JP2010048599A - 微小構造体の検査装置および微小構造体の検査方法 - Google Patents

微小構造体の検査装置および微小構造体の検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】微小な可動部を有する微小構造体を簡易に精度よく検査できる微小構造体の検査装置および微小構造体の検査方法を提供する。
【解決手段】可動部を有する微小構造体を備えたウェハWの検査を行う。まず、プローブカード5とウェハWの位置合わせをし、プローブ針6と電極パッドPの電気的接続を行う。テスタ2の制御部T2の指示で、駆動部T3はホルダー11を上下に駆動させ、ホルダー11に支持されたインカー10でウェハWを叩く。微小構造体周辺のウェハW上をインカー10で直接叩打することで、ウェハWが振動し、微小構造体の可動部は加振して自由振動する。これが可動部のステップ入力になり、自由振動特性を計測することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、微小構造体の検査装置および微小構造体の検査方法に関する。
近年、特に半導体微細加工技術等を用いて、機械・電子・光・化学等の多用な機能を集積化したデバイスであるMEMSが注目されている。これまでに実用化されたMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術としては、たとえば自動車・医療用の各種センサとして、マイクロセンサである加速度センサや圧力センサ、エアーフローセンサ等にMEMSデバイスが搭載されてきている。
また、今後MEMS技術を利用したさまざまなセンサやアクチュエータが開発されることにより光通信・モバイル機器への応用、計算機の周辺機器への応用、さらにはバイオ分析や携帯用電源への応用へと展開することが期待されている。
一方で、MEMSデバイスの発展に伴い、微細な構造等であるがゆえにそれを適正に検査する方式も重要となってくる。従来においては、パッケージ後にデバイスを回転させることや、あるいはパッケージ後に振動等の手段を用いてその特性の評価を実行してきたが、微細加工技術後のウェハ状態等の初期段階において適正な検査を実行して不良を検出することによりコストとスループットを向上させ製造コストをより低減することが可能となる。
検査方法としては、パッケージ後の微小構造体に対して、インパルスハンマを用いてパッケージを載せた台座を直接に加振する。加振により変位した微小構造体の可動部より、得られる変位量から減衰比ξなどの機械特性を求め、しきい値と測定値の比較により、良否を判断する方法がある。ここで減衰比ξは、構造の加振周波数を意図的にスキャンして共振周波数を求め、共振曲線の半値幅(FWHM:Full Width at Half Maximum)より減衰比を求める。微小構造体の機械特性は、減衰率ξ、Q値、固有振動数f0、損失係数τなどが挙げられる。
特許文献1には、超音波を可動部に対し出力し、物体にスローダイナミックスを引き起こさせ物理的変化、ここでは物体の弾性率変化を計測する方法が記載されている。また、特許文献2には、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)超音波変換素子を微小構造体に直に接触させ、動的応答を計測する方法が記載されている。
特許文献3には、MEMSセンサの検査方法として、可動部を有する構造体(コンデンサ)にRF(高周波)で電気信号を入力し、検知した出力信号より、共鳴周波数、ばね定数、減衰比、周波数特性および履歴(動作特性)を検出する方法が記載されている。なお、電気信号の入力は、RF(高周波)で行われる。
特表2004−523768号公報 米国特許第6595058号明細書 米国特許出願公開第2007/0080695号明細書
特許文献2においては、微小構造体の可動部を直接加振できず、微小構造体の可動部の振動と、パッケージ(PKG)もしくは支持筺体の振動が重畳されるなどして測定精度低下の原因となっていた。測定精度低下を防止するため、超音波などを用いて可動部に変位を与える方法が特許文献1や特許文献3に記載されているが、外部変位源が必要であり、かつ、可動部の位置に正確に印加することが難しい。また、可動部の構造によっては、測定に充分な変位を与えるために、所定の大きさ以上の力が必要であるが、間接的な変位の印加では限界があった。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、微小な可動部を有する微小構造体を簡易に精度よく検査できる微小構造体の検査装置および微小構造体の検査方法を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る微小構造体の検査装置は、
基板上に形成された可動部を有する、少なくとも1つの微小構造体の特性を評価する微小構造体の検査装置であって、
前記基板上に形成された前記微小構造体の検査用電極と電気的に接続するプローブ針と、
前記プローブ針を固定支持するプローブカードと、
前記微小構造体に印を付ける手段と、前記可動部の周辺の基板上を叩打する手段とを備えるインカーと、
