JP2010071104A - エンジンの潤滑構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、V型エンジンの潤滑構造において、トランスミッション室から各潤滑箇所へオイルを圧送する第1のオイルポンプのエア噛みを防止する。
【解決手段】本発明のかかるV型エンジンは、クランクケース1のトランスミッション室の下部をオイル貯留部とし、該オイル貯留部のオイルをエンジンの各注油個所に圧送する第1のオイルポンプと、クランク室に戻るオイルを前記オイル貯留部に戻す第2のオイルポンプと、を備えている。後気筒20のシリンダヘッド22の上面にオイル排出口181aを形成し、該オイル排出口181aから、クランク室内及び第2のオイルポンプのいずれをも介さずに、トランスミッション室まで至るオイル戻り経路を、シリンダヘッド22、シリンダ21及び前記クランクケース1に形成している。
【選択図】図13

Description

本発明は、V型エンジンの潤滑構造に関し、特に、運転中、クランク室にオイルが溜まらないようドライ状態に保つと共に、クランクケース内のトランスミッション室をオイル貯留部として利用するエンジン、いわゆるセミドライサンプ式のV型エンジンに適した潤滑構造に関する。
ドライサンプ式のエンジンに対し、セミドライサンプ式のエンジンは、別置きのオイルタンクを備える必要がないので、オイルタンクの費用及び配置スペースを節約できる。
前記セミドライサンプ式エンジンには、通常、二つのオイルポンプが備えられており、一つは、トランスミッション室内のオイル貯留部からエンジンの各潤滑箇所にオイルを圧送する第1のオイルポンプ、いわゆるフィードポンプであり、他の一つは、各潤滑箇所からクランク室等に戻ったオイルをトランスミッション室へ汲み上げる第2のオイルポンプ、いわゆるスカベンジングポンプである。
図15は、従来のセミドライサンプ式のエンジン(特許文献1)のクランクケース内の構造を示しており、クランクケース301は、上下のクランクケース部材301a、301bに二分割されると共に、隔壁302により、前部のクランク室303と後部のトランスミッション室304とに隔離されており、下側クランクケース部材301bの下面にはオイルパン305が取り付けられている。前記隔壁302の下端部に、クランク室303内に貯まるオイルをトランスミッション室304に汲み上げる第2のオイルポンプ(スカベンジングポンプ)312と、トランスミッション室304の下部に貯留されるオイルを各潤滑箇所に圧送する第1のオイルポンプ(フィードポンプ、図示せず)が並列に配置されている。
第2のオイルポンプ312は、トランスミッション室304に直接開口するオイル吐出口312aを有しており、クランク室303の下側空間部303aに貯まるオイルを、濾し器313及び吸い込み側のオイル通路314を介して吸い込み、前記オイル吐出口312aからトランスミッション室304のオイル貯留部304aに直接オイルを排出する。
なお、前記第1のオイルポンプにより吐出されたオイルの一部は、シリンダヘッドの上面のロッカーアーム室内に配置されたカム軸及びロッカーアーム等に供給され、ロッカーアーム室内で使用済みのオイルは、通常、カムチェーントンネルを通り、ジェネレータ室、クラッチ室あるいはクランク室を経て前記下側空間部303aに戻り、他の潤滑箇所から戻されたオイルと共に、第2のオイルポンプ312により、トランスミッション室304の下部のオイル貯留部304aに戻される。
特開2007−9738号公報
図15において、第2のオイルポンプ312によりクランク室303の下側空間部303aから吸い込まれるオイルには気泡が多く含まれており、気泡が多く含まれたオイルがトランスミッション室304のオイル貯留部304a内に貯留されると、オイル貯留部304a内のオイルを第1のオイルポンプで吸い込む場合、エア噛みが生じ、ポンプ効率が低下すると共に、各潤滑箇所へのオイルの供給効率も低下する。したがって、各潤滑箇所で使用されたオイルは、できる限り、クランク室及び第2のオイルポンプを介さずに、トランスミッション室304に戻すことが望まれる。
(発明の目的)
本発明の目的は、セミドライサンプ式のV型エンジンの潤滑構造において、シリンダヘッド上面のカム軸等の潤滑に使用したオイルを、直接、トランスミッション室のオイル貯留部に戻すようにすることにより、トランスミッション室から各潤滑箇所へオイルを圧送する第1のオイルポンプのエア噛みを防止し、ポンプ効率及びオイル供給効率を向上させることである。
上記課題を解決するため、本発明は、前気筒と後気筒とが結合されたクランクケースのトランスミッション室の下部をオイル貯留部とし、該オイル貯留部のオイルをエンジンの各注油個所に圧送する第1のオイルポンプと、クランク室に戻るオイルを前記オイル貯留部に戻す第2のオイルポンプと、を備えたV型エンジンの潤滑構造において、前記後気筒のシリンダヘッドの上面にオイル排出口を形成し、該オイル排出口から、前記クランク室内及び前記第2のオイルポンプのいずれをも介さずに、前記トランスミッション室まで至るオイル戻り経路を、前記シリンダヘッド、シリンダ及び前記クランクケースに形成している。
上記構成によると、シリンダヘッド上面のカム軸等の冷却及び潤滑に使用後のオイルは、クランク室内及び第2のオイルポンプ(いわゆるスカベンジングポンプ)を通ることなく、前記トランスミッション室まで直接戻されるので、トランスミッション室に戻る途中、第2のオイルポンプの影響を受けず、オイルへのエアの混入を防ぐことができる。これにより、第1のオイルポンプによるエア噛みを防止し、あるいは少なくすることができる。
また、第2のオイルポンプを介さずにトランスミッション室にオイルを戻すので、第2のオイルポンプを小形化することもできる。
本発明は、前記V型エンジンの潤滑構造において、前記オイル排出口は、クランク軸方向において、カムチェーントンネルが形成される側と反対側に配置することができる。
上記構成によると、カムチェーントンネルからのオイル排出に加え、反対側のオイル排出口からもオイルを排出するので、シリンダヘッドの上面全体として、効率良くオイルを排出でき、オイル排出効率が向上する。
本発明は、前記V型エンジンの潤滑構造において、シリンダヘッドの上面に、オイルを前記排出口に導くガイドを設けることができる。該ガイドは、たとえば凹部又は突起状に形成される。
上記構成によると、オイル排出口からのオイルの排出量及び速度を向上させることができ、オイル排出効率が向上する。
