図1は、本発明が好適に適用されるカラオケシステム10を説明する概略図である。この図1に示すように、上記カラオケシステム10では、カラオケボックス、スナック、旅館等の店舗12における複数の個室14a、14b、14c、・・・(以下、特に区別しない場合には単に個室14と称する)にそれぞれ1台乃至は複数台ずつ(図1では1台ずつ)のカラオケ装置16a、16b、16c、・・・(以下、特に区別しない場合には単にカラオケ装置16と称する)が設置されている。これら複数のカラオケ装置16は、ルータ28を介して公衆電話回線等による通信回線18に接続されており、同じくその通信回線18に接続されたカラオケサービス提供会社のサーバ装置(センタ装置)20との相互間でその通信回線18を介して情報の通信が可能とされている。このサーバ装置20は、カラオケ情報(楽曲データ)、背景映像情報、曲間情報等のデジタルコンテンツ(Digital Contents)の保管や入出力管理の基本的な制御を行うサーバであり、上記通信回線18を介して上記カラオケ装置16に定期的にコンテンツの配信を行うと共に、そのカラオケ装置16からの要求に応じて所定の機能制御プログラムを送信するものである。また、上記カラオケシステム10は、本発明の一実施例である複数の電子早見本装置22a、22b、22c、・・・(以下、特に区別しない場合には単に電子早見本装置22と称する)を備えており、上記カラオケ装置16の利用に際して、各利用者(グループ)毎に1台乃至数台ずつの電子早見本装置22が貸与され、各個室14において後述するように上記カラオケ装置16の遠隔操作装置として用いられるようになっている。上記店舗12内には上記複数のカラオケ装置16を相互に接続するLAN24が敷設されており、上記電子早見本装置22からのカラオケ装置16への入力は、所定のアクセスポイント26及びLAN24を介したLAN通信等により行われる。
図2は、上記カラオケ装置16の構成を例示するブロック線図である。この図2に示すように、上記カラオケ装置16は、CRT(Cathode-ray Tube)やTFT(Thin Film Transistor Liquid Crystal)等の映像表示装置30と、CRTコントローラ等の映像出力制御部32と、映像情報デコーダ34と、ビデオミキサ36と、音源であるシンセサイザ38と、音声入力装置であるマイクロフォン40と、アンプミキサ42と、スピーカ44と、操作パネル46と、その操作パネル46等からの入力信号を処理する入出力インターフェイス48と、中央演算処理装置であるCPU50と、読出専用メモリであるROM52と、随時書込読出メモリであるRAM54と、記憶装置であるハードディスク56と、モデム58と、LANポート60と、上記電子早見本装置22やリモコン装置64等の入力装置からのリモコン信号を受信するためのリモコン受信部62とを、備えて構成されている。
前記映像出力制御部32は、前記CPU50において生成された歌詞文字映像等の文字映像(テロップ)を出力する文字映像出力装置として機能する他、前記映像表示装置30による種々の映像表示を制御する表示制御装置である。また、前記映像情報デコーダ34は、利用者が歌詞を参照しながら歌を歌う際に前記ハードディスク56に記憶された背景映像情報に基づいて所定の背景映像を再生(デコード)する背景映像再生装置である。この背景映像情報は、例えば、MPEG(Moving Picture Experts Group)形式のデータであり、そのMPEGデータに基づいて前記映像情報デコーダ34により再生された背景映像は、前記ビデオミキサへ送られる。また、前記ビデオミキサ36は、前記CPU50において生成され且つ前記映像出力制御部32から出力される文字映像と、前記映像情報デコーダ34により再生される背景映像とを合成して前記映像表示装置30に表示させる映像合成装置である。
前記シンセサイザ38は、前記ハードディスク56から読み出されて送られて来るカラオケ演奏曲の演奏情報に基づいて楽器の演奏信号等の音楽信号を生成する音源である。この演奏情報は、例えば、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)形式のデータであり、そのMIDIデータに基づいて前記シンセサイザ38により生成された音楽信号は、アナログ信号に変換されて前記アンプミキサ42へ送られる。そのアンプミキサ42では、送られてきた音楽信号と前記マイクロフォン40を介して入力される利用者の歌声とがミキシングされ、それらの信号が電気的に増幅されて前記スピーカ44から出力される。
