JP2010071136A - 内燃機関システム制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数の気筒間のEGR率の差を精度良く判定すること。
【解決手段】 内燃機関システム制御装置(4)は、多気筒内燃機関(2)の各気筒(21)から排気通路に排出された排気ガスの一部を吸気通路に導入し得るように構成された排気ガス再循環機構を備えた内燃機関システム(1)を制御する装置であって、排気通路を通過する排気ガスの空燃比を検出する空燃比検出手段(40、45)と、空燃比検出手段によって検出された排気ガスの空燃比の、排気ガス再循環機構による排気ガスの導入時と非導入時との差を、気筒毎に取得する空燃比差取得手段(40)と、を備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、排気ガス再循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation)機構を備えた内燃機関システムを制御する、内燃機関システム制御装置に関する。
従来、内燃機関における排気ガスの一部を、吸気側に還流させる、排気ガス再循環機構が知られている(例えば、特開平6−229322号公報、特開平11−36993号公報、特開2003−97308号公報、特開2004−353527号公報、国際公開WO97/33082号パンフレット、等参照。)。この排気ガス再循環機構には、燃焼温度の低下による窒素酸化物(NOx)の発生量の低減、等の効果がある。
特開平6−229322号公報 特開平11−36993号公報 特開2003−97308号公報 特開2004−353527号公報 国際公開WO97/33082号パンフレット
<目的・課題>
この種の装置において、複数の気筒への排気ガスの分配(EGR分配)が均一に行われなくなることで、複数の気筒間で吸気への排気ガスの還流率(EGR率)に差が生じることがある。このような差が生じると、気筒間の燃焼変動が大きくなる。よって、複数の気筒間のEGR率の差が大きくならないような内燃機関システムの制御や、かかる差が大きくなった場合の異常判定、等の処理を行う必要がある。
この点、従来のこの種の装置(例えば特開平6−229322号公報や特開平11−36993号公報等参照)においては、複数の気筒間のEGR分配状態を精度良く判定することはできなかった。例えば、特開平6−229322号公報に記載の構成は、燃料噴射量と排気空燃比とに基づいて気筒毎の吸入空気量を算出し、この算出値に基づいて気筒毎のEGR率を算出している。しかしながら、このようなやり方では、インジェクタの固体差(製品公差、ノズル詰まり、経年変化、等)の影響のため、複数の気筒間のEGR分配状態を精度良く判定することはできない。
本発明は、かかる課題に対処するためになされたものである。すなわち、本発明の目的は、複数の気筒間のEGR分配状態を精度良く判定することにある。
<構成>
本発明の適用対象となる内燃機関システムは、排気ガス再循環機構を備えている。この排気ガス再循環機構は、多気筒内燃機関の各気筒から排気通路に排出された排気ガスの一部を吸気通路に導入し得るように構成されている。
本発明の内燃機関システム制御装置(以下、単に「制御装置」と称することがある。)は、かかる内燃機関システムを制御する装置であって、その特徴は、下記の通りの空燃比検出手段及び空燃比差取得手段を備えたことにある。
本発明においては、前記空燃比検出手段は、前記排気通路を通過する排気ガスの空燃比を検出するようになっている。また、前記空燃比差取得手段は、前記空燃比検出手段によって検出された排気ガスの空燃比の、EGR実行時(前記排気ガス再循環機構による吸気への排気ガスの導入時)とEGR非実行時(吸気への排気ガスの非導入時)との差を、気筒毎に取得するようになっている。
前記制御装置は、さらに、分配異常判定手段を備え得る。この分配異常判定手段は、前記空燃比差取得手段による取得結果に基づいて、前記排気ガス再循環機構における排気ガスの各気筒への分配状態の異常を判定するようになっている。
<作用・効果>
かかる構成においては、前記空燃比検出手段は、前記排気通路を通過する排気ガスの空燃比を検出する。前記空燃比差取得手段は、前記空燃比検出手段によって検出された排気ガスの空燃比の、EGR実行時と非実行時との差(以下、「空燃比差」と称する。)を、気筒毎に取得する。この空燃比差に基づけば、複数の気筒間のEGR分配状態が、精度良く判定される。
