JP2010066554A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】定着ベルトを用いた定着装置において、定着ベルト内周面を押圧する押圧部材を被覆する摺動シートが、定着ベルトと擦れることによって破れた場合であってもその影響を抑え、安定して定着処理する。
【解決手段】摺動シート860と押圧部材861との間に、該押圧部材861への潤滑剤の浸透を防止する遮蔽シート865を設ける。
【選択図】図4

Description

トナー画像を加熱加圧して用紙に定着させる定着装置及び該定着装置を備えた画像形成装置に関する。
従来、複写機、プリンタ、ファクシミリ及びこれらの機能を有する複合機等の電子写真式の画像形成装置に用いられている定着装置としては加熱ローラ方式(熱定着ローラ方式ともいう)のものが低速機から高速機まで、モノクロ機からカラー機に至るまで、幅広く採用されている。加熱ローラ方式の定着装置とは、所定の温度に維持された加熱ローラと、弾性層を有してその加熱ローラに圧接する加圧ローラとによって形成された定着ニップ部により、未定着のトナー像を形成された転写材を挟持搬送しつつ加熱加圧するものである。
近年のカラー化や高速化の要請で、用紙表面上のトナーを効率よく加熱するために、定着のニップ幅を広くすることが求められている。このような場合、前述の加熱ローラ方式の定着装置では、その構成上、ニップ幅を広くするためには、二つのローラ径を拡大する、あるいはローラ間の圧接力を高めてローラのつぶれ(歪み)量を大きくする手段等が考えられる。しかし、このような手段を採用した場合には、定着装置の大型化、耐久性の低下等の問題があり、設計条件の自由度が低い。
このような問題を解決する方法として、ローラによって駆動されて回転する無端状の定着ベルトと、定着ベルトの内周面側に固定された押圧部材と、を備え、押圧部材により定着ベルトを加熱ローラの方向に押圧するベルトニップ方式の定着装置が、近年採用されるようになっている。ベルトニップ方式の定着装置では、その構成上、定着ニップ部の幅は加熱ローラ方式よりも広くすることが可能である。
ベルトニップ方式の定着装置においては、加熱ローラに定着ベルトを固定摺動の押圧部材によって圧接するように構成されているため、定着ベルトの内面と押圧部材との間の摩擦が大きいと、定着ベルトの走行が妨げられ、画像ずれや紙しわ、あるいは駆動トルク増大の原因となる。
このような問題に対して、画像ずれの発生を防止する目的で、定着ベルト内周面との摩擦抵抗を軽減するために押圧部材を被覆するシート状部材である摺動シートを備え、当該摺動シートの表面に大きな凹凸を形成した定着装置が開示されている(例えば特許文献1)。
摺動シートに凹凸を設けることにより、摺動シートと定着ベルトとの接触は、摺動シートに設けられた凸部の先端だけが接触することになり、その結果、接触面積が小さくなるので摩擦抵抗の軽減化を図ることができる。
特開2002−148970号公報
しかし、特許文献1の凹凸を設けた摺動シートにおいては、定着ベルトの端部との接触は当該凸部の先端に集中してしまうために、長時間の使用により凸部の先端が摩耗し、破断するという問題が生じ易くなった。
摺動シートが破断すると、接触面積が増加することにより摩擦抵抗が増大するとともに、定着ベルトの内面に塗布している潤滑剤が、摺動シートをすり抜けて、押圧部材にまで浸透する。この場合には、潤滑剤が浸透することにより押圧パッドが膨潤変形し、その結果、押圧部材による押圧力の長手方向(用紙搬送方向と直交方向)での分布が所定の分布から変化して、搬送される用紙に皺が発生したり、画像ずれが発生したりすることになる。
本願発明は、上記問題に鑑み、定着ベルトを用いた定着装置において、定着ベルト内周面を押圧する押圧部材を被覆する摺動シートが、定着ベルトと擦れることによって破れた場合であってもその影響を抑え、安定して定着処理することが可能な定着装置を提供することを目的とする。
1.加熱部と、該加熱部と互いに圧接して定着ニップ部を形成する加圧部と、を備える定着装置であって、前記加熱部又は前記加圧部の少なくとも一方が、
無端状の定着ベルトと、
該定着ベルトを内周面側から前記定着ニップ部側に圧接させる押圧部材と、
