以下、本願発明の好ましい実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本願発明に係るゲーム装置の一例を示す構成図である。ゲーム装置1は、家庭
用として用いられるいわゆるテレビゲーム機であり、装置本体2、操作コントローラ3、モニタ4、及びゲーム実行時において装置本体2内にセットされるディスク5によって構成されている。装置本体2には、操作コントローラ3及びモニタ4が接続されている。
装置本体2は、制御部11、ディスクドライブユニット12、及びI/Oインターフェース部13によって構成されている。制御部11にはI/Oインターフェース部13が接続されており、I/Oインターフェース部13には、ディスクドライブユニット12、操作コントローラ3及びモニタ4が接続されている。
制御部11は、装置本体2の全体動作を司るマイクロコンピュータを有しており、マイクロコンピュータは、CPU15、RAM16、ROM17、第1タイマ18、及び第2タイマ19等からなる。CPU15にはRAM16、ROM17、第1タイマ18及び第2タイマ19がバスラインで接続されている。CPU15は、装置本体2にセットされたディスク5に記憶されたゲームプログラムに基づいて、データ処理を行うことにより、ディスク5に記憶された画像のモニタ4への表示の制御やディスク5に記憶された音声や効果音のモニタ4への出力の制御を行う。
ディスク5に記憶されたゲームプログラムは、例えば遊技者が操作コントローラ3を操作することによって動作が制御されるメインキャラクタとプログラムによって動作が制御される複数の敵キャラクタとを対戦させるアクションゲームである。より具体的には、このアクションゲームは、例えば複数の部屋を有する建物を対戦場とし、メインキャラクタが複数の敵キャラクタと対戦しながら各部屋を探索し、最後に最強の敵キャラクタ(ボスとなる敵キャラクタ)と対戦してその敵キャラクタを倒す過程を物語形式で進行させるようにしたものである。
ゲームの進行(メインキャラクタがボスの敵キャラクタと対戦できるようになるまでの過程)は、複数のミッションによって区分されており、各ミッションを達成しなければ、次のミッションには移行できないようになっている。従って、遊技者はミッションを順番にクリアすることによってメインキャラクタをボスの敵キャラクタの居場所にまで導き、最後のミッションでボスの敵キャラクタを倒すことによってゲーム終了となる。
ミッションとは、例えばメインキャラクタが複数の部屋を探索する際、各部屋に入るために必要な特定のアイテム(鍵や宝物などのゲーム上の物品)を取得したり、ボスの敵キャラクタよりも下位の特定の敵キャラクタを倒したりすることを内容とする指令である。従って、遊技者は、例えば特定のアイテムを取得する内容のミッションの場合、画面上でメインキャラクタを入室可能な複数の部屋に移動させて特定のアイテムを探索することになる。この場合、ある部屋ではメインキャラクタの探索を妨害するために複数の敵キャラクタが出現するようになっており、遊技者は操作コントローラ3を操作してメインキャラクタに攻撃動作をさせて敵キャラクタを倒したり、対戦を回避したりして特定のアイテムを探索し、それを取得することができると、ミッションクリアとなり、次のミッションに移行可能になる。
なお、このゲームプログラムでは、上述のように、遊技者が操作コントローラ3に設けられたボタンやレバーなどの複数の部材を操作することにより、例えばメインキャラクタが、所有する武器を用いて複数の敵キャラクタを倒すことができるのであるが、もちろん、メインキャラクタは、敵キャラクタに攻撃されることもある。敵キャラクタとメインキャラクタとにはそれぞれ「体力値」と呼称されるポイントが設定されており、攻撃によってダメージを受けると、ダメージを受ける毎に「体力値」のポイントが所定量(敵キャラクタの種類に応じて異なる)ずつ減少するようになっている。敵キャラクタの「体力値」のポイントが「0」になった場合、その敵キャラクタは倒されたことになり、画面から居なくなる。一方、メインキャラクタの「体力値」のポイントが「0」になった場合、ゲームオーバーとなる。
ゲームプログラムには、制御部11のマイクロコンピュータに実行させるための処理手順や各種命令等が記述されており、その中には、操作コントローラ3からの操作信号に応じてゲーム画面や音声等を制御するための内容が含まれている。また、ディスク5には、ゲームプログラムを実行するために必要なデータも記憶されている。例えばポリゴンデータ及びテクスチャーデータによって構成され、ゲーム画面を構成するキャラクタ、敵キャラクタ及び背景等の画像データが3次元画像データでディスク5に記憶されている。更に、後述するメインキャラクタのゲーム進行上の状況等を表すデータ、BGMや各種効果音として用いられる音声データ等がディスク5に記憶されている。
RAM16は、CPU15がディスク5に記憶されたゲームプログラム及びデータを処理するためのワークエリアを提供するものである。RAM16には、ゲームの進行に応じて必要なゲームプログラムとデータとが随時ディスク5から読み出されて記憶される。
ROM17には、ディスクローディング機能等の装置本体2の基本的機能やディスク5に記憶されたゲームプログラムを読み出す手順等を示す基本プログラム等が記憶されている。
第1タイマ18は、格好良さをゲージ表示により表示する際のゲージ値を時間の経過によって減算する減算処理(後述する)に使用するタイマである。第2タイマ19は、詳細は後述するが、メインキャラクタが敵キャラクタに対して連続的に繰り出した攻撃技が同一の技である場合、格好良さを評価するために取得できるダメージポイント(後述)の間隔を計時するためのタイマである。すなわち、第2タイマ19は、同一技の攻撃が連続する場合は、連続攻撃のうちの一部の攻撃だけに格好良さを評価するためのダメージポイントを付与するためのタイマである。第1タイマ18及び第2タイマ19の計時動作は、CPU15によって制御され、その計時結果はCPU15に入力される。
ディスクドライブユニット12は、ディスク5に記録されたプログラムやデータを読み出すものである。
I/Oインターフェース部13は、ディスクドライブユニット12によって読み出されたゲームプログラムや操作コントローラ3からの操作信号を制御部11に入力したり、制御部11からの映像信号とオーディオ信号とをそれぞれモニタ4とスピーカ4aとに出力したりするものである。
操作コントローラ3は、メインキャラクタを動作させたり、ゲームに関する各種の設定を行ったりするために遊技者によって操作されるものであり、複数のボタン3aとレバー3bを有する。ゲームの進行においては、レバー3bは、主としてメインキャラクタの移動と移動方向を指示するための操作部材として使用され、複数のボタン3aは、メインキャラクタに攻撃や防御の動作をさせたり、装備可能な武器や防具を交換させたり、取得しているアイテムや現在の状態を確認したりするための操作部材として使用される。
遊技者によって操作コントローラ3が操作されると、その操作信号が制御部11に入力され、その操作信号に基づいてモニタ4に表示されたメインキャラクタが動作する。具体的には、遊技者のレバー3bの操作により、メインキャラクタは、モニタ4上で「歩く」、「走る」、「ジャンプする」等の特定の移動動作を行う。また、遊技者の複数のボタン3aの操作(特定のボタン3aの操作や複数のボタン3aの組み合せ操作)により、メインキャラクタは、「剣」、「体術(キックやパンチ等)」、「銃」、「ナイフ」等の武器を用いて特定の攻撃動作を行う。
モニタ4は、装置本体2から送られてきた映像信号やオーディオ信号に応じてゲーム画面を映し出したり音声を出力させたりするための装置であり、映像信号やオーディオ信号を入力するための外部入力端子を備えた、例えばテレビジョン受像機である。モニタ4の前面の両側には音声を出力するスピーカ4aが設けられている。
図2は、モニタ4に表示される、メインキャラクタが敵キャラクタに対して攻撃を繰り出しているときのゲーム画面の一例を示す図である。
このゲーム画面内には、CPU15によってゲーム進行中の状況を示す複数種類の表示が行われる。例えば、ゲーム画面の左上には、メインキャラクタMの「体力」ゲージ21、「DT(デビルトリガー)」ゲージ22が表示される。ここで、「体力」ゲージ21とは、メインキャラクタMのこのゲームを進行可能な「体力値」をゲージ値(単位は「ポイント」)によって表したものをいい、この「体力」ゲージ21のゲージ値が「0」になれば、ゲーム終了となる。