そして、このようにして精度良く判定されたEGR分配状態を用いることで、気筒毎のEGR率のばらつきを抑制する制御や、前記排気ガス再循環機構の異常(例えば排気ガスの各気筒への分配状態すなわち気筒毎のEGR率のばらつきの異常)の判定が、良好に行われ得る。
以下、本発明の実施形態(本願の出願時点において出願人が最良と考えている実施形態)について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施形態に関する記載は、法令で要求されている明細書の記載要件(記述要件・実施可能要件)を満たすために、本発明の具体化の単なる一例を、可能な範囲で具体的に記述しているものにすぎない。よって、後述するように、本発明が、以下に説明する実施形態の具体的構成に何ら限定されるものではないことは、全く当然である。実施形態に対する変形例(modification)の例示は、当該実施形態の説明中に挿入されると、首尾一貫した実施形態の説明の理解が妨げられるので、末尾にまとめて記載されている。
<内燃機関システムの構成>
図1は、本発明の一実施形態が適用された内燃機関システム1の全体構成を概略的に示す図である。この内燃機関システム1は、直列4気筒の内燃機関2と、この内燃機関2に接続された吸排気系統3と、これら内燃機関2及び吸排気系統3の動作を制御する制御装置4と、を備えている(図1においては、気筒配列方向と直交する面による内燃機関2の断面図が示されているものとする。)。以下、内燃機関システム1の各部の構成について、さらに詳細に説明する。
<<内燃機関>>
ロワーケースやオイルパン等を含むシリンダブロック20aは、シリンダヘッド20bとともに、内燃機関2の本体部分(エンジンブロック)を構成する部材である。このシリンダブロック20aの上端部には、シリンダヘッド20bが固定されている。
シリンダブロック20aには、複数のシリンダ21が形成されている。このシリンダ21を外側から囲むように、冷却水の通路であるウォータージャケット22が設けられている。なお、ウォータージャケット22は、シリンダヘッド20b側にも設けられている。
シリンダ21内には、ピストン23が、往復移動可能に収容されている。シリンダ21及びピストン23の下方には、クランクシャフト24が、回転可能に支持されつつ収容されている。クランクシャフト24は、ピストン23の往復移動に基づいて回転駆動されるように、コンロッド25を介して、クランクシャフト24と連結されている。
シリンダヘッド20bの下端面(シリンダブロック20aと対向する面)には、凹部が形成されている。この凹部は、シリンダ21の上端部に対応する位置に設けられている。この凹部の内側の空間と、ピストン23の頂面よりも上側のシリンダ21の内側の空間と、によって、燃焼室CCが形成されている。
シリンダヘッド20bには、燃焼室CCと連通するガス通路である吸気ポート26a及び排気ポート26bが形成されている。また、シリンダヘッド20bには、吸気ポート26a及び排気ポート26bを開閉するための動弁機構27が設けられている。この動弁機構27は、吸気ポート26aを開閉する吸気バルブ27a、排気ポート26bを開閉する排気バルブ27b、及び、これらを所定のタイミングで開閉動作させるための機構を備えている。かかる機構には、吸気バルブ27aを駆動する吸気カムシャフトを含むとともに当該吸気カムシャフトの位相角を連続的に変更する可変吸気タイミング装置27cや、排気バルブ27bを駆動する排気カムシャフト27d、等が含まれている。
さらに、内燃機関2には、インジェクタ28及びイグナイタ29が装着されている。インジェクタ28は、燃焼室CC内に燃料を供給するために、燃料を霧状に噴射するように構成されている。イグナイタ29は、イグニッションコイルを含んでいて、点火プラグ29aに与える高電圧を発生するようになっている。
<<吸排気系統>>
吸気ポート26aには、インテークマニホールドやサージタンク等を含む吸気管31が接続されている。吸気ポート26aとともに本発明の吸気通路を構成する吸気管31には、エアフィルタ32やスロットルバルブ33等の補機類が介装されている。スロットルバルブ33は、吸気通路の開口断面積を可変とするように設けられていて、スロットルバルブアクチュエータ33aによって駆動されるようになっている。
一方、排気ポート26bには、エキゾーストマニホールドを含む排気管34が接続されている。排気ポート26bとともに本発明の排気通路を構成する排気管34には、上流側触媒35と下流側触媒36とが介装されている。上流側触媒35及び下流側触媒36は、いわゆる三元触媒であって、下流側触媒36は上流側触媒35よりも排気ガスの流動方向における下流側に配置されている。
