JP2010050830A - 画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】一般色覚者、色弱者が、色分けされたグラフなどを含むオフィス文書などの画像の色を識別しやすいように色変換する。
【解決手段】頻度分布算出部2は領域毎の画素の頻度分布を算出する。色差算出部3は頻度を持つ領域間の色差を、各色覚特性について算出する。色補正部4では、C型色覚の色差が所定値以上で、P型、D型色覚の色差が所定値以下の場合、C型色覚の色差を変化させずに、P型、D型色覚の色差が増大するように色補正を行う。
【選択図】図1
【解決手段】頻度分布算出部2は領域毎の画素の頻度分布を算出する。色差算出部3は頻度を持つ領域間の色差を、各色覚特性について算出する。色補正部4では、C型色覚の色差が所定値以上で、P型、D型色覚の色差が所定値以下の場合、C型色覚の色差を変化させずに、P型、D型色覚の色差が増大するように色補正を行う。
【選択図】図1
Description
本発明は、入力されるカラー画像データに対し、色弱者が色の判別がしやすくなるような色補正処理を行って出力する画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体に関し、ディスプレイ、スキャナ、デジタルカメラ、カラープリンタ、カラーファクス、カラーハードコピーなどの色変換装置や、パソコン、ワークステーション上で稼動するカラープリンタ用ソフトウェア等に好適な技術に関する。
人間の色覚に関する生理的、医学的研究によると、色覚障害には、赤と緑の識別が困難な赤緑色盲、また、黄青色盲、全色盲といった型があることが知られている。最近では、CUDO(NPO法人 カラーユニバーサルデザイン機構)が、色覚が正常もしくは異常という線引きではなく、C型/P型(強・弱)(従来の赤緑色盲または色弱に相当)/D型(強・弱)(従来の赤緑色盲または色弱に相当)/T型(従来の黄青色盲に相当)/A型(従来の全色盲に相当)といった、色覚の型名で呼び、C型色覚の人を一般色覚者、それ以外の色の認識に関して弱い人を色弱者と呼ぶことを提唱している。
従来、このような色覚の型を持ったユーザーが各種文書等に用いられている色が判別しやすいように配慮して、例えば、画像の配色の構造属性を分析し、識別できない配色を、縮退面での色差が閾値以上になり、かつ、一般色覚者が色認知を変えないように、色認知特性データベースを参照して色修正を行う色修正プログラム(特許文献1)が提案され、また、地図情報(経路、ランドマーク、色情報)データベースの特定情報の色彩が色覚障害を招く可能性がある場合に、色情報補正定義データベースを参照し、特定情報に予め定められた変更を加える地図情報の印刷方法(特許文献2)が提案されている。
さらに、表示データのうち、色/形状変換するものとしないものとを分類し、予め定められた色と形状との対応を記憶する変換テーブルに基づいて、色/形状変換する対象として分類された表示データに対して、色/形状変換を行う画像処理装置(特許文献3)、電子文書を文字情報と非文字情報とに分割し、構造的意味を解析して構造化情報を生成し、利用者は、変更要求信号を入力して、文字サイズ、文字の色、背景色といった設計情報を変更する情報処理システム(特許文献4)、入力されたカラー画像色信号の色空間における分布を複数のグループに分け、色再現領域を越える色信号を含む入力カラー画像信号に対して色変換を行う画像処理方法(特許文献5)が提案されている。
しかしながら、上記した特許文献1では、色弱者の色差を拡大させる際、一般色覚者の色認知を変えないようにするため、色弱者の識別性は向上するが、一般色覚者の識別性が悪化する可能性がある。つまり、元々一般色覚者が識別しづらい場合には、識別性が改善されないままになってしまう。また、特許文献2では、一般色覚者の識別性が考慮されておらず、色みの変更により、一般色覚者の識別性が低下する可能性がある。また、画像を加工する場合には、元の画像と形状が変わるため画像に違和感が生じる。
