JP2010053049A - ジホスフィン化合物、その遷移金属錯体およびその遷移金属錯体を含む触媒並びにホスフィンオキシド化合物及びジホスフィンオキシド化合物 - Google Patents

ジホスフィン化合物、その遷移金属錯体およびその遷移金属錯体を含む触媒並びにホスフィンオキシド化合物及びジホスフィンオキシド化合物 Download PDF

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Abstract


【課題】より選択性及び触媒活性に優れた触媒及びそれに用いられる化合物を提供すること。
【解決手段】下記式(1)で示すジホスフィン化合物とする。

【選択図】なし

Description

本発明は、ジホスフィン化合物、その遷移金属錯体及びその遷移金属錯体を含む触媒並びにホスフィンオキシド化合物及びジホスフィンオキシド化合物に関する。
従来から、炭素−炭素結合形成反応、炭素−窒素結合形成反応、炭素−酸素結合形成反応、炭素−硫黄結合形成反応等の合成反応に利用できる遷移金属錯体や、不斉水素化反応、不斉異性化反応、不斉ヒドロシリル化反応等の不斉合成に利用できる遷移金属錯体については、数多くの報告がなされている。
例えば、芳香族アミン類をアリ−ルハライドとアミンとの縮合により製造することができる炭素−窒素結合形成反応に関しては、これまでに数多く報告されており、例えば下記非特許文献1には、銅触媒を用いるUllmann反応に関する技術が開示されている。銅触媒を用いるUllmann反応において、アリ−ルハライドとして反応性の高いヨウ化物だけが利用でき、臭化物が利用できないことは利点であると同時に課題でもある。一方、下記非特許文献2には、パラジウム触媒を用いるUllmann反応に関する技術が開示されている。この文献には、アリ−ルハライドとしてヨウ素化物だけでなく臭化物、塩化物をも利用することが開示されている。また、この文献には、光学活性な三級ホスフィン化合物に遷移金属を作用させて製造した触媒が不斉合成反応の触媒として有用である旨についても開示されている。
更に、上記非特許文献1、2のほか、下記非特許文献3及び4で例示されるように、様々な構造のホスフィン化合物がこれまでに多数開発されている。
また、下記特許文献1には、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(以下「BINAP」という。)を配位子としたロジウム錯体に関する技術が開示されており、下記特許文献2には、このBINAPを配位子としたルテニウム錯体に関する技術が開示されている。
更に、下記特許文献3には、2,2’−ビス(ジ−(p−トリル)ホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(以下「p−TolBINAP」という。)を配位子としたロジウム錯体に関する技術が開示されており、下記特許文献2には、このp−TolBINAPを配位子としたルテニウム錯体に関する技術が開示されている。
Goodbrandら、Journal of Organic Chemistry、670ペ−ジ、1999年 Buchwaldら、Acc.Chem.Res.、Vol31、805ペ−ジ及び852ペ−ジ、1998年 "有機金属錯体の化学"、 日本化学会編 化学総説32、237−238頁、昭和57年 野依良治著、"Asymmetric CatalysisIn Organic Synthesis",AWiley−Interscience Publication 特開昭55−61973号公報 特開昭61−6390号公報 特開昭60−199898号公報
しかしながら、上記特許文献及び非特許文献に記載の技術では選択性及び触媒活性においてまだ改善の余地が残る。
そこで本発明は、上記課題を鑑み、より選択性及び触媒活性に優れた触媒及びそれに用いられる化合物を提供することを目的とする。