本発明は、自動二輪車に前記V型エンジンを搭載する場合に、前記オイル排出口を、サイドスタンドで車体を支持した時に車体が傾斜する側の端部に形成することができる。
サイドスタンドによって車体が支持されている状態では、シリンダヘッドの上面のオイルを、カムチェーントンネルから排出しにくくなるが、オイル排出口側にシリンダヘッドの上面のオイルが集まることになり、オイル排出口から速やかにオイルを排出することができる。
本発明は、前記V型エンジンの潤滑構造において、前記第1のオイルポンプの吐出側に接続されるリリーフバルブは、前記トランスミッション室内に配置することができる。
上記構成によると、リリーフバルブからオーバーフローするオイルを、直接トランスミッション室に戻すことができるので、トランスミッション室へのオイルの戻りが速くなり、これにより、第1のオイルポンプのエア噛み防止効果を向上させることができる。
[本発明の実施の形態]
図1〜図14は、本発明にかかる潤滑構造を備えた自動二輪車用のセミドライサンプ式V型二気筒エンジンであり、これら図面に基づいて本発明の一実施の形態を説明する。なお、説明の都合上、車輌の進行方向を、図1に矢印で示すようにエンジンの前方と規定し、乗車したライダーから見た左右(クランク軸方向)を、エンジンの左右と規定して、以下説明する。
(エンジン全体の概略)
図1はエンジンの左側面略図、図2は図1のII-II断面拡大図、図3は図1のIII-III断面拡大図、図4は図1のIV-IV断面拡大図、図5は図1のV-V断面拡大図である。図1において、クランクケース1の前半部の上面には、前傾姿勢の前気筒10と後傾姿勢の後気筒20とがV字状に配置されており、各気筒10,20は、下から順に配置されたシリンダ11,21、シリンダヘッド12、22及びシリンダヘッドヘッドカバー(ロッカーアームカバー)13、23により構成されると共にクランクケース1に締結されており、各シリンダヘッドカバー13、23は、さらに意匠カバー14、24により覆われている。
クランクケース1内の前半部はクランク室2となっており、クランク室2には、左右方向に延びるクランク軸4が配置されると共に、該クランク軸4と略平行に前後一対の一次バランサ軸6a,6bが配置されている。クランク軸4は、該実施の形態では矢印R方向に回転する構造となっており、前後のバランサ軸6a,6bは、チェーン伝動機構7を介してクランク軸4に連結され、クランク軸4と反対方向に回転する。
クランクケース1内の後半部はトランスミッション室3となっており、該トランスミッション室3には、クランク軸4と略平行に変速用入力軸31と変速用出力軸32とが配置されると共に、図示しないシフトフォーク軸及びチェンジドラム軸等が配置されている。変速用出力軸32の左端部には歯付きの出力プーリ(又はスプロケット)33が設けられ、該出力プーリ33は、図示しない歯付きの二次駆動ベルト(又は駆動チェーン)を介して後車輪の歯付きのプーリ(又はスプロケット)に連動連結し、後車輪を駆動するようになっている。なお、図示しないが、後車輪を駆動する別の機構として、前記出力プーリ33の代わりにベベルギヤを備え、前記二次駆動ベルト(又は駆動チェーン)の代わりにドライブシャフトを備え、シャフトドライブ方式にて、後車輪を駆動する機構を設けることもできる。
クランク室2とトランスミッション室3との境の下部には、クランク軸4及び変速用入力軸31より下方位置に、クランク軸4と略平行にポンプ軸36が配置され、該ポンプ軸36には、図4に示すように、潤滑油用の第1及び第2のオイルポンプとして、フィードポンプ41及びスカベンジングポンプ42が設けられると共に、冷却水用の水ポンプ43も設けられている。水ポンプ43はポンプ軸36の左端部に、フィードポンプ41及びスカベンジングポンプ42はポンプ軸36の右端部に配置されている。
第1のオイルポンプであるフィードポンプ41及び第2のオイルポンプであるスカベンジングポンプ42の下方位置のクランクケース1の底壁部分には、図1に示すように、フィードポンプ41のオイル吸込側に接続される第1の一次オイルフィルタ44と、スカベンジングポンプ42のオイル吸込側に接続される第2の一次オイルフィルタ45とが配置されている。両一次オイルフィルタ44,45は、第1の一次オイルフィルタ44が第2の一次オイルフィルタ45の後側に位置し、かつ、互いに近接するように前後に並んで配置されている。また、クランクケース1の前端面の下端部には、フィードポンプ41のオイル吐出側に接続される二次オイルフィルタ46が着脱自在に取り付けられている。
前後の気筒10,20のシリンダヘッド12,22の上端には、吸排気弁駆動用のカム軸16,26がそれぞれクランク軸4と略平行に配置されており、各カム軸16,26の左右端部に設けられたカムスプロケット17,27は、クランク軸4の左右の端部に設けられたカム駆動スプロケット19,29に、それぞれカムチェーン18,28を介して連動連結している。後で詳しく説明するが、前気筒用のカムスプロケット17、カムチェーン18及びカム駆動スプロケット19は、前気筒10の左側部分に配置され、後気筒用のカムスプロケット27、カムチェーン28及びカム駆動スプロケット29は、後気筒20の右側部分に配置されている。
クランクケース1の左側壁には、ジェネレータカバー50が着脱自在に取り付けられており、該ジェネレータカバー50の下部であって、水ポンプ43の前方近傍位置には、オイル補給口52が形成され、該オイル補給口52には、棒状のオイルゲージ53aを有するオイルキャップ53が着脱可能に螺着されている。
図2において、クランクケース1は、該実施の形態では、クランク軸方向に二つに分割された構造、すなわち、左右二つ割り構造となっており、左クランクケース部材1aと右クランクケース部材1bとが、クランク軸4と略直角な合わせ面で結合されている。左クランクケース部材1aの左側には、前述のジェネレータカバー50で覆われたジェネレータ室55が形成されており、該ジェネレータ室55内にジェネレータ56が収納されている。右クランクケース部材1bの右側には、クラッチカバー58が着脱自在に取り付けられ、該クラッチカバー58により覆われたクラッチ室59内には、一次駆動チェーン60及び多板摩擦クラッチ61等が収納されている。