前記インカーで前記可動部の周辺部を叩打することにより与えられた可動部の変位を、前記プローブ針を介して得られる電気信号によって検出する検出手段と、
を備えることを特徴とする。
好ましくは、前記インカーの印を付ける手段は、インクを塗布するペンを備え、前記可動部の周辺の基板上を叩打する際において、前記ペンを覆う手段を備えることを特徴とする。
さらに好ましくは、前記インカーの印を付ける手段は、インクを吐出するノズルと、前記ノズルから吐出するインクの有無を切替える手段とを備えることを特徴とする。
本発明の第2の観点に係る微小構造体の検査方法は、
基板上に形成された可動部を有する、少なくとも1つの微小構造体の特性を評価する微小構造体の検査方法であって、
前記基板上に形成された前記微小構造体の検査用電極にプローブ針を接触させる通電ステップと、
前記微小構造体に印を付ける手段と、前記可動部の周辺の基板上を叩打する手段とを有するインカーで、前記可動部の周辺の基板上を叩打し、前記可動部に変位を与える変位付与ステップと、
前記変位付与ステップで与えた前記可動部の変位を、前記プローブ針を介して得られる電気信号により検出する検出ステップと、
前記検出ステップで検出した電気信号に基づいて前記微小構造体の特性を評価する評価ステップと、
を備えることを特徴とする。
好ましくは、前記評価ステップは、
前記検出ステップで検出した電気信号に基づいて前記可動部のQ値を算出する算出ステップと、
前記Q値が所定の範囲にあるときに前記微小構造体を正常と判断し、前記所定の範囲外にあるときに前記微小構造体が不良品であると判断する、判定ステップと、
を備えることを特徴とする。
好ましくは、前記判定ステップで不良品と判断された前記微小構造体に、前記インカーで印を付ける標付けステップを備えることを特徴とする。
さらに好ましくは、前記判定ステップで不良と判断された前記微小構造体の、前記基板上の位置を記憶する記憶ステップを備え、
前記標付けステップは、前記基板上の2以上の前記微小構造体について前記評価ステップで評価したのちに、前記記憶ステップで記憶した前記基板上の位置に基づいて、前記判定ステップで不良品であると判断された前記微小構造体に、前記インカーで印を付けることを特徴とする。
本発明の微小構造体の検査装置および微小構造体の検査方法によれば、微小な可動部を有する微小構造体を簡易に精度よく検査することができる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付し、その説明は繰り返さない。図1は、本発明の一実施の形態に係る微小構造体の検査装置の構成概略図を示す。図2(a)は、本発明の実施の形態に係る微小構造体の検査装置のインカーを示すブロック図である。
ウェハ検査装置1は、テスタ2と、プローバ3と、ステージ(チャック装置)4と、プローブカード5と、パフォーマンスボード8と、テストヘッド9と、インカー10と、を備える。ステージ4は、可動部を有する微小構造体を含む、テスト対象物であるウェハWを固定する。プローブカード5は、プローブ針6を備える。パフォーマンスボード8は、プローブカード5を固定し、かつ、テストヘッド9とプローブカード5との間で信号伝送を仲介する役割を有する。ステージ4およびテストヘッド9のいずれかもしくは両方は、水平移動(X軸、Y軸、θ回転)および昇降(Z軸)が可能で、ウェハWをプローブカード5に対向させ、所定の位置に支持できる。
インカー10は、不良と判定されたチップに印を付けるときの標付け手段や、微小構造体に変位を与えるときの叩打手段として用いる。インカー10はホルダー11に支持され、さらにホルダー11に備えられた状態で、インカーベース12に備えられる。インカーベース12は、テストヘッド9に設置される。インカー10は、ウェハWとプローブカード5が対向した位置に支持されるときに、ウェハWに対向する位置に支持される。インカー10を駆動するときに必要な位置の調整は、インカーベース12の位置の調整により行う。インカーベース12の位置は、テスタ2の制御部T2から駆動部T3が指示を受け、駆動部T3により制御され、インカーベース12が水平移動(X軸、Y軸、θ回転)および昇降(Z軸)することで、インカー10を所定の位置に支持できる。
テスタ2にある制御部T2は、テスタ2全体、および、駆動部T3、測定部T4、位置測定部T5、記憶部T6、へ指示を出し、これらの制御を行う。データ入出力部T0はパソコンなどの外部機器であり、測定したデータの合否判定の元となるデータの入力や、実際に測定したデータの出力などが行われる。データ入出力部T0は、入出力インターフェースT1を介して、テスタ2の制御部T2と接続されている。
