JP2010048966A - 可変形状鏡 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型化した可変形状鏡を提供する。
【解決手段】可変形状鏡は、薄膜211と、薄膜211を全周にわたって保持している第1枠214と、第1枠214に固定された光学的に透明な第1基板222と、第1枠214に固定された第2枠219と、第2枠219に固定された第2基板251とを有している。薄膜211は上面に反射膜212を有し、下面に薄膜電極213を有している。第1基板222は、薄膜211から離れて反射膜212の側に位置している。第2枠219は、薄膜電極213の側に位置している。第2基板251は、薄膜211から離れて薄膜電極213の側に位置し、薄膜電極213に対向する駆動電極252を有している。薄膜211と第1枠214と第1基板222は第1封止室223を規定し、薄膜211と第1枠214と第2枠219と第2基板251は第2封止室224を規定している。可変形状鏡は、第1封止室223と第2封止室224をつなぐ気体流路201を有している。
【選択図】 図3

Description

本発明は可変形状鏡に関する。
特開2006−215467号公報は可変形状鏡を開示している。この可変形状鏡を図16に示す。図16に示すように、可変形状鏡40は、電圧が印加される電極44と、この電極44と対向して配置された反射膜41とを備えている。反射膜41は、電極44に印加された静電電圧により歪みを生じる薄膜状の反射面からなっている。反射膜41と電極44とを覆い、内部を真空状態に保持する真空室50を備えている。真空室50は、反射膜41への入射光、反射膜41からの射出光を透過する透明窓板51を備えている。真空室50は、電極44が配置された基板43をその底部とし、底部から反射膜41の周囲に立設された壁部材52と、壁部材52に取り付けられた透明窓板51とで構成されている。
この構成により、ミラー部が真空中に配置されるため、空気抵抗がなくなり応答速度が本来の構造体の固有振動数で決まる応答速度に近づく。また、外部の湿度変化の影響を受けないため、安定した変形特性が得られる。また、直接ミラー面が汚れることがなくなるため、ミラーの性能が長期間維持される。
特開2006−215467号公報
特開2006−215467号公報の可変形状鏡は、基板43と壁部材52と透明窓板51で真空室50が形成されているため、封止するデバイスと封止構造が別体に設けられており構成部品点数が多く、比較的小型化が困難である。そもそも先行技術の可変形状鏡においては反射膜41を真空に保てればよく、小型化については問題にしていなかった。
本発明は、この様な実状を考慮して成されたものであり、その目的は、小型化した可変形状鏡を提供することである。
本発明による可変形状鏡は、一方の面に反射膜を有し、他方の面に薄膜電極を有している薄膜と、前記薄膜を全周にわたって保持している第1枠と、前記薄膜から離れて前記反射膜の側に位置している、前記第1枠に固定された光学的に透明な第1基板と、前記薄膜電極の側に位置している、前記第1枠に固定された第2枠と、前記薄膜から離れて前記薄膜電極の側に位置し、前記薄膜電極に対向する駆動電極を有している、前記第2枠に固定された第2基板と、前記薄膜と前記第1枠と前記第1基板とによって規定された第1封止室と、少なくとも前記薄膜と前記第2枠と前記第2基板とによって規定された第2封止室とをつなぐ気体流路とを有している。
本発明によれば、小型化した可変形状鏡が提供される。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態による可変形状鏡の分解斜視図、図2は、図1に示した可変形状鏡の上面図、図3は、図2中のA−A線に沿った可変形状鏡の断面図である。図3に示すようにX,Y,Zを規定し、便宜上+Z側を上、−Z側を下と定義するが、実際の配置はこれに限定されない。
図1〜図3に示すように、第1実施形態による可変形状鏡は、薄膜211と、薄膜211を全周にわたって保持している環状の保持部材として機能する第1枠214と、第1枠214に固定された光学的に透明な第1基板222と、第1枠214に固定された環状の間隔形成部材として機能する第2枠219と、第2枠219に固定された第2基板251とを有している。
