JP2010061972A - 密閉型電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】電解液の漏液を防止した防爆機構を有する、安全性の高い密閉型電池を提供することにある。
【解決手段】発電要素を収容した有底電池ケース1の開口部が、ガスケット5を介して封口板7で封口されており、ガスケット5は、防爆用薄肉部5aを有するとともに、封口板7に排気孔7aが形成されている。さらに、ガスケット5と封口板7との間に、気体透過性を有する非透液性の多孔質部材8が配設され、多孔質部材8は、10秒/100ml以下の透気度、及び5以上の曲路率を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、防爆機構を有する密閉型電池に関する。
亜鉛を負極活物質とするアルカリ電池においては、充電・過放電等の誤使用により、電池内部にガスが発生し、電池の内圧が増加して電池の破裂に至るおそれがある。そこで、一般には、電池の内圧が上昇した場合に、防爆機構が作動して、破裂を避ける構造がとられている。
この防爆機構としては、例えば、電池ケースの開口部を封口するガスケットの一部に防爆用薄肉部を設け、電池内の圧力が上昇した際に、ガスケットの薄肉部を破断させて、ガスを電池外へ排出させる機構がある。また、突起を設けた金属板を設置して内圧により膨らんだガスケットに突き刺し、ガスケットを切断させ、ガスを排出する機構がある。また、電池ケースの底面に排気孔を設けるとともに、電池ケースの底面と、弁口を有するキャップ体とで区画された空間内に、排気孔を閉塞する弾性弁体を圧縮状態で装備し、電池内の圧力が上昇した際に、弾性弁体を後退させて排気孔を開くことによって、ガスを電池外へ排出させる機構がある。また、電池ケースの開口部に、排気孔を有するキャップ状端子と
弁口を有する封口体とで区画形成された空間内に、弁口を閉塞した弾性弁体を収納して、
電池内の圧力が上昇した際に、弾性弁体を後退させて排気孔を開くことによって、ガスヲ電池外へ排出させる機構がある。
前2者の機構は、防爆機構が一度作動すると、電池はその後使用できないが、後2者の機構は、防爆機構が作動しても、ガスの排出により電池内の圧力が下がれば、弾性弁体は弾性復帰して排気孔を再び閉塞するため、電池を繰り返し使用することができ、いわゆる復元式防爆機構をなす。
ところで、防爆機構が作動した際、電池ケース内に発生したガスが外部に排出されるだけでなく、電解液も同時に電池外に漏出または飛散する場合がある。アルカリ電池の電解液は強アルカリ性を有するため、電解液の漏液が生じると、使用機器を腐食する等の問題が生じるおそれがある。
このような問題に対して、ガスケットの一部に薄肉部を設けた復元式防爆機構を有する電池においては、ガスケットと封口板との間に、気体透過性を有するが、電解液の通過は阻止する高分子膜を設ける方法が、特許文献1に記載されている。高分子膜に用いる材料としては、フロロエチレンプロピレンの他、天然ゴム、メチルゴム、ポリブタジエン、ポリエチレン、ポリプロピレン、等が例示されている。
また、電池ケースの底面に設けた排気孔を弾性弁体で閉塞した防爆機構を有する電池においては、排気孔または弁口に、気体透過性を有するが、電解液の通過は阻止する高分子膜を設ける方法が、特許文献2、3に記載されている。高分子膜に用いる材料としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート等が例示されている。
上記いずれの方法も、使用する高分子膜は、撥水性を有する多孔膜、または微多孔膜であることを特徴とするもので、一部の材料(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等)は、セパレータにも使用される材料である。
