JP2010071302A - 駆動力配分装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】大部分がオイル内に浸漬したローラの回転により、オイル中の異物がローラ間径方向押圧接触部に侵入してトランクション伝動効率が低下するのを防止する。
【解決手段】ローラ31,32は、ハウジング11内のオイル(オイルレベルLo)を矢B1,B2で示すように掻き上げ、この掻き上げられたオイルを更に流下させた後、再び両ローラ31,32の接触開始側へ向かわせようとする。下方ローラ32は大部分がオイル中に浸漬しており、その外周に伴われて矢B2で示すごとく下方へ流れたオイルが、その後に両ローラ31,32の接触開始側へ向かうのを許容すると、オイル中の異物を多量にローラ31,32の径方向相互押圧接触部に向かわせ、伝動効率が低下する。そこでオイル流下路の最下部に異物キャッチャー51を設けて、オイル内の異物を捕捉、貯留することにより、異物がローラ間径方向相互押圧接触部に向かわないようにする。
【選択図】図3

Description

本発明は、四輪駆動車両のトランスファーとして有用な駆動力配分装置に関し、特にその異物対策に関するものである。
駆動力配分装置としては、従来から種々のものが提案されているが、その他に、特許文献1に記載のようなトランクション伝動方式を用い、
主駆動輪へのトルク伝達経路を成す回転部材と共に回転する第1ローラと、
従駆動輪へのトルク伝達経路を成す回転部材と共に回転する第2ローラとを相互に径方向へ押圧接触させた構成を採用することも考えられる。
この駆動力配分装置によれば、第1ローラおよび第2ローラの径方向押圧接触部におけるトランクション伝動により、主駆動輪へのトルクの一部を従駆動輪へ分配して出力することができ、駆動力を主駆動輪と従駆動輪間とに分配して出力可能である。
特開2002−349653号公報
しかし、上記のような駆動力配分装置にあっては、第1ローラおよび第2ローラが径方向相互押圧接触部におけるトランクション伝動により、駆動力を主駆動輪と従駆動輪間とに分配して出力するため、
オイル中における金属粉やゴミなどの異物が第1ローラおよび第2ローラの径方向相互押圧接触部に侵入すると、第1ローラおよび第2ローラによるトランクション伝動効率が低下するだけでなく、第1ローラおよび第2ローラの耐久性が損なわれる。
特に、第1ローラおよび第2ローラを、これら両ローラの回転軸線を含む面が水平に対し、第1ローラおよび第2ローラの主たる回転方向への回転中において両ローラの接触開始側が接触終了側よりも下方位置となるような所定の傾斜角を持つよう配置し、
第1ローラおよび第2ローラによりローラ接触開始側からローラ接触終了側を経て掻き上げられたオイルを潤滑油とする駆動力配分装置の場合、
以下の理由から上記の問題が顕著になる。
つまり、第1ローラおよび第2ローラのうち下方に位置する下方ローラは、大部分がオイル中に浸漬しており、下方ローラの外周に伴われて下方へ流れた後、上方へ向かうオイルが、オイル中における金属粉やゴミなどの異物を多量に第1ローラおよび第2ローラの径方向相互押圧接触部に向かわせる。
そのため、オイル中の異物が多量に第1ローラおよび第2ローラの径方向相互押圧接触部に侵入することとなり、
第1ローラおよび第2ローラによるトランクション伝動効率を低下させたり、第1ローラおよび第2ローラの耐久性を損なわせるという上記の問題が特に顕著になる。
本発明は、下方ローラの外周に伴われて流動するオイルがオイル中の異物を多量に第1ローラおよび第2ローラの径方向相互押圧接触部に向かわせることのないよう駆動力配分装置を改良し、これにより上記問題の解決を実現することを目的とする。
この目的のため、本発明による駆動力配分装置は、請求項1に記載のごとくに構成する。
先ず前提となる駆動力配分装置を説明するに、これは、
主駆動輪へのトルク伝達経路を成す回転部材と共に回転する第1ローラと、
