JP2010059083A - 農薬散布による農作物表面の汚れを軽減する方法、農作物表面の汚れ軽減用アジュバント組成物および散布液 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】以下の(A)及び(B)(A)界面活性剤成分としてのジアルキルスルホコハク酸ナトリウム及びポリオキシエチレンアルキルエーテルの合計含有量が45%〜85質量%(B)流動点降下用成分を5〜40質量%を含有するアジュバント組成物を含む農薬散布液を農作物に散布する。ドリフト軽減散布に際しても汚れ軽減効果が達成される。
【選択図】なし
Description
一部の展着剤において、農作物表面の汚れ軽減作用が述べられている。非特許文献1では、まくぴか(商品名、石原産業社製、ポリオキシエチレンメチルポリシロキサン93.0%)が農薬のよる汚れの軽減効果をナスを対象作物に用いて示している。これはシリコーン系界面活性剤の特長である高い界面張力の低下能力から生じる広がりが起因していると想定される。
また、非特許文献2では、スカッシュ(商品名、花王社製、ソルビタン脂肪酸エステル70.0%、ポリオキシエチレン樹脂酸エステル5.5%)も同様にナスを対象作物として、農薬による汚れの軽減効果を示している。これは展着剤の希釈倍率が1000倍(有効成分濃度:755ppm)である高濃度散布により実現されている方法である。
しかしながらその他の展着剤において、農薬散布による農作物表面の汚れ軽減効果に関する報告例は知られておらず、展着剤の展着機能と汚れ防止効果との関連性については知られていない。
すなわち、本発明は、
(A)界面活性剤成分としてのジアルキルスルホコハク酸ナトリウム及びポリオキシエチレンアルキルエーテルを、両者の合計含有量が45〜85質量%
(B)流動点降下用成分を5〜40質量%
で含有し、かつ、アジュバント組成物全体に対する(A)成分及び(B)成分の合計含量が50質量%以上であることを特徴とするアジュバント組成物を、希釈液もしくは農薬成分を含む希釈液と混合して散布液を調製し、その散布液を散布することによる農作物表面の汚れを軽減する方法。
(2) ジアルキルスルホコハク酸ナトリウムとポリオキシエチレンアルキルエーテルの混合比率が4:1〜1:5である上記(1)に記載の農作物表面の汚れを軽減する方法。
(3) ジアルキルスルホコハク酸ナトリウムがジ(分岐アルキル)スルホコハク酸ナトリウムである上記(1)又は(2)に記載の農作物表面の汚れを軽減する方法。
(4) ジ(分岐アルキル)スルホコハク酸ナトリウムがビス(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウムである上記(3)に記載の農作物表面の汚れを軽減する方法。
(5) ポリオキシエチレンアルキルエーテルのアルキル鎖がC11〜C15の範囲である上記(1)又は(2)に記載の農作物表面の汚れを軽減する方法。
(6) ポリオキシエチレンアルキルエーテルのアルキル鎖がC12〜C14の範囲である上記(1)又は(2)に記載の農作物表面の汚れを軽減する方法。
(7) 流動点降下用成分がグリコール類及び/又は水である上記(1)又は(2)に記載の農作物表面の汚れを軽減する方法。
(8) グリコール類がプロピレングリコール及び/又はポリエチレングリコールである上記(1)又は(2)に記載の農作物表面の汚れを軽減する方法。
(9) ビス(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム及びポリオキシエチレンアルキル(C12〜C14)エーテルを含有することを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の農作物表面の汚れを軽減する方法。
(10) ドリフト低減散布による上記(1)又は(2)に記載の農作物表面の汚れを軽減する方法。
(11) 散布液を散布する場合において、粒径100μm以下の散布粒子の合計体積割合が40%以下である上記(1)又は(2)に記載の農作物表面の汚れを軽減する方法。
(12) 散布液が、該アジュバント組成物を希釈液10Lあたり0.5〜10mL添加することにより調製される、上記(1)又は(2)に記載の農作物表面の汚れを軽減する方法。
(13) 散布液中の界面活性剤成分の濃度が50〜1000ppmである、上記(1)又は(2)に記載の農作物表面の汚れを軽減する方法。
(14) 下記の(A)成分及び(B)成分を、アジュバント組成物全体に対して、下記の範囲、
(A)界面活性剤成分としてのジアルキルスルホコハク酸ナトリウム及びポリオキシエチレンアルキルエーテルを、両者の合計含有量が45〜85質量%
(B)流動点降下用成分を5〜40質量%
で含有し、かつ、アジュバント組成物全体に対する(A)成分及び(B)成分の合計含量が50質量%以上であることを特徴とする、農作物表面の汚れ軽減用アジュバント組成物。
(15) ジアルキルスルホコハク酸ナトリウムとポリオキシエチレンアルキルエーテルの混合比率が4:1〜1:5である上記(14)に記載の農作物表面の汚れ軽減用アジュバント組成物。
