図1は、本発明が好適に適用されるカラオケシステム10を説明する概略図である。この図1に示すように、上記カラオケシステム10では、カラオケボックス、スナック、旅館等の店舗12における複数の個室14a、14b、14c、・・・(以下、特に区別しない場合には単に個室14と称する)にそれぞれ1台乃至は複数台ずつ(図1では1台ずつ)の本発明の一実施例であるカラオケ装置16a、16b、16c、・・・(以下、特に区別しない場合には単にカラオケ装置16と称する)が設置されている。これら複数のカラオケ装置16のうち、マスターコマンダである所定のカラオケ装置16aは、公衆電話回線等による通信回線18を介してカラオケサービス提供会社のサーバ(センタ装置)20に接続されており、そのサーバ20と上記カラオケ装置16aの相互間で情報の通信が可能とされている。このサーバ20は、カラオケ情報、背景映像情報、曲間情報等のデジタルコンテンツ(Digital Contents)の保管や入出力管理の基本的な制御を行うサーバであり、上記通信回線18を介してマスターコマンダであるカラオケ装置16aに定期的にコンテンツの配信を行うと共に、そのカラオケ装置16aからの要求に応じて所定のコンテンツや機能制御プログラム等を送信するものである。また、上記カラオケシステム10は、複数の電子早見本装置22a、22b、22c、・・・(以下、特に区別しない場合には単に電子早見本装置22と称する)を備えており、上記カラオケ装置16の利用に際して、各利用者(グループ)毎に1台ずつの電子早見本装置22が貸与され、各個室14において後述するように上記カラオケ装置16の遠隔操作装置として用いられるようになっている。また、上記店舗12内には上記複数のカラオケ装置16を相互に接続するLAN24が敷設されており、上記電子早見本装置22からのカラオケ装置16への入力は、所定のアクセスポイント26及びLAN24を介したLAN通信等により行われる。なお、本発明の趣旨から明かなように、上記カラオケシステム10に上記電子早見本装置22は必ずしも備えられて(くくりつけられて)いなくともよいが、説明の便宜のために本実施例では電子早見本装置22を備えたカラオケシステム10を例示する。
図2は、本発明の一実施例であるカラオケ装置16の構成を例示するブロック線図である。この図2に示すように、上記カラオケ装置16は、後述する視野角(可視範囲)制御型の映像表示装置30、第1映像情報デコーダ32a、第2映像情報デコーダ32b(以下、特に区別しない場合には単に映像情報デコーダ32と称する)、第1映像出力部33a、第2映像出力部33b(以下、特に区別しない場合には単に映像出力部33と称する)、第1ビデオミキサ34a、第2ビデオミキサ34b(以下、特に区別しない場合には単にビデオミキサ34と称する)、それらビデオミキサ34から出力される映像情報を上記映像表示装置30に選択的に入力する映像表示制御装置35、アンプミキサ36、スピーカ38、ワイヤレス式の音声入力装置であるマイクロフォン40、操作パネル42、中央演算処理装置であるCPU44、読出専用メモリであるROM46、随時書込読出メモリであるRAM48、記憶装置であるハードディスク50、モデム52、LANポート54、上記操作パネル42等の入出力信号を処理する入出力インターフェイス58、音源であるシンセサイザ60、及びリモコン装置28やマイクロフォン40等の入力装置からの赤外線信号(リモコン信号)を受信するための受信ユニット62を備えて構成されている。
上記CPU44は、上記RAM48の一時記憶機能を利用しつつ上記ROM46に予め記憶された所定のプログラムに基づいて電子情報を処理・制御する所謂コンピュータであり、上記電子早見本装置22やリモコン装置28等により所定のカラオケ演奏曲が選曲された場合、その選曲されたカラオケ演奏曲を上記RAM48に設けられた予約曲テーブルに登録したり、その予約曲テーブルの演奏順に従って上記ハードディスク50のカラオケデータベース68から上記RAM48に選曲されたカラオケ演奏曲の演奏情報及び歌詞情報等を読み出したり、カラオケ演奏曲の演奏が進行するのに応じてそのRAM48から上記シンセサイザ60へ演奏情報を送信したり、歌詞情報に基づいて歌詞文字映像を生成して上記映像出力部33へ送ったり、選曲時には曲名文字映像を生成して上記映像出力部33へ送ったり、上記映像情報デコーダ32を制御して所定の背景映像を再生させたり、カラオケ演奏が行われていない間すなわち曲間において、新譜情報、選曲ランキング、店舗広告等の曲間情報を出力させたり、前記通信回線18を介した前記サーバ20との間の情報通信やLAN24を介した前記電子早見本装置22との間の情報通信制御等の基本的な制御を実行すると共に、後述する演奏映像表示制御、検索/選曲入力待受制御、及び上記映像表示制御装置35を介しての映像出力切換制御等を行う。
前記操作パネル42は、前記カラオケ装置16の利用者が歌いたいカラオケ演奏曲を選択したり、演奏曲の音程を調整したり、演奏と歌との音量バランスを調整したり、その他、エコー、音量、トーン等の各種調整を行うための操作ボタン(スイッチ)或いはつまみを備えた入力装置である。また、前記カラオケ装置16には、前記操作パネル42の一部機能を遠隔で実行するための入力装置(遠隔入力端末装置)として機能するリモコン装置28が備えられており、前記受信ユニット62は、そのリモコン装置28から送信される赤外線信号(リモコン信号)を受信して前記CPU44へ供給する。また、前記カラオケ装置16と電子早見本装置22との対応付け(くくりつけ)処理も前記受信ユニット62を介して行われ、そのようにして前記カラオケ装置16に対応付けられた電子早見本装置22も同様に入力装置として機能する。
前記モデム52は、前記カラオケ装置16を公衆電話回線等による通信回線18に接続するための装置であり、前記CPU44から出力されるディジタル信号をアナログ信号に変換して前記通信回線18に送り出すと共に、その通信回線18を介して伝送されるアナログ信号をディジタル信号に変換して前記CPU44に供給する処理を行う。なお、このモデム52は、マスターコマンダとして機能するカラオケ装置16aには必要とされるが、前記サーバ20との間で情報の通信を行わない他のカラオケ装置16には必ずしも設けられなくともよい。すなわち、マスターコマンダではないカラオケ装置16b、16c、16d、・・・は、マスターコマンダである前記カラオケ装置16aを介して前記サーバ20等との間で情報の送受信を行う。
前記LANポート54は、前記カラオケ装置16をLAN24を介して他のカラオケ装置16や電子早見本装置22等の他の機器に接続するための接続器であり、前記カラオケ装置16は、そのようにLAN24を介して接続されることで、他のカラオケ装置16や電子早見本装置22等の他の機器との間で情報の送受信が可能とされる。例えば、前記アクセスポイント26により受け付けられる前記電子早見本装置22からの選曲入力を受け付けたり、前記カラオケ装置16から電子早見本装置22へ所定の情報を送信したりというように、電波を介して前記カラオケ装置16と電子早見本装置22との間における相互の情報のやりとりが実行される。
