JP2010045145A - 半導体チップの搬送方法および装置 - Google Patents

半導体チップの搬送方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
多数の小型の半導体チップを、実装基板の所望の位置に同時に且つ低コストで搬送する装置を提供する。
【解決手段】
本発明は、例えば、半導体チップ50を含む液滴15を搬送する液滴搬送基板10と、液滴搬送基板10に印加する電圧を制御するための液滴搬送用電圧制御装置16及びプレチャージ用電圧制御装置17と、液滴搬送用電圧制御装置16及びプレチャージ用電圧制御装置17に制御のための信号を出力するシステム装置19で構成される液滴搬送装置を提供する。
【選択図】図2

Description

本発明は、液滴を用いて半導体チップを搬送する搬送方法および搬送装置に関する。
半導体の高集積化により、限られた機能を搭載する半導体チップについては著しく小型化している。顕著な例としては、メモリ機能と通信機能を備えたRFIDチップ、加速度や圧力をはじめとする物理量を計測するセンサチップなどが挙げられる。また、メモリパッケージについても小型でありながら大規模な記録容量が要求されており、小型なメモリチップを積層することによりこれを実現している。
特に、RFIDチップについては、特許文献1,2に記載のように、数100ミクロン角を下回るサイズのものも登場しており、こうした技術開発の潮流は継続していくものと考えられる。
これら半導体チップは多数個分がウェハ上に一括形成され、ダイシングによってチップ化された後、個別に搬送されている。半導体チップの搬送方法としては、非特許文献1に記載のように、アームの先端に1つ1つのチップを真空吸着して搬送するピックアップ方式が一般的である。
これに対して小型なチップを搬送方法については、特許文献3,4にて記載されているFSA(Fluidic Self Assembly)方式が提案されている。ここでは、小型なチップを液滴中に分散させ、チップの形状に適合した穴を形成した治工具を振動させつつ液滴中から引き上げることで穴の中にチップを整列させ、これを基板に転写する実装方式が報告されている。
一方、エレクトロウェッティング(Electro Wetting On Dielectric)という液滴輸送手法が特許文献5、非特許文献1、及び非特許文献2で論じられ、またエレクトロウェッティングを用いた搬送装置に塗布された液体から液滴を形成する方法が、特許文献6に記載されている。
WO2004/107262A1公報 特開2004−22846号公報 米国特許(USP)第5,545,291号公報 米国特許(USP)第5,904,545号公報 米国出願公開US 2004/0058450 A1号公報 特開2007−132749号公報 Applied Physics Letters,Vol.77,No.11,pp.1725-1726 Journal of Applied Physics,Vol.92,No.7,pp.4080-4087
ピックアップ方式により小型の半導体チップを搬送する方法に関しては、以下のような課題が考えられる。
ピックアップ方式では、アームでチップを一つずつ搬送する。そのため、同時に搬送できるチップの個数はアームの数が上限となる。汎用のピックアップ搬送装置には多くても数本のアームしかないため、アームの数を上回るほどの多数のチップを同時に搬送することは不可能である。このような搬送速度の課題を解消するためアームの移動速度の向上も検討されているが、アームの位置あわせ精度はチップサイズの1/10程度を要求されることから、アームの移動速度と位置あわせ制度を両立させることは非常に困難である。その結果、チップが小型化しても1チップあたりの搬送コストは変わらないため、1チップあたりの製造コストに占める搬送コストは大きくなってしまう。
また、チップサイズに適合したアームも必要となる。アームの先端には給排気用の穴と、これを囲うように設けた真空/大気隔離壁で構成された真空室からなる真空吸着機構が必要である。しかし、数100ミクロン(=100μm,1μm=1×10−6m)を下回る給排気用穴の形成は困難であり、また、小径化により給排気能力は極端に低下すると考えられる。さらに、チップサイズよりも十分に小さい真空室と、吸着回数を重ねても形状を維持する真空/大気隔離壁が必要となる。
また、チップとアーム先端との間に静電気が生じるため、しばしば両者の静電吸着が生じる。対策として、除電による静電吸着力の低減と発生頻度の抑制が図られるが、半導体チップが小型になると、質量が小さく帯電しやすいことから容易に静電吸着が生じることとなる。また、一度吸着してしまうと両者を分離することは非常に困難である。