(16) ビス(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム及びポリオキシエチレンアルキル(C12〜C14)エーテルを含有することを特徴とする上記(14)又は(15)に記載の農作物表面の汚れ軽減用アジュバント組成物。
(17) 上記(14)又は(15)に記載のアジュバント組成物を希釈液10Lあたり0.5〜10mL添加することにより調製される、農作物表面の汚れ軽減用散布液。
(18) 上記(14)又は(15)に記載のアジュバント組成物の界面活性剤成分の濃度が50〜1000ppmである、農作物表面の汚れ軽減用散布液。
(19) 農薬活性成分、ジ(分岐C8〜C12アルキル)スルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、C2〜C4アルキレングリコール及び水を含み、農薬活性成分濃度が5〜1000ppmであり、界面活性剤成分(A)であるジ(分岐C8〜C12アルキル)スルホコハク酸ナトリウム及びポリオキシエチレンアルキルエーテルの合計濃度が、散布液全体に対して150〜300ppmの濃度であり、C2〜C4アルキレングリコールの濃度が、散布液全体に対して20 〜100ppmの濃度である、農作物表面の汚れ軽減用農薬散布液。
に関する。
(A)界面活性剤成分としてのジアルキルスルホコハク酸ナトリウム及びポリオキシエチレンアルキルエーテルを、両者の合計含有量が45〜85質量%
(B)流動点降下用成分を5〜40質量%
で含有し、かつ、アジュバント組成物全体に対する(A)成分及び(B)成分の合計含量が50質量%以上であることを特徴とする。
本発明のアジュバント組成物は、好ましくはグリコール類(好ましくはC2〜C4アルキレングリコール、より好ましくはプロピレングリコール)を、該組成物全体に対して、5〜25質量%、好ましくは5〜20質量%、更に好ましくは7〜15質量%の範囲で含有する。また、グリコール類と水の併用はより好ましい。例えばプロピレングリコールと水との併用は、両者を界面活性剤成分に混合することにより、アジュバント組成物の流動点を下げる効果があり、寒冷地(−15℃以上0℃以下)で凍結することがなく最適である。流動点降下用成分として、グリコール類及び水を併用する場合の、本発明のアジュバント組成物全体に対する両者の合計含有量は、上記5〜40質量%、好ましくは5〜30質量%の範囲で良く、グリコール類及び水の比率は8:2〜3:7が好ましく、更には7:3〜4:6が好ましい。本発明のアジュバント組成物の水含量は、アジュバント組成物全体に対して、0〜20質量%程度が良く、グリコール類と併用する場合は5〜15質量%程度が好ましい。
農薬散布液中に含まれる界面活性剤濃度は、ジアルキルスルホコハク酸及びポリオキシエチレンアルキルエーテル及びその他界面活性剤成分の合計濃度のことを示し、農薬散布による農作物表面の汚れ軽減効果に影響を与える。その濃度は対象作物の種類や散布ノズル等の散布条件により異なるが、50〜1000ppmであることが好ましい。さらに好ましくは、100〜800ppmである。ドリフト低減ノズルを用いた散布の場合は、150〜800ppmの濃度が好ましい。該散布液においては、ジアルキルスルホコハク酸(好ましくはジ(分岐C8〜C12アルキル)スルホコハク酸)及びポリオキシエチレンアルキルエーテル(好ましくは重合度3〜12、より好ましくは重合度7〜12で、好ましくはアルキル基の炭素数が11〜15、より好ましくは12〜14)の合計濃度は、散布液全体に対して、通常150〜300ppm、より好ましくは200〜270ppm程度である。また、散布液全体に対するグリコール類(好ましくはC2〜C4アルキレングリコール)の濃度は20〜100ppm程度が好ましい。
1) 通常の散布用ノズルを用いて散布圧力を通常の1.0〜2.0MPa以下にする。
2) ドリフト低減用ノズルを使用する(散布圧力が1.0〜2.0MPa)。
本発明で記載しているドリフト低減ノズルとは、粒径100μm以下の散布粒子の合計体積割合が40%以下のノズルのことをいう。また、ノズルの使用に於いては、更に好ましくは、粒径100μm以下の散布粒子の合計体積割合が40%以下の粒子により、ドリフトを抑制するだけでなく、散布粒子径を大きくする観点も一つの有効な手法であり、散布粒子の体積中位径(Volume Median Diameter:散布粒子累積の50%粒子径)が100μm以上で、かつ100μm以下の散布粒子の合計体積割合が40%以下のドリフト低減ノズルを用いて散布することが望ましい。ドリフト低減ノズルとしては、例えば、キリナシESチップ(商品名、ヤマホ工業株式会社製、体積中位径280〜345μm、100μm以下合計体積割合5〜15%(1.5MPa))、キリナシKSチップ(商品名、ヤマホ工業株式会社製、体積中位径259〜452μm、100μm以下合計体積割合4〜7%(1.5MPa))、セービングノズル(商品名、ヤマホ工業株式会社製、体積中位径100μm、100μm以下合計体積割合35%(1.0MPa))等が挙げられる。
