JP2010046799A - スプレーダンプナー装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ノズルから連続噴射する湿し水スプレーを遮蔽板で制御してダンプニングローラに適正量の有効スプレーを供給し、余剰スプレーを有効スプレー域外に誘導し、有効スプレーを乱さないこと。
【解決手段】複数のスプレーノズル4に対峙してダンプニングローラRとスプレーノズルの間においてダンプニングローラの長手方向に対して第1のスプレー遮蔽板5および第2のスプレー遮蔽板6を配し、この2つの遮蔽板間でダンプニングローラの回転方向に対するスプレー上下幅を規定する。それぞれのスプレーノズルから噴出する湿し水スプレーの横方向有効スプレー交叉位置に対して第1のスプレー遮蔽板のエッジ5aが横方向有効スプレー交叉位置に対してスプレーノズル側に位置されてスプレーノズルまたはインキキー単位でダンプニングローラに適正量の湿し水を供給する。
【選択図】図1

Description

本発明はオフセット印刷機における湿し水を供給するスプレーダンプナー装置に関し、特にノズルから連続噴射する湿し水スプレーを遮蔽板で制御してダンプニングローラに適正量の有効スプレーを供給し、余剰スプレーを有効スプレー域外に誘導し、有効スプレーを乱さないスプレーダンプナー装置に関する。
従来のオフセット印刷機用スプレーダンプナーはスプレーユニットハウジング内の複数のスプレーノズル、スプレープラグ、ダンパー、ソレノイド等から成るスプレーノズル組からミリセカンド単位の短時間で断続的に湿し水の噴射を繰り返し行いノズルのサイズ、噴射の圧力、噴射時間、噴射休止時間および頻度などの条件により決まる水量でダンプニングローラ上に散布する水量を調節し管理している。所定の時間内に所定の水量をダンプニングローラ上に供給する場合には一般的に所定の水圧の基にそれぞれのスプレーノズルから噴射する湿し水の噴射時間と噴射頻度を調節することでダンプニングローラに供給する水量を調節する方法がとられている。所定の噴射時間において噴射頻度が高いほどダンプニングローラ上及びダンプニングローラから刷版に湿し水を多く供給できる。一方、噴射頻度が少ない場合は湿し水の供給は少なく、噴射頻度の多少を調節することでダンプニングローラに対する湿し水の供給量を調節している。
印刷機の運転スピード、インキの使用量に合わせてダンプニングローラ上にスプレーする水量を調節して適性に管理することでインキと水のバランスが最善に保たれ最善の印刷紙面が得られ、インキ、湿し水、損紙等資材の使用量が低減し、印刷立ち上がり時間短縮、稼働率向上の効果をもたらす。
しかし、例えば一秒間に30回にも及ぶミリセカンド単位の断続噴射を継続的に行っても、高速輪転印刷機においては印刷紙の走行スピードが一秒間に十数メートルに達っするため、断続的なスプレーの噴射ではダンプニングローラ上の湿し水の水量は噴射した瞬間から次の噴射までの間に暫減し、次に噴射した瞬間にまた元の水量に戻り、また暫減するという現象を繰り返すため版胴上のインキと水のバランスが常に変化すると言う問題を抱えている。対策として噴射時間または噴射休止時間あるいはその双方を短縮し噴射頻度を極端に高めてダンプニングローラ上の水量増減の振幅を極力抑えると言う方法もとられているがスプレーの噴射と噴射の間の湿し水の増減という基本的な問題の解決に至っていない。
上記スプレーノズル組は印刷機械の稼働時間に伴って月単位の比較的短期間に数億回を超える莫大な回数の噴射動作を繰り返す為にプラグまたはダンパーの磨耗、ヘタリ、変形、スプリングの疲労、ソレノイドの経時不具合等々でスプレーパターンの形状および精度の維持が難しく突発的な印刷不良、損紙の発生、印刷作業の中断等々大きな問題に発展するリスクを避けられない。
さらに従来のスプレーダンプナーの限界として湿し水供給量の調節がスプレーユニット内に配備した複数のスプレーノズルのノズル毎のスプレー噴射量調節だけの範囲に限定されておりインキ壷のインキキーがセグメント単位で調節できることに対し湿し水がインキセグメント毎に対応できないと言う問題もあった。この様な、インキキーのセグメント毎のインキ量調節に対応するスプレーダンプナーは従来に無かった。
上記問題の解決策としては引用文献1ないし引用文献3に開示されている様にノズルから連続的に噴射されるスプレーをスプレーノズル(スプレーヘッド)とダンプニングローラの中間でローラ長手方向に対して上下で垂直に遮蔽してダンプニングローラに達するスプレーの水量を管理する手段が提案されている。これら手段では遮蔽したスプレーが飛び散り、特に遮蔽手段上方で遮蔽されたスプレーが無秩序に下方に滴り落ちてスプレーパターンを乱して目的とする適正なパターンで適量の湿し水をダンプニングローラに供給出来ないという決定的な欠点をもっていた。
また、引用文献4は連続式スプレーのパターンを変化させる方法としては複数のスプレーノズルから噴出したスプレーが開口部を持つ遮蔽板を通してダンプニングローラ上に横軸方向に互いに干渉させぬ範囲で与え、さらに遮蔽板開口部をシャッターで横幅変化を与えあるいは横軸方向に周期的に往復して平均化した湿し水供給するものである。また、二流体スプレーと扁平フード開口部を持つものも提案されている。
特開昭59−159345 特開平5−193090 特開2001−301116 英国特許1452831
本発明の目的はノズルから連続噴射する湿し水スプレーを遮蔽板で制御してダンプニングローラに適正量の有効スプレーを供給し、遮蔽板で遮蔽された余剰スプレーを有効スプレー域外に誘導し、有効スプレーを乱さないスプレーダンプナー装置を提供することである。
