いて育成される。その後、10mm×10mm程度へ切断し、両面を鏡面に研磨後、両面に反射防止膜を付着するという製造工程を歩む。その後、上記永久磁石を不要とする性能を有するビスマス置換希土類鉄ガーネット単結晶(以下RIGと称す)においては、1mm×1mm程度の所望の大きさのチップの製品形状に切断した後に、外部から磁界を加え、磁気的に飽和させ、永久磁石が不要なファラデー回転子として用いられる。

永久磁石を必要としないファラデー回転子にて問題となるのが、外部磁界及び環境温度の影響で磁気的な飽和状態が破られる、という点である。光アイソレータが使用される温度環境は、通常、−40〜85℃であり、また光アイソレータの設置場所に外部磁界が存在するケースも想定される。したがって、−40〜85℃の温度範囲で、ある程度の大きさの外部磁界が存在した場合、100(Oe)程度まで、好ましくは200(Oe)程度までの外部磁界に対しても一旦飽和させたファラデー回転角が維持されること、及び該性能を有するファラデー回転子が再現性よく製造できる技術が必要とされる。

外部環境において、磁気的な飽和状態が保たれるかのどうかの指標が保磁力Hcである。

ここで、保磁力Hcを図1でファラデー回転角が反転する印加磁界の強度として定義した。図1は永久磁石不要な性能を有するRIGの印加磁界強度とファラデー回転角を示す図である。印加磁界がHc以上の場合、ファラデー回転角の値が一定となり、反方向のHc以上の印加磁界が加わった場合、ファラデー回転角は符号を反転させ、角型ヒステリシス曲線を描く。Hcの値が大きいほど、外部磁界の影響でファラデー回転角が変化することが無いので、性能は優れている。Hcは、一軸磁気異方性定数Kuと飽和磁界Hsを用いて、Hc∝Ku/Hsで表される(非特許文献1)。この関係式から明らかなように、保磁力Hcを大きくするためには、Kuが大きい、もしくはHsが小さいRIGが有用である。

一軸磁気異方性定数Kuを大きくするためには、希土類元素の種類と、イオン半径の異なる希土類元素の組み合わせを適宜選択すれば良い事が知られている。

Journal of Applied Physics, Vol.82, 2457−2460(1997).

また、飽和磁界Hsを小さくするためには、RIGのFeをGa,Al等の非磁性元素を置換することで達成される。しかしながら、ファラデー回転角45degのファラデー回転子において、温度1℃当たりのファラデー回転角の変化(以下、温度特性と記す)は非磁性元素量の増加と共に悪化し、磁石を必要とする通常のファラデー回転子の温度特性は絶対値で0.045〜0.07deg/℃(以下、温度特性値は絶対値の値で表記する)であるのに対して、一般に市販されていて磁石を必要としない、特許文献2または特許文献3記載のRIGでは、温度特性が0.09〜0.1deg/℃と大きい。RIGの大きな温度特性は、光アイソレータの外部温度変化による性能低下の要因である。
Hcは、上述したRIGの性質であるKu/Hsに依存する他、RIGを製造する過程での応力、特に切断する際の応力により生じた加工変質層によって、切断された製品個々に大きなバラつきを生じることが知られている。この現象を考慮した上で、広い温度範囲で使用上支障の無いHcを保持するためには、Hc∝Ku/Hsの関係から、RIGの特性であるKuを一段と向上させるか、Hsの温度変化を小さくすることが必要とされる。特許文献1記載のRIGは、温度特性は0.07〜0.08deg/℃と比較的良好であるが、このRIGからなる市販されているファラデー回転子のHcの保証値は室温にて200(Oe)(製品カタログ値)であり、他の市販品と比較すると小さい。更に、高温にてHcの低下が大きいことも、本発明者らは確認している。
すなわち、特許文献1のファラデー回転子は、温度特性は良好となるが、Kuが小さく、更にHsの温度変化が大きいため、広い温度範囲で大きなHcを保証することが困難となる。一方、特許文献2のファラデー回転子は、Hcは大きいものの温度特性が低下して、0.09deg/℃(製品カタログ値)といった温度特性となる。特許文献3のファラデー回転子は、Hsの温度変化が小さなことを反映して、Hcを広い温度範囲で大きく保つことができる。しかしながら、特許文献3のファラデー回転子の温度特性は、0.09〜0.1deg/℃と大きい。

本発明者らは、「室温で500(Oe)以上、−40〜85℃の温度範囲で、200(Oe)以上のHcである」、かつ、「ファラデー回転角の温度特性が0.08deg/℃以下である」新たなファラデー回転子を見出すことを本発明の課題とした。