前記シンセサイザ60は、前記ハードディスク50から読み出されて送られて来るカラオケ演奏曲の演奏情報に基づいて楽器の演奏信号等の音楽信号を生成する音源である。この演奏情報は、例えば、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)形式のデータであり、そのMIDIデータに基づいて前記シンセサイザ60により生成された音楽信号は、アナログ信号に変換されて前記アンプミキサ36へ送られる。また、前記マイクロフォン40は、カラオケ演奏に際して利用者の手に把持される等して用いられるワイヤレス式の音声入力装置であり、入力された音声情報を赤外線信号として送信するための赤外線発信部を備えている。前記アンプミキサ36では、このマイクロフォン40から前記受信ユニット62を介して入力される利用者の音声(歌声)と、前記シンセサイザ60から送られてくる音楽信号とがミキシングされ、それらの信号が電気的に増幅されて前記スピーカ38から出力される。
前記ハードディスク50には、カラオケ演奏曲を出力させるための多数のカラオケ情報を記憶するカラオケデータベース68、複数の背景映像情報を記憶する背景映像データベース70、及び後述する選曲映像を表示させるための選曲映像情報を記憶する選曲映像データベース72をはじめとする各種データベース(図8を参照)が設けられている。カラオケボックス等の店舗12にそれぞれ備えられた複数のカラオケ装置16のうちマスターコマンダとして機能するカラオケ装置16aは、前記モデム52を介して前記通信回線18に接続されており、随時新たなカラオケ情報、背景映像情報、選曲映像情報等が前記サーバ20から前記通信回線18を介して配信され、前記ハードディスク50のカラオケデータベース68、背景映像データベース70、選曲映像データベース72等に記憶される。また、そのようにして前記サーバ20から情報を取得したカラオケ装置16aとその他のカラオケ装置16との間で前記LAN24を介した通信が行われることにより、各カラオケ装置16のハードディスク50に記憶される情報が共有され、上記カラオケデータベース68、背景映像データベース70、及び選曲映像データベース72等の内容が等価なものとされる。
上記カラオケデータベース68に記憶されるカラオケ情報は、曲名、歌手名、ジャンル情報、及び背景映像指定情報等を含むヘッダ情報、演奏情報としてのMIDIデータ、及び演奏曲の歌詞情報等を含む情報であり、各演奏曲毎にインデックスとしての選曲番号が定められている。この歌詞情報とは、演奏曲の歌詞に対応するテキスト情報、歌詞の出力タイミング情報、及び色替タイミング情報等を含むものである。また、上記背景映像データベース70に記憶される背景映像情報は、前記映像情報デコーダ32により所定の映像(背景映像)を再生させるために用いられる情報であり、例えばMPEG(Moving Picture Experts Group)形式のデータである。また、上記演奏映像データベース72に記憶される演奏映像情報は、後述する図11乃至図20に示すような選曲(演奏曲検索)のための映像を前記映像表示装置30に表示させるために用いられる情報である。
前記映像表示装置30は、画面に対する方向(視野角)によってそれぞれ異なる複数種類の映像を表示させる視野角制御型の表示装置であり、好適には、一般的なTFT(Thin Film Transistor)液晶ディスプレイ上に所定の視差バリア構造を設けることにより2方向に放射光を分離し、それぞれの方向に異なる情報やコンテンツの表示を可能とする液晶ディスプレイである。図3は、この映像表示装置30による視野角制御について説明する図である。この図3に示すように、前記映像表示装置30は、画面30sに対する第1の角度範囲Aから視た場合に視認可能な第1の映像を表示させると共に、上記画面30sに対する第2の角度範囲Bから視た場合に視認可能な第2の映像を表示させる。換言すれば、上記画面30sに対する第1の角度範囲Aから視た場合には上記第1の映像は視認可能であるが上記第2の映像は視認不可能であり、上記画面30sに対する第2の角度範囲Bから視た場合には上記第2の映像は視認可能であるが上記第1の映像は視認不可能である。ここで、上記画面30sに垂直な方向に対する上記第1の角度範囲Aの中心方向の成す角、その画面30sに垂直な方向に対する上記第2の角度範囲Bの中心方向の成す角は、好適には何れも40°程度で固定されているが、前記個室14の形態等に応じてその中心角度の開きを変更し得るようにしてもよい。また、上記第1の映像及び第2の映像を等価なものとすることで、上記視野角制御を行わない通常の映像表示装置と同様の表示形態とすることも可能である。以上のような視野角表示制御によって、上記画面30sに対する第1の角度範囲Aに位置する利用者(演奏者)74aと、第2の角度範囲Bに位置する利用者(演奏者)74bとで、異なる映像を視ることが可能とされる。なお、図3では前記映像表示装置30の画面30sが紙面手前から奥に向かう方向に垂直を成すように描かれているが、これは説明の便宜のためであり、実際の映像表示装置30は、以下に詳述する図4に示すように、前記画面30sが利用者74a、74bの方に向けられた状態で設置されている。
図4は、前記受信ユニット62による赤外線機器の方向検知について説明する図である。前記受信ユニット62は、前述のように前記リモコン装置28やワイヤレス式のマイクロフォン40等の機器から送信される赤外線信号(無線信号)を受信する受信装置であるが、好適には、その赤外線信号の受信方向を判定できる構成を備えている。すなわち、前記リモコン装置28やワイヤレス式のマイクロフォン40等の機器からの赤外線信号に基づいてそれらの機器が位置する方向を検知する方向検知装置として機能する。この方向検知としては様々な態様が考えられるが、本実施例において必要十分には、図4に示すように対象となる機器が前記映像表示装置30の画面30sに対する第1の角度範囲A及び第2の角度範囲Bのうち何れの範囲内に位置するかを検知するものである。なお、図4においては前記マイクロフォンが前記映像表示装置30の画面30sに対する第1の角度範囲Aに入るものと検知されると共に、前記リモコン装置28が前記映像表示装置30の画面30sに対する第2の角度範囲Bに入るものと検知される。
図2に戻って、前記映像情報デコーダ32は、利用者が歌詞を参照しながら歌を歌う際に前記ハードディスク50の背景映像データベース70に記憶された背景映像情報に基づいて所定の背景映像を再生(デコード)する背景映像再生装置である。前記演奏曲の演奏に際しては、その演奏曲の背景映像指定情報により指定された背景映像情報が前記背景映像データベース70から読み出され、その背景映像情報に基づく映像が前記映像情報デコーダ32により再生されて前記ビデオミキサ34へ送られる。また、前記映像出力部33は、前記CPU44において生成された歌詞文字映像等の文字映像(テロップ)をはじめとする種々の映像を出力するものであり、前記ビデオミキサ34は、前記CPU44において生成され且つ前記映像出力部33から出力される文字映像等と、前記映像情報デコーダ32により再生される背景映像とを合成して前記映像表示装置30に表示させる映像合成装置である。なお、本実施例のカラオケ装置16において、前記第1映像情報デコーダ32a、第1映像出力部33a、及び第1ビデオミキサ34aは、後述する図9及び図10に示すような演奏のための映像すなわち演奏映像を表示させるために用いられ、前記第2映像情報デコーダ32b、第2映像出力部33b、及び第2ビデオミキサ34bは、後述する図11乃至図20に示すような選曲(演奏曲検索)のための映像すなわち選曲映像を表示させるために用いられる。また、前記映像情報デコーダ32、映像出力部33、及びビデオミキサ34は、必ずしもそのすべてが演奏映像及び選曲映像に対応してそれぞれ個別に設けられるものでなくともよく、例えば選曲映像の出力に映像情報デコーダ32が不要である場合には、前記第2映像情報デコーダ32bが設けられない構成も考えられる。