このような気体透過性を有し、撥水性を有する高分子膜を防爆機構に併設することによって、防爆機構が作動した際、電池ケース内に発生したガスは、高分子膜を透過して外部に排出されるが、電解液は、高分子膜で通過が阻止されるため、電解液の漏液を防止することができる。
特開平8−77996号公報 特開平6−223795号公報 特開2006−210275号公報
電池に設けられた防爆機構は、電池の充電・過放電等の誤使用によって、電池内の圧力上昇が所定の値(典型的には、7〜8MPa)に達したとき作動するように設計されている。ここで、通電状態で電池を長時間使用する等の誤使用の場合、電池内の圧力はゆるやかに上昇し、通常、数百時間が経過した時点で、防爆機構の作動圧に達する。これに対して、多数個の電池を直列接続する使用機器で、1個だけ取付方向を逆にする等の誤使用の場合、電池内の圧力は急激に上昇し、負荷抵抗により異なるが、百秒〜数分程度で防爆機構の作動圧に達する。
前者の誤使用の場合、防爆機構の作動後、高分子膜に高いガス圧が直接かかるため、この高圧ガスに対応するには、高分子膜の透気度を高めて、短時間にガスを透過させて電池外に排出するか、高分子膜の強度を確保して、徐々にガスを透過させて電池外に排出する必要がある。上記特許文献1、2に記載された高分子膜の透気度は低い(典型的には200秒/ml程度)ため、高圧ガスを短時間に排出することは難しく、高分子膜の強度が十分でない場合、高分子膜が破裂して、その結果、電解液が漏液するおそれがある。
また、後者の誤使用の場合、高分子膜の透気度が低く、電池内のガスを短時間に電池外に排出できない場合、防爆機構の作動後も、電池内の圧力がさらに上昇して、高分子膜に過度の圧力が加わり、その結果、高分子膜が破裂して、電解液が漏液するおそれがある。
多孔質の高分子膜は、一般に未延伸のフィルムを延伸により多孔化する延伸法や、抽出可能な充填剤、可塑剤等を配合した未延伸フィルムから溶媒で充填剤、可塑剤等を抽出して多孔化し、必要に応じて抽出前または抽出後に1軸または2軸延伸を施す抽出法で製造されている。なお、上記特許文献1、2に記載された高分子膜は、曲路率が小さい(典型的には、1.5〜3程度)ため、孔径を大きして透気度を高くすると、逆に、電解液の通過阻止能を低下させることになり、電解液の漏液を防止する効果が喪失してしまう。
本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、その主な目的は、電解液の漏液を防止した防爆機構を有する、安全性の高い密閉型電池を提供することにある。
本発明に係わる密閉型電池は、発電要素を収容した有底電池ケースの開口部を、ガスケットを介して封口板で封口してなる密閉型電池であって、封口板に排気孔が形成されており、ガスケットと封口板とで区画された空間に、気体透過性を有する非透液性の多孔質部材が配設され、多孔質部材は、電池ケース内で発生したガスは速やかに透過するが、電解液の通過は阻止する所定の透気度及び曲路率を有することを特徴とする。
ここで、上記多孔質部材は、10秒/100ml以下の透気度、及び5以上の曲路率を有することが好ましい。
このような構成により、防爆機構が作動した際、電池内に発生したガスを、多孔質部材を介して短時間に電池外へ排出するとともに、電解液の通過を多孔質部材で阻止することができるため、電解液の漏液を防止した防爆機構を有する、安全性の高い密閉型電池を実現することができる。
また、上記多孔質部材は、不織布、発泡体、焼結体、または多孔質金属体からなることが好ましい。ここで、上記多孔質金属体は、発泡体に、メッキ処理、または金属微粉末を付着・熱処理して形成されたものからなることが好ましい。
ある好適な実施形態において、上記多孔質部材は、排気孔を塞ぐ状態で、封口板に当接して配置されている。
