JP2010049977A - イオン発生装置および電気機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】イオン発生効率の向上と放電音の低減とを両立することができ、かつ容易に小型化・薄型化を図ることができるイオン発生装置およびそれを備えた電気機器を提供する。
【解決手段】放電電極1と誘導電極2との間に静電容量15a、15bが電気的に接続されている。この静電容量15a、15bは、波形をなまらせたパルス電圧を放電電極2に印加するためのものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、イオン発生装置および電気機器に関し、特に、放電電極と誘導電極とを有するイオン発生装置およびそのイオン発生装置を備えた電気機器に関するものである。
放電現象を利用した多くのイオン発生装置が実用化されている。これらのイオン発生装置は通常、イオンを発生させるためのイオン発生素子と、イオン発生素子に高電圧を供給するための高圧トランスと、高圧トランスを駆動するための高電圧発生回路と、コネクタなどの電源入力部とにより構成されている。
イオン発生素子で実用化されているものの一例としては、金属線、鋭角部を持った金属板、針形状の金属などを放電電極とし、大地電位の金属板やグリッドなどを誘導電極(対向電極)としたもの、あるいは誘導電極を大地として特に誘導電極を配置しないものである。この種類のイオン発生素子では、空気が絶縁体の役割を果たす。このイオン発生素子は、電極に高電圧を印加した際に、放電電極となる針形状などの鋭角部をした電極の先端で電界集中が生じ、その先端の極近部分の空気が絶縁破壊することで放電現象を得る方式である。
この方式のイオン発生素子の1つの例として、たとえば特開2001−338743号公報に開示された装置がある。この公報には、高電圧発生部の平滑用コンデンサとして浮遊容量を利用することで、電界の蓄積が小さく、平滑された直流高電圧を放電電極に印加するイオン発生装置が開示されている。
特開2001−338743号公報
イオン発生装置において、イオン発生効率を向上させるためには放電パワーを上げる必要がある。しかし、放電パワーを上げると放電音が大きくなる。このため、イオン発生効率の向上と放電音の低減とを両立することは難しい。
また様々な商品への搭載用途を拡大するためには、イオン発生装置を小型化・薄型化する必要がある。
上記の特開2001−338743号公報に開示された装置では、放電電極に直流高電圧が印加されるため放電音は聴き取れない、もしくは生じず、ゆえに放電音を低減させようとの発想は得られない。
また上記公報に開示された装置のように直流高電圧を印加しようとする場合には、大きな平滑容量が必要となるため、平滑用コンデンサが大型化し、イオン発生装置を小型化することが困難となる。
また上記公報に開示された装置では、放電電極のみで誘導電極がないため、電位の基準が対地となる。これにより、電界の分布が近傍の金属物や帯電した物体に対して安定しにくくなる。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、イオン発生効率の向上と放電音の低減とを両立することができ、かつ容易に小型化・薄型化を図ることができるイオン発生装置およびそれを備えた電気機器を提供することである。
本発明のイオン発生装置は、放電電極と、誘導電極と、静電容量とを備えている。誘導電極は、放電電極との間でイオンを発生させるためのものである。静電容量は、放電電極と誘導電極との間に電気的に接続され、かつ波形をなまらせたパルス電圧を放電電極に印加するためのものである。
本発明のイオン発生装置によれば、静電容量により波形をなまらせたパルス電圧が放電電極に印加される。これにより、パルス電圧のピーク値は低くなるため、放電音を低減することができる。またパルス電圧の波形をなまらせることにより、放電時間が長くなるため、イオン発生量が増大し、イオン発生効率が向上する。
また静電容量はパルス波形をなまらせる程度の容量を有していればよく、直流高電圧を得るほどの容量は必要ない。このため、静電容量を小型化・薄型化することができ、イオン発生装置の小型化・薄型化が容易となる。
また誘導電極を有しているため、電位の基準が誘導電極となって安定する。これにより、電界の分布が近傍の金属物や帯電した物体に対して安定する。
上記のイオン発生装置において好ましくは、放電電極は鋭角部を有し、誘導電極はその鋭角部に電界集中を誘導させるように配置されている。
これにより、放電電極の鋭角部の先端に電界が集中してイオン発生効率が向上する。
また放電現象は、単純には印加電圧と電極間距離とにより決まる。このため、仮に放電電極に鋭角部がなければ、誘導電極と放電電極との最短距離の部分で放電が生じる。しかし、放電電極に鋭角部があれば、放電電極の鋭角部の先端に電界が集中して、その先端と誘導電極との間で放電が生じる。つまり、放電電極の鋭角部の先端の電位傾度(電界強度)が強くなるため、放電電極の鋭角部の先端と誘導電極との間の距離が最短距離でなくとも、その先端と誘導電極との間で放電が生じさせることができる。
上記のイオン発生装置において好ましくは、放電電極は先端が針形状を有する針状電極である。
これにより、針形状の先端と誘導電極との間で放電を生じさせることができ、イオン発生効率を向上させることができる。
上記のイオン発生装置において好ましくは、誘導電極は貫通孔を有する板状であり、貫通孔の周縁部が放電電極の周囲を取り囲むように配置されている。
