JP2010053084A - 重合性含フッ素化合物、それを用いた反射防止膜、反射防止フィルム、画像表示装置および含フッ素アルコール - Google Patents

重合性含フッ素化合物、それを用いた反射防止膜、反射防止フィルム、画像表示装置および含フッ素アルコール Download PDF

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Abstract

【課題】低屈折率で高い硬度を有し、且つ、汚染や剪断といった外的刺激に対して安定なポリマーを与える重合性含フッ素化合物を提供する。
【解決手段】下記一般式(I)で表される重合性含フッ素化合物。
Figure 2010053084

一般式(I)中、Rfは炭素原子およびフッ素原子を含むa価の有機基を表す。Rfは炭素原子およびフッ素原子を含む1価の有機基を表す。Rfは炭素原子およびフッ素原子を含む1価の有機基またはフッ素原子を表す。Aは単結合または上記一般式(II)で表される2価の連結基を表す。Qは重合性基または水素原子を表す。aは2〜20の整数を表し、b、cはそれぞれ独立に0〜100の整数を表す。
【選択図】なし

Description

本発明は、重合性含フッ素化合物、それを用いた反射防止膜、反射防止フィルムおよび画像表示装置に関する。さらに詳しくは、耐擦傷性に優れた低屈折率層の形成に適した重合性含フッ素化合物、それを用いた反射防止膜、反射防止フィルムおよび画像表示装置に関する。また、本発明は、これらの原料となる含フッ素アルコールに関する。
含フッ素多官能モノマーは、ポリマーの架橋剤として用いることにより、または、そのもの自身を重合させることにより、低屈折率で高硬度のポリマーを与える。このような含フッ素重合体は防汚性などにも優れ、反射防止フィルム、光ファイバーのクラッド材、塗料などの分野に使用されている。含フッ素多官能モノマーとして、これまでに、2〜4官能および6官能の含フッ素多官能(メタ)アクリル酸エステルが知られている(例えば、特許文献1〜6参照)。しかしながら、これらの含フッ素多官能モノマーは屈折率が高く、これを改善するためにフッ素含有率を上げると耐擦傷性が低下してしまう。また、従来の含フッ素ポリマーの製造方法では、重合性基導入前の含フッ素中間体合成において、所望の化合物を選択的に高収率で得ることは困難であった(特許文献7)。これに対し、液相フッ素化の手法を用いて所望の含フッ素中間体を効率的に合成し、それにより上記問題点を改善することが試みられている(特許文献8、9)。しかしながら、いまだ屈折率および耐擦傷性において改良の余地があり、特に特許文献9に記載の含フッ素多官能モノマーに対してさらに低屈折率化の要望があった。
特開2001−330706号公報 特開2001−262011号公報 特開2001−40249号公報 特開2000−111716号公報 特開平11−60637号公報 特開平10−182746号公報 特開昭63−265920号公報 特開2006−28280号公報 特開2008−106036号公報
本発明は、低屈折率で高い硬度を有し、且つ、汚染や剪断といった外的刺激に対して安定なポリマーを与える重合性含フッ素化合物の提供を目的とする。また、本発明は、上記の重合性含フッ素化合物を用いた、反射率が低く、高硬度で、耐擦傷性に優れる低屈折率層を有する、大量生産に適した塗布型の反射防止膜、反射防止フィルム、および画像表示装置の提供を目的とする。さらに、本発明は、上記原料となる多価の含フッ素アルコールの提供を目的とする。
前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、以下の手段により目的を達成できることを見出した。
1. 下記一般式(I)で表されることを特徴とする重合性含フッ素化合物。
Figure 2010053084
[一般式(I)中、Rfは少なくとも炭素原子およびフッ素原子を含み、酸素原子および水素原子のうち少なくとも1種を含んでもよい、鎖状または環状のa価の有機基を表す。Rfは少なくとも炭素原子およびフッ素原子を含み、酸素原子および水素原子のうち少なくとも1種を含んでもよい、鎖状または環状の1価の有機基を表す。複数存在するRfは各々同一でも異なっていても良い。Rfは少なくとも炭素原子およびフッ素原子を含み、酸素原子および水素原子のうち少なくとも1種を含んでもよい、鎖状または環状の1価の有機基またはフッ素原子を表す。複数存在するRfは各々同一でも異なっていても良い。ただし、一般式(I)におけるa個存在するユニットのうち少なくとも1つのユニットにおけるRfとRfの炭素数の合計は3以上である。Aは単結合または上記一般式(II)で表される2価の連結基を表す。複数存在するAは各々同一でも異なっていても良い。一般式(I)および一般式(II)において、Qは重合性基または水素原子を表す。複数存在するQは各々同一でも異なっていても良い。ただし、一般式(I)および一般式(II)におけるQのうち少なくとも1つは重合性基を表す。aは2〜20の整数を表し、b、cはそれぞれ独立に0〜100の整数を表す。]
2. 前記一般式(I)または(II)におけるQのうち少なくとも1つが−COC(R)=CH、アリル基、エポキシアルキレン基、−(CHSi(W)、−(CHNCOまたは−(CHCN(ここで、Rは水素原子、ハロゲン原子または置換基を有してよいアルキル基を表す。Wはアルコキシ基または水酸基を表す。x、yおよびzはそれぞれ1以上の整数を表す。3個のWは互いに同一でも異なってもよい。)であることを特徴とする上記1に記載の重合性含フッ素化合物。
3. 前記一般式(I)において、前記Qが−COC(R)=CH(ここで、Rは水素原子、フッ素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基を表す。)であることを特徴とする上記1に記載の重合性含フッ素化合物。
4. 前記一般式(I)において、前記aが3〜6の整数であることを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載の重合性含フッ素化合物。
5. 前記一般式(I)において、全てのAが単結合であることを特徴とする上記1〜4のいずれかに記載の重合性含フッ素化合物。
6. 前記一般式(I)において、前記Rfが酸素原子を含んでもよい炭素数3以上のペルフルオロアルキル基であり、前記Rfがフッ素原子であることを特徴とする上記1〜5のいずれか1項に記載の重合性含フッ素化合物。
7. 前記一般式(I)において、前記Rfが実質的に炭素原子とフッ素原子、または炭素原子とフッ素原子と酸素原子のみから構成される3価から6価の有機基であることを特徴とする上記1〜6のいずれか1項に記載の重合性含フッ素化合物。
8. 下記一般式(III)で表されることを特徴とする重合性含フッ素化合物。
Figure 2010053084
[式中、Rf’は実質的に炭素原子とフッ素原子または炭素原子とフッ素原子と酸素原子のみから構成されるa’価の有機基であり、Rf’は酸素原子を含んでもよい炭素数3以上のペルフルオロアルキル基であり、Rは水素原子、フッ素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基であり、a’は3から6の整数を表す。]
9. 上記1〜8のいずれかに記載の重合性含フッ素化合物を少なくとも1種含有する硬化性樹脂組成物を硬化した低屈折率層を有することを特徴とする反射防止膜。
10. 上記1〜8のいずれかに記載の重合性含フッ素化合物および無機酸化物微粒子を含有する硬化性樹脂組成物を硬化した低屈折率層を有することを特徴とする反射防止膜。
11. 前記無機酸化物微粒子が中空シリカ微粒子であることを特徴とする上記10に記載の反射防止膜。
12. 透明支持体上に上記9〜11のいずれかに記載の反射防止膜が設けられたことを特徴とする反射防止フィルム。
13. 上記12に記載の反射防止フィルムを備えたことを特徴とする画像表示装置。
14. 下記一般式(IV)で表されることを特徴とする含フッ素アルコール。
Figure 2010053084
[一般式(IV)中、Rfは少なくとも炭素原子およびフッ素原子を含み、酸素原子および水素原子のうち少なくとも1種を含んでもよい、鎖状または環状のa価の有機基を表す。Rfは少なくとも炭素原子およびフッ素原子を含み、酸素原子および水素原子のうち少なくとも1種を含んでもよい、鎖状または環状の1価の有機基を表す。複数存在するRfは各々同一でも異なっていてもよい。Rfは少なくとも炭素原子およびフッ素原子を含み、酸素原子および水素原子のうち少なくとも1種を含んでもよい、鎖状または環状の1価の有機基またはフッ素原子を表す。複数存在するRfは各々同一でも異なっていてもよい。Aは単結合または上記一般式(V)で表される2価の連結基を表す。複数存在するAは各々同一でも異なっていてもよい。aは2〜20の整数を表し、一般式(V)中、b、cはそれぞれ独立に0〜100の整数を表す。]
15. 下記一般式(VI)で表されることを特徴とする含フッ素アルコール。
Figure 2010053084
[一般式(VI)中、Rf’は実質的に炭素原子とフッ素原子または炭素原子とフッ素原子と酸素原子のみから構成されるa’価の有機基であり、Rf’は酸素原子を含んでもよい炭素数3以上のペルフルオロアルキル基であり、複数存在するRf’は各々同一でも異なっていてもよい。a’は3〜6の整数を表す。]
本発明の重合性含フッ素化合物は、それを重合させて、低屈折率で優れた硬度を有し、且つ、耐擦傷性および防汚性等に優れる重合体とすることができる。さらに、上記の優れた重合性含フッ素化合物より得た反射防止膜および反射防止フィルムは、反射率が低くしかも高い硬度を有し耐擦傷性に優れ、それを用いた画像表示装置は画像表示部の高い表面強度および耐久性を有し、しかも表示面の汚染や外光の反射による表示性の低下を防止しうる。
また、本発明の多価の含フッ素アルコールは上記材料の合成中間体として利用することができる。
以下、本発明について詳しく説明する。
