JP2010071497A - 空気調和機 - Google Patents
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Abstract
【課題】
現在の空気調和機のほとんどは、冷房運転,暖房運転,除湿運転が中心になって制御が行われている。しかしながら、従来から空気調和機といいながら加湿運転ができない状況であった。
【解決手段】
暖房運転時の冷媒流方向に対して下流側に第1室内熱交換器3aと第2室内熱交換器3bとは別体で構成される補助室内熱交換器6を設けると共に、前記補助室内熱交換器6冷媒配管入口手前に第2除湿弁5を設置し、補助室内熱交換器6を第1室内熱交換器3aあるいは第2室内熱交換器3bの長手方向あるいは、前記第1および第2室内熱交換器を構成する冷媒配管の端部近傍に補助室内熱交換器6を配置し、補助室内熱交換器6が蒸発機として作用する場合に保水した水分を粒子状にする加湿機能を備えることにより、室内にある水分を利用して、暖房運転時の室内機から吹きだされる温風の湿度を上げることで快適性が向上できる。
【選択図】図1b
現在の空気調和機のほとんどは、冷房運転,暖房運転,除湿運転が中心になって制御が行われている。しかしながら、従来から空気調和機といいながら加湿運転ができない状況であった。
【解決手段】
暖房運転時の冷媒流方向に対して下流側に第1室内熱交換器3aと第2室内熱交換器3bとは別体で構成される補助室内熱交換器6を設けると共に、前記補助室内熱交換器6冷媒配管入口手前に第2除湿弁5を設置し、補助室内熱交換器6を第1室内熱交換器3aあるいは第2室内熱交換器3bの長手方向あるいは、前記第1および第2室内熱交換器を構成する冷媒配管の端部近傍に補助室内熱交換器6を配置し、補助室内熱交換器6が蒸発機として作用する場合に保水した水分を粒子状にする加湿機能を備えることにより、室内にある水分を利用して、暖房運転時の室内機から吹きだされる温風の湿度を上げることで快適性が向上できる。
【選択図】図1b
Description
本発明はヒートポンプ式空気調和機において、暖房運転時に冷凍サイクルで室内空気から水分を取り込みその水分を粒子状にし、室内機から流出する暖房空気の湿度を高めることのできる空気調和機に係る。
一般家庭で多く使用されている空気調和機としては、室内機と室外機が別体で構成されており、室内機内には空気と冷媒を熱交換させるための熱交換器と空気を送り出す送風装置が設置されており、室外機内には空気と冷媒を熱交換させるための熱交換器と送風装置、冷媒を循環させる圧縮機及び冷媒を減圧する膨張弁が設置されている。これらの室内機と室外機の間に冷媒配管を用いて冷媒流路を接続することで、室内機と室外機の間を冷媒が行き来して冷凍サイクルが成り立っている。この構成の空気調和機において、四方弁等により冷媒の流れ方向を変えることにより冷房運転,暖房運転及び除湿運転を行っている。
現在の空気調和機のほとんどは、冷房運転,暖房運転,除湿運転が中心になって制御が行われている。しかしながら、従来から空気調和機といいながら加湿運転ができない状況がほとんどであった。
加湿運転に関しては、従来から様々な検討を行っており一部のメーカーが既に実用化した例があり、その方式では、室外機上部にゼオライトを配置し、高い湿度の室外空気をゼオライトに一旦吸着させ、その後高湿となったゼオライトをヒーターにより加熱し、その加湿した空気を室内へ送る方式がある。
また、特許文献1では室内熱交換器を圧力調整機能を挟んで第1熱交換器と第2熱交換器に分割し、一方を蒸発器、他方を凝縮機として作用させ、暖房運転時において蒸発器として作用させた熱交換器にて室内の空気を除湿し、その除湿した水分を凝縮機となる熱交換器に案内し、その凝縮器の熱で水分を蒸発させ、室内機から吹き出す空気の湿度を上げる検討がなされている。
また、特許文献2では、同様の方式で蒸発器となる熱交換器と凝縮機となる熱交換器を分割し、空気の吹き出し口を送風装置を複数使うことにより別経路とし、前記した例と同様に凝縮機となる熱交換器にて水分を蒸発させ、室内に吹きだす構成としているが、蒸発器にて熱交換した低温の空気を再熱器で加熱して室内に放出させる工夫を行った例もある。
しかしながら、ゼオライトを使用した加湿方式では、ゼオライトの時系列的な劣化により、水分吸着量が減少することが考えられる。
また、外気温度が低い(特に外気温度がマイナス)場合や外機湿度が低い場合において、ゼオライトによる水分吸着量が大幅に低下することが考えられ、安定した加湿量を維持することが困難であると考えられる。
また、室外機上部に加湿装置を設置する場合、室外機から室内機まで加湿した空気を流すためのダクトが必要であり、吸え付け性に問題がある。また、室外機と室内機の吸え付け時の距離が長く外気温度が低い状態で加湿した場合、ダクト内に結露が生じその結露した水分が凍る可能性があり、結露水の処理が難しいと共に加湿量も低下する恐れがある。また、ダクト内部に結露した水分が残っている場合、カビや雑菌が繁殖する可能性が有る。
また、その他の実施例に関しては、室内熱交換器を減圧弁で挟んで、減圧弁を絞ることで一方を蒸発器、他方を凝縮器として蒸発器で保水した水分を他方の凝縮器で蒸発させ、室内機からの吹き出し空気の湿度を高めているが、何れも水分を蒸発させるために凝縮器の熱量が奪われてしまい室内機からの吹きだし空気温度の低下は免れなくなると共に、蒸発器からの吹き出し空気と凝縮器からの吹きだし空気の区分けが難しい構成であり、それらを解決する場合には送風装置を複数使用して運転する必要があるため、製造コスト面に課題が残る。