これにより、放電電極を中心として誘導電極に向けて平面視において360度の全周にわたって電界を発生させることが可能となり、電界分布の方向性の偏りを抑制することができる。よって、この電界分布の偏りによるイオンの移動方向の偏りを抑制でき、イオン放出効率を高めることができる。
上記のイオン発生装置において好ましくは、放電電極および誘導電極の双方を支持する支持基板がさらに備えられている。
このように誘導電極と放電電極とが同一の支持基板上に配置されているため、誘導電極と放電電極との相互の平面的な位置ずれを規制しつつ、高さ方向の位置ずれも最小化することができる。これにより、誘導電極と放電電極との位置関係の誤差要因を低減することができる。
上記のイオン発生装置において好ましくは、放電電極は、正イオンを発生させるための正イオン発生用放電電極と、負イオンを発生させるための負イオン発生用放電電極とを有している。
これにより、正イオンと負イオンとを空気中に略同等量発生させることができる。このため、両イオンが空気中を浮遊するカビ菌やウィルスの周りを取り囲み、浮遊カビ菌などを除去することが可能となる。
上記のイオン発生装置において好ましくは、トランスと、ダイオードとがさらに備えられている。トランスは、電圧を昇圧して放電電極に印加するためのものである。ダイオードは、トランスから出力された電圧をパルス電圧として放電電極に印加するためのものである。放電電極はトランスの一端側にダイオードを介して電気的に接続されており、誘導電極はトランスの他端側に電気的に接続されている。
トランスにより電源電圧を昇圧した高電圧を出力することが可能となる。またダイオードにより、トランスから出力された高電圧をパルス電圧にして放電電極に印加することが可能となる。
上記のイオン発生装置において好ましくは、放電電極と、誘導電極と、トランスと、ダイオードとのそれぞれを互いに平面的に配置して一体的に収納するための内部空間を有するケースがさらに備えられている。
放電電極、誘導電極、トランスおよびダイオードのそれぞれが互いに平面的に配置され、かつケース内に一体化して配置されているため、イオン発生装置を薄型化・コンパクト化することが可能となる。
本発明の電気機器は、上記のいずれかに記載のイオン発生装置と、そのイオン発生装置で生じたイオンを送風気流に乗せて電気機器の外部に送るための送風部とを備えている。
本発明の電気機器によれば、イオン発生装置で生じたイオンを送風部により気流に乗せて送ることができるため、たとえば空調機器において機外にイオンを放出することができ、また冷蔵機器において庫内または庫外にイオンを放出することができる。
以上に説明したように本発明のイオン発生装置によれば、イオン発生効率の向上と放電音の低減とを両立することができ、かつ容易に小型化・薄型化を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。
(実施の形態1)
まず、本実施の形態におけるイオン発生装置の各機能素子の電気的接続の状態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態1におけるイオン発生装置の機能ブロック図であり、各機能素子の電気的接続を示す図である。図1を参照して、イオン発生装置30は、外装ケース21と、イオン発生素子10a、10bと、高圧トランス11と、ダイオード12a、12bと、静電容量15a、15bと、電源入力コネクタ22と、電源回路23とを主に有している。
イオン発生素子10aはたとえば正イオン発生用であり、誘導電極1と、正極放電電極2と、支持基板3とを有している。イオン発生素子10bはたとえば負イオン発生用であり、誘導電極1と、負極放電電極2と、支持基板3とを有している。
電源入力コネクタ22は一部が外装ケース21内に配置されており、また他の一部が外装ケース21の外部に露出しており、外部から電源をコネクタ接続できる構造となっている。
この電源入力コネクタ22は、入力電源としての直流電源や商用交流電源の供給を受ける部分である。電源入力コネクタ22は電源回路23に電気的に接続されている。この電源回路23は高圧トランス11の一次側に電気的に接続されている。この高圧トランス11は、一次側に入力された電圧を昇圧して二次側に出力するためのものである。高圧トランス11の二次側の一方は、ダイオード12aを通じてイオン発生素子10aの正極放電電極2に電気的に接続されるとともに、ダイオード12bを通じてイオン発生素子10bの負極放電電極2に電気的に接続されている。また高圧トランス11の二次側の他方はイオン発生素子10a、10bのそれぞれの誘導電極1に電気的に接続されている。
ダイオード12aは、正極放電電極2には誘導電極1に対して正極性の高電圧を印加するよう接続されており、ダイオード12bは、負極放電電極2には誘導電極1に対して負極性の高電圧を印加するよう接続されている。これにより、イオン発生素子10aでは正イオンを、イオン発生素子10bでは負イオンを発生させることができ、2極性のイオンを発生させることができる。
本実施の形態においては、正極放電電極2と誘導電極1との間に静電容量15aが電気的に接続され、かつ負極放電電極2と誘導電極1との間に静電容量15bが電気的に接続されている。この静電容量15aは正極放電電極2に印加されるパルス電圧の波形をなまらせるためのものであり、静電容量15bは負極放電電極2に印加されるパルス電圧の波形をなまらせるためのものである。
本実施の形態においてパルス電圧の波形をなまらせるとは、パルス電圧のピーク値を低くするとともに、パルス電圧における急峻な変化の度合いを緩やかな変化の度合いにすることである。