従駆動輪へのトルク伝達経路を成す回転部材と共に回転する第2ローラとを、相互に径方向へ押圧接触させて具え、
これら第1ローラおよび第2ローラを、該第1ローラおよび第2ローラの回転軸線を含む面が水平に対し、該第1ローラおよび第2ローラの主たる回転方向への回転中において両ローラの接触開始側が接触終了側よりも下方位置となるような所定の傾斜角を持つよう配置し、
第1ローラおよび第2ローラにより前記ローラ接触開始側からローラ接触終了側を経て掻き上げられたオイルを潤滑油とするものである。
本発明は、かかる駆動力配分装置に対し、
前記第1ローラおよび第2ローラのうち下方に位置する下方ローラの外周に伴われて下方へ流れるオイルの流路内に、該オイル内の異物を捕捉する異物キャッチャーを設けた構成に特徴づけられる。
かかる本発明の駆動力配分装置によれば、
第1ローラおよび第2ローラのうち下方に位置する下方ローラの外周に伴われて下方へ流れるオイルの流路内に設けた異物キャッチャーが、該オイル内の異物を捕捉して、第1ローラおよび第2ローラの径方向相互押圧接触部に向かう異物量をその分だけ減少させることができる。
このため、下方ローラが大部分をオイル中に浸漬されていても、オイル中の異物を多量に第1ローラおよび第2ローラの径方向相互押圧接触部に向かわせることがなく、第1ローラおよび第2ローラの径方向相互押圧接触部に侵入する異物の量が少なくて、
第1ローラおよび第2ローラによるトランクション伝動効率が低下したり、第1ローラおよび第2ローラの耐久性が損なわれるという前記の問題を解消することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例になる駆動力配分装置1をトランスファーとして具えた四輪駆動車両のパワートレーンを、車両上方から見て示す概略平面図である。
図1の四輪駆動車両は、エンジン2からの回転を変速機3による変速後、リヤプロペラシャフト4およびリヤファイナルドライブユニット5を経て左右後輪6L,6Rに伝達される後輪駆動車をベース車両とし、
左右後輪(主駆動輪)6L,6Rへのトルクの一部を、駆動力配分装置1より、フロントプロペラシャフト7およびフロントファイナルドライブユニット8を経て左右前輪(従駆動輪)7L,7Rへ伝達することにより、四輪駆動走行が可能となるようにした車両である。
駆動力配分装置1は、上記のごとく左右後輪(主駆動輪)6L,6Rへのトルクの一部を左右前輪(従駆動輪)7L,7Rへ分配して出力することにより、左右後輪(主駆動輪)6L,6Rおよび左右前輪(従駆動輪)9L,9R間の駆動力配分を決定するもので、本実施例においては、この駆動力配分装置1を図2に示すように構成する。
図2において、11はハウジングを示し、このハウジング11内に入力軸12と、出力軸15およびクランクシャフト16よりなる軸ユニットとを、相互に平行に配して横架する。
入力軸12は回転軸線O1を有し、出力軸15およびクランクシャフト16よりなる軸ユニットは回転軸線O2を有する。
入力軸12は、その両端におけるボールベアリング13,14によりハウジング11に対し回転自在に支承する。
出力軸15およびクランクシャフト16は同軸に突き合わせて隣接端を相互に嵌合させ、この嵌合部にニードルベアリング17を介在させて、出力軸15およびクランクシャフト16を相対回転可能とする。
これら出力軸15およびクランクシャフト16より成る軸ユニットは、その両端におけるボールベアリング18,19によりハウジング11に対し回転自在に支承する。
出力軸15およびクランクシャフト16よりなる軸ユニットと、入力軸12との軸間距離を保つために、これら軸ユニットおよび入力軸12の両端に配してベアリングサポート25,26を設ける。
ベアリングサポート25は、ニードルベアリング17を介在させた出力軸15およびクランクシャフト16の相互嵌合部に配置し、ローラベアリング21,23を介して入力軸12および出力軸15をそれぞれ回転自在に支持する。
