JP2010114363A - 偏光特性の計測方法、計測装置、露光装置及びデバイス製造方法 - Google Patents

偏光特性の計測方法、計測装置、露光装置及びデバイス製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 高精度に偏光特性を計測することが可能な計測方法及び計測装置を提供する。
【解決手段】 偏光特性を計測する計測方法において、マスクのパターンの像を前記像面に投影し、光源の波長以下の幅の第1(2)スリットを像面において移動させながら第1(2)スリットを透過した光を検出して、第1(2)スリットの移動方向における第1(2)光強度分布を取得する。そして、第1光強度分布の最大値及び最小値となる位置をそれぞれ決定して、第2光強度分布のうち該決定されたそれぞれの位置における光強度を用いて指標値を算出し、指標値と偏光特性との関係を表す情報を用いて、該算出された指標値に対応する偏光特性を求める。
【選択図】 図5

Description

本発明は、偏光特性の計測方法、計測装置、露光装置及びデバイス製造方法に関する。
従来、光学系の結像性能を評価するために、光学系の波面収差や偏光特性を計測し、その結果を結像性能として用いる場合がある。近年、偏光特性は、光学系のNA(Numerical Aperture)が高くなるにつれて像面での像形成に大きな影響を与えるため、厳しい制御性能が求められている。
そのため、偏光特性の高精度な計測技術が必須となっている。例えば、照明系の出口や像面で結晶などの偏光子を用いて、偏光分布を計測するなどが行われている。その他には、レジストを塗布したウエハを用いて、偏光に敏感に変動するマスクのパターンをウエハ上に露光することが行われている。この評価方法では、露光した後、レジストを現像し、現像して形成されたレジスト像をSEM(Scanning Electron Microscope)などで計測する必要がある。この評価方法では、レジスト塗布、現像、計測という工程が必要なため、一回の評価につき、長い時間と多くのコストが必要であるという課題があった。その他に、実際に露光を行うことなく、マスクのパターンを像面に対応する空中に結像させ、その像の光強度分布(以下、空中像と呼ぶ)を直接計測器で計測し、偏光度を求める方法(以下、空中像計測法と呼ぶ)が行われている。この方法の一例として、空中像をスリットで切り出して、スリットを透過した光を受光素子で計測するスリット方式が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
従来のスリット方式は、例えば、図14に示すような遮光膜A51に形成されたスリットA540を用いている。図15に図14中のA0とB0を結んだ断面での、スリットスキャン方式の計測センサの模式図を示す。例えば、ラインアンドスペース(以下L/S)のパターンを照明し、結像させることにより周期的な強度分布の空中像41が形成される。空中像41の一部の光は、空中像41の周期の3/2倍程度の幅を有するスリットA540を透過し、遮光膜A51を支える透明基板A52を透過した後に、受光素子A53に入射する。受光素子A53に照射された光は光電変換され、スリット信号Sとして出力される。
遮光膜A51、透明基板A52および受光素子A53で構成される計測センサA50をステージA60でx方向にL/Sの半ピッチ分だけステップし、ステップ前後のセンサ出力からコントラストを算出する。コントラストは光強度の最大値と最小値との差または比など明暗の程度を表し、例えば、光強度の最大値pと最小値qとを用いて、(p‐q)/(p+q)で与えられる。空中像41は、偏光度によって変化し、p偏光成分が増加するに従って、次第にコントラストが低くなる。例えば、空中像42のようなコントラストの低い光強度分布となる。つまり、偏光度の変化によってコントラストが変化するため、偏光度とコントラストの関係が分かれば、算出されたコントラストから偏光度を求めることができる。
また、スリット幅が互いに異なる2つのスリットを用いて、TE偏光とTM偏光の像面上強度ITEとITMを算出する方法がある(例えば、特許文献2参照)。スリット1のTE偏光の透過率をε TE、スリット1のTM偏光の透過率をε TM、スリット2のTE偏光の透過率をε TE、スリット2のTM偏光の透過率をε TMとする。その場合、スリット1をスキャンして得られる像面の光強度I(x)とスリット2をスキャンして得られる像面の光強度I(x)は、