次に、本実施の形態のイオン発生装置の具体的な構成の一例について説明する。
図2は本発明の実施の形態1におけるイオン発生装置の構成をケースの底面側から見た概略平面図であって、ケースの底板部分およびモールド樹脂を透視して示す図である。また図3は本発明の実施の形態1におけるイオン発生装置の構成をケースの蓋側から見た概略底面図であって、ケースの蓋およびモールド樹脂を透視して示し、かつ回路部を省略して示す図である。また図4は図2のIV−IV線に沿う概略断面図である。また図5および図6は図2〜4に示すイオン発生素子の構成を示す分解斜視図および組立て斜視図である。
図2を参照して、本実施の形態のイオン発生装置30は、上述したように、外装ケース21と、正イオン発生用のイオン発生素子10aと、負イオン発生用のイオン発生素子10bと、高圧トランス11と、ダイオード12a、12bと、静電容量15a、15bと、電源回路23と、電源入力コネクタ22とを主に有している。
外装ケース21は、第1仕切り壁21aと第2仕切り壁21bとを内部に有している。外装ケース21の内部は、第1仕切り壁21aおよび第2仕切り壁21bにより、正イオン発生素子の配置領域121Aと、負イオン発生素子の配置領域121Bと、高電圧発生回路などの配置領域121Cとに区画されている。
正イオン発生素子の配置領域121Aはケース21内の一方端側(図1中左側)に配置されており、負イオン発生素子の配置領域121Bはケース21内の他方端側(図1中右側)に配置されている。また正イオン発生素子の配置領域121Aと負イオン発生素子の配置領域121Bとの間には、高電圧発生回路などの配置領域121Cの一部が挟まれている。
正イオン発生素子の配置領域121A内には正イオン発生用のイオン発生素子10aが配置されており、負イオン発生素子の配置領域121B内には負イオン発生用のイオン発生素子10bが配置されている。
図5および図6を参照して、イオン発生素子10a、10bのそれぞれは、たとえばコロナ放電により正イオンおよび負イオンを生じさせるためのものであり、誘導電極1と、放電電極2と、支持基板3とを有している。
誘導電極1は、一体の金属板からなっており、かつ放電電極2の個数に対応して平板部に設けられた複数(たとえば2つ)の円形の貫通孔1aを有している。この貫通孔1aは、コロナ放電により発生するイオンをイオン発生素子10aまたは10bの外部へ放出するための開口部である。誘導電極1の平板部は穴あき板金よりなっている。
また誘導電極1は、たとえば両端部に、金属板の一部を平板部に対して略直角に屈曲させた屈曲部1bを有している。この屈曲部1bは、幅の広い支持部分と、幅の狭い挿入部分とを有している。上記支持部分の一方端は平板部に繋がっており、他方端は上記挿入部分に繋がっている。
放電電極2は鋭角部を有しており、その鋭角部はたとえば針状の先端である。支持基板3は、放電電極2を挿通させるための貫通孔3aと、屈曲部1bの挿入部分を挿通させるための貫通孔3bとを有している。
針状の放電電極2は、貫通孔3aに挿入または圧入されて支持基板3を貫通した状態で支持基板3に支持されている。これにより、放電電極2の針状の一方端は支持基板3の表面側に突き出しており、また支持基板3の裏面側に突き出した他方端には、半田(図示せず)によりリード線や配線パターンを電気的に接続することが可能である。
誘導電極1の挿入部分は貫通孔3bに挿入されて支持基板3を貫通した状態で支持基板3に支持されている。また支持基板3の裏面側に突き出した挿入部分の先端には、半田(図示せず)によりリード線や配線パターンを電気的に接続することが可能である。また誘導電極1が支持基板3に支持された状態で、放電電極2は、その針状の先端が、図2に示すように平面視において円形の貫通孔1aの略中心に位置している。
上記の正イオン発生用のイオン発生素子10aの放電電極2が正極放電電極となり、イオン発生素子10aの誘導電極1とともに正イオン発生部(正極電極対)を構成している。また上記の負イオン発生用のイオン発生素子10bの放電電極2が負極放電電極となり、イオン発生素子10bの誘導電極1とともに負イオン発生部(負極電極対)を構成している。
また正か負のいずれかの同じ極性のイオンを発生させるための複数の放電電極2に対して共通の誘導電極1が設けられている。具体的には、正イオン発生用のイオン発生素子10aにおいては、たとえば2本の正極放電電極2に対して共通の誘導電極1が設けられており、この誘導電極1には正極放電電極2の本数に対応して2つの貫通孔1aが設けられている。このように正イオン発生用のイオン発生素子10aは、複数(たとえば2つ)の正イオン発生部にて正イオンを発生させることができるように構成されている。
また負イオン発生用のイオン発生素子10bにおいては、たとえば2本の負極放電電極2に対して共通の誘導電極1が設けられており、この誘導電極1には負極放電電極2の本数に対応して2つの貫通孔1aが設けられている。このように負イオン発生用のイオン発生素子10bは、複数(たとえば2つ)の負イオン発生部にて負イオンを発生させることができるように構成されている。
図2を参照して、正イオン発生素子の配置領域121A内の正イオン発生用のイオン発生素子10aと、負イオン発生素子の配置領域121B内の負イオン発生用のイオン発生素子10bとは、互いにスペースを挟んでケース21内に配置されている。つまり、正イオン発生部と負イオン発生部とが互いにスペースを挟んでケース21内に配置されている。