またベアリングサポート26は、ローラベアリング22,24を介して入力軸12およびクランクシャフト16をそれぞれ回転自在に支持する。
これらベアリングサポート25,26を、ハウジング11の対応する内側面にボルト30で取り付けることにより、出力軸15およびクランクシャフト16よりなる軸ユニット、および、入力軸12を、両者間の軸間距離を保ってハウジング11に回転自在に支持する。
入力軸12の両端をそれぞれ、シールリング27,28による液密封止下でハウジング11から突出させ、該入力軸12の図中左端を変速機3(図1参照)の出力軸に結合し、図中右端をリヤプロペラシャフト4(図1参照)を介してリヤファイナルドライブユニット5に結合する。
クランクシャフト16から遠い出力軸15の図中左端を、シールリング29による液密封止下でハウジング11から突出させ、該出力軸15の突出左端をフロントプロペラシャフト7(図1参照)を介してフロントファイナルドライブユニット8に結合する。
入力軸12の軸線方向中程には、第1ローラ31を同心に一体成形して設け、クランクシャフト16の両端間には、第2ローラ32を以下のようにして設け、これら第1ローラ31および第2ローラ32を共通な軸直角面内に配置する。
第2ローラ32を設けるクランクシャフト16の箇所に、半径がRの偏心軸部16aを設定し、この偏心軸部16aは、その軸心O3を出力軸15およびカウンターシャフト16より成る軸ユニットの回転軸線O2からεだけオフセットさせる。
そして、クランクシャフト16の偏心軸部16a上にローラベアリング33を介し、第2ローラ32を回転自在に、しかし軸線方向位置決め状態で取り付ける。
従って、第2ローラ32の回転軸線は偏心軸部16aの軸心O3と同じになり、クランクシャフト16の回転位置制御により第2ローラ回転軸線O3(偏心軸部16aの軸心)を、クランクシャフト回転軸線(出力軸回転軸線)O2の周りに回転させれば、
第1ローラ31の回転軸線O1と、第2ローラ32の回転軸線O2との間における距離(第1ローラ31および第2ローラ32の軸間距離)L1を加減することができる。
ここで、第1ローラ31および第2ローラ32の軸間距離L1を、第1ローラ31の半径と第2ローラ32の半径との和値よりも小さくすることにより、
第1ローラ31および第2ローラ32が相互に径方向へ押し付けられ、ローラ外周面同士が符号31a,32aで示す箇所において予圧下に摩擦接触し、これらの間でトランクション伝動を行うことができる。
そして、第1ローラ31および第2ローラ32の軸間距離L1を加減することにより、第1ローラ31に対する第2ローラ32の径方向押し付け力(第1,2ローラ間の伝達トルク容量)を自在に制御することができる。
かかるクランクシャフト16の回転位置制御を介した第1ローラ31および第2ローラ32間の径方向押し付け力(第1,2ローラ間の伝達トルク容量)制御を可能にするため、
出力軸15から遠いクランクシャフト16の図中右端を、シールリング34による液密封止下でハウジング11から外部に露出させる。
かかるクランクシャフト16の露出端面に同軸に対向するローラ間押し付け力制御モータ35をハウジング11に取着して設け、
モータ35の出力軸35aを、ハウジング11から露出しているクランクシャフト16の端面にセレーション嵌合などにより駆動結合する。
第1ローラ31からトランクション伝動により第2ローラ32(回転軸線O3)に至った回転を出力軸15(回転軸線O2)から、上記の偏心εにもかかわらず取り出し得るようにするため、
クランクシャフト16に近い出力軸15の内端にフランジ部15aを一体成形して設け、該フランジ部15aの直径を第2ローラ32と軸線方向に対面する大きさとなし、
これら出力軸フランジ部15aと、第2ローラ32との間を、偏心継手41により駆動結合する。
上記した図1,2に示す実施例になる駆動力配分装置の作用を以下に説明する。
