JP2010048802A - 光リソグラフィシステムにより生成された像プロファイルを測定する装置、方法及びシステム - Google Patents

光リソグラフィシステムにより生成された像プロファイルを測定する装置、方法及びシステム Download PDF

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Abstract

【課題】スリット開口を介した光透過の影響をほぼ排除し、光リソグラフィシステムの結像性能を正確に表現する像プロファイルを生成する空中像測定装置を提供する。
【解決手段】遮光層111は、互いに異なる構造を有する第1の開口及び第2の開口を有し、異なる構造は偏光成分のうち少なくとも1つの偏光成分を異なる状態で透過する。検出器115は、第1の開口を介して透過された光及び第2の開口を介して透過された光に対する別個のサンプルを生成する。検出器115により生成されたサンプルを使用して、空中像108の偏光成分ごとに別個の像プロファイルが生成される。測定装置109の第1の開口及び第2の開口を介した透過の影響を排除した空中像108の偏光成分ごとの推定像プロファイルを生成するために、生成像プロファイルの各々に対して像回復が実行される。
【選択図】図13

Description

本発明は、空中像測定に関し、特に、光リソグラフィシステムにより生成された空中像を測定することに関する。
図1は、半導体デバイスの製造に使用される典型的な光リソグラフィシステム1の構成を示す。ウエハ3はウエハステージ6の上に位置決めされ、照明系4は、レチクル2上のパターン5を照明することにより光束を生成する。光束は投影レンズ7によりウエハ3上に投影され、それにより、パターン5に対応する像8が生成される。典型的な光投影リソグラフィシステム1に含まれる照明系4は、ウエハ3上に投影される像8を形成する光束を生成する1つ以上の照明光源点を使用してもよい。
リソグラフィシステム1の結像性能に影響を及ぼすレンズ収差、照明条件及び他の要因を評価するために、像8に対応する空中像が測定される。空中像を測定する測定装置9はウエハステージ6上に位置決めされ、x方向及び/又はy方向に沿ってウエハステージ6を移動することにより、測定装置9によって空中像を測定できる。
空中像と測定装置による空中像の測定値との間に差異が存在することを理解すべきである。空中像は、通常見ることのできない投影像である。しかしながら、ウエハステージ6によりウエハ3が投影レンズ7の直下に位置決めされている場合、空中像はウエハ3上に形成される。ウエハではなく空中像測定装置9が投影レンズ7の直下に位置決めされている場合、空中像は形成されずに測定される。測定装置9の一部を形成し、且つ、空中像の異なる領域がサンプリングされるように測定装置9の移動と通常連動するスリット開口を介して空中像をサンプリングすることにより、測定は通常実行される。
空中像測定の目的の1つは、測定された空中像に基づいて、ウエハ3が存在する場合にウエハ3上に投影され、且つ、形成される実際の空中像を算出することである。この計算は測定装置9の光学的特性により妨げられることが多いので、測定装置9により得られた測定値に基づいて実際の空中像の正確な描写を再現することが困難になる場合もある。
そのような影響を生じさせる原因の1つは、空中像の偏光である。特に、空中像は垂直(TM)偏光成分及び水平(TE)偏光成分の双方を含む。測定装置9は、空中像をサンプリングするためにスリット開口を使用し、スリット開口はTE偏光成分とTM偏光成分とに対して異なる応答を示すので、測定装置9により得られた測定値に基づいて実際の空中像を再現することは通常困難である。
米国特許第5,631,731号公報(特許文献1)は、この問題を認識し、問題に対処するため、異なる偏光依存性を有する2つの類似する構造の開口の使用を提案する。米国特許第5,631,731号公報における提案は、本発明の開示とは著しく異なる。
米国特許第5,631,731号公報
本発明の1つの側面によれば、空中像測定装置は、互いに異なる構造を有する1対の開口を含み、異なる構造はTM偏光成分及びTE偏光成分のうち少なくとも一方の偏光成分を異なる状態で透過する。一実施形態において、第1の開口はスリット形状であり、第2の開口はピンホールの直線状アレイである。構造に相違があるため、空中像に含まれるTM偏光成分による影響とTE偏光成分による影響とを分離することが可能である。その結果、測定サンプルから実際の空中像を算出する際の精度が向上する。
本発明の1つの側面によれば、空中像測定装置の開口を介した光透過の影響をほぼ排除した空中像の像プロファイルが得られるように、スリット開口及びピンホールアレイ開口の双方を有する空中像測定装置が光リソグラフィシステムに設けられる。特に、光リソグラフィシステムは、照明系と、レチクルと、投影レンズと、可動ウエハステージと、空中像測定装置と、空中像測定装置及びウエハステージを制御する制御装置とを含む。
空中像測定装置は、光検出器と、入射する光の偏光成分を分離する遮光層とを有する。遮光層は、互いに異なる構造を有する第1の開口及び第2の開口を有し、異なる構造は偏光成分のうち少なくとも1つの偏光成分を異なる状態で透過する。検出器は、第1の開口を介して透過された光及び第2の開口を介して透過された光に対する別個のサンプルを生成する。
空中像測定装置は、ウエハステージの上に位置決めされ、照明系は、光束を生成するためにレチクル上のパターンを照明する。パターンに対応する空中像を生成するために、光束は投影レンズにより空中像測定装置の上に投影される。空中像が空中像測定装置により走査されるようにウエハステージを移動するために、制御装置はウエハステージを制御する。更に、制御装置は、検出器により生成されたサンプルを受け取り、そのサンプルを使用して、空中像の偏光成分ごとに別個の像プロファイルを生成し、空中像測定装置の第1の開口及び第2の開口を介した透過の影響を排除した空中像の推定像プロファイルを生成するために、生成像プロファイルごとに像回復を実行する。
この光リソグラフィシステムを使用して、光リソグラフィシステムの結像性能を正確に表現する像プロファイルを生成できる。更に、複数の偏光成分を含む像に対して、そのような像プロファイルを生成できる。特に、空中像の偏光成分ごとに別個の像プロファイルが生成されるので、各偏光成分に特有の像プロファイル変化特性に対応する像回復が実行される。例えば、水平(TE)偏光成分の場合の生成像プロファイルに対する像回復は、透過率の角度特性に対応できるのに対し、垂直(TM)偏光成分の場合の生成像プロファイルに対する像回復は、透過率の偏光変化特性及び角度特性の双方に対応できる。
第1の開口はスリットを具備してもよく、第2の開口はピンホールアレイを具備してもよい。ピンホールアレイは、ピンホール直径、アレイ中の各ピンホールの間隔を規定するピッチ及び長さにより規定されてもよく、スリット開口は、0に等しいピッチを有するピンホールアレイ開口に対応してもよい。ピンホールアレイ開口及びスリット開口の双方のピンホール直径は、空中像の特徴(feature)サイズ及び照明系により生成される光の波長の双方より小さい大きさを有してもよい。
遮光層の材料、遮光層の厚さ、ピンホール直径及び開口空間を満たす材料は、ピンホールアレイ開口及びスリット開口の双方で同一であってもよい。ピンホールアレイ開口の場合、遮光層の厚さは100nmであってもよく、ピンホール直径の大きさは80nmであってもよく、ピッチは160nmであってもよい。スリット開口の場合、遮光層の厚さは100nmであってもよく、ピンホール直径の大きさは80nmであってもよく、ピッチは0nmであってもよく、ピンホールアレイ開口の長さとスリット開口の長さとの比は約18:5であってもよい。ピンホールアレイ開口及びスリット開口の開口空間を満たす材料はSiO(二酸化ケイ素)であってもよく、遮光層の材料はTa(タンタル)であってもよい。
遮光層は検出器の上に形成されてもよい。あるいは、遮光層はSiO(二酸化ケイ素)基板の上に形成されてもよく、第1の開口及び第2の開口を介して透過された光は、基板を通過して検出器に入射してもよい。更に、基板と検出器との間にレンズが配置されてもよい。
偏光成分は水平(TE)偏光成分及び垂直(TM)偏光成分を含んでもよく、ピンホールアレイ開口及びスリット開口は著しく異なる偏光特性を有してもよい。ピンホールアレイ開口はTM偏光成分及びTE偏光成分を透過するために使用されてもよく、スリット開口はTE偏光成分を透過するために使用されてもよい。
スリット開口及びピンホールアレイ開口は著しく異なる偏光特性を有してもよいので、空中像測定装置により得られるサンプルに対する雑音の影響は減少されるか、ほぼ排除される。更に、著しく異なる偏光特性を有するスリット開口及びピンホールアレイ開口を有する空中像測定装置を製造することは困難ではないと考えられる。
生成像プロファイルの各々に対して別個に反復計算を適用することにより、像回復が実行されてもよい。像回復の各反復は、光リソグラフィシステムのパラメータを使用して、空中像の偏光成分のうち1つの偏光成分に対してオリジナル像プロファイルを算出することと、開口透過率特性を使用してオリジナル像プロファイルを変化させることにより、偏光成分を透過するために使用された開口を介した透過の影響を含む偏光成分の透過像プロファイルを算出することと、生成像プロファイルがその偏光成分の透過像プロファイルとほぼ等しいか否かを判定するために、透過像プロファイルを生成像プロファイルと比較することと、生成像プロファイルが透過像プロファイルとほぼ等しいという判定に応答して、開口を介した透過の影響を排除した偏光成分の推定像プロファイルとして、算出されたオリジナル像プロファイルを提供することと、生成像プロファイルが透過像プロファイルとほぼ等しくないという判定に応答して、初期パラメータを偏移させ、且つ、偏移パラメータを使用して新しいオリジナル像プロファイルを算出することにより像回復の次の反復を開始することとを含む。