上記した特許文献3では、色の違いの情報を形状の違いの情報に置き換えるため、グラフ等の色の線が破線になるような形状の違いが発生するため、違和感のある画像となる可能性がある。また、特許文献4では、利用者が見やすくなるよう変更を要求するため、文書内の各オブジェクトの識別性が向上するが、他の色覚特性の利用者には、識別性の悪い配色に変更される可能性があり、また、全ての色覚特性の利用者が識別しやすいように変更するには、高度な技術が必要である。さらに、特許文献5では、複数の色覚特性における色差が考慮されていないため、複数の色覚特性の利用者が識別しやすい色補正を行うことができない。
本発明は上記した課題に鑑みてなされたものであり、
本発明の目的は、一般色覚者、色弱者が、色分けされたグラフなどを含むオフィス文書などの画像の色を識別しやすいように色変換する画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体を提供することにある。
本発明の目的は、一般色覚者、色弱者が、色分けされたグラフなどを含むオフィス文書などの画像の色を識別しやすいように色変換する画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体を提供することにある。
すなわち、請求項1、5〜7の目的は、入力されたカラー画像データに用いられる色の組み合わせが、色弱者、一般色覚者に識別しやすくなるような色補正を行う画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体を提供することにある。
請求項2の目的は、入力カラー画像中に、一般色覚者の識別性に問題がなく、色弱者が識別しづらい色の組み合わせが用いられていた場合に、一般色覚者の識別性を低下させることなく、色弱者が識別しやすくなるように色補正する画像処理装置を提供することにある。
請求項3の目的は、入力カラー画像中に、色弱者が識別可能で、一般色覚者が識別しづらい色の組み合わせが用いられていた場合に、色弱者の識別性を低下させることなく、一般色覚者が識別しやすくなるように色補正する画像処理装置を提供することにある。
請求項4の目的は、入力カラー画像中に、色弱者、一般色覚者が識別しづらい色の組み合わせが用いられていた場合に、色補正によって色覚特性の違いによる識別性の相違が生じないよう、色補正を行わない画像処理装置を提供することにある。
本発明は、入力画像データをデバイスに依存しない表色系の画像データに変換する色変換手段と、前記画像データを所定の間隔で複数の領域に分け、前記各領域に含まれる前記画像データの画素の頻度を算出することにより、前記領域毎の頻度の分布を算出する頻度分布算出手段と、前記頻度分布において、頻度を有する各領域間の色差を、複数の色覚特性について算出する色差算出手段と、前記頻度分布と前記複数の色覚特性における色差に基づいて、前記画像データに対して色補正を行う色補正手段と、前記色補正された画像データを画像出力装置の色再現範囲内にマッピングする色域マッピング手段とを備えることを最も主要な特徴とする。
請求項1、5〜7:入力されたカラー画像データの頻度分布と、複数の色覚特性における色差情報に基づいて色補正しているため、一般色覚者、色弱者に対して、色の識別性が良くなるような色変換を行うことが可能である。
請求項2:入力されたカラー画像データ中に、一般色覚者の識別性に問題がなく、色弱者が識別しづらい色の組み合わせが用いられていた場合に、一般色覚者の色差をできるだけ変えずに、色弱者の色差が増大するように色修正しているので、一般色覚者の識別性を低下させることなく、色弱者の識別性を良好にするような色変換を行うことが可能である。
請求項3:入力されたカラー画像データ中に、色弱者の識別性に問題がなく、一般色覚者が識別しづらい色の組み合わせが用いられていた場合に、色弱者の色差をできるだけ変えずに、一般色覚者の色差が増大するように色修正しているので、色弱者の識別性を低下させることなく、一般色覚者の識別性を良好にするような色変換を行うことが可能である。
請求項4:入力されたカラー画像データ中に、一般色覚者、色弱者が識別しづらい色の組み合わせが用いられていた場合に、色補正を実施しないので、色覚特性の異なる使用者の間での、色情報による認識の相違が生じないようにすることが可能である。
以下、発明の実施の形態について図面により詳細に説明する。
実施例1
本実施例では、入力画像に用いられている色同士の各色覚特性に応じた色差を算出し、一般色覚または色弱のどちらかで色差が大きく、他方で色差が小さい場合には、色差が大きい方の色差をできるだけ変えないように、色差が小さい方の色差を大きくする。