吸気ポート26a及び吸気管31を含む吸気通路と、排気ポート26b及び排気管34を含む排気通路と、を接続するように、EGR通路37が設けられている。EGR通路37には、EGR制御バルブ38が介装されている。このEGR制御バルブ38は、EGRガスの吸気への供給量を制御し得るように構成されている。すなわち、本発明の排気ガス再循環機構(EGR機構)を構成するEGR通路37及びEGR制御バルブ38は、各シリンダ21(燃焼室CC)から排気通路に排出された排気ガスの一部を吸気に導入し得るように構成されている。
<<制御装置>>
本発明の内燃機関システム制御装置の一実施形態である制御装置4は、内燃機関システム1の動作を制御するように、以下の通りに構成されている。
制御装置4は、電子コントロールユニット(以下、「ECU」と略称する。)40を備えている。本発明の空燃比検出手段、空燃比差取得手段、及び分配異常判定手段を構成するECU40は、CPU40aと、ROM40bと、RAM40cと、バックアップRAM40dと、インターフェース40eと、双方向バス40fと、を備えている。CPU40a、ROM40b、RAM40c、バックアップRAM40d、及びインターフェース40eは、双方向バス40fによって互いに接続されている。
ROM40bには、CPU40aにより実行されるルーチン(プログラム)の他に、このルーチンの実行の際に用いられるテーブル等(テーブルの他にマップや関係式等も含まれ得る)やパラメータ等が、予め格納されている。RAM40cは、CPU40aによりルーチンが実行される際に、必要に応じてデータを一時的に格納し得るようになっている。バックアップRAM40dは、電源が投入された状態でCPU40aによりルーチンが実行される際にデータを格納するとともに、この格納されたデータを電源遮断後も保持し得るようになっている。
インターフェース40eは、後述する各種センサと電気的に接続されていて、これらからの信号をCPU40aに伝達し得るようになっている。また、インターフェース40eは、可変吸気タイミング装置27c、インジェクタ28、イグナイタ29、スロットルバルブアクチュエータ33a、EGR制御バルブ38、等の動作部と電気的に接続されていて、これらの動作部を動作させるための制御信号をCPU40aからこれらの動作部に伝達し得るようになっている。すなわち、ECU40は、上述の各種センサ等からの信号を受け取るとともに、当該信号に応じたCPU40aの演算結果に基づいて、上述の制御信号を各動作部に送出するように構成されている。
<<<各種センサ>>>
本実施形態の内燃機関システム1には、エアフローメータ41と、スロットルポジションセンサ42と、クランクポジションセンサ43と、冷却水温センサ44と、上流側空燃比センサ45と、下流側空燃比センサ46と、アクセル開度センサ47と、が設けられている。
エアフローメータ41は、吸気管31における、エアフィルタ32よりも下流側の位置に介装されている。このエアフローメータ41は、吸気管31内を流れる吸入空気の単位時間あたりの質量流量である吸入空気流量Gaに対応する信号を出力するように構成されている。
スロットルポジションセンサ42は、吸気管31における、スロットルバルブ33に対応する位置に装着されている。このスロットルポジションセンサ42は、スロットルバルブ33の回転位相であるスロットルバルブ開度TAに対応する信号を出力するように構成されている。
クランクポジションセンサ43は、クランクシャフト24と対向するように配置されている。このクランクポジションセンサ43は、クランクシャフト24の回転角度に応じたパルスを有する波形の信号を出力するように構成されている。具体的には、クランクポジションセンサ43は、クランクシャフト24が10°回転する毎に幅狭のパルスを有するとともに、クランクシャフト24が360°回転する毎に幅広のパルスを有する信号を出力するように構成されている。すなわち、クランクポジションセンサ43の出力信号に基づいて、機関回転数Neが取得されるようになっている。
冷却水温センサ44は、内燃機関2の本体部分(エンジンブロック)に装着されている。この冷却水温センサ44は、ウォータージャケット22内の冷却水の温度(冷却水温THW)に対応する信号を出力するように構成されている。
