JP2010050266A - 半導体装置及び電子装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】バンプにかかる応力を分散することにより、バンプ周辺でのクラックや剥離、ひいては回路の断線や短絡を防止し、実装基板に実装した際の接続信頼性を向上させることができるとともに、製造プロセスが簡単で、材料の選択性が広い半導体装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る半導体装置1は、一面に電極2が形成された半導体基板10と、前記電極と電気的に接続するように前記半導体基板の一面側に配された第一導電層11と、前記第一導電層を覆うように配された第一絶縁樹脂層12と、前記第一導電層の少なくとも一部を露出するように、前記第一絶縁樹脂層に配された貫通孔13と、一端部が前記貫通孔を通じて前記第一導電層と電気的に接続され、他端部が前記第一絶縁樹脂層上に延設された第二導電層14と、を少なくとも備えたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ウエハレベルCSPにおいて、接続信頼性を向上させた半導体装置及びこの半導体装置を具備する電子機器に関する。
近年広く普及している半導体パッケージ構造にBGA(ボールグリッドアレイ)がある。これは、パッケージの平坦な表面にはんだバンプと呼ばれる電極を二次元的に配置した構造を有しているため、従来のDIP(Dual inline Package)やQFP(Quad Flat Package)に比べて高密度な実装が可能となる。このため、BGAはコンピュータのCPUやメモリなどのパッケージとして使われている。従来のBGAタイプの半導体パッケージは、パッケージサイズがチップサイズよりも大きいが、なかでもパッケージをほとんどチップサイズに近い大きさにまで小型化したパッケージはCSP(チップサイズパッケージ)と呼ばれ、電子機器の小型軽量化に大きく貢献している。
これらBGAタイプのパッケージは、回路を形成したシリコンウエハを切断し、その半導体チップをインターポーザと呼ばれる実装基板に搭載してパッケージを完成させるものであり、パターニングされたインターポーザが必要である上に、個々に半導体チップを個別にインターポーザに実装する工程が必要である。このため、専用の材料や製造装置を用いなければならず、コストが高くなるという欠点があった。
これに対し、一般的に「ウエハレベルCSP」と呼ばれる製法においては、例えば図5に示すように、このシリコンウエハ101上に、絶縁層102、再配線層103、封止層104、はんだバンプ105等を形成し、最終工程においてウエハを所定のチップ寸法に切断することでパッケージ構造を具備した半導体チップ100を得ることができる。パッケージ構造をウエハ上に一括形成するため、従来のようにインターポーザを必要とせず、またウエハ状態で加工するので専用の装置を必要としない。このため製造効率が高く、コスト面の不利は低減している。しかもウエハ全面にパッケージ加工を施した後にダイシングして個片化することから、個片化したチップそのものの大きさが、パッケージの施された半導体チップとなり、実装基板に対して最小投影面積を有する半導体チップを得ることが可能となる。また配線距離が従来のパッケージよりも短く、配線の寄生容量も小さい。これら優れた特徴は、現在急速に進んでいる実装の高密度化や情報処理速度の高速化が実現できるという点において非常に優位である(非参考文献1参照)。
しかしながら、実装基板に実装した半導体パッケージは、衝撃、振動など外部から機械的な歪みによる応力を受けるだけでなく、半導体パッケージと実装基板との熱膨張率の違いによって発生する熱応力を受ける。ウエハレベルCSPなど、はんだバンプを介して実装基板と半導体チップとを電気的・機械的に接続する半導体パッケージでは、このはんだバンプの接合部に応力が最も集中しやすい。このため、このはんだバンプやその周辺ではクラックや剥離などの問題が発生し易く、最終的には回路の断線や短絡にいたって、デバイスが動作しなくなってしまうという問題が起こる。
このような問題を防ぐため、下記に挙げた手法によってバンプに加わる応力を分散することが試みられている。
・バンプと半導体チップとの間に銅ポストを有する構造(例えば、特許文献1参照)
・ポストの内部に樹脂コアを有する構造(例えば、特許文献2参照)
・厚い樹脂層を有する構造(例えば、特許文献3、4参照)
しかしながら、これらの構造を実現するためには多くのプロセスが必要であり、製造コストがかかるとともに、使用できる材料も限定されてしまう。また、いずれの構造もパッケージが厚くなるため、パッケージの薄型化に対して不利である。