駆動部T3は、制御部T2の指示を受けて、インカー10の駆動を制御する。インカー10は、不良と判断されたウェハWに印を付ける機能を有しており、制御部T2から駆動部T3へ指示が出され、その指示を受けた駆動部T3により、インカー10は上下運動させられ、ウェハWに印を付けることができる。また、同じ動きである上下運動を利用して、インカー10でウェハWを叩打することも可能である。インカー10でウェハWを叩打するときに、ウェハWを破損することがないように、インカー10の素材は、不純物がなく、耐薬品性、耐熱性を備えたフッ素樹脂などを用いる。また、ウェハWに印を付けることがないように、駆動部T3よりインカー10に対して駆動の切替えが行われる。インカー10のインクを塗布する先を引き込み、もしくは先を覆い、インカー10が直接インクを塗布しないようにする。また、インクの吐出を切替えることができるインカー10を用いる場合は、インクが吐出しないように設定し、インカー10が直接インクを塗布しないようにする。
測定部T4は、制御部T2の指示を受けて、プローブ針6および電極パッドPを介して測定を行う対象物(ここではウェハW上の個々のチップを指す)に電流などの電気信号を入力することができる。また、電極パッドPおよびプローブ針6を介して電気信号を出力することができる。測定部T4で検出された電気信号のデータ(以下、生データという)は、制御部T2に伝達され、数値処理などの加工が行われ、必要な情報が得られるデータ(以下、加工データという)となる。数値処理とは、得られたデータを整理してデータの背後に潜む関連や要因を探り易くするための加工を行うことを指す。例えば、ある物質の振動する様子を変位で与え(生データ)、それをフーリエ変換することで(加工データ)、ある物質の振動に係る共振周波数を得ることが可能である。
位置測定部T5は、アライメントカメラ7で得られた画像を解析し、プローブ針6と電極パッドPの位置を制御部T2へ伝達する。もしくは、プローブ針6が電極パッドPに触れる位置や圧力により、プローブ針6と電極パッドPの位置を制御部T2へ伝達する。得られた位置情報をもとに、制御部T2では所定の位置になるようにステージ4もしくはテストヘッド9などの位置の調整が行われる。
記憶部T6では、データ入出力部T0で入力したデータを制御部T2を介して記憶・保存したり、測定部T4で測定した生データおよび制御部T2で加工した加工データを記憶・保存する。また、記憶部T6で記憶・保存していたデータを、制御部T2および入出力インターフェースT1を介して、データ入出力部T0へ出力する。
図2(a)に示すように、インカー10aは、インクを連続して吐出するペン先10pと、ペン先10pを支持するペン本体部10hを備える。駆動部T3の制御により、インカーベース12のスイッチ10sが切り替わり、ペン本体部10hの中にペン先10pを引き込めることができる。ペン先10pを引き込めることで、ペン先10pは直接ウェハWに触れず、ペン本体部10hで叩打することができ、インクを塗布することなくインカー10で叩打することが可能となる。このときインカーベース12の位置を調整し、ウェハWに印を付けるときはインカー10aのペン先10pが、ウェハWを叩打するときはインカー10aのペン本体部10hが、ウェハWに接触可能となるように支持しておく。
半導体製造において、チップに切り離す前のウェハWの状態で、チップの良・不良を判定する。ウェハWは複数のチップが並び、各々のチップは微小構造体と電極パッドPを備えている。ウェハWはステージ4に固定され、ウェハWに対向する側のパフォーマンスボード8にプローブカード5は装着される。
水平方向(X軸、Y軸方向)および高さ方向(Z軸方向)の調整は、制御部T2で、アライメントカメラ7で撮影した画像からプローブ針6と電極パッドPを認識し、それらの位置を検出する。水平方向(X軸、Y軸方向)の位置が合っていない場合は、得られた位置情報をもとに、制御部T2からステージ4に水平移動(X軸、Y軸、θ回転)の指示が出され、再度、アライメントカメラ7で位置検出が行われる。高さ方向(Z軸方向)の位置が合っていない場合は、同様に、制御部T2からステージ4に昇降(Z軸)の指示が出される。
電極パッドPの接触位置および接触圧力により、ウェハWの位置を合わせることができる。ウェハW上の電極パッドPに接触するプローブ針6の位置を検出して、ステージ4またはテストヘッド9にフィードバックすることで、プローブカード5の水平方向の位置を制御できる。また、電極パッドPにかかるプローブ針6の圧力を検出してフィードバックすることで、高さ方向についても制御できる。このとき、アライメントカメラ7は用いなくてもよいが、併用することで、短時間で精度良く位置合わせが施せる。
チップ上の微小構造体の可動部の検査を行う。制御部T2の指示で駆動部T3はホルダー11のピストンを上下に動かす。ホルダー11に支持されたインカー10は連動して動き、微小構造体周辺のチップ上を直接叩打する。チップに振動が発生し、それが微小構造体の可動部に伝わり、加振して自由振動させる。これが可動部のステップ入力になり、自由振動特性を計測することができる。
具体的には、インカー10aで叩打する前に、制御部T2から駆動部T3に指示が出され、駆動部T3よりスイッチ10sが切り替えられ、インカー10aのペン先10pがペン本体部10hに収納される。そして制御部T2から駆動部T3に、ホルダー11のコイルの作動を制御するように指示が出される。駆動部T3より、ホルダー11およびホルダー11に指示されたインカー10aは制御され、インカー10aのペン本体部10hでウェハWの叩打が行われる。インカー10aのペン先10pはペン本体部10hの中に納められており、ウェハWに直接触れることが無く、インクを塗布するおそれがない。