そこで本発明は上記事情を考慮したものであり、請求項1では圧縮機,四方弁,室外熱交換器,膨張弁、これら各部材を接続する冷媒配管と室外送風装置を具備する室外機と、室内熱交換器、室内送風装置を具備する室内機と、前記膨張弁が前記室内熱交換器と前記室外熱交換器との間に設けられた冷媒配管径路途中に設けられ、冷媒配管の途中に弁を絞ることにより冷媒を減圧することのできる除湿弁を設け、冷房運転時の冷媒流方向にて前記除湿弁上流側の室内熱交換器は第1室内熱交換器、下流側の室内熱交換器は第2室内熱交換器という具合に前記除湿弁を挟んで2つに分割され、前記除湿弁にて減圧することにより、一方を凝縮器、他方を蒸発器とすることのできる空気調和機で、前記室内機内部にあり、暖房運転時の冷媒流方向に対して下流側に前記第1室内熱交換器と前記第2室内熱交換器とは別体で構成される補助熱交換器を設けると共に、前記第1室内熱交換器あるいは前記第2室内熱交換器の暖房運転時冷媒流方向下流側に位置する熱交換器の出口冷媒配管と前記補助熱交換器入口冷媒配管を第2の除湿弁を介して冷媒配管にて接続し、前記補助熱交換器を前記第1室内熱交換器あるいは前記第2室内熱交換器の長手方向あるいは、前記第1及び第2室内熱交換器を構成する冷媒配管の端部近傍に前記補助熱交換器を配置し、前記補助熱交換器が蒸発器として作用する場合に保水した水分を粒子状にする加湿機能を備えたことを特徴とする構成となっている。
請求項2では請求項1記載の空気調和機に加え、前記室内機には前記室内熱交換器に流入する空気の温度と湿度あるいはそれに相当するセンサーを具備し、そのセンサーの情報を基に流入空気の露点温度を推測する手段を備え、前記補助熱交換器にも冷媒配管の温度を検知するセンサーを具備し、前記露点温度を推測した結果を基に前記補助熱交換器冷媒配管流入前の第2除湿弁の絞り量を調整する手段を備えたことを特徴とする構成となっている。
請求項3では、請求項1から請求項2記載の空気調和機に加え、前記補助熱交換器の冷媒配管パス配列を前記補助熱交換器冷媒配管入口、あるいは前記補助熱交換器内の冷媒配管途中で少なくとも2パス以上に分岐することを特徴とする構成となっている。
請求項4では、請求項1から請求項3記載の空気調和機に加え、前記補助熱交換器の冷媒配管パス配列を入口近傍で2パス以上に分岐するとともに、前記補助熱交換器の冷媒配管途中で分岐したパスを合流させたことを特徴とする構成となっている。
請求項5では、請求項1から請求項4記載の空気調和機に加え、前記補助熱交換器を複数に分割し、一方の補助熱交換器を前記第1及び第2室内熱交換器の冷媒配管を構成する側の端部に、他方を前記第1及び第2熱交換器の反対側の冷媒配管端部近傍に設置したことを特徴とする構成となっている。
請求項6では、請求項1から請求項5記載の空気調和機に加え、前記補助熱交換器は多数のフィンを積層して、その内部を貫通する冷媒配管で構成されており、前記補助熱交換器に使用する冷媒配管の径を前記第1及び前記第2室内熱交換器を構成する冷媒配管の径よりも細径化したことを特徴とする構成となっている。
請求項7では、請求項1から請求項6記載の空気調和機に加え、前記第1及び第2熱交換器の空気流を導出させる室内送風装置の径に対して前記補助熱交換器の第2送風装置を異径にしたことを特徴とする構成となっている。
請求項8では、請求項1から請求項7記載の空気調和機に加え、前記室内熱交換器の空気流方向に対し、前記補助熱交換器の空気流方向を独自で変更できる機構を備えたことを特徴とする構成となっている。
請求項9では、請求項1から請求項8記載の空気調和機に加え、前記補助熱交換器で保水した水分を受ける露皿に傾斜を付け、加湿機能を備えた部材方向に導くことのできる構造をなすことを特徴とする構成となっている。
請求項10では、請求項1から請求項9記載の空気調和機に加え、暖房運転時に前記補助熱交換器を蒸発器として作用させた時、前記補助熱交換器から流出した空気を室外に放出するダクトを備えたことを特徴とする構成となっている。
請求項11では、請求項1から請求項10記載の空気調和機に加え、暖房運転時に前記補助熱交換器を蒸発器として作用させた時、前記補助熱交換器で保水した水分をためるタンク状の水分貯留器を前記室内機内部に設け、さらにタンク内の水分を粒子状にする機能をタンク内部に備えたことを特徴とする構成となっている。
請求項12では、請求項1から請求項11記載の空気調和機に加え、前記除湿弁及び前記除湿弁を、室内機を正面から見た時に背面側に位置する熱交換器の空気流方向に対して上流側に配置する構造にしたことを特徴とする構成となっている。
本発明の請求項1記載の空気調和機では、圧縮機,四方弁,室外熱交換器,膨張弁、これら各部材を接続する冷媒配管と室外送風装置を具備する室外機と、室内熱交換器、室内送風装置を具備する室内機と、前記膨張弁が前記室内熱交換器と前記室外熱交換器との間に設けられた冷媒配管径路途中に設けられ、冷媒配管の途中に弁を絞ることにより冷媒を減圧することのできる除湿弁を設け、冷房運転時の冷媒流方向にて前記除湿弁上流側の室内熱交換器は第1室内熱交換器、下流側の室内熱交換器は第2室内熱交換器という具合に前記除湿弁を挟んで2つに分割され、前記除湿弁にて減圧することにより、一方を凝縮器、他方を蒸発器とすることのできる空気調和機で、前記室内機内部にあり、暖房運転時の冷媒流方向に対して下流側に前記第1室内熱交換器と前記第2室内熱交換器とは別体で構成される補助熱交換器を設けると共に、前記第1室内熱交換器あるいは前記第2室内熱交換器の暖房運転時冷媒流方向下流側に位置する熱交換器の出口冷媒配管と前記補助熱交換器入口冷媒配管を第2の除湿弁を介して冷媒配管にて接続し、前記補助熱交換器を前記第1室内熱交換器あるいは前記第2室内熱交換器の長手方向あるいは、前記第1及び第2室内熱交換器を構成する冷媒配管の端部近傍に前記補助熱交換器を配置し、前記補助熱交換器が蒸発器として作用する場合に保水した水分を粒子状にする加湿機能を備えたことを特徴とする構成となっている。