上記の目的を達成するため、請求項1の発明に係るスプレーダンプナー装置はオフセット印刷機と組み合わせるために、ダンプニングローラの長手方向に沿って開口を持ったスプレーユニットと、該スプレーユニットのハウジング内の長手方向に横一列に配備され前記ダンプニングローラに向けて湿し水をスプレーする複数のスプレーノズルと、前記複数のスプレーノズルに対峙して前記ダンプニングローラと前記スプレーノズルの間において前記ダンプニングローラの長手方向に対して配備された第1のスプレー遮蔽板および第2のスプレー遮蔽板を有し、該第1のスプレー遮蔽板と第2のスプレー遮蔽板との間で前記ダンプニングローラの回転方向に対するスプレー上下幅を規定するスプレー遮蔽手段と、を備え、
前記それぞれのスプレーノズルから噴出する湿し水スプレーの横方向有効スプレー交叉位置に対して、少なくとも一つの前記第1のスプレー遮蔽板または第2のスプレー遮蔽板のスプレーノズル側のエッジが前記横方向有効スプレー交叉位置に対してスプレーノズル側に位置されていることを特徴とする。
請求項1に関連する他の発明は次の構成を特徴とする。
(1)スプレーノズル側に位置されたスプレー遮蔽板がスプレーの中心を通る線に近づく方向で、かつスプレーノズルに向かって傾斜し、当該スプレー遮蔽板のスプレーノズル側のエッジがスプレーに接すること。
(2)スプレー遮蔽板の少なくとも一つの遮蔽板において複数のスプレーノズルに対峙する位置に該遮蔽板で遮蔽したスプレーの水流を有効スプレー域外方向に誘導する少なくとも一本の溝または堤で構成された第1のガイドを配したこと。
(3)第1のガイドに対して遮蔽板のスプレーノズル側のエッジから離れた後方に位置され、遮蔽されたスプレーの水流を上流側で有効スプレー域外方向に誘導する少なくとも一本の溝または堤で構成された第2のガイドを配したこと。
(4)少なくても一つの遮蔽板に配した第1または第2のガイドで誘導されたスプレーの水流を横方向有効スプレー交叉位置よりスプレーノズル側に誘導する合流溝を配したこと。
(5)第1または第2のガイドまたは合流溝が遮蔽板を加工したガイドまたは合流溝であること。
(6)第1または第2のガイドが成型品であること。
(7)スプレー遮蔽板の少なくとも一方の遮蔽板をスプレーノズルに対して移動させ、該スプレーノズルから噴射するスプレーのダンプニングローラ回転方向に対するスプレー上下幅をダンプニングローラ長手方向に亘って変える遮蔽板移動機構を備えていること。
(8)スプレー遮蔽手段の第1のスプレー遮蔽板および第2のスプレー遮蔽板のいずれか一方または双方がスプレーユニットハウジングの長手方向において複数のスプレーノズルまたは印刷機のインキキーに対応して設けられた複数の分割スプレー遮蔽板で構成されていること。
(9)分割スプレー遮蔽板の少なくとも一つあるいは複数の遮蔽板がスプレーノズルに対して移動してスプレーユニットの長手方向ほぼ全幅または一部の有効スプレーのダンプニングローラ回転方向に対する上下幅を変えること。
(10)スプレー遮蔽板にはダンプニングローラ側で発生するスプレーミストおよび水滴を受けてそれら水流を有効スプレー域外方向に誘導するガイドを配すること。
(11)複数のスプレーノズルがスプレー遮蔽手段の方向に移動可能に設置され、有効スプレーの上下幅を変化させること。
(12)少なくとも一つのまたは複数の遮蔽板の遮蔽板移動機構を制御する電気信号を発する制御回路を印刷機および/または印刷機周辺機器の制御装置に配すること。
(13)スプレー遮蔽手段とスプレーノズルの間のスプレーユニットハウジング筺体の内部全面または一部がコルゲート状の内壁またはコルゲート状に形成された複数の梁材から成り、内壁または梁材はスプレー遮蔽手段に向けて下り勾配で傾斜し、かつコルゲート状の谷が隣り合うスプレーノズルのほぼ中間に位置されていること。
(14)スプレーが一流体または二流体からなる湿し水スプレーであること。
請求項12の発明に係るスプレーダンプナー装置はスプレーユニットハウジングの長手方向に横一列に配備された複数のスプレーノズルと、前記スプレーノズルに対峙する複数の有効スプレー通過窓を持つ一体型スプレー遮蔽板で構成されたスプレー遮蔽手段と、を具備し、
前記スプレー遮蔽板において少なくともスプレーの中心を通る線に対して一方側の板面が前記中心を通る線に近づく方向で、かつスプレーノズルに向かって傾斜していることを特徴とする。
請求項12に関連する他の発明は次の構成を特徴とする。
(1)一体型スプレー遮蔽板が複数の有効スプレー通過窓の上辺または下辺の少なくとも一方においてスプレーノズルに向かって傾斜角度を持って接すること。
(2)一体型スプレー遮蔽板には複数の有効スプレー通過窓が有効スプレー交叉位置よりもスプレーノズル側に配備され、複数のスプレーノズルから噴射したスプレーのダンプニングローラ回転方向上下幅を規定すること。
(3)一体型スプレー遮蔽板には複数の有効スプレー通過窓の長手方向かつ上下周辺部の少なくとも一方に、当該遮蔽板で遮蔽されたスプレーの水流を誘導する第1のガイドが配されていること。
(4)一体型スプレー遮蔽板には第1のガイドに対して遮蔽板のスプレーノズル側のエッジから離れた後方に位置され、遮蔽されたスプレーの水流を上流側で有効スプレー域外に誘導する第2のガイドが配されていること。
(5)一体型スプレー遮蔽板には複数の第1または第2のガイドで誘導された水流を受けて有効スプレー域外に排出する合流溝が配されていること。
(6)一体型スプレー遮蔽板にはダンプニングローラ側で発生するスプレーミストおよび水滴を受けて発生する水流を有効スプレー域外に排出する複数の誘導堰および排水孔が配されていること。
(7)一体型スプレー遮蔽板が前記長手方向に横一列に配備した複数のスプレーノズルに対応して複数に分割されていること。
(8)分割された複数の一体型スプレー遮蔽板が対応する複数のスプレーノズルに対して移動可能に設置され、前記スプレーユニットハウジングのほぼ全幅またはその一部のスプレーのダンプニングローラ回転方向に対する上下幅を規定すること。