本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、希土類組成にTbとYbを選択したRIGが有効との知見を得、本発明を完成させた。すなわち、上記課題は化学式、Tb3-x-yYbBiFe5−zGa12(式中、0.2≦x≦0.4,1.2≦y≦1.5,0.65x+0.44≦z≦0.79x+0.54)で示される、液相エピタキシャル法にて育成されるビスマス置換希土類鉄ガーネット単結晶にて達成される。
上記希土類組成を選択したRIGにおいて、外部磁界および外部温度に耐久性がある永久磁石不要なファラデー回転子が歩留り良く得られ、また、ファラデー回転角の温度特性も0.08deg/℃以下と、永久磁石不要な性能を有するRIGの中で小さい。

図2はイッテルビウム置換量xとガリウム置換量zを示すグラフである。図中、〇は、Hc特性が良好であり、ファラデー回転角の温度特性が0.08deg/℃以下であるもの、△は、Hc特性が良好であるがファラデー回転角の温度特性が0.08deg/℃を超えるもの、×は、Hc特性が良好でないものを表している。

Hcの特性の良否判定は、Hcが切断で生じる加工変質層や欠けなどの影響を受けることを考慮して、同一切断方法を用いて作製された1mm角形状のファラデー回転子において、−40〜85℃の温度範囲で、Hcが200(Oe)以上あるものの割合が90%以上であること(以下、Hc特性が良好、と適宜略す)を指標とした。
本発明者らは、希土類がTbを主成分としたRIG組成にて、イオン半径の小さなYbを一定量含むことによって、すなわちYb量xが0.2以上0.4以下の場合であり、かつ、Ga量zが0.65x+0.44以上、0.79x+0.54以下となるRIG組成にて、目標としたHcと温度特性が伴に良好となる範囲を見出したのである。
ビスマス置換量yは1.2以上1.5以下が好ましい。yが1.2未満ではファラデー回転効果が低下し、ファラデー回転子として必要な膜厚が厚くなるので好ましくない。

また1.5を超えると、結晶の質が低下することにより、Hcが低下するもしくは温度特性が悪くなるので好ましくない。

本発明に用いる上記RIG膜の製造に用いる育成基板としては、公知のものが使用できる。一般には、SGGG基板と称して市販されている格子定数が1.2490nmから1.2515nmの非磁性ガーネット[(GdCa)(GaMgZr)12]基板から適宜選択する。

本発明のTb3-x-yYbBiFe5−zGa12(以下、TbYb系と称す)組成によって、広い温度範囲でHcの大きなRIGを得られたことは、以下のように解釈している。各種RIG組成の一軸磁気異方性定数Kuを比較した。比較は、非特許文献1で提案されているように、Kuと直接結びつく磁壁エネルギーγをゼロ磁界での磁区幅d及び飽和磁界Hsから求め、その値を比較するという手法で行った。すなわち、交換定数Aの値を一定だと仮定、その差異が無視できるとして、磁壁エネルギーγは非特許文献2によると、Kuに依存し(第(1)式)、磁壁エネルギーγは非特許文献1によると試料の磁化Ms(=μ*Hs),ゼロ磁界における磁区幅d,膜厚Dを用いて第(2)式で与えられる。

γ = (A*Ku)0.5 (1)

d = 1/(2*Ms)*(μ*π*γ*D)0.5 (2)
ここで、μは真空の透磁率である。
バブル技術ハンドブック オーム社 電気学会著

図3で示す表は、実施例と比較例の結果をまとめたものである。本発明のTb3-x-yYbBiFe5−zGa12において、Hcが目標を達成する組成には、γの値が2.0*10−4(J/m)以上であった。一方、希土類組成がEuHo系(特許文献3)及びEuYb系のRIGは、γの値が2.0*10−4(J/m)以下のものでも上記Hcの目標を達成している。これは、Eu系のHsの温度変化が小さいためであると本発明者らは考えている。実際に発明者らはEu系の温度1℃当たりのHsの変化(以下、Hsの温度特性と記す)はTbYb系のそれに比べ値は半分程度であったことを確認している。