特開2000−200800号公報 国際公開第2000/077844号パンフレット 国際公開第1998/025297号パンフレット 特開2001−223292号公報 日経マイクロデバイス 2000年2月号p42、2000年3月号p121、2000年4月号p114)
本発明は、このような従来の実情に鑑みて考案されたものであり、バンプにかかる応力を分散することにより、バンプ周辺でのクラックや剥離、ひいては回路の断線や短絡を防止し、実装基板に実装した際の接続信頼性を向上させることができるとともに、製造プロセスが簡単で、材料の選択性が広い半導体装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、実装基板に実装された半導体装置の接続信頼性に優れた電子装置を提供することを第二の目的とする。
本発明の請求項1に記載の半導体装置は、一面に電極が形成された半導体基板と、前記電極と電気的に接続するように前記半導体基板の一面側に配された第一導電層と、前記第一導電層を覆うように配された第一絶縁樹脂層と、前記第一導電層の少なくとも一部を露出するように、前記第一絶縁樹脂層に配された貫通孔と、一端部が前記貫通孔を通じて前記第一導電層と電気的に接続され、他端部が前記第一絶縁樹脂層上に延設された第二導電層と、を少なくとも備えたことを特徴とする。
本発明の請求項2に記載の半導体装置は、請求項1において、前記第二導電層のうち前記第一絶縁樹脂層上に延在して配された部位を覆うように配されたバンプを、さらに備えたことを特徴とする。
本発明の請求項3に記載の半導体装置は、請求項1又は2において、前記半導体基板上に配され、前記電極の少なくとも一部を露出する開口部を有する第二絶縁樹脂層をさらに備え、前記第一導電層は、前記第二絶縁樹脂層上に配されていることを特徴とする。
本発明の請求項4に記載の半導体装置は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記第二導電層は、前記貫通孔の内壁面を少なくとも覆うように配されていることを特徴とする。
本発明の請求項5に記載の半導体装置は、請求項1乃至4のいずれかにおいて、前記第二導電層は、前記第一絶縁樹脂層上に延在して配された部位において、前記第一絶縁樹脂層に向かって凸状に形成された凸部を有することを特徴とする。
本発明の請求項6に記載の電子装置は、前記請求項1乃至5のいずれかに記載の半導体装置を備えたことを特徴とする。
本発明では、第二導電層の一端部が貫通孔を通じて第一導電層と電気的に接続され、他端部が第一絶縁樹脂層上に延設して配されているので、貫通孔内に形成された第二導電層に応力を集中させることができる。これにより、バンプにかかる応力を分散することができ、はんだバンプ周辺でのクラックや剥離、ひいては回路の断線や短絡を防止することができる。その結果、本発明では、実装基板に実装したときの接続信頼性を向上させることができるとともに、製造プロセスが簡単で、材料の選択性が広い半導体装置を提供することができる。
また、本発明では、回路の断線や短絡を防止することができ、実装基板に実装したときの接続信頼性に優れた半導体装置を備えているので、信頼性に優れた電子装置を提供することができる。
以下、本発明に係る半導体装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る半導体装置の一構成例を模式的に示す断面図である。
この半導体装置1A(1)は、一面10aに電極2が形成された半導体基板10と、前記電極2と電気的に接続するように前記半導体基板10の一面10a側に配された第一導電層11と、前記第一導電層11を覆うように配された第一絶縁樹脂層12と、前記第一導電層11の少なくとも一部を露出するように、前記第一絶縁樹脂層12に配された貫通孔13と、一端部が前記貫通孔13を通じて前記第一導電層11と電気的に接続され、他端部が前記第一絶縁樹脂層12上に延設して配された第二導電層14と、前記第二導電層14のうち前記第一絶縁樹脂層12上に延在して配された部位を覆うように配されたバンプ15とを、を備える。
本発明では、第二導電層14の一端部が貫通孔13を通じて第一導電層11と電気的に接続され、他端部が前記第一絶縁樹脂層12上に延設して配されているので、貫通孔13内に形成された第二導電層14に応力を集中させることができる。これにより、バンプ15にかかる応力を分散することができ、バンプ15周辺でのクラックや剥離、ひいては回路の断線や短絡を防止することができる。その結果、本発明では、基板に実装したときの接続信頼性を向上させることができるとともに、製造プロセスが簡単で、材料の選択性が広い半導体装置を提供することができる。