本発明に係わる他の密閉型電池は、発電要素を収容した有底電池ケースの開口部を、ガスケットを介して封口板で封口してなる密閉型電池であって、電池ケースの底面に排気孔が設けられ、該電池ケースの底面と、弁口を有するキャップ体とで区画された空間内に、排気孔を閉塞する弾性弁体が装備されており、排気孔または弁口の少なくとも一方に、気体透過性を有する非透液性の多孔質部材が配置され、多孔質部材は、電池ケース内で発生したガスは速やかに透過するが、電解液の通過は阻止する所定の透気度及び曲路率を有することを特徴とする。
本発明に係わる他の密閉型電池は、発電要素を収容した有底電池ケースの開口部を、ガスケットを介して封口板で封口してなる密閉型電池であって、封口板に弁口が設けられ、該封口板と、排気孔を有するキャップ状端子とで区画された空間内に、弁口を閉塞する弾性弁体が装備されており、排気孔または前記弁口の少なくとも一方に、気体透過性を有する非透液性の多孔質部材が配置され、多孔質部材は、電池ケース内で発生したガスは速やかに透過するが、電解液の通過は阻止する所定の透気度及び曲路率を有することを特徴とする。
ここで、上記多孔質部材は、10秒/100ml以下の透気度、及び5以上の曲路率を有することが好ましい。
本発明によれば、防爆機構が作動した際、電池内に発生したガスを、多孔質部材を介して短時間で電池外へ排出するとともに、電解液の通過を多孔質部材で阻止することができるため、電解液の漏液を防止した防爆機構を有する、安全性の高い密閉型電池を実現することができる。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態における密閉型電池の構成を模式的に示した部分断面図である。
図1に示すように、有底円筒状の電池ケース1内に、セパレータ4を介して正極2と負極3が、電解液とともに収納されている。そして、電池ケース1の開口部は、封口板7、集電子6及びガスケット5が一体化された封口ユニットで封口されている。アルカリ乾電池の場合、通常、電池ケース1は正極を兼ね、封口板7は負極端子板を構成している。
本実施形態における防爆機構は、ガスケット5の環状部の一部に設けられた防爆用薄肉部5a、及び封口板7の一部に設けられた排気孔7aに加え、ガスケット5と封口板7との間に、気体透過性を有する非透液性の多孔質部材8を配設した構成からなる。ここで、多孔質部材8は、気体透過性を有する非透液性の部材からなり、10秒/100ml以下の透気度、及び5以上の曲路率を有する。なお、多孔質部材8の配設位置は、ガスケット5と封口板7とで区画された空間内であれば特に制限はなく、例えば、図1に示すように、排気孔7aを塞ぐように、封口板7に多孔質部材8を貼り付けてもよい。
本実施形態における防爆機構の動作は以下のとおりである。すなわち、電池の充電・過放電等の誤使用によって、電池内の圧力上昇が所定の値に達したとき、ガスケット5の防爆用薄肉部5aが破断し、電池内に発生したガスは、気体透過性を有する多孔質部材8を透過し、封口板7に設けられた排気孔7aから電池外に排出される。このとき、多孔質部材8の透気度を、通常の高分子膜の1/20程度の10秒/100ml以下に設定しているため、高圧ガスを短時間に排出することができ、これにより、多孔質部材8が破裂して、電解液が漏液することはない。また、多孔質部材8に形成された貫通孔経路は、厚み方向に屈曲した形状をなしており、多孔質部材8の曲路率を、通常の高分子膜よりも大きい5以上に設定しているため、電解液の通過阻止能を低下させることなく、多孔質部材8を介して電解液が電池外に流出するのを防止することができる。
また、多数個の電池を直列接続する使用機器で、1個だけ取付方向を逆にする等の誤使用をした結果、電池内の圧力が急激に上昇した場合でも、電池内のガスを短時間に電池外に排出することができるため、防爆機構の作動後、電池内の圧力がさらに上昇することによって、多孔質部材8に過度の圧力が加わることもない。そのため、このような誤使用により電池内の圧力が急激に上昇した場合でも、電解液の漏液を生じることなく、電池内のガスを電池外に排出することができる。
