JP2010054877A - 投射型表示装置および光学ユニット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スクリーン上への光学像の投射を行う投射レンズ3と、前記光学像の縦横比を変換する光学レンズ11と、前記光学レンズ11を昇降可能に支持するレンズ昇降機構部13と、を備えて投射型表示装置を構成する。そして、前記レンズ昇降機構部13による前記光学レンズ11の昇降によって、当該光学レンズ11を前記スクリーンと前記投射レンズ3との間の光路上に存在する像変換位置または当該光路上から外れた退避位置のいずれかに選択的に位置させるようにする。
【選択図】図2
Description
また、円盤の回転を利用するのではなく、例えば、投射レンズの前段に、電動で左右方向に移動するステージを設置し、そのステージ上にアナモフィックレンズを固定することで、レンズ取り付け作業またはレンズ取り外し作業を不要にすることも考えられる。ところが、アナモフィックレンズを左右方向に移動させる分だけ平面的な設置スペースを必要とする点では、円盤を利用する場合と大きな差異はない。また、電動によるステージ移動を採用した場合には、装置構成の複雑化や高コスト化を招く要因となり得る。さらに、アナモフィックレンズを左右方向に移動させて光軸上から退避させた場合には、その光軸位置に対して、アナモフィックレンズの重量と左右方向への退避移動距離との積に相当するねじりモーメントが発生することになる。つまり、当該ねじりモーメントに対抗し得る強度を有してアナモフィックレンズを支持する必要があるため、当該支持のための機構の大型化等を招いてしまうおそれがある。
先ず、本発明の第1の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態における液晶プロジェクタ装置の概略構成例を示す説明図である。
ここで、光学ユニット10の概略構成について、具体例を挙げて詳しく説明する。
図2〜4は、本発明の第1の実施の形態における光学ユニットの概略構成例を示す説明図である。
レンズ固定部材13aは、アナモフィックレンズ11が装着固定される部品であり、例えば金属板を曲げ加工して形成することが考えられる。ただし、必ずしも板金加工に限定されることはなく、切削加工や樹脂成形加工等によって形成されたものであっても構わない。
レール固定部材13bは、装着具12を介して、液晶プロジェクタ装置1の筐体2に装着固定される部品である。このレール固定部材13bについても、レンズ固定部材13aと同様に、例えば金属板を曲げ加工して形成することが考えられるが、これに限定されることはなく、切削加工や樹脂成形加工等によって形成されたものであっても構わない。
レール部材13cは、レンズ固定部材13aとレール固定部材13bとを連結するスライドレールからなる。さらに詳しくは、レンズ固定部材13aおよびレール固定部材13bの両側部近傍箇所のそれぞれにて上下方向に延びるように配設されており、これによりレール固定部材13bに対してレンズ固定部材13aを上下方向に移動可能に連結するようになっている。
ストッパ部14は、退避位置にアナモフィックレンズ11が位置する状態で、レンズ昇降機構部13による当該アナモフィックレンズ11の昇降を不動にする。そのために、ストッパ部14は、レール固定部材13bの上端付近に配設されたピン止め具14aと、当該ピン止め具14aに支持されるストッパピン14bと、を有している。このうち、ストッパピン14bは、前後方向(光路に沿った方向)に移動可能に支持されているとともに、バネ等の弾性材(ただし不図示)を利用して前方向(レール固定部材13bよりもレンズ固定部材13aの側の方向)に付勢されている。その一方で、レンズ固定部材13aには、ストッパピン14bと係合する孔または溝(ただし不図示)が形成されている。そして、レンズ固定部材13aの孔または溝がレール固定部材13bの上端付近に配設されたストッパピン14bと係合することで、当該レンズ固定部材13aが上下方向に移動し得ないようになる。なお、ストッパピン14bによる係合状態は、当該ストッパピン14bを付勢方向と反対方向に移動させることで、解除することが可能である。
固定位置調整部15は、像変換位置にアナモフィックレンズ11が位置する状態で、当該アナモフィックレンズ11の高さ方向固定位置を調整する。そのために、固定位置調整部15は、レール固定部材13bの下端縁近傍に螺合するボルト15aおよびナット15bによって構成されている。そして、ボルト15aの上端縁がレンズ固定部材13aの下端縁近傍に当接することによって、当該レンズ固定部材13aおよび当該レンズ固定部材13aに装着固定されるアナモフィックレンズ11について、その高さ方向固定位置の調整を行うようになっている。つまり、レール固定部材13bからのボルト15aの突出量によって、アナモフィックレンズ11の高さ方向固定位置を、上下方向に可変させ得るようになるのである。
昇降制御部16は、レンズ昇降機構部13によるアナモフィックレンズ11の昇降を制御する。ここで、昇降の制御としては、例えば、降下速度に制限を加えて速くなり過ぎないようにコントロールすることが挙げられる。このような制御のために、昇降制御部16は、レール部材13cに沿って延びるラックアンドピニオン機構16aと、そのピニオンと連動するダンパー16bと、これらの間に介在するワンウエイクラッチ(ただし不図示)と、を有して構成することが考えられる。このような構成により、昇降制御部16は、昇降動作における上昇時にはワンウエイクラッチの作用により制限を加えないが、降下時にはダンパー16bがピニオンの回転を制限することで降下速度が速くなり過ぎないようにコントロールすることができる。
