JP2010060465A - 物体検出装置 - Google Patents

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JP2010060465A JP2008227453A JP2008227453A JP2010060465A JP 2010060465 A JP2010060465 A JP 2010060465A JP 2008227453 A JP2008227453 A JP 2008227453A JP 2008227453 A JP2008227453 A JP 2008227453A JP 2010060465 A JP2010060465 A JP 2010060465A
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潤 恒川
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Abstract

【課題】物体との正確な相対位置及び相対速度を検出する。
【解決手段】物体検出ECU1は、レーダセンサ2を介して、所定時間ΔT2毎に、物体の相対位置及び相対速度をそれぞれ検出する位置検出部13及び速度検出部14と、検出された相対位置を、第1線形フィルタを介して補正し、補正された相対位置である補正位置を求める位置補正部17と、求められた補正位置に基づき、第2線形フィルタを介して、補正された相対速度である補正速度を求める速度補正部18と、を備え、第1線形フィルタが、前回の前記補正速度に基づき、今回の前記補正位置を求めるフィルタであり、第2線形フィルタが、前回の前記補正速度に基づき、今回の前記補正速度を求めるフィルタであり、位置補正部17及び速度補正部18が、補正速度の初期値として、速度検出部14によって検出された相対速度を設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、車両に搭載されたレーダを介して、該車両の周囲に存在する物体の相対位置及び相対速度を検出する物体検出装置に関する。
従来、レーダを介して検出された相対位置及び相対速度は、対向車等の物体との衝突判断等に利用されるため、高い検出精度が要求される。一方、レーダから出力されるミリ波等の電磁波は、法規制によって強度が制限されており、且つ、ノイズレベルが高いため、検出精度を確保することが困難である。そこで、レーダを介して高精度の検出を行うために、種々の装置、方法等が提案されている。例えば、レーダを介して検出された相対位置及び相対速度を、過去の検出結果を用いて線形フィルタによって補正する移動体の検出装置が開示されている(特許文献1参照)。この移動体の検出装置では、線形フィルタによって補正されるため、線形フィルタを適正に設定することによって、高い検出精度を実現することが可能となる。
特許第3400875号公報
しかしながら、特許文献1に記載の移動体の検出装置では、線形フィルタの初期値として、平均速度を用いるため、短期間で正確な初期値を算出することが困難となる。また、その結果、正確な相対位置及び相対速度が得られるまでに、時間を要することとなる。すなわち、初期の段階から高精度の検出結果を得ることは困難である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、物体との正確な相対位置及び相対速度を検出することの可能な物体検出装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の特徴を有している。第1の発明は、車両に搭載されたレーダを介して、該車両の周囲に存在する物体の相対位置及び相対速度を検出する物体検出装置であって、前記レーダを介して、予め設定された所定時間毎に、前記物体の相対位置を検出する位置検出手段と、前記レーダを介して、ドップラー効果に基づき、前記所定時間毎に前記物体の相対速度を検出する速度検出手段と、前記位置検出手段によって検出された相対位置を、予め設定された第1線形フィルタを介して補正し、補正された相対位置である補正位置を求める位置補正手段と、前記位置補正手段によって求められた補正位置に基づき、予め設定された第2線形フィルタを介して、補正された相対速度である補正速度を求める速度補正手段と、を備え、前記第1線形フィルタが、前回の前記補正速度に基づき、今回の前記補正位置を求めるフィルタであり、前記第2線形フィルタが、前回の前記補正速度に基づき、今回の前記補正速度を求めるフィルタであり、前記位置補正手段及び速度補正手段が、前記補正速度の初期値として、前記速度検出手段によって検出された相対速度を設定する。
具体的には、前記第1線形フィルタは、例えば、前記位置検出手段によって検出された今回の相対位置、前記位置補正手段によって求められた前回の補正位置、及び、前記速度補正手段によって求められた前回の補正速度に基づき、今回の補正位置を求めるフィルタである。また、前記第2線形フィルタは、例えば、前記位置補正手段によって求められた今回の補正位置、前回の補正位置、及び、前記速度補正手段によって求められた前回の補正速度に基づき、今回の補正速度を求めるフィルタである。
第2の発明は、上記第1の発明において、前記第1線形フィルタが、前記位置検出手段によって検出された今回の相対位置、前記位置補正手段によって求められた前回の補正位置、及び、前記速度補正手段によって求められた前回の補正速度に基づき、今回の補正位置を求めるフィルタである。
第3の発明は、上記第2の発明において、前記第1線形フィルタが、前記位置補正手段によって求められた前回の補正位置に、前記速度補正手段によって求められた前回の補正速度に前記所定時間を乗じたものを加算して得られる予測位置と、前記位置検出手段によって求められた今回の相対位置と、を予め設定された第1所定比率で按分して、今回の補正位置を求めるフィルタである。