本発明の重合性含フッ素化合物は、下記一般式(I)で表される。
Figure 2010053084
一般式(I)中、Rfは少なくとも炭素原子およびフッ素原子を含み、酸素原子および水素原子のうち少なくとも1種を含んでもよい、鎖状または環状のa価の有機基を表す。Rfは少なくとも炭素原子およびフッ素原子を含み、酸素原子および水素原子のうち少なくとも1種を含んでもよい、鎖状または環状の1価の有機基を表す。複数存在するRfは各々同一でも異なっていても良い。Rfは少なくとも炭素原子およびフッ素原子を含み、酸素原子および水素原子のうち少なくとも1種を含んでもよい、鎖状または環状の1価の有機基またはフッ素原子を表す。複数存在するRfは各々同一でも異なっていても良い。ただし、一般式(I)におけるa個存在する( )でくくられたユニットのうち少なくとも1つのユニットにおけるRfとRfの炭素数の合計は3以上である。Aは単結合または上記一般式(II)で表される2価の連結基を表す。複数存在するAは各々同一でも異なっていても良い。一般式(I)および一般式(II)において、Qは重合性基または水素原子を表す。複数存在するQは各々同一でも異なっていても良い。ただし、一般式(I)および一般式(II)におけるQのうち少なくとも1つは重合性基を表す。aは2〜20の整数を表し、b、cはそれぞれ独立に0〜100の整数を表す。
一般式(I)中、Rfは少なくとも炭素原子およびフッ素原子を含み、酸素原子および/または水素原子を含んでもよい、鎖状または環状の、例えば炭素数2〜1000(好ましくは4〜100、より好ましくは5〜50)のa価の有機基を表す。aは2〜20の整数を表し、好ましくは3〜6の整数を表す。Rfは実質的に炭素原子とフッ素原子または炭素原子とフッ素原子と酸素原子のみから構成される3価から6価の有機基であることが好ましい。実質的に炭素原子とフッ素原子または炭素原子とフッ素原子と酸素原子のみから構成されるとは、水素原子を含有する副成分の割合が10モル%以下、好ましくは5モル%以下、より好ましくは1モル%以下であることを意味する。
Rfの具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2010053084
一般式(I)中、Rfは少なくとも炭素原子およびフッ素原子を含み、酸素原子および/または水素原子を含んでもよい、鎖状または環状の、1価の有機基を表す。Rfは好ましくは炭素数1〜20の直鎖または分岐のペルフルオロアルキル基(例えば、トリフルオロメチル、ペルフルオロエチル、ペルフルオロプロピル、ペルフルオロイソプロピル、ペルフルオロオクチル、ペルフルオロドデシル、ペルフルオロオクタデシル等)または炭素数3〜12のペルフルオロシクロアルキル基(例えば、ペルフルオロシクロペンチル、ペルフルオロシクロヘキシル等)であり、より好ましくは炭素数3〜10の直鎖または分岐のペルフルオロアルキル基である。
一般式(I)中、Rfは少なくとも炭素原子およびフッ素原子を含み、酸素原子および/または水素原子を含んでもよい、鎖状または環状の1価の有機基、またはフッ素原子を表す。Rfは好ましくは炭素数1〜20の直鎖または分岐のペルフルオロアルキル基(例えば、トリフルオロメチル、ペルフルオロエチル、ペルフルオロプロピル、ペルフルオロイソプロピル、ペルフルオロオクチル、ペルフルオロドデシル、ペルフルオロオクタデシル等)、炭素数3〜12のペルフルオロシクロアルキル基(例えば、ペルフルオロシクロペンチル、ペルフルオロシクロヘキシル等)またはフッ素原子であり、より好ましくはフッ素原子である。
Rfが酸素原子を含んでもよい炭素数3以上のペルフルオロアルキル基であり、Rfがフッ素原子であることが好ましい。
一般式(I)におけるa個存在する( )でくくられたユニットのうち少なくとも1つのユニットにおけるRfとRfの炭素数の合計は3以上である。a個全てのユニットにおいてRfとRfの炭素数の合計は3以上であることが好ましい。
一般式(I)中、Aは単結合または前記一般式(II)で表される2価の連結基を表し、b、cはそれぞれ独立に0〜100の整数を表す。bは好ましくは0であり、cは好ましくは0または1である。またbおよびcが0であることがより好ましい。Aは単結合であることが好ましく、全てのAが単結合であることがより好ましい。
一般式(I)および一般式(II)中、Qは重合性基または水素原子を表す。ただし、一般式(I)および一般式(II)におけるQのうち少なくとも1つは重合性基を表す。Qは好ましくは重合性基を表す。Qで表される重合性基は、ラジカル、カチオン、または縮合重合性の基であることが好ましく、−COC(R)=CH、アリル基、エポキシアルキレン基(好ましくはエポキシメチレン基)、−(CHSi(W)、−(CHNCOまたは−(CHCNであることがより好ましい。ここで、Rは水素原子、ハロゲン原子、または置換基を有してよいアルキル基を表し、Wはアルコキシ基または水酸基を表し、x、yおよびzはそれぞれ1以上の整数を表し、3個のWは互いに同一でも異なってもよい。x、yおよびzはそれぞれ、1〜5が好ましく、1〜3がより好ましい。Rにおけるアルキル基の置換基としてはどのような置換基でも構わないが、好ましくはハロゲン原子である。Rは好ましくは水素原子、フッ素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基である。Qが−COC(R)=CH(ここで、Rは水素原子、フッ素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基を表す。)であることがさらに好ましい。
一分子中に存在する複数のRfはそれぞれ同一でも異なってもよいが、同一である場合が好ましい。
一分子中に存在する複数のRfはそれぞれ同一でも異なってもよいが、同一である場合が好ましい。
一分子中に存在する複数のQはそれぞれ同一でも異なってもよいが、同一である場合が好ましい。
一分子中に存在する複数のAはそれぞれ同一でも異なってもよい。
一般式(I)で表される化合物は前記一般式(III)で表される化合物であることが好ましい。一般式(III)中、Rf’は実質的に炭素原子とフッ素原子または炭素原子とフッ素原子と酸素原子のみから構成されるa’価の有機基を表す。Rf’中に含まれる炭素原子、フッ素原子、酸素原子以外の原子として水素原子が考えられる。実質的に炭素原子とフッ素原子または炭素原子とフッ素原子と酸素原子のみから構成されるとは、水素原子を含有する副成分の割合が10モル%以下、好ましくは5モル%以下、より好ましくは1モル%以下であることを意味する。Rf’は酸素原子を含んでもよい炭素数3以上のペルフルオロアルキル基であり、例えば、ペルフルオロプロピル、ペルフルオロイソプロピル、ペルフルオロオクチル、ペルフルオロドデシル、等が挙げられる。Rは水素原子、フッ素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基であり、好ましくは水素原子である。a’は3から6の整数を表す。
一般式(I)で表される化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2010053084
Figure 2010053084
Figure 2010053084
Figure 2010053084
Figure 2010053084
上記M9とM24中のdは1〜50の整数を表し、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜5の整数である。
一般式(I)で表される重合性含フッ素化合物の合成法は特に限定されないが、分子設計の自由度やコストの観点より、米国特許第5,093,432号明細書や国際公開00/56694号パンフレットに記載の液相フッ素化反応を利用するのが好ましい。液相フッ素化反応を利用した一般式(I)で表される重合性含フッ素化合物の合成ルートとしては、例えば、a価の水酸基含有炭化水素系化合物を出発原料とした下記のようなルートで合成できるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2010053084
Xはハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アルキルまたはアリールスルホニルオキシ基(例えば、メタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、ベンゼンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基)等を表し、好ましくは塩素原子または臭素原子を表す。
Aの導入(4→5工程)は、化合物4に対してエチレンカーボネ−ト、エチレンオキシド、およびグリシジルアルコールから選ばれる1種以上をブロック状またはまたはランダム状に付加することにより行うことができる。エチレンカーボネ−トまたはエチレンオキシドおよびグリシジルアルコールの両方を導入する場合には、化合物4に対してエチレンカーボネ−トまたはエチレンオキシドを先に導入してもよいし、グリシジルアルコールを先に導入してもよいし、またこれらを同時に反応させてもよい。尚、本工程は必ずしも必須ではなく、化合物4に対して重合性基Qを直接導入してもよい。
前記一般式(I)で表される重合性含フッ素化合物は前記一般式(IV)で表される含フッ素アルコールから得ることができる。一般式(IV)で表される含フッ素アルコールとしては前記一般式(VI)で表される含フッ素アルコールがより好ましい。
[含フッ素重合体]
重合性含フッ素化合物(含フッ素多官能モノマー)は、種々の重合方法により、含フッ素重合体とすることができる。重合に際しては、単独重合、または共重合してもよく、さらには、架橋剤として用いてもよい。