なお、昇降制御部16が行う昇降制御は、降下速度制限のみに限定されることはない。すなわち、ここでいう昇降の制御は、降下速度制限以外の内容であっても構わない。具体的には、昇降動作における上昇時において、例えばフライホイール作用を発揮する公知の機構を利用して、その上昇のための力を補助することが考えられる。さらには、昇降制御部16として電動モータ等の駆動源を用い、その駆動源が発生させる駆動力により昇降動作を行うようにする、といったことも考えられる。
次に、以上のように構成された液晶プロジェクタ装置1および光学ユニット10による処理動作例を説明する。
なお、このときの像変換位置、すなわちアナモフィックレンズ11の高さ方向固定位置は、固定位置調整部15の設定状態、さらに具体的には当該固定位置調整部15を構成するボルト15aの突出量によって決定されることになる。
したがって、光路上におけるアナモフィックレンズ11の有無を切り換える場合には、当該アナモフィックレンズ11を昇降させればよく、当該アナモフィックレンズ11の取り付け作業または取り外し作業を行う必要がない。さらには、取り付け作業または取り外し作業が不要なことから、回転方向や光軸方向の再調整を行うための作業が必要となってしまうこともない。
しかも、アナモフィックレンズ11の昇降によって光路上のレンズ有無が切り換わるので、例えばレンズが左右方向に移動して光路上から退避する場合に比べると、平面的な設置スペースが小さくて済む。つまり、従来のように円盤の回転を利用する場合や左右方向にレンズ移動させる場合等に比べると、多くの空間を必要としてしまうことがなく、装置の大型化、構成の複雑化、高コスト化等を招いてしまうこともない。
さらには、アナモフィックレンズ11の昇降によって光路上のレンズ有無が切り換わるので、例えばレンズが左右方向に移動して光路上から退避する場合のように、レンズ重心が左右にぶれてしまうことがない。そのため、レンズの光軸ズレが発生し難くなる。このことは、特にアナモフィックレンズ11に適用した場合に非常に有効である。アナモフィックレンズ11は、投射レンズ3の光軸位置に対して、左右方向には厳密に光軸調整を行う必要があるが、上下方向は左右方向に比べると厳密に光軸調整を必要としない、という特性を有するからである。また、このことは、アナモフィックレンズ11の退避時に発生するねじりモーメントも小さくて済むことを意味する。したがって、レンズが左右方向に移動する場合に比べると、剛性の比較的小さい形状で光学ユニット10を保持が可能となる。つまり、必要となる剛性が小さくて済むので、このことによっても装置の大型化、構成の複雑化、高コスト化等を抑制し得るようになる。
これらのことを鑑みると、本発明の第1の実施の形態では、光路上におけるアナモフィックレンズ11の有無の切り換えを、容易に、かつ、簡素な構成で行うことができると言える。
したがって、光路上におけるアナモフィックレンズ11の有無の切り換えを、当該アナモフィックレンズ11の自重を利用して非常に容易に行うことができる。また、その場合であっても、像変換位置と退避位置との切り分けを、それぞれが互いに混同することなく、的確に行うことができる。しかも、そのための機構が、非常に簡素なもので済む。
これらのことから、ストッパ部14および固定位置調整部15を用いれば、これらを用いない場合に比べて、より一層、レンズ有無の切り換えが、容易に、かつ、簡素な構成で行えるようになる。
なお、ここでは、ストッパ部14および固定位置調整部15の両方を用いる場合を例に挙げたが、いずれか一方のみを用いるようにしても構わない。
したがって、アナモフィックレンズ11の昇降に当該アナモフィックレンズ11の自重を利用する場合であっても、例えば降下速度を制限したり上昇力を補助したりすることができる。つまり、自重を利用する場合に生じ得る弊害の発生を未然に防止して、信頼性の高い昇降動作を実現することが可能になる。
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。なお、ここでは、上述した第1の実施の形態との相違点についてのみ説明する。
図5〜7は、本発明の第2の実施の形態における光学ユニットの概略構成例を示す説明図である。
被傾斜部材18aは、アナモフィックレンズ11が装着固定される部品であり、例えば金属板を曲げ加工して形成することが考えられる。ただし、必ずしも板金加工に限定されることはなく、切削加工や樹脂成形加工等によって形成されたものであっても構わない。また、被傾斜部材18aにおける左右方向側面には、支持ピン18cが突設されている。
一方、傾斜支持部材18bは、被傾斜部材18aを支持固定するために、レンズ昇降機構部13のレンズ固定部材13aから、被傾斜部材18aにおける左右方向側面に沿うように、アナモフィックレンズ11の側に突設されている。そして、傾斜支持部材18bには、支持ピン18cが係合するための切り欠き部18dと、被傾斜部材18aを固定する締結具であるネジが挿入される長穴部18eと、が形成されている。
