JP2010050894A - 色変換テーブルの作成方法、色変換テーブル、色変換テーブル作成プログラム及び色変換テーブル作成装置 - Google Patents
色変換テーブルの作成方法、色変換テーブル、色変換テーブル作成プログラム及び色変換テーブル作成装置 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】RGB色空間をRGB各方向で8つに分割した各立方体領域の頂点に当たる格子点のそれぞれに色変換値が登録された色変換テーブルを作成する際に、立方体領域のうち無彩色軸を含むものにおいてその無彩色軸上の格子点A,Gに対してRGB各方向で隣り合う3つの格子点(格子点Aと隣り合う3つの格子点B,D,E、及び、格子点Gと隣り合う3つの格子点C,F,H)の色変換値の平均値が、それら3つの格子点を通る平面と無彩色軸との交点α,βの色変換値にそれぞれ近づくように、それら3つの格子点の色変換値を調整する。このような作成方法によれば、立方体補間で補間計算を行った場合にもグレーを良好に再現可能な色変換テーブルを作成することができる。
【選択図】図9
Description
図8において、格子点G1〜G4のうち、格子点G1,G4が、無彩色軸上の格子点である。ここで、無彩色軸上の点P1の色変換値を三角錐補間で求める場合には、無彩色の格子点G1,G4の色変換値のみに基づき補間計算が行われる。一方、立方体補間の場合には、無彩色の格子点G1,G4の色変換値だけでなく、有彩色の格子点G2,G3の色変換値も補間計算に用いられるため、格子点G2,G3の色変換値のバランスによっては、点P1の色変換値がやや濃い値や薄い値になり、その結果として図7のような縞模様が生じてしまう。
図9において、格子点A〜Hのうち、格子点A,Gが、無彩色軸上の格子点である。
ここで、無彩色軸上の点の色変換値を三角錐補間で求める場合には、無彩色の格子点A,Gの色変換値のみに基づき補間計算が行われる。一方、立方体補間の場合には、格子点A〜Hの8点を用いて補間計算が行われる。このように、無彩色軸上の格子点A,G以外の格子点の色変換値を用いることが、がたつき(縞模様)が生じてしまう要因となっている。
次に、請求項6に記載の色変換テーブル作成プログラムは、RGB色空間をRGB各方向で複数に分割した各立方体領域の頂点に当たる格子点のそれぞれに色変換値が登録された色変換テーブルを作成するためのステップをコンピュータに実行させるためのものである。そして、この色変換テーブル作成プログラムは、立方体領域のうち無彩色軸を含むものにおいてその無彩色軸上の格子点に対してRGB各方向で隣り合う3つの格子点の色変換値の平均値が、それら3つの格子点を通る平面と無彩色軸との交点の色変換値に近づくように、それら3つの格子点の色変換値を調整するステップをコンピュータに実行させる。
次に、請求項7に記載の色変換テーブル作成装置は、RGB色空間をRGB各方向で複数に分割した各立方体領域の頂点に当たる格子点のそれぞれに色変換値が登録された色変換テーブルを作成するためのものである。そして、この色変換テーブル作成装置は、立方体領域のうち無彩色軸を含むものにおいてその無彩色軸上の格子点に対してRGB各方向で隣り合う3つの格子点の色変換値の平均値が、それら3つの格子点を通る平面と無彩色軸との交点の色変換値に近づくように、それら3つの格子点の色変換値を調整する調整手段を備える。
[1.全体構成]
図1は、実施形態の色変換テーブル作成装置としてのパーソナルコンピュータ10の概略構成を表すブロック図である。
制御部11は、CPU12、ROM13、RAM14等を中心に構成されており、パーソナルコンピュータ10を構成する各部を統括制御する。
表示部16は、各種情報をユーザが視認可能な画像として表示するためのものであり、例えば液晶ディスプレイが用いられる。
通信部18は、ネットワークを介したデータの送受信処理を行う。本実施形態において、パーソナルコンピュータ10は、ネットワーク(本実施形態ではLAN:Local Area Network)を介してカラープリンタ40と通信可能な状態となっている。