この場合、通常の暖房運転時において前記補助熱交換器は前記室内機内に収められている熱交換器全体のうちのサブクーラ的な役割をはたし、暖房性能を向上させることができると共に、暖房運転であって加湿する場合は、前記第2除湿弁を適宜絞ることで前記補助熱交換器は蒸発器の一部となり、室内に浮遊している水分を保水することができる。そして、保水された水分は補助熱交換器下部に設置されている露皿にて受け、さらに水分を粒子状にする加湿器、例えばヒーターによる加熱方式や特定周波数を与えることによる超音波等の加湿方式を備えた部分に流入し、加湿した空気と前記第1及び第2室内熱交換器にて暖められた空気と共に室内に放出される。このとき補助熱交換器は前記第1及び第2熱交換器の挿入冷媒配管方向の端部に設置しているため、補助熱交換器部で保水した水分は、前記第1及び第2室内熱交換器にたよることなく暖房加湿運転することができるため、暖房時の吹きだし空気温度の低下を防止できると共に、湿度の高い空気を送り出すことができる。また、水分を保水するためには、前記補助熱交換器に空気を送るための送風装置が必要となるが、例えば前記第1及び第2室内熱交換器に空気を送るための送風装置の軸と補助熱交換器に空気を送るための送風装置の軸を共用化させることにより、送風装置を複数個使用することなく運転をすることができる。この時の補助熱交換器に使用する送風装置は、室内機内のスペースに応じて補助熱交換器の形状や配置方法をきめ、それにより貫流ファン,シロッコファン,プロペラファンなどを適宜選択することが望ましい。このような構成にすることにより、加湿運転時の水分供給を自動、すなわち無給水加湿を行うことができ、さらに、本発明では室内空気から水分を得るため、通常の加湿器を使用した場合に問題となる窓などの結露によるカビの発生などを抑制しながら、室内の湿度を過度に増やすことなく暖房運転時の室内吹きだし温風の湿度を上げることができる。
本発明の請求項2記載の空気調和機では、請求項1記載の空気調和機に加え、前記室内機には前記室内熱交換器に流入する空気の温度と湿度あるいはそれに相当するセンサーを具備し、そのセンサーの情報を基に流入空気の露点温度を推測する手段を備え、前記補助熱交換器にも冷媒配管の温度を検知するセンサーを具備し、前記露点温度を推測した結果を基に前記補助熱交換器冷媒配管流入前の第2除湿弁の絞り量を調整する手段を備えたことを特徴とする構成となっている。
この場合、流入空気の温度や湿度あるいはそれに相当する情報を基に、その時の室内空気の露点温度を求め、補助熱交換器の冷媒配管温度を露点温度以下にすることで、例えば暖房運転時に前記補助熱交換器が蒸発器として作用する時に、第2除湿弁の絞り量が足りなくて補助熱交換器の蒸発温度が露点温度以上となり、水分を保水できないなどの不具合を解消することができる。このとき、補助熱交換器の冷媒配管温度を検知する温度センサーは暖房運転時の冷媒の流れで補助熱交換器の冷媒配管入口近傍に設置するのが望ましい。また、露点温度が0℃以下、すなわち着霜領域になる場合も想定できるが、その場合、補助熱交換器の冷媒配管温度を監視しながら、第2除湿弁の開閉を繰り返すことで保水することが可能である。
本発明の請求項3記載の空気調和機では、請求項1から請求項2記載の空気調和機に加え、前記補助熱交換器の冷媒配管パス配列を前記補助熱交換器冷媒配管入口、あるいは前記補助熱交換器内の冷媒配管途中で少なくとも2パス以上に分岐することを特徴とする構成となっている。
前記補助熱交換器を暖房運転時の蒸発器として使用した場合、補助熱交換器の冷媒配管入口から冷媒配管出口までの間に圧力損失が生じる。特に1パスで補助熱交換器冷媒配管入口から冷媒配管出口までの配管長さが長い時に補助熱交換器全体の温度を露点温度以下にするためには前記第2除湿弁の絞り量を大きくすることが必要となるので、その場合には冷媒循環量が減少し、暖房性能も含めた暖房加湿性能が低下することが考えられる。また、冷媒循環量を重視した場合には補助熱交換器の冷媒上流側が露点温度以上になり、保水量が減少する状況となる場合が考えられる。そこで、前記補助熱交換器の冷媒配管パス配列を多パスにすることで冷媒の圧力損失を低減することができ、1パスの時と同じ絞り量であっても補助熱交換器の冷媒配管入口から冷媒配管出口までの圧力損失が低減でき、補助熱交換器全体の温度を均一化することができ、保水量も向上する。
本発明の請求項4記載の空気調和機では、請求項1から請求項3記載の空気調和機に加え、前記補助熱交換器の冷媒配管パス配列を入口近傍で2パス以上に分岐するとともに、前記補助熱交換器の冷媒配管途中で分岐したパスを合流させたことを特徴とする構成となっている。
この場合、先に述べた請求項3の効果と同様の効果であるが、前記補助熱交換器の冷媒配管途中で合流させると、補助熱交換器を通常の暖房運転時のサブクーラとして使用する際、補助熱交換器途中で少パス化することで、冷媒の流速を向上させることができ、その部分の熱伝達率を向上させることができる。
本発明の請求項5記載の空気調和機では、請求項1から請求項4記載の空気調和機に加え、前記補助熱交換器を複数に分割し、一方の補助熱交換器を前記第1及び第2室内熱交換器の冷媒配管を構成する側の端部に、他方を前記第1及び第2熱交換器の反対側の冷媒配管端部近傍に設置したことを特徴とする構成となっている。
セパレートタイプの空気調和機は部屋に室内機を設置する場合、必ずしも部屋の壁中央に設置されるとは限らず、多くは部屋の角部分に設置される。補助熱交換器が片側のみに配置されている場合において、補助熱交換器が部屋の角側に来たときに補助熱交換器に流入する空気量が限定されてしまい、暖房加湿運転の効率が著しく低下することがある。したがって、本請求項に示すように、補助熱交換器を第1及び第2室内熱交換器の長手方向の両端に配置することにより、室内機の設置場所による暖房加湿運転の効率低下を防止することができる。