共重合させることができる他のモノマーとしては、通常のモノマー類を使用することができるが、特に代表的なモノマーを例示すると、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,3−ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、1H,1H,7H−ドデカフルオロヘプチル(メタ)アクリレート、1H,1H,9H−ヘキサデカフルオロノニル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロブチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロオクチル)エチル(メタ)アクリレート、アリルアルコール、エチルアリルエーテル、α−フルオロアクリル酸メチルエステル、酢酸ビニル、エチルビニルケトン、ブチルビニルケトン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテルなどのラジカル重合性のモノマー類、
テトラエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、クロロトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、または以下の化学式で表される、縮合重合性のモノマー類、
Figure 2010053084
Figure 2010053084
Figure 2010053084
グリセロールジグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテル、1,1,1−トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ビスフェノール−A−ジグリシジルエーテル、ハイドロキノンジグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、フルオログリシノールトリグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレート、エチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルなどのカチオン重合性のモノマー類などが挙げられる。これらの中でも、重合性の観点から、ラジカルまたはカチオン重合性のモノマー類が好ましく、より好ましくは、ラジカル重合性のモノマー類である。
重合反応は、塊状重合または溶液重合が好ましい。薄膜を得るためには、本発明の重合性含フッ素化合物を含む硬化性樹脂組成物を基板上に塗布し、溶媒を揮発させた後に重合を行うことが好ましい。このとき硬化性樹脂組成物において、本発明の重合性含フッ素化合物の含有率はとくに限定されないが、5〜100質量%であることが好ましく、10〜100質量%であることがより好ましく、30〜100質量%であることがさらに好ましい。重合の開始方法はラジカル開始剤を用いる方法、光または放射線を照射する方法、酸を加える方法、光酸発生剤を添加した後に光を照射する方法、加熱により脱水縮合させる方法等がある。これらの重合方法、重合の開始方法は、例えば鶴田禎二著、「高分子合成方法」改訂版(日刊工業新聞社刊、1971年)や大津隆行・木下雅悦共著、「高分子合成の実験法」、化学同人、昭和47年、124〜154頁に記載されている。
用いられる溶媒としては、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ベンゼン、トルエン、アセトニトリル、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノールなどが挙げられる。これらは、単独あるいは2種以上混合してもよい。
ラジカル重合の開始剤としては、熱の作用によりラジカルを発生するもの、あるいは光の作用によりラジカルを発生するもののいずれの形態も可能である。
熱の作用によりラジカル重合を開始する化合物としては、有機あるいは無機過酸化物、有機アゾおよびジアゾ化合物等を用いることができる。
具体的には、有機過酸化物として過酸化ベンゾイル、過酸化ハロゲンベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酸化アセチル、過酸化ジブチル、クメンヒドロぺルオキシド、ブチルヒドロぺルオキシド、無機過酸化物として、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等、有機アゾ化合物として2−アゾ−ビス−イソブチロニトリル、2−アゾ−ビス−プロピオニトリル、2−アゾ−ビス−シクロヘキサンジニトリル等、ジアゾ化合物としてジアゾアミノベンゼン、p−ニトロベンゼンジアゾニウムなどを挙げることができる。
光の作用によりラジカル重合を開始する化合物を使用する場合は、活性エネルギー線の照射によって皮膜の硬化が行われる。
このような光ラジカル重合開始剤の例としては、アセトフェノン類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、ホスフィンオキシド類、ケタール類、アントラキノン類、チオキサントン類、アゾ化合物、過酸化物類、2,3−ジアルキルジオン化合物類、ジスルフィド化合物類、フルオロアミン化合物類や芳香族スルホニウム類などがある。アセトフェノン類の例には、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアセトフェノン、1−ヒドロキシジメチルフェニルケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−4−メチルチオ−2−モルフォリノプロピオフェノンおよび2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノンが含まれる。ベンゾイン類の例には、ベンゾインベンゼンスルホン酸エステル、ベンゾイントルエンスルホン酸エステル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテルおよびベンゾインイソプロピルエーテルが含まれる。ベンゾフェノン類の例には、ベンゾフェノン、2,4−ジクロロベンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノンおよびp−クロロベンゾフェノンが含まれる。ホスフィンオキシド類の例には、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシドが含まれる。これらの光ラジカル重合開始剤と併用して増感色素も用いることができる。
前記ラジカル重合開始剤の添加量は、前記ラジカル反応基が重合反応を開始できる量であれば特に制限されないが、一般的には硬化性樹脂組成物中の全固形分に対して0.1〜15質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%であり、特に好ましくは2〜5質量%である。
重合温度は特に制限は無いが、開始剤の種類によって適宜、調節すればよい。また、光ラジカル重合開始剤を用いる場合には、特に加熱の必要は無いが、加熱してもよい。
含フッ素重合体を形成する硬化性樹脂組成物には、上記に加えて、皮膜硬度、屈折率、防汚性、耐水性、耐薬品性、滑り性の観点から、各種の添加剤を含有することもできる。
例えば、シリカ、中空シリカ等の無機酸化物微粒子、シリコーン系あるいはフッ素系の防汚剤、もしくは、滑り剤などを添加することができる。これらを添加する場合には、硬化性樹脂組成物の全固形分に対して0〜99質量%の範囲であることが好ましく、0〜70質量%の範囲であることがより好ましく、0〜50質量%の範囲であることが特に好ましい。
本発明において、用いることのできる無機酸化物微粒子(以下、無機微粒子という)について次に説明する。
該無機微粒子を含有させた前記硬化性樹脂組成物を用いて、反射防止フィルムにおける低屈折率層を形成する場合、無機微粒子の塗設量は、1mg/m〜100mg/mが好ましく、より好ましくは5mg/m〜80mg/m、更に好ましくは10mg/m〜60mg/mである。無機微粒子の量が少なすぎると耐擦傷性の改良効果が減り、多すぎると、例えば、反射防止フィルムの低屈折率層表面に微細な凹凸ができ、黒の締まりなどの外観や積分反射率が悪化する。該無機微粒子は、低屈折率層に含有させることから、低屈折率であることが望ましい。
具体的には、有機溶媒分散液中における分散性の改良処理がなされている無機酸化物粒子または中空無機酸化物粒子であって、低屈折率のものが好ましく用いられる。例えば、シリカまたは中空シリカの微粒子が挙げられる。シリカ微粒子の平均粒径は、低屈折率層の厚みの30%以上150%以下が好ましく、より好ましくは35%以上80%以下、更に好ましくは40%以上60%以下である。即ち、低屈折率層の厚みが100nmであれば、シリカ微粒子の粒径は30nm以上150nm以下が好ましく、より好ましくは35nm以上80nm以下、更に好ましくは、40nm以上60nm以下である。
シリカ微粒子の粒径が小さすぎると、耐擦傷性の改良効果が少なくなり、大きすぎると低屈折率層表面に微細な凹凸ができ、黒の締まりといった外観、積分反射率が悪化する。
シリカ微粒子は、結晶質でも、アモルファスのいずれでもよく、また単分散粒子でも、所定の粒径を満たすならば凝集粒子でも構わない。形状は、球形が最も好ましいが、不定形であっても問題無い。ここで、無機微粒子の平均粒径はコールターカウンターにより測定される。
低屈折率層の屈折率を低下させるために、中空のシリカ微粒子を用いることが好ましい。該中空シリカ微粒子は屈折率が1.17〜1.40、より好ましくは1.17〜1.35、さらに好ましくは1.17〜1.30である。ここでの屈折率は粒子全体としての屈折率を表し、中空シリカ粒子を形成している外殻のシリカのみの屈折率を表すものではない。この時、粒子内の空腔の半径をa、粒子外殻の半径をbとすると、空隙率xは下記数式(I)で算出される。
数式(I)
x=(4πa/3)/(4πb/3)×100