本実施例では、入力画像に用いられている色同士の各色覚特性に応じた色差を算出し、一般色覚または色弱のどちらかで色差が大きく、他方で色差が小さい場合には、色差が大きい方の色差をできるだけ変えないように、色差が小さい方の色差を大きくする。
図1は、本発明の実施例1の構成を示す。図1において、1は色変換部、2は頻度分布算出部、3は色差算出部、4は色補正部、5はマッピング部、6は色変換部である。
図1に示す画像処理システムは、入力されたRGB画像データを、デバイスに依存しない表色系のデータ(例えばCIELAB色空間のL*a*b*(以下、Lab)データ)に変換する色変換部1、入力画像データの前記デバイスに依存しない表色系における頻度分布を算出する頻度分布算出部2、頻度分布に基づき、複数の色覚特性における色差を算出する色差算出部3、頻度分布と複数の色覚特性における色差に基づき入力Labデータに対して色補正を行う色補正部4、色補正が行われた入力Labデータを、画像出力装置の色再現範囲内にマッピングするマッピング部5、画像出力装置の色再現範囲内にマッピングされた出力Labデータを、画像出力装置の画像形成用のCMY色信号に変換する色変換部6を有している。
図2は、色補正部4の構成を示す。図2に示すように、色補正部4は、頻度分布及び色差情報に基づき入力Labデータに対する色修正量を算出する修正量算出部41、入力Labデータに対し色修正を行う色修正部42、色修正量の情報に基づき、入力Labデータの頻度分布情報を更新する頻度分布更新部43を有している。
図3は、本発明の処理フローチャートである。以下、図1〜3を用いて本発明の処理の概要を説明する。
まず、色変換部1は、入力RGB画像データ(各色8ビット)を受け取る(S11)と、各画素のRGBデータをCIELAB色空間のLabデータ(各成分8ビット)に変換し(S12)、頻度分布算出部2へと送る。頻度分布算出部2では、入力されたLabデータがCIELAB色空間を所定の間隔で区分した、どの領域に含まれるかを判定し、入力Labデータに対する頻度分布を算出し(S13)、入力Labデータを色修正部42へ、頻度分布を修正量算出部41と色差算出部3へと送る。
色差算出部3では、頻度分布情報を受け取ると、頻度を持つ領域間、及び、各組み合わせのうち頻度の高い領域と頻度の低い領域の近傍領域間の色差を、複数の色覚特性について算出し(S14)、修正量算出部41へと送る。修正量算出部41では、頻度分布と複数の色覚特性における色差の情報を受け取ると、それらの情報に基づき、色修正が必要か否かを判断し(S15)、必要な場合、頻度分布において区分されているCIELAB色空間の各領域毎の色修正量を算出し(S16)、頻度分布と共に頻度分布更新部43へと送る。また、頻度分布算出部2より受け取ったオリジナルの頻度分布は保持しておく。頻度分布更新部43は、色修正量及び頻度分布の情報を受け取ると、色修正量が0でないLab領域に対応した頻度を色修正量に応じてシフトさせ、頻度分布を更新し(S17)、更新後の頻度分布を色差算出部3及び修正量算出部41へと送る。
色差算出部3では、頻度分布算出部2から頻度分布を受け取った際と同様に、領域間の色差を、各色覚特性について算出し、修正量算出部41へと送る。修正量算出部41では、更新後の頻度分布と色差情報に基づき、再度、色修正が必要かを判断し、必要であれば、色修正量を算出し、頻度分布と共に頻度分布更新部43へと送る。このようなS14〜S17の処理を繰り返し、さらなる色修正が必要なくなると、修正量算出部41は、元々の頻度分布と更新後の頻度分布との頻度の対応関係に基づき、最終的な色修正量を算出し、色修正部42へと送る。但し、頻度分布算出部2から受け取った頻度分布及び、それに対応した色差情報に基づき、元々色修正が必要ない場合には、全ての領域の色修正量を0として、色修正部42へと送る。
色修正部42では、入力データと色修正量の情報を受け取ると、入力データがCIELAB色空間を区分したどの領域に属するかを判断し、該当する領域の色修正量を適用して色修正を行い(S18)、修正後のL’a’b’データをマッピング部5へと送る。マッピング部5では、あらかじめ保持しておいた画像形成装置の色域情報に基づき、色域外の入力L’a’b’データを、画像形成装置の色域内へとマッピングし(S19)、色変換部6へと送る。色変換部6では、画像形成装置の色域内にマッピングされた出力Labデータを受け取ると、画像形成用のCMY(K)データへと変換する(S20)。