(9)複数のスプレーノズルがスプレー遮蔽手段の方向に移動可能に設置され、有効スプレーの上下幅を変化させること。
(10)少なくとも一つのまたは複数の遮蔽板の遮蔽板移動機構を制御する電気信号を発する制御回路を印刷機および/または印刷機周辺機器の制御装置に配すること。
(11)スプレー遮蔽手段とスプレーノズルの間のスプレーユニットハウジング筺体の内部全面または一部がコルゲート状の内壁またはコルゲート状に形成された複数の梁材から成り、内壁または梁材はスプレー遮蔽手段に向けて下り勾配で傾斜し、かつコルゲート状の谷が隣り合うスプレーノズルのほぼ中間に位置されていること。
(12)スプレーが一流体または二流体からなる湿し水スプレーであること。
本発明によれば、ノズルから連続噴射する湿し水スプレーをスプレー遮蔽手段で制御してダンプニングローラに適正量の有効スプレーを供給することができる。また一方の遮蔽板のエッジを複数のスプレーから噴射するスプレーが交叉する位置よりスプレーノズル側に配することで、余剰スプレーによる有効スプレーを乱されなくなり、最適な湿し水パターンが得られる。
本発明は遮蔽したスプレーの水流を複数のスプレー角の交差位置よりスプレーノズル側で処理して連続スプレーのスプレーパターンに影響を与えずにダンプニングローラに適量の湿し水スプレーを供給することで実現した。
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係るスプレーダンプナー装置を側方から見た模式図、図2は図1のA−A矢視図である。
スプレーダンプナー装置はオフセット印刷機と組み合わせるために、ダンプニングローラRの長手方向Lに沿って開口を持ったスプレーユニット1と、このスプレーユニット1のハウジング2内の長手方向に横一列に配備されダンプニングローラRに向けて湿し水をスプレーする複数のスプレーノズル4と、複数のスプレーノズル4からスプレーされた湿し水のダンプニングローラRの回転方向に対する有効スプレー上下幅Wを規定するスプレー遮蔽手段11とを備えている。ここで、スプレーとは一流体または二流体からなる湿し水スプレーである。ダンプニングローラとはダンプニングローラトレーンまたはインキローラトレーンの中で湿し水スプレーを噴射する対象となるローラである。
スプレー遮蔽手段11は複数のスプレーノズル4に対峙してハウジング2内の長手方向に第1のスプレー遮蔽板5および第2のスプレー遮蔽板6が配備され、この第1のスプレー遮蔽板5と第2のスプレー遮蔽板6との間で有効スプレー上下幅Wが規定される。第1のスプレー遮蔽板5はハウジング内面を形成する一方の壁2aに設けられており、それとは反対側の他方の壁2bには第2のスプレー遮蔽板6が設けられている。
第1のスプレー遮蔽板5のスプレーノズル4に対峙する位置には遮蔽した余剰スプレー3b(図1参照)の水流(図2の矢印3c)を有効スプレー域外3d方向に誘導するガイド8が配されている。第1のスプレー遮蔽板5のエッジ5aはそれぞれのスプレーノズル4から噴出する湿し水スプレーの横方向有効スプレー交叉位置3aに対してスプレーノズル側に位置されている。
横方向有効スプレー交叉位置3aに対してスプレーノズル側に位置するスプレー遮蔽板はハウジング2の横方向で対向する一方の壁2aまたは他方の壁2bの少なくても一方においてノズル方向に向かって傾斜させると共に、スプレー遮蔽板のエッジがスプレー3に接するよう設置されている。
スプレー遮蔽板の傾斜角度を図3で説明する。スプレーの中心を通る線O、有効スプレー(ハッチング部分)に面していないスプレー遮蔽板の板面を通る線P、有効スプレーの外縁線P1、スプレーノズルから噴出するスプレーの外縁線P2、線Oに直角をなす線P3とする。線Pと線Oが成す角度S、線P1と線Oが成す角度S1、線P2と線Oが成す角度S2、線P3と線Oが成す角度S3とする。
スプレー遮蔽板の傾斜角度Sは次の関係に設定される。
S1<S<S3
ここで、横方向有効スプレー交叉位置3aに対してスプレーノズル側に位置するスプレー遮蔽板は第2のスプレー遮蔽板6であっても構わない。即ち、少なくとも一つの第1のスプレー遮蔽板5または第2のスプレー遮蔽板6が上記の条件を満足させれば良い。
横方向有効スプレー交叉位置3aに対してスプレーノズル側に位置するスプレー遮蔽板を第1のスプレー遮蔽板5とした場合の第2のスプレー遮蔽板6について説明する。以下の構成を第1のスプレー遮蔽板5で実施することも設計的に適宜選択できる。
第2のスプレー遮蔽板6はスプレーノズル4に対して前後方向(図1の矢印a方向)に移動可能に設けられている。遮蔽板移動機構20はアクチュエータ21により回転される送りネジ軸22に、第2のスプレー遮蔽板6が螺合されている。送りネジ軸22の正逆回転により第2のスプレー遮蔽板6をスプレーノズル4に対して前後方向に移動させ、第2のスプレー遮蔽板6のエッジ6aが該スプレーノズルから噴射するスプレーを遮蔽する位置を変えてスプレーユニットの長手方向ほぼ全幅に亘って有効スプレー上下幅Wを変える。本装置には遮蔽板移動機構20を制御する電気信号を発する制御回路が印刷機および/または印刷機周辺機器の制御装置に設けられる。
図4は本発明の第2の実施形態であるスプレーダンプナー装置を側方から見た模式図である。本装置はスプレーユニット1の開口がダンプニングローラRに対してほぼ水平になるよう設置される。ハウジング2の下壁側に受皿23を設け、この受皿23に第2のスプレー遮蔽板6が配置される。第2のスプレー遮蔽板6は横方向有効スプレー3側となる上下方向に移動可能に配備されており、遮蔽板移動機構30によって作動される。第2のスプレー遮蔽板6をダンプニングローラRに近づけることで、有効スプレー上下幅Wの調節がし易くなる。このように第1のスプレー遮蔽板5と第2のスプレー遮蔽板6を配置すると、遮蔽板間の間隔が広くなるため、第2のスプレー遮蔽板6とスプレーノズル4との間に第3のスプレー遮蔽板7が配置されている。第3のスプレー遮蔽板7は第2のスプレー遮蔽板6の手前で余剰スプレーを遮蔽し、受皿23に導く作用を持っているが、有効スプレーの上下幅または左右調節には関係ないので第3のスプレー遮蔽板7はなくても良い。