薄膜211は、上面に反射膜212を有し、下面に薄膜電極213を有している。反射膜212と薄膜電極213は、例えば、クロム(Cr)膜の下地層の上に金(Au)膜を設けて形成されている。
薄膜211と第1枠214は同一部材から形成されている。薄膜211と第1枠214は、例えばシリコン基板を凹形状にエッチングして形成されているが、これに限定されない。
第1基板222は、薄膜211から所定の間隔Z1だけ離れて反射膜212の側に位置している。第1基板222は、例えばホウケイ酸ガラス製であるが、これに限定されない。使用する光の波長に対して光学的に透明であればよい。
第2枠219は、薄膜電極213の側に位置している。第2枠219は、第2基板251と一体化されている。第2枠219と第2基板251は同一部材から形成されている。第2枠219と第2基板251は例えばホウケイ酸ガラスから形成されているが、これに限定されない。
第2基板251は、薄膜211から所定の間隔Z2だけ離れて薄膜電極213の側に位置しており、薄膜電極213に対向する駆動電極252を有している。駆動電極252は、例えば、クロム(Cr)膜の下地層の上に金(Au)膜を設けて形成されている。
薄膜211と第1枠214と第1基板222は第1封止室223を規定している。また、薄膜211と第1枠214と第2枠219と第2基板251は第2封止室224を規定している。第1封止室223と第2封止室224は共に外界に対して封止されている。
可変形状鏡は、第1封止室223と第2封止室224をつなぐ気体流路201を有している。気体流路201は、第1枠214を貫通して第1基板222と第2封止室224の間に延びている断面が円形の貫通孔201aと、第1基板222の下面に形成された矩形の溝201bとから構成されている。第1枠214の幅X1は第2枠219の幅X2よりもΔX内側に大きくなっていて、貫通孔201aはΔXの範囲に形成されている。気体流路201によって第1封止室223と第2封止室224は気体の行き来が可能につながれている。その結果、第1封止室223と第2封止室224は同一圧力に維持される。
第1基板222と第1枠214と第2枠219と第2基板251は図示しない接合材によって全周にわたって気密に接合されている。また接合材は気体流路201を塞いでしまわないように構成されている。
可変形状鏡は、本実施形態では可変形状鏡デバイスとして機能する。駆動電極252と薄膜電極213の間に図示しない配線により外部から電位差を与えることにより薄膜211が変形する。薄膜211は所望の大きさ分、変形可能な剛性となる厚みになっている。
(作用1)第1枠214は、薄膜211を保持するとともに、薄膜211の上面と第1基板222との所定の間隔を規定する。さらに第1封止室223を封止する一構成要素となる。
第2枠219は、薄膜211の下面と第2基板251との所定の間隔を規定する。その結果、第2枠219は、第2基板251に形成された駆動電極252と薄膜211に形成された薄膜電極213との所定の間隔を規定する。さらに第2封止室224を封止する一構成要素となる。
すなわち、本実施形態の可変形状鏡は、封止以外の作用を持つ構成要素で封止されている。
(効果1)1つの構成要素で複数の作用を持つので、可変形状鏡の小型化が比較的容易になる。
(作用2)気体流路201がない構成の場合は、薄膜211が電圧制御により変形して凸になった方の封止室が、凹になった方の封止室よりも体積が大きい。よって気体の状態方程式PV=nRT(P:圧力、V:体積、n:気体分子数、R:気体定数、T:気体の絶対温度)より、温度が一定であれば凹になった方の封止室が、凸になった方の封止室よりも圧力が大きくなる。つまり、第1封止室223と第2封止室224の差圧による力は電圧制御とは逆向きの力として作用することになり、その結果、薄膜211に所望の変形量の変形をさせるには、この逆向きの力として作用する差圧分の力を考慮して、印加電位差を大きくする必要がある。また、薄膜211の応答速度が遅くなる。
