JP2010114532A - 色処理装置およびその方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ユーザが意図する調整量を達成する色調整を行う。
【解決手段】 色変換テーブルを取得し、色変換テーブルの調整条件として、調整色と、調整色の調整量を示す情報を入力する(S103、S104)。調整色を包含する補間区分に含まれる色変換テーブルの複数の格子点に対して、前記格子点の出力値の調整量が前記入力された調整量とほぼ一致するように、前記格子点の出力値を調整する(S106、S107)。
【選択図】 図6

Description

本発明は、第一のデバイスのデバイス値に対する第二のデバイスのデバイス値を出力する色変換テーブルを調整する色処理に関する。
ディジタルカメラやプリンタなどのカラー画像デバイスが普及し、ディジタルカメラで撮影した画像を、モニタで確認し編集して、プリンタで印刷する利用形態が一般化した。このような利用形態において問題になるのが、デバイス間の色再現範囲の違いである。例えば、モニタとプリンタは、発光原理、発色原理が異なり、モニタが表現する色(RGB値)をそのままプリンタに再現させた場合、モニタの色とは全く異なる色が再現される場合があり、ユーザが意図した編集結果が得られないことがある。
図1はリンクプロファイルを説明する図である。
ソースデバイスのデバイス値(例えばRGB値)と測色値(例えばLab値)の対応関係を記述したソースプロファイル(Srcプロファイル)を用意する。同様に、デスティネーションデバイスのデバイス値(例えばdevRGB値)と測色値(例えばLab値)の対応関係を記述したデスティネーションプロファイル(Dstプロファイル)を用意する。そして、両プロファイルの測色値に基づき色域マッピングを行って、ソース(例えばモニタ)の再現色とデスティネーション(例えばプリンタ)の再現色を知覚的に一致させるリンクプロファイルを作成する。
以降、リンクプロファイルを用いてモニタのデバイス値(入力デバイス値)をプリンタのデバイス値(出力デバイス値)に色変換すれば、モニタに表示された画像とプリンタが印刷する画像の色の知覚的一致が達成され、色再現範囲の違いが吸収される。
しかし、リンクプロファイルを作成する際の色域マッピングは、色域マッピングアルゴリズム(GMA)によって自動または半自動で行われるため、ユーザが意図するようなデバイス値の対応付けにならない場合がある。そのような場合、ユーザは、リンクプロファイルに格納された色変換テーブルを調整する。
色変換テーブルの調整は、調整色とその目標色を指定し、調整色に対応する出力デバイス値が目標色を再現するように出力デバイス値を調整するものである。つまり、調整前の出力デバイス値によって再現される色(例えばLCh値などの知覚値)と目標色の知覚値の差が調整量になる。なお、調整色とその目標色によって決まる調整量を「指定の調整量」と呼ぶ。そして、調整色とその近傍の色の間の階調の連続性を保つため、調整色を含む調整範囲を設定し、調整色から離れるに従い調整量を減らして、調整範囲の境界において調整量を零にする。
図2は特許文献1が開示する技術により設定される重みの軌跡を示す図である。P1からP7はある格子点列を示し、この格子点列上のC点が調整色、r1からr2が調整範囲の場合、格子点P2、P3、P4、P5の出力デバイス値が調整対象である。つまり、特許文献1の技術は、調整範囲の両端において調整量を零、調整色に対応する調整量を指定の調整量V1にするガウス関数を用いて、調整範囲に含まれる格子点の出力デバイス値を調整する。
また、特許文献2が開示する技術は、調整範囲の両端において調整量を零、調整色に対応する調整量を指定の調整量にする余弦関数を用いて、調整範囲に含まれる格子点の出力デバイス値を調整する。
上記の技術によれば、調整色Cと格子点が一致する場合、調整色Cに対して目標色が再現されるように色変換テーブルを調整することができる。
図3は調整色Cと格子点が一致しない場合に設定される重みの軌跡を示す図である。つまり、調整色Cが格子点P3とP4の間に存在するため、指定の調整量を満たす格子点が存在しない。
