JP2010062090A - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Abstract

【課題】誘導加熱コイルの冷却を適切におこなうことを可能にして無駄な冷却風を削減し、送風機の負荷を低減し、且つ、動作音を静かにする誘導加熱調理器を提供する。
【解決手段】誘導加熱調理器100には、略同心円状にA誘導加熱コイル12a、B誘導加熱コイル12b、およびC誘導加熱コイル12cが3重に設置され、それぞれの下方に、A誘導加熱コイル12aに向けて空気を吹き出すチャンバ吹出口15aを具備する吹出口Aチャンバ風路17a、B誘導加熱コイル12bに向けて空気を吹き出すチャンバ吹出口15bおよびチャンバ小吹出口16bを具備するBチャンバ風路17b、およびC誘導加熱コイル12cに向けて空気を吹き出すチャンバ吹出口15cおよびチャンバ小吹出口16cを具備するCチャンバ風路17cが配置されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、特に、高出力化された誘導加熱調理器に関するものである。
従来から、誘導加熱調理器は、誘導加熱コイルに高周波電流を流すことによって生じる高周波磁束で過電流を誘起し、それによって発生するジュール熱で被加熱物を加熱するようになっている。近年、この被加熱物は多様化しており、鉄鍋だけでなく、非磁性ステンレス鍋や銅鍋、アルミ鍋等が存在する。それに伴い、誘導加熱調理器は、被加熱物の種類に応じた加熱調理を実現するために高出力化が求められる。
高出力化に伴い、誘導加熱コイルの駆動周波数が高くなり表皮効果によって実効抵抗が高くなると共に、電流値を大きくするため誘導加熱コイルの自己発熱は大きくなる。これに対応して、誘導加熱コイルの冷却に高い冷却能力が要求されるため、冷却風量が増し送風機の負荷が高まり、送風機騒音が増大して誘導加熱調理器の動作騒音が大きくなる傾向にある。
そこで、誘導加熱コイルを効率的に冷却するようにした誘導加熱調理器が種々提案されている。そのようなものとして、誘導加熱コイルの下方に位置するダクト(チャンバに同じ)の上面に複数の開口を設けて、その複数の開口から冷却空気を吹きだすと共に、誘導加熱コイルの径方向に隙間を設けて配置し、誘導加熱コイルの下面を冷却する気流の形成を行うことによって、誘導加熱コイルを効率よく冷却する構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−213913号公報(第13頁、第4図)
しかしながら、前述した特許文献1に記載された誘導加熱調理器では、ファン装置が送風する空気が流入するチャンバが一つの空間で形成されているため、誘導加熱コイルの下面へ気流を吹き付ける際、流入口の流速や流入口と開口の位置関係によって吹き出し方が異なり、成り行きにまかせて冷却空気が吹き出されている。このため、誘導加熱コイルの任意の部位に必要とされる適切な冷却ができないという問題があった。
また、適切な冷却ができないことから、すべての部位の温度を所定の温度以下に冷却しようとすると過度に冷却される部分ができてしまい、必要以上に多くの冷却風が送風されることとなる。このため、無駄に送風機の負荷が高まり、送風機騒音が増大するという問題があった。
本発明は、以上のような問題を解決するためになされたもので、誘導加熱コイルの冷却を適切に行い、無駄な冷却風を減らして省エネを図ると共に、送風機の負荷を軽減し、送風機騒音を低くして誘導加熱調理器の動作音を静かにし、簡易な構造で低コスト・コンパクトな誘導加熱調理器を提供するものである。
本発明に係る誘導加熱調理器は、上記のような課題を解決するものであって、筐体と、
該筐体の上面に形成され、被加熱物が載置されるトッププレートと、
該トッププレートの下側に多重配置された複数の誘導加熱コイルと、
該複数の誘導加熱コイルのそれぞれの下方に配置され、上方に位置する前記誘導加熱コイルに向けて空気を吹き出す吹出口を具備する1または2以上のチャンバ風路と、
該チャンバ風路に前記筐体の外部の空気を送り込む送風機と、
を有する。
したがって、それぞれの誘導加熱コイル毎に、またはそれぞれの誘導加熱コイルの部位毎に、冷却を担うチャンバ風路が配置されているから、当該チャンバ風路の冷却能力は、これが対象とする冷却領域の必要冷却量に応じて調整・設定される。したがって、誘導加熱コイル毎または誘導加熱コイルの部位毎に、適切な冷却が可能となり、送風機の負荷が軽減され、省エネ効果を奏すると共に、送風機騒音を低減して誘導加熱調理器の動作音を低騒音化する効果が得られる。
[実施の形態1]
図1〜図6は、本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器を模式的に説明するものであって、図1は全体を示す斜視図、図2は一部(トッププレート)を取り外した状態を示す斜視図、図3は全体の側面視の断面図、図4は一部(主風路およびチャンバ)を示す斜視図、図5は一部(主風路およびチャンバ)を示す平面図、図6は一部(チャンバ)の平面視の断面図である。なお、各断面図は構成部材を模式的に表しているため、形状や大きさ(相対大きさ、縦横比率)は図示する形態に限定するものではない。また、各図における同じ部分または相当する部分には同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
図1において、誘導加熱調理器100の本体1の上面には被加熱物(図示せず)を載置するためのトッププレート2が配置されている。本体1の前面(図1において左側)には給気口3が設けられ、冷却風の給気に用いられ、トッププレート2の背面寄り(図1において右側)に排気口4が設けられ、冷却風の排気に用いられる。
(送風経路)
図2において、本体1(筐体に同じ)の給気口3と連通する空間に送風機5が配置されている。送風機5の吹出側は主風路7に接続されている。主風路7はチャンバ8に接続されている。
チャンバ8の上面には複数のチャンバ吹出口15が設けられている。チャンバ8の上部には、コイル支持台10に支持された誘導加熱コイル12が配置されている。
本体1には本体1の内部を二分割する仕切板6が設けられている。すなわち、給気口3と送風機5とが配置された吸込側の空間と、チャンバ吹出口15と排気口4とが設けられた吹出側の空間とが分離されているから、チャンバ吹出口15から吹き出された空気が再び送風機5に吸込まれることはない。
(コイル支持部)
チャンバ8の上方には、コイル支持台10が配置されている。コイル支持台10は中心から概放射状にコイル支持部11が設けられている。コイル支持部11には、略同心円上に中心より、A誘導加熱コイル12a、B誘導加熱コイル12b、C誘導加熱コイル12cが配置されている(以下、まとめてまたはそれぞれを「誘導加熱コイル12」と称する場合がある)。
コイル支持部11には誘導加熱コイル12から発生する磁力線をトッププレート2の上方の被加熱物に集中させるための手段(図示しない)が備えられている。磁力線を集中させる手段として、たとえば、フェライト等が用いられる。
(誘導加熱コイル)
本体1には、A誘導加熱コイル12a、B誘導加熱コイル12b、C誘導加熱コイル12cを駆動する回路や送風機5を制御する回路の基板を内蔵した回路基板ユニット9が配置されている。
実施の形態1においては、送風機5から送風される冷却風は、主風路7からチャンバ8へ供給されているが、送風経路はこれに限るものではなく、送風機5から回路基板ユニット9を通過した後、適切な経路を経てチャンバ8に送風される場合や、送風機5から回路基板ユニット9とチャンバ8へ分岐されて送風される場合や、主風路7の内部に回路基板ユニット9を内蔵して、主風路7自体が回路基板ユニット9の冷却機能を兼ねる場合など多くの経路が考えられる。
何れにおいても、経路を問わず、チャンバ8に冷却風(冷却対象となる誘導加熱コイル12等の温度より低い空気)が供給されていれば同等の機能が実現されるものである。
同様に、給気口3や排気口4の設置形態も実施形態1に例示するものに限するものではなく、本体1の内部の風路構成や、誘導加熱調理器100の設置条件を含め適切なレイアウトとすることにより、本体1の任意の面・位置に設定してもよい。
実施の形態1においては、コイル支持台10と誘導加熱コイル12とからなる誘導加熱コイルユニットは本体1に一つしか内蔵されていないが、複数個の誘導加熱コイルユニットを備えてもよい。また、誘導加熱コイルユニット以外のラジエントヒータやグリル等の他の調理機器を内蔵していてもよい。
(チャンバ風路)
図3において、誘導加熱調理器100のチャンバ8は、A誘導加熱コイル12a、B誘導加熱コイル12b、C誘導加熱コイル12cの各誘導加熱の冷却に対応するよう、円筒と周状の3重のチャンバ風路17より構成されている。
すなわち、中心部には主にA誘導加熱コイル12aを冷却するための円筒形状のAチャンバ風路17aが設けられ、Aチャンバ風路17aの外側には主にB誘導加熱コイル12bを冷却するための略円環状(周状)のBチャンバ風路17bが設けられている。さらに、Bチャンバ風路17bの外側には主にC誘導加熱コイル12cを冷却するための略円環状(周状)のCチャンバ風路17cが配置されている(これらをまとめてまたはそれぞれを「チャンバ風路17」と称する場合がある)。
Aチャンバ風路17aとBチャンバ風路17bとを分割する壁面、Bチャンバ風路17bとCチャンバ風路17cとを分割する壁面は、それぞれ上面から見て概ね、A誘導加熱コイル12aとB誘導加熱コイル12bとの間、B誘導加熱コイル12bとC誘導加熱コイル12cとの間に設けられている。
実施の形態1においては、複数のチャンバ風路17が一体のチャンバ8を仕切って形成されているが、本発明はこれに限定するものではなく、一部またはそれぞれを個別のチャンバ風路17として独立して設けてもよい。
(チャンバ風路流入口)
主風路7からチャンバ8に空気を流入するため、Aチャンバ風路17aの底面で、直下に主風路7が位置する範囲にAチャンバ風路流入口20aが、Bチャンバ風路17bの底面で、直下に主風路7が位置する範囲にBチャンバ風路流入口20bが、Cチャンバ風路17cの底面で、直下に主風路7が位置する範囲にCチャンバ風路流入口20cが、それぞれ形成されている。チャンバ風路流入口20のそれぞれの流入口の面積は、各チャンバ風路17に必要な冷却能力が得られる風量が供給されるよう設定されている。
(チャンバ吹出口)
主風路7はチャンバ8の下方に位置する範囲が、チャンバ8に空気の漏れがないよう接合されている。前記のように、チャンバ8は内部で径方向にAチャンバ風路17a、Bチャンバ風路17b、Cチャンバ風路17cに3重に分割されている。
そして、Aチャンバ風路17aの上面には複数のチャンバ吹出口15aが形成されている。また、Bチャンバ風路17bの上面で、主風路7の直上範囲には複数のチャンバ小吹出口16bが形成され、これを除く略C字状範囲には複数のチャンバ吹出口15bが形成されている。そして、同様に、Cチャンバ風路17cの上面で、主風路7の直上範囲には複数のチャンバ小吹出口16cが形成され、これを除く略C字状範囲には複数のチャンバ吹出口15cが形成されている。
なお、以下の説明において、共通の内容については部材名称を形容する「A、B、C」および符号の添え字「a、b、c」の記載を省略する場合がある。
また、実施の形態1において、誘導加熱コイル12の下方に冷却風を吹き付けるように、チャンバ8の上面にチャンバ吹出口15等の冷却風の吹出口が設けられているが、コイル支持部11の下方に吹出口を設けて、コイル支持部11に冷却風を吹き付け、磁力線を上方に集中させる手段であるフェライト等を冷却してもよい。
なお、チャンバ吹出口15およびチャンバ小吹出口16の数、分布、密度は各チャンバ風路17により異なり、各チャンバ風路17が冷却を対応する誘導加熱コイル12の発熱を冷却するのに適切な数、分布、密度に設定されている。
また、同一チャンバ風路17においても誘導加熱コイル12の各部位に適した冷却能力となるよう吹出口の配置形態を変更している。実施の形態1においては、単純に大小の2種類の大きさの略円形吹出口としているが、各吹出口の形状や大きさは冷却能力が適切となるよう設定すれば良くこれに限るものではない。
(動作)
次に誘導加熱調理器の動作について説明する。このように構成された誘導加熱調理器100においては、回路基板ユニット9内の回路が動作することにより、A誘導加熱コイル12a、B誘導加熱コイル12b、C誘導加熱コイル12cの何れかが選択的に駆動され電流が流れる。電流が流れることにより、当該誘導加熱コイル12から磁力線が発生し、トッププレート2上に載置される被加熱物(図示せず)に渦電流が生じ、被加熱物自体が発熱し加熱調理が行われる。
また、誘導加熱コイル12に流れる電流により、誘導加熱コイル12も自己発熱し温度が上昇する。温度上昇の程度は、A誘導加熱コイル12a、B誘導加熱コイル12b、C誘導加熱コイル12cそれぞれの駆動条件による発熱量や、誘導加熱コイル12自体の表面積や周囲の放熱条件等による放熱量によって異なる。誘導加熱コイル12の機能を維持するには所定の温度内に温度上昇を抑える必要がある。