前記操作パネル46は、前記カラオケ装置16の利用者が歌いたいカラオケ演奏曲を選択したり、演奏曲の音程を調整したり、演奏と歌との音量バランスを調整したり、その他、エコー、音量、トーン等の各種調整を行うための操作ボタン(スイッチ)或いはつまみを備えた入力装置である。また、前記カラオケ装置16には、前記操作パネル46の一部機能を遠隔で実行するための入力装置として機能するリモコン装置64が備えられており、前記リモコン受信部62は、そのリモコン装置64から送信されるリモコン信号を受信して前記CPU50へ供給する。また、前記カラオケ装置16と電子早見本装置22との対応付け(くくりつけ)処理も前記リモコン受信部62を介して行われ、そのようにして前記カラオケ装置16に対応付けられた電子早見本装置22も同様に入力装置として機能する。
前記CPU50は、前記RAM54の一時記憶機能を利用しつつ前記ROM52に予め記憶された所定のプログラムに基づいて電子情報を処理・制御する所謂マイクロコンピュータであり、前記電子早見本装置22やリモコン装置64等により所定のカラオケ演奏曲が選曲された場合、その選曲されたカラオケ演奏曲を前記RAM54に設けられた予約曲テーブルに登録したり、その予約曲テーブルの演奏順に従って前記ハードディスク56から前記RAM54に選曲されたカラオケ演奏曲の演奏情報及び歌詞情報等を読み出したり、カラオケ演奏曲の演奏が進行するのに応じてそのRAM54から前記シンセサイザ38へ演奏情報を送信したり、歌詞情報に基づいて歌詞文字映像を生成して前記映像出力制御部32へ送ったり、選曲時には曲名文字映像を生成して前記映像出力制御部32へ送ったり、前記映像情報デコーダ34を制御して所定の背景映像を再生させたり、カラオケ演奏が行われていない間すなわち曲間において、新譜情報、選曲ランキング、店舗広告等の曲間情報を出力させたり、前記通信回線18を介した前記サーバ装置20との間の情報通信制御等の基本的な制御を実行する。
前記モデム58は、前記カラオケ装置16を公衆電話回線等による通信回線18に接続するための装置であり、前記CPU50から出力されるディジタル信号をアナログ信号に変換して前記通信回線18に送り出すと共に、その通信回線18を介して伝送されるアナログ信号をディジタル信号に変換して前記CPU50に供給する処理を行う。なお、前記店舗12に備えられた複数のカラオケ装置16のうち何れかのカラオケ装置16が前記ルータ28の機能を備えてマスターコマンダとして前記通信回線18に接続される態様も考えられ、その場合、前記モデム58はそのマスターコマンダとして機能するカラオケ装置16には必要とされるが、そのマスターコマンダを介して前記サーバ装置20との間で情報の通信を行う他のカラオケ装置16には必ずしも設けられなくともよい。
前記LANポート60は、前記カラオケ装置16をLAN24を介して他のカラオケ装置16や電子早見本装置22等の他の機器に接続するための接続器であり、前記カラオケ装置16は、そのようにLAN24を介して接続されることで、他のカラオケ装置16や電子早見本装置22等の他の機器との間で情報の送受信が可能とされる。例えば、前記アクセスポイント26を介して受信される前記電子早見本装置22からの選曲入力を受け付けて前記RAM54に設けられた予約曲テーブルに記憶したり、そのアクセスポイント26を介して前記カラオケ装置16から電子早見本装置22へ所定の情報を送信したりというように、電波を介して前記カラオケ装置16と電子早見本装置22との間における相互の情報のやりとりが実行される。また、斯かるLAN24及びアクセスポイント26を介して、前記複数の電子早見本装置22相互間でも情報の通信が行われる。
前記ハードディスク56には、カラオケ演奏曲を出力させるための多数のカラオケデータ(楽曲データ)を記憶するカラオケデータベースをはじめとする各種データベースが設けられている。カラオケボックス等の店舗にそれぞれ備えられた複数のカラオケ装置16のうち所定のカラオケ装置16例えば前記カラオケ装置16aは、前記モデム58を介して前記通信回線18に接続されており、前記複数のカラオケ装置16によって常に新しい曲が演奏可能とされるように、随時新たな楽曲データ等が前記サーバ装置20から前記通信回線18を介して配信され、前記ハードディスク56のカラオケデータベース等に記憶される。また、そのようにして前記サーバ装置20から情報を取得したカラオケ装置16aとその他のカラオケ装置16との間で前記LAN24を介した通信が行われることにより、各カラオケ装置16のハードディスク56に記憶される情報が共有され、上記カラオケデータベース等の内容が等価なものとされる。
