JP2010063227A - スライドドア部の給電構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造を大型化・複雑化・高コスト化させずに、ステップ部下側のパネル上の砂利等の異物によるワイヤハーネスの傷付き等を簡単な構造で容易に防ぐ。
【解決手段】車両ボディ2のステップ部の下側に段付パネル5を設け、段付パネルの上側の水平壁6から下側の水平壁8の上方にかけてワイヤハーネス4を水平方向に折り返して配索し、ワイヤハーネスの一端側を上側の水平壁に固定し、ワイヤハーネスの他端側をスライドドア側に固定し、スライドドア3の開閉に伴うワイヤハーネスの伸縮動作で上側の水平壁上の異物11を下側の水平壁側に掻き落とし可能とした。少なくとも上側の水平壁6に異物排出用の溝部21を斜め下向きに設けた。溝部21を複数並列に配設した。溝部21を上側の垂直壁9から下側の水平壁8まで延長形成した。
【選択図】図5

Description

本発明は、例えば自動車の車両ボディ側にワイヤハーネスを略U字状に屈曲配索してスライドドアに常時給電を行うスライドドア部の給電構造に関するものである。
図6〜図7は、従来のスライドドア部の給電構造の一形態を示すものである(特許文献1参照)。
この給電構造は、自動車のスライドドア41の下部に、ケース43とフラットワイヤハーネス44とスライダ45とを備える給電装置40を水平に搭載し、フラットハーネス44の一方をスライダ45において断面円形のワイヤハーネス46に接続して車両ボディの昇降口のステップ部48の下側を経て車両ボディ42内(電源側)に配索し、フラットハーネス44の他方をケース43のハーネス固定部において断面円形のワイヤハーネス47に接続してスライドドア41側に配索し、スライドドア内の電装品や補機に接続したものである。
フラットハーネス44は矩形筒状のケース43内で略U字状に屈曲配索され、ケース43のレール部49にスライダ45がスライド自在に係合し、スライダ45にフラットハーネス44の一端が固定され、フラットハーネス44の他端はケース43のハーネス固定部に固定されている。
図7の如く、スライドドア41はロアアーム50で車両ボディ42側のガイドレール51にスライド自在に係合し、ガイドレール51は車両前側において車室側に湾曲し、図7のスライドドア41の全開時からスライドドア41を前方にスライド移動させるに伴って、全閉直前でロアアーム50がガイドレール51の湾曲部51aに沿って移動しつつ、スライドドア41が車室側に移動して閉止される。
スライドドア41の開閉動作でケース43がスライドドア41と一体に移動し、スライダ45がケース43に対して前後方向に相対的に移動して、フラットハーネス44がケース内をU字状からJ字状に伸長し、あるいはJ字状からU字状に縮長して、スライドドア41の開閉ストロークを吸収する。スライダ45からステップ部48の下側を経て車両ボディ42に向かうワイヤハーネス46は例えば複数本の電線を保護チューブで覆って構成される。
従来のスライドドア部の給電構造の他の形態(図示せず)として、特許文献2には、スライドドアの下部から車両ボディの昇降口のステップ部の下側にかけて、合成樹脂製の複数のリンク部材で成る屈曲自在なケーブルガイド(ハーネス外装部材)内に複数本の電線を挿通して構成されるワイヤハーネスを配索したことが記載されている。
図8は、従来のスライドドア部の給電構造のその他の形態を示すものである(特許文献3参照)。
この給電構造は、自動車のスライドドア(図示せず)のロアアーム60に可撓性のフラットハーネス61の一端を固定し、車両ボディのステップ部62の下側のパネルである縦断面略コの字状のロアガイドレール63の内側に、ロアアーム60の先端のローラ部64をスライド自在に係合させると共に、フラットハーネス61を略U字状に屈曲配索し、フラットハーネス61の他端をロアガイドレール63の長手方向中間部からステップ部62の下面に沿って車両ボディ側に配索したものである。
ロアガイドレール63の底壁63aにはフラットハーネス61よりも外側(スライドドア寄り)において異物排出用の孔部(図示せず)が設けられ、フラットハーネス61とロアガイドレール63の奥壁63bとの間には異物収容のための隙間65が設けられている。フラットハーネス61は外周を熱収縮チューブで覆われて帯状に構成されている。