該押圧部材を被覆し、表面が凸部で裏面が凹部となるような複数の突起部が設けられており、その表面を前記定着ベルトの内周面と摺動する摺動シートと、
前記定着ベルトの内周面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給部材と、
前記摺動シートと前記押圧部材との間に、該押圧部材への潤滑剤の浸透を防止する遮蔽シートと、
を有することを特徴とする定着装置。
2.前記摺動シートと前記遮蔽シートとが固着面で固着されていることを特徴とする前記1に記載の定着装置。
3.前記固着面は、前記摺動シートの前記突起部を除いた平面部であることを特徴とする前記2に記載の定着装置。
4.用紙にトナー画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部で形成したトナー画像を用紙に加熱加圧定着する前記1乃至3のいずれかに記載の定着装置と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
本実施形態によれば、定着ベルトを用いた定着装置において、定着ベルト内周面を押圧する押圧部材を被覆する摺動シートが、定着ベルトと擦れることによって破れた場合であってもその影響を抑え、安定して定着処理することが可能な定着装置を提供することができる。
本発明を実施の形態に基づいて説明するが、本発明は該実施の形態に限られない。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置の中央断面図である。画像形成装置Aは、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、画像形成部A1、スキャナ部1、操作表示部2、自動原稿送り装置Dを有する。
画像形成部A1は、複数組の画像作成部4Y(イエロー)、4M(マゼンタ)、4C(シアン)、4K(ブラック)と、画像書き込み部3(M、C、Kについては参照符号を省略)、中間転写ベルト42と給紙カセット5、給紙搬送部6、排紙部7、定着装置8、両面搬送路9を有する。定着装置8については詳しくは後述する。
画像作成部4(4Y、4M、4C、4K)は現像手段を有しており、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及び黒(K)の各色の小粒径のトナーとキャリアからなる2成分現像剤を内包する。
画像形成装置Aの上部には、自動原稿送り装置Dが搭載されている。自動原稿送り装置Dの原稿台上に載置された原稿は矢印方向に搬送されスキャナ部1の光学系により原稿の片面又は両面の画像が読み取られ、CCDイメージセンサ1Aに読み込まれる。
CCDイメージセンサ1Aにより光電変換されたアナログ信号は、メモリ制御部において、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮処理等を行った後、画像書き込み部3に信号を送る。
画像書き込み部3においては、半導体レーザからの出力光が画像作成部4の感光体ドラム41(M、C、Kについては参照符号を省略)に照射され、潜像を形成する。画像作成部4においては、帯電、露光、現像、転写、クリーニング等の処理が行われる。画像作成部4で形成された各色のトナー画像は、回転する中間転写ベルト42上に一次転写手段により逐次転写されて、合成されたカラー画像が形成される。
中間転写ベルト42上のトナー画像は二次転写ローラ43により、給紙カセット5から給紙搬送部6により搬送された用紙Sに転写される。トナー画像を担持した用紙Sは、定着装置8により加熱圧力定着され、排紙部7から機外に排紙され排紙トレイ15に載置される。
9は、両面搬送路であり、両面に画像形成する場合には、第1面(表面)に画像形成して定着装置8により定着された用紙Sは、両面搬送路9に搬送されスイッチバック路sbにより表裏反転して再び画像作成部4に搬送され、第2面(裏面)に画像形成してから、排紙部7により機外に排紙され排紙トレイ15に載置される。
[定着装置8]
次に、本実施形態に係るベルトニップ方式の定着装置8の主要構成について説明する。図2は、ベルトニップ方式の定着装置8の中央断面図である。