図3は、前記電子早見本装置22の外観を大まかに示す斜視図である。この図3に示すように、前記電子早見本装置22は、所定の画像(映像)を表示させると共に、利用者の接触に応じて入力を行うためのタッチパネルディスプレイ68を備えている。また、前記カラオケ装置16や他の電子早見本装置22との間でデータの送受信や同期を実行したり、前記電子早見本装置22に内蔵されたバッテリを充電する等の動作を行うスタンド型の接続架台(ドッキングテーブル)であるクレイドル66を備えている。前記電子早見本装置22は、そのクレイドル66に取り付けられた状態又はそのクレイドル66から取り外された状態で用いられ、取り付けられた状態においては、そのクレイドル66及びLAN24を介して前記カラオケ装置16や他の電子早見本装置22に有線接続されるようになっている。また、上記クレイドル66から取り外された状態においては、上記アクセスポイント26及びLAN24を介して前記カラオケ装置16他の電子早見本装置22に無線接続されるようになっている。
図4は、前記電子早見本装置22の構成を説明するブロック線図である。この図4に示すように、前記電子早見本装置22は、上記タッチパネルディスプレイ68に所定の映像を表示させる表示装置72と、その表示装置72による表示を制御する表示制御部74と、利用者の指や図示しない備え付けのペン等によるタッチパネルディスプレイ68への接触により入力を行うタッチパネル76と、そのタッチパネル76による入力を制御する入力制御部78と、中央演算処理装置であるCPU80と、読出専用メモリであるROM82と、随時書込読出メモリであるRAM84と、フラッシュROM等の記憶部86と、インターフェイス88と、リモコン送信部90と、無線LAN通信部92と、上記クレイドル66と電気的な接続を可能とするためのコネクタ94aとを、備えて構成されている。上記クレイドル66には、斯かる電子早見本装置22と電気的な接続を可能とするためのコネクタ94bが設けられており、前記電子早見本装置22は、前記クレイドル66に載置されて上記コネクタ94a及び94bが相互に接触させられることで、上記インターフェイス88を介して前記クレイドル66乃至はLAN24に接続されるようになっている。
上記CPU80は、上記RAM84の一時記憶機能を利用しつつ上記ROM82に記憶された情報に基づいて情報処理を実行する所謂マイクロコンピュータであり、上記表示制御部74を介して前記タッチパネルディスプレイ68(表示装置72)に所定の映像を表示させたり、その映像に基づく前記タッチパネルディスプレイ68(タッチパネル76)への接触により上記入力制御部78を介して入力される入力信号を処理したり、その入力信号に基づき前記無線LAN通信部92等を介して前記カラオケ装置16へ選曲入力をはじめとする入力送信を行ったり、その無線LAN通信部92等を介して他の電子早見本装置22との間で情報の通信や同期を行ったり、マスターコマンダである前記カラオケ装置16aを介して前記センタ装置20との間で情報の通信を行う等といった基本的な制御に加えて、後述する利用者切替時の画面表示制御等を実行する。
上記記憶部86には、前記カラオケ装置16のカラオケデータベースに記憶された多数のカラオケ情報それぞれに対応して曲名、アーティスト名、属性情報、歌詞の歌い出し部分等の選曲案内情報、及び備考等を選曲番号毎に記憶する演奏曲データベース96が設けられている。また、前記タッチパネルディスプレイ68を介しての入力操作によりログインした利用者毎に各種情報を記憶する利用者別テーブル98が設けられ、前記電子早見本装置22による操作が行われる毎にその内容が更新されるように構成されている。また、好適には、所定のカラオケ装置16(1台のカラオケ装置16)に複数の電子早見本装置22がくくりつけられている(対応付けられている)場合には、後述する利用者別情報交信手段110によりそれら複数の電子早見本装置22相互間でその利用者別テーブル98の記憶内容が共有(共通化)されるように構成されている。