次に、本実施例における画像処理装置の動作を詳細に説明する。まず、色変換部1は、ネットワークインタフェース等を介し、入力RGB画像データを受け取る(S11)。そして、入力された画像のRGB値をsRGBとみなして、sRGB色空間の仕様に従ってCIEのXYZ三刺激値へと変換する。さらに、XYZ三刺激値を均等色空間のCIELAB色空間の定義に従ってL*a*b*値(以下Lab値)へと変換し(S12)、頻度分布算出部2へと送る。
次に、頻度分布算出部2は、Lab値に変換された入力Labデータを受け取ると、図4に示すような、Lab色空間を所定の間隔で区分した頻度分布を生成する。図4は、L*、a*、b*軸の各方向に、20ずつで区分した頻度分布の例である(0(黒)≦L*≦100(白)、−100≦a*≦100、−100≦b*≦100)。
例えば、入力Labデータの最初の画素のLab値が(L*/a*/b*)=(29.8/58.9/−36.5)であったとすると、20≦L*<40、40≦a*<60、−40≦b*<−20に該当する領域の頻度に1加算する。これを入力Labデータの全ての画素に対して行い、入力Labデータに対する頻度分布を算出し(S13)、頻度分布を修正量算出部41及び色差算出部3へ、入力Labデータを色修正部42へと送る。
色差算出部3は、頻度分布算出部2から頻度分布の情報を受け取ると、頻度が0でないLab色空間の各領域間及びその近傍領域間の色差を、各色覚特性について算出する。以下に、例として、図4のL*が20〜40、a*が−40〜−20、b*が0〜20の領域(頻度5890、領域Aとする)と、L*が20〜40、a*が20〜40、b*が0〜20の領域(頻度8900、領域Bとする)との色差の算出例を示す。
まず、色差を算出する領域同士の頻度を比較し、頻度のより高い方(ここでは領域B)の領域を基準とし、その領域の中央のLab値(図5のL1、a1、b1値)を算出する。また、他方の領域Aを色差算出の対象領域とし、同様に領域の中央のLab値(図5のL2、a2、b2の一番はじめの値)を算出する。まず、C型色覚者(一般色覚者)の色差(図5のdE_typeC)は、前述のLab値を用いて式1で求められる。
次に、色弱者(P型及びD型色覚)の色差については、まず、前述の色差を求めようとしているLab値をCIELAB色空間の定義に従い一旦XYZ三刺激値に変換する。そして、式2−1により、LMSに変換する。さらに、P型色覚者にとっての色差を算出する場合は、式2−2によりLP、MP、SPを算出し、D型色覚者の色差を算出する場合は、式2−3によりLD、MD、SDを算出する(式2−2、2−3については、細胞工学Vol.21 No.8 2002を参照)。そして、LP、MP、SPとLD、MD、SDをそれぞれ式2−4により、XYZ三刺激値に再度変換する。以上のような変換を経たXYZ三刺激値を、CIELAB色空間の定義に従いLab値に変換し、式1を用いて色差を算出し、それを色弱者の色差(図5のdE_typeP(P型色覚)及びdE_typeD(D型色覚))とする。
以上のように、領域Aと領域B間の色差を、各色覚特性について算出し、さらに、領域AのLab値を変化させたもの(すなわち領域Aの近傍領域)と、領域Bとの色差を同様に算出する。本実施例では、CIELAB色空間を、各方向20ずつ区分しているため、図5では、領域AのLab値をそれぞれ±20変化させた例を示している。但し、図5中のL2=−10の場合のように、明度が負値をとる場合や、100を超えるような場合には、色差として異常値(図5の例では−1000)を設定する(S14)。また、Labを変化させた後の領域の頻度が0でなかった場合にも、同様に異常値を設定する。以上のようにして算出された色差情報(図5)が修正量算出部41へと送られる。
修正量算出部41では、色差情報を受け取ると、各Lab領域間の色差を参照し、色修正が必要か否かを判断する(S15)(但し、元々のLab値のみを対象とし、S14においてL2、a2、b2の値を変化させて色差を求めた際のLab値の時の色差は判定の対象とはしない)。
色修正が必要か否かは、各色覚特性における色差の所定の閾値(dEth)に対する大小で判断する。dEthの値は2色間の識別が可能であるか否かの基準であり、例えば10程度の値をあらかじめ設定しておく(但し、この値に限定されるものではない。また、一般色覚者と色弱者とで異なる値を用いても構わない)。