本実施形態に係る定着装置8では、ハロゲンランプHにより加熱される加熱ローラ81(定着ローラともいう)と定着ベルト82との間に形成された定着ニップ部Nで用紙S上のトナー像を加熱、加圧して用紙に定着する。ここで、加熱部801は、加熱ローラ81及びハロゲンランプH等から構成され、加圧部802は、定着ベルト82及び定着ベルトを張架する複数のローラ等から構成される。また定着ニップ部は、当該加熱部と加圧部とが互いに圧接することにより形成される。
加熱ローラ81は、内部に加熱源としてのハロゲンランプHを内蔵し、アルミニウムや鉄等から形成された円筒状芯金81Aと、円筒状芯金81Aを被覆し耐熱性の高いHTVシリコンゴムからなる弾性層81Bと、更に弾性層81Bを被覆しPFA(パーフルオロアルキルビニルエーテル)若しくはPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂からなる離型層81Cと、により構成されている。本実施形態においては、加熱ローラ81は全体として外径65mmで形成し、円筒状芯金81Aは厚さ7mmのアルミニウム、弾性層81Bは層厚1.5mmのシリコンゴム、離型層81Cは層厚30μmのPFAチューブとしている。
定着ベルト82は、厚さ70μmのポリイミド等の耐熱弾性樹脂により形成された基体と、基体の外表面を被覆する200μmのシリコンゴム層等の弾性層、更にその弾性層を被覆する30μmの厚みのPFA若しくはPTFEで形成された離型層とにより構成されていて、無端状に形成されている。
定着ベルト82は、用紙Sの導入部に近いローラ83、用紙Sの出口側の加圧ローラ84、支持するローラ85の各外周を巻回して張架し、加熱ローラ81の外周面に当接する。
加圧ローラ84としては、例えば外径23mm、のステンレス円柱ローラで、軸方向長さ320mm〜350mm、加熱ローラ81側に荷重600Nで押圧させている。
ローラ85はステアリングローラとも称されるローラであり軸の片端を揺動させることによりローラ85の軸を傾けることが可能である。そして定着ベルト82の一方の端部には、接触式の端部位置を検知する接触プローブ(不図示)が設けられており、接触プローブからの検知信号に基づいてローラ85の軸の傾き量を制御させることにより、定着ベルト82の端部が所定の範囲内(揺動幅αともいう)に収まるように走行の安定化制御を行っている。
駆動モータM1により加熱ローラ81を駆動し、駆動モータM2により加圧ローラ84を駆動する。
[押圧部86]
図3は、押圧部86周辺の断面図である。図4は、摺動シート860周辺の拡大図である。
押圧部86は、「押圧部材」として機能する押圧パッド861、押圧パッド861を保持するベース板金863、これらを収納するステー864、押圧パッド861を被覆し定着ベルト82の内周面と摺動する摺動シート860、摺動シート860と押圧パッド861との間に設けられた遮蔽シート865から構成されている。
定着ベルト82を内部から押圧する押圧部86は、定着ベルト82を張架するローラ83、84、85のうち加圧ローラ84の上流側近傍に配置され、加圧ローラ84とともに定着ベルト82を加熱ローラ81に圧接し、定着ニップ部を形成する。
押圧パッド861は、耐熱ゴム、例えば硬度JISA10°〜30°の厚さ3mmのシリコンゴムで加熱ローラ81の曲面に沿う形状でベース板金863上に形成される。ベース板金863は、例えばステンレスからなる。ステー864を介し押圧部86は、不図示の圧縮バネにより荷重500Nで加熱ローラ81側に押圧され、用紙搬送方向で幅20mmのパッドニップを形成する。
「摺動シート860」は例えば厚さ70μmのポリイミド等の、耐摩耗性と耐熱性を兼ね備えた樹脂からなり、その表面にエンボス加工により凸部を設けている。エンボス加工することにより形成した突起部pを0.5〜1mm間隔で配置させている。突起部の形状等に関しての詳細は後述する。突起部pを設けることにより定着ベルト82の内周面との接触面積を小さくして、低摩擦化を図っている。またポリイミドを用いることにより強度が強く破れにくくなるという効果がある。摺動シート860は押圧パッド861を被覆し、ステー864に固定される。摺動シートはその形状を筒状に形成して上流側のみで固定してもよいし、筒状にせず、上流側と下流側で固定してもよい。