Figure 2010114363
で表される。この連立方程式をITEとITMについて解くことで、TE偏光の像面の光強度ITEと、TM偏光の像面の光強度ITMを得ることが出来る。
特開2007−281463号公報 特開平8−22953号公報
しかし、特許文献1に記載のようなコントラストを算出する方式では、偏光度の変化に対するコントラストの変化が鈍感である。また、スリットの位置を正確に制御しなければ、コントラストと偏光度が1対1に対応しない場合があり、コントラストの変化から偏光度の変化を求めることが困難となる課題がある。
図16に、コントラストと偏光度との関係を、シミュレーションにより求めた結果を示す。ここで、光源の波長を193nmとし、光学系の最終面と像面の間には水が満たされているとした。また、ハーフピッチが45nmで、コントラストが1の周期的な光強度分布が像面に形成されているとした。スリットは、厚み150nmのTaの遮光膜に形成されているものとした。なお、偏光度RoP(Ratio of Polarization)は、Is/(Is+Ip)で定義した。Isはs偏光の光強度、Ipはp偏光の光強度である。
スリット幅が80nmの場合は、RoPが1から0.9に変化しても、コントラストは0.2%しか変化しない。さらに、スリット幅が160nmの場合は、コントラストが0.5以下では対応するRoPは2つ存在し、コントラストからのみでは、2つのRoPのどちらに対応するのか判断することが出来ない。
一方、特許文献2に記載のように、2つのスリットをスキャンして偏光方向毎の像面強度を算出する方法では、空中像と、計測された像面の強度分布が非線形に変化する場合には適用することが出来ないという課題がある。例えば、図17に示すように、空中像の強度をInt0(x)とすると、一方のスリットでは空中像の定数倍である光強度分布S1(x)が計測される。式で表すと、定数aを用いて、
(数2)
S1(x)=a×Int0(x)
と表わせる。しかし、他方のスリットを用いて、S2(x)のような、空中像と位相がずれている光強度分布が計測される場合では、空中像の定数倍とならず、数式2のようにS2(x)を表すことが出来ない。そのため、数式1を解けなかったり、解が一意に決まらなかったりする場合がある。
そこで、本発明では、高精度に偏光特性を計測することができる計測方法及び計測装置を提供することを目的とする。
本発明の1つの側面としての計測方法は、マスクのパターンの像が投影される像面における光の偏光特性を計測する計測方法において、光源からの光を用いて前記マスクを照明して、前記マスクのパターンの像を前記像面に投影するステップと、前記光源の波長以下の幅の第1スリットを前記像面において移動させながら前記第1スリットを透過した光を検出して、前記第1スリットの移動方向における第1光強度分布を取得するステップと、前記光源の波長以下の幅の第2スリットを前記像面において移動させながら前記第2スリットを透過した光を検出して、前記第2スリットの移動方向における第2光強度分布を取得するステップと、前記第1光強度分布の最大値及び最小値となる位置をそれぞれ決定して、前記第2光強度分布のうち該決定されたそれぞれの位置における光強度を用いて指標値を算出する算出ステップと、前記指標値と前記偏光特性との関係を表す情報を用いて、該算出された指標値に対応する前記偏光特性を求めるステップとを有することを特徴とする。
本発明の別の側面としての計測装置は、マスクのパターンの像が投影される像面における光の偏光特性を計測する計測装置において、光源の波長以下の幅の第1スリット及び第2スリットを前記像面において移動させる移動手段と、前記第1スリット及び前記第2スリットを透過した光を受光する受光部と、前記受光部からの情報を用いて前記偏光特性を算出する演算部とを有し、前記計測装置は、前記光源からの光を用いて前記マスクを照明して前記マスクのパターンの像を前記像面に投影した際に、前記移動手段を用いて前記像面において前記第1スリットを移動させながら、前記受光部が前記第1スリットを透過した光を受光して、前記第1スリットの移動方向における第1光強度分布を取得し、前記移動手段を用いて前記像面において前記第2スリットを移動させながら、前記受光部が前記第2スリットを透過した光を受光して、前記第2スリットの移動方向における第2光強度分布を取得し、前記演算部により、前記第1光強度分布の最大値及び最小値となる位置をそれぞれ決定して、前記第2光強度分布のうち該決定されたそれぞれの位置における光強度を用いて指標値を算出し、前記指標値と前記偏光特性との関係を表す情報を用いて、該算出された指標値に対応する前記偏光特性を求めることを特徴とする。
