JP2010051612A - 肘掛け装置付き椅子 - Google Patents

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JP2010051612A JP2008220758A JP2008220758A JP2010051612A JP 2010051612 A JP2010051612 A JP 2010051612A JP 2008220758 A JP2008220758 A JP 2008220758A JP 2008220758 A JP2008220758 A JP 2008220758A JP 2010051612 A JP2010051612 A JP 2010051612A
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裕 竹内
Shozo Matsushita
祥三 松下
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Abstract

【課題】椅子の肘掛け装置の使い勝手を向上させる。
【手段】肘掛け装置7の昇降体22には第1及び第2の支持体26,28を介して第3支持体30が固定されている。第3支持体30には支軸35を介してロータ32が回転自在に重なっており、ロータ32に下向き突設したガイドピン51が第3支持体30のガイド溝52に嵌まっている。ガイド溝52は平面視円弧状でかつ最深部52aの両側は傾斜している。ロータ32には肘当て受け33が固定されており、肘当て受け33に肘当て23がスライド自在に取り付けられている。ロータ32は、ばね47による付勢作用とガイドピン51とガイド溝52とのガイド作用によって所定姿勢に戻り勝手になっている。肘当て23は横長姿勢に保持されるように付勢されているため、腕を左右移動させてのキーボード操作やマウス操作が安定的かつ軽快に行える。
【選択図】図1

Description

本願発明は、肘掛け装置付き椅子に関するものである。
肘掛け装置は、一般に椅子のオプション品として多用されている。そして、椅子用の肘掛け装置は腕を休息させるために設けていることが多いが、作業の補助具として機能させることも提案されている。特に多いのがパソコンのようなOA機器を使用するに際しての負担軽減を狙ったものであり、その例として特許文献1には、平面視で細長い肘当てを肘支柱に水平旋回自在で長手方向に自在にスライドするように取り付けた構成が開示されている。
特開2002−336079号公報
さて、パソコンやCADの操作はキーボードの操作とマウス操作とに分けられるが、いずれにしても腕を水平方向にかなり大きく動かすという特性がある。また、キーボードと筆記作業との移行に際しても手首部は大きく左右移動する。
そして、本願発明者たちが観察したところ、キーボード操作にしてもマウス操作にしても、使用者から見て左右方向に水平移動させる頻度が高いことが分かった。特にデスクトップ型パソコンのキーボードはノート型に比べて左右寸法が大きいため、手をかなりの寸法を左右移動させている。キーボード操作と筆記作業との移行に際しても、手をかなりの寸法で左右移動させている。また、マウス操作については、マウスがホイール付きである場合は、カーソルの上下移動はホイールで行えることが多いため、特に左右移動させる頻度が高いと言える。
そして、特許文献1の肘当てをマウス操作に使用する場合、腕を左右移動させるためには肘当ては左右横長の姿勢にせねばならないが、何らかの弾みで肘当てが水平旋回すると一々横長の姿勢に戻さねばならないため面倒であり、また、僅かの外力で肘当てが水平旋回して安定性が悪いといった問題が懸念される。
本願発明は、このような現状を改善すべく成されたものである。
本願発明に係る椅子は、人が腰掛ける座と、平面視で細長い形状の肘当てと、前記肘当てがその長手方向にスライド自在かつ水平旋回自在に取り付けられた支持手段とを有しており、前記肘当てを、左右横長の姿勢が保持されるように支持手段に取り付けている。