生成像プロファイルの各々に対して反復計算を別個に適用することにより像回復を実行できるので、像形成が非線系であり、且つ、部分コヒーレント結像理論により規定されるような光リソグラフィシステムにおいて像回復を実行することが可能である。
TE偏光成分の場合、開口透過率特性はスリット開口の透過率の角度特性を含んでもよく、TM偏光成分の場合、開口透過率特性はピンホールアレイ開口の透過率の偏光変化特性及び角度特性を含んでもよい。光リソグラフィシステムのパラメータは、レチクル上のパターン、レンズ収差、照明条件及び環境条件を含んでもよい。
添付の図面と関連させて以下の詳細な説明を参照することにより、本発明を更に完璧に理解できる。
図1は、半導体デバイスの製造に使用される典型的な光リソグラフィシステムの構成を示す図である。 図2は、図1の空中像測定装置を更に詳細に示す図である。 図3は、x方向に変化する任意の強度分布を有する像を測定する図1の空中像測定装置を示す図である。 図4は、図1の光リソグラフィシステムにより生成される光束を示す図である。 図5は、図1のウエハに入射する光束を示す図である。 図6は、図1のウエハに入射する光束の偏光を示す図である。 図7は、オリジナル空中像プロファイルを示す図である。 図8Aは、スリット開口により入射光束がどのように散乱されるかを示す図である。 図8Bは、スリット開口により入射光束がどのように散乱されるかを示す図である。 図9は、スリット透過により回折光束の伝播方向がどのように変化するかを示す図である。 図10は、スリット開口の光束入射角と振幅透過率との関係を示す図である。 図11は、スリットを介した透過後の空中像プロファイルを示す図である。 図12は、第1の実施形態に係る光リソグラフィシステムの構成を示す図である。 図13は、図12の測定装置を示す詳細図である。 図14は、遮光層が検出器の上に形成された別の実施形態に係る測定装置を示す横断面図である。 図15は、基板と検出器との間にレンズが配置された別の実施形態に係る測定装置を示す横断面図である。 図16は、スリット開口及びピンホールアレイ開口の平面図を示す図12の測定装置の一部を示す図である。 図17は、図12の測定装置を示す平面図である。 図18は、実施形態において、TE偏光及びTM偏光に関して開口のピッチが変化した場合の開口からの透過エネルギーの変化を示す図である。 図19は、実施形態において、測定装置の遮光層として使用可能な典型的な材料の光学的特性を示す図である。 図20は、第1の実施形態に係る空中像を測定する処理を示すフローチャートである。 図21Aは、図12の測定装置のTE偏光角度透過特性を示す図である。 図21Bは、図12の測定装置のTE偏光角度透過特性を示す図である。 図22Aは、図12の測定装置のTM偏光角度透過特性を示す図である。 図22Bは、図12の測定装置のTM偏光角度透過特性を示す図である。 図23は、製造誤差を示す図である。 図24は、製造誤差を示す図である。 図25は、第1の実施形態に係るTE偏光成分に対するTE像回復処理を示すフローチャートである。 図26は、第1の実施形態に係るTM偏光成分に対するTM像回復処理を示すフローチャートである。 図27は、第2の実施形態に係る測定装置を示す平面図である。 図28は、図27の測定装置を示す横断面図である。 図29は、第3の実施形態に係る測定装置を示す平面図である。 図30は、一実施形態に係る測定装置を示す横断面図である。 尚、説明を簡単、且つ、明確にするため、図は必ずしも実物大で示されていない。
<空中像測定>
先に説明した通り、図1は、半導体デバイスの製造に使用される典型的な光リソグラフィシステムの構成を示す。レチクル2上の目標(object)パターン5はウエハ3の上に投影され、目標パターン5に対応する像8がウエハ3に生成される。
通常、最新型の露光システムは「液浸技術」を使用する。この液浸技術では、最終レンズ素子とウエハとの間の空間を液体(通常は、純水10)で満たすことにより、解像度を向上させる。システム1の解像度は、投影レンズ7の開口数(NA)及び露光波長(λ)により決定される。通常0.3〜0.5であるプロセス依存係数をkとするとき、解像度はR=kλ/NAで与えられる。照明系4による照明には、ArFエキシマレーザー(λ=193nm)が通常使用される。液浸系に使用される液体は193nmの波長に対して透明であり、1より大きい屈折率(n)を有する。通常、液浸系の液体として純水(n=1.44)が使用される。しかし、nが大きくなるほど、その分だけNAも大きくなる(n×NAにより表される)ので、より大きな値のnを有する他の液体の研究も進んでいる。
典型的な光リソグラフィシステムでは、像品質はレンズ収差、照明条件などの影響を受ける。ウエハ3上に塗布されたフォトレジストを露光してレジストを現像することにより、SEM(走査型電子顕微鏡)を使用して像品質を評価できる。時間を節約し、フォトレジスト特性の影響を排除するために、空中像8を直接測定するのが好ましい。
図2は、ウエハステージ6上に載置された空中像測定装置9の基本構成を示す。装置9は、基板10上に形成された遮光層12を含む。遮光層12は、所定の波長の光束が通過できる開口11を有する。空中像8を形成する複数の光束は、開口11を通過して検出器13に入射する。これにより、検出器13は所定の位置における空中像8の強度を測定できる。例えば、x軸に沿った空中像8の像強度分布を測定するために、装置9はx方向に空中像8を走査する。それらの空中像測定値を使用して、空中像プロファイルを生成できる。この空中像プロファイルを使用して、光リソグラフィシステム1の像品質を評価できる。
説明を簡単にするため、像8及び開口11は1次元形状を有する(y方向に不変である)と仮定する。1次元テストパターンは、結像性能評価の目的で実際に広く使用されている。図2において、像の位置は固定されており、x方向に開口11を走査することにより像強度分布は測定される。開口11は1次元形状を有すると仮定する。すなわち、開口11のy方向の長さはx方向の長さより相当に大きいと仮定する。ウエハステージ6を適正に制御することにより、走査を実行できる。測定において高い解像度を実現するために、開口幅は像特徴(image feature)より十分に狭い。すなわち、開口の大きさは波長未満の範囲である。単一の開口11を使用する場合、像は周期性を有する必要がなく、図3に示されるように、x方向に変化する任意の強度分布を測定できる。
図4を使用して、光リソグラフィシステムの像形成を説明する。照明系は複数の光源点から構成される。各光源点はレチクル2を照明するための平面波を放出する。図4には、レチクル2に斜めに入射した1つの光束(すなわち、光束31)が示される。平面波によりレチクル2上の周期的パターンが照明されると、0次、+1次、−1次及び更に高次の回折光束が生成される。その後、投影レンズ7により捕捉されてウエハ3へ伝達された回折次数の回折光束のみが像8の形成に寄与する。
図4は、0次回折光束22及び+1次回折光束23により像8が生成される場合を示す。1つの光源点が選択される場合、照明は「コヒーレント照明」と呼ばれ、2つ以上の光源点が選択される場合、照明は「部分コヒーレント照明」と呼ばれる。システムの結像性能は、選択される照明光源点の数、すなわち、「照明条件」により影響を受ける。以下、コヒーレント照明を仮定して説明するが、より一般的な部分コヒーレント照明に発展させることは容易である。
各回折光束22及び23は、図5に示すような平面波としてモデル化できる。ウエハ3上の回折光束22及び23の間の干渉を計算することにより、像強度分布が求められる。干渉が計算される場合、各回折光束の偏光状態が考慮される。偏光状態は照明系4により決定され、各回折光束に保存される。TE偏光の場合、照明光束の電界ベクトルはy方向にあるが、TE偏光の場合、電界ベクトルはxz平面と平行である。
図6は、ウエハ3上の回折光束22及び23の偏光方向を示す。TE偏光はシステム全体を通してy成分のみを有するが、TM偏光はxz平面にあるので、光束方向の変化と関連する偏光方向の変化を伴う。TE偏光の場合、回折光束22及び23はウエハ上で全て同一の偏光方向を有する。これに対し、TM偏光の場合、各回折光束22及び23は、その伝播方向に応じて異なる偏光方向を有する。偏光方向は、伝播する光束の偏光状態に依存せず、常に光束伝播方向に対して垂直である。
複数の回折光束が互いに交差する場合、互いに平行である偏光成分の間で干渉が起こる。TE偏光の場合、全ての光束はy成分のみを有するので、干渉はy成分のみを使用して計算される。TM偏光の場合、交差する光束の偏光状態をx成分及びz成分に分解しなければならず、x成分及びz成分に対して個別に干渉が計算される。次に、TM偏光の像強度分布を得るために、x成分により生成された像強度と、z成分により生成された像強度とが加算される。
例えば、図4においてθ=30°及びθ=70°である場合、照明光束31の偏光状態に応じて、像強度分布は図7に示すように与えられる。従来の空中像測定技術は、ウエハ平面において幅の狭い開口を走査することにより、そのような像プロファイルを測定する。