勿論、調整色Cと格子点が一致しないまでも、調整範囲に格子点が密に存在すれば、指定の調整量には達しないまでも、指定の調整量に近い調整量が配分される格子点が存在し、調整色Cに対してほぼ目標色が再現される色変換テーブルが得られる。
しかし、色空間全体に亘って格子点が密に存在するとは限らず、格子点が疎らな領域も存在する。このような疎領域に対応する調整色が指定され、調整色とその近傍の格子点が離れている場合、それら格子点に対応する調整量は、指定の調整量に比べて、かなり小さな量になる。従って、ユーザが期待する調整量に達しない色調整が行われ、ユーザが意図する調整結果が得られない。
特許4109946号公報 特開2006-304149公報
本発明は、ユーザが意図する調整量を達成する色調整を行うことを目的とする。
本発明は、前記の目的を達成する一手段として、以下の構成を備える。
本発明にかかる色処理は、色変換テーブルを取得し、前記色変換テーブルの調整条件として、調整色と前記調整色の調整量を示す情報を入力し、前記調整色を包含する補間区分に含まれる前記色変換テーブルの複数の格子点に対して、前記格子点の出力値の調整量が前記入力された調整量とほぼ一致するように、前記格子点の出力値を調整することを特徴とする。
本発明によれば、ユーザが意図する調整量を達成する色調整を行うことができる。
以下、本発明にかかる実施例の色処理を図面を参照して詳細に説明する。
[概要]
実施例1の色処理は、色変換テーブルと色調整条件を取得し、色調整条件と色変換テーブルの格子点の関係から、格子点に対する調整量の重み関数を決定し、その重み関数を用いて色変換テーブルの格子点の出力デバイス値を調整する。
[装置の構成]
図4は実施例の色処理装置の構成例を示すブロック図である。
CPU401は、ランダムアクセスメモリ(RAM)403をワークメモリとして、リードオンリメモリ(ROM)402およびハードディスクドライブ(HDD)408に格納されたプログラムを実行する。そして、システムバス404を介して、後述する各構成を制御することで、後述する色調整処理を含む様々な処理を実行する。
入力インタフェイス(I/F)405は、キーボードやマウス、ディジタルカメラ、スキャナ、測色器などの入力デバイス406を接続する例えばUSB(Universal Serial Bus)やIEEE1394などのシリアルバスインタフェイスである。CPU401は、入力I/F405を介して、入力デバイス406からデータを読み込むことが可能である。
HDD I/F407は、HDD408や光ディスクドライブなどの二次記憶装置を接続する例えばシリアルATA(SATA)などのインタフェイスである。CPU401は、HDD I/F407を介して、HDD408からデータを読み出し、HDD408にデータを書き込むことが可能である。さらに、CPU401は、HDD408に格納されたデータをRAM403にロードし、同様に、RAM403が記憶するデータをHDD408に保存することができる。そして、CPU401は、RAM403にロードしたデータをプログラムと見做して実行することが可能である。
ビデオI/F409は、モニタ410を接続するインタフェイスである。CPU401は、ビデオI/F409を制御して、任意の文字、画像、ユーザインタフェイス(UI)をモニタ410に表示することができる。
出力I/F411は、プリンタ、プロッタ、フィルムレコーダなどの出力デバイス412を接続する例えばUSBなどのシリアルバスインタフェイスである。CPU401は、出力I/F411を介して、出力デバイス412にデータを送り、印刷や記録を実行させることができる。なお、USBなどの双方向通信インタフェイスを利用する場合、入力I/F405と出力I/F411は一つにまとめることができる。
ネットワークインタフェイスカード(NIC)413は、ネットワーク414に接続するためにインタフェイスである。
[機能構成]
図5は色処理装置の機能構成例を示すブロック図である。
色変換テーブル取得部101は、色変換テーブル保持部106から色調整する色変換テーブルを取得する。色変換テーブル保持部106は、HDD408に割り当てられたメモリ領域、あるいは、入力デバイス406やネットワーク414上のサーバに相当する。
