JP2010071109A - 車両の内燃機関制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】歯打ちによる振動及び騒音を抑制できるとともに、燃費の向上を図れる車両の内燃機関制御装置を提供する。
【解決手段】手動変速機が中立状態であり(S20)且つクラッチが係合状態である(S30)時に手動変速機の回転速度変動幅が所定値より大きい状態(S50)が所定時間T1以上継続された(S60)ことを条件としてエンジンの回転速度を上昇させる増速制御を実行する(S90)。
【選択図】図5
【解決手段】手動変速機が中立状態であり(S20)且つクラッチが係合状態である(S30)時に手動変速機の回転速度変動幅が所定値より大きい状態(S50)が所定時間T1以上継続された(S60)ことを条件としてエンジンの回転速度を上昇させる増速制御を実行する(S90)。
【選択図】図5
Description
この発明は内燃機関の出力変動に起因して変速機の歯車が歯打ちを起こすことを抑制する内燃機関の制御装置に関する。
エンジンを駆動力源として走行する車両においては、エンジンの駆動力はクラッチを介して変速機に入力される。入力された駆動力は車両の運転状態、又は運転者の操作に基づいて変速され、車軸に連結される出力軸に出力される。このようなエンジンから車軸までの動力伝達系には種々の制振機構が設けられており、エンジンの出力変動に起因する振動及び騒音を抑制している。
エンジンの出力変動に起因する振動・騒音の1つに、歯車列を備えた変速機で発生する歯打ちがある。歯打ちは、アイドル運転時にエンジンの出力変動が変速機のインプットシャフトに入力された時に、インプットシャフトのトップギヤとカウンタシャフトのカウンタシャフトドライブギヤとが叩き合うことにより生じ、振動と騒音を発生させる。
この歯打ちを抑制するために、種々あるクラッチの中にはプリダンパが設けられているものがある。プリダンパの弾性係数は、走行中や発進時に車軸に伝達される急激な出力変動を吸収するメインダンパと比較して小さくなっており、このプリダンパによりエンジンの出力変動を吸収することで歯打ちを抑制している。
しかし、このプリダンパは、変速機の回転抵抗に対して変動吸収領域を持っており、回転抵抗が変動吸収領域外の値である場合は、エンジンの出力変動を吸収することができない。そのため、油温の低下により、回転抵抗が増大し、変動吸収領域を外れてしまうと、出力変動が吸収されず、歯打ちが発生する。
このような回転抵抗の変化による歯打ちを抑制する機構として、回転抵抗付加機構付き歯車変速機が特許文献1に開示されている。この特許文献1では、予め回転抵抗が付与された状態で変動吸収領域において作動するようにプリダンパの特性を設定し、エンジンが所定低回転領域で油温が所定温度以上である時にカウンタシャフトに回転抵抗を与えることで、回転抵抗をプリダンパの変動吸収領域内の値にして歯打ちの発生を防止している。
特開2005−273823号公報
ところで、内燃機関の燃料消費量を抑えるためには、アイドリング時のエンジン回転速度(アイドル回転速度)をエンジンストールが起こらない回転速度域の中で低く設定する必要がある。
しかしながら、エンジンの出力変動は各燃焼室で燃料が燃焼する際の圧力変動に起因しているため、アイドル回転速度を低くするとエンジンの出力変動の周期が長くなり、その結果出力変動幅が大きくなる。
そのため、たとえクラッチがプリダンパを備えていても、アイドル回転速度を低くすると、エンジンの出力変動幅がプリダンパの吸収変動領域を超えてしまい、プリダンパで出力変動を吸収することができなくなり、その結果、歯打ちが生じ、振動及び騒音が発生する可能性がある。
尚、このようなアイドル回転速度を低くすると歯打ちが生じるという問題は、上述のようなプリダンパ付きクラッチを有する場合のみに発生するものではなく、内燃機関の動力が、歯車列により変速する変速機に入力される構成であれば発生するものである。
本発明はこうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、歯打ちによる振動及び騒音を抑制できるとともに、燃費の向上を図れる車両の内燃機関制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、歯車列により変速を行う変速機と、変速機と内燃機関との間の駆動力を伝達・遮断できる係合装置と、を備えた車両の内燃機関制御装置において、変速機が中立状態であり且つ係合装置が駆動力を伝達する状態である時に変速機の歯車同士が反復して叩き合う歯打ちを検出する歯打ち検出手段を有し、歯打ちが検出されたことを条件として内燃機関の回転速度を上昇させる増速制御を実行することをその要旨とする。
請求項1に記載の発明は、歯車列により変速を行う変速機と、変速機と内燃機関との間の駆動力を伝達・遮断できる係合装置と、を備えた車両の内燃機関制御装置において、変速機が中立状態であり且つ係合装置が駆動力を伝達する状態である時に変速機の歯車同士が反復して叩き合う歯打ちを検出する歯打ち検出手段を有し、歯打ちが検出されたことを条件として内燃機関の回転速度を上昇させる増速制御を実行することをその要旨とする。
内燃機関の回転速度を上昇させると、出力変動の周期が短くなるとともに出力変動幅も狭くなる。上記構成によれば、歯打ちが検出されたことを条件として内燃機関の回転速度を上昇させる増速制御を実行するため、歯打ちが発生しないようにアイドル回転速度を予め高く設定する場合と比較して、歯打ちが発生していない時のアイドル回転速度を低くすることができることから燃費の向上を図れるとともに、歯打ちによる振動・騒音を低減することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、歯打ち検出手段は、内燃機関の出力軸から変速機の入力軸までの動力伝達系が共振した時に歯打ちを検出することをその要旨とする。
上記構成によれば、歯打ち検出手段は、内燃機関の出力軸から変速機の入力軸までの動力伝達系が共振した時に歯打ちを検出するため、共振により急激に増大される歯打ちを抑制することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、車両には内燃機関の出力変動を吸収する変動吸収手段が備えられ、歯打ち検出手段は、内燃機関の出力変動が変動吸収手段の吸収できる変動吸収領域より大きい時に歯打ちを検出することをその要旨とする。
内燃機関の出力変動が変動吸収手段の吸収できる限界の変動を超えた場合、歯打ちが発生する。上記構成によれば、歯打ち検出手段は内燃機関の出力変動が変動吸収手段の吸収できる変動吸収領域より大きい時に歯打ちを検出し、歯打ちが検出されたことを条件として内燃機関の回転速度を上昇させる増速制御を実行するため、内燃機関の出力変動が変動吸収手段の変動吸収領域を超えて発生する歯打ちを抑制することができる。その結果、振動・騒音を低減することができる。
具体的には、請求項4に記載の発明によるように、係合装置はプリダンパとプリダンパよりも弾性係数が大きいメインダンパとを有し、変動吸収手段はプリダンパであるといった構成でもよい。この場合、内燃機関の出力変動がプリダンパの吸収できる変動吸収領域より大きい時に歯打ちを検出し、歯打ちが検出されたことを条件として内燃機関の回転速度を上昇させる増速制御を実行するため、プリダンパの段付きに起因する振動・騒音を低減することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明において、歯打ち検出手段は、変速機の入力軸の回転速度変動幅が内燃機関の回転速度変動幅よりも所定値以上大きい時に歯打ちを検出することをその要旨とする。