つまり、傾き調整部18は、アナモフィックレンズ11とレンズ昇降機構部13のレンズ固定部材13aとの間に介在することで、当該アナモフィックレンズ11に傾きを与え得るように構成されている。
次に、以上のように構成された液晶プロジェクタ装置1および光学ユニット10による処理動作例を説明する。
投射レンズ3がスクリーン4の側に向けて移動すると、レンズ光軸方向移動機構部17では、当該投射レンズ3における端縁等と係止する係止辺が押される。これにより、レンズ光軸方向移動機構部17は、アナモフィックレンズ11を含むレンズ昇降機構部13の全体を、スクリーン4の側に向けて移動させることになる。一方、投射レンズ3が筐体2の側に向けて移動すると、レンズ光軸方向移動機構部17では、当該投射レンズ3における端縁等と係止する係止辺が引かれる。これにより、レンズ光軸方向移動機構部17は、アナモフィックレンズ11を含むレンズ昇降機構部13の全体を、筐体2の側に向けて移動させることになる。つまり、レンズ光軸方向移動機構部17は、投射レンズ3が光軸方向に移動すると、これに連動させるように、アナモフィックレンズ11についても当該方向に移動させるのである。
傾き調整部18では、被傾斜部材18aに突設された支持ピン18cが傾斜支持部材18bに形成された切り欠き部18dと係合することで、当該支持ピン18cを支点にして被傾斜部材18aが揺動し得るようになる。そして、その被傾斜部材18aは、長穴部18eに挿入されるネジによって傾斜支持部材18bと固定されるが、このときに当該長穴部18eによって規定される調整幅の分だけ、固定される揺動角度についての自由度が確保されることになる。すなわち、長穴部18eによる調整幅の分だけ、傾斜支持部材18bに対する被傾斜部材18aの固定角度を調整することができる。
このことは、被傾斜部材18aの固定状態によって、当該被傾斜部材18aに装着固定されるアナモフィックレンズ11に与える傾き量を調整し得ることを意味する。
例えば、各実施の形態では、投射型表示装置として液晶プロジェクタ装置を例に挙げたが、デジタルミラーデバイス(DMD)を用いた映像表示装置など他の投射型表示装置であっても、光路上でのレンズ有無の切り換えを要する場合には、本発明を適用できる。
また、例えば、各実施の形態では、光学レンズがアナモフィックレンズである場合を例に挙げたが、光学像に対する所定処理を行う他の光学レンズであっても、光路上での有無切り換えを要する場合には、本発明を適用できる。
つまり、本発明は、各実施の形態で説明した内容に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更しても構わない。
Claims (7)
- スクリーン上への光学像の投射を行う投射レンズと、
前記光学像に対する所定処理を行う光学レンズと、
前記光学レンズを昇降可能に支持するとともに、当該昇降によって前記光学レンズを前記スクリーンと前記投射レンズとの間の光路上に存在する像変換位置または当該光路上から外れた退避位置のいずれかに選択的に位置させるレンズ昇降機構部と
を備える投射型表示装置。 - 前記像変換位置よりも上方側に配された前記退避位置に前記光学レンズが位置する状態で前記レンズ昇降機構部による前記光学レンズの昇降を不動にするストッパ部
を備える請求項1記載の投射型表示装置。 - 前記退避位置よりも下方側に配された前記像変換位置に前記光学レンズが位置する状態での当該光学レンズの高さ方向固定位置を調整する固定位置調整部
を備える請求項1または2記載の投射型表示装置。 - 前記レンズ昇降機構部による前記光学レンズの昇降を制御する昇降制御部
を備える請求項1、2または3記載の投射型表示装置。 - 前記投射レンズの前記光路に沿った方向への移動に応じて、前記光学レンズを当該方向に移動させるレンズ光軸方向移動機構部
を備える請求項1、2、3または4記載の投射型表示装置。 - 前記レンズ昇降機構部に支持された状態の前記光学レンズに傾きを与える傾き調整部
を備える請求項1、2、3、4または5記載の投射型表示装置。 - スクリーン上への光学像の投射を行う投射レンズを具備する投射型表示装置に装着するための装着具と、
前記光学像に対する所定処理を行う光学レンズと、
前記装着具を介して前記投射型表示装置に装着され、当該投射型表示装置に装着された状態で前記光学レンズを昇降可能に支持するとともに、当該昇降によって前記光学レンズを前記スクリーンと前記投射レンズとの間の光路上に存在する像変換位置または当該光路上から外れた退避位置のいずれかに選択的に位置させるレンズ昇降機構部と
を備える光学ユニット。
Priority Applications (1)
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JP2008220698A JP2010054877A (ja) | 2008-08-29 | 2008-08-29 | 投射型表示装置および光学ユニット |
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- 2008-08-29 JP JP2008220698A patent/JP2010054877A/ja active Pending
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