特開2001−171443号公報(図9,図11) 特開2004−40862号公報(図1) 特開2000−245046号公報(図2)
しかしながら、上記従来の特許文献1,2の給電構造にあっては、車両ボディ42のステップ部48の下側のパネル上に砂利や埃等の異物が溜まった場合に、異物によってパネル上のワイヤハーネスが傷付いたり摩耗したりする等の破損の恐れがあった。特許文献3の給電装置にあっても、異物排出用の孔部が小さい場合に、異物排出効果を十分に得ることができず、上記同様の問題を生じる懸念があった。また、特許文献1の給電構造にあっては、ケース43を用いるために、構造が大型化・複雑化・高コスト化するという問題があり、特許文献2の給電構造にあっては、高価なケーブルガイドを用いるために、構造が高コスト化するという問題があった。
本発明は、上記した点に鑑み、構造を大型化・複雑化・高コスト化させることなく、ステップ部下側のパネル上の異物によるワイヤハーネスの破損を簡単な構造で容易に且つ確実に防ぐことのできるスライドドア部の給電構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係るスライドドア部の給電構造は、車両ボディのステップ部の下側に段付パネルを設け、該段付パネルの上側の水平壁から下側の水平壁の上方にかけてワイヤハーネスを水平方向に折り返して配索し、該ワイヤハーネスの一端側を該上側の水平壁に固定し、該ワイヤハーネスの他端側をスライドドア側に固定し、該スライドドアの開閉に伴う該ワイヤハーネスの伸縮動作で該上側の水平壁上の異物を該下側の水平壁側に掻き落とし可能としたことを特徴とする。
上記構成により、スライドドアの開閉に伴ってワイヤハーネスがU字状に縮長ないしJ字状に真直しつつ段付パネルの上側の水平壁上の砂利等の異物を下側の水平壁側に掻き落とす。これにより、スライドドアの繰り返しの開閉における上側の水平壁上でのワイヤハーネスの異物との干渉による傷付きや摩耗が防止される。また、上側の水平壁でワイヤハーネスの一端側に続く真直部分と屈曲部分が安定に支持されて、ワイヤハーネスの垂れ下がりが防止される。下側の水平壁とワイヤハーネスの他端側の部分との間には異物を落とす十分な隙間が設けられる。ワイヤハーネスは保護チューブとして周上の凹凸を有するコルゲートチューブを備えることが、掻き落とし性を高める上で好ましい。
請求項2に係るスライドドア部の給電構造は、請求項1記載のスライドドア部の給電構造において、前記ワイヤハーネスの一端側が、前記上側の水平壁から立ち上げられた上側の垂直壁にかけて固定され、該一端側に続くワイヤハーネスの真直部分が該上側の垂直壁に沿って配索されたことを特徴とする。
上記構成により、ワイヤハーネスの真直部分が上側の垂直壁に近接して、真直部分と上側の垂直壁との間への異物の入り込みを阻止する。ワイヤハーネスがU字状に縮長した際に、伸長方向の上側の垂直壁に沿って(垂直壁と水平壁との交差部分に)異物が乗った場合でも、ワイヤハーネスがJ字状に伸長する際にこの異物を掻き落とす。また、上側の垂直壁はワイヤハーネスを真直に案内するガイド壁として作用する。
請求項3に係るスライドドア部の給電構造は、請求項1又は2記載のスライドドア部の給電構造において、少なくとも前記上側の水平壁に異物排出用の溝部が斜め下向きに設けられたことを特徴とする。
上記構成により、上側の水平壁の上面に沿ってワイヤハーネスが伸縮して異物を押し出しつつ傾斜状の溝部内に落下させることで、異物の排出性が高まる。ワイヤハーネスが伸縮しない時でも、溝部内に侵入した異物は傾斜に沿って確実に排出される。また、溝部によって段付パネルの強度が高められる。
請求項4に係るスライドドア部の給電構造は、請求項3記載のスライドドア部の給電構造において、前記溝部が複数並列に配設されたことを特徴とする。
上記構成により、異物の排出性が高まると共に、段付パネルの強度がさらにアップする。
請求項5に係るスライドドア部の給電構造は、請求項3又は4記載のスライドドア部の給電構造において、前記溝部が前記上側の垂直壁から前記下側の水平壁まで延長形成されたことを特徴とする。