空隙率xは、好ましくは10〜60%、さらに好ましくは20〜60%、最も好ましくは30〜60%である。中空のシリカ粒子をより低屈折率に、より空隙率を大きくしようとすると、外殻の厚みが薄くなり、粒子の強度としては弱くなるため、耐擦傷性の観点から1.17以上の粒子が好ましい。
なお、これら中空シリカ粒子の屈折率はアッベ屈折率計(アタゴ(株)製)にて測定できる。
また、中空粒子を低屈折率層に含有させることで該層の屈折率を低下させることができる。中空粒子を用いた場合に好ましい該層の屈折率は1.20以上1.47以下であり、更に好ましくは1.25以上1.41以下であり、最も好ましくは1.25以上1.39以下である。中空シリカの調製方法は例えば、特開2001−233611号、特開2002−79616号の各公報等に記載されている。
また、平均粒径が低屈折率層の厚みの25%未満であるシリカ微粒子(以下、「小サイズ粒径のシリカ微粒子」という。)の少なくとも1種を上記の粒径のシリカ微粒子(以下、「大サイズ粒径のシリカ微粒子」という。)と併用することが好ましい。小サイズ粒径のシリカ微粒子は、大サイズ粒径のシリカ微粒子同士の隙間に存在することができるため、大サイズ粒径のシリカ微粒子の保持剤として寄与することができる。
小サイズ粒径のシリカ微粒子の平均粒径は、低屈折率層が100nmの場合、1nm以上20nm以下が好ましく、5nm以上15nm以下が更に好ましく、10nm以上15nm以下が特に好ましい。このようなシリカ微粒子を用いると、原料コストおよび保持剤効果の点で好ましい。
この他に、保存安定性の観点から上記硬化性樹脂組成物は重合禁止剤を含有してもよい。好適に用いることができる重合禁止剤としては、例えばヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、モノ−tert−ブチルヒドロキノン、カテコール、p−tert−ブチルカテコール、p−メトキシフェノール、p−tert−ブチルカテコール、2,6−ジ−tert−ブチル−m−クレゾール、ピロガロール、β−ナフトール等のフェノール類、ベンゾキノン、2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノン、p−トルキノン、p−キシロキノンなどのキノン類;ニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、2−メチル−2−ニトロソプロパン、α−フェニル−tert−ブチルニトロン、5,5−ジメチル−1−ピロリン−1−オキシドなどのニトロ化合物またはニトロソ化合物;クロラニル−アミン、ジフェニルアミン、ジフェニルピクリルヒドラジン、フェノール−α−ナフチルアミン、ピリジン、フェノチアジンなどのアミン類;ジチオベンゾイルスルフィド、ジベンジルテトラスルフィドなどのスルフィド類等のラジカル重合禁止剤が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、複数を組み合わせて用いてもよい。
より好ましくはフェノール類、キノン類、ニトロ化合物、ニトロソ化合物、アミン類、スルフィド類のうち少なくとも1つに属する化合物である。中でも、屈折率、ラジカル捕捉能の観点から、フェノール類を用いることが好ましい。
これら重合禁止剤は、硬化性樹脂組成物中の全固形分に対して0.0001〜10質量%となるように添加することが好ましく、より好ましくは0.0001〜5質量%であり、特に好ましくは0.001〜2質量%である。
その他、硬化性樹脂組成物には各種シランカップリング剤、界面活性剤、増粘剤、レベリング剤などの添加剤を必要に応じて適宜添加してもよい。
本発明における含フッ素重合体は、後述する高屈折率層、中屈折率層、またはその他の各種基材上に本発明の重合性含フッ素化合物を含む硬化性樹脂組成物を塗布したのち、硬化して形成することができる。
[反射防止膜]
本発明の反射防止膜は、本発明の重合性含フッ素化合物を含有する硬化性樹脂組成物を硬化してなる低屈折率層を有する。
本発明の反射防止膜は、単層構造でもよいし多層構造でもよい。すなわち、反射防止膜が単層構造である場合は、低屈折率層のみからなる。反射防止膜が多層構造である場合は、例えば、低屈折率層と高屈折率層の少なくとも2層以上を有する。反射防止膜は多層構造であることが好ましく、前記低屈折率層と高屈折率層との二層構造、または前記低屈折率層および前記高屈折率層の他に中屈折率層を有する三層構造が好ましい。
[低屈折率層]
前記低屈折率層は、後述するように高屈折率層の上層に配置されることが好ましい。また、低屈折率層の上面が反射防止膜の表面となることが好ましい。
低屈折率層の屈折率は、1.20以上1.47以下であることが好ましく、より好ましくは1.25以上1.41以下であり、さらに好ましくは1.25以上1.39以下である。屈折率は、アッベ屈折率計を用いる測定や、層表面からの光の反射率からの見積もりにより求めることができる。
低屈折率層の厚さは、50〜400nmであることが好ましく、50〜200nmであることがより好ましい。低屈折率層のヘイズは、3%以下であることが好ましく、2%以下であることがさらに好ましく、1%以下であることが最も好ましい。具体的な低屈折率層の強度は、1kg荷重の鉛筆硬度試験でH以上であることが好ましく、2H以上であることがさらに好ましく、3H以上であることが最も好ましい。
[高屈折率層および中屈折率層]
本発明の反射防止膜において、低屈折率層と組み合わせて用いられる高屈折率層および中屈折率層は、それぞれ低屈折率層より高い屈折率を有する層である。また、中屈折率層は、低屈折率層よりも屈折率が高く、高屈折率層よりも屈折率が低い層である。
高屈折率層および中屈折率層は、それぞれ有機材料のみまたは有機材料と無機材料とを主成分としてなる。
この際用いられる有機材料としては、熱可塑性樹脂組成物(例、ポリスチレン、ポリスチレン共重合体、ポリカーボネート、ポリスチレン以外の芳香環、複素環、脂環式環状基を有するポリマー、またはフッ素以外のハロゲン基を有するポリマー);熱硬化性樹脂組成物(例、メラミン樹脂、フェノール樹脂、またはエポキシ樹脂などを硬化剤とする樹脂組成物);ウレタン樹脂形成性組成物(例、脂環式または芳香族イソシアネートとポリオールとを含有する樹脂組成物);およびラジカル重合性組成物(上記ポリマーまたはモノマーに二重結合を導入することにより、ラジカル硬化を可能にした変性樹脂組成物または変性プレポリマーを含む組成物)などを挙げることができる。高屈折率層または中屈折率層に用いる有機材料は、高い皮膜形成性を有する材料が好ましい。
なお、高屈折率層または中屈折率層には、有機材料と無機材料を併用することができる。
有機材料と無機材料を併用する場合は、一般に無機材料によって高い屈折率を確保できるため、有機材料単独で用いる場合よりも低屈折率の有機材料を用いることができる。このような有機材料としては、ペンタエリスリトールヘキサアクリレートなどのアクリル系モノマーとビニル系モノマーとの共重合体、ポリエステル、アルキド樹脂、繊維素系重合体、ウレタン樹脂、および、これらの樹脂を硬化させる各種の硬化剤または硬化性官能基を有する化合物を含有する組成物等が挙げられる。これらの有機材料は、透明性があり、無機材料を安定に分散させることができる。硬化性官能基を有する化合物の具体例としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等のポリオールポリ(メタ)アクリレート類、ポリイソシナネートとヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレートの反応によって得られるウレタン(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
さらに、有機材料としては、有機置換されたケイ素系化合物を用いることができる。該ケイ素系化合物としては、下記式(5)で表される化合物、あるいはその加水分解生成物が挙げられる。
式(5) R (R SiZ4−m−n
ここで、Rはアルキル基、アルケニル基、またはアリール基を表し、Rはハロゲン、エポキシ、アミノ、メルカプト、メタクリロイルまたはシアノで置換された、アルキル基、アルケニル基、またはアリール基を表し、Zは、アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、ハロゲン原子、アシルオキシ基から選ばれた加水分解可能な基を表し、m+nが1または2である条件下で、mおよびnはそれぞれ0、1または2である。
無機材料としては、無機系微粒子が挙げられる。前記無機系微粒子を構成する好ましい。
無機化合物としては、アルミニウム、チタニウム、ジルコニウム、アンチモンなどの金属元素の酸化物を挙げることができる。無機系微粒子は、粉末または粉末が水等の溶媒に分散されたコロイド状分散体として、市販されている。これらを使用する場合は、前記有機材料または有機ケイ素化合物中に混合分散して使用することが好ましい。
また、無機材料としては、皮膜形成性で溶剤に分散し得るか、それ自身が液状である無機材料を用いることができる。このような無機材料としては、例えば、各種元素のアルコキシド、有機酸の塩、配位性化合物と結合した配位化合物(例、キレート化合物)、無機ポリマー)を挙げることができる。
より具体的には、チタンテトラエトキシド、チタンテトラ−i−プロポキシド、チタンテトラ−n−プロポキシド、チタンテトラ−n−ブトキシド、チタンテトラ−sec −ブトキシド、チタンテトラ−tert−ブトキシド、アルミニウムトリエトキシド、アルミニウムトリ−i−プロポキシド、アルミニウムトリブトキシド、アンチモントリエトキシド、アンチモントリブトキシド、ジルコニウムテトラエトキシド、ジルコニウムテトラ−i−プロポキシド、ジルコニウムテトラ−n−プロポキシド、ジルコニウムテトラ−n−ブトキシド、ジルコニウムテトラ−sec−ブトキシドおよびジルコニウムテトラ−tert−ブトキシドなどの金属アルコレート化合物;ジイソプロポキシチタニウムビス(アセチルアセトネート)、ジブトキシチタニウムビス(アセチルアセトネート)、ジエトキシチタニウムビス(アセチルアセトネート)、ビス(アセチルアセトンジルコニウム)、アルミニウムアセチルアセトネート、アルミニウムジ−n−ブトキシドモノエチルアセトアセテート、アルミニウムジ−i−プロポキシドモノメチルアセトアセテートおよびトリ−n−ブトキシドジルコニウムモノエチルアセトアセテートなどのキレート化合物;さらには炭素ジルコニルアンモニウムあるいはジルコニウムを主成分とする無機ポリマーなどを挙げることができる。