クランク軸4の左右のジャーナル部4a,4bは、左右のクランクケース部材1a、1bの軸受孔64a、64bにそれぞれ軸受メタル(ジャーナル軸受)62a、62bを介して回転可能に支持されており、左右のジャーナル部4a、4b間に形成された一対のクランクアーム4c及び両クランクアーム4cを連結するクランクピン4dは、クランク室2内に収納されている。クランクピン4dには前後の気筒用のコンロッド38a、38bの下側大端部38a’、38b’が嵌合し、各コンロッド38a、38bはそれぞれ対応する前後の気筒10、20(図1)内にそれぞれ延び、各上側小端部35(図2)が対応するピストン39(後気筒用は図示せず)に連結されている。
クランク軸4の左端部はジェネレータ室55に突出しており、該左側突出部分には、前記ジェネレータ56のロータ56aと、バランサ駆動用のスプロケット63と、前気筒用の前記カム駆動スプロケット19とが設けられている。前気筒用のカム駆動スプロケット19に巻き掛けられた前記カムチェーン18は、前気筒10の左側部分に形成された前気筒用カムチェーントンネル65を通って前気筒10のロッカーアーム室66に至り、前述のように前気筒用のカム軸16のスプロケット17に巻き掛けられている。
クランク軸4の右端部はクラッチ室59内に突出しており、該右側突出部分には、一次駆動用のプライマリスプロケット68と、後気筒用の前記カム駆動スプロケット29とが設けられている。プライマリスプロケット68は前記一次駆動チェーン60を介してクラッチ61の入力ギヤ61aに動力伝達可能に連結している。後気筒用のカム駆動スプロケット29に巻き掛けられたカムチェーン28は、図5に示すように、後気筒20の右側壁部分に形成された後気筒用カムチェーントンネル75を通って後気筒20のロッカーアーム室76に至り、前述のように後気筒用カム軸26のスプロケット27に巻き掛けられている。
図3において、トランスミッション室3に配置された変速用入力軸31は、右端部がオイルシール付きの玉軸受70を介して右クランクケース部材1bに回転可能に支持されると共に、クラッチ室59内に突出し、該右側突出部分に前記多板摩擦クラッチ61が装着されている。一方、変速用出力軸32は、左端部がシール付きの玉軸受71を介して左クランクケース部材1aに回転可能に支持されると共に、トランスミッション室外に突出し、該左側突出部分に二次駆動用の前記出力プーリ33が固着されている。変速用入力軸31と変速用出力軸32のトランスミッション室3内の部分には、互いに噛み合う変速用の入力ギヤ群G1と出力ギヤ群G2がそれぞれ装着されている。
(クランクケース1のポンプハウジング部80及びオイルフィルタ保持部86,87)
図6は右クランクケース部材1bの左側面図(内部の側面図)、図7は右クランクケース部材1bの内部を左斜め後方から見た斜視図、図8は左クランクケース部材1aの内部を右斜め後方から見た斜視図、図9は右クランクケース部材1bの外部を右斜め前方から見た斜視図、図10は左クランクケース部材1aの外部を左斜め後方から見た斜視図である。
図6において、後バランサ軸6bと変速用入力軸31との前後方向間の下方位置には、フィードポンプ41及びスカベンジングポンプ42の共通のポンプハウジング部80が、右クランクケース部材1bと一体に形成されている。該ポンプハウジング部80の下方位置には、スカベンジング42のオイル吸込側に接続される前記第2の一次オイルフィルタ45を収納保持するための略円筒状の第2のオイルフィルタ保持部87が、クランクケース1の底壁と一体に形成され、該第2のオイルフィルタ保持部87の後側には、フィードポンプ41のオイル吸込側に接続される前記第1の一次オイルフィルタ44を保持するための略円筒状の第1のオイルフィルタ保持部86が、クランクケース1の底壁と一体に形成されている。両オイルフィルタ保持部86,87は、クランク軸4と略平行に延びるように形成されると共に、前後に近接した状態で並んで配置されており、第2のオイルフィルタ保持部87の後壁の一部と、第1のオイルフィルタ保持部86の前壁の一部とは、共用化されている。
(クランクケース1のクランク室2、トランスミッション室3及び気液分離室9)
図6において、クランク室2とトランスミッション室3との前後方向間には、第1の隔壁91と第2の隔壁92とがクランクケース1と一体に形成されており、これら隔壁91,92により、クランク室2とトランスミッション室3とを前後に隔離すると共に、トランスミッション室3の前端部に、クランク室2及びトランスミッション室3から隔離された気液分離室9を形成している。第1の隔壁91は、クランクケース1の上壁の後気筒用のボアの後端から後バランサ軸6bの前上端部近傍に向けて下方に延び、後バランサ軸6bの後側を円弧状に迂回して後バランサ軸6bの下端部(ポンプハウジング部80の前上方位置)に至り、さらに前下方に延び、下方に折れ曲がると共にL字状に後方に折れ曲がり、第2のオイルフィルタ保持部87の前上端部につながっている。
第2の隔壁92は、クランクケース1の上端壁から、後バランサ軸6bと変速用入力軸31との間を略垂直に、かつ、直線状に下方に延び、ポンプハウジング部80の略後下端部まで至り、ポンプハウジング部80の下部の外周に沿って湾曲状に前上方に延び、前記第1の隔壁91の後バランサ軸6bの下端部近傍位置につながっている。第2の隔壁92の上端部には、気液分離室9の上端部とトランスミッション室3の上端部とを連通するオーバーフロー式のオイル排出口92aが形成されている。すなわち、このオイル排出口92aは、クランクケース1の上端壁の下面と、第2の隔壁92の上端凹部との間に形成されており、クランク軸4の軸芯及び変速用入力軸31の軸芯よりも高く位置している。第1の隔壁91が後バランサ軸6bの外周に沿って後方に円弧状に張り出していることから、気液分離室9を側方から見た形状は、上下方向の中間部が括れた「ひょうたん形状」あるいは「鼓形状」となっている。これにより、第1の隔壁91の第2の隔壁92との交点Y1から上方の括れ部分(最も括れた部分)9aに対応する点Y2に至るまでの第1の隔壁91の形状は、常に後上がりの勾配(後方に向かって上昇する勾配)を有し、上方に行くに従い第1の隔壁92に近づく円弧状となり、反対に、上記括れ部分9aに対応する点Y2から上方の第1の隔壁91の形状は、オイル排出口92aに略対応する高さに至るまで、常に前上がりの勾配(前方に向かって上昇する勾配)を有し、上方に行くに従い第1の隔壁92から遠ざかる円弧状となっている。また、スカベンジングポンプ42及びフィードポンプ41は、気液分離室9の下端部に位置している。