可動部を振動させている状態で、電極パッドPと電気的に接続したプローブ針6を介して測定部T4で電気信号を検出する。例えば電気信号の検出は、静電容量の変化やピエゾ抵抗の変化を、電流や電圧などの変化で検出し、変位量などの生データとして情報を得る。微小構造体の可動部の、電気信号の検出方法が静電容量によるものである場合、静電容量の変化は、可動部に電圧を印加し、端子間に流れる電流(過度電流)により測定する。このとき与える電圧の大きさは、電気信号を検出するのに充分であって、インカー10により与えられた可動部の変位(自由振動)に影響のないもので、微小な電圧であることが望ましい。例えば、交流電圧の振幅を50mV、周波数を100kHzなどに設定しておく。電気信号を検出する際に使用するプローブ針6は、切り替えにより電気信号入力と電気信号出力ができることで、信号ノイズの発生が少なく、精度良く電気信号を検出することができる。また、入力と出力とで別々のプローブ針6を用いてもよい。
測定部T4で得られた電気信号は、生データとして制御部T2に出力され、数値処理などが施され、加工データとなる。例えば加工データは、Q値、減衰特性などの周波数特性を評価するときに用いるデータである。このとき、測定部T4で検出した電気信号を適当な大きさにするために、信号を増幅する調整部を備え、測定部T4から調整部を介して制御部T2へ生データを出力してもよい。
Q値は主に、振動の状態を表す無次元数で、弾性波の伝播においては、媒質の吸収によるエネルギーの減少に関する値である。振動においては、一周期の間に系に蓄えられるエネルギーを、系から散逸するエネルギーで割ったもので、この値が大きいほど振動が安定であることを意味する。Q値が大きいと、振動状態が安定しており、起動時間が長く、振動エネルギーの分散が大きいことを示す。振動パターンをフーリエ変換で周波数スペクトルに変換した値より共振周波数が求められ、さらに振動パターンをヒルベルト変換したスペクトルグラフの傾きからQ値が求められる。例えば検査対象がMEMSの場合、共振周波数によりMEMSの可動部のバネ定数の異常の有無を判断できる。また、Q値により圧力センサやジャイロセンサなどの構造不良が検出できる。
インカー10のタイプは、上述したインカー10a(ペン先10pを引き込み、ペン本体部10hに収納するタイプ)に限らない。例えば、ペン本体部10hが伸びることで、ペン先10pを覆うタイプでもよい。また、ペン先10pを覆うことができるキャップを別途備え、叩打の際にキャップでペン先10pを覆い、インクを塗布する部分が直接ウェハWに触れないようにしてもよい。
さらに、インカー10は、図2(b)のように、吐出するインクの有無を切替えることができるタイプでもよい。インカー10bは、インクを吐出するノズル10nを備え、スイッチ10tにより、吐出するインクの有無を切替えることができる。インカー10bで叩打する際は、駆動部T3によりスイッチ10tが切り替えられ、インクを吐出しないように設定される。そうすることにより、直接インカー10bでウェハWを叩打した場合であっても、ノズル10bがウェハWと接触してはいるが、インクの塗布を防止することができる。
インカー10の駆動機構については、ウェハWに印を付ける際に、直接に接触してインクを塗布する機能を有することが望ましい。ウェハWに印を付ける際とウェハWを叩打する際とで同じインカー10を兼用しており、印を付ける際の動きを利用して、ウェハWを叩打することで、簡易に駆動を制御することができるからである。具体的には、インカー10は、インクをエア吹き付けなどで間接式に塗布するタイプではなく、ペンやノズルなどで直接に塗布するタイプであることが望ましい。また、インカー10の駆動方法は、ホルダー11のコイルによる切替えでピストンが上下し、連動してインカー10が上下に往復することによりウェハWを叩打する方法を用いているが、所定以上の速さと力で、ウェハWを叩打できればよい。
また、ウェハWの検査方法によっては、ウェハWにインクを塗布しながら叩打する場合がある。叩打する際に、同時にインクを塗布することで、検査済であるかどうかを目視で識別が可能になる。インクを塗布しながら、すなわち標付けを行いながらウェハWを叩打する場合は、不良品に対して標付けする場所と、叩打する場所をずらしておき、印が2箇所にあれば不良であることが判断できる。叩打する場所と標付けする場所をずらさずに、異なる色のインクを塗布する方法であっても構わない。ウェハWを叩打した後に、インカーベース12の位置を調整し、インカー10で叩打した場所とは別の箇所にインカー10が接触するようにしておき、インカー10で標付けを行う。このとき用いるインカー10は、インカー10a、10bのようにインクの塗布を切り替える機能はなくてよい。機能を有していても、インクが塗布できる状態のままで、スイッチ10s、10tを切り替えせずに、叩打および標付けを行うことができる。