調整条件取得部102は、調整色、目標色および調整範囲を含む色調整条件を取得する。関数決定部103は、調整範囲に含まれる、色変換テーブルの格子点の分布に応じて、調整範囲に含まれる格子点の出力デバイス値を調整する重み関数を決定する。
色変換テーブル調整部104は、関数決定部103が決定した重み関数を用いて、色変換テーブルの格子点の出力デバイス値を調整する。出力部105は、色調整後の色変換テーブルを出力する。色変換テーブルの出力先は、HDD408に割り当てられたメモリ領域、あるいは、入力デバイス406やネットワーク414上のサーバである。
データ保持部107は、演算に用いる各種データを保持するメモリで、例えばHDD408に割り当てられたメモリ領域である。バッファメモリ108は、演算途中の各種データを一時的に保持するメモリで、例えばRAM403に割り当てられたメモリ領域である。
[色調整処理]
図6は色処理装置による色調整処理を説明するフローチャートである。なお、図6に示す処理手順を記述したコンピュータが実行可能なプログラムをROM402またはHDD408に予め格納されている。CPU401は、ユーザの指示に従い当該プログラムをRAM403にロードし、当該プログラムを実行することにより、色調整処理が開始される。
CPU401は、色変換テーブル取得部101により、調整対象の色変換テーブルを表すユーザ指示を入力するためのUIを表示し(S101)、ユーザ指示に従い、色変換テーブル保持部106から色変換テーブルを読み込む(S102)。
次に、CPU401は、調整条件取得部102により、ユーザが色調整条件を入力するためのUIを表示し(S103)、入力された色調整条件をデータ保持部107に格納する(S104)。
調整色は例えばRGB値で入力され、目標色は例えばLCh値で入力される。CPU401は、例えば、調整色のRGB値に対するLCh値をUIに表示して、調整色を中心とするLChそれぞれの調整範囲を±RL%、±RC、±Rh%と指定するようなUIを提供する。図7は調整範囲の一例をLab空間で示す図で、調整色Cを囲む明度L1〜L2、彩度C1〜C2、色相h1〜h2の範囲が調整範囲である。図8は色調整条件を入力するUIの一例を示す図である。なお、調整範囲の指定方法は、パーセンテージ表記に限るものではなく、調整色Cからの距離を示すものであれば他の指定方法でも良い。
次に、CPU401は、関数決定部103により、調整範囲と、調整範囲に含まれる格子点の関係から、調整量vの重み関数fを決定する(S105)。
重み関数fは、調整色Cを包含する補間区分(例えば、四つの格子点を頂点とする四面体)の各頂点における調整量vが、指定の調整量V1にほぼ一致するような関数が望ましい。これは、調整色Cが格子点に一致しない場合、調整色Cを包含する補間区分の頂点のデバイス値から、調整色Cに対応するデバイス値が補間演算されることに基づく。つまり、調整色Cを包含する補間区分の各頂点のデバイス値を、ほぼ指定の調整量V1で調整しておけば、ほぼ指定の調整量V1に相当する調整が施されたデバイス値が、調整色Cに対応するデバイス値として補間演算される。
本実施例では、次式に示す関数を調整量vの重み関数fにする。
w = f(dx) = {1 + (1/m - 1)(dx/dλ)k}-1 …(1)
ここで、dλは調整範囲において、調整色と調整色から最遠の格子点の間の距離、
mは最遠の格子点に対する調整量係数(所定値、0<m≦1)、
kは関数の勾配係数(所定値、k>1)、
dxは調整範囲において、調整色と任意の格子点の間の距離。
図9は色変換テーブルの、ある格子点列を示す図で、P1からP6はそれぞれ格子点を示す。この格子点列上の格子点ではないC点が調整色、r1からr2が調整範囲の場合、格子点P2、P3、P4、P5の出力デバイス値が調整対象である。なお、調整範囲内の格子点列は、例えば色変換テーブルがICCプロファイルであればBtoAタグを参照し、該当する格子点を求める。