図5は本発明の第3の実施形態であるスプレーダンプナー装置を側方から見た模式図である。本装置は第2のスプレー遮蔽板6をハウジング2の横方向を囲う一方の壁部24に形成するものである。壁部24はその一端側をハウジング2に軸支25され、ダンプニングローラRに近い他端側が有効スプレー3の方向に折り曲げられて第2のスプレー遮蔽板6が形成されている。遮蔽板移動機構30はモータ31とネジ軸32からなり、このネジ軸32が壁部24の軸支25側に連係されている。第2のスプレー遮蔽板6はネジ軸32の正逆回転により壁部24を図示の矢印方向に作動させ、スプレー上下幅Wを調節し規定する。
本発明ではスプレー遮蔽板で遮蔽した余剰スプレーの水流を有効スプレー域外方向に誘導するガイド8が第1のガイドと第2のガイドにより構成されている。第1のガイドは第1ガイド溝または第1ガイド堤で構成されている。スプレー遮蔽板の板面上を流れ落ちる余剰スプレーの水流は、その流路上にガイドが存在すると、そのガイドに誘導されて流れの方向が変わる。また余剰スプレーの水流が多量且つ集中して流れるとガイドを乗り越えた流れが生じる虞がある。そのため、流れ落ちる流路中に複数段のガイドを設け、多量の水流を分散させる。第2のガイドは第1のガイドに対して遮蔽板のスプレーノズル側のエッジ5aから離れた後方に配置され、遮蔽された余剰スプレーの水流の上流側において有効スプレー域外方向に誘導する機能を有し、第2ガイド溝または第2ガイド堤で構成されている。
以下に詳しく説明する。
図6は第1のスプレー遮蔽板を構成する分割されたスプレー遮蔽板の平面図、図7は図6のB−B断面図である。
第1のスプレー遮蔽板5は複数のスプレーノズル毎に形成された分割スプレー遮蔽板50をハウジング内の横方向に配置して構成されている。分割スプレー遮蔽板50は複数のノズルスプレーの配置間隔に等しい幅を持っており、両側には斜め外方に折り曲げた側部53が設けられている。分割スプレー遮蔽板50の板面は第1のガイド51と第2のガイド52からなるガイド8が配されており、このガイド8は板面により窪んだ溝および突出した堤により構成されている。エッジ50aから第1のガイド51を構成する複数の第1ガイド溝511を形成し、第1ガイド溝511から若干離れた位置に単一の第2ガイド堤522が形成されている。第1ガイド溝511は板面の中央から側部53に向かって平面視で山形状かつ断面V字状に形成され、溝の両端は側部53に開放されている。第1ガイド溝511の外側には溝と同じ山形状でかつ板面から突出した第2ガイド堤522が設けられている。分割スプレー遮蔽板50は合成樹脂を射出成型しても良い。符号54は分割スプレー遮蔽板50をハウジングに取り付けるためのステーである。
図8は分割スプレー遮蔽板によって第1のスプレー遮蔽板を構成した平面図、図9は図8に示す第1のスプレー遮蔽板の正面図である。
第1のスプレー遮蔽板5はスプレーノズル4と同数のスプレー遮蔽板50をハウジング2内の横方向に並べて配置され、ハウジング2にステー54を固定し取り付けられる。隣り合うスプレー遮蔽板50の側部53が当接し、図9に示すV字形の合流溝55を形成する。第1のスプレー遮蔽板5は所定の傾斜角度を持って配置されるので、余剰スプレー3bが板面に触れて水となり、この水流3cが第1ガイド溝511に入り、あるいは第2ガイド堤522を伝わって合流溝55に流れ込み、すべての合流溝55に集められて、スプレー3の横方向有効スプレー交叉位置3aよりスプレーノズル4側の有効スプレー域外3dに落ちる。
図10は少なくとも2以上のスプレーノズルに対応して一体成型により構成した第1のスプレー遮蔽板の平面図、図11は図10に示す第1のスプレー遮蔽板の正面図である。
第1のスプレー遮蔽板5は2以上のスプレーノズル4が対峙する板面に、スプレーの中心を通る線の線上を頂部として平面視で山形状の第1のガイド52および第1のガイド51の外側に第2のガイド52を形成すると共に、隣り合うスプレーノズル4の中間となる所定幅の板面に断面V字形の合流溝55が形成されている。ガイドは板厚を超えない深さで狭い溝幅の第1ガイド溝511と広い溝幅の第2ガイド溝522を設けたもの(図12A)、上記の第1ガイド溝511と第2ガイド溝522を板のプレス加工で設けたもの(図12B)、あるいは断面三角波形の浅い溝とその外側に深い溝で構成される第1ガイド溝51を形成し、この第1ガイド溝511の外側に突出する第2ガイド堤522を設けたもの(図12C)、が取捨選択される。溝はU字形、凹字形でも良い。また、溝の深さ、堤の高さは板厚の範囲に限定されることなく、スプレー角およびスプレー水量に合わせて板厚を超えても良い。
ガイド成型品を遮蔽板に取り付けた実施の形態について説明する。図13Aはガイド成型品を取り付けた第1のスプレー遮蔽板の平面図、図13Bは第1のスプレー遮蔽板の正面図、図13Aは第1のスプレー遮蔽板の側面図、図13Dは図13AのC−C断面図である。
第1のガイド51と第2のガイドは成型品として作製される。第1のガイド51は上面51aが遮蔽板の板面方向に中央から両サイドかつ遮蔽板エッジ5a方向の2方向に傾斜しており、遮蔽板エッジ5aとは反対側の後面51bが板面に対してほぼ垂直に形成され、かつ中央から両サイドに向けて傾斜している。第2のガイド52は断面三角形で平面視が山形に成型されており、第1のガイドの後面51bと同じ傾斜に形成されている。第2のガイドは第1のガイドの後方に所定間隔で配される。第1のガイドと第2のガイドは双方を合わせた一体成型品でも良い。またガイド52は断面が凸型またはドーム型でも良い。