インカー10で微小構造体の周辺部を叩打することにより、微小構造体の可動部に振動を与え、変位を付与することができる。インカー10を用いることで、正確な位置を叩打でき、かつ、インカー10の通常のインク打ちのスピードと同等もしくはそれ以上のスピード、例えば毎秒6回以上のスピードで加振できる。ウェハW上のチップに対して叩打できるので、間接的に振動を与える音波などの外部変位源に比べて、比較的強い力を加えることが可能である。また、微小構造体の可動部がむきだしとなっていない場合であっても、力を印加できる。可動部が覆われた構造のときは、可動部の周辺のチップを叩打する他、直接、可動部を覆う部分に加振してもよい。インカー10で叩打し、微小構造体の可動部に変位を印加する方法を用いることで、微小構造体の構造に関わらずに、検査が可能となる。
また、ウェハWを置く台などを叩くことがないので、振動のノイズの重畳も小さくて済み、精度の高い測定が可能である。さらに、パッケージの状態にせずに検査できるので、より源流で不良品を省くことができ、作業時間の短縮や低コスト化等につながる。
検査する対象である可動部を有する微小構造体の例として加速度センサを挙げ、図3を用いて構造を説明する。ピエゾ抵抗型の加速度センサは、安価なICプロセスを利用して製造できる。検出素子である抵抗素子を小さく形成しても感度低下がないため、小型化・低コスト化に有利である。
図3(a)は、三軸加速度センサの平面図である。三軸加速度センサ20は、電極パッドP、重錘体21、検出素子22、振動部23、ビーム24、フレーム25、を備える。このピエゾ抵抗型の三軸加速度センサ20の動作原理は、重錘体21が加速度(慣性力)を受けると、ビーム24が変形し、その表面に形成されたピエゾ抵抗値の変化により加速度を検出するメカニズムである。
中央の重錘体21は、X、Yの2軸方向で互いに直交するように形成された4本のビーム24で支持される。軸方向で見ると、検出素子22はビーム24の両端に2つずつ備え、計4つの検出素子22が直線に並ぶ。Z軸方向の検出素子22は、X軸方向の検出素子22の横に配置されている。拡散抵抗として設けられたピエゾ抵抗素子からなる検出素子22の抵抗値の変化を、検出素子22と金属配線などで連結された電極パッドPを介して、出力電圧により検出される。出力電圧は、3軸それぞれに独立に組み込まれた電気量の測定回路(ホイートストンブリッジ)の抵抗値の測定により、各軸に対して検出される。
図3(b)はX軸方向(Y軸方向)の加速度を受けた場合、(c)はZ軸方向の加速度を受けた場合の重錐体21とビーム24の変形を説明する概念図である。図中の太矢印Ax(Ay)、Azは加速度の向きを表す。X軸方向検出素子22をRx1〜Rx4、Y軸方向検出素子22をRy1〜Ry4、Z軸方向検出素子22をRz1〜Rz4、として示す。これら検出素子22は、加えられたひずみによってその抵抗値が変化する性質(ピエゾ抵抗効果)を有しており、引っ張り歪みの場合は抵抗値が増加し、圧縮歪みの場合は抵抗値が減少する。例えば各軸においては、ホイートストンブリッジで形成される回路の出力各軸の加速度成分が独立に分離された出力電圧として検出される。
図4のフローチャートを用いて、本発明の実施の形態における微小構造体の検査方法について説明する。微小構造体の検査装置1は、図1および図2(a)に示した装置を使用する。検査対象であるウェハWは、図3の三軸加速度センサ20を有するチップを複数備える。
ウェハWの検査を開始する(ステップS0)。次に、電極パッドPに、信号入出力端子の役割を有するプローブ針6を接触させる(ステップS1)。
次に、インカー10aで三軸加速度センサ20を叩打し、外部から変位を与える(ステップS2)。具体的には、まず、制御部T2から駆動部T3へ、スイッチ10sの切替えの指示が行われる。スイッチ10sを切り替えることで、インカー10aのペン先10pがペン本体部10hに収納される。そして、インカーベース12に取り付けられたホルダー11のコイルの作動が切り替えられる。次に、制御部T2の指示を受けた駆動部T3により、ホルダー11のピストンが上下に動かされる。連動してインカー10aが上下に動き、インカー10aのペン本体部10hで3軸加速度センサ20の重錘体21の周辺部(ここではフレーム25のエリアR1など)を叩打して、重錘体21を自由振動させる。これが可動部のステップ入力になり、自由振動特性を計測することができる。
フレーム25を叩かれた三軸加速度センサ20は振動し、振動部23を有する重錘体21が連動して振動し、見かけ上の加速度が与えられる。重錘体21が変位することで、連結したビーム24が変位し、ビーム24に備えられたピエゾ抵抗素子からなる検出素子22の抵抗値が変化する。
次に、プローブ針6を用いて、検出素子22の抵抗値の変化より、電気信号を検出する(ステップS3)。検出素子22と金属配線などで連結された電極パッドPを通りプローブ針6を介して、ピエゾ抵抗の変化が出力電圧の変化として検出でき、測定部T4で電気信号を検出し、制御部T2に出力される。
次に、制御部T2は、測定部T4で得られた電気信号(生データ)を、測定したい内容に合わせて加工した形(加工データ)に数値処理などを施し、データを処理する(ステップS4)。可動部の周波数特性を知るための指標は幾つかあるが、ここでは主に、Q値を算出する。他に、減衰特性などを求めておくことも可能である。