請求項2の発明は、請求項1において、前記支持手段は、ばね力によって肘当てを横長姿勢に戻すリターン手段と、肘当てを縦長姿勢に保持するストッパー手段とを有しており、肘当てにある程度の旋回力を付与するとストッパー手段による回動停止状態が解除されるようになっている。
請求項3の発明は、請求項2において、更に、ばね手段に抗して後傾動する背もたれ有している一方、前記肘当ては、その一端部が座の上方に位置して他端部は座の外側に位置した横長姿勢に戻るように付勢されており、更に、肘当ては、前記一端部が前で他端部が後ろになっている縦長姿勢の時にストッパー手段によって戻り旋回しないように保持され、前記一端部が後ろで他端部が前の状態では縦長姿勢まで旋回できずに常に横長姿勢に戻るように付勢されている。
本願発明では、肘当ては旋回外力を掛けない限り横長姿勢に保持されるため、腕(手)を左右移動させて机上でのマウス操作等の作業を行うにおいて、人が一々肘当てを横長姿勢に戻す手間を無くすことができる。また、肘当てが過度に軽い力で旋回すると腕の僅かな動きに追従して肘当てが旋回してしまって、却って使い勝手が悪くなることがあるが、本願発明では肘当ては横長姿勢に保持されているため、過度に軽い力で肘当てが旋回することはなく、このため腕の左右移動を安定よく軽快に行える。
肘当てを横長姿勢に保持する手段としては、常に横長姿勢に戻り勝手となるように付勢されている態様と、横長姿勢と縦長姿勢との両方を選択的に保持できて、ある程度の力を掛けるとボタン操作やレバー操作無しで横長姿勢も縦長姿勢も解除できる態様とがある。更に後者の態様は、縦長姿勢から僅かに斜め姿勢に旋回させると横長姿勢に戻るように付勢されている態様と、横長姿勢から僅かに斜め姿勢に旋回させると縦長姿勢に戻るように付勢されている態様と、例えば斜め45度程度の姿勢のような中間傾斜姿勢を境にして横長姿勢と縦長姿勢とに選択的に戻るように付勢されている態様とがある。請求項1の発明はいずれの態様もも含んでいるが、いずれにしても、横長姿勢の保持は弾性体を利用して行い、ボタンやレバーの操作を要することなくある程度の力を掛けると縦長姿勢に向けて旋回させ得るのが好ましい。
このように、レバー操作やボタン操作のような特段の操作なしで肘当ての姿勢を変え得る構成とすることにより、離着席に際しての煩わしさを解消できると共に、肘当てを平面視で斜め姿勢にしたり縦長姿勢にしたりして作業することも阻害はされない。もちろん、作業をせずに肘当てを縦長姿勢にして休息のために使用することも阻害されない。特に請求項2のように構成すると、肘当てを縦長姿勢に保持できるため、肘当てを縦長姿勢にして休息のために使用する場合に好適である。
さて、横長姿勢の肘当ては平面視で座を横切るように延びていると、その一部が着座者の腹部の前(座面の上方)に位置している。従って、人が着席・離席するに際して肘当てを縦長姿勢にしておくのが好ましいが、例えば着座した人が離席のために肘当てを水平旋回させる場合は、肘当ては、座の上方に入り込んでいる一端部が前になるように旋回させるのが普通である(逆向きに旋回させると肘当てが身体に当たってしまう。)。
そして、本願の請求項3のように構成すると、肘当ては人の自然な動きに基づく旋回によって縦長姿勢に保持されるのであり、このため、肘当ては人の離着席の邪魔になることなく縦長姿勢に保持される。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1では概略を示し、図2以下で具体的な構造を示している。以下、順次説明する。なお、以下の説明で方向を示すため「前後」「手前」「後ろ」「左右」といった文言を使用するが、これらの文言は着座した人の姿勢を基準にしている。「正面視」は着座者と対向した方向になる。
(1).実施形態の概要
まず、図1〜図5に基づいて椅子の概要を説明する。図1は模式図であり、(A)は側面図で(B)は平面図である。図2全体の概略側面図、図3は部材の分離断面図、図4は座の下方部の平面図、図5は図4の V-V視断面図である。
本実施形態は事務用のいわゆる回転椅子に適用しており、椅子は、主要要素として、ガスシリンダより成る脚支柱1、座受け部2、座3、背もたれ4、背支柱5、バックサポート6、肘掛け装置7を有している。背支柱5と背もたれ4との間には、着座者の腰部が当てる部分を前向きに押すランバーサポート8が配置されており、このランバーサポート8は背支柱5で後ろから高さ調節可能に支持されている。