また、このアクションゲームでは、メインキャラクタMを特定のキャラクタ(このゲームでは「魔人」)に変身させることにより攻撃力をアップすることができるようになっており、「DT」ゲージ22とは、メインキャラクタMを特定のキャラクタに変身させることができるか否かを示すものである。「DT」ゲージ22のゲージ値は、例えばメインキャラクタMが敵キャラクタXを攻撃してダメージを与えることにより増加し、「DT」ゲージ22のゲージ値があるときには、「魔人」に変身でき、「DT」ゲージ22のゲージ値がないときには、「魔人」に変身できないことを示す。従って、遊技者は、「DT」ゲージ22のゲージ値があるときに操作コントローラ3の特定のボタン3aを操作すれば、メインキャラクタを「魔人」に変身させることができる。
また、ゲーム画面の右上には、メインキャラクタが獲得した特定のアイテムNの数量23が表示される。このアクションゲームでは、例えばメインキャラクタMの武器の種類や武器の攻撃力(1回当たりの敵キャラクタに与えるダメージ量)を増やしたり、「体力」ゲージ21のゲージ値を回復したり、「体力」ゲージ21や「DT」ゲージ22の最大値を増加させたりする機能を、ゲーム進行において、特定の敵キャラクタを倒したり、対戦場内に分散配置されている特定のアイテムを取得することによって獲得することができるようになっているが、貨幣に相当する「特定アイテムN」によって購入することもできるようになっている。
「特定のアイテムN」とは、この貨幣に相当するアイテムである。このアイテムNは、敵キャラクタ(種類は問わない)を倒したり、ミッションの特定箇所において見つけ出したりすることにより獲得できるものである。所定数量のアイテムNと引き換えにメインキャラクタMの取得していない武器や特定のアイテム(例えば体力値を回復させるためのアイテムや「体力」ゲージ21の最大値を増大させるアイテム等)を取得することができ、取得している武器の攻撃力を増加させることができる。
「特定のアイテムN」の獲得数量23の表示の下部には、敵キャラクタXとの対戦において、メインキャラクタMの動作の格好良さを示す評価結果がランク表示24とゲージ表示25とによって表示される。
ランク表示24は、図3に示すように、格好良さが7つのランクのいずれのレベルにあるかを所定の文字で表記したメッセージによって表示するものである。本実施形態では、「D」,「C」,「B」,「A」,「S」,「SS」,「SSS」の順にランクが高くなり、各ランクに対してランク表示24に表示されるメッセージは、「Dope!」,「Crazy!」,「Blast!」,「Alright!」,「Sweet!」,「Showtime!」,「Stylish!」となっている。
ゲージ表示25は、後述するように格好良さを評価する評価値が敵キャラクタにダメージを与える毎に増加する一方、時間によって減少するため、その評価値の変化状態をゲージによって表示するものである。
「格好良さを示す評価」とは、主としてメインキャラクタMが敵キャラクタXを攻撃して倒していく場合、その攻撃動作(防御動作も含む)がどのくらい格好良く行われているかを評価したものである。対戦型のアクションゲームは、ゲーム画面内のメインキャラクタと敵キャラクタとの格闘動作によって遊技者がその格闘動作を疑似体験することができるという効果を有しているから、このアクションゲームには、メインキャラクタの攻撃及び防御の動作パターン(技)として多数の動作パターンが用意されている。
従って、遊技者は操作コントローラ3の複数のボタン3aを巧みに操作して画面内のメインキャラクタに種々の攻撃技や防御技の動作を行わせ、これによって敵キャラクタを攻撃し、倒していくことになるが、メインキャラクタが動作可能な攻撃技や防御技は非常に沢山用意されているので、敵キャラクタとの対戦パターンには、複数の攻撃技を連続的に組み合わせ、敵キャラクタの反応に合わせて格好良く、華麗に敵キャラクタを倒すパターンや同じ攻撃技を単調に繰り返して敵キャラクタを倒すパターンや適当に逃げながら単発的に攻撃を行って対戦するパターンなどが生じることになる。
「格好良さを示す評価」は、上記のように遊技者によって操作される画面上のメインキャラクタの攻撃、防御及び移動の動作のパターンがどのくらい格好良く行われているかを示すものであるから、遊技者は、ランク表示24とゲージ表示25によって自己のメインキャラクタの操作がどのくらい格好良く行われているかを確認することができることになる。従って、遊技者は格好良さを示す評価が恰も自分が敵と対戦しているときの格好良さの評価であるかのように感じられ、しかも従来のような連続技毎の評価ではなく、後述するように、攻撃技を繰り出していないときにもその時の格好良さの評価が表示されるので、より格好良く、華麗にメインキャラクタを操作して敵キャラクタとの対戦を行いたいという遊技者の心情を高揚し、遊技者をよりゲームに熱中させる効果を奏するものである。
格好良さを示す評価は、メインキャラクタMが敵キャラクタXを攻撃してダメージを与えた毎に与えられるポイントDP(以下、ダメージポイントDPという。)の積算値を時間の経過に伴って所定の割合で減少させたポイントSP(以下、スタイリッシュポイントSPという。)に基づいて行われる。なお、本実施形態では、ダメージポイントDPの積算値が最小値(0ポイント)を超えると、第1タイマ18を動作させてそのダメージポイントDPの積算値を時間の経過に伴って減少させる動作を行うようにしているが、ダメージポイントDPの積算値が最小値よりも大きい予め設定された所定の値を超えたときに行わせるようにしても良い。
また、本実施形態では、メインキャラクタMが敵キャラクタXからの攻撃でダメージを受けた場合にもスタイリッシュポイントSPを減少させるようにしている。この場合は、スタイリッシュポイントSPを被ダメージに応じた所定のポイント(以下、被ダメージポイントという。)だけ減算するのではなく、後述するように、格好良さを示す評価をスタイリッシュポイントSPに基づいて「ランク」によって表示しているので、敵キャラクタの攻撃によってダメージを受ける毎に現在のランクを予め設定した所定の下位のランクに降下させるようにしている。
なお、メインキャラクタMが敵キャラクタXからの攻撃でダメージを受けた場合に、既に取得しているダメージポイントDPの積算値から被ダメージポイントを減算するようにしてもよい。
本実施形態では、ダメージポイントDPは、「技ごとのポイント」×「フィニッシュ倍率」×「ミッション倍率」の演算式によって算出している。画面上でメインキャラクタMが敵キャラクタXに対して攻撃を行うときには、上述したように、「剣」、「体術(キックやパンチ等)」、「銃」、「ナイフ」等の各武器を用いて複数の攻撃技によって行うのであるが、「技ごとのポイント」は、図4の「ポイント」の欄に示すように、これらの各武器の各攻撃技に対して予め設定されている敵キャラクタに与えるダメージのポイントである。
図4では、「ポイント」の欄に、「剣」と「銃」の武器を使用した攻撃技に対する「技ごとのポイント」が挙げられている。同図に示すように、同一の武器であっても複数種類の攻撃技が用意され、例えば「剣」の技では「袈裟斬り」、「逆袈裟斬り」、「回転斬り下ろし」等があり、これらの技毎に敵キャラクタに与えるダメージのポイントは異なっている。「銃」の場合も同様である。
なお、図4の「タイマ値」の欄は、モニタ4上でメインキャラクタに各技を連続的に動作させた場合にその技によるダメージポイントDPの加算を行う時間間隔である。単位(1/60秒)は、フレーム画像がモニタ4に表示される間隔であるから、例えば「袈裟斬り」の場合は、300/60=5秒間隔でしかダメージポイントDPが加算されない。また、「ハンドガン」の場合は、30/60=0.5秒間隔でしかダメージポイントDPが加算されないことになる。