また、発明者らは、フェリ磁性キュリー温度Tcに着目した。本発明におけるTbYb系のTcはEu系のそれに比べ30℃程度高温にあることが分かった。

以上より、本発明のTbYb系においてEuHo系と同等以上のHc特性が得られた要因として、EuHo系の方がHsの温度特性は優れているものの、EuHo系と比べTbYb系の方がKuが大きく、かつTcが高いためであると考えられる。
以下、本発明を実施例によって、具体的に説明する。
実施例1
白金製ルツボに酸化ビスマス[Bi]3100g、酸化第2鉄[Fe]340g、酸化ほう素[B]120g、酸化鉛[PbO]2280g、酸化テルビウム[Tb]30g、酸化イッテルビウム[Yb]6g、酸化ガリウム[Ga]60gを仕込み融液とした。
この融液を精密縦型管状電気炉の所定の位置に設置し、1000℃に加熱溶融し、十分に攪拌することで均一に混合してRIG育成融液とした。ここに得られた融液の温度を飽和温度以下の温度まで低下させて後、融液表面に、厚さが760μmで、格子定数が1.2
497±0.0002nmの3インチ(111)ガーネット単結晶[(GdCa)(GaMgZr)12]基板の片面を接触させ、基板を回転させながらエピタキシャル成長を行った結果、膜厚530μmのRIG(以下RIG-1と記す)を得た。この結晶を蛍光X線分析法により組成分析した結果、組成はTb1.4Yb0.28Bi1.32Fe4.3Ga0.712であった。得られたRIG−1を11mm×11mmに分割した後、基板を除去し、ファラデー回転角が45度になるように厚さを調整した。厚さは450μmであった。その後、波長1550nmを中心とする反射防止膜を付与した。
次に、任意の11mm×11mmのRIG-1を1枚選択し、飽和磁界Hs及び室温におけるHsの温度特性を測定した結果、値はそれぞれ54(Oe)、1.10(Oe/℃)であった。またゼロ磁界での磁区幅は193μmであった。以上の結果より、上記第(2)式に従って磁壁エネルギーγを計算した結果、値は2.5*10−4(J/m)であった。また、ファラデー回転角の温度特性は0.075(deg/℃)であった。フェリ磁性キュリー温度は204(℃)であった。
次に、このRIG−1、1枚を1mm×1mmの大きさに切断した。得られたチップ100個において、以下のように処理と測定を行った。

(1)60℃の温度下で5000(Oe)の外部磁界下、磁化処理を行い、外部磁界を加えない状態で個々のチップのファラデー回転角を測定した。
(2)ついで磁化方向と逆方向に200(Oe)の外部磁界を印加し、外部温度を−40〜85℃まで変化させた。
(3)その後、25℃の室温下で外部磁界がない状態にて、ファラデー回転角を測定した。結果、100個全てがファラデー回転角=45.0±0.2度の範囲にあり、(1)と(3)で得られた回転角に測定誤差以上の変化は無く、合格率は100%であった。ファラデー回転角が変化していないことから、(2)の温度範囲にて、100個全てが200(Oe)以上のHcを持つことが判る。
実施例2

白金製ルツボに酸化ビスマス[Bi]3200g、酸化第2鉄[Fe]340g、酸化ほう素[B]160g、酸化鉛[PbO]2250g、酸化テルビウム[Tb]30g、酸化イッテルビウム[Yb]12g、酸化ガリウム[Ga]65gを仕込み融液とした。

この融液を用い、実施例1と同様にエピタキシャル成長を行った結果、膜厚550μmのRIG(以下RIG−2と記す)を得た。この結晶を蛍光X線分析法により組成分析した結果、組成はTb1.18Yb0.4Bi1.42Fe4.3Ga0.712であった。得られたRIG−2を11mm×11mmに分割した後、基板を除去し、ファラデー回転角が45度になるように厚さを調整した。厚さは432μmであった。その後、波長1550nmを中心とする反射防止膜を付与した。
次に、任意の11mm×11mmのRIG-2を1枚選択し、飽和磁界Hs及び室温におけるHsの温度特性を測定した結果、値はそれぞれ75(Oe)、1.02(Oe/℃)であった。またゼロ磁界での磁区幅は132μmであった。以上の結果より、上記第(2)式に従って磁壁エネルギーγを計算した結果、値は2.3*10−4(J/m)であった。また、ファラデー回転角の温度特性は0.077(deg/℃)であった。また、フェリ磁性キュリー温度は200(℃)であった。
次に、このRIG−2、1枚を1mm×1mmの大きさに切断した後、実施例1と同様に磁化処理及び温度処理を行い、ファラデー回転角の評価を行った。
結果、100個中98個がファラデー回転角=45.0±0.2度の範囲にあり、合格率は98%であった。
実施例3

白金製ルツボに酸化ビスマス[Bi]3180g、酸化第2鉄[Fe]350g、酸化ほう素[B]100g、酸化鉛[PbO]2300g、酸化テルビウム[Tb]32g、酸化イッテルビウム[Yb]5g、酸化ガリウム[Ga]60gを仕込み融液とした。

この融液を用い、実施例1と同様にエピタキシャル成長を行った結果、膜厚545μmのRIG(以下RIG−3と記す)を得た。この結晶を蛍光X線分析法により組成分析した結果、組成はTb1.54Yb0.21Bi1.25Fe4.3Ga0.712であった。得られたRIG−3を11mm×11mmに分割した後、基板を除去し、ファラデー回転角が45度になるように厚さを調整した。厚さは465μmであった。その後、波長1550nmを中心とする反射防止膜を付与した。
次に、任意の11mm×11mmのRIG-3を1枚選択し、飽和磁界Hs及び室温におけるHsの温度特性を測定した結果、値はそれぞれ45(Oe)、1.03(Oe/℃)であった。またゼロ磁界での磁区幅は215μmであった。以上の結果より、上記第(2)式に従って磁壁エネルギーγを計算した結果、値は2.5*10−4(J/m)であった。また、ファラデー回転角の温度特性は0.076deg/℃であった。また、フェリ磁性キュリー温度は210(℃)であった。
次に、このRIG-3、1枚を1mm×1mmの大きさに切断した後、実施例1と同様に磁化処理及び温度処理を行い、ファラデー回転角の評価を行った。
結果、100個中97個がファラデー回転角=45.0±0.2度の範囲にあり、合格率は97%であった。
実施例4