変速機3からの出力トルクは図2の左端から軸12へ入力され、一方では、この入力軸12からそのままリヤプロペラシャフト4およびリヤファイナルドライブユニット5を経て左右後輪6L,6R(主駆動輪)に伝達される。
他方で駆動力配分装置1は、左右後輪6L,6Rへのトルクの一部を、第1ローラ31から、第2ローラ32、偏心継手41、出力軸フランジ部15aを順次経て出力軸15に向かわせる。
出力軸15に達したトルクは、図2において出力軸15の左端から、フロントプロペラシャフト7(図1参照)およびフロントファイナルドライブユニット8(図1参照)を経由し、左右前輪(従駆動輪)7L,7Rへ伝達される。
かくして車両は、左右後輪6L,6R(主駆動輪)および左右前輪(従駆動輪)7L,7Rの全てを駆動しての四輪駆動走行が可能である。
ところで駆動力配分装置1は、上記のごとく左右後輪(主駆動輪)6L,6Rへのトルクの一部を左右前輪(従駆動輪)7L,7Rへ分配して出力することにより、左右後輪(主駆動輪)6L,6Rおよび左右前輪(従駆動輪)9L,9R間の駆動力配分を決定するに際し、
前記した第1ローラ31に対する第2ローラ32の径方向押し付け力に応じた伝達トルク容量の範囲を越えた大きなトルクを第1ローラ31から第2ローラ32へ伝達させることがない。
従って、左右前輪(従駆動輪)へのトルクを上記の伝達トルク容量に対応した上限値に制限することができ、車両コンパクト化などの要求から左右前輪(従駆動輪)の駆動系を小型化せざるを得なくなった四輪駆動車両においても、本実施例の駆動力配分装置1は用いることができる。
また本実施例においては、ローラ間押し付け力制御モータ35によりクランクシャフト16の回転軸線O2周りにおける回転位置を制御して、第1ローラ31および第2ローラ32の軸間距離L1を加減することで、
第1ローラ31に対する第2ローラ32の径方向押し付け力、つまり第1,2ローラ間の伝達トルク容量を自在に制御することができる。
従って、左右後輪(主駆動輪)6L,6Rおよび左右前輪(従駆動輪)9L,9R間の駆動力配分特性を、いつも運転状況に応じた最適なものに変更することができる。
上記した駆動力配分装置1は、図2の右側(車両後方)から見たとき、図3に模式的に示す傾斜姿勢で車両に取り付けて実用し、この実用中ハウジング11内のオイル(オイルレベルLo)を第1ローラ31および第2ローラ32により掻き上げて各部の潤滑に供するものとする。
ここでオイルレベルLoは、第1ローラ31および第2ローラ32の径方向相互押圧接触部と同じレベルにする。
図3に示す駆動力配分装置1の取り付け姿勢は、第1ローラ31および第2ローラ32の回転軸線O1,O3を含む面Mが水平に対し傾斜角θを持つようなものとする。
しかして、第1ローラ31および第2ローラ32の主たる回転方向(前進時回転方向)がそれぞれ矢A1,A2で示すようなものである場合は、第1ローラ31が第2ローラ32よりも上方位置となるような傾斜角θとし、
第1ローラ31および第2ローラ32の主たる回転方向(前進時回転方向)への回転中において両ローラ31,32の接触開始側が接触終了側よりも下方位置となるようにする。
かくして第1ローラ31および第2ローラ32はそれぞれ、ハウジング11内のオイル(オイルレベルLo)を矢B1,B2で示すように、ローラ接触開始側からローラ接触終了側を経て掻き上げ、この掻き上げられたオイルのうち、ローラ外周面近傍におけるオイルを更に流下させた後、再び両ローラ31,32の接触開始側へ向かわせようとする。
ところで、下方位置の第2ローラ32がオイルを上記の流下後、再び両ローラ31,32の接触開始側へ向かわせるのを、そのまま許容すると、以下の問題を生ずる。
つまり、下方位置の第2ローラ32は、図3に明示するごとく大部分がオイル中に浸漬しており、
下方ローラ32の外周に伴われて矢B2で示すごとく下方へ流れたオイルが、その後に両ローラ31,32の接触開始側へ向かうのを許容すると、