本発明の請求項6記載の空気調和機では、請求項1から請求項5記載の空気調和機に加え、前記補助熱交換器は多数のフィンを積層して、その内部を貫通する冷媒配管で構成されており、前記補助熱交換器に使用する冷媒配管の径を前記第1及び前記第2室内熱交換器を構成する冷媒配管の径よりも細径化したことを特徴とする構成となっている。
この場合、前記補助熱交換器を通常の暖房運転時のサブクーラとして使用した場合、サブクーラの冷媒配管を細径化することにより内部を流れる冷媒の流速を早くすることができ、そのことにより冷媒側の熱伝達率が向上し暖房性能を向上させることができる。
本発明の請求項7記載の空気調和機では、請求項1から請求項6記載の空気調和機に加え、前記第1及び第2室内熱交換器の空気流を導出させる室内送風装置の径に対して前記補助熱交換器の第2送風装置を異径にしたことを特徴とする構成となっている。
この場合、例えば軸を共用化させつつ保水量向上を図るためには、前記補助熱交換器の風量を上げる、すなわち補助熱交換器用の第2送風装置の径を大きくする等が有効である。このような構成にすることで、暖房加湿運転の加湿性能を向上させることができる。
本発明の請求項8記載の空気調和機では、請求項1から請求項7記載の空気調和機に加え、前記室内熱交換器の空気流方向に対し、前記補助熱交換器の空気流方向を独自で変更できる機構を備えたことを特徴とする構成となっている。
室内空気の水分を保水するためには第2除湿弁を絞ることで、前記補助熱交換器を蒸発器として作用させるが、その際補助熱交換器を通過した空気は冷却されると共に除湿されているので、補助熱交換器の吹きだし空気流方向を室内熱交換器の主流吹きだし空気流方向と異なる方向、例えば主流空気流方向が重力方向に対して下向きに吹き出す場合、補助熱交換器の冷却空気流方向を上向きにするなど、お互いの空気流方向を変えることで本来の目的である暖房加湿空気のみを使用者に届くようにすることで、使用者の快適性を向上させることができる。
本発明の請求項9記載の空気調和機では、請求項1から請求項8記載の空気調和機に加え、前記補助熱交換器で保水した水分を受ける露皿に傾斜を付け、加湿機能を備えた部材方向に導くことのできる構造をなすことを特徴とする構成となっている。
このような構造にすることで保水した水分を補助熱交換器下部の露皿部に溜まることなく、保水した水分を有効に使うことができる。
本発明の請求項10記載の空気調和機では、請求項1から請求項9記載の空気調和機に加え、暖房運転時に前記補助熱交換器を蒸発器として作用させた時、前記補助熱交換器から流出した空気を室外に放出するダクトを備えたことを特徴とする構成となっている。
このような構成にすることにより、暖房加湿運転時に生じる室内機内部の除湿した冷風を室外に放出することができ、部屋全体を考慮した暖房運転効率を向上させることができる。
本発明の請求項11記載の空気調和機では、請求項1から請求項10記載の空気調和機に加え、暖房運転時に前記補助熱交換器を蒸発器として作用させた時、前記補助熱交換器で保水した水分をためるタンク状の水分貯留器を前記室内機内部に設け、さらにタンク内の水分を粒子状にする機能をタンク内部に備えたことを特徴とする構成となっている。
このような構成にすることにより、例えば暖房加湿運転時に補助熱交換器が着霜する温度になった場合、断続的に加湿水が流れることが考えられるが、タンクをつけることにより、タンクに保水した水を溜めておく事ができ、そのタンクで加湿することで連続して暖房加湿運転をすることが可能となる。
本発明の請求項12記載の空気調和機では、請求項1から請求項11記載の空気調和機に加え、前記除湿弁及び前記除湿弁を、室内機を正面から見た時に背面側に位置する熱交換器の空気流方向に対して上流側に配置する構造にしたことを特徴とする構成となっている。
この場合、本発明では室内機内部に除湿弁を複数個使用するため、冷媒配管パスを構成する冷媒配管のスペースが広くなることが懸念されるが、このように室内熱交換器の背面のスペースを有効に利用することで、冷媒配管部をコンパクトにすることができる。また熱交換器に隠れるように除湿弁を設置することで見栄えも良くすることが可能である。
圧縮機,四方弁,室外熱交換器,膨張弁、これら各部材を接続する冷媒配管と室外送風装置を具備する室外機と、室内熱交換器,室内送風装置を具備する室内機と、前記膨張弁が前記室内熱交換器と前記室外熱交換器との間に設けられた冷媒配管径路途中に設けられ、冷媒配管の途中に弁を絞ることにより冷媒を減圧することのできる除湿弁を設け、冷房運転時の冷媒流方向にて前記除湿弁上流側の室内熱交換器は第1室内熱交換器、下流側の室内熱交換器は第2室内熱交換器という具合に前記除湿弁を挟んで2つに分割され、前記除湿弁にて減圧することにより、一方を凝縮器、他方を蒸発器とすることのできる空気調和機で、前記室内機内部にあり、暖房運転時の冷媒流方向に対して下流側に前記第1室内熱交換器と前記第2室内熱交換器とは別体で構成される補助熱交換器を設けると共に、前記第1室内熱交換器あるいは前記第2室内熱交換器の暖房運転時冷媒流方向下流側に位置する熱交換器の出口冷媒配管と前記補助熱交換器入口冷媒配管を第2の除湿弁を介して冷媒配管にて接続し、前記補助熱交換器を前記第1室内熱交換器あるいは前記第2室内熱交換器の長手方向あるいは、前記第1及び第2室内熱交換器を構成する冷媒配管の端部近傍に前記補助熱交換器を配置し、前記補助熱交換器が蒸発器として作用する場合に保水した水分を粒子状にする加湿機能を備えたことを特徴とすることにより、室内にある水分を利用して、暖房運転時の室内機から吹きだされる温風の湿度を上げることで快適性が向上でき、かつ、市販の加湿器を使用した場合に生じる過度な水分供給による窓等の結露を防止することができ、カビなどの発生を抑制することができる。また、加湿を要さない場合においても、補助熱交換器をサブクーラとして使用できるため暖房性能の向上が図れる。