図5は、前記電子早見本装置22のCPU80に備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。この図5に示すログイン認証制御手段100は、前記タッチパネルディスプレイ68により入力される識別情報(ID)及びパスワード等の情報に応じて利用者のログイン認証を行い、その認証が正常に行われた場合にはその識別情報をもってその利用者の前記電子早見本装置22(カラオケ装置16)へのログインを許可する。例えば、そのタッチパネルディスプレイ68により入力された情報に基づき前記サーバ装置20に照会を行うことにより斯かるログイン認証を行う。すなわち、前記タッチパネルディスプレイ68により入力された識別情報及びログインパスワードに関して、その識別情報に関連付けられて前記サーバ装置20の顧客別データベースに記憶されたパスワードが入力されたものと一致するか否かを判定し、一致する場合には正常な認証を行う一方、一致しない場合にはエラーとする。なお、このログイン認証に関して、実質的な制御(判定)は前記サーバ装置20の側で行うものであってもよい。そして、このログイン認証制御手段100により正常にログイン認証が行われた利用者に関しては、前記記憶部86における利用者別テーブル98にその利用者の識別情報(ID)等が登録され、以降の前記電子早見本装置22による操作はその正常にログイン認証された利用者を単位として行われる。また、前記タッチパネルディスプレイ68を介して所定のログアウト操作が行われた場合、対象となる利用者はログアウトさせられ、前記利用者別テーブル98におけるその利用者の登録は解除(削除)される。
画面表示制御手段102は、前記タッチパネルディスプレイ68(タッチパネル76)を介して入力される情報に応じて前記表示装置72に表示される画面(映像)を制御する。例えば、前記タッチパネルディスプレイ68により入力される条件に応じて前記演奏曲データベース96に記憶された多数の演奏曲のうちから単数乃至は複数の演奏曲を検索するために前記表示装置72に表示される画面を制御する。図6は、演奏曲検索制御における文字入力画面112を例示する図である。この図6に示すように、上記画面表示制御手段102は、前記タッチパネル76を介して所定の操作が行われた場合、少なくとも五十音の文字を示す複数の文字ボタン映像114を前記タッチパネルディスプレイ68に表示させる。このタッチパネルディスプレイ68に表示された文字ボタン映像114に対応する部分への利用者の接触に応じて、前記タッチパネル76及び入力制御部78を介してそれら文字ボタン映像114によって示される文字乃至は文字列が入力される。また、そのようにして入力された文字乃至は文字列が図6に示すように文字表示欄116に表示される。更に、例えば歌手名検索モードにおいては、この文字表示欄116に文字乃至は文字列が表示されている状態で検索ボタン映像118に対応する部分が利用者の指等による接触にて押されることにより、斯かる文字乃至は文字列と前方一致又は完全一致する単数乃至は複数の歌手名が前記演奏曲データベース96に記憶された歌手名から検索される。例えば、図6に示すように上記文字表示欄116に「はまおか」の文字が表示されている状態で検索ボタン映像118に対応する部分が利用者の指等による接触にて押されることにより、前記演奏曲データベース96に記憶された情報に基づいてその「はまおか」の文字を先頭とする複数の歌手名が検索される。
図7は、演奏曲検索制御における選曲入力画面120を例示する図である。この図7に示すように、前記画面表示制御手段102は、上述のようにして歌手名が検索された場合、その歌手名に対応する単数乃至は複数の演奏曲を前記演奏曲データベース96に記憶された多数の演奏曲から検索し、検索された演奏曲を示す演奏曲ボタン映像122を前記タッチパネルディスプレイ68に表示させる。例えば、図7の選曲入力画面においては、「はまおか」の文字列と前方一致する「浜岡ゆいな」を歌手名とする複数の演奏曲を示す演奏曲ボタン映像122が前記タッチパネルディスプレイ68に表示されている。
前記画面表示制御手段102は、また好適には、曲名検索モードにおいては、前記タッチパネルディスプレイ68に表示された文字ボタン映像114への利用者の接触に応じて入力される文字乃至は文字列によって示される条件に基づいて単数乃至は複数の演奏曲を検索(曲名検索)し、検索された演奏曲を選曲可能とするための画面を前記表示装置72に表示させる。具体的には、図6に示すような文字入力画面112において前記文字表示欄116に文字乃至は文字列が表示されている状態で検索ボタン映像118に対応する部分が利用者の指等による接触にて押されることにより、曲名が斯かる文字乃至は文字列と前方一致又は完全一致する単数乃至は複数の演奏曲を前記演奏曲データベース96に記憶された多数の演奏曲から検索し、そのようにして演奏曲が検索された後、上述した図7に示すように、検索された演奏曲を示す演奏曲ボタン映像122を前記タッチパネルディスプレイ68に表示させる。
