JP2010058459A - 記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被搬送媒体がセットされていない場合に格納位置に移動されるように設定された搬送部材を備える場合に適切な制御処理を実行することができる記録装置を提供する。
【解決手段】プリンタは、本体フレームと、該本体フレームから少なくとも一部が露出してディスクをセット可能なセット位置と本体フレーム内に設定される格納位置とに移動可能なトレイと、トレイによってセット位置と格納位置との間に設定される記録位置に搬送されたディスクに記録を行う記録ヘッドと、トレイの位置を検出するトレイ格納検出器と、トレイ格納検出器の検出結果に応じて各種の制御処理を行うCPUとを備える。CPUは、トレイが格納位置にあることが検出された場合には、トレイにディスクがセットされていない場合の制御処理(ステップS2)を行う。
【選択図】図10

Description

本発明は、レーベル面に記録を施すために光ディスクを搬送する搬送部材を内蔵可能な記録装置に関する。
従来、記録装置の一種であるプリンタには、CD−R(Compact Disc−Recordable)などの光ディスク(被搬送媒体)のレーベル面に印刷(記録)を行うために、光ディスクを記録ヘッド(記録手段)のある記録位置まで搬送するためのトレイ(搬送部材)を備えたものがあった(例えば、特許文献1)。
この特許文献1に記載のプリンタでは、トレイは、プリンタ装置内に内蔵される格納位置と、光ディスクをセット可能な排出位置(セット位置)と、格納位置と排出位置との間に設定される被記録媒体保持位置の各位置に移動可能に構成されていた。そして、例えば電源オフ状態に遷移する際にはまず光ディスクの有無を確認して、光ディスクがある場合にはトレイを被記録媒体保持位置に移動させて電源オフ処理を行い、光ディスクがない場合にはトレイを格納位置に移動させて電源オフ処理を行うなど、トレイにおける光ディスクの有無に応じてトレイ及びプリンタの制御処理を行うようになっていた。
特開2005−59584号公報
ところで、特許文献1のプリンタでは、トレイのセット部(セット領域)は平面視において光ディスクと同形状の円環形状に形成されており、トレイは光ディスクの下面全体を支持するようになっていた。ここで、例えば光ディスクの排出位置側の端部がトレイから突出した状態となるように、光ディスクの下面を格納位置側で片持ち支持するようにすれば、トレイの移動方向に沿う長さを、突出した光ディスクに相当する分だけ短くすることが可能となる。すなわち、略四角板状のトレイの長さを短くすることで、トレイを小型化することができる。そして、こうした小型化したトレイを採用すれば、プリンタにおけるトレイの格納スペースを小さくすることができるので、プリンタ自体の小型化を図ることもできる。
しかしながら、このように小型化を図ったプリンタにおいては、トレイの格納スペースが従来よりも小さく設定されるために、トレイを格納位置に移動させる際には、光ディスクを取り出しておく必要がある。
この点について、特許文献1のプリンタにおいても、光ディスクの有無を確認して、光ディスクがない場合にトレイを格納位置に移動させる制御処理を行っているが、誤操作等によってトレイに光ディスクがセットされたまま格納位置に移動されることがあった。また、格納位置に移動されたトレイが光ディスクを保持しておくことは構造上可能であるため、セットされた光ディスクを拘束して輸送時等にトレイから脱落することを防止しておけば大きな問題はなかった。
これに対して、前述した省スペース型のトレイを採用したプリンタでは、格納位置に移動されたトレイに光ディスクがセットされていると、電源オン時の初期化処理の際に光ディスクが記録ヘッド等と干渉してしまうなど、構造的な問題が生じる虞がある。そのため、こうしたプリンタの実現にあたっては、誤操作等によってもトレイに光ディスクがセットされたまま格納位置に移動されることがないように設計が行われる。
したがって、こうしたプリンタの制御処理においては、トレイは光ディスクがセットされていない場合に格納位置へ移動させることが前提となるとともに、所定のトレイ位置(例えば格納位置)では光ディスクの有無状態が条件付けられるため、トレイの位置状態に応じたトレイ及びプリンタの制御処理を行う必要がある。
本発明は、このような課題に着目してなされたものである。その目的とするところは、被搬送媒体がセットされていない場合に格納位置に移動されるように設定された搬送部材を備える場合に適切な制御処理を実行することができる記録装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の記録装置は、本体フレームと、該本体フレームから少なくとも一部が露出して被搬送媒体をセット可能なセット位置と前記本体フレーム内に設定される格納位置とに移動可能な搬送部材と、該搬送部材によって前記セット位置と前記格納位置との間に設定される記録位置に搬送された前記被搬送媒体に記録を行う記録手段と、前記搬送部材の位置を検出する位置検出手段と、該位置検出手段の検出結果に応じて各種の制御処理を行う制御手段とを備え、該制御手段は、前記搬送部材が前記格納位置にあることが検出された場合には、前記搬送部材に前記被搬送媒体がセットされていない場合の制御処理を行う。
この発明によれば、制御手段は、位置検出手段によって搬送部材が格納位置にあることが検出された場合には、搬送部材に被搬送媒体がセットされていない場合の制御処理を行うので、被搬送媒体がセットされていない場合に格納位置に移動されるように設定された搬送部材を備える場合に適切な制御処理を実行することができる。
本発明の記録装置は、前記記録手段による前記被搬送媒体に対する記録処理に際して前記位置検出手段が前記搬送部材の位置を検出し、前記制御手段は、前記搬送部材が前記格納位置にあることが検出された場合には、前記搬送部材を前記セット位置に移動させる処理を行う。
この発明によれば、被搬送媒体に対する記録処理に際して位置検出手段が搬送部材の位置を検出するので、搬送部材が格納位置にある場合には、被搬送媒体の有無を確認することなく、記録を行うべき被搬送媒体がセットされていない場合の制御処理を行うことができる。また、搬送部材が格納位置にあることが検出された場合には、制御手段が搬送部材をセット位置に移動させる処理を行うので、ユーザに記録を行うべき被搬送媒体のセットを促すことができる。
本発明の記録装置は、前記被搬送媒体とは異なる被給送媒体を、前記セット位置及び前記格納位置から離間した位置である給送位置から前記記録位置に給送する給送処理に際して前記位置検出手段が前記搬送部材の位置を検出し、前記制御手段は、前記搬送部材が前記格納位置にあることが検出された場合には前記給送処理を行い、前記搬送部材が前記格納位置にあることが検出されなかった場合には前記搬送部材を前記セット位置に移動させる処理を行う。
この発明によれば、給送位置から記録位置に被給送媒体を給送する給送処理に際して位置検出手段が搬送部材の位置を検出するので、搬送部材が格納位置にある場合には、被搬送媒体の有無を確認することなく、速やかに給送を実行することができる。また、搬送部材が格納位置にない場合には、制御手段が搬送部材をセット位置に移動させる処理を行うので、ユーザに被搬送媒体の取り出しを促すことができる。そして、このように搬送部材の制御処理を行うことにより、被給送媒体が記録位置に給送される際に被搬送媒体や搬送部材と干渉することを回避することができる。
本発明の記録装置は、省電力状態への移行処理に際して前記位置検出手段が前記搬送部材の位置を検出し、前記制御手段は、前記搬送部材が前記格納位置にあることが検出された場合には省電力状態への移行処理を行い、前記搬送部材が前記セット位置にあることが検出された場合には、前記搬送部材を前記本体フレーム内において前記格納位置と前記記録位置との間に設定される省電力保護位置に移動させる処理を行った後に省電力状態への移行処理を行う。
この発明によれば、省電力状態への移行処理に際して位置検出手段が搬送部材の位置を検出するので、搬送部材が格納位置にある場合には、被搬送媒体の有無を確認することなく、速やかに省電力状態へ移行することができる。また、搬送部材がセット位置にある場合には、搬送部材を本体フレーム内に設定される省電力保護位置に移動させた後に省電力状態へ移行するので、搬送部材が本体フレーム外に露出したまま省電力状態へ移行することが回避される。さらに、本体フレーム内に格納位置とは異なる省電力保護位置を設定することにより、被搬送媒体がセットされたままでも搬送部材を本体フレーム内に収容して省電力状態に移行することが可能となる。
本発明の記録装置は、電源オフ時に前記位置検出手段が前記搬送部材の位置を検出し、前記制御手段は、前記搬送部材が前記格納位置にあることが検出された場合には、電源オフ処理を実行させる処理を行う。
この発明によれば、電源オフ時に位置検出手段が搬送部材の位置を検出するので、搬送部材が格納位置にある場合には、被搬送媒体の有無を確認することなく、速やかに電源オフ処理を実行することができる。
本発明の記録装置は、前記被搬送媒体の検出を行う媒体検出手段をさらに備えて、電源オン時に前記位置検出手段が前記搬送部材の位置を検出し、前記搬送部材が前記格納位置にあることが検出された場合には前記制御手段が初期化処理を実行させる処理を行い、前記搬送部材が前記格納位置にあることが検出されなかった場合には前記媒体検出手段が前記被搬送媒体の検出を行い、前記被搬送媒体が検出された場合には、前記制御手段が前記搬送部材を前記セット位置に移動させる処理を行う。
この発明によれば、電源オン時に位置検出手段が搬送部材の位置を検出するので、搬送部材が格納位置にある場合には、被搬送媒体の有無を確認することなく、速やかに初期化処理を実行することができる。一方、搬送部材が格納位置にあることが検出されなかった場合には媒体検出手段が被搬送媒体の検出を行って、被搬送媒体が検出された場合には制御手段が搬送部材をセット位置に移動させる処理を行うので、ユーザに被搬送媒体の取り出しを促すことができる。したがって、被搬送媒体が搬送部材にセットされた状態で初期化処理が実行されることを回避することができる。
本発明の記録装置は、本体フレームと、被搬送媒体をセット可能なセット領域を有するとともに、該セット領域が前記本体フレーム外に露出して前記被搬送媒体をセット可能なセット位置と前記本体フレーム内に設定される格納位置とに移動可能な搬送部材と、該搬送部材によって前記セット位置と前記格納位置との間に設定される記録位置に搬送された前記被搬送媒体に記録を行う記録手段と、前記被搬送媒体の検出を行う媒体検出手段と、該媒体検出手段の検出結果に基づいてエラー報知を行う報知手段とを備え、前記搬送媒体の前記セット領域は、前記格納位置から前記セット位置へ向かう方向における長さが、前記被搬送媒体の同方向における長さよりも短く設定されているとともに、前記搬送部材が前記格納位置に移動する前に前記媒体検出手段が前記被搬送媒体の検出を行い、前記被搬送媒体が検出された場合には、前記報知手段によるエラー報知を行う。
この発明によれば、搬送部材が格納位置に移動する前に媒体検出手段が被搬送媒体の検出を行い、被搬送媒体が検出された場合には報知手段によるエラー報知を行うので、搬送部材に被搬送媒体がセットされたままで格納位置に移動することを確実に回避することができる。したがって、格納位置からセット位置へ向かう方向におけるセット領域の長さが被搬送媒体の同方向における長さよりも短く設定されるとともに、被搬送媒体がセットされていない場合に格納位置に移動されるように設定された搬送部材を備える場合に適切な制御処理を実行することができる。