一方、本実施形態の構成の通り気体流路201を設けることにより、薄膜211の変形形状によらず第1封止室223と第2封止室224の圧力が同じに維持される。
(効果2)より小さな電位差で薄膜211を駆動できる。また、薄膜211の応答速度が速くなる。
(作用3)第2枠219に気体流路201を形成する必要がない。
(効果3)第2枠219に気体流路形成工程を施す工程を削減できる。
(作用4)気体流路201を形成するためには、第1枠214については貫通孔201aのみ形成すればよい(第2実施形態では溝201cを貫通孔201aに加えて第1枠214に形成する必要がある)。
(効果4)第1枠214の剛性を維持するのが比較的容易である。
(作用5)第1封止室223と第2封止室224が常に同じ圧力に維持される。
(効果5)製造組立て時の諸条件により第1封止室223と第2封止室224の圧力が異なることによる差圧によって薄膜211の初期形状が変形することなく、所望の形状が得られる。
(作用6)第1封止室223と第2封止室224を別々に封止しても、第1封止室223と第2封止室224の製造組立て時の諸条件によって発生する差圧が薄膜211に作用して変形し、薄膜211を劣化や破損することがない。
(効果6)組立や検査などの製造工程の自由度が高くなる。
(作用7)また本実施形態においては、第1枠214を貫通して形成された貫通孔201aと第1基板に形成された溝201bとによって気体流路201が構成されている。
(効果7)このため、例えば製造工程などで比較的容易に気体流路201を構成することができる。
さらに本実施形態では第2枠219は第2基板251と一体化されている。製造方法の例をあげると、平板の片方の面を凹形状に削る、あるいはモールド技術などで作成する。
(作用8)部品点数が低減化される。
(効果8)組み立てが容易になる。
なお、貫通孔201aの寸法や形状は本実施形態に限定されないが、第1枠214が求められる機能を発揮可能な剛性を得られるように配慮されているのが好ましい。例えば薄膜211を駆動した際あるいは静止中の変形が適切になるように、第1枠214が薄膜211を保持可能な剛性を得られるようにするのが好ましい。同様に溝201bの寸法や形状も本実施形態に限定されないが、第1基板222が求められる機能を発揮可能な剛性を得られるようにするのが好ましい。
<第1実施形態の第1変形例(図4)と第2変形例(図5)>
気体流路201の個数は1つに限定されない。図4と図5に示すように、第1変形例と第2変形例による可変形状鏡は、気体流路201と同様の別の気体流路を有している。つまり、第1変形例と第2変形例による可変形状鏡は、複数の気体流路201を有している。第1変形例による可変形状鏡は、図4に示すように、二つの気体流路201を有し、第2変形例による可変形状鏡は、図5に示すように、四つの気体流路201を有している。これら複数の気体流路201は、薄膜211の中心に対して点対称に配置されている。気体流路201の個数は、第1枠214や第1基板222に求められる機能を発揮可能な剛性を得られることを勘案して個数を決めることが望ましい。
(作用)薄膜211の中心に対して第1枠214に気体流路201が点対称に配置されているので、薄膜211を保持する第1枠214の剛性の偏りが少ない。
(効果)第1枠214の剛性の偏りが少ないので、薄膜211を駆動した際、あるいは静止中の薄膜211の変形形状を所望の形状(気体流路201を形成しない時に極力近い形状)にするのが比較的容易になる。
なお後述する第2実施形態や第3実施形態およびそれらの変形例に対しても、気体流路201の個数、形状、配置は限定されないが、第1枠214や第1基板222が求められる機能を発揮可能な剛性を得られることを勘案して構成するのが好ましい。特に配置に関しては気体流路201が薄膜211に対して点対称に配置されていると、上述の作用により上述の効果を得る。
<第1実施形態の第3変形例(図6)>
