JP2010048271A - ピストン弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ピストンケーシングを構成するヨークとシリンダ蓋のうち、シリンダ蓋については、必ずしも鋳造による成形に限らず、プラスチック成形やプレス成形等によっても製造できるようにしたピストン弁の提供。
【解決手段】 シリンダ蓋52の開口部外周面に係止突起7が突設され、ヨーク51開口部外周面に係止フック8が突設され、係止フック8が係止突起7に着脱可能に係合することで、シリンダ蓋52とヨーク51とが連結した状態のピストンケーシング5が形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ピストンの往復動に連動して弁体の操作が行なわれるように形成されたピストン弁に関し、特に、ピストンケーシングを構成するヨークとシリンダ蓋との連結構造に関する。
従来、ピストンの往復動に連動してステムの先端に取り付けた弁体を往復動させ、この弁体の往復動により流路開閉又は流路切り替えを行なうように形成したピストン弁が知られている(特許文献1参照)。
この従来のピストン弁V1は、図3に示したように、図示省略したバルブ本体に連結されたヨーク90の開口部端面と、内周面がピストン摺動面91に形成されたシリンダ蓋92の開口部端面とが嵌合状態で連結されたピストンケーシング9を備え、前記ヨーク90の開口部外周面に係止突起93が突設され、一方、前記シリンダ蓋92の開口部外周面に係止フック94が突設され、この係止フック94が前記係止突起93に着脱可能に係合することで、前記ヨーク90と前記シリンダ蓋92とが連結した状態のピストンケーシング9が形成されていた。
従来、前記ピストンケーシングを構成するヨークとシリンダ蓋は、両者共に鋳造によって成形されている。
この鋳造では、製品の重量が重くなるし、特に、製造(成形)に手間がかかるし、コスト高になるという問題がある。
前記ヨークについては形状が複雑になってしまうため、その複雑な形状に対応するためには鋳造により成形するのが好ましいといえる。
一方、シリンダ蓋については、カップ状の単純な形状であり、必ずしも鋳造により成形する必要はないといえる。
しかしながら、従来のように、ヨーク90とシリンダ蓋92との連結構造において、ヨーク90の側に係止突起93を突設させ、一方、シリンダ蓋92の側に係止フック94を突設させた構造では、この係止フック94を断面略コ字状の複雑な形状に形成させる必要があるため、この係止フック94の存在によって鋳造により成形しなければならないという制約があった。
特開平8−14410号公報
本発明は、ピストンケーシングを構成するヨークとシリンダ蓋のうち、シリンダ蓋については、必ずしも鋳造による成形に限らず、プラスチック成形やプレス成形等によっても製造できるようにしたピストン弁を提供することを課題としている。
そのために、シリンダ蓋の側に単純構造の係止突起を突設させ、一方、ヨークの側に複雑構造の原因である係止フックを突設させたものである。
上記の課題を解決するために、本発明のピストン弁は、
バルブ本体(4)に連結されたヨーク(51)の開口部端面と、内周面がピストン摺動面(54)に形成されたシリンダ蓋(52)の開口部端面とが嵌合状態で連結されたピストンケーシング(5)を備え、
前記ピストン摺動面(54)に嵌合されたピストン(1)に、前記ヨーク(51)内に軸方向に往復動可能に支持されると共にその先端に弁体(3)が取り付けられたステム(2)が連結され、
前記ピストン(1)によるステム(2)の往復動により弁体(3)の操作が行なわれるように形成されたピストン弁(V)であって、
前記シリンダ蓋(52)の開口部外周面に係止突起(7)が突設され、一方、前記ヨーク(51)開口部外周面に係止フック(8)が突設され、この係止フック(8)が前記係止突起(7)に着脱可能に係合することで、前記シリンダ蓋(52)と前記ヨーク(51)とが連結した状態のピストンケーシング(5)が形成されている構成とした。
なお、上記カッコ内の符号は、後述する実施例に記載した具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明のピストン弁は、ピストンケーシングを構成するシリンダ蓋とヨークの連結構造において、シリンダ蓋の側に単純構造の係止突起を突設させ、一方、ヨークの側に複雑構造の原因である係止フックを突設させた構成に特徴がある。
前記ヨークは、その形状が複雑であるため、元々鋳造で製造させるのが適しており、従って、連結構造において複雑構造の係止フックをヨークに形成させたとしても鋳造による製造に際しそれほどの影響を及ぼすことはない。
一方、シリンダ蓋についてはカップ状の単純な形状あり、これに連結構造において単純構造の係止突起を形成させれば、従来とは異なり、係止フックの存在によって鋳造による製造を余儀なくされるといった制約がなくなり、シリンダ蓋を製造容易でコスト的にも有利なプラスチック成形やプレス成形等で製造させることができる。
なお、このシリンダ蓋を鋳造によって製造できることは勿論である。
図1は本発明のピストン弁の実施例を示す断面図、図2はそのピストン弁の平面図である。
本実施例のピストン弁Vは、ピストン1に連設されたステム2の下端に弁体3が取り付けられ、空気圧とスプリング20による前記ピストン1の上下動(往復動)に連動して弁体3を上下動(往復動)させ、バルブ本体4の内部に形成した流路A,B,Cの切替操作を行なうように形成されている。