「フィニッシュ倍率」とは、敵キャラクタが倒れたとき(敵キャラクタの体力値が「0」以下になったとき)、その直前に敵キャラクタに行われた攻撃技に対する「技ごとのポイント」にボーナス加算をするための倍率である。例えば敵キャラクタXに「袈裟斬り」の攻撃を行い、その攻撃によって敵キャラクタの体力値(単位「ポイント」)が減少した場合、減少後の体力値が「0」よりも大きいときは、ボーナス加算はなく、「フィニッシュ倍率」は「1」となる。しかし、減少後の体力値が「0」以下になると、その攻撃技に対してボーナス加算を与えるため、「フィニッシュ倍率」は「1」よりも大きい所定の値(例えば「1.5」など)になる。
従って、例えば「袈裟斬り」、「回転袈裟斬り」及び「袈裟斬り」の連続技によって敵キャラクタを倒した場合、最初の「袈裟斬り」と「回転袈裟斬り」に対するフィニッシュ倍率は「1」で、最後の「袈裟斬り」に対するフィニッシュ倍率は、例えば「1.5」になる。この結果、ダメージポイントDPは、「ミッション倍率」が「1」であるとすると、図4より、(150×1)+(200×1)+(150×1.5)=575となる。
なお、上記の例で、最後の「袈裟斬り」でも敵キャラクタが倒れなかった場合は、最後の「袈裟斬り」に対するフィニッシュ倍率は、「1」となるから、この場合のダメージポイントDPは、500となる。従って、技を繰り出すことにより敵キャラクタを倒すことができれば、その技によるダメージポイントDPが増大することになる。
「ミッション倍率」とは、各ミッションに予め設定された値である。アクションゲームは、一般にゲーム進行に応じて敵キャラクタとの対戦が厳しく、ミッションの難易度も高くなるので、この難易度に合わせてダメージポイントDPにボーナス加算を与えるようにしたものである。従って、ゲーム開始直後の複数のミッションに対しては「ミッション倍率」は「1」であるが、それ以降のミッションに対しては「ミッション倍率」が「1.2」,「1.3」,「1.5」…と漸増するように各ミッションに対して「ミッション倍率」が予め設定されている。
さらに、メインキャラクタが敵キャラクタに対して攻撃を繰り出すときの技としては、遊技者の操作コントローラ3による操作によって、例えばメインキャラクタが敵キャラクタを剣で空中に打ち上げ、打ち上げた敵キャラクタを剣で切るといった複合技がある。また、例えばメインキャラクタがジャンプし、その後に銃を撃つといった複合技もある。このような複数の技の組み合わせに対しても、それらの組み合わせごとに、加算されるポイントが予め設定されており、遊技者の操作コントローラ3による操作が困難になればなるほど、高いポイントが付与されるように設定されている。
CPU15は、メインキャラクタMが敵キャラクタXに対して攻撃を行った場合、その攻撃の技に対して上記演算式によりダメージポイントDPを算出し、攻撃技が繰り出される毎にダメージポイントDPを積算する。なお、被ダメージポイントを減算するようにした場合は、詳細な説明は省略するが、メインキャラクタMが敵キャラクタXの攻撃を受け、ダメージを受けた場合、その攻撃に対して予め被ダメージポイントDP2を設定しておき、CPU15は、その被ダメージポイントDP2をダメージポイントDPの積算値に減点ポイントとして積算する。従って、ダメージポイントの積算値SDPは、Σ(ダメージポイントDP)−Σ(被ダメージポイントDP2)となる。
更に、CPU15は、ダメージポイントDPの積算値SDPが得られると、その積算値SDPを時間の経過によって所定の割合で減少させてスタイリッシュポイントSPを算出し、その算出結果をRAM16に随時更新的に記憶する。遊技者がメインキャラクタMに敵キャラクタXを攻撃させてスタイリッシュポイントSPを増加させた後、ポイント上昇に伴う行動をメインキャラクタMにさせなければ、スタイリッシュポイントSPは所定の割合で下がるようになっている。従って、メインキャラクタMが敵キャラクタXの攻撃から逃げている場合や敵キャラクタXへの攻撃がダメージを与えていない場合は、時間経過による減点ポイントがスタイリッシュポイントSPから減算される。
このように、時間経過による減点をスタイリッシュポイントSPに加味するようにしているのは、メインキャラクタMの連続攻撃毎にその連続攻撃に対して格好が良かったか否かを評価するのではなく、敵キャラクタXとの対戦期間中におけるメインキャラクタMの動作(攻撃及び防御の各動作や攻撃及び防御の連続動作等)に対して格好が良いか否かを評価するためである。例えばメインキャラクタMが敵キャラクタXから逃げてばかりいる状態は格好が良いとはいえないので、何ら攻撃動作をしないで徒に時間が経過する状態をスタイリッシュポイントSPから減点するようにしている。
このスタイリッシュポイントSPの低下する割合は、後述するランクごとに異なるように予め設定されている。そして、単位時間当たりのポイントの減算量が、図5に示すように、ディスク5にテーブルの形で記憶されている。
図5の例では、モニタ4への画像表示がフレーム周期(1/60秒)で行われることから、フレーム周期当たりのスタイリッシュポイントSPの減少量で表しているが、単位時間(1秒)当たりのスタイリッシュポイントSPの減少量に換算すると、各ランクの減少割合は、「SSS」:60×4.0=240ポイント/秒、「SS」:60×3.5=210ポイント/秒、「S」:60×3.0=180ポイント/秒、「A」:60×2.4=144ポイント/秒、「B」:60×2.0=120ポイント/秒、「C」:60×1.7=102ポイント/秒、「D」:60×1.3=78ポイント/秒、「E」:60×1.0=60ポイント/秒である。なお、この単位時間当たりのポイントの減算量も一例であって、適宜設定することができる。
このように、ランクが高くなればなるほど、スタイリッシュポイントSPの単位時間当たりのポイント減算値が高くなるようにしているのは、遊技者が高いランクの操作を維持することに対して、より困難性を持たせるようにしたためである。遊技者は、スタイリッシュポイントSPを高いランクに上昇させるようにメインキャラクタMを操作した後は、そのランクを維持するためにより高度な連続技等を敵キャラクタXに繰り出す必要があるので、敵キャラクタとの対戦が激しくなるのに応じて遊技者が操作コントローラ3の操作により熱中することになるという効果を考慮したものである。
なお、格好良さを示す評価の表示は、より格好良くメインキャラクタMを操作したいという遊技者の欲求を刺激するものであるため、本実施形態では、ランクが上昇するときにランク表示24及びゲージ表示25を画面に表示し、ランクが下降するときは、ランク表示24及びゲージ表示25を画面に表示させないか、輝度を下げて薄く表示するようにしている。
ランク表示24は、遊技者に格好良さのランクを知らせるものであるため、ランク名に相当する「Stylish!」などの文字を用いて表示画像を構成しているが、実際の表示では、美観の観点から、図6に示すように、これらの文字表示は花文字や色分けなどの装飾が施されて表示される。
ゲージ表示25は、格好良さの評価値の変化状態、すなわち、スタイリッシュポイントSPの変化状態をゲージによって示すものであるが、より具体的には、図6に示すように、ランク表示24に表示されているランクにおけるゲージ値(単位はポイント)の変化状態をリアルタイムで示すものである。本実施形態では、上述したように、「D」〜「SSS」のランクが表示されるが、ランクが降下したときはランク表示24及びゲージ表示25の表示を行わないようにするため、「D」ランクの下に「E」ランクが存在する。この「E」ランクは、スタイリッシュポイントSPが表示上の最小ランク「D」の表示条件を満たしているか否かを評価するためだけのランクである。
各ランクに対応するゲージ表示25のゲージのレンジは同一で、本実施形態では700ポイントとなっている。表示されない「E」ランクに付いても同様である。なお、ゲージ表示25のレンジ(700ポイント)は一例であり、このレンジも適宜設定することができる。
従って、スタイリッシュポイントSPの変化範囲は、理論上、700×8ランク=5600ポイントとなり、この変化範囲におけるスタイリッシュポイントSPの変化状態がゲージ表示25に表示されることになる。しかし、本実施形態では、算出されるスタイリッシュポイントSPがいずれのランクのゲージ値に相当するかを演算し、その演算結果をランク表示24とゲージ表示25に表示するような処理は行っていない。スタイリッシュポイントSPは、対戦開始の初期状態(ディフォルト値)を含め「E」〜「SSS」のいずれかのランクのゲージ範囲に属し、現在のランクにおけるゲージ値GがMAX値(「700」ポイント)を超える場合はランク表示24及びゲージ表示25を上のランクに切り替え、その超えた分のゲージ値Gを上のランクに繰り越してゲージ値Gの変化を表示し、現在のランクにおけるゲージ値Gが最小値(「0」ポイント)になると、ランク表示24及びゲージ表示25を下のランク切り替え、ゲージ値Gの変化を下のランクで行えばよいからである。