色修正が必要な場合、以下の(2)(3)のように色修正量を算出する(S16)。
色修正が必要な場合、以下の(2)(3)のように色修正量を算出する(S16)。
(1)dE_typeC≧dEth、dE_typeP、D≧dEthの場合
このような条件の場合には、一般色覚者と色弱者共に、十分に対象とする2色を識別できるため、色補正は不要と判断し、色修正量は0のままで保持する。
このような条件の場合には、一般色覚者と色弱者共に、十分に対象とする2色を識別できるため、色補正は不要と判断し、色修正量は0のままで保持する。
(2)dE_typeC≧dEth、dE_typeP、D<dEthの場合
このような条件の場合、一般色覚者は2色を識別できるが、色弱者は2色の識別が出来ないもしくは非常に困難である。この場合は、図5の色差情報を参照し、L2、a2、b2を変化させた組み合わせの中から、dE_typeP及びdE_typeDの色差がdEthよりも大きくなるL2、a2、b2の組み合わせを抽出し、さらに、その組み合わせが複数ある場合には、最もdE_typeC、すなわち一般色覚者の色差が元のL2、a2、b2の場合の色差に最も近い組み合わせを抽出する。また、色弱者の色差がdEthを上回る組み合わせがなかった場合には、色差が最大になる組み合わせを抽出する。このようにして抽出されたL2、a2、b2の組み合わせ(L2’、a2’、b2’とする)と、元々のL2、a2、b2の値の差分(L2’−L2、a2’−a2、b2’−b2)を色修正量として求め、保持する(図6)。
このような条件の場合、一般色覚者は2色を識別できるが、色弱者は2色の識別が出来ないもしくは非常に困難である。この場合は、図5の色差情報を参照し、L2、a2、b2を変化させた組み合わせの中から、dE_typeP及びdE_typeDの色差がdEthよりも大きくなるL2、a2、b2の組み合わせを抽出し、さらに、その組み合わせが複数ある場合には、最もdE_typeC、すなわち一般色覚者の色差が元のL2、a2、b2の場合の色差に最も近い組み合わせを抽出する。また、色弱者の色差がdEthを上回る組み合わせがなかった場合には、色差が最大になる組み合わせを抽出する。このようにして抽出されたL2、a2、b2の組み合わせ(L2’、a2’、b2’とする)と、元々のL2、a2、b2の値の差分(L2’−L2、a2’−a2、b2’−b2)を色修正量として求め、保持する(図6)。
(3)dE_typeC<dEth、dE_typeP、D≧dEthの場合
これは、一般色覚者は2色の識別が難しく、色弱者は2色の識別が可能な場合である。この場合、図5のような色差情報を参照し、L2、a2、b2を変化させた組み合わせの中から、dE_typeCの色差がdEthよりも大きくなるL2、a2、b2の組み合わせを抽出し、さらに、その組み合わせが複数ある場合には、最もdE_typeP又はD、すなわち色弱者の色差が元のL2、a2、b2の場合の色差に最も近い組み合わせを抽出する。色弱者の色差は、P型とD型の両方を考慮する場合には、双方の合計や平均が近い組み合わせにしても良いし、また、両者は見え方が比較的似ているため、計算処理の簡略化のため、P型のみ又はD型のみの色差に基づいて判断するようにしても良い。このようにして抽出されたL2、a2、b2の組み合わせと元のL2、a2、b2の組み合わせから、差分を色修正量として求め、保持する。
これは、一般色覚者は2色の識別が難しく、色弱者は2色の識別が可能な場合である。この場合、図5のような色差情報を参照し、L2、a2、b2を変化させた組み合わせの中から、dE_typeCの色差がdEthよりも大きくなるL2、a2、b2の組み合わせを抽出し、さらに、その組み合わせが複数ある場合には、最もdE_typeP又はD、すなわち色弱者の色差が元のL2、a2、b2の場合の色差に最も近い組み合わせを抽出する。色弱者の色差は、P型とD型の両方を考慮する場合には、双方の合計や平均が近い組み合わせにしても良いし、また、両者は見え方が比較的似ているため、計算処理の簡略化のため、P型のみ又はD型のみの色差に基づいて判断するようにしても良い。このようにして抽出されたL2、a2、b2の組み合わせと元のL2、a2、b2の組み合わせから、差分を色修正量として求め、保持する。