以下、本発明を記録装置の一種であるインクジェット式複合型プリンタに具体化した一実施形態を図1〜図19を用いて説明する。
図1に示すように、インクジェット式複合型プリンタ(以下、「プリンタ11」という)は、一台で、スキャナ、プリンタ、コピーの3つの機能を備えるカラープリンタである。プリンタ11は、原稿の画像を読み取って画像データとして入力するスキャナ部12と、印刷データに基づく画像を所定の記録媒体(メディア)に印刷するプリンタ部13と、操作パネル14とを備えている。コピー機能は、スキャナ部12で読み取った画像データをプリンタ部13で印刷データに変換し、その印刷データに基づく画像をプリンタ部13で印刷することにより実現される。
スキャナ部12はプリンタ部13の上側に配置され、スキャナ部12の上部には、原稿を載置するための原稿台15と、該原稿台15を覆う原稿台カバー16とが設けられている。原稿台カバー16は、スキャナ部12に開閉可能に設けられている。
プリンタ11の下部には、用紙印刷を行うためにプリンタ部13に給送される被給送媒体としての用紙Pを収容する給紙カセット17が取り外し可能な状態で挿着されている。給紙カセット17の上側には、プリンタ部13により印刷された用紙P等を排出するための開口である排出部18が設けられている。
また、本実施形態のプリンタ11には、CD−RやDVD−R等の光ディスク(以下、「ディスクD」という)のレーベル面(本実施形態では上面)に印刷を行うために被搬送媒体としてのディスクDを搬送する搬送部材としてのディスク保持トレイ(以下、「トレイ19」という)が、排出部18の開口から出入可能な状態で設けられている。トレイ19の略四角板状のトレイ本体19aには、ディスクDをセットするための略円環状のセット領域としてのセット凹部19bが設けられている。なお、図1では、ディスクDのセット/取り外しを行うためにトレイ19が排出部18を通じて外側に出されたセット位置(セットポジション)にあるため、セット凹部19bが露出した状態となっている。
セット位置にあるトレイ19の下方となる位置には、3段伸縮式の排紙スタッカ20が設けられている。排紙スタッカ20は、用紙Pに印刷を行う際には、図1に示すように排出部18から突出するように伸張状態としておくことで、印刷が施された用紙Pが排紙スタッカ20上にスタックされるようになっている。また、トレイ19がセット位置にあるときには、排紙スタッカ20がトレイ19の下面を支持するようになっている。
プリンタ11の前面やや上段寄り位置に配置された操作パネル14は、ユーザが操作するための操作部21と、各種表示を行うための報知手段としての表示部22とを備えている。表示部22は、例えばカラー液晶ディスプレイから構成されている。表示部22には、メニュー画面や、各種モードにおける設定状態、動作状態を示す文字(テキスト)、印刷したい画像の選択や画面上での印刷画像の確認を行うための画像などが表示される。
操作部21には、ユーザが各種操作を行うための操作ボタンが設けられている。例えば、この操作ボタンとしては、電源を投入/遮断するための電源スイッチ23や、印刷処理を開始するための印刷開始ボタン24、コピー処理を開始するためのコピーボタン25、トレイ19を出入(開閉)させるために操作されるトレイ開閉ボタン26等の他、各種メニューを選択するための選択ボタン、モード選択ボタン等も設けられている。例えば用紙Pに対する用紙印刷は、モード選択ボタンにより用紙印刷モードを選択し、その設定画面で必要な設定項目(用紙サイズ,画像の選択等)を選択した後、印刷開始ボタン24を押すことで実行される。また、ディスクDに対するレーベル印刷は、モード選択ボタンによりレーベル印刷モードを選択し、その設定画面で必要な設定項目(ディスクサイズ,画像の選択等)を選択した後、印刷開始ボタン24を押すことで実行される。
また、プリンタ11の前面右側にはカードスロット27が設けられ、例えばデジタルカメラ等により撮影された画像を保存するメモリカードMCをカードスロット27に挿着することで、メモリカードMCの画像をパーソナルコンピュータ等のホスト装置を介さず印刷することが可能となっている。さらに、プリンタ11はUSBケーブルの端子を接続するためのUSBポート(図示せず)を備え、デジタルカメラからUSBケーブルを介して画像データを直接読み込んで印刷したり、ホスト装置のプリンタドライバからUSBケーブルを介して受信した印刷データに基づいて印刷したりすることも可能となっている。なお、本実施形態では、プリンタ11の前部左右下側には、カバー13aに覆われた状態で複数個のインクカートリッジ28が、図示しないカートリッジホルダに接続された状態で収容されている。
次にプリンタ部13の構成を図2及び図3に基づいて説明する。
図2に示すように、プリンタ部13は、略四角箱状の本体フレーム29を備えている。本体フレーム29の同図における左右の側壁間には所定長さを有するガイド軸30が架設されており、キャリッジ31はこのガイド軸30に沿って主走査方向Xに往復移動可能に設けられている。キャリッジ31は、本体フレーム29の背板内面に取着された一対のプーリ32に巻き掛けられた無端状のタイミングベルト33に固定されている。そして、図2における右側のプーリ32の駆動軸に取着されたキャリッジモータ(以下、「CRモータ34」という)が正逆転駆動されて、タイミングベルト33が正転・逆転することにより、キャリッジ31は主走査方向Xに往復移動するようになっている。
キャリッジ31の下部には、インクジェット式の記録手段としての記録ヘッド35が設けられており、この記録ヘッド35の下面は、液体としてのインクを噴射する複数列のノズルが開口するノズル形成面35a(図3参照)となっている。
本体フレーム29内の記録ヘッド35と対向する記録位置(記録ポジション)には、記録ヘッド35と用紙との間隔(以下、「プラテンギャップPG」という。図3参照)を規定するプラテン36が設けられている。なお、本実施形態において記録位置とは、記録ヘッド35によって記録が行われる記録実行領域を示している。そしてプラテン36は、プラテン36の上面からなる搬送案内部36aと、記録の実行に使用されなかった余剰のインクを吸収するために内蔵される吸収部材36bと、該吸収部材36bを露出させるために上面に形成されたインク回収溝36cとを備えている。また、図2及び図4では簡略化のために図示を省略しているが、プラテン36上には案内される用紙Pが吸収部材36bと接触しないように、複数のプラテンリブ36d(図3参照)が形成されている。
また、記録ヘッド35はインク色毎の複数本のインク供給チューブが集束状態に配管されたフレキシブル配管板37を介して複数のインクカートリッジ28(図1参照)と接続され、例えば黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の4色のインクが各インクカートリッジ28からインク供給ポンプ(図示略)によって個別に加圧供給されるようになっている。ちなみに、インク供給ポンプは、インクカートリッジ28と接続されたカートリッジホルダに内蔵されるか、カートリッジホルダと記録ヘッド35との間のインク供給流路の途中に設けられている。
なお、フレキシブル配管板37には記録ヘッド35を駆動させるための電気系配線も含まれている。また、キャリッジ31の背面側には、キャリッジ31の移動量に比例する数のパルスを出力するリニアエンコーダ38がガイド軸30に沿って延びるように設けられている。
また、本体フレーム29の図2における右側下部には、紙送りモータ(以下、「PFモータ39」という)が配設されている。PFモータ39の駆動により、プラテン36を搬送方向に挟んだその上流側と下流側にそれぞれ配置された搬送ローラ対40及び排出ローラ対41(図3参照)が回転駆動され、用紙P又はトレイ19が副走査方向Yに搬送されるようになっている。
具体的には、搬送ローラ対40は、PFモータ39の動力で回転駆動する駆動ローラ40aと、駆動ローラ40aに当接して連れ回りする従動ローラ40bとから構成されている。また、排出ローラ対41は、PFモータ39によって回転駆動される駆動ローラ41a(図3参照)と、駆動ローラ41aに接して従動回転する従動ローラ41b(図3参照)とから構成されている。そして、用紙P又はトレイ19が搬送ローラ対40に挟持(ニップ)された状態でPFモータ39が正転駆動されることで、記録位置に向かって副走査方向Y(搬送方向)に搬送されるようになっている。
記録位置においては、キャリッジ31を主走査方向Xに往復動させながら記録ヘッド35のノズルからプラテン36上に位置する用紙P又はディスクDのレーベル面にインクを吐出する印字動作と、用紙P又はディスクDを副走査方向Yに所定の搬送量で搬送する送り動作とを交互に繰り返すことで、用紙P又はディスクDに画像やテキスト等の記録が施されるようになっている。
そして、記録位置にて記録が施された用紙Pが排出ローラ対41にニップされた状態でPFモータ39が正転駆動されることで、排出部18から排紙スタッカ20に排出されるようになっている。あるいは、セットされたディスクDのレーベル面(上面)に記録が施され、トレイ19が排出ローラ対41にニップされた状態でPFモータ39が正転駆動されることで、トレイ19が図2に示すセット位置に向かって移動されるようになっている。
一方、セット位置にあるトレイ19が排出ローラ対41及び搬送ローラ対40にニップされた状態でPFモータ39が逆転駆動されると、トレイ19は反副走査方向−Yに移動して本体フレーム29内に収容されるようになっている。そしてトレイ19は、用紙Pへの印刷時には記録位置に用紙Pが給送される前に、図3に示すように本体フレーム29内において搬送ローラ対40より搬送方向上流側(図3において左側)に設定される格納位置(格納ポジション)へ退避するようになっている。
すなわち、記録位置は格納位置とセット位置との間となる位置に設定されているとともに、格納位置と記録位置は、本体フレーム29内に設定されている。また、セット位置においては、トレイ19のセット凹部19bが本体フレーム29外に露出してディスクDがセット可能となっている。
また、プリンタ11には、プラテンギャップPGを調整するために、キャリッジ31を上下方向に移動させるプラテンギャップ自動調整装置(以下、「APG装置42」という)が装備されている。ホスト装置から又は操作パネル14での設定情報から取得した紙種の情報に基づいてAPG装置42が駆動されると、紙種等に応じた適切なプラテンギャップPGが設定され、キャリッジ31が所定のペーパーギャップ(記録ヘッド35と用紙との間隔)が確保される高さに調整される構成となっている。なお、レーベル印刷時においては、ディスクDの厚さに応じた広めのプラテンギャップPGが確保されるように、キャリッジ31は最上昇位置に配置されるようになっている。
図2においてキャリッジ31の移動経路上の同図における右端位置は、記録が行われないときにキャリッジ31が待機するホーム位置(ホームポジション)となっており、ホーム位置に配置されたキャリッジ31の直下には、記録ヘッド35に対してノズルクリーニング等のメンテナンスを行うキャッピング装置44(メンテナンスユニット)が配設されている。なお、本実施形態において、キャリッジ31の移動方向(主走査方向X)においてホーム位置側を「1桁側」と呼び、反ホーム位置側を「80桁側」と呼ぶ場合がある。