半導体基板10は、例えばシリコンやガリウム砒素等からなり、少なくとも表層が絶縁部(図示略)をなす基材の一面10a上に、例えば電極2としてAlパッドが設けられている。
第一導電層11は、電極2とバンプ15とを電気的に接続する再導電層(アンダーパス)である。第一導電層11の一端部は、半導体基板10の一面10a側に配され、電極2と電気的に接続されている。また、第一導電層11の他端部は、第一絶縁樹脂層12の開口部と整合する位置まで延びている。また、第一導電層11はバンプ15と接続していないため薄くすることができる。このため配線の微細化が容易である。
第一導電層11の形成手法には、アディティブ法、セミアディティブ法、サブトラクティブ法、リフトオフ法などがあるが、なかでも微細配線が容易に形成できるセミアディティブ法がより好ましい。
セミアディティブ法の場合、第一導電層11は密着層と導電層からなる。
密着層は、第一導電層11と半導体基板10との密着性を確保し、かつ第一導電層11を容易に形成するために形成される。さらには半導体基板10の電極2と第一導電層11の間のマイグレーションを抑制する役割も担っている。
密着層は蒸着、スパッタ、CVDなどにより半導体基板10の一面10a上に形成する。その材料は、クロム、チタン、タングステン、チタン−タングステン、銅、ニッケルなどの金属が好ましく、これらの積層構造がより好ましい。
次に、密着層の上にパターニングされたレジスト層を形成する。レジスト層はドライフィルムをラミネートするか、あるいはワニスをスピンコート法やスクリーン印刷法を用いて塗布した後、フォトリソグラフィにてパターニングする。
次に第一導電層11を電解めっき法にて形成する。その材料は、電気導電性に優れ、耐熱性の高い金属がよく、例えば銅や銀、金、ニッケルなどが好ましい。あるいはこれらを主成分とした合金、あるいはこれらの積層構造でもかまわない。その中でも、電気抵抗率が低く、比較的安価な銅が最も好ましい。第一導電層11の厚さは1〜10μmが好ましい。レジスト層を除去し、密着層の不要部分をウェットエッチングやドライエッチングなどで除去する。
第一絶縁樹脂層12は、前記第一導電層11を覆うように配され、半導体基板10の表面に沿う位置が電極2とは異なる位置に開口した貫通孔13を有する。この貫通孔13は、第二導電層14の一端部に整合する位置に形成されている。
第一絶縁樹脂層12は、絶縁性が高く、耐熱性・耐薬品性に優れ、機械的強度が強いものがよく、加えてヤング率が0.1〜5GPaのものが好ましく、具体的には、例えばポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ABS樹脂、PBO樹脂などが挙げられる。
第一絶縁樹脂層12は感光性樹脂を用い、ドライフィルムをラミネートするか、あるいはワニスをスピンコート法やスプレーコート法、スクリーン印刷法を用いて塗布することにより形成される。また、貫通孔13は、例えばフォトリソグラフィ技術を利用したパターニング、または、レーザーやRIEでパターニングすることなどにより形成することができる。一方、第一絶縁樹脂層12に非感光性樹脂を用いた場合、貫通孔13はレーザーやRIEでパターニングする。
この半導体装置1A(1)では、絶縁樹脂層が1層だけのため、製造プロセスが従来よりも簡単になる。また、絶縁樹脂層のパターニング精度が従来より低くてよいため、材料の選択性を広げることができる。
貫通孔13は、第一導電層11の少なくとも一部を露出するように、第一絶縁樹脂層12に配されている。
第一絶縁樹脂層12のパターニングにおいて、バンプ15の配置される位置に貫通孔13を形成するが、ここには後に、第二導電層14を形成するために蒸着やスパッタ、CVDを用いて薄膜を形成する。このとき、貫通孔13の内壁面にも薄膜を十分な厚さで形成するため、開口寸法(開口径)が第二導電層14側で大きく、第一導電層11に近づくほど小さくなるように、貫通孔13の内壁面には傾斜を設けることが好ましい。第一導電層11と、貫通孔13の内壁面とが成す角度θは、45°〜85°の範囲であるのが好ましい。
また、貫通孔13の寸法(開口径)は、バンプ15の直径の1〜50%であることが好ましい。また、第二導電層14側(図中上側)における開口径d1と、第一導電層11側(図中下側)における開口径d2との比(d1/d2)は、1.1〜2.0であることが好ましい。
第二導電層14は、一端部が前記貫通孔13を通じて前記第一導電層11と電気的に接続され、他端部が前記第一絶縁樹脂層12上に延設して配される。
この半導体装置1では、導電層を2層備え、それぞれがバンプ15の直下で接続されている。すなわち、第一導電層11が再配線を構成し、第二導電層14がUBM(Under Bump Metal)の役割を担っている。