Δ2は格子点P2と調整色Cの距離を表す。同様に、Δ3〜Δ5は格子点P3〜P5と調整色Cの距離を表す。調整色Cから最遠の格子点をP2とすると、最遠の格子点までの距離dλ=Δ2になる。また、調整量係数mと勾配係数kは所定値であり、データ保持部107に格納されている。従って、格子点Piの距離Δiを距離dxに代入することで、当該格子点に対応する重みwiが算出される。
次に、CPU401は、色変換テーブル調整部104により、色変換テーブルを参照して、調整色Cと目標色の関係から指定の調整量V1を計算する(S106)。つまり、例えば色変換テーブルがICCプロファイルであればBtoAタグを参照して、調整色Cに対応する出力デバイス値を計算し、色変換テーブルを使用して、計算した出力デバイス値の知覚値を予測する。そして、予測した知覚値(調整色Cに対応する知覚値)と目標色(知覚値)の差を、指定の調整量V1として計算する。
次に、CPU401は、色変換テーブル調整部104により、関数決定部103が決定した重み関数fを用いて、調整範囲の各格子点Piの調整後の出力デバイス値を算出する(S107)。つまり、指定の調整量V1に対して、重み関数fを用いて各格子点について求めた重みwを乗じることで、調整範囲に含まれる各格子点Piにおける調整量viを算出する。そして、AtoBタグを参照して、各格子点Piに対応する出力デバイス値の知覚値を予測し、各格子点Piの知覚値に調整量viを加算する。さらに、各格子点Piについて、BtoAタグを使用して、調整量を加算した知覚値から調整後の出力デバイス値を計算する。
図10は図9に示す格子列に対して計算される重みwiの軌跡を示す図である。格子点P3、P4における調整量vは、調整色Cの調整量V1とほぼ同じになり、格子点P2、P5における調整量vは格子点P3、P4のそれに比べて小さくなる。
色変換テーブルは、例えば、RGB入力の場合は三次元ルックアップテーブル(LUT)、CMYKの入力の場合は四次元LUTのように、多次元LUTとして構成される。従って、上記のように、一次元の格子点列について重みwと調整量vを計算するだけではなく、調整色Cを中心とする多次元の格子点の配列に対して重みwと調整量vを計算する必要がある。ただし、上記では、説明を簡単にするために、一次元の格子点列について説明した。
次に、CPU401は、色変換テーブル調整部104により、調整範囲の格子点の出力値を、ステップS107で計算した出力デバイス値に更新した色調整後の色変換テーブルを生成する(S108)。そして、出力部105により、ユーザが指定する出力先に色調整後の色変換テーブルを出力する(S109)。
このように、調整色Cを包含する補間区分の各頂点(格子点)の調整量vが、指定の調整量V1にほぼ一致するように、調整量vの重み関数fを決定して調整範囲に含まれる格子点の調整量vを規定することができる。従って、調整範囲の格子点の密度に影響されずに、ユーザは、色調整条件を一度指定することで調整色Cを目標色で再現することができる。言い換えれば、色調整指示、印刷、色再現結果の確認を行って、所望する調整色Cに対する目標色の再現が得られない場合は、再び、色調整指示から繰り返す手間を削減することができる。
以下、本発明にかかる実施例2の色処理を説明する。なお、実施例2において、実施例1と略同様の構成については、同一符号を付して、その詳細説明を省略する。
実施例1では、調整範囲において、調整色Cと調整色Cから最遠の格子点(以下、最遠格子点)までの距離dλに応じて、調整量vの重み関数fを制御する例を説明した。実施例2では、調整色Cと調整色Cに最も近い格子点(以下、最近格子点)の距離dnと、最遠格子点の距離dλの差Δdに応じて、重み関数fの勾配係数kを制御する例を説明する。
関数決定部103は、調整範囲が広くΔdが大きい場合は勾配が緩くなるように勾配係数kを設定し、調整範囲が狭くΔdが小さい場合は勾配が急になるように勾配係数kを設定する。
CPU401は、ステップS205において、関数決定部103により、調整範囲と、調整範囲に含まれる格子点の関係から、調整量vの重み関数fを決定する。その際、最近格子点の距離dnと、最遠格子点の距離dλの差Δdに応じた重み関数fの勾配係数kを用いる。勾配係数kは、Δdが零に近い場合に大きく、Δdが大きい場合は零に近付くような減少関数が望ましい。例えば、次式に示すような単調減少関数を用いる。