ガイド成型品の他の実施の形態を説明する。図14Aは断面三角形のガイド成型品の平面図、図14Bはガイド成型品の正面図、図14Cは図14AのD−D断面図である。
成型された第1のガイド51は上面51a全体が後部の立ち上がりから前縁51bに向けて下り勾配に傾斜しており、途中に所定の間隔で複数の段部が設けられ、隣り合う段部の立ち上がり点51cと頂点51dを結ぶ面を上面全体より急な勾配によって形成されている。第1のガイドの後部の立ち上がり面51eは中央から両サイドかつ立ち上がり方向の2方向に傾斜している。各段部の面も同様に傾斜している。成型された第2のガイドは断面三角形で平面視が山形に成型されており、その後部の立ち上がり面は第1のガイドの立ち上がり面51bと同じ傾斜に形成されている。第2のガイドは第1のガイドの後方に所定間隔で配される。
第1のスプレー遮蔽板と第2のスプレー遮蔽板を一体的に製作した一体型スプレー遮蔽板について説明する。図15は本発明に係るスプレーダンプナー装置を側方から見た模式図、図16は図15のE−E矢視図、図17は図16のF−F断面図、図18は図16のG-G断面図である。
一体型スプレー遮蔽板9は板材にスプレーノズル4に対峙する位置にねスプレーノズル毎の有効スプレー通過窓90が複数個穿設され、この有効スプレー通過窓90の上辺を頂上として、スプレーノズル4から離れる方向に末広がり形状に折り曲げ加工されている。第1のスプレー遮蔽板91は頂上から末広がり形状の一方側の傾斜面を持ち、有効スプレー通過窓90の上辺90aを含んで構成されている。本例ではスプレーの中心を通る線の上方部に位置する第1のスプレー遮蔽板90は中心を通る線に近づく方向で、かつスプレーノズル4に向かって傾斜しており、有効スプレー通過窓90の上辺90aがスプレーノズル4に向かって傾斜角度を持ってスプレーに接する。本例は折り曲げ位置を有効スプレー通過窓90の上辺90aとしているが、下辺90bでも構わない。この場合は第2の遮蔽板91側の有効スプレー通過窓90の下辺90bがスプレーノズル4に向かって傾斜角度を持ってスプレーに接する。いずれの実施の形態の一体型スプレー遮蔽板は複数の有効スプレー通過窓が有効スプレー交叉位置よりもスプレーノズル側に配備され、複数のスプレーノズルから噴射したスプレーのダンプニングローラ回転方向上下幅を規定する。
図19は一体型スプレー遮蔽板の変形例を側方から見た模式図である。一体型スプレー遮蔽板9は平板で構成されており、各スプレーノズル4に対峙した位置に有効スプレー通過窓90が穿設されている。一体型スプレー遮蔽板9は板面全体がスプレーノズル4に近づく方向に傾斜している。有効スプレー通過窓90の上辺側にはガイド8が配されている。
スプレーノズル4に向かって傾斜角度を持ってスプレーに接する有効スプレー通過窓90の辺縁を含む遮蔽板には遮蔽されたスプレーの水流を誘導するガイド8が配されている。ガイド8は有効スプレー通過窓90側に第1のガイド51と第1のガイド51の後方に所定間隔を空けて第2のガイド52が配されている。第1のガイド51および第1のガイド51は成型された堤によって構成されている。本例におけるガイド8は、図13aに示すガイド成型品と同じものである。
ダンプニングローラ側で発生するスプレーミストおよび水滴を受けて発生する水流を有効スプレー域外に排出するための構成について説明する。本構成はスプレーユニットの開口部を上方に向けた姿勢で設置されたときの対策である。図20は一体型スプレー遮蔽板で構成されたスプレーユニットの平面図、図21は図20のH−H矢視図、図22は図20のI−I矢視図、図23は図22のJ−J断面図、図24は一つの誘導堰と排水孔の正面図、図25は図24のK−K断面図である。
一体型スプレー遮蔽板9には隣り合う有効スプレー通過窓90の間に排水孔93が設けられている。ダンプニングローラ側となる一体型スプレー遮蔽板9の背面には有効スプレー通過窓90毎に誘導堰94が配されている。
ダンプニングローラ回転方向に対するスプレー上下幅Wをダンプニングローラ長手方向に亘って変える機構について説明する。図26は遮蔽板移動機構を側方から見た模式図、図27は図26のL−L矢視図である。本例は第2のスプレー遮蔽板の遮蔽板移動機構について説明するが、第1および第2のスプレー遮蔽板、または第2のスプレー遮蔽板のみでも適用可能である。
第2のスプレー遮蔽板6はスプレーユニットハウジングの長手方向において複数の分割スプレー遮蔽板6−1,6−2,・・で構成される。各分割スプレー遮蔽板はスプレーノズル方向に前後移動可能に設けられており、ブラケット60がスプレーノズル4側に延びている。ブラケット60にはアクチュエータ61によって回転される送りネジ軸62が螺合されている。
アクチュエータ61は制御回路によって正逆転が制御される。それぞれの分割スプレー遮蔽板はスプレーノズル4に対して矢印方向に移動してスプレーユニット1の長手方向ほぼ全幅または一部の有効スプレーのダンプニングローラ回転方向に対する上下幅が変えられる。
図28は分割スプレー遮蔽板の変形例を示す側面図、図29は分割スプレー遮蔽板の平面図、図30は図29のM−M断面図である。本例は図4に示す実施の形態であるスプレー遮蔽板を分割した構成である。
第2のスプレー遮蔽板6は受皿23内に配された複数の分割スプレー遮蔽板6−a,6−b,6−c,・・・で構成されている。それぞれの分割スプレー遮蔽板は個別のアクチュエータ30−a,30−b,・・・で回転される送りネジ軸33によって矢印で示す上下方向に移動する。ここで、それぞれの分割スプレー遮蔽板のアクチュエータは遮蔽板移動機構を構成する。