ECU40とともに本発明の空燃比検出手段を構成する上流側空燃比センサ45は、排気管34における上流側触媒35よりも上流側の位置に装着されている。この上流側空燃比センサ45は、排気ポート26bを介して燃焼室CCから排気通路に排出された排気ガスの酸素濃度に対応する電圧を出力するように構成されている。すなわち、上流側空燃比センサ45は、排気ポート26bに排出された排気ガスの空燃比(燃焼室CCに供給された燃料混合気の空燃比)に対応する出力を生じるようになっている。
下流側空燃比センサ46は、排気管34における、上流側触媒35よりも下流側であって、下流側触媒36よりも上流側の位置に装着されている。この下流側空燃比センサ46は、上流側触媒35を経た排気ガスの酸素濃度に対応する電圧を出力するように構成されている。
アクセル開度センサ47は、運転者によって操作されるアクセルペダル48の操作量を表す信号(アクセルペダル操作量Accp)を出力するようになっている。
<実施形態の動作の具体例>
次に、上述の構成を備えた本実施形態の内燃機関システム1の動作の具体例について、フローチャートを用いて説明する。なお、当該フローチャートを示す図面において、「ステップ」は“S”と略記されているものとする。
<<空燃比差取得>>
図2は、図1に示されているECU40(CPU40a)によって実行される、空燃比差取得動作の一つの具体例を示すフローチャートである。CPU40aは、図2に示されている空燃比差取得ルーチン200を、所定タイミング毎に実行する。
このルーチン200が実行されると、まず、ステップ210にて、EGROBD(OBDはOn Board Diagnosisの略)フラグが0であるか、すなわち、EGR−OBD(EGR機構の診断)が未了であるか否かが判定される。EGROBDフラグが1である場合、すなわち、EGR−OBDが完了している場合(ステップ210=No)、これ以降の処理がすべてスキップされ、本ルーチンが一旦終了する。
以下、EGR−OBDが未了である(ステップ210=Yes)として、以降の処理について説明すると、次に処理がステップ220に進行し、機関回転数Neや負荷率KL等の運転状態が、上述の各センサの出力に基づいて取り込まれる。続いて、処理がステップ230に進行し、現在の運転状態がEGR−OBD可能な状態であるか(EGROBD条件を満たすか)否かが判定される。このEGROBD条件は、機関回転数Neや負荷率KLが所定範囲内、定常運転状態である、等が含まれる。
現在の運転状態がEGR−OBD可能な状態でない場合(ステップ230=No)、これ以降の処理がすべてスキップされ、本ルーチンが一旦終了する。よって、以下、現在の運転状態がEGR−OBD可能な状態であるとして(ステップ230=Yes)、以降の処理について説明すると、次に処理がステップ240に進行し、フラグXegrafがリセットされているか否かが判定される。
今回のステップ240の判定時においてはフラグXegrafがリセットされているとすると(ステップ240=Yes)、処理がステップ250に進行し、EGR実行(EGR−ON)時の各気筒(#1〜#4気筒)に対応する排気ガスの空燃比(排気A/F)である#1A/Fon〜#4A/Fonが、上流側空燃比センサ45の出力に基づいて取得される。次に、処理がステップ260に進行し、EGRが強制的にOFFにされるとともに、フラグXegrafがセットされる。続いて、処理がステップ240に復帰する。すると、今回のステップ240の判定時においては、フラグXegrafがセットされているので、このステップ240における判定が「No」となり、処理がステップ270以降に進行する。
ステップ270においては、EGR非実行(EGR−OFF)時の各気筒(#1〜#4気筒)に対応する排気A/Fである#1A/Foff〜#4A/Foffが、上流側空燃比センサ45の出力に基づいて取得される。次に、処理がステップ280に進行し、EGRの強制的なOFFが終了(解除)されるとともに、フラグXegrafがリセットされる。続いて、ステップ290に処理が進行し、気筒毎に、A/FonとA/Foffとの差であるΔA/Fが取得され、この取得値がバックアップRAM40dに格納された後、本ルーチンが一旦終了する。
<<EGR−OBD>>
図3は、図1に示されているECU40(CPU40a)によって実行される、EGR−OBD動作の一つの具体例を示すフローチャートである。CPU40aは、図3に示されているEGR−OBDルーチン300を、上述のようにして気筒毎のΔA/Fが取得された後に実行する。
運転状態に応じて設定されたEGR率の目標値に適合するように、EGR制御バルブ38が制御されている。但し、還流排気と吸入新気との混合が充分に行われない等の理由により、複数の気筒への排気ガスの分配(EGR分配)が均一に行われなくなることがある。このとき、気筒によっては、EGR率が目標値よりも過少となり、あるいは目標値よりも過大となる。
