JP2010063806A - 食器洗浄装置および食器洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の食器を食器カゴ内に容易に収納でき、効率よく洗浄作業ができる食器洗浄装置を提供する。
【解決手段】食器洗浄装置は、複数の食器2を重ねて収納した食器カゴ3を食器重ね方向に対して直交する移動方向に移動させる搬送手段を備える。食器洗浄装置は、食器カゴ3内の食器2に向けて洗浄水Wを噴射する噴射口部23を有する洗浄ノズルを備える。
噴射口部23からの洗浄水Wが食器カゴ3内のすべての食器2に当たると、これらすべての食器2に関して互いに隣り合う食器2間に間隙41が同時に生じる。
【選択図】図5

Description

本発明は、複数の食器を食器カゴに収納したまま洗浄する食器洗浄装置および食器洗浄方法に関するものである。
従来、例えば下記の特許文献1に記載された食器洗浄装置が知られている。
この従来の食器洗浄装置は、互いに隣り合う食器のうちの一方の食器の表面と他方の食器の裏面との間に算盤玉のような移動可能な保持部材(介在部材)が介在するように複数の食器が水平方向に重ねられて収納された食器カゴを食器重ね方向に沿った方向に移動させる搬送手段と、食器カゴ内の食器の周端部に向けて洗浄水を噴射する噴射ノズルとを備えている。
そして、噴射ノズルからの洗浄水が食器カゴ内の食器に当たると、食器が保持部材とともに移動し、一の食器とこの一の食器と隣り合う他の食器との間に間隙が生じ、この生じた間隙に洗浄水が入り込んで食器の汚れが除去される。
特開平10−137172号公報(図4、図5)
しかしながら、上記従来の食器洗浄装置では、噴射ノズルからの洗浄水によって互いに隣り合う食器間に生じる間隙が1つずつであるため、洗浄作業の効率が悪くなるおそれがあり、また、互いに隣り合う食器間に保持部材を介在させる必要があるため、複数の食器を食器カゴ内に収納するのに手間取るおそれがある。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、複数の食器を食器カゴ内に容易に収納できるとともに、効率よく洗浄作業ができる食器洗浄装置および食器洗浄方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の食器洗浄装置は、互いに隣り合う食器のうちの一方の食器の表面と他方の食器の裏面とが介在部材を介さずに対向するように複数の食器が水平方向に重ねられて収納された食器カゴを、食器重ね方向に対して直交する水平な移動方向に移動させる搬送手段と、食器カゴ内の食器に向けて洗浄水を噴射する噴射口部とを備え、前記噴射口部は、食器カゴが移動する移動領域の上方に位置し、食器カゴの移動方向と直交する水平方向に長手方向を有する長孔部にて構成され、前記噴射口部からの洗浄水が食器カゴ内のすべての食器に当たると、これらすべての食器に関して互いに隣り合う食器間に間隙が同時に生じ、これらの各間隙に洗浄水が入り込んで食器の汚れが除去されるものである。
請求項2記載の食器洗浄装置は、請求項1記載の食器洗浄装置において、食器カゴ内の食器は、噴射口部からの洗浄水から受ける力で食器カゴに対して回転するものである。
請求項3記載の食器洗浄装置は、請求項1または2記載の食器洗浄装置において、食器カゴの移動方向に並んで位置する複数の噴射口部を備え、前記噴射口部は、第1噴射口部分と、この第1噴射口部分に比べて噴射する洗浄水の量が多い第2噴射口部分とを有し、前記第2噴射口部分は、食器カゴの移動方向正面視で食器重ね方向にずれて位置するものである