図5は、前記電子早見本装置22の外観を大まかに示す斜視図である。この図5に示すように、前記電子早見本装置22は、所定の画像(映像)を表示させると共に、利用者の接触に応じて入力を行うためのタッチパネルディスプレイ78を備えている。また、前記カラオケ装置16との間でデータの送受信や同期を実行したり、前記電子早見本装置22に内蔵されたバッテリを充電する等の動作を行うスタンド型の接続架台(ドッキングテーブル)であるクレイドル76を備えている。前記電子早見本装置22は、そのクレイドル76に取り付けられた状態又はそのクレイドル76から取り外された状態で用いられ、取り付けられた状態においては、そのクレイドル76及びLAN24を介して前記カラオケ装置16に有線接続されるようになっている。また、上記クレイドル76から取り外された状態においては、上記アクセスポイント26及びLAN24を介して前記カラオケ装置16に無線接続されるようになっている。
図6は、前記電子早見本装置22の構成を説明するブロック線図である。この図6に示すように、前記電子早見本装置22は、上記タッチパネルディスプレイ78に所定の映像を表示させる表示装置80と、その表示装置80による表示を制御する表示制御部82と、利用者の指や図示しない備え付けのペン等によるタッチパネルディスプレイ78への接触により入力を行うタッチパネル84と、そのタッチパネル84による入力を制御する入力制御部86と、中央演算処理装置であるCPU88と、読出専用メモリであるROM90と、随時書込読出メモリであるRAM92と、フラッシュROM等の記憶部94と、インターフェイス96と、リモコン送信部98と、無線LAN通信部100と、コネクタ102aとを、備えて構成されている。上記クレイドル76には、前記電子早見本装置22と電気的な接続を可能とするためのコネクタ102bが設けられており、前記電子早見本装置22は、前記クレイドル76に載置されて上記コネクタ102a及び102bが接触させられることで、上記インターフェイス96を介して前記クレイドル76乃至はLAN24に接続されるようになっている。また、上記記憶部94には、前記カラオケ装置16のカラオケデータベース68に記憶された多数のカラオケ情報それぞれに対応して曲名、アーティスト名(歌手名)、歌詞の歌い出し部分等の選曲案内情報を選曲番号毎に記憶する演奏曲データベース、及び前記カラオケ装置16と同様に、図11乃至図20を用いて後述するような選曲映像を表示させるための選曲映像情報を記憶する選曲映像データベースをはじめとする各種データベースが設けられている。
上記CPU88は、上記RAM92の一時記憶機能を利用しつつ上記ROM90に予め記憶された所定のプログラムに基づいて電子情報を処理・制御する所謂コンピュータであり、上記記憶部94から選曲案内情報を読み出し、その記憶部94に記憶された選曲映像情報に基づいて、上記表示装置82を介してその選曲案内情報に基づく所定の案内映像を上記タッチパネルディスプレイ78に表示させたり、そのタッチパネルディスプレイ78に表示された案内映像に従って上記タッチパネル84による入力が行われた場合、カラオケ演奏曲を予約するための選曲信号(選曲予約信号)を上記無線LAN通信部100等を介して前記カラオケ装置16に送信する等の基本的な制御を行うものである。
図7は、前記リモコン装置28の操作部を例示する図である。この図7に示すように、前記リモコン28の操作部には、例えば、0から9までの数字を示す10個の数字釦104、選曲/送信釦(以下、単に選曲釦と称する)106、左右上下の矢印釦108、取消釦110、演奏停止釦112、割込釦114、及びエフェクトを出力させるために入力操作される拍手/SE釦(以下、単にSE釦と称する)116が備えられている。また、操作補助・確認のための表示部118が設けられている。上記数字釦104は、選曲番号の入力や後述するエフェクト番号の指定等を行うための釦(スイッチ)であり、その数字釦104が押されることで数字等が上記表示部118に表示される。また、上記取消釦110が押されることで上記表示部118に表示された数字等が消去させられる。選曲操作においては、上記表示部118に所定の数字が表示された状態で上記選曲釦106が押されることでその選曲番号が発信されて前記カラオケ装置16に登録される。また、エフェクト出力操作においては、上記表示部118に所定の数字が表示された状態で上記SE釦116が押されることでその番号が発信されて前記カラオケ装置16により所定のエフェクト音声及びエフェクト映像が出力される。左右上下の矢印釦108は、前記映像表示装置30に選択肢が表示された際、同様に表示されるカーソル等を左右上下に移動させるための釦であり、その矢印釦108の操作に応じてカーソル移動信号が出力され、上記選曲釦106が押されることにより選択された項目が確定する。また、前記カラオケ装置16によるカラオケ演奏中に左右の矢印釦108が操作されると、演奏音の音程を変更するための音程変更信号が出力される。上記演奏停止釦112は、カラオケ演奏を中途で停止するための釦であり、前記カラオケ装置16による演奏中にこの演奏停止釦112が押されると、その時点において演奏されているカラオケ演奏が停止される。上記割込釦114は、前記カラオケ装置16のRAM48に記憶された演奏順(予約曲テーブル)に所望の演奏曲を割り込ませる割込選曲操作を行うための釦であり、その割込釦114が押されると、その時点で演奏されている曲の次に演奏されるように所望の演奏曲を予約することができる。前述したように、これらの入力は赤外線信号により前記受信ユニット62を介して行われる。
図8は、前記カラオケ装置16のCPU44に備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。この図8に示す演奏映像表示制御手段120は、前記カラオケ装置16による演奏曲の出力に際してその演奏曲に関する演奏映像を制御する。前記第1映像情報デコーダ32a、第1映像出力部33a、及び第1ビデオミキサ34aは、この演奏映像表示制御手段120に対応して設けられたものであり、斯かる演奏映像表示制御手段120は、これら第1映像情報デコーダ32a、第1映像出力部33a、及び第1ビデオミキサ34aを介して図9に示すようなタイトル映像132や、図10に示すような演奏映像138の表示制御を行う。具体的には、図9に示すようなタイトル映像132の制御では、対象となる演奏曲のタイトル情報に基づいてそのタイトル映像132に対応するタイトル文字映像134を生成し、そのタイトル文字映像134を前記第1映像出力部33aにより出力させる。また、対象となる演奏曲の背景映像指定情報により指定される背景映像情報を前記背景映像データベース70から読み出し、その背景映像情報に基づく背景映像136を前記第1映像情報デコーダ32aにより出力(再生)させる。そして、前記第1ビデオミキサ34aにおいて、前記第1映像情報デコーダ32aから出力される背景映像136の前面側レイヤに前記第1映像出力部33aから出力されるタイトル文字映像134を合成することで、図9に示すようなタイトル映像132を、後述する映像表示制御装置35を介して前記映像表示装置30に表示させる。