オイル中における金属粉やゴミなどの異物を多量に第1ローラ31および第2ローラ32の径方向相互押圧接触部に向かわせることになる。
そのため、オイル中の異物が多量に第1ローラ31および第2ローラ32の径方向相互押圧接触部に侵入することとなり、
第1ローラ31および第2ローラ32によるトランクション伝動効率を低下させたり、第1ローラ31および第2ローラ32の耐久性を損なわせるという問題を生ずる。
本実施例においては、この問題を解消するため、第1ローラ31および第2ローラ32のうち下方に位置する第2ローラ(下方ローラ)32の外周に伴われて下方へ流れるオイルの流路内に(図3の領域Dのオイル流路内に)、当該オイル内の異物を捕捉する異物キャッチャー51を設ける。
この異物キャッチャー51は、図4に示すように上記のオイル流路を塞ぐようなプレートで構成し、これを好ましくは図3に示すごとく、当該オイル流路の最下部に配置する。
プレート状異物キャッチャー51は、第2ローラ32から遠い下縁51aをハウジング11に固設し、第2ローラ32に近い上縁51bを第2ローラ32の外周面直近に位置させる。
この際、異物キャッチャー51は図3に示すごとく、第2ローラ32の接線方向に指向するよう傾斜させる。
かかる本実施例の駆動力配分装置によれば、異物キャッチャー51が、第2ローラ32の外周に伴われて下方へ流れるオイル内の異物を捕捉して、図3に矢B3で示すごとく上記オイル流路の最下部に貯留する。
よって、第1ローラ31および第2ローラ32の径方向相互押圧接触部に向かう異物量をその分だけ減少させることができる。
このため、第2ローラ32が図3のように大部分をオイル中に浸漬されていても、オイル中の異物を多量に第1ローラ31および第2ローラ32の径方向相互押圧接触部に向かわせることがなく、第1ローラ31および第2ローラ32の径方向相互押圧接触部に侵入する異物の量が少なくて、
第1ローラ31および第2ローラ32によるトランクション伝動効率が低下したり、第1ローラ31および第2ローラ32の耐久性が損なわれるという上記の問題を解消することができる。
なお本実施例においては、異物キャッチャー51を、第2ローラ32の外周に伴われて下方へ流れるオイル流路の最下部に位置させたことで、上記の作用効果を確実に達成することができる。
また異物キャッチャー51を第2ローラ32の接線方向に指向するよう傾斜させたことで、上記オイル流に対する抵抗を低減して、第2ローラ32の回転抵抗が増大するのを回避することができる。
図5,6は本発明の他の実施例になる駆動力配分装置を示し、本実施例においては異物キャッチャー51に対し、第2ローラ32の両側面に沿って延在する脚部51cを設け、異物キャッチャー51を第2ローラ32の両側面に跨るコ字状のものとする。
かかる構成によれば異物キャッチャー51の両脚部51cが、図5に矢B4で示すごとく第2ローラ32の両側面に伴われて下方へ流れるオイル内の異物をも捕捉して、図5に示すごとく上記オイル流路の最下部に貯留する。
よって、第1ローラ31および第2ローラ32の径方向相互押圧接触部に向かう異物量をその分だけ更に減少させることができる。
このため、第2ローラ32がオイル中の異物を第1ローラ31および第2ローラ32の径方向相互押圧接触部に向かわせる量を更に減じ得て、第1ローラ31および第2ローラ32の径方向相互押圧接触部に侵入する異物の量を更に少なくすることができ、
第1ローラ31および第2ローラ32によるトランクション伝動効率が低下したり、第1ローラ31および第2ローラ32の耐久性が損なわれるという上記の問題を更に確実に解消することができる。
図7は、本発明の更に他の実施例になる駆動力配分装置を示す。
第1ローラ31が第2ローラ32よりも上方に位置しているといえども、一部をハウジング11内のオイル(オイルレベルLo)中に浸漬されているため、矢B1で示すように掻き上げられた後、ローラ外周面近傍に伴われて流下させたオイルを、第2ローラ32によるほどの量ではないが、両ローラ31,32の接触開始側へ向かわせようとする。