図6に示すように、第3変形例による可変形状鏡では、薄膜211を構成する部材の外周領域を薄膜の保持領域250とし、薄膜の保持領域250と枠214aとが接合されたものにより、第1枠214を構成している。枠214aと薄膜の保持領域250の両方に貫通孔201aが形成されている。薄膜211と薄膜の保持領域250の材質は、枠214aの材質と同じであっても異なっていてもどちらでもよい。例えば両者ともシリコンで構成されてもよい。また、例えば、薄膜211と薄膜の保持領域250の材質が酸化シリコンで、枠214aの材質がシリコンでもよい。また、製造上の都合などから、薄膜211と薄膜の保持領域250と枠214aの間にさらに他の材質が構成されていてもよい。この場合、他の材質にも貫通孔201aが形成される。
<第1実施形態の第4変形例(図7)>
図7に示すように、第4変形例による可変形状鏡では、第2枠219が、第2基板251と第1枠214のいずれとも独立した部材で構成されている。例えば、平板に開口部を設けた部材を第2枠219とし、別の平板を第2基板251として、両者を接合してもよい。第2枠219と第2基板251は図示していない接合材によって全周にわたって気密に接合されている。
(作用)第2基板251の製造の選択肢が増える。特に第2基板251の駆動電極252を設ける面を研磨して平坦にしたい場合、第2枠219を第2基板251に接合する前に研磨すると研磨工程が容易に高精度に行える。
(効果)設計自由度が向上する。特に第2基板251の駆動電極252を設ける面を平坦にしやすい。
<第1実施形態の第5変形例(図8)>
図8に示すように、第5変形例による可変形状鏡では、第1枠と第2枠が同じ部材で構成されている。このような構造体は、例えば、平板の両面に凹形状を形成することによって得られる。
(作用1)部品点数が減る。
(効果1)組み立て性が向上する。
(作用2)接合部が減る。
(効果2)封止性が比較的向上しやすい。
<第2実施形態>
図9は、本発明の第2実施形態による可変形状鏡の上面図、図10は、図9中のA−A線に沿った可変形状鏡の断面図である。図9と図10において、図1〜図3に示した部材と同一の参照符号を付した部材は同様の部材であり、その詳しい説明は省略する。
図9と図10に示すように、第2実施形態による可変形状鏡では、気体流路201が、第1枠214を貫通して第1基板222と第2封止室224の間に延びている貫通孔201aと、第1枠214に形成された溝201cとから構成されている。
第2実施形態による可変形状鏡には、第1実施形態による可変形状鏡と同じ作用効果(ただし作用効果4を除く)の他に以下の作用効果がある。
(作用1)気体流路201を形成するために、第1基板222と第1枠214の位置合わせの必要がない。
(効果1)第1基板222と第1枠214の接合工程が簡略化される。
(作用2)第1基板222に溝を構成する必要がないので、設計する際に第1基板222の剛性を勘案する必要が低減する。
(効果2)設計自由度が向上する。
<第2実施形態の変形例(図11)>
図11に示すように、本変形例による可変形状鏡では、第3枠220が第1基板222と第1枠214の間に設けられており、第1基板222が反射膜212に対して傾斜して配置されている。第1封止室223は薄膜211と第1枠214と第3枠220と第1基板222とによって規定されている。気体流路201は、第1枠214を貫通して第1基板222と第2封止室224の間に延びている貫通孔201aと、第1基板222と第1枠214の間のすき間201c’とから構成されている。
<第3実施形態>
図12は、本発明の第3実施形態による可変形状鏡の断面図である。図12において、図9と図10に示した部材と同一の参照符号を付した部材は同様の部材であり、その詳しい説明は省略する。
図12に示すように、第3実施形態による可変形状鏡では、第2枠219が第1枠214と一体化されている。
薄膜211と第1枠214と第1基板222とによって第1封止室223が規定され、薄膜211と第2枠219と第2基板251とによって第2封止室224が規定されている。
気体流路201は、第1枠214と第2枠219を貫通して第1基板222と第2基板251の間に延びている貫通孔201dと、第1枠214に形成された溝201cと、第2枠219に形成された溝201eとから構成されている。
本実施形態では第1枠214の幅X1は第2枠219の幅X2と同じになっている。