脚支柱1は脚装置の一部を構成するものであり、脚支柱1は、放射状に延びる複数本(一般に5本)の枝足を有する接地体の中心部に嵌着されている。座受け部2は、脚支柱1の上端に固定されたベース9と、ベース9に第1ピン(第1支軸)10を介して前後スライド自在に取り付けられた第1中間金具11と、第1中間金具11の後端部に左右横長の第2ピン(第1支軸)13で連結された第2中間金具12とを有しており、座3はアウターシェル14を介して第1中間金具11と第2中間金具12とで支持されている。座受け部2は更に、ベース8の下面に固定された下ブラケット15を有しており、この下ブラケット15にバックサポート6が固定されている。
第1ピン10は、ベース9に形成した前後長手で水平姿勢の第1長穴16にスライド自在に嵌まっており、かつ、第2ピン13もベース9に形成した前後長手で水平姿勢の第2長穴17にスライド自在に嵌まっている。このため、第1中間金具11と第2中間金具12及びこれで支持されたアウターシェル14と座3とは前後スライド可能になっており、かつ、第2中間金具12は第2ピン13を中心にして傾動し得る。
アウターシェル14はその前寄りの2/3ほどを占める第1部分14aと、後ろ寄りの1/3ほどを占める第2部分14bとに区分されており(両部分は蝶番部を介して一体に繋がっている)、第1部分14aは第1中間金具11に取り付けられて第2部分14bは第2中間金具12に取り付けられている。更に、座3も前寄り2/3程度の範囲を占める第1部分3aと、後ろ寄りの1/3ほどを占める第2部分3bとからなっており、両部分3a,3bは、第2部分3bが第1部分3aに対して後傾動するように屈曲可能に連続している。
そして座3の第1部分3aはアウターシェル14の第1部分14aに固定されて、座3の第2部分3bはアウターシェル14の第2部分14bに固定されている。従って、座3は全体として前後スライドしつつ、第2部分3bは第1部分3aに対して側面視で後傾動し得る。なお、第1部分3aと第2部分3bとの前後寸法の割合は、おおむね5:5〜7:3程度が好適と言える。
背もたれ4のうち上端寄りの部位の背面は背支柱5の上端部に固定されており、また、背もたれ4の下端には下向きストッパー18aが設けられており、下向きストッパー18は、背支柱5に設けた横向きストッパー18bに後ろから上下動可能に当接している。このため、ランバーサポート8を上下動させて背もたれ4の突出態様を変化させることが可能ならしめられている。
背支柱5のうち上端寄りの部位(背もたれ4のおおよそ上下中間部)にはガイド体19が固定されており、このガイド体19がバックサポート6の上端に設けたガイドピン20に上下スライド自在に嵌まっている。従って、着座者が背もたれ4に凭れ掛かると、背もたれ4は後傾しつつ下降すると共に座3は全体として前進しつつ第2部分3bが後傾動する。
肘掛け装置7は、下ブラケット15に固定された肘支柱21と、肘支柱21に高さ調節可能に取り付けられた昇降体22と、昇降体22の上端に取り付けられた肘当て23とを有している。
肘支柱21は、前向きに回動し切った状態では鉛直線に対して若干の角度θ1で前倒れしており、後傾し切った状態では、前倒れ角度θ1よりも大きい角度θ2で後傾(後ろ倒れ)するようになっている。全体の回動角度(θ1+θ2)は25°程度に設定している(20〜30°が好ましい。)。肘掛け装置7が前後に傾動(回動)することにより、着座した人は腕の姿勢を殆ど変えずにロッキングし得る。肘掛け装置7は、ばねが組み込まれた伸縮自在なアブソーバ24で前傾方向に付勢されている。
肘当て23は、肘掛け装置7に内蔵したリターン手段により、一端部が座3の上方に位置する横長姿勢に戻るように付勢されている。更に、肘当て23は、前後方向に延びる非縦長姿勢ではその姿勢が保持されるように設定しているが、一端と他端とのいずれが前向きにおいても縦長姿勢が保持されるという訳ではなくて、安定的な横長姿勢において座3の上方に位置する一端部23aが手前で他端部23bが後ろに向いた縦長姿勢でのみ、当該縦長姿勢が保持されるようになっている。