上記構成によれば、歯打ち検出手段は変速機の入力軸の回転速度変動幅が内燃機関の回転速度変動幅よりも所定値以上大きい時に歯打ちを検出し、歯打ちが検出されたことを条件として内燃機関の回転速度を上昇させる増速制御を実行するため、内燃機関の出力変動が増幅されている、すなわち共振が起こっている時に内燃機関の回転速度を高くして、共振により歯打ちが増大されることを抑制できる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、歯打ち検出手段は、変速機の入力軸の回転速度変動幅と内燃機関の回転速度変動幅との比が所定値より大きい時に歯打ちを検出することをその要旨とする。
上記構成によれば、歯打ち検出手段は、変速機の入力軸の回転速度変動幅と内燃機関の回転速度変動幅との比が所定値より大きい時に歯打ちを検出するため、共振の発生をより正確に検出することができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明において、歯打ち検出手段は、変速機の入力軸を回転可能に保持するケースの振動振幅が所定値より大きい時に歯打ちを検出することをその要旨とする。
上記構成によれば、歯打ち検出手段は変速機の入力軸を回転可能に保持するケースの振動振幅が所定値より大きい時に歯打ちを検出するため、歯打ちを検出するための振動振幅をケースの外側から測定でき、その結果、歯打ち検出手段を簡素な構造にすることができる。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の発明において、増速制御は、歯打ちが検出されなくなるまで内燃機関の回転速度を上昇させることをその要旨とする。
上記構成によれば、内燃機関の回転速度を上昇させる増速制御は歯打ちが検出されなくなるまで内燃機関の回転速度を上昇させるため、歯打ちを抑制するために必要な内燃機関の回転速度まで回転速度を上昇させ、確実に歯打ちを抑制することができる。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか1項に記載の発明において、増速制御は、歯打ちが検出されなくなった後に内燃機関の回転速度を低下させることをその要旨とする。
上記構成によれば、内燃機関の回転速度を上昇させる増速制御は、歯打ちが検出されなくなった後に内燃機関の回転速度を低下させるため、歯打ちが抑制された後に必要以上に内燃機関の回転速度を高く保つことがなく、燃費の向上を図ることができる。
以下、図1〜6を引用して本発明にかかる車両の内燃機関制御装置を適用した第1の実施形態について説明する。
図1は、この発明にかかる車両の内燃機関制御装置を搭載した車両のパワートレーンを示す概略構成図である。
図1は、この発明にかかる車両の内燃機関制御装置を搭載した車両のパワートレーンを示す概略構成図である。
車両は、エンジン1と、手動変速機3と、ディファレンシャルギヤ5と、手動変速機3とディファレンシャルギヤ5とを覆う手動変速機ケース4と、ドライブシャフト7と、駆動輪9(前輪)と、ECU(Electronic Control Unit)11とを含む。本発明に係る車両の動力伝達系の共振判定装置は、ECU11により実現される。
エンジン1は、燃焼室に燃料を供給するインジェクタと同燃焼室に吸入される空気量を調節する電子スロットルバルブ13とを備えている。インジェクタの燃料噴射量と電子スロットルバルブ13の開度はそれぞれECU11により制御されており、燃焼室で燃料と空気との混合気が燃焼させられることによりシリンダ内のピストンが押し下げられて、クランクシャフトが回転させられる。
エンジン1の出力軸であるクランクシャフトにはフライホイール17とクラッチ15とを介して手動変速機3が連結されており、回転駆動力の伝達・遮断が可能となっている。クラッチ15は運転者のクラッチペダルC操作により係合状態(伝達状態)と開放状態(遮断状態)が選択される。
クラッチ15を介して回転駆動力が伝達される手動変速機3は、1つの回転軸に設けられた複数のギヤがもう1つの回転軸に設けられたギヤと噛み合った構造になっている。運転者がシフトレバーSを所定の変速段を選択する位置に操作すると、シフトケーブルを介してシフトフォークがスライドし、運転者の選択した変速段を形成するためのギヤが回転駆動力を伝達するようになる。
手動変速機3の出力軸は、ディファレンシャルギヤ5を介して左右のドライブシャフト7と連結され、左右の駆動輪9に回転駆動力を伝達することを可能にしている。ディファレンシャルギヤ5は、手動変速機3の出力軸の回転数を所定の終減速比で減速するとともに、左右の駆動輪9に回転駆動力を分配することを可能にしている。
以下に、ECU11と各センサの構成について述べる。
ECU11には、車速センサ19と、シフトレバーSのポジションスイッチ21と、アクセルペダルAのアクセル開度センサ23と、ブレーキペダルBのストロークセンサ25と、電子スロットルバルブ13のスロットル開度センサ27と、エンジン回転速度センサ29と、T/M入力軸回転速度センサ31と、クラッチCの踏力センサ33と、ケース振動センサ35とがハーネスなどを介して接続されている。
ECU11には、車速センサ19と、シフトレバーSのポジションスイッチ21と、アクセルペダルAのアクセル開度センサ23と、ブレーキペダルBのストロークセンサ25と、電子スロットルバルブ13のスロットル開度センサ27と、エンジン回転速度センサ29と、T/M入力軸回転速度センサ31と、クラッチCの踏力センサ33と、ケース振動センサ35とがハーネスなどを介して接続されている。
車速センサ19は、ドライブシャフト7の回転数から車両の速度を検知し、検知結果を表す信号をECU11に送信する。
シフトレバーSの位置は、ポジションスイッチ21により検知され、検知結果を表す信号がECU11に送信される。
シフトレバーSの位置は、ポジションスイッチ21により検知され、検知結果を表す信号がECU11に送信される。
アクセル開度センサ23は、アクセルペダルAの開度(踏み込み量)を検知し、検知結果を表す信号をECU11に送信する。
ストロークセンサ25は、ブレーキペダルBのストローク量を検知し、検知結果を表す信号をECU11に送信する。
ストロークセンサ25は、ブレーキペダルBのストローク量を検知し、検知結果を表す信号をECU11に送信する。
スロットル開度センサ27は、アクチュエータにより開度が調整される電子スロットルバルブ13の開度を検知し、検知結果を表す信号をECU11に送信する。
エンジン回転速度センサ29は、エンジン1の出力軸であるクランクシャフトの回転数を検知し、検知結果を表す信号をECU11に送信する。
エンジン回転速度センサ29は、エンジン1の出力軸であるクランクシャフトの回転数を検知し、検知結果を表す信号をECU11に送信する。
T/M入力軸回転速度センサ31は、手動変速機3の入力軸回転数NTを検知し、検知結果を表す信号をECU11に送信する。
踏力センサ33は、クラッチCの踏力を検知し、検知結果を表す信号をECU11に送信する。
踏力センサ33は、クラッチCの踏力を検知し、検知結果を表す信号をECU11に送信する。
ケース振動センサ35は、手動変速機ケース4の振動の大きさを検出し、検知結果を表す信号をECU11に送信する。