白金製ルツボに酸化ビスマス[Bi]3160g、酸化第2鉄[Fe]330g、酸化ほう素[B]130g、酸化鉛[PbO]2300g、酸化テルビウム[Tb]34g、酸化イッテルビウム[Yb]13g、酸化ガリウム[Ga]80gを仕込み融液とした。

この融液を用い、実施例1と同様にエピタキシャル成長を行った結果、膜厚570μmのRIG(以下RIG−4と記す)を得た。この結晶を蛍光X線分析法により組成分析した結果、組成はTb1.13Yb0.39Bi1.48Fe4.15Ga0.8512であった。得られたRIG−4を11mm×11mmに分割した後、基板を除去し、ファラデー回転角が45度になるように厚さを調整した。厚さは450μmであった。その後、波長1550nmを中心とする反射防止膜を付与した。
次に、任意の11mm×11mmのRIG−4を1枚選択し、飽和磁界Hs及び室温におけるHsの温度特性を測定した結果、値はそれぞれ43(Oe)、1.1(Oe/℃)であった。またゼロ磁界での磁区幅は215μmであった。以上の結果より、上記第(2)式に従って磁壁エネルギーγを計算した結果、値は2.2*10−4(J/m)であった。また、ファラデー回転角の温度特性は0.078(deg/℃)であった。また、フェリ磁性キュリー温度は205(℃)であった。
次に、このRIG−4、1枚を1mm×1mmの大きさに切断した後、実施例1と同様に磁化処理及び温度処理を行い、ファラデー回転角の評価を行った。
結果、100個中98個がファラデー回転角=45.0±0.2度の範囲にあり、合格率は98%であった。
実施例5

白金製ルツボに酸化ビスマス[Bi]3200g、酸化第2鉄[Fe]340g、酸化ほう素[B]80g、酸化鉛[PbO]2300g、酸化テルビウム[Tb]30g、酸化イッテルビウム[Yb]4g、酸化ガリウム[Ga]50gを仕込み融液とした。

この融液を用い、実施例1と同様にエピタキシャル成長を行った結果、膜厚520μmのRIG(以下RIG−5と記す)を得た。この結晶を蛍光X線分析法により組成分析した結果、組成はTb1.57Yb0.20Bi1.23Fe4.43Ga0.5712であった。得られたRIG−5を11mm×11mmに分割した後、基板を除去し、ファラデー回転角が45度になるように厚さを調整した。厚さは460μmであった。その後、波長1550nmを中心とする反射防止膜を付与した。
次に、任意の11mm×11mmのRIG−5を1枚選択し、飽和磁界Hs及び室温におけるHsの温度特性を測定した結果、値はそれぞれ60(Oe)、0.99(Oe/℃)であった。またゼロ磁界での磁区幅は180μmであった。以上の結果より、上記第(2)式に従って磁壁エネルギーγを計算した結果、値は2.6*10−4(J/m)であった。また、ファラデー回転角の温度特性は0.077(deg/℃)であった。また、フェリ磁性キュリー温度は203(℃)であった。
次に、このRIG−5、1枚を1mm×1mmの大きさに切断した後、実施例1と同様に磁化処理及び温度処理を行い、ファラデー回転角の評価を行った。
結果、100個中99個がファラデー回転角=45.0±0.2度の範囲にあり、合格率は99%であった。
比較例1

白金製ルツボに酸化ビスマス[Bi]3180g、酸化第2鉄[Fe]345g、酸化ほう素[B]50g、酸化鉛[PbO]2300g、酸化テルビウム[Tb]32g、酸化イッテルビウム[Yb]5g、酸化ガリウム[Ga]50gを仕込み融液とした。

この融液を用い、実施例1と同様にエピタキシャル成長を行った結果、膜厚540μmのRIG(以下RIG−6と記す)を得た。この結晶を蛍光X線分析法により組成分析した結果、組成はTb1.56Yb0.23Bi1.21Fe0.45Ga0.5512であった。得られたRIG−6を11mm×11mmに分割した後、基板を除去し、ファラデー回転角が45度になるように厚さを調整した。厚さは445μmであった。その後、波長1550nmを中心とする反射防止膜を付与した。
次に、任意の11mm×11mmのRIG−6を1枚選択し、飽和磁界Hs及び室温におけるHsの温度特性を測定した結果、値はそれぞれ94(Oe)、1.19(Oe/℃)であった。またゼロ磁界での磁区幅を測定した結果、値は80μmであった。以上の結果より、上記第(2)式に従って磁壁エネルギーγを計算した結果、値は1.3*10−4(J/m)であった。また、ファラデー回転角の温度特性は0.075(deg/℃)であった。また、フェリ磁性キュリー温度は220(℃)であった。
次に、このRIG−6、1枚を1mm×1mmの大きさに切断した後、実施例1と同様に磁化処理及び温度処理を行い、ファラデー回転角の評価を行った。
結果、100個中52個がファラデー回転角=45.0±0.2度の範囲にあり、合格率は52%であった。
比較例2