このため、各誘導加熱コイル12に設けられた温度センサー(図示せず)の情報が入力される回路基板ユニット9内の回路によって、送風機5を制御するようになっている。したがって、送風機5が動作すると給気口3より本体1に外部の空気が取込まれる。取込まれた空気は送風機5を経て主風路7へ送風される。主風路7に送風された空気は、チャンバ8の底面に設けられたAチャンバ風路流入口20aからAチャンバ風路17aに、Bチャンバ風路流入口20bからBチャンバ風路17bに、Cチャンバ風路流入口20cからCチャンバ風路17cにそれぞれ設定された所定の風量が流入する。
チャンバ風路流入口20のそれぞれの流入口の面積は、各チャンバ風路17が冷却を担う誘導加熱コイル12の冷却に必要な風量が流入するように設定されている。
例えば、Aチャンバ風路流入口20aの面積は、A誘導加熱コイル12aの発熱量と、Aチャンバ吹出口15aの冷却能力(風量・圧力損失等)と、Aチャンバ風路17a内部の圧力損失等と、送風機5の送風能力と、さらに、Bチャンバ風路17bおよびCチャンバ風路17cの風量・圧力損失のバランスと、によって設定される。
このように、チャンバ風路流入口20のそれぞれの開口面積の変更により、各チャンバ風路17への流入量が変更され、各チャンバ風路17の風路冷却能力の調整を容易に行うことができる。
チャンバ風路17に流入した空気はチャンバ吹出口15およびチャンバ小吹出口16より吹き出され、誘導加熱コイル12の底面に衝突して誘導加熱コイル12の熱を奪い、これを冷却する。
このように、各誘導加熱コイル12のそれぞれを冷却する個別のチャンバ風路17を備えることから、各誘導加熱コイル12の必要冷却量に応じた適切な冷却能力を個別に容易に設定することができる。よって、各チャンバ風路17には各誘導加熱コイル12の冷却に必要十分な最少の風量のみを送風すれば、適切に冷却することができるから、不必要に多量の冷却風を送風して過度に冷却する無駄が無くなる。よって、送風量を減らすことができ、送風機5の負荷が軽減されて省エネ効果を奏すると共に、送風機騒音が低下し、誘導加熱調理器100の動作騒音は低減される。
また、Bチャンバ風路流入口20bの直上にはBチャンバ小吹出口16bが、Cチャンバ風路流入口20cの直上にはCチャンバ小吹出口16cが、それぞれ形成され、他の範囲に配置されたチャンバ吹出口15よりも小さい吹出口にしているから、チャンバ風路流入口20の直上の圧力が高い範囲でも、誘導加熱コイル12の冷却部位に適した冷却能力の吹出口となるよう形状寸法が設定されている。
このように、圧力の高いチャンバ風路流入口20の直上のチャンバ小吹出口16においても、吹出口の寸法調整によって、無駄な吹き出し風量が抑えられ、送風機5の負荷が軽減されて省エネ効果を奏すると共に、送風機騒音を低減し、誘導加熱調理器の動作は低騒音となっている。
なお、誘導加熱コイル12を冷却した後、受熱により温度が高くなった空気は排気口4より本体1の外に排気される。
また、回路基板ユニット9にて、誘導加熱コイル12を冷却する制御がおこなわれているにもかかわらず、誘導加熱コイル12の温度が所定の温度以上になった場合は、誘導加熱コイル12の駆動を停止する制御がおこなわれるから、誘導加熱コイル12の発熱も停止し、過剰な温度上昇が防止されている。
(作用・効果)
(i)以上の構成を有する誘導加熱調理器100は、多重に配置された複数の誘導加熱コイル12を有するものであって、誘導加熱コイル12のそれぞれに対応したチャンバ風路17を設け、それぞれの誘導加熱コイル12の冷却を主に担うチャンバ風路17を形成している。したがって、各誘導加熱コイル12の発熱量等からなる必要冷却量に応じた冷却を、その冷却を担うチャンバ風路17の冷却能力の設定によって容易に行うことができる。
(ii)また、誘導加熱コイル12が適切に冷却され、一部の誘導加熱コイル12が過度に冷却される等の無駄な冷却風の送風がなくなるから、送風機5の負荷が軽減されて省エネ効果を奏すると共に、送風機5の騒音が低下し、動作騒音の低い誘導加熱調理器100が得られる。
(iii)また、Aチャンバ風路流入口20a、Bチャンバ風路流入口20b、Cチャンバ風路流入口20cの面積の調整により各チャンバ風路17へ流入する冷却風量を設定することができ、各チャンバ風路17の冷却能力を容易に調整することができると共に、風量調整のための部品が不要となり簡素な構成で製造コストが安価になる。
(iv)また、Bチャンバ風路流入口20bおよびCチャンバ風路流入口20cの直上範囲に位置するBチャンバ小吹出口16bおよびCチャンバ小吹出口16cは、チャンバ吹出口15よりも小さい吹出口になっている。したがって、チャンバ風路流入口20の上部の圧力が高い範囲においても、チャンバ小吹出口16に必要とされる適切な冷却能力となるよう風量は調整・設定されるから、送風機5の負荷が軽減されて省エネ効果を奏すると共に、送風機騒音を低下し、動作騒音の低い誘導加熱調理器100が得られる。
(v)さらに、誘導加熱コイル12の温度が所定の温度まで冷却されない場合は、誘導加熱コイル12の駆動を停止する制御がおこなわれ、誘導加熱コイル12の発熱も停止することから、使用における利便性が向上し、機器の信頼性が向上する。
なお、誘導加熱調理器100のチャンバ8は、A誘導加熱コイル12a、B誘導加熱コイル12b、C誘導加熱コイル12cの各誘導加熱の冷却に対応するよう、円筒と周状の3重のチャンバ風路17より構成されているが、本発明はこれに限定するものではない。例えば、例えば、チャンバ風路のそれぞれを略円環状にして、それぞれの中心が一致しない(同心でない)ように配置してもよく、また、一方のチャンバ風路を略円形にして他方のチャンバ風路を楕略円形にしてもよく、さらに、何れのチャンバ風路についても、その側縁の全体形状または一部形状が、平面視において略円状、略楕円状、略洋梨状、略扇状、略円環の一部、若しくは略多角形状(おむすび状や台形状を含み、その角部や隅部に曲線(略円弧)を有する等)の全部または一部にしてもよい。
[実施の形態2]
図7〜図12は、本発明の実施の形態2に係る誘導加熱調理器を模式的に説明するものであって、図7は全体を示す斜視図、図8は一部(トッププレート)を取り外した状態を示す斜視図、図9は全体の側面視の断面図、図10は一部(主風路およびチャンバ)を示す斜視図、図11は一部(主風路およびチャンバ)を示す平面図、図12は一部(チャンバ)の平面視の断面図である。なお、各断面図は構成部材を模式的に表しているため、形状や大きさ(相対大きさ、縦横比率)は図示する形態に限定するものではない。
また、実施の形態1と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、一部の説明を省略する。また、同様の内容を説明する際には、部材名称を形容する「A、B、C、D、E」および符号の添え字「a、b、c、e、d」の記載を省略する場合がある。
図7において、誘導加熱調理器200の本体1の上面には被加熱物(図示せず)を載置するためのトッププレート2が配置される。本体1の上面のトッププレート2の背面寄りに排気口4が設けられ、冷却風の排気に用いられる。本体1の前面には給気口3が設けられ、冷却風の給気に用いられる。
本体1の給気口3と連通する空間に送風機5が配置されている。送風機5の吹出側は主風路7に接続されている。主風路7は複数の個別風路23に接続されて、それぞれの個別風路23はチャンバ風路17に接続されている。そして、チャンバ風路17の上面には複数のスリット状ノズル40の吹出口が設けられている(これについては別途詳細に説明する)。
(誘導加熱コイル)
チャンバ8の上方には、コイル支持台10が配置されている。コイル支持台10は中心から略放射状にコイル支持部11が設けられている。
コイル支持部11には、略同心円上に中心より、A誘導加熱コイル12a、B誘導加熱コイル12b、C誘導加熱コイル12cが、径方向の少なくとも一部に隙間を設けて3重に配置されている。コイル支持部11には誘導加熱コイル12から発生する磁力線をトッププレート2上方の被加熱物に集中させるための手段(図示しない)を備える。磁力線を集中させる手段としては、たとえば、フェライト等が用いられる。
本体1には仕切板6が設けられており、給気口3と送風機5とが配置された吸込側の空間と、スリット状ノズル40の複数の吹出口が設けられた空間とを分離しており、スリット状ノズル40から吹き出された空気が再び送風機5に吸込まれることはない。
本体1には、A誘導加熱コイル12a、B誘導加熱コイル12b、C誘導加熱コイル12cを駆動する回路や送風機5を制御する回路の基板を内蔵した回路基板ユニット9が配置されている。
誘導加熱調理器200においては、送風機5から送風される冷却風は主風路7から個別風路23へ供給されているが、送風経路はこれに限るものではなく、送風機5から回路基板ユニット9を通過した後、適切な風路を経て個別風路23に送風される場合や、送風機5から回路基板ユニット9と回路基板23へ分岐風路を経て送風される場合や、主風路7内部に回路基板を内蔵した、主風路7自体が回路基板ユニットの機能を兼ねる場合など、多様な経路が存在する。要は、経路を問わず、個別風路23に冷却風(冷却対象となる誘導加熱コイル12の温度より低い空気)が供給されていれば同等の機能は実現される。
同様に、給気口3および排気口4の位置も、内部の風路構成や誘導加熱調理器への設置条件を含め適切なレイアウトとすることにより任意の面・位置に設定してもよく、実施の形態2に示す配置に限るものではない。
また、実施の形態2においては、コイル支持台10と誘導加熱コイル12とからなる誘導加熱コイルユニットは、本体1に一つしか内蔵されていないが、複数個の誘導加熱コイルユニットを備えてもよい。また、誘導加熱コイルユニット以外のラジエントヒータやグリル等の他の調理機器を内蔵していてもよい。
(チャンバ風路)
誘導加熱調理器200のチャンバ8は、主にA誘導加熱コイル12aを冷却するための風流れを形成する円筒形状のAチャンバ風路17aと、Aチャンバ風路17aを包囲する略円環状で、主にB誘導加熱コイル12bを冷却するための風流れを形成するBチャンバ風路17bと、Bチャンバ風路17bを包囲する3重の略円環状で、主にC誘導加熱コイル12cを冷却するための風流れを形成するCチャンバ風路17cおよびDチャンバ風路17dおよびEチャンバ風路17eとに、略同心円状に5重に仕切られている。
なお、B誘導加熱コイル12bとC誘導加熱コイル12cは略同心円上に配置され、径方向の少なくとも一部に隙間を設けて配置されている。
(個別風路)
主風路7に接続される個別風路23は、Aチャンバ風路17a(A誘導加熱コイル12aを冷却する)に空気を供給するためのA個別風路23aと、Bチャンバ風路17b(B誘導加熱コイル12bを冷却する)に空気を供給するためのB個別風路23bと、Cチャンバ風路17c(C誘導加熱コイル12cの内周範囲を冷却する)に空気を供給するためのC個別風路23cと、Dチャンバ風路17d(C誘導加熱コイル12cの中央範囲を冷却する)に空気を供給するためのD個別風路23dと、Eチャンバ風路17e(C誘導加熱コイル12cの外周範囲を冷却する)に空気を供給するためのE個別風路23eと、から形成されている(それぞれをまとめてまたはそれぞれを「個別風路23」と称している)。
(流入口)
そして、主風路7との接続部およびチャンバ風路17との接続部には、A個別風路23aではA個別風路流入口32aおよびAチャンバ風路流入口20aが、B個別風路23bではB個別風路流入口32bおよびBチャンバ風路流入口20bが、C個別風路23cではC個別風路流入口32cおよびCチャンバ風路流入口20cが、D個別風路23dではD個別風路流入口32dおよびDチャンバ風路流入口20dが、E個別風路23eではE個別風路流入口32eおよびEチャンバ風路流入口20eが、それぞれ形成されている。
このとき、チャンバ風路流入口20のそれぞれは、各チャンバ風路17に対応して圧力損失の少ない形状になっている。
(ダンパー)
また、個別風路23のそれぞれには、ダンパー37が設置され、ダンパー37の開閉により個別風路23の通風の有無を制御することができる。
すなわち、A個別風路23aにはAダンパー37aが設けられ、Aダンパー37aの開閉によりA個別風路23a(Aチャンバ風路17aに同じ)の通風の有無を制御することができる。同様に、B個別風路23bにはBダンパー37bが、C個別風路23cにはCダンパー37cが、D個別風路23dにはDダンパー37dが、E個別風路23eにはEダンパー37eが、それぞれ設けられている。
ここで、個別風路23のそれぞれに供給される風量は、個別風路流入口32の面積により設定される。実施の形態2においては、個別風路23の風路断面積と個別風路流入口32の開口面積とが同一であるが、本発明はこれに限るものではなく、各個別風路23の設定風量(各チャンバ風路17の設定風量に同じ)に応じて、個別風路流入口32の開口面積を調整すればよい。たとえば、流入口にオリフィス等を設けて個別風路23の風路断面積と個別風路流入口32の開口面積とを相違させてもよい。
また、実施の形態2においては、個別風路23は共通の風路を仕切って形成され、一体化した構成であるが、本発明はこれに限るものではなく、一部またはそれぞれを独立した個別風路23として構成してもいい。
(吹出口)