ECU11は、車速センサ19、ポジションスイッチ21、アクセル開度センサ23、ストロークセンサ25、スロットル開度センサ27、エンジン回転速度センサ29、T/M入力軸回転速度センサ31、などから送られてきた信号を入力し、ROM(Read Only Memory)に記憶されたマップおよびプログラムに基づいて、車両が所望の走行状態となるように、エンジン1および機器類を制御する。
ECU11は、車速センサ19、ポジションスイッチ21、アクセル開度センサ23、ストロークセンサ25、スロットル開度センサ27、エンジン回転速度センサ29、T/M入力軸回転速度センサ31、などから送られてきた信号を入力し、ROM(Read Only Memory)に記憶されたマップおよびプログラムに基づいて、車両が所望の走行状態となるように、エンジン1および機器類を制御する。
以下、上述のクラッチ15を構成するクラッチディスク40について説明する。
図2は、第1の実施形態におけるクラッチディスク40の正面構造を示す部分断面図、図3は同クラッチディスク40の内部構造を示す断面図である。
図2は、第1の実施形態におけるクラッチディスク40の正面構造を示す部分断面図、図3は同クラッチディスク40の内部構造を示す断面図である。
このクラッチディスク40は、主に、中心のハブ42と、ハブ42の外周側に配置されるとともにハブ42に対し第1所定角度まで相対回転可能なサブプレート44と、ハブ42の軸方向にサブプレート44と隣接して配置されるとともにハブ42及びサブプレート44に対し第2所定角度まで相対回転可能なクラッチプレート46及びリテーニングプレート48と、摩擦機構50とを備えている。摩擦機構50は、プレート46,48とハブ42及びサブプレート44との間で相対回転が生じる時に所定のヒステリシストルクを発生させる機構である。
クラッチディスク40の中心に配置されたハブ42は、軸方向に伸びる円筒状のボス42aと、ボス42aの外周に一体に形成されたフランジ42bとから構成されている。ボス42aの内周にはスプラインが形成されており、そのスプラインと手動変速機3の入力軸(図示せず)の外周に形成されたスプラインとがかみ合うことで、ハブ42と手動変速機3の入力軸は一体回転するように連結されている。フランジ42bの外周には複数の突起42cが円周方向に等間隔で形成されており、フランジ42bにおいて径方向に対向する2箇所にはプリダンパ52の円周方向両端を受けるための切欠き42dが形成されている。
ハブ42の外周側に配置された円盤状のサブプレート44は、その内周に内側突起44aが形成されており、内側突起44aは、等間隔でハブ42の突起42cの間にそれぞれ位置している。突起42cと内側突起44aとの間には円周方向に所定の隙間が確保されており、これによりハブ42とサブプレート44とが第1所定角度までの範囲において相対回転可能となっている。
また、サブプレート44の内周には、ハブ42の切欠き42dに対応する2個所に内側切欠き44bが形成されており、これらの切欠き42dと内側切欠き44bとの双方に略半分ずつ嵌合するようにプリダンパ52が配置されている。尚、図2に示す状態では、突起42cは内側突起44a間で回転方向R2側に配置されている。すなわち、ハブ42がサブプレート44に対してR2側に捩じれている。
サブプレート44の外周には、径方向外方に延びる4つの突出部44cが形成されており、各突出部44cには、円周方向に延びる窓孔44dが形成されている。各突出部44cの間には外側切欠き44eが形成されている。
サブプレート44の軸方向両側方には、クラッチプレート46及びリテーニングプレート48がハブ42のボス42aに対して回転自在に配置されている。これらは、概ね円板状の一対の部材であるとともに、サブプレート44の窓孔44dに対応した位置にそれぞれ窓孔46a及び窓孔48aが形成されている。これらの窓孔46a,48a,44d内にはメインダンパ54が配置されている。
窓孔46a,48a,44d内に配置されたメインダンパ54は、大径のスプリングとその内側に配置された小径のスプリングとを含む。メインダンパ54の円周方向両端は、サブプレート44の窓孔44dの円周方向両端と、クラッチプレート46の窓孔46aの円周方向両端と、リテーニングプレート48の窓孔48aの円周方向両端とにそれぞれ当接している。尚、メインダンパ54の弾性係数は、プリダンパ52の弾性係数よりも大きく設定されている。
クラッチプレート46及びリテーニングプレート48は当接ピン56により互いに固定されている。この当接ピン56は、サブプレート44に形成された外側切欠き44e内に配置されるように設定されている。当接ピン56と外側切欠き44eとの間には円周方向に所定の隙間が確保されているため、プレート46,48とサブプレート44とは相対回転可能である。
クラッチプレート46の外周に配置された摩擦連結部58は、主に、クッショニングプレート60と、クッショニングプレート60の両面に固着された円環状の摩擦フェーシング62とから構成されている。クッショニングプレート60は、円環状の環状部60aと、環状部60aから外周側に突出して形成された複数のクッショニング部60bとを有している。環状部60aはその一部が内周側に突出しており、その突出した部分が当接ピン56によりクラッチプレート46に固定されている。
クラッチプレート46とサブプレート44との間には第1摩擦ワッシャー45aが、リテーニングプレート48とサブプレート44との間には第2摩擦ワッシャー45bが、それぞれ設けられており、これらからなる摩擦機構50によりプレート46,48とハブ42及びサブプレート44との間で相対回転が生じる時に所定のヒステリシストルクを発生させる。
ここで、請求項に記載の構成要素が実施形態においてどの構成要素に相当するのかを説明すると、係合装置はクラッチ15、車両の内燃機関制御装置はECU11、変動吸収手段はメインダンパ54及びプリダンパ52に相当する。
次に、クラッチディスク40の動作について図4を用いて説明する。
摩擦フェーシング62がエンジン側のフライホイール17に押し付けられると、エンジン側のフライホイール17のトルクがクラッチプレート46及びリテーニングプレート48に入力される。このトルクは、メインダンパ54、サブプレート44、プリダンパ52を介してハブ42に伝達され、さらに手動変速機3の入力軸に伝達される。
摩擦フェーシング62がエンジン側のフライホイール17に押し付けられると、エンジン側のフライホイール17のトルクがクラッチプレート46及びリテーニングプレート48に入力される。このトルクは、メインダンパ54、サブプレート44、プリダンパ52を介してハブ42に伝達され、さらに手動変速機3の入力軸に伝達される。
図4(a)はクラッチ捻り特性線図である。横軸はフライホイール17と手動変速機3の入力軸との捻り角度であり、縦軸はダンパの弾性力により発生する捻りトルクである。
例えば、手動変速機3がニュートラルでありさらに油温が高い、といった手動変速機3の入力軸にかかる回転抵抗が小さい時は、回転速度を一定に保つためにプリダンパ52を介して伝達されるトルクも小さいため、プリダンパ52が縮められる長さは短い。プリダンパ52が縮められる長さが短いということは、ハブ42の突起42cがサブプレート44における隣り合う内側突起44aの中心付近に位置することを意味する。
例えば、手動変速機3がニュートラルでありさらに油温が高い、といった手動変速機3の入力軸にかかる回転抵抗が小さい時は、回転速度を一定に保つためにプリダンパ52を介して伝達されるトルクも小さいため、プリダンパ52が縮められる長さは短い。プリダンパ52が縮められる長さが短いということは、ハブ42の突起42cがサブプレート44における隣り合う内側突起44aの中心付近に位置することを意味する。