上記課題について本発明者らが鋭意検討を行ったところ、2,2’−ジフェニルホスフィノ−1,1’−ビ−5,6−ジヒドロベンゾフラン(以下、「BICMAP」ともいう。)の遷移金属錯体が触媒として有用であることを発見し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の一観点に係る化合物は、下記式(1)で表されるジホスフィン化合物である。
(上記式中、R,Rは、各々独立に、シクロアルキル基、非置換若しくは置換フェニル基、または五員複素芳香環残基を示す。)
また、本発明の他の一観点に係る遷移金属ジホスフィン錯体は、上記式(1)で表されるジホスフィン化合物を配位子として有する。
また、本発明の他の一観点に係る触媒は、上記式(1)で示されるジホスフィン化合物を配位子として有する遷移金属ジホスフィン錯体を有する。
また、本発明の他の一観点に係るジホスフィンオキシド化合物は、下記式(2)で表される。
(上記式中、R,Rは、各々独立に、シクロアルキル基、非置換若しくは置換フェニル基、または五員複素芳香環残基を示す。)
また、本発明の他の一観点に係るホスフィンオキシド化合物は、下記式(3)で表される。
(式中、R1及びR2は各々独立に、シクロアルキル基、非置換若しくは置換フェニル基、または五員複素芳香環残基を示し;aは0又は1を示す。)
以上本発明により、より選択性及び触媒活性に優れた触媒及びそれに用いられる化合物を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明するが、本発明は多くの異なる形態による実施が可能であり、以下に示す実施の形態、実施例の記載にのみ限定して解釈されるものではない。
本実施形態に係る触媒は、下記式(1)で示される化合物が遷移金属に配位してなる触媒である。本実施形態に係る触媒は、炭素−窒素結合形成反応の触媒として有用であり、特に光学活性なものは不斉水素化反応の触媒としても有用である。
(式中、R,Rは、各々独立に、シクロアルキル基、非置換若しくは置換フェニル基、または五員複素芳香環残基を示す。)
上記式において、シクロアルキル基は限定されるわけではないが、シクロペンチル基、シクロヘキシル基又はシクロヘプチル基のいずれかであることが好ましい。
また、R及びRが五員複素芳香環残基である場合、五員複素芳香環としては、限定されるわけではないが例えば2−フリル基、3−フリル基、2−ベンゾフリル基及び3−ベンゾフリル基を挙げることができる。
また、R又はRが置換フェニルである場合において、置換基としては、限定されるわけではないが炭素数1以上4以下のアルキル基若しくはアルコキシ基、ジ(低級アルキル)アミノ基、又はハロゲン原子を挙げることができる。なおここでいう低級アルキルとは炭素数が1以上4以下のアルキル基をいう。なお、R又はRが置換フェニルである場合の好ましい化合物の一例としては、例えば下記式(1−1)で示される化合物を挙げることができる。
なお、上記式中、R及びRは、各々独立に、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基又はアルコキシ基を示す。またRは、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基又はアルコキシ基、ジ−(炭素数1以上4以下のアルキル)−アミノ基を示す。
なお、上記式(1−1)において、RとRは同一であって、水素原子、t−ブチル基、n−ブチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、エチル基又はメチル基であることがより好ましく、Rは、水素原子、t−ブトキシ基、イソプロポキシ基、エトキシ基又はメトキシ基であることがより好ましい。
また本実施形態において遷移金属は、錯体を形成するために用いられるものであって、限定されるわけではないがロジウム、ルテニウム、イリジウム、パラジウム、ニッケル又は銅を挙げることができる。なお、配位子に遷移金属を作用させる方法としては、後で詳細に説明するが、公知の方法を用いることができる。