ステップS4で求めた加工データのQ値などが、許容の範囲に入っているかを判定する(ステップS5)。予めデータ入出力部T0で良品となる可動部の周波数特性(Q値、減衰特性)の値を入力し、閾値の設定をしておく。制御部T2において、チップ(三軸加速度センサ20)が許容の範囲にあると判定された場合には(ステップS5;YES)、合格となる(ステップS6)。一方、許容の範囲でないと判定された場合には(ステップS5;NO)、不合格となる(ステップS7)。不合格と判定されたチップは、ステップS2で叩打する際に使用したインカー10aを用いて、標付けされ、チップ切り出し後に除去するなどして、良品との選別が行われる。標付けの前に予め、制御部T2の指示によりスイッチ10sを切替えておき、インカー10aのペン先10pをペン本体部10hから出した状態にしておく。また、インカーベース12を昇降させ、ウェハWにペン先10pが接触する高さに調整しておく。
さらに次の検査すべきチップがある場合には(ステップS8;YES)、最初のステップS1に戻り、次の検査チップに対して再び上述した検査を実行する。次に検査するチップがない場合には(ステップS8;NO)、ウェハWの検査(テスト)を終了する(ステップS9)。
ステップS2において、インカー10aのペン本体部10hからペン先10pが出ている状態のまま、3軸加速度センサ20の重錘体21の周辺部(ここではフレーム25のエリアR1)を叩打してもよい。インカー10aはインクを塗布できる状態であるので、叩打するときにエリアR1に標付けが行われる。検査工程が進み、不良品と判定されたチップは、ステップS7でフレーム25のエリアR2に標付けが行われる。どちらのステップにおいても、インカー10aのペン先10pを収納する必要がないので、スイッチ10sの切り替えを行うことなく、作業をすることができる。但し、インカー10aを稼働させる場所をエリアR1とエリアR2とで別に設定しており、制御部T3によりインカーベース12の位置を調整する必要がある。
インカー10aでインクを塗布しながら叩打する検査方法では、ウェハWを叩打する際にR1に標付けを行っているので、チップは、検査済であることが目視で確認できる。エリアR1に印があり、かつ、エリアR2に印がなければ良品、エリアR1、エリアR2の両方に印があるチップは不良品であることが判断できる。
ステップS4において、Q値を測定することで、三軸加速度センサ20に異常があることが分かる。Q値が小さい場合は、振動がすぐに減少したことを意味しており、可動部が破損している可能性が考えられる。考えられる原因としては、例えば、製造工程におけるレジストマスク形成がうまく行われず、ウェハWの保護が不十分であったため、必要以上にエッチングされ、あるべき形状が欠けてしまっているなどである。また、3軸それぞれに対してQ値を測定できるので、可動部が不均衡であることなども、検査により分かる。
さらに、Q値と共振周波数により、膜厚異常などの異常を判断できる。例えば、Q値は閾値の範囲にあるが、共振周波数が大きいと判定された場合は、破損はしてはいないが振動部23の膜厚異常や、保護膜の膜応力異常などが発生していることがある。
また、必要であれば、測定部T4で検出したデータを、制御部T2で出力し、データの記憶・保存を実行してもよい。データの保存については、制御部T2からの指示に基づいてテスタ2内部に設けられたメモリ等の記憶部T6に記憶されるものとする。測定で得られた結果を良否の判定だけでなく、保存して蓄積することで、不良の原因の分析などにも利用できる。さらに、予測される不具合の原因が製造工程にある場合に、製造工程の対応するシステムへ制御指示が出るようにしておくことによって、製造工程での不良を低減させることができる。このときフィードバックする情報は、異常を示す数値のみならず、閾値の範囲内の数値について行ってもよく、品質の向上と安定した生産に役に立つ。
図5は、本発明の実施の形態における微小構造体の検査方法の変形例を示したフローチャートである。基本的な検査方法は、図4で示した通りである。
ウェハWの検査を始める(ステップS20)。ウェハWの電極パッドPにプローブ針6を接触し(ステップS21)、インカー10で3軸加速度センサ20の重錘体21の周辺部(ここではフレーム25)を叩打し(ステップS22)、外部から変位を付与する。これが可動部のステップ入力になり、自由振動特性を計測することができる。
次に、抵抗値の変化より電気信号を検出し(ステップS23)、電気信号(生データ)をQ値などの可動部の周波数特性を示す値(加工データ)に数値処理などしてデータを処理する(ステップS24)。予めデータ入出力部T0で入力し記憶部T6に保存しておいた良品の数値と、制御部T2で求められた数値を比較し、可動部の周波数特性(Q値、減衰特性)の値が許容の範囲にあるか判定する(ステップS25)。許容の範囲にあると判定された場合は(ステップS25;YES)、そのまま次のステップS26に進む。許容の範囲にないと判定された場合は(ステップS25;NO)、良品でないと判定されたチップは不合格と判断される(ステップS30)。