白金製ルツボに酸化ビスマス[Bi]3150g、酸化第2鉄[Fe]340g、酸化ほう素[B]140g、酸化鉛[PbO]2260g、酸化テルビウム[Tb]37g、酸化イッテルビウム[Yb]11g、酸化ガリウム[Ga]60gを仕込み融液とした。

この融液を用い、実施例1と同様にエピタキシャル成長を行った結果、膜厚530μmのRIG(以下RIG−7と記す)を得た。この結晶を蛍光X線分析法により組成分析した結果、組成はTb1.26Yb0.37Bi1.37Fe4.35Ga0.6512であった。得られたRIG−7を11mm×11mmに分割した後、基板を除去し、ファラデー回転角が45度になるように厚さを調整した。厚さは450μmであった。その後、波長1550nmを中心とする反射防止膜を付与した。
次に、任意の11mm×11mmのRIG−7を1枚選択し、飽和磁界Hs及び室温におけるHsの温度特性を測定した結果、値はそれぞれ96(Oe)、1.20(Oe/℃)であった。またゼロ磁界での磁区幅は75μmであった。以上の結果より、上記第(2)式に従って磁壁エネルギーγを計算した結果、値は1.2*10−4(J/m)であった。また、ファラデー回転角は0.078(deg/℃)であった。また、フェリ磁性キュリー温度は215(℃)であった。
次に、このRIG−7、1枚を1mm×1mmの大きさに切断した後、実施例1と同様に磁化処理及び温度処理を行い、ファラデー回転角の評価を行った。
結果、100個中45個がファラデー回転角=45.0±0.2度の範囲にあり、合格率は45%であった。
比較例3

白金製ルツボに酸化ビスマス[Bi]3200g、酸化第2鉄[Fe]335g、酸化ほう素[B]120g、酸化鉛[PbO]2270g、酸化テルビウム[Tb]30g、酸化イッテルビウム[Yb]12g、酸化ガリウム[Ga]65gを仕込み融液とした。

この融液を用い、実施例1と同様にエピタキシャル成長を行った結果、膜厚520μmのRIG(以下RIG−8と記す)を得た。この結晶を蛍光X線分析法により組成分析した結果、組成はTb1.13Yb0.42Bi1.45Fe4.3Ga0.712であった。得られたRIG−8を11mm×11mmに分割した後、基板を除去し、ファラデー回転角が45度になるように厚さを調整した。厚さは455μmであった。その後、波長1550nmを中心とする反射防止膜を付与した。
次に、任意の11mm×11mmのRIG−8を1枚選択し、飽和磁界Hs及び室温におけるHsの温度特性を測定した結果、値はそれぞれ92(Oe)、1.23(Oe/℃)であった。またゼロ磁界での磁区幅は90μmであった。以上の結果より、上記第(2)式に従って磁壁エネルギーγを計算した結果、値は1.5*10−4(J/m)であった。また、ファラデー回転角は0.079(deg/℃)であった。また、フェリ磁性キュリー温度は220(℃)であった。
次に、このRIG−8、1枚を1mm×1mmの大きさに切断した後、実施例1と同様に磁化処理及び温度処理を行い、ファラデー回転角の評価を行った。
結果、100個中25個がファラデー回転角=45.0±0.2度の範囲にあり、合格率は25%であった。
比較例4

白金製ルツボに酸化ビスマス[Bi]3180g、酸化第2鉄[Fe]315g、酸化ほう素[B]102g、酸化鉛[PbO]2280g、酸化テルビウム[Tb]26g、酸化イッテルビウム[Yb]11g、酸化ガリウム[Ga]82gを仕込み融液とした。

この融液を用い、実施例1と同様にエピタキシャル成長を行った結果、膜厚550μmのRIG(以下RIG−9と記す)を得た。この結晶を蛍光X線分析法により組成分析した結果、組成はTb1.05Yb0.42Bi1.53Fe4.1Ga0.912であった。得られたRIG−9を11mm×11mmに分割した後、基板を除去し、ファラデー回転角が45度になるように厚さを調整した。厚さは460μmであった。その後、波長1550nmを中心とする反射防止膜を付与した。
次に、任意の11mm×11mmのRIG−9を1枚選択し、飽和磁界Hs及び室温におけるHsの温度特性を測定した結果、値はそれぞれ42(Oe)、1.12(Oe/℃)であった。またゼロ磁界での磁区幅は235μmであった。以上の結果より、上記第(2)式に従って磁壁エネルギーγを計算した結果、値は2.2*10−4(J/m)であった。また、ファラデー回転角の温度特性は0.085(deg/℃)であった。また、フェリ磁性キュリー温度は200(℃)であった。
次に、このRIG−9、1枚を1mm×1mmの大きさに切断した後、実施例1と同様に磁化処理及び温度処理を行い、ファラデー回転角の評価を行った。
結果、100個中93個がファラデー回転角=45.0±0.2度の範囲にあり、合格率は93%であった。
比較例5