従って、本実施形態では、ゲージ値Gの変化を現在のランクにおけるゲージ値Gの同一ランク内若しくは上下のランクまでの相対的な変化として算出し、ランク表示24の切換に連動してゲージ表示25に反映するようにしている。すなわち、ランク表示24及びゲージ表示25における具体的な処理(後述する図7,図8のフロー処理参照)では、ランク単位で処理が行われるため、絶対的なポイント値であるスタイリッシュポイントSPは演算せず、現在のランクにおけるゲージ値Gに増加若しくは減少の変化が生じると、その変化量に応じたランクの変更と変更後のランクにおけるゲージ値Gが演算され、その演算結果がゲーム画面に表示されることになる。
また、各ランクのゲージ表示25においては、ゲージ値Gの変化の表示は0〜700ポイントの範囲で行われる。但し、ゲージ値GがMAX値を超え、ランクが上のランクに上昇した場合の当該上のランクに切換後のゲージ表示25では、下のランクから繰り越されたゲージ値ΔGが300ポイントの位置から表示される。すなわち、上のランクのゲージ表示25では、ゲージ値Gが(ΔG+300)に補正されて表示される。このようにゲージ値を補正するのは、ランクが上昇した後に直ちにゲージ値Gが上昇する要因が生じなければ、タイマによる減算処理によりゲージ値Gは減少するため、例えば繰り越し分のゲージ値ΔGが数ポイント〜100ポイント程度の場合は、ゲージ値Gがすぐに「0」になって上昇したランクが直ちに降下してしまい、この場合はランク表示及びゲージ表示が行われないので、ゲージ値Gの変動によってランク表示24及びゲージ表示25が有ったり無かったりするという状態が生じるので、それを防止するためである。
従って、ランクが上昇する場合は、ゲージ値Gの繰り越し分ΔGに所定の値S0(以下、ランク規定値S0という。)が加算され、その加算結果のゲージ値Gがゲージ表示される。すわなち、ランク上昇時は、上昇後のランクのゲージ表示において、ランク規定値S0以上の範囲でゲージ表示が開始されることになる。一方、その後のゲージ表示において、ゲージ値Gがタイマによる減算処理により減少する場合は、ゲージ値Gが「0」ポイントに減少するまでゲージ表示が行われ、ゲージ値Gが「0」ポイントに達すると、ランクを1段降下する処理が行われる。なお、ランク規定値S0の値も300ポイントに限定されるものではなく、適宜適当な値を設定することができる。
例えば現在のランクが「A」ランクで、ゲージ値Gが800ポイントに上昇した場合は、ゲージ値Gが「A」ランクのゲージ表示25のMAX値を100ポイント超えるので、ランクが1つ上の「S」ランクに上昇される。「S」ランクのゲージ表示25におけるゲージ値Gの繰り越し分ΔGは「100」ポイントであるが、ランク上昇時のゲージ値Gは「ΔG+ランク規定値S0」に補正されてゲージ表示される。すなわち、「S」ランクに切換時は、400ポイントのゲージ値Gがゲージ表示される。なお、ゲージ値Gの繰り越し分ΔGが700ポイントを超えている場合は、言うまでも無く1つ上のランクのMAX値も超えることになるから、ランクは2つ上のランクとなり、このランクに対するゲージ値の繰り越し分ΔGは100ポイントとなる。
一方、タイマの計時に応じたゲージ値Gの減算処理によりランクが降下する場合は、降下後のランクにおいてゲージ値Gの連続性を表示してもよいが、すなわち、下のランクに変化したときのゲージ表示ではゲージ値GをMAX値としてもよいが、本実施形態では、ランクが降下したときは、降下後のランクに対するゲージ値Gをランク規定値S0としている。これは、ランク降下量を厳しくすることにより、遊技者にランクをできるだけ上昇させる向上心を煽るためである。このため、ランク降下後に遊技者がダメージポイントDPを取得するような動作をメインキャラクタに行わなければ、ゲージ値Gはランク規定値S0から更に低下し、0ポイントになると、ランクは更に降下し、しかもゲージ値は下のランクのランク規定値S0にまで降下することになる。従って、例えば「A」ランクから「B」ランクに降下し、何らダメージポイントDPを取得しなければ、「B」ランクにおいてゲージ値Gがランク規定値S0から「0」ポイントに低下する時間が経過した後、更に「C」ランクのランク規定値S0に降下することになる。この場合、降下した「B」ランクと「C」ランクについてはランク表示とゲージ表示は行われない。
以上のように、ゲージ表示25は、ランク表示24で表示された各ランクを維持できる時間的な指標とランクを上昇させるために必要なゲージ値Gの指標となっている。ゲージ表示25では、表示されているゲージ長が右側に伸びるほど、上位のランクに移行する可能性が高いことを示し、逆にゲージ長が左側の縮むほど、下位のランクに移行する可能性が高いことを示す。
CPU15は、メインキャラクタMと敵キャラクタXとが対戦状態にあるときには、現在のランクにおけるゲージ値Gを計測し、そのゲージ値Gに基づいてランクを判定するとともに、そのランクにおけるゲージ値Gを演算し、その判定結果と演算結果とをRAM16に記憶する。ゲージ値Gは、時間の経過とともに変化し、これに伴いランクの判定結果とゲージ値Gも変動するので、CPU15は、RAM16に記憶したランクの判定結果とゲージ値Gを所定の周期(例えばモニタ4に画像を表示させるためのフレーム周期(1/60秒))で更新する。
また、CPU15は、RAM16に記憶したランクの判定結果とゲージ値Gに基づいてランク表示24及びゲージ表示25の表示内容を制御する。具体的には、CPU15は、フレーム周期でRAM16に記憶したランクの判定結果とゲージ値Gのデータを読み出し、これらの対応するランク表示24とゲージ表示25の画像データをモニタ4に出力する。
この場合、ゲージ表示25におけるゲージ値GがMAX値(700ポイント)を超えると、ランク表示24に表示されるランクが1つ以上、上のランクに切り換えられる。例えば、ランク表示24に「A」ランクに対応する「Alright!」が表示されている状態で、ゲージ表示25に表示されているゲージ値GがMAX値になると、ランク表示24の表示が「S」ランクに対応する「Sweet!」に変更される。また、「S」ランクのケージ表示25に対しては、ランク変更後のゲージ値Gが表示される。
なお、上記実施形態では、メインキャラクタMが敵キャラクタXにダメージを与えたときにスタイリッシュポイントSPを加算するようにしているが、遊技者の操作によってメインキャラクタMが敵キャラクタXの攻撃をガードしたり、攻撃を受ける直前で回避したりしたときにもスタイリッシュポイントSPとして加算するようにしてもよい。
次に、上記構成における作用について、図7及び図8に示すフローチャートを参照して説明する。
このアクションゲームでは、上述したように、メインキャラクタが所有する武器を用いて複数の敵キャラクタを倒していくとともに、各ミッションにおいて与えられる特定の指令を達成しながら、ゲームを進行していく構成を有している。
図9は、このアクションゲームの進行イメージを表した図であるが、各ミッション1〜nには、「部屋」と呼称される複数の対戦場が設けられており、その対戦用の部屋においてメインキャラクタは、一又は複数の敵キャラクタと対戦する。なお、メインキャラクタは、各部屋において全ての敵キャラクタを倒す必要はなく、逃避することにより次の部屋に進むこともできる。また、ミッションをクリアする条件は、敵キャラクタを倒すことに限らず、ゲーム画面上に隠された特定のアイテムをメインキャラクタが探し出すこと等であってもよい。
図7及び図8に示すフローチャートは、あるミッションの対戦場となる部屋にメインキャラクタが入ったときの対戦処理に関するものである。なお、本フローチャートには、メインキャラクタの連続攻撃動作が同一技の連続攻撃であるか否かの判定処理は含まれていない。この判定処理については後述する。