(作用)第1枠214の幅X1と第2枠219の幅X2の関係によらず気体流路201が形成可能である。
(効果)設計自由度が向上する。
本実施形態では、気体流路201の一部が第2枠219に形成された溝201eで構成されているが、第2枠219が溝201eを有する代わりに、第2基板251が、気体流路201の一部を構成する溝を有していてもよい。また、第1枠214と第2枠219を貫通する貫通孔201dは、第2基板251まで延びていて、第2枠219に形成された溝201eを介して第2封止室224につながっているが、これに代えて、第1枠214と第2枠219を貫通する貫通孔が、第2基板251まで延びていず、直接第2封止室224につながっていてもよい。
<第4実施形態>
図13は、本発明の第4実施形態による可変形状鏡の上面図、図14は、図13中のA−A線に沿った可変形状鏡の断面図である。図13と図14において、図1〜図3に示した部材と同一の参照符号を付した部材は同様の部材であり、その詳しい説明は省略する。
図13と図14に示すように、第4実施形態による可変形状鏡では、気体流路が、薄膜211を貫通して第1封止室223と第2封止室224の間に延びている微細な多数の貫通孔を含む孔領域201fで構成されている。
本実施形態の可変形状鏡は、孔領域201fと同様の別の孔領域を有している。つまり、可変形状鏡は、複数の孔領域201f、例えば四つの孔領域201fを有している。これら四つの孔領域201fは、薄膜211の中心に対して点対称に配置されている。
(作用1)孔領域201fを形成しても、外界に対して第1封止室223と第2封止室224の封止性を決めるシールパスが減少することがない。
(効果1)封止性の信頼性が向上する。
(作用2)孔領域201fは微細な多数の貫通孔で構成されるため、孔領域201fを形成しても、薄膜211の剛性を低下させにくい。なお、薄膜211の剛性は、薄膜211の特性、例えば共振周波数など特性に影響を与える。
(効果2)設計の自由度が向上する。
孔領域201fの個数と形状と配置は、薄膜211の求められる特性を発揮可能な剛性を得られることを勘案して構成するのが好ましい。さらに配置に関しては本実施形態のように孔領域201fが薄膜211の中心に対して点対称に配置されていると、以下の作用効果を得る。
(作用3)薄膜211の剛性の偏りが少ない。
(効果3)薄膜211の剛性の偏りが少ないので、薄膜211を駆動した際、あるいは静止中の薄膜211の変形形状を所望の形状(孔領域201fを形成しないときに極力近い形状)にするのが比較的容易になる。
本実施形態では、気体流路が、微細な多数の貫通孔を含む四つの孔領域201fで構成されているが、各孔領域201fは単一の貫通孔に代替されてもよい。つまり、気体流路は、薄膜211を貫通して第1封止室223と第2封止室224の間に延びている貫通孔で構成されてもよい。この場合、気体流路の形成が比較的容易である。また、薄膜211の剛性を部分的に意図的に低下させ、変形しやすくしたい場合に効果的である。
<第4実施形態の変形例>
図15に示すように、本変形例による可変形状鏡では、孔領域201fが、薄膜211の周縁全周にわたって形成されている。本変形例においても孔領域201fが薄膜211の中心に対して点対称に配置されている。
(作用)全周にわたって孔領域201fが形成されているため、薄膜211の剛性が周方向に一様になっている。
(効果)薄膜211を駆動した際、あるいは静止中の薄膜211の変形形状を所望の形状(孔領域201fを形成しないときに極力近い形状)にするのが比較的容易である。
本発明による可変形状鏡は、上述した実施形態およびそれらの変形例に限定されず、以下のように変形されてもよい。
(1)例えば駆動電極252を第2基板251ではなく第1基板222に設け、さらに反射膜212と薄膜電極213を入れ替えた構成の可変形状鏡としてもよい。
(2)各実施形態(それらの変形例を含む)を適宜組み合わせた構成としてもよい。
(3)第1基板222の材質はホウケイ酸ガラスなどのガラスにすることにより、第1基板222は光(主として可視光)を透過することができる。なお、第1基板222の材質はホウケイ酸ガラスや、それ以外のガラスに限定されない。第1基板222の材質は例えばシリコンなどでもよく、シリコンの場合には第1基板222は赤外線を透過することができる。すなわち、使用する光の波長に対して光学的に透明であればよい。