請求項記載の食器洗浄方法は、互いに隣り合う食器のうちの一方の食器の表面と他方の食器の裏面とが介在部材を介さずに対向するように複数の食器を食器カゴ内に水平方向に重ねて収納し、この収納した食器カゴ内のすべての食器に、水平方向に長手方向を有するとともに下方に向って開口する長孔部にて構成された噴射口部からの食器重ね方向に沿ったカーテン状の洗浄水を当てることにより、これらすべての食器に関して互いに隣り合う食器間に間隙を同時に生じさせ、この生じた間隙に洗浄水を入り込ませて食器の汚れを除去するものである。
請求項1に係る発明によれば、噴射口部からの洗浄水が食器カゴ内のすべての食器に当たると、これらすべての食器に関して互いに隣り合う食器間に間隙が同時に生じ、これらの各間隙に洗浄水が入り込んで食器の汚れが除去される構成であるから、効率よく洗浄作業ができ、また、従来とは異なり互いに隣り合う食器間に介在部材を介在させる必要がなく、複数の食器を食器カゴ内に容易に収納できる。さらに、噴射口部は、食器カゴが移動する移動領域の上方に位置し、食器カゴの移動方向と直交する水平方向に長手方向を有する長孔部にて構成されているため、その長孔部から噴射されるカーテン状の洗浄水によって、複数の間隙を同時に適切に生じさせることができるとともに、食器の汚れを適切に除去できる。
請求項2に係る発明によれば、洗浄作業の際に食器カゴ内の食器が噴射口部からの洗浄水から受ける力で食器カゴに対して回転するため、食器全体に洗浄水が当たることとなり、より一層効率よく洗浄作業ができる。
請求項3に係る発明によれば、第2噴射口部分からの洗浄水によって生じる間隙が第1噴射口部分からの洗浄水によって生じる間隙よりも大きく、また大きめの間隙の位置が食器カゴの移動方向正面視で食器重ね方向に異なるため、効率的かつ適切に洗浄作業ができる
請求項に係る発明によれば、互いに隣り合う食器のうちの一方の食器の表面と他方の食器の裏面とが介在部材を介さずに対向するように複数の食器を食器カゴ内に水平方向に重ねて収納し、この収納した食器カゴ内のすべての食器に、水平方向に長手方向を有するとともに下方に向って開口する長孔部にて構成された噴射口部からの食器重ね方向に沿ったカーテン状の洗浄水を当てることにより、これらすべての食器に関して互いに隣り合う食器間に間隙を同時に生じさせ、この生じた間隙に洗浄水を入り込ませて食器の汚れを除去することにより、効率よく洗浄作業ができ、また、従来とは異なり互いに隣り合う食器間に介在部材を介在させる必要がなく、複数の食器を食器カゴ内に容易に収納できる。
本発明の食器洗浄装置の一実施の形態を図面を参照して説明する。
図1および図2において、1は食器洗浄装置で、この食器洗浄装置1は、複数の食器2を食器収納具である食器カゴ3に収納したまま、浸漬水に浸すことなく洗浄水Wを用いて連続的に洗浄する業務用洗浄装置で、例えば給食センター等の給食現場に設置される。
食器2は、図3等に示すように、例えば円形の開口部5を上面に有する円形状の椀等である。食器2は、円形状の底面部6と、この底面部6の周端部に設けられ上方に向って拡径する截頭円錐筒状の側面部7と、この側面部7の上端部全周に外側方に向って突設された鍔部8とを有している。
食器カゴ3は、例えば金属製の複数本の棒状部材が組み合わされて構成された外形略直方体状の金網カゴ等である。食器カゴ3は、複数の食器2が水平方向に直接重ねられて収納される食器収納部11を内部に有し、この食器収納部11に対して食器2の出し入れをするための開口部12を上面に有している。
また、食器カゴ3は、食器収納部11に収納された複数の食器2を下方から支持する支持体である下支持部13を下面に有し、この下支持部13は例えば食器カゴ3内の食器2の食器重ね方向に長手状で互いに平行な複数本、例えば2本の支持棒14にて構成されている。
さらに、食器カゴ3は、食器収納部11に収納された複数の食器(食器群)2のうちの一方端の食器2が当接する一方側当接部16を一側面に有し、食器収納部11に収納された複数の食器2のうちの他方端の食器2が当接する他方側当接部17を他側面に有している。一方側当接部16は互いに平行な複数本、例えば2本の当接棒18にて構成され、他方側当接部17は互いに平行な複数本、例えば2本の当接棒19にて構成されている。