ウエハ上の像が幅の狭い開口を介して透過された場合に、像プロファイルが変化することは周知である。図8A、図8B、図9、図10及び図11を参照して、像プロファイルの変化のメカニズムを説明する。図8A及び図8Bは、入射光束がスリット(例えば、開口11)によりどのように散乱されるかを示す。図8Aにおいて、スリット幅は波長と比較して十分に狭く、スリットは二次点光源として作用するので、z軸に関して対称な散乱が見られる。図8Bにおいて、スリット幅はそれほど狭くはないため、散乱光束分布は非対称になる。スリット幅が十分に狭くない場合、スリットは測定される像の微細構造を分解できない。
空中像測定システムにおいて、解像度はスリット幅により決定される。従って、空中像測定に使用されるスリットの場合、図8Aに示される散乱が起こるように、幅は十分に狭いのが好ましい。幅が十分に狭い場合、回折光束の伝播方向は、図9に示されるようにスリット透過により大きく変化する。スリットに対する入射角に関係なく、射出光束は互いに平行であると考えられる。TE偏光の場合は、先に説明したようにy成分により表される。しかし、TM偏光の場合には著しく大きな偏光特性の変化が起こる。これは、スリット透過後の1つの偏光成分(x成分)により表される。
上述のような偏光状態の変化に加え、各回折光束(例えば、22及び23)の振幅は、入射角(例えば、θ及びθ)に応じて不均一に減少する。垂直入射における値により振幅透過率が正規化される場合、図10は、角度依存性の通常の推移を示す。多くの場合、TE偏光及びTM偏光はほぼ同一の分布曲線を有するが、透過率の値は互いに異なることが確認されている。上記の2つの要因、すなわち、偏光状態の変化及び光束方向(スリットに対する入射角)に依存する振幅減少を考慮することにより、スリット透過により測定される像プロファイルを計算できる。それら2つの影響を受けた結果、図7の分布(オリジナル像プロファイル)は図11の分布(透過像プロファイル)に変化する。
従来の空中像測定技術には、非常に大きな問題が存在する。第1に、図11に示される像プロファイルは、図7に示される像プロファイルと全く異なる。空中像を正確に測定するために、図11の像プロファイルから図7の像プロファイルに像を回復する処理が実施形態において使用される。そのような像回復処理を考慮する際、第2の問題は、像プロファイルの変化のメカニズムがTE偏光とTM偏光とで異なることである。この事実は、測定された空中像がTE偏光成分又はTM偏光成分のいずれか一方を有する場合にのみ像回復が可能であることを示唆する。測定空中像がTE成分及びTM成分の双方を有する場合、各偏光成分を分離しない限り、そのような回復処理は不可能である。
光リソグラフィシステムにおいて、照明偏光はTE状態又はTM状態により単純に規定されるのではなく、それら2つの状態の混合により表現される。ウエハ(例えば、3)上の空中像(例えば、8)は2つの偏光成分から形成され、偏光に関する情報は未知である。
従って、本発明は、像プロファイルを判定することに加えて、空中像測定値の2つの偏光成分を分離することを提案する。
TE像成分及びTM像成分を別個に測定するための方法の1つは、TE成分のみ又はTM成分のみを透過する偏光子を挿入する方法である。検出器(例えば、13)に入射する偏光状態を選択するために、偏光子は、スリット(例えば、11)のいずれかの側(上又は下)に挿入される。
しかし、測定システムに挿入でき、且つ、ArFレーザーの193nmの波長で動作する小型の偏光子は存在せず、それを実現するのは非常に困難であると予測されるという問題がある。
<第1の実施形態>
図12は、第1の実施形態に係る半導体デバイスの製造に使用される光リソグラフィシステム100の構成を示す。ウエハ103はウエハステージ106の上に位置決めされ、照明系104はレチクル102上のパターン105を照明することにより複数の光束を生成する。光束は投影レンズ107によりウエハ103上に投影され、それにより、パターン105に対応する像108が生成される。解像度を向上させるため、レンズ107とウエハ103(又は測定装置109)との間の空間は水120で満たされている。照明系104は、ウエハ103上に投影される像108を形成する光束を生成するために、1つ以上の照明光源点を使用する。
測定装置109は、光検出器と、入射する光の偏光成分を分離する遮光層とを有する。遮光層は、α開口及びβ開口を有する。それら2つの開口は、互いに異なる構造を有し、互いに著しく異なる偏光特性を有する。異なる構造は、偏光成分のうち少なくとも1つの偏光成分を異なる状態で透過し、検出器は、第1の開口を介して透過された光及び第2の開口を介して透過された光に対する別個のサンプルを生成する。
第1の実施形態において、偏光成分は水平(TE)偏光成分及び垂直(TM)偏光成分を有する。α開口はTE偏光成分を透過するために使用され、β開口はTM偏光成分及びTE偏光成分を透過するために使用される。
第1の実施形態において、制御装置110は、測定装置109及びウエハステージ106に結合された汎用コンピュータである。制御装置110は、測定装置109及びウエハステージ106を制御する。制御装置110は、空中像108が測定装置109により走査されるようにウエハステージ106を移動するために、ウエハステージ106を制御する。制御装置110は、測定装置109を使用して像108を測定する処理を実行するためのプログラム命令を実行する。
他の実施形態においては、制御装置110は測定装置109を制御し、別の制御装置がウエハステージ106を制御する。他の実施形態において、制御装置110は、測定装置109及び/又はウエハステージ106に含まれる制御回路であってもよい。
制御装置110は、システムバスを介してメモリに結合されたプロセッサを含む。プロセッサは、システムバス及びI/Oバスを介して外部入出力(I/O)装置に更に結合される。記憶装置コントローラ、I/Oバス及びシステムバスを介して、コンピュータ可読媒体を有する記憶装置がプロセッサに結合される。記憶装置は、以下に図20、図25及び図26に関連して説明される空中像測定処理を実行するために使用されるデータ及びプログラム命令を格納し、且つ、読み出すためにプロセッサにより使用される。
制御装置110のプロセッサは、空中像測定処理の結果をユーザに対して出力するユーザ出力装置に更に結合される。ユーザ出力装置は、例えば、表示装置、プリンタ、ライト、スピーカ又はユーザに対して情報を出力する他の任意の装置を含む。出力装置は、I/Oバスに結合されたユーザ出力装置コントローラを介してプロセッサに結合される。制御装置のプロセッサは、I/Oバスに結合されたユーザ入力装置コントローラを介してユーザ入力装置に更に結合されてもよい。
制御装置のプロセッサは、I/Oバスに結合された通信装置コントローラを介して通信装置に更に結合されてもよい。制御装置のプロセッサは、測定装置109によって像108を走査するようにウエハステージ106を制御するために、制御装置の通信装置を使用してウエハステージ106と通信してもよい。制御装置のプロセッサは、測定装置109から測定値を受信するために、通信装置を使用して測定装置109と通信してもよい。
動作中、制御装置のプロセッサは、制御装置のプログラム命令を記憶装置から制御装置のメモリにロードする。制御装置のプロセッサは、ロードされたプログラム命令を実行することにより、以下に説明する空中像測定処理を実現する。
図13は、測定装置109を更に詳細に示す。図13は、第1の実施形態に係る測定装置109を示す横断面図である。開口113はスリット開口(α開口)であり、開口114はピンホールアレイ開口(β開口)である。
他の実施形態において、1対の開口113及び114は1対のスリット開口、1対のピンホールアレイ開口、又は異なる偏光特性を有する他の任意の1対の開口を含んでもよい。
図13に示されるように、遮光層111はSiO(二酸化ケイ素)基板112の上に形成され、スリット開口113を介して透過された光及びピンホールアレイ開口114を介して透過された光は、基板112を通過して検出器115に入射する。
スリット開口113からの信号及びピンホールアレイ開口114からの信号は、互いに独立して測定され、検出器115は、スリット開口113を介して透過された光及びピンホールアレイ開口114を介して透過された光に対する別個のサンプルを生成する。検出器115は、例えばCCD(電荷結合素子)又はCMOS(相補型金属酸化膜半導体)センサなどの2次元結像素子である。
図14は、遮光層が検出器の上に形成された別の実施形態に係る測定装置209を示す横断面図である。開口213はスリット開口(α開口)であり、開口214はピンホールアレイ開口(β開口)である。遮光層211は検出器215の上に形成され、スリット開口213及びピンホールアレイ開口214を介して透過された光は検出器215に入射する。
図15は、別の実施形態に係る測定装置309を示す横断面図である。開口313はスリット開口(α開口)であり、開口314はピンホールアレイ開口(β開口)である。図15に示されるように、遮光層311はSiO(二酸化ケイ素)基板312の上に形成され、基板312と検出器315との間にレンズ316が配置される。スリット開口313を介して透過された光及びピンホールアレイ開口314を介して透過された光は、基板312及びレンズ316を通過して検出器315に入射する。
図16は、スリット開口113及びピンホールアレイ開口114の平面図を示す測定装置109の一部の図である。図17は、測定装置109を示す平面図であり、図17には、開口の大きさ及び開口の方向に関する偏光方向が規定される。ピンホールアレイ開口114は、ピンホールの大きさ及びピッチにより規定される。ピンホールアレイのピッチが限界である0の場合、1つのスリットと同等である。各開口の長さはy方向に測定される。スリット開口の長さはYαにより表され、ピンホールアレイ開口の長さはYβにより表される。