Aチャンバ風路17aの天面には同心円上に、1個の略円形大ノズル45aと、一対の略円形中ノズル46aと、1個の略円形小ノズル47aと、が等角配置されている。すなわち、Aチャンバ風路流入口20aから最も遠い位置には略円形大ノズル45aが、Aチャンバ風路流入口20aの直上には略円形小ノズル47aが、両者の中間に略円形中ノズル46aが、それぞれ配置されているから、A誘導加熱コイル12aは主にかかる4個の円形ノズルによって冷却されることになる。
なお、かかる4個の円形ノズルは、略円形または楕略円形の開口部を有し、略円形または略楕円形のスプレーパターンを有するものであるから、厳密に略円形であることに限定するものではない。
また、Bチャンバ風路17bの天面には同心円上に、1個のスリット状大ノズル42bと、一対のスリット状中ノズル43bと、1個のスリット状小ノズル44bと、が等角配置されている。すなわち、Bチャンバ風路流入口20bから最も遠い位置にはスリット状大ノズル42bが、Bチャンバ風路流入口20bの直上にはスリット状小ノズル44bが、両者の中間にスリット状中ノズル43bが、それぞれ配置されているから、B誘導加熱コイル12bは主にかかる4個のスリット状ノズルによって冷却されることになる。
なお、かかる4個のスリット状ノズルは、円弧状または直線状の細幅開口部(スリット)を有し、円弧状または矩形状の細幅スプレーパターンを有するものであるが、厳密にこれに限定するものではない。
さらに、Cチャンバ風路17cの天面には、それぞれ3個のスリット状ノズルからなるノズル群が、同心円上に4群(合計12個のスリット状ノズル)が配置されている。
すなわち、Cチャンバ風路流入口20cから最も遠い位置には所定の間隔を設けて3個のスリット状大ノズル42cが配置され、Cチャンバ風路流入口20cの直上およびその近傍には所定の間隔を設けて3個のスリット状小ノズル44cが配置され、両者の中間には所定の間隔を設けて対向配置された3個づつのスリット状中ノズル43c、がそれぞれ配置されている。このとき、各スリット状ノズル同士の間隔に比較して、ノズル群同士の間隔は広くなっているが、本発明は図示する形態に限定するものではない。
同様に、Dチャンバ風路17dには、4つのノズル群に分かれて、3個のスリット状大ノズル42dと、3個づつのスリット状中ノズル43dと、3個のスリット状小ノズル44dとが、合計12箇所に配置されている。
さらに、同様に、Eチャンバ風路17eには、4つのノズル群に分かれて、3個のスリット状大ノズル42eと、3個づつのスリット状中ノズル43eと、3個のスリット状小ノズル44eとが、合計12箇所に配置されている。
したがって、C誘導加熱コイル12bは最大冷却時には、主にかかる12個づつ3重に配置された合計36個のスリット状ノズルによって冷却されることになる。
以上のように、チャンバ風路17毎に吹出口の形態(円形ノズルまたはスリット状ノズル、大きさ、数量、間隔(分布))が異なり、各チャンバ風路17が冷却を担う誘導加熱コイル12の必要冷却量に応じた冷却能力が得られるよう設定されている。
また、同一チャンバ風路17の吹出口においても、チャンバ風路流入口20の近傍には略円形小ノズル47aやスリット状小ノズル44が配置され、一方、チャンバ風路流入口20から遠い位置には略円形大ノズル45aやスリット状大ノズル42が配置され、その中間には略円形中ノズル46aやスリット状中ノズル43が、それぞれ配置されている。すなわち、円周方向で、形状や寸法が異なり、各吹出口が対応する誘導加熱コイル12の部位の必要冷却量に応じた冷却能力が得られるように、形状や寸法が設定されている。
以上説明した実施の形態2においては、チャンバ風路17を5重にして、それぞれに配置されるノズルのサイズを3種類にしているが、本発明はこれに限るものではない。
たとえば、B誘導加熱コイル12bに向けて冷却風を送るために2重のチャンバ風路を設けたり、C誘導加熱コイル12cに向けて冷却風を送るために2重あるいは4重のチャンバ風路を設けてもよい。また、誘導加熱コイル12が、C誘導加熱コイル12cを欠いたり、C誘導加熱コイル12cの外周にさらに誘導加熱コイルを有する場合には、当然に、チャンバ風路17の数量は変動する。
また、吹出口を形成するノズルの形状・大きさ、配置形態(数量、間隔)は、所望の冷却を具現化するために、4種類以上のノズルを、相互の間隔が相違するように配置してもよい。
(動作)
次に、誘導加熱調理器200の動作について説明する。このように構成された誘導加熱調理器200においては、回路基板ユニット9内の回路が動作することにより、A誘導加熱コイル12a、B誘導加熱コイル12bおよびC誘導加熱コイル12cが駆動され電流が流れる。電流が流れることにより、各誘導加熱コイル12から磁力線が発生し、誘導加熱コイル12の上方のトッププレート2上に載置される被加熱物(図示せず)に渦電流が生じ、被加熱物自体が発熱し加熱調理が行われる。
また、各誘導加熱コイル12に電流が流れることにより、誘導加熱コイル12も自己発熱し温度が上昇するが、発熱による温度上昇はA誘導加熱コイル12a、B誘導加熱コイル12b、C誘導加熱コイル12cそれぞれの駆動条件による発熱量と、誘導加熱コイル12の表面積や周囲へも放熱条件等による放熱量と、によって異なる。
誘導加熱調理器200の機能を維持するには所定の温度内に温度上昇を抑える必要がある。このため、回路基板ユニット9内の回路により誘導加熱調理器200の動作モードや各誘導加熱コイル12に設けられた温度センサー(図示せず)等の情報により送風機5や各個別風路23に設けられたダンパー37が制御され冷却機能が動作する。
A誘導加熱コイル12a、B誘導加熱コイル12b、C誘導加熱コイル12cの全てが駆動され冷却能力が最大となる動作状態においては、Aダンパー37a、Bダンパー37b、Cダンパー37c、Dダンパー37d、Eダンパー37eの全てが開き、個別風路23の全てが、通風可能となる。
送風機5が動作すると給気口3より本体1に外部の空気が取込まれ、送風機5から主風路7を経て個別風路23に送風される。主風路7と個別風路23の接続部に設けられている各個別風路流入口20の面積は、各チャンバ風路17が冷却する誘導加熱コイル12または誘導加熱コイル12の部位の冷却に必要な風量が流入するように設定されている。
A個別風路流入口32aの面積を例にとると、A誘導加熱コイル12aの発熱量と、Aチャンバ風路17aの上面に設けられた略円形大ノズル45a、略円形中ノズル46aおよび略円形小ノズル47aの冷却能力・風量・圧力損失と、Aチャンバ風路17aの内部の圧力損失等と、送風機5の送風能力と、A個別風路23aを除く他の個別風路23の風量・圧力損失のバランスと、より設定される。
すなわち、各誘導加熱コイル12毎に冷却を担うチャンバ風路17を設けたことにより、必要冷却量に応じた冷却能力の設定が容易となり適切な冷却がなされる。
また、複数のチャンバ風路17が一つの誘導加熱コイル12の冷却を担うC誘導加熱コイル12cのような場合は、Cチャンバ風路17cがC誘導加熱コイル12cの内周部付近、Dチャンバ風路17dが中間部分、Eチャンバ風路17eが外周部付近の冷却に、それぞれ対応する。
C誘導加熱コイル12cの外周部付近と内周部付近は略円筒状の側面を有すため、放熱面積が広くなることから少ない冷却量でよい。一方、側面を有しないコイルの中間部分は放熱面積が少ないため、誘導加熱コイルの冷却面(被冷却面に同じ)の単位面積当たりの冷却量はより多くなる。つまり、C誘導加熱コイル12c内においても径方向の位置により必要な冷却量は異なる。
各個別風路流入口32の面積は、それぞれに接続されるチャンバ風路17が担うC誘導加熱コイル12cの冷却領域の発熱量・放熱面積と、チャンバ風路17の上面に設けられた各スリット状ノズルの冷却能力・風量・圧力損失と、個別風路23・チャンバ風路17の内部を空気が流れる際の圧力損失等と、送風機5の送風能力と、他の個別風路23の風量・圧力損失のバランスと、により設定される。
誘導加熱コイル12の径方向部位に対応したチャンバ風路を設けることにより、各部位に必要な冷却量に応じた冷却能力の設定が容易となり、より適切で無駄のない冷却がなされる。
実施の形態2においては、一つの誘導加熱コイルを外周部付近、内周部付近、中間部の3重のチャンバ風路17で冷却を行い、誘導加熱コイルの部位ごとの必要冷却量に応じた冷却能力となるよう調整しているが、冷却能力の調整精度等を勘案し適切なチャンバ風路数(例えば、2重や4重等)で冷却を行えばよくこの限りではない。
各誘導加熱コイル12及び誘導加熱コイル12の部位に対応するチャンバ風路17を備え、必要十分な最少の風量の送風のみで冷却が行われるから、不必要に多くの冷却風の送風により過度に冷却する無駄が減り、送風機負荷が軽減されて省エネ効果を奏すると共に、送風機騒音が低下し、誘導加熱調理器の動作騒音は低騒音となる。また、冷却能力の設定を、各個別風路流入口32の面積の変更により実現することから、簡単な構造で多くの部品を必要とせず、コンパクトで低コストとなる。
各個別風路23から各チャンバ風路17に流入した空気は、冷却対象となる各誘導加熱コイル12に冷却風が吹き付けられるよう配置された吹出口より吹出されるから、誘導加熱コイル12は、底面に衝突する冷却風によって熱が奪われ冷却される。
各チャンバ風路17の吹出口は、冷却の対象となる誘導加熱コイル12の部位に適した形状となっており、縦横の比が比較的少ない冷却領域のA誘導加熱コイル12aは円形ノズルで冷却を行い、B誘導加熱コイル12bおよびC誘導加熱コイル12cの円弧状領域は円弧形状のスリット状ノズルで冷却領域に適した整流を行い冷却風を吹き付け、冷却の効率を高めている。
また、ノズル部によりチャンバ風路17内の流れの影響が緩和され、対象とする冷却部位への吹き付けの精度が高まるから、冷却効率を高めている。
また、チャンバ風路17毎に、ノズルの数・密度、開口面積を変更し、チャンバ風路17が冷却を担う誘導加熱コイル12及びその部位に必要な冷却量にあわせた冷却能力に調整・設定されている。
更には、同一のチャンバ風路17においても、各チャンバ風路17と個別風路23の接続場所に近い領域は、スリット状小ノズル44、略円形小ノズル47aを用い、遠い領域にはスリット状大ノズル42、略円形大ノズル45aを用い、その中間はスリット状中ノズル43、略円形中ノズル46aを用いている。したがって、各吹出口の誘導加熱コイル12の冷却部位に適した冷却能力となるように調整・設定されている。
これは、誘導加熱コイル12の同一径領域において周方向の位置の違いにより、本体1の内部の気流の流れの状態により周囲への放熱条件が異なり、必要な冷却量が異なることや、チャンバ風路17内のそれぞれの位置における流れや圧力の変動により、同一冷却能力を担保するためのノズルの形状・寸法が異なること等に基づき、適切な冷却能力となるよう調整・設定されるためである。これにより、各吹出口の吹出風量・風速は調整され、誘導加熱コイル12の部位毎に適切で無駄の少ない冷却がおこなわれ、送風機5の負荷が軽減され送風機騒音を低減される。
実施の形態2においては3段階の形状・寸法サイズとしているが、必要冷却量に応じて適切な形状・サイズとすればよく、この限りではない。このようにして、各誘導加熱コイル12を冷却した後、受熱により温度が高くなった空気は排気口4より本体1の外に排気される。
(動作モード)
次に誘導加熱調理の各種動作モードと冷却機能の動作について説明する。誘導加熱調理器200は、3重に配置された誘導加熱コイル12の内、全てを駆動する「3重動作モード」と、内側の2重を駆動する「2重動作モード」と、最も内側の1重のみを駆動する「1重動作モード」と、の3種類の運転モードが選択されるものである。
(3重動作モード)
例えば、被加熱物である鍋やフライパン等の大きさにより、大きい被加熱物の場合は、A誘導加熱コイル12a、 B誘導加熱コイル12b、 C誘導加熱コイル12cの全てが駆動される。
(2重動作モード)
例えば、中程度のサイズの被加熱物を対象とする2重動作モードでは、A誘導加熱コイル12aおよびB誘導加熱コイル12bが駆動され、C誘導加熱コイル12cは駆動されない。この場合の冷却の動作は、Cダンパー37c、Dダンパー37dおよびEダンパー37eが閉じ、これらに接続されるCチャンバ風路17c、Dチャンバ風路17dおよびEチャンバ風路17eへの通風が無くなり遮蔽される。
同時に、送風機5の送風量は、Cチャンバ風路17c、Dチャンバ風路17dおよびEチャンバ風路17eに送風される分の風量が低下するよう制御される。これにより、発熱しないC誘導加熱コイル12cに対応するチャンバ風路への送風は停止し、無駄な冷却風は削減され、送風機負荷は軽減され送風機騒音は低下する。
また、全体の送風量が低下しても、冷却を行うAチャンバ風路17aおよびBチャンバ風路17bへの送風は変わらず行われるため、吹出口の吹出風量・風速の減少による冷却効率の低下はなく所定の冷却性能は維持され適切な冷却が行われる。
(1重動作モード)
さらに、同様に被加熱物が小さい場合は、誘導加熱コイルAのみが駆動され、Aダンパー37aのみが開きAチャンバ風路17aのみが通風し、A誘導加熱コイル12aの必要冷却量に応じた冷却能力となる風量を送風機5が送風するよう制御される。