第二導電層14の形成は第一導電層11と同様にして形成することができるが、その厚さは5〜20μmとするのが好ましい。また銅がバンプ15ヘ固溶するのを防ぐため、さらにその上に電解めっき法あるいは無電解めっき法を用いてニッケル、金、パラジウムのうち少なくとも1つの元素を含む層を形成するのが好ましい。なお、第二導電層14の上面は、作製上、第一絶縁樹脂層12と接続している部分が凹んでいる。
バンプ15は、はんだからなり、第二導電層14のうち第一絶縁樹脂層12上に延在して配された部位を覆うように配される。これにより、バンプ15と第二導電層14との間に亀裂を生じさせ難くすることができる。
はんだは鉛を含む組成であっても、含まない組成であってもかまわない。鉛を含まない組成としては、錫を主成分として、銀、銅、インジウム、亜鉛、ビスマスの元素のうち少なくともひとつを含む組成が好ましい。
バンプ15は、はんだボール搭載法、電解はんだめっき法、はんだペースト印刷法、はんだペーストディスペンス法、はんだ蒸着法等により形成することができる。はんだバンプ15の中心と、貫通孔13の中心とはずれていても構わない。
このように、本発明の半導体装置1A(1)では、第二導電層14の一端部が貫通孔13を通じて第一導電層11と電気的に接続され、他端部が前記第一絶縁樹脂層12上に延設して配されているので、貫通孔13内に形成された第二導電層14に応力を集中させることができる。これにより、バンプ15にかかる応力を分散することができ、バンプ15周辺でのクラックや剥離、ひいては回路の断線や短絡を防止することができる。その結果、基板に実装したときの接続信頼性を向上させることができる。
また、本発明の半導体装置1A(1)では、絶縁樹脂層が1層だけのため、製造プロセスが従来よりも簡単になる。また、絶縁樹脂層のパターニング精度が従来より低くてよいため、材料の選択性を広げることができる。さらに、樹脂ポストや厚膜の絶縁樹脂層がないので、パッケージの薄型化が可能である。また、配線の微細化が容易で、バンプ15の狭ピッチ化に対応することができる。
<第二実施形態>
図2は、本発明に係る半導体装置の第二実施形態を示す断面図である。
なお、図2において、図1と同じ構成要素については同じ符号を付し、共通部分の詳細な説明を省略する。
この半導体装置1B(1)は、前記半導体基板10上に配され、前記電極2の少なくとも一部を露出する開口部17を有する第二絶縁樹脂層16をさらに備え、前記第一導電層11は、前記第二絶縁樹脂層16上に配されていることを特徴とする。
半導体基板10はシリコンなど熱膨張率が小さい材料からなる一方で、第一導電層11は銅などの熱膨張係数が大きい材料からなる。このため、熱サイクル環境下では熱膨張率の差に起因する応力が発生し、半導体基板10と第一導電層11とが剥離、あるいはクラックが入るなどの問題が発生し、これが信頼性に大きく影響を及ぼす。
そこで、この問題を回避するために、半導体基板10と第一導電層11との間に第二絶縁樹脂層16を配した。これにより半導体基板10と第一導電層11との熱膨張率の差に起因する応力を緩和することができる。
第二絶縁樹脂層16は、上述した第一絶縁樹脂層12と同様にして形成することができるが、その厚さは0.5〜10μmとするのが好ましい。
<第三実施形態>
図3は、本発明に係る半導体装置の第三実施形態を示す断面図である。
なお、図3において、図1と同じ構成要素については同じ符号を付し、共通部分の詳細な説明を省略する。
この半導体装置1C(1)は、前記第二導電層14は、前記貫通孔13の内壁面を少なくとも覆うように配されていることを特徴とする。すなわち、第二導電層14は、前記貫通孔13の内壁面に沿って配され、さらに、その内側にはんだが充填されている。
第一導電層11と第二導電層14とを電気的に接続するための、第一絶縁樹脂層12に設けられた貫通孔13は、開口径が小さいほど横方向の変形が容易になり応力を効率よく緩和できる一方で、第一導電層11と第二導電層14との接続面積が小さくなり、導通不良が発生しやすい。
そこでこの問題を回避するために、上述した第一実施形態の場合よりも貫通孔13の開口面積を大きくすることで、第一導電層11と第二導電層14との接続面積を確保して導通不良を回避することができる。また、貫通孔13の中心部には、銅よりもヤング率が1桁小さいはんだを充填することで、応力緩和性能の低下を防ぐことができる。
また、第二導電層14の形成が終わったときに、この開口部分はアスペクト比が大きいため、はんだバンプ15の形成時にはんだが内部まで入りきらず、ボイドが発生する可能性がある。そこで、第二導電層14の表面に無電界スズめっきを施してはんだとの濡れ性を向上させ、また活性力の高いフラックスを使用する。または真空リフロー炉を使用することで、ボイドの発生を低減させることができた。
