JP2010048845A - プロジェクタの冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】液晶プロジェクタやその他各種プロジェクタの冷却装置に係り、プロジェクタの筐体内のスペースに左右されることなく、冷却効率のよいプロジェクタの冷却装置を提供する。
【解決手段】建物A内に設置されるプロジェクタ1を冷却するためのプロジェクタの冷却装置であって、プロジェクタ1は、電気光学パネル10と、電気光学パネル10に光を照射する光源と、光源に電力を供給する電源とを備え、建物Aから供給される流体を、電気光学パネル10、光源、電源の少なくとも1つに導入して冷却する。
【選択図】図1
【解決手段】建物A内に設置されるプロジェクタ1を冷却するためのプロジェクタの冷却装置であって、プロジェクタ1は、電気光学パネル10と、電気光学パネル10に光を照射する光源と、光源に電力を供給する電源とを備え、建物Aから供給される流体を、電気光学パネル10、光源、電源の少なくとも1つに導入して冷却する。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば液晶プロジェクタやその他各種プロジェクタの冷却装置に関する。
従来、各種の映像や動画等の画像を投写もしくは投影する装置として、ランプ等の光源からの光をライトバルブで変調してスクリーン上に投影する各種のプロジェクタが用いられている。特にライトバルブ用の電気光学パネルとして液晶パネルを用いた液晶プロジェクタは、近年、小型化、高輝度化が図られ、ホームシアターやプレゼンテーション用などとして一般家庭や各種事業所等において広く利用されている。
図5はライトバルブ用の電気光学パネルとして液晶パネルを用いた液晶プロジェクタ、特にカラープロジェクタの概略構成を示すもので、該プロジェクタ1は、反射板3等を有するランプユニット4内に設けられたメタルハライドランプ等の光源5を、電源(電源装置)2から供給される電力で発光させて、その光を、3枚のミラー6と2枚のダイクイロックミラー7および光損失を防ぐ3つのレンズ8によって、RGBの三原色に対応する光成分R、G、Bに分けて、その各色に対応するライトバルブ用の電気光学パネルとしての液晶パネル10R、10G、10Bに導き、その各液晶パネル10R、10G、10Bによって色毎に変調された光成分をダイクロイックプリズム11で合成したのち、投射レンズ12を介してスクリーン13に投射してカラー画像を得るものである。
ところで、上記のようなプロジェクタ1を構成する部品は、上記の電源2や光源5を含めて図に省略した筐体内に収容配置するのが一般的である。また上記のようなプロジェクタにおいては、光源5から高輝度の光を照射する必要があるため、電源2や光源5からの発熱量が多く、長時間使用すると、電源2や光源5の温度が上昇して、それらの機能が低下したり、比較的熱影響を受けやすい液晶パネル10R、10G、10B等のライトバルブ用の電気光学パネルが変質もしくは劣化して耐久性が低下する等のおそれがある。
そこで、従来より種々の方法で上記電源や光源もしくは液晶パネル等のライトバルブ用の電気光学パネルを冷却することが提案されている。例えば下記特許文献1においては、プロジェクタの筐体を構成する外壁部もしくは外壁部内面に、ランプを冷却する水冷ジャケットや、そのランプで熱せらた水を冷却する放熱用の金属配管やポンプを設けることが提案されている。また下記特許文献2には冷却空気を供給するダイアフラム型空気圧縮機や、その空気圧縮機から供給された冷却空気を光源ランプの被冷却部位に直接噴射する噴射部等をプロジェクタの筐体内に設けることが提案されている。
しかし、上記いずれの特許文献においても、冷却空気の噴射部や水冷ジャケット等の被冷却部材を冷却するための部材だけでなく、冷却空気や水等の流体(冷却媒体)の供給源であるポンプや空気圧縮機等をもプロジェクタの筐体内に収容配置するものであるから、プロジェクタの構成が煩雑かつ大型化し、効率よく冷却するのが困難である等の問題があった。また上記のポンプや空気圧縮機等の振動で画像にブレが生じたり、騒音が混入する等のおそれがあった。
本発明は上記の問題点に鑑みて提案されたもので、構造が簡単で効率よく冷却することのできるプロジェクタの冷却装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明によるプロジェクタの冷却装置は、以下の構成としたものである。すなわち、建物内に設置されるプロジェクタを冷却するためのプロジェクタの冷却装置であって、前記プロジェクタは、電気光学パネルと、前記電気光学パネルに光を照射する光源と、前記光源に電力を供給する電源とを備え、前記建物から供給される流体を、前記電気光学パネル、前記光源、前記電源の少なくとも1つに導入して冷却することを特徴とする。