第4の発明は、上記第3の発明において、前記第1所定比率が、前記所定時間が長い程、小さい値に設定されている。
第5の発明は、上記第3の発明において、前記第1所定比率が、0.7〜0.8の範囲の値に設定されている。
第6の発明は、上記第1の発明において、前記第2線形フィルタが、前記位置補正手段によって求められた今回の補正位置、前回の補正位置、及び、前記速度補正手段によって求められた前回の補正速度に基づき、今回の補正速度を求めるフィルタである。
第7の発明は、上記第6の発明において、前記第2線形フィルタが、前記位置補正手段によって求められた今回の補正位置から、前記位置補正手段によって求められた前回の補正位置を減じた差を、前記所定時間で除して得られる微分速度と、前記速度補正手段によって求められた前回の補正速度と、を予め設定された第2所定比率で按分して、今回の補正速度を求めるフィルタである。
第8の発明は、上記第7の発明において、前記第2所定比率が、前記所定時間が長い程、大きい値に設定されている。
第9の発明は、上記第7の発明において、前記第2所定比率が、0.2〜0.3の範囲の値に設定されている。
第10の発明は、上記第1の発明において、前記相対位置、及び、補正位置が、前記レーダの中心軸の方向を一方の軸とし、前記レーダの中心軸に直交する方向を他方の軸とする直交座標上に位置が規定される。
第11の発明は、上記第1の発明において、前記相対位置、及び、補正位置が、前記物体までの距離を一方の座標とし、前記レーダの中心軸を基準とする前記レーダと前記物体とを結ぶ線分の回転角を他方の座標とする極座標上に位置が規定される。
第12の発明は、上記第1の発明において、前記レーダが、FMCW(Frequency Modulation Continuous Wave)方式のレーダである。
上記第1の発明によれば、レーダを介して、予め設定された所定時間毎に、物体の相対位置が検出されると共に、ドップラー効果に基づき、物体の相対速度が検出される。また、検出された相対位置が、予め設定された第1線形フィルタを介して補正され、補正された相対位置である補正位置が求められる。更に、求められた補正位置に基づき、予め設定された第2線形フィルタを介して、補正された相対速度である補正速度が求められる。ここで、第1線形フィルタは、前回の補正速度に基づき、今回の補正位置を求めるフィルタであり、第2線形フィルタは、前回の補正速度に基づき、今回の補正速度を求めるフィルタである。そして、第1線形フィルタ及び第2線形フィルタに対して、補正速度の初期値として、検出された相対速度が設定されるため、物体との正確な相対位置及び相対速度を検出することができる。
すなわち、第1線形フィルタ及び第2線形フィルタに対して、補正速度の初期値として、ドップラー効果に基づき検出された相対速度が設定されるため、短期間で正確な初期値を設定することができるのである。例えば、位置微分(前回の位置と今回の位置との差を、測定間隔の時間で除して相対速度を求める方法)等によって相対速度を求める場合には、短期間で正確な相対速度を求めることは困難であるが、ドップラー効果に基づき相対速度を検出する場合には、短期間で正確な相対速度を求めることができるのである。
また、検出された相対位置が、正確な初期値が設定された第1線形フィルタを介して補正されて補正位置が求められるため、正確な相対位置を求めることができるのである。更に、求められた補正位置に基づき、正確な初期値が設定された第2線形フィルタを介して、補正速度が求められるため、正確な相対速度を求めることができるのである。
上記第2の発明によれば、第1線形フィルタが、今回の相対位置、前回の補正位置、及び、前回の補正速度に基づき、今回の補正位置を求めるフィルタであるため、前回の補正位置、及び、前回の補正速度を用いて、簡素な構成で、正確に今回の相対位置を補正することができる。
すなわち、例えば、前回の補正位置及び前回の補正速度から今回の相対位置を予測することができるため、この予測位置を用いて今回の相対位置を補正することができるのである。
上記第3の発明によれば、第1線形フィルタが、前回の補正位置に、前回の補正速度に所定時間を乗じたものを加算して得られる予測位置と、今回の相対位置と、を予め設定された第1所定比率で按分して、今回の補正位置を求めるフィルタであるため、第1所定比率を適正な値に設定することによって、簡素な構成で、更に正確に今回の相対位置を補正することができる。
上記第4の発明によれば、第1所定比率が、相対位置の検出周期である所定時間が長い程、小さい値に設定されているため、簡素な構成で、更に正確に今回の相対位置を補正することができる。
すなわち、相対位置の検出周期である所定時間が長い程、今回の相対位置の検出精度が高いため、第1所定比率を小さい値に設定する(=予測位置による補正量を小さくする)ことによって、更に正確に今回の相対位置を補正することができるのである。
上記第5の発明によれば、第1所定比率が、0.7〜0.8の範囲の値に設定されているため、簡素な構成で、更に正確に今回の相対位置を補正することができる。
すなわち、例えば、相対位置の検出周期である所定時間が、30msec程度である場合には、第1所定比率を0.7〜0.8の範囲の値に設定することによって、正確に今回の相対位置を補正することができるのである。
上記第6の発明によれば、第2線形フィルタが、今回の補正位置、前回の補正位置、及び、前回の補正速度に基づき、今回の補正速度を求めるフィルタであるため、正確に今回の補正位置を求めることができる。