高屈折率層および中屈折率層には、以上に挙げた化合物の他に、屈折率が比較的低い化合物を併用できる。このような化合物としては、各種のアルキルシリケート類もしくはその加水分解物、微粒子状シリカ特にコロイド状に分散したシリカゲルが挙げられる。
また、高屈折率層および中屈折率層には分散溶媒または溶剤を使用することができる。分散溶媒または溶剤としては、シクロヘキサノンやメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトントルエン、トルエン、酢酸エチル、DMF、2−プロパノール、n−ブタノールなどを挙げることができる。
さらに、高屈折率層および中屈折率層には、従来の反射防止膜に通常添加される添加剤を適宜使用することができる。
高屈折率層および中屈折率層の実施態様としては、上記の無機材料の分散物と、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートなどのモノマーと、光重合開始剤や熱重合開始剤などの重合開始剤と、必要に応じて用いられる増感剤や触媒とを溶剤(前記分散溶媒と同じものが例示できる)に溶解してなる層形成用組成物を用いて形成されたものが挙げられる。
このような構成は従来の反射防止膜における高屈折率層や中屈折率層に関する構成が適宜適用される。
高屈折率層の屈折率は、1.57〜2.40の範囲がよい。高屈折率層の厚さは、5nm〜10μmであることが好ましく、10nm〜1μmであることがさらに好ましく、30nm〜0.5μmであることが最も好ましい。高屈折率層のヘイズは、5%以下であることが好ましく、3%以下であることがさらに好ましく、1%以下であることが最も好ましい。高屈折率層の強度は、1kg荷重の鉛筆硬度で1H以上であることが好ましく、2H以上であることがさらに好ましく、3H以上であることが最も好ましい。
中屈折率層の屈折率は、低屈折率層の屈折率と高屈折率層の屈折率との間の値となるように調整する。中屈折率層の屈折率は、1.50〜1.85の範囲がよい。高屈折率層に無機微粒子とポリマーを用い、中屈折率層は、高屈折率層よりも屈折率を低めに調節して形成することが特に好ましい。中屈折率層のヘイズは、3%以下であることが好ましい。
中屈折率層の厚さは、5nm〜10μmであることが好ましく、10nm〜1μmであることがさらに好ましく、30nm〜0.5μmであることが最も好ましい。中屈折率層の強度は、1kg荷重の鉛筆硬度で1H以上であることが好ましく、2H以上であることがさらに好ましく、3H以上であることが最も好ましい。
[反射防止膜の形成方法]
本発明の反射防止膜は、各種基材などに前記高屈折率層や前記中屈折率層の形成用組成物を塗工し、光照射などにより硬化させて、前記高屈折率層などを形成した後、該高屈折率層または該中屈折率層上に前記低屈折率層用の硬化性樹脂組成物を塗工し、更に光照射や加熱を行って硬化させることにより形成することができる。
なお、本発明の反射防止膜は、下記の反射防止フィルムおよび表示装置に用いることが好ましく、その他、ケースカバー、光学用レンズ、眼鏡用レンズ、ウインドウシールド、ライトカバーやヘルメットシールドにも利用できる。
[反射防止フィルム]
本発明の反射防止フィルムは、透明支持体上に本発明の反射防止膜が設けられたものである。
本発明の反射防止フィルムの一実施態様として好適な反射防止フィルムの基本的な構成を図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の反射防止フィルムの一実施態様の断面を示す模式図である。
図1に示す反射防止フィルム1は、透明支持体2上に、高屈折率層8および低屈折率層5がこの順序で形成された反射防止膜6を有する。
このような構成では、特開昭59−50401号公報に記載されているように、高屈折率層8が下記数式(II)、低屈折率層5が下記数式(III)をそれぞれ満足すると、優れた反射防止性能を有する反射防止フィルムを得られるため好ましい。
数式(II):(mλ/4)×0.7<n<(mλ/4)×1.3
式中、mは正の整数(一般に1、2または3)であり、λは波長(nm)であり、nは高屈折率層の屈折率であり、そして、dは高屈折率層の層厚(nm)である。
数式(III):(nλ/4)×0.7<n<(nλ/4)×1.3
式中、nは正の奇数(一般に1)であり、nは低屈折率層の屈折率であり、そして、dは低屈折率層の層厚(nm)である。
高屈折率層の屈折率nは、一般に透明支持体より少なくとも0.05高く、そして、低屈折率層の屈折率nは、一般に高屈折率層の屈折率より少なくとも0.1低くかつ透明支持体より少なくとも0.05低い。更に、高屈折率層の屈折率nは、一般に1.57〜2.40の範囲にある。
また本発明の反射防止フィルムは、前記のように、低屈折率層と高屈折率層の二層からなる反射防止膜を有する構成でもよいが、さらに、中屈折率層、ハードコート層などの層を予め形成し、この上に前記した方法に従い低屈折率層と高屈折率層が形成された三層以上の反射防止膜を有する構成が好ましい。より好ましくは中・高・低屈折率層の三層以上の層を積層してなる形態である。このような反射防止フィルムの実施形態を図1(b)に示す。
すなわち、図2に示す反射防止フィルム1は、透明支持体2上にハードコート層3を有し、この上に中屈折率層7、高屈折率層8、低屈折率層5が、この順序で形成された反射防止膜6を有する。
このような構成では、特開昭59−50401号公報に記載されているように、中屈折率層7が下記数式(IV)、高屈折率層8が下記数式(V)、低屈折率層5が下記数式(VI)をそれぞれ満足することが好ましい。
数式(IV):(hλ/4)×0.7<n<(hλ/4)×1.3
式中、hは正の整数(一般に1、2または3)であり、nは中屈折率層の屈折率であり、そして、dは中屈折率層の層厚(nm)である。
数式(V):(jλ/4)×0.7<n<(jλ/4)×1.3
式中、jは正の整数(一般に1、2または3)であり、nは高屈折率層の屈折率であり、そして、dは高屈折率層の層厚(nm)である。
数式(VI):(kλ/4)×0.7<n<(kλ/4)×1.3
式中、kは正の奇数(一般に1)であり、nは低屈折率層の屈折率であり、そして、dは低屈折率層の層厚(nm)である。
中屈折率層の屈折率nは、一般に1.50〜1.85の範囲にあり、高屈折率層の屈折率nは、一般に1.57〜2.40の範囲にある。
また、数式(II)〜(VI)中のλは可視光線の波長であり、380〜680nmの範囲の値である。ここで記載した高屈折率、中屈折率、低屈折率とは層相互の相対的な屈折率の高低をいう。例えば中屈折率層は高屈折率層に添加する高屈折率無機微粒子の含率を変えるなどの方法で作製される。
反射防止フィルムには、上述のようにハードコート層を設けることができる他、防湿層、帯電防止層、下塗り層や保護層を設けてもよい。ハードコート層は、透明支持体に耐擦傷性を付与するために設ける。ハードコート層は、透明支持体とその上の層との接着を強化する機能も有する。ハードコート層は、アクリル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、エポキシ系ポリマー、シリコン系ポリマーやシリカ系化合物を用いて形成することができる。顔料をハードコート層に添加してよい。
アクリル系ポリマーは、多官能アクリレートモノマー(例、ポリオールアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート)の重合反応により合成することが好ましい。ウレタン系ポリマーの例には、メラミンポリウレタンが含まれる。シリコン系ポリマーとしては、シラン化合物(例、テトラアルコキシシラン、アルキルトリアルコキシシラン)と反応性基(例、エポキシ、メタクリル)を有するシランカップリング剤との共加水分解物が好ましく用いられる。二種類以上のポリマーを組み合わせて用いてもよい。シリカ系化合物としては、コロイダルシリカが好ましく用いられる。ハードコート層の強度は、1kg荷重の鉛筆硬度で、H以上である好ましく、2H以上であることがさらに好ましく、3H以上であることが最も好ましい。透明支持体の上には、ハードコート層に加えて、接着層、シールド層、滑り層や帯電防止層を設けてもよい。シールド層は、電磁波や赤外線を遮蔽するために設けられる。
[透明支持体]
本発明において好ましく用いることができる透明支持体としては、ガラス板、プレスチックフィルムなどがあるが、プラスチックフィルムがより好ましい。プラスチックフィルムの材料の例には、セルロースアシレート(例、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、アセチルプロピオニルセルロース、ニトロセルロース)、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル(例、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−1,2−ジフェノキシエタン−4,4’−ジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタレート)、ポリスチレン(例、シンジオタクチックポリスチレン)、ポリオレフィン(例、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテン)、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリメチルメタクリレートおよびポリエーテルケトンが含まれる。セルロースアシレート、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートおよびポリエチレンナフタレートが好ましく、トリアセチルセルロースがさらに好ましい。