このように駆動される誘導加熱コイルと駆動されない誘導加熱コイルとがある場合は、駆動される誘導加熱コイルのみが冷却されるよう、各ダンパー37の開閉や送風機5の能力が制御される。また、動作モードにより駆動される誘導加熱コイルが時間により変わる場合は、それに対応する冷却制御がなされ、各ダンパーの開閉や送風機5の送風量が逐次変更される。
また、誘導加熱調理器200の動作モードによって同一の誘導加熱コイル12においても駆動周波数、電流等が制御され、誘導加熱コイル12の出力は調整される。誘導加熱コイル12の出力が制御されると、誘導加熱コイル12の発熱量も変化して必要な冷却量が変動するため、冷却能力が適切となるよう冷却機能も制御される。
(3重動作モード)
例えば、誘導加熱調理器200の加熱能力が比較的低い状態においては、C誘導加熱コイル12cの出力は低くなるよう駆動される。このような動作条件においてはC誘導加熱コイル12cの発熱量は低下し、必要な冷却量は減少するため冷却能力が低い冷却動作となるよう冷却機能は制御される。
このとき、C誘導加熱コイル12cの冷却は、主に半径方向の略中間範囲に向けて冷却風を吹き付けるように、中間範囲の略直下に位置するDチャンバ風路に空気を供給する。
すなわち、内側のCダンパー37cと外側のEダンパー37eは閉、中間のDダンパー37dは開の状態となるように制御され、Cチャンバ風路17cとEチャンバ風路17eは遮蔽され、Dチャンバ風路17dのみ通風状態となる。
同時に、送風機5の送風量は、Cチャンバ風路17cとEチャンバ風路17eとに送風される分の風量が低下するよう制御される。これにより、C誘導加熱コイル12cの必要冷却量に適した冷却能力となり、無駄な冷却風は削減され、送風機5の負荷が軽減されて省エネ効果を奏すると共に、送風機騒音は低下する。
また、C誘導加熱コイル12cの冷却のための送風量が低下しても、冷却を行うDチャンバ風路17dへの送風量は、Cダンパー37cとEダンパー37eとを閉じることによって維持される。したがって、吹出口の吹出風量・風速の減少により冷却風がC誘導加熱コイル12cの冷却面に十分に衝突せずに冷却効率が低下するようなことはなく、適切に冷却性能は制御され、効率的な冷却が行われる。
実施の形態2においては、一つの誘導加熱コイル12cの冷却を径方向に分割した環状の3重のチャンバ風路17で対応し、必要冷却量の低下に対応して1つのチャンバ風路のみで冷却を行い冷却能力を調整し適切な冷却を行う事例を示したが、冷却能力の調整はこれに限るものではない。たとえば、必要冷却量に応じて任意のチャンバ風路17の組合せと送風機5の送風量の調整とによって冷却能力の調整を行えばよい。
また、実施の形態2においては、1つの誘導加熱コイルの冷却を径方向に分割した環状の3重のチャンバ風路17で対応し、その冷却能力の調整をおこなっているが、チャンバ風路17の分割数はこれに限るものではなく、冷却能力の調整段階や調整精度等に合わせて適切な数(例えば、2重や4重等)のチャンバ風路を用い送風量と併せて制御を行えばよい。
(作用・効果)
(i)以上の構成を有する誘導加熱調理器200においては、複数の誘導加熱コイル12のそれぞれに対応したチャンバ風路17を設け、各誘導加熱コイル12を冷却する専用のチャンバ風路17としたことにより、各誘導加熱コイル12の発熱量等からなる必要冷却量に応じた冷却能力を設定することが可能となる。
したがって、各誘導加熱コイル12が適切に冷却され、一部の誘導加熱コイル12が過度に冷却される等の無駄な冷却風の送風が減り、送風機5の負荷が軽減されて省エネ効果を奏すると共に、送風機5の騒音が低下し、動作騒音の低い誘導加熱調理器とすることができる。
(ii)また、特定の誘導加熱コイル12の冷却を複数のチャンバ風路17で担うことにより、誘導加熱コイル12の各部位の発熱量、放熱条件等からなる必要冷却量に応じて、各部位の冷却を担うチャンバ風路の冷却能力を必要冷却量に調整・設定が可能となる。
したがって、誘導加熱コイル12の各部位が適切に冷却され、一部の部位が過度に冷却される等の無駄な冷却風の送風がなくなり、送風機5の負荷が軽減されて省エネ効果を奏すると共に、送風機5の騒音が低下し、動作騒音の低い誘導加熱調理器200とすることができる。
(iii)また、各チャンバ風路17に個別風路23を設け、各個別風路23の流入口の面積の調整により各チャンバ風路17へ供給される冷却風量が設定できるようにしたことにより、各チャンバ風路の冷却能力を容易に調整することができると共に、風量調整のための部品が不要となり簡素な構成で低コストの誘導加熱調理器200とすることができる。
(iv)また、各チャンバ風路17への通風の制御を行うダンパー37を設けたことにより、 駆動されない誘導加熱コイル12(発熱しない)の冷却に対応するチャンバ風路17への送風を停止することができる。
したがって、無駄な冷却風は削減されると共に、送風量全体が低下しても冷却を行うチャンバ風路17への送風は維持されるから、吹出口の吹出風量・風速の減少による冷却効率の低下はなく所定の冷却性能は維持され適切に高効率で冷却することができる。よって、送風機5の負荷が軽減され送風機騒音は低下し、動作騒音の低い誘導加熱調理器200とすることができる。
(v)同様に、特定の誘導加熱コイル12を複数のチャンバ風路を用いて冷却するため、加熱能力が低い動作条件において必要な冷却量が減少した場合、一部のダンパー37を閉じて一部のチャンバ風路17への通風を遮蔽して全体としての送風量を下げ、冷却を行うチャンバ風路17における冷却能力を維持することにより、当該チャンバ風路17においては吹出口の吹出風量・風速の減少により誘導加熱コイル12の冷却面に十分に冷却風が衝突せず冷却効率が低下するようなことが防止される。
したがって、適切に冷却性能は制御され、効率的な冷却が行われることから、送風機5の負荷が軽減され送風機騒音は低下し、動作騒音の低い誘導加熱調理器200とすることができる。
(vi)また、円筒状のAチャンバ風路17aには、吹出口に略円形大ノズル45a、略円形中ノズル46aおよび略円形小ノズル47aを配置して、縦横の比が比較的少ない領域の冷却を行っている。
したがって、Aチャンバ風路17a内の流れの影響を緩和し、冷却領域に類似する形状にて整流することにより、冷却対象部位への吹き付けの精度を高めている。また、冷却対象部位の形状に適した冷却気流が冷却効率を高め、送風機5の負荷を軽減し送風機騒音を低下させ、動作騒音の低い誘導加熱調理器200とすることができる。
(vii)同様に、略円環状のBチャンバ風路17b等には、吹出口にスリット状大ノズル42、スリット状中ノズル43、スリット状小ノズル44によって略円弧形状の領域の冷却を行い、チャンバ風路17内の流れの影響を緩和し、冷却領域に類似する形状にて整流して吹き付け、冷却対象部位への吹き付け精度を高めると共に、冷却対象部位の形状に適した冷却気流が冷却効率を高めている。
したがって、送風機5の負荷を軽減して送風機騒音を低下させ、動作騒音の低い誘導加熱調理器とすることができる。
(viii)また、チャンバ風路17毎に、ノズルの数・密度、開口面積を変更し、チャンバ風路17の冷却能力を、冷却を担う誘導加熱コイル12及びその部位の必要冷却量にあわせることにより、 誘導加熱コイル12は適切に冷却される。したがって、過度な冷却による無駄な冷却風等を削減することができ、送風機5の負荷が軽減されて省エネ効果を奏すると共に、送風機騒音が低下し、動作騒音の低い誘導加熱調理器200とすることができる。
(ix)また、同一チャンバ風路17においても、誘導加熱コイル12の各部位の必要冷却量に応じた冷却能力となるように、各吹出口のノズルの形状・寸法を設定することにより、誘導加熱コイル12の各部位が適切に冷却される。したがって、過度な冷却による無駄な冷却風等を削減することができ、送風機5の負荷が軽減されて省エネ効果を奏すると共に、送風機騒音が低下し、動作騒音の低い誘導加熱調理器200とすることができる。
なお、誘導加熱調理器200のチャンバ8は、円筒形状のAチャンバ風路17aと、略円環状のBチャンバ風路17bと、Cチャンバ風路17c、Dチャンバ風路17dおよびEチャンバ風路17eとに、略同心円状に5重に仕切られているが、本発明はこれに限定するものではない。例えば、例えば、チャンバ風路のそれぞれを略円環状にして、それぞれの中心が一致しない(同心でない)ように配置してもよく、また、一方のチャンバ風路を略円形にして他方のチャンバ風路を楕略円形にしてもよく、さらに、何れのチャンバ風路についても、その側縁の全体形状または一部形状が、平面視において略円状、略楕円状、略洋梨状、略扇状、略円環の一部、若しくは略多角形状(おむすび状や台形状を含み、その角部や隅部に曲線(略円弧)を有する等)の全部または一部にしてもよい。
[実施の形態3]
図13〜図18は、本発明の実施の形態3に係る誘導加熱調理器を模式的に説明するものであって、図13は一部(トッププレート)を取り外した状態を示す斜視図、図14は一部(トッププレート)を取り外した状態を示す平面図、図15は全体の側面視の断面図、図16は一部(主風路およびチャンバ)を示す斜視図、図17は一部(主風路およびチャンバ)を示す斜視図、図18は一部(チャンバ)の平面視の断面図である。
なお、各断面図は構成部材を模式的に表しているため、形状や大きさ(相対大きさ、縦横比率)は図示する形態に限定するものではない。また、各図における同じ部分または相当する部分には同じ符号を付し、一部の説明を省略する。また、実施の形態1と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、一部の説明を省略し、共通の内容については部材名称を形容する「A、B、C」および符号の添え字「a、b、c」の記載を省略する場合がある。
誘導加熱調理器300の全体外観は、実施の形態1(図1)に示す誘導加熱調理器100に同じであって、本体1の上面には被加熱物(図示せず)を載置するためのトッププレート2が配置される。本体1の上面のトッププレート2の背面方向に排気口4が設けられ、冷却風の排気に用いられる。本体1の前面には給気口3が設けられ、冷却風の給気に用いられる。
(誘導加熱コイル)
図13および図14において、本体1の給気口3と接続される空間に送風機5が配置されている。送風機5の吹出側は主風路7に接続されている。主風路7は個別風路23に接続されている。個別風路23はチャンバ8に略外周側面において接続されている。
チャンバ8の上面には複数の略円形高ノズル48、略円形並ノズル49および略円形低ノズル50の吹出口が設けられている。そして、チャンバ8の上方には、コイル支持台10が配置されている。コイル支持台10は中心から略放射状にコイル支持部11が設けられている。
コイル支持部11には、略同心円上に中心より、A誘導加熱コイル12a、B誘導加熱コイル12bおよびC誘導加熱コイル12c(これらをまとめてまたはそれぞれを「誘導加熱コイル12」と称する場合がある)が配置されている。
コイル支持部11には誘導加熱コイル12から発生する磁力線をトッププレート2に載置される被加熱物に集中させるための手段を備える。磁力線を集中させる手段としては、たとえば、フェライト等が用いられる。
(風路)
本体1には仕切板6が設けられており、給気口3と送風機5を収容する吸込側の空間と、略円形高ノズル48、略円形並ノズル49および略円形低ノズル50の複数の吹出口と排気口4が設けられた空間とを分離し、前記吹出口から吹出された空気が再び送風機5に吸込まれることはない。
チャンバ8、個別風路23の下方には、A誘導加熱コイル12a、B誘導加熱コイル12b、C誘導加熱コイル12cを駆動する回路や送風機5を制御する回路の基板を内蔵した回路基板ユニット9が配置されている。
実施の形態3においては、送風機5から送風される冷却風は主風路7から個別風路23を経てチャンバ8へ供給されているが、送風経路はこれに限るものではなく、送風機5から回路基板ユニット9を通過した後、個別風路23からチャンバ8に送風される場合や、送風機5から回路基板ユニット9と主風路7へ分岐する送風経路や、主風路7内部に回路基板を内蔵した主風路7自体が回路基板ユニットの機能を兼ねる場合など多様な経路がある。要は、経路を問わず、チャンバ8に冷却風(冷却対象となる誘導加熱コイル等の温度より低い温度の空気)が供給されていれば同等の機能は実現される。
同様に、給気口3、排気口4の位置も内部の風路構成や誘導加熱調理器300の設置条件を含め適切なレイアウトとすることにより任意の面・位置に設定してもよく、実施の形態3の配置に限るものではない。また、実施の形態3においては、コイル支持台10と誘導加熱コイル12とからなる誘導加熱コイルユニットが、本体1に一つしか内蔵されていないが、複数個の誘導加熱コイルユニットを備えていてもよい。また、誘導加熱コイルユニット以外のラジエントヒータやグリル等の他の調理機器を内蔵していてもよい。
(チャンバ風路)
誘導加熱調理器300では、A誘導加熱コイル12a、B誘導加熱コイル12b、C誘導加熱コイル12cは略同心円上に3重に配置され、径方向の少なくとも一部に隙間を設けて配置されている。A誘導加熱コイル12aとB誘導加熱コイル12bとは、隙間を設けて配置されているが、電気的に接続されており、駆動は一体的に行なわれる。