ピンホールアレイ開口114及びスリット開口113の大きさは、共に、空中像の特徴サイズ及び照明系104により生成される光の波長より小さい。遮光層の材料、遮光層の厚さ、大きさ及び開口空間を満たす材料は、ピンホールアレイ開口114及びスリット開口113の双方で同一である。他の実施形態において、開口113及び114が図21B及び図22Bに示されるようにほぼ同一の角度透過特性を示すのであれば、開口113及び114は異なる大きさを有してもよい。更に、他の実施形態において、開口113及び114が図21B及び図22Bに示されるようにほぼ同一の角度透過特性を示すのであれば、遮光層111に対して異なる材料及び/又は異なる厚さが選択されてもよい。
図18は、TE偏光及びTM偏光に関してピッチの変更に伴う開口からの透過エネルギーの変化を示す。入射光束は遮光層に垂直に、すなわち、z方向に入射すると仮定する。図18の縦軸は、開口を介して透過される単位長さ当たりのエネルギーの量を表す。ピッチが大きくなると、偏光依存性はある特定のピッチ(約120nm)で消滅することがわかる。
第1の実施形態において、ピンホールアレイ開口114の場合、遮光層の厚さは100nmであり、大きさ(ピンホール直径)は80nmであり、ピッチは160nmであり、長さは35.6μmである。スリット開口113の場合、遮光層の厚さは100nmであり、大きさ(幅)は80nmであり、ピッチは0nmであり、長さは10μmである。他の実施形態において、ピンホールアレイ開口及びスリット開口は異なる寸法を有してもよい。ピンホールアレイ開口114及びスリット開口113の開口空間を満たす材料はSiO(二酸化ケイ素)であり、遮光層の材料はTa(タンタル)である。他の実施形態において、遮光層により形成される開口113及び114が図21B及び図22Bにより示されるようにほぼ同一の角度透過特性を示すように、遮光層111に他の材料が使用されてもよい。遮光層111の他の材料は、例えば、Si、Mo、W及びCrである。図19は、193nmの波長を有する光に対する遮光層111として使用可能な典型的な材料の光学的特性を示す。各材料の光学的特性は、屈折率「n」及び吸光率「k」により規定される。
αTEはTE偏光に対するα開口の透過率を表し、αTMはTM偏光に対するα開口の透過率を表す。βTEはTE偏光に対するβ開口の透過率を表し、βTMはTM偏光に対するβ開口の透過率を表す。第1の実施形態において、これらの値は以下の通りである。
Figure 2010048802
αTE、αTM、βTE及びβTMの値は任意の単位で表されるため、これらの値の間の比率は物理的意味を有する。
図20は、第1の実施形態に従って像108を測定する処理を示すフローチャートである。ブロック2001において、制御装置110は、測定装置109が像108(
Figure 2010048802
)を走査するようにウエハステージ106を制御して移動させる。ブロック2002において、制御装置110は、検出器115により提供されるα開口113を介して透過された光の測定サンプル(Iα(x))を受け取る。ブロック2007において、制御装置110は、検出器115により提供されるβ開口114を介して透過された光の測定サンプル(Iβ(x))を受け取る。
ブロック2003において、制御装置110は偏光分離処理を実行する。この偏光処理中、制御装置110は、測定装置109の検出器により提供されたサンプルを使用して、空中像の偏光成分ごとに別個の像プロファイルを生成する。
より詳細には、制御装置110は、ブロック2004においてTE成分の像プロファイル(
Figure 2010048802
)を生成し、ブロック2008においてTM成分の像プロファイル(
Figure 2010048802
)を生成する。
ブロック2005において、制御装置110は、像108のTE偏光成分の推定像プロファイルを生成する像回復処理を実行する。ブロック2006において取得される推定像プロファイル(
Figure 2010048802
)は、α開口を介した透過の影響が排除されている。ブロック2009において、制御装置110は、像108のTM偏光成分の推定像プロファイルを生成する像回復処理を実行する。ブロック2010において取得される推定像プロファイル(
Figure 2010048802
)は、β開口を介した透過の影響が排除されている。
ブロック2003の偏光分離処理の更に詳細な説明を以下に示す。像108(ウエハ上の像)は、TE成分及びTM成分の組み合わせとして、
Figure 2010048802
により表される。TE像成分及びTM像成分は別個に取得されるため、開口透過の影響を排除する像回復が可能である。α開口を透過することにより、以下の変化が仮定される。
Figure 2010048802
同様に、β開口を透過することにより、以下の変化が仮定される。
Figure 2010048802
開口透過において、像強度はαTE、αTM、βTE及びβTMのパラメータの影響を受ける。αTEはTE偏光に対するα開口の透過率を表し、αTMはTM偏光に対するα開口の透過率を表す。βTEはTE偏光に対するβ開口の透過率を表し、βTMはTM偏光に対するβ開口の透過率を表す。更に、像プロファイルは、開口透過により変更される。式(2)及び式(3)は、像プロファイルの変化が2つの開口間で共通であると仮定する。この仮定は、2つの開口が入射角依存性に関して同一特性を有する場合に有効である。
図21A及び図21Bは、TE偏光の場合を示す。図21Aに示すように、式(1)で特定されたαTE及びβTEの値は、0度の入射角に対する値である。曲線をそれぞれαTE及びβTEで正規化することにより、図21Bが得られる。透過エネルギーの値は開口間で異なるが、2つの開口が入射角依存性に関して同一特性を有することがわかる。
図22A及び図22Bは、TM偏光の場合を示す。図22Aに示すように、式(1)で特定されたαTM及びβTMの値は、0度の入射角に対する値である。曲線をそれぞれαTM及びβTMで正規化することにより、図22Bが得られる。TM偏光の場合も、2つの開口が入射角依存性に関して同一特性を有することがわかる。従って、透過率の角度依存性は、TE偏光及びTM偏光のそれぞれの場合において双方の開口で同一である。
α開口による測定像信号は、以下のように表される。
Figure 2010048802
β開口による測定像信号は、以下のように表される。
Figure 2010048802
αはα開口の開口長であり、Yβはβ開口の開口長である。Rαは、α開口を介して透過された光を検出する検出器115の一部分の感度を表す係数である。Rβは、β開口を介して透過された光を検出する検出器115の一部分の感度を表す係数である。Rα及びRβは電気的に制御可能である。式(4)及び式(5)におけるパラメータは、以下の式が満たされるように設定される。
Figure 2010048802
簡潔にするため、以下を仮定する。
Figure 2010048802
従って、以下の式が満たされなければならない。
Figure 2010048802
本発明の第1の実施形態において、αTM=46.3及びβTM=13.0である。これらの値は、任意の単位で表される。Yα=1及びYβ=3.56を設定することにより、式(4)は式(9)に変換され、式(5)は式(10)に変換される。
Figure 2010048802
Figure 2010048802
式(10)から式(9)を減算することにより、次式が得られる。
Figure 2010048802
式(11)を使用すると、
Figure 2010048802
は式(12)又は式(13)のいずれかにより与えられる。
Figure 2010048802
Figure 2010048802
α(x)及びIβ(x)の測定が誤差なく理想的に行われる場合、式(12)及び式(13)は互いに一致する。式(12)と式(13)との間に差分がある場合、それは測定誤差の指標として使用可能である。
誤差の原因の1つは開口製造誤差であり、これは開口の大きさが小さい場合は回避できない。図23は、典型的な製造誤差を示す測定装置109の一部分の平面図であり、図24は、典型的な製造誤差を示す測定装置109の横断面図である。スリット開口及びピンホールアレイ開口の双方の開口の大きさの変動を図23に示し、開口空間の不完全な充填(スリット開口又はピンホールアレイ開口のいずれかに対する)を図24に示す。これらの製造誤差は、透過エネルギーの値に影響を及ぼす。実際の透過エネルギーは、製造誤差を仮定しないシミュレーション結果とは異なる。製造誤差を補償するため、2つの開口の透過エネルギーが測定され、パラメータRα及びRβは式(6)が満たされるように調整される。パラメータRα及びRβは、それぞれα開口及びβ開口を介して透過された光を検出する検出器115の一部分に含まれるフォトダイオードからの信号の振幅を制御することにより調整される。
第1の実施形態において、α開口が式(1)の値で示すようなTE偏光及びTM偏光に対する透過率を有するため、式(6)の条件を選択した。式(1)の値で示すように、α開口はTE偏光に対して高い透過率を示し、これはIα(x)及びIβ(x)の測定結果においてTM偏光成分を有効に相殺すると考えられる。TM偏光が開口の一方において支配的である他の実施形態において、式(6)の代わりに次式が適用されてもよい。
Figure 2010048802
式(14)が使用される場合、
Figure 2010048802
は式(4)から式(5)を減算することにより計算され、
Figure 2010048802