ここで、本発明でいう「透気度」とは、日本工業規格(JIS)P8117に規定されたガーレー試験機法による透気度(透気抵抗度)であり、23℃±1℃の温度で、面積642mmの多孔質部材8を、空気100mlが通過する時間(秒/100ml)で表される。
また、本発明でいう「曲路率」とは、多孔質部材8の貫通孔の平均経路長(L)を、多孔質部材8の厚み(t)で除した値(L/t)であり、以下の方法で求められる。すなわち、多孔質部材8を電解液に完全に浸し、その抵抗値を交流インピーダンス法で求め、以下の式により、曲路率πを求めることができる。
π=(θ/100)・S・σ・R/t
ここで、θは多孔質部材8の空孔率(%)、Sは多孔質部材8の面積(cm)、σは電解液の導電率(S/cm)、Rは多孔質部材8の抵抗(Ω)、tは多孔質部材8の厚み(μm)である。
ここで、本発明における多孔質部材8は、例えば、不織布、発泡体、焼結体、多孔質金属体等で構成することができる。不織布には、例えば、金属繊維、セラミック繊維、炭素繊維、合成繊維、再生繊維で形成されたものを用いることができる。金属繊維には、ステンレス、チタン、ニッケル等の強アルカリに強い材料を用いることが好ましい。また、セラミック繊維には、炭化ケイ素、窒化ケイ素等を用いることができる。また、炭素繊維には、PAN系とピッチ系の双方を用いることができ、活性炭繊維も用いることができる。また、合成繊維には、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン等を用いることができる。また、再生繊維には、耐アルカリ性セルロース繊維、リヨセル(テンセル)等を用いることができる。焼結体には、金属やセラミック等で形成されたものを用いることができる。また、多孔質金属体には、発泡体に電気メッキ加工を施してから、発泡体を焼き飛ばして製造したもの、あるいは、発泡体にスラリー状の金属の微粉末を付着させ、熱処理して製造したものを用いることができる。なお、多孔質金属体は、強度の面においても優れている。さらに、多孔質部材8は、表面に微細な凹凸を形成した多孔シートの積層体構成で構成されていてもよい。
また、本実施形態における防爆機構では、図1に示したように、ガスケット5の環状部の一部に防爆用薄肉部5aを設ける構成にしたが、これに限らず、例えば、ガスケットの支えとなる環状支持体に突起を設け、当該突起をガスケットに突き刺することによってガスケットを破壊する構成にしてもよい。
(第2の実施形態)
図2は、本発明の第2の実施形態における密閉型電池の構成を模式的に示した部分断面図である。本実施形態では、復元式防爆機構を採用している点で、第1の実施形態と異なる。
図2に示すように、有底円筒状の電池ケース11内に、セパレータ14を介して正極12と負極13が、電解液とともに収納されている。そして、電池ケース11の底面に排気孔11aが設けられ、電池ケース11の底面と、弁口15aを有するキャップ体15とで区画された空間内に、排気孔11aを閉塞する弾性弁体16が圧縮状態で装備されている。アルカリ乾電池の場合、通常、電池ケース11は正極を兼ね、キャップ体15は、正極端子板を構成している。
上記の構成に加え、電池ケース11の底面と弾性弁体16との間に、排気孔11aを覆う気体透過性を有する非透液性の多孔質部材17が配置されている。ここで、多孔質部材17は、10秒/100ml以下の透気度、及び5以上の曲路率を有する。なお、多孔質部材17は、弁口15aを覆う位置に配置してもよい。