一方、チャンバ8は、略同心円状に配置された略円環状のAチャンバ風路17aと、その外側のBチャンバ風路17bと、その外側のCチャンバ風路17cと、に3重に仕切られている。そして、Aチャンバ風路17a(A誘導加熱コイル12aの下方)には4ヵ所、Bチャンバ風路17b(B誘導加熱コイル12bの下方)には12ヵ所、Cチャンバ風路17c(C誘導加熱コイル12cの下方)には14ヶ所の、冷却風を吹き出す吹出口が、それぞれ略同一円周上に配置されている(これについては別途詳細に説明する)。
すなわち、Aチャンバ風路17aは主にA誘導加熱コイル12aを、Bチャンバ風路17bは主にB誘導加熱コイル12bを、 Cチャンバ風路17cは主にC誘導加熱コイル12cを、冷却する。
各チャンバ風路17の周方向の断面は、吹出口を中心に流入口に近い側と遠い側とで断面形状は異なっており、断面の変化により各吹出口の吹出風量・風速を調整し、各吹出口の冷却能力が適切となるように設定している。例えば、吹出風量・風速を増す場合は、チャンバ風路流入口20に近い側の断面積と遠い側の断面積との差異(変化量)は大きくすることにより調整される。
実施の形態3においては、チャンバ風路17の断面積は、チャンバ風路流入口20から遠い側が小さくなるが、吹出口の風量・風速の設定においては、チャンバ風路流入口20から遠い側が大きくなる場合もある。
また、実施の形態3においては、チャンバ風路17の断面積は一定方向に徐々に変化しているが、本発明はこれに限定するものではない。たとえば、変曲点のあるような変化や段差等の不連続な断面の変化により、吹出口の風量・風速を調整してもよい。また、実施の形態3においては、断面の幅方向の変化のみとしているが、高さ方向の変化や断面の角部のR形状や辺の形状や外周長の変化等の変化でもよい。
(個別風路)
図15および図16において、コイル支持台10のコイル支持部11の下方には、個別風路23が配置され、主風路7とチャンバ8とを接続している。すなわち、Aチャンバ風路17aにはA個別風路23aが、Bチャンバ風路17bにはB個別風路23bが、Cチャンバ風路17cにはC個別風路23cが、それぞれ連通している。
すなわち、中央にA個別風路23aが、A個別風路23aの両側にB個別風路23bが、B個別風路23bの両側にC個別風路23cが設けられている。A個別風路23aは周状のAチャンバ風路17aの側面に形成されたAチャンバ風路流入口20aに接続され、B個別風路23bは略C字状のBチャンバ風路17bの両端に形成されたBチャンバ風路流入口20bに接続され、C個別風路23cは略C字状のCチャンバ風路17cの両端に形成されたCチャンバ風路流入口20cに接続されている。
各個別風路23へ供給される風量は、各個別風路23の流入口の面積により設定される。実施の形態3においては、個別風路流入口32の面積は同一であるがこれに限るものではなく、各個別風路23の設定風量に応じて流入口の面積を調整すればよく、個別風路流入口の面積は異なっていてもかまわない。
また、実施の形態3においては、個別風路23は複数の風路を一体化した構成としているが、これに限るものではなく、一部またはそれぞれを独立した個別風路として構成してもよい。
(ダンパー)
また、主風路7に連通するA個別風路23aのA個別風路流入口32aおよびB個別風路23bのB個別風路流入口32bには、共通のABダンパー53が設けられ、主風路7に連通するC個別風路23cのC個別風路流入口32cには、Cダンパー54が設けられている。すなわち、ABダンパー53およびCダンパー54の開閉により、個別風路23への通風は制御される。
図17において、個別風路23は、チャンバ8と略等しい高さでチャンバ8の側面に接続されている。ABダンパー53およびCダンパー54は「開」の状態では図のように水平に保持され、「閉」の状態では、支持部において90°回転して垂直な状態となり、各個別風路流入口32を遮蔽する(通風を無くす)。
(吹出口)
冷却風の吹出口は、個別風路23に遠い(排気口4に近い)方から近づくにつれ、略円形高ノズル48、略円形並ノズル49、略円形低ノズル50の順に配置されている。すなわち、排気口4に近い程、ノズルの長さが長くなり、ノズル先端と冷却面である各誘導加熱コイル12の底面との距離は短くなっている。
実施の形態3においては3段階のノズル長さとしているがこれに限るものではなく、必要に応じてノズルごと(配置される位置ごと)に適切な長さに設定すればよい。
図18において、各チャンバ風路17及び個別風路23の上面に設けられる吹出口の数・分布は冷却対象とする誘導加熱コイル12の必要冷量に必要・十分な冷却能力となるよう調整・設定されており、各チャンバ風路17および個別風路23によって異なる。
(円形ノズル)
すなわち、Aチャンバ風路17aには、4つの略円形並ノズル49aが円周上に等角配置されている。したがって、A誘導加熱コイル12aは主に、4つの吹出口から吹き出す冷却風によって冷却されることになる。
また、Bチャンバ風路17bには、一方のBチャンバ風路流入口20bの近くに2つの略円形低ノズル50bと、一方のBチャンバ風路流入口20bから遠い位置に2つの略円形高ノズル48bと、両者の中間に2つの略円形並ノズル49bと、がそれぞれ略等角配置されて、他方のBチャンバ風路流入口20bの近くに2つの略円形低ノズル50bと、他方のBチャンバ風路流入口20bから遠い位置に2つの略円形高ノズル48bと、両者の中間に2つの略円形並ノズル49bと、がそれぞれ略等角配置されている。したがって、B誘導加熱コイル12bは主に、合計12の吹出口から吹き出す冷却風によって冷却されることになる。
また、Cチャンバ風路17cには、一方のCチャンバ風路流入口20cの近くに2つの略円形低ノズル50cと、一方のCチャンバ風路流入口20cから遠い位置に3つの略円形高ノズル48cと、両者の中間に2つの略円形並ノズル49cと、がそれぞれ略等角配置されて、他方のCチャンバ風路流入口20cの近くに2つの略円形低ノズル50cと、他方のCチャンバ風路流入口20cから遠い位置に3つの略円形高ノズル48cと、両者の中間に2つの略円形並ノズル49bと、がそれぞれ略等角配置されている。
また、一対のB個別風路17bのC誘導加熱コイル12cの略直下に、それぞれ略円形低ノズル51cが設置されている。
したがって、C誘導加熱コイル12cは主に、合計16の吹出口から吹き出す冷却風によって冷却されることになる。
よって、各チャンバ風路17及び個別風路23の上面に設けられる吹出口の数・分布は、冷却対象の誘導加熱コイル12の必要冷量に必要・十分な冷却能力となるように調整・設定されており、各チャンバ風路17および各個別風路23により異なる。
(動作)
次に、誘導加熱調理器300の動作について説明する。このように構成された誘導加熱調理器300においては、回路基板ユニット9内の回路が動作することにより、A誘導加熱コイル12a、B誘導加熱コイル12b、C誘導加熱コイル12cに電流が流され駆動される。電流が流れることにより、各誘導加熱コイル12から磁力線が発生し、誘導加熱コイル12の略上方のトッププレート2に載置される被加熱物(図示せず)に渦電流が生じ、被加熱物自体が発熱し加熱調理が行われる。
また、各誘導加熱コイル12に電流が流れることにより、誘導加熱コイル12も自己発熱し温度は上昇するが、発熱による温度上昇は、A誘導加熱コイル12a、B誘導加熱コイル12b、C誘導加熱コイル12cそれぞれの駆動条件、誘導加熱コイル12の表面積や周囲への放熱条件等により異なる。
誘導加熱コイル12の機能を維持するには所定の温度内に温度上昇を抑える必要がある。このため、回路基板ユニット9内の回路により誘導加熱調理器300の動作モードや各誘導加熱コイル12に設けられた温度センサー(図示せず)等の情報により送風機5や各風路に設けられたABダンパー53やCダンパー54が制御され冷却機能が動作する。
A誘導加熱コイル12a、B誘導加熱コイル12b、C誘導加熱コイル12cの全てが駆動され冷却能力が最大となる動作状態においては、ABダンパー53およびCダンパー54が開き、個別風路23の全てが通風可能となる。
送風機5が動作すると給気口3より本体1に外部の空気が取込まれ、送風機5から主風路7を経て個別風路23に送風される。主風路7と個別風路23の接続部に設けられている各個別風路流入口32の面積は、これに接続される各チャンバ風路17の冷却能力が冷却を担う誘導加熱コイル12の必要冷却量と等しくなる冷却風量が流入するように設定されている。
A個別風路流入口32aの面積を例にとると、A誘導加熱コイル12aの必要冷却量、Aチャンバ風路17aの上面に設けられた4つの略円形並ノズル49aの冷却能力・風量・圧力損失と、Aチャンバ風路17a及びA個別風路23aの内部の圧力損失等と、送風機5の送風能力と、他の個別風路23の風量・圧力損失とのバランスと、により設定される。
このように、各誘導加熱コイル12の冷却に対応するチャンバ風路17を備え、必要十分な最少の風量のみの供給で冷却を行うことができるから、不必要に多量の冷却風を送風して過度に冷却する無駄が減り、送風機5の負荷が軽減されて省エネ効果を奏すると共に、送風機騒音が低下し、誘導加熱調理器300の動作騒音は低騒音となる。また、冷却能力の設定を、各個別風路流入口32の面積の変更により実現することから、簡単な構造で多くの部品を必要とせず、コンパクトで低コストとなる。
個別風路23はコイル支持台10のコイル支持部11の下方に配置され、チャンバ8の側面に接続されている。
すなわち、内側に配置されたAチャンバ風路17aの側面にA個別風路23aが接続されるために、Bチャンバ風路17bはA個別風路23aによって一部が切り欠かれた略C字状となる。このため、周状のB誘導加熱コイル12b下方の一部にBチャンバ風路17bが位置しないが、A個別風路23aが位置しているBチャンバ風路17bの切欠き部をコイル支持部11の下方に配置したことにより、B誘導加熱コイル12bのコイル支持部以外の冷却可能な底面は全てBチャンバ風路17bの冷却範囲となり、冷却効率が向上する。
また、最も外側に配置されるCチャンバ風路17cは、A個別風路23aおよびB個別風路23bにより一部が切り欠かれて略C字状となっている。したがって、周状のC誘導加熱コイル12cの下方のCチャンバ風路17cでは、B個別風路23bの上面に略円形低ノズル51cを配置することにより、Cチャンバ風路17cでは冷却することができないC誘導加熱コイル12cの当該部位の冷却が可能となり、適切な冷却が行われ、冷却効率が向上する。
A個別風路23aに流入した空気はAチャンバ風路17aの側面に形成されたAチャンバ風路流入口20aよりAチャンバ風路17aへ入り、Aチャンバ風路17a内を経て上面の略円形並ノズル49aより吹出され、上方のA誘導加熱コイル12aの底面に吹き付けられ冷却を行う。
Aチャンバ風路17aの周方向の断面は一定ではなく、各吹出口を中心にAチャンバ風路流入口20aに近い側とAチャンバ風路流入口20aから遠い側とで断面形状が変化しており、変化量および変化の仕方により各吹出口の吹出風量・風速が変化され、冷却能力を調整可能とし、各吹出口が冷却するA誘導加熱コイル12aの部位は適切に冷却される。
B個別風路23bに流入した空気は、略円弧状のBチャンバ風路17bの両端の側面に形成されたBチャンバ風路流入口20bよりBチャンバ風路17bへ入り、Bチャンバ風路17b内を経て上面の略円形低ノズル50b、略円形並ノズル49bおよび略円形高ノズル48bより吹出され、上方のB誘導加熱コイル12bの底面に吹き付けられ冷却を行う。
略円弧状のBチャンバ風路17bの両端にBチャンバ風路流入口20bを設けたことにより、片側のみに流入口を設けた場合に比べ、流入口当たりの風量が半分となり流速も半分となること、流入口から最も離れた吹出口までの流路の長さが約半分(略1/2円周)になり、Bチャンバ風路17b内の圧力損失を低減することができる。したがって、送風機5の負荷が軽減され送風機騒音が低下し誘導加熱調理器300の動作音を低くできる。また、Bチャンバ風路17bの周方向の断面もAチャンバ風路17aと同様に変化が設けられており同様の効果がある。
さらに、Cチャンバ風路17cの冷却経路もBチャンバ風路17bと同様であり、同様の効果がある。なお、前記のように、Cチャンバ風路17cの切欠部には、B個別風路23bに設置された略円形低ノズル51cが位置している。
このように、チャンバ風路17毎に、吹出口の数・分布を変更し、対応する誘導加熱コイル12の必要な冷却量にあわせた冷却能力となるよう設定されており、無駄のない適切な冷却が行われる。
また、略円形高ノズル48、略円形並ノズル49および略円形低ノズル50によって整流された冷却気流を各誘導加熱コイル12の底面に衝突させることにより、各チャンバ風路17内部の気流の影響が緩和され、誘導加熱コイル12への吹き付け精度が高まり、冷却効率を高めている。
そして、各誘導加熱コイル12の冷却により受熱し温度が高くなった空気は排気口4より本体1から排気される。
各誘導加熱コイル12の底面とチャンバ8の上面との空間においても、略円形高ノズル48、略円形並ノズル49および略円形低ノズル50から吹出された気流は排気口4側へ流れ、排気口4に近くなる程冷却風は累積され、風速は速くなる傾向にある。
略円形高ノズル48、略円形並ノズル49および略円形低ノズル50から誘導加熱コイル12の底面に向かう冷却気流の周囲にも排気口4に向かう空気の流れがあり、冷却気流が乱れ流速が低下することや目標とする誘導加熱コイル12の冷却部位への吹き付け精度が低下する等の影響がある。