ここで、本実施形態に係る化合物の製造方法について以下に説明する。なお、ここでは、わかりやすく説明するため、本実施形態に係る化合物の一例である下記(1−2)で表される化合物((+)−2,2’−ジフェニルホスフィノ−1,1’−ビ−5,6−ジヒドロベンゾフラン(以下「(+)−BICMAP」という。)を用いて説明する。なお他の化合物については、ここで示す製造方法及び技術常識を考慮し適宜変更して製造することができる。例えばフェニル基に置換基を有するジホスフィン化合物は、下記クロロジフェニルホスフィンの代わりに、置換基を有するフェニル基を有するクロロジフェニルホスフィン誘導体を利用することで調製可能である。
下記は、上記式(1−2)で示される化合物の製造工程を示すものである。
まず、n−ブチルリチウムと2−ブロモエトキシ−1,4−ジブロモベンゼンとを反応させてリチウム試薬とし、これにクロロジフェニルホスフィンを作用させ、ホスフィン(3a)を調製する。次に、このホスフィン(3a)を公知の方法で酸化するとホスフィンオキシド(3b)を得ることができる。そして、このホスフィンオキシド(3b)をt−ブチルリチウムの存在下で塩化鉄(III)と反応させて、ラセミ体のジホスフィンオキシドを得る。そして、このジホスフィンオキシドをトリクロロシランを用いて還元するとラセミ体BICMAPを得ることができる。そして更に、光学活性カラムを使用する液体クロマトグラフィ−によりラセミ体からエナンチオマ−を分割し、目的とする(+)−BICMAPを得ることができる。なお、(−)−2,2’−ジフェニルホスフィノ−1,1’−ビ−5,6−ジヒドロベンゾフラン(以下「(−)−BICMAP」という。)は、上記(+)−BICMAPと同様、光学活性カラムを使用する液体クロマトグラフィ−によりラセミ体から得ることができる。
本実施形態にかかる触媒は、上記の方法により得られるジホスフィン化合物に対し、遷移金属を作用させることで得ることができる。作用させることができる限りにおいて遷移金属は限定されるわけではないが、例えばロジウム錯体、ルテニウム錯体、イリジウム錯体、パラジウム錯体、ニッケル錯体又は銅錯体を挙げることができる。以下に上記錯体の製造方法について記載する。
(ロジウム錯体)
本実施形態に係る配位子にロジウムを作用させてロジウム錯体を製造する方法としては、製造できる限りにおいて限定されるわけではないが、例えば“日本化学会編「第4版
実験化学講座」、第18巻、有機金属錯体、1991年、丸善 339−344頁”に記載の方法に従い、ビス(シクロオクタ−1,5−ジエン)ロジウム(I)テトラフロロホウ酸塩とBICMAPを反応せしめて製造することができる。
ロジウム錯体の具体例としては、例えば以下のものを挙げることができる。なお、以下に示すロジウム錯体において、“L”は上記化合物(1)であって、ラセミ体又は光学活性な化合物を、“cod”は1,5−シクロオクタジエンを、“nbd”はノルボルナジエンを、“Ph”はフェニル基を、“Ac”はアセチル基をそれぞれ表す。これは他の遷移金属において同様である。
[Rh(L)Cl]、[Rh(L)Br]、[Rh(L)I]、[Rh(cod)(L)]BF、[Rh(cod)(L)]ClO、h(cod)(L)]PF、[Rh(cod)(L)]BPh、[Rh(nbd)(L)]BF、[Rh(nbd)(L)]ClO、[Rh(nbd)(L)]PF、[Rh(nbd)(L)]BPh
(ルテニウム錯体)
本実施形態に係る配位子にルテニウムを作用させてルテニウム錯体を製造する方法としては、製造できる限りにおいて限定されるわけではないが、例えば“T.Ikariya,Y.Ishii,H.Kawano,T.Arai,M.Saburi,S.Yoshikawa,and
S.Akutagawa、J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,922(1988)”に記載の方法に従い、[Ru(cod)ClとBICMAPとをトリエチルアミンの存在下、トルエン溶媒中で加熱還流することで製造できる。
また、ルテニウム錯体は、“K.Mashima,K.Kusano,T.Ohta,R.Noyori,H.Takaya、J.Chem.Soc.,Chem.Commun.、1208(1989)”に記載の方法に従い、[Ru(p−cymene)IとBICMAPとを塩化メチレンとエタノ−ル中で加熱撹拌することで製造することもできる。