上記構成により、異物が上側の水平壁の傾斜状の溝部分から下側(中間)の垂直壁の水部分を経て下側の水平壁の溝部分までスムーズに落下し、下側の水平壁の溝部分から外部に落下する。ワイヤハーネスの伸縮時等において上側の垂直壁の溝部分に侵入した異物は直に上側の水平壁の傾斜状の溝部分から同様に他の溝部分を経て外部に落下する。下側の水平壁の溝部分は水平でもよいが下向き傾斜状であれば一層好ましい。
請求項1記載の発明によれば、スライドドアの開閉に伴うワイヤハーネスの伸縮動作で砂利等の異物が段付パネルから掻き落とされることで、スライドドアの繰り返し開閉におけるワイヤハーネスと異物との干渉によるワイヤハーネスの傷みや摩耗が防止され、ワイヤハーネスによるスライドドアへの常時給電の信頼性が向上する。また、ワイヤハーネスの摩耗等が防止されることで、ワイヤハーネスに既存のコルゲートチューブ等を使用して、コストを低く抑えることができる。また、ワイヤハーネスが段付パネルで垂れ下がりなく支持されることで、スライドドア閉時におけるワイヤハーネスの挟み込みが防止され、常時給電の信頼性が向上すると共に、ワイヤハーネスを支持するケースが不要となり、構造が省スペース化・コンパクト化・簡素化・低コスト化され、車両ボディの昇降口の低ステップ化(昇降の容易化)が可能となる。
請求項2記載の発明によれば、ワイヤハーネスの真直部分が上側の垂直壁に近接して配索されることで、ワイヤハーネスの真直部分と上側の垂直壁との間への異物の入り込みが防止され、異物によるワイヤハーネスの傷付き等が一層確実に防止される。また、上側の垂直壁がワイヤハーネスを真直に案内することで、ケースが不要となり、構造がコンパクト化・低コスト化等される。
請求項3記載の発明によれば、パネルの上側の水平壁上の異物を傾斜状の溝部に沿って迅速且つ確実に排出することができる。また、ワイヤハーネスと異物との接触時間が短縮されることで、ワイヤハーネスを傷付き等から一層確実に保護することができる。
請求項4記載の発明によれば、複数の溝部で異物の排出性を高めることができる。また、段付パネルの強度がアップすることで、段付パネルで支持するステップ部の強度を高めることができる。
請求項5記載の発明によれば、異物を上側の水平壁の傾斜状の溝部分から下側の水平壁の溝部分を経て外部にスムーズに落下させることができる。また、ワイヤハーネスの伸縮時に上側の垂直壁に沿って押し出された異物を上側の垂直壁の溝部分に沿ってスムーズに落下させることができる。また、段付パネルの強度を一層アップさせることができる。
図1〜図3は、本発明に係るスライドドア部の給電構造の一実施形態を示すものである。
この給電構造は、自動車1(図3)の車両ボディ2からスライドドア3にワイヤハーネス4で常時給電を行うものにおいて、車両ボディ2の昇降口のステップ部の下側のパネルを段付きに形成し、この段付パネル5の上にワイヤハーネス4をU字状(縮長時)ないしJ字状(伸長時)に屈曲配索し、ワイヤハーネス4の伸縮動作でパネル5上の異物(砂利11や埃等)を掻き落として除去可能としたものである。
図1,図2(図1のA−A断面図)の如く、段付パネル5は、上側の水平壁6と、水平壁6の先端から垂下した下側の垂直壁7と、垂直壁7に続く下側の水平壁8と、上側の水平壁6の基端から立ち上げられた上側の垂直壁9とを備え、上側の垂直壁9と下側の水平壁8とは車両ボディ2(図3)に一体又は別体に続いている。一体の場合は金属製の車両ボディ2と一体の段付パネル5であり、別体の場合は、合成樹脂で形成された段付パネル5であり、車両ボディ2に係止クリップ等で固定される。
上側の水平壁6と上側の垂直壁9との交差部10にワイヤハーネス4の一端が車両ボディ側(固定側)のハーネス固定部12に固定され、ワイヤハーネス4の他端はスライドドア3のロアアーム側(可動側)のハーネス固定部13に固定され、ロアアーム側のハーネス固定部13は下側の水平壁8の上方に常時非接触で浮いた(隙間hを存した)状態に配置されている。