本実施形態における防爆機構の動作は以下のとおりである。すなわち、電池の充電・過放電等の誤使用によって、電池内の圧力上昇が所定の値に達したとき、弾性弁体16が後退して排気孔11aを開き、電池内に発生したガスは、気体透過性を有する多孔質部材17を透過し、キャップ体15に設けられた弁口15aから電池外に排出される。このとき、多孔質部材17の透気度を、通常の高分子膜の1/20程度の10秒/100ml以下に設定しているため、高圧ガスを短時間に排出することができ、多孔質部材17が破裂して、電解液が漏液することはない。また、多孔質部材17に形成された貫通孔経路は、厚み方向に屈曲した形状をなしており、多孔質部材17の曲路率を、通常の高分子膜よりも大きい5以上に設定しているため、電解液の通過阻止能を低下させることなく、多孔質部材8を介して電解液が電池外に流出するのを防止することができる。
ここで、本実施形態における復元式防爆機構は、図2に示したように、電池ケース11の底面に排気孔11aを設け、電池ケース11の底面と、弁口15aを有するキャップ体15とで区画された空間内に、排気孔11aを閉塞する弾性弁体16を設けた構成にしたが、これに限らず、例えば、電池ケースの開口側に配設された封口板に弁口を設け、封口板と、排気孔を有するキャップ状端子とで区画された空間内に、弁口を閉塞する弾性弁体を設けた構成にしてもよい。
(実施例)
本発明における多孔質部材8として、発泡体に電気メッキ加工を施してから、発泡体を焼き飛ばして製造した多孔質金属体を、アルカリ乾電池に適用した例を次に説明する。
(1)正極合剤の作製
二酸化マンガン粉末と黒鉛粉末とを、90:10の重量比で混合し、この混合物を、アルカリ電解液として40重量%の水酸化カリウム水溶液からなるアルカリ電解液と、100:3の重量比で混合し、充分に攪拌した後、フレーク状に圧縮成形した。その後、フレーク状の正極合剤を粉砕して顆粒状とし、これを分級して10〜100メッシュのものを中空円筒状に加圧成形してペレット状の正極合剤を得た。
(2)ゲル状負極の作製
ポリアクリル酸ナトリウムのゲル化剤と、40重量%の水酸化カリウム水溶液からなるアルカリ電解液と、亜鉛粉末からなる負極活物質とを1:33:66の重量比で混合し、ゲル状負極を得た。
(3)円筒形アルカリ乾電池の組み立て
図1に示した構成の単3形アルカリ乾電池(LR6)を下記の手順により作製した。
上記の方法で作製したペレット状の正極合剤2を、電池ケース1内に2個挿入し、加圧治具により正極合剤2を再成形して電池ケース1の内壁に密着させた。正極合剤2の中央に有底円筒形のセパレータ4を配置した後、セパレータ4内に40重量%の水酸化カリウム水溶液からなるアルカリ電解液を注入した。所定時間経過した後、上記の方法で作製したゲル状負極3をセパレータ4内に充填した。なお、セパレータ4には、ポリビニルアルコール繊維およびレーヨン繊維を主体として混抄した不織布を用いた。
電池ケース1の開口部に、負極端子板7、負極集電子6及びガスケット5が一体化された封口ユニットを配置し、電池ケース1をかしめ封口することにより、電池ケース1の開口部を封口した。なお、予め、負極端子板7には、排気孔7aを塞ぐように、多孔質部材8をエポキシ系接着剤で接着させておいた。また、ナイロンからなるガスケット5の連結部には、厚さ0.2mmの薄肉部5aを設けた。
多孔質部材8は、発泡体に電気メッキ加工を施してから、発泡体を焼き飛ばして製造されたもの多孔質金属体(セルメット(登録商標)、富山住友電工株式会社製;厚み5mm)を、圧延ローラで1mmの厚みまで圧縮した後、プレスで負極端子板7の形状に沿うような形に成形して、その後打ち抜き加工をして作成した。
(4)電解液の耐漏液性の評価
上記の方法で作製したアルカリ乾電池を20個と多孔質部材を組み込まないで製作したアルカリ乾電池を20個準備し、室温(20℃)の環境下で、4個直列に接続し、そのうち1個の電池の取付方向を逆にして、ガスケット5の薄肉部5aを破壊させ、電解液の漏液の有無を調べた。その結果、5回の実施において、いずれも電解液の漏液は生じなかった。なお、多孔質部材8を配置しなかった電池について、同様の評価を行ったところ、5回の実施において、いずれも電解液の漏液が生じた。