すなわち、例えば、今回の補正位置及び前回の補正位置から算出される今回の相対速度(=位置微分によって求められる相対速度)を、前回の補正速度に基づき補正することができるため、正確な補正速度を求めることができるのである。
上記第7の発明によれば、第2線形フィルタが、今回の補正位置から、前回の補正位置を減じた差を、所定時間で除して得られる微分速度と、前回の補正速度と、を予め設定された第2所定比率で按分して、今回の補正速度を求めるフィルタであるため、第2所定比率を適正な値に設定することによって、簡素な構成で、更に正確な補正速度を求めることができる。
上記第8の発明によれば、第2所定比率が、相対位置の検出周期である所定時間が長い程、大きい値に設定されているため、簡素な構成で、更に正確な補正速度を求めることができる。
すなわち、相対位置の検出周期である所定時間が長い程、今回の相対位置の検出精度が高いため、第2所定比率を大きい値に設定する(=前回の補正速度による補正量を小さくする)ことによって、更に正確な補正速度を求めることができるのである。
上記第9の発明によれば、第2所定比率が、0.2〜0.3の範囲の値に設定されているため、正確な補正速度を求めることができる。
すなわち、例えば、相対位置の検出周期である所定時間が、30msec程度である場合には、第2所定比率を0.2〜0.3の範囲の値に設定することによって、正確な補正速度を求めることができるのである。
上記第10の発明によれば、相対位置、及び、補正位置が、レーダの中心軸の方向を一方の軸とし、レーダの中心軸に直交する方向を他方の軸とする直交座標上に位置が規定されるため、簡素な構成で相対位置を検出することができると共に、簡素な構成で補正位置を求めることができる。
すなわち、レーダによって直接的に検出される物体までの距離、及び、レーダと物体とを結ぶ線分のレーダの中心軸を基準とする回転角から、簡素な構成で相対位置を検出することができると共に、簡素な構成で補正位置を求めることができるのである。
上記第11の発明によれば、相対位置、及び、補正位置が、物体までの距離を一方の座標とし、レーダの中心軸を基準とするレーダと物体とを結ぶ線分の回転角を他方の座標とする極座標上に位置が規定されるため、更に簡素な構成で相対位置を検出することができると共に、簡素な構成で補正位置を求めることができる。
上記第12の発明によれば、レーダが、FMCW方式のレーダであるため、簡素な構成で物体の相対位置、及び、ドップラー効果に基づく相対速度を検出することができる。
以下、図面を参照して本発明に係る物体検出装置の実施形態について説明する。本発明に係る物体検出装置は、車両に搭載され、車両の周囲に存在する物体との距離を検出する装置である。図1は、本発明に係る物体検出装置の構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、本発明に係る物体検出ECU(Electronic Control Unit)1(=物体検出装置の一部に相当する)は、レーダセンサ2と通信可能に接続されている。
ここで、レーダセンサ2は、レーダ信号送信部21、及び、レーダ信号受信部22を備えている。なお、レーダセンサ2は、ここでは、FMCW(Frequency Modulation Continuous Wave)方式のレーダセンサである。
また、物体検出ECU1は、機能的に、送信指示部11、受信信号取得部12、位置検出部13、速度検出部14、第1線形フィルタ記憶部15、第2線形フィルタ記憶部16、位置補正部17、及び、速度補正部18を備えている。なお、物体検出ECU1は、物体検出ECU1の適所に配設されたマイクロコンピュータに、物体検出ECU1の適所に配設されたROM(Read Only Memory)等に予め格納された制御プログラムを実行させることにより、当該マイクロコンピュータを、送信指示部11、受信信号取得部12、位置検出部13、速度検出部14、第1線形フィルタ記憶部15、第2線形フィルタ記憶部16、位置補正部17、速度補正部18等の機能部として機能させる。
ここで、図1を参照して、レーダセンサ2の構成について説明する。レーダ信号送信部21(レーダの一部に相当する)は、送信指示部11からの指示に従って、送信信号を送出するものであって、DAコンバータ211、送信回路212及びアンテナ213を備えている。
DAコンバータ21は、物体検出ECU1(ここでは、送信指示部11)からのディジタル情報をアナログ信号に変換するコンバータである。
送信回路212は、物体検出ECU1(ここでは、送信指示部11)からの指示に従って、アンテナ213を介して、予め設定された周波数の電磁波信号である送信波(図2参照)を送出する回路である。
アンテナ213は、送信回路212によって生成された送信波信号に対応する送信波を予め設定された方向(ここでは、車両の前方側の方向:図3参照)に送出するものである。
レーダ信号受信部22(レーダの一部に相当する)は、アンテナ213から送出された送信波が物体(ここでは、車両VR2:図4参照)によって反射された反射波を受信するものであって、ADコンバータ221、送信回路222及びアンテナ223を備えている。
アンテナ223は、アンテナ213から送出された送信波が物体(ここでは、車両VR2:図4参照)によって反射された反射波を受信するものである。
受信回路222は、アンテナ223を介して反射波を受信し、反射波に対応する反射波信号を生成して、ADコンバータ221を介して、物体検出ECU1(ここでは、受信信号取得部12)へ出力する回路である。
ADコンバータ221は、受信回路222によって生成された反射波信号を、予め設定されたサンプリング時間ΔT1(図2参照:例えば、14.5msec)毎にディジタル情報に変換して出力するコンバータである。