インキキーおよびスプレー遮蔽板によるインキおよび湿し水量の設定/調節はそれぞれ独立して或いは連動して、また手動或いは自動操作が可能である。
オフセット印刷機におけるインキキーの設定/調節とは版胴に供給するインキ量の設定/調節である。またオフセット印刷におけるスプレーダンプナー方式の湿し水量の設定/調節とは版胴に供給される湿し水の量の設定/調節である。
印刷機のインキ壷には版の全幅をある幅のセグメントに分割し、その分割されたセグメント毎にインキの供給量を調節するためのインキキーのメカニズムを備えている。インキキーは紙面の印刷状態によってオペレータが手動、あるいは外部信号(画像情報)から自動で設定或いは補正される。
一般的にスプレーダンプナーは版の全幅をスプレーノズル毎のセグメントに分けてノズル単位のセグメントで湿し水の供給量を制御しているが、本発明ではスプレーノズル単位だけでなく、インキキーと同じ数の分割スプレー遮蔽板のセグメント数にも対応させて設定/調節を可能としている。
印刷に先立って、印刷の画像データより、インキキー設定データ、遮蔽板設定データ、および紙面データが印刷機制御装置にインプットされ、このデータに基づいて印刷機が稼動を開始する。クローズドループカラーシステムを装備した印刷機においては、この印刷の結果は印刷機上に設置された紙面データ検知センサで検知され、補正が必要な場合は補正信号が出力される。補正信号による出力はオペレータが作業内容や作業マニュアルに基づいて制御方式を選択し、湿し水優先か、インキ優先かを予め設定する。
湿し水優先或いはインキ優先のいずれかの補正でも、予め画像データに基づいて設定された標準値に対して、補正できる数値のリミット(上限値、下限値)を定め、このリミットの中で補正できない場合は湿す水からインキに、またはその逆に移行する。この補正は適切な条件を設定することによりいずれかを優先させるという選択をせずに、両者を平行して制御することも可能である。
インキキーの操作によるインキ量の補正は版胴に達するまでの途中に介在するインキローラの本数が多く、またインキの粘度があるため補正の結果が印刷紙面に反映されるまでに時間がかかるが、一方、湿し水量の補正の結果は速やかに反映される。本発明によれば、自動制御装置の中にインキキー、スプレー遮蔽板の補正方法を自由に組み合わせることで、印刷現場の状況に迅速且つ適切な対応が可能になる。
インキキー毎のインキ量調節に対応する分割スプレー遮蔽板の設定について説明する。図31Aはインキキー毎のインキ量と分割スプレー遮蔽板毎の設定位置の関係を示す説明図である。本例では第2のスプレー遮蔽板を分割スプレー遮蔽板で構成したもので説明するが、第1のスプレー遮蔽板を分割スプレー遮蔽板で構成する場合も適用可能である。
版胴に供給されるインキキー毎のインキ量が決定されると(図31A(1))、このインキキー毎のインキ量に対応した分割スプレー遮蔽板を有効スプレー域に移動させる(図31A(2))。第1のスプレー遮蔽板と第2のスプレー遮蔽板(分割スプレー遮蔽板)で規定されてインキ供給パターンに対応してダンプニングローラに供給される湿し水パターンが決まる(図31A(3))。
インキキー毎に決定されたインキ量に対してスプレーユニット側がスプレーノズル毎にしか対応できない場合の分割スプレー遮蔽板の設定について説明する。図31B(2’)に示す例ではインキキー毎に設定されたインキ量、図31A(1)に対して、スプレー側は図31B(2’)のごとくどちらかと言えば大まかな設定となり、スプレーノズル毎の単位でインキ量の多いインキキーセグメントにあわせるか、少ないセグメントのインキ量にあわせるか、どちらかに近い平均値とするかのいずれか所定の湿し水量を供給することになりその場合は、図31B(3’)に示されたような湿し水パタ−ンとなる。
ガイドおよび有効スプレーの上下幅Wを変化させる手段の他の実施の形態を説明する。図32Aはスプレーノズルをスプレー遮蔽手段方向に動かすノズル移動機構が組み込まれたスプレーダンプナー装置を側方から見た模式図、図32Bは図32AのN−N矢視図である。
スプレー遮蔽手段11は各スプレーノズル4に対峙した位置に開口901を形成した一体型スプレー遮蔽板から成り、コーン型ガイド80が開口901の周囲をスプレーノズル4側から覆って取り付けられている。コーン型ガイド80は成型品として作製され、各スプレーノズル4に対峙した位置に有効スプレー通過窓81を持っている。コーン型ガイド80の周囲はガイド堤の作用を成すため、余剰スプレーによる水流を有効スプレー域外に誘導する。
複数のスプレーノズル4はスプレー遮蔽手段11の方向に移動可能に設置され、アクチュエータ70によって回転するネジ軸71が回転し、図示矢印方向に移動する。アクチュエータ70は制御回路(図示省略)によって正逆転が制御される。それぞれのスプレーノズル4はスプレー遮蔽手段11に対して移動してスプレーユニット1の長手方向ほぼ全幅または一部の有効スプレーのダンプニングローラ回転方向に対する上下幅が変えられる。
上記実施の形態では一体型スプレー遮蔽板が単一の板材で作製されているが、複数のスプレーノズルに対応して複数に分割して構成することもできる。
スプレー遮蔽手段に到達しない余剰スプレーあるいはミストがスプレーユニットハウジング筺体の内壁に付着し、水滴となって有効スプレー域へ落下させないための構成について説明する。図33Aは水滴を有効スプレー域外に落下させる機構を備えたスプレーダンプナー装置の一部を側方から見た模式図、図33Bは図33AのO−O矢視図である。