透明支持体の厚さは、使用目的によって異なるが、通常5〜500μmの範囲であり、さらに20〜250μmの範囲が好ましく、特に30〜180μmの範囲が最も好ましい。なお、光学用途としては30〜110μmの範囲が特に好ましい。セルロースアシレートフィルムを、非塩素系溶媒を用いて製造することについて、発明協会公開技報2001−1745号に詳しく記載されており、そこに記載されたセルロースアシレートフィルムも本発明に好ましく用いることができる。
透明支持体の光透過率は、80%以上であることが好ましく、86%以上であることがさらに好ましい。透明支持体のヘイズは、2.0%以下であることが好ましく、1.0%以下であることがさらに好ましい。透明支持体の屈折率は、1.4〜1.7であることが好ましい。透明支持体には、赤外線吸収剤あるいは紫外線吸収剤を添加してもよい。赤外線吸収剤の添加量は、透明支持体の0.01〜20質量%であることが好ましく、0.05〜10質量%であることがさらに好ましい。滑り剤として、不活性無機化合物の粒子を透明支持体に添加してもよい。該無機化合物の例には、SiO、TiO、BaSO、CaCO、タルクおよびカオリンが含まれる。透明支持体に、表面処理を実施してもよい。
表面処理の例には、薬品処理、機械的処理、コロナ放電処理、火焔処理、紫外線照射処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処理、混酸処理およびオゾン酸化処理が含まれる。グロー放電処理、紫外線照射処理、コロナ放電処理および火焔処理が好ましく、グロー放電処理と紫外線処理がさらに好ましい。
[反射防止フィルムの形成方法]
反射防止膜の各層は、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法やエクストルージョンコート法(米国特許第2,681,294号明細書記載)により、透明支持体上に直接または他の層を介して塗布することにより形成することができる。二層以上を同時に塗布してもよい。同時塗布の方法については、米国特許第2,761,791号、同第2,941,898号、同第3,508,947号、同第3,526,528号の各明細書および原崎勇次著、「コーティング工学」、253頁、朝倉書店(1973)に記載がある。本願の反射防止膜は、各層の塗布組成物を塗布後、乾燥し、電離放射線または熱により硬化させることが好ましい。電離放射線を用いることが好ましく、紫外線を用いて硬化する場合には、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプ等の光線から発する紫外線等が利用できる。
反射防止膜の反射率は低いほど好ましい。反射防止膜の平均反射率は、450〜650nmの波長領域において2%以下であることが好ましく、1%以下であることがさらに好ましく、0.7%以下であることが最も好ましい。反射防止膜(下記のアンチグレア機能がない場合)のヘイズは、3%以下であることが好ましく、1%以下であることがさらに好ましく、0.5%以下であることが最も好ましい。反射防止膜の強度は、1kg荷重の鉛筆硬度で、H以上であることが好ましく、2H以上であることがさらに好ましい。
反射防止膜は、外光を散乱させるアンチグレア機能を有していてもよい。アンチグレア機能は、反射防止膜の表面に凹凸を形成することにより得られる。微粒子を使用した低屈折率層では、微粒子により反射防止膜の表面に凹凸が形成できる。微粒子により得られるアンチグレア機能では不充分な場合は、低屈折率層、高屈折率層、中屈折率層あるいはハードコート層に比較的大きな粒子(粒径:50nm〜2μm)を少量(0.1〜50質量%)添加してもよい。反射防止膜は、液晶表示装置の視野角(特に下方向視野角)を拡大し、観察方向の視角が変化してもコントラスト低下、階調または黒白反転、あるいは色相変化を抑止する目的で光拡散機能を有していてもよい。光拡散機能は光拡散フィルムに含有される透光性微粒子の内部散乱の効果により実現できる。反射防止膜がアンチグレア機能および/または光拡散機能を有する場合、反射防止膜のヘイズは、3〜60%であることが好ましく、4〜40%であることがさらに好ましい。
[画像表示装置]
本発明の画像表示装置は、本発明の反射防止フィルムを備える。
前記画像表示装置としては、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)や陰極管表示装置(CRT)等が挙げられる。本発明の画像表示装置においては、反射防止フィルムの透明支持体側を画像表示装置の画像表示面に接着して形成されることが好ましい。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例1:含フッ素アルコールおよび重合性含フッ素化合物の合成>
(化合物例M5の合成)
以下のスキームにしたがって、本発明の含フッ素アルコール5および重合性含フッ素化合物M5を合成した。
Figure 2010053084
(化合物3の合成)
t−ブトキシカリウム(253g)のt−ブタノール(1000ml)溶液にトリメチロールエタン(30g)を加え、さらに2−ブロモペンタン酸(203g)を滴下した。反応液を還流温度で6時間攪拌し、室温まで冷却後、36質量%塩酸水(200ml)およびメタノール(500ml)を加え、不溶物を濾別した。濾液を減圧にて濃縮後、メタノール(1L)および濃硫酸(20ml)を加え、還流温度で5時間攪拌した。減圧にてメタノール(約800ml)を留去後、反応液を酢酸エチル(1.5L)/炭酸水素ナトリウム(100g)/水(1.5L)にゆっくり注いだ。有機層を食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウム上で乾燥した。減圧にて濃縮後、カラムクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/5)で精製することにより化合物3(44g、収率38%)を得た。
(化合物4の合成)
原料供給口、フッ素供給口、へリウムガス供給口およびドライアイスで冷却した還流装置を経由してフッ素トラップに接続されている排気口を備えた1000mlテフロン(登録商標)製容器に、クロロフルオロカーボン溶媒(750ml)を入れて、内温30℃にてヘリウムガスを流速100ml/minで30分間吹き込んだ。引き続き20%F/Nガスを100ml/minで30分間吹き込んだ後、フッ素流量を200ml/minとし、化合物3(15g)とヘキサフルオロベンゼン(4.35ml)の混合溶液を1.1ml/hで添加した。フッ素流量を100ml/minに下げ、ヘキサフルオロベンゼン(1.3ml)を0.6ml/hで添加し、さらに20%F/Nガスを100ml/minで15分間流した。反応器をヘリウムガスで置換した後、メタノール(100ml)を加え、1時間攪拌後、減圧にて溶媒を留去した。濃縮残渣をエーテル/炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、エーテル層を硫酸マグネシウム上で乾燥した。エーテルを留去した後、残渣を2mmHgで蒸留精製することにより、化合物4(10.4g、30%)を得た。
(化合物5の合成)
リチウムアルミニウムヒドリド(1.75g)をジエチルエーテル(100ml)に分散し、10℃以下の温度で化合物4(4.8g)をジエチルエーテル(30ml)に溶かして滴下した。反応液を室温にて6時間攪拌し、酢酸エチル(100ml)をゆっくり滴下した。この溶液を、希塩酸水/氷/酢酸エチルにゆっくり注ぎ、不溶物を濾別した。有機層を水および食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥後減圧にて濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/2)で精製することにより化合物5(4.2g、95%)を粘稠な油状物として得た。
(化合物M5の合成)
化合物5(4.0g)および炭酸カリウム(3.4g)のアセトニトリル(50ml)溶液に、10℃以下の温度でアクリル酸クロリド(1.1ml)を滴下した。反応液を室温にて5時間攪拌後、炭酸カリウム(3.4g)およびアクリル酸クロリド(1.1ml)を添加し、さらに20時間攪拌した。反応液を酢酸エチル(200ml)/希塩酸水(200ml)に注ぎ、分液した。有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液および食塩水で洗浄後、カラムクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/4)で精製することにより粘稠な油状物として化合物M5(2.8g、61%)を得た。化合物M5のNMR測定の結果は下記のとおりであった。
H NMR(CDCl) δ 4.62〜4.81(m,6H)、5.98(dd、J=10.5,1.2Hz,3H),6.15(dd、J=17.1,10.5Hz,3H),(dd、J=17.1,1.2Hz,3H)]
19F NMR(CDCl) δ −63.23(brs,3F),−63.54(d, J=147Hz,3F),−65.90(d,J=147Hz,3F),−80.70(t,J=8.50Hz,9F),−122.9(m,6F),−122.90(m,6F),−126.54(m,6F),−133.39〜−133.48(m,3F)] 上記と同様の方法により前記M1〜M4、M6〜M24の化合物も合成することができる。
<実施例2 反射防止膜の作製および評価>
(硬化性樹脂組成物の調製)