本発明によれば、高精度に偏光特性を計測することが計測方法及び計測装置を提供することができる。
(実施例1)
図1は、第1の実施例における偏光特性の計測装置を説明するための模式的な等測投影図である。計測装置は、光源と、光源からの光をマスク20に照明する照明光学系10と、投影光学系30と、センサ50と、センサ50を移動するステージ60とを有する。また、センサ50からの信号を処理する信号処理部70と、信号処理部70から出力される信号を参照してステージ60を駆動制御する制御部80とを有する。
光源からの光は照明光学系10で屈折、反射又は回折され、マスク(レチクル)20に照射される。マスク20には、クロムなどの遮光膜でパターンが形成されている。パターンが形成されたマスク20に光が照射されることにより、パターンに依存した透過光および回折光が発生する。半導体露光装置や液晶露光装置などの場合、前記パターンは、ウエハ等の基板に転写すべき回路パターンでもよく、計測専用のパターンでもよい。
マスク20のパターンで発生した透過光および回折光は、投影光学系30に照射され、投影光学系30は、マスク20のパターンを像面に結像させる。投影光学系30の像面には、光源、照明光学系10、投影光学系30の特性やマスク20のパターンに依存する光強度分布である空中像40が形成される。
センサ50は、空中像40のうちセンサ50のスリットとアライメント用開口から透過した光を、受光素子で受光して光電変換する。そして、電気信号を信号処理部70に出力する。
演算部としての信号処理部70は、センサ50から出力される信号を演算処理し、演算処理された結果に対応した信号を制御部80に出力する。制御部80は、信号処理部70からの信号に基づいてステージ60の駆動を制御する。
図2に、センサ50のスリットが形成されている部分の上面図を示す。センサ50には遮光膜51が設けられており、遮光膜51には第1スリット541と第2スリット542が形成されている。第1スリット541の短手方向(x方向)の幅をW1、第2スリット542の短手方向(x方向)の幅をW2とすると、偏光方向によりスリット透過特性が異なるようにするためには、W1≦λ、W2≦λとする必要がある。ここで、λは光源の波長である。つまり、W1及びW2は光源の波長以下の値である必要がある。
さらに、第1スリット541の長手方向(y方向)の長さL1と第2スリット542の長手方向(y方向)の長さL2が、L1≧10×λ、L2≧10×λとなっている。このように、光源の波長λに比較して長いスリットにすることで、スリットからの透過光は、スリットの短手方向よりも長手方向の方の偏光依存性が小さくなる。さらに、長手方向においてスリットからの回折の効果が少ないために回折角が小さくなる。長手方向の回折角が小さくなることで、長手方向に対して垂直な方向に回折光のエネルギーが集中し、受光素子上の照度を高くすることが出来る。
図3は、xz平面で切ったセンサ50の断面図である。遮光膜51は、光を透過する基板52上に形成されている。本実施例では、図3に示すような空中像40が形成されており、空中像40の一部はスリット54を透過した後、光電変換部(受光部)53に照射される。光電変換部53は2次元アレイ状に分割されているものとする。光電変換部53からの信号は、信号処理部70に入力され、メモリに適宜記憶される。
図4は、yz平面で切ったセンサ50の断面図である。yz平面内の空中像40は図4に示すような光強度分布になっている。第1スリット541を透過した光と、第2スリット542を透過した光は、それぞれ異なる受光部に照射される。第1スリット541から透過した光は、スリット541とz方向にほぼ重なるように配置された第1の受光部531で光電変換され、電気信号S1として出力される。第2スリット542から透過した光は、第2スリット542とz方向にほぼ重なるように配置された第2の受光部532で光電変換され、電気信号S2として出力される。
次に、センサ50を用いた偏光特性の計測方法を説明する。図5に計測方法のフローチャートを示す。図6は計測信号の一例を示す図である。まず、照明光学系10を用いてマスク20を照明し、投影光学系30を用いてマスク20のパターンの像を像面に投影する(S101)。投影光学系30の像面には、図3及び図4に示したような光強度分布の空中像40が形成されるとする。