そして、食器カゴ3内には、互いに隣り合う食器2のうちの一方の食器2の表面(内面)と他方の食器2の裏面(外面)とが介在部材(従来における保持部材等)を介さずに互いに接触して対向するように、複数の食器2が水平な食器重ね方向(水平方向)に重ねられて収納される。
なお、ここでいう一方の食器2の表面と他方の食器2の裏面とが互いに接触する場合には、表面と裏面とが厳密な意味で接触する場合のほか、表面と裏面とが略接触する場合も含まれる。例えば互いに隣り合う食器2間に食器2に付着した汚れである付着物(残飯、残汁等の残滓)が存在して表面と裏面とが若干離れている場合も含まれる。
図3には食器カゴ3内に複数の食器2が互いに接触して水平方向に重ねられて収納された状態の一例が示されている。この状態では、図4から明らかなように、他方端の食器2は他方側当接部17に当接しているが、一方端の食器2は一方側当接部16に当接しておらず、一方端の食器2と一方側当接部16との間には食器カゴ3内で食器2が下支持部13にて支持された状態で動くように所望の大きさの空間部20があり、食器2は食器カゴ3内で食器重ね方向に不安定な状態となっている。
また一方、食器洗浄装置1は、図1および図2に示すように、複数の食器2が直接重ねられて収納された食器カゴ3を搬送面22に載せて水平な食器重ね方向に対して直交する水平な移動方向(図1では、左方向)に所定速度で移動させる搬送手段21と、食器カゴ3が移動する移動領域の上方に配設され移動中の食器カゴ3内の食器2に向けて上方から洗浄水Wをカーテン状に噴射するスリット状の複数(例えば20)の噴射口部23とを備えている。
搬送手段21は、例えばベルトコンベヤ等で、図示しない駆動手段からの動力に基づいて回転する複数の回転体26と、これら複数の回転体26に掛け渡された無端状の搬送体27と有し、この搬送体27の往路部の上面が搬送面22となっている。
また、食器洗浄装置1は、本体ケース30等にて区画形成された洗浄室31を備え、この洗浄室31は、食器カゴ投入口側である搬送手段21の搬送始端側から食器カゴ排出口側である搬送手段21の搬送終端側に向って順に位置する荒洗浄室部31a、中間洗浄室部31bおよび仕上げ洗浄室部31cにて構成されている。
そして、荒洗浄室部31aの上部には複数、例えば8つの洗浄ノズル(上ノズル)33が互いに等間隔をおいて食器カゴ3の移動方向に並んで配設され、中間洗浄室部31bの上部には複数、例えば8つの洗浄ノズル(上ノズル)33が互いに等間隔をおいて食器カゴ3の移動方向に並んで配設され、仕上げ洗浄室部31cの上部には複数、例えば4つの洗浄ノズル(上ノズル)33が互いに等間隔をおいて食器カゴ3の移動方向に並んで配設され、これらの各洗浄ノズル33の下面に噴射口部23が形成されている。
つまり、各洗浄ノズル33の下面には、食器2を収納した食器カゴ3が移動する移動領域(搬送領域)の上方に位置して下方に向って開口する長孔部(スリット)34が食器カゴ3の移動方向と直交する水平方向(図2では、左右方向)すなわち搬送手段21の幅方向に長手方向を有する細長略矩形状に形成されており、この長孔部34にて噴射口部23が構成されている。各長孔部34の長手方向寸法は、搬送手段21の幅寸法と略同じである。なお、各長孔部34の長手方向寸法は、食器カゴ3の移動方向と直交する水平方向寸法と略同じにしてもよい。
また、各洗浄ノズル33には配管36の枝管部36aの先端が接続され、この配管36の基端は洗浄水槽(タンク)37に接続され、この配管36の途中に洗浄水圧送手段であるポンプ38が接続されている。