第1中間金具11はベース9に上方から被さる正面視下向き開口コの字形になっている。例えば図3に示すように、ベース9は前板9aを有しており、前板9aにビスで固定された前部ばね受け70と第1ピン10で後ろから支持された後部ばね受け71との間に、ロッキングばね72を介在させている。
図5に示すように、第1中間金具11の左右横幅はベース9の左右横幅よりもかなり大きい寸法になっている。他方、下ブラケット15は上向き開口コの字状で第1中間金具11と同じ程度の横幅寸法になっており、その内部の左右両端部にバックサポート6の水平部6aが溶接されている。
第2中間金具12は正面視下向き開口コの字の形態になっており、その左右側板が第1中間金具11の外側に位置していて第2ピン13が両者に貫通している。図5から理解できるように、アウターシェル14は全体として正面視で上向きに開口した浅いトレー状の形態になっている。他方、座3は座インナーシェルの上面にクッションを張った構造になっており、座インナーシェルはアウターシェル14に対応して前後に分離しており、これにより、座3の第2部分3bが第1部分3aに対して後傾することが許容されている。座3の屈曲の中心線(折り目線)は、おおよそ着座者の尾てい骨が当たる箇所のあたりに設定している。クッションは全体にわたって連続している。座3は図示しない係合手段でアウターシェル14に取り付けられている。
次に、肘支柱21の取り付け構造を説明する。図4に示すように、肘支柱21は内向き水平部21aを有しており、この水平部21aが、下ブラケット15の側面に溶接によって固着したサイドブラケット15aにブッシュ73を介して前後回動自在に取り付けられている。水平部21aのうちサイドブラケット15aの外側に位置した箇所には下向きアーム21bが固着されており、下向きアーム21bの下端とサイドブラケット15aとにアブソーバ24がピン74,75を介して相対回動可能に連結されている。サイドブラケット15aには、アブソーバ24を逃がすための穴(図示せず)が空いている。肘掛け装置7の昇降体22には、ロックを解除して昇降可能とするためのボタンを設けている。
ロッキングに際して背もたれ4はその上下中間部を中心にして後傾動するが、3が全体的に前進するため、背もたれ4は小さい後傾角度であっても高い安楽性を得ることができる。また、ロッキングに際して上半身が後ろに大きく移動することはないため、ロッキング状態でも机上のモニターMを見易い。
同様に、ロッキングしても人の上半身は殆ど後退動しないことにより、ロッキングの前後で身体と机天板Dとの距離は殆ど違いはないため、ロッキング状態でモニターMを見やすいのみならず、ロッキング状態のままでキーボードKの操作やmの操作を継続して行うことができる。更に、ロッキング状態のままでキーボードkの操作と筆記作業とにスムースに移行できる。逆に言うと、机上作業を容易に行える状態を保持しつつロッキング姿勢を採ることができる。
肘当て23は平面視で細長い形状であり、横長姿勢では摩擦抵抗がない状態で左右方向(長手方向)に自在にスライドし得る。従って、机天板DでキーボードKやママウスmを操作するにおい、手を楽な状態で軽快に左右移動させ得る。キーボードKの操作と筆記作業との移行も楽に行える。他方、肘当て23は、スライド抵抗切り換え手段により、前後長手の姿勢ではスライドし難くなっている。従って、人の腕を安楽な状態で支持できる。
更に、肘当て23は、肘掛け装置7に内蔵したリターン手段により、一端部23aが内側(座3の上方)に位置して他端部23bが座3の外側に位置した横長姿勢に戻るように付勢されている。また、肘当て23は、前後方向に延びる縦長姿勢ではその姿勢が保持されるように設定しているが、この場合は、一端部23aが前で他端部23bが後ろのときに縦長姿勢が保持されて、一端部23aが後ろで他端部23bが前のときには完全な縦長姿勢には至らず、かつ、に横長姿勢に戻り勝手となっている。
(2).肘掛け装置の基本構造・リターン手段