また、図10に示すような演奏映像138の制御では、対象となる演奏曲の歌詞情報のテキスト情報及び出力タイミング情報に基づいてその演奏映像138に対応する歌詞文字映像140を生成し、その歌詞文字映像140を前記第1映像出力部33aにより出力させる。また、その歌詞情報の色替タイミング情報に基づいて前記第1映像出力部33aにより上記歌詞文字映像140を順次色替する制御を行う。また、斯かる歌詞文字映像140の制御と同期して、対象となる演奏曲の背景映像指定情報により指定される背景映像情報を前記背景映像データベース70から読み出し、その背景映像情報に基づく背景映像142を前記第1映像情報デコーダ32aにより出力(再生)させる。そして、前記第1ビデオミキサ34aにおいて、前記第1映像情報デコーダ32aから出力される背景映像142の前面側レイヤに前記第1映像出力部33aから出力される歌詞文字映像140を合成することで、図10に示すような演奏映像138を、後述する映像表示制御装置35を介して前記映像表示装置30に表示させる。この演奏映像138はカラオケ演奏を行うためには必ず表示されるべきであるため、好適には、前記第1の映像及び第2の映像のうち少なくとも一方としては表示させる。なお、図9及び図10では、上記タイトル映像132における背景映像136と演奏映像138における背景映像142とは異なるものとして描かれているが、それらタイトル映像132及び演奏映像138が同一の演奏曲を対象とするものである場合、斯かる背景映像136、142は、好適には、同じ背景映像情報に基づいて再生される一続きの映像である。
図8に戻って、選曲映像表示制御手段122は、例えば前記カラオケ装置16による演奏曲の出力に際して、前記カラオケデータベース68に記憶された多数の演奏曲のうちから所定の演奏曲を選曲するための選曲映像を制御する。前記第2映像情報デコーダ32b、第2映像出力部33b、及び第2ビデオミキサ34bは、この選曲映像表示制御手段122に対応して設けられたものであり、斯かる選曲映像表示制御手段122は、これら第2映像情報デコーダ32b、第2映像出力部33b、及び第2ビデオミキサ34bを介して以下に詳述する図11乃至図20に示すような一連の選曲映像(演奏曲検索映像)の表示制御を行う。
図11は、上記選曲映像表示制御手段122により制御される選曲映像の一例であるトップメニュー映像144を例示する図である。上記選曲映像表示制御手段122は、好適には、所定の種類の演奏曲検索制御を開始するための検索開始ボタン表示手段123を含んでいる。すなわち、図11に示すようなトップメニュー映像144の制御では、上記選曲映像表示制御手段122は、歌手名に基づく検索を開始するための歌手名検索開始ボタン146、曲名に基づく検索を開始するための曲名検索開始ボタン148、及びジャンルに基づく検索を開始するためのジャンル検索開始ボタン150等の各種ボタンの映像を、前記選曲映像データベース72に記憶された選曲映像情報に基づいて前記第2映像出力部33bにより出力させる。また、前記リモコン装置28等の入力装置からの入力信号に応じて前記第2映像出力部33bによりそれらのボタンを色替表示(例えば、図11では歌手名検索開始ボタン146が色替表示されている)させる等の制御を行う。そのように何れかのボタンが色替表示されている状態で、前記リモコン装置28等により所定の操作が行われることでそのボタンが押され(選択され)、そのボタンに対応する種々の選曲制御(演奏曲検索制御)が開始される。例えば、上記歌手名検索開始ボタン146が押されることで図12乃至図15を用いて後述する歌手名検索制御が、上記曲名検索開始ボタン148が押されることで図16乃至図18を用いて後述する曲名検索制御が、上記ジャンル検索開始ボタン150が押されることで図19及び図20を用いて後述するジャンル検索制御が、それぞれ開始される。
図12乃至図15は、前記選曲映像表示制御手段122により制御される選曲映像の一例である歌手名検索映像152、160、164を例示する図である。前記選曲映像表示制御手段122は、好適には、それぞれ所定の文字を示す複数の文字ボタン154を表示させる文字ボタン表示手段124を含んでいる。すなわち、前記選曲映像表示制御手段122は、上述した図11のトップメニュー映像144において歌手名検索開始ボタン146が押されることにより歌手名検索制御が開始されると、少なくとも五十音の文字を示す複数の文字ボタン154を含む図12に示すような歌手名検索映像152を、前記選曲映像データベース72に記憶された選曲映像情報に基づいて前記第2映像出力部33bにより出力させる。また、前記リモコン装置28等の入力装置からの入力信号に応じて前記第2映像出力部33bによりそれらのボタンを色替表示(例えば、図12では「は」の文字を示す文字ボタン154が色替表示されている)させる等の制御を行う。そのように何れかのボタンが色替表示されている状態で、前記リモコン装置28等により所定の操作が行われることでそのボタンが押され(選択され)、その選択された文字乃至は文字列が図13に示すように文字表示欄156に表示される。
また、前記選曲映像表示制御手段122は、好適には、上記文字ボタン表示手段124により表示された文字ボタン154の表示に従って前記リモコン装置28等の入力装置により入力される文字乃至は文字列に基づいて検索される単数乃至は複数の歌手名を示す歌手名ボタン162を表示させる歌手名ボタン表示手段126を含んでいる。すなわち、前記選曲映像表示制御手段122は、上述した図13に示すように上記文字表示欄156に所定の文字乃至は文字列が表示された状態で前記リモコン装置28等の入力装置からの入力信号に応じて検索ボタン158が押されると、その文字乃至は文字列に基づいて前記カラオケデータベース68から検索される単数乃至は複数の歌手名を示す歌手名ボタン162を含む図14に示すような第2の歌手名検索映像160を、前記選曲映像データベース72に記憶された選曲映像情報に基づいて前記第2映像出力部33bにより出力させる。例えば、上述した図13に示すように、「は」の文字が上記文字表示欄156に表示された状態で上記歌手名検索映像152における検索ボタン158が押されることで、その「は」を先頭とする複数の歌手名を示す歌手名ボタン162を五十音順に表示させる。また、前記リモコン装置28等の入力装置からの入力信号に応じて前記第2映像出力部33bによりそれらのボタンを色替表示(例えば、図14では「浜岡ゆいな」の歌手名を示す歌手名ボタン162が色替表示されている)させる等の制御を行う。そのように何れかのボタンが色替表示されている状態で、前記リモコン装置28等により所定の操作が行われることでそのボタンが押され(選択され)、その選択された歌手名に対応する演奏曲の検索が行われる。