そして、ステージ60を用いて、サンプリング定理を満たすように、空中像40の空間周波数より2倍以上高い周波数に相当する距離(空中像40のピッチの半分以下の距離)だけ、センサ50をx方向に移動(スキャン)する。なお、スリットの長手方向と空中像40の縞の方向が平行になっていないと、計測信号の変調度が低下するため、適宜、スリットの角度、位置のアライメントを行う。そして、センサ50をx方向に移動しながら、センサ50のスリットを透過した光の強度(光量)を計測することにより、スリットの移動方向であるx方向の光強度分布の情報を取得する(S102)。スリットのスキャンにより得られた情報をスキャン信号と呼ぶことにする。第1スリット541からの透過光は第1の受光部531で受光されて、第1の受光部531から信号S1として信号処理部70に入力される。そして、第1スリット541の移動に伴い変化した信号S1が信号処理部70で蓄積されて、第1スリット541の移動方向における第1光強度分布が得られる。
また、同様に、第2スリット542からの透過光は第2の受光部532で受光されて、第2の受光部532から信号S2として信号処理部70に入力される。そして、第2スリット542の移動に伴い変化した信号S2が信号処理部70で蓄積されて、第2スリット542の移動方向における第2光強度分布が得られる。このようにして得られた第1光強度分布と第2光強度分布のデータは信号処理部70で演算処理される。
第1光強度分布と第2光強度分布は、空中像40と同じ周期で変動している。図6のxmaxは空中像が最大(Peak)となる位置で、xminは空中像が最小(Valley)となる位置である。第1光強度分布(S1)のうち最大値(I1max)となる位置は、空中像40が最大強度となる位置xmaxと一致している。また、第1光強度分布(S1)のうち最小値(I1min)となる位置は、空中像40が最小強度となる位置xminと一致している。しかし、第2光強度分布(S2)のうち最大値となる位置は、空中像40が最大強度となる位置xmaxと異なっており、空中像40が最小強度となる位置xminと一致している。なお、強度の最大と最小とは、空中像強度の変動する1周期内での最大、最小のことである。
空中像40が最大強度となる位置に、第2スリット542の中心がある場合でも、信号S2は最小値となる。これは、空中像40を形成する光の入射角が大きく、スリットが光源の波長に比べて短いことにより、スリットの透過率が位置によって異なるためである。
そこで、信号処理部70は、第1光強度分布(S1)の値に基づいて、図6に示すように、空中像40が最大と最小となる位置を判別するための参照信号を生成する(S103)。この参照信号に基づいて、空中像が最大となる位置xmaxに第2スリット542がある場合の信号S2の値Ia、空中像が最小となる位置xminに第2スリット542がある場合の信号S2の値Ibを求める(S104)。
そして、信号処理部70はコントラストとしての指標値C、
(数3)
C≡(Ia‐Ib)/(Ia+Ib)
を算出する(S105)。
次に、この指標値Cと空中像を形成する光の偏光特性との関係を具体的な例で説明する。波長が193nm、光学系の像面には水が満たされており、ハーフピッチ45nm周期のコントラストが1の空中像が形成されている場合を考える。空中像のコントラストは、光強度の最大値pと最小値qとを用いて、(p‐q)/(p+q)で与えられる。
図7は、コントラストの指標値Cと、空中像を形成する光の偏光特性である偏光度RoPとの関係を示す図である。s偏光が主成分(RoPがほぼ1)であるの場合において、空中像の強度分布のうち最大値となる位置にスリットの中心がある場合のセンサの出力信号をIaとする。また、空中像の強度分布のうち最小値となる位置にスリットの中心がある場合のセンサの出力信号をIbとしてある。
図6の第1光強度分布(S1)のように、空中像の最大強度となる位置と、第1光強度分布(S1)のうち最大値となる位置が同じ場合には、指標値Cは正の値となる。一方、信号S2のように、空中像の最大強度となる位置と、第2光強度分布(S2)のうち最小値となる位置が同じ場合には、指標値Cは負の値となる。