上記のように建物から供給される流体を、電気光学パネル、光源、電源の少なくとも1つに導入して冷却するようにしたことによって、前記従来のようにプロジェクタの筐体内に冷却媒体を供給するための手段を設けることなく、構造簡単で効率よく冷却することのできるプロジェクタの冷却装置を提供することが可能となる。また前記従来のようにプロジェクタの筐体内にポンプや空気圧縮機等の冷却媒体供給手段を設けた場合のように、それらの振動で画像にブレが生じたり、騒音が混入するのを防ぐことができる。
前記建物から供給される流体としては、例えば建物に付帯的に設けられた各種設備から供給される流体を使用することができる。具体的には、例えば一般家庭においては、上下水道から供給される水や、エアコン(エアコンディショナー)等から供給される冷却空気や冷媒を使用することができる。また例えば工場や事業所等にあっては、それらの建物の内外に備えられた設備、例えばコンプレッサー等から供給される圧縮空気やドライエア、貯留タンク等に蓄えられた各種のガスや液体等の流体を使用することもできる。
上記のような建物から供給される流体を使用することによって、プロジェクタを冷却するための専用の流体(冷却媒体)を別途確保したり、筐体内に収容配置する必要がなく、容易・安価に冷却することが可能となる。
前記建物から供給される流体を、前記電気光学パネル、前記光源、前記電源の少なくとも1つに導入する方法としては、例えば前記電気光学パネル、前記光源、前記電源の少なくともいずれか1つの表面に直接吹き付けて冷却することができる。このような冷却方法は、冷却後に大気中に放出しても何ら支障のない流体、例えば空気や圧縮空気、ドライエア等の気体を用いる場合に特に有効であり、電気光学パネルや光源または電源に直接吹き付けるだけで簡便に冷却することが可能となる。
また前記建物から供給される流体を、前記電気光学パネル、前記光源、前記電源の少なくとも1つに導入する他の方法として、例えば前記電気光学パネルのフレーム内もしくは前記光源または前記電源の周囲にウォータージャケット等の流体通路を設け、その流体通路内に上記の流体を順次導入して冷却することができる。このような冷却方法は、前記流体として例えば水等の液体を用いる場合に特に有効であり、電気光学パネルや光源または電源もしくはその近傍に設けた流体通路内に流通させることによって、それらを容易に冷却することが可能となる。
前記建物から供給される流体は、予めラジエータ等の熱交換器によって冷却してから前記電気光学パネル、前記光源、前記電源の少なくとも1つに導入するように構成することができる。このようなラジエータ等の熱交換器を用いると、冷却用の流体を順次冷却もしくは放熱しながら繰り返し使用することが可能となる。
また上記のようなラジエータ等の熱交換器は建物の屋外に設置するとよく、そのようにすると、上記の熱交換器を屋内に設置した場合のように室内の空間が狭められたり、騒音や振動が室内にこもるのを防ぐことが可能となる。
以下、本発明によるプロジェクタの冷却装置を図に示す実施形態に基づいて具体的に説明する。
図1は本発明によるプロジェクタの冷却装置の一実施形態を示す説明図、図2は上記実施形態で用いた電気光学パネルとしての液晶パネルの斜視図であり、図5と同様の機能を有する部材には同一の符号を付して説明する。
本実施形態は、ライトバルブ用の電気光学パネルとして液晶パネル10を用いた液晶プロジェクタ、特にカラープロジェクタ1に適用したもので、そのカラープロジェクタには前述のようにライトバルブ用の電気光学パネルとしてR、G、Bの三原色に対応して3つの液晶パネルが用いられているが、図1は簡略化して1つの液晶パネル10として表したものである。上記プロジェクタ1の概略構成は、図5と同様に構成され、図には省略したが、光源5や、その光源5および上記液晶パネル10に電力を供給するための電源(電源装置)2が上記プロジェクタ1の筐体内に収容されている。また上記プロジェクタ1は据付型のものが用いられ、建物Aの室内の所定位置に据え付けられている。図中、Wは上記建物Aの外壁をあらわす。