「遮蔽シート865」は、押圧パッド861と摺動シート860との間に設けられている。遮蔽シート865は、例えば厚さ25μmのポリイミド等の耐熱性樹脂からなり、防水性、防油性を備えている。
[潤滑剤塗布部材87]
押圧部86の定着ベルト82搬送方向上流側で、定着ベルト82の内周面側には、潤滑剤塗布部材87が配置されている。潤滑剤塗布部材87は、耐熱繊維(例えば、アラミド繊維、PTFE(ポリ四フッ化エチレン)繊維)の不織布にの潤滑剤が含浸され、従動ローラ82と押圧部86との間に配置される。潤滑剤としては例えば、粘度300CSのジメチルシリコンオイル、あるいは粘度400CSのメチルフェニルシリコンオイル等のシリコンオイルを用いることができる。
このように構成された定着装置8において、ハロゲンランプHにより加熱され、モータM1によって駆動された加熱ローラ81が図示の時計方向に回転する。また、押圧パッド861が圧縮バネ863によりベース板金863を介して押圧されることにより、押圧パッド861は定着ベルト82を加熱ローラ81に押圧する。
従って、定着ベルト82は、モータM1の駆動により時計方向に回転する加熱ローラ81によって図示の反時計方向に回転し、押圧パッド861により加熱ローラ81に押圧されて弾性変形するので、加圧部802(定着ベルトユニット)と加熱部801の加熱ローラ81との間に幅広の定着ニップ部Nが形成される。搬送された用紙S上の未定着トナーは定着ニップ部Nで加熱、加圧されて定着される。
出口側のローラ84は、モータM2の駆動によって回転して定着ベルト82を回動させる。ローラ83、85は定着ベルト82の回転により従動回転する。
ここで、定着装置8の各部材の用紙搬送方向と直行する長手方向(以下単に長手方向又は回転軸方向という)の位置関係について図5に基づいて説明する。
図5は、定着装置8の長手方向の位置関係を示す図である。同図に示すように、押圧パッド861よりも外側に定着ベルト82及び加熱ローラ81が位置している。そして定着ベルト82よりも更に外側に摺動シート860の両端部が位置している。このようにすることにより定着ベルト82の内面面に塗布された潤滑剤が摺動シート860及び遮蔽シート865の外側を回り込んで、押圧パッド861に付着することを防ぐことができる。また摺動シート860と遮蔽シート865とは同一の長さとしている。
[エンボス加工]
図6は、エンボス加工が施された摺動シート860の一例を示す図である。図6(a)は摺動シート860の上面図である。同図の矢印は、定着ベルト82の搬送方向を示している。
図6(b)は、図6(a)の拡大図であり、図6(c)は図6(b)のA−A断面図である。
同図に示すように摺動シート860はエンボス加工が施され、当該エンボス加工により表面が凸部で裏面が凹部となるような複数の突起部pがそれぞれ間隔a、bの等間隔で格子状に配置されている。また当該格子は定着ベルト82の搬送方向に対して約45度の角度で傾斜させている。
同図に示す例において突起部pは、平面部から45度の傾斜を持った4辺四角錐の形状をしており、頂点角は90度(80度〜100度が好ましい)である。また突起部pの平面部からの高さは0.2mmである。
[摩耗による穴]
図7は、摺動シート860での摩耗による穴空き現象について説明する説明図である。同図に基づいて、遮蔽シート865の効果について説明する。
図4に示したように摺動シート860の突起部pの先端は、定着ベルト82と摺動している。用紙へのトナーの定着性を確保するためには、押圧部86による荷重は大きくする必要がある。この場合、長期的な使用により突起部pの先端は定着ベルト82の内周面との摺動により摩耗して、やがて先端に穴が開く。図7はは突起部pの先端に穴が開いた状態の摺動シート860の例である。図7(a)は断面図、図7(b)は上面図である。
同図に示すように突起部pの先端に穴(h)が開くことにより、以下の問題が生じていた。
(1)突起部pの穴から定着ベルト82の内周面に塗布している潤滑剤が摺動シート860の裏面側(下方)に浸透する。そして浸透した潤滑剤が、押圧パッド861を膨潤変形させていた。