図7では、スリット幅80nmの場合は、常に指標値Cが正となるが、スリット幅160nmの場合では、RoPが1から0に変化するに従い、指標値Cが負から正の値へと変化することが分かる。そこで、スリット幅80nmからの透過光を計測して得られた情報を第1光強度分布(S1)、スリット幅160nmからの透過光を計測して得られた情報を第2光強度分布(S2)として、指標値Cを算出することが可能である。
図7から分かるように、第2光強度分布(S2)の最大値及び最小値で算出された指標値から、RoPを一意に決定することが出来る。そのため、第2光強度分布(S2)とRoPとの関係を表す数式やテーブルを予め作成しておき、それらの数式やテーブルを参照することで、指標値Cの値から、空中像を形成する光の偏光度RoPを決定することが出来る(S106)。
このような演算処理をすることで、空中像を形成する光の偏光特性を正確に計測することが可能となり、計測精度の向上を図ることができる。
さらに、計測されたRoPに基づいて、像形成に望ましいRoPに近づくように、照明光学系の偏光制御や、投影光学系の収差の制御を行うことが可能となる。
次に、スリットの幅と指標値Cとの関係について説明する。図8に、RoPが0、0.5、1の場合の、コントラスト指標値Cのスリット幅依存性を示す。条件は前述したとおりで、波長が193nm、光学系の像面には水が満たされており、ハーフピッチ45nm周期のコントラストが1の空中像が形成されている場合を考える。
スリット幅が100nm以下と小さい場合では、RoPによる指標値Cの変化は小さいが、スリット幅が大きい場合においては、RoPによる変動が大きくなる。指標値Cが正の値の場合は、s偏光が主成分の場合における空中像の像強度と、スリットからの透過光を計測して得られた信号が同じ傾向となることを示している。よって、第1スリット541の幅を、指標値Cの符号が反転しないように第2スリット542より小さくしておくことで、第1スリット541からの透過光を計測して得られた信号は、s偏光が主成分の空中像の像強度と傾向が同じとなる。
また、スリット幅によって、指標値Cと偏光度RoPの値の関係が変化している。そのため、予めスリット幅をSEMなどで計測しておくか、スリットを透過した光強度分布からスリット幅を求めるなどの手法で、スリット幅の情報を取得する。そして、求められた指標値Cから、スリット幅の情報、および、指標値CとRoPとの関係を表す情報を用いて、RoPの値を求めることが可能となる。
図9に、MTFとスリット幅との関係を示す。MTFは、指標値Cの絶対値と、空中像のコントラストとの比である。式で示すと数式4となる。
(数4)
MTF≡|C|/空中像のコントラスト
図9に示すように、偏光度RoPが1で、スリット幅が小さい場合は、空中像のコントラスト、指標値Cが共にほぼ1であるため、MTFはほぼ1となる。
しかし、偏光度RoPが0の場合では、空中像のコントラストが1より低下するが、指標値Cの低下は空中像のコントラストの低下に比べて小さいため、MTFの値が大きくなる。よって、RoPが0に近く、空中像のコントラストが低下した場合でも、指標値Cの値が算出可能となる。したがって、高精度な偏光特性の計測を行うことができる。
次に、前述のように計測して得られたセンサの計測データから、空中像そのものを算出する方法について説明する。
図10に一般化したスキャン信号の模式図を示す。光学系により形成される縞状の空中像の強度分布がInt0である場合において、スキャン信号として、SS2のように元の空中像とは異なった信号が得られるとする。
スキャン信号は、有限な厚みを有する遮光膜に形成されたスリットを透過した光を検出して得られた信号であるため、実際の空中像にスリットの透過特性がコンボリューションされた信号となる。
また、スリットの透過特性は、空中像を形成する光の偏光度によっても異なる。よって、スリット信号を、予め記憶しておいた偏光度を考慮したスリットの透過特性を参照するか、あるいはコンピュータで偏光度を考慮したスリットの透過特性を計算して、デコンボリューションなどの回復処理を行う。そうすることで、実際の空中像と同様の光強度分布が計測可能となる。以上の方法により、スリット形状と偏光度に依存することのない、高精度な空中像計測方法を提供することが可能となる。
また、回復処理を行う際に、光源の波長幅や、偏光度、光学系の収差などをあらかじめ求めておくか、光学系から他のセンサなどを用いて得られる計測値を参照することで、回復処理の精度が向上する。
(実施例2)