トランスミッション室3の下端部は、セミドライサンプ式の潤滑のために、潤滑用のオイルを貯留するためのオイル貯留部8となっており、該オイル貯留部8の前端部は、両オイルフィルタ保持部86,87と気液分離室9との上下方向間に区間を経て、ポンプハウジング部80の前方部分まで延長されている。すなわち、ポンプハウジング部80の前方位置に広がる延長部8aが形成されており、この延長部8aは、後述するリリーフバルブ99から排出されるオイルのリリーフ経路として利用される。オイル貯留部8にはオイルが貯留されており、該オイルのレベルは、エンジン運転中において、たとえばL程度に維持されている。
(クランクケース1内のオイル通路及びオイル補給口等の構造)
右クランクケース部材1bの壁内には、ポンプハウジング部80の後端部に形成されたフィードポンプ41のポンプ吸込口41cから下方に延びて第1のオイルフィルタ保持部86の右端出口部に至るフィードポンプ吸込側のオイル通路101と、ポンプハウジング部80の前端部に形成されたフィードポンプ41の吐出口41dから下方に延びるフィードポンプ吐出側のオイル通路102と、が形成されており、フィードポンプ吐出側の油路102の途中には、オイル貯留部8の延長部8a内に開口するリリーフバルブ取付部104が形成され、該リリーフバルブ取付部104にリリーフバルブ99が取り付けられている。
図8において、前記オイル貯留部8の延長部8aの上端部の左側面には、左クランクケース部材1aを左右に貫通するオイル補給路103が形成されており、該オイル補給路103は、図10に示すようにジェネレータ室55の後下端部内を左方に延び、図1で説明したジェネレータカバー50のオイル補給口52に連通している。すなわち、オイル補給口52からオイルを補給することにより、図10のオイル補給路103を介し、図8のオイル貯留部8の延長部8aに、直接、オイルを供給できるようになっている。また、図1のオイルキャップ53に設けられているオイルゲージ53aは、図10のオイル補給路103を通過し、図8に示すようにオイル貯留部8の延長部8a内に至っており、これにより、オイル貯留部8内のオイルレベルを点検できるようになっている。
(オイル回収部5の構造)
図6において、クランク室2内の下端部は、前側の仕切り壁95と後側の仕切り壁96とによりクランク軸収納部から仕切られることにより、オイル回収部5として形成されており、該オイル回収部5は、クランクケース1の前端壁から第2のオイルフィルタ保持部87の前端部に亘っている。前側の仕切り壁95は、前バランサ軸6aの下端部近傍位置から後方に延び、クランク軸4の前端に略対応する前後方向位置付近で途切れている。後側の仕切り壁96は、オイル貯留部8の延長部8aの前上端位置から、クランク軸4のクランクアーム部分の回転軌跡に略沿うように湾曲状に前方に延び、前側の仕切り壁95の後端に対し、一定の隙間を置いた後下方位置まで至っている。すなわち、前仕切り壁95の後端と、後仕切り壁96の前端との間で、前下方に向いて開口するオイル回収口97を形成している。言い換えると、該オイル回収口97は、クランク軸4の矢印R方向への回転により後側の仕切り壁96上を前方に流れるオイルの流れに対向するように開口している。
右クランクケース部材1bには、オイル回収部5の前端部と後端部にそれぞれ開口する筒状のオイル管接続部111,112が形成されており、後側のオイル管接続部112は、第2のオイルフィルタ保持部87の前方近傍に配置され、前記フィードポンプ吐出側のオイル通路102の下端部に連通している。前側のオイル管接続部111は、右クランクケース部材1bの壁内を通るオイル通路(図示せず)を介して、図7に示す二次オイルフィルタ46のフィルタ前(ろ過前)の通路に連通している。また、前側のオイル管接続部111の後上方位置には、めねじ孔を有するオイル管固定用のボス部116が形成されている。
オイル回収部5内には、前後のオイル管接続部111,112間をオイル流通可能に接続するオイル管115が配置されている。オイル管115は、オイル回収部5内を前後方向に延び、前後端部には、オイル管115の長さ方向と略直角な接続筒部115a、115bが形成されている。後端の接続筒部115bは、前記後側のオイル管接続部112に嵌合接続され、前端の接続筒部115aは、前記前側のオイル管接続部111に嵌合接続されると共に、ボルト118により、前記ボス部116に固定されている。
オイル回収部5の後上端部の右側面、すなわちオイル貯留部8の延長部8aの前方近傍位置の右側面には、右クランクケース部材1bを左右に貫通するオイル孔120が形成され、該オイル孔120は右クランクケース部材1bを通り、図9に示すように、クラッチ室59の前下端部に連通している。すなわち、クラッチ室59に戻るオイルを、オイル孔120を通してオイル回収部5に回収するようになっている。
図8において、オイル回収部5の前上端部と後上端部の左側面には、左クランクケース部材1aを貫通するオイル孔121,122が形成され、各オイル孔121,122は左クランクケース部材1aを通り、図10(及び図13)に示すように、ジェネレータ室55の前下端部と後下端部とにそれぞれ連通している。すなわち、ジェネレータ室55に戻るオイルを、オイル孔121,122を通してオイル回収部5に回収するようになっている。
(オイルポンプ41,42の構造)
図4において、右クランクケース部材1bに一体に形成されたオイルポンプ用の共通ポンプハウジング部80内には、左から順にスカベンジングポンプ42用の内外ロータ42a、42b、共通のポンプボディ81、フィードポンプ41用の内外ロータ41a、41bが内装されており、ポンプハウジング部80の右端は、ポンプカバー84により閉塞されている。すなわち、共通のポンプボディ81を挟んで、左側に容量の大きなスカベンジングポンプ42が配置され、右側にスカベンジングポンプ42よりも容量の小さなフィードポンプ41が配置されている。いずれのオイルポンプ41,42も、前記内外一対のロータ41a,41b、42a、42bを噛み合い状態で回転可能に収納してなるトロコイド型ポンプであり、各内側ロータ41a,42aが前述の共通のポンプ軸36に連結されている。ポンプ軸36の右端部はポンプカバー84から右方のクラッチ室59内に突出しており、右方突出部分に固着されたポンプ用入力ギヤ82は、後バランサ軸6bに固着されたギヤ83に噛み合い、後バランサ軸6bから動力が伝達され、後バランサ軸6bと逆方向に回転するようになっている。