図1aは本発明にかかる請求項1記載の冷凍サイクルを示す構成図である。暖房運転時の冷媒の流れで説明すると、圧縮機1にて圧縮された高温・高圧の冷媒は四方弁2により接続配管を介して、第1室内熱交換器3aへ流入する。その後冷媒は第1室内熱交換器3aを構成する冷媒配管内部を通過し第1除湿弁4を介して、第2室内熱交換器3bへ流入する。その後冷媒は第2室内熱交換器3bを構成する冷媒配管内部を通過し、第2除湿弁5を介して補助室内熱交換器6へ流入し、補助室内熱交換器6を構成する冷媒配管内部を通過し、補助室内熱交換器6の冷媒配管出口部に至る。このとき、第1室内熱交換器3aの冷媒配管入口から第2室内熱交換器3bの冷媒配管出口部に至る過程で、高温・高圧の冷媒は第1室内熱交換器3a及び第2室内熱交換器3bを構成する冷媒配管とフィンを介して送風装置7により送られてくる空気と熱交換を行い、熱交換後の空気は暖められ室内に吹き出され、冷媒は空気と熱交換することにより、凝縮し液化していく。
また、第2室内熱交換器3bの冷媒配管出口部から第2除湿弁5を介して補助室内熱交換器6冷媒配管入口に至った冷媒は、補助室内熱交換器6を構成する冷媒配管とフィンを介して補助送風装置8により送られてくる空気と熱交換を行い、さらに液化が促進され補助室内熱交換器6の冷媒配管出口に至る。この時、例えば送風装置7と補助送風装置8を回転させるファン軸9a及びファン軸9bを同心円状あるいは同じ軸を共用化することで室内機のコンパクト化が図れる。
補助室内熱交換器6から流出した冷媒は、冷媒配管を介して膨張弁11にて減圧され低温・低圧冷媒となり室外熱交換器12に流入する。室外熱交換器12に流入した冷媒は室外送風装置13により送られてくる空気と熱交換器して蒸発していき四方弁2を介して圧縮機1へ戻され、再び高温・高圧のガス冷媒になる。これを繰り返すことで冷凍サイクルを構成している。
本発明による請求項1記載の暖房運転時において加湿運転を行うためには、前述した暖房運転サイクルにおいて冷媒を第2除湿弁5にて減圧し、補助室内熱交換器6を蒸発器として作用させる。図1bに本発明の暖房加湿運転をする際の熱交換器の好適な配置及び室内熱交換器構成を示す。暖房加湿運転をする場合、高温・高圧の冷媒が流れる第1室内熱交換器3aと第2室内熱交換器3bは送風装置7により送られてくる空気と熱交換することにより、暖房運転を行う。この時、第2除湿弁5にて冷媒を減圧することにより補助室内熱交換器6の冷媒配管内部に流れる冷媒は低温状態となり、補助送風装置8aにより送られてくる空気と熱交換することにより室内の空気中に浮遊する水分を保水し、保水した水は補助室内熱交換器6下部に設けてある加湿水用露皿14で受ける構成となっている。加湿水用露皿14で受けた水は本体熱交換器用露皿15に流れ、そこで、水分を粒子状にする加湿器16、例えばヒーターによる加熱方式や特定周波数を与えて水分子を振動させる超音波方式などにより水分をとばし、第1室内熱交換器3a及び第2室内熱交換器3bに流入、あるいは流出する空気と混合させることで暖房加湿運転を可能にすることができる。このとき、第1室内熱交換器3aと第2室内熱交換器3bからの暖められた空気と補助室内熱交換器6にて保水された後の乾燥した冷風が混合することがないように、補助室内熱交換器6を第1室内熱交換器3a及び第2室内熱交換器3bの挿入冷媒配管長手方向の端部近傍に設置すると共に、第1室内熱交換器3a及び第2室内熱交換器3bと補助室内熱交換器6の間に、例えば図1cのように仕切り板17を設ける構成と成すことで、暖房性能を低下させることなく、また加湿した温風のみが使用者の要求する場所に送ることができる。一方、加湿を要さずに暖房運転をする場合、補助室内熱交換器6は室内機内に配置される熱交換器の中でサブクーラとしても使用することができ、暖房性能を向上させることができる。
図1dは第1室内熱交換器3aと第2室内熱交換器3bの熱交換器の形状を補助室内熱交換器6に適用した例であり、このような構成をとることにより、第1室内熱交換器3aと第2室内熱交換器3bを構成しているフィンと補助室内熱交換器6を構成するフィンを共有化でき、新たに補助室内熱交換器6用のフィン型を製作することなく本発明の効果を発揮することができる。
図1eは第1室内熱交換器3aと第2室内熱交換器3bを構成する冷媒配管挿入方向に対して補助室内熱交換器6側に冷媒配管パス配列を構成する冷媒配管を配置し、かつ補助室内熱交換器6の冷媒配管挿入方向を対向、すなわち第1室内熱交換器3aと第2室内熱交換器3b方向に補助室内熱交換器6を構成する冷媒配管を配した例である。このような構成にすることで冷媒配管を無駄に引き回すことなく一箇所に纏めることができ、冷媒配管での熱交換ロスや冷媒配管のコストを低減することができる。
図1fは図1eに対して、それぞれの冷媒配管を補助室内熱交換器6を含めた室内熱交換器の両端に配置した例であり、第1室内熱交換器3aと第2室内熱交換器3bの冷媒配管パス配列を構成する冷媒配管と補助室内熱交換器6の冷媒配管をフィンの積層方向に対して反対側に分離することで、各々の冷媒配管の引き回しを複雑にすることなく構成することができる。