(4)第1枠214の材質はシリコンに限定されない。
(5)第2枠219の材質はシリコンに限定されない。
(6)第2基板251の材質はホウケイ酸ガラスに限定されない。
(7)駆動電極252と薄膜電極213と反射膜212はクロム(Cr)膜が下地の金(Au)膜に限定されない。例えばアルミ(Al)膜で構成されてもよい。また、駆動電極252と薄膜電極213と反射膜212に用いられる膜の構成は同一でもよいし、異なってもよい。
(8)第1基板222と第2基板251の形状は四角形に限定されない。
(9)薄膜211の形状は円形に限定されない。これに伴い、第1枠の内周の形状は円形に限定されない。
(10)第1枠の外周の形状は四角形に限定されない
(11)第2枠の内周の形状は円形に限定されない。第2枠の外周の形状は四角に限定されない
(12)反射膜212や薄膜電極213の形状は円形に限定されない。さらに薄膜211の全面に形成されることに限定されない。例えばパターニングされていてもよい。また反射膜212と薄膜電極213に関して、その形状、全面に形成されているか否か、パターニングされている場合においてはパターニング形状については、それぞれ反射膜212と薄膜電極213とで同じでもよいし異なってもよい。
(13)駆動電極252は1つの円形状電極と1つの輪帯状電極とからなるものにその数や形や組み合わせなど限定されない。駆動電極252は、例えば四角形の電極が複数行列状に並んでいる構成であってもよい。
(14)1つの可変形状鏡に1つの第1封止室223と1つの第2封止室224に限定されない。
(15)第1基板222と第1枠214を接合する接合材、あるいは第1枠214と第2基板251を接合する接合材は、はんだ材、有機系接着剤、低融点ガラスなどが上げられるが、これらに限定されない。また例えば封止材が低融点ガラスや有機系接着剤などの場合は、第1基板222、第1枠214および第2基板251の接合する面に金属膜を形成する必要がない。一方、はんだ接合の場合は、第1基板222、第1枠214および第2基板251の接合する面に金属膜を形成する。なお、はんだ材と低融点ガラスからは接合後アウトガスが比較的発生しにくいので、可変形状鏡の封止に寄与する接合には比較的適している。また有機系接着剤は種類を選択することによって硬化の手段として熱硬化や室温硬化、紫外線照射による硬化などを選択可能なので、設計自由度が高くなる。また、接合材を用いる接合方法にも限定されない。例えば第1実施形態の部材の構成であれば、陽極接合が可能であり、上述のような接合材を用いる必要がなくなるので、接合材の供給方法や気体流路をふさがないように構成することなどを考慮する必要がない。
(16)第1実施形態〜第3実施形態およびそれらの変形例において、気体流路201が多孔質で構成されていてもよい。
(17)第1基板222と第1枠の間や、第1枠と第2枠の間などに、製造上の都合などで他の材料等が構成されていてもよい。この場合、他の材料等にも気体流路201を塞いでしまわないように適宜気体流路が形成される。
これまで、図面を参照しながら本発明の実施形態を述べたが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において様々な変形や変更が施されてもよい。
本発明の第1実施形態による可変形状鏡の分解斜視図である。 図1に示した可変形状鏡の上面図である。 図2中のA−A線に沿った可変形状鏡の断面図である。 本発明の第1実施形態の第1変形例による可変形状鏡の上面図である。 本発明の第1実施形態の第2変形例による可変形状鏡の上面図である。 本発明の第1実施形態の第3変形例による可変形状鏡の断面図である。 本発明の第1実施形態の第4変形例による可変形状鏡の断面図である。 本発明の第1実施形態の第5変形例による可変形状鏡の断面図である。 本発明の第2実施形態による可変形状鏡の上面図である。 図9中のA−A線に沿った可変形状鏡の断面図である。 第2実施形態の変形例による可変形状鏡の断面図である。 本発明の第3実施形態による可変形状鏡の断面図である。 本発明の第4実施形態による可変形状鏡の上面図である。 図13中のA−A線に沿った可変形状鏡の断面図である。 本発明の第4実施形態の変形例による可変形状鏡の上面図である。 特開2006−215467号公報に開示されている可変形状鏡を示している。