本発明は上記のようなプロジェクタ1の電源2、光源5、液晶パネル10等の電気光学パネルのうちの少なくとも1つを、建物から供給される流体によって冷却するようにしたもので、本実施形態においては上記建物Aに付帯的に設けられた上下水道から供給された水によって、上記電気光学パネルとしての液晶パネル10を冷却するようにしたものである。特に、図の場合は上記建物の上水道から供給された水を、ラジエータ等の放熱用の熱交換器15で冷却して送水ポンプ16により送水管17を介して液晶パネル10に送り、その液晶パネル10のパネル本体10aを収容したフレーム10bの周辺部に設けた流体通路10c内に、上記の冷却した水を導入することによって、上記液晶パネル10、特にパネル本体10aを冷却するようにしたものである。
なお、上記液晶パネル10を冷却した水は、返水管18を介して熱交換器15に送り返され、その熱交換器15で放熱されて冷却されたのち再び液晶パネル10に送られて冷却される。これを繰り返すことによって上記液晶パネル10を常時所定の温度以下に保つものである。上記熱交換器15には、建物から供給される水を適時追加供給したり、交換すればよく、その際、必要に応じて上記の水に不凍液を混入するようにしてもよい。また上記熱交換器15には、必要に応じて強制冷却用のファンや、補充用の冷却水を貯留するリザーブタンク等を備えるようにしてもよい。
また上記図1は前述のように簡略化して1つの液晶パネル10のみを表したが、実際にはR、G、Bの三原色に対応して上記液晶パネル10と同様に構成した3つの液晶パネル10R、10G、10Bが用いられ、それらのパネルに上記の冷却水を導入して、それぞれのパネルを冷却するようにしたものである。その構成は適宜であるが、図3および図4はその一例を示すもので、図3は上記熱交換器15から送水管17を介して送られてきた冷却水を、3つの分配管17r、17g、17bを介して上記3つの液晶パネル10R、10G、10Bの各流体通路10c内に分配導入して、それらのパネルを冷却した後、3つの収集管18r、18g、18bを介して返水管18に合流させて熱交換器15に戻すようにしたものである。また、図4は送水管16から3つの液晶パネル10R、10G、10Bの各流体通路10cに連通管19a、19bを介して順に冷却水を導入した後、返水管18を介して熱交換器15に戻すようにしたものである。
上記実施形態は、建物から供給される流体を、比較的熱影響を受けやすい電気光学パネルとしての液晶パネル10(10R、10G、10B)に導入して冷却したが、プロジェクタの主たる熱の発生源である光源5や電源2に上記の流体を導入して冷却するようにしてもよく、上記電気光学パネルとしての液晶パネル10(10R、10G、10B)と光源5および電源2のうち少なくとも1つに上記の流体を導入して冷却すればよい。また上記光源5を冷却する場合にはランプユニット4ごと冷却するようにしてもよい。
上記のように本発明によるプロジェクタの冷却装置は、建物から供給される流体を、電気光学パネル、光源、電源の少なくとも1つに導入して冷却するようにしたから、従来のようにプロジェクタの筐体内にポンプや空気圧縮機等の冷却媒体を供給手段を備えることなく、上記の流体を利用して効率よく冷却することができる。その結果、従来のようにプロジェクタの筐体内にポンプや空気圧縮機等を設けた場合のように、それらの振動で画像にブレが生じたり、騒音が混入するのを防ぐことができる。また特に据付型のプロジェクタに適用した場合には、例えばポータブルタイプのプロジェクタのように設置場所を変更したり、設置や取外し作業を繰り返すことが少ないので、一度プロジェクタを所望の位置に据付けて本発明のような冷却装置を適用すれば、使用の度毎に冷却装置を設置したり、調整作業を行うことなく、繰り返し安定性よく冷却することが可能となる。
さらに上記実施形態のように建物から供給される流体として、建物に付帯的に設けられた上下水道から供給させる水を利用すると、簡便に且つ効率よく冷却することが可能となり、又その水をラジエータ等の放熱用の熱交換器15で冷却して繰り返し使用すると、水の利用効率や冷却効率を更に向上させることができる。また上記熱交換器15で冷却した水を、ウオータジャケット等の流体通路10cを有する液晶パネル等の電気光学パネルに導入して該パネルを冷却することによって、比較的熱影響を受けやすい液晶パネル等の電気光学パネルにあっても熱影響を極力少なくして良好な表示性能を維持させることができると共に、耐久性を大幅に向上させることが可能となる。
なお、上記実施形態は、上水道を使用したが、使用済みの水や雨水もしくは下水道に一度排水した水等を用いてもよく、その場合には、それらによって液晶パネル等を冷却した後の水は、下水道等にそのまま排水するように構成してもよい。また上記実施形態は、電気光学パネルとしての液晶パネルに流体通路を設けたが、その代わりに若しくはそれと共に、電源2または光源5もしくはその両方の近傍に流体通路を設けて冷却するようにしてもよく、或いは上記のような流体通路の代わりに或いはそれらと共に、吸熱用の熱交換器を電源2や光源5または電気光学パネルもしくはその近傍に設けるようにしてもよい。