Figure 2010048802
の結果を使用して取得される。
ブロック2005の像回復処理(TE成分)及びブロック2009の像回復処理(TM成分)の更に詳細な説明を以下に示す。制御装置110は、偏光分離処理(図20のブロック2003)を実行して図20のブロック2004でTE成分の像プロファイル(
Figure 2010048802
)を取得し、且つ、図20のブロック2008でTM成分の像プロファイル(
Figure 2010048802
)を取得した後、像回復処理を実行する。制御装置110は、TE成分の生成像プロファイル(
Figure 2010048802
)から像108のTE成分(
Figure 2010048802
)を回復するTE像回復処理を実行し、TM成分の生成像プロファイル(
Figure 2010048802
)から像108のTM成分(
Figure 2010048802
)を回復するTM回復処理を実行する。TM成分及びTE成分の双方の像回復は、反復計算を適用することにより実行される。
図25は、TE偏光成分に対するTE像回復処理(図20のブロック2005)を示すフローチャートである。例えば、レチクル102上のパターン、レンズ107の収差、照明系104の照明条件及び環境条件(例えば、温度、気圧)等を含む初期パラメータ2501を使用して、TE成分(
Figure 2010048802
)に対するウエハ103上の像強度分布を算出する(ブロック2502)。ブロック2503において、開口を介した透過により変更された算出オリジナルTE像プロファイル(
Figure 2010048802
)を表す透過TE像プロファイル(
Figure 2010048802
)は、データ2507を使用して算出される。データ2507は、開口透過率の角度特性を含む開口透過率特性を示す。ブロック2504において、透過TE像プロファイル(
Figure 2010048802
)をTE偏光成分の像プロファイル(
Figure 2010048802
)(図20のブロック2004で生成された)と比較し、
Figure 2010048802