次に、図6以下の図面も参照して肘掛け装置の詳細を説明する。まず、図6〜図11を参照して肘掛け装置7の基本構造とリターン手段とを説明する。図6のうち(A)は肘当て23を横長姿勢にした状態での側面図、(B)は肘当て23を横長姿勢にした状態での平面図、(C)は肘当て23を縦長姿勢にした状態での側面図、(D)は肘当て23を縦長姿勢にした状態での平面図であり、図7は図6(A)の VII-VII断面図、図8のうち(A)は部材の分離正面図、(B)は(A)のB−B視平面図、(C)は(A)のC−C視平面図、(D)は(A)のD−D視平面図である。
図6〜8に示すように、昇降体22の上端には上板25を介して正面視上向き開口コの字形の第1支持体26が上向きの第1ビス27で固定されており、第1支持体26には、この第1支持体26に内部に位置した下向き開口コの字形の第2支持体28が横向きの第2ビス29で固定されており、更に第2支持体28の上面には円盤状の第3支持体30が上向きの第3ビス31で固定されている。第1支持体26はその前後にフランジ26aが突出しており、フランジ26aが第1ビス27で上板25に固定されている。第2支持体28にもその前後に突出したフランジ28aが形成されており、フランジ28aが第3支持体30に第3ビス31で固定されている。
第3支持体30にはこれとほぼ同径の円形のロータ32が回転可能に重なっており、ロータ32には肘当て受け33が下向きの第4ビス33′で固定されている。肘当て受け33は底板と2枚の側板33aとを有する上向き開口コの字の形態であり、底板の一端部と他端部とが第4ビス33′でロータ32に固定されており、2枚の側板33aの外面には水平状の軸心周りに回転する2個ずつのガイドローラ34を取り付けられている。
肘当て23は肘当て受け33にスライド自在に取り付けられており、従って、ロータ32と肘当て受け33とは第3支持体30の軸心周りに水平旋回する。ロータ32には筒状の上向きボス部32aが形成されており、上向きボス部32aは肘当て受け33に下方から嵌まっている。なお、リターン手段において、第3支持体30は固定ガイド体の一例であり、ロータ32は可動ガイド体の一例である。
肘受け33は、肘当て23の長手軸線方向から見て上向き開口コの字の姿勢になっており、肘当て23は、横長姿勢ではガイドローラ34の案内作用によって殆ど摩擦無しでスライドし得る。他方、縦長姿勢ではスライドに摩擦抵抗が生じてスライドし難い状態になっている(その詳細は後述する。)。そして、肘当て23の水平旋回を許容するため、肘当て受け33とロータ32と第3支持体30と第2支持体28とには支軸35が貫通している。支軸35の上端には頭35aが形成されている。
図11は図6(B)の XI-XI視断面図であり、この図に示すように、肘当て23は、下向き開口の上部材38と上向き開口の下部材37とを有しており、両者は互いに重なり合っている。図面では上部材38は厚く描いているが、実際には軟質で可撓性を有する薄いシート状になっている。そして、下部材37の底部には肘当て受け33が下方から嵌まる窓穴39が長手方向に沿って長く延びており、これにより、肘当て23が肘当て受け33に対してスライドすることが許容されている。
更に、肘当て23の内部には、肘当て受け33を上側から抱き込む断面C形の第1ガイド体40と、肘当て受け33の内部に位置した第2ガイド体41とが長手方向に延びるように配置されている。第1ガイド体40は補助部材42の下面に固定されており、補助部材42は上部材に固定されている。補助部材42の上面は横断面で突型に形成されており、補助部材42と上部材38との間の空間にウレタンのような軟質クッション材23′を嵌め込んでいる。上部材38の外周部には内向きの段部38aを形成しており、段部38aが補助部材42と下部材37とで挟み固定されている。
また、第1ガイド体40はガイドローラ34に下方から近接する下リップ40aを有しており、このため、肘当て23は倒れ不能で安定した姿勢でスライドし得る。他方、第2ガイド体41は、肘当て23の中心線に沿って延びる補強板41aと、その下端に設けた下向きこの字状の規制部41bとを有しており、規制部41bの内部に支軸35の頭35aが配置されている。