選曲送信制御手段104は、前記画面表示制御手段102により前記タッチパネルディスプレイ68に表示された演奏曲ボタン映像122に対応する部分への利用者の接触(タッチ入力)に応じて、その演奏曲ボタン映像122により示される演奏曲を選曲するための信号(選曲情報)を前記無線LAN通信部92やLANインターフェイス88等を介して前記カラオケ装置16に送信する。すなわち、利用者が所望する演奏曲を前記カラオケ装置16のRAM54等に形成された予約曲テーブルに登録するための選曲予約処理を行う。また、そのようにして選曲送信された演奏曲の選曲番号及び選曲時間(少なくとも日時分、好適には秒まで)等の情報を選曲履歴として前記利用者別テーブル98に記憶する。また、好適には、前記電子早見本装置22においてログインを行った利用者毎の選曲履歴を前記利用者別テーブル98に記憶する。
図5に戻って、利用者切替制御手段106は、前記タッチパネルディスプレイ68(タッチパネル76)を介して入力される情報に応じて、前記ログイン認証制御手段100により認証された複数の利用者のうち前記電子早見本装置22の操作主体となる利用者を切り替える。前記画面表示制御手段102は、前記タッチパネル76を介して所定の操作例えば図6乃至図7に示すような画面において利用者切替ボタン映像124に対応する部分への利用者の接触が行われた場合、図8に示すような利用者切替画面126を前記表示装置72に表示させる。この利用者切替画面126には、前記利用者別テーブル98に登録された利用者すなわち前記ログイン認証制御手段100により正常にログイン認証された利用者それぞれを示す利用者選択ボタン映像128が表示され、所定の利用者に相当する利用者選択ボタン映像128に対応する部分が利用者の指等による接触にて押されることにより、前記電子早見本装置22の操作主体がその選択された利用者に切り替えられる。このようにして、上記利用者切替制御手段106により前記電子早見本装置22の操作主体となる利用者が切り替えられた場合、以降のその電子早見本装置22を用いた操作(選曲入力等)の情報は、その利用者に対応する情報として前記利用者別テーブル98に記憶(蓄積)される。
画面目印付手段108は、上記利用者切替制御手段106により前記電子早見本装置22の操作主体が第1の利用者から第2の利用者に切り替えられた場合、その切り替えの時点でその第1の利用者が閲覧していた画面に目印をつける。好適には、その切り替えの時点で第1の利用者が閲覧していた画面にフラグ(flag)を立てる。換言すれば、前記電子早見本装置22による演奏曲検索プログラムにおいてその画面を表示させるフラグをオンとする。また、好適には、上記切り替えの時点で上記第1の利用者が閲覧していた画面の情報例えばその画面を表示させるための情報等を記憶する。このようにして付けられた目印に係る情報は、例えば、前記利用者別テーブル98にその利用者に対応する情報として記憶される。
前記画面表示制御手段102は、上記画面目印付手段108により所定の画面に目印が付けられた後、前記利用者切替制御手段106により前記電子早見本装置22の操作主体が前記第1の利用者に切り替えられた場合、その目印が付けられた画面を表示させる。例えば、先の操作において前記利用者切替制御手段106により前記電子早見本装置22の操作主体が前記第1の利用者から他の利用者に切り替えられた際、前記タッチパネルディスプレイ68に図7に示す選曲入力画面120が表示されており、その選曲入力画面120に目印が付けられてその情報が前記利用者別テーブル98に記憶されていた場合、前記利用者切替制御手段106により前記電子早見本装置22の操作主体が再びその第1の利用者に切り替えられた際にはその切替の直後(例えば、図8に示す利用者切替画面126において利用者選択ボタン映像128が押された直後)にその目印が付けられた選曲入力画面120を前記タッチパネルディスプレイ68に表示させる。一方、対象となる利用者に対応していかなる画面にも目印が付いていない場合(利用者別テーブル98に目印に関する情報が記憶されていない場合)において、前記利用者切替制御手段106により前記電子早見本装置22の操作主体が所定の利用者に切り替えられた場合には、前記画面表示制御手段102は、図9に示すような予め定められた初期画面130を前記タッチパネルディスプレイ68に表示させる。