なお、食器洗浄装置1は、食器カゴ3が移動する移動領域の下方に配設され移動中の食器カゴ3内の食器2に向けて下方から洗浄水を噴射する複数の補助ノズル(下ノズル)40を備えている。この各補助ノズル40は、食器2から除去された付着物(残飯、残汁等の残滓)が食器カゴ3の支持棒14等に引っ掛かった場合にその付着物を浮き上がらせて落下させるためのものである。
次に、上記食器洗浄装置1の作用等を説明する。
作業者は、例えば上下方向に積み重ねた洗浄対象物である複数の食器3を横にして収納した図4に示す状態の食器カゴ3を食器カゴ投入口(図示せず)から洗浄室31内に所定のタイミングで順次投入する。
この際、作業者は、食器カゴ3内の複数の食器2の食器重ね方向が食器カゴ3の移動方向と直交するように、搬送手段21の搬送面22上に置く。
そして、図5に示すように、洗浄ノズル33の噴射口部23からの食器重ね方向に沿ったカーテン状の洗浄水Wつまり食器カゴ3の移動方向と直交する水平方向寸法以上の幅寸法を有するカーテン状の洗浄水Wが、1つの食器カゴ3内のすべての食器2の側面部7に上方から当たると、他方側当接部17に当接した他方端の食器2以外の食器2は、例えばその開口部5が鉛直面に沿った鉛直姿勢のまま空間部20側に向って一斉に水平移動し、隣り合う食器2から離れる。
その結果、食器カゴ3内のすべての食器2に関して互いに隣り合う食器2間に洗浄用の間隙41が同時に生じ、これらの各間隙41に洗浄水Wの一部が入り込み、この入り込んだ洗浄水Wによって食器2の表面および裏面に付着した汚れである付着物(残飯、残汁等の残滓)が除去される。そのカーテン状の洗浄水Wによって生じる各間隙41の大きさは略等しく、洗浄水Wが入り込んで食器2の汚れを除去するのに十分な大きさである。間隙41がわずかな大きさであっても洗浄水Wが入り込めば浸漬効果によって食器2の汚れが除去される。
なお、すべての食器2に関して隣り合う食器2間に間隙41が生じるとあるが、ここでいう「すべて」には厳密な意味でのすべてのほか、略すべての意味が含まれる。すなわち例えば隣り合う食器2間に残飯等が付着しているために、洗浄用の間隙41が生じにくいことがある。この場合には、2番目以降の少なくともいずれかの洗浄ノズル33の噴射口部23からの洗浄水Wによってその隣り合う食器2間に間隙41が生じることとなる。
また、この洗浄作業の際に、図6に示すように、隣り合う食器2との間に間隙41を保持した状態で、食器カゴ3内のすべての食器2が、噴射口部23からのカーテン状の洗浄水Wから受ける力で、食器カゴ3の移動方向前側が下方に向う方向および食器カゴ3の移動方向後側が下方に向う方向の両方向に向って食器カゴ3に対して回転するため、食器全体に洗浄水Wが当たることとなる。
このようにして食器カゴ3の移動方向に並ぶ複数の洗浄ノズル33から噴射されるカーテン状の洗浄水Wによって洗浄作業が繰り返し順次行なわれる。
そして、このような食器洗浄装置1によれば、噴射口部23からの洗浄水Wが1つの食器カゴ3内のすべての食器2に当たると、これらすべての食器2に関して互いに隣り合う食器2間に間隙41が同時に生じ、これらの各間隙41に洗浄水Wが入り込んで食器2の汚れが除去される構成であるから、従来のように隣り合う食器間に洗浄に必要な間隙を1つずつ次々と生じさせるような構成に比べて、効率よく洗浄作業ができ、大量の食器2を比較的短時間で洗浄することが可能である。
しかも、この洗浄作業の際に食器カゴ3内の食器2が噴射口部23からの洗浄水Wから受ける力で食器カゴ3に対して回転するため、食器全体に洗浄水Wが当たることとなり、均一な洗浄が可能で、より一層効率よく洗浄作業ができる。
また、従来とは異なり互いに隣り合う食器2間に介在部材を介在させる必要がなく、例えば積み重ねた複数の食器2を食器カゴ3内に容易に収納できる。