<第四実施形態>
図4は、本発明に係る半導体装置の第四実施形態を示す断面図である。
なお、図4において、図1と同じ構成要素については同じ符号を付し、共通部分の詳細な説明を省略する。
この半導体装置1D(1)は、前記第二導電層14は、前記第一絶縁樹脂層12上に延在して配された部位において、前記第一絶縁樹脂層12に向かって凸状に形成された凸部18を有することを特徴とする。
従来の構造では、バンプ15と接続する導電層の外周領域は絶縁樹脂層で覆われていたが、本発明では覆われていない。このため、半導体装置1を基板に実装した状態では第二導電層14と第一絶縁樹脂層12との界面に応力が集中しやすくなり、ここから剥離が生じる可能性がある。
そこで、第二導電層14に、第一絶縁樹脂層12に向かって凸状に形成された凸部18を設けることで、第一絶縁樹脂層12と第二導電層14との接合面積が増えることにより第一絶縁樹脂層12と第二導電層14との密着力が向上する。また、第二導電層14の下に凸な形状(凸状)を有することで横方向への変形が従来より容易となるため、応力を緩和することができる。これにより第一絶縁樹脂層12と第二導電層14との剥離をより確実に抑えることができる。
このような凸部18は、第一絶縁樹脂層12を形成した後に、第二導電層14が形成される部分に微小な凹みを設ける。その後、その上に第二導電層14を形成した際に、前記凹みに対応する部分は第一絶縁樹脂層12に向かって凸状に形成された凸部18となる。凹みの加工はレーザーで行うのが好ましい。
この凸部18は、直径は5〜50μm、高さは1〜10μmとすることが好ましい。
本発明は、上述したような半導体装置を用いた電子装置にも適用することができる。
本発明は、たとえば携帯電話やデジタルカメラ、ノートパソコンなど、小型で高密度な電子部品を必要とする電子装置に適用できる。また、ウエハレベルCSPに限らず、バンプを介して接続されるBGAパッケージ全般、あるいはフリップチップにも適用できる。
以上、本発明の半導体装置及び電子装置について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
本発明は、半導体装置及び電子機器に広く適用可能である。
本発明に係る半導体装置の一例を示す断面図。 本発明に係る半導体装置の他の一例を示す断面図。 本発明に係る半導体装置の他の一例を示す断面図。 本発明に係る半導体装置の他の一例を示す断面図。 従来の半導体装置の一例を示す断面図。
符号の説明
1(1A〜1D) 半導体装置、2 電極、10 半導体基板、11 第一導電層、12 第一絶縁樹脂層、13 貫通孔、14 第二導電層、15 バンプ、16 第二絶縁樹脂層、17 開口部、18 凸部。

Claims (6)

  1. 一面に電極が形成された半導体基板と、
    前記電極と電気的に接続するように前記半導体基板の一面側に配された第一導電層と、
    前記第一導電層を覆うように配された第一絶縁樹脂層と、
    前記第一導電層の少なくとも一部を露出するように、前記第一絶縁樹脂層に配された貫通孔と、
    一端部が前記貫通孔を通じて前記第一導電層と電気的に接続され、他端部が前記第一絶縁樹脂層上に延設された第二導電層と、を少なくとも備えたことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記第二導電層のうち前記第一絶縁樹脂層上に延在して配された部位を覆うように配されたバンプを、さらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記半導体基板上に配され、前記電極の少なくとも一部を露出する開口部を有する第二絶縁樹脂層をさらに備え、
    前記第一導電層は、前記第二絶縁樹脂層上に配されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
  4. 前記第二導電層は、前記貫通孔の内壁面を少なくとも覆うように配されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体装置。
  5. 前記第二導電層は、前記第一絶縁樹脂層上に延在して配された部位において、前記第一絶縁樹脂層に向かって凸状に形成された凸部を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の半導体装置。
  6. 前記請求項1乃至5のいずれかに記載の半導体装置を備えたことを特徴とする電子装置。
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