図1gは図1eで述べたの冷媒配管配置を応用した例であり、各々の冷媒配管を一箇所に纏める構成は同じであるが、冷媒配管を補助室内熱交換器6を含めた室内熱交換器の端部に纏めたものである。この構成の特徴としては、補助室内熱交換器6を製作する際、補助室内熱交換器6用の冷媒配管を一部抜いて拡管し、その抜いた部分に第1室内熱交換器3aと第2室内熱交換器3bで構成される主熱交換器と補助室内熱交換器6をつなぐ冷媒配管を通した構成となっている。このような構成にすることで、例えば補助室内熱交換器6を蒸発器として作用させ、その時に着霜する条件になった場合、補助室内熱交換器6を貫通する前記主熱交換器からの冷媒配管をホットパイプとして作用させることができ、補助室内熱交換器6の冷媒蒸発温度が着霜条件になったとしても、霜を溶かすことができるために安定して水分を加湿器16に供給することができる。
以上、補助室内熱交換器6を含めた室内熱交換器を室内機内部に配置した例として述べてきたが、暖房加湿運転をする際に補助室内熱交換器6で水分を保水するための蒸発温度を設定する場合、図示はしないが室内熱交換器に流入する空気の温度と湿度あるいはそれに相当するセンサーを設け、そのセンサーの情報を基に流入空気の露点温度を推測し、補助室内熱交換器6にも冷媒配管の温度を検知する温度センサーを設け、補助室内熱交換器6の冷媒配管温度を露点温度以下になるように第2除湿弁5の絞り量を適正に制御することで、安定した加湿用水分を供給することができる。このとき、補助室内熱交換器6の冷媒配管温度を検知する温度センサーは暖房運転時の冷媒の流れで補助室内熱交換器6の冷媒配管入口配管近傍に設置するのが望ましい。また、露点温度が0℃以下、すなわち着霜領域になる場合も想定できるが、その場合、補助室内熱交換器6に取り付けた温度センサーにて冷媒配管温度を監視しながら第2除湿弁5を開閉、すなわち補助室内熱交換器6を蒸発器として使用した場合は着霜させ、凝縮器として使用した場合に霜をとかすことを繰り返し行うことで加湿水を確保することができる。
図2は本発明に係る請求項3記載の実施例を示す。通常の暖房運転時では暖房性能を向上させるために、室内熱交換器の冷媒配管出口近傍で冷媒配管パス配列を図2(a)で示すように1パス部18のようにして冷媒配管内部の冷媒流速を上げ、冷媒側の熱伝達率を促進させサブクール量を増加させる方式をとることが多い。
暖房加湿運転時において加湿量を向上させるためには、補助室内熱交換器6で多くの水分を保水することが必要である。補助室内熱交換器6にて保水量を向上させるためには、補助室内熱交換器6の冷媒蒸発温度を全体的に低くすることが有効であるが、蒸発温度を下げるために第2除湿弁5を絞ると冷媒循環量が低下して暖房能力も低下してしまう。また、暖房性能を低下させることなく冷媒循環量を重視すると補助室内熱交換器6の冷媒温度が上昇し、保水量が低下してしまう。そこで例えば図2(b)に示すように、補助室内熱交換器6の冷媒配管パス配列を2パス部19のように多パス化する。この場合、補助室内熱交換器6の冷媒配管出口温度を同一温度にして考えると、図2(c)に示すように補助室内熱交換器6内の冷媒圧力損失が低下することで補助室内熱交換器6の熱交平均温度を下げることができ、保水量も多く確保することができる。
図3に本発明にかかる請求項4記載の実施例を示す。請求項4記載の実施例では、図3に示すように補助室内熱交換器6の冷媒配管パス配列を冷媒配管入口部で2パス部19のように分岐させ、補助室内熱交換器冷媒配管途中で1パス部18にする。このような構成にすることで、暖房加湿運転時において補助室内熱交換器6の冷媒配管入口から冷媒配管出口までを1パスにした場合に比べ、全体の熱交換器温度を下げることができ、かつ、通常の暖房運転をした場合には補助室内熱交換器6途中から1パスにすることでサブクールを促進でき暖房性能の低下も防止することができる。
図4に本発明にかかる請求項5記載の実施例を示す。本発明の請求項5記載の実施例では、補助室内熱交換器6の冷媒配管入口部において補助熱交換器冷媒配管入口分岐管20により冷媒流を分岐すると共に補助室内熱交換器を分割し、一方の補助室内熱交換器6aを第1室内熱交換器3aと第2室内熱交換器3bの冷媒配管部を構成する端部近傍に、他方の補助室内熱交換器6bを第1室内熱交換器3aと第2室内熱交換器3bの冷媒配管部を構成する端部とは反対側の端部近傍に配置する。このような構成とすることにより、例えばどちらか一方にしか補助室内熱交換器が設置されていなかった場合で、かつ、壁側に補助室内熱交換器が配置された場合、補助室内熱交換器に送る空気量が減少するなどの不具合で補助室内熱交換器を有効に使用できなくなるということがなくなり、室内機を部屋の角位置に設置されても、補助室内熱交換器6a,6bのどちらか一方がカバーすることができ、安定した暖房加湿運転をすることができる。
図5に本発明にかかる請求項6記載の実施例を示す。本発明の請求項6記載の実施例では、補助室内熱交換器6は多数のフィンを積層して、その内部を貫通する冷媒配管で構成されており、補助室内熱交換器6に使用する冷媒配管の径を第1及び第2室内熱交換器を構成する冷媒配管21aの径よりも細径化した細径冷媒配管21bを使用した構成を成している。
この場合、補助室内熱交換器6を通常の暖房運転時のサブクーラとして使用した場合、細径冷媒配管21bにすることにより内部を流れる冷媒の流速を早くすることことができ、そのことにより冷媒側の熱伝達率が向上し暖房性能を向上させることができる。
図6に本発明にかかる請求項7記載の実施例を示す。本発明の請求項7記載の実施例では、第1室内熱交換器3a及び第2室内熱交換器3bの空気流を導出させる室内送風装置7aの径23aに対して補助室内熱交換器6の補助送風装置8bの径23bを異なる直径にした構成となっている。
この場合、本発明の空気調和機では第1室内熱交換器3a及び第2室内熱交換器3bに空気を送るための送風装置7aの軸22aと補助室内熱交換器6に空気を送り込むための補助送風装置8bの軸22bを共用化しているが、軸を共用化させつつ保水量向上を図るために、補助室内熱交換器6の補助送風装置8bの径23bを送風装置7aの径23aよりも大きくする構成にすることで、保水量を向上させることができ、暖房加湿運転の加湿性能を向上させることができる。