(2)潤滑剤が突起部pから摺動シート860の裏面側に浸透するため、定着ベルト82の内周面では、潤滑剤が減ってしまう。
上記(1)では、膨潤変形により押圧部材による押圧力の長手方向(用紙搬送方向と直交方向)での分布が所定の分布から変化して、搬送される用紙に皺が発生したり、画像ずれが発生したりする。上記(2)では、摩擦が増加することによる駆動トルク上昇が問題となる。
本実施形態では上記(1)に対する問題を防ぐことが可能となり、後述の第2の実施形態では更に上記(2)に対する問題を防ぐことが可能となる。
本実施形態においては、同図に示すように遮蔽シート865を、摺動シート820と押圧パッド861との間に遮蔽シート865設けている。当該遮蔽シート865が防油壁として機能することにより、定着ベルト82の内周面に塗布した潤滑剤が、摺動シート860の先端部pに生じた穴を経由して、押圧パッド861へ浸透することを防止でき、ひいては、摺動シートが破れた場合であってもその影響を抑え、安定して定着処理することが可能となる。
[第2の実施形態]
図8は、第2の実施形態に係る摺動シート860周辺を示す図である。図8(a)は断面図、図8(b)は上面図である。第2の実施形態においては、摺動シート860と遮蔽シート865とが接着剤等により固着面adで固着されている。なお同図に示す構成以外は図1乃至図7に示す実施形態と同様であり説明は省略する。
固着面adは、摺動シート860の突起部pを除いた平面部であり、突起部p周辺を覆うように摺動シート860と遮蔽シート865とを固着している。このことにより図8(a)に示すように突起部pに生じた穴hから潤滑剤luが進入しても、突起部pの周囲は固着面adにより封止されているので、突起部pに溜まった潤滑剤luは、当該突起部pに留まり、遮蔽シート865と摺動シート860の境界部全面に広がることはない。また突起部pの内部の容積は小さいために、内部に溜まる潤滑剤luの量は僅かである。
本実施形態では、摺動シート860と遮蔽シート865とが固着面adで固着されていることにより、摺動シート860の突起部pに生じた穴から流出する潤滑剤の量を低減でき、ひいては、潤滑剤量減少による摩擦増加を防止することが可能となる。また突起部pに溜まった潤滑剤は、定着ベルト82と摺動シート860の接触面の周辺に留まるので摩擦低減に寄与させることができる。
[定着装置8の変形例]
図1乃至図8においては、加圧部802側にのみ定着ベルト82を備えた定着装置の例について説明したが、これに限られず、以下に示すように加熱部801側あるいは、加熱部801及び加圧部802の双方に定着ベルト82と当該定着ベルト82の内周面側に押圧部86を備えた定着装置であってもよい。
図9は、定着装置8の変形例を示す図である。なお、同図において図1乃至図8と同じ機能を有する部分に関しては同符号を付すことにより説明に代える。
図9(a)は、加熱部801aの外周を、加圧部802aの定着ベルト82の内周面に設けられた押圧部86のみで、定着ニップ部を形成する定着装置8の例である。
図9(b)は、加熱部801b、加圧部802bそれぞれに定着ベルト82を用いて、各々の内周面に設けた押圧部86により、定着ニップ部を形成する定着装置8の例である。
図9(c)は、加熱部801cの外周を、加圧部802cの定着ベルト82の内周面に設けられた押圧部86のみで、定着ニップ部を形成する定着装置8の例である。そして加圧部802cの定着ベルトは、一つのローラと押圧部86に張架されている。
図9(a)乃至図9(c)に示す定着装置8においても、図3乃至図8に示した摺動シート860及び遮蔽シート865を用いることにより、摺動シートが、定着ベルトと擦れることによって破れた場合であってもその影響を抑え、安定して定着処理することが可能な定着装置を得ることが可能となる。
次に、本願発明の実施例について説明する。
実施例1:遮蔽シート865有り、固着面adでの固着無し(図7の実施形態)
実施例2:遮蔽シート865有り、固着面adでの固着有り(図8の実施形態)
比較例:遮蔽シート無し
実施例1、実施例2、比較例においては、上記条件以外に関しては図1乃至図8に示した定着装置及び画像形成装置を用いた。
[実験条件]