そこで、排気口4に近い方から、略円形高ノズル48、略円形並ノズル49、略円形低ノズル50を配置し周囲の流速が速くなる排気口4に近いほど、ノズル先端と誘導加熱コイル12の底面との距離を縮め流線を短くし、周囲の気流の影響を受け難くし冷却効率を高めている。
(動作モード)
次に、誘導加熱調理器300の各種動作モードと冷却機能の動作について説明する。誘導加熱調理器300の動作モードにより駆動が制御され、駆動される誘導加熱コイル12と駆動されず停止する誘導加熱コイル12とができる場合がある。
例えば、被加熱物である鍋にて煮込み調理等を行う場合、内周側のA誘導加熱コイル12aおよびB誘導加熱コイル12bと、外周側のC誘導加熱コイル12cとを交互に駆動する制御を行い、鍋底面の加熱位置を変化させ鍋内の対流を促進する調理を行う。A誘導加熱コイル12aとB誘導加熱コイル12bは加熱位置を分散させる・冷却を促進するため径方向に隙間を開けて配置しているがコイルの結線は接続されており一体的に駆動され制御される。
この場合の冷却の動作は、送風機5の送風量は全ての誘導加熱コイルが駆動される場合より少ない風量となり、A誘導加熱コイル12aおよびB誘導加熱コイル12bの発熱の冷却時は、A誘導加熱コイル12aおよびB誘導加熱コイル12bの冷却に必要な風量が送風され、ABダンパー53が開、Cダンパー54が閉の状態に制御される。
Aチャンバ風路17aおよびBチャンバ風路17bに送風されA誘導加熱コイル12aおよびB誘導加熱コイル12bが冷却される。ABダンパー53は一つのダンパーでA個別風路23aおよびB個別風路23bの通風を同時にコントロールすることができる。
C誘導加熱コイル12cの発熱の冷却時は、C誘導加熱コイル12cの冷却に必要な風量が送風され、ABダンパー53が閉、Cダンパー54が開の状態に制御され、Cチャンバ風路17cに送風されC誘導加熱コイル12cが冷却される。これにより、発熱するC誘導加熱コイル12cに対応するCチャンバ風路17cへは送風を行い、発熱しないA誘導加熱コイル12aおよびB誘導加熱コイル12bに対応するBチャンバ風路17bおよびCチャンバ風路17cへは送風を停止する(Bチャンバ風路17bに設置された略円形低ノズル51cから冷却風は吹き出さない)。
よって、無駄な送風が減り送風機5の負荷が軽減され送風機騒音は低下する。また、全体の送風量が低下しても、冷却を行うCチャンバ風路17cへの送風は変わらず行われるため、吹出口の吹出風量・風速の減少による冷却効率の低下はなく所定の冷却性能は維持され適切な冷却が行われる。
(作用・効果)
(i)以上の構成を有する誘導加熱調理器300においては、複数の誘導加熱コイル12に複数のチャンバ風路17を設け、各誘導加熱コイル12を冷却する専用のチャンバ風路17としたことにより、各誘導加熱コイル12の発熱量等からなる必要冷却量に応じた冷却能力を設定することが可能となる。
したがって、各誘導加熱コイル12が適切に冷却され、一部の誘導加熱コイル12が過度に冷却される等の無駄な冷却風の送風が減り、 送風機5の負荷が軽減されて省エネ効果を奏すると共に、送風機5の騒音が低下し、動作騒音の低い誘導加熱調理器300とすることができる。
(ii)また、各チャンバ風路17に接続される個別風路23を設け、各個別風路流入口32の面積の調整により各チャンバ風路17へ供給される冷却風量が設定できるようにしたことにより、各チャンバ風路17の冷却能力を容易に調整することができると共に、風量調整等の部品が不要となり簡素な構成で低コストの誘導加熱調理器とすることができる。
(iii)また、個別風路23をコイル支持部11の下方に配置したことにより、個別風路23によりチャンバ8の一部が切欠かれても、誘導加熱コイル12の冷却範囲の減少を抑え、冷却効率を高めることができ、送風機5の負荷が軽減されて省エネ効果を奏すると共に、送風機5の騒音が低下し、動作騒音の低い誘導加熱調理器300とすることができる。
(iv)また、個別風路23の上面に略円形低ノズル51cを配置することにより、Cチャンバ風路17cが冷却できないC誘導加熱コイル12cの当該部位を冷却することにより、適切な冷却が行われる。
したがって、冷却効率が向上し、送風機5の負荷が軽減されて省エネ効果を奏すると共に、送風機5の騒音が低下し、動作騒音の低い誘導加熱調理器300とすることができる。
(v)また、個別風路23を主風路7とチャンバ8との間に設けたことにより、風路レイアウトの柔軟性が高まり、個別風路23の下方に回路基板ユニット9が配置され本体1内の実装密度が高まり、コンパクトな誘導加熱調理器300とすることができる。
(vi)また、各チャンバ風路17への通風の制御を行うABダンパー53およびCダンパー54を設けたことにより、発熱しない誘導加熱コイル12の冷却に対応するチャンバ風路17への送風を停止することができる。
したがって、無駄な冷却風は削減されると共に、送風量全体が低下しても冷却を行うチャンバ風路17への送風は維持され、吹出口の吹出風量・風速の減少による冷却効率の低下はなく、所定の冷却性能が維持され適切に高効率で冷却される。よって、送風機5の負荷が軽減され送風機騒音は低下し、動作騒音の低い誘導加熱調理器300とすることができる。
(vii)また、各チャンバ風路17の周方向の断面を、各吹出口の流入口側と反流入口側とで変化させ、各吹出口の冷却能力を必要冷却量とすることにより適切な冷却が行われ、送風機5の負荷が軽減されて省エネ効果を奏すると共に、送風機騒音は低下し、動作騒音の低い誘導加熱調理器300とすることができる。
(viii)また、略C字状のチャンバ風路の両端に空気の流入口であるチャンバ風路流入口20を設けたことにより、チャンバ風路17内の圧力損失を低減することができ、送風機5の負荷が軽減されて省エネ効果を奏すると共に、送風機騒音は低下し、動作騒音の低い誘導加熱調理器300とすることができる。
(ix)また、チャンバ風路17毎に、吹出口の数・分布を変更し、対応する誘導加熱コイル12の必要な冷却量にあわせた冷却能力となるよう設定することにより、無駄のない適切な冷却が行われる。
したがって、送風機5の負荷が軽減されて省エネ効果を奏すると共に、送風機騒音は低下し、動作騒音の低い誘導加熱調理器300とすることができる。
(x)また、吹出口に略円形高ノズル48、略円形並ノズル49および略円形低ノズル50を設置して、これらによって冷却風を吹き付けることにより、チャンバ風路17内の流れの影響を緩和し、冷却対象部位への吹き付けの精度を高めている。
したがって、冷却効率が高まり、送風機5の負荷を軽減し、送風機騒音を低下させ、動作騒音の低い誘導加熱調理器300とすることができる。
(xi)また、排気口4に近い方から、略円形高ノズル48、略円形並ノズル49、略円形低ノズル50を配置し、周囲の流速が速くなる排気口4に近いほど、ノズル先端と誘導加熱コイル12の底面との距離を縮め流線を短くし、周囲の気流の影響を受け難くし冷却効率が高まり、送風機5の負荷を軽減し、送風機騒音を低下させ、動作騒音の低い誘導加熱調理器300とすることができる。
なお、誘導加熱調理器300のチャンバ8は、略同心円状に配置された略円環状のAチャンバ風路17aと、Bチャンバ風路17bと、Cチャンバ風路17cと、に3重に仕切られているが、本発明はこれに限定するものではない。例えば、例えば、チャンバ風路のそれぞれを略円環状にして、それぞれの中心が一致しない(同心でない)ように配置してもよく、また、一方のチャンバ風路を略円形にして他方のチャンバ風路を楕略円形にしてもよく、さらに、何れのチャンバ風路についても、その側縁の全体形状または一部形状が、平面視において略円状、略楕円状、略洋梨状、略扇状、略円環の一部、若しくは略多角形状(おむすび状や台形状を含み、その角部や隅部に曲線(略円弧)を有する等)の全部または一部にしてもよい。
[実施の形態4]
図19〜図24は、本発明の実施の形態4に係る誘導加熱調理器を模式的に説明するものであって、図19は一部(トッププレート)を取り外した状態を示す斜視図、図20は一部(トッププレート)を取り外した状態を示す平面図、図21は全体の側面視の断面図、図22は一部(主風路およびチャンバ)を示す斜視図、図23は一部(主風路およびチャンバ)を示す平面視の断面図、図24は一部(チャンバ)の平面図である。
なお、各断面図は構成部材を模式的に表しているため、形状や大きさ(相対大きさ、縦横比率)は図示する形態に限定するものではない。また、各図における同じ部分または相当する部分には同じ符号を付し、一部の説明を省略する。また、実施の形態1と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、一部の説明を省略し、共通の内容については部材名称を形容する「A、B、C」および符号の添え字「a、b、c」の記載を省略する場合がある。
誘導加熱調理器400の全体外観は、実施の形態1(図1)に示す誘導加熱調理器100に同じであって、本体1の上面には被加熱物(図示せず)を載置するためのトッププレート2が配置される。本体1の上面のトッププレート2の背面方向に排気口4が設けられ、冷却風の排気に用いられる。本体1の前面には給気口3が設けられ、冷却風の給気に用いられる。
(誘導加熱コイル)
図19および図20において、本体1の給気口3と接続される空間に送風機5が配置されている。送風機5の吹出側は主風路7に接続されている。主風路7は平面視において略T字状であって、チャンバ8の底面に接続されている。
チャンバ8の上面には複数の略円形高ノズル48、略円形並ノズル49および略円形低ノズル50の吹出口が設けられている。そして、チャンバ8の上方には、コイル支持台10が配置されている。コイル支持台10は中心から略放射状にコイル支持部11が設けられている。
コイル支持部11には、略同心円上に中心より、A誘導加熱コイル12a、B誘導加熱コイル12bおよびC誘導加熱コイル12c(これらをまとめてまたはそれぞれを「誘導加熱コイル12」と称する場合がある)が3重に配置されている。
コイル支持部11には誘導加熱コイル12から発生する磁力線をトッププレート2に載置される被加熱物に集中させるための手段(図示しない)を備える。磁力線を集中させる手段としては、たとえば、フェライト等が用いられる。
(風路)
本体1には仕切板6が設けられており、給気口3と送風機5を収容する吸込側の空間と、略円形高ノズル48および略円形低ノズル50の複数の吹出口と排気口4が設けられた空間とを分離し、前記吹出口から吹出された空気が再び送風機5に吸込まれることはない。
チャンバ8の下方には、A誘導加熱コイル12a、B誘導加熱コイル12b、C誘導加熱コイル12cを駆動する回路や送風機5を制御する回路の基板を内蔵した回路基板ユニット9が配置されている。
実施の形態4においては、送風機5から送風される冷却風は主風路7からチャンバ8へ供給されているが、送風経路はこれに限るものではなく、送風機5から回路基板ユニット9を通過した後、個別風路23からチャンバ8に送風される場合や、送風機5から回路基板ユニット9と主風路7へ分岐する送風経路や、主風路7内部に回路基板を内蔵して主風路7自体が回路基板ユニット9の機能を兼ねる場合など多様な経路がある。要は、経路を問わず、チャンバ8に冷却風(冷却対象となる誘導加熱コイル等の温度より低い温度の空気)が供給されていれば同等の機能は実現される。
同様に、給気口3、排気口4の位置も内部の風路構成や誘導加熱調理器400の設置条件を含め適切なレイアウトとすることにより任意の面・位置に設定してもよく、実施の形態3の配置に限るものではない。
また、実施の形態3においては、コイル支持台10と誘導加熱コイル12とからなる誘導加熱コイルユニットが、本体1に一つしか内蔵されていないが、複数個の誘導加熱コイルユニットを備えていてもよい。また、誘導加熱コイルユニット以外のラジエントヒータやグリル等の他の調理機器を内蔵していてもよい。
図20および図21において、A誘導加熱コイル12a、B誘導加熱コイル12b、およびC誘導加熱コイル12cは、略同心円上に3重に配置され、径方向の少なくとも一部に隙間を設けて配置されている。A誘導加熱コイル12aの下方には4ヵ所の吹出口がA誘導加熱コイル12aの底面に向けて冷却風を吹き付けるよう配置されて、B誘導加熱コイル12bの下方には12ヵ所の吹出口がB誘導加熱コイル12bの底面に向けて冷却風を吹き付けるよう配置され、C誘導加熱コイル12cの下方には20箇所の吹出口がC誘導加熱コイル12cの底面に向けて冷却風を吹き付けるよう配置されている(これについては別途詳細に説明する)。
(チャンバ風路)
チャンバ8は、A誘導加熱コイル12aの冷却を主に担う略半円状のA前側チャンバ風路55aおよびA後側チャンバ風路56a(両者によって略円筒を形成する)と、B誘導加熱コイル12bの冷却を主に担う略半略円環状のB前側チャンバ風路55bおよびB後側チャンバ風路56b(両者によって略円環を形成する)と、C誘導加熱コイル12cの冷却を主に担う略半略円環状のC前側チャンバ風路55cおよびC後側チャンバ風路56c(両者によって略円環を形成する)と、の6つの空間(風路)に仕切られている(これらをまとめてまたはそれぞれを「チャンバ風路55、56」と称す場合がある)。