以上より、小型な真空吸着機構をもつアームの作製は困難であり、真空吸着によるチップ搬送の信頼性は大きく低下すると懸念される。
また、FSA方式により小型の半導体チップを搬送する方法に関しては、以下のような課題が考えられる。
FSA方式では、液体中で治工具の穴にチップを配列させる。チップを配列させるため、治工具の穴の開口部には、チップサイズよりも大きくしておくことによる、いわゆる遊びが必要となる。そのため、配列精度は遊びも含めた治工具の作製精度に依存する。ところが、高い作製精度を確保するには治工具の面積を大きくすることができず、配列工程に要するコストは拡大する。振動によってチップを穴に落としこむ確率を高めているものの、小型なチップを高い信頼性で配列させることは非常に困難であり、チップが正しく配列されたかを検査する機構と処理が必要となる。よって、チップのサイズが小さくなると、配列させることにもまた配列状態を検査するにもコストがかかることから、200μm角を下回るチップはFSA方式での搬送は困難であり、50μm以下については不可能となる。
このような治工具は、デザインの違う基板に対応させて個別に作製する必要がある。また、治工具を繰り返して使うと配列精度を確保できなくなるため、治工具は使い捨てとならざるを得ない。
以上から、FSA方式では搬送コストの上昇が懸念される。
本発明は、上記の課題を解決する小型半導体チップの搬送方法、及び搬送装置を提供することを目的とする。
本発明の小型半導体チップの搬送方法及び搬送装置は、微小な液滴の搬送技術を用いて半導体チップを搬送するものである。
第一の搬送方法としては、通称エレクトロウェッティングと呼ばれている液滴搬送方法を応用したものである。エレクトロウェッティングは、電圧の印加により固体表面への液滴の濡れを制御する技術であり、搬送の原理は特許文献5、非特許文献1、及び非特許文献2において、電気毛管現象あるいは電気湿潤現象で説明されている。
これによる小型の半導体チップの搬送装置は、以下のような構成とすることで実現される。即ち、表面が撥水性材料に覆われた誘電体を介して液滴に接する複数の第1電極と、第1電極への印加電圧をそれぞれの第1電極ごとに制御する第1電圧印加制御手段と、撥水性表面を有する少なくとも一つの第2電極と、第2電極への印加電圧を制御する第2電圧印加装置を有するエレクトロウェッティング基板により構成され、第1電圧印加制御手段は、小型半導体チップを含む液滴を複数の第1電極の配列に沿って搬送させるように複数の第1電極への印加電圧を制御し、 第2電圧印加制御手段は、液滴に電位を与えるように第2電極への印加電圧を制御する。複数の第2電極を備える場合、第2電圧印加制御手段は、一つひとつの第2電極への印加電圧を個別に制御するものであってもよい。ここでの誘電体とは使用する印加電圧の範囲において絶縁性を保つものをいい、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化タンタル、BST(Barium Strontium Titanate)、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ランタンなどの金属酸化物や金属窒化物、ハフニウム・アルミネート(HfAlO)等これらの材料を組み合わせた絶縁体としてよい。撥水性材料とは、液滴の接触角が90°以上になるものをいう。また、第2電極はその表面を覆っている撥水性材料にできているピンホールを介して直接、液滴に接触するため、撥水性材料には絶縁膜としての役割はない。
また、本発明にかかわる小型半導体チップを含む液滴搬送のための電圧印加の方法では、第1電圧制御手段及び第2電圧制御手段により、少なくとも一組の第1電極及び第2電極間に電位差を与えたのち、複数の第1電極間に電位差を与え、与える電位差の大きさは20V以下である。
第1電極と第2電極の配置方法としては、第2電極を第1電極に沿ってかつ第1電極と重ならない領域に配置する方法、第2電極を第1電極で囲み、かつ第1電極と重ならない領域に配置する方法、第1電極を備える基板と第2電極を備える基板を互いに平行に配置する方法等がある。
上記のような搬送装置を用いた半導体チップの搬送方法は、次のように実現される。即ち、チップを含む液滴を配列した後、チップを実装する基板を対向させ、近接させることでチップを含む液滴を基板に転写する。必要に応じて液滴を蒸発させてチップを基板に接地させた後、圧着させることでチップと基板の電極を接続させる。