次に、物体検出ECU1の機能構成について説明する。送信指示部11(レーダの一部に相当する)は、レーダ信号送信部21に対して、予め設定された周波数の電磁波信号である送信波を送出させるべく指示する機能部である。また、送信指示部11は、位置検出部13及び速度検出部14に対して、レーダ信号送信部21から出力される送信波を規定する種々の情報(周波数情報等)を出力する。
受信信号取得部12(レーダの一部に相当する)は、レーダ信号受信部22のADコンバータ221から、サンプリング時間ΔT1(図2参照:ここでは、14.5msec)毎に反射波信号を取得する機能部である。
位置検出部13(位置検出手段に相当する)は、受信信号取得部12によって取得された反射波信号に基づいて、予め設定された所定時間ΔT2(図2参照:ここでは、29msec)毎に、物体(ここでは、車両VR2:図4参照)の相対位置を検出する機能部である。
速度検出部14(速度検出手段に相当する)は、受信信号取得部12によって取得された反射波信号に基づいて、予め設定された所定時間ΔT2(図2参照:ここでは、29msec)毎に、ドップラー効果に基づき物体(ここでは、車両VR2:図4参照)の相対速度を検出する機能部である。
図2は、位置検出部13及び速度検出部14が、それぞれ、相対位置及び相対速度を検出する方法の一例を説明するグラフである。図2(a)は、レーダ信号送信部21及びレーダ信号受信部22によって、それぞれ、送信及び受信される信号の周波数の一例を示すグラフであり、横軸は時間Tであって、縦軸は周波数Fである。図2(b)は、受信信号及び送信信号によって生成されるビート信号の周波数の一例を示すグラフであり、横軸は時間Tであって、縦軸はビート周波数FBである。
図2(a)において実線で示すグラフG0は、レーダ信号送信部21から送出される送信波の一例を示すグラフである。図に示すように、レーダ信号送信部21から送出される送信波は、周波数Fが直線状に増加及び減少を繰り返す変調波である。図2(a)において破線で示すグラフG1は、物体(ここでは、車両VR2:図4参照)によって反射された反射波の一例を示すグラフである。図に示すように、反射波(=受信波)は、距離Rだけ離間した位置にある物体(ここでは、車両VR2:図4参照)から反射された場合には、送信波に対して、2R/c(ここで、光速c)だけ遅延するため、両者を混合すると、ビート波が生じる。そのビート波の周波数frは、次の(1)式で求められる。
Fr=2R/c×a (1)
ただし、変調度aは、単位時間当たりの周波数の変化量である周波数変調度の絶対値であって、三角波で上下に変調する周波数差Fm、及び、その周波数差だけ掃引するのに要する時間Tmを用いて、次の(2)式で与えられる。
a=Fm/Tm (2)
一方、物体が、レーダに対して相対的に移動している場合には、上記(1)式で示す距離による周波数ズレに加えて、ドップラー効果によって周波数シフトFvが生じ、周波数シフトFvは次の(3)式で与えられる。
Fv=2Vd/c×Fc (3)
ただし、Vd:相対速度、Fc:送信波の中心周波数である。従って、三角波で周波数変調された送信波と受信波とを混合することによって、(1)式、(3)式で表される距離と速度とによるビート波を生じる。
例えば、三角波の上り勾配のとき(図2の時間T2〜時間T3の期間)のビート周波数Fuは、(4)式で与えられる。
Fu=Fr−Fv (4)
一方、三角波の下り勾配のとき(図2の時間T0〜時間T1の期間)のビート周波数Fdは、(5)式で与えられる。
Fd=Fr+Fv (5)
上記(1)〜(5)式を、相対距離R及び相対速度Vdについて解くことによって、次の(6)、(7)式が求められる。
R=(Fd+Fu)/4/a×c (6)
Vd=(Fd−Fu)/4/Fc×c (7)
そこで、位置検出部13及び速度検出部14は、三角波による周波数変調の上り勾配と下り勾配との、それぞれのビート波の周波数Fu、Fdを検出することによって、それぞれ、(6)式及び(7)式を用いて、相対距離R及び相対速度Vを求めることができる。
このように、レーダセンサ2が、FMCW方式のレーダであるため、簡素な構成で物体の相対位置、及び、ドップラー効果に基づく相対速度を検出することができる。また、本実施形態においては、レーダセンサ2が、FMCW方式のレーダセンサである場合について説明するが、レーダセンサ2が、他の方式(例えば、パルス方式)のレーダセンサである形態でも良い。
図3は、レーダセンサ2の検出範囲の一例を示す平面図である。図3に示すように、レーダセンサ2(2R、2L)は、車両の前端部に車幅方向に2個搭載されている。各レーダセンサ2R、2Lは、それぞれ、車両の前後方向の中心線(図の一点鎖線)に対して、予め設定された所定角φ1(例えば、25°)だけ右側(又は、左側)に傾斜した方向を中心(図の二点鎖線)として、予め設定された拡がり角φ2(例えば、40°)の範囲内であって、各レーダセンサ2R、2Lからの距離が検出可能距離LR(例えば、30m)以下の領域(図の扇形の領域)を検出可能に構成されている。
本実施形態においては、車両に、レーダセンサ2が2個搭載されている場合について説明するが、レーダセンサ2が1個だけ搭載されている形態でも良いし、レーダセンサ2が3個以上搭載されている形態でも良い。
図4は、相対位置を規定する座標系の一例を示す平面図である。図4に示すように、相対位置は、レーダセンサ2の中心軸(図3では、二点鎖線で示す)の方向を一方の軸(ここでは、Y軸)とし、レーダセンサ2の中心軸に直交する方向を他方の軸(ここでは、X軸)とする直交座標上に位置が規定される。