符号の説明
40…可変形状鏡、41…反射膜、43…基板、44…電極、50…真空室、51…透明窓板、52…壁部材、201…気体流路、201a…貫通孔、201b…溝、201c…溝、201d…貫通孔、201e…溝、201f…孔領域、211…薄膜、212…反射膜、213…薄膜電極、214…第1枠、214a…枠、219…第2枠、220…第3枠、222…第1基板、223…第1封止室、224…第2封止室、250…保持領域、251…第2基板、252…駆動電極。

Claims (14)

  1. 一方の面に反射膜を有し、他方の面に薄膜電極を有している薄膜と、
    前記薄膜を全周にわたって保持している第1枠と、
    前記薄膜から離れて前記反射膜の側に位置している、前記第1枠に固定された光学的に透明な第1基板と、
    前記薄膜電極の側に位置している、前記第1枠に固定された第2枠と、
    前記薄膜から離れて前記薄膜電極の側に位置し、前記薄膜電極に対向する駆動電極を有している、前記第2枠に固定された第2基板と、
    前記薄膜と前記第1枠と前記第1基板とによって規定された第1封止室と、少なくとも前記薄膜と前記第2枠と前記第2基板とによって規定された第2封止室とをつなぐ気体流路とを有している、可変形状鏡。
  2. 前記第2枠が、前記第2基板と一体化されている、請求項1に記載の可変形状鏡。
  3. 前記第2枠が、前記第2基板と前記第1枠のいずれとも独立した部材で構成されている、請求項1に記載の可変形状鏡。
  4. 前記第2枠が、前記第1枠と一体化されている、請求項1に記載の可変形状鏡。
  5. 前記第1枠が、前記第2封止室を部分的に規定しており、前記気体流路が、前記第1枠を貫通して前記第1基板と前記第2封止室の間に延びている貫通孔を含んでいる、請求項1〜3のいずれかひとつに記載の可変形状鏡。
  6. 前記気体流路が、前記第1基板に形成された溝を含んでいる、請求項5に記載の可変形状鏡。
  7. 前記気体流路が、前記第1枠に形成された溝を含んでいる、請求項5に記載の可変形状鏡。
  8. 前記気体流路が、前記第1枠と前記第2枠を貫通して前記第1基板と前記第2基板の間に延びている貫通孔を含んでいる、請求項4に記載の可変形状鏡。
  9. 前記気体流路が、前記第1枠に形成された溝と前記第2枠に形成された溝とを含んでいる、請求項8に記載の可変形状鏡。
  10. 前記気体流路が、前記薄膜を貫通して前記第1封止室と前記第2封止室の間に延びている貫通孔で構成されている、請求項1〜4のいずれかひとつに記載の可変形状鏡。
  11. 前記気体流路と同様の別の気体流路を含み、これら複数の気体流路が、前記薄膜の中心に対して点対称に配置されている、請求項1〜10のいずれかひとつに記載の可変形状鏡。
  12. 前記気体流路が、前記薄膜を貫通して前記第1封止室と前記第2封止室の間に延びている多数の貫通孔を含む孔領域で構成されている、請求項1〜4のいずれかひとつに記載の可変形状鏡。
  13. 前記孔領域と同様の別の孔領域を含み、これら複数の孔領域が、前記薄膜の中心に対して点対称に配置されている、請求項12に記載の可変形状鏡。
  14. 前記孔領域が、前記薄膜の周縁全周にわたって延びている、請求項12に記載の可変形状鏡。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104089210A (zh) * 2014-07-31 2014-10-08 陈泽 一种commb-led光源模组
JP2015225839A (ja) * 2014-05-30 2015-12-14 三洋電機株式会社 角形二次電池

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