また建物から供給される流体としては、上記のような上下水道や雨水等に限らず、前述のように例えばエアコンから供給される冷却空気や冷媒を使用したり、或いは工場や事業所等の建物の内外に備えられた設備、例えばコンプレッサー等から供給される圧縮空気やドライエア、貯留タンク等に蓄えられた各種のガスや液体等の流体を使用することもできる。その場合、使用後に大気中に放出すると支障がある場合には、上記の熱交換器や流体通路を介して流通させたり、循環させるのが望ましく、また上記のような冷却空気や圧縮空気、ドライエアのように使用後に大気中に放出しても支障がない場合には、それらの空気等の流体を適宜の管等で冷却すべき電源や光源または電気光学パネルもしくはそれらの近傍に直接吹き付けて冷却するようにしてもよい。
さらに上記実施形態は、ライトバルブ用の電気光学パネルとして液晶パネルを用いた液晶カラープロジェクタに適用したが、モノクロの液晶プロジェクタでもよく、また液晶パネルに限らす、例えば有機ELパネルやプラズマパネル、その他各種の電気光学パネルを用いたプロジェクタにも適用可能である。
1…プロジェクタ、2…電源、3…反射板、4…ランプユニット、5…光源、6…ミラー、7…ダイクイロックミラー、8…レンズ、10、10R、10G、10B…液晶パネル(電気光学パネル)、10a…パネル本体、10b…フレーム、10c…流体通路、11…ダイクロイックプリズム、12…投射レンズ、13…スクリーン、15…熱交換器、16…ポンプ、17…送水管、17r、17g、17b…分配管、18…返水管、18r、18g、18b…収集管、19a、19b…連通管
Claims (5)
- 建物内に設置されるプロジェクタを冷却するためのプロジェクタの冷却装置であって、
前記プロジェクタは、電気光学パネルと、前記電気光学パネルに光を照射する光源と、前記光源に電力を供給する電源とを備え、
前記建物から供給される流体を、前記電気光学パネル、前記光源、前記電源の少なくとも1つに導入して冷却することを特徴とするプロジェクタの冷却装置。 - 前記建物から供給される流体を、前記電気光学パネル、前記光源、前記電源の少なくともいずれか1つの表面に直接吹き付けて冷却することを特徴とする請求項1に記載のプロジェクタの冷却装置。
- 前記電気光学パネルのフレーム内もしくは前記光源または前記電源の周囲に流体通路を設け、前記流体通路内に前記建物から供給される流体を導入して冷却することを特徴とする請求項1に記載のプロジェクタの冷却装置。
- 前記建物から供給される流体を、熱交換器によって冷却してから前記電気光学パネル、前記光源、前記電源の少なくとも1つに導入するように構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプロジェクタの冷却装置。
- 前記熱交換器を建物の屋外に配置したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のプロジェクタの冷却装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008210353A JP2010048845A (ja) | 2008-08-19 | 2008-08-19 | プロジェクタの冷却装置 |
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Cited By (2)
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JP2015132659A (ja) * | 2014-01-10 | 2015-07-23 | 三菱電機株式会社 | 投写型映像表示装置 |
CN107479306A (zh) * | 2016-06-07 | 2017-12-15 | 深圳市光峰光电技术有限公司 | 色轮装置 |
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2008
- 2008-08-19 JP JP2008210353A patent/JP2010048845A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
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