突起42cが隣り合う内側突起44aの中心付近に位置すると、捻り角の正側と負側とにほぼ等しい可動範囲を持つ。そのため、図4(a)に示す+θ1から−θ1までの間の振動のように変動吸収領域内において、プレート46,48及びサブプレート44とハブ42との間で相対回転が生じる。すなわち、フライホイール17からクラッチディスク40に伝達されたエンジン出力変動による捻り角度が、ハブ42の突起42cとサブプレート44の内側突起44aとの間の円周方向隙間により許容可能である相対回転角度以下である場合、プリダンパ52が円周方向に伸縮を繰り返し、サブプレート44がハブ42のフランジ42bに対して相対回転することで、エンジン出力変動を吸収する。
次に、手動変速機3のニュートラル状態においてクラッチディスク40がエンジン出力変動を吸収できない場合について説明する。
まず1つは、エンジン出力変動による捻り角度幅が大きくなり、プリダンパ52が有する変動吸収領域(プリダンパ領域)を超えた場合である。捻り角度幅が変動吸収領域を越えた領域(メインダンパ領域)に入った場合、伝達されるエンジン出力変動によりプリダンパ52は縮められ、ハブ42の突起42cとサブプレート44の内側突起44aとが当接するので、エンジン出力変動が吸収されない。その結果、例えば手動変速機3の入力軸にエンジン出力変動が伝達され、同入力軸のトップギヤと同トップギヤとかみ合うカウンタシャフトドライブギヤとが当接する状態において当接方向と反対向きの出力変動が入力された場合にはそれらギヤが叩き合うことにより歯打ちが生じる。
まず1つは、エンジン出力変動による捻り角度幅が大きくなり、プリダンパ52が有する変動吸収領域(プリダンパ領域)を超えた場合である。捻り角度幅が変動吸収領域を越えた領域(メインダンパ領域)に入った場合、伝達されるエンジン出力変動によりプリダンパ52は縮められ、ハブ42の突起42cとサブプレート44の内側突起44aとが当接するので、エンジン出力変動が吸収されない。その結果、例えば手動変速機3の入力軸にエンジン出力変動が伝達され、同入力軸のトップギヤと同トップギヤとかみ合うカウンタシャフトドライブギヤとが当接する状態において当接方向と反対向きの出力変動が入力された場合にはそれらギヤが叩き合うことにより歯打ちが生じる。
エンジン出力変動の捻り角度幅が大きくなる場合として、エンジン回転速度が低くなった場合や、フライホイール17に設けられたダンパで共振が起こることで振動が増幅された場合、あるいはそれらが共に起こる場合等が挙げられる。エンジン回転速度が低くなった場合に捻り角度幅が大きくなるのは、出力変動の周期が長くなり、捻り角度が大きくなるための時間が長くなるためである。
もう1つの振動を吸収できない場合は、手動変速機3の入力軸にかかる回転抵抗が大きくなることで、見かけの変動吸収領域が変化し、エンジン出力変動による捻り角度が変動吸収領域外になった場合である。
例えば手動変速機3内の油温が低い場合は、油温が高い場合と比較してオイルの粘度が高く、回転抵抗も大きい。回転抵抗が大きくなると回転速度を一定に維持するために必要なトルクも大きくなるため、プリダンパ52はその周方向の長さが縮められた状態でトルクを伝達する。エンジン出力変動の有無に関わらず、大きな回転抵抗に等しいトルクを伝達するためにプリダンパ52は縮められた状態となるため、さらに捻り振動が加わった場合、プリダンパは縮み切り、ハブ42の突起42cとサブプレート44の内側突起44aとが当接する。そのため、エンジン出力変動が吸収されず、その結果、例えば互いに当接する入力軸のトップギヤと同トップギヤとかみ合うカウンタシャフトドライブギヤとが強く押し付けられて跳ね返り、反対方向に相対回転して 歯打ちが生じる。
図4(b)は、回転抵抗が大きい場合における見かけの捻り特性を示している。この見かけの捻り特性は、回転抵抗と等しいトルクを伝達し、回転速度を一定に維持している状態を基準とした時の捻り特性である。横軸は、エンジン出力変動によって生じる捻り角度であり、上述のような回転抵抗に起因する捻り角度は含まない。縦軸はプリダンパ52及びメインダンパ54が発生させるトルクである。この回転抵抗が高い場合の見かけの捻り特性は、ダンパの特性を表す図4(a)の捻り特性を捻り角度軸方向にシフトした特性になる。
ここで、回転抵抗が小さければ小さいほど、見かけの捻り特性はダンパの捻り特性に近づくため、以下では、図4(a)を回転抵抗が小さい場合における見かけの捻り特性として比較する。
例えば、図4(a)に示すように回転抵抗が小さな場合では、捻り角度が+θ1から−θ1までの間を振動してもその振動は変動吸収領域内であるため振動が吸収される。しかしながら、図4(b)に示すように回転抵抗が大きな場合は、変動吸収領域の中心が捻りトルク軸からずれており、捻り角度が+θ1から−θ1までの間を振動するとその振動の正側では変動吸収領域を外れてしまい、プリダンパ52による振動吸収が行われない。この様に、クラッチディスク40に伝達されるエンジン出力変動による捻り角度は、捻り角の0点を中心に振動するため、この変動吸収領域が捻りトルク軸からずれるということは、変動吸収領域が一方に偏り、実質的には変動吸収領域が縮小したことを意味する。
以下に、図5を参照して第1の実施形態の車両の内燃機関制御装置であるECU11で実行されるプログラムの処理手順について説明する。
図5は本実施形態における車両で歯打ちによる振動及び騒音を抑制するフローチャートである。エンジンの回転速度はエンジン回転速度センサ29にて、手動変速機3の入力軸の回転速度はT/M入力軸回転速度センサ31にて、それぞれ検出される。ECU11はタイマーを備えており、プログラム処理と並行して時間をカウントする。
図5は本実施形態における車両で歯打ちによる振動及び騒音を抑制するフローチャートである。エンジンの回転速度はエンジン回転速度センサ29にて、手動変速機3の入力軸の回転速度はT/M入力軸回転速度センサ31にて、それぞれ検出される。ECU11はタイマーを備えており、プログラム処理と並行して時間をカウントする。
ステップ(以下、ステップをSと記載する)10にて、車速が0であるか否かが判定される。ここで肯定された、つまり停車中であると判定された場合はS20に進む。また、否定された、つまり走行中であると判定された場合はリターンされる。尚、車速10km/h未満であるか否か、といったように条件に幅を持たせて停車であるか否かの判定をしてもよい。
S20にて、手動変速機3が中立状態(ニュートラル状態)か否かが判定される。ここで肯定された場合はS30に進み、否定された場合はリターンされる。具体的には、ポジションスイッチ21により検知されるシフトレバーSの位置に基づき中立状態か否か判定される。
S30にて、クラッチ15が係合状態であるか否かが判定される。ここで肯定された場合はS40に進み、否定された場合はリターンされる。具体的には、踏力センサ33により検知されるクラッチCの踏力に基づき係合状態であるか否か判定される。
S40にて、タイマーのカウントを0にし、S50に進む。
S50にて、手動変速機3の入力軸の回転速度変動幅ΔωTをエンジンの回転速度変動幅ΔωEで割った値が所定値ω1以上であるか否かが判定される。ここで、回転速度変動幅は、所定時間内の最高回転速度から最低回転速度を引いた値を指す。また、変速機の内部にはギヤ等のガタがあり、歯打ちが生じていない場合でも上記値は通常「1.0」を超えている。このため、所定値ω1は、歯打ちが生じたことにより手動変速機3の入力軸の回転速度変動幅ΔωTが大きくなったことを検出することのできる値、例えば「1.2」に設定される。尚、所定時間はエンジンの出力変動の周期よりも長いことが好ましい。