また正イオン発生用のイオン発生素子10aの誘導電極1と、負イオン発生用のイオン発生素子10bの誘導電極1とは互いに空間的に(構造的に)分離されている。また正イオン発生用のイオン発生素子10aの支持基板3と、負イオン発生用のイオン発生素子10bの支持基板3とは互いに空間的に(構造的に)分離されている。なお、正イオン発生用のイオン発生素子10aの誘導電極1と、負イオン発生用のイオン発生素子10bの誘導電極1とは互いに同電位になるように電気的に接続されていてもよい。
高電圧発生回路などの配置領域121C内には、高圧トランス11と、ダイオード12a、12bと、静電容量15a、15bと、電源回路23と、電源入力コネクタ22とが配置されている。高圧トランス11と電源回路23とは同一の基板14上に支持されており、正イオン発生素子の配置領域121Aと負イオン発生素子の配置領域121Bとの間に位置している。
2つの静電容量15aが直列に接続され、かつ基板16aに支持されている。2つの静電容量15aは、正イオン発生用のイオン発生素子10aと隣り合うようにケース21内の一方端側(図1中左側)に配置されている。また2つの静電容量15bが直列に接続され、かつ基板16bに支持されている。2つの静電容量15bは、負イオン発生用のイオン発生素子10bと隣り合うようにケース21内の他方端側(図1中右側)に配置されている。ダイオード12aは基板14と基板16aとの間を跨ぐように配置されており、ダイオード12bは基板14と基板16bとの間を跨ぐように配置されている。
上記の高圧トランス11およびダイオード12a、12bにより高電圧発生回路が構成されている。また高電圧発生回路と電源回路23とにより回路部が構成されている。
図2の平面レイアウトでは図1中左側から右側に向かってイオン発生素子10a−回路部−イオン発生素子10bの並びとなっている。
図3を参照して、各放電電極2は放電電極半田パッド42に半田(図示せず)により電気的に接続されている。イオン発生素子10aにおける放電電極半田パッド42同士は配線パターン1c3により互いに電気的に接続されており、かつ2つの直列に接続された静電容量15aの一方端に電気的に接続されている。また誘導電極1の一方の屈曲部1bは誘導電極半田パッド41と半田(図示せず)により電気的に接続されており、かつ2つの直列に接続された静電容量15aの他方端に配線1c5により電気的に接続されている。これにより、2つの直列に接続された静電容量15aはイオン発生素子10aの正極放電電極2と誘導電極1との間に電気的に接続されている。
またイオン発生素子10bにおける放電電極半田パッド42同士は配線パターン1c4により互いに電気的に接続されており、かつ2つの直列に接続された静電容量15bの一方端に電気的に接続されている。また誘導電極1の一方の屈曲部1bは誘導電極半田パッド41と半田(図示せず)により電気的に接続されており、かつ2つの直列に接続された静電容量15bの他方端に配線1c6により電気的に接続されている。これにより、2つの直列に接続された静電容量15aはイオン発生素子10bの負極放電電極2と誘導電極1との間に電気的に接続されている。
正極の誘導電極1と負極の誘導電極1とはたとえばジャンパ線(誘導電極接続線)45により互いに電気的に接続されていることが好ましい。このジャンパ線45の一方端は、ジャンパ線半田パッド43と配線パターン1c1と誘導電極半田パッド41とを介してイオン発生素子10aの誘導電極1の屈曲部1bに電気的に接続されている。またジャンパ線45の他方端は、ジャンパ線半田パッド43と配線パターン1c2と誘導電極半田パッド41とを介してイオン発生素子10bの誘導電極1の屈曲部1bに電気的に接続されている。
ジャンパ線45の一方端および他方端のそれぞれとジャンパ線半田パッド43とは半田(図示せず)により電気的に接続されている。また誘導電極半田パッド41と誘導電極1の屈曲部1bとは半田(図示せず)により電気的に接続されている。
このジャンパ線45は第1仕切り壁21aと第2仕切り壁21bとを乗り越える必要があるため、ジャンパ線半田パッド43との接続部を除いて、基板3の半田実装面から少し浮いた状態で配置されている。
図4を参照して、ケース21は内部に空間を有する箱型である。このケース21の内部の空間内にイオン発生素子10a、10bと、高圧トランス11と、ダイオード12a、12bと、静電容量15a、15bと、電源回路23と、電源入力コネクタ22とが配置され、蓋24が取り付けられた後にモールド樹脂31が流し込まれる。
このケース21は箱型のたとえば底板にイオン放出用の孔21dを有している。この孔21dにイオン発生素子10a、10bの各々の貫通孔1aが連通するようにイオン発生素子10a、10bの各々がケース21内に配置されている。
モールド樹脂31は、イオン発生素子10a、10bの半田面側と、高電圧発生回路などの配置領域121C内とをモールドしている。ここで、高圧トランス11およびダイオード12a、12bにより構成される高電圧発生回路やイオン発生素子10a、10bは高電圧部である。このため、イオン発生素子10a、10bのイオン発生部分(支持基板3の表面側)を除き、支持基板3の裏面側(半田面側)および高電圧発生回路などの配置領域を樹脂モールド(たとえばエポキシ樹脂によりモールド)することにより絶縁を強化することが望ましい。
本実施の形態では、ケース21は、イオン発生素子10a、10bをケース21内に配置した状態において、イオン発生素子10a、10bの各々の支持基板3と当接するような段差21cを有している。この支持基板3が段差21cと当接することにより、支持基板3の位置決めがなされるとともに、モールド時に樹脂がイオン発生部側へ回むことが防止されている。これにより、1回のモールドの工程で、高電圧発生回路の配置領域においては高電圧発生回路の全体をモールドしながらも、イオン発生素子10a、10bの各々のイオン発生部分側をモールドせずにその反対側のみをモールドすることができる。