まず、格好良さの評価を制御するための各種のデータおよびフラグの初期化が行われる(S1)。すなわち、ランク表示24のためのランクデータRが「E」ランクに設定され、ゲージ表示25のためのゲージ値Gがランク規定値S0に設定される。また、フィニッシュ倍率MFが「1」に設定され、ミッション倍率MAが当該ミッションに相当する所定値「m」に設定される。また、ゲージ値Gの単位時間当たりの減少量を決定する減算係数Kを「E」ランクに対応する値(本実施形態では「60(ポイント/秒)」)に設定する。
更に、ランクがアップしたことを示すフラグRUFG(以下、ランクアップフラグRUFGという。)、ランクがダウンしたことを示すフラグRDFG(以下、ランクダウンフラグRDFGという。)、ランク表示が行われていることを示すフラグRHFG(以下、ランク表示フラグRHFGという。)をそれぞれ「0」に設定する。フラグRUFG,RDFGは、「1」のときそれぞれランクアップとランクダウンの処理をしたことを示し、「0」のときはランクアップとランクダウンの処理をしなかったことを示す。また、フラグRHFGは、「1」のときはランク表示24及びゲージ表示25が行われていることを示し、「0」のときはランク表示24及びゲージ表示25が行われていないか又は薄い表示が行われていることを示す。
データの初期化が終了すると、対戦モードのゲーム進行処理が開始される(S2)。すなわち、ゲーム画面にミッションに対応する背景画像(敵キャラクタと対戦する所定の対戦部屋の三次元画像)とメインキャラクタの画像(三次元画像)とが表示される。そして、所定のタイミングで画面上に敵キャラクタの画像(三次元画像)が出現され、これ以降は、遊技者の操作コントローラ3の操作に基づいて画面上のメインキャラクタ、敵キャラクタ及び背景の画像が適宜変化される。敵キャラクタは予め設定された攻撃プログラムによってメインキャラクタを攻撃するようにその動作が制御されている。
対戦モードにおいて、遊技者によって操作コントローラ3が操作されると(S3)、モニタ4の画面(以下、ゲーム画面という。)において、メインキャラクタのその操作に応じた動作が行われる(S4)。例えば遊技者による操作が移動の操作であれば、ゲーム画面上のメインキャラクタは移動動作を行い、攻撃動作であればメインキャラクタは攻撃動作を行い、防御動作であればメインキャラクタは防御動作を行う。
続いて、ゲーム画面上のメインキャラクタの動作によって当該メインキャラクタが対戦部屋の外に移動したか否かが判別され(S5)、メインキャラクタが対戦部屋の外に移動すると(S5:YES)、対戦モードの処理は終了する(S6)。一方、ゲーム画面上のメインキャラクタの動作が対戦部屋の外への移動でなければ(S5:NO)、メインキャラクタの攻撃動作によって敵キャラクタにダメージを与えたか否かが判別される(S7)。敵キャラクタにダメージを与えていない場合は(S7:NO)、ステップS12に移行し、敵キャラクタにダメージを与えている場合は(S7:YES)、その攻撃技と敵キャラクタの種類に基づいて図略のテーブルにより減少した敵キャラクタの体力値BXが算出され(S8)、更にその体力値BXが「0」になっているか否かが判別される(S9)。そして、体力値BXが「0」になっていれば(S9:YES)、ゲーム画面からその敵キャラクタの消滅処理が行われた後、フィニッシュ倍率MFが所定の値に設定される(S10)。一方、体力値BXが「0」になっていなければ(S9:NO)、ステップS10はスキップされ、フィニッシュ倍率MFはディフォルト値「1」に保持される。
続いて、ダメージポイントDPが算出される(S11)。ダメージポイントDPは、攻撃技に対する所定のポイントA(図4参照)と、フィニッシュ倍率MFと、ミッション倍率MAとを用いて、DP=A×MF×MAの演算式により算出される。
続いて、ダメージポイントDPを積算してゲージ値Gが算出される(S12)。すなわち、RAM16に記憶されているゲージ値Gに算出したダメージポイントDPが加算される。続いて、算出されたゲージ値GがMAX値を超えているか否かが判別される(S13)。ゲージ値GがMAX値を超えていなければ(S13:NO)、ステップS27に移行し、現在のランクにおけるランク表示24とゲージ表示25に関する処理が行われる。
ゲージ値GがMAX値を超えていれば(S13:YES)、ランクアップフラグRUFGが「1」に設定され(S14)、ゲージ値Gに基づいて上昇すべきランクが決定され(S15)、更に上昇後のランクにおけるゲージ値Gが算出される(S16)。上昇すべきランクは、ステップS12で算出されたゲージ値Gから各ランクのゲージのレンジ(本実施形態では700ポイント)単位でそのレンジ以下となるまで、ポイントを減算し、その減算回数によって決定される。例えば対戦当初は「E」ランクであるから、減算回数が2回の場合、2段階ランクが上昇し、上昇すべきランクは「C」となる。また、上昇後のランクにおけるゲージ値Gは、上記減算処理により残ったポイントが繰り越し分のゲージ値ΔG(<ゲージレンジ(700ポイント))として設定される。
続いて、上昇後のランクに対する減算係数Kが設定される(S17)。上記の例では、減算係数Kが「E」ランクに対する値「60」から「C」ランクに対する値「102」に変更される(段落[0071]の記載参照)。続いて、繰り越し分のゲージ値ΔGがランク規定値S0(本実施形態では300ポイント)に加算される(S18)。これは、上述したように、上昇したランクにおけるゲージ表示において繰り越し分のゲージ値ΔGを当該ゲージ表示のランク規定値S0から行うための処理である。
上記のように、ステップS3〜S18の処理では、遊技者の操作コントローラ3の操作によりゲーム画面上のメインキャラクタが敵キャラクタを攻撃し、スタイリッシュポイントSPを上昇させたとき、そのスタイリッシュポイントSPに対応する格好良さのランクを決定するとともに、そのランクのゲージ表示25におけるゲージ値を算出している。
一方、対戦モードにおいて、遊技者がゲーム画面上のメインキャラクタを動作させていなければ(S3:NO)、ゲーム画面上でメインキャラクタが敵キャラクタの攻撃によってダメージを受けているか否かが判別される(S19)。
メインキャラクタがダメージを受けていなければ(S19:NO)、ステップS27に移行する。メインキャラクタがダメージを受けていれば(S19:YES)、その敵キャラクタの種類に基づいて図略のテーブルにより減少したメインキャラクタの体力値BMが算出され(S20)、更にその体力値BMが「0」になっているか否かが判別される(S21)。そして、体力値BMが「0」になっていれば(S21:YES)、ゲームオーバーとなり、所定のゲームオーバー処理が行われる(S26)。
一方、体力値BMが「0」になっていなければ(S21:NO)、格好良さのランクが図11に示すテーブルに基づいて降下すべきランクが決定される(S22)。すなわち、現在のランクが「A」ランクであれば、降下すべきランクが「C」ランクに設定される。なお、現在のランクが最下位の「E」ランクの場合は、そのランクが維持されることは言うまでもない。図11に示すテーブルでは、敵キャラクタによりメインキャラクタがダメージを受けたときは、基本的に格好良さのランクは2段階下げるようにしている。「D」,「E」ランクは2段階下げられないので、いずれも最下位の「E」ランクになるようになっている。また、「SS」ランク及び「SSS」ランクは、例外的に「S」ランクと同等の扱いとし、「B」ランクに降下させるようにしている。
続いて、降下後のランクに対する減算係数Kが設定される(S23)。上記の例では、減算係数Kが「A」ランクに対する値「144」から「C」ランクに対する値「102」に変更される(段落[0071]の記載参照)。続いて、ランクダウンフラグRDFGが「1」に設定され(S24)、更に降下後のランクに対するゲージ値Gがランク規定値S0に設定され(S25)、ステップS27に移行する。
上記のように、ステップS19〜S25の処理では、ゲーム画面上のメインキャラクタが敵キャラクタの攻撃によりダメージを受けたとき、格好良さのランクを現在のランクに基づいて降下させるべき所定のランクを決定するとともに、そのランクのゲージ表示25におけるゲージ値をランク規定値S0に設定している。