ワイヤハーネス4の一端は車両ボディ側のハーネス固定部12を経て車両ボディ側のワイヤハーネス(図示せず)に続き、ワイヤハーネス4の他端はスライドドア側のハーネス固定部13を経てスライドドア側のワイヤハーネス(図示せず)に続いている。スライドドア3のロアアーム(従来例の図7参照)にハーネス固定部13が固定されている。ロアアームは車両ボディ側のガイドレール(従来例の図7参照)にスライド自在に係合している。
ワイヤハーネス4は、スライドドア3の閉時及び開時に車両ボディ側のハーネス固定部12から上側の水平壁6の上面と上側の垂直壁9の表面とに同時に沿って真直に延びる内側の真直部分4aと、スライドドア3の閉時に下側の水平壁8の上方で鎖線の如くスライドドア側のハーネス固定部13から下側の水平壁8と平行に真直に延びる外側の真直部分4bと、両真直部分4a,4bを連結する半円状の屈曲部4cとで、略U字ないしJ字状に構成される。
両真直部分4a,4bは水平方向に平行に位置し、内側の真直部分4aは常時上側の水平壁6の上面に接し、屈曲部4cは半分ないしそれ以上の長さの範囲で常時上側の水平壁6の上面に接し、外側の真直部分4bは上側及び下側の水平壁6,8に常時非接触で、下側の水平壁8の上方に対向して平行に位置する。内側の真直部分4aは上側の垂直壁6に接してそれ以上内側への屈曲が阻止され、常時真直に配索される。上側の垂直壁6はワイヤハーネス4を真直に案内するガイド板として作用する。
本例のワイヤハーネス4は複数本の絶縁被覆電線14(図2)と、複数本の電線14を覆う合成樹脂製のコルゲートチューブ15とで構成され、コルゲートチューブ15は周方向の凹溝と凸条(図示せず)とをチューブ長手方向に交互に配列した既存のもので、図2の如く縦断面長円形(平型)のものを断面縦長に配置して、水平方向の屈曲性を高めている。コルゲートチューブ15に代えて屈曲性の良好で且つ埃等の侵入しない他の保護チューブを用いることも可能である。コルゲートチューブ15は外周の凹溝と凸条で砂利等を効率良く掻き落とすのに適している。
図3において、矢印方向が車両前方であり、本例で車両左側のスライドドア3が実線の如く後方にスライドして開き、鎖線の如く前方にスライドして閉じる(実際には閉じ時にスライドドア3は車両内側に進入し、スライドドア3の外面と車両ボディ2の外面が同一面となる)。ワイヤハーネス4と固定側と可動側の各ハーネス固定部12,13とで成る給電装置16はステップパネル(ステップ部)の裏側(下側)に配置されている。
図1の如く、ワイヤハーネス4はスライドドア3(図3)の全閉時に鎖線の如く略U字状に縮長し、スライドドア3の全開時に実線の如く略J字状に伸長する。車両ボディ側のハーネス固定部12は常時定位置にあり、スライドドア側のハーネス固定部13がスライドドア3と一体に移動する。図3の如くスライドドア3は図7の従来例のようなガイドレールに沿って開時に車両ボディ2から外向きに離間するので、実際には図1の実線のスライドドア側のハーネス固定部13は鎖線のハーネス固定部13よりもスライドドア側(外側)に位置する。
なお、図1の例よりもスライドドア3の開閉ストロークが大きい場合は、スライドドア側のハーネス固定部13がさらに車両前方(図1で左側)に移動して、ワイヤハーネスが鎖線のU字状から逆J字状に屈曲(伸長)する。
図1のスライドドア3の開閉に伴うワイヤハーネス4の伸縮動作で、図2の如く、段付パネル5の上側の水平壁6の上面に乗った砂利11や埃等が下側の水平壁8やさらにその下側(外部)に掻き落とされて除去される。
例えば、図1の鎖線のスライドドア3の閉時(車両走行時)に上側の水平壁6上に砂利11が乗った場合に、車両停止時にスライドドア3を後方に開けるに伴って、ワイヤハーネス4の屈曲部4cの外周面4c1が水平壁6上の砂利11を後方に押し出しつつ外周面4c1に沿って下方に落下させる(掻き落とす)。落ちきれない砂利11は、スライドドア3を閉じるに伴って、ワイヤハーネス4の屈曲部4cの内周面で前方に押し出しつつ内周面に沿って下方に落下させる(掻き落とす)。
これにより、上側の水平壁6が砂利等のない状態に維持され、砂利等との干渉によるワイヤハーネス4の傷付きや摩耗等が防止され、常時給電の信頼性が向上する。下側の水平壁8にはワイヤハーネス4が何ら接触せず、また、砂利11の径よりも下側(中間)の垂直壁7の高さを高く設定することで、下側の水平壁8上の砂利等へのワイヤハーネス4の干渉が防止されている。砂利等は下側の水平壁8から車両の振動等で外部に落下する。