さらに、洗浄ノズル33の噴射口部23は、食器カゴ3が移動する移動領域の上方に位置し食器カゴ3の移動方向と直交する水平方向に長手方向を有するスリットである長孔部34にて構成されているため、その長孔部34から噴射されるカーテン状の大量の洗浄水Wによって、複数の間隙41を同時に適切に生じさせることができるとともに、十分な浸漬効果の発揮により食器2の汚れを適切に除去できる。
なお、上記実施の形態では、食器カゴ3内で食器2が鉛直姿勢のまま移動して隣り合う食器2間に間隙41が生じる場合について説明したが、食器2の種類や食器カゴ3内に収納した際の食器2の状態等に応じて食器カゴ3内での食器2の姿勢が変わるため、例えば食器2の種類等によっては、開口部5が鉛直面に対して傾斜した傾斜姿勢から鉛直姿勢に変化して隣り合う食器2間に間隙41が生じる場合、傾斜姿勢のまま移動して食器2間に間隙41が生じる場合、鉛直姿勢から傾斜姿勢に変化して食器2間に間隙41が生じる場合、一方側傾斜姿勢から他方側傾斜姿勢に変化して食器2間に間隙41が生じる場合等がある。
また、上記実施の形態では、食器カゴ3の移動方向に並んで位置する複数の洗浄ノズル33が同一のもので、洗浄水Wによって生じる各間隙41の大きさが略等しい構成について説明したが、例えばスリット状の噴射口部23の長手方向において洗浄水Wの水量を増減させることにより、洗浄水Wによって生じる各間隙41の大きさが部分的に異なる構成でもよい。
すなわち例えば図1に示す複数の洗浄ノズル33のうちの少なくとも3つの洗浄ノズル33を、図7ないし図9に示す洗浄ノズル33とした構成でもよい。これら図7ないし図9に示す洗浄ノズル33の噴射口部23は、噴射する洗浄水Wの量が少ない第1噴射口部分23aと、この第1噴射口部分23aに比べて噴射する洗浄水Wの量が多い第2噴射口部分23bとを有している。つまり図7(b)等から明らかように、第2噴射口部分23bの幅寸法が第1噴射口部分23aの幅寸法より大きくなっている。
また、これら複数の第2噴射口部分23bは、食器カゴ3の移動方向正面視で食器重ね方向にずれて位置する。すなわち例えば図7に示す洗浄ノズル33の第2噴射口部分23bは食器カゴ3の移動方向正面視で噴射口部23の左端付近に位置し、図8に示す洗浄ノズル33の第2噴射口部分23bは食器カゴ3の移動方向正面視で噴射口部23の中央付近やや左側に位置し、図9に示す洗浄ノズル33の第2噴射口部分23bは食器カゴ3の移動方向正面視で噴射口部23の中央付近やや右側に位置する。
そして、これら図7ないし図9に示す洗浄ノズル33を用いた構成では、図7(a)等から明らかように、第2噴射口部分23bからの洗浄水Wによって生じる間隙41が第1噴射口部分23aからの洗浄水Wによって生じる間隙41よりも大きく、また大きめの間隙41の位置が食器カゴ3の移動方向正面視で食器重ね方向に異なるため、食器カゴ3の移動に応じて食器重ね方向に関して位置が順次ずれる大きめの間隙41には洗浄水Wが入り込みやすく、効率的かつ適切に洗浄作業ができる。
なお、スリット状の噴射口部23は、第1噴射口部分23aおよび第2噴射口部分23bの2種類の噴射口部分を有するものには限定されず、例えばそれぞれ幅寸法が異なる3種類以上の噴射口部分を有するものでもよく、また1つの噴射口部23に対して第2噴射口部分23bを1箇所に限るものではなく、第2噴射口部分23bを1つの噴射口部23の複数箇所に設けてもよい。
また、複数の第2噴射口部分23bが食器カゴ3の移動方向正面視で食器カゴ3内のすべての食器2に対応するように食器重ね方向にずれて位置する構成でもよい。つまり、食器カゴ3内のすべての食器2に関して、第2噴射口部分23bからの洗浄水Wで互いに隣り合う食器2間に大きめの間隙41が異なる時に生じる構成でもよい。
なお、例えば噴射口部23の形状を変えることなく、第2噴射口部分23bから噴射される洗浄水Wの水圧を第1噴射口部分23aから噴射される洗浄水Wの水圧よりも高くなるようにして、洗浄水Wによって生じる各間隙41の大きさが部分的に異なる構成とすることも可能である。