スカベンジングポンプ42は、潤滑に使用後のオイルを、気液分離室9を介してオイル貯留室8に戻すオイルポンプ(第2のオイルポンプ)であり、前述のように、気液分離室9の下端部に位置している。ポンプハウジング部80の左端壁に形成されたスカベンジングポンプ用のポンプ吸込口42cには、クランクケース1内を左方に延びるオイル通路131が連通し、該オイル通路131の左端部には、左クランクケース部材1a内を下方に延びるオイル通路132が連通し、該オイル通路132の下端部は、第2のオイルフィルタ保持部87の左端のオイルフィルタ出口部128に連通している。ポンプハウジング部80の左端壁に形成されたスカベンジングポンプ用のポンプ吐出口42dは、気液分離室9の下端部に開口している。したがって、上記ポンプ吐出口42dは、気液分離室9のオイル入口と兼用されている。このオイル入口(ポンプ吐出口)42dの開口面積に対し、図6に示す気液分離室9の上端に形成されたオイル排出口92aの開口面積は、大きく形成されている。
フィードポンプ41は、オイル貯留部8内のオイルをエンジンの各潤滑箇所に圧送するオイルポンプ(第1のオイルポンプ)であり、ポンプボディ81に前記ポンプ吸込口41cとポンプ吐出口41dとが形成されている。フィードポンプ41のオイル吸込口41cは、図6で説明したように、右クランクケース部材1bの壁内に形成された縦向きのオイル通路101を介して第1の一次オイルフィルタ44に連通し、オイル吐出口41bは、オイル通路102を介してオイル回収部5の後側のオイル管接続部112に連通している。
オイル通路102の途中に形成されたリリーフバルブ取付部104には、オイル貯留部8の延長部8a内に位置するリリーフバルブ99が取り付けられており、リリーフバルブ99から逃がされる余剰オイルを、オイル貯留部8に直接、戻すようになっている。
(一次オイルフィルタ44,45の取付構造)
図11は、図1のXI-XI断面拡大図であり、両一次オイルフィルタ44,45の構造及びその取付構造を詳細に示している。略円筒状に形成されている両オイルフィルタ保持部86,87は、右クランクケース部材1bの略右端部から左クランクケース部材1aの略左端部に亘って形成されている。後側に位置するフィードポンプ用の第1のオイルフィルタ保持部86は、左クランクケース部材1aの左端面にオイルフィルタ取付口123が開口すると共に該オイルフィルタ取付口123の近傍の内周面にめねじ部125が形成され、右クランクケース部材1bの右端部にオイルフィルタ出口部127が形成され、両クランクケース部材1a、1bの合わせ面を含む左右幅の中央部分に、後方のオイル貯留部8に向いて開口するスリット状のオイル吸込口86aが形成されている。第1のオイルフィルタ保持部86の右端部に形成されたオイルフィルタ出口部127は、右クランクケース部材1bに形成された前記フィードポンプ吸込側のオイル通路101の下端部に連通している。
略円筒状の第1の一次オイルフィルタ44は、右端がオイル出口として開口し、左端が閉塞され、外周円筒面がろ過面となっており、右端開口部には、弾性材製の環状グロメット107が装着されている。第1のオイルフィルタ保持部86のオイルフィルタ取付口123を閉塞するためのオイルフィルタキャップ47は、外向きフランジ部47cを有する有底筒状に形成されると共に、右端部の外周面におねじ部47aが形成され、左端壁には工具係合用の六角形状の係合部47bが形成されている。さらに、フランジ部47cの右端面に形成された環状溝内には、Oリング73が装着されている。
第1の一次オイルフィルタ44は、オイルフィルタ取付口123を経て第1のオイルフィルタ保持部86内に挿入されると共に、外周に、環状のばね受けリング109とコイルばね105が順に嵌合されており、オイルフィルタキャップ47を左端オイルフィルタ取付口123から第1のオイルフィルタ保持部86に挿入し、めねじ部125に螺合することにより、オイルフィルタキャップ47の右端でコイルばね105を圧縮し、ばね受け109を介して、グロメット107を第1のオイルフィルタ保持部86の右端環状段面に圧接している。すなわち、グロメット107により、第1の一次オイルフィルタ44の右端開口部の周縁部をシールすると共に、オイルフィルタキャップ47により一次オイルフィルタ44を固定し、さらに、Oリング73によりオイルフィルタ取付口123の周囲をシールしている。
第1のオイルフィルタ保持部86の前側に位置するスカベンジングポンプ用の第2のオイルフィルタ保持部87は、右クランクケース部材1bの右端面にオイルフィルタ取付口124が開口すると共に該オイルフィルタ取付口124の近傍の内周面にめねじ部126が形成され、左クランクケース部材1aの左端部にオイルフィルタ出口部128が形成され、両クランクケース部材1a、1bの合わせ面を含む左右幅の中央部分に、前方のオイル回収部5に向けて開口するスリット状のオイル吸込口87aが形成されている。
略円筒状の第2の一次オイルフィルタ45及び有底筒状のオイルフィルタキャップ48は、前記第1の一次オイルフィルタ44及びオイルフィルタキャップ47と同じ構造となっており、左右逆にして第2のオイルフィルタ保持部87内に装着されている。すなわち、略円筒状の第2の一次オイルフィルタ45は、左端がオイル出口として開口し、右端が閉塞され、外周円筒面がろ過面となっており、左端開口部には、弾性材製の環状グロメット108が装着されている。第2のオイルフィルタ保持部87のオイルフィルタ取付口124を閉塞するためのオイルフィルタキャップ48は、外向きフランジ部48cを有する有底筒状に形成されると共に、左端部の外周面におねじ部48aが形成されており、また、右端壁には工具係合用の六角形状の係合部48bが形成されている。さらに、外向きのフランジ部分48cの左端面に形成された環状溝内には、Oリング74が装着されている。
第2の一次オイルフィルタ45の取付構造も第1の一次オイルフィルタ44と同様である。すなわち、第2の一次オイルフィルタ45は、右端オイルフィルタ取付口124から第2のオイルフィルタ保持部87内に挿入されると共に、その外周に、環状のばね受け110とコイルばね106が順に嵌合されており、オイルフィルタキャップ48を右端オイルフィルタ取付口124から挿入し、めねじ部126に螺合することにより、オイルフィルタキャップ48の左端でコイルばね106を圧縮し、ばね受け110を介してグロメット108を第2のオイルフィルタ保持部87の左端環状段面に圧接する。すなわち、グロメット108により、第2の一次オイルフィルタ45の左端開口部の周縁部をシールすると共に、オイルフィルタキャップ48により一次オイルフィルタ45を固定し、さらに、Oリング74によりオイルフィルタ取付口124の周囲をシールしている。