次に、本発明の第2の実施例を説明する。第1の実施例とはスリットとの配置が異なる。第1の実施例では、第1スリット541と第2スリット542は、y方向に並んで配置されていたが、本実施例では、図11に示すように、第1スリット541と第2スリット542をx方向に並べて配置している。第1スリット541と第2スリット542の中心は、距離Pだけ離れているとする。
この場合には、スリットはx方向にスキャンされ、第1スリット541と第2スリット542は、空中像の値が異なる場所に位置する。ただし、距離Pが予め分かっていれば、第1スリット541を透過した光を計測して得られた信号、又は、第2スリット542を透過した光を計測して得られた信号において、距離Pを考慮して計測位置を補正すればよい。
(実施例3)
次に、本発明の第3の実施例を説明する。前述の実施例とはスリットとの配置が異なる。本実施例では、図12に示すように、第1スリット541として複数のスリットが配置され、また、第2スリット542として複数のスリットが配置されている。上述のように、第1スリット541の幅はW1、第2スリット542の幅はW2とする。
複数のスリットはそれぞれ、空中像の周期の整数倍に対応する位置に配置することで、複数のスリットの透過光量の合計が、1つのスリットの場合よりも増加するため、信号対雑音比(SN比)が向上し、計測精度の向上が期待できる。
図13にスリットが1つ場合と複数の場合における受光面での強度分布を示す。図13(a)に示すように、単一スリットを透過した光は、受光面で回折の効果により広がりをもつ。これを例えば、図13(b)に示すように2つのスリットにすると、2つのスリットからの透過光が干渉し、受光面では複数のピークをもつ光強度分布となる。このとき、ピークに光エネルギーが集中するため、ピーク近傍では、単一スリットよりも高い照度の光が照射される。この現象により、CCDイメージセンサなどの1次元または2次元受光素子アレイを用いる場合には、1つのピクセルで検出可能な信号強度が高くなるため、SN比が向上し、計測精度の向上や計測時間の短縮が可能となる。
なお、受光素子は、2次元受光素子アレイに限らず、センサ面で2次元的に複数配置されていればよい。
また、前述のセンサは計測装置一般に設けられるものであるが、センサを露光装置のステージ上に配置して、投影光学系を透過した光の偏光特性を計測してもよい。ただし、センサを取り外し可能にして、計測時にステージ上に配置して、計測が終了した後に取り外してもよい。
(実施例4)
次に、デバイス製造方法について説明する。デバイス製造方法は、例えば、半導体デバイス、液晶デバイス等のデバイスの製造に好適である。デバイス製造方法においては、まず、センサを露光装置のステージ上に配置して、投影光学系の像面において偏光特性を計測する。そして、計測装置による計測結果を用いて、露光装置の照明光学系の偏光制御や投影光学系の収差制御を行う。そして、制御された照明光学系及び投影光学系を用いて、感光剤が塗布された基板を露光し、露光された基板を現像する。さらに、前記デバイス製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含みうる。
以上、本発明によれば、高精度な偏光特性の計測が可能であるため、高精度に光学系の偏光特性を評価することが可能となり、製造コストの低減や光学系の結像性能の高精度化が可能になる。なお、偏光特性は前述の偏光度に限らず、s偏光とp偏光の強度比など偏光に関する指標であればよい。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である
計測装置の概略図である。 第1の実施例におけるセンサの上面図である。 第1の実施例におけるセンサの断面図である。 第1の実施例におけるセンサの断面図である。 偏光特性の計測方法を示すフローチャートである。 センサから出力される信号の一例を示す図である。 指標値Cと偏光度RoPとの関係を示す図である。 指標値Cとスリット幅との関係を示す図である。 MTFとスリット幅との関係を示す図である。 一般化したスキャン信号の模式図である。 第2の実施例におけるセンサの上面図である。 第3の実施例におけるセンサの上面図である。 スリットが1つ場合と複数の場合における受光面での強度分布を示す図である。 センサの上面図である。 センサの断面図である。 コントラストと偏光度との関係とを表す図である。 空中像及び計測信号の波形を示す図である。
符号の説明
10 照明光学系
20 マスク
30 投影光学系
40 空中像