次に、本実施の形態のケース底板の構成について説明する。
図7(A)の平面図および図7(B)の断面図に示すようにケース21の底板には、イオン放出用の孔21dが形成されている。このイオン放出用の孔21dは誘導電極1の貫通孔1aの真上に配置されている。これにより放電電極2はイオン放出用の孔21dおよび貫通孔1aを介してイオン発生装置30の外部から見えており、イオン発生素子10a、10bで生じたイオンをイオン発生装置30の外部に放出することが可能となっている。
また図8(A)の平面図および図8(B)の断面図に示すようにケース21の底板の一部が電極蓋25よりなっており、この電極蓋25が底板から外れる構造であってもよい。この電極蓋25にはイオン放出用の孔25aが形成されている。
なお図7(B)の断面図は図7(A)のVII−VII線に沿う概略断面図であり、図8(B)の断面図は図8(A)のVIII−VIII線に沿う概略断面図である。
上記のイオン発生装置30は、一極性のイオンを放出することも可能であるが、本実施の形態では正イオンと負イオンとの両極性のイオンが放出されてもよい。この場合、正極放電電極2の先端では正コロナ放電を発生させることにより正イオンが発生され、負極放電電極2の先端では負コロナ放電を発生させることにより負イオンが発生される。放電電極2に印加する電圧は、静電容量15a、15bによってなまらされた波形を有するパルス電圧である。電圧値には放電を発生させるに十分かつ、所定のイオン種を生成させる電圧領域が選定される。
ここで、発明者が意図する正イオンは、水素イオン(H+)の周囲に複数の水分子が付随したクラスターイオンであり、H+(H2O)m(mは自然数)として表される。また負イオンは、酸素イオン(O2 -)の周囲に複数の水分子が付随したクラスターイオンであり、O2 -(H2O)n(nは自然数)として表される。また、空気中の正イオンであるH+(H2O)m(mは自然数)と、負イオンであるO2 -(H2O)n(nは自然数)とを略同等量発生させることにより、両イオンが空気中を浮遊するカビ菌やウィルスに付着してその周りを取り囲み、その際に生成される活性種の水酸基ラジカル(・OH)の作用により、浮遊カビ菌などを除去することが可能となる。
次に、上記のイオン発生装置を用いた電気機器の一例として空気清浄機の構成について説明する。
図9は、図1〜図4に示すイオン発生装置を用いた空気清浄機の構成を概略的に示す斜視図である。また図10は、図9に示す空気清浄機にイオン発生装置を配置した様子を示す空気清浄機の分解図である。
図9および図10を参照して、空気清浄機60は前面パネル61と本体62とを有している。本体62の後方上部には吹き出し口63が設けられており、この吹き出し口63からイオンを含む清浄な空気が室内に供給される。本体62の中心には空気取り入れ口64が形成されている。空気清浄機60の前面の空気取り入れ口64から取り込まれた空気が、図示しないフィルターを通過することで清浄化される。清浄化された空気は、ファン用ケーシング65を通じて、吹き出し口63から外部へ供給される。
清浄化された空気の通過経路を形成するファン用ケーシング65の一部に、図1〜図4に示すイオン発生装置30が取り付けられている。イオン発生装置30は、そのイオン放出部となる孔21dからイオンを上記の空気流に放出できるように配置されている。イオン発生装置30の配置の例として、空気の通過経路内であって、吹き出し口63に比較的近い位置P1、比較的遠い位置P2などの位置が考えられる。このようにイオン発生装置30のイオン放出部21dに送風を通過させることにより、吹き出し口63から清浄な空気とともに外部にイオンを供給するイオン発生機能を空気清浄機60に持たせることが可能になる。
本実施の形態の空気清浄機60によれば、イオン発生装置30で生じた正イオンおよび負イオンの双方を送風部(空気の通過経路)により気流に乗せて送ることができるため、機外に正イオンおよび負イオンの双方を放出することができる。
なお本実施の形態においては電気機器の一例として空気清浄機について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、電気機器は、これ以外に空気調和機(エアコンディショナー)、冷蔵機器、掃除機、加湿器、除湿機などであってもよく、イオンを気流に乗せて送るための送風部を有する電気機器であればよい。
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
本実施の形態のイオン発生装置30によれば、静電容量15a、15bにより放電電極2に印加するパルス電圧の波形をなまらせることができる。具体的には、静電容量15a、15bがない場合、図1における電圧Voの波形を図11(A)に示すような波形とすると、図1における電圧Vpsの波形は図11(B)に示すようなパルス電圧の波形となった。一方、静電容量15a、15bを設けた場合、図1における電圧Voの波形を図12(A)に示すような波形とすると、図1における電圧Vpsの波形は図12(B)に示すような、なまったパルス電圧の波形となった。つまり、図12(B)のパルス電圧の波形では、図11(B)のパルス電圧の波形と比較して、波形のピーク電圧値が低くなるとともに、ピーク電圧値からの電圧値の減少の度合いが緩やかになり、波形がなまっていた。