(二次オイルフィルタ46以降のオイル供給経路及び各潤滑箇所の構造)
図9において、二次オイルフィルタ46のオイルろ過後のオイル出口は、右クランクケース部材1bの壁内に形成されたメインオイル通路(メインギャラリ)141に連通し、該メインオイル通路141は後方に延び、後端部が、上方に延びる縦向きのメインオイル通路142に連通している。該縦向きのメインオイル通路142は右クランクケース部材1bの軸受孔64bに至っている。
縦向きのメインオイル通路142の途中には、クランク軸4と略平行に左方に延びるオイル通路143と、トランスミッション用のオイル取出部144が連通している。トランスミッション用のオイル取出部144には、トランスミッション用のオイル管145が接続されており、該オイル管145は、クラッチ室59内を後上方に延びると共に、クラッチ室59の上壁近傍を後方に延び、変速用入力軸31のオイル入口部146と、変速用出力軸32のオイル入口部147と、にそれぞれ接続している。クランク軸4の下方を左方に延びる前記オイル通路143は、図7に示すように、クランク室2の右クランクケース部材1bの後仕切り壁96の下面を経て、図8に示す左クランクケース部材1aの後仕切り壁96の下面に至り、図10に示すように、左クランクケース部材1aの壁内に形成された縦向きのオイル通路148に連通している。この縦向きのオイル通路148は左クランクケース部材1aの軸受孔64aに至っている。
(クランク軸4周りの潤滑箇所)
図2において、クランク軸4の左右のジャーナル部4a、4bを支持する左右のクランクケース部材1a、1bの軸受孔64a、64bの内周面には、それぞれ環状オイル通路57a、57bが形成されており、各環状オイル通路57a、57bは、前述の各クランクケース部材1a、1b内に形成された縦向きのオイル通路142,148(図9及び図10)にそれぞれ連通している。
左側の環状オイル通路57aからオイルが供給される主たる潤滑箇所は、左側の軸受メタル62aと左ジャーナル部4aとの嵌合部分、ジェネレータ56のステータ部、前気筒のカム軸16等である。左側の軸受メタル62aと左ジャーナル部4aとの嵌合部分には左側の軸受メタル62aに形成された径方向のオイル孔67aを介してオイルが供給される。前気筒用のカム軸16には、前気筒10の左側部に形成されたオイル通路152を介して、前気筒用カム軸16の上方に配置されたオイル室154に一旦オイルが供給され、該オイル室154からカム軸16にオイルが滴下供給される。ジェネレータ56のステータ部には、クランク軸4内を左方に延びるオイル通路157を介してノズル部158にオイルが供給され、該ノズル部158からジェネレータ56のステータ部に向けてオイルが噴射される。
右側の環状オイル通路57bからオイルが供給される主たる潤滑箇所は、右側の軸受メタル62bと右ジャーナル部4bとの嵌合部分、クランクピン4dとコンロッド38a、38bの大端部大端部38a’、38b’との嵌合部分、プライマリスプロケット68、前気筒用のピストン39の内部及び図5に示す後気筒用のカム軸26等である。図2に戻り、右側の軸受メタル62bと右ジャーナル部4bとの嵌合部分には、右側の軸受メタル62bに形成された径方向のオイル孔67bを介してオイルが供給される。クランクピン4dとコンロッド38a、38bの大端部38a’、38b’との嵌合部分には、クランク軸4内に形成されたオイル通路160を介してオイルが供給される。前気筒10のピストン39には、右クランクケース部材1b内のオイル通路161を介してオイルジェット162にオイルが供給され、該オイルジェット162から前気筒10のピストン39の内部にオイルが噴射される。図5の後気筒20のカム軸26へは、後気筒20の右側部に形成されたオイル通路163を介して、後気筒用カム軸26の上方に配置されたオイル室164に一旦オイルが供給され、該オイル室164からカム軸26にオイルが滴下供給される。
(トランスミッション室3の潤滑箇所)
図3において、変速用入力軸31と変速用出力軸32内にはそれぞれ軸方向に延びるオイル通路171,172が形成されており、各オイル通路171,172は、それぞれ径方向に延びる分岐通路を介して、変速ギヤ群G1,G2の各ギヤの嵌合部分に連通している。変速用入力軸31のオイル通路171は、左端部が左クランクケース部材1aのオイル通路174に連通し、該オイル通路174は右方にL字状に折れ曲がり、両クランクケース部材1a、1bの合わせ面を介して右クランクケース部材1bのオイル通路175に連通している。該オイル通路175の右端部は、前記変速用入力軸用のオイル入口部146に至り、前記オイル管145からオイルが供給されるようになっている。変速用出力軸32用のオイル通路172は、右端部が、右クランクケース部材1bのオイル通路176を介して、前記変速用出力軸用のオイル入口部147に至り、前記オイル管145からオイルが供給されるようになっている。
(前後の気筒10,20の潤滑用オイルの戻り経路)
図12は、図1のXII-XII断面図、図13は、エンジンの左側部をクランク軸4と直角な垂直面で切断して示す左側面図である。図13において、前気筒10のロッカーアーム室66からのオイル戻り経路としては、前気筒10の左側に形成されたカムチェーントンネル65が利用され、該カムチェーントンネル65を介してジェネレータ室55に戻される。カムチェーントンネル65内には、カムチェーン18の前側部分をガイドするガイドチェーン34aと、カムチェーン18の後側部分をガイドするチェーンスリッパ(チェーンガイド)34bとが、配置されている。また、ジェネレータ室55内の上端部のカムチェーントンネル65の近傍には、カムチェーン18にテンションを付与するための油圧式チェーンテンショナ30が配設されており、この油圧式カムチェーンテンショナ30に供給されたオイルも、直接あるいはカムチェーントンネル65からジェネレータ室55に戻される。
一方、後気筒20のロッカーアーム室76からのオイル戻り経路としては、図12において、後気筒20の右側に形成されたカムチェーントンネル75が利用されると共に、ロッカーアーム室76の左後端近傍位置のシリンダヘッド上面(ロッカーアーム室の床面)に形成されたオイル排出口181a及び該オイル排出口181aに連通するオイル戻り通路180が主として利用される。前記オイル排出口181aには、後右方に延びるガイド凹部181が形成されており、オイル戻り通路180にオイルを集めやすくなっている。さらに、右側のカムチェーントンネル75の上端開口の左側には、上方に突出するリブ182が、チェーントンネル75に沿って前後方向に延びており、このリブ182により、ロッカーアーム室76の底面に溜まるオイルを、カムチェーントンネル75側ではなく、できるだけ、オイル戻り通路180に集めるようになっている。