ステップS27に移行すると、現在のランクが「E」ランクであるか否かが判別され、「E」ランクであれば(S27:YES)、更に「E」ランクにおけるゲージ値Gがランク規定値S0であるか否かが判別される(S28)。現在のランクが「E」ランクよりも上のランクであるか、現在のランクが「E」であってそのゲージ値Gがランク規定値S0でなければ(S27又はS28:NO)、第1タイマ18による時間tの計時が開始され、若しくは既に開始されている場合はその計時が継続される(S29)。一方、現在のランクが「E」ランクで、かつ、ゲージ値Gがランク規定値S0であれば(S28:YES)、第1タイマ18による時間tの計時が停止される(S30)。そして、ゲージ値Gの減算処理(G=G−K・tの演算処理)が行われる(S31)。
すなわち、ステップS29,S30の処理は、スタイリッシュポイントSPが「E」ランクのランク規定値S0(300ポイント)以上になると、第1タイマ18の計時を開始してスタイリッシュポイントSPの減算処理を行い、スタイリッシュポイントSPが「E」ランクのランク規定値S0になると、第1タイマ18の計時を停止してスタイリッシュポイントSPの減算処理を行わないようにするものである。
続いて、ランクアップフラグRUFGが「1」であるか否かが判別され(S32)、ランクアップフラグRUFGが「1」であれば(S32:YES)、ランク表示24及びゲージ表示25による表示が行われ(S33)、ランク表示フラグRHFGが「1」にセットされて(S34)、ステップS38に移行する。
一方、ランクアップフラグRUFGが「0」であれば(S32:NO)、ランクダウンフラグRDFGが「1」であるか否かが判別され(S35)、ランクダウンフラグRDFGが「1」であれば(S35:YES)、ランク表示24及びゲージ表示25による表示が行われないようにされ(S36)、ランク表示フラグRHFGが「0」にリセットされて(S37)、ステップS38に移行する。
また、ランクアップフラグRUFG及びランクダウンフラグRDFGのいずれも「0」であれば(S35:NO)、上記のランク表示24及びゲージ表示25による表示の制御とランク表示フラグRHFGの制御は行われない。
すなわち、ステップS32〜S34の処理は、格好良さのランクが上昇したとき、ランク表示24及びゲージ表示25の表示を行わせ、ステップS32,S35〜S37の処理は、格好良さのランクが降下したとき、ランク表示24及びゲージ表示25の表示を行わせないようにする処理である。
ステップS38に移行すると、ゲージ値Gがランク規定値S0を超えているか否かが判別され、ゲージ値Gがランク規定値S0を超えていれば(S38:YES)、更にランク表示フラグRHFGが「0」であるか否かが判別され(S39)、ランク表示フラグRHFGが「0」であれば(S39:YES)、ランク表示24及びゲージ表示25による表示が行われ(S40)、ランク表示フラグRHFGが「1」にセットされて(S41)、ステップS47に移行する。一方、ランク表示フラグRHFGが「1」であれば(S39:NO)、ステップS40,S41はスキップしてステップS47に移行する。
すなわち、ステップS38〜S41は、格好良さのランクが降下した場合、そのランク表示24及びゲージ表示25による表示は行われないが、降下した後にそのランク内においてゲージ値が上昇したときは、ランク表示24及びゲージ表示25による表示を行わせるようにする処理である。
ステップS38で、ゲージ値Gがランク規定値S0以下であれば(S38:NO)、更にゲージ値Gが「0」ポイントになっているか否かが判別され(S42)、ゲージ値Gが「0」ポイントになっていれば(S42:YES)、格好良さのランクが1つ下のランクに変更され(S43)、更に減算係数Kがその1つ下のランクに対する減算係数Kに変更される(S44)。続いて、ランクダウンフラグRDFGが「1」にセットされ(S45)、更に1つ下のランクにおけるゲージ値Gがランク規定値S0に設定されて(S46)、ステップS47に移行する。一方、ゲージ値Gが「0」ポイントになっていなければ(S42:NO)、ステップS43〜S46はスキップされてステップS47に移行する。
すなわち、ステップS42〜S47は、あるランクにおいて、ゲージ値Gが時間経過による減算処理により「0」になっていると、一つ下のランクに降下させる処理である。
ステップS47に移行すると、敵キャラクタは全て倒されたか否かが判別され、敵キャラクタが残っていれば(S47:NO)、ステップS3に戻り、上述の対戦モードにおける格好良さのランク表示とゲージ表示の処理が繰り返される。そして、全ての敵キャラクタが倒されると(S47:YES)、対戦モードは終了し、ステップS3に戻る。この場合は、敵キャラクタが出現しないので、実質的に格好良さのランク表示とゲージ表示の処理は行われない。
図10は、ある部屋において敵キャラクタと対戦したときのランク表示24及びゲージ表示25による格好良さを示す表示の変化の一例である。
同図において、縦軸はランク毎のゲージ表示を示している。便宜上、「S」より上のランクは記載していない。ゲージ表示のランク境界部分の「0/MAX」は、各ランクのゲージ表示におけるゲージ値GがMAX値を超えると上のランクの「0」になることを示している。横軸は時間の経過を示し、a,b,c,…oの位置は、メインキャラクタが敵キャラクタを攻撃してダメージポイントDPを獲得したり、敵キャラクタのダメージを受けたり、時間経過によりランクが変化したり、格好良さの表示が変化したりした点を示している。
また、各ランクの折れ線は各ランクにおけるゲージ値の変化を示し、太線のゲージ値の変化はゲージ表示25により表示されている状態を示し、細線のゲージ値の変化はゲージ表示25により表示されていない状態を示している。また、△印は、敵キャラクタによってメインキャラクタがダメージを受けたときのゲージ値を示している。ΔGはランクが上昇したときのゲージ値Gの繰り越し分である。
下段の「第1タイマ」の欄は、ゲージ値Gの変化と第1タイマ18による計時の開始/停止の関係を示し、「ランク切換」の欄は、a,b,c,…oの各位置とランク切換方向の関係を示し、「ランク/ケージ表示」の欄は、a,b,c,…oの各位置とランク表示24及びゲージ表示25による表示の有無との関係を示している。
図10において、a点は、戦闘モードの開始後に遊技者が初めてゲーム画面上でメインキャラクタに敵キャラクタの攻撃動作を行わせてダメージポイントDPを取得した点である。このときのダメージポイントDPによりゲージ値Gが増加したが、「E」ランクのレンジ内であるので、ランクの上昇切換は行われず、ランク表示24及びゲージ表示25による表示も行われない。すなわち、図7,図8のフローチャートでは、ステップS2〜S12,S13→S27〜ステップS32,S35と処理が進むが、ランクアップフラグRUFG及びランクダウンフラグRDFGはいずれもディフォルト値「0」であるから、ステップS33,S34とステップS36,S37のいずれも行われない。また、ゲージ値Gはランク規定値S0を超えているので、ステップS38以降はステップS39→ステップS47と移行するので、ランク表示24及びゲージ表示25による表示は表示無しの初期状態が保持される。
一方、ゲージ値Gが「E」ランクのランク規定値S0を超えていると、ステップS28からステップS29に移行し、第1タイマ18による時間tの計時が開始される。このため、ステップS31のゲージ値Gの減算処理により、ゲージ値Gは時間の経過によって「E」ランクの減算係数Kによって減少し、図10に示すように、ゲージ値Gはa点からb点に減少する。
b点は、遊技者が再度ゲーム画面上でメインキャラクタに敵キャラクタの攻撃動作を行わせてダメージポイントDPを取得した点であるが、このときは、ゲージ値Gが「E」ランク内で急増するだけであるので、図7,図8のフローチャートの処理は、a点の場合と同様になる。なお、ステップS29では、既に第1タイマ18の計時は行われているので、その計時が継続されることになる。
c点は、遊技者がゲーム画面上でメインキャラクタに敵キャラクタの攻撃動作を行わせてダメージポイントDPを取得し、ゲージ値Gが「E」ランクのMAX値を超えた場合である。この場合は、ゲージ値GがMAX値を超えたので、図7,図8のフローチャートでは、ステップS13からステップS14に移行することになる。ステップS14でランクアップフラグRUFGが「1」に設定されるので、ステップS32からステップS33に移行し、ランク表示24及びゲージ表示25により「D」ランクのランク表示とゲージ表示が行われる(図10の「D」ランクにおける太字表示参照)。