50 センサ
51 遮光膜
52 透明基板
53 光電変換部
531 第1受光部
532 第2受光部
54、541、542、543 スリット
60 ステージ
70 信号処理部
80 制御部

Claims (9)

  1. マスクのパターンの像が投影される像面における光の偏光特性を計測する計測方法において、
    光源からの光を用いて前記マスクを照明して、前記マスクのパターンの像を前記像面に投影するステップと、
    前記光源の波長以下の幅の第1スリットを前記像面において移動させながら前記第1スリットを透過した光を検出して、前記第1スリットの移動方向における第1光強度分布を取得するステップと、
    前記光源の波長以下の幅の第2スリットを前記像面において移動させながら前記第2スリットを透過した光を検出して、前記第2スリットの移動方向における第2光強度分布を取得するステップと、
    前記第1光強度分布の最大値及び最小値となる位置をそれぞれ決定して、前記第2光強度分布のうち該決定されたそれぞれの位置における光強度を用いて指標値を算出する算出ステップと、
    前記指標値と前記偏光特性との関係を表す情報を用いて、該算出された指標値に対応する前記偏光特性を求めるステップと
    を有することを特徴とする計測方法。
  2. 前記第1スリットの幅は、前記第2スリットの幅より小さいことを特徴とする請求項1に記載の計測方法。
  3. 前記第1光強度分布の最大値となる位置に対応する前記第2光強度分布の位置の光強度をIa、前記第1光強度分布の最小値となる位置に対応する前記第2光強度分布の位置の光強度をIbとすると、前記指標値は、(Ia−Ib)/(Ia+Ib)であることを特徴とする請求項1に記載の計測方法。
  4. マスクのパターンの像が投影される像面における光の偏光特性を計測する計測装置において、
    前記光源の波長以下の幅の第1スリット及び第2スリットを前記像面において移動させる移動手段と、
    前記第1スリット及び前記第2スリットを透過した光を受光する受光部と、
    前記受光部からの情報を用いて前記偏光特性を算出する演算部とを有し、
    前記計測装置は、光源からの光を用いて前記マスクを照明して前記マスクのパターンの像を前記像面に投影した際に、
    前記移動手段を用いて前記像面において前記第1スリットを移動させながら、前記受光部が前記第1スリットを透過した光を受光して、前記第1スリットの移動方向における第1光強度分布を取得し、
    前記移動手段を用いて前記像面において前記第2スリットを移動させながら、前記受光部が前記第2スリットを透過した光を受光して、前記第2スリットの移動方向における第2光強度分布を取得し、
    前記演算部により、前記第1光強度分布の最大値及び最小値となる位置をそれぞれ決定して、前記第2光強度分布のうち該決定されたそれぞれの位置における光強度を用いて指標値を算出し、前記指標値と前記偏光特性との関係を表す情報を用いて、該算出された指標値に対応する前記偏光特性を求めることを特徴とする計測装置。
  5. 前記第1スリットの幅は、前記第2スリットの幅より小さいことを特徴とする請求項4に記載の計測装置。
  6. 前記第1光強度分布の最大値となる位置に対応する前記第2光強度分布の位置の光強度をIa、前記第1光強度分布の最小値となる位置に対応する前記第2光強度分布の位置の光強度をIbとすると、前記指標値は、(Ia−Ib)/(Ia+Ib)であることを特徴とする請求項4に記載の計測装置。
  7. 基板を露光する露光装置において、
    光源からの光を用いてマスクを照明する照明光学系と、
    該照明されたマスクのパターンの像を前記基板に投影する投影光学系と、
    請求項4乃至6の何れか1項に記載の計測装置とを有し、
    前記計測装置は、前記投影光学系の像面における光の偏光特性を計測することを特徴とする露光装置。
  8. 前記計測装置による計測結果を用いて、前記照明光学系又は前記投影光学系を制御することを特徴とする請求項7に記載の露光装置。
  9. 請求項8に記載の露光装置を用いて、基板を露光するステップと、
    該露光された基板を現像するステップと、
    該現像された基板からデバイスを形成するステップとを有することを特徴とするデバイス製造方法。
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