また、前記選曲映像表示制御手段122は、好適には、上記歌手名ボタン表示手段126により表示された歌手名ボタン162の表示に従って行われる前記リモコン装置28等の入力装置による入力に応じて検索される単数乃至は複数の演奏曲を示す曲名ボタン166を表示させる曲名ボタン表示手段128を含むものである。また、図8に示す選曲手段131は、その曲名ボタン表示手段126により表示された曲名ボタン166の表示に従って行われる入力装置による入力に応じて、その曲名ボタン166により示される演奏曲を選曲する。すなわち、前記選曲映像表示制御手段122は、上述した図14に示すような第2の歌手名検索映像160において何れかの歌手名ボタン162が前記リモコン装置28等の入力装置からの入力信号に応じて選択されると、その歌手名ボタン162により示される歌手名に基づいて前記カラオケデータベース68から検索される単数乃至は複数の演奏曲を示す曲名ボタン166を含む図15に示すような第3の歌手名検索映像164を、前記選曲映像データベース72に記憶された選曲映像情報に基づいて前記第2映像出力部33bにより出力させる。例えば、上述した図14に示すように、「浜岡ゆいな」を示す歌手名ボタン162が押された場合には、前記カラオケデータベース68に記憶された情報に基づいて「浜岡ゆいな」を歌手名とする単数乃至は複数の演奏曲を検索し、それらの演奏曲を示す複数の曲名ボタン166を五十音順に表示させる。また、前記リモコン装置28等の入力装置からの入力信号に応じて前記第2映像出力部33bによりそれらのボタンを色替表示(例えば、図15では「明日は晴れ」の演奏曲を示す曲名ボタン166が色替表示されている)させる等の制御を行う。そして、上記選曲手段131は、そのように何れかの曲名ボタン166が色替表示されている状態で、前記リモコン装置28等により所定の操作が行われてその曲名ボタン166が押され(選択され)た場合には、その曲名ボタン166に対応する演奏曲を前記RAM48等に設けられた予約曲テーブルに演奏予約曲として登録(選曲入力)する。
図16乃至図18は、前記選曲映像表示制御手段122により制御される選曲映像の一例である曲名検索映像168、170を例示する図である。前記選曲映像表示制御手段122は、前述した図11のトップメニュー映像144において曲名検索開始ボタン148が押されることにより曲名検索制御が開始されると、前述したように少なくとも五十音の文字を示す複数の文字ボタン154を含む図16に示すような曲名検索映像168を、前記選曲映像データベース72に記憶された選曲映像情報に基づいて前記第2映像出力部33bにより出力させる。また、前記リモコン装置28等の入力装置からの入力信号に応じて前記第2映像出力部33bによりそれらのボタンを色替表示(例えば、図16では「あ」の文字を示す文字ボタン154が色替表示されている)させる等の制御を行う。そのように何れかのボタンが色替表示されている状態で、前記リモコン装置28等により所定の操作が行われることでそのボタンが押され(選択され)、その選択された文字乃至は文字列が図17に示すように文字表示欄156に表示される。
前記曲名ボタン表示手段128は、好適には、前記文字ボタン表示手段124により表示された文字ボタン154の表示に従って前記リモコン装置28等の入力装置により入力される文字乃至は文字列に基づいて検索される単数乃至は複数の演奏曲を示す曲名ボタン166を表示させる。すなわち、前記選曲映像表示制御手段122は、上述した図17に示すように上記文字表示欄156に所定の文字乃至は文字列が表示された状態で前記リモコン装置28等の入力装置からの入力信号に応じて検索ボタン158が押されると、その文字乃至は文字列に基づいて前記カラオケデータベース68から検索される単数乃至は複数の演奏曲を示す曲名ボタン166を含む図18に示すような第2の曲名検索映像170を、前記選曲映像データベース72に記憶された選曲映像情報に基づいて前記第2映像出力部33bにより出力させる。例えば、上述した図17に示すように、「あ」の文字が上記文字表示欄156に表示された状態で上記曲名検索映像168における検索ボタン158が押されることで、その「あ」を曲名の先頭とする複数の演奏曲を示す曲名ボタン166を五十音順に表示させる。また、前記リモコン装置28等の入力装置からの入力信号に応じて前記第2映像出力部33bによりそれらのボタンを色替表示(例えば、図18では「ああ君に幸あれ」の演奏曲を示す曲名ボタン166が色替表示されている)させる等の制御を行う。そして、前記選曲手段131は、そのように何れかの曲名ボタン166が色替表示されている状態で、前記リモコン装置28等により所定の操作が行われてその曲名ボタン166が押され(選択され)た場合には、その曲名ボタン166に対応する演奏曲を前記RAM48等に設けられた予約曲テーブルに演奏予約曲として登録(選曲入力)する。
図19及び図20は、前記選曲映像表示制御手段122により制御される選曲映像の一例であるジャンル検索映像172、176を例示する図である。前記選曲映像表示制御手段122は、好適には、それぞれ所定のジャンルを示す複数のジャンルボタン174を表示させるジャンルボタン表示手段130を含んでいる。すなわち、前記選曲映像表示制御手段122は、前述した図11のトップメニュー映像144においてジャンル検索開始ボタン150が押されることによりジャンル検索制御が開始されると、予め定められた演奏曲のジャンルを示す複数のジャンルボタン174を含む図19に示すようなジャンル検索映像172を、前記選曲映像データベース72に記憶された選曲映像情報に基づいて前記第2映像出力部33bにより出力させる。また、前記リモコン装置28等の入力装置からの入力信号に応じて前記第2映像出力部33bによりそれらのボタンを色替表示(例えば、図19では「ポップス」のジャンルを示すジャンルボタン174が色替表示されている)させる等の制御を行う。そのように何れかのボタンが色替表示されている状態で、前記リモコン装置28等により所定の操作が行われることでそのボタンが押され(選択され)、その選択されたジャンルに対応する演奏曲の検索が行われる。
前記曲名ボタン表示手段128は、好適には、上記ジャンルボタン表示手段130により表示されたジャンルボタン174の表示に従って行われる前記リモコン装置28等の入力装置による入力に応じて検索される単数乃至は複数の演奏曲を示す曲名ボタン166を表示させる。すなわち、前記選曲映像表示制御手段122は、上述した図19に示すようなジャンル検索映像172において前記リモコン装置28等の入力装置からの入力信号に応じて所定のジャンルボタン174が選択されると、そのジャンルに基づいて前記カラオケデータベース68から検索される単数乃至は複数の演奏曲を示す曲名ボタン166を含む図20に示すような第2のジャンル検索映像176を、前記選曲映像データベース72に記憶された選曲映像情報に基づいて前記第2映像出力部33bにより出力させる。例えば、上述した図19に示す「ポップス」のジャンルを示すジャンルボタン174が選択されることで、そのポップスジャンルに属する(ヘッダ情報において対応付けられた)複数の演奏曲を示す曲名ボタン166を五十音順に表示させる。また、前記リモコン装置28等の入力装置からの入力信号に応じて前記第2映像出力部33bによりそれらのボタンを色替表示(例えば、図20では「桜(遠山真之介)」の演奏曲を示す曲名ボタン166が色替表示されている)させる等の制御を行う。そして、前記選曲手段131は、そのように何れかの曲名ボタン166が色替表示されている状態で、前記リモコン装置28等により所定の操作が行われてその曲名ボタン166が押され(選択され)た場合には、その曲名ボタン166に対応する演奏曲を前記RAM48等に設けられた予約曲テーブルに演奏予約曲として登録(選曲入力)する。