このように本実施の形態によれば静電容量15a、15bを設けたことにより、パルス電圧のピーク値を低くすることができるため、放電音を低減することが可能となる。またピーク電圧値からの電圧値の減少の度合いを緩やかにすることにより、放電時間が長くなるため、イオン発生量が増大し、イオン発生効率を向上させることができる。
なおヒトの可聴域は通常20Hz〜15000Hzないし20000Hz程度といわれている。従来例で説明した特開2001-338743号公報のように直流高電圧を放電電極に印加する場合、直流高電圧では電圧が連続的に印加されることになるため、直流高電圧の周波数は上記可聴域の周波数よりも大きくなる。このため、直流高電圧による放電音は生じないか、もしくは放電音が生じてもヒトには聴き取ることができない。
一方、図12(B)に示す本実施の形態のパルス電圧の波形の周波数は120Hz程度である。このため、そのパルス電圧による放電音をヒトは聴き取ることができる。
上記の図12(B)のパルス電圧の波形では、図11(B)のパルス電圧の波形の場合に比較して、正イオンおよび負イオンの双方ともイオン発生量が約1.4倍増加し、放電音は約3dB低減した。
また静電容量はパルス波形をなまらせる程度の容量を有していればよく、直流高電圧を得るほどの容量は必要ない。このため、静電容量を小型化・薄型化することができ、イオン発生装置の小型化・薄型化が容易となる。
具体的には、静電容量15a、15bのそれぞれの容量は10pF以上20pF以下であればよく、この容量を実現するためには静電容量15a、15bのそれぞれのサイズは、長さ6mm×幅2mm×高さ2mm程度であればよい。これにより、長さ(a1)×幅(b1)=100×20〜150×40、厚み(c1)10mm以下のサイズのイオン発生装置30を実現することができる。
また仮に静電容量15a、15bがなく浮遊容量のみの場合には、容量を大きく確保することができない。このため、パルス波形出力のトランスの場合には、放電音が大きくなり耳障りである。
これに対して本実施の形態においては、静電容量15a、15bを有しているため、浮遊容量よりも大きな容量を確保することができる。このため、パルス波形出力のトランスであっても、放電音を十分に低減することができる。
また誘導電極1を有しているため、電位の基準が誘導電極1となって安定する。これにより、電界の分布が近傍の金属物や帯電した物体に対して安定する。
また放電電極2と、誘導電極1と、トランス11と、ダイオード12a、12bと、静電容量15a、15bと、電源回路23と、電源入力コネクタ22とのそれぞれが互いに平面的に配置されて一体的に外装ケース21の内部空間に収納されている。このため、イオン発生装置30をさらに薄型化・コンパクト化することが可能となる。
また放電により発生した正イオンや負イオンは生成された瞬間に再結合して消滅したり、正または負に印加された電極にそれと逆極性のイオンが電極に引かれて中和したり、または空間で正イオンと負イオンとがぶつかることにより中和することなどで消滅する。
これに対して、本実施の形態では平面視において正イオン発生用のイオン発生素子10aと負イオン発生用のイオン発生素子10bとが互いにスペース(高電圧発生回路などの配置領域121C)を挟んでケース21内に配置されている。このため、正イオン発生用のイオン発生素子10aと負イオン発生用のイオン発生素子10bとをスペースの分だけ互いに離して配置することができる。これにより、イオン発生素子10aで生じる正イオンとイオン発生素子10bで生じる負イオンとが互いに中和や再結合しあうことを抑制することができ、正イオンおよび負イオンの双方を効率よく装置外部へ放出することが可能となる。
また平面視において正イオン発生用のイオン発生素子10aと負イオン発生用のイオン発生素子10bとが互いにスペースを挟んでケース21内に配置されているため、このスペースに高電圧発生回路などの他の回路を配置することができる。このため、ケース21内に効率よく各構成部品を配置でき、イオン発生装置30の小型化・コンパクト化を図ることが容易となる。これにより、イオン発生装置30自身の占有面積を小さくできるため応用用途が広がり、電気機器への搭載を考えた際、機器内への配置の制約が少なくなる。
またイオン発生素子10aとイオン発生素子10bとスペースに配置した他の回路とを平面的に横並びに配置できるため、イオン発生装置30の厚みを薄くすることもできる。このため、本実施の形態のイオン発生装置30を送風経路が狭い機器などに適用することもでき、汎用性が向上する。
また正イオン発生用のイオン発生素子10aの誘導電極1と負イオン発生用のイオン発生素子10bの誘導電極1とが互いに空間的に分離され、かつ正イオン発生用のイオン発生素子10aの支持基板3と負イオン発生用のイオン発生素子10bの支持基板3とが互いに物理的に分離されているため、イオン発生素子10aとイオン発生素子10bとの間にスペースを設けることが可能となる。
またイオン発生素子10aの配置領域121Aと高電圧発生回路などの配置領域121Cとが仕切り壁21aにより区切られており、かつイオン発生素子10bの配置領域121Bと高電圧発生回路などの配置領域121Cとが仕切り壁21bにより区切られている。このため、たとえば高電圧発生回路などの配置領域121Cにおいては高電圧発生回路の全体をモールドしながらも、正および負のイオン発生素子10a、10bの配置領域121A、121Bのそれぞれにおいては支持基板3のイオン発生部分側をモールドせずにその反対側のみをモールドすることができる。これにより、イオン発生装置30の高電圧部分を効率よくモールド樹脂31で絶縁分離することができるため、各部分を近づけて配置することが可能となり、イオン発生装置の小型化、コンパクト化および薄型化が可能となる。