S50にて、手動変速機3の入力軸の回転速度変動幅ΔωTをエンジンの回転速度変動幅ΔωEで割った値が所定値ω1以上であるか否かが判定される。ここで、回転速度変動幅は、所定時間内の最高回転速度から最低回転速度を引いた値を指す。また、変速機の内部にはギヤ等のガタがあり、歯打ちが生じていない場合でも上記値は通常「1.0」を超えている。このため、所定値ω1は、歯打ちが生じたことにより手動変速機3の入力軸の回転速度変動幅ΔωTが大きくなったことを検出することのできる値、例えば「1.2」に設定される。尚、所定時間はエンジンの出力変動の周期よりも長いことが好ましい。
このS50では、エンジンの出力変動が手動変速機3の入力軸に伝達されることで歯打ちが生じているか否かが判定される。このステップで肯定された、つまり歯打ちが発生していると判定された場合は、S60に進み、否定された、つまり歯打ちが発生していないと判定された場合は、リターンされる。
S60にて、タイマーのカウントが所定時間T1以上であるか否かが判定される。ここで肯定された場合はS90に進み、否定された場合はS70に進む。
S70にて、変速機の入力軸の回転速度変動幅ΔωTをエンジンの回転速度変動幅ΔωEで割った値が所定値ω2以上であるか否かが判定される。このステップでは、単に歯打ちの有無が判定されるだけではなく、共振が起こっているか否かが判定される。プリダンパ52が押し縮められて、ハブ42の突起42cとサブプレート44の内側突起44aとが一方向に相対回転して当接し、その後に反対方向に相対回転してプリダンパ52が延びてから再び押し縮められて、同突起42cと同内側突起44aとが当接することを繰り返す共振状態では、上記値は約2〜3の値となる。そのため、所定値ω2はS50で用いた所定値ω1よりも大きい値、例えば「1.5」に設定される。ここで肯定された、つまり共振が起こっていると判定された場合は、S80に進み、否定された、つまり共振が起こっていないと判定された場合は、S50に戻る。
S70にて、変速機の入力軸の回転速度変動幅ΔωTをエンジンの回転速度変動幅ΔωEで割った値が所定値ω2以上であるか否かが判定される。このステップでは、単に歯打ちの有無が判定されるだけではなく、共振が起こっているか否かが判定される。プリダンパ52が押し縮められて、ハブ42の突起42cとサブプレート44の内側突起44aとが一方向に相対回転して当接し、その後に反対方向に相対回転してプリダンパ52が延びてから再び押し縮められて、同突起42cと同内側突起44aとが当接することを繰り返す共振状態では、上記値は約2〜3の値となる。そのため、所定値ω2はS50で用いた所定値ω1よりも大きい値、例えば「1.5」に設定される。ここで肯定された、つまり共振が起こっていると判定された場合は、S80に進み、否定された、つまり共振が起こっていないと判定された場合は、S50に戻る。
S80にて、タイマーのカウントが所定時間T2以上であるか否かが判定される。所定値T2はS60で用いた所定値T1未満の値である。ここで肯定された場合はS90に進み、否定された場合はS50に戻る。
S60又はS80で肯定された場合は、S90にて、エンジン1の回転速度を高くした後にS100に進む。具体的には、ECU11が電子スロットルバルブ13に対してスロットル開度を所定開度だけ大きくする指令を出す。スロットル開度が大きくなるとそれに伴い燃料噴射量も増え、エンジン1の回転速度が高くなる。
S50、S60、S70、S80、S90は、歯打ちが所定時間以上継続している時には増速制御を行って歯打ちを抑制するといったフローであって、歯打ちとともに共振が起こっている時には、共振が起こっていない場合よりも所定時間を短くすることで増速制御を行うタイミングを早くしている。
S90の後は、S100にて、S50と同様に変速機の入力軸の回転速度変動幅ΔωTをエンジン1の回転速度変動幅ΔωEで割った値が所定値ω1以上であるか否かが判定される。ここで肯定された、つまり歯打ちが継続している場合はS90に進み、再びエンジン1の回転速度を高くする。否定された、つまり歯打ちが収まった場合はS110に進む。
S110にて、タイマーのカウントを0にした後にS120に進む。
S120にて、タイマーのカウントが所定時間T3以上であるか否かを判定する。ここで肯定された場合はS130に進み、否定された場合はS120に戻る。
S120にて、タイマーのカウントが所定時間T3以上であるか否かを判定する。ここで肯定された場合はS130に進み、否定された場合はS120に戻る。
S130にて、エンジン回転速度をアイドル回転数まで低くする。ここでは、既に歯打ちが収まってから所定時間T3以上の時間が経過しており、エンジン回転速度を高く維持する必要がないため、エンジン回転速度をアイドル回転速度まで低くする。この処理を行った後はリターンされる。
次に、上記プログラム処理を行った時の手動変速機3の入力軸に伝達されるエンジン出力変動の変化を図6を用いて説明する。
図6は、上記プログラム処理を行った時のタイムチャートである。
図6は、上記プログラム処理を行った時のタイムチャートである。
初期状態は、停車状態、手動変速機3の変速段はニュートラル、エンジン1はアイドリング状態、クラッチ15は開放状態である。クラッチ15が開放状態であり、手動変速機3の入力軸に駆動力は伝達されないため、回転速度は0である。
この初期状態では、S10、S20で肯定され、S30で否定されている。
時間がt1からt2にかけて次第にクラッチを係合すると、手動変速機3の入力軸にエンジン1からの動力が伝達され、手動変速機3の入力軸回転速度が0からωTidleに高められる。この間、クラッチディスク40のプリダンパ52は、手動変速機3の入力軸回転速度を高くするために必要なトルクを手動変速機3の入力軸に伝達するため、クラッチのプリダンパ52は縮められ、変動吸収領域がシフトした状態となる。また、同じくこの間、エンジン1は手動変速機3の入力軸に運動エネルギーを奪われるため、エンジン回転速度は僅かながら低下する。エンジンの回転速度が低くなると出力変動が大きくなり、クラッチディスク40の捻り角幅も大きくなる。
時間がt1からt2にかけて次第にクラッチを係合すると、手動変速機3の入力軸にエンジン1からの動力が伝達され、手動変速機3の入力軸回転速度が0からωTidleに高められる。この間、クラッチディスク40のプリダンパ52は、手動変速機3の入力軸回転速度を高くするために必要なトルクを手動変速機3の入力軸に伝達するため、クラッチのプリダンパ52は縮められ、変動吸収領域がシフトした状態となる。また、同じくこの間、エンジン1は手動変速機3の入力軸に運動エネルギーを奪われるため、エンジン回転速度は僅かながら低下する。エンジンの回転速度が低くなると出力変動が大きくなり、クラッチディスク40の捻り角幅も大きくなる。
時間がt1からt2までの間では、S10〜S30で肯定され、S50で否定されている。
時間がt2からt3にかけては、エンジン出力変動に起因する歯打ち発生しており、さらに共振が起こっている。これは、t1からt2の間で変動吸収領域がシフトし、さらに出力変動が増大することで、プリダンパ52が変動を吸収できなくなったためである。本実施形態では、t2からt3までの間の手動変速機3の入力軸の回転速度変動幅をエンジン1の回転速度変動幅で割った値は所定値ω2以上になっている。
時間がt2からt3にかけては、エンジン出力変動に起因する歯打ち発生しており、さらに共振が起こっている。これは、t1からt2の間で変動吸収領域がシフトし、さらに出力変動が増大することで、プリダンパ52が変動を吸収できなくなったためである。本実施形態では、t2からt3までの間の手動変速機3の入力軸の回転速度変動幅をエンジン1の回転速度変動幅で割った値は所定値ω2以上になっている。