キャッピング装置44は、記録ヘッド35のノズル内のインクが乾燥することを防止する蓋体として機能するキャップ45と、ノズル形成面35aを払拭するためのワイパ46と、キャリッジ31をホーム位置にロックするためのロック部材47と、これらの部材45〜47を昇降させる昇降機構(図示略)と、吸引ポンプ48とを備える。昇降機構(図示略)は、各部材45〜47を記録ヘッド35と干渉しない退避位置(最下降位置)と、上昇位置との間で昇降移動させる。上昇位置では、キャップ45がノズルを囲む状態で記録ヘッド35のノズル形成面35aに当接するとともにワイパ46がノズル形成面35aを払拭可能な高さに配置され、さらにロック部材47がキャリッジ31の図示しないロック用の凹部に係入されてキャリッジ31をホーム位置にロックするようになっている。
キャップ45は、上記のノズル開口の乾燥を防ぐ目的の蓋体機能(キャッピング機能)の他、記録ヘッド35のノズル形成面35aをキャップしてそのキャップ内空間に吸引ポンプ48からの負圧を与えてノズルからインクを強制的に吸引排出させる液体吸引手段の一部としての機能も備えている。吸引ポンプ48は、例えばチューブポンプからなり、キャップ45から吸引された廃インクは廃液タンク(図示略)に排出されるようになっている。
また、キャリッジ31のホーム位置近傍には、動力伝達切換装置50が設けられている。動力伝達切換装置50は、キャリッジ31がホーム位置近傍の切換位置に配置されることで接続から切断の状態に切り換えられ、駆動ローラ40aの回転により接続先(切り換え先)を選択し、キャリッジ31が切換位置から退避することで、PFモータ39の動力伝達経路が、選択された接続先へ切り換えられるように構成されている。本実施形態では、PFモータ39は、APG装置42、キャッピング装置44及び自動給送装置(以下、「給送装置52」という。図3参照)等の共通の動力源となっている。そして、動力伝達切換装置50の切り換えにより、これらの装置42、44,52等のうち一つへの動力伝達経路が選択されるようになっている。なお、PFモータ39から搬送ローラ対40及び排出ローラ対41への動力伝達経路は動力伝達切換装置50の切換位置に関係なく常に接続されるようになっている。
次にプリンタ部13における用紙Pの給送機構について図3に基づいて説明する。なお、図3はトレイ19が格納位置にあるときのプリンタの内部構造の概略を示す側断面図である。
図3に示すように、本体フレーム29の下部には、給送装置52を構成する給紙カセット17に積畳状態で収容された多数枚の用紙Pが、図示しないエッジガイドによって給送位置に配置されるようになっている。そして、給紙カセット17の挿着に伴って給送位置にセットされた用紙Pは、給送装置52によって最上位のものから順番に1枚ずつ繰り出され、図3に一点鎖線で示す用紙搬送経路Rを通って搬送方向下流側となる記録位置に給送されるようになっている。用紙搬送経路Rは本体フレーム29内において格納位置にあるトレイ19を囲むようなU字形状をなしており、用紙搬送経路Rに沿って給送装置52を構成するピックアップローラ54(駆動ローラ54)と、ガイドローラ55と、分離手段56と、第1中間送りローラ57とが順番に配置されている。
ピックアップローラ54は、揺動軸58を中心に揺動する揺動部材59に設けられており、給紙カセット17にセットされた用紙Pの最上位のものと接して図3に矢印で示す方向に回転することにより、用紙Pを給紙位置から繰り出すようになっている。そして、ピックアップローラ54の回転により繰り出された用紙Pは、先端(図3では左端)が分離斜面60に摺接しつつ上方に向かって進むことで、最上位の用紙Pと次位以降の用紙Pとの予備的な分離が行われる。
分離斜面60の上端付近には自由回転可能なガイドローラ55が設けられ、このガイドローラ55の上方には、分離ローラ61と駆動ローラ62とを備えて構成された分離手段56が設けられている。分離ローラ61は、外周面が弾性材によって形成されるとともに駆動ローラ62と圧接可能に設けられ、且つ、トルクリミッタ機構により、所定の回転抵抗が与えられた状態に設けられている。したがって、重送されようとする次位以降の用紙Pが、分離ローラ61と駆動ローラ62との間で止められ、重送が防止されるようになっている。
分離手段56の上方には、駆動ローラ63と、駆動ローラ63との間で用紙Pをニップして従動回転するアシストローラ64とを備えて構成された第1中間送りローラ57が設けられている。さらに、アシストローラ64の上方には従動ローラ65が設けられている。そして、第1中間送りローラ57によって用紙Pに給送力を与えるとともに、従動ローラ65によって負荷を軽減させつつ用紙Pを反転させ、本体フレーム29の内壁面に形成された外側案内面29aと、経路形成部材53の上面に形成された内側案内面53aとで案内しながら、用紙Pを下流側に給送するようになっている。
従動ローラ65の下流側には、駆動ローラ66と、駆動ローラ66との間で用紙Pをニップして従動回転するアシストローラ67とを備えた第2中間送りローラ68が設けられている。そして、第2中間送りローラ68の下流側には、搬送ローラ対40と、記録ヘッド35と、プラテン36と、排出ローラ対41とが配置されている。なお、給送装置52を構成するピックアップローラ54、駆動ローラ62,63,66は、PFモータ39の動力により回転駆動されるようになっている。
第2中間送りローラ68に送り出された用紙Pは、駆動ローラ40aを支持する支持部材69の下面に形成された案内部69aに案内されて、駆動ローラ40aと従動ローラ40bとにニップされる。そして、搬送ローラ対40によって用紙Pの先端(図において右端)が印刷開始位置に達するまで搬送(頭出し)された後、所定の搬送量で搬送されながら記録ヘッド35のノズルからインクが吐出されることで、用紙印刷が行われるようになっている。
次に、ディスクDの搬送機構について図3〜図5に基づいて説明する。
図3及び図4に示すように、ディスクDを記録位置に搬送するためのトレイ19は、トレイ本体19aが副走査方向Yに沿う長さが主走査方向Xに沿う長さよりも短寸に形成された矩形平板状をなしている。そのため、トレイ本体19aの上面における幅方向(図4における左右方向)の中央位置にディスクDをセットするために設けられたセット凹部19bは、円環の一部(図4では下方の一部)が欠けた形状となっている。また、トレイ本体19aの上面における幅方向の中央付近には、セット凹部19bにセットされたディスクDを保持する保持凸部19eが設けられている。なお、トレイ19にセットできるディスクDとしては、12cm直径あるいは8cm直径のCD−R、CD−RW、DVD−R、DVD−RWあるいは次世代の光ディスクとして注目されているブルーレイディスク等、今後開発されるものを含めた種々の光ディスク等が適用可能である。
本実施形態において、セット凹部19bの副走査方向Yにおける長さは、セットされるディスクDの副走査方向Yにおける長さよりも短く設定されているため、セット凹部19bにディスクDがセットされた場合には、ディスクDの一端側(図3において右端側、図4及び図5において下端側)が副走査方向Y側に突出した状態でトレイ19に保持されるようになっている。また、トレイ本体19aにおいて、セットされたディスクDが突出される側、すなわち搬送方向下流側の端部には、櫛歯状で前下がり傾斜の案内爪19cが設けられている。そのため、トレイ19が副走査方向Y側に移動した場合には、案内爪19cが搬送ローラ対40にスムーズにニップされるようになっている。
一方、トレイ本体19aの搬送方向上流側の端部には、拡張移動機構70が接続されている。そして、トレイ19が図5(a)に示す格納位置から図5(b)に示すセット位置に移動する際には、拡張移動機構70に備えられる折畳み式のガイドアーム19L,19R(図4及び図5参照)によってトレイ本体19aの移動ストロークを拡張するようになっている。
また、図3及び図4に示すように、トレイ19の下方にはトレイ本体19aの裏面(下面)を支持する支持部材71が経路形成部材53と一体化された状態で設けられている。図4に示すように、支持部材71の側縁部(図4における左右両端部)にはエッジガイド72L,72Rが設けられており、トレイ19が副走査方向Yに移動する際には、その左右の側縁がエッジガイド72L,72Rに案内されるようになっている。
図4に示すように、ガイドアーム19L,19Rは幅狭で長尺な平板状の部材であり、ガイドアーム19L,19Rの基端部はトレイ本体19aの後縁において左右端部付近にそれぞれ回動軸73を介して回転自在に接続されている。また、拡張移動機構70は、ガイドアーム19L,19Rの先端部と係合して当該ガイドアーム19L,19Rの姿勢と移動を案内するガイドレール74L,74Rとを備えている。
ガイドレール74Lは経路形成部材53の下面に平面視略L字形状に刻設されているとともに、ガイドレール74Rはガイドレール74Lと左右対称配置となるように支持部材71の上面に平面視略L字形状に刻設されている。そして、ガイドアーム19Lの先端部に上方に向けて突出するように設けられたガイドピン75Lがガイドレール74Rと係合し、ガイドアーム19Rの先端に下方に向けて突出するように設けられたガイドピン75Rがガイドレール74Lと係合している。
図3及び図4に示すように、トレイ本体19aの上面には、1桁側(図4において右側)の側縁部の後部にラック76が副走査方向Yに沿って形成されているとともに、トレイ本体19aの上方には、ラック76と噛合可能なピニオン77が設けられている。ピニオン77は、PFモータ39によって回転駆動される駆動ローラ40aのローラ駆動軸40c(図4参照)の動力を伝達するギヤ輪列78(図4参照)の終端部に設けられているため、PFモータ39の駆動に伴ってピニオン77が回転すると、トレイ本体19aが副走査方向Yに沿って移動するようになっている。そして、このラック76、ピニオン77及びギヤ輪列78から補助搬送機構79(図4参照)が構成されている。
そして、トレイ19が副走査方向Yに移動する際には、補助搬送機構79によって図5(a)に示す格納位置から図5(c)に示す印刷待機位置(印刷待機ポジション)近傍まで搬送される。すなわち、格納位置にあるトレイ19のラック76にローラ駆動軸40cの動力がギヤ輪列78及びピニオン77を介して伝達されると、トレイ19が副走査方向Yへ移動する。そして、トレイ19が搬送ローラ対40にニップされると、補助搬送機構79からの動力伝達が終了し、トレイ19は搬送ローラ対40から動力を受ける印刷待機位置(図5(c))に至る。そして、印刷待機位置から図5(b)に示すセット位置までは、搬送ローラ対40の回転によってトレイ19の搬送が行われる。
なお、トレイ19が副走査方向Yに移動する際には、拡張移動機構70のガイドアーム19L,19Rがガイドピン75L,75Rと係合するガイドレール74L,74Rに案内されながら、図5(a)に示す折畳み状態から図5(b)に示す伸張状態に連続的に姿勢が変化していくようになっている。そして、トレイ本体19aが搬送ローラ対40よりも搬送方向下流側に至った後には、図5(b)に示すように、ガイドアーム19L,19Rが搬送ローラ対40によってニップされるようになっている。同様に、トレイ19が反副走査方向−Yに移動する際には、セット位置から印刷待機位置までは搬送ローラ対40によって、印刷待機位置近傍から格納位置までは補助搬送機構79によって搬送が行われるようになっている。
次に、用紙P及びトレイ19の検出機構について図3〜図5に基づいて説明する。
図4及び図5に示すように、拡張移動機構70のガイドアーム19Rにおいて先端寄りの位置には、被検出孔80が形成されている。また、トレイ本体19aの1桁側端部(図4における右端部)において、副走査方向Yに対する下流端には、切欠き部81が形成されている。