ラピゾールRTMA90(商品名、日本油脂社製、ビス(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム90%含有、メタノール3.7%含有)を30質量部及びペグノールRTMST−9(商品名、東邦化学社製、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜14)エーテル100%含有、ポリオキシエチレン重合度9)を30質量部、プロピレングリコール10質量部及び水道水10質量部を200mLのフラスコに入れ、60℃にて混合融合し、アジュバント組成物(ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム33.8%,ポリオキシエチレンアルキル(C12〜14)エーテル37.5%)を得た。
ラピゾールRTMA90(商品名、日本油脂社製、ビス(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム90%含有、メタノール3.7%含有)を20質量部及びペグノールRTMST−9(商品名、東邦化学社製、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜14)エーテル100%含有、ポリオキシエチレン重合度9)を60質量部、プロピレングリコール10質量部及び水道水10質量部を200mLのフラスコに入れ、60℃にて混合融合し、アジュバント組成物(ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム18%、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜14)エーテル60%)を得た。
ラピゾールRTMA90(商品名、日本油脂社製、ビス(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム90%含有、メタノール3.7%含有)を60質量部及びペグノールRTMST−9(商品名、東邦化学社製、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜14)エーテル100%含有、ポリオキシエチレン重合度9)を20質量部、プロピレングリコール10質量部及び水道水10質量部を200mLのフラスコに入れ、60℃にて混合融合し、アジュバント組成物(ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム54%、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜14)エーテル20%)を得た。
ラピゾールRTMA90(商品名、日本油脂社製、ビス(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム90%含有、メタノール3.7%含有)を20質量部及びペグノールRTMST−3(商品名、東邦化学社製、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜14)エーテル100%含有、ポリオキシエチレン重合度3)を60質量部、プロピレングリコール10質量部及び水道水10質量部を200mLのフラスコに入れ、60℃にて混合融合し、アジュバント組成物(ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム18%、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜14)エーテル60%)を得た。
ラピゾールRTMA90(商品名、日本油脂社製、ビス(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム90%含有、メタノール3.7%含有)を20質量部及びペグノールRTMST−5(商品名、東邦化学社製、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜14)エーテル100%含有、ポリオキシエチレン重合度5)を40質量部、プロピレングリコール10質量部及び水道水10質量部を200mLのフラスコに入れ、60℃にて混合融合し、アジュバント組成物(ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム22.5%、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜14)エーテル50%)を得た。
ラピゾールRTMA90(商品名、日本油脂社製、ビス(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム90%含有、メタノール3.7%含有)を20質量部及びペグノールRTMST−12(商品名、東邦化学社製、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜14)エーテル100%含有、ポリオキシエチレン重合度12)を50質量部、ニューカルゲン5050PB(商品名、竹本油脂社製、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合物)を10質量部、プロピレングリコール10質量部及び水道水10質量部を200mLのフラスコに入れ、60℃にて混合融合し、アジュバント組成物(ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム18%、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜14)エーテル50%)を得た。