そのため、この時間がt2からt3までの間に、S50で肯定、S60で否定、S70で肯定、S80で肯定されている。ただし、t3−t2≧T2である。
時間がt3からt4の間は、歯打ちの原因であるエンジン1の出力変動幅を小さくするためにエンジン回転速度を高くしている。時間がt3になった時にS80で肯定されるため、S90の処理でエンジン回転速度を高くする。エンジン回転速度が高くなるに連れて手動変速機3の入力軸回転速度変動幅とエンジン1の回転速度変動幅とがそれぞれ狭くなり、t4の時点で手動変速機3の入力軸の回転速度変動幅をエンジン1の回転速度変動幅で割った値が所定値ω1未満となる。その結果、S100で肯定され、エンジン回転速度を高めていく制御をやめる。
時間がt3からt4の間は、歯打ちの原因であるエンジン1の出力変動幅を小さくするためにエンジン回転速度を高くしている。時間がt3になった時にS80で肯定されるため、S90の処理でエンジン回転速度を高くする。エンジン回転速度が高くなるに連れて手動変速機3の入力軸回転速度変動幅とエンジン1の回転速度変動幅とがそれぞれ狭くなり、t4の時点で手動変速機3の入力軸の回転速度変動幅をエンジン1の回転速度変動幅で割った値が所定値ω1未満となる。その結果、S100で肯定され、エンジン回転速度を高めていく制御をやめる。
時間がt4から後は、高めたエンジン回転速度を所定時間T3だけ継続した後に、t5からt6にかけてエンジン回転速度をアイドル回転速度に戻す。t6以降は、再び歯打ちが発生することがなければ、エンジン回転速度はアイドル回転速度に維持される。
尚、上記第1の実施形態におけるECU11とエンジン回転速度センサ29とT/M入力軸回転速度センサ31とは、歯打ち検出手段に相当する。
尚、上記第1の実施形態は、請求項1〜6及び請求項8及び請求項9のいずれか1項に記載の発明に相当する。
尚、上記第1の実施形態は、請求項1〜6及び請求項8及び請求項9のいずれか1項に記載の発明に相当する。
上記第1の実施形態では次のような効果を奏することができる。
(1)エンジン1の回転速度を上昇させると、出力変動の周期が短くなるとともに出力変動幅も狭くなる。本実施形態の構成によれば、歯打ちが検出されたことを条件として内燃機関の回転速度を上昇させる増速制御を実行するため、歯打ちが発生しないようにアイドル回転速度を予め高く設定する場合と比較して、歯打ちが発生していない時のアイドル回転速度を低くすることができることから燃費の向上を図れるとともに、歯打ちによる振動・騒音を低減することができる。
(1)エンジン1の回転速度を上昇させると、出力変動の周期が短くなるとともに出力変動幅も狭くなる。本実施形態の構成によれば、歯打ちが検出されたことを条件として内燃機関の回転速度を上昇させる増速制御を実行するため、歯打ちが発生しないようにアイドル回転速度を予め高く設定する場合と比較して、歯打ちが発生していない時のアイドル回転速度を低くすることができることから燃費の向上を図れるとともに、歯打ちによる振動・騒音を低減することができる。
(2)本実施形態の構成によれば、ECU11は手動変速機3の入力軸の回転速度変動幅とエンジン1の回転速度変動幅との比が所定値より大きい時に歯打ちを検出するため、共振の発生をより正確に検出することができる。
(3)本実施形態の構成によれば、エンジン1の回転速度を上昇させる増速制御は歯打ちが検出されなくなるまでエンジン回転速度を上昇させるため、歯打ちを抑制するために必要な回転速度までエンジン回転速度を上昇させ、確実に歯打ちを抑制することができる。
(4)本実施形態の構成によれば、エンジン回転速度を上昇させる増速制御は、歯打ちが検出されなくなった後にエンジン回転速度を低下させるため、歯打ちが抑制された後に必要以上にエンジン回転速度を高く保つことがなく、燃費の向上を図ることができる。
(5)本実施形態の構成によれば、共振が検出された時は共振が検出されない時と比較して、歯打ちが発生していることを判定するまでの時間を短くするため、振動・騒音が大きく、持続しやすい共振状態であるときには迅速に増速制御を行うことで、振動による破損を防止することができる。
(6)本実施形態の構成によれば、エンジン回転速度を高くし、歯打ちが収まった後にエンジン回転速度を所定時間T3以上維持するため、歯打ちを十分に低減することで、エンジン回転をアイドル回転速度に戻した時に再び歯打ちが起こることを抑制できる。
第1の実施形態の変更例を以下に示す。
・本実施形態では、共振が発生しなくとも歯打ちが所定時間T1以上反復された場合は増速制御を行ったが、共振が発生したことを条件に増速制御を行い、共振が発生していないときには増速制御を行わないようにしてもよい。
・本実施形態では、共振が発生しなくとも歯打ちが所定時間T1以上反復された場合は増速制御を行ったが、共振が発生したことを条件に増速制御を行い、共振が発生していないときには増速制御を行わないようにしてもよい。
同形態によれば、ECU11はエンジン1の出力軸から変速機の入力軸までの動力伝達系が共振したことを条件として歯打ちを検出するため、共振により急激に増大される歯打ちを抑制することができるとともに、それ以外の歯打ちが生じた場合には機関回転速度を低く維持することができる。
・本実施形態では、S50にて手動変速機3の入力軸の回転速度変動幅ΔωTをエンジン1の回転速度変動幅ΔωEで割った値が所定値ω1以上である場合に歯打ちが発生していると判定したが、手動変速機3の入力軸の回転速度変動幅ΔωTからエンジン1の回転速度変動幅ΔωEを引いた値が所定値ω3以上である場合に歯打ちが発生していると判定してもよく、また、手動変速機3の入力軸の回転速度変動幅ΔωTが所定値ω4以上である場合に歯打ちが発生していると判定してもよい。
・本実施形態では、S70にて手動変速機3の入力軸の回転速度変動幅ΔωTをエンジン1の回転速度変動幅ΔωEで割った値が所定値ω2以上である場合に共振が発生していると判定したが、手動変速機3の入力軸の回転速度変動幅ΔωTからエンジン1の回転速度変動幅ΔωEを引いた値が所定値ω5以上である場合に歯打ちが発生していると判定してもよく、また、手動変速機3の入力軸の回転速度変動幅ΔωTが所定値ω6以上である場合に歯打ちが発生していると判定してもよい。
・本実施形態では、S100にて歯打ちが収まった場合にエンジン回転速度を高くする処理をやめているが、共振が収まった場合にエンジン回転速度を高くする処理を直ちにやめてもよい。
次に、本発明の第2の実施形態の車両の内燃機関制御装置であるECU11で実行されるプログラムの処理手順について説明する。
図7は、本実施形態における車両で歯打ちによる振動及び騒音を抑制するフローチャートである。手動変速機ケース4の振動はケース振動センサ35にて検出される。ECU11はタイマーを備えており、プログラム処理と並行して時間をカウントする。
図7は、本実施形態における車両で歯打ちによる振動及び騒音を抑制するフローチャートである。手動変速機ケース4の振動はケース振動センサ35にて検出される。ECU11はタイマーを備えており、プログラム処理と並行して時間をカウントする。
第1の実施形態と第2の実施形態との異なる点は以下の点である。