図3〜図5に示すように、経路形成部材53の下面において格納位置にあるトレイ本体19aの後端付近となる位置には、位置検出手段としてのトレイ格納検出器82が設けられている。トレイ格納検出器82は機械式の検出器であり、検出用の接触子(図示省略)がトレイ19と当接することによって、トレイ19が格納位置にあることを検出する接触式センサとなっている。
また、駆動ローラ40aを支持する支持部材69(図3参照)には、搬送ローラ対40の上流側であって、主走査方向Xにおいてトレイ19の切欠き部81と対応する位置(主走査方向Xにおいてトレイ19の幅方向1桁側と対向する位置)には、用紙P又はトレイ19を検出する位置検出手段としての位置検出器84(紙検出センサ)が設けられている。位置検出器84は、搬送される用紙Pの端部を検出する紙検出センサであるとともに、トレイ19が移動するときに被検出孔80及び切欠き部81を検知することで、トレイ19が基準位置に達したことを検出する。具体的には、トレイ19が格納位置から副走査方向Yに移動して位置検出器84が切欠き部81から外れてトレイ本体19aを検知し、検出信号がオフ(OFF)からオン(ON)に切り換わったときの位置をトレイ19の基準位置とする。また、位置検出器84が被検出孔80を検知したときの位置が、トレイ19のセット位置となるようになっている。なお、本実施形態では位置検出器84は光学センサにより構成されているが、例えば接触式センサとしてもよい。
さらに、キャリッジ31の記録ヘッド35と隣接する位置には、媒体検出手段としての紙幅センサ85が設けられている。紙幅センサ85は光学式のセンサであって、キャリッジ31が主走査方向Xへ移動するとき、紙幅センサ85に備えられた光源部(図示略)から出射した光の反射光を受光し、その反射率の高低によって記録位置にあるトレイ19上のディスクDの有無及び用紙Pの端部を検出するように構成されている。
したがって、紙幅センサ85によるディスクDの検出を行う際には、トレイ19にディスクDがセットされた場合に紙幅センサ85と対向する位置までトレイ19を移動させた後に、キャリッジ31を主走査方向Xへ移動させるようになっている。なお、これら位置検出器84、トレイ格納検出器82及び紙幅センサ85は、制御装置150(図3及び図4参照)へ検出状態を知らせる信号を送信するように設けられている。
図3に示すように、ディスクDがセットされていない状態でトレイ19が格納位置にある場合、トレイ19は経路形成部材53と給紙カセット17との間に形成される空間に格納されている。このとき、トレイ19の案内爪19cは搬送ローラ対40の上流側に位置して、トレイ19は用紙搬送経路Rと離間した位置にあるので、給送装置52によって給送位置から給送された用紙Pを搬送ローラ対40によって記録位置に搬送することが可能となっている。
そして、図5(a)に示すようにトレイ19が格納位置にある場合、トレイ格納検出器82はトレイ19と当接しており、オン状態となる。また、位置検出器84は、トレイ19の前縁右端に形成された切欠き部81と対向しているため、オフ状態となる。さらに、用紙Pの給送が行われていない場合、プラテン36上には何もないので、紙幅センサ85はオフ状態となる。なお、トレイ19が格納位置へ移動する際には、必ず紙幅センサ85によってトレイ19上にディスクDがセットされていないことを確認した後に移動するようになっている。したがって、格納位置にあるトレイ19上にディスクDがある場合はない。
また、図5(b)に示すようにトレイ19がセット位置にある場合、トレイ格納検出器82はトレイ19と離間しているために、オフ状態となる。また、位置検出器84は、右側のガイドアーム19Rの被検出孔80(セット位置孔)と対向しているために、オフ状態となる。さらに、紙幅センサ85が反射率の低いトレイ19を検出すると、オフ状態となる。
また、図5(c)に示すようにトレイ19が印刷待機位置にある場合、トレイ格納検出器82はトレイ19と離間しているために、オフ状態となる。また、位置検出器84はトレイ19と対向しているために、オン状態となる。そして紙幅センサ85が反射率の高いディスクDを検出すると、オン状態となる。なお、本実施形態において、トレイ19はディスクDがセットされていることが確認された場合に印刷待機位置に移動されるようになっている。
次に、動力伝達切換装置50の構成について図6に基づいて説明する。
図6に示すように、プリンタ11は動力源としてPFモータ39とCRモータ34を備え、これら2つのモータは、制御装置150により制御される。PFモータ39は、駆動ローラ40a,41a,54,62,63,66の共通の動力源であるとともに、動力伝達切換装置50を介してその動力伝達先を切り換えることで、給送装置52、APG装置42、キャッピング装置44、補助搬送機構79及び機構A97など、プリンタ11において動力を必要とする種々の被駆動部を駆動する。但し、駆動ローラ40a,41a,54,62,63,66などの用紙搬送経路に設けられるローラは、動力伝達切換装置50を介さずにPFモータ39と一対一で動力伝達可能に連結されており、PFモータ39が回転駆動すると、それに応じて常に回転するようになっている。なお、図6において機構A97は、例えばインクカートリッジ28のインクを記録ヘッド35に加圧供給するインク供給ポンプの被駆動部を示す。また、本実施形態では動力伝達切換装置50の動力伝達先の切り換え数を5つとしているが、複数であればよく例えば6つ以上としてもよい。
図6に示すように、駆動ローラ40aには一体回転可能な駆動歯車102が設けられている。動力伝達切換装置50は、駆動ローラ40aを動力軸(動力の入力軸)とし、この駆動ローラ40aの駆動歯車102から回転トルクを受け、入力歯車101A〜101Eのうち一つを選択可能に回動するように設けられるとともにその選択した一つの入力歯車に回転トルクを伝達する動力伝達部103を備えている。入力歯車101A〜101Eは、補助搬送機構79、給送装置52、機構A97、APG装置42及びキャッピング装置44が有する入力歯車を示している。これら5つの入力歯車101A〜101Eは、図6に示すように、駆動ローラ40aからそれぞれ等距離の位置で、かつ駆動ローラ40aの軸線と直交する面内において円弧を描くような一列でほぼ等間隔に配置されている。
動力伝達部103は、ローラ駆動軸40cの端部に回動可能な状態で取着されたアーム部材104と、アーム部材104に対して駆動歯車102と噛合可能な位置に回転自在に支持された第1遊星歯車105と、第1遊星歯車105と噛合する状態で回転自在に支持された第2遊星歯車106とを有している。アーム部材104はローラ駆動軸40cを回動軸として相対回動可能かつローラ駆動軸40cのスラスト方向に移動可能な状態で取着されている。図6の紙面手前方向に移動したキャリッジ31がキャリッジ係合部108aを同図紙面手前方向に押し込むことで、動力伝達部103はローラ駆動軸40cに沿ってスラスト方向に第1ポジションから第2ポジションへ移動し、入力歯車101A〜101Eとの噛合が解除されるとともに、ローラ駆動軸40cと一体回転可能な状態に係合される。そして、ローラ駆動軸40cを所定回転量だけ回転させると、アーム部材104が回動し、第2遊星歯車106が噛合しうる一つの入力歯車が選択される。その後、キャリッジ31が図6の紙面直交方向奥側へ退避すると、動力伝達部103が付勢力で同奥側の第1ポジションへ復帰し、第2遊星歯車106が、選択した一つの入力歯車と噛合する。例えば第2遊星歯車106が入力歯車101Aと噛合した状態で回転トルクが伝達されると、補助搬送機構79が駆動するようになっている。
次に動力伝達切換装置50の詳細な構成を図6及び図7を用いて説明する。図7は動力伝達切換装置50の斜視図を示す。なお、図7では、動力伝達部103が入力歯車との噛合が解除された第2ポジションに位置する状態を示す。図6及び図7に示す動力伝達部103は、ローラ駆動軸40cの軸線方向に沿って位置する第1ポジションと第2ポジションとの間を変位可能(ポジション切り換え可能)に設けられている。
アーム部材104は、ローラ駆動軸40cを挿通させる軸孔を有するスリーブ部104aを備え、スリーブ部104aを介して、ローラ駆動軸40cの軸線方向にスライド変位可能に、且つ図6に示すa矢印方向にローラ駆動軸40cを揺動軸として揺動可能に設けられている。図7に示すように、アーム部材104においてスリーブ部104aの端部には、スラスト方向に突出する突歯が周方向に複数配置されてなる第1係合歯部104bが形成されている。
また、図7に示すように、第1係合歯部104bと対向する位置には、円筒状部材107がローラ駆動軸40cと一体的に回転するよう固定されており、この円筒状部材107において第1係合歯部104bと対向する位置には、第1係合歯部104bと噛み合い可能な複数の突歯を有する第2係合歯部107aが形成されている。
また、図7に示すように第1係合歯部104bと第2係合歯部107aを内側に収容する円筒形状をなすケース部材108が設けられており、その一方側の開口部から、スリーブ部104aがケース部材108の内側に入り込むように構成されている。このケース部材108は、ローラ駆動軸40c及びアーム部材104がケース部材108に対して相対回転できるように設けられており、アーム部材104が回動しても、ケース部材108は、キャリッジ係合部108aが上方へ突出した状態が維持される姿勢を保つようになっている。
図7に示すように、ローラ駆動軸40cの軸端にはストッパ109が設けられており、このストッパ109とケース部材108との間に介在する第1コイルバネ110の付勢力により、アーム部材104はフレーム部材111に向かう方向(図7における左方向)へ付勢されている。この付勢力によりアーム部材104がフレーム部材111の規制部(図示せず)に当接することで、第1ポジションが保持されるようになっている。
また、ケース部材108の図7における左側内端面と第1係合歯部104bとの間には、第2コイルバネ112が設けられている。キャリッジ31がキャリッジ係合部108aを図7の右方向へ押して、ケース部材108が第1コイルバネ110の付勢力に抗して図7の右方向へ変位すると、第2コイルバネ112を介して第1係合歯部104bが図7の右方向に押され、これと一緒にアーム部材104も右方向に変位する。その結果、アーム部材104の揺動先端側に支持された第2遊星歯車106と入力歯車との噛合が解除される。そして、動力伝達部103が第2ポジションまで移動すると、図7に示すように第1係合歯部104bと第2係合歯部107aとが噛み合うようになっている。
このとき、両係合歯部104b,107aが正しく噛み合わずに両者の歯の先端同士が衝突しても、第2コイルバネ112の弾性力がクッションとなって、破損等が生じないようになっている。そして両者の歯の先端同士が衝突した状態で駆動ローラ40aが所定量回転すれば、図7に示すように両係合歯部104b,107aが正しく噛み合うことが可能となる。そして、図7に示すように動力伝達部103が第2ポジションにあり両係合歯部104b,107aが噛み合った状態で、PFモータ39が所定方向に所定回転量だけ回転駆動されると、ローラ駆動軸40cと共にアーム部材104が回動し、第2遊星歯車106が入力歯車101A〜101Eのうち次の接続先とすべき一つの入力歯車と噛合可能な位置に選択されるようになっている。