ラピゾールRTMA90(商品名、日本油脂社製、ビス(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム90%含有、メタノール3.7%含有)を30質量部及びペグノールRTMST−3(商品名、東邦化学社製、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜14)エーテル100%含有、ポリオキシエチレン重合度3)を30質量部、プロピレングリコール10質量部及び水道水10質量部を200mLのフラスコに入れ、60℃にて混合融合し、アジュバント組成物(ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム33.8%、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜14)エーテル37.5%)を得た。
ニューカルゲンEP−70G(商品名、竹本油脂社製、ビス(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム70%含有)を20質量部及びペグノールRTMST−5(商品名、東邦化学社製、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜14)エーテル100%含有、ポリオキシエチレン重合度5)を50質量部、プロピレングリコール20質量部及び水道水10質量部を200mLのフラスコに入れ、60℃にて混合融合し、アジュバント組成物(ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム14%、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜14)エーテル50%)を得た。
ニューカルゲンEP−70G(商品名、竹本油脂社製、ビス(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム70%含有)を32.1質量部及びペグノールRTMST−9(商品名、東邦化学社製、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜14)エーテル100%含有、ポリオキシエチレン重合度9)を50質量部、プロピレングリコール8.95質量部及び水道水8.95質量部を200mLのフラスコに入れ、60℃にて混合融合し、アジュバント組成物(ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム22.5%、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜14)エーテル50%)を得た。
ニューカルゲンEP−70G(商品名、竹本油脂社製、ビス(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム70%含有)を10質量部及びニューカルゲンD−1203(商品名、竹本油脂社製、ポリオキシエチレンアルキル(C13)エーテル100%含有)を70質量部、プロピレングリコール20質量部を200mLのフラスコに入れ、常温混合し、アジュバント組成物(ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム7%、ポリオキシエチレンアルキル(C13)エーテル70%)を得た。
スカッシュRTM(商品名、花王社製、ソルビタン脂肪酸エステル70.0%、ポリオキシエチレン樹脂酸エステル5.5%)100質量部。
ミックスパワーRTM(商品名、シンジェンタ社製、ポリオキシエチレンアルキルエーテル40%、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル40%)100質量部。
ニーズRTM(商品名、花王社製、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル44%、ポリナフチルメタンスルホン酸ジアルキルジメチルアンモニウム18%)100質量部。
ペグノールRTMST−9(商品名、東邦化学社製、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜14)エーテル100%含有、ポリオキシエチレン重合度9)を100質量部。
ニューカルゲンEP−70G(商品名、竹本油脂社製、ジアルキルスルホコハク酸Na 70%)100質量部。
ニューカルゲンD−212(商品名、竹本油脂社製、ポリオキシエチレン化ヒマシ油 100%)100質量部。
ニューカルゲンD−935(商品名、竹本油脂社製、ソルビタンモノオレート 100%)100質量部。
ニューカルゲン4000G(商品名、竹本油脂社製、アルキルグルコシド 100%)100質量部。