ステップS25において、三軸加速度センサ20の重錘体21は構造上の問題がないと判断されたチップは、他の検査項目がなければ(ステップS26;NO)、合格と判断される(ステップS29)。チップの種類などにより異なるが、例えば他の検査項目とは、電極パッドP欠落などの構造異常がないかの確認や、応答速度や応答精度などの電気的特性試験などが挙げられる。
他の検査項目があれば(ステップS26;YES)、引き続き同じチップの検査が行われる(ステップS27)。既にステップS21で、ウェハWの電極パッドPとプローブ針6の位置合わせを行っているので、すぐに検査をすることができる。 検査で得られた測定データを、予め入力していたデータと比較する。許容の範囲にあると判定された場合は(ステップS28;YES)、合格と判断される(ステップS29)。許容の範囲にないと判定された場合は(ステップS28;NO)、不合格と判断される(ステップS30)。
微小構造体の可動部が不良と判定された場合(ステップS25;NO)や、チップに不良部分を有している場合(ステップS28;NO)は、ともに、不合格となる(ステップS30)。制御部T2より記憶部T6に指示が出され、不合格と判定されたチップの基板上の位置を記憶・保存しておく。
さらに次の検査すべきチップがある場合には(ステップS31;YES)、最初のステップS21に戻り、次の検査チップに対して再び上述した検査を実行する。次に検査するチップがない場合には(ステップS31;NO)、次のステップS32へ進む。
複数のチップを有するウェハWの各々のチップについて、ステップS21からステップS31を行い、合否判定を行う。ステップS30で不合格と判定されたチップに対応する基板上の位置は記憶部T6にまとめて記憶された状態となっている。その記憶部T6に記憶された位置情報を元に、制御部T2より駆動部T3へ指示が出される。駆動部T3はインカー10aを制御し、インカー10aで不合格と判定されたチップに標付けを行う(ステップS32)。そして、ウェハWの検査(テスト)を終了する(ステップS33)。ステップS32で印を付けられたチップは、ウェハW検査終了後の、チップ切り出し後に除去するなどして、良品との選別が行われる。
ステップ22において、インクを塗布できる状態のインカー10でウェハWを叩打することで、検査済であることが目視で確認できるようになる。検査済であるかの確認が容易となり、未検査の状態のチップが、次工程へ流出するのを防止することができる。
さらに、ステップS25やステップS28において、許容の範囲でないと判断されたチップの位置を記憶部T6に記憶・保存するだけでなく、即時にデータ入出力部T0に出力するように設定しておくことで、検査工程中であっても不良箇所の確認が容易となる。ステップS32で印を付けるときの印を、位置をずらしたり、検査項目毎にインクの色分けすることによっても、不良箇所の確認が容易となり、不良原因の分析に活用できる。これらの情報を製造工程にフィードバックするなど品質管理に活用し歩留まりを改善することができる。
また、他の検査項目がある場合(ステップS26)において、可動部の構造を先に検査するかどうかは、チップや微小構造体の特徴などにより、決めることができる。不良率が高い項目や、不良の内容が致命的な欠陥項目である場合は、先に検査して良品と不良品とを選別しておくことで、効率よく検査できる。また、一旦は不合格とされたチップであっても、製品に求められる精度に合わせて制御部T2での許容の範囲の設定を変えたり、補修するなどして、何らかの形で用途を見出すことで、不良率を低減させることも可能である。
次に、本発明の実施の形態の例として、検査する対象の試料Sをピエゾ抵抗型加速度センサの重錘とした場合の結果を図6ないし図8に示す。図6は減衰振動パターンを示すグラフ、図7は周波数スペクトルの例を示すグラフ、図8はヒルベルト変換したスペクトルを示すグラフを表す。
図6で得られた減衰振動パターンをフーリエ変換したグラフが図7の周波数スペクトルである。ピーク値より、試料Sの共振周波数は787.7Hzであり、周波数スキャン法(最小分解能10Hz)で求めた共振周波数780Hzと一致する。図8のグラフ傾きより、Q値は652.2である。
実施例より、本発明の実施の形態による検査法を用いても、共振周波数の値は従来の測定法である共振曲線の半値幅(FWHM)を用いた結果と一致することから、測定可能であることがわかる。
本発明の微小構造体の検査装置および微小構造体の検査方法によれば、簡易に、ノイズの影響が少なく測定に充分な力を印加でき、かつ、再現性が高く時間も制御できるので、精度よく検査できる。検査装置の一部であったインカーを用いることで、特別に外部変位源を用意する必要がない。また、変位を与えるために叩打する作業を、インカーの本来の機能であるインクを塗布する動きを生かして行うので、正確な位置に早く作業を行うことができる。
さらに、外部変位源による印加手段が、音波などの間接的な印加手段のために微小構造体の可動部の構造によっては変位が不十分であった対象物に対しても、直接に可動部周辺を叩打することで、測定に充分な変位を得ることができる。また、パッケージする前に測定できるので、パッケージなどのノイズのおそれもなく、精度が高い検査を行える。