Figure 2010048802
とほぼ等しいかを判定する。
Figure 2010048802

Figure 2010048802
とほぼ等しい場合(ブロック2504で「YES」)、ブロック2505において、算出オリジナルTE像プロファイル
Figure 2010048802
は、図20のブロック2006で取得される推定TE像プロファイル(すなわち、
Figure 2010048802
)として提供される。制御装置110は、ユーザ出力装置を介してユーザに推定TE像プロファイル
Figure 2010048802
を提供する。他の実施形態において、制御装置110は、通信装置を介して別の装置に推定TE像プロファイル
Figure 2010048802
を提供できる。
Figure 2010048802

Figure 2010048802
とほぼ等しい場合(ブロック2504で「YES」)、初期パラメータ2501が光リソグラフィシステム100の実際の性能を表すと更に判定される。第1の実施形態において、制御装置110はユーザ出力装置を介してユーザにパラメータ2501を出力する。他の実施形態において、制御装置110は、例えば、パラメータ2501が変化したこと又は変化しなかったことを示す情報等、パラメータ2501から導出される情報を出力できる。空中像の測定を介してこれらのパラメータの変化を監視することにより、より高い精度で光リソグラフィシステム100の性能を監視できる。
Figure 2010048802

Figure 2010048802
とほぼ等しくない場合(ブロック2504で「NO」)、ブロック2506において、制御装置110は初期パラメータ2501を偏移させ、ブロック2502において、偏移パラメータを使用して新しいオリジナル像プロファイルを算出することにより像回復の次の反復を開始する。
別の実施形態において、像回復の反復ごとに像プロファイル
Figure 2010048802
を算出する代わりに、全ての可能なパラメータの組み合わせに対して像プロファイル
Figure 2010048802
を事前に算出し、算出した像プロファイルをデータベースに格納できる。このように、TE像回復処理の各反復おいて、特定されたパラメータの対応する像プロファイル
Figure 2010048802
を算出するのではなくデータベースから検出できる。同様に、像プロファイル
Figure 2010048802
を全ての可能なパラメータの組み合わせに対して事前に算出し、算出した像プロファイルをデータベースに格納し、TE像回復処理の各反復において、特定されたパラメータの対応する像プロファイル
Figure 2010048802
を算出するのではなくデータベースから検索できる。
図26は、TM偏光成分に対するTM像回復処理(図20のブロック2009)を示すフローチャートである。TM像回復処理で使用される初期パラメータは、TE像回復処理で使用される初期パラメータ2501と同一である。初期パラメータ2501を使用して、TM成分(
Figure 2010048802
)に対するウエハ103上の像強度分布が算出される(ブロック2602)。ブロック2603において、開口を介する透過により変更された算出オリジナルTM像プロファイル(
Figure 2010048802
)を表す透過TM像プロファイル(
Figure 2010048802
)は、データ2607及びデータ2608を使用して算出される。データ2607は、開口透過率の角度特性を含む開口透過率特性を示し、データ2608は偏光変化特性を含む開口透過率特性を示す。ブロック2604において、透過TM像プロファイル(
Figure 2010048802
)をTM偏光成分の像プロファイル(
Figure 2010048802
)と比較し、
Figure 2010048802

Figure 2010048802
とほぼ等しいかを判定する。
Figure 2010048802

Figure 2010048802
とほぼ等しい場合(ブロック2604で「YES」)、ブロック2605において、算出オリジナルTM像プロファイル
Figure 2010048802
は、図20のブロック2010で取得される推定TM像プロファイル(すなわち、
Figure 2010048802
)として提供される。制御装置110は、ユーザ出力装置を介してユーザに推定TM像プロファイル
Figure 2010048802
を提供する。他の実施形態において、制御装置110は、通信装置を介して別の装置に推定TM像プロファイル
Figure 2010048802
を提供できる。
Figure 2010048802

Figure 2010048802
とほぼ等しい場合(ブロック2604で「YES」)、初期パラメータ2501が光リソグラフィシステム100の実際の性能を表すと更に判定される。第1の実施形態において、制御装置110は、ユーザ出力装置を介してユーザにパラメータ2501を出力する。他の実施形態において、制御装置110は、例えば、パラメータ2501が変化したこと又は変化しなかったことを示す情報等、パラメータ2501から導出される情報を出力できる。空中像の測定を介してこれらのパラメータの変化を監視することにより、より高い精度で光リソグラフィシステム100の性能を監視できる。
Figure 2010048802

Figure 2010048802
とほぼ等しくない場合(ブロック2604で「NO」)、ブロック2606において、制御装置110は初期パラメータ2501を偏移させ、ブロック2602において、偏移パラメータを使用して新しいオリジナル像プロファイルを算出することにより像回復の次の反復を開始する。
別の実施形態において、像回復の反復ごとに像プロファイル
Figure 2010048802
を算出する代わりに、全ての可能なパラメータの組み合わせに対して像プロファイル
Figure 2010048802
を事前に算出し、算出した像プロファイルをデータベースに格納できる。このように、TM像回復処理の各反復において、特定されたパラメータの対応する像プロファイル
Figure 2010048802
を算出するのではなくデータベースから検出できる。同様に、像プロファイル
Figure 2010048802
を全ての可能なパラメータの組み合わせに対して事前に算出し、算出した像プロファイルをデータベースに格納し、TM像回復処理の各反復において、特定されたパラメータの対応する像プロファイル
Figure 2010048802
を算出するのではなくデータベースから検索できる。
<第2の実施形態>
図27は、第2の実施形態に係る測定装置409を示す平面図である。開口413はスリット開口(α開口)であり、開口414はスリット開口(β開口)である。開口413の幅は60nmであり、長さは30μmである。開口414の幅は60nmであり、長さは30μmである。
図28は、第2の実施形態に係る測定装置409を示す横断面図である。図28に示されるように、遮光層411は、SiO表面保護層416とSiO基板412との間に形成される。遮光層411の材料はTa(タンタル)であり、その厚さは120nmである。表面保護層416の厚さは40nmである。光は表面保護層416、開口413及び414、基板412を通過して検出器415に入射する。第2の実施形態において、開口413はSiOで満たされ、開口414は中空構造を有する。像を走査するために測定装置409を光リソグラフィシステムの投影レンズの下方へ移動させるように制御装置がウエハステージを制御する場合、投影レンズと測定装置409の面との間に水が満たされる。従って、SiO表面保護層416は、開口414の開口空間に水が侵入するのを防止するために使用される。
第2の実施形態において、開口413はTM偏光成分の透過をほぼ阻止し(TE成分のみを透過する)、開口414はTE偏光成分の透過をほぼ阻止する(TM成分のみを透過する)。従って、第2の実施形態において、開口413がTE成分のみを透過し、開口414がTM成分のみを透過するので、像測定処理の一部として別個の偏光分離処理(例えば、図20のブロック2003)を実行する必要はない。すなわち、第2の実施形態において偏光分離処理(例えば、図20のブロック2003)が省略されることを除いて、第2の実施形態の像測定処理は、第1の実施形態の像測定処理と同一である。
<第3の実施形態>
図29は、第3の実施形態に係る測定装置509を示した平面図である。開口513はピンホールアレイ開口(α開口)であり、開口514もピンホールアレイ開口(β開口)である。開口513の直径は80nm、ピッチは80nm、長さは15μmである。開口514の直径は80nm、ピッチは160nm、長さは30μmである。遮光層511の材料はTa(タンタル)であり、その厚さは100nmである。
開示された光リソグラフィシステムを使用して、光リソグラフィシステムの結像性能を正確に表現する像プロファイルが生成されてもよい。更に、複数の偏光成分を含む像に対して、正確な像プロファイルが生成されてもよい。特に、空中像の偏光成分ごとに別個の像プロファイルが生成されるので、各偏光成分に特有の像プロファイル変化特性に対応する像回復が実行されてもよい。例えば、水平(TE)偏光成分の生成像プロファイルに対する像回復は、透過率の角度特性に対応できる。これに対し、垂直(TM)偏光成分の生成像プロファイルに対する像回復は、透過率の偏光変化特性及び角度特性の双方に対応できる。
スリット開口及びピンホールアレイ開口は、著しく異なる偏光特性を有することが可能であるで、空中像測定装置により得られる測定値に対する雑音の影響は減少されるか、ほぼ排除される。更に、著しく異なる偏光特性を有するスリット開口及びピンホールアレイ開口を有する空中像測定装置の製造は困難ではないと考えられる。
生成像プロファイルの各々に対して反復計算を別個に適用することにより像回復を実行できるので、像形成が非線形であり、且つ、部分コヒーレント結像理論により規定されるような光リソグラフィシステムにおいて像回復を実行することが可能である。
上述の実施形態において、第1の開口及び第2の開口は同一の遮光層に含まれ、第1の開口を介して透過された光及び第2の開口を介して透過された光の双方が単一の検出器により測定される。更に、上述の実施形態は、同一の基板上に形成された第1の開口及び第2の開口を示す。しかし、他の実施形態において、第1の開口及び第2の開口は異なる遮光層に含まれてもよく、先に説明された偏光分離処理及び像回復処理が変更なく適用されてもよい。また、他の実施形態において、第1の開口及び第2の開口は異なる基板の上に形成されてもよく、先に説明された偏光分離処理及び像回復処理が変更なく適用されてもよい。更に、他の実施形態は第1の検出器及び第2の検出器を含んでもよい。その場合、第1の検出器は、第1の開口を介して透過された光を測定してもよく、第2の検出器は、第2の開口を介して透過された光を測定してもよく、先に説明された偏光分離処理及び像回復処理は変更なく適用されてもよい。第1の検出器は、第1の開口を介して透過された光に対するサンプルを制御装置に提供してもよく、第2の検出器は、第2の開口を介して透過された光に対するサンプルを制御装置に提供してもよい。
図30は、異なる遮光層611及び617にそれぞれ含まれる開口613及び614と、開口ごとに異なる検出器とを有する測定装置609を示す横断面図である。遮光層611及び617は、異なる基板612及び618の上にそれぞれ形成される。遮光層611はSiO(二酸化ケイ素)基板612上に形成され、開口613を介して透過された光は、基板612を通過して検出器615に入射する。遮光層617はSiO(二酸化ケイ素)基板618上に形成され、開口614を介して透過された光は、基板618を通過して検出器619に入射する。
以上、特定の例示的な実施形態に関して本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明の範囲から逸脱することなく種々の変更及び変形が実施されてもよい。例えば、一般に、先に説明された方法のステップは異なる順序で実行されてもよく、その場合でも望ましい結果を達成できる。