水滴を有効スプレー域外に落下させる機構85はスプレー遮蔽手段11とスプレーノズル4の間のスプレーユニットハウジング筺体2の内面をコルゲート状に形成されている。スプレー遮蔽手段11で遮蔽されない余剰スプレー3bがハウジング内面に付着し水滴となってハウジング内部に落下する。水滴落下は図33Bの中に矢印で示している。落下水滴の元になる余剰スプレー3bが付着する筐体内面を少なくともコルゲート状に形成する。コルゲート状内面はスプレーユニットハウジング筺体の内部全面または一部であっても構わない。
コルゲート状内面としては、図33B(1)に示すコルゲート状に形成された複数の梁材850をハウジング内壁に配置する。または図33B(2)に示すハウジング自体をコルゲート状の内壁851(図33B(2))にする。コルゲート状内面はスプレー遮蔽手段11に向けて下り勾配で傾斜し、かつコルゲート状の谷85aが隣り合うスプレーノズル4のほぼ中間に位置されている。
本発明に係るスプレーダンプナー装置を側方から見た模式図である。 図1のA−A矢視図である。 スプレー遮蔽板の傾斜角度の説明図である。 本発明の第2の実施形態であるスプレーダンプナー装置を側方から見た模式図である。 本発明の第3の実施形態であるスプレーダンプナー装置を側方から見た模式図である。 第1のスプレー遮蔽板を構成する分割されたスプレー遮蔽板の平面図である。 図6のB−B断面図である。 分割スプレー遮蔽板によって第1のスプレー遮蔽板を構成した平面図である。 第1のスプレー遮蔽板の正面図である。 一体成型のスプレー遮蔽板の平面図である。 一体成型のスプレー遮蔽板の正面図である。 ガイド溝の側面図である。 他のガイド溝の側面図である。 更に他のガイド溝の側面図である。 ガイド成型品を取り付けた第1のスプレー遮蔽板の平面図である。 図13Aに示す第1のスプレー遮蔽板の正面図である。 図13Aに示す第1のスプレー遮蔽板の側面図である。 図13AのC−C断面図である。 三角断面のガイド成型品の平面図である。 三角断面のガイド成型品の正面図である。 図14AのD−D断面図である。 一体型スプレー遮蔽板を備えたスプレーダンプナー装置を側方から見た模式図である。 図15のE−E矢視図である。 図16のF−F断面図である。 図16のG−G断面図である。 一体型スプレー遮蔽板の変形例を側方から見た模式図である。 一体型遮蔽板で構成されたスプレーユニットの平面図である。 図20のH−H矢視図である。 図20のI−I矢視図である。 図22のJ−J断面図である。 一つの誘導堰と排水孔の正面図である。 図24のK−K断面図である。 遮蔽板移動機構を側方から見た模式図である。 図26のL−L矢視図である。 分割スプレー遮蔽板の変形例を示す側面図である。 分割スプレー遮蔽板の平面図である。 図29のM−M断面図である。 インキキー毎のインキ量と分割スプレー遮蔽板の設定位置の関係を示す説明図である。 グループ化された分割スプレー遮蔽板の設定の説明図である。 ノズル移動機構が組み込まれたスプレーダンプナー装置の一部を側方から見た模式図である。 図32AのN−N矢視図である。 水滴を有効スプレー域外に落下させる機構を備えたスプレーダンプナー装置の一部を側方から見た模式図である。 図33AのO−O矢視図である。
符号の説明
1 スプレーユニット
2 ハウジング
3 有効スプレー
3a 横方向有効スプレー交叉位置
3b 余剰スプレー
3c 余剰スプレーの水流
3d 有効スプレー域外
4 スプレーノズル
5 第1のスプレー遮蔽板
5a スプレー遮蔽板のスプレーノズル側エッジ
6 第2のスプレー遮蔽板
7 第3のスプレー遮蔽板
8 ガイド
9 一体型スプレー遮蔽板
11 スプレー遮蔽手段
20 遮蔽板移動機構
23 受皿
50 分割スプレー遮蔽板
51 第1のガイド
52 第2のガイド
55 合流溝
85a コルゲート状の谷
90 有効スプレー通過窓
511 第1のガイド
522 第2のガイド
R ダンプニングローラ
W 有効スプレー上下幅

Claims (24)

  1. オフセット印刷機と組み合わせるために、ダンプニングローラの長手方向に沿って開口を持ったスプレーユニットと、該スプレーユニットのハウジング内の長手方向に横一列に配備され前記ダンプニングローラに向けて湿し水をスプレーする複数のスプレーノズルと、前記複数のスプレーノズルに対峙して前記ダンプニングローラと前記スプレーノズルの間において前記ダンプニングローラの長手方向に対して配備された第1のスプレー遮蔽板および第2のスプレー遮蔽板を有し、該第1のスプレー遮蔽板と第2のスプレー遮蔽板との間で前記ダンプニングローラの回転方向に対するスプレー上下幅を規定するスプレー遮蔽手段と、を備え、
    前記それぞれのスプレーノズルから噴出する湿し水スプレーの横方向有効スプレー交叉位置に対して、少なくとも一つの前記第1のスプレー遮蔽板または第2のスプレー遮蔽板のスプレーノズル側のエッジが前記横方向有効スプレー交叉位置に対してスプレーノズル側に位置されていることを特徴とするスプレーダンプナー装置。
  2. 前記スプレーノズル側に位置されたスプレー遮蔽板がスプレーの中心を通る線に近づく方向で、かつスプレーノズルに向かって傾斜し、当該スプレー遮蔽板のスプレーノズル側のエッジがスプレーに接することを特徴とする請求項1に記載のスプレーダンプナー装置。
  3. 前記スプレー遮蔽板の少なくとも一つの遮蔽板において複数のスプレーノズルに対峙する位置に該遮蔽板で遮蔽したスプレーの水流を有効スプレー域外方向に誘導する少なくとも一本の溝または堤で構成された第1のガイドを配したことを特徴とする請求項1に記載のスプレーダンプナー装置。
  4. 前記遮蔽板の第1のガイドのスプレーノズル側のエッジから離れた後方に位置され、遮蔽されたスプレーの水流を上流側で有効スプレー域外方向に誘導する少なくとも一本の溝または堤で構成された第2のガイドを配したことを特徴とする請求項1または2に記載のスプレーダンプナー装置。