また本実施の形態によれば、誘導電極1と放電電極2とは同一の支持基板3上に配置されている。これにより、誘導電極1と放電電極2との相互の平面的な位置ずれを規制しつつ、高さ方向の位置ずれも最小化することができる。これにより、誘導電極1と放電電極2との位置関係の誤差要因を低減することができる。
また本実施の形態によれば、貫通孔1aの平面形状が略真円となっており、平面視においてその円の中心に放電電極2の針状の先端が位置しているため、誘導電極1と放電電極2との間にできる電界を平面視において360度均一にすることができる。
上記においては正極放電電極2と誘導電極1との間に2つの静電容量15a、15aが直列に接続され、かつ負極放電電極2と誘導電極1との間に2つの静電容量15b、15bが直列に接続された構成について説明した。しかし、図13および図14に示すように正極放電電極2と誘導電極1との間に1つの静電容量15aが接続され、かつ負極放電電極2と誘導電極1との間に1つの静電容量15bが接続されてもよい。
なお図14は、図13の構成をケースの蓋側から見た概略底面図であって、ケースの蓋およびモールド樹脂を透視して示し、かつ回路部を省略して示す図である。
また静電容量15a、15bは、図15に示すような形状のものであってもよい。
また静電容量15a、15bとダイオード12a、12bとは、図1に示すように電気的に接続されていれば、その配置される位置は上述した位置に限定されるものではなく、ケース21の高電圧発生回路などの配置領域121C内の位置であればどのような位置に配置されてもよい。たとえば、図16に示すように、静電容量15a、15bとダイオード12a、12bとは、正イオン発生素子の配置領域121Aと負イオン発生素子の配置領域121Bとに挟まれる領域に配置されていてもよい。
(実施の形態2)
図17は、本発明の実施の形態2におけるイオン発生装置の構成をケースの底面側から見た概略的平面図であって、ケースの底板部分およびモールド樹脂を透視して示す図である。図18は、図17の構成においてケース底板部分を省略せずに示す概略平面図(A)と、図18(A)のXVIII−XVIII線に沿う概略断面図(B)である。
図17を参照して、本実施の形態の構成は、実施の形態1の構成と比較して、高圧トランス11と、ダイオード12a、12bと、電源回路23と、電源入力コネクタ22との配置位置において異なっている。
本実施の形態においては、ダイオード12a、12b、静電容量などを支持する基板14の全体が、正イオン発生素子の配置領域121Aと負イオン発生素子の配置領域121Bとの間のスペースに配置されている。
電源回路23の配置領域の少なくとも一部と電源入力コネクタ22との双方が、負イオン発生素子の配置領域121Bに対する正イオン発生素子の配置領域121A側とは反対側に位置している。なお電源回路23の配置領域の少なくとも一部と電源入力コネクタ22との双方は、正イオン発生素子の配置領域121Aに対する負イオン発生素子の配置領域121B側とは反対側に位置していてもよい。つまり電源入力コネクタ22および電源回路23は、負イオン発生素子の配置領域121Bおよび正イオン発生素子の配置領域121Aのいずれか片側の外側に配置されている。
これにより本実施の形態の平面レイアウトは図14の左側から右側に向けて、イオン発生素子部−回路部−イオン発生素子部−回路部の並びとなり、コネクタが最端に配置されることになる。
また外装ケース21の外形は長さa2×幅b2×厚さc2で規定され、a2が70〜150mm、b2が20〜40mm、c2が8〜10mmの薄型でコンパクトな形状が好ましい。
なお、これ以外の本実施の形態の構成は、上述した実施の形態1の構成とほぼ同じであるため、同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
入力電源の供給をうける電源入力コネクタ22は、その電源入力コネクタ22への配線が電極部への送風を乱すことのないよう、図1に示すようにケース21の中央に配置することが好ましい。
しかし、場合によっては、電源入力コネクタ22が上記中央以外の場所にあった方が、電源入力コネクタ22への配線効率がよい場合がある。ただし、その際には電源入力コネクタ22への配線が電極1、2への送風の妨げにならないよう注意する必要がある。
そこで本実施の形態においては、正のイオン発生素子10aと負のイオン発生素子10bとの間のスペースに高電圧発生回路が配置され、かつイオン発生素子10aまたは10bの外側に電源回路23と電源入力コネクタ22とが配置されている。これにより、ケース21内において、電極−回路−電極―回路の並びで平面的に各構成部材を配置することができ、薄型化を実現するとともに、電源入力コネクタ22をイオン発生素子10a、10bから離して配置することができる。このため、この電源入力コネクタに接続するためのリードがイオン発生素子近傍での送風を乱すことが抑制される。
なお、正極負極の各誘電電極1に対して正極放電電極2が正の電位、負極放電電極2が負の電位になるように、互いに構造的に分離された正極の誘導電極1と負極の誘導電極1とを電気的に接続することが好ましい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、正イオン発生部と負イオン発生部とをケース内部に配置したイオン発生装置およびそのイオン発生装置を備えた電気機器に特に有利に適用され得る。