本発明の発明者は、上述のようなEGROBD条件が成立している場合に、気筒毎に、EGR−ON時の排気ガスの空燃比A/FonとEGR−OFF時の排気ガスの空燃比A/Foffとを取得するとともに両者の差であるΔA/Fを取得し、このΔA/Fを用いることで、Ga、燃料噴射量、EGR率等の影響を受けずに、複数の気筒間のEGR分配状態を精度良く判定することができる、ということを見出した。
具体的には、EGR率が目標値よりも過大である場合、新気の吸入量が低下するため、A/Fonがリッチ側にずれる(値が小さくなる)。この場合、ΔA/Fは小さい側にずれる。逆に、EGR率が目標値よりも過少である場合、新気の吸入量が増加するため、A/Fonがリーン側にずれる(値が大きくなる)。この場合、ΔA/Fは大きい側にずれる。そこで、本具体例においては、気筒毎のΔA/Fに基づいて、以下の通りに、EGR−OBDが行われる。
ルーチン300が実行されると、まず、ステップ310にて、iの値が1に設定される。すなわち、まず#1気筒についての処理が開始される。
ステップ310にてiの値が1に設定された後に処理がステップ320に進行すると、#1気筒に対応するΔA/Fである#1ΔA/Fが所定値α以上であるか否かが判定される。#1ΔA/Fが所定値α以上である場合(ステップ320=Yes)、ステップ330にて、#1気筒におけるEGR率が過少であることが判定される。一方、#1ΔA/Fが所定値α以上でない場合(ステップ320=No)、処理がステップ340に進行し、今度は#1ΔA/Fが所定値−β以下であるか否かが判定される。#1ΔA/Fが所定値−β以下である場合(ステップ340=Yes)、ステップ350にて、#1気筒におけるEGR率が過大であることが判定される。
上述のようにして、#1気筒に対応するΔA/Fである#1ΔA/Fに基づいて、EGR率の正常・異常判定が行われた後、ステップ360にてiの値が1つインクリメントされて2となり、処理がステップ370に進行する。ステップ370においては、iの値が4より大きいか否かが判定される。今回のステップ370の判定時においては、iの値はまだ1であるので、ステップ370の判定が「No」となり、処理がステップ320に戻る。
以後、同様にして、#2気筒ないし#4気筒についてのEGR率の正常・異常判定が行われた後、処理がステップ360に進行すると、iの値が5となり、ステップ370の判定がYesとなる。この場合、処理がステップ380に進行し、EGROBDフラグが1にセットされ、本ルーチンが一旦終了する。
このように、本具体例における処理は、EGR−ON時とEGR−OFF時との排気A/Fの差ΔA/Fを気筒毎に取得し、この取得結果に基づいて、EGRガスの各気筒への分配状態及び分配異常を、精度良く判定する。
図4は、図1に示されているECU40(CPU40a)によって実行される、EGR−OBD動作の他の具体例を示すフローチャートである。本例においては、EGR機構(EGR制御バルブ38)は、複数気筒毎にEGR率を個別に制御可能に構成されているものとする。そして、本例においては、上述の第一の具体例と同様の処理の他に、EGR分配異常判定があった場合の各気筒に対するEGR率の補正処理が行われる。
すなわち、図4を参照すると、ある気筒におけるΔA/Fが所定値α以上である場合(ステップ420=Yes)、ステップ430にて、当該気筒におけるEGR率が過少であることが判定される。この場合、処理がステップ435に進行し、当該気筒のEGR率がβだけ増量されるように、EGR制御バルブ38が制御される。
一方、ある気筒におけるΔA/Fが所定値−β以下である場合(ステップ440=Yes)、ステップ450にて、#1気筒におけるEGR率が過大であることが判定される。この場合、処理がステップ455に進行し、当該気筒のEGR率がαだけ減量されるように、EGR制御バルブ38が制御される。
このように、本例の処理は、上述の第一の具体例と同様の処理であるステップ410ないし480に、上述のステップ435及び455によるEGR率補正処理を追加したものである。
本例における処理によれば、複数の気筒間のEGR分配状態の異常を補正する処理を、燃料噴射量ではなくEGR率で補正することで、気筒間のトルク差やトルク変動の発生が可及的に抑制される。