すなわち、レーダセンサ2を介して検出される相対距離R、及び、レーダセンサ2と物体(ここでは、対向車両VC2)とを結ぶ線分(図4では、破線で示す線分)のレーダセンサ2の中心軸からの回転角θから、位置検出部13によって次の(8)式及び(9)式を用いて、対向車両VR2の相対位置を示すX座標Px及びY座標Pyが求められる。
Px=R×sinθ (8)
Py=R×cosθ (9)
同様にして、速度検出部14によって次の(10)式及び(11)式を用いて、対向車両VR2の相対速度のX成分Vx及びY成分Vyが求められる。
Vx=Vd×sinθ (10)
Vy=Vd×cosθ (11)
このようにして、相対位置が、レーダセンサ2の中心軸の方向を一方の軸(ここでは、Y軸)とし、レーダセンサ2の中心軸に直交する方向を他方の軸(ここでは、X軸)とする直交座標上に位置が規定されるため、簡素な構成で相対位置を検出することができる。すなわち、レーダセンサ2によって直接的に検出される物体までの距離R、及び、レーダセンサ2と物体(ここでは、対向車両VC2)とを結ぶ線分(図4では、破線で示す線分)のレーダセンサ2の中心軸からの回転角θから、簡素な構成で相対位置を求めることができるのである。
本実施形態では、相対位置が直交座標上に規定される場合について説明するが、相対位置が極座標上に規定される形態でも良い。例えば、相対位置が、物体(ここでは、対向車両VC2)までの距離Rを一方の座標とし、レーダセンサ2の中心軸を基準とするレーダセンサ2と物体(ここでは、対向車両VC2)とを結ぶ線分(図4では、破線で示す線分)の回転角θを他方の座標とする極座標上に位置が規定される形態でも良い。この場合には、更に簡素な構成で相対位置を検出することができる。
再び、図1に戻って、物体検出ECU1の機能構成について説明する。第1線形フィルタ記憶部15は、位置補正部17によって補正位置を求めるために使用される第1線形フィルタを格納する機能部である。対向車両VR2の補正位置を示すX座標Qx及びY座標Qyは、次の(12)式及び(13)式によって規定される第1線形フィルタを用いて、求められる。
Qx(n)=(1−C1)×Px
+C1×(Qx(n−1)+Ux(n−1)×ΔT2) (12)
Qy(n)=(1−C2)×Py
+C2×(Qy(n−1)+Uy(n−1)×ΔT2) (13)
ここで、Ux、Uyは、それぞれ、速度補正部18によって、後述する(14)式及び(15)式によって規定される第2線形フィルタを用いて求められる補正速度のX成分及びY成分である。nは、検出回数である。C1、C2は、予め設定された定数であって、ここでは、例えば、0.75である。
上記(12)式及び(13)式に示すように、第1線形フィルタは、位置補正部17によって求められた前回の補正位置(=Qx(n−1)、Qy(n−1))に、速度補正部18によって求められた前回の補正速度(=Ux(n−1)、Uy(n−1))に所定時間ΔT2を乗じたものを加算して得られる予測位置と、位置検出部13によって求められた今回の相対位置(=Px、Py)と、を予め設定された第1所定比率(=C1、C2)で按分して、今回の補正位置(=Qx(n)、Qy(n))を求めるフィルタである。
このように、第1線形フィルタが、前回の補正位置(=Qx(n−1)、Qy(n−1))に、前回の補正速度(=Ux(n−1)、Uy(n−1))に所定時間ΔT2を乗じたものを加算して得られる予測位置と、今回の相対位置(=Px、Py)と、を予め設定された第1所定比率で(=C1、C2)按分して、今回の補正位置(=Qx(n)、Qy(n))を求めるフィルタであるため、第1所定比率(=C1、C2)を適正な値に設定することによって、簡素な構成で、更に正確に今回の相対位置を補正することができる。
また、第1所定比率が、ここでは、0.75に設定されているため、簡素な構成で、更に正確に今回の相対位置を補正することができる。すなわち、例えば、相対位置(=Px、Py)の検出周期である所定時間ΔT2が、ここでは、29msecであるため、第1所定比率(=C1、C2)を0.75に設定することによって、正確に今回の相対位置を補正することができるのである。
なお、本実施形態では、第1所定比率(=C1、C2)が0.75に設定されている場合について説明するが、第1所定比率(=C1、C2)が0.7〜0.8の範囲の値に設定されている形態でも良い。
また、第1所定比率(=C1、C2)が、相対位置(=Px、Py)の検出周期である所定時間ΔT2が長い程、小さい値に設定されている形態でも良い。この場合には、相対位置(=Px、Py)の検出周期である所定時間ΔT2が長い程、今回の相対位置の検出精度が高いため、第1所定比率(=C1、C2)を小さい値に設定する(=予測位置による補正量を小さくする)ことによって、更に正確に今回の相対位置を補正することができる。
第2線形フィルタ記憶部16は、速度補正部18によって補正速度を求めるために使用される第2線形フィルタを格納する機能部である。対向車両VR2の補正速度のX成分Ux及びY成分Uyは、次の(14)式及び(15)式によって規定される第2線形フィルタを用いて、求められる。
Ux(n)=(1−C3)×(Qx(n)−Qx(n−1))/ΔT2
+C3×Ux(n−1) (14)
Uy(n)=(1−C4)×(Qy(n)−Qy(n−1))/ΔT2
+C4×Uy(n−1) (15)
ここで、nは、検出回数である。C3、C4は、予め設定された定数であって、ここでは、例えば、0.25である。
上記(14)式及び(15)式に示すように、第2線形フィルタは、位置補正部17によって求められた今回の補正位置(=Qx(n)、Qy(n))、から、位置補正部17によって求められた前回の補正位置(=Qx(n−1)、Qy(n−1))を減じた差を、所定時間ΔT2で除して得られる微分速度と、速度補正部18によって求められた前回の補正速度(=Ux(n−1)、Uy(n−1))と、を予め設定された第2所定比率(=C3、C4)で按分して、今回の補正速度(=Ux(n)、Uy(n))を求めるフィルタである。