本発明の実施の形態1におけるイオン発生装置の機能ブロック図であり、各機能素子の電気的接続を示す図である。 本発明の実施の形態1におけるイオン発生装置の構成をケースの底面側から見た概略平面図であって、ケースの底板部分およびモールド樹脂を透視して示す図である。 本発明の実施の形態1におけるイオン発生装置の構成をケースの蓋側から見た概略底面図であって、ケースの蓋およびモールド樹脂を透視して示し、かつ回路部を省略して示す図である。 図2のIV−IV線に沿う概略断面図である。 図2〜4に示すイオン発生素子の構成を示す分解斜視図である。 図2〜4に示すイオン発生素子の構成を示す組立て斜視図である。 本発明の実施の形態1におけるイオン発生装置のケースの底板の構成を示す概略平面図(A)および図7(A)のVII−VII線に沿う概略断面図(B)である。 ケースの底板の一部が底板から外れる電極蓋よりなる構成を示す概略平面図(A)および図8(A)のVIII−VIII線に沿う概略断面図(B)である。 図1〜4に示すイオン発生装置を用いた空気清浄機の構成を概略的に示す斜視図である。 図9に示す空気清浄機にイオン発生装置を配置した様子を示す空気清浄機の分解図である。 静電容量を設けない場合の図1における電圧Voの波形を示す図(A)と、図1における電圧Vpsの波形を示す図(B)である。 静電容量を設けた場合の図1における電圧Voの波形を示す図(A)と、図1における電圧Vpsの波形を示す図(B)である。 正極放電電極と誘導電極との間に1つの静電容量が接続され、かつ負極放電電極と誘導電極との間に1つの静電容量が接続された構成を示す概略平面図である。 図13の構成をケースの蓋側から見た概略底面図であって、ケースの蓋およびモールド樹脂を透視して示し、かつ回路部を省略して示す図である。 図13とは異なる形状の静電容量を設けた場合の構成を示す概略平面図である。 静電容量とダイオードとが、正イオン発生素子の配置領域と負イオン発生素子の配置領域とに挟まれる領域に配置された構成を示す概略平面図である。 本発明の実施の形態2におけるイオン発生装置の構成をケースの底面側から見た概略的平面図であって、ケースの底板部分およびモールド樹脂を透視して示す図である。 図17の構成においてケース底板部分を省略せずに示す概略平面図(A)および図18(A)のXVIII−XVIII線に沿う概略断面図(B)である。
符号の説明
1 誘導電極、1a 貫通孔、1b 屈曲部、1c 配線部、1c1,1c2,1c3,1c4 配線パターン、1c5,1c6 配線、2 放電電極、3 支持基板、3a,3b 貫通孔、10a,10b イオン発生素子、11 高圧トランス、12a,12b ダイオード、14,16a,16b 基板、15a,15b 静電容量、20 高電圧発生回路、21 外装ケース、21a,21b 仕切り壁、21c 段差、21d,25a イオン放出用の孔、22 電源入力コネクタ、23 電源回路、24 蓋、25 電極蓋、30 イオン発生装置、31 モールド樹脂、41 誘導電極半田パッド、42 放電電極半田パッド、43 ジャンパ線半田パッド、45 ジャンパ線、60 空気清浄機、61 前面パネル、62 本体、63 吹き出し口、64 空気取り入れ口、65 ファン用ケーシング、121A 正イオン発生素子の配置領域、121B 負イオン発生素子の配置領域、121C 高電圧発生回路などの配置領域。

Claims (9)

  1. 放電電極と、
    前記放電電極との間でイオンを発生させるための誘導電極と、
    前記放電電極と前記誘導電極との間に電気的に接続され、かつ波形をなまらせたパルス電圧を前記放電電極に印加するための静電容量とを備えた、イオン発生装置。
  2. 前記放電電極は鋭角部を有し、前記誘導電極は前記鋭角部に電界集中を誘導させるように配置されている、請求項1に記載のイオン発生装置。
  3. 前記放電電極は先端が針形状を有する針状電極である、請求項1または2に記載のイオン発生装置。
  4. 前記誘導電極は、貫通孔を有する板状であり、前記貫通孔の周縁部が前記放電電極の周囲を取り囲むように配置されている、請求項1〜3のいずれかに記載のイオン発生装置。
  5. 前記放電電極および前記誘導電極の双方を支持する支持基板をさらに備えた、請求項1〜4のいずれかに記載のイオン発生装置。
  6. 前記放電電極は、正イオンを発生させるための正イオン発生用放電電極と、負イオンを発生させるための負イオン発生用放電電極とを有している、請求項1〜5のいずれかに記載のイオン発生装置。
  7. 電圧を昇圧して前記放電電極に印加するためのトランスと、
    前記トランスから出力された電圧をパルス電圧として前記放電電極に印加するためのダイオードとをさらに備え、
    前記放電電極は前記トランスの一端側に前記ダイオードを介して電気的に接続されており、前記誘導電極は前記トランスの他端側に電気的に接続されている、請求項1〜6のいずれかに記載のイオン発生装置。
  8. 前記放電電極と、前記誘導電極と、前記トランスと、前記ダイオードとのそれぞれを互いに平面的に配置して一体的に収納するための内部空間を有するケースをさらに備えた、請求項7に記載のイオン発生装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のイオン発生装置と、
    前記イオン発生装置で生じたイオンを送風気流に乗せて電気機器の外部に送るための送風部とを備えた、電気機器。
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