図5に戻って、利用者別情報交信手段110は、同一のカラオケ装置16とくくりつけられている(対応付けられている)他の電子早見本装置22との間で前記利用者別テーブル98に記憶された情報を共有化するために通信を行う。具体的には、前記利用者別テーブル98に記憶された内容が更新された場合に、同一のカラオケ装置16とくくりつけられた他の電子早見本装置22との間で前記LAN24等を介して通信を行うことで、各電子早見本装置22の利用者別テーブル98の内容を等価なものとする。また、斯かる制御を行うことで、前記カラオケ装置16に複数の電子早見本装置22が対応付けられている場合において、所定の利用者に対応して前記画面目印付手段108により所定の画面に目印が付けられた場合、その目印をそれら複数の電子早見本装置22相互間で共有することができる。
図10は、前記電子早見本装置22のCPU80によるログイン/ログアウト制御の要部を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
先ず、ステップ(以下、ステップを省略する)SA1において、前記タッチパネルディスプレイ68(タッチパネル76)を介してログイン情報すなわち識別情報及びログインパスワードの入力があったか否かが判断される。このSA1の判断が否定される場合には、SA6以下の処理が実行されるが、SA1の判断が肯定される場合には、SA2において、SA1にて入力された識別情報及びログインパスワードが前記サーバ装置20へ送信される。次に、SA3において、前記サーバ装置20から正常にログインされたとの応答が返信されたか否かが判断される。このSA3の判断が肯定される場合には、SA4において、正常にログイン処理が行われた後、SA6以下の処理が実行されるが、SA3の判断が否定される場合には、SA5において、エラーである旨が前記タッチパネルディスプレイ68(表示装置72)に表示された後、SA6において、前記タッチパネルディスプレイ68を介して所定の利用者のログアウト処理を行うための入力があったか否かが判断される。このSA6の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SA6の判断が肯定される場合には、対象となる利用者のログアウト処理が行われた後、本ルーチンが終了させられる。以上の制御において、SA1乃至SA5が前記ログイン認証制御手段100の動作に対応する。
図11は、前記電子早見本装置22のCPU80によるユーザ切替/画面表示制御の要部を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
先ず、前記利用者切替制御手段106の動作に対応するSB1において、前記タッチパネルディスプレイ68(タッチパネル76)を介して所定の利用者切替操作が行われたか否かが判断される。このSB1の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SB1の判断が肯定される場合には、前記電子早見本装置22の操作主体がSB1の操作に対応する利用者に切り替えられると共に、前記画面目印付手段108の動作に対応するSB2において、その切り替えの時点で先の利用者が閲覧していた画面にフラグが立てられ、その情報が前記利用者別テーブル98に記憶される。次に、SB3において、新たに切り替えられた利用者に対応して前記利用者別テーブル98に所定の画面を示す目印に関する情報(フラグ)が記憶されているか否かが判断される。このSB3の判断が肯定される場合には、SB4において、その新たに切り替えられた利用者に対応してフラグの立てられた画面が前記タッチパネルディスプレイ68(表示装置72)に表示された後、本ルーチンが終了させられるが、SB3の判断が否定される場合には、SB5において、予め定められた初期画面が前記タッチパネルディスプレイ68(表示装置72)に表示された後、本ルーチンが終了させられる。以上の制御において、SB4及びSB5が前記画面表示制御手段102の動作に対応する。
図12は、前記電子早見本装置22のCPU80による利用者別情報共有制御の要部を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