k = t×dλ/Δd = t×dλ/(dλ - dn) …(2)
ここで、tは所定値(t>1)。
このような勾配係数kを用いれば、調整範囲に応じた勾配係数kを用いて、調整範囲に応じた調整量の重み関数fを決定することができる。
以下、本発明にかかる実施例3の色処理を説明する。なお、実施例3において、実施例1、2と略同様の構成については、同一符号を付して、その詳細説明を省略する。
実施例1、2では、調整色Cを中心とする任意方向の格子点列に対して対称に調整量vを設定する例を説明した。実施例3では、格子点列に対して左右非対称の調整量vを設定する例を説明する。
CPU401は、ステップS205において、関数決定部103により、調整範囲と、調整範囲に含まれる格子点の関係から、調整量vの重み関数fを決定する。その際、調整色Cと調整範囲の境界r1の間の最遠格子点Pxの距離dxに基づき、調整色Cと調整範囲の境界r1の間の格子点列の重み関数fxを決定する。同様に、調整色Cと調整範囲の境界r2の間の最遠格子点Pyの距離dyに基づき、調整色Cと調整範囲の境界r2の間の格子点列の重み関数fyを決定する。
図11は実施例3における重みwiの軌跡を示す図である。なお、当然であるが、距離dxとdyが一致する場合、重み関数fは調整色Cに対して対称になる。
このように、調整色Cを中心に非対称の重み関数fを設定すれば、調整色Cを中心とする格子点の分布に応じて、より適切に調整量を各格子点に配分することができる。
なお、実施例2と3を組み合わせて、調整色Cを中心に非対称な勾配係数kを用いてもよい。勿論、任意の格子点列の一方は固定の勾配係数kを用いて、他方の勾配係数kを動的に算出してもよい。
[変形例]
図12は調整範囲の一例を示す図である。上記では、調整範囲として、明度L、彩度C、色相hの各上限と下限を定義する例を示したが、調整範囲は、例えば、図9に示すような球R1、楕円体R2、円筒R3のような閉空間であればよい。
上記では、調整色Cが一つの場合を説明したが、複数の調整色Cを設定して、色調整を行ってもよい。その場合、各調整色Cに対応する調整範囲は、他の調整色の調整範囲に重畳しないように設定することが望ましい。
また、上記では、調整色Cの調整先として目標色を設定する例を説明したが、調整色Cと調整量の組み合わせを設定するなど、ユーザが直感的に設定し易い情報や指標を設定すればよい。
また、上記では、補間区分として四面体を例に挙げたが、補間区分として直方体を利用する直方体補間を用いてもよい。その場合、目標色Cを包含する直方体の頂点に対応する八つの格子点の調整量を指定の調整量にほぼ一致させることになる。ただし、直方体補間を行う場合、指定の調整量が及ぶ格子点の数が多くなり、格子点の密度が低い場合は広範囲の色に影響を及ぼす可能性がある。従って、ユーザによる補間方法の選択を可能にすることが望ましい。
また、上記では、デバイスプロファイルのデバイス非依存色値にCIELAB空間の値を用いる例を説明した。しかし、デバイス非依存色値として、例えばCIELUV空間やXYZ空間の値でもよいし、CIECAM97、CIECAM97s、CIECAM02などのカラーアピアランス空間の値を用いてもよい。
[他の実施例]
なお、本発明は、複数の機器(例えばコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置、制御装置など)に適用してもよい。
また、本発明の目的は、上記実施例の機能を実現するコンピュータプログラムを記録した記録媒体または記憶媒体をシステムまたは装置に供給する。そして、そのシステムまたは装置のコンピュータ(CPUやMPU)が前記コンピュータプログラムを実行することでも達成される。この場合、記録媒体から読み出されたソフトウェア自体が上記実施例の機能を実現することになり、そのコンピュータプログラムと、そのコンピュータプログラムを記憶する、コンピュータが読み取り可能な記録媒体は本発明を構成する。