図5は、図1に示されているECU40(CPU40a)によって実行される、EGR−OBD動作の他の具体例を示すフローチャートである。本例においては、EGR機構は、吸気管31への排気ガスの導入量(すなわち「全体的」なEGR率)を制御するように構成されているものとする。
この場合、上述の第二の具体例におけるステップ435が省略され、ステップ455に対応するステップ555にて全体的なEGR率(totalEGR率)の減量処理が行われる以外は、本ルーチン500は、上述の第二の具体例のルーチン400と同様の処理を含んでいる。
本例のように、気筒別のEGR率(EGR量)の制御機能が無い装置構成においては、EGR分配異常が生じると、EGR率が過大な気筒にて、失火が生じるおそれがある。そこで、失火が生じるおそれがあるようなEGR率が過大な気筒が生じた場合、上述のようにtotalEGR率を低減することで、失火の発生が良好に回避される。
図6は、図1に示されているECU40(CPU40a)によって実行される、EGR開始水温制御動作の一つの具体例を示すフローチャートである。本例においては、EGR機構は、上述の第三の具体例と同様に、吸気管31への排気ガスの導入量(すなわち「全体的」なEGR率)を制御するように構成されているものとする。
上述のように、気筒別のEGR率(EGR量)の制御機能が無い装置構成においては、複数の気筒間のEGR分配状態にばらつきが生じると、EGR率が過大な気筒にて、失火が生じるおそれがある。かかる失火は、冷却水温THWが低いほど生じやすい。そこで、本例の処理は、複数の気筒間のEGR分配状態に応じて、EGR開始水温を制御する。
具体的には、本ルーチン600が、冷却水温THW以外のEGR実行条件が成立した場合に実行されると、まずステップ610にて、前回運転時の#1ΔA/F〜#4ΔA/FがバックアップRAM40dから読み出される。次に、ステップ620にて、#1ΔA/F〜#4ΔA/Fのうちの最大負値(最も負側の値)ΔA/Fmが決定される。続いて、EGR開始水温THWegrが、ΔA/Fmと図7に示されているマップとに基づいて決定される。
そして、冷却水温THWがEGR開始水温THWegrを超えている場合(ステップ640=Yes)にはEGRが実行される(ステップ650)一方、冷却水温THWがEGR開始水温THWegrを超えていない場合(ステップ640=No)にはEGRの実行が禁止され(ステップ660)、本ルーチンが一旦終了する。
本例によれば、EGR分配状態にばらつきが生じることによる失火の発生が、有効に防止され得る。
図7は、図1に示されているECU40(CPU40a)によって実行される、点火時期制御動作の一つの具体例を示すフローチャートである。
EGR分配状態のばらつきによって気筒間にEGR率の差が生じると、適切な点火時期が気筒毎に異なることとなる。そこで、本例の処理は、ΔA/Fに基づいて、各気筒の点火時期を補正する。
具体的には、本ルーチン700が所定タイミング毎に実行されると、まず、ステップ810にて、取得済みの#1ΔA/F〜#4ΔA/Fが、バックアップRAM40dから読み出される。次に、ステップ820にて、機関回転数Neや負荷率KL等の運転状態が取得される。この取得された運転状態に基づいて、ステップ830にて、基準点火時期SAが、テーブル等を用いて決定される。続いて、ステップ840にて、各気筒におけるEGR実行時の補正点火時期ksaが、図9に示されているマップとΔA/Fとに基づいて取得される。その後、処理がステップ850に進行する。ステップ850においては、EGR非実行時であるか否かが判定される。
EGR非実行時においては(ステップ850=Yes)、ステップ860にて、EGR非実行時の点火時期saoffが求められ、ステップ865にて、このEGR非実行時の点火時期saoffが、全気筒の最終点火時期AOPとして設定される。一方、EGR実行時においては(ステップ850=No)、ステップ870にて、EGR実行時の各気筒の点火時期#1saon〜#4saonが、上述の補正点火時期ksaによって補正される。そして、補正後の各気筒の点火時期#1saon〜#4saonが、各気筒の最終点火時期#1AOP〜#4AOPとして設定される。
以上のように、最終点火時期AOPが設定された後、ステップ880にて、各気筒における点火時期が制御される。
<変形例の例示列挙>
なお、上述の実施形態やその具体例は、上述した通り、出願人が本願の出願時点において最良であると考えた本発明の具体化の例を単に示したものにすぎないのであって、本発明はもとより上述の実施形態等によって何ら限定されるべきものではない。よって、上述の実施形態等に対して、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において、種々の変形が施され得ることは、当然である。