なおルテニウム錯体の具体例として、例えば以下のものを挙げることができる。
Ru(OAc)(L)、RuCl(L)NEt、[RuCl(benzene)(L)]Cl、[RuBr(benzene)(L)]Br、[RuI(benzene)(L)]I、[RuCl(p−cymene)(L)]Cl、[RuBr(p−cymene)(L)]Br、[RuI(p−cymene)(L)]I、[Ru(L)](BF、[Ru(L)](ClO、[Ru(L)](PF、[Ru(L)](BPh4)
(イリジウム錯体)
イリジウム錯体は、作製することができる限りにおいて限定されるわけではないが、例えば“K.Mashima,T.Akutagawa,X.Zhang,T.Taketomi,H.Kumobayashi,S.Akutagawa、J.Organomet.Chem.、1992年、428,213.“に記載の方法に従い、BICMAPと[Ir(cod)(CH3CN)]BFとを、テトラヒドロフラン中にて撹拌下に反応させることにより作製できる。なおイリジウム錯体の具体例としては、例えば以下のものを挙げることができる。
[Ir(L)Cl]、[Ir(L)Br]、[Ir(L)I]、[Ir(cod)(L)]BF4、[Ir(cod)(L)]Cl04、[Ir(cod)(L)]PF6、[Ir(cod)(L)]BPh4、[Ir(nbd)(L)]BF4、[Ir(nbd)(L)]Cl04、[Ir(nbd)(L)]PF6、[Ir(nbd)(L)]BPh4
(パラジウム錯体)
パラジウム錯体も、作製することができる限りにおいて限定されるわけではないが、例えば“Y.Uozumi
and T.Hayashi,J.Am.Chem.Soc.,1991,113,9887.”に記載の方法に従い、BICMAPとπ−アリルパラジウムクロリドを反応させることにより作製できる。なおパラジウム錯体の具体例としては、例えば以下のものを挙げることができる。
PdCl(L),(π−allyl)Pd(L)、[(Pd(L))BF、[(Pd(L))ClO、[(Pd(L))PF、[(Pd(L))BPh
(ニッケル触媒)
ニッケル錯体も、作製することができる限りにおいて限定されるわけではないが、例えば“日本化学会編「第4版
実験化学講座」第18巻、有機金属錯体、1991年、376頁 、丸善”に記載の方法で作製できる。また、ニッケル錯体は、“Y.Uozumi and T.Hayashi,J.Am.Chem.Soc.,1991,113,9887”に記載の方法に従って、BICMAPと塩化ニッケルとを、イソプロパノ−ルとメタノ−ルの混合溶媒に溶解し、加熱撹拌することで作製することもできる。なお、ニッケル錯体の具体例としては、例えば以下のものを挙げることができる。
NiCl(L)、NiBr(L)、NiI(L)
(銅錯体)
銅錯体も、作製することができる限りにおいて限定されるわけではないが、例えば“B.H.Lipshutz,B.Frieman and H.Birkedal、Org.Lett.、2004、6、2305”に記載の方法に従って、BICMAPと塩化銅(I)とを、トルエン中に溶解し、撹拌することで作製できる。なお銅錯体の具体例としては、例えば以下のものを挙げることができる。
CuF(L)、CuCl(L)、CuBr(L)、CuI(L)、CuPF(L)、CuBPh(L)、CuBF(L)、CuOAc(L)、CuF2(L)、CuCl(L)、CuBr(L)、CuI(L)、Cu(PF(L)、Cu(BPh(L)、Cu(BF(L)、Cu(OAc)(L)