図8に戻って、前記映像表示制御装置35は、前記演奏映像表示制御手段120及び選曲映像表示制御手段122によりそれぞれ制御される演奏映像、選曲映像を、方向検知装置である前記受信ユニット62により検知される無線信号の方向に基づいて、前記映像表示装置30における前記第1の映像(第1の角度範囲Aに対応)及び/又は第2の映像(第2の角度範囲Bに対応)として選択的に表示させる映像表示制御手段として機能する。具体的には、(a)演奏映像表示制御手段120により制御される演奏映像を第1の映像、選曲映像表示制御手段122により制御される選曲映像を第2の映像として表示させる態様、(b)選曲映像表示制御手段122により制御される選曲映像を第1の映像、演奏映像表示制御手段120により制御される演奏映像を第2の映像として表示させる態様、(c)演奏映像表示制御手段120により制御される演奏映像を第1の映像及び第2の映像として表示させる態様、(d)選曲映像表示制御手段122により制御される選曲映像を第1の映像及び第2の映像として表示させる態様、(e)演奏映像表示制御手段120により制御される演奏映像を第1の映像として表示させ、第2の映像としては何も表示させない態様、(f)選曲映像表示制御手段122により制御される選曲映像を第1の映像として表示させ、第2の映像としては何も表示させない態様、(g)第1の映像としては何も表示させず、演奏映像表示制御手段120により制御される演奏映像を第2の映像として表示させる態様、(h)第1の映像としては何も表示させず、選曲映像表示制御手段122により制御される選曲映像を第2の映像として表示させる態様、(i)第1の映像、第2の映像共に何も表示させない態様の何れかの態様で、前記演奏映像表示制御手段120及び選曲映像表示制御手段122によりそれぞれ制御される演奏映像が前記映像表示装置30により表示される。
前記映像表示制御装置35は、例えば、前記受信ユニット62により検知される前記マイクロフォン40の位置する方向に応じて前記演奏映像表示制御手段120により制御される演奏映像の出力切換制御を行う。具体的には、図4に示すように、前記受信ユニット62により検知される前記マイクロフォン40の位置(方向)が前記映像表示装置30の画面30sに対する第1の角度範囲Aに入る場合には、前記演奏映像表示制御手段120により制御される演奏映像をその第1の角度範囲Aに対応する前記第1の映像として表示させる。また、前記受信ユニット62により検知される前記マイクロフォン40の位置が前記映像表示装置30の画面30sに対する第2の角度範囲Bに入る場合には、前記演奏映像表示制御手段120により制御される演奏映像をその第2の角度範囲Bに対応する前記第2の映像として表示させる。このように、前記マイクロフォン40の位置する角度範囲から前記映像表示装置30の画面30sを視る利用者72aにより前記演奏映像表示制御手段120により制御される演奏映像を視認可能に表示させることで、音声入力装置である前記マイクロフォン40に追従して前記演奏映像を表示させることができ、そのマイクロフォン40を持つ利用者72はその演奏映像を視ながらカラオケ演奏を楽しむことができる。
また、前記映像表示制御装置35は、例えば、前記受信ユニット62により検知される前記リモコン装置28の位置する方向に応じて前記選曲映像表示制御手段122により制御される選曲映像の出力切換制御を行う。具体的には、図4に示すように、前記受信ユニット62により検知される前記リモコン装置28の位置(方向)が前記映像表示装置30の画面30sに対する第2の角度範囲Bに入る場合には、前記選曲映像表示制御手段122により制御される選曲映像をその第2の角度範囲Bに対応する前記第2の映像として表示させる。また、前記受信ユニット62により検知される前記リモコン装置28の位置が前記映像表示装置30の画面30sに対する第1の角度範囲Aに入る場合には、前記選曲映像表示制御手段122により制御される選曲映像をその第1の角度範囲Aに対応する前記第1の映像として表示させる。このように、前記リモコン装置28の位置する角度範囲から前記映像表示装置30の画面30sを視る利用者72bにより前記選曲映像表示制御手段122により制御される選曲映像を視認可能に表示させることで、入力装置である前記リモコン装置28に追従して前記選曲映像を表示させることができ、そのリモコン装置28を持つ利用者72はその選曲映像を参照しつつ選曲入力を行うことができる。
また、前記映像表示制御装置35は、好適には、前記受信ユニット62により検知される前記リモコン装置28からの無線信号の方向と前記マイクロフォン40からの無線信号の方向とが一致する場合には、前記演奏映像表示制御手段120により制御される演奏映像の表示を優先する。すなわち、前記受信ユニット62により検知される前記リモコン装置28の位置及びマイクロフォン40の位置する方向が共に前記映像表示装置30の画面30sに対する第1の角度範囲Aに入る場合には、前記演奏映像表示制御手段120により制御される演奏映像をその第1の角度範囲Aに対応する前記第1の映像として表示させる。また、前記受信ユニット62により検知される前記リモコン装置28の位置及びマイクロフォン40の位置する方向が共に前記映像表示装置30の画面30sに対する第2の角度範囲Bに入る場合には、前記演奏映像表示制御手段120により制御される演奏映像をその第2の角度範囲Bに対応する前記第2の映像として表示させる。このように、前記リモコン装置28からの無線信号の方向と前記マイクロフォン40からの無線信号の方向とが一致する場合には、前記演奏映像表示制御手段120により制御される演奏映像の表示を優先することで、前記リモコン装置28からの入力があった場合でも前記演奏映像を継続して表示させることができ、前記マイクロフォン40を持つ利用者72は演奏を邪魔されることなくその演奏映像を視ながらカラオケ演奏を楽しむことができる。
図21は、前記カラオケ装置16のCPU44による演奏映像表示制御の要部を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