表1に示す各成分を混合(括弧内は、固形分濃度(質量%)を示す)し、メチルエチルケトンに溶解し、30質量%溶液を調製した後、孔径0.25μmのポリテトラフルオロエチレン製フィルターでろ過して、硬化性樹脂組成物を調製した。
表中のIrg907はチバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製の光重合開始剤イルガキュア907(商品名)を表す。
Figure 2010053084
(反射防止膜の作製および評価)
前述のように調製した、硬化性樹脂組成物をバーコーターを用いてガラス基板上に塗布した。90℃で乾燥した後、紫外線を照射し、さらに、115℃で12分加熱し、その後、室温まで冷却した。紫外線硬化条件は酸素濃度が0.1体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度600mW/cm2、照射量600mJ/cm2の照射量とした。
このようにして、作製した反射防止膜(試料P−1〜P−9)のユニバーサル硬度、屈折率、および防汚性の評価を行った。結果を表1に示す。比較化合物としては特開2008−106036号公報の実施例で使用した化合物を用いた。
Figure 2010053084
(評価方法)
ユニバーサル硬度の評価
(株)フィッシャー・インスツルメンツ社製の微小硬度計(フィッシャースコープH100VP−HUC)を用いて測定した。この際、ダイヤモンド製の四角錘圧子(先端対面角度;136)を使用し、押し込み深さが1μmを超えない範囲で、適当な試験荷重下での押し込み深さを測定した。ユニバーサル硬度値(HU)は試験荷重をその試験荷重で生じた圧痕の幾何学的形状から計算される表面積で割った値で表される。
屈折率の評価
アッベ屈折計(アタゴ株式会社製)を用いて測定した。
防汚性の評価
作製した塗膜の表面に、赤、青、黒の油性マジックで線を書き、室温で24時間放置した後、乾いた布もしくは紙で拭き取ったときの、マジックに対する防汚性のレベルを確認した。判定は次の基準に従った。
全くつかない :○
うっすらと色が残る:△
着色が著しい :×
<実施例3 反射防止フィルムの作製および評価>
(ハードコート層用塗布液(HCL−1)の調製)
MEK90質量部に対して、シクロヘキサノン10質量部、部分カプロラクトン変性の多官能アクリレート(DPCA−20、日本化薬(株)製)95質量部、光重合開始剤(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)5質量部、を添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過してハードコート層用の塗布液(HCL−1)を調製した。
(反射防止フィルム試料の作製)
80μmの厚さのトリアセチルセルロースフィルム“TAC−TD80U”{富士フイルム(株)製}をロール形態で巻き出して、直接、上記のハードコート層用塗布液(HCL−1)を、線数180本/in、深度40μmのグラビアパターンを有する直径50mmのマイクログラビアロールとドクターブレードを用いて、グラビアロール回転数30rpm、搬送速度30m/分の条件で塗布し、60℃で150秒乾燥の後、さらに窒素パージ下酸素濃度0.1体積%で160W/cmの「空冷メタルハライドランプ」{アイグラフィックス(株)製}を用いて、放射照度400mW/cm、照射量70mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、厚さ10.0μmの層を形成し、巻き取った。このようにしてハードコート層(HC−1)を得た。
(中空シリカ粒子分散液の調製)
中空シリカ粒子微粒子ゾル(イソプロピルアルコールシリカゾル、触媒化成工業(株)製CS60−IPA、平均粒子径60nm、シエル厚み10nm、シリカ濃度20質量%、シリカ粒子の屈折率1.31)500質量部に、アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン20質量部、およびジイソプロポキシアルミニウムエチルアセテート1.5質量部加え混合した後に、イオン交換水9質量部を加えた。60℃で8時間反応させた後に室温まで冷却し、アセチルアセトン1.8質量部を添加し、分散液Aを得た。その後、シリカの含率がほぼ一定になるようにシクロヘキサノンを添加しながら、圧力30Torrで減圧蒸留による溶媒置換を行い、最後に濃度調整により固形分濃度18.2質量%の分散液を得た。得られた分散液のIPA残存量をガスクロマトグラフィーで分析したところ0.5質量%以下であった。
(低屈折率層用塗布液の調製)
各成分を表2のように混合し、MEKに溶解して固形分濃度6質量%の低屈折率層用塗布液を作製した。
Figure 2010053084
表2において、含有量の数値は固形分濃度(質量%)を表す。
なお、上記表2中における略号は以下の通りである。
「P−1」: 特開2004−45462号公報に記載の含フッ素共重合体P−3(重量平均分子量約50000)
DPHA: ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物、日本化薬(株)製
Irg.127: イルガキュア127、重合開始剤(日本チバガイギー(株)製)
RMS−033: メタクリロキシ変性シリコーン(Gelest(株)製)
(中屈折率層用塗布液Aの調製)
ZrO2微粒子含有ハードコート剤(デソライトZ7404[屈折率1.72、固形分濃度:60質量%、酸化ジルコニウム微粒子含量:70質量%(対固形分)、酸化ジルコニウム微粒子の平均粒子径:約20nm、溶剤組成:MIBK/MEK=9/1、JSR(株)製])10.0質量部に、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA)3.0質量部、光重合開始剤(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)0.1質量部、メチルイソブチルケトン86.9.質量部を添加して攪拌した。十分に攪拌ののち、孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して中屈折率層用塗布液Aを調製した。
(高屈折率層用塗布液Aの調製)
ZrO2微粒子含有ハードコート剤(デソライトZ7404[屈折率1.72、固形分濃度:60質量%、酸化ジルコニウム微粒子含量:70質量%(対固形分)、酸化ジルコニウム微粒子の平均粒子径:約20nm、溶剤組成:MIBK/MEK=9/1、JSR(株)製])15.0質量部に、メチルイソブチルケトン85.0質量部を添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して高屈折率層用塗布液Aを調製した。
(試料NO.1〜NO.8の作製)
ハードコート層(HC−1)の上に、上記低屈折率層用塗布液Ln−1〜Ln−8を用い、低屈折率層膜厚が95nmになるように調節して、マイクログラビア塗工方式で反射防止フィルム試料NO.1〜NO.8を作製した。
低屈折率層の乾燥条件は60℃、60秒とし、紫外線硬化条件は酸素濃度が0.1体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度600mW/cm2、照射量600mJ/cm2の照射量とした。
(試料NO.9の作製)
ハードコート層(HC−1)の上に、上記中屈折率層用塗布液Aを用いて中屈折率層膜厚が60nmとなるように調節してマイクログラビア塗工方式で中屈折率層を塗布した後、その上に高屈折率層用塗布液Aを用いて高屈折率層膜厚が112nmとなるように調節してマイクログラビア塗工方式で高屈折率層を塗布した後、最後に低屈折率層用塗布液Ln−2を用いて低屈折率層膜厚が90nmとなるように低屈折率層を設け、反射防止フィルム試料NO.9を作成した。低屈折率層の塗工条件は反射防止フィルム試料1〜8と同様とした。
中屈折率層の乾燥条件は90℃、30秒とし、紫外線硬化条件は酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら180W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm2、照射量240mJ/cm2の照射量とした。
高屈折率層の乾燥条件は90℃、30秒とし、紫外線硬化条件は酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm2、照射量240mJ/cm2の照射量とした。
(反射防止フィルム試料の評価)
上記の反射防止フィルム試料を用いて以下の評価を行った。
(評価1)スチールウール耐傷性評価
ラビングテスターを用いて、以下の条件でこすりテストを行うことで、耐擦傷性の指標とした。
評価環境条件:25℃、60%RH
こすり材:スチールウール(日本スチールウール(株)製、ゲレードNo.0000)
試料と接触するテスターのこすり先端部(1cm×1cm)に巻いて、バンド固定。
移動距離(片道):13cm、
こすり速度:13cm/秒、
荷重:500g/cm
先端部接触面積:1cm×1cm、こすり回数:20往復。
擦り終えた試料の裏側に油性黒インキを塗り、こすり部分の傷を反射光で目視観察し、以下の基準で評価した。評価結果を表3に示した。
A :非常に注意深く見ても、全く傷が見えない。
B :非常に注意深く見ると僅かに弱い傷が見える。
C :弱い傷が見える。
D :中程度の傷が見える。
E :一目見ただけで分かる傷がある。
(評価2)防汚性
フィルムをガラス面上に粘着剤で固定し、25℃60RH%の条件下で黒マジック「マッキー極細(商品名:ZEBRA製)」のペン先(細)にて直径5mmの円形を3周書き込み、5秒後に10枚重ねに折り束ねたベンコット(商品名、旭化成(株))でベンコットの束がへこむ程度の荷重で20往復拭き取る。マジック痕が拭き取りで消えなくなるまで前記の書き込みと拭き取りを前記条件で繰り返し、拭き取りできた回数により防汚性を評価した。評価結果を表3に示した。消えなくなるまでの回数は5回以上であることが好ましく、10回以上であることが更に好ましい。