本実施形態に係るこの新規なジホスフィン化合物を配位子とする遷移金属錯体は、炭素−窒素結合形成反応の触媒として有用である。また、軸不斉光学活性を有するジホスフィン化合物を配位子とする遷移金属錯体は不斉水素化反応の触媒として有用である。錯体を触媒として使用する場合は、錯体の純度を高めてから使用してもよいが、また、錯体を精製することなく使用してもよい。上記の遷移金属錯体のなかでは、特にパラジウムとジホスフィン化合物であるBICMAPを配位子として含む錯体は、芳香族アミン類をアリ−ルハライドとアミンとの縮合により製造する方法である炭素窒素結合形成反応において、BINAP等を配位子とするパラジウム錯体より高い反応性を与えるものである。また、特に、銅と光学活性ジホスフィン化合物であるBICMAPを配位子として含む錯体はアセトフェノンの不斉水素化反応において、BINAP等を配位子とする銅錯体より高いエナンチオ選択性を与えるものである。
なお、本実施形態のうち、上記の記載から明らかなように、下記一般式(2)で示されるジホスフィンオキシド化合物は、上記一般式(1)で示されるジホスフィン化合物を得るための中間体として有用である。
(式中、R,Rは、各々独立に、シクロアルキル基、非置換若しくは置換フェニル基、または五員複素芳香環残基を示す。)
また、本実施形態のうち、上記記載から明らかなように、下記一般式(3)で示されるジホスフィン化合物は、上記一般式(1)、(2)で示されるジホスフィン化合物又はジホスフィンオキシド化合物を得るための中間体として有用である。
(式中、各々独立に、シクロアルキル基、非置換若しくは置換フェニル基、または五員複素芳香環残基を示す。)
以下、上記実施形態に係る化合物及びこれら化合物を用いた遷移金属触媒を実際に作製し、その効果を確認した。以下に説明する。
(実施例1:2−ジフェニルホスフィノ−5,6−ジヒドロベンゾフランの合成)
反応器に2−ブロモエトキシ−1,4−ジブロモベンゼン0.356g(1mmol)を加え、反応容器内をアルゴンで完全に置換し、さらに無水テトラヒドロフラン2mlを加えた。そして−80 ℃に冷却した後、n−ブチルリチウム(1.66M)のヘキサン溶液0.6 mlをゆっくり加えた。そして2時間後さらにn−ブチルリチウム(1.66M)のヘキサン溶液0.6 mlをゆっくり加え、1時間半後にクロロジフェニルホスフィン0.2 ml(1.1mmol)を加えた。−80
℃で23時間撹拌したのち、氷浴下反応器に飽和アンモニウム水溶液を加え反応を止め、酢酸エチルを加えて有機層を分離した。飽和食塩水で処理し硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、ろ液を減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ−(溶離液ヘキサン:酢酸エチル=20:1)にて精製し、0.201gの2−ジフェニルホスフィノ−5,6−ジヒドロベンゾフランを得た。なお、下記に2−ジフェニルホスフィノ−5,6−ジヒドロベンゾフランの融点(m.p.)及び1H−NMRデ−タを示しておく。
m.p.:76−78℃
1H−NMR(CDCl):δ3.20 (t, J=8.7Hz,2H),4.55(t, J=8.7Hz,2H),6.69(d,J=7.1Hz,1H),6.87(ddd,J=1.3,7.6 and 8.7Hz,1H), 7.17(dd,J=0.8 and 7.5Hz,1H),7.24−7.35(m,10H).
31P−NMR(CDCl):δ−4.1
(実施例2:2−ジフェニルホスファノ−5,6−ジヒドロベンゾフランの合成)
窒素気流下、上記実施例1で得られた2−ジフェニルホスフィノ−5,6−ジヒドロベンゾフランのうち0.304g(1mmol)をクロロホルム5mlに溶解した。次に、この溶液に過酸化水素水2mlを室温にて2時間撹拌を続けた。そして反応液を水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(溶離液ヘキサン:酢酸エチル=1:3)にて精製し、0.317gの表題化合物を得た。なお下記に2−ジフェニルホスファノ−5,6−ジヒドロベンゾフランの融点および1H−NMRデ−タを示しておく。
m.p.:127−128℃
1H−NMR(CDCl3):δ3.26 (t, J=8.8Hz,2H),4.59(t, J=8.8Hz,2H),6.99(d,J=12.4Hz,1H),7.18−7.32(m,2H),7.41−7.57(m,6H),7.62−7.72(m,4H).