図13において、後気筒20用の前記オイル戻り通路180は、後気筒20のオイル排出口181aから、シリンダヘッド22、シリンダ21及び左クランクケース部材1aに亘り、後気筒20の左後端部内を、後気筒20のシリンダ中心線と略平行に下方に延びている。該オイル戻り通路180の下端部は、後バランサ軸6bの上方位置で、左クランクケース部材1a内を略L字状に後方に折れ曲がり、後端の開口部180aが、図8に示すように、気液分離室9の上端部に開口し、気液分離室9内にオイルを戻すようになっている。なお、本実施の形態では、前記気液分離室9も、後気筒20のシリンダヘッド22からトランスミッション室3へのオイル戻り経路の一部として利用している。
一方、図12の後気筒20のチェーントンネル75に流入するオイルは、図9に示すクラッチ室59の前上端部にオイルを戻すようになっている。
(エンジン全体の潤滑オイルの流れ)
(1)図14は、エンジン内のオイル循環を簡単にまとめたブロック図であり、太い実線で示す矢印は、トランスミッション室3のオイル貯留部8からフィードポンプ41を経て各潤滑箇所に至るオイル供給経路であり、細い実線で示す矢印は、クランク室2のオイル回収部5からスカベンジングポンプ42を経てオイル貯留部8に至るオイル回収経路であり、破線で示す矢印は、各潤滑箇所からオイル回収部5又はオイル貯留部8に至るオイル戻り経路である。
(2)エンジン運転中における各潤滑箇所へのオイル供給を簡単に説明すると、太い実線の矢印で示すように、フィードポンプ41は、トランスミッション室3のオイル貯留部8から第1の一次オイルフィルタ44及びオイル通路101を介してオイルを吸い込み、オイル通路102及びオイル回収部5内のオイル管115を介して二次オイルフィルタ46にオイルを圧送する。オイル通路102の途中、リリーフバルブ99で調圧された余剰のオイルは、オイル貯留部8(延長部8a)に直接排出される。
(3)二次オイルフィルタ46で濾過されたオイルは、オイル通路(メインギャラリ)141等を通り、左右の軸受孔64a、64bの環状オイル通路57a、57bに供給されると共に、トランスミッション用のオイル管145等を通って変速用入力軸31及び変速用出力軸32に供給される。また、変速用入力軸31からはクラッチ61にもオイルが供給される。
(4)右側の環状オイル通路57bからは、クランク軸4の右ジャーナル部4bにオイルが供給されると共に、クランクピン4d、プライマリスプロケット68、前気筒用ピストン39の内部(オイルジェット)、後気筒用カムチェーンテンショナ及び後気筒用シリンダヘッド22(ロッカーアーム室76)等にオイルが供給される。一方、左側の環状通路57aからは、クランク軸4の左ジャーナル部4aにオイルが供給されると共に、後気筒用ピストンの内部(オイルジェット)、前気筒用シリンダヘッド12(ロッカーアーム室66)、前気筒用カムチェーンテンショナ30及びジェネレータ室55等にオイルが供給される。
(5)変速用入力軸31及び変速用出力軸32のギヤ群G1,G2の潤滑及び冷却に利用されたオイルは、トランスミッション室3のオイル貯留部8に直接落下又は流下する。クラッチ61の潤滑及び冷却に利用されたオイルは、クラッチ室59に落下又は流下し、クラッチ室59からオイル回収部5に排出される。
(6)左右のクランク軸ジャーナル部4a、4b、クランクピン4d、前後気筒用のピストン39等の潤滑及び冷却に利用されたオイルは、クランク室2のクランク収納部に落下又は流下し、該クランク収納部からオイル回収部5に排出される。
(7)前気筒用シリンダヘッド12及び前気筒用油圧式カムチェーンテンショナ30に供給されたオイルは、前気筒10のカムチェーントンネル65を通り、あるいは直接、ジェネレータ室55に戻される。
(8)後気筒20のシリンダヘッド22の上面のカム軸26等の潤滑及び冷却に利用されたオイルは、一部が、後気筒用のカムチェーントンネル75を通ってクラッチ室59に戻されるが、大半は、前記カムチェーントンネル75を通らずに、オイル排出口181a及び戻り用オイル通路180を通り、気液分離室9に戻される。この場合、オイル排出口181aには、図12のように、後右方に延びるガイド凹部181が形成されているので、このガイド凹部181により、シリンダヘッド22の上面のオイルの大半はオイル戻り通路180に集められる。さらに、右側のカムチェーントンネル75の上端開口の左側には、上方に突出するリブ182が、チェーントンネル75に沿って前後方向に延びているので、このリブ182により、ロッカーアーム室76の底面に溜まるオイルを、カムチェーントンネル75側ではなく、できるだけ、オイル戻り通路180に集めることができる。なお、図14において、後気筒用油圧式カムチェーンテンショナに供給されたオイルは、後気筒用のカムチェーントンネル75を通り、あるいは、直接、クラッチ室59に戻される。
(9)図14において、各潤滑箇所からクラッチ室59及びジェネレータ室55に戻されたオイルは、それぞれオイル孔120,121,122、等を通して、オイル回収部5に回収される。
(10)オイル回収部5に回収されたオイルは、第2の一次オイルフィルタ45を介してスカベンジングポンプ42により吸い込まれ、図4に示す気液分離室9のオイル入口(ポンプ吐出口)42dから気液分離室9の下端部に戻される。気液分離室9内に一時的に貯留されるオイルは、後から続いて流入するオイルにより押し上げられ、括れ部分9aを通り、上端のオイル排出口92aから溢れることにより、トランスミッション室3のオイル貯留部8に戻される。
(本実施の形態における作用効果)
(1)図13において、後気筒20のロッカーアーム室76内の潤滑及び冷却に使用されたオイルの大半は、シリンダヘッド22の上面から、オイル排出口181a、戻り用オイル通路180及び図8の気液分離室9を介してトランスミッション室3(オイル貯留部8)に戻されるので、トランスミッション室3に戻る途中で、スカベンジングポンプ42の影響を受けず、オイルへのエアの混入を防ぐことができる。これにより、フィードオイルポンプ41によるエア噛みを減らすことができる。