また、スライドドア3の一回程度の開閉動作で砂利等がスムーズに掻き落とされて、ワイヤハーネス4の保護チューブ15との干渉が防止されることで、外装部材としてコルゲートチューブ等の安価な保護チューブを用いることができ、給電構造が低コスト化される。さらに、図6の従来例のような合成樹脂製のケースを用いないことで、構造が省スペース化・コンパクト化・簡素化・軽量化・低コスト化される。構造が高さ方向に省スペース化されたことで、車両ボディ2(図3)のステップの高さを低く設定することが可能となる。
また、図1においてスライドドア3の全開時にワイヤハーネス4がほぼ全長に近い長さで上側の水平壁6で垂れ下がりなく支持され、スライドドア3の全閉時においてもワイヤハーネス4の内側の真直部4aと屈曲部4cとが上側の水平壁6で垂れ下がりなく支持されることで、ワイヤハーネス4の垂れ下がり部がスライドドア3と車両ボディ2との間に挟まれたりする不具合が防止される。また、段付パネル5が車両ボディ側(内側)からスライドドア側(外側)にかけて漸次広い開口を成すことで、外側の広い開口から作業者が手を段付パネル上に差し込んで段付パネル5へのワイヤハーネス4の組付等を作業性良く容易に行うことができる。
図4〜図5は、本発明に係るスライドドア部の給電構造の他の実施形態を示すものである。図1〜図2の実施形態と同様の構成部分には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。図3は図4〜図5の実施形態においても同様に適用される。
図4〜図5(図4のB−B断面図)の如く、この給電構造は、車両ボディの段付パネル5’に複数の傾斜状の溝部21を段付パネル長手方向に並列に配設したことを特徴とするものである。
図5の如く、各溝部21は上側の水平壁6において下向きに傾斜しており(傾斜面を符号21aで示す)、下側の水平壁8では特に傾斜させなくともよい。溝部21は上側の垂直壁9から上側の水平壁6を経て下側(中間)の垂直壁7と下側に水平壁8に続いている。各壁部6〜9は交差部10,17,18において滑らかに湾曲して続き、溝部21も各壁部6〜9に沿って交差部22〜24で滑らかに湾曲して続いている。
図4の如く、各溝部21は断面略半円状に形成されている。溝部21は金属製の段付パネル5’の成形時にプレス成形で容易に形成される。あるいは合成樹脂製の段付パネル5’の樹脂成形時に同時に形成される。図5の如く、各溝部21は、上側の水平壁6の溝部分21aと、下側(中間)の垂直壁7の溝部分21bと、下側の水平壁8の溝部分12cと、上側の垂直壁9の溝部分21dとで構成されている。
図4の例で、各溝部21は、車両ボディ側のハーネス固定部12の近傍と(溝部を符号211で示す)、鎖線のスライドドア3の閉じ時におけるワイヤハーネス4の各真直部分4a,4bの半分の長さの位置と(溝部を符号212で示す)、同じくワイヤハーネス4の屈曲部4cの手前の位置と(溝部を符号213で示す)、実線のスライドドア3(図3)の開き時におけるワイヤハーネス4の屈曲部4cの手前の位置(溝部を符号215で示す)、両屈曲部4cの中間の位置(溝部を符号214で示す)とに等ピッチで並列に配設されている。
図4の如くスライドドア3の開閉時にワイヤハーネス4が略U字ないし略J字状に屈曲しつつ伸縮するに伴って、図5の如く、段付パネル5’の上側の水平壁6上の砂利11等がワイヤハーネス4で押されて溝部21内に落下し、溝部21の傾斜面21aに沿って溝部21内を下向きに(下側の水平壁8側に)落下する。
例えば、図4で鎖線のスライドドア3の閉じ時(車両走行時)に段付パネル5’の上側の水平壁6上に乗った砂利11等が、実線のスライドドア3の開き時にJ字状に伸長したワイヤハーネス4の屈曲部4cの外周面4c1で押されて図5の如く溝部21内に進入し、溝部21の傾斜面21aに沿って下方に落下する。また、スライドドア3の閉じ時に砂利等が、U字状に縮長したワイヤハーネス4の屈曲部4cの内周面で押されて溝部21内に進入し、溝部21の傾斜面21aに沿って下方(外部)に落下する。