また、各実施の形態において、例えば食器カゴ3内の一方端の食器2の表面に向けて噴射口部から洗浄水を噴射してその一方端の食器2の表面を洗浄する補助ノズルを洗浄ノズル33とは異なる位置に設けてもよい。
さらに、食器洗浄装置1は、例えばバッチ式のもので、定位置に置かれた食器カゴ3に対して洗浄ノズル33を移動させることにより、スリット状の噴射口部23からの食器重ね方向に沿ったカーテン状の洗浄水Wを食器カゴ3内の複数の食器2に上方から当てることにより、互いに隣り合う食器2間に間隙41を生じさせ、この生じた間隙41に洗浄水Wを入り込ませて食器2の汚れを除去する構成等でもよい。
なお、洗浄対象物である食器2は、円形状の椀には限定されず、円形状の皿、トレイ等でもよく、また4角等の多角形状の椀、皿、トレイ等でもよい。
本発明の一実施の形態に係る食器洗浄装置の概略側面図である。 同上食器洗浄装置の概略正面図である。 食器カゴに複数の食器が収納された状態を示す斜視図である。 食器カゴに複数の食器が収納された状態を示す正面図である。 同上食器洗浄装置の食器洗浄状態を示す説明図である。 (a)〜(e)は洗浄作業時に食器が回転する様子を示す説明図である。 (a)は噴射口部からの洗浄水による食器洗浄状態を示す説明図で、(b)はその噴射口部の下面図である。 (a)は図6に続く食器洗浄状態を示す説明図で、(b)はその噴射口部の下面図である。 (a)は図7に続く食器洗浄状態を示す説明図で、(b)はその噴射口部の下面図である。
符号の説明
1 食器洗浄装置
2 食器
3 食器カゴ
21 搬送手段
23 噴射口部
23a 第1噴射口部分
23b 第2噴射口部分
34 長孔部
41 間隙
W 洗浄水

Claims (5)

  1. 互いに隣り合う食器のうちの一方の食器の表面と他方の食器の裏面とが介在部材を介さずに対向するように複数の食器が水平方向に重ねられて収納された食器カゴを、食器重ね方向に対して直交する移動方向に移動させる搬送手段と、
    食器カゴ内の食器に向けて洗浄水を噴射する噴射口部とを備え、
    前記噴射口部からの洗浄水が食器カゴ内のすべての食器に当たると、これらすべての食器に関して互いに隣り合う食器間に間隙が同時に生じ、これらの各間隙に洗浄水が入り込んで食器の汚れが除去される
    ことを特徴とする食器洗浄装置。
  2. 食器カゴ内の食器は、噴射口部からの洗浄水から受ける力で食器カゴに対して回転する
    ことを特徴とする請求項1記載の食器洗浄装置。
  3. 食器カゴの移動方向に並んで位置する複数の噴射口部を備え、
    前記噴射口部は、
    第1噴射口部分と、
    この第1噴射口部分に比べて噴射する洗浄水の量が多い第2噴射口部分とを有し、
    前記第2噴射口部分は、食器カゴの移動方向正面視で食器重ね方向にずれて位置する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の食器洗浄装置。
  4. 噴射口部は、食器カゴが移動する移動領域の上方に位置し、食器カゴの移動方向と直交する水平方向に長手方向を有する長孔部にて構成されている
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一記載の食器洗浄装置。
  5. 互いに隣り合う食器のうちの一方の食器の表面と他方の食器の裏面とが介在部材を介さずに対向するように複数の食器を食器カゴ内に水平方向に重ねて収納し、
    この収納した食器カゴ内の複数の食器に食器重ね方向に沿った洗浄水を当てることにより、互いに隣り合う食器間に間隙を生じさせ、
    この生じた間隙に洗浄水を入り込ませて食器の汚れを除去する
    ことを特徴とする食器洗浄方法。
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