このように、第2線形フィルタが、今回の補正位置(=Qx(n)Qy(n))から、前回の補正位置(=Qx(n−1)、Qy(n−1))を減じた差を、所定時間ΔT2で除して得られる微分速度と、前回の補正速度(=Ux(n−1)、Uy(n−1))と、を予め設定された第2所定比率(=C3、C4)で按分して、今回の補正速度(=Ux(n)、Uy(n))を求めるフィルタであるため、第2所定比率(=C3、C4)を適正な値に設定することによって、簡素な構成で、更に正確な補正速度を求めることができる。
また、第2所定比率が、ここでは、0.25に設定されているため、簡素な構成で、更に正確に今回の相対位置を補正することができる。すなわち、例えば、相対位置(=Px、Py)の検出周期である所定時間ΔT2が、29msecであるため、第2所定比率(=C3、C4)を0.25に設定することによって、正確な補正速度を求めることができるのである。
なお、本実施形態では、第2所定比率(=C3、C4)が0.25に設定されている場合について説明するが、第2所定比率(=C3、C4)が0.2〜0.3の範囲の値に設定されている形態でも良い。
また、第2所定比率(=C3、C4)が、相対位置(=Px、Py)の検出周期である所定時間ΔT2が長い程、大きい値に設定されている形態でも良い。この場合には、相対位置(=Px、Py)の検出周期である所定時間ΔT2が長い程、今回の相対位置(=Px、Py)の検出精度が高いため、第2所定比率(=C3、C4)を大きい値に設定する(=前回の補正速度による補正量を小さくする)ことによって、更に正確な補正速度を求めることができる。
位置補正部17(位置補正手段に相当する)は、位置検出部13によって検出された相対位置を、第1線形フィルタ記憶部15に格納された第1線形フィルタを介して補正し、補正された相対位置である補正位置(=Qx(n)、Qy(n))を求める機能部である。
具体的には、位置補正部17は、上記(12)式及び(13)式を用いて、補正位置(=Qx(n)、Qy(n))を求める。すなわち、位置補正部17によって求められた前回の補正位置(=Qx(n−1)、Qy(n−1))、速度補正部18によって求められた前回の補正速度(=Ux(n−1)、Uy(n−1))、及び、位置検出部13によって求められた今回の相対位置(=Px、Py)を、上記(12)式及び(13)式の右辺に代入することによって、補正位置(=Qx(n)、Qy(n))を求める。なお、位置補正部17は、補正速度の初期値(=Ux(0)、Uy(0))として、速度検出部14によって検出された相対速度(=Vx、Vy)を設定する。
速度補正部18(速度補正手段に相当する)は、位置補正部17によって求められた補正位置(=Qx(n)Qy(n))に基づき、第2線形フィルタ記憶部16に格納された第2線形フィルタを介して、補正された相対速度である補正速度(=Ux(n)、Uy(n))を求める機能部である。
具体的には、速度補正部18は、上記(14)式及び(15)式を用いて、補正速度(=Ux(n)、Uy(n))を求める。すなわち、速度補正部18は、位置補正部17によって求められた今回の補正位置(=Qx(n)、Qy(n))、位置補正部17によって求められた前回の補正位置(=Qx(n−1)、Qy(n−1))、及び、速度補正部18によって求められた前回の補正速度(=Ux(n−1)、Uy(n−1))を、上記(14)式及び(15)式の右辺に代入することによって、補正速度(=Ux(n)、Uy(n))を求める。なお、速度補正部18は、補正速度の初期値として、速度検出部14によって検出された相対速度(=Vx、Vy)を設定する。
図5は、物体検出ECU1の動作の一例を示すフローチャートである。なお、ここでは、第1線形フィルタ記憶部15及び第2線形フィルタ記憶部16に、それぞれ、第1線形フィルタ及び第2線形フィルタが予め格納されている場合について説明する。まず、位置検出部13によってレーダセンサ2を介して対向車両VC2が補足されたか否かの判定が行われる(S101)。対向車両VC2が補足されていないと判定された場合(S101でNO)には、処理が待機状態とされる。
対向車両VC2が補足されたと判定された場合(S101でYES)には、受信信号取得部12によって、レーダ信号受信部22(ADコンバータ221)から反射波信号が取得される(S103)。そして、位置検出部13によって、ステップS103において取得された反射波信号に基づいて、対向車両VR2の相対位置(=Px、Py)が検出される(S105)。次いで、速度検出部14によって、ステップS103において取得された反射波信号に基づいて、対向車両VR2の相対速度(=Vx、Vy)が検出される(S107)。次に、位置補正部17によって、補正速度の初期値(=Ux(0)、Uy(0))として、ステップS107において検出された相対速度(=Vx、Vy)が設定される(S109)。
そして、受信信号取得部12によって、サンプリング時間ΔT1が経過したか否かの判定が行われる(S111)。サンプリング時間ΔT1が経過していないと判定された場合(S111でNO)には、処理が待機状態とされる。サンプリング時間ΔT1が経過したと判定された場合(S111でYES)には、受信信号取得部12によって、レーダ信号受信部22(ADコンバータ221)から反射波信号が取得される(S113)。次に、受信信号取得部12によって、サンプリング時間ΔT1が経過したか否かの判定が行われる(S115)。サンプリング時間ΔT1が経過していないと判定された場合(S115でNO)には、処理が待機状態とされる。サンプリング時間ΔT1が経過したと判定された場合(S115でYES)には、受信信号取得部12によって、レーダ信号受信部22(ADコンバータ221)から反射波信号が取得される(S117)。