本実施形態のパーソナルコンピュータ10は、RGB色空間の色値をカラープリンタ40に依存するCMYK色空間の色値に変換するための色変換テーブルとして、RGB色空間をRGB各方向で8つ(8ビット(0〜255)の場合32ごと)に分割した各立方体領域の頂点に当たる格子点のそれぞれに色変換値(CMYK値)が登録された色変換テーブルを作成する。具体的には、従来の方法で作成した色変換テーブル(ベースとなる色変換テーブル)に対し、後述するテーブル調整処理を施すことにより作成する。なお、ベースとなる色変換テーブルの作成方法は特に限定されない。
ここで、図9を用いて詳しく説明する。無彩色軸上の変換対象点の色変換値を立方体補間で求める場合には、無彩色軸上の2つの格子点A,Gを除く残りの6つの格子点のうち、格子点Aに対してRGB各方向で隣り合う3つの格子点B,D,Eの色変換値の重み係数(換言すれば、立方体領域の頂点である8つの格子点のそれぞれと変換対象点とを結ぶ線を対角線とする8つの直方体領域のうち、格子点B,D,Eのそれぞれと立方体領域の対角線上で対向する格子点を頂点とする直方体領域の体積)が等しくなり、同様に、格子点Gに対してRGB各方向で隣り合う3つの格子点C,F,Hの色変換値の重み係数も等しくなる。
図2(b)に示すグラフは、図2(a)の画像(肌を撮影した画像)を構成する各画素の色値を、RGB色空間をRGB各方向で8分割した各立方体領域の頂点を格子点とする色変換テーブルにプロットしたものを、白(255,255,255)側から無彩色軸(グレー軸)方向に見たものである。白丸が無彩色軸、その周囲の黒丸が無彩色軸から1つ分ずれた軸、更にその周囲の丸が無彩色軸から2つ分ずれた軸を表す。
次に、色変換テーブル作成プログラム22に従い制御部11が実行するテーブル調整処理について、図3のフローチャートを用いて説明する。なお、このテーブル調整処理は、ベースとなる色変換テーブルに対する調整を実行するための操作が操作部15を介してユーザにより行われることで開始される。
すなわち、まずS102では、格子点A,Gの値(色変換値)に基づき、無彩色軸上の点αの値(色変換値)を線形補間により求める。ここで、点αの値は、次の式(1)から求められる。
続いて、S103では、点αについての対象格子点B,D,Eの値(色変換値)を取得する。
すなわち、まずS105では、格子点A,Gの値に基づき、無彩色軸上の点βの値を線形補間により求める。ここで、点βの値は、次の式(2)から求められる。
続いて、S106では、点βについての対象格子点C,F,Hの値を取得する。
続いて、S107では、対象格子点C,F,Hの値の和を点βの値の3倍に近づけるように対象格子点C,F,Hの値を調整する格子点値調整処理(図5)を実行する。その後、S101へ戻る。
そして、このようなS102〜S107の処理を8箇所の調整ポイントについて行うことにより、S101で、すべての調整ポイントを処理したと判定した場合には、本テーブル調整処理を終了する。
そして、S201で、3つの対象格子点の値の和が0であると判定した場合には、S202へ移行し、対象格子点に無彩色軸の値を代入する。その後、本格子点値調整処理を終了する。
続いて、S204では、3つの対象格子点のすべてを処理したか否かを判定する。なお、ここでいう処理とは、後述するS205〜S210の処理である。
続いて、S206では、処理対象の対象格子点が肌色調整対象の格子点であるか否かを判定する。具体的には、前述したように、無彩色軸からR方向に+1ずれた格子点が肌色調整対象の格子点となる。
また、S206で、処理対象の対象格子点が肌色調整対象の格子点であると判定した場合には、S209へ移行し、調整量の調整を行った後、S210へ移行する。
=(対象格子点の調整後の値−調整前の値)×(1.0−肌色調整係数) …式(5)
対象格子点値=対象格子点の調整前の値
+(対象格子点の調整後の値−調整前の値)×肌色調整係数 …式(6)