そして、図7に示す第2ポジションの状態から、キャリッジ31がキャリッジ係合部108aから離間すると、第1コイルバネ110の付勢力によって、動力伝達部103が第1ポジションへ移動し、第1係合歯部104bと第2係合歯部107aとの噛み合いが解除されるとともに、第2遊星歯車106が、選択された一つの入力歯車と噛合する。
また、フレーム部材111には位置決めピン112A〜112Eが、入力歯車101A〜101Eのそれぞれに対応する近傍位置から垂直に突出形成されている。例えばアーム部材104に設けられた第2遊星歯車106が入力歯車101Eと噛合した状態では、アーム部材104の先端部に形成された孔104Cに位置決めピン112Eが入り込むことにより、アーム部材104の揺動動作が拘束され、第2遊星歯車106と入力歯車101Eとの噛合状態が維持されるようになっている。
このように動力伝達部103が第1ポジションにある状態では、第1遊星歯車105が駆動歯車102と噛合し、駆動歯車102→第1遊星歯車105→第2遊星歯車106→入力歯車101A〜101Eのうち選択された一つの入力歯車の順で回転トルクが伝達され、いずれか一つの被駆動部が駆動されるようになっている。なお、図6に示すように、アーム部材104が図6における反時計方向にエンドまで回動したときに当接する位置決めフレーム113が設けられており、アーム部材104が位置決めフレーム113に当接した位置を基準(原点)としてアーム部材104の回動位置は管理される。
また、動力伝達部103は、第1ポジションと第2ポジションとの間の中間ポジションにも配置される。動力伝達部103の第1ポジションと第2ポジションとの間には、中間ポジションが設定されており、且つ保持手段(図示略)によって、第1コイルバネ110の付勢力に抗して、動力伝達部103がキャリッジ31から独立してその中間ポジションを保持可能となっている。
次にAPG装置42の構成について説明する。図8はAPG装置の側面図を示す。APG装置42は、記録ヘッド35とプラテン36との間のプラテンギャップPGを調整する装置であり、図8に示すようにキャリッジ用のガイド軸30の軸端に取り付けられるPG切換カム121と、このPG切換カム121と係合する規制部材122と、ガイド軸30の軸端に取り付けられる歯車123と、を備えて構成されている。
PG切換カム121は、その周囲のカム面121aが、ガイド軸30の軸心からの距離が周方向に沿って異なるように形成されており、このカム面121aが、規制部材122の規制面122aにより支持された状態となっている。
ガイド軸30は、その軸端がPG調整方向(図8における上下方向:矢印a方向)に延びる長溝124内に遊挿されており、ガイド軸30が回転すると、PG切換カム121が規制部材122に対して回転することにより(同図矢印b方向)、ガイド軸30がPG調整方向に変位するようになっている。なお、歯車123は、動力伝達切換装置50の歯車101Dから動力を得る歯車である。
このように構成されたAPG装置42は、プラテンギャップPGをその小さい順から4段階に段階的に切り換えるように構成されている。ここで、PG切換カム121にはストッパ部121bが形成されており、このストッパ部121bが規制部材122に当接してPG切換カム121の回転が止められるようになっている。
したがって、プラテンギャップPGを切り換える際には、まずストッパ部121bが規制部材122に当接してPG切換カム121の回転が止まるまでPG切換カム121を図8の反時計回り方向に回転させ、この状態(PFモータ39の駆動電流値が閾値を超えた状態)からPG切換カム121を図8の時計回り方向に所定の回転量だけ回転させることにより、目的とするプラテンギャップPGに設定する。
次にプリンタ11の電気的構成について図9に基づいて説明する。
図9に示すように、プリンタ11を統括的に制御する制御装置150を備える。制御装置150には、入力系として、操作パネル14を構成する電源スイッチ23をはじめとする各種スイッチ、表示部22、カードリーダ151、リニアエンコーダ38、エンコーダ152、トレイ格納検出器82、位置検出器84、及び紙幅センサ85が接続されている。また、制御装置150には、出力系として、スキャナエンジン155、CRモータ34、PFモータ39及び記録ヘッド35が接続されている。
制御装置150は、コンピュータ160(マイクロコンピュータ)、表示ドライバ161、第1モータ駆動回路162、第2モータ駆動回路163、ヘッド制御ユニット164及び電源回路165を備えている。コンピュータ160は、表示ドライバ161を介して表示部22の表示制御を行う。また、コンピュータ160は、第1モータ駆動回路162を介してCRモータ34を駆動制御するとともに、第2モータ駆動回路163を介してPFモータ39を駆動制御する。さらにコンピュータ160は、ヘッド制御ユニット164を介して記録ヘッド35を駆動制御することでインク滴の吐出制御を行う。
また、コンピュータ160は、制御手段としてのCPU171、ASIC172(Application SpecificIC)、ROM173、RAM174、不揮発性メモリ175、CRカウンタ181、トレイ位置カウンタ182、PFカウンタ183、アームカウンタ184及びPGカウンタ185を備え、これらはバス188を介して互いに接続されている。また、ASIC172は、スキャナ処理回路191、JPEG解凍回路192及び画像処理回路193を備えている。
ROM173には、CPU171により実行される制御プログラムなどが記憶されている。RAM174には、CPU171の演算結果や制御プログラムを実行して処理する各種データなどが一時的に記憶される。また、RAM174は、CPU171やASIC172内のスキャナ処理回路191及び画像処理回路193における処理の前後の画像データや印刷データが一時的に格納されるバッファとしてその一部が用いられる。
スキャナエンジン155は、原稿台15に載置された原稿を光学的に読み取ってCCD(電荷結合素子)に蓄えられた電荷を、A/D変換回路によってA/D変換してスキャナ処理回路191に出力する。スキャナ処理回路191は、CPU171の制御の下、スキャナエンジン155から入力される各ラスタラインデータ(RGBの多階調画像データ)をバッファに蓄えた後、このRGB画像データを画像処理回路193に送る。
JPEG解凍回路192は、JPEG形式の画像データを例えばRGBの多階調画像データに解凍する。例えばデジタルカメラで撮影したJPEG形式の画像データが、メモリカードMCから入力端子151aを介してカードリーダ151によって読み取られASIC172内のJPEG解凍回路192に転送される。JPEG解凍回路192は、JPEG形式の画像データに対して復号化処理を施すことで、画像データから例えばRGBの多階調画像データに解凍(デコード)し、その画像データは画像処理回路193に転送される。
画像処理回路193は、スキャナ処理回路191又はJPEG解凍回路192から、転送されてきた例えばRGB形式の画像データに対して、色変換処理、ハーフトーン処理、マイクロウィーブ(Micro Weave)処理などの公知の画像処理を行い、処理後の画像データをRAM174(バッファ)に転送する。CPU171はバッファに記憶された画像データを基にヘッド駆動データ(印刷データ)を生成し、ヘッド制御ユニット164へ転送する。ヘッド制御ユニット164は、ヘッド駆動データに基づいて記録ヘッド35を駆動し、インク滴の吐出の有無や、吐出するインク滴の量を制御する。
リニアエンコーダ38は、キャリッジ31の移動経路に沿って張設されてその長手方向に一定刻みでスリットが形成された黒系半透明のテープ状の符号板と、該符号板のスリットを検知可能な状態でキャリッジ31の所定位置に固定された光学センサ(いずれも図示略)とを有する。光学センサは、符号板を挟んで対向配置された一対の発光素子と受光素子とを有し、受光素子が発光素子から発光されて符号板上のスリットを通過した光を受光する。よって、リニアエンコーダ38は、キャリッジ31の移動距離に比例するパルス数で、かつキャリッジ31の移動速度に反比例する周期をもつパルスを出力する。CPU171は、後述するキャリッジ31のホームシーク処理において、キャリッジ31を1桁側に移動させてキャリッジ31が1桁側のエンドに当接して、CRモータ34の駆動電流値が所定の閾値を超えると、CRカウンタ181をリセットし、以後、リニアエンコーダ38からの入力するパルスエッジを計数する。そして、キャリッジ31が80桁側の方向へ移動するときにCRカウンタ181の値をインクリメントし、キャリッジ31が1桁側へ向かう方向に移動するときにCRカウンタ181の値をデクリメントすることで、CPU171はCRカウンタ181の計数値から、キャリッジ31の主走査方向Xにおける位置を把握する構成となっている。
また、エンコーダ152は、PFモータ39と動力伝達可能に連結された軸部(例えば駆動ローラ40aの軸部)の端部に固定された回転式の符号円板と、その符号円板の周方向に一定刻みで形成されたスリットを透過した発光素子からの光を受光素子が受光して90度位相のずれた2つのパルス信号を出力するセンサとを有する。
トレイ位置カウンタ182は、位置検出器84がトレイ19の切欠き部81(図4参照)に対応する前端を検知したときにリセットされる。このリセット後、トレイ位置カウンタ182は、エンコーダ152から入力するパルス信号のパルスエッジを計数する。そして、トレイ19が搬送方向下流側へ移動するときにトレイ位置カウンタ182の値をインクリメントし、トレイ19が搬送方向上流側へ移動するときにトレイ位置カウンタ182の値をデクリメントすることで、CPU171はトレイ位置カウンタ182の計数値から、トレイ19の副走査方向Yにおける位置を把握する構成となっている。
PFカウンタ183は、位置検出器84が用紙Pの先端を検知したときにリセットされ、その後、用紙Pの先端が記録ヘッド35の最上流ノズル位置(基準位置)に達したときに再リセットされる。この再リセット後、PFカウンタ183は、エンコーダ152から入力するパルス信号のパルスエッジを計数することで、CPU171はPFカウンタ183の計数値から基準位置を原点とする用紙Pの搬送位置を把握する構成となっている。
アームカウンタ184は、動力伝達切換装置50のアーム部材104が図6の反時計方向に回動して位置決めフレーム113に当接し、PFモータ39の駆動電流値が所定の閾値を超えるとリセットされる。このリセット後、アームカウンタ184は、エンコーダ152から入力するパルス信号のパルスエッジを計数することで、CPU171はアームカウンタ184の計数値からアーム部材104の位置を把握する構成となっている。
PGカウンタ185は、キャリッジ31が最上昇位置のエンドに達して、PFモータ39の駆動電流値が所定の閾値を超えるとリセットされる。このリセット後、PGカウンタ185は、エンコーダ152から入力するパルス信号のパルスエッジを、キャリッジ31の移動方向に応じてインクリメント又はデクリメントすることで、CPU171はPGカウンタ185の計数値からキャリッジ31の高さ方向の位置(つまりプラテンギャップPG)を把握する構成となっている。
不揮発性メモリ175には、図10〜図19にフローチャートで示す各処理のプログラムがそれぞれ記憶されている。また、CPU171は図10〜図19に示す各種の制御処理を実行する。
具体的には、CPU171は、プリンタ11の停止中(電源遮断中)に電源スイッチ23が押下された(つまり電源オン操作が行われた)ことを検出したとき、図10及び図11に示す電源オン処理を実行する。ここで、電源オン処理とは、電源オン時にプリンタ11のホームシーク処理、APGリセット、PFリセットなどのメカニカル初期化動作を含む初期化処理行うための処理である。