第1の実施形態では、歯打ちを判定するためにエンジン1の回転速度変動幅と手動変速機の回転速度変動幅とを用い、共振していることが判定された時にはエンジン回転速度を高くするタイミングを早くし、歯打ちが抑制されるまで高くした後はそのエンジン回転速度を所定時間経過するまで維持した。それに対し、第2の実施形態では手動変速機ケース4の振動振幅を用い、エンジン回転速度を高くするタイミングを変更せず、歯打ちが抑制されるまで高くした後はすぐにエンジン回転速度をアイドル回転速度に戻す点である。
第1の実施形態では、歯打ちを判定するためにエンジン1の回転速度変動幅と手動変速機の回転速度変動幅とを用い、共振していることが判定された時にはエンジン回転速度を高くするタイミングを早くし、歯打ちが抑制されるまで高くした後はそのエンジン回転速度を所定時間経過するまで維持した。それに対し、第2の実施形態では手動変速機ケース4の振動振幅を用い、エンジン回転速度を高くするタイミングを変更せず、歯打ちが抑制されるまで高くした後はすぐにエンジン回転速度をアイドル回転速度に戻す点である。
以下の説明では、第1の実施形態で用いた部材と同一の部材については同一の名称および符号を用いることにより説明を省略する。
S210はS10、S220はS20、S230はS30、S240はS40と内容が同じステップであり、歯打ちが起こりうる状況か否かが判定される。S240の処理をした後はS250に進む。
S210はS10、S220はS20、S230はS30、S240はS40と内容が同じステップであり、歯打ちが起こりうる状況か否かが判定される。S240の処理をした後はS250に進む。
S250にて、手動変速機ケース4の振動振幅Vtが所定値V1以上であるか否かが判定される。このステップは、歯打ちが発生しているか否かを判定するステップであり、肯定された場合はS260に進み、否定された場合はリターンされる。ここで、所定値V1は、歯打ちが生じたことにより手動変速機ケース4の振動振幅Vtが大きくなったことを検出することのできる値に設定される。尚、歯打ちだけでなく共振も発生した場合は、共振は発生せずに歯打ちが生じた場合と比較して振動振幅Vtが大きくなるので、このステップにて肯定されることとなる。
S260にて、タイマーのカウントが所定時間T1以上であるか否かが判定される。ここで肯定された場合はS270に進み、否定された場合はS250に戻る。
S270にて、エンジン回転速度を高くした後にS280に進む。具体的には、S90と同様、ECU11が電子スロットルバルブ13に対して指令を出し、エンジン回転速度を高くする。
S270にて、エンジン回転速度を高くした後にS280に進む。具体的には、S90と同様、ECU11が電子スロットルバルブ13に対して指令を出し、エンジン回転速度を高くする。
S280にて、S250と同様に手動変速機ケース4の振動振幅Vtが所定値V1以上であるか否かが判定される。ここで肯定された、つまり歯打ちが継続している場合はS270に戻り、再びエンジン回転速度を高くする。否定された、つまり歯打ちが収まった場合はS290に進む。
S290にて、エンジン回転速度をアイドル回転速度まで低くする。この処理を行った後はリターンされる。
次に、上記第2の実施形態におけるプログラム処理を行った時の手動変速機ケース4の振動振幅の変化を、図8を用いて説明する。
次に、上記第2の実施形態におけるプログラム処理を行った時の手動変速機ケース4の振動振幅の変化を、図8を用いて説明する。
図8は、上記プログラム処理を行った時のタイムチャートである。
初期状態は、停車状態、手動変速機3の変速段はニュートラル、エンジン回転速度はアイドル回転速度、クラッチは係合状態である。
初期状態は、停車状態、手動変速機3の変速段はニュートラル、エンジン回転速度はアイドル回転速度、クラッチは係合状態である。
この初期状態では、S210〜S230で肯定され、S240を処理した後にS250で否定されている。
時間がt11からt12の間は、歯打ちが発生しており、手動変速機ケース4の振動振幅が大きくなっている。これは、t11の時点でエアコンのスイッチをオンにしており、大きな動力が必要となるエアコン起動の負荷によりエンジン回転速度が低くなるためである。エンジン回転速度が低くなると、それに伴いエンジンの回転速度変動幅が大きくなるため、エンジン1の出力変動による捻り角幅がクラッチディスク40のプリダンパ52の変動吸収領域外になり、歯打ちが発生する。
時間がt11からt12の間は、歯打ちが発生しており、手動変速機ケース4の振動振幅が大きくなっている。これは、t11の時点でエアコンのスイッチをオンにしており、大きな動力が必要となるエアコン起動の負荷によりエンジン回転速度が低くなるためである。エンジン回転速度が低くなると、それに伴いエンジンの回転速度変動幅が大きくなるため、エンジン1の出力変動による捻り角幅がクラッチディスク40のプリダンパ52の変動吸収領域外になり、歯打ちが発生する。
t11からt12の間のケース振動Vcは、所定値V1を超えており、S250で肯定される。その後もこの歯打ちは継続され、時間がt12になった時にS260で肯定され、S270の処理に進む。
時間がt12からt13の間は、S270とS280によりエンジン回転速度を高くする処理が行われる。エンジン回転速度を高くするにつれて、エンジンの回転速度変動幅が小さくなる。歯打ちの原因であるエンジン1の出力変動が小さくなると、歯打ちも抑制され、結果としてケース振動Vも小さくなっていく。時間がt12になった時にS280で否定、つまり歯打ちが抑制されたと判定され、S290に進む。
時間がt13からt14の間は、エンジン回転速度をアイドル回転速度まで戻す処理が行われる。これは、S280にて歯打ちが抑制されたと判定されてすぐに、エンジン回転速度をアイドル回転速度まで戻すことで燃料消費量を抑えることを目的とした処理である。時間がt14以降では、再び歯打ちが発生することがなければ、エンジン回転速度はアイドル回転速度に維持される。
尚、上記第2の実施形態におけるECU11とケース振動センサ35とは、歯打ち検出手段に相当する。
尚、上記第2の実施形態は、請求項1〜3及び請求項7〜9のいずれか1項に記載の発明に相当する。
尚、上記第2の実施形態は、請求項1〜3及び請求項7〜9のいずれか1項に記載の発明に相当する。
上記第2の実施形態では次のような効果を奏することができる。
(1)エンジン1の回転速度を上昇させると、出力変動の周期が短くなるとともに出力変動幅も狭くなる。本実施形態の構成によれば、歯打ちが検出されたことを条件として内燃機関の回転速度を上昇させる増速制御を実行するため、歯打ちが発生しないようにアイドル回転速度を予め高く設定する場合と比較して、歯打ちが発生していない時のアイドル回転速度を低くすることができることから燃費の向上を図れるとともに、歯打ちによる振動・騒音を低減することができる。
(1)エンジン1の回転速度を上昇させると、出力変動の周期が短くなるとともに出力変動幅も狭くなる。本実施形態の構成によれば、歯打ちが検出されたことを条件として内燃機関の回転速度を上昇させる増速制御を実行するため、歯打ちが発生しないようにアイドル回転速度を予め高く設定する場合と比較して、歯打ちが発生していない時のアイドル回転速度を低くすることができることから燃費の向上を図れるとともに、歯打ちによる振動・騒音を低減することができる。
(2)本実施形態の構成によれば、ECU11は手動変速機3の入力軸を回転可能に保持する手動変速機ケース4の振動振幅が所定値より大きい時に歯打ちを検出するため、歯打ちを検出するための振動振幅を手動変速機ケース4の外側から測定でき、その結果、歯打ちを検出する構造を簡素なものにすることができる。
(3)本実施形態の構成によれば、エンジン回転速度を上昇させる増速制御は歯打ちが検出されなくなるまでエンジン回転速度を上昇させるため、歯打ちを抑制するために必要な回転速度までエンジン回転速度を上昇させ、確実に歯打ちを抑制することができる。