図7や図11に示すように、第3支持体30の下面には、第2支持体28に入り込む下向きボス部30aが形成されている一方、支軸35は第2支持体28の内部まで入り込んでおり、支軸35の下部に下フランジを有するばね受け46がビス48で固定れている。ばね受け46と第2支持体28との間にばね(圧縮コイルばね)47を介在させている。従って、支軸35はばね47で常に下向きに付勢されている。第2支持体28は平面視で角形(四角形)である一方、ばね受け46のフランジも角形であり、このため、ばね受け46及び支軸35は第2支持体28に対して回転不能に保持されている(クリアラスによって僅かに回転し得る。)。
第3支持体30とロータ32とはリターン手段の中核を成すものであり、ロータ32の下面には、その軸心を挟んで両側に位置した一対のガイドピン51が設けられている一方、第3支持体30には、ガイドピン51が嵌まる一対の上向き開口のガイド溝52が形成されている。図9は右の肘掛け装置を第3支持体30の箇所から見た平面図であり、この図9及び図8(D)に示すように、ガイド溝52は支軸35の軸心周りに180°近い範囲で広がっている。
また、図10(B)はガイド溝52を周方向に切断した模式断面図であるが、この図に示すように、ガイド溝52は、略中間部は最も低い最深部52aとなって両端にいくほど高さが高くなる略V形の形態を成している。かつ、ガイド溝52の両端のうち平面視で時計回り方向の前方側に位置した一端部は、請求項に記載したストッパー手段の一例として平坦部52bになっており、ガイド溝52の両端のうち平面視で反時計回り方向の前方側に位置した一端部は単なる傾斜面になっている。
本実施形態では、肘当て23の下方の部材、すなわち、肘支柱21と昇降体22と第1〜第3の支持体26,28,30とロータ32と肘当て受け33とが全体として請求項に記載した支持手段を構成している。
(3).リターン手段の作用
次に、図10(A)も含めてリターン手段の作用を説明する。例えば図7に示すように、第3支持体30のガイド溝52は正面視でおおよそ左右両側に振り分けた状態に配置されており、従って、両ガイド溝52の最新部52aは支軸35の軸心を挟んで左右両側に位置している。そして、ガイドピン51はガイド溝52の最深部52aに位置しているが、この状態では、支軸35は第1支持体28の座部49に当接しており、このためロータ32及び肘当て23をその姿勢が安定している。この状態で肘当て23は左右横長の姿勢になっている。すなわち、肘当て23は横長姿勢で安定している。
そして、肘当て23をいずれかの方向に水平旋回させると、ロータ32も肘当て23と一緒に旋回(回転)し、すると、ガイドピン51はガイド溝52の底面に当てて上昇しながら水平移動する。すると、肘当て23も全体として上昇することにより、図10(A)に示すように、支軸35が第2ガイド体41を介して吊り上げられ、このため、支軸35は座部49から離反する。
従って、支軸35はばね47で下向きに移動し勝手になっており、旋回の途中で肘当て23に対する外力が解除されると、支軸35は下向きに付勢されているため、ロータ32は、ガイドピン51がガイド溝52における傾斜面に当接していることによるガイド作用で下降しながら戻り回動し、そして、ガイドピン51がガイド溝52の最深部52aに移行すると(肘当て23が横長姿勢になると)、ばね47の力は作用せずに安定する。
また、着座者の右側の肘当て23を時計周り方向に正解させて肘当て23が縦長姿勢になると、ガイドピン51はガイド溝52の一端の平坦部に移行し、このため肘当て23は縦長姿勢に保持される。従って、人の腕は肘当て23で安楽な状態に支持される。肘当て23は、若干の外力を掛けることで横長姿勢に向けて旋回させ得る。右肘掛け装置7において肘当て23を反時計周りに回動させ切った場合は、図9に傾斜した一点差線で示すように縦長姿勢までは移行せず、かつ、外力が解除されると肘当て23は戻り回動する。左側の肘掛け装置7では、肘当て23は、反時計周り方向に旋回させると縦長姿勢になる。