そして、位置検出部13によって、相対位置(=Px、Py)が検出される(S119)。次いで、位置補正部17によって、上記(12)式及び(13)式によって規定される第1線形フィルタを用いて、補正位置Qx(n)、Qy(n)が算出される(S121)。次に、速度補正部18によって、上記(14)式及び(15)式によって規定される第2線形フィルタを用いて、補正速度Ux(n)、Uy(n)が算出される(S123)。そして、位置検出部13によって対向車両VC2がレーダセンサ2の検出範囲内にあるか否かの判定が行われる(S125)。検出範囲内にあると判定された場合(S125でYES)には、処理がステップS111に戻され、ステップS111以降の処理が繰り返し実行される。検出範囲内にはないと判定された場合(S125でNO)には、処理が終了される。
図6は、本発明の効果の一例を示すグラフである。図6(a)は、補正速度の初期値(=Ux(0)、Uy(0))として、位置微分によって求められた速度を使用した場合(従来の物体検出装置の場合)の補正位置Qx(n)、Qy(n)の変化を示すグラフG2である。一方、図6(b)は、補正速度の初期値(=Ux(0)、Uy(0))として、ドップラー効果に基づいて検出された速度(=Vx、Vy)を使用した場合(=本発明に係る物体検出装置の場合)の補正位置Qx(n)、Qy(n)の変化を示すグラフG3である。図6の横軸は、補正位置のX座標Qxであり、縦軸は、補正位置のY座標Qyである。
図6に示すように、従来の物体検出装置と比較して、本発明に係る物体検出装置の場合には、第1線形フィルタ及び第2線形フィルタに対して、補正速度の初期値(=Ux(0)、Uy(0))として、ドップラー効果に基づき検出された相対速度(=Vx、Vy)が設定されるため、短期間で正確な初期値を設定することができるので、物体との正確な相対位置(ここでは、補正位置)を検出することができる。
このようにして、レーダセンサ2を介して、予め設定された所定時間ΔT2毎に、物体の相対位置(=Px、Py)が検出されると共に、ドップラー効果に基づき、物体の相対速度(=Vx、Vy)が検出される。また、検出された相対位置が、予め設定された第1線形フィルタを介して補正され、補正された相対位置である補正位置(=Qx(n)、Qy(n))が求められる。更に、求められた補正位置に基づき、予め設定された第2線形フィルタを介して、補正された相対速度である補正速度(=Ux(n)、Uy(n))が求められる。
ここで、第1線形フィルタは、前回の補正速度(=Ux(n−1)、Uy(n−1))に基づき、今回の補正位置(=Qx(n)、Qy(n))を求めるフィルタであり、第2線形フィルタは、前回の補正速度(=Ux(n−1)、Uy(n−1))に基づき、今回の補正速度(=Ux(n)、Uy(n))を求めるフィルタである。そして、第1線形フィルタ及び第2線形フィルタに対して、補正速度の初期値(=Ux(0)、Uy(0))として、検出された相対速度(=Vx、Vy)が設定されるため、物体(ここでは、対向車両VR2)との正確な相対位置及び相対速度を検出することができる。
すなわち、第1線形フィルタ及び第2線形フィルタに対して、補正速度の初期値(=Ux(0)、Uy(0))として、ドップラー効果に基づき検出された相対速度(=Vx、Vy)が設定されるため、短期間で正確な初期値を設定することができるのである。例えば、位置微分(前回の位置と今回の位置との差を、測定間隔の時間で除して相対速度を求める方法)等によって相対速度を求める場合には、短期間で正確な相対速度を求めることは困難であるが、ドップラー効果に基づき相対速度を検出する場合には、短期間で正確な相対速度を求めることができるのである。
また、検出された相対位置(=Px、Py)が、正確な初期値が設定された第1線形フィルタを介して補正されて補正位置(=Qx(n)、Qy(n))が求められるため、正確な相対位置を求めることができるのである。更に、求められた補正位置(=Qx(n)、Qy(n))に基づき、正確な初期値が設定された第2線形フィルタを介して、補正速度(=Ux(n)、Uy(n))が求められるため、正確な相対速度を求めることができるのである。
なお、本発明に係る物体検出装置は、上記実施形態に限定されず、下記の形態でも良い。
(A)本実施形態においては、物体検出ECU1が、機能的に、送信指示部11、受信信号取得部12、位置検出部13、速度検出部14、第1線形フィルタ記憶部15、第2線形フィルタ記憶部16、位置補正部17、速度補正部18等を備える場合について説明したが、送信指示部11、受信信号取得部12、位置検出部13、速度検出部14、第1線形フィルタ記憶部15、第2線形フィルタ記憶部16、位置補正部17、及び、速度補正部18の内、少なくとも1つの機能部が、電気回路等のハードウェアによって構成されている形態でも良い。
(B)本実施形態においては、レーダセンサ2が、車両VR1の前方にある物体(ここでは、対向車両VR2)を検出する場合について説明したが、レーダセンサ2が、車両VR1の周囲にある物体を検出する形態であれば良い。例えば、レーダセンサ2が、車両VR1の後方にある物体を検出する形態でも良いし、レーダセンサ2が、車両VR1の側方にある物体を検出する形態でも良い。
(C)本実施形態においては、物体が、対向車両VR2である場合について説明したが、物体が、その他の種類の物体(例えば、歩行者、電柱等)である形態でも良い。
(D)本実施形態においては、相対位置が、直交座標(ここでは、X−Y座標)上に規定される場合について説明したが、相対位置が極座標(例えば、r−θ座標)上に規定される形態でも良い。この場合には、第1線形フィルタ、及び、第1線形フィルタは次の(16)式〜(19)式で規定される(図4参照)。