白金製ルツボに酸化ビスマス[Bi]3170g、酸化第2鉄[Fe]330g、酸化ほう素[B]110g、酸化鉛[PbO]2280g、酸化テルビウム[Tb]34g、酸化イッテルビウム[Yb]5g、酸化ガリウム[Ga]70gを仕込み融液とした。

この融液を用い、実施例1と同様にエピタキシャル成長を行った結果、膜厚530μmのRIG(以下RIG−10と記す)を得た。この結晶を蛍光X線分析法により組成分析した結果、組成はTb1.52Yb0.2Bi1.28Fe4.25Ga0.7512であった。得られたRIG−10を11mm×11mmに分割した後、基板を除去し、ファラデー回転角が45度になるように厚さを調整した。厚さは440μmであった。その後、波長1550nmを中心とする反射防止膜を付与した。
次に、任意の11mm×11mmのRIG−10を1枚選択し、飽和磁界Hs及び室温におけるHsの温度特性を測定した結果、値はそれぞれ30(Oe)、0.99(Oe/℃)であった。またゼロ磁界での磁区幅は215μmであった。以上の結果より、上記第(2)式に従って磁壁エネルギーγを計算した結果、値は1.0*10−4(J/m)であった。また、ファラデー回転角の温度特性を測定は0.075(deg/℃)であった。また、フェリ磁性キュリー温度は207(℃)であった。
次に、このRIG−10、1枚を1mm×1mmの大きさに切断した後、実施例1と同様に磁化処理及び温度処理を行い、ファラデー回転角の評価を行った。
結果、100個中70個がファラデー回転角=45.0±0.2度の範囲にあり、合格率は70%であった。
比較例6

白金製ルツボに酸化ビスマス[Bi]3180g、酸化第2鉄[Fe]325g、酸化ほう素[B]102g、酸化鉛[PbO]2280g、酸化テルビウム[Tb]32g、酸化イッテルビウム[Yb]8g、酸化ガリウム[Ga]72gを仕込み融液とした。

この融液を用い、実施例1と同様にエピタキシャル成長を行った結果、膜厚525μmのRIG(以下RIG−11と記す)を得た。この結晶を蛍光X線分析法により組成分析した結果、組成はTb1.32Yb0.3Bi1.38Fe4.2Ga0.812であった。得られたRIG−11を11mm×11mmに分割した後、基板を除去し、ファラデー回転角が45度になるように厚さを調整した。厚さは465μmであった。その後、波長1550nmを中心とする反射防止膜を付与した。
次に、任意の11mm×11mmのRIG−11を1枚選択し、飽和磁界Hs及び室温におけるHsの温度特性を測定した結果、値は44(Oe)、1.02(Oe/℃)であった。またゼロ磁界での磁区幅は235μmであった。以上の結果より、上記第(2)式に従って磁壁エネルギーγを計算した結果、値は2.4*10−4(J/m)であった。また、ファラデー回転角の温度特性は0.083(deg/℃)であった。また、フェリ磁性キュリー温度は204(℃)であった。
次に、このRIG−11、1枚を1mm×1mmの大きさに切断した後、実施例1と同様に磁化処理及び温度処理を行い、ファラデー回転角の評価を行った。
結果、100個中95個がファラデー回転角=45.0±0.2度の範囲にあり、合格率は95%であった。
比較例7

白金製ルツボに酸化ビスマス[Bi]3200g、酸化第2鉄[Fe]340g、酸化ほう素[B]90g、酸化鉛[PbO]2290g、酸化テルビウム[Tb]34g、酸化イッテルビウム[Yb]4g、酸化ガリウム[Ga]55gを仕込み融液とした。

この融液を用い、実施例1と同様にエピタキシャル成長を行った結果、膜厚560μmのRIG(以下RIG−12と記す)を得た。この結晶を蛍光X線分析法により組成分析した結果、組成はTb1.66Yb0.17Bi1.17Fe4.4Ga0.612であった。得られたRIG−12を11mm×11mmに分割した後、基板を除去し、ファラデー回転角が45度になるように厚さを調整した。厚さは480μmであった。その後、波長1550nmを中心とする反射防止膜を付与した。
次に、任意の11mm×11mmのRIG−12を1枚選択し、飽和磁界Hs及び室温におけるHsの温度特性を測定した結果、値はそれぞれ40(Oe)、1.03(Oe/℃)であった。またゼロ磁界での磁区幅を測定した結果、値は180μmであった。以上の結果より、上記第(2)式に従って磁壁エネルギーγを計算した結果、値は1.1*10−4(J/m)であった。また、ファラデー回転角の温度特性は0.076(deg/℃)であった。また、フェリ磁性キュリー温度は208(℃)であった。
次に、このRIG−12、1枚を1mm×1mmの大きさに切断した後、実施例1と同様に磁化処理及び温度処理を行い、ファラデー回転角の評価を行った。
結果、100個中75個がファラデー回転角=45.0±0.2度の範囲にあり、合格率は75%であった。
比較例8