このように、肘当て23は一端部23aが前向きのときに縦長姿勢に保持されるのであるが、これは、人が離席するに際して肘当て23を縦長姿勢に保持しやすくするためである。もとより、往復旋回方式でなくて、肘当て23が時計周りと反時計周りとのいずれの方向にもぐるぐる旋回する方式を採用して、旋回方向に関係なく縦長姿勢に保持可能とすることも可能である。
図10(B)に変形例として示すように、ガイド溝52の一端部に凹所52cを形成しても良いのであり、このようにすると、ガイドピン51は一端上昇しないと凹所52cから離脱できず、凹所52cからの離脱のためにやや強い力が必要になるため、肘当て23を縦長姿勢に保持する機能がより強くなる。
(4).スライド抵抗切り換え手段
次に、従前の図に加えて図12以下の図面も参照してスライド抵抗切り換え手段を説明する。図12は横長姿勢での断面図であるが、(a)の部分の正面方向からの断面図であり、(b)の部分は側面方向からの断面図である。図13は肘当て23の内部を示す一部破断平面図、図14は図13の XIV-XIV視断面図、図15のうち(A)は図13の XVA-XVA視断面図図、(B)は第1ガイド体40の端部の断面図である。
図15に示すように、第1ガイド体40の端部には、ガイドローラ34に当接して肘当て23のスライドストロークを規制するストッパー55がビス止め等の手段で固定されている。ストッパー55は、少なくともガイドローラ34に当たる部分をウレタンゴム等の軟質材で構成するのが好ましい。補強部材42は上部材37のボス部56にビス57で固定されている。
図13及び図15(A)に示すように、第2ガイド体41の長手端部には水平状の端板41cが一体に形成されており、端板41cは下部材37に形成した突部37aに上から載っている。そして、補助部材42の端部と第1ガイド体40の端部とを第2ガイド体41の端板41cに重ね合わせ、下部座37に下方から挿通した第6ビス58を補助部材42にねじ込んでおり、これにより、各部材を一体に共締めしている。なお、図15(A)では第1ガイド体40の端部を上部材38の端部部38aに重ねているが、段部38aには補助部材42の端部のみを重ねてもよい。
第2ガイド体41は支軸35と協同してスライド抵抗切り換え手段を構成するものであり、スライド抵抗切り換え手段の中核として、既述のとおり、支軸35の頭35aが嵌まるコの字型の規制部41bを有している。そして、例えば図8(B)に示すように、支持句35の頭35aは非円形の一例として平面視小判型に形成されており、頭35aにこれと相似形のキャップ34bを嵌着している。キャップはゴム質であり、多少は圧縮変形し得ると共に摩擦係数も大きい。キャップ35bの長手方向寸法は第2ガイド体41における規制部41bの溝幅寸法よりも若干大きく、キャップ35bの幅手方向寸法は第2ガイド体41における規制部41bの溝幅寸法よりも小さい寸法になっている。
そして、肘当て23が横長の姿勢では、例えば図7や図12に示すように、支軸35の頭35aのキャップと第2ガイド体41における規制部41bの内側面との間には隙間が空いており、従って、肘当て23はガイドローラ34に対する第1ガイド体40のガイド作用によって摩擦抵抗無しでスライドする。これにより、キーボードKの操作やマウスmの操作を楽にかつ軽快に行える。
他方、肘当て23が縦長姿勢に保持されると、図11に示すように、支軸35の頭35aが第2ガイド体41における規制部41bを横切る状態になり、このため、支軸35のキャップ35bが規制部41bの内面に突っ張った状態になる。これにより、肘当て23は、縦長姿勢にすると前後スライドし難い状態になっている。従って、人が腕を動かさない安楽状態を取るにおいて、肘当て23が簡単にスライドすることによる不快感はない。また、椅子を移動させるにおいて肘当て23がスライドする不具合も防止できる。
支軸35の頭35aと第2支持体42の規制部41bとの間の摩擦の大きさは必要に応じて任意に設定できる。ある程度の力を掛けるとスライドさせる態様とすることも可能であるし、殆ど(又は全く)スライドしない態様とすることも可能である。なお、第2ガイド体41を断面C形としても良い。
(5).変形例