ニューカルゲンEP−70G(商品名、竹本油脂社製、ビス(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム70%含有)を16.0質量部及びペグノールRTMST−9(商品名、東邦化学社製、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜14)エーテル100%含有、ポリオキシエチレン重合度9)を25質量部、プロピレングリコール10質量部及び水道水49質量部を200mLのフラスコに入れ、60℃にて混合融合し、アジュバント組成物(ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム11.2%、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜14)エーテル25%)を得た。
新グラミンRTM(商品名、三共アグロ社製、ポリオキシエチレンドデシルエーテル 10.0%、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 10.0%、リグニンスルホン酸カリウム 12.0%)100質量部。
上記の実施例1,2,3,9(アジュバント組成物例1,2,3,9)、ならびに比較例1、3〜10(アジュバント組成物例11、13〜20)で得られた組成物について、以下の試験方法にて農作物の汚れ軽減効果を確認した。
スミレックス水和剤(商品名、住友化学社製、プロシミドン50.5%含有)1質量部を2L三角フラスコ中の希釈水約999質量部に静かに流し込み、手振りを行い均一に混合させ、農薬希釈液を調製した。次いで、各アジュバント組成物を指定量(表1参照)を加え、手振りにて混合し農薬散布液を調製した。
(2)使用作物と設置方法
ナス果実、品種:千両2号、トマト果実、品種:桃太郎、ピーマン果実、品種:京波
各果実をS字に曲げた針金の一端に挿し、もう一方を壁に掛け、垂直に吊した。
(3)散布条件
農薬散布液を霧吹き(100μm以下の散布粒子の合計体積割合が10%以下:ドリフト低減ノズルに相当)に入れ、果実に吹き付け、農薬散布液が表面一面に水滴が付着する程度まで散布した。
(4)調査方法
農薬散布液の散布後に、散布液が十分乾燥した後、表面を肉眼にて達観調査した。また併せてデジタルカメラ(本体:Canon EOS kiss Digital X(商品名、キャノン社製)、レンズ:EF-S18-55mm F3.5-5.6II USM(商品名、キャノン社製))で撮影した。
表1
添加量/水道水10L当り ナス トマト ピーマン
(界面活性剤成分濃度) 果実 果実 果実
実施例1 3.3mL(235ppm) ± + +
実施例2 3.3mL(257ppm) ± + +
実施例3 3.3mL(244ppm) ± + +
実施例9 3.3mL(239ppm) ± + +
比較例1 10 mL(755ppm) ++ + ++
比較例3 10 mL(620ppm) +++ ++ +++
比較例4 3.3mL(330ppm) + ++ ++
比較例5 3.3mL(231ppm) + ++ ++
比較例6 3.3mL(330ppm) ++++ ++ ++++
比較例7 3.3mL(330ppm) +++ ++ +++
比較例8 3.3mL(330ppm) ++ +++ ++++
比較例9 3.3mL(119ppm) +++ ++ ++
比較例10 3.3mL(106ppm) +++ +++ +++
評価基準 果実表面の汚れ状況
± ほとんど汚れが観察されない。
+ 全体の約1割以下で汚れが観察される。
++ 全体の2割程度汚れが観察される。
+++ 全体の5割程度汚れが観察される。
++++ 全体の8割程度汚れが観察される。
+++++ ほぼ全面に汚れが観察される。
上記の実施例9(アジュバント組成物例9)ならびに比較例2、3、9(アジュバント組成物例12、13、19)で得られた組成物について以下の試験方法にて作物への汚れ軽減効果を確認した。
スミレックス水和剤(商品名、住友化学社製、プロシミドン50.5%含有)1質量部を2L三角フラスコ中の希釈水約999質量部に静かに流し込み、手振りを行い均一に混合させ、農薬希釈液を調製した。次いで、各アジュバント組成物を指定量(表2参照)を加え、手振りにて混合し農薬散布液を調製した。
(2)使用作物と設置方法
ナス果実、品種:千両2号
ナス果実をダブルクリップを用いて横挿した鉄棒に垂直に吊した。
(3)散布条件
農薬散布液を霧吹き(100μm以下の散布粒子の合計体積割合が10%以下:ドリフト低減ノズルに相当)に入れ、果実に吹き付け、農薬散布液が表面一面に水滴が付着する程度まで散布した。
(4)調査方法
農薬散布液の散布後に、散布液が十分乾燥した後、表面を肉眼にて達観調査した。また併せてデジタルカメラ(本体:Canon EOS kiss Digital X(商品名、キャノン社製)、レンズ:EF-S18-55mm F3.5-5.6II USM(商品名、キャノン社製))で撮影した。
表2
添加量/水道水10L当り ナス
(界面活性剤成分濃度) 果実
実施例9 3.3mL(239ppm) ±
比較例2 10 mL(800ppm) ±〜+
比較例2 3.3mL(264ppm) +
比較例3 10 mL(620ppm) ++