チャンバ風路55、56は、概ね冷却を担う誘導加熱コイル12の下方に配置され、上面には複数の吹出口が設けられ、冷却対象の誘導加熱コイル12の底面に冷却風を吹き付けられるよう配置される。吹出口は、排気口4に近い側は配置された略円形高ノズル48と、排気口4から遠い側に配置された略円形低ノズル50と、から形成される。すなわち、排気口4に近い側はノズルの長さが長く、ノズル先端と冷却面である各誘導加熱コイル12の底面との距離は近くなっている。実施の形態4においては2段階のノズル長さとしているがこれに限るものではなく、必要に応じてノズル毎に適切な長さに設定すればよい。
図22および図23において、主風路7はT字形状をしており、主風路7の上面はチャンバ8の底面に接続されている。
A誘導加熱コイル12aの冷却は、主にA前側チャンバ風路55aとA後側チャンバ風路56aとがそれぞれ約半周づつ担う。略半円状のA前側チャンバ風路55aの底面中心には主風路7に連通するA前側チャンバ風路流入口65aが形成され、略半円状のA後側チャンバ風路56aの底面中心には主風路7に連通するA後側チャンバ風路流入口66aが設けられている。A前側チャンバ風路流入口65aおよびA後側チャンバ風路流入口66aの各流入口の面積により、それぞれの流入量は設定され、A後側チャンバ風路56aの流入量はA前側チャンバ風路55aよりも少ない流量に設定される。
B誘導加熱コイル12bの冷却は、主にB前側チャンバ風路55bとB後側チャンバ風路56bとがそれぞれ約半周づつ担う。略円弧状のB前側チャンバ風路55bの両端底面には主風路7に連通するB前側チャンバ風路流入口65bが設けられ、B後側チャンバ風路56bの両端底面には主風路7に連通するB後側チャンバ風路流入口66bが設けられている。B前側チャンバ風路流入口65bおよびB後側チャンバ風路流入口66bの流入口の面積によりそれぞれの流入量は設定され、B後側チャンバ風路56bの流入量はB前側チャンバ風路55bよりも少ない流量に設定される。
C誘導加熱コイル12cの冷却は、主にC前側チャンバ風路55cとC後側チャンバ風路56cとがそれぞれ約半周づつ担う。略円弧状のC前側チャンバ風路55cの両端底面には主風路7に連通するC前側チャンバ風路流入口65cが設けられ、C後側チャンバ風路56cの両端底面には主風路7に連通するC後側チャンバ風路流入口66cが設けられている。C前側チャンバ風路流入口65cおよびC後側チャンバ風路流入口66cの流入口の面積によりそれぞれの流入量は設定され、C後側チャンバ風路56cの流入量はC前側チャンバ風路55cよりも少ない流量に設定される。
以下の説明において、A前側チャンバ風路流入口65aおよびA後側チャンバ風路流入口66aと、B前側チャンバ風路流入口65bおよびB後側チャンバ風路流入口66bと、C前側チャンバ風路流入口65cおよびC後側チャンバ風路流入口66cと、をまとめてまたはそれぞれを「チャンバ風路流入口65、66」と称する場合がある。
実施の形態4においては、複数のチャンバ風路55、56を一体化したチャンバ8としているが、一部またはそれぞれを独立したチャンバ風路55、56として構成してもよい。
図24において、チャンバ8の上面には円形ノズル形状の吹出口が設けられている。チャンバ風路55、56のそれぞれによりノズルの数・分布は異なり、冷却する誘導加熱コイル12の部位の必要冷却量に合わせて設定される。円形ノズルの配置は、冷却する部位の略下方であって、B前側チャンバ風路55b、B後側チャンバ風路56bのように、冷却対象であるB誘導加熱コイル12bと略中心を等しくする円周上に配置するのが適する場合もある。
一方、C前側チャンバ風路55c、C後側チャンバ風路56cにおいては、冷却対象となるC誘導加熱コイル12cの径方向の幅が比較的広いことから、略中心を等しくする複数の円周上に配置し(単一の円周に対して内径側および外径側にジグザクに振り分けているに同じ)、分布を適正化しており、冷却対象のC誘導加熱コイル12cの幅等に合わせて配置方法を選択すればよい。
また、B前側チャンバ風路55bおよびB後側チャンバ風路56bと、C前側チャンバ風路55cおよびC後側チャンバ風路56cとは、それぞれ略円弧状(略1/2略円環状)であって、半径方向断面(周方向に見た断面)は、各チャンバ風路流入口65、66に近い側と遠い側で断面形状が変化し異なるようにし、各吹出口の吹き出し風量・風速を調整し適切な冷却能力に調整されている。
また、排気口4から遠く風上側となるA前側チャンバ風路55aと、B前側チャンバ風路55bと、C前側チャンバ風路55cとには、短いノズルである略円形低ノズル50が設けられ、一方、排気口4に近く風下側となるA後側チャンバ風路56aと、B後側チャンバ風路56bと、C後側チャンバ風路56cとには、長いノズルである略円形高ノズル48が設けられている。したがって、排気口4の近くは長いノズルを用いて冷却面である誘導加熱コイル12の底面とノズル先端との距離を短くして、冷却風の吹付精度を調整し、冷却を担う部位に適切に吹き付けられるよう設定されている。
(動作)
次に誘導加熱調理器の動作について説明する。このように構成された誘導加熱調理器400においては、回路基板ユニット9内の回路が動作することにより、A誘導加熱コイル12a、B誘導加熱コイル12b、C誘導加熱コイル12cに電流が流され駆動される。電流が流れることにより、各誘導加熱コイル12から磁力線が発生し、誘導加熱コイル12の略上方のトッププレート2上に載置される被加熱物(図示せず)に渦電流が生じ、被加熱物自体が発熱し加熱調理が行われる。
また、各誘導加熱コイル12に電流が流れることにより、誘導加熱コイル12も自己発熱し温度は上昇するが、発熱による温度上昇はA誘導加熱コイル12a、B誘導加熱コイル12b、C誘導加熱コイル12cそれぞれの駆動条件、 誘導加熱コイル表面積や周囲へも放熱条件等により異なる。
誘導加熱コイル12の機能を維持するには所定の温度内に温度上昇を抑える必要がある。このため、回路基板ユニット9内の回路により誘導加熱調理器400の動作モードや各誘導加熱コイル12に設けられた温度センサー(図示せず)等の情報により送風機5が制御され動作する。送風機5が動作すると給気口3より本体1に外部の空気が取込まれ、送風機5から主風路7を経てチャンバ8に送風される。主風路7とチャンバ8の接続部に設けられている各チャンバ風路流入口65、66の面積は、各チャンバ風路17の冷却能力が冷却を担う誘導加熱コイル12の必要冷却量と等しくなる冷却風量が流入するよう調整され、設定された風量が各チャンバ風路17に流入する。
C前側チャンバ風路流入口65cの面積を例にとると、冷却対象のC誘導加熱コイル12cの前側の必要冷却量と、C前側チャンバ風路55cの上面に設けられた10個の略円形低ノズル50cの冷却能力・風量・圧力損失と、C前側チャンバ風路55cの内部の圧力損失等と、送風機5の送風能力と、他のチャンバの風量・圧力損失のバランスと、により設定される。
C後側チャンバ風路流入口66cにおいては、排気口4に近く風上側の冷却風が排気口4に向かう気流によりC誘導加熱コイル12cの後側は冷却されることから、C後側チャンバ風路56c全体及び略円形高ノズル48からなる各吹出口の冷却能力は、C誘導加熱コイル12cの後側の必要冷却量より低い設定となり、C前側チャンバ風路流入口65cより少ない風量が流入するようC後側チャンバ風路流入口66cの面積は設定される。
チャンバ風路17を周方向に複数設け、各チャンバ風路17および吹出口の冷却能力を調整可能としたことにより、誘導加熱コイル12の部位毎に適切な冷却が行われ、送風機5の負荷が軽減されて省エネ効果を奏すると共に、送風機騒音が低下し、誘導加熱調理器の動作騒音は低騒音となる。
また、本体1内の気流を勘案し、風下側のチャンバ風路17の風量を風上側のチャンバ風路17より少なくすることにより、誘導加熱コイル12をより適切に冷却することができる。したがって、不必要に多量の冷却風を送風して過度に冷却する無駄が減り、送風機5の負荷が軽減されて省エネ効果を奏すると共に、送風機騒音が低下し、誘導加熱調理器の動作騒音は低騒音となる。
また、冷却能力の設定を、各チャンバ風路流入口65、66の面積の変更により実現することから、簡単な構造で多くの部品を必要とせず、コンパクトで低コストとなる。
各チャンバ風路55、56に流入した空気は、チャンバ風路55、56内を経て上面の吹出口より吹き出る。
B前側チャンバ風路55bにおいては、略円弧状の風路の周方向の断面は一定ではなくB前側チャンバ風路流入口65bに近い側と遠い側とで断面形状は変化しており、変化量および変化の仕方により各吹出口の吹出風量・風速を変化させ、各吹出口が冷却を担うB誘導加熱コイル12bの部位の必要冷却量に応じた冷却能力に調整・設定される。したがって、各部位は適切な冷却が行われ、送風機5の負荷が軽減されて省エネ効果を奏すると共に、送風機騒音が低下し誘導加熱調理器400の動作音を低くすることができる。
また、B前側チャンバ風路55bは円弧状の両端にB前側チャンバ風路流入口65bを設けたことにより、片側のみに流入口を設けた場合に比べ、流入口当たりの風量が半分となり流速も半分になり、流入口から最も離れた吹出口までの流路の長さが約半分(略1/4円周)になり、B前側チャンバ風路55b内の圧力損失を低減することができる。したがって、送風機5の負荷が軽減され送風機騒音が低下し、誘導加熱調理器400の動作音を低くすることができる。
B後側チャンバ風路56b、C前側チャンバ風路55cおよびC後側チャンバ風路56cも、B前側チャンバ風路55bと同じ構造・動作であり同様の効果がある。
各吹出口より吹き出した空気は誘導加熱コイル12の底面に向け吹き付けられ、衝突し熱を奪い冷却を行う。
チャンバ風路55、56毎に吹出口の数・分布は、冷却対象となる誘導加熱コイル12の部位の必要冷却量にあわせた冷却能力となるよう設定されており、誘導加熱コイル12の各部位は無駄のない適切な冷却が行われる。
また、円形ノズルで整流した冷却気流を各誘導加熱コイル12の底面に衝突させることにより、各チャンバ風路55、56の内部の気流の影響が緩和され、誘導加熱コイル12への吹き付け精度が高まり、冷却効率を高めている。
このようにして、各誘導加熱コイル12の冷却により受熱し温度が高くなった空気は排気口4より本体1から排気される。
各誘導加熱コイル12の底面とチャンバ8の上面との空間においても、各円形ノズルから吹出された気流は排気口4側へ流れ、排気口4の近くになる程冷却風は累積され、風速は速くなる傾向にある。各円形ノズルから誘導加熱コイル12の底面に向かう冷却気流の周囲にも排気口4に向かう空気の流れがあり、冷却気流が乱れ流速が低下することや目標とする誘導加熱コイルの冷却部位への吹き付け精度が低下する等の影響がある。
そこで、排気口4に近い側に略円形高ノズル48を配置し、遠い側に略円形低ノズル50を配置し周囲の流速が速くなる排気口4に近い風下側において、ノズル先端と誘導加熱コイル12の底面との距離を縮め流線を短くし、周囲の気流の影響を受け難くし、冷却効率を高めている。
(作用・効果)
(i)以上の構成を有する誘導加熱調理器400においては、複数の誘導加熱コイル12に複数のチャンバ風路55、56を設け、各誘導加熱コイル12を冷却することにより、各誘導加熱コイル12の発熱量等からなる必要冷却量に応じた冷却能力を設定することが可能となる。したがって、各誘導加熱コイル12が適切に冷却され、一部の誘導加熱コイル12が過度に冷却される等の無駄な冷却風の送風が減り、送風機5の負荷が軽減されて省エネ効果を奏すると共に、送風機5の騒音が低下し、動作騒音の低い誘導加熱調理器400とすることができる。
(ii)また、チャンバ8を周方向に分割した略円弧状の複数のチャンバ風路55、56で構成し、誘導加熱コイル12を冷却することにより、誘導加熱コイル12の各部位の発熱量等からなる必要冷却量に応じた部位ごとの冷却能力を設定することが可能となり、誘導加熱コイル12の各部位が適切に冷却される。したがって、誘導加熱コイル12の一部の部位が過度に冷却される等の無駄な冷却風の送風が減り、 送風機5の負荷が軽減されて省エネ効果を奏すると共に、送風機5の騒音が低下し、動作騒音の低い誘導加熱調理器400とすることができる。
(iii)また、主風路7と接続される各チャンバ風路流入口65、66の面積の調整により各チャンバ風路55、56に供給される冷却風量が設定できるようにしたことにより、各チャンバ風路55、56の冷却能力を容易に調整することができると共に、風量調整等の部品が不要となり簡素な構成で低コストの誘導加熱調理器400とすることができる。
(iv)また、略円弧状の各チャンバ風路55、56の周方向断面を、各吹出口を中心にチャンバ風路流入口65、66に近い側と流入口に遠い側とで断面形状を変化させている。したがって、各吹出口の冷却能力を調整し必要冷却量に設定することにより適切な冷却がおこなわれ、送風機5の負荷が軽減されて省エネ効果を奏すると共に、送風機騒音は低下し、動作騒音の低い誘導加熱調理器400とすることができる。
(v)また、略円弧状のチャンバ風路55、56の両端に空気を流入させるチャンバ風路流入口65、66を設けたことにより、チャンバ風路55、56内の圧力損失を低減することができる。したがって、送風機5の負荷が軽減されて省エネ効果を奏すると共に、送風機騒音は低下し、動作騒音の低い誘導加熱調理器400とすることができる。