S210では、S208又はS209で求めた超過量に基づき、他の対象格子点への配分量を計算した後、S204へ戻る。本実施形態では、超過量を残り2つの対象格子点に等分配する。なお、この段階では、配分量を算出するだけであり、実際の配分は後述する処理(S211)で行う。
以上説明したように、本実施形態のパーソナルコンピュータ10は、RGB→CMYK色変換テーブルの立方体領域のうち無彩色軸を含むものにおいてその無彩色軸上の格子点に対してRGB各方向で隣り合う3つの格子点の色変換値の平均値が、それら3つの格子点を通る平面と無彩色軸との交点の色変換値に近づくように、それら3つの格子点の色変換値を調整する。このような色変換テーブルの作成方法によれば、立方体補間で補間計算を行った場合にもグレーを良好に再現可能な色変換テーブルを作成することができる。
なお、本実施形態のパーソナルコンピュータ10では、テーブル調整処理を実行する制御部11が調整手段に相当する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
Claims (7)
- RGB色空間をRGB各方向で複数に分割した各立方体領域の頂点に当たる格子点のそれぞれに色変換値が登録された色変換テーブルの作成方法であって、
前記立方体領域のうち無彩色軸を含むものにおいてその無彩色軸上の格子点に対してRGB各方向で隣り合う3つの格子点の色変換値の平均値が、それら3つの格子点を通る平面と無彩色軸との交点の色変換値に近づくように、それら3つの格子点の色変換値を調整すること
を特徴とする色変換テーブルの作成方法。 - 前記3つの格子点のうち、特定の色領域の補間計算に用いられる格子点については、色変換値の調整量を抑えること
を特徴とする請求項1に記載の色変換テーブルの作成方法。 - 前記特定の色領域は、肌色を表す色領域であること
を特徴とする請求項2に記載の色変換テーブルの作成方法。 - 前記立方体領域は、RGB色空間をRGB各方向で8つに分割したものであり、
肌色を表す色領域の補間計算に用いられる格子点とは、無彩色軸に平行な格子点列のうち、無彩色軸からR方向に1つ分ずれた位置に存在する格子点列を構成する格子点であること
を特徴とする請求項3に記載の色変換テーブルの作成方法。 - RGB色空間をRGB各方向で複数に分割した各立方体領域の頂点に当たる格子点のそれぞれに色変換値が登録された色変換テーブルであって、
前記立方体領域のうち無彩色軸を含むものにおいてその無彩色軸上の格子点に対してRGB各方向で隣り合う3つの格子点の色変換値の平均値が、それら3つの格子点を通る平面と無彩色軸との交点の色変換値と等しくなるように調整されていること
を特徴とする色変換テーブル。 - RGB色空間をRGB各方向で複数に分割した各立方体領域の頂点に当たる格子点のそれぞれに色変換値が登録された色変換テーブルを作成するためのステップをコンピュータに実行させるための色変換テーブル作成プログラムであって、
前記立方体領域のうち無彩色軸を含むものにおいてその無彩色軸上の格子点に対してRGB各方向で隣り合う3つの格子点の色変換値の平均値が、それら3つの格子点を通る平面と無彩色軸との交点の色変換値に近づくように、それら3つの格子点の色変換値を調整するステップをコンピュータに実行させること
を特徴とする色変換テーブル作成プログラム。 - RGB色空間をRGB各方向で複数に分割した各立方体領域の頂点に当たる格子点のそれぞれに色変換値が登録された色変換テーブルを作成する色変換テーブル作成装置であって、
前記立方体領域のうち無彩色軸を含むものにおいてその無彩色軸上の格子点に対してRGB各方向で隣り合う3つの格子点の色変換値の平均値が、それら3つの格子点を通る平面と無彩色軸との交点の色変換値に近づくように、それら3つの格子点の色変換値を調整する調整手段を備えること
を特徴とする色変換テーブル作成装置。
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