c’点,d点は、それぞれ時間経過により「D」ランクにおけるゲージ値Gがランク規定値S0と「0」とに減少した点である。ゲージ値Gがランク規定値S0に減少しても、図7,図8のフローチャートでは、ステップS32〜S34,S38,S42,S47と処理が行われるので、ランク表示24及びゲージ表示25による表示は継続される。一方、ゲージ値Gが「0」になると、図7,図8のフローチャートでは、ステップS38からステップ42〜S46の処理に移行し、ランクが1つ下のランクに変化するとともに、ゲージ値Gがランク規定値S0に設定されるとともに、ランクダウンRDFGが「1」にされるので、再びステップS35を処理するときはステップS36,S37に移行し、ランク表示24及びゲージ表示25による表示は行われなくなる。
図10において、c’点からd点までは「D」ランクの表示が行われているが、d点でゲージ値Gが「E」ランクのランク規定値S0に変化し、「E」ランクの表示が行われなくなっているのはその状態を示している。また、ゲージ値Gが「E」ランクのランク規定値S0となるので、図7,図8のフローチャートでは、ステップS28からステップS30に移行し、第1タイマ18による時間tの計時は停止される。このため、d点からe点まではゲージ値Gが「E」ランクのランク規定値S0に保持されている。
e点は、c点と同様に遊技者がゲーム画面上でメインキャラクタに敵キャラクタの攻撃動作を行わせてダメージポイントDPを取得し、ランクが1つ上の「D」ランクに上昇した点である。
f点も、e点と同様に遊技者がゲーム画面上でメインキャラクタに敵キャラクタの攻撃動作を行わせてダメージポイントDPを取得し、ランクが1つ上の「C」ランクに上昇した点である。この場合は、ランク表示24及びゲージ表示25による表示が「D」ランクのときから既に行われているので、その表示が継続される点がe点の場合と異なる。
g点は、b点と同様に遊技者がゲーム画面上でメインキャラクタに敵キャラクタの攻撃動作を行わせてダメージポイントDPを取得するが、ゲージ値GがMAXを超えない場合である。g点は、ランク表示24及びゲージ表示25による表示が行われている点がb点の場合と異なるだけである。h点〜i点も遊技者がゲーム画面上でメインキャラクタに敵キャラクタの攻撃動作を行わせてダメージポイントDPを取得し、同一ランク内でゲージ値Gが変化したり、ランクが上のランクに変化したりする場合である。
j点は、ゲーム画面上でメインキャラクタが敵キャラクタの攻撃によりダメージを受けた点である。この場合は、図11のテーブルに従って「S」ランクが2つ下の「B」ランクに降下され、ゲージ値Gが「B」ランクにおけるランク規定値S0に変更される。図7,図8のフローチャートでは、ステップS19〜S25の処理が実行され、この処理でランクダウンフラグFGが「1」に設定されるので、ステップS35からステップS36,S37に移行し、ランク表示24及びゲージ表示25による表示は行われなくなる。
j点からk点の間は、ゲーム画面上でメインキャラクタが敵キャラクタの攻撃を受けた後、メインキャラクタが敵キャラクタを攻撃しないために時間減算処理によりゲージ値Gが「0」まで減少した状態を示している。
k点では、d点と同様に、「B」ランクにおけるゲージ値Gが「0」になったので、ランクを1つ下の「C」ランクに降下するとともに、ゲージ値Gが「C」ランクのランク規定値S0に設定される。「B」ランクに降下したときにランク表示24及びゲージ表示25による表示は行われないようになっているので、「C」ランクに降下したときにもその状態は継続される。
l点は、「C」ランクに降下後、ゲージ値Gがランク規定値S0から「0」に減少する間に遊技者がゲーム画面上でメインキャラクタに敵キャラクタの攻撃動作を行わせてダメージポイントDPを取得した点である。このときのゲージ値Gの上昇量は「C」ランクのMAX値を超えていないが、図7,図8のフローチャートでは、ランク表示フラグRHFGが「0」であるので、ステップS39からステップS40,S41に移行し、ランク表示24及びゲージ表示25による表示が行われることになる。
m点は、遊技者がゲーム画面上でメインキャラクタに敵キャラクタの攻撃動作を行わせてダメージポイントDPを取得し、ランクが2つ上昇した点である。m点ではi点と同様の処理が行われる。
n点は、j点と同様にゲーム画面上でメインキャラクタが敵キャラクタの攻撃によりダメージを受けた点で、j点と同様の処理が行われる。o点は、n点で「C」ランクに降下した後、時間経過による減算処理によりゲージ値Gがランク規定値S0から「0」に減少している間に更にゲーム画面上でメインキャラクタが敵キャラクタの攻撃によりダメージを受け、2つ下の「E」ランクに降下した点である。この場合は、d点の場合と同様に、ゲージ値Gは「E」ランクのランク規定値S0となり、ランク表示24及びゲージ表示25による表示は行われなくなる。また、第1タイマ18による時間tの計時も停止される。
上記のように、遊技者は、ゲーム画面上でメインキャラクタが敵キャラクタを攻撃し続ける操作を行うと、格好良さのランクが徐々にあるいは一気に上昇していくので、遊技者はさらに上のランクを目指し、かつランクダウンしてランクの表示が消えることがないように操作コントローラ3を操作するようになる。これにより、遊技者の高揚感を高めることができる。また、キャラクタの操作における向上心を煽ることができ、趣向性の高いゲームを提供することができる。
なお、図7及び図8に示すフローチャートではメインキャラクタによる敵キャラクタの連続攻撃の種類については判別していないが、連続攻撃の技が同一の場合は同じ連続攻撃であっても種類の異なる技の連続攻撃に対して攻撃内容が単調となるから、メインキャラクタによる敵キャラクタへ攻撃が連続する場合は、同一技が連続しているか否かを判別し、同一技の連続攻撃の場合は容易に格好良さのランクを上げないようにすることが好ましい。
本実施形態に係るゲーム装置には連続攻撃が同一の技の連続であるか否かを判別し、同一技の連続の場合は、ダメージポイントDPを間引いて加算し、ゲージ値Gの上昇を抑える機能を備えている。
この機能は、遊技者がメインキャラクタの同一技の攻撃を連続的に行わせた場合、各攻撃によって得られるダメージポイントDPをカウントするのではなく、ある技の攻撃があると、図4に示すタイマ値が経過するまで、その技の攻撃に対するダメージポイントDPをカウントしないようにするものである。具体的には、CPU15は、遊技者がメインキャラクタにある攻撃技を行わせてダメージポイントDPを取得すると、第2タイマ19により当該攻撃技に対するタイマ値の計時を開始させる。そして、第2タイマ19が当該攻撃技に対するタイマ値の計時を終了するまでに遊技者がメインキャラクタに同一の攻撃技を行わせた場合は、その攻撃に対するダメージポイントDPはゲージ値Gに加算せず、第2タイマ19が当該攻撃技に対するタイマ値の計時を終了した後に遊技者がメインキャラクタに同一の攻撃技を行わせた場合にのみ、その攻撃に対するダメージポイントDPはゲージ値Gに加算する。
従って、同一の攻撃技が連続する場合は、その攻撃技に予め設定されたタイマ値の間隔でしかダメージポイントDPがゲージ値Gに加算されないことになる。例えば、遊技者がメインキャラクタに「ハンドガン」を連射させる動作を行なった場合、図4に示すように、0.5秒に一度程度しか「ハンドガン」による攻撃のダメージポイントDPはゲージ値Gに加算されない。
同一技を繰り返し行うことをポイントの加算対象とすると、確実にスタイリッシュポイントSP、すなわち、ゲージ値Gが上がり、遊技者は容易にポイントを上げることができるのであるが、このゲームでは、そのように容易にポイントが上がることを禁止して、格好良く攻撃することを加算対象とすることにより、よりスタイリッシュ性を要求している。
また、図7,図8のフローチャートには示していないが、上記実施形態に係るアクションゲームでは、ミッションを達成すると、各ミッションの終了画面で格好良さの最終評価ランクを表示させるようにしている。