なお、ホームシーク処理とは、キャリッジ31の主走査方向Xの原点出し及びキャリッジ31がその移動経路全域での移動が可能であることを保証する処理である。具体的には、前述のCRカウンタ181をリセットさせてキャリッジ31の主走査方向の原点を設定するリセット動作と、さらにCRモータ34を駆動してキャリッジ31を反ホーム位置側(80桁側)のエンドまで移動させてその主走査方向Xの移動経路全域で何ら障害なく移動できることを確認する動作とを含む。
また、APGリセットとは、キャリッジ31の高さ方向の原点出し及びキャリッジ31の高さ方向の移動経路全域での移動が可能であることを保証する処理である。具体的には、まず動力伝達切換装置50をAPG装置42が選択される切換位置に切り換えた後、PFモータ39を駆動させてキャリッジ31を上昇させることでPGカウンタ185をリセットさせる前述のリセット動作を行う。次にPFモータ39を逆転駆動してPGカウンタ185の計数値に基づきキャリッジ31を下降側のエンドまで下降させた後、PFモータ39を正転駆動してキャリッジ31を最上昇位置に戻し、高さ方向の移動経路全域で何ら障害なく昇降できることを確認する。
また、PFリセット動作は、搬送経路上に記録媒体の搬送の障害となる異物(例えばジャムの用紙)などがないことを保証するための処理である。PFリセット動作では、仮に搬送経路上に用紙が存在しても、その用紙を搬送経路上から除去するために十分な所定回転量だけ搬送ローラ対40を排紙方向へ回転駆動させる動作と、位置検出器84が非検知状態にあることを確認する処理とが行われる。
こうしたメカニカル初期化動作を行う際に、例えばトレイ19が電源オフ時の正常位置である格納位置になく、プラテンギャップPGが十分に確保されていない場合には、トレイ19やディスクDがキャリッジ31の主走査方向Xの移動経路上に位置し、ホームシーク処理時にキャリッジ31がトレイ19やディスクDと干渉する虞がある。また、トレイ19が搬送ローラ対40にニップされた状態でPFリセット動作が行われると、位置検出器84がトレイ19を検出してしまったり、搬送ローラ対40の回転駆動に伴ってトレイ19が排出方向に移動されてしまったりして、リセットが正常に行えない虞がある。
そのため、本実施形態のプリンタ11においては、トレイ19が格納位置にある場合にのみ、初期化処理を実行するようになっている。なお、初期化処理としては、メカニカル初期化動作の後にインクカートリッジ28の挿着の確認やCRモータ34のメジャメント処理(パラメータ設定)などの共通処理を行うようになっている。
また、CPU171は、ディスクDのセット/取り外しを行うためにトレイ開閉ボタン26が押下されたこと(つまりトレイオープン操作が行われた)ことを検出したとき、図12に示すトレイオープン処理を実行する。そして、トレイ19がセット位置にあるときにトレイ開閉ボタン26が押下されたこと(つまりトレイクローズ操作が行われた)ことを検出したとき、CPU171は図13に示すトレイクローズ処理を実行する。
また、CPU171は、レーベル印刷を行うためにモード選択ボタンによりレーベル印刷モードが選択された後に印刷開始ボタン24が押下されたこと(つまりレーベル印刷実行操作が行われた)ことを検出したとき、図14及び図15に示すレーベル印刷処理を実行する。また、CPU171は、用紙印刷を行うためにモード選択ボタンにより用紙印刷モードが選択された後に印刷開始ボタン24が押下されたこと(つまり用紙印刷実行操作が行われた)ことを検出したとき、図16及び図17に示す用紙印刷処理を実行する。
また、CPU171は、プリンタ11の起動中に印刷処理等の制御処理が規定時間行われなかった場合には、図18に示す省電力状態への移行処理を行う。なお、本実施形態において省電力状態への移行処理とは、待機電力の消費を抑制するための待機状態である省電力状態に移行するための処理をいう。そして省電力状態においては、電源オフ時には消去されるRAM174に記憶されたデータ等は保存したまま、ディスプレイ等を一時的に停止して電力消費を抑えるようになっている。例えば、用紙印刷等が終了した後に電源を切らずに規定時間以上放置されている場合や、レーベル印刷をしようとしてトレイ開閉ボタン26を押下してトレイ19をセット位置に移動させたものの、ディスクDをセットせずにそのまま規定時間が経過してしまった場合などには、待機電力の消費を抑制するためにCPU171が省電力状態への移行処理を行うようになっている。
また、CPU171は、プリンタ11の起動中に電源スイッチ23が押下された(つまり電源オフ操作が行われた)ことを検出したとき、図19に示す電源オフ処理を実行する。電源オフ処理は、トレイ19やキャリッジ31等を所定の終了位置に移動させるメカニカル電源オフ動作を含む処理である。電源オフ処理が正常に終了した場合、トレイ19が格納ポジション、キャリッジ31がホーム位置かつ最上昇位置(リセット位置)、キャップ45がキャッピング位置(上昇位置)にそれぞれ配置される。
次に、CPU171によって実行される各種の制御処理について図10〜図19に基づいて具体的に説明する。はじめに、CPU171が実行する電源オン処理について、図10及び図11に示すフローチャートに基づいて説明する。
電源オン時には、図10に示すように、ステップS1でトレイ格納検出器82がトレイ19の位置を検出する。具体的には、トレイ19が格納位置にある場合にはトレイ格納検出器82がトレイ19を検知してオン状態の検出信号を送信し、トレイ19が格納位置にない場合にはトレイ格納検出器82がオフ状態の検出信号を送信する。
そして、トレイ19が格納位置にあることが検出された場合、CPU171はディスクDがセットされていないとみなしてステップS2に進み、CPU171が初期化処理を実行させる処理を行って、電源オン処理が終了する。すなわち、電源オン時にトレイ19が格納位置にあることが検出された場合には、CPU171がトレイ19にディスクDがセットされていない場合の制御処理として、初期化処理を行う。
一方、トレイ19が格納位置にあることが検出されなかった場合には、ステップS3に進んで紙幅センサ85がメディア(ディスクD)の有無を検出する。そして、紙幅センサ85がトレイ19上のディスクDを検知してオン状態の検出信号を送信している場合にはステップS4で肯定判定がなされ、紙幅センサ85がオフ状態の検出信号を送信している場合にはステップS4で否定判定がなされる。そして、ステップS4で否定判定がなされた場合には、ステップS5へ進んで、CPU171がトレイ19を格納位置へ移動させる処理を実行する。続いて、CPU171が初期化処理を実行させる処理を行い、電源オン処理が終了する。
一方、ステップS4で肯定判定がなされた場合には、ステップS6に進んでCPU171がトレイ19をセット位置に移動させる処理を実行する。また、ステップS7に進んでCPU171が表示部22にメディア有エラーが発生した旨のメッセージを表示させてエラー報知を行うとともに、ディスクDの取り出しを促すメッセージを表示させる。
すなわち、プリンタ11の電源オン時に実行される初期化処理はトレイ19を格納位置に移動させて行う必要があるため、トレイ19上にディスクDが保持されていると、初期化処理を実行させることができない。そのため、初期化処理を行うためにトレイ19を格納位置に移動させる前には、紙幅センサ85がディスクDの検出を行い、ディスクDが検出された場合には、表示部22にエラーメッセージを表示してエラー報知を行い、ユーザにディスクDの取り出しを促すようになっている。
また、プリンタ11の電源オン処理の際にメディア有エラーが発生した場合には、ユーザによるディスクDの取り出し作業を待って、図11に示すエラー解除処理が実行される。すなわち、図11に示すように、エラーが発生してトレイ19がセット位置に移動された後にステップS11としてCPU171がトレイ開閉ボタン26の押下を確認すると、ステップS12に進んで紙幅センサ85がディスクDの検出を行う。そして、ディスクDが検出されずにステップS13で否定判定がなされると、ステップS14へ進んでCPU171がトレイ19を格納位置へ移動させる処理を実行する。
続いて、ステップS15でCPU171が表示部22のメディア有エラー表示の解除処理を行うとともに、ステップS16で初期化処理を実行させる処理を行い、電源オン処理が終了する。すなわち、トレイ19上のディスクDはユーザによって取り出されたものと判断して、初期化処理を実行する。
一方、ステップS13で肯定判定がなされた場合、未だディスクDが取り出されていないために初期化処理を実行することができないので、ステップS17に進んでCPU171が再度トレイ19をセット位置に移動させる処理を実行する。そして、ステップS18でCPU171が再度メディア有エラーを表示させて、ユーザにディスクDの取り出しを促すようになっている。
次に、プリンタ11の起動後にトレイ開閉ボタン26が押下された場合の処理について、図12及び図13に示すフローチャートに基づいて説明する。
まず、トレイ19がセット位置以外にあるときにトレイ開閉ボタン26が押下された場合には、CPU171が図12に示すトレイ19のオープン処理を実行する。トレイ19のオープン処理においては、まずステップS21でプリンタ11が印刷処理中でないか確認される。なお、ここで印刷処理中とは、用紙Pへの印刷、ディスクDのレーベル印刷に加えて、用紙印刷に伴う紙ジャムなどが生じている場合を含み、トレイ19がセット位置に移動する際の移動経路に障害物等がないかが確認される。そして、ステップS21で否定判定がなされた場合には、ステップS22に進んでCPU171が表示部22にエラーを表示させる。このエラー表示は、印刷が終了又は紙ジャム等が解消された後に解除される。一方、ステップS21で肯定判定がなされた場合には、ステップS23に進んでCPU171がトレイ19をセット位置に移動させる処理を実行して、トレイ19のオープン処理が終了する。
次に、トレイ19がセット位置にあるときにトレイ開閉ボタン26が押下された場合には、CPU171が図13に示すトレイ19のクローズ処理を実行する。トレイ19のクローズ処理においては、まずステップS31でプリンタ11が印刷処理中でないことと、印刷関係のエラーが発生していないことが確認される。そして、ステップS31で否定判定がなされると、ステップS32に進んでCPU171が表示部22にエラーを表示させる。なお、このとき発生している印刷関係のエラーとしては、レーベル印刷処理の指示が出されているのにトレイ19にディスクDがセットされていないメディア無エラーなどが考えられる。こうしたエラー発生時にトレイ開閉ボタン26が押下された場合のトレイクローズ処理については、図11,図15及び図17において説明する。すなわち、本実施形態においては、トレイ19がセット位置にあるときにトレイ開閉ボタン26が押下された場合には、エラーの発生状況に応じてCPU171が異なる制御処理を実行するようになっている。
一方、ステップS31で肯定判定がなされた場合には、ステップS33に進んで紙幅センサ85がディスクDの検出を行う。そして、ステップS34において肯定判定がなされると、ステップS35へ進んでCPU171がトレイ19を印刷待機位置へ移動させる処理を実行して、クローズ処理が終了する。すなわち、トレイ19にはレーベル印刷に供されるディスクDがセットされていると判断されるため、トレイ19がレーベル印刷に備えて印刷待機位置へ移動される。