Claims (35)

  1. 空中像を測定するために使用される空中像測定装置であって、
    少なくとも第1の開口及び第2の開口を有し、前記第1の開口及び前記第2の開口は互いに異なる構造を有し、前記異なる構造はTM偏光成分及びTE偏光成分のうち少なくとも一方の偏光成分を異なる状態で透過する遮光層と、
    前記第1の開口を介して透過された光及び前記第2の開口を介して透過された光に対する別個のサンプルを生成する検出器と、
    前記サンプルを使用して前記空中像を算出する算出部とを有する空中像測定装置。
  2. 前記第1の開口はスリットを含み、前記第2の開口はピンホールアレイを含む請求項1記載の空中像測定装置。
  3. 前記ピンホールアレイ開口は、ピンホール直径、前記アレイ中の各ピンホールの間隔を規定するピッチ及び長さにより規定され、前記スリット開口は、0に等しいピッチを有するピンホールアレイ開口に対応する請求項2記載の空中像測定装置。
  4. 前記ピンホールアレイ開口及び前記スリット開口の双方の前記ピンホール直径は、前記空中像の特徴サイズ及び照明系により生成される光の波長の双方より小さい大きさを有する請求項3記載の空中像測定装置。
  5. 前記遮光層の材料、前記遮光層の厚さ、前記ピンホール直径及び前記開口空間を満たす材料は、前記ピンホールアレイ開口及び前記スリット開口の双方で同一である請求項3記載の空中像測定装置。
  6. 前記ピンホールアレイ開口の場合、前記遮光層の厚さは100nmであり、前記ピンホール直径の大きさは80nmであり、前記ピッチは160nmであり、前記スリット開口の場合、前記遮光層の厚さは100nmであり、前記ピンホール直径の大きさは80nmであり、前記ピッチは0nmであり、前記ピンホールアレイ開口の長さと前記スリット開口の長さとの比は約18:5である請求項5記載の空中像測定装置。
  7. 前記ピンホールアレイ開口及び前記スリット開口の前記開口空間を満たす材料はSiO(二酸化ケイ素)であり、前記遮光層の材料はTa(タンタル)である請求項2記載の空中像測定装置。
  8. 前記遮光層は前記検出器の上に形成される請求項1記載の空中像測定装置。
  9. 前記遮光層は基板の上に形成され、前記第1の開口及び前記第2の開口を介して透過された光は、前記基板を通過して前記検出器に入射する請求項1記載の空中像測定装置。
  10. 前記基板はSiO(二酸化ケイ素)基板である請求項9記載の空中像測定装置。
  11. 前記空中像測定装置は、前記基板と前記検出器との間に配置されたレンズを有する請求項9記載の空中像測定装置。
  12. 前記算出部は、前記第1の開口及び前記第2の開口を介したサンプリングの影響が排除された前記空中像の推定値を算出するように前記第1のサンプルと前記第2のサンプルとを組み合わせる請求項1記載の空中像測定装置。
  13. 空中像を測定するために使用される空中像測定装置であって、
    少なくとも第1の開口を有する第1の遮光層と、
    少なくとも第2の開口を有する第2の遮光層と、
    前記第1の開口を介して透過された光に対するサンプルを生成する第1の検出器と、
    前記第2の開口を介して透過された光に対するサンプルを生成する第2の検出器と、
    前記サンプルを使用して前記空中像を算出する算出部とを有し、
    前記第1の開口及び前記第2の開口は互いに異なる構造を有し、前記異なる構造はTM偏光成分及びTE偏光成分のうち少なくとも一方の偏光成分を異なる状態で透過する空中像測定装置。
  14. 光リソグラフィシステムにより生成された空中像を測定する方法であって、
    第1の光検出器及び第2の光検出器と、入射する光の偏光成分を分離する第1の遮光層及び第2の遮光層とを有し、前記第1の遮光層は第1の開口を有し、前記第2の遮光層は第2の開口を有し、前記第1の開口及び前記第2の開口は互いに異なる構造を有し、前記異なる構造は前記偏光成分のうち少なくとも1つの偏光成分を異なる状態で透過し、前記第1の検出器は前記第1の開口を介して透過された光に対するサンプルを生成し、前記第2の検出器は前記第2の開口を介して透過された光に対するサンプルを生成する空中像測定装置によって前記空中像をサンプリングすることと、
    前記第1の検出器及び前記第2の検出器により生成された前記サンプルを使用して、前記空中像の偏光成分ごとに別個の像プロファイルを生成することと、
    前記空中像測定装置の前記第1の開口及び前記第2の開口を介した透過の影響を排除した前記空中像の偏光成分ごとの推定像プロファイルを生成するために、前記生成像プロファイルの各々に対して像回復を実行することとから成る方法。
  15. 光リソグラフィシステムにより生成された空中像を測定する方法であって、
    光検出器と、入射する光の偏光成分を分離する遮光層とを有し、前記遮光層は互いに異なる構造を有する第1の開口及び第2の開口を有し、前記異なる構造は前記偏光成分のうち少なくとも1つの偏光成分を異なる状態で透過し、前記検出器は前記第1の開口を介して透過された光及び前記第2の開口を介して透過された光に対する別個のサンプルを生成する空中像測定装置によって前記空中像をサンプリングすることと、
    前記検出器により生成された前記サンプルを使用して、前記空中像の偏光成分ごとに別個の像プロファイルを生成することと、
    前記空中像測定装置の前記第1の開口及び前記第2の開口を介した透過の影響を排除した前記空中像の偏光成分ごとの推定像プロファイルを生成するために、前記生成像プロファイルの各々に対して像回復を実行することとから成る方法。
  16. 前記第1の開口はスリットを含み、前記第2の開口はピンホールアレイを含む請求項15記載の方法。
  17. 前記偏光成分は水平(TE)偏光成分及び垂直(TM)偏光成分を含み、前記ピンホールアレイ開口及び前記スリット開口は著しく異なる偏光特性を有し、前記ピンホールアレイ開口は前記TM偏光成分及び前記TE偏光成分を透過するために使用され、前記スリット開口は前記TE偏光成分を透過するために使用される請求項16記載の方法。
  18. 前記制御装置は、前記生成像プロファイルの各々に対して反復計算を別個に適用することにより像回復を実行し、像回復の各反復は、
    前記光リソグラフィシステムのパラメータを使用して、前記空中像の前記偏光成分のうち1つの偏光成分に対してオリジナル像プロファイルを算出することと、
    開口透過率特性を使用して前記オリジナル像プロファイルを変化させることにより、前記偏光成分を透過するために使用された開口を介した透過の影響を含む前記偏光成分の透過像プロファイルを算出することと、
    前記生成像プロファイルが前記偏光成分の前記透過像プロファイルとほぼ等しいか否かを判定するために、前記透過像プロファイルを前記生成像プロファイルと比較することと、