31P−NMR(CDCl3):δ30.0
(実施例3:(±)−2,2’−ジフェニルホスファノ−1,1’−ビ−5,6−ジヒドロベンゾフランの合成)
反応器に、上記実施例2で得られたホスフィンオキシド0.961g(3mmol)を加え、反応容器内をアルゴンで完全に置換し、さらに無水テトラヒドロフラン24mlを加えた。−80
℃に冷却した後、t−ブチルリチウム(1.66M)のテトラヒドロフラン溶液0.6mlをゆっくり加えた。3時間後に塩化鉄(III)0.591g(3.6mmol)を加えた。−80 ℃で16時間撹拌したのち、反応液をセライトろ過し、減圧下で濃縮した。残渣をクロロホルムに溶解し、6N水酸化ナトリウム水溶液、6N塩酸で処理し硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、ろ液を減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ−(溶離液クロロホルム:メタノ−ル=40:1)にて精製し、0.409gの表題化合物を得た。なお、下記に、(±)−2,2’−ジフェニルホスファノ−1,1’−ビ−5,6−ジヒドロベンゾフランの融点及び1H−NMRのデ−タを示しておく。
m.p.:156−158℃
1H−NMR(CDCl3):δ2.92−3.18(m,4H),3.78(dd,J=8.7 and 18.7Hz,2H),4.17−4.28(m,2H),6.76(dd,J=7.6 and 13.8Hz,2H),7.23−7.31(m,4H),7.32−7.51(m,8H),7.57−7.66(m,4H),7.68−7.76(m,4H).
31P−NMR(CDCl3):δ29.9
(実施例4:(±)−2,2’−ジフェニルホスフィノ−1,1’−ビ−5,6−ジヒドロベンゾフラン:(±)−BICMAPの合成)
上記(±)−2,2’−ジフェニルホスファノ−1,1’−ビ−5,6−ジヒドロベンゾフラン0.233g(0.364mmol)、トリエチルアミン1.82ml(13.1mmol)、m−キシレン(4.9ml)中にトリクロロシラン1.10ml(10.9mmol)を滴下し、110℃で6時間撹拌した。反応混合物を氷冷し、6N水酸化ナトリウム水溶液を加え、分液後、水層中の反応生成物をクロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(溶離液ヘキサン:酢酸エチル=10:1)にて精製し、白色固体の表題化合物0.117g(収率53%)が得られた。なお以下に、(±)−BICMAPの融点及び1H−NMR、31P−NMRのデ−タを示しておく。
m.p.:229−231℃
1H−NMR(CDCl3):δ2.90−3.04(m,2H),3.06−3.04(m,2H),3.74(dd,J=8.8 and 18.7Hz,2H),4.24−4.36(m,2H),6.60(dt,J=1.7 and 7.6Hz,2H),7.08(d,J=7.6Hz,2H),7.13−7.34(m,20H).
31P−NMR(CDCl3):δ−13.06 EI−MS:m/z606(M+)
(実施例5:(±)−2,2’−ジフェニルホスフィノ−1,1’−ビ−5,6−ジヒドロベンゾフラン:(±)−BICMAPの光学分割)
(±)−BICMAP2.9mg(0.48μmol)をヘキサン29mLに溶解し、CHIRALPAC IA(10mmx250mm、Eluent:Hexane/Ethanol=98/2、Flow:0.8ml/min.)を用いて光学分割し、(+)−BICMAP0.79mg(収率27%、光学純度100% ee)を得た。なお、この結果物の旋光角は以下の通りであった。
[α]D20=+38゜(c0.0275,EtOH)
(使用例1:N−(4−ニトロフェニル)−p−トルイジンの合成)
反応器に4−ニトロフェニルブロミド50.0mg(0.25mmol)、p−トルイジン32.2mg(0.30mmol)、トリスジベンジリデンアセトンジパラジウム2.3mg(0.0025mmol)、(±)−BICMAP4.6mg(0.0075mmol)、炭酸セシウム0.114g(0.35mmol)を加えた。アルゴン置換した後、トルエン1mlを加え、100℃で18時間撹拌した。蒸留水を加えて反応を停止させ、酢酸エチルを加えて有機層を分離し、飽和食塩水で処理し、硫酸マグネシウムを加え乾燥した。ろ過後、ろ液を減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー溶離液ヘキサン:酢酸エチル=6:1)にて精製し、表題化合物56.2mg(収率98%)が得られた。なお、得られた化合物のNMRデ−タは以下の通りであった。
1H−NMR(CDCl):δ2.36(s,3H),6.25(br−s,1H),6.87(d,J=9.2Hz,2H),7.11(d,J=8.3Hz,2H),7.20(d,J=8.3Hz,2H),8.10(d,J=9.2Hz,2H).