先ず、SC1において、前記利用者別テーブル98の記憶内容が更新されたか否かが判断される。このSC1の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SC1の判断が肯定される場合には、SC2において、同一のカラオケ装置16とくくりつけられた他の電子早見本装置22に前記LAN24等を介して前記利用者別テーブル98の記憶内容(更新内容)が送信され、複数の電子早見本装置22相互間でその利用者別テーブル98の記憶内容が等価なものとされた後、本ルーチンが終了させられる。以上の制御において、SC1及びSC2が前記利用者別情報交信手段110の動作に対応する。
このように、本実施例によれば、前記タッチパネルディスプレイ68により入力される情報に応じて利用者のログイン認証を行うログイン認証制御手段100(SA1乃至SA5)と、そのログイン認証制御手段100により認証された複数の利用者のうち前記電子早見本装置22の操作主体となる利用者を切り替える利用者切替制御手段106(SB1)と、その利用者切替制御手段106により前記電子早見本装置22の操作主体が第1の利用者から第2の利用者に切り替えられた場合、その切り替えの時点でその第1の利用者が閲覧していた画面に目印をつける画面目印付手段108(SB2)と、その画面目印付手段108により所定の画面に目印が付けられた後、前記利用者切替制御手段106により前記電子早見本装置22の操作主体が前記第1の利用者に切り替えられた場合、その目印が付けられた画面を表示させる画面表示制御手段102(SB4及びSB5)とを、備えたものであることから、他の利用者の操作後において再び自分のIDに対応して操作を行う際、先の操作において閲覧していた画面から検索を再開することができる。すなわち、複数の利用者毎に所望の情報を簡便に検索できる電子早見本装置22を提供することができる。
また、前記カラオケ装置16に複数の電子早見本装置22が対応付けられている場合において、前記画面目印付手段108により所定の画面に目印が付けられた場合、その目印をそれら複数の電子早見本装置22相互間で共有するものであるため、複数の電子早見本装置22で選曲等の操作を行っている場合にどの電子早見本装置22を使用しても先の操作において閲覧していた画面から検索を再開することができる。
また、前記画面目印付手段108は、前記切り替えの時点で前記第1の利用者が閲覧していた画面にフラグを立てるものであるため、実用的な態様で先の操作において閲覧していた画面から検索を再開することができる。
また、前記画面目印付手段108は、前記切り替えの時点で前記第1の利用者が閲覧していた画面の情報を記憶するものであるため、実用的な態様で先の操作において閲覧していた画面から検索を再開することができる。
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
例えば、前述の実施例では、前記記憶部86に利用者別テーブル98が設けられ、前記画面目印付手段108により付けられた目印に関する情報はその利用者別テーブル98に利用者毎の情報として記憶されるものであったが、本発明はこれに限定されるものでなく、あくまで制御の一例を示すものに過ぎない。すなわち、前記利用者切替制御手段106により前記電子早見本装置22の操作主体となる利用者が切り替えられた時点で第1の利用者が閲覧していた画面を、その第1の利用者が再びその電子早見本装置22の操作主体となった時点で表示させるために必要な情報を記憶できるのであれば斯かる利用者別テーブル98は必ずしも設けられなくともよく、前記RAM84に必要最小限の情報を記憶するものであっても構わない。
また、前述の実施例では、前記電子早見本装置22を用いた選曲操作において前記電子早見本装置22の操作主体となる利用者が切り替えられた際の画面表示制御について説明したが、その電子早見本装置22を用いたドリンク等の注文操作、プロモーションビデオの閲覧操作等、種々の操作に係る画面表示制御に本発明は適用されるものである。
また、前述の実施例では、前記カラオケ装置16に複数の電子早見本装置22が対応付けられている場合において、前記画面目印付手段108により所定の画面に目印が付けられた場合、その目印をそれら複数の電子早見本装置22相互間で共有する態様について説明したが、更にその目印に関する情報を前記サーバ装置20に設けられた顧客別データベースに蓄積する等の制御を行うものであってもよい。
その他、一々例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。