    前記生成像プロファイルが前記透過像プロファイルとほぼ等しいという判定に応答して、前記開口を介した透過の影響を排除した前記偏光成分の前記推定像プロファイルとして、算出された前記オリジナル像プロファイルを提供することと、
    前記生成像プロファイルが前記透過像プロファイルとほぼ等しくないという判定に応答して、前記初期パラメータを偏移させ、前記偏移パラメータを使用して新しいオリジナル像プロファイルを算出することにより像回復の次の反復を開始することとを含む請求項17記載の方法。
  19. 前記TE偏光成分の場合、前記開口透過率特性は前記スリット開口の透過率の角度特性を含み、前記TM偏光成分の場合、前記開口透過率特性は前記ピンホールアレイ開口の透過率の偏光変化特性及び角度特性を含む請求項18記載の方法。
  20. 前記光リソグラフィシステムの前記パラメータは、前記レチクル上のパターン、レンズ収差、照明条件及び環境条件を含む請求項18記載の方法。
  21. 照明系と、
    レチクルと、
    投影レンズと、
    可動ウエハステージと、
    光検出器と、入射する光の偏光成分を分離する遮光層とを有し、前記遮光層は互いに異なる構造を有する第1の開口及び第2の開口を有し、前記異なる構造は前記偏光成分のうち少なくとも1つの偏光成分を異なる状態で透過し、前記検出器は前記第1の開口を介して透過された光及び前記第2の開口を介して透過された光に対する別個のサンプルを生成する空中像測定装置と、
    前記空中像測定装置及び前記ウエハステージを制御する制御装置とを有し、
    前記空中像測定装置は前記ウエハステージ上に位置決めされ、前記照明系は、前記レチクル上のパターンに対応する空中像を生成するために前記投影レンズにより前記空中像測定装置に投影される光束を生成するように前記レチクル上の前記パターンを照明し、
    前記制御装置は、前記空中像が前記空中像測定装置により走査されるように前記ウエハステージを移動するために、前記ウエハステージを制御し、前記制御装置は、前記検出器により生成された前記サンプルを受け取り、前記検出器により生成された前記サンプルを使用して、前記空中像の偏光成分ごとに別個の像プロファイルを生成し、前記空中像測定装置の前記第1の開口及び前記第2の開口を介した透過の影響を排除した前記空中像の偏光成分ごとの推定像プロファイルを生成するために前記生成像プロファイルの各々に対して像回復を実行する光リソグラフィシステム。
  22. 前記第1の開口はスリットを含み、前記第2の開口はピンホールアレイを含む請求項21記載の光リソグラフィシステム。
  23. 前記ピンホールアレイ開口は、ピンホール直径、前記アレイ中の各ピンホールの間隔を規定するピッチ及び長さにより規定され、前記スリット開口は、0に等しいピッチを有するピンホールアレイ開口に対応する請求項22記載の光リソグラフィシステム。
  24. 前記ピンホールアレイ開口及び前記スリット開口の双方の前記ピンホール直径は、前記空中像の特徴サイズ及び前記照明系により生成される光の波長の双方より小さい大きさを有する請求項22記載の光リソグラフィシステム。
  25. 前記遮光層の材料、前記遮光層の厚さ、前記ピンホール直径及び前記開口空間を満たす材料は、前記ピンホールアレイ開口及び前記スリット開口の双方で同一である請求項23記載の光リソグラフィシステム。
  26. 前記ピンホールアレイ開口の場合、前記遮光層の厚さは100nmであり、前記ピンホール直径の大きさは80nmであり、前記ピッチは160nmであり、前記スリット開口の場合、前記遮光層の厚さは100nmであり、前記ピンホール直径の大きさは80nmであり、前記ピッチは0nmであり、前記ピンホールアレイの長さと前記スリット開口の長さとの比は約18:5である請求項25記載の光リソグラフィシステム。
  27. 前記ピンホールアレイ開口及び前記スリット開口の前記開口空間を満たす材料はSiO(二酸化ケイ素)であり、前記遮光層の材料はTa(タンタル)である請求項22記載の光リソグラフィシステム。
  28. 前記遮光層は前記検出器の上に形成される請求項21記載の光リソグラフィシステム。
  29. 前記遮光層は基板の上に形成され、前記第1の開口及び前記第2の開口を介して透過された光は、前記基板を通過して前記検出器に入射する請求項21記載の光リソグラフィシステム。
  30. 前記基板はSiO(二酸化ケイ素)基板である請求項29記載の光リソグラフィシステム。
  31. 前記空中像測定装置は、前記基板と前記検出器との間に配置されたレンズを有する請求項29記載の光リソグラフィシステム。
  32. 前記偏光成分は水平(TE)偏光成分及び垂直(TM)偏光成分を含み、前記ピンホールアレイ開口及び前記スリット開口は著しく異なる偏光特性を有し、前記ピンホールアレイ開口は前記TM偏光成分及び前記TE偏光成分を透過するために使用され、前記スリット開口は前記TE偏光成分を透過するために使用される請求項22記載の光リソグラフィシステム。
  33. 前記制御装置は、前記生成像プロファイルの各々に対して反復計算を別個に適用することにより像回復を実行し、像回復の各反復は、
    前記光リソグラフィシステムのパラメータを使用して、前記空中像の前記偏光成分のうち1つの偏光成分に対してオリジナル像プロファイルを算出することと、
    開口透過率特性を使用して前記オリジナル像プロファイルを変化させることにより、前記開口を介した透過の影響を含む前記偏光成分の透過像プロファイルを算出することと、
    前記生成像プロファイルが前記偏光成分の前記透過像プロファイルとほぼ等しいか否かを判定するために、前記透過像プロファイルを前記生成像プロファイルと比較することと、
    前記生成像プロファイルが前記透過像プロファイルとほぼ等しいという判定に応答して、前記開口を介した透過の影響を排除した前記偏光成分の前記推定像プロファイルとして、算出された前記オリジナル像プロファイルを提供することと、
    前記生成像プロファイルが前記透過像プロファイルとほぼ等しくないという判定に応答して、前記初期パラメータを偏移させ、前記偏移パラメータを使用して新しいオリジナル像プロファイルを算出することにより像回復の次の反復を開始することとを含む請求項32記載の光リソグラフィシステム。
  34. 前記TE偏光成分の場合、前記開口透過率特性は開口透過率の角度特性を含み、前記TM偏光成分の場合、前記開口透過率特性は開口透過率の偏光変化特性及び角度特性を含む請求項33記載の光リソグラフィシステム。
  35. 前記光リソグラフィシステムの前記パラメータは、前記レチクル上の前記パターン、レンズ収差、照明条件及び環境条件を含む請求項33記載の光リソグラフィシステム。
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