この場合もさほど多くはないが、オイル中の異物が第1ローラ31および第2ローラ32の径方向相互押圧接触部に侵入し、第1ローラ31および第2ローラ32によるトランクション伝動効率を低下させたり、第1ローラ31および第2ローラ32の耐久性を損なわせる一因となる。
本実施例においては、この問題をも解消するため、第1ローラ31および第2ローラ32のうち上方に位置する第1ローラ(上方ローラ)31の外周に伴われて下方へ流れるオイルの流路内に、当該オイル内の異物を捕捉する第2の異物キャッチャー52を設ける。
この第2の異物キャッチャー52は、上記のオイル流路を塞ぐようなプレートで構成し、これを好ましくは図示のごとく、当該オイル流路の最下部に配置する。
第2のプレート状異物キャッチャー52は、第1ローラ31から遠い下縁52aをハウジング11に固設し、第1ローラ31に近い上縁51bは第2ローラ32の外周面直近に位置させる。第2の異物キャッチャー52は、その上縁51bから第1ローラ31の両側面に沿い延在する脚部51cを設け、第1ローラ31の両側面に跨るコ字状とする。
なお第2の異物キャッチャー52は図示のごとく、第1ローラ31の接線方向に指向するよう傾斜させる。
かかる本実施例の駆動力配分装置においては、第2の異物キャッチャー52が、第1ローラ32の外周に伴われて下方へ流れるオイル内の異物を捕捉して、矢B5により示すごとく上記オイル流路の最下部に貯留する。
また異物キャッチャー52の両脚部52cは、矢B6により示すごとく第1ローラ31の両側面に伴われて下方へ流れるオイル内の異物をも捕捉して上記オイル流路の最下部に貯留する。
よって本実施例の駆動力配分装置によれば、第2の異物キャッチャー52による上記の異物捕捉作用と、図5,6の実施例につき前記した異物キャッチャー51による異物捕捉作用とで、第1ローラ31および第2ローラ32の径方向相互押圧接触部に向かう異物量を格段に減少させることができる。
このため、第1ローラ31および第2ローラ32の径方向相互押圧接触部に侵入する異物の量が少なくて、第1ローラ31および第2ローラ32によるトランクション伝動効率が低下したり、第1ローラ31および第2ローラ32の耐久性が損なわれるという問題を、前記各実施例のどれよりも確実に解消することができる。
なお本実施例においても、第2の異物キャッチャー52を、第1ローラ31の外周に伴われて下方へ流れるオイル流路の最下部に位置させたことで、上記の作用効果を確実に達成することができる。
また第2の異物キャッチャー52を第1ローラ31の接線方向に指向するよう傾斜させたことで、上記オイル流に対する抵抗を低減して、第1ローラ31の回転抵抗が増大するのを回避することができる。
図8は、本発明の更に他の実施例になる駆動力配分装置を示し、本実施例においては、前記した異物キャッチャー51および第2の異物キャッチャー52を、異物の捕捉部が窪んだ湾曲形状に構成する。
かように湾曲させた異物キャッチャー51,52はそれぞれ、異物の捕捉効率を高めて前記の作用効果を顕著なものにすることができると共に、オイルの流れB3,B4,B6を整理して異物を貯留し易くなるという付加的な作用効果をも達成することができる。
本発明の一実施例になる駆動力配分装置を具えた四輪駆動車両のパワートレーンを、車両上方から見て示す概略平面図である。 図1における駆動力配分装置の縦断側面図である。 図2に示す駆動力配分装置を、車両後方から見た実用姿勢で模式的に示す概略背面図である。 図3のIV矢視方向に見て模式的に示す、駆動力配分装置の概略側面図である。 本発明の他の実施例になる駆動力配分装置を、車両後方から見た実用姿勢で模式的に示す、図3と同様な概略背面図である。 同実施例の駆動力配分装置の、図4と同様な概略側面図である。 本発明の更に他の実施例になる駆動力配分装置を、車両後方から見た実用姿勢で模式的に示す、図3と同様な概略背面図である。 本発明の更に別の実施例になる駆動力配分装置を、車両後方から見た実用姿勢で模式的に示す、図3と同様な概略背面図である。