画像形成装置Aで、A4判80g/mの用紙を、1分間に65枚の速度で連続プリントを行い、各プリント枚数において、紙しわの評価及び、駆動モータのトルクの変化を調査した。
「紙しわ」に関しては、A3判52g/mの用紙を通紙して、紙しわの有無について評価した。評価基準は以下のとおりである。
○:紙しわ発生無し
×:紙しわ発生有り
「駆動モータのトルク変化」に関しては、スタート時(プリント枚数ゼロ)での定着装置8の駆動モータの駆動トルクを基準値の1.0とし、当該基準値に対するトルク比を評価基準とした。
[実験結果]
Figure 2010066554
Figure 2010066554
表1に紙しわの評価結果を、表2に駆動モータのトルク変化を示す。
表1に示すように、比較例では紙しわの発生が見られたが、実施例1、実施例2では、紙しわの発生は見られなかった。遮蔽シート865の効果により押圧パッド861に潤滑剤浸透による膨潤変形が発生しないからである。
表2に示すように、実施例1、比較例に比べて実施例2では、トルク上昇が抑えられていることがわかる。これは、実施例2では、固着部adにより摺動シート860と遮蔽シート865とを固着させているので、潤滑剤の減少を抑えられるので、長期間に渡って潤滑剤塗布による摩擦力低減の効果が続くためである。なお実施例2においても駆動トルクの上昇が見られているが、これは主に、摺動シート860の突起部pの先端が摩耗により削れて、定着ベルト82の内周面との接触面積が増加することにより生じている。
本実施形態に係る画像形成装置の中央断面図である。 ベルトニップ方式の定着装置8の中央断面図である。 押圧部86周辺の断面図である。 摺動シート860周辺の拡大図である。 定着装置8の長手方向の位置関係を示す図である。 エンボス加工が施された摺動シート860の一例を示す図である。 摺動シート860での摩耗による穴空き現象について説明する説明図である。 第2の実施形態に係る摺動シート860周辺を示す図である。 定着装置8の変形例を示す図である。
符号の説明
8 定着装置
801 加熱部
802 加圧部
81 加熱ローラ
82 定着ベルト
83、85 ローラ
84 加圧ローラ
86 押圧部
860 摺動シート
p 突起部
ad 固着面
861 押圧パッド
863 ベース板金
864 ステー
865 遮蔽シート
861 押圧パッド
87 潤滑剤塗布部材

Claims (4)

  1. 加熱部と、該加熱部と互いに圧接して定着ニップ部を形成する加圧部と、を備える定着装置であって、前記加熱部又は前記加圧部の少なくとも一方が、
    無端状の定着ベルトと、
    該定着ベルトを内周面側から前記定着ニップ部側に圧接させる押圧部材と、
    該押圧部材を被覆し、表面が凸部で裏面が凹部となるような複数の突起部が設けられており、その表面を前記定着ベルトの内周面と摺動する摺動シートと、
    前記定着ベルトの内周面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給部材と、
    前記摺動シートと前記押圧部材との間に、該押圧部材への潤滑剤の浸透を防止する遮蔽シートと、
    を有することを特徴とする定着装置。
  2. 前記摺動シートと前記遮蔽シートとが固着面で固着されていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記固着面は、前記摺動シートの前記突起部を除いた平面部であることを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
  4. 用紙にトナー画像を形成する画像形成部と、
    前記画像形成部で形成したトナー画像を用紙に加熱加圧定着する請求項1乃至3のいずれかに記載の定着装置と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102010044725A1 (de) 2010-03-23 2011-09-29 Hitachi Automotive Systems, Ltd. Kraftstoffeinspritzventil

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