なお、実施の形態で説明した微小構造体の検査装置の構成は一例であり、任意に変更及び修正が可能である。例えば微小構造体の検査装置は図1に限定されず、様々な形状、パターン、大きさにすることができる。インカーについても、上述した実施の形態の例に限定されず、インカーで叩打する位置や不良品に印を付ける位置についても、任意に設定可能である。
検査装置が処理ユニットの形で、製造プロセスの一環として付随していてもよい。また、検査する対象をピエゾ抵抗型の加速度センサを例に挙げて説明したが、可動部を有する微小構造体であればよく、振動型の角速度センサ(ジャイロ)や、容量型の加速度センサなどがあり、測定の検出方法については各センサの使用形態に合わせて検出する。
本発明の実施の形態に係る微小構造体の検査装置の構成図である。 (a)は、本発明の実施の形態に係る微小構造体の検査装置のインカーを示すブロック図である。(b)は、変形例である。 可動部を有する微小構造体の例で、(a)は、三軸加速度センサの平面図である。(b)は、X軸方向(Y軸方向)の加速度を受けた場合の重錐体とビームの変形を説明する概念図である。(c)は、Z軸方向の加速度を受けた場合の重錐体とビームの変形を説明する概念図である。 本発明の実施の形態に係る微小構造体の検査方法を示す全体のフローチャート図である。 本発明の実施の形態に係る微小構造体の検査方法の変形例を示す全体のフローチャート図である。 ピエゾ抵抗型加速度センサを測定した実施例の減衰振動パターンを示すグラフである。 実施例における周波数スペクトルの例を示すグラフである。 実施例におけるヒルベルト変換したスペクトルを示すグラフである。
符号の説明
1 ウェハ検査装置
2 テスタ
3 プローバ
4 ステージ(チャック装置)
5 プローブカード
6 プローブ針
10 インカー
11 ホルダー
12 インカーベース
20 三軸加速度センサ
21 重錘体
22 検出素子(ピエゾ抵抗素子)
25 フレーム
P 電極パッド
W ウェハ

Claims (7)

  1. 基板上に形成された可動部を有する、少なくとも1つの微小構造体の特性を評価する微小構造体の検査装置であって、
    前記基板上に形成された前記微小構造体の検査用電極と電気的に接続するプローブ針と、
    前記プローブ針を固定支持するプローブカードと、
    前記微小構造体に印を付ける手段と、前記可動部の周辺の基板上を叩打する手段とを備えるインカーと、
    前記インカーで前記可動部の周辺部を叩打することにより与えられた可動部の変位を、前記プローブ針を介して得られる電気信号によって検出する検出手段と、
    を備えることを特徴とする微小構造体の検査装置。
  2. 前記インカーの印を付ける手段は、インクを塗布するペンを備え、前記可動部の周辺の基板上を叩打する際において、前記ペンを覆う手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の微小構造体の検査装置。
  3. 前記インカーの印を付ける手段は、インクを吐出するノズルと、前記ノズルから吐出するインクの有無を切替える手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の微小構造体の検査装置。
  4. 基板上に形成された可動部を有する、少なくとも1つの微小構造体の特性を評価する微小構造体の検査方法であって、
    前記基板上に形成された前記微小構造体の検査用電極にプローブ針を接触させる通電ステップと、
    前記微小構造体に印を付ける手段と、前記可動部の周辺の基板上を叩打する手段とを有するインカーで、前記可動部の周辺の基板上を叩打し、前記可動部に変位を与える変位付与ステップと、
    前記変位付与ステップで与えた前記可動部の変位を、前記プローブ針を介して得られる電気信号により検出する検出ステップと、
    前記検出ステップで検出した電気信号に基づいて前記微小構造体の特性を評価する評価ステップと、
    を備えることを特徴とする微小構造体の検査方法。
  5. 前記評価ステップは、
    前記検出ステップで検出した電気信号に基づいて前記可動部のQ値を算出する算出ステップと、
    前記Q値が所定の範囲にあるときに前記微小構造体を正常と判断し、前記所定の範囲外にあるときに前記微小構造体が不良品であると判断する、判定ステップと、
    を備えることを特徴とする請求項4に記載の微小構造体の検査方法。
  6. 前記判定ステップで不良品と判断された前記微小構造体に、前記インカーで印を付ける標付けステップを備えることを特徴とする請求項4または5に記載の微小構造体の検査方法。
  7. 前記判定ステップで不良と判断された前記微小構造体の、前記基板上の位置を記憶する記憶ステップを備え、
    前記標付けステップは、前記基板上の2以上の前記微小構造体について前記評価ステップで評価したのちに、前記記憶ステップで記憶した前記基板上の位置に基づいて、前記判定ステップで不良品であると判断された前記微小構造体に、前記インカーで印を付けることを特徴とする請求項6に記載の微小構造体の検査方法。
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