比較例9 3.3mL(119ppm) ++
評価基準 果実表面の汚れ状況
± ほとんど汚れが観察されない。
+ 全体の約1割以下で汚れが観察される。
++ 全体の2割程度汚れが観察される。
+++ 全体の5割程度汚れが観察される。
++++ 全体の8割程度汚れが観察される。
+++++ ほぼ全面に汚れが観察される。
Claims (19)
- 下記の(A)成分及び(B)成分を、アジュバント組成物全体に対して、下記の範囲、
(A)界面活性剤成分としてのジアルキルスルホコハク酸ナトリウム及びポリオキシエチレンアルキルエーテルを、両者の合計含有量が45〜85質量%
(B)流動点降下用成分を5〜40質量%
で含有し、かつ、アジュバント組成物全体に対する(A)成分及び(B)成分の合計含量が50質量%以上であることを特徴とするアジュバント組成物を、希釈液もしくは農薬成分を含む希釈液と混合して散布液を調製し、その散布液を散布することによる農作物表面の汚れを軽減する方法。 - ジアルキルスルホコハク酸ナトリウムとポリオキシエチレンアルキルエーテルの混合比率が4:1〜1:5である請求項1に記載の農作物表面の汚れを軽減する方法。
- ジアルキルスルホコハク酸ナトリウムがジ(分岐アルキル)スルホコハク酸ナトリウムである請求項1又は2に記載の農作物表面の汚れを軽減する方法。
- ジ(分岐アルキル)スルホコハク酸ナトリウムがビス(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウムである請求項3に記載の農作物表面の汚れを軽減する方法。
- ポリオキシエチレンアルキルエーテルのアルキル鎖がC11〜C15の範囲である請求項1又は2に記載の農作物表面の汚れを軽減する方法。
- ポリオキシエチレンアルキルエーテルのアルキル鎖がC12〜C14の範囲である請求項1又は2に記載の農作物表面の汚れを軽減する方法。
- 流動点降下用成分がグリコール類及び/又は水である請求項1又は2に記載の農作物表面の汚れを軽減する方法。
- グリコール類がプロピレングリコール及び/又はポリエチレングリコールである請求項1又は2に記載の農作物表面の汚れを軽減する方法。
- ビス(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム及びポリオキシエチレンアルキル(C12〜C14)エーテルを含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の農作物表面の汚れを軽減する方法。
- ドリフト低減散布による請求項1又は2に記載の農作物表面の汚れを軽減する方法。
- 散布液を散布する場合において、粒径100μm以下の散布粒子の合計体積割合が40%以下である請求項1又は2に記載の農作物表面の汚れを軽減する方法。
- 散布液が、該アジュバント組成物を希釈液10Lあたり0.5〜10mL添加することにより調製される、請求項1又は2に記載の農作物表面の汚れを軽減する方法。
- 散布液中の界面活性剤成分の濃度が50〜1000ppmである、請求項1又は2に記載の農作物表面の汚れを軽減する方法。
- 下記の(A)成分及び(B)成分を、アジュバント組成物全体に対して、下記の範囲、
(A)界面活性剤成分としてのジアルキルスルホコハク酸ナトリウム及びポリオキシエチレンアルキルエーテルを、両者の合計含有量が45〜85質量%
(B)流動点降下用成分を5〜40質量%
で含有し、かつ、アジュバント組成物全体に対する(A)成分及び(B)成分の合計含量が50質量%以上であることを特徴とする、農作物表面の汚れ軽減用アジュバント組成物。 - ジアルキルスルホコハク酸ナトリウムとポリオキシエチレンアルキルエーテルの混合比率が4:1〜1:5である請求項14に記載の農作物表面の汚れ軽減用アジュバント組成物。
- ビス(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム及びポリオキシエチレンアルキル(C12〜C14)エーテルを含有することを特徴とする請求項14又は15に記載の農作物表面の汚れ軽減用アジュバント組成物。
- 請求項14又は15に記載のアジュバント組成物を希釈液10Lあたり0.5〜10mL添加することにより調製される、農作物表面の汚れ軽減用散布液。
- 請求項14又は15に記載のアジュバント組成物の界面活性剤成分の濃度が50〜1000ppmである、農作物表面の汚れ軽減用散布液。
- 農薬活性成分、ジ(分岐C8〜C12アルキル)スルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、C2〜C4アルキレングリコール及び水を含み、農薬活性成分濃度が5〜1000ppmであり、界面活性剤成分(A)であるジ(分岐C8〜C12アルキル)スルホコハク酸ナトリウム及びポリオキシエチレンアルキルエーテルの合計濃度が、散布液全体に対して150〜300ppmの濃度であり、C2〜C4アルキレングリコールの濃度が、散布液全体に対して20 〜100ppmの濃度である、農作物表面の汚れ軽減用農薬散布液。
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