以下、変形例について幾つか例示する。ここで、以下の変形例の説明において、上述の実施形態における各構成要素と同様の構成・機能を有する構成要素については、当該変形例においても同一の名称及び同一の符号が付されているものとする。そして、当該構成要素の説明については、上述の実施形態における説明が、矛盾しない範囲で適宜援用され得るものとする。
もっとも、変形例とて、下記のものに限定されるものではないことは、いうまでもない。本発明を、上述の実施形態や下記変形例の記載に基づいて限定解釈することは、(特に先願主義の下で出願を急ぐ)出願人の利益を不当に害する反面、模倣者を不当に利するものであって、許されない。
また、上述の実施形態(各具体例を含む)や、下記の各変形例に記載された事項は、技術的に矛盾しない範囲において、適宜組み合わせて適用され得ることも、いうまでもない。
(1)本発明は、上述した実施形態にて開示された具体的な装置構成に何ら限定されるものではない。例えば、気筒数、気筒配列方式(直列、V型、水平対向)、燃料噴射方式(ポート噴射、筒内直接噴射、両者の併用)、等については、特に限定はない。
(2)本発明は、上述した具体例に示されたような具体的動作に限定されない。すなわち、上述の具体例における各処理は、本発明の範囲内で、適宜変更され得る。
例えば、気筒毎のΔA/Fに基づいて、スロットルバルブアクチュエータ33a等を制御することで、EGR実行時の気筒毎の吸入空気量が補正されてもよい。
また、上述の第五の具体例における補正点火時期ksaは、機関回転数Neや負荷率KLによってさらに補正されてもよい。
(3)その他、特段に言及されていない変形例についても、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において、本発明の技術的範囲に含まれることは当然である。
さらに、本発明の課題を解決するための手段を構成する各要素における、作用・機能的に表現されているものは、上述の実施形態や変形例にて開示されている具体的構造の他、当該作用・機能を実現可能ないかなる構造をも含む。
本発明の一実施形態が適用された内燃機関システムの全体構成を概略的に示す図である。 図1に示されているECUによって実行される、空燃比差取得動作の一つの具体例を示すフローチャートである。 図1に示されているECUによって実行される、EGR−OBD動作の一つの具体例を示すフローチャートである。 図1に示されているECUによって実行される、EGR−OBD動作の他の具体例を示すフローチャートである。 図1に示されているECUによって実行される、EGR−OBD動作の他の具体例を示すフローチャートである。 図1に示されているECUによって実行される、EGR開始水温制御動作の一つの具体例を示すフローチャートである。 図6に示されているフローチャートに用いられるマップである。 図1に示されているECUによって実行される、点火時期制御動作の一つの具体例を示すフローチャートである。 図8に示されているフローチャートに用いられるマップである。
符号の説明
1…内燃機関システム 2…内燃機関 21…シリンダ
26a…吸気ポート 26b…排気ポート
3…吸排気系統 31…吸気管 34…排気管
35…上流側触媒 36…下流側触媒 37…EGR通路
38…EGR制御バルブ
4…制御装置 40…ECU 40a…CPU
45…上流側空燃比センサ CC…燃焼室

Claims (2)

  1. 多気筒内燃機関の各気筒から排気通路に排出された排気ガスの一部を吸気通路に導入し得るように構成された排気ガス再循環機構を備えた内燃機関システムを制御する、内燃機関システム制御装置であって、
    前記排気通路を通過する排気ガスの空燃比を検出する、空燃比検出手段と、
    前記空燃比検出手段によって検出された排気ガスの空燃比の、前記排気ガス再循環機構による排気ガスの導入時と非導入時との差を、気筒毎に取得する、空燃比差取得手段と、
    を備えたことを特徴とする、内燃機関システム制御装置。
  2. 請求項1に記載の、内燃機関システム制御装置において、
    前記空燃比差取得手段による取得結果に基づいて、前記排気ガス再循環機構における排気ガスの各気筒への分配状態の異常を判定する、分配異常判定手段をさらに備えたことを特徴とする、内燃機関システム制御装置。
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