(4)本実施形態の構成によれば、エンジン回転速度を上昇させる増速制御は、歯打ちが検出されなくなった後にエンジン回転速度を低下させるため、歯打ちが抑制された後に必要以上にエンジン回転速度を高く保つことがなく、燃費の向上を図ることができる。
(5)本実施形態の構成によれば、歯打ちが収まった後すぐにエンジン回転速度をアイドル回転数まで低くするため、燃費の向上を図ることができる。
第2の実施形態の変更例を以下に示す。尚、第1の実施形態の変更例に記載した内容と同様の変更例については省略する。
第2の実施形態の変更例を以下に示す。尚、第1の実施形態の変更例に記載した内容と同様の変更例については省略する。
・本実施形態では、歯打ちを所定時間T1以上検出した時に増速制御を行ったが、共振を所定時間以上検出した時に増速制御を行ってもよい。すなわち、所定値V1を、共振が生じたことにより手動変速機ケース4の振動振幅Vtが特に大きくなったことを検出することのできる値に設定してもよい。
尚、上記各実施形態では、S90またはS270にてスロットル開度を所定開度だけ大きくし、一回に高める速度量は一定だったが、歯打ちの強度が強いときには弱い時よりも一回に高める速度量を大きくしてもよい。
尚、上記各実施形態では、クラッチ15にプリダンパ52とメインダンパ54が備えられていたが、これらダンパがないクラッチにも適用可能である。
・尚、上記実施形態では、手動変速機の入力軸の回転速度変動幅、又はケースの振動振幅に基づいて歯打ちを検出したが、例えばクラッチを開放状態から係合状態にしたことやエアコンをOFFからONにしたことの様に、エンジンに負荷がかかったことに基づいて検出してもよい。
・尚、上記実施形態では、手動変速機の入力軸の回転速度変動幅、又はケースの振動振幅に基づいて歯打ちを検出したが、例えばクラッチを開放状態から係合状態にしたことやエアコンをOFFからONにしたことの様に、エンジンに負荷がかかったことに基づいて検出してもよい。
1…エンジン、3…手動変速機、4…手動変速機ケース、5…ディファレンシャルギヤ、11…ECU、15…クラッチ、17…フライホイール、29…エンジン回転速度センサ、31…T/M入力軸回転数センサ、33…クラッチの踏力センサ、52…プリダンパ、54…メインダンパ。
Claims (9)
- 歯車列により変速を行う変速機と、前記変速機と内燃機関との間の駆動力を伝達・遮断できる係合装置と、を備えた車両の内燃機関制御装置において、
前記変速機が中立状態であり且つ前記係合装置が駆動力を伝達する状態である時に前記変速機の歯車同士が反復して叩き合う歯打ちを検出する歯打ち検出手段を有し、
前記歯打ちが検出されたことを条件として前記内燃機関の回転速度を上昇させる増速制御を実行する
ことを特徴とする車両の内燃機関制御装置。 - 請求項1に記載の車両の内燃機関制御装置において、
前記歯打ち検出手段は、前記内燃機関の出力軸から前記変速機の入力軸までの動力伝達系が共振した時に前記歯打ちを検出する
ことを特徴とする車両の内燃機関制御装置。 - 請求項1又は2に記載の車両の内燃機関制御装置において、
前記車両には前記内燃機関の出力変動を吸収する変動吸収手段が備えられ、
前記歯打ち検出手段は、前記内燃機関の出力変動が前記変動吸収手段の吸収できる変動吸収領域より大きい時に歯打ちを検出する
ことを特徴とする車両の内燃機関制御装置。 - 請求項3に記載の車両の内燃機関制御装置において、
前記係合装置は、プリダンパと前記プリダンパよりも弾性係数が大きいメインダンパとを有し、
前記変動吸収手段は前記プリダンパである
ことを特徴とする車両の内燃機関制御装置。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両の内燃機関制御装置において、
前記歯打ち検出手段は、前記変速機の入力軸の回転速度変動幅が前記内燃機関の回転速度変動幅よりも所定値以上大きい時に前記歯打ちを検出する
ことを特徴とする車両の内燃機関制御装置。 - 請求項5に記載の車両の内燃機関制御装置において、
前記歯打ち検出手段は、前記変速機の入力軸の回転速度変動幅と前記内燃機関の回転速度変動幅との比が所定値より大きい時に前記歯打ちを検出する
ことを特徴とする車両の内燃機関制御装置。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両の内燃機関制御装置において、
前記歯打ち検出手段は、前記変速機の入力軸を回転可能に保持するケースの振動振幅が所定値より大きい時に前記歯打ちを検出する
ことを特徴とする車両の内燃機関制御装置。 - 請求項1〜7のいずれか1項に記載の車両の内燃機関制御装置において、
前記増速制御は、前記歯打ちが検出されなくなるまで前記内燃機関の回転速度を上昇させる
ことを特徴とする車両の内燃機関制御装置。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載の車両の内燃機関制御装置において、
前記増速制御は、前記歯打ちが検出されなくなった後に前記内燃機関の回転速度を低下させる
ことを特徴とする車両の内燃機関制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008236733A JP2010071109A (ja) | 2008-09-16 | 2008-09-16 | 車両の内燃機関制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008236733A JP2010071109A (ja) | 2008-09-16 | 2008-09-16 | 車両の内燃機関制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010071109A true JP2010071109A (ja) | 2010-04-02 |
Family
ID=42203140
Family Applications (1)
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JP2008236733A Pending JP2010071109A (ja) | 2008-09-16 | 2008-09-16 | 車両の内燃機関制御装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2010071109A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012026287A (ja) * | 2010-07-20 | 2012-02-09 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 車両の制御装置 |
-
2008
- 2008-09-16 JP JP2008236733A patent/JP2010071109A/ja active Pending
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JP2012026287A (ja) * | 2010-07-20 | 2012-02-09 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 車両の制御装置 |
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