  5. 前記少なくても一つの遮蔽板に配した第1または第2のガイドで誘導されたスプレーの水流を横方向有効スプレー交叉位置よりスプレーノズル側に誘導する合流溝を配したことを特徴とする請求項1、2または3に記載のスプレーダンプナー装置。
  6. 前記第1または第2のガイドまたは合流溝が前記遮蔽板を加工したガイドまたは合流溝であることを特徴とする請求項1、2、3、4または5に記載のスプレーダンプナー装置。
  7. 前記第1または第2のガイドが成型品であることを特徴とする請求項1、2または3に記載のスプレーダンプナー装置。
  8. 前記スプレー遮蔽板の少なくとも一方の遮蔽板を前記スプレーノズルに対して移動させ、該スプレーノズルから噴射するスプレーの前記スプレー上下幅を前記ダンプニングローラ長手方向に亘って変える遮蔽板移動機構を備えていることを特徴とする請求項1に記載のスプレーダンプナー装置。
  9. 前記スプレー遮蔽手段の第1のスプレー遮蔽板および第2のスプレー遮蔽板のいずれか一方または双方がスプレーユニットハウジングの長手方向において前記複数のスプレーノズルまたは印刷機のインキキーに対応して設けられた複数の分割スプレー遮蔽板で構成されていることを特徴とする請求項1または8に記載のスプレーダンプナー装置。
  10. 前記分割スプレー遮蔽板の少なくとも一つあるいは複数の遮蔽板がスプレーノズルに対して移動してスプレーユニットの長手方向ほぼ全幅または一部の有効スプレーの上下幅を変えることを特徴とする請求項1、8または9に記載のスプレーダンプナー装置。
  11. 上記スプレー遮蔽板にはダンプニングローラ側で発生するスプレーミストおよび水滴を受けてそれら水流を有効スプレー域外方向に誘導するガイドを配することを特徴とする請求項1に記載のスプレーダンプナー装置。
  12. スプレーユニットハウジングの長手方向に横一列に配備された複数のスプレーノズルと、
    前記スプレーノズルに対峙する複数の有効スプレー通過窓を持つ一体型スプレー遮蔽板で構成されたスプレー遮蔽手段と、を具備し、
    前記スプレー遮蔽板において少なくともスプレーの中心を通る線に対して一方側の板面が前記中心を通る線に近づく方向で、かつスプレーノズルに向かって傾斜していることを特徴とするスプレーダンプナー装置。
  13. 前記一体型スプレー遮蔽板が複数の有効スプレー通過窓の上辺または下辺の少なくとも一方においてスプレーノズルに向かって傾斜角度を持って当該スプレーノズルから噴射されるスプレーに接することを特徴とする請求項12記載のスプレーダンプナー装置。
  14. 前記一体型スプレー遮蔽板には複数の有効スプレー通過窓が横方向有効スプレー交叉位置よりもスプレーノズル側に配備され、複数のスプレーノズルから噴射したスプレーのダンプニングローラ回転方向上下幅を規定することを特徴とする請求項12に記載のスプレーダンプナー装置。
  15. 前記一体型スプレー遮蔽板には複数の有効スプレー通過窓の長手方向かつ上下周辺部の少なくとも一方に、当該遮蔽板で遮蔽されたスプレーの水流を誘導する第1のガイドが配されていることを特徴とする請求項12記載のスプレーダンプナー装置。
  16. 前記一体型スプレー遮蔽板には第1のガイドのスプレーノズル側のエッジから離れた後方に位置され、遮蔽されたスプレーの水流を上流側で有効スプレー域外に誘導する第2のガイドが配されていることを特徴とする請求項12に記載のスプレーダンプナー装置。
  17. 前記一体型スプレー遮蔽板には複数の第1または第2のガイドで誘導された水流を受けて有効スプレー域外に排出する合流溝が配されていることを特徴とする請求項12に記載のスプレーダンプナー装置。
  18. 前記一体型スプレー遮蔽板にはダンプニングローラ側で発生するスプレーミストおよび水滴を受けて発生する水流を有効スプレー域外に排出する複数の誘導堰および排水孔が配されていることを特徴とする請求項12に記載のスプレーダンプナー装置。
  19. 前記一体型スプレー遮蔽板が前記長手方向に横一列に配備した複数のスプレーノズルに対応して複数に分割されていることを特徴とする請求項12に記載のスプレーダンプナー装置。
  20. 前記分割された複数の一体型スプレー遮蔽板が対応する複数のスプレーノズルに対して移動可能に設置され、前記スプレーユニットハウジングのほぼ全幅またはその一部のスプレーのダンプニングローラ回転方向に対するスプレー上下幅を規定することを特徴とする請求項12または19に記載のスプレーダンプナー装置。
  21. 前記複数のスプレーノズルがスプレー遮蔽手段の方向に移動可能に設置され、ダンプニングローラ回転方向に対する有効スプレーの上下幅を変化させることを特徴とする請求項1または12に記載のスプレーダンプナー装置。
  22. 上記少なくとも一つのまたは複数の遮蔽板の遮蔽板移動機構を制御する電気信号を発する制御回路を印刷機および/または印刷機周辺機器の制御装置に配することを特徴とする請求項1または12に記載のスプレーダンプナー装置。
  23. 前記スプレー遮蔽手段とスプレーノズルの間の前記スプレーユニットハウジング筺体の内部全面または一部がコルゲート状の内壁またはコルゲート状に形成された複数の梁材から成り、前記内壁または梁材は前記スプレー遮蔽手段に向けて下り勾配で傾斜し、かつコルゲート状の谷が隣り合うスプレーノズルのほぼ中間に位置されていることを特徴とする請求項1または12に記載のスプレーダンプナー装置。
  24. 前記スプレーが一流体または二流体からなる湿し水スプレーであることを特徴とする請求項1または12記載のスプレーダンプナー装置。
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