Qr(n)=(1−C5)×R
+C5×(Qr(n−1)+Ur(n−1)×ΔT2) (16)
Qθ(n)=(1−C6)×θ
+C6×(Qθ(n−1)+Uθ(n−1)×ΔT2) (17)
Ur(n)=(1−C7)×(Qr(n)−Qr(n−1))/ΔT2
+C7×Ur(n−1) (18)
Uθ(n)=(1−C8)×(Qθ(n)−Qθ(n−1))/ΔT2
+C8×Uθ(n−1) (19)
ここで、Qr、Qθは、それぞれ、補正位置を示すr座標及びθ座標であり、Ur、Uθは、補正速度のr成分及びθ成分である。また、C5〜C8は、予め設定された定数である。
本発明は、例えば、車両に搭載されたレーダを介して、該車両の周囲に存在する物体の相対位置及び相対速度を検出する物体検出装置に適用することができる。
本発明に係る物体検出装置の構成の一例を示すブロック図 位置検出部及び速度検出部が、それぞれ、相対位置及び相対速度を検出する方法の一例を説明するグラフ レーダセンサの検出範囲の一例を示す平面図 相対位置を規定する座標系の一例を示す平面図 物体検出ECUの動作の一例を示すフローチャート 本発明の効果の一例を示すグラフ
符号の説明
1 物体検出ECU(物体検出装置)
11 送信指示部(レーダの一部)
12 受信信号取得部(レーダの一部)
13 位置検出部(位置検出手段)
14 速度検出部(速度検出手段)
15 第1線形フィルタ記憶部
16 第2線形フィルタ記憶部
17 位置補正部(位置補正手段)
18 速度補正部(速度補正手段)
2 レーダセンサ(レーダの一部)
21 レーダ信号送信部
211 DAコンバータ
212 送信回路
213 アンテナ
22 レーダ信号受信部
221 ADコンバータ
222 受信回路
223 アンテナ

Claims (12)

  1. 車両に搭載されたレーダを介して、該車両の周囲に存在する物体の相対位置及び相対速度を検出する物体検出装置であって、
    前記レーダを介して、予め設定された所定時間毎に、前記物体の相対位置を検出する位置検出手段と、
    前記レーダを介して、ドップラー効果に基づき、前記所定時間毎に前記物体の相対速度を検出する速度検出手段と、
    前記位置検出手段によって検出された相対位置を、予め設定された第1線形フィルタを介して補正し、補正された相対位置である補正位置を求める位置補正手段と、
    前記位置補正手段によって求められた補正位置に基づき、予め設定された第2線形フィルタを介して、補正された相対速度である補正速度を求める速度補正手段と、を備え、
    前記第1線形フィルタは、前回の前記補正速度に基づき、今回の前記補正位置を求めるフィルタであり、
    前記第2線形フィルタは、前回の前記補正速度に基づき、今回の前記補正速度を求めるフィルタであり、
    前記位置補正手段及び速度補正手段は、前記補正速度の初期値として、前記速度検出手段によって検出された相対速度を設定する、物体検出装置。
  2. 前記第1線形フィルタは、前記位置検出手段によって検出された今回の相対位置、前記位置補正手段によって求められた前回の補正位置、及び、前記速度補正手段によって求められた前回の補正速度に基づき、今回の補正位置を求めるフィルタである、請求項1に記載の物体検出装置。
  3. 前記第1線形フィルタは、前記位置補正手段によって求められた前回の補正位置に、前記速度補正手段によって求められた前回の補正速度に前記所定時間を乗じたものを加算して得られる予測位置と、前記位置検出手段によって求められた今回の相対位置と、を予め設定された第1所定比率で按分して、今回の補正位置を求めるフィルタである、請求項2に記載の物体検出装置。
  4. 前記第1所定比率は、前記所定時間が長い程、小さい値に設定されている、請求項3に記載の物体検出装置。
  5. 前記第1所定比率は、0.7〜0.8の範囲の値に設定されている、請求項3に記載の物体検出装置。
  6. 前記第2線形フィルタは、前記位置補正手段によって求められた今回の補正位置、前回の補正位置、及び、前記速度補正手段によって求められた前回の補正速度に基づき、今回の補正速度を求めるフィルタである、請求項1に記載の物体検出装置。
  7. 前記第2線形フィルタは、前記位置補正手段によって求められた今回の補正位置から、前記位置補正手段によって求められた前回の補正位置を減じた差を、前記所定時間で除して得られる微分速度と、前記速度補正手段によって求められた前回の補正速度と、を予め設定された第2所定比率で按分して、今回の補正速度を求めるフィルタである、請求項6に記載の物体検出装置。
  8. 前記第2所定比率は、前記所定時間が長い程、大きい値に設定されている、請求項7に記載の物体検出装置。
  9. 前記第2所定比率は、0.2〜0.3の範囲の値に設定されている、請求項7に記載の物体検出装置。
  10. 前記相対位置、及び、補正位置は、前記レーダの中心軸の方向を一方の軸とし、前記レーダの中心軸に直交する方向を他方の軸とする直交座標上に位置が規定される、請求項1に記載の物体検出装置。
  11. 前記相対位置、及び、補正位置は、前記物体までの距離を一方の座標とし、前記レーダの中心軸を基準とする前記レーダと前記物体とを結ぶ線分の回転角を他方の座標とする極座標上に位置が規定される、請求項1に記載の物体検出装置。
  12. 前記レーダは、FMCW(Frequency Modulation Continuous Wave)方式のレーダである、請求項1に記載の物体検出装置。
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