図7aに本発明に係る請求項8記載の実施例を示す。本発明の請求項8記載の実施例では、第1室内熱交換器3aと第2室内熱交換器3bの空気主流方向24に対し、補助室内熱交換器6a,6bの空気副流方向25a,25bを独立して上下方向に変更できる上下方向ヨコハネ26a,26b備えた構成となっている。このような機構にすることにより、暖房加湿運転時に補助室内熱交換器6a及び6bの吹きだし空気副流方向25a及び25bを室内熱交換器の空気主流方向24と異なる向き、例えば空気主流方向24が重力方向に対して下向きに吹き出す場合、補助室内熱交換器6a,6bの空気副流方向25a,25bを上向きにするなど、お互いの空気流方向を変えることで本来の目的である暖房加湿空気のみを使用者に届くようにすることで、使用者の快適性を向上させることができる。
また、図7bのように、空気副流方向25a,25bに対して左右方向に変更できる左右方向タテハネ27a,27bを備えることにより、例えば暖房加湿運転時の補助室内熱交換器6a,6bにて熱交換した後の乾燥した冷風を室内機が設置してある壁方向に吹き出すようにして、加湿した温風を部屋の中心方向にすることで部屋の空間を快適にすることができる。また、室内機が設置してある近くに窓がある場合、窓方向に乾燥した冷風を送るようにすると、窓の結露を防止することができる。
一方、通常の暖房運転を行う場合には補助室内熱交換器6a,6bは凝縮器となり、そこを通過する空気は暖められるため、その状態において左右方向タテハネ27a,27bで部屋の中心方向に空気副流方向25a,25bを変えることで、図7bの下のように部屋を包み込むように暖房運転することができる。
図8に本発明に係る請求項9記載の実施例を示す。本発明に係る請求項9記載の実施例として、図8に示すように補助室内熱交換器6の下部に設置されている加湿水用露皿に、加湿器16方向に水が流れるような傾斜28をつける。この傾斜28により、暖房加湿運転時に加湿水用露皿14に水が滞ることなく流れるため、効率良く加湿用の水を加湿器16に送ることができる。
図9に本発明に係る請求項10記載の実施例を示す。本発明に係る請求項10記載の実施例として、暖房加湿運転時に補助室内熱交換器6は空気中の水分を保水するために蒸発器として作用させるが、それに伴い補助室内熱交換器6にて熱交換した後の空気は除湿後の冷却空気となる。この冷却空気を室内に放出することなく室外に放出するためのダクト29を設け、そのダクト29は通常の冷房運転や暖房運転をする際には閉じ、暖房加湿運転時に開くような構成をもつ開閉機構30と制御を有することにより、暖房加湿運転をした場合の部屋全体を考慮した暖房運転効率を向上させることができる。
図10に本発明に係る請求項11記載の実施例を示す。本発明の請求項11記載の実施例として、暖房加湿運転を行った場合に保水した水分を溜めておくことのできるタンク31を具備した構成となっている。また、このタンク31内部には加湿器16が設置されており、このタンク31内で水分を粒子状にして放出できるようにする。さらにタンク31で放出させる加湿空気を暖房した温風と共に外部に放出できるように加湿空気放出出口32設ける。このような構成にすることにより、例えば暖房加湿運転時に補助室内熱交換器6が着霜する温度になった場合、断続的に加湿水が流れることが考えられるが、タンク31をつけることにより、タンク31に保水した水を溜めておく事ができ、そのタンクで加湿することで連続して暖房加湿運転をすることが可能となる。
図11に本発明に係る請求項12記載の実施例を示す。本発明の請求項12記載の実施例では、第1除湿弁4、あるいは第2除湿弁5、あるいはその両方の除湿弁を、第1室内熱交換器3aと第2室内熱交換器3bで構成される主室内熱交換器あるいは補助室内熱交換器6の室内機を正面から見た時に背面側であって空気流方向に対して上流側に配置する構造としている。
このようにすることで、冷媒流路を構成する複雑な冷媒配管のスペースをコンパクトにすることができる。また室内機正面から見た時に熱交換器に隠れるように除湿弁を設置することで見栄えも良くすることが可能である。
1 圧縮機
2 四方弁
3a 第1室内熱交換器
3b 第2室内熱交換器
4 第1除湿弁
5 第2除湿弁
6,6a,6b 補助室内熱交換器
7,7a 送風装置
8,8a,8b,8c,8d 補助送風装置
9 軸
10 室内ファンモータ
11 膨張弁
12 室外熱交換器
13 室外送風装置
14 加湿水用露皿
15 本体熱交換器露皿
16 加湿器
17 仕切り板
18 1パス部
19 2パス部
20 補助熱交換器冷媒配管入口分岐管
21a 第1及び第2室内熱交換器冷媒配管
21b 細径冷媒配管
22a,22b 送風装置軸
23a,23b 径
24 空気主流方向
25a,25b 空気副流方向
26a,26b 上下方向ヨコハネ
27a,27b 左右方向タテハネ
28 傾斜
29 ダクト
30 開閉機構
31 タンク
32 加湿空気放出出口
2 四方弁
3a 第1室内熱交換器
3b 第2室内熱交換器
4 第1除湿弁
5 第2除湿弁
6,6a,6b 補助室内熱交換器
7,7a 送風装置
8,8a,8b,8c,8d 補助送風装置
9 軸
10 室内ファンモータ
11 膨張弁
12 室外熱交換器
13 室外送風装置
14 加湿水用露皿
15 本体熱交換器露皿
16 加湿器
17 仕切り板
18 1パス部
19 2パス部
20 補助熱交換器冷媒配管入口分岐管
21a 第1及び第2室内熱交換器冷媒配管
21b 細径冷媒配管
22a,22b 送風装置軸
23a,23b 径
24 空気主流方向
25a,25b 空気副流方向
26a,26b 上下方向ヨコハネ
27a,27b 左右方向タテハネ