先ず、ステップ(以下、ステップを省略する)SA1において、所定の演奏曲のカラオケ演奏が開始されるか否かが判断される。このSA1の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SA1の判断が肯定される場合には、SA2において、前記カラオケデータベース68から演奏対象である演奏曲のカラオケ情報が読み出されて前記RAM48に記憶されると共に、そのカラオケ情報に含まれる背景映像指定情報に基づいて、その演奏曲と関連付けられた背景映像情報が選択されて前記背景映像データベース70から読み出され、その背景映像情報に基づく背景映像の出力(再生)が前記第1映像情報デコーダ32aにより開始される。次に、SA3において、前記RAM48に記憶されたカラオケ情報に含まれる歌詞情報が読み出されて、その歌詞情報に含まれるテキスト情報及び出力タイミング情報に基づいて歌詞文字映像が生成(更新)され、前記第1映像出力部33aから出力される。また、その歌詞情報に含まれる色替タイミング情報に基づいて歌詞文字映像の色替制御が行われる。次に、SA4において、前記第1ビデオミキサ34aにより、SA2にて再生された背景映像の前面側レイヤにSA3にて出力された歌詞文字映像が合成され、そのようにして合成された演奏映像が前記映像表示制御装置35を介して前記映像表示装置30に表示される。次に、SA5において、カラオケ演奏終了であるか否かが判断される。このSA5の判断が否定される場合には、SA3以下の処理が再び実行されるが、SA5の判断が肯定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられる。以上の制御において、SA2乃至SA4が前記演奏映像表示制御手段120の動作に対応する。
図22は、前記カラオケ装置16のCPU44による検索/選曲入力待受制御(選曲映像表示制御)の要部を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
先ず、SB1において、前記リモコン装置28等の入力装置から送信された所定の入力信号(赤外線信号)が前記受信ユニット62により受信されたか否かが判断される。このSB1の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SB1の判断が肯定される場合には、SB2において、前述した図11に示すようなトップメニュー映像144が前記選曲映像データベース72に記憶された選曲映像情報に基づいて前記第2映像出力部33bにより出力される。次に、SB3において、前記リモコン装置28等の入力装置による入力操作が行われることにより前記トップメニュー映像144において歌手名検索開始ボタン146が選択される等して歌手名検索が開始されたか否かが判断される。このSB3の判断が否定される場合には、SB7以下の処理が実行されるが、SB3の判断が肯定される場合には、SB4において、前述した図12乃至図15に示すような歌手名検索映像が前記選曲映像データベース72に記憶された選曲映像情報に基づいて前記第2映像出力部33bにより順次出力され、歌手名に基づく演奏曲の検索が実行される。次に、SB5において、前記リモコン装置28等の入力装置による入力操作が行われることにより所定の曲名ボタン166が選択されたか否かが判断される。このSB5の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SB5の判断が肯定される場合には、前記選曲手段131の動作に対応するSB6において、その曲名ボタン166に対応する演奏曲が前記RAM48等に設けられた予約曲テーブルに演奏予約曲として登録(選曲入力)された後、本ルーチンが終了させられる。SB7の処理では、前記リモコン装置28等の入力装置による入力操作が行われることにより前記トップメニュー映像144において曲名検索開始ボタン148が選択される等して曲名検索が開始されたか否かが判断される。このSB7の判断が否定される場合には、SB9以下の処理が実行されるが、SB7の判断が肯定される場合には、SB8において、前述した図16乃至図18に示すような曲名検索映像が前記選曲映像データベース72に記憶された選曲映像情報に基づいて前記第2映像出力部33bにより順次出力され、曲名に基づく演奏曲の検索が実行された後、SB5以下の処理が実行される。SB9の処理では、前記リモコン装置28等の入力装置による入力操作が行われることにより前記トップメニュー映像144においてジャンル検索開始ボタン150が選択される等してジャンル検索が開始されたか否かが判断される。このSB9の判断が否定される場合には、SB11において、その他の処理が実行された後、SB5以下の処理が実行されるが、SB9の判断が肯定される場合には、SB10において、前述した図19及び図20に示すようなジャンル検索映像が前記選曲映像データベース72に記憶された選曲映像情報に基づいて前記第2映像出力部33bにより順次出力され、ジャンルに基づく演奏曲の検索が実行された後、SB5以下の処理が実行される。以上の制御において、SB1乃至SB5、及びSB7乃至SB11が前記選曲映像表示制御手段122の動作に対応する。
図23は、前記カラオケ装置16のCPU44による映像表示制御装置35を介しての映像出力切換制御の要部を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
先ず、SC1において、前記マイクロフォン40からの赤外線信号に基づいてそのマイクロフォン40が位置する方向が前記受信ユニット62により検知され、その方向を示す情報が取得される。次に、SC2において、前記リモコン装置28からの赤外線信号に基づいてそのリモコン装置28が位置する方向が前記受信ユニット62により検知され、その方向を示す情報が取得される。次に、SC3において、SC1にて検知されたマイクロフォン40の位置する方向及び/又はSC2にて検知されたリモコン装置28の位置する方向に前回の検知と比較して変化があり、前記映像表示装置30において各映像出力方向(視野角)に表示されている映像を切り換えるべきか否かが判断される。このSC3の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SC3の判断が肯定される場合には、SC4において、SC1にて検知されたマイクロフォン40の位置する方向及び/又はSC2にて検知されたリモコン装置28の位置する方向の変化に基づいて、前記映像表示装置30において各映像出力方向に表示されている映像すなわち前記第1の映像、第2の映像の切換制御が行われた後、本ルーチンが終了させられる。以上の制御において、SC3及びSC4が前記映像表示制御装置35の動作に対応する。
このように、本実施例によれば、画面30sに対する第1の角度範囲Aから視た場合に視認可能な第1の映像を表示させると共に、前記画面30sに対する第2の角度範囲Bから視た場合に視認可能な第2の映像を表示させる映像表示装置30を有し、前記演奏曲の出力と同期してその演奏曲の歌詞文字映像140を含む演奏映像138を、前記第1の映像及び/又は第2の映像として表示させる演奏映像表示制御手段120(SA2乃至SA4)と、その演奏映像表示制御手段120による表示に際して、前記多数の演奏曲のうちから所定の演奏曲を選曲するための選曲映像152等を、前記第1の映像及び/又は第2の映像として表示させる選曲映像表示制御手段122(SB1乃至SB5、及びSB7乃至SB11)とを、有することから、前記演奏映像138及び選曲映像152等をそれぞれ前記第1の映像又は第2の映像として共に可及的に大きく表示させることができる。すなわち、カラオケ演奏に際して演奏のための映像及び選曲のための映像を共に好適に表示し得るカラオケ装置16を提供することができる。