エレクトロウェッティング基板の搬送用電極のサイズおよび間隔を小さくすることにより、また液滴のサイズを小さくすることにより、半導体チップの配列精度は搬送用電極の作製限界である数百nm(=数百ナノメートル,1nm=1×10−9m)程度にまで高めることができる。また、第1電極と第2電極を備えたエレクトロウェッティング基板は、さまざまな大きさやデザインの基板にも自由に対応でき、使い捨てにする必要もない。基板は作製時における伸縮などにより電極位置は設計値から変化するが、予め基板の状態を搬送位置にフィードバックすることで、基板ごとに配列位置を調整することもできる。
これらの構成及び電圧の印加方法を工夫することにより、チップを含む液滴を同時多数に搬送することができる。エレクトロウェッティングの電極間も少ない配線数で結線できるため、基板の作製コストを低く抑えることができる。また、これに要する電圧は数十V程度である。
上述した第一の搬送方法に基づいた本発明による半導体チップの搬送方法及び装置は次のように記される。
まず、半導体チップの搬送方法1(請求項1)は:
個片化された半導体チップを基板主面に形成された電極へ搬送する方法であって、
前記半導体チップを含む液滴をその搬送面上で帯電させ且つ該搬送面内に電位差を発生させることにより、該液滴を該搬送面内で移動させ且つ該搬送面の一部分に搬送する第1工程;
前記基板主面を前記搬送面に対向させることにより、前記第1工程で前記搬送面の一部分へ搬送された前記液滴を、前記電極に接触させ且つ該搬送面から該基板主面に移す第2工程;及び、
前記液滴に含まれた前記半導体チップを前記電極に電気的に接続する第3工程を、
この順に行うことで特徴付けられる。
一方、半導体チップを含む液滴を搬送面上で搬送する半導体チップの搬送装置1(請求項13)は:
前記搬送面を覆い且つ前記液滴に対して撥液性を示す撥液材料膜;
前記搬送面内に並設(juxtapose)され且つ前記撥液材料膜から誘電体層で隔てられた複数の第1電極;
前記複数の第1電極の各々に第1電圧を印加し且つ該第1電圧を該第1電極毎に制御する第1電圧印加制御手段;
前記複数の第1電極の隣り合う一対毎を分離する(to divide each pair of the first electrodes adjacent to each other)ように前記搬送面に形成され且つ前記撥液材料膜に接する第2電極;及び、
前記第2電極への印加電圧を制御する第2電圧印加制御手段を有し、
前記第2電圧印加制御手段により前記第2電極に基準電位(Reference Potential,例えば接地電位)より第1の極性に偏る電圧が印加される期間において、前記第1電圧印加制御手段は前記複数の第1電極の夫々を該第2電極と異なる電位又は浮遊電位に保つことで特徴付けられる。
また、半導体チップの搬送装置1は、前記第1電圧印加制御手段が、前記第2電極への前記電圧印加の終了後、前記複数の第1電極の一つに前記基準電位より前記第1の極性に偏る電圧を印加し、且つ該一つの第1電極に隣接する他の第1電極の電位を該一つの第1電極の電位より該基準電位又は該第1の極性と逆の第2の極性に調整することにより、前記搬送面内に局部的な電位差を形成するように構成されるとよい(請求項14)。更に、前記第1電圧印加制御手段により、前記搬送面内における前記局部的な電位差の発生領域を前記第1電極毎に該搬送面内で走査させるとよい(請求項15)。
第二の搬送方法としては、インクジェット技術を用いてチップを搬送するものである。
これによる小型の半導体チップの搬送装置は、インクジェット用ノズルと、基板用ステージと、半導体チップの供給システムから構成される。このような搬送装置を用いた半導体チップの搬送は、次のように実現される。即ち、基板の電極をはじめとするチップを実装する箇所に、インクジェットにより極少量の液滴を配置する。液滴のサイズは、望ましくはチップのサイズと同程度もしくはそれ以下としておく。このような基板に半導体チップ供給口から半導体チップを吹きつけあるいは転がすことで、チップが液滴に接触し、吸着することで小型の半導体チップが搬送され、配置される。
また、この搬送装置を用いた小型の半導体チップの別の搬送は、次のように実現される。即ち、半導体チップの供給口をインクジェット用ノズルの直下に設け、圧縮空気によってチップを含んだ液滴を基板上のチップを実装する箇所に排出する。これによりチップは基板上に搬送され、配置される。
このようにチップを配置された基板に対し、必要に応じて液滴を蒸発させてチップを基板に接地させ、圧着させることでチップの電極と基板の電極を接続させる。