最終評価ランクは、ミッション遂行中にダメージポイントDPが得られると、当該ダメージポイントDPと、そのダメージポイントDPを取得したときの格好良さのランクに対して予め設定されているランク規定値RKと、敵キャラクタの種類毎に予め設定されている補正値Fとから「DP×RK×F」の演算式により演算値DPnを求め、ダメージポイントDPが得られる毎に演算値DPnを積算するとともに、ダメージポイントDPを積算し、演算値DPnの積算値をダメージポイントDPの積算値で除した評価値Hに基づいて決定される。
ランク規定値RKは、例えば図12に示すように各ランクに対応して所定の値が予め設定されている。ランク規定値RKは、ランクが高くなるほど高くなるように設定されている。これは、高ランクを維持することの困難性を考慮したものである。「敵キャラクタの補正値F」は、敵キャラクタには強い敵キャラクタや弱い敵キャラクタがあるので、強い敵キャラクタにダメージを与えるほど演算値DPnを高くするようにするためのものである。従って、強い敵キャラクタほど高い補正値(1以上の係数で1.5,2.0等)が設定されている。
図7,図8のフローチャートに示していないが、ステップS11でダメージポイントDPが取得される毎に「DP×RK×F」の演算が行われ、その演算値DPnとダメージポイントDPがRAM16に積算するように記憶される。すなわち、RAM16には、Σ(DP×RK×F)とΣ(DP)とが記憶されている。
そして、メインキャラクタがミッションにおける目標を達成し、ミッションが終了すると、CPU15は、RAM16からΣ(DP×RK×F)とΣ(DP)を読み出し、Σ(DP×RK×F)/Σ(DP)の除算を行って評価値Hを算出し、この評価値Hに基づき図13に示すテーブルを用いて最終評価ランクを求め、ミッションの終了画面で格好良さの最終評価ランクを表示させる。
例えば、評価値Hが「55」であれば、CPU15は、ミッションの終了画面に最終評価ランクとして「A」ランクを表示し、評価値Hが「35」であれば、最終評価ランクとして「C」を表示する。この表示により、遊技者は、当該ミッションにおいてどの程度格好良く攻撃したかを把握することができる。なお、ミッションの終了時には、選択操作により、例えばスタイリッシュポイントSPの変化を時系列で表したグラフを表示させるようにしてもよい。
ところで、上記実施形態は、遊技者がメインキャラクタを如何に格好良く動作させて敵キャラクタと対戦しているかの評価をランク表示とゲージ表示によってゲーム画面上に表示することにより、アクションゲームの面白さを向上するものであるが、ゲーム画面上に表示されるランク表示が高いランクで、ゲージ表示のゲージ値も高い状態になっているときは、遊技者はかなりゲームに熱中し、高い興奮状態で操作コントローラ3の操作を行っていると考えられる。
遊技者にとっては、ゲーム画面内の敵キャラクタと対戦しているメインキャラクタは、恰も自分自身の対戦状態、すなわち、遊技者の操作コントローラ3の操作状態を反映しているとも考えられるので、ゲーム画面に表示されるメインキャラクタの容姿や動作速度や音声の態様を遊技者の興奮状態に合わせて変化させてやると、よりゲームの面白さを向上させることができる。
従って、ランク表示及びゲージ表示による格好良さの評価に合わせてメインキャラクタの容姿や動作速度や音声の態様を変化させるようにしてもよい。すなわち、遊技者の興奮状態をゲーム画面や音声によって表現する機能を格好良さの評価システムにリンクさせるようにしてもよい。
この場合は、格好良さのランクを遊技者の興奮状態のランクに対応させ、ランクが高いほどより興奮状態になっているとして、モニタ4に表示されるメインキャラクタの容姿やモニタ4から出力されるメインキャラクタの音声をランクに応じて変化させたり、メインキャラクタの動作速度をランクに応じて変化させたりするようにする。
モニタ4に表示されるメインキャラクタの容姿の変化は、例えばランクが高くなるのに応じて顔色を紅潮させたり、体全体からオーラを発生させたりするようにする。また、メインキャラクタの動作速度を変化させる場合は、ランクが高くなるのに応じて動作速度を速くするようにする。また、モニタ4から出力されるメインキャラクタの音声の変化は、例えばランクが高くなるのに応じて攻撃前や攻撃後に発する奇声の高さを高くしたり、ランクが高くなるのに応じて奇声の種類を増やしたりする。
具体的な構成としては、ランク毎にメインキャラクタの容姿、動作速度及び音声の変化内容を予め設定してテーブル化しておき、CPU15がモニタ4への画像処理を行う際、ランクが変化する毎にそのランクに対応したメインキャラクタの容姿や動作速度に変化させるように制御させる。また、ゲーム画面上のメインキャラクタの攻撃動作に応じて音声を出力させる場合は、CPU15はランクに対応した音声信号を所定のタイミングでモニタ4に送出して出力させる。
なお、遊技者の興奮状態をゲーム画面や音声出力に反映する機能は、必ずしも格好良さの評価システムとリンクさせる必要はない。上述したスタイリッシュポイントSPは、遊技者の興奮状態を推定するポイントとして利用することができるので、スタイリッシュポイントSPを利用してメインキャラクタの容姿、音声及び動作速度の変化を制御するようにしても良い。
図14及び図15は、格好良さを表示するための評価値の演算方法を利用してメインキャラクタの容姿、音声及び動作速度の変化を制御するフローチャートの一例である。なお、このフローチャートにおいては「ランク」は格好良さのランクではなく、遊技者の興奮度のランクとして、また、ゲージ値Gは各ランクにおける興奮状態の変化状態を示す指標として扱われる。
同図に示すフローチャートにおいて、ステップS61〜S91までの処理は、対戦によって変化するランクと各ランクにおけるゲージ値Gを求める処理で、図7及び図8に示すフローチャートのステップS1〜S31までの処理と同一である。従って、ここでは詳細説明は省略し、ステップS92から補充的に説明する。
すなわち、ステップS91でゲージ値Gの減算処理が行われると、続いて、ランクアップフラグRUFGが「1」であるか否かが判別され(S92)、ランクアップフラグRUFGが「1」であれば(S92:YES)、モニタ4に表示されるメインキャラクタの容姿、動作速度及びモニタ4から出力されるメインキャラクタの音声の態様が上昇したランクに対応する態様に変更されて(S93)、ステップS96に移行する。
一方、ランクアップフラグRUFGが「0」であれば(S92:NO)、ランクダウンフラグRDFGが「1」であるか否かが判別され(S94)、ランクダウンフラグRDFGが「1」であれば(S94:YES)、モニタ4に表示されるメインキャラクタの容姿、動作速度及びモニタ4から出力されるメインキャラクタの音声の態様が降下したランクに対応する態様に変更されて(S95)、ステップS96に移行する。
また、ランクアップフラグRUFG及びランクダウンフラグRDFGのいずれも「0」であれば(S94:NO)、モニタ4に表示されるメインキャラクタの容姿、動作速度及びモニタ4から出力されるメインキャラクタの音声の態様の変更処理は行われない。
ステップS96に移行すると、ゲージ値Gが「0」ポイントになっているか否かが判別され、ゲージ値Gが「0」ポイントになっていれば(S96:YES)、興奮度のランクが1つ下のランクに変更され(S97)、更に減算係数Kがその1つ下のランクに対する減算係数Kに変更される(S98)。続いて、ランクダウンフラグRDFGが「1」にセットされ(S99)、更に1つ下のランクにおけるゲージ値Gがランク規定値S0に設定されて(S100)、ステップS101に移行する。一方、ゲージ値Gが「0」ポイントになっていなければ(S96:NO)、ステップS97〜S100はスキップされてステップS101に移行する。
ステップS101に移行すると、敵キャラクタは全て倒されたか否かが判別され、敵キャラクタが残っていれば(S101:NO)、ステップS63に戻り、上述の対戦モードにおけるメインキャラクタの容姿、動作速度及び音声の態様の変更処理が繰り返される。そして、全ての敵キャラクタが倒されると(S101:YES)、対戦モードは終了し(S102)、ステップS63に戻る。この場合は、敵キャラクタが出現しないので、実質的にメインキャラクタの容姿、動作速度及び音声の態様の変更処理は行われない。
なお、図14及び図15のフローチャートでは、ゲージ値Gの減算処理が含まれているが、メインキャラクタの容姿等の変更はランクの変化に応じて変化させているので、ゲージ値Gの減算処理は無くても良い。