(4)dE_typeC<dEth、dE_typeP、D<dEthの場合
これは、一般色覚者、色弱者共に2色の識別が困難な場合である。このような場合、入力された元々の画像データが意図的に識別しづらいように作成されている可能性があり、さらには、色覚特性の相違によって、色分けの識別情報に差異が生じることはない。そのため、このような場合には、色修正は行わず、色修正量は0のままとして、保持する。
これは、一般色覚者、色弱者共に2色の識別が困難な場合である。このような場合、入力された元々の画像データが意図的に識別しづらいように作成されている可能性があり、さらには、色覚特性の相違によって、色分けの識別情報に差異が生じることはない。そのため、このような場合には、色修正は行わず、色修正量は0のままとして、保持する。
以上のように、各色覚特性における色差の情報に基づき色修正量を算出するが、例えば、領域Aと領域Bの間の色差情報に基づき、領域Bの修正量が算出されていて、領域Bと領域Cとの間で、領域Bに対する色修正量が算出されたような場合、既に色修正量が非0で保持されていれば、領域Bに対する色修正量は破棄され、領域AB間での色修正量のみ保持しておく。
以上のように算出された色修正量の情報(図6)と、入力Labデータの頻度分布の情報(図4)が頻度分布更新部43へと送られる。また、頻度分布算出部2より受け取ったオリジナルの頻度分布は保持しておく。
頻度分布更新部43では、色修正量の情報と入力Labデータの頻度分布の情報を受け取ると、色修正量(L*成分、a*成分、b*成分)に0以外が入っている領域を探索し、その該当領域について、色修正量として指定されている方向に頻度を移動させ、移動前の領域の頻度を0とする(図7)(S17)。そして、更新された頻度分布の情報(図7)を、色差算出部3及び修正量算出部41へと送る。
色差算出部3では、前述の色差算出処理と同様に、今度は更新された頻度分布に基づき色差を算出し、修正量算出部41へと送る。修正量算出部41では、更新後の頻度分布とその色差情報に基づき、前述の処理と同様に、色修正が必要か否かの判断や、色修正量の算出を行う。これらの処理を色修正が必要なくなるまで繰り返し行う。そして、それ以上の色修正が必要ないと判断されると、保持しておいたオリジナルの頻度分布と最終的に更新された頻度分布とを比較し、オリジナルの頻度分布において、頻度を持つ領域と頻度が一致する領域を、更新後の頻度分布から抽出し、その領域間のL*、a*、b*の差分から、オリジナルの画像データに対する色修正量を算出し、色修正部42へと送る。
色修正部42では、色修正量の情報を修正量算出部41から、入力Labデータを頻度分布算出部2から受け取ると、入力LabデータのLab値(Lin、ain、bin)が色修正量情報のどの領域に含まれるかを探索し、該当領域の色補正量(ΔL、Δa、Δb)を加算し、補正後のLab値(Lout、aout、bout)を算出(式3)し、マッピング部5へ送る。
マッピング部5では、補正後のLabデータを受け取ると、あらかじめ保持しておいた画像形成装置の色再現範囲の情報に基づき、画像データのうち、色再現範囲外のデータを色再現範囲内へとマッピングする。マッピング方法については、例えば色差が最小となるようなマッピング(例えば、特開2006−140972号公報)を行う。このように画像形成装置の色再現範囲内に収められた出力Labデータが色変換部6へと送られ、色変換部6では、画像形成装置の特性をあらかじめ保持しておき、マッピング部5より受け取った出力Labデータを画素毎に、画像形成用のCMY信号へと変換する。
以上説明した実施例においては、入力された画像データの頻度分布と、複数の色覚特性における色差に基づき、色修正量を決定しているので、一般色覚者、色弱者に対して、色の識別性が良い色変換が可能である。また、元々、一般色覚者、色弱者が識別しづらいような色情報の場合には、色修正量を0としているので、色覚特性によって色情報の相違が生じないようにすることが可能である。
実施例2