また、ステップS34で否定判定がなされると、ステップS36へ進んでCPU171がトレイ19を格納位置へ移動させる処理を実行して、クローズ処理が終了する。すなわち、この場合にはディスクDがセットされていないので、用紙印刷等に備えてトレイ19を一旦格納位置へ格納するようになっている。
次に、プリンタ11におけるレーベル印刷処理について、図14及び図15に示すフローチャートに基づいて説明する。
記録ヘッド35によるディスクDに対する記録処理であるレーベル印刷処理に際しては、図14に示すように、ステップS41でトレイ格納検出器82及び位置検出器84がトレイ19の位置を検出する。具体的には、トレイ19が印刷待機位置にある場合には位置検出器84がオン状態の検出信号を送信し、トレイ19が格納位置にある場合にはトレイ格納検出器82がオン状態の検出信号を送信する。
そして、トレイ19が印刷待機位置にあることが検出された場合、ステップS42に進んでCPU171がレーベル印刷を実行させる処理を行って、レーベル印刷処理が終了する。すなわち、トレイ19はすでにディスクDがセットされた状態で搬送ローラ対40にニップされた状態にあるので、PFモータ39を正転駆動させてトレイ19を副走査方向Yに搬送し、レーベル印刷を行う。
一方、トレイ19が印刷待機位置及び格納位置以外のセット位置などに位置している場合には、位置検出器84及びトレイ格納検出器82がいずれもオフ状態の検出信号を送信する。この場合には、ステップS43に進んで紙幅センサ85がディスクDの検出を行う。そして、ディスクDが検出されてステップS44で肯定判定がなされると、ステップS45へ進んでCPU171がトレイ19を印刷待機位置へ移動させる処理を行う。続いて、CPU171がレーベル印刷を実行させる処理を行って、レーベル印刷処理が終了する。
また、ステップS41でトレイ19が格納位置にあることが検出された場合、及びディスクDが検出されずにステップS44で否定判定がなされた場合には、ステップS46に進んでCPU171がトレイ19をセット位置に移動させる処理を行う。すなわち、レーベル印刷処理に際してトレイ19が格納位置にあることが検出された場合には、CPU171はトレイ19に印刷を行うべきディスクDがセットされていない場合の制御処理として、トレイ19をセット位置に移動させる処理を行う。続いて、ステップS47でCPU171が表示部22にメディア無エラーが発生した旨のメッセージを表示させてエラー報知を行うとともに、ディスクDのセットを促すメッセージを表示させる。
このようにレーベル印刷時にメディア無エラーが発生した場合には、ユーザによるディスクDのセット作業を待って、図15に示すエラー解除処理が実行される。すなわち、 図15に示すように、メディア無エラーが発生してトレイ19がセット位置に移動された後にステップS51としてトレイ開閉ボタン26の押下が確認されると、ステップS52に進んでCPU171がエラー表示を解除させる。また、ステップS53に進んで紙幅センサ85がディスクDの検出を行う。そして、ディスクDが検出されてステップS54で肯定判定がなされると、ステップS55へ進んでCPU171がトレイ19を印刷待機位置へ移動させる処理を行う。続いて、ステップS56でCPU171がレーベル印刷を実行させる処理を行い、レーベル印刷処理が終了する。すなわち、トレイ19上にディスクDがセットされたと判断して、トレイ19を記録位置に搬送する。
一方、ディスクDが検出されず、ステップS54で否定判定がなされた場合には、未だディスクDがセットされていないと判断されるので、ステップS57に進んでCPU171がトレイ19をセット位置に移動させる処理を実行する。そして、ステップS58に進んでCPU171が表示部22にメディア無エラーが発生した旨のメッセージを再度表示させてエラー報知を行うとともに、ディスクDのセットを促すメッセージを表示させる。
次に、プリンタ11における用紙印刷時処理について、図16及び図17に示すフローチャートに基づいて説明する。
用紙印刷処理及び用紙印刷処理のために用紙Pを給送位置から記録位置に給送する給送処理に際しては、図16に示すように、ステップS61でトレイ格納検出器82がトレイ19の位置を検出する。そして、トレイ19が格納位置にあることが検出された場合、ステップS62に進んでCPU171が用紙Pの給送及び用紙印刷を実行させる処理を行い、用紙印刷処理が終了する。すなわち、トレイ19が格納位置にあることが検出された場合には、CPU171はトレイ19にディスクDがセットされていない場合の制御処理として、用紙Pを給送位置から記録位置に給送する給送処理を実行させる。
一方、トレイ19が格納位置にあることが検出されなかった場合には、ステップS63に進んでCPU171がトレイ19をセット位置に移動させる処理を行う。さらに、ステップS64に進んでCPU171が表示部22にメディア有エラーを表示させる。すなわち、トレイ19はディスクDがセットされていて格納位置に移動させることができないために、表示部22にメディア有エラーが発生したことを表示して、ユーザにエラー報知を行う。
なお、ステップS61とステップS63の間で紙幅センサ85によってディスクDの検出を行い、ディスクDがセットされていないことが確認された場合にトレイ19を格納位置に移動させて用紙印刷を実行するようにしてもよいが、本実施形態においては、トレイ19が格納位置にない場合には、念のためトレイ19をセット位置に移動させてユーザにディスクDの有無を確認させるようにしている。
そして、用紙印刷時にトレイ19をセット位置に移動させてメディア有エラーを表示した場合には、ユーザによるディスクDの取り出し作業を待って、図17に示すエラー解除処理が実行される。すなわち、図17に示すように、エラーが発生してトレイ19がセット位置に移動された後にステップS71としてトレイ開閉ボタン26の押下が確認されると、ステップS72に進んでCPU171がエラー表示を解除させる。また、ステップS73に進んで紙幅センサ85がディスクDの検出を行う。
そして、ディスクDが検出されずにステップS74で否定判定がなされた場合には、ステップS75へ進んでCPU171がトレイ19を格納位置へ移動させる処理を行う。続いて、ステップS76でCPU171が用紙印刷を実行させる処理を行い、用紙印刷処理が終了する。すなわち、トレイ19上のディスクDは取り出されたと判断して、用紙Pの給送が行われる。一方、ディスクDが検出された場合には、ステップS74で肯定判定がなされる。すなわち、トレイ19には未だディスクDがセットされたままであると判断されるので、ステップS77に進んでCPU171がトレイ19をセット位置に移動させる処理を行うとともに、ステップS78に進んで表示部22にメディア有エラーを表示させる処理を行う。
次に、プリンタ11における省電力状態への移行処理について、図18に示すフローチャートに基づいて説明する。
省電力状態への移行処理に際しては、図18に示すように、まずステップS81でトレイ格納検出器82及び位置検出器84がトレイ19の位置を検出する。そして、トレイ19が格納位置にあることが検出された場合には、ステップS82に進んでCPU171が省電力状態に移行するための処理を実行して省電力状態への移行処理を終了する。すなわち、トレイ19が格納位置にあることが検出された場合には、CPU171はトレイ19にディスクDがセットされていない場合の制御処理として、省電力状態に移行するための処理を行う。
一方、トレイ格納検出器82及び位置検出器84がともにオフ状態の検出信号を送信した場合には、トレイ19がセット位置にあることが検出され、ステップS83に進んでCPU171がトレイ19を省電力保護位置(省電力保護ポジション)に移動させる処理を行う。続いて、CPU171が省電力状態に移行するための処理を実行して省電力状態への移行処理を終了する。なお、本実施形態において、省電力保護位置は印刷待機位置と同じ位置に設定されている。
すなわち、トレイ19がセット位置にある場合には、幅狭なガイドアーム19L,19Rが搬送ローラ対40にニップされた状態となるため、トレイ本体19aが搬送ローラ対40にニップされる位置までトレイ19を移動させた後に省電力状態に移行することで、ガイドアーム19L,19Rにかかる負荷を低減するようにしている。
最後に、プリンタ11における電源オフ処理について、図19に示すフローチャートに基づいて説明する。
電源オフ時には、図19に示すように、ステップS91でトレイ格納検出器82がトレイ19の位置を検出する。そして、トレイ19が格納位置にあることが検出された場合には、ステップS92に進んでCPU171がトレイ19の移動を除く残りの電源オフ処理を実行させる処理を行って、電源オフ処理が終了する。すなわち、電源オフ時にトレイ19が格納位置にあることが検出された場合には、CPU171はトレイ19にディスクDがセットされていない場合の制御処理として、電源オフ処理を実行させる処理を行う。
一方、トレイ19が格納位置にあることが検出されなかった場合には、ステップS93に進んで紙幅センサ85がディスクDの検出を行う。そして、ディスクDが検出されず、ステップS94で否定判定がなされた場合には、ステップS95へ進んでCPU171がトレイ19を格納位置へ移動させる処理を行った後に、トレイ19の移動を除く残りの電源オフ処理を実行させる処理を行って、電源オフ処理が終了する。また、ディスクDが検出されてステップS94で肯定判定がなされた場合には、ステップS96へ進んでCPU171がトレイ19を印刷待機位置に移動させる処理を行った後に、トレイ19の移動を除く残りの電源オフ処理を実行させる処理を行って、電源オフ処理が終了する。
以上、詳述した実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)CPU171は、トレイ格納検出器82によってトレイ19が格納位置にあることが検出された場合には、トレイ19にディスクDがセットされていない場合の制御処理を行うので、ディスクDがセットされていない場合に格納位置に移動されるように設定されたトレイ19を備える場合に適切な制御処理を実行することができる。
(2)ディスクDに対するレーベル印刷処理に際してトレイ格納検出器82がトレイ19の位置を検出するので、トレイ19が格納位置にある場合には、ディスクDの有無を確認することなく、印刷を行うべきディスクDがセットされていない場合の制御処理を行うことができる。また、トレイ19が格納位置にあることが検出された場合には、CPU171がトレイ19をセット位置に移動させる処理を行うので、ユーザに印刷を行うべきディスクDのセットを促すことができる。
(3)給送位置から記録位置に用紙Pを給送する給送処理に際してトレイ格納検出器82がトレイ19の位置を検出するので、トレイ19が格納位置にある場合には、ディスクDの有無を確認することなく、速やかに用紙Pの給送を実行し、用紙印刷を行うことができる。また、トレイ19が格納位置にない場合には、CPU171がトレイ19をセット位置に移動させる処理を行うので、ユーザにディスクDの取り出しを促すことができる。そして、このようにトレイ19の制御処理を行うことにより、用紙Pが記録位置に給送される際にディスクDやトレイ19と干渉することを回避することができる。