以上、本発明を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、勿論、種々の改変が可能である。例えば、上記実施形態においては、アルカリ乾電池を例に説明したが、マンガン乾電池、ニッケル系一次電池等の乾電池にも適用できる。また、本発明は、乾電池に限らず、防爆機構を備えたリチウムイオン電池、ニッケル水素電池等の二次電池にも適用し得る。また、円筒形電池に限らず、角形電池にも適用できる。
本発明の密閉型電池は、電解液の漏液を防止した防爆機構を有する、安全性の高い乾電池であり、電子機器の電源等に好適に用いられる。
本発明の第1の実施形態における密閉型電池の構成を示した部分断面図である。 本発明の第2の実施形態における密閉型電池の構成を示した部分断面図である。
符号の説明
1、11 電池ケース
2、12 正極
3、13 負極
4、14 セパレータ
5 ガスケット
5a 防爆用薄肉部
6 集電子
7 封口板
7a、11a 排気孔
8、17 多孔質部材
11 電池ケース
15 キャップ体
15a 弁口
16 弾性弁体

Claims (10)

  1. 発電要素を収容した有底電池ケースの開口部を、ガスケットを介して封口板で封口してなる密閉型電池であって、
    前記封口板に排気孔が形成されており、
    前記ガスケットと前記封口板とで区画された空間内に、気体透過性を有する非透液性の多孔質部材が配設され、
    前記多孔質部材は、前記電池ケース内で発生したガスは速やかに透過するが、電解液の通過は阻止する所定の透気度及び曲路率を有する、密閉型電池。
  2. 前記多孔質部材は、10秒/100ml以下の透気度、及び5以上の曲路率を有する、請求項1に記載の密閉型電池。
  3. 前記多孔質部材は、不織布、発泡体、焼結体、または多孔質金属体からなる、請求項1に記載の密閉型電池。
  4. 前記多孔質金属体は、発泡体に、メッキ処理、または金属微粉末を付着し、熱処理して形成されたものからなる、請求項3に記載の密閉型電池。
  5. 前記多孔質部材は、前記排気孔を塞ぐ状態で、前記封口板に当接して配置されている、請求項1に記載の密閉型電池。
  6. 発電要素を収容した有底電池ケースの開口部を、ガスケットを介して封口板で封口してなる密閉型電池であって、
    前記電池ケースの底面に排気孔が設けられ、該電池ケースの底面と、弁口を有するキャップ体とで区画された空間内に、前記排気孔を閉塞する弾性弁体が装備されており、
    前記排気孔または前記弁口の少なくとも一方に、気体透過性を有する非透液性の多孔質部材が配置され、
    前記多孔質部材は、前記電池ケース内で発生したガスは速やかに透過するが、電解液の通過は阻止する所定の透気度及び曲路率を有する、密閉型電池。
  7. 発電要素を収容した有底電池ケースの開口部を、ガスケットを介して封口板で封口してなる密閉型電池であって、
    前記封口板に弁口が設けられ、該封口板と、排気孔を有するキャップ状端子とで区画された空間内に、前記弁口を閉塞する弾性弁体が装備されており、
    前記排気孔または前記弁口の少なくとも一方に、気体透過性を有する非透液性の多孔質部材が配置され、
    前記多孔質部材は、前記電池ケース内で発生したガスは速やかに透過するが、電解液の通過は阻止する所定の透気度及び曲路率を有する、密閉型電池。
  8. 前記多孔質部材は、10秒/100ml以下の透気度、及び5以上の曲路率を有する、請求項6または7に記載の密閉型電池。
  9. 前記多孔質部材は、不織布、発泡体、焼結体、または多孔質金属体からなる、請求項6または7に記載の密閉型電池。
  10. 前記多孔質金属体は、発泡体に、メッキ処理、または金属微粉末を付着し、熱処理して形成されたものからなる、請求項9に記載の密閉型電池。
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