符号の説明
1 駆動力配分装置
2 エンジン
3 変速機
4 リヤプロペラシャフト
5 リヤファイナルドライブユニット
6L,6R 左右後輪(主駆動輪)
7 フロントプロペラシャフト
8 フロントファイナルドライブユニット
9L,9R 左右前輪(従駆動輪)
11 ハウジング
12 入力軸
15 出力軸
16 クランクシャフト
16a 偏心軸部
17 ニードルベアリング
21,22 ローラベアリング
23,24 ローラベアリング
25,26 ベアリングサポート
31 第1ローラ(上方ローラ)
32 第2ローラ(下方ローラ)
33 ローラベアリング
35 ローラ間押し付け力制御モータ
41 偏心継手
51 異物キャッチャー
52 第2の異物キャッチャー
51c,52c 脚部

Claims (9)

  1. 主駆動輪へのトルク伝達経路を成す回転部材と共に回転する第1ローラと、
    従駆動輪へのトルク伝達経路を成す回転部材と共に回転する第2ローラとを、相互に径方向へ押圧接触させて具え、
    これら第1ローラおよび第2ローラを、該第1ローラおよび第2ローラの回転軸線を含む面が水平に対し、該第1ローラおよび第2ローラの主たる回転方向への回転中において両ローラの接触開始側が接触終了側よりも下方位置となるような所定の傾斜角を持つよう配置し、
    第1ローラおよび第2ローラにより前記ローラ接触開始側からローラ接触終了側を経て掻き上げられたオイルを潤滑油とする駆動力配分装置において、
    前記第1ローラおよび第2ローラのうち下方に位置する下方ローラの外周に伴われて下方へ流れるオイルの流路内に、該オイル内の異物を捕捉する異物キャッチャーを設けたことを特徴とする駆動力配分装置。
  2. 請求項1に記載の駆動力配分装置において、
    前記異物キャッチャーを前記オイル流路の最下部に配置したことを特徴とする駆動力配分装置。
  3. 請求項1または2に記載の駆動力配分装置において、
    前記異物キャッチャーを、前記下方ローラの接線方向に指向するよう傾斜させたことを特徴とする駆動力配分装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の駆動力配分装置において、
    前記異物キャッチャーは、前記下方ローラの側面に跨るコ字状のものであることを特徴とする駆動力配分装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の駆動力配分装置において、
    前記第1ローラおよび第2ローラのうち上方に位置する上方ローラの外周に伴われて下方へ流れるオイルの流路内に、該オイル内の異物を捕捉する第2の異物キャッチャーを設けたことを特徴とする駆動力配分装置。
  6. 請求項5に記載の駆動力配分装置において、
    前記第2の異物キャッチャーを前記オイル流路の最下部に配置したことを特徴とする駆動力配分装置。
  7. 請求項5または6に記載の駆動力配分装置において、
    前記第2の異物キャッチャーを、前記上方ローラの接線方向に指向するよう傾斜させたことを特徴とする駆動力配分装置。
  8. 請求項5〜7のいずれか1項に記載の駆動力配分装置において、
    前記第2の異物キャッチャーは、前記上方ローラの側面に跨るコ字状のものであることを特徴とする駆動力配分装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の駆動力配分装置において、
    前記異物キャッチャーおよび第2の異物キャッチャーは、前記異物の捕捉部を窪ませたものであることを特徴とする駆動力配分装置。
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