これにより、段付パネル5’の上側の水平壁6におけるワイヤハーネス4と砂利等との接触時間が短く抑えられ、ワイヤハーネス4の傷付きや摩耗等が一層確実に防止される。ワイヤハーネス4に接触することなく直接溝部21に進入した砂利11はそのまま傾斜面21aに沿って外部に落下する。上側の水平壁6から溝部21に進入する前に下側の水平壁8に落下する砂利等(図5)もある。
図4〜図5の実施形態によれば、図1〜図2の実施形態の上記効果に加えて、複数の溝部21で砂利等の排出が一層スムーズ且つ迅速確実に行われる。また、複数の溝部21で段付パネル5’が補強されて、車両ボディのステップ部の支持強度がアップする。
なお、上記各実施形態においては、車両ボディ側のハーネス固定部12を上側の水平壁6と上側の垂直壁9との交差部10に配置固定し、ハーネス固定部12に続く内側のハーネス真直部分4aを上側の垂直壁9に沿って(接して)配索して、上側の水平壁6上の砂利等(異物)の掻き落とし効率を高めたが、例えば上側の水平壁6がワイヤハーネス4の屈曲部4cの直径と同程度ないしそれ以上に幅広である場合には、屈曲部4cのドア側のハーネス固定部13寄りの部分を下側の水平壁8の上方に対向して配置させるべく(そうしないと掻き落とし効果が低下する)、ハーネス固定部12を上側の垂直壁9ではなく上側の水平壁6に配置し、内側のハーネス真直部分4aと上側の垂直壁9との間に隙間を設けてもよい。
また、上記図4の実施形態においては、溝部21を段付パネル5’の全幅(横断方向)に渡って形成したが、下向き傾斜状の溝部21は少なくとも上側の水平壁6に設けられていれば有効に作用する。また、図4の実施形態においては、溝部21を複数並列に配設して掻き落とし効率を高めたが、例えばワイヤハーネス4の伸縮長さが短い場合等においては、図4で右端から二番目の溝部214のみを設けたり、右端の溝部215と右端から二番目の溝部214とを設けることも有効である。図4の例においても、左端と左端から一番目と二番目の各溝部211〜213はワイヤハーネス4の伸縮範囲外のものであるので、砂利等の掻き落としよりも自然排出のために有効である。
また、上記各実施形態の構成は、自動車以外の車両等のスライドドア部の給電構造としても有効なものである。
本発明に係るスライドドア部の給電構造の一実施形態を示す要部斜視図である。 図1のA−A断面図である。 スライドドア部の給電構造の適用例を示す自動車内部の概略平面図である。 スライドドア部の給電構造の他の実施形態を示す要部斜視図である。 図4のB−B断面図である。 従来のスライドドア部の給電構造の一形態を示す斜視図である。 同じく従来のスライドドア部の給電構造を示す平面図である。 従来のスライドドア部の給電構造の他の形態を示す縦断面図である。
符号の説明
2 車両ボディ
3 スライドドア
4 ワイヤハーネス
4a 真直部分
5,5’ 段付パネル
6 上側の水平壁
8 下側の水平壁
9 上側の垂直壁
11 砂利(異物)
21 溝部

Claims (5)

  1. 車両ボディのステップ部の下側に段付パネルを設け、該段付パネルの上側の水平壁から下側の水平壁の上方にかけてワイヤハーネスを水平方向に折り返して配索し、該ワイヤハーネスの一端側を該上側の水平壁に固定し、該ワイヤハーネスの他端側をスライドドア側に固定し、該スライドドアの開閉に伴う該ワイヤハーネスの伸縮動作で該上側の水平壁上の異物を該下側の水平壁側に掻き落とし可能としたことを特徴とするスライドドア部の給電構造。
  2. 前記ワイヤハーネスの一端側が、前記上側の水平壁から立ち上げられた上側の垂直壁にかけて固定され、該一端側に続くワイヤハーネスの真直部分が該上側の垂直壁に沿って配索されたことを特徴とする請求項1記載のスライドドア部の給電構造。
  3. 少なくとも前記上側の水平壁に異物排出用の溝部が斜め下向きに設けられたことを特徴とする請求項1又は2記載のスライドドア部の給電構造。
  4. 前記溝部が複数並列に配設されたことを特徴とする請求項3記載のスライドドア部の給電構造。
  5. 前記溝部が前記上側の垂直壁から前記下側の水平壁まで延長形成されたことを特徴とする請求項3又は4記載のスライドドア部の給電構造。
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