(2)図1において、後気筒20のシリンダヘッド22の上面から戻るオイルの大半が、スカベンジングポンプ42を介さずにトランスミッション室3に戻されるので、スカベンジングポンプ42を小形化することもできる。
(3)図12において、後気筒20のカムチェーントンネル75は右側に形成され、オイル排出口181a及びオイル戻り通路180は左側に形成されているので、カムチェーントンネル75と、反対側のオイル排出口181aとの両方からオイルを排出でき、シリンダヘッド22の上面全体として、効率良くオイルを排出でき、オイル排出効率が向上する。
(4)図12において、シリンダヘッド22の上面に、前記オイル排出口181aにオイルを導くガイド凹部181を形成しているので、オイル排出口181aからのオイルの排出量及び速度を向上させ、オイル排出の効率を向上させることができる。
(5)自動二輪車では、通常、サイドスタンドは車体の左側に配置されており、サイドスタンドで車体を支えた場合には車体が左側に傾き、シリンダヘッド22の上面のオイルを、カムチェーントンネル75から排出しにくくなるが、図12に示す前記オイル排出口181aは、サイドスタンド配置側(左側)の端部に配置しているので、サイドスタンドで車体を支えている状態では、後気筒20のシリンダヘッド22の上面のオイルは、自然にオイル排出口181aに集まり、オイル排出口181aから排出することができる。
(6)図6において、フィードポンプ41の吐出側に接続されるリリーフバルブ99は、トランスミッション室3の貯留部8の延長部8a内に配置されているので、リリーフバルブ99からオーバーフローするオイルを、直接トランスミッション室8に戻すことができる。すなわち、トランスミッション室3へのオイルの戻りが速くなると共に、スカベンジング42の影響も受けず、これにより、フィードポンプ41のエア噛み防止効果を向上させることができる。
[その他の実施の形態]
(1)前記実施の形態では、後気筒20のシリンダヘッド22の上面のカム軸等の潤滑に使用したオイルを、オイル戻り通路180及び気液分離室9を介してトランスミッション室3に戻しているので、前記気液分離室9もオイル戻り経路の一部として利用する構造となっているが、気液分離室9を介さずに、前記オイル戻り通路180から直接に、オイルをトランスミッション室3に戻す構造とすることも可能である。
(2)第1及び第2のオイルポンプ、すなわちフィードポンプとスカベンジングポンプとが、別々のポンプ軸を有するエンジンに適用することも可能である。また、オイルポンプは、トロコイド型ポンプには限定されず、ギヤポンプ等、各種形式のオイルポンプを用いることもできる。
(3)本発明は、自動二輪車用のエンジンの潤滑構造には限定されず、車輌あるいは船等の各種乗物用のエンジン、又は各種産業用のエンジンの潤滑構造に適用でき、またインライン型のエンジン等、V型エンジン以外の各種エンジンにも適用できる。
(4)特許請求の範囲に記載された本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、各種変形及び変更を行うことも可能である。
本発明にかかる潤滑構造を備えたエンジンの左側面略図である。 図1のII-II断面拡大図である。 図1のIII-III断面拡大図である。 図1のIV-IV断面拡大図である。 図1のV-V断面拡大図である。 右クランクケース部材の左側面図(内部の側面図)である。 右クランクケース部材の内部を左斜め後方から見た斜視図である。 左クランクケース部材の内部を右斜め後方から見た斜視図である。 右クランクケース部材の外部を右斜め前方から見た斜視図である。 左クランクケース部材の外部を左斜め後方から見た斜視図である。 図1のXI-XI断面拡大斜視図である。 図1のXII-XII断面拡大図である。 図1のエンジンの左端部の縦側断面拡大図である。 エンジン内のオイルの流れを示すブロック図である。 従来例のクランクケース及びオイルパン内の斜視図である。
符号の説明
1 クランクケース
2 クランク室
3 トランスミッション室
4 クランク軸
8 オイル貯留部
8a オイル貯留部の延長部
9 気液分離室(戻り用オイル経路の構成要素の一例)
10 前気筒用のカムチェーントンネル
12 シリンダヘッド
26 カム軸
41 フィードポンプ(第1のオイルポンプ)
42 スカベンジングポンプ(第2のオイルポンプ)
75 後気筒用のカムチェーントンネル
99 リリーフバルブ
180 戻り用オイル通路(戻り用オイル経路の構成要素)
181a オイル排出口
181 ガイド凹部(ガイドの一例)

Claims (5)

  1. 前気筒と後気筒とが結合されたクランクケースのトランスミッション室の下部をオイル貯留部とし、該オイル貯留部のオイルをエンジンの各注油個所に圧送する第1のオイルポンプと、クランク室に戻るオイルを前記オイル貯留部に戻す第2のオイルポンプと、を備えたV型エンジンの潤滑構造において、
    前記後気筒のシリンダヘッドの上面にオイル排出口を形成し、
    該オイル排出口から、前記クランク室内及び前記第2のオイルポンプのいずれをも介さずに、前記トランスミッション室まで至るオイル戻り経路を、前記シリンダヘッド、シリンダ及び前記クランクケースに形成していることを特徴とするV型エンジンの潤滑構造。
  2. 請求項1記載のV型エンジンの潤滑構造において、
    前記オイル排出口は、クランク軸方向において、後気筒のカムチェーントンネルが形成される側と反対側に配置されているV型エンジンの潤滑構造。
  3. 請求項1又は2に記載のエンジンの潤滑構造において、
    前記後気筒の前記シリンダヘッドの上面には、該シリンダヘッドのオイルを前記オイル排出口に導くガイドが形成されているエンジンの潤滑構造。
  4. 自動二輪車に搭載される請求項1乃至3のいずれかに記載のV型エンジンの潤滑構造において、
    前記オイル排出口は、サイドスタンドで車体を支持した時に車体が傾斜する側の端部に形成されているV型エンジンの潤滑構造。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載のエンジンの潤滑構造において、
    前記第1のオイルポンプの吐出側に接続されるリリーフバルブは、前記トランスミッション室内に配置されているV型エンジンの潤滑構造。
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