前記ピストン1は、バルブ本体4に連結されたピストンケーシング5の内部に収容されるもので、このピストンケーシング5は、バルブ本体4に連結されたヨーク51と、このヨーク51に連結されたシリンダ蓋52とで形成されている。
前記シリンダ蓋52は、上端に空気流入口53が形成され、内周面にピストン摺動面54が形成され、下端の開口部端面に環状突部55が形成されている。
前記ヨーク51は、バルブ本体4に連結され、前記ステム2を軸方向に往復動可能に挿通させると共に、ピストン1を上方に付勢させるスプリング20を収容させるための支持ケースとなるもので、上端の開口部端面に環状凹部56が形成されている。
そして、前記環状突部55と、前記環状凹部56とを嵌合させることでシリンダ蓋52とヨーク51とが連結した前記ピストンケーシング5が形成される。
この場合、前記環状突部55をヨーク51の上端の開口部端面に形成させ、前記環状凹部56をシリンダ蓋52の下端の開口部端面に形成させてもよい。
このような構造のピストン弁Vにおいて、空気流入口53から高圧空気を流入させると、その空気圧によってピストン1がスプリング20に抗して押し下げられ、これに連動してステム2を介して弁体3が押し下げられ、バルブ本体4の内部に形成された流路Aと流路Bが連通する。
また、空気流入口53から高圧空気を排気させると、ピストン1がスプリング20の付勢により押し上げられ、これに連動して弁体3が押し上げられ、当初の位置(図1の位置)に復帰して流路Aと流路Cが連通する。
なお、実施例では、弁体3の上下動によって流路A,B,Cを切り替える例で説明したが、例えば、流路Cがなく、単に流路Aと流路Bの連通を弁体3の上下動によって開閉させる場合にも適用できる。
また、ピストン弁Vには、前記ピストンケーシング5を構成する前記シリンダ蓋52の開口部外周面の2ヶ所に係止突起7が突設され、一方、前記ヨーク51の開口部外周面の2ヶ所に係止フック8が突設され、この係止フック8が前記係止突起7に着脱可能に係合することで、前記シリンダ蓋52と前記ヨーク51とが連結した状態のピストンケーシング5が形成されている。
前記係止突起7は、シリンダ蓋52の開口部外周面に外向きに突出しただけの単純形状に形成されている。
また、前記係止フック8は、ヨーク51の開口部外周面から外向き片80が突設され、この外向き片80の外端から上向き片81が突設され、この上向き片81の上端から内向き片82が突設された略コ字状の複雑形状に形成されている。
そして、ヨーク51とシリンダ蓋52との連結に際しては、前記係止突起7と係止フック8とがラップしない位置で、シリンダ蓋52の環状突部55とヨーク51の環状凹部56とを嵌合させ、その状態でシリンダ蓋52を回転させて係止突起7を係止フック8内に嵌め込んで係合させる。
次に、係止フック8に設けた止めネジ85を係止突起7に形成した切欠部75に嵌め込むことで、係止突起7と係止フック8の係合状態を固定させるようにしている。
上述したように、本実施例のピストン弁Vは、ピストンケーシング5を構成するヨーク51とシリンダ蓋52のうち、シリンダ蓋52の側に単純構造の係止突起7を突設させ、一方、ヨーク51の側に複雑構造の原因である係止フック8を突設させたものである。
前記ヨーク51は、その形状が元々複雑であり、これに複雑構造の係止フック8を形成させたとしても鋳造による製造に際しそれほどの影響を及ぼすことはない。
一方、シリンダ蓋52についてはカップ状の単純な形状であり、これに単純構造の係止突起7を形成させれば、従来とは異なり、係止フックの存在によって鋳造による製造を余儀なくされるといった制約がなくなり、シリンダ蓋52を製造容易でコスト的にも有利なプラスチック成形やプレス成形等で製造させることができるという効果が得られる
本発明のピストン弁の実施例を示す断面図 そのピストン弁の平面図 従来のピストン弁の一部を示す断面図
符号の説明
1 ピストン
2 ステム
20 スプリング
3 弁体
4 バルブ本体
5 ピストンケーシング
51 ヨーク
52 シリンダ蓋
53 空気流入口
54 ピストン摺動面
55 環状突部
56 環状凹部
7 係止突起
75 切欠部
8 係止フック
80 外向き片
81 上向き片
82 内向き片
85 止めネジ
A 流路
B 流路
C 流路
V ピストン弁

Claims (1)

  1. バルブ本体(4)に連結されたヨーク(51)の開口部端面と、内周面がピストン摺動面(54)に形成されたシリンダ蓋(52)の開口部端面とが嵌合状態で連結されたピストンケーシング(5)を備え、
    前記ピストン摺動面(54)に嵌合されたピストン(1)に、前記ヨーク(51)内に軸方向に往復動可能に支持されると共にその先端に弁体(3)が取り付けられたステム(2)が連結され、
    前記ピストン(1)によるステム(2)の往復動により弁体(3)の操作が行なわれるように形成されたピストン弁(V)であって、
    前記シリンダ蓋(52)の開口部外周面に係止突起(7)が突設され、一方、前記ヨーク(51)開口部外周面に係止フック(8)が突設され、この係止フック(8)が前記係止突起(7)に着脱可能に係合することで、前記シリンダ蓋(52)と前記ヨーク(51)とが連結した状態のピストンケーシング(5)が形成されていることを特徴とするピストン弁。
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