白金製るつぼに酸化ビスマス[Bi]3150g、酸化第2鉄[Fe]330g、酸化ほう素[B]130g、酸化鉛[PbO]2270g、酸化テルビウム[Tb]33g、酸化イッテルビウム[Yb]14g、酸化ガリウム[Ga]70gを仕込み融液とした。

この融液を用い、実施例1と同様にエピタキシャル成長を行った結果、膜厚550μmのRIG(以下RIG−13と記す)を得た。この結晶を蛍光X線分析法により組成分析した結果、組成はTb1.1Yb0.43Bi1.47Fe4.25Ga0.2512であった。得られたRIG−13を11mm×11mmに分割した後、基板を除去し、ファラデー回転角が45度になるように厚さを調整した。厚さは458μmであった。その後、波長1550nmを中心とする反射防止膜を付与した。
次に、任意の11mm×11mmのRIG−13を1枚選択し、飽和磁界Hs及び室温におけるHsの温度特性を測定した結果、値はそれぞれ62(Oe)、1.10(Oe/℃)であった。またゼロ磁界での磁区幅は150μmであった。以上の結果より、上記第(2)式に従って磁壁エネルギーγを計算した結果、値は1.9*10−4(J/m)であった。また、ファラデー回転角の温度特性は0.085(deg/℃)であった。また、フェリ磁性キュリー温度は210(℃)であった。
次に、このRIG−13、1枚を1mm×1mmの大きさに切断した後、実施例1と同様に磁化処理及び温度処理を行い、ファラデー回転角の評価を行った。

結果、100個中70個がファラデー回転角=45.0±0.2度の範囲にあり、合格率は70%であった。

比較例9

白金製ルツボに酸化ビスマス[Bi]4400g、酸化第2鉄[Fe]500g、酸化ほう素[B]200g、酸化鉛[PbO]4000g、酸化テルビウム[Tb]55g、酸化アルミニウム[Al]20g、酸化ガリウム[Ga]60gを仕込み融液とした。

この融液を用い、実施例1と同様にエピタキシャル成長を行った結果、膜厚550μmのRIG(以下RIG−14と記す)を得た。この結晶を蛍光X線分析法により組成分析した結果、組成はTb1.8Bi1.2Fe4.3Ga0.44Al0.2612であった。得られたRIG−14を11mm×11mmに分割した後、基板を除去し、ファラデー回転角が45度になるように厚さを調整した。厚さは470μmであった。その後、波長1550nmを中心とする反射防止膜を付与した。
次に、任意の11mm×11mmのRIG−14を1枚選択し、飽和磁界Hs及び室温におけるHsの温度特性を測定した結果、値はそれぞれ60(Oe)、1.15(Oe/℃)であった。またゼロ磁界での磁区幅は107(μm)であった。以上の結果より、上記第(2)式に従って磁壁エネルギーγを計算した結果、値は0.9*10−4(J/m)であった。また、ファラデー回転角の温度特性は0.075deg/℃であった。また、フェリ磁性キュリー温度は212(℃)であった。
次に、このRIG−14、1枚を1mm×1mmの大きさに切断した後、実施例1と同様に磁化処理及び温度処理を行い、ファラデー回転角の評価を行った。

結果、100個中80個がファラデー回転角=45±0.2度の範囲にあり、合格率は80%であった。
比較例10

白金製ルツボに酸化ビスマス[Bi]6000g、酸化第2鉄[Fe]400g、酸化ほう素[B]120g、酸化鉛[PbO]1150g、酸化テルビウム[Tb]50g、酸化ホルミウム[Ho]25g、酸化ガリウム[Ga]55gを仕込み融液とした。

この融液を用い、実施例1と同様にエピタキシャル成長を行った結果、膜厚550μmのRIG(以下RIG−15と記す)を得た。この結晶を蛍光X線分析法により組成分析した結果、組成はTb1.1Ho0.6Bi1.3Fe4.3Ga0.712であった。得られたRIG−14を11mm×11mmに分割した後、基板を除去し、ファラデー回転角が45度になるように厚さを調整した。厚さは440μmであった。その後、波長1550nmを中心とする反射防止膜を付与した。
次に、任意の11mm×11mmのRIG−15を1枚選択し、飽和磁界Hs及び室温におけるHsの温度特性を測定した結果、値はそれぞれ55(Oe)、1.10(Oe/℃)であった。またゼロ磁界での磁区幅は115μmであった。以上の結果より、上記第(2)式に従って磁壁エネルギーγを計算した結果、値は0.9*10−4(J/m)であった。また、ファラデー回転角の温度特性は0.085deg/℃であった。また、フェリ磁性キュリー温度は215(℃)であった。
次に、このRIG−15、1枚を1mm×1mmの大きさに切断した後、実施例1と同様に磁化処理及び温度処理を行い、ファラデー回転角の評価を行った。
結果、100個中85個がファラデー回転角=45.0±0.2度の範囲にあり、合格率は85%であった。
比較例11