また、前記コンピュータプログラムの実行により上記機能が実現されるだけではない。つまり、そのコンピュータプログラムの指示により、コンピュータ上で稼働するオペレーティングシステム(OS)および/または第一の、第二の、第三の、…プログラムなどが実際の処理の一部または全部を行い、それによって上記機能が実現される場合も含む。
また、前記コンピュータプログラムがコンピュータに接続された機能拡張カードやユニットなどのデバイスのメモリに書き込まれていてもよい。つまり、そのコンピュータプログラムの指示により、第一の、第二の、第三の、…デバイスのCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、それによって上記機能が実現される場合も含む。
本発明を前記記録媒体に適用する場合、その記録媒体には、先に説明したフローチャートに対応または関連するコンピュータプログラムが格納される。
リンクプロファイルを説明する図、 特許文献1が開示する技術により設定される重みの軌跡を示す図、 調整色Cと格子点が一致しない場合に設定される重みの軌跡を示す図、 実施例の色処理装置の構成例を示すブロック図、 色処理装置の機能構成例を示すブロック図、 色処理装置による色調整処理を説明するフローチャート、 調整範囲の一例をLab空間で示す図、 色調整条件を入力するUIの一例を示す図、 色変換テーブルの、ある格子点列を示す図、 図9に示す格子列に対して計算される重みの軌跡を示す図、 実施例3における重みwiの軌跡を示す図、 調整範囲の一例を示す図である。

Claims (9)

  1. 色変換テーブルを取得する取得手段と、
    前記色変換テーブルの調整条件として、調整色と前記調整色の調整量を示す情報を入力する入力手段と、
    前記調整色を包含する補間区分に含まれる前記色変換テーブルの複数の格子点に対して、前記格子点の出力値の調整量が前記入力された調整量とほぼ一致するように、前記格子点の出力値を調整する調整手段とを有することを特徴とする色処理装置。
  2. 前記入力手段は、前記調整条件として、さらに調整範囲を入力することを特徴とする請求項1に記載された色処理装置。
  3. 前記調整手段は、前記調整範囲に含まれる、前記補間区分の頂点に対応する格子点を除く格子点の出力値の調整量を前記調整範囲の境界に近付くに連れて減少させる調整を行うことを特徴とする請求項2に記載された色処理装置。
  4. 前記調整手段は、前記調整色と、前記調整範囲において前記調整色から最遠の格子点の間の距離に応じて前記格子点の出力値の調整量を決定することを特徴とする請求項3に記載された色処理装置。
  5. 前記調整手段は、前記調整範囲において、前記調整色と前記調整色から最遠の格子点の間の距離をdλ、前記最遠の格子点の調整量係数をm(0<m≦1)、前記関数の勾配係数をk(>1)、および、前記調整範囲において、前記調整色と任意の格子点の間の距離をdxとすると、下に示す式で表される関数fを決定することを特徴とする請求項3に記載された色処理装置。
    f(dx) = {1 + (1/m - 1)(dx/dλ)k}-1
  6. 前記調整手段は、前記調整範囲において、前記調整色と前記調整色に最近の格子点の間の距離dn、および、前記最遠の格子点に関する距離dλに応じて、前記勾配係数kを決定することを特徴とする請求項5に記載された色処理装置。
  7. 色変換テーブルを取得し、
    前記色変換テーブルの調整条件として、調整色と前記調整色の調整量を示す情報を入力し、
    前記調整色を包含する補間区分に含まれる前記色変換テーブルの複数の格子点に対して、前記格子点の出力値の調整量が前記入力された調整量とほぼ一致するように、前記格子点の出力値を調整することを特徴とする色処理方法。
  8. コンピュータ装置を制御して、請求項1から請求項6の何れか一項に記載された色処理装置の各手段として機能させることを特徴とするプログラム。
  9. 請求項8に記載されたプログラムが記録されたことを特徴とするコンピュータが読み取り可能な記録媒体。
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