(vi)また、チャンバ風路55、56毎に、吹出口の数・分布を変更し、対応する誘導加熱コイル12の部位に必要な冷却量にあわせた冷却能力となるよう設定することにより、無駄のない適切な冷却が行われる。したがって、送風機5の負荷が軽減され送風機騒音は低下し、動作騒音の低い誘導加熱調理器400とすることができる。
(vii)また、吹出口に略円形高ノズル48または略円形低ノズル50を設け、これによって冷却風を吹き付けることにより、チャンバ風路55、56内の流れの影響を緩和し、冷却対象部位への吹き付けの精度を高めている。したがって、冷却効率が高まり、送風機5の負荷を軽減し、送風機騒音を低下させ、動作騒音の低い誘導加熱調理器400とすることができる。
(viii)また、排気口4に近い側に略円形高ノズル48を、遠い側に略円形低ノズル50を配置し、周囲の流速が速くなる排気口4に近い側は、ノズル先端と誘導加熱コイル12の底面との距離を縮め流線を短くしている。したがって、周囲の気流の影響を受け難くして冷却効率を高め、送風機5の負荷を軽減し、送風機騒音を低下させ、動作騒音の低い誘導加熱調理器400とすることができる。
(ix)また、排気口4に近く風下側になるA後側チャンバ風路56aの風量を、排気口4から遠く風上側になるA前側チャンバ風路55aの風量よりも少なくしている。すなわち、風上側から吹き出した冷却風が排気口4に向かう気流となるから、かかる気流の誘導加熱コイル12の冷却効果が、風下側チャンバの冷却能力の設定に反映される。したがって、誘導加熱コイル12の風下側に配置される部位が過度に冷却されることがなく、無駄のない適切な冷却がおこなわれ、送風機5の負荷が軽減されて省エネ効果を奏すると共に、送風機騒音は低下し、動作騒音の低い誘導加熱調理器400とすることができる。
同様に、B後側チャンバ風路56bの風量がB前側チャンバ風路55bの風量より少なく、C後側チャンバ風路56cの風量がC前側チャンバ風路55cの風量より少なくしているから、前記効果が得られる。
なお、誘導加熱調理器400のチャンバ8は、略半円状のA前側チャンバ風路55aおよびA後側チャンバ風路56a(両者によって略円筒を形成する)と、略半略円環状のB前側チャンバ風路55bおよびB後側チャンバ風路56b(両者によって略円環を形成する)と、略半略円環状のC前側チャンバ風路55cおよびC後側チャンバ風路56c(両者によって略円環を形成する)とによって構成されているが、本発明はこれに限定するものではない。例えば、例えば、チャンバ風路のそれぞれを略半円状にして、それぞれの中心が一致しない(同心でない)ように配置してもよく、また、一方のチャンバ風路を略半円形にして他方のチャンバ風路を楕略円形の一部にしてもよく、さらに、何れのチャンバ風路についても、その側縁の全体形状または一部形状が、平面視において略円状、略楕円状、略洋梨状、略扇状、略円環の一部、若しくは略多角形状(おむすび状や台形状を含み、その角部や隅部に曲線(略円弧)を有する等)の一部にしてもよい。
[その他の実施の形態]
以上説明した実施の形態1〜4は、それぞれの部位を適宜組み合わせる(交換する)ことができるものである。たとえば、実施の形態1に示した誘導加熱調理器100の吹出口に、スリット状ノズル40や略円形大ノズル45等のノズルを設置したり、実施の形態4に示した誘導加熱調理器400の主風路7の一部に、側面視において複数段に仕切られた個別風路23(実施の形態2参照)を形成してもよい。
さらに、たとえば、実施の形態3に示した誘導加熱調理器300では5列の個別風路23が水平方向に配置されている(所謂ハーモニカ状)が、これに替えて、A個別風路23aの両側方に上限二段にB個別風路23bおよびC個別風路23cを配置してもよい。このとき、B個別風路23bを下段にしてCチャンバ風路17cの下方を通過させ、C個別風路23cを上段にしておけば、Cチャンバ風路17cの切り欠き幅がA個別風路23aの幅に限定されるから、Cチャンバ風路17cの天面に設置した吹出口のみによってC誘導加熱コイル12cを冷却することができる。すなわち、C誘導加熱コイル12cの一部を冷却するための略円形低ノズル51cをB個別風路23bに設置する必要がなくなる。
そして、チャンバ風路の形状は適宜選定されるものである。
本発明によれば、誘導加熱コイルの冷却を適切に行い、無駄な冷却風を減らして送風機負荷を軽減し、送風機騒音を低くして誘導加熱調理器の動作音を静かにすると共に、簡易な構造で低コスト・コンパクトにすることができるから、事業用および家庭用の各種誘導加熱調理器として広く利用することができる。
本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の全体を模式的に示す斜視図。 図1に示す誘導加熱調理器の一部を取り外した状態を示す斜視図。 図1に示す誘導加熱調理器の全体の側面視の断面図。 図1に示す誘導加熱調理器の一部(主風路およびチャンバ)を示す斜視図。 図1に示す誘導加熱調理器の一部(主風路およびチャンバ)を示す平面図。 図1に示す誘導加熱調理器の一部(チャンバ)の平面視の断面図。 本発明の実施の形態2に係る誘導加熱調理器の全体を模式的に示す斜視図。 図7に示す誘導加熱調理器の一部を取り外した状態を示す斜視図。 図7に示す誘導加熱調理器の全体の側面視の断面図。 図7に示す誘導加熱調理器の一部(主風路およびチャンバ)を示す斜視図。 図7に示す誘導加熱調理器の一部(主風路およびチャンバ)を示す平面図。 図7に示す誘導加熱調理器の一部(チャンバ)の平面視の断面図。 本発明の実施の形態3に係る誘導加熱調理器の一部(トッププレート)を取り外した全体を模式的に示す斜視図。 図13に示す誘導加熱調理器の一部(トッププレート)を取り外した全体を模式的に示す平面図。 図13に示す誘導加熱調理器の全体の側面視の断面図。 図13に示す誘導加熱調理器の一部(主風路とチャンバ)を示す斜視図。 図13に示す誘導加熱調理器の一部(主風路とチャンバ)を示す平面図。 図13に示す誘導加熱調理器の一部(チャンバ)の平面視の断面図。 本発明の実施の形態4に係る誘導加熱調理器の一部(トッププレート)を取り外した全体を模式的に示す斜視図。 図19に示す誘導加熱調理器の一部(トッププレート)を取り外した全体を模式的に示す平面図。 図19に示す誘導加熱調理器の全体の側面視の断面図。 図19に示す誘導加熱調理器の一部(主風路とチャンバ)を示す斜視図。 図19に示す誘導加熱調理器の一部(主風路とチャンバ)を示す平面視の断面図。 図19に示す誘導加熱調理器の一部(チャンバ)の平面図。
符号の説明
1:本体、2:トッププレート、3:給気口、4:排気口、5:送風機、6:仕切板、7:主風路、8:チャンバ、9:回路基板ユニット、10:コイル支持台、11:コイル支持部、12:誘導加熱コイル、15:チャンバ吹出口、16:チャンバ小吹出口、17:チャンバ風路、20:チャンバ風路流入口、23:個別風路、32:個別風路流入口、37:ダンパー、40:スリット状ノズル、42:スリット状大ノズル、43:スリット状中ノズル、44:スリット状小ノズル、45:略円形大ノズル、46:略円形中ノズル、47:略円形小ノズル、48:略円形高ノズル、49:略円形並ノズル、50:略円形低ノズル、51:略円形低ノズル、53:ダンパー、54:ダンパー、55:前側チャンバ風路、56:後側チャンバ風路、65:前側チャンバ風路流入口、66:後側チャンバ風路流入口、100:誘導加熱調理器(実施の形態1)、200:誘導加熱調理器(実施の形態2)、300:誘導加熱調理器(実施の形態3)、400:誘導加熱調理器(実施の形態4)。

Claims (20)

  1. 筐体と、
    該筐体の上面に形成され、被加熱物が載置されるトッププレートと、
    該トッププレートの下側に多重配置された複数の誘導加熱コイルと、
    該複数の誘導加熱コイルのそれぞれの下方に配置され、上方に位置する前記誘導加熱コイルに向けて空気を吹き出す吹出口を具備する1または2以上のチャンバ風路と、
    該チャンバ風路に前記筐体の外部の空気を送り込む送風機と、
    を有する誘導加熱調理器。
  2. 前記複数の誘導加熱コイルは、径方向の少なくとも一部に隙間を設けて配置されてなることを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
  3. 前記チャンバ風路が、平面視において略円状、略楕円状、略洋梨状、若しくは略多角形状の全体形状またはその分割形状の何れかであることを特徴とする請求項1または2記載の誘導加熱調理器。
  4. 前記チャンバ風路の側縁の形状が、平面視において略円状、略楕円状、略洋梨状、若しくは略多角形状の一部であることを特徴とする請求項1または2記載の誘導加熱調理器。
  5. 前記チャンバ風路にチャンバ風路流入口が形成され、該チャンバ風路流入口の面積の設定により当該チャンバ風路に流入する風量が調整されることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の誘導加熱調理器。
  6. 前記チャンバ風路の両端にそれぞれチャンバ風路流入口が形成され、該チャンバ風路流入口の面積の設定により当該チャンバ風路に流入する風量が調整されることを特徴とする請求項1または2記載の誘導加熱調理器。
  7. 前記チャンバ風路のそれぞれに個別風路が接続され、
    該個別風路に形成された個別風路流入口の面積の設定により当該チャンバ風路に流入する風量が調整されることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の誘導加熱調理器。
  8. 前記チャンバ風路の側面視における断面形状が、前記チャンバ風路流入口に近い範囲と遠い範囲とで相違することを特徴とする請求項5乃至7の何れかに記載の誘導加熱調理器。
  9. 前記誘導加熱コイルがコイル支持台に設置され、
    該コイル支持台が、前記誘導加熱コイルの中心から略放射状に形成された支持部によって支持され、
    該支持部の下に前記個別風路の一部が配置されてなることを特徴とする請求項7または8記載の誘導加熱調理器。
  10. 前記個別風路が前記誘導加熱コイルの直下に配置され、
    前記個別風路の直上に位置する前記誘導加熱コイルに向けて空気を吹出す吹出口が、前記個別風路に形成されていることを特徴とする請求項7乃至9の何れかに記載の誘導加熱調理器。
  11. 前記チャンバ風路に、空気の流入を制御する手段が備えられていることを特徴とする請求項1乃至10の何れかに記載の誘導加熱調理器。
  12. 前記トッププレートに前記筐体内の空気を排出するための排気口が形成され、
    前記チャンバ風路が、前記排気口に近い位置に配置された下流側チャンバ風路と、前記排気口から遠い位置に配置された上流側チャンバ風路と、から形成されるものであって、
    前記下流側チャンバ風路の冷却風量が前記上流側チャンバ風路の冷却風量より少ないことを特徴とする請求項1乃至11の何れかに記載の誘導加熱調理器。
  13. 前記吹出口が、前記チャンバ風路の上面から誘導加熱コイルに向かって突出した略円形の噴射パタンを具備する円形ノズルによって形成されることを特徴とする請求項1乃至12の何れかに記載の誘導加熱調理器。
  14. 前記吹出口が、前記チャンバ風路の上面から誘導加熱コイルに向かって突出した略帯状の噴射パタンを具備するスリットノズルによって形成されることを特徴とする請求項1乃至12の何れかに記載の誘導加熱調理器。
  15. 前記吹出口の配置形態およびそれぞれの開口面積が、前記チャンバ風路ごと、または前記チャンバ風路における前記チャンバ風路流入口からの距離に応じて、相違することを特徴とする請求項1乃至14の何れかに記載の誘導加熱調理器。
  16. 前記スリットノズルのスリット幅が、前記チャンバ風路ごと、または前記チャンバ風路における前記チャンバ風路流入口からの距離に応じて、相違することを特徴とする請求項14記載の誘導加熱調理器。
  17. 前記トッププレートに前記筐体内の空気を排出するための排気口が形成され、
    前記円形ノズルまたは前記スリットノズルの前記チャンバ風路の上面からの突出量が、前記排気口からの距離によって相違することを特徴とする請求項13乃至16の何れかに記載の誘導加熱調理器。
  18. 前記誘導加熱コイルの何れかの温度が所定の温度よりも高い場合に、当該誘導加熱コイルの駆動を停止する制御手段を有することを特徴とする請求項1乃至17の何れかに記載の誘導加熱調理器。
  19. 前記チャンバ風路は、チャンバ風路流入口に近い側と遠い側とで断面形状が変化して異なることによって、吹き出し風量および吹き出し風速が調整され、かつ、排気口に近く風下側となるチャンバ風路には、長いノズルが設けられていることを特徴とする請求項1乃至18の何れかに記載の誘導加熱調理器。
  20. 前記排気口に近い側に配置された前記円形ノズルは高く、かつ、前記排気口から遠い側に配置された前記円形ノズルは低いことを特徴とする請求項17記載の誘導加熱調理器。
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