半導体チップの配列精度は、インクジェットによる液滴の着弾位置精度に依存し、数十μmである。エレクトロウェッティングによる搬送方法と同様、さまざまな大きさやデザインの基板にも自由に対応でき、使い捨てにする必要もない。また、基板の状態を搬送位置にフィードバックすることで、基板ごとに配列位置を調整することもできる。
これらの搬送方法によると、ノズルを多数配置することでチップを含む液滴を同時多数に搬送することができ、インクジェットによる液滴の排出周期と同様の箇所にチップを配置することができるため、基板への搬送コストを低く抑えることができる。
インクジェットによる液滴搬送における液滴形成方法については、ピエゾ素子の体積変化を利用する方式や発熱体により液滴内に気泡を生じさせる方式などが一般的に知られているが、これら方式を限定されるものではない。
上述した第二の搬送方法に基づいた本発明による半導体チップの搬送方法及び装置は次のように記される。
まず、個片化された半導体チップを基板主面に形成された電極へ搬送する半導体チップの搬送方法2の一態様(請求項7)は:
前記基板主面に形成された複数の電極の夫々に液滴を滴下する第1工程;
前記電極に滴下された液滴に前記半導体チップを吹きつけて、該液滴の各々に該半導体チップを含ませる第2工程;及び、
前記液滴に夫々含ませた前記半導体チップを、該液滴が滴下された前記複数の電極の夫々に電気的に接続させる第3工程を含むことで特徴付けられる。
また、上記半導体チップの搬送方法2の他態様(請求項8)は:
液滴を前記基板主面に形成された複数の電極の夫々に向けて吐出する第1工程;
前記吐出された液滴が前記電極に着弾する前に、前記半導体チップを該液滴に向けて吐出して該液滴に包含させる第2工程;及び、
前記半導体チップの各々を、これを包含する前記液滴が着弾した前記電極に電気的に接続させる第3工程を含むことで特徴付けられる。
一方、半導体チップを液滴に含ませて基板主面へ搬送する半導体チップ搬送装置2の一態様(請求項18)は:
前記液滴を発生させるための搬送液体が格納された搬送液体室;
前記搬送液体室に接続されたノズルを有し且つ前記搬送液体を前記液滴として該ノズルから吐出する吐出機構;
前記ノズルから吐出された前記液滴に向けて前記半導体チップを噴出する噴射機構;
前記基板をその前記主面が前記ノズルに向くように保持するステージ;及び、
前記ノズルと前記ステージとの相対位置を制御する駆動機構を備え、
前記吐出機構は前記駆動機構による前記ノズルと前記ステージとの相対位置の変化に応じて前記基板主面に前記液滴を逐次滴下し、前記噴射機構は該基板主面上に滴下された前記液滴毎に前記半導体チップを挿入することで特徴付けられる。
また、上記半導体チップを液滴に含ませて基板主面へ搬送する半導体チップ搬送装置2の他態様(請求項19)は:
前記液滴を発生させるための搬送液体が格納された搬送液体室;
前記搬送液体室に接続され且つ前記搬送液体を前記液滴として吐出する液滴吐出機構;
前記液滴吐出機構からの前記液滴の吐出方向に前記半導体チップを供給して、該液滴毎に該半導体チップを含ませる半導体チップ供給機構;
前記半導体チップを含む前記液滴を逐次吐出するノズルが設けられた半導体チップ吐出機構;
前記基板をその前記主面が前記ノズルに向くように保持するステージ;及び、
前記ノズルと前記ステージとの相対位置を制御する駆動機構を備え、
前記半導体チップ吐出機構は前記駆動機構による前記ノズルと前記ステージとの相対位置の変化に応じて前記基板主面における所望の位置毎に前記半導体チップを含む前記液滴を逐一滴下することで特徴付けられる。
第三の搬送方法としては、小型の半導体チップを分散させた液滴と基板とを接触させることでチップを搬送するものである。液体中に分散された半導体チップは、メニスカス現象により液面に凝集することが知られており、この現象を利用した半導体チップの搬送装置は、以下のような構成で実現される。即ち、搬送用液体と、搬送用液体を入れる容器と、容器を基板上の所望の場所に接触させる移動手段から構成される。
上記のような搬送装置を用いた半導体チップの搬送は、次のように実現される。まず半導体チップを搬送用液体に分散させる。半導体チップは搬送用液体に拡散されるが、メニスカス現象により、液面の特に容器の壁面に凝集する。小型の半導体チップが凝集した液面を基板上のチップを実装する箇所に接触させることで、半導体チップを基板上に転写させることができる。
このような半導体チップの搬送においては、所望の数を超えてチップが搬送される場合も考えられるが、例えばRFIDチップの場合、実装後の通信テストにおいてより通信状態の良好なチップを選別し、それ以外のチップの機能をシステムにより停止させればよい。チップが小