また、前記選曲映像表示制御手段122は、それぞれ所定の文字を示す複数の文字ボタン154を表示させる文字ボタン表示手段124と、その文字ボタン表示手段124により表示された文字ボタン154の表示に従って前記リモコン装置28等の入力装置により入力される文字乃至は文字列に基づいて検索される単数乃至は複数の歌手名を示す歌手名ボタン162を表示させる歌手名ボタン表示手段126と、その歌手名ボタン表示手段126により表示された歌手名ボタン162の表示に従って行われる前記入力装置による入力に応じて検索される単数乃至は複数の演奏曲を示す曲名ボタン166を表示させる曲名ボタン表示手段128とを、含むものであり、その曲名ボタン表示手段128により表示された曲名ボタン166の表示に従って行われる前記入力装置による入力に応じて、その曲名ボタン166により示される演奏曲を選曲する選曲手段131(SB6)を有するものであるため、前記演奏曲の歌手名に基づいて選曲を行うための実用的な選曲映像を順次表示できるという利点がある。
また、前記選曲映像表示制御手段122は、それぞれ所定の文字を示す複数の文字ボタン154を表示させる文字ボタン表示手段124と、その文字ボタン表示手段124により表示された文字ボタン154の表示に従って前記リモコン装置28等の入力装置により入力される文字乃至は文字列に基づいて検索される単数乃至は複数の演奏曲を示す曲名ボタン166を表示させる曲名ボタン表示手段128とを、含むものであり、その曲名ボタン表示手段128により表示された曲名ボタン166の表示に従って行われる前記入力装置による入力に応じて、その曲名ボタン166により示される演奏曲を選曲する選曲手段131を有するものであるため、前記演奏曲の曲名に基づいて選曲を行うための実用的な選曲映像を順次表示できるという利点がある。
また、前記選曲映像表示制御手段122は、それぞれ所定のジャンルを示す複数のジャンルボタン174を表示させるジャンルボタン表示手段130と、そのジャンルボタン表示手段130により表示されたジャンルボタン174の表示に従って行われる前記リモコン装置28等の入力装置による入力に応じて検索される単数乃至は複数の演奏曲を示す曲名ボタン166を表示させる曲名ボタン表示手段128とを、含むものであり、その曲名ボタン表示手段128により表示された曲名ボタン166の表示に従って行われる前記入力装置による入力に応じて、その曲名ボタン166により示される演奏曲を選曲する選曲手段131を有するものであるため、前記演奏曲のジャンルに基づいて選曲を行うための実用的な選曲映像を順次表示できるという利点がある。
また、無線信号(赤外線信号)を介して音声情報を入力するための音声入力装置であるマイクロフォン40と、そのマイクロフォン40からの無線信号の方向を検知する方向検知装置である受信ユニット62と、その受信ユニット62により検知される無線信号の方向に基づいて、前記演奏映像表示制御手段120により制御される演奏映像を前記映像表示装置30における前記第1の映像及び/又は第2の映像として選択的に表示させる映像表示制御手段としての映像表示制御装置35(SC3及びSC4)とを、備えたものであるため、前記マイクロフォン40の存在する方向すなわち演奏を行う利用者の存在する方向から視認できるように前記演奏映像を表示できるという利点がある。
また、無線信号(赤外線信号)を介して選曲に関する入力を行うための入力装置であるリモコン装置28と、そのリモコン装置28からの無線信号の方向を検知する方向検知装置である受信ユニット62と、その受信ユニット62により検知される無線信号の方向に基づいて、前記選曲映像表示制御手段122により制御される選曲映像を前記映像表示装置30における前記第1の映像及び/又は第2の映像として選択的に表示させる映像表示制御手段としての映像表示制御装置35とを、備えたものであるため、前記リモコン装置28の存在する方向すなわち選曲を行う利用者の存在する方向から視認できるように前記選曲映像を表示できるという利点がある。
また、前記映像表示制御装置35は、前記受信ユニット62により検知される前記リモコン装置28からの無線信号の方向と前記マイクロフォン40からの無線信号の方向とが一致する場合には、前記演奏映像表示制御手段120により制御される演奏映像の表示を優先するものであるため、前記マイクロフォン40及び選曲のためのリモコン装置28が同じ方向に存在する際には前記演奏映像を優先的に表示させることで、演奏が妨げられるのを好適に防止できるという利点がある。
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
例えば、前述の実施例において、前記映像情報デコーダ32、映像出力部33、及びビデオミキサ34は、それぞれ別個の制御部として設けられたものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばそれらの機能を有する一体の制御部として設けられたものであっても構わない。また、前記映像情報デコーダ32、映像出力部33、及びビデオミキサ34と同等の制御機能が前記CPU44に機能的に備えられたものであってもよく、更にはそれらの制御機能が前記演奏映像表示制御手段120、選曲映像表示制御手段122に含まれるものであっても構わない。
また、前述の実施例において、前記映像表示制御装置35は、前記CPU44とは別の制御部として設けられたものであったが、そのCPU44に機能的に備えられたものであってもよい。また、前記映像表示制御装置35における前記映像表示装置30の第1の映像、第2の映像を切り換えるための映像切換機能がその映像表示装置30に備えられたものであってもよい。この場合、前記方向検知装置により検知される無線信号の方向に基づいて、前記映像表示装置30における前記第1の映像、第2の映像を切り換えるための指令信号を出力するための映像表示制御手段が独立の制御部或いは前記CPU44の機能として設けられ、前記映像表示装置30はその映像表示制御手段から供給される指令信号に応じて前記第1の映像、第2の映像の切換制御を行う。
また、前述の実施例では、前記リモコン装置又はマイクロフォン40からの赤外線信号に基づいて前記映像表示装置30における前記第1の映像、第2の映像を切り換える態様について説明したが、この切換制御の基準となる無線信号としては、電波信号、光波信号、音波信号等、様々な種類の信号が考えられることは言うまでもない。また、リモコン送信(赤外線送信)機能を有する携帯電話機からの信号に基づいて前記演奏映像の表示切替制御を行うといった態様も考えられる。
また、前述の実施例では、音声入力装置としてワイヤレス式のマイクロフォン40が備えられていたが、有線接続式のマイクロフォンを備えたカラオケ装置にも本発明は好適に適用されるものである。斯かる場合、その有線接続式のマイクロフォンに無線タグを貼り付け、その無線タグの方向を無線タグリーダにより検知してその検知信号を前記カラオケ装置16に送る等すれば前述の実施例と同様の制御が実現できる。
また、前述の実施例では、前記電子早見本装置22のタッチパネルディスプレイ78に表示される選曲映像と同等の(乃至は近似した)選曲映像を前記選曲映像制御手段122により前記映像表示装置30に表示させ、その選曲映像に従って演奏曲の検索を行う態様について説明したが、前記電子早見本装置22における選曲映像とは専ら関係のない独自の選曲映像を前記選曲映像制御手段122により制御する態様も当然に可能である。
その他、一々例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられて実施され得るものである。