(使用例2:N−(4−ニトロフェニル)−p−アニシジンの合成)
反応器に4−ニトロフェニルブロミド50.0mg(0.25mmol)、p−アニシジン37.0mg(0.30mmol)、トリスジベンジリデンアセトンジパラジウム2.3mg(0.0025mmol)、(±)−BICMAP4.6mg(0.0075mmol)、炭酸セシウム0.114g(0.35mmol)を加えた。アルゴン置換した後、トルエン1mlを加え、100℃で18時間撹拌した。蒸留水を加えて反応を停止させ、酢酸エチルを加えて有機層を分離し、飽和食塩水で処理し、硫酸マグネシウムを加え乾燥した。ろ過後、ろ液を減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液ヘキサン:酢酸エチル=6:1)にて精製し、表題化合物55.3mg(収率91%)が得られた。なお、NMRデ−タを以下に示しておく。
1H−NMR(CDCl3):δ3.84(s,3H),6.18(br−s,1H),6.77(d,J=9.2Hz,2H),6.94(d,J=8.9Hz,2H),7.16(d,J=8.9Hz,2H),8.08(d,J=9.2Hz,2H).
(使用例3:N−(4−アセチルフェニル)−p−トルイジンの合成)
反応器に4−ブロモアセトフェノン49.8mg(0.25mmol)、p−トルイジン32.8mg(0.305mmol)、トリスジベンジリデンアセトンジパラジウム2.3mg(0.0025mmol)、(±)−BICMAP4.6mg(0.0075mmol)、炭酸セシウム0.114g(0.35mmol)を加えた。アルゴン置換した後、トルエン1mlを加え、100℃で18時間撹拌した。蒸留水を加えて反応を停止させ、酢酸エチルを加えて有機層を分離し、飽和食塩水で処理し、硫酸マグネシウムを加え乾燥した。ろ過後、ろ液を減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液ヘキサン:酢酸エチル=6:1)にて精製し、表題化合物52.3mg(収率93%)が得られた。なお、得られた化合物のNMRデータは以下の通りであった。
1H−NMR(CDCl3):δ2.34(s,3H),2.52(s,3H),6.07(br−s,1H),6.92(d,J=8.8Hz,2H),7.09(d,J=8.4Hz,2H),7.16(d,J=8.3Hz,2H),7.85(d,J=8.8Hz,2H).
(使用例4:N−(4−シアノフェニル)−p−トルイジンの合成)
反応器に4−ブロモベンゾニトリル45.5mg(0.25mmol)、p−トルイジン32.8mg(0.305mmol)、トリスジベンジリデンアセトンジパラジウム2.3mg(0.0025mmol)、(±)−BICMAP4.6mg(0.0075mmol)、炭酸セシウム0.114g(0.35mmol)を加えた。アルゴン置換した後、トルエン1mlを加え、100℃で18時間撹拌した。蒸留水を加えて反応を停止させ、酢酸エチルを加えて有機層を分離し、飽和食塩水で処理し、硫酸マグネシウムを加え乾燥した。ろ過後、ろ液を減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液ヘキサン:酢酸エチル=6:1)にて精製し、表題化合物48.1mg(収率92%)が得られた。なお、得られた化合物のNMRデータは以下の通りであった。
1H−NMR(CDCl3):δ2.35(s,3H),6.01(br−s,1H),6.90(d,J=8.8Hz,2H),7.07(d,J=8.4Hz,2H),7.17(d,J=8.2Hz,2H),7.45(d,J=8.8Hz,2H).