(4)省電力状態への移行処理に際してトレイ格納検出器82及び位置検出器84がトレイ19の位置を検出するので、トレイ19が格納位置にある場合には、ディスクDの有無を確認することなく、速やかに省電力状態へ移行することができる。また、トレイ19がセット位置にある場合には、トレイ19を本体フレーム29内に設定される省電力保護位置に移動させた後に省電力状態へ移行するので、トレイ19が本体フレーム29外に露出したまま省電力状態へ移行することが回避される。さらに、本体フレーム29内に格納位置とは異なる省電力保護位置を設定することにより、ディスクDがセットされたままでもトレイ19を本体フレーム29内に収容して省電力状態に移行することが可能となる。
(5)電源オフ時にトレイ格納検出器82がトレイ19の位置を検出するので、トレイ19が格納位置にある場合には、ディスクDの有無を確認することなく、速やかに電源オフ処理を実行することができる。
(6)電源オン時にトレイ格納検出器82がトレイ19の位置を検出するので、トレイ19が格納位置にある場合には、ディスクDの有無を確認することなく、速やかに初期化処理を実行することができる。一方、トレイ19が格納位置にあることが検出されなかった場合には紙幅センサ85がディスクDの検出を行って、ディスクDが検出された場合にはCPU171がトレイ19をセット位置に移動させる処理を行うので、ユーザにディスクDの取り出しを促すことができる。したがって、ディスクDがトレイ19にセットされた状態で初期化処理が実行されることを回避することができる。
(7)トレイ19が格納位置に移動する前に紙幅センサ85がディスクDの検出を行い、ディスクDが検出された場合には表示部22にエラー表示を行ってエラー報知を行うので、トレイ19にディスクDがセットされたままで格納位置に移動することを確実に回避することができる。したがって、格納位置からセット位置へ向かう方向(副走査方向Y)におけるセット凹部19bの長さがディスクDの同方向における長さよりも短く設定されるとともに、ディスクDがセットされていない場合に格納位置に移動されるように設定されたトレイ19を備える場合に適切な制御処理を実行することができる。
(8)トレイ19がセット位置にある場合には、トレイ本体19aが搬送ローラ対40にニップされる省電力保護位置までトレイ19を移動させた後に省電力状態に移行するので、ガイドアーム19L,19Rにかかる負荷を低減することができる。
(9)トレイ格納検出器82がトレイ19の位置を検出することで、トレイ19が格納位置にあるか否かを速やかに判断することができる。これに対して、紙幅センサ85によるディスクDの検出を行う際には、トレイ19にディスクDがセットされた場合に紙幅センサ85と対向する位置までトレイ19を移動させた後に、キャリッジ31を主走査方向Xへ移動させる必要がある。したがって、各種の制御処理に際してトレイ19の位置を検出することで、ディスクD(メディア)検出をすることなく、速やかにメディアの有無を判断することができる。
(10)用紙印刷に際して、トレイ19が格納位置にない場合には、ディスクDの検出をすることなくトレイ19をセット位置に移動させてユーザにディスクDの有無を確認させるので、ディスクDがセットされたままトレイ19が格納位置に移動されることを確実に回避することができる。
(11)トレイ19がセット位置にあるときにトレイ開閉ボタン26が押下された場合には、エラーの発生状況に応じてCPU171が異なる制御処理を実行するようになっているので、一つの入力手段であるトレイ開閉ボタン26の押下によって、複数の異なる制御処理を実行することができる。
(変更例)
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、省電力保護位置を印刷待機位置と同じ位置に設定しているが、本体フレーム29内においてトレイ本体19aが搬送ローラ対40にニップされる位置であれば、省電力保護位置を印刷待機位置と異なる位置に設定してもよい。
・上記実施形態では、トレイ19を格納位置に移動させた後に初期化処理が実行されるようにしているが、トレイが格納位置になくても実行可能な初期化処理の一部、例えば、インクカートリッジ28の挿着の確認やCRモータ34のメジャメント処理(パラメータ設定)などの共通処理を、トレイを移動させる前に実行するようにしてもよい。また、トレイ19の移動も初期化処理(メカニカル初期化動作)の一部として、トレイ19を移動させる前に例えばAPGリセットなどの処理を行ってもよい。
・上記実施形態では、電源オン処理の際にトレイ19が格納位置にない場合にはディスクDの検出を行うようにしているが、ディスクDを検出せずにセット位置に移動させるようにしてもよい。
・上記実施形態では、記録装置のプリンタ部をインクジェット式プリンタとして具体化したが、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置を採用してもよい。微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体噴射装置に流用可能である。なお、液滴とは、上記液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、液体噴射装置が噴射させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状態、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサ等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置を採用してもよい。そして、これらのうちいずれか一種の液体噴射装置に本発明を適用することができる。
一実施形態における複合型プリンタを示す斜視図。 プリンタ部を示す斜視図。 プリンタ部を示す側断面図。 格納位置にあるトレイの周辺を示す平面図。 (a)〜(c)はトレイの位置を説明する模式平面図。 動力伝達切換装置を示す模式側面図。 動力伝達切換装置を示す斜視図。 APG装置を示す側面図。 プリンタの電気的構成を示すブロック図。 電源オン処理を示すフローチャート。 電源オン処理時のエラー解除処理を示すフローチャート。 トレイオープン処理を示すフローチャート。 トレイクローズ処理を示すフローチャート。 レーベル印刷処理を示すフローチャート。 レーベル印刷処理時のエラー解除処理を示すフローチャート。 用紙印刷処理を示すフローチャート。 用紙印刷処理時のエラー解除処理を示すフローチャート。 省電力状態への移行処理を示すフローチャート。 電源オフ処理を示すフローチャート。
符号の説明
11…記録装置としてのプリンタ、19…搬送部材としてのトレイ、19b…セット領域としてのセット凹部、22…報知手段としての表示部、29…本体フレーム、35…記録手段を構成する記録ヘッド、82…位置検出手段を構成するトレイ格納検出器、84…位置検出手段を構成する位置検出器、85…媒体検出手段としての紙幅センサ、171…制御手段を構成するCPU、D…被搬送媒体としてのディスク、P…被給送媒体としての用紙。

Claims (7)

  1. 本体フレームと、
    該本体フレームから少なくとも一部が露出して被搬送媒体をセット可能なセット位置と前記本体フレーム内に設定される格納位置とに移動可能な搬送部材と、
    該搬送部材によって前記セット位置と前記格納位置との間に設定される記録位置に搬送された前記被搬送媒体に記録を行う記録手段と、
    前記搬送部材の位置を検出する位置検出手段と、
    該位置検出手段の検出結果に応じて各種の制御処理を行う制御手段とを備え、
    該制御手段は、前記搬送部材が前記格納位置にあることが検出された場合には、前記搬送部材に前記被搬送媒体がセットされていない場合の制御処理を行うことを特徴とする記録装置。
  2. 前記記録手段による前記被搬送媒体に対する記録処理に際して前記位置検出手段が前記搬送部材の位置を検出し、
    前記制御手段は、前記搬送部材が前記格納位置にあることが検出された場合には、前記搬送部材を前記セット位置に移動させる処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記被搬送媒体とは異なる被給送媒体を、前記セット位置及び前記格納位置から離間した位置である給送位置から前記記録位置に給送する給送処理に際して前記位置検出手段が前記搬送部材の位置を検出し、
    前記制御手段は、前記搬送部材が前記格納位置にあることが検出された場合には前記給送処理を行い、
    前記搬送部材が前記格納位置にあることが検出されなかった場合には前記搬送部材を前記セット位置に移動させる処理を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の記録装置。
  4. 省電力状態への移行処理に際して前記位置検出手段が前記搬送部材の位置を検出し、
    前記制御手段は、前記搬送部材が前記格納位置にあることが検出された場合には省電力状態への移行処理を行い、
    前記搬送部材が前記セット位置にあることが検出された場合には、前記搬送部材を前記本体フレーム内において前記格納位置と前記記録位置との間に設定される省電力保護位置に移動させる処理を行った後に省電力状態への移行処理を行うことを特徴とする請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の記録装置。
  5. 電源オフ時に前記位置検出手段が前記搬送部材の位置を検出し、
    前記制御手段は、前記搬送部材が前記格納位置にあることが検出された場合には、電源オフ処理を実行させる処理を行うことを特徴とする請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の記録装置。
  6. 前記被搬送媒体の検出を行う媒体検出手段をさらに備えて、電源オン時に前記位置検出手段が前記搬送部材の位置を検出し、
    前記搬送部材が前記格納位置にあることが検出された場合には前記制御手段が初期化処理を実行させる処理を行い、
    前記搬送部材が前記格納位置にあることが検出されなかった場合には前記媒体検出手段が前記被搬送媒体の検出を行い、前記被搬送媒体が検出された場合には、前記制御手段が前記搬送部材を前記セット位置に移動させる処理を行うことを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか一項に記載の記録装置。
  7. 本体フレームと、
    被搬送媒体をセット可能なセット領域を有するとともに、該セット領域が前記本体フレーム外に露出して前記被搬送媒体をセット可能なセット位置と前記本体フレーム内に設定される格納位置とに移動可能な搬送部材と、
    該搬送部材によって前記セット位置と前記格納位置との間に設定される記録位置に搬送された前記被搬送媒体に記録を行う記録手段と、
    前記被搬送媒体の検出を行う媒体検出手段と、
    該媒体検出手段の検出結果に基づいてエラー報知を行う報知手段とを備え、
    前記搬送媒体の前記セット領域は、前記格納位置から前記セット位置へ向かう方向における長さが、前記被搬送媒体の同方向における長さよりも短く設定されているとともに、
    前記搬送部材が前記格納位置に移動する前に前記媒体検出手段が前記被搬送媒体の検出を行い、前記被搬送媒体が検出された場合には、前記報知手段によるエラー報知を行うことを特徴とする記録装置。
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JP2020019224A (ja) * 2018-08-01 2020-02-06 キヤノン株式会社 記録装置、その制御方法、及びプログラム
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