本実施形態では肘当て23は横長姿勢に戻り勝手になっているが、横長姿勢は保持しつつ、横長姿勢から傾斜させると縦長姿勢に戻り勝手となるように設定することも可能である。これは、ロータ32と第3支持体30との姿勢を90°水平回転させることで簡単に実現できる。また、肘当て23は略90度の範囲で水平旋回するように設定すひることも可能である。これは、第3支持体30におけるガイド溝52の伸び範囲を略90度に設定することで簡単に実現できる。
例えば横長姿勢からの旋回角度が10°程度の範囲では横長姿勢に戻って、横長姿勢からの旋回角度が10度を超えると縦長姿勢に戻るというように、所定の傾斜姿勢を境にして横長姿勢と縦長姿勢とに選択的に戻り勝手になるように構成することも可能である。
(6).その他
本願発明は上記の実施形態の他にも様々に具体化できる。リターン手段及びストッパー手段も、上記の実施形態の他の様々の機構を採用できる。例えばリターン機構としては、ロータをねじりばねで原姿勢に復帰するよう付勢することも可能である。ばねを使用する場合、ぜんまいばねや引っ張りばねも使用できる。端面カム機構を採用することも可能であり、また、部材を動かす動力源としては磁石の吸着力を利用することも可能である。ストッパー手段も、例えばボールキャッチのようなコイルばね式係止手段や板ばねを使用した係止手段など、様々の機構を採用できる。
椅子の概略を図す図で、(A)は模式的な側面図、(B)は平面図である。 椅子の全体の概略側面図である。 座受け部の部材の分離断面図である。 座の下方部の平面図である。 図4の V-V視断面図である。 (A)は肘当てを横長姿勢にした状態での側面図、(B)は肘当てを横長姿勢にした状態での平面図、(C)は肘当てを縦長姿勢にした状態での側面図、(D)は肘当て23を縦長姿勢にした状態での平面図である。 図6(A)の VII-VII断面図である。 (A)は部材の分離正面図、(B)は(A)のB−B視平面図、(C)は(A)のC−C視平面図、(D)は(A)のD−D視平面図である。 右の肘掛け装置を第3支持体の箇所から見た平面図である。 (A)は肘当ての旋回途中での縦断面図、(B)はガイド溝の断面図、(C)はガイド溝の別例図である。 図6(B)の VII-VII断面図図である。 肘当てを縦長にした状態での断面図である。 肘当ての内部を示す一部破断平面図である。 図13の XIV-XIV視断面図である。 (A)は図13の XV-XV視断面図、(B)は第1ガイド体の端部の断面図である。
符号の説明
3 座
4 背もたれ
7 肘掛け装置
22 昇降体
23 肘当て
26 第1支持体
28 第2支持体
30 リターン手段を構成する第3支持体
32 リターン手段を構成するロータ
33 肘当て受け
34 ガイドローラ
35 リターン手段を兼用する支軸
41 第1ガイド体
42 スライド抵抗切り換え手段を構成する第2ガイド体
47 ばね
51 リターン手段を構成するガイドピン
52 リターン手段を構成するガイド溝
52b ストッパー手段を構成する平坦部

Claims (3)

  1. 人が腰掛ける座と、平面視で細長い形状の肘当てと、前記肘当てがその長手方向にスライド自在かつ水平旋回自在に取り付けられた支持手段とを有しており、前記肘当てを、左右横長の姿勢が保持されるように支持手段に取り付けている、
    肘掛け装置付き椅子。
  2. 前記支持手段は、ばね力によって肘当てを横長姿勢に戻すリターン手段と、肘当てを縦長姿勢に保持するストッパー手段とを有しており、肘当てにある程度の旋回力を付与するとストッパー手段による回動停止状態が解除されるようになっている、
    請求項1に記載した肘掛け装置付き椅子。
  3. 更に、ばね手段に抗して後傾動する背もたれ有している一方、前記肘当ては、その一端部が座の上方に位置して他端部は座の外側に位置した横長姿勢に戻るように付勢されており、更に、肘当ては、前記一端部が前で他端部が後ろになっている縦長姿勢の時にストッパー手段によって戻り旋回しないように保持され、前記一端部が後ろで他端部が前の状態では縦長姿勢まで旋回できずに常に横長姿勢に戻るように付勢されている、
    請求項2に記載した肘掛け装置付き椅子。
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