28 傾斜
29 ダクト
30 開閉機構
31 タンク
32 加湿空気放出出口
Claims (12)
- 圧縮機,四方弁,室外熱交換器,膨張弁、これら各部材を接続する冷媒配管と室外送風装置を具備する室外機と、室内熱交換器,室内送風装置を具備する室内機と、前記膨張弁が前記室内熱交換器と前記室外熱交換器との間に設けられた冷媒配管径路途中に設けられ、
冷媒配管の途中に弁を絞ることにより冷媒を減圧することのできる除湿弁を設け、冷房運転時の冷媒流方向にて前記除湿弁上流側の室内熱交換器は第1室内熱交換器、下流側の室内熱交換器は第2室内熱交換器という具合に前記除湿弁を挟んで2つに分割され、前記除湿弁にて減圧することにより、一方を凝縮器、他方を蒸発器とすることのできる空気調和機で、
前記室内機内部にあり、暖房運転時の冷媒流方向に対して下流側に前記第1室内熱交換器と前記第2室内熱交換器とは別体で構成される補助熱交換器を設けると共に、前記第1室内熱交換器あるいは前記第2室内熱交換器の暖房運転時冷媒流方向下流側に位置する熱交換器の出口冷媒配管と前記補助熱交換器入口冷媒配管を第2の除湿弁を介して冷媒配管にて接続し、
前記補助熱交換器を前記第1室内熱交換器あるいは前記第2室内熱交換器の長手方向あるいは、前記第1および第2室内熱交換器を構成する冷媒配管の端部近傍に前記補助熱交換器を配置し、
前記補助熱交換器が蒸発機として作用する場合に保水した水分を粒子状にする加湿機能を備えたことを特徴とする空気調和機。 - 前記室内機には前記室内熱交換器に流入する空気の温度と湿度あるいはそれに相当するセンサーを具備し、そのセンサーの情報を基に流入空気の露点温度を推測する手段を備え、
前記補助熱交換器にも冷媒配管の温度を検知するセンサーを具備し、前記露点温度を推測した結果を基に前記補助熱交換器冷媒配管流入前の第2除湿弁の絞り量を調整する手段を備えた請求項1記載の空気調和機。 - 前記補助熱交換器の冷媒配管パス配列を前記補助熱交換器冷媒配管入口、あるいは前記補助熱交換器内の冷媒配管途中で少なくとも2パス以上に分岐することを特徴とする請求項1乃至請求項2記載の空気調和機。
- 前記補助熱交換器の冷媒配管パス配列を入口近傍で2パス以上に分岐するとともに、前記補助熱交換器の冷媒配管途中で分岐したパスを合流させたことを特徴とする請求項1から請求項3記載の空気調和機。
- 前記補助熱交換器を複数に分割し、一方の補助熱交換器を前記第1および第2室内熱交換器の冷媒配管を構成する側の端部に、他方を前記第1および第2熱交換器の反対側の冷媒配管端部近傍に設置したことを特徴とする、請求項3および請求項4記載の空気調和機。
- 前記補助熱交換器は多数のフィンを積層して、その内部を貫通する冷媒配管で構成されており、前記補助熱交換器に使用する冷媒配管の径を前記第1および前記第2室内熱交換器を構成する冷媒配管の径よりも細径化したことを特徴とする、請求項1から請求項5記載の空気調和機。
- 前記第1及び第2熱交換器の空気流を導出させる室内送風装置の径に対して前記補助熱交換器の第2送風装置を異径にしたことを特徴とする請求項1から請求項6記載の空気調和機。
- 前記室内熱交換器の空気流方向に対し、前記補助熱交換器の空気流方向を独自で変更できる機構を備えた請求項1から請求項7記載の空気調和機。
- 前記補助熱交換器で保水した水分を受ける露皿に傾斜を付け、加湿機能を備えた部材方向に導くことのできる構造をなす請求項1から請求項8記載の空気調和機。
- 暖房運転時に前記補助熱交換器を蒸発機として作用させた時、前記補助熱交換器から流出した空気を室外に放出するダクトを備えたことを特徴とする請求項1から請求項9記載の空気調和機。
- 暖房運転時に前記補助熱交換器を蒸発機として作用させた時、前記補助熱交換器で保水した水分をためるタンク状の水分貯留器を前記室内機内部に設け、さらにタンク内の水分を粒子状にする機能をタンク内部に備えたことを特徴とする請求項1から請求項10記載の空気調和機。
- 前記除湿弁1および前記除湿弁2を、室内機を正面から見た時に背面側に位置する熱交換器の空気流方向に対して上流側に配置する構造にしたことを特徴とする請求項1から請求項11記載の空気調和機。
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JP2017145995A (ja) * | 2016-02-16 | 2017-08-24 | 株式会社コロナ | ファンコイルユニット |
KR20190089434A (ko) * | 2018-01-22 | 2019-07-31 | 엘지전자 주식회사 | 공기조화기 및 그 제어방법 |
US20220163243A1 (en) * | 2019-05-31 | 2022-05-26 | Mitsubishi Electric Corporation | Air-conditioning apparatus |
US11971202B2 (en) * | 2019-05-31 | 2024-04-30 | Mitsubishi Electric Corporation | Air-conditioning apparatus |
-
2008
- 2008-09-17 JP JP2008237302A patent/JP2010071497A/ja not_active Withdrawn
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KR102104448B1 (ko) | 2018-01-22 | 2020-04-24 | 엘지전자 주식회사 | 공기조화기 및 그 제어방법 |
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