白金製ルツボに酸化ビスマス[Bi]3100g、酸化第2鉄[Fe]350g、酸化ほう素[B]180g、酸化鉛[PbO]2500g、酸化ユウロピウム[Eu]30g、酸化ホルミウム[Ho]30g、酸化ガリウム[Ga]90gを仕込み融液とした。

この融液を用い、実施例1と同様にエピタキシャル成長を行った結果、膜厚580μmのRIG(以下RIG−16と記す)を得た。この結晶を蛍光X線分析法により組成分析した結果、組成はEu0.9Ho0.9Bi1.2Fe4.0Ga1.012であった。得られたRIG−2を11mm×11mmに分割した後、基板を除去し、ファラデー回転角が45度になるように厚さを調整した。厚さは530μmであった。その後、波長1550nmを中心とする反射防止膜を付与した。
次に、任意の11mm×11mmのRIG−16を1枚選択し、飽和磁界Hs及び室温におけるHsの温度特性を測定した結果、値はそれぞれ19(Oe)、0.54(Oe/℃)であった。またゼロ磁界での磁区幅は217μmであった。以上の結果より、上記第(2)式に従って磁壁エネルギーγを計算した結果、値は0.3*10−4(J/m)であった。また、ファラデー回転角の温度特性は0.10deg/℃であった。また、フェリ磁性キュリー温度は177(℃)であった。
次に、このRIG−16、1枚を1mm×1mmの大きさに切断した後、実施例1と同様に磁化処理及び温度処理を行い、ファラデー回転角の評価を行った。
結果、100個中93個がファラデー回転角=45.0±0.2度の範囲にあり、合格率は93%であった。
比較例12

白金製ルツボに酸化ビスマス[Bi]2000g、酸化第2鉄[Fe]250g、酸化ほう素[B]100g、酸化鉛[PbO]1500g、酸化ユウロピウム[Eu]16g、酸化イッテルビウム[Yb]10g、酸化ガリウム[Ga]60gを仕込み融液とした。

この融液を用い、実施例1と同様にエピタキシャル成長を行った結果、膜厚525μmのRIG(以下RIG−17と記す)を得た。この結晶を蛍光X線分析法により組成分析した結果、組成はEu1.7Yb0.2Bi1.1Fe4.0Ga1.012であった。得られたRIG−16を11mm×11mmに分割した後、基板を除去し、ファラデー回転角が22.5度になるように厚さを調整した。厚さは363μmであった。その後、波長1550nmを中心とする反射防止膜を付与した。
次に、任意の11mm×11mmのRIG−17を1枚選択し、飽和磁界Hs及び室温におけるHsの温度特性を測定した結果、値はそれぞれ20(Oe)、0.22(Oe/℃)であった。またゼロ磁界での磁区幅を測定した結果、値は361(μm)であった。以上の結果より、上記第(2)式に従って磁壁エネルギーγを計算した結果、値は1.5*10−4(J/m)であった。また、このファラデー回転子を2枚重ねて45度の回転子とし、ファラデー回転角の温度特性は0.13deg/℃であった。また、フェリ磁性キュリー温度は160(℃)であった。
次に、このRIG−17、1枚を1mm×1mmの大きさに切断した後、実施例1と同様に磁化処理及び温度処理を行い、ファラデー回転角の評価を行った。
結果、100個中98個がファラデー回転角=22.5±0.2度の範囲にあり、合格率は98%であった。
本発明によれば外部温度、外部環境の耐久性及びファラデー回転角の温度特性に優れた永久磁石不要のファラデー回転子を得ることができ、その産業上の意義は極めて高い。
永久磁石が不要なファラデー回転子して用いられるビスマス置換希土類鉄ガーネット単結晶における、外部磁界とファラデー回転角を示す図である。 本発明請求項1記載のビスマス置換希土類鉄ガーネット単結晶において、Yb置換量xと、Ga置換量zの関係を示した図である。 実施例及び比較例における特性評価結果と特性評価判定についてまとめたものを表した表である。

Claims (1)

  1. 化学式、Tb3-x-yYbBiFe5−zGa12(式中、0.2≦x≦0.4,1.2≦y≦1.5,0.65x+0.44≦z≦0.79x+0.54)で示される、液相エピタキシャル法にて育成されるビスマス置換希土類鉄ガーネット単結晶と磁化処理してなる角型ヒステリシスを示すファラデー回転子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013170120A (ja) * 2012-02-17 2013-09-02 Granopt Ltd ファラデー回転子の製造方法

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