図8は、本発明をソフトウェアで実施する場合のハードウェア構成例を示す。コンピュータ100は、プログラム読取装置100a、全体を制御するCPU100b、CPU100bのワークエリア等として使用されるRAM100c、CPU100bの制御プログラム等が記憶されているROM100d、ハードディスク100e、NIC100f、マウス100g、キーボード100h、画像データを表示し、ユーザーが画面に直接触れることで情報の入力が可能なディスプレイ101、カラープリンタ等の画像形成装置102とを備えている。本画像処理システムは、例えばワークステーションやパーソナルコンピュータ等で実現することができる。
図8は、本発明をソフトウェアで実施する場合のハードウェア構成例を示す。コンピュータ100は、プログラム読取装置100a、全体を制御するCPU100b、CPU100bのワークエリア等として使用されるRAM100c、CPU100bの制御プログラム等が記憶されているROM100d、ハードディスク100e、NIC100f、マウス100g、キーボード100h、画像データを表示し、ユーザーが画面に直接触れることで情報の入力が可能なディスプレイ101、カラープリンタ等の画像形成装置102とを備えている。本画像処理システムは、例えばワークステーションやパーソナルコンピュータ等で実現することができる。
このような構成の場合、図1、図2に示した色変換部1、頻度分布算出部2、色差算出部3、色補正部4、マッピング部5、色変換部6の機能はCPU100bに持たせることができる。CPU100bで行われる画像処理機能は、例えばソフトウェアパッケージ、具体的には、CD−ROMや磁気ディスク等の情報記録媒体の形で提供することができ、このため図8に示す例では、情報記録媒体がセットされると、これを駆動する、図示しない媒体駆動装置が設けられている。
以上により、本発明における画像処理装置及び画像処理方法は、ディスプレイ等を備えた汎用の計算機システムにCD−ROM等の情報記録媒体に記録されたプログラムを読み込ませて、この汎用計算機システムの中央演算装置に画像処理を実行させる装置構成においても実施することが可能である。この場合、本発明の画像処理を実行するためのプログラム、すなわちハードウェアシステムで用いられるプログラムは、記録媒体に記録された状態で提供される。プログラムなどが記録される情報記録媒体としては、CD−ROMに限定されるものではなく、例えばROM、RAM、フラッシュメモリ、光磁気ディスクなどを用いても良い。記録媒体に記録されたプログラムは、ハードウェアシステムに組み込まれている記憶装置、例えばハードディスク100eにインストールされることにより、このプログラムを実行して、画像処理機能を実現することができる。
また、本発明の画像処理機能等を実現するためのプログラムは、記録媒体の形で提供されるのみならず、例えば、ネットワークを介した通信によってサーバから提供されるものでも良い。
1、6 色変換部
2 頻度分布算出部
3 色差算出部
4 色補正部
5 マッピング部
2 頻度分布算出部
3 色差算出部
4 色補正部
5 マッピング部
Claims (7)
- 入力画像データをデバイスに依存しない表色系の画像データに変換する色変換手段と、前記画像データを所定の間隔で複数の領域に分け、前記各領域に含まれる前記画像データの画素の頻度を算出することにより、前記領域毎の頻度の分布を算出する頻度分布算出手段と、前記頻度分布において、頻度を有する各領域間の色差を、複数の色覚特性について算出する色差算出手段と、前記頻度分布と前記複数の色覚特性における色差に基づいて、前記画像データに対して色補正を行う色補正手段と、前記色補正された画像データを画像出力装置の色再現範囲内にマッピングする色域マッピング手段とを備えることを特徴とする画像処理装置。
- 前記色補正手段は、前記複数の色覚特性の内、C型色覚における色差が所定値以上で、かつP型またはD型色覚における色差の内、少なくとも一方が所定値以下である場合、前記C型色覚における色差の変化を抑制しつつ、前記P型またはD型色覚における色差の内、少なくとも一方が増大するように色補正を行うことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
- 前記色補正手段は、前記複数の色覚特性の内、C型色覚における色差が所定値以下で、かつP型またはD型色覚における色差の内、少なくとも一方が所定値以上である場合、前記P型またはD型色覚における色差の内、少なくとも一方の変化を抑制しつつ、前記C型色覚における色差が増大するように色補正を行うことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