(使用例5:アセトフェノンの不斉水素化反応)
アルゴン雰囲気下、酢酸銅(II)一水和物3.0mg(0.015mmol)、(+)−BICMAP9.1mg(0.015mmol)、トルエン0.2mlの混合物を10分間50℃でかき混ぜた。0℃に冷却した後に、ポリ(メチルヒドロシラン)0.17ml(2.5mmol)を加えで30分間かき混ぜ、アセトフェノン60.0mg(0.5mmol)とトルエン0.3mlを加え、16時間反応させた。蒸留水を加えて反応を停止させ、ジエチルエーテルと6N水酸化ナトリウム水溶液を加え、激しくかき混ぜた。その後、有機層を分離し、硫酸マグネシウムを加え乾燥した。ろ過後、ろ液を減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液ヘキサン:酢酸エチル=8:1)にて精製し、R−体の表題化合物52.5mg(収率86%、光学純度81% ee)が得られた。なお、光学純度は光学活性HPLC (Chiralcel OD−H)を用い、常法に従い測定した。なお、得られた化合物のNMRデータは以下の通りであった。
1H−NMR(CDCl):δ1.50(d,J=6.5Hz,3H),1.84(br−s,1H),4.91(q,J=6.5Hz,1H),7.24−7.41(m,5H).
なお比較例として(+)−BICMAPの代わりに(S)−BINAPを使用して同様の反応を行ったところ、S−体の表題化合物42.2mg(収率69%、光学純度78% ee)が得られた。
本実施例の(+)−BICMAPを配位子とする遷移金属錯体触媒を使用して水素化を行った使用例5では、類似のビアリール骨格を有するBINAPを使用して水素化を行った比較例よりも、収率、光学純度のいずれにおいても高かった。その結果から、本発明のBICMAPは不斉水素化を行うことにおいて極めて有用な配位子であることがわかる。
本発明に係るジホスフィン化合物は遷移金属を作用させることで遷移金属錯体の配位子として有用である。特に、この遷移金属錯体は炭素−窒素結合形成反応の触媒として、また、光学活性のものは不斉水素化反応の触媒としても有用であり、産業上の利用可能性がある。

Claims (7)

  1. 下記式(1)で表されるジホスフィン化合物。
    (上記式(1)中、R,Rは、各々独立に、シクロアルキル基、非置換若しくは置換のフェニル基、または五員複素芳香環残基を示す。)
  2. 軸不斉光学活性体である請求項1記載のジホスフィン化合物。
  3. 請求項1記載のジホスフィン化合物を配位子とする遷移金属ジホスフィン錯体。
  4. 前記遷移金属は、ルテニウム、イリジウム、ロジウム、パラジウム、ニッケル、銅及び白金からなる群より選ばれる一種以上の遷移金属である請求項3記載の遷移金属ジホスフィン錯体。
  5. 請求項3項記載の遷移金属ジホスフィン錯体を含む触媒。
  6. 下記式(2)で表されるジホスフィンオキシド化合物。
    (上記式中、R,Rは、各々独立に、シクロアルキル基、非置換若しくは置換フェニル基、または五員複素芳香環残基を示す。)
  7. 下記式(3)で表されるホスフィンオキシド化合物。
    (式中、R1及びR2は各々独立に、シクロアルキル基、非置換若しくは置換フェニル基、または五員複素芳香環残基を示し、aは0又は1を示す。)


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