(評価3)鏡面反射率の評価
鏡面反射率の測定は、分光光度計“V−550”[日本分光(株)製]にアダプター“ARV−474”を装着して、380〜780nmの波長領域において、入射角5°における出射角−5゜の鏡面反射率を測定し、450〜650nmの平均反射率を算出し、反射防止性を評価した。評価結果を表3に示した。
評価結果を表3に示す。
Figure 2010053084
以上の結果から明らかなように、R4の含フッ素化合物を用いた塗膜および反射防止フィルムは、高屈折率で、反射率が高く、さらに、硬度、耐擦傷性、および防汚性も不十分であった。
これに対し、本発明の重合性含フッ素化合物(M1,M5,M15,M17,M20)を用いた塗膜および反射防止フィルムは、フッ素含率が高く、且つ、重合性基を多く含み、低屈折率および低反射率でありながら、優れた硬度、耐擦傷性、および防汚性を兼ね備えていた。また、本発明の化合物の中では、フッ素含率が高いほど反射率の観点で有利であること、および、1分子中に含まれる重合性基の数が多いほど硬度、耐擦傷性の観点で有利であった。
上記の結果をふまえ、重合性モノマーにおいて置換基Rfが異なる以外は同じ構造を有する本発明の試料と比較試料とを対比した。具体的には、(1)本発明の化合物M5を用いた試料と比較化合物R1を用いた試料、(2)本発明の化合物M15を用いた試料と比較化合物R2を用いた試料、(3)本発明の化合物M20を用いた試料と比較化合物R3を用いた試料を対比した。その結果、比較例のものに対し本発明の化合物を用いた試料は、硬度および耐擦傷性が同等で屈折率や反射率が大幅に低下していることがわかる。硬度および耐擦傷性が低下しなかったことは予想外の結果であった。このことから本発明の重合性含フッ素化合物によれば、所望の光学特性において、高い硬度および優れた耐擦傷性を有する反射防止膜および反射防止フィルムとすることができることが分かる。
<実施例4>
(塗布液の作製)
オルトチタン酸エチル(0.05g)およびアセチルアセトン(0.044g)のエタノール(30ml)溶液を室温にて10分間撹拌した後、水(0.01ml)を加え、さらに室温にて1時間撹拌し、触媒液を調製した。
この溶液に前記重合性含フッ素化合物M18(0.5g)のメチルエチルケトン(25ml)溶液および水(0.75ml)を加え、室温にて4時間撹拌し、一晩静置することにより溶液Aを作成した。
(反射防止膜の作製及び評価)
溶液A 150μlを5cm×5cmのガラス板にスピンコート(回転数:2000rpm、回転時間:20s)し、150℃で30分間加熱し、処理基材Aを作成した。
(屈折率の評価)
アッベ屈折計(アタゴ株式会社製)を用いて屈折率を測定したところ、1.41であった。
(防汚性の評価)
実施例3と同様の方法により防汚性を評価したところ、結果は12であった。
(耐擦傷性の評価)
日本スチールウール社製スチールウール#0000を用いて、200g/cmの荷重で10往復擦ったあとの表面の様子を目視にて調べたところ、傷は認められなかった。
<実施例5>
上記本発明の反射防止フィルム(試料NO.1,2,4および6)をそれぞれ用いて、画像表示装置を作製した。それらの画像表示装置はいずれも外光の反射によるコントラスト低下や像の映り込みを防止しつつ、かつ表面強度に優れるものであった。
本発明の反射防止フィルム一実施態様を模式的に示す断面図である。 本発明の反射防止フィルムの別の実施態様を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1 反射防止フィルム
2 透明支持体
3 ハードコート層
5 低屈折率層
6 反射防止膜
7 中屈折率層
8 高屈折率層

Claims (15)

  1. 下記一般式(I)で表されることを特徴とする重合性含フッ素化合物。
    Figure 2010053084

    [一般式(I)中、Rfは少なくとも炭素原子およびフッ素原子を含み、酸素原子および水素原子のうち少なくとも1種を含んでもよい、鎖状または環状のa価の有機基を表す。Rfは少なくとも炭素原子およびフッ素原子を含み、酸素原子および水素原子のうち少なくとも1種を含んでもよい、鎖状または環状の1価の有機基を表す。複数存在するRfは各々同一でも異なっていても良い。Rfは少なくとも炭素原子およびフッ素原子を含み、酸素原子および水素原子のうち少なくとも1種を含んでもよい、鎖状または環状の1価の有機基またはフッ素原子を表す。複数存在するRfは各々同一でも異なっていても良い。ただし、一般式(I)におけるa個存在するユニットのうち少なくとも1つのユニットにおけるRfとRfの炭素数の合計は3以上である。Aは単結合または上記一般式(II)で表される2価の連結基を表す。複数存在するAは各々同一でも異なっていても良い。一般式(I)および一般式(II)において、Qは重合性基または水素原子を表す。複数存在するQは各々同一でも異なっていても良い。ただし、一般式(I)および一般式(II)におけるQのうち少なくとも1つは重合性基を表す。aは2〜20の整数を表し、b、cはそれぞれ独立に0〜100の整数を表す。]
  2. 前記一般式(I)または(II)におけるQのうち少なくとも1つが−COC(R)=CH、アリル基、エポキシアルキレン基、−(CHSi(W)、−(CHNCOまたは−(CHCN(ここで、Rは水素原子、ハロゲン原子または置換基を有してよいアルキル基を表す。Wはアルコキシ基または水酸基を表す。x、yおよびzはそれぞれ1以上の整数を表す。3個のWは互いに同一でも異なってもよい。)であることを特徴とする請求項1に記載の重合性含フッ素化合物。
  3. 前記一般式(I)において、前記Qが−COC(R)=CH(ここで、Rは水素原子、フッ素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基を表す。)であることを特徴とする請求項1に記載の重合性含フッ素化合物。
  4. 前記一般式(I)において、前記aが3〜6の整数であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の重合性含フッ素化合物。
  5. 前記一般式(I)において、全てのAが単結合であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の重合性含フッ素化合物。
  6. 前記一般式(I)において、前記Rfが酸素原子を含んでもよい炭素数3以上のペルフルオロアルキル基であり、前記Rfがフッ素原子であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の重合性含フッ素化合物。
  7. 前記一般式(I)において、前記Rfが実質的に炭素原子とフッ素原子、または炭素原子とフッ素原子と酸素原子のみから構成される3価から6価の有機基であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の重合性含フッ素化合物。
  8. 下記一般式(III)で表されることを特徴とする重合性含フッ素化合物。
    Figure 2010053084

    [式中、Rf’は実質的に炭素原子とフッ素原子または炭素原子とフッ素原子と酸素原子のみから構成されるa’価の有機基であり、Rf’は酸素原子を含んでもよい炭素数3以上のペルフルオロアルキル基であり、Rは水素原子、フッ素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基であり、a’は3から6の整数を表す。]
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の重合性含フッ素化合物を少なくとも1種含有する硬化性樹脂組成物を硬化した低屈折率層を有することを特徴とする反射防止膜。
  10. 請求項1〜8のいずれかに記載の重合性含フッ素化合物および無機酸化物微粒子を含有する硬化性樹脂組成物を硬化した低屈折率層を有することを特徴とする反射防止膜。
  11. 前記無機酸化物微粒子が中空シリカ微粒子であることを特徴とする請求項10に記載の反射防止膜。
  12. 透明支持体上に請求項9〜11のいずれかに記載の反射防止膜が設けられたことを特徴とする反射防止フィルム。
  13. 請求項12に記載の反射防止フィルムを備えたことを特徴とする画像表示装置。
  14. 下記一般式(IV)で表されることを特徴とする含フッ素アルコール。
    Figure 2010053084

    [一般式(IV)中、Rfは少なくとも炭素原子およびフッ素原子を含み、酸素原子および水素原子のうち少なくとも1種を含んでもよい、鎖状または環状のa価の有機基を表す。Rfは少なくとも炭素原子およびフッ素原子を含み、酸素原子および水素原子のうち少なくとも1種を含んでもよい、鎖状または環状の1価の有機基を表す。複数存在するRfは各々同一でも異なっていてもよい。Rfは少なくとも炭素原子およびフッ素原子を含み、酸素原子および水素原子のうち少なくとも1種を含んでもよい、鎖状または環状の1価の有機基またはフッ素原子を表す。複数存在するRfは各々同一でも異なっていてもよい。Aは単結合または上記一般式(V)で表される2価の連結基を表す。複数存在するAは各々同一でも異なっていてもよい。aは2〜20の整数を表し、一般式(V)中、b、cはそれぞれ独立に0〜100の整数を表す。]
  15. 下記一般式(VI)で表されることを特徴とする含フッ素アルコール。
    Figure 2010053084

    [一般式(VI)中、Rf’は実質的に炭素原子とフッ素原子または炭素原子とフッ素原子と酸素原子のみから構成されるa’価の有機基であり、Rf’は酸素原子を含んでもよい炭素数3以上のペルフルオロアルキル基であり、複数存在するRf’は各々同一でも異なっていてもよい。a’は3〜6の整数を表す。]
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