- 前記色補正手段は、前記複数の色覚特性の内、C型色覚における色差が所定値以下で、かつP型またはD型色覚における色差の内、少なくとも一方が所定値以下である場合、色補正を行わないことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
- 入力画像データをデバイスに依存しない表色系の画像データに変換する色変換工程と、前記画像データを所定の間隔で複数の領域に分け、前記各領域に含まれる前記画像データの画素の頻度を算出することにより、前記領域毎の頻度の分布を算出する頻度分布算出工程と、前記頻度分布において、頻度を有する各領域間の色差を、複数の色覚特性について算出する色差算出工程と、前記頻度分布と前記複数の色覚特性における色差に基づいて、前記画像データに対して色補正を行う色補正工程と、前記色補正された画像データを画像出力装置の色再現範囲内にマッピングする色域マッピング工程とを備えることを特徴とする画像処理方法。
- 請求項5記載の画像処理方法をコンピュータに実現させるためのプログラム。
- 請求項5記載の画像処理方法をコンピュータに実現させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008214335A JP2010050830A (ja) | 2008-08-22 | 2008-08-22 | 画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008214335A JP2010050830A (ja) | 2008-08-22 | 2008-08-22 | 画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010050830A true JP2010050830A (ja) | 2010-03-04 |
Family
ID=42067535
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008214335A Pending JP2010050830A (ja) | 2008-08-22 | 2008-08-22 | 画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010050830A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101179721B1 (ko) | 2010-11-23 | 2012-09-04 | 세종대학교산학협력단 | 색각 이상자들을 위한 동적 색변환 방법 및 장치 |
US9183605B2 (en) | 2011-12-21 | 2015-11-10 | Ricoh Company, Limited | Image projecting apparatus, image processing method, and computer-readable storage medium |
US10747809B2 (en) | 2017-03-07 | 2020-08-18 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Color information display device |
-
2008
- 2008-08-22 JP JP2008214335A patent/JP2010050830A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101179721B1 (ko) | 2010-11-23 | 2012-09-04 | 세종대학교산학협력단 | 색각 이상자들을 위한 동적 색변환 방법 및 장치 |
US9183605B2 (en) | 2011-12-21 | 2015-11-10 | Ricoh Company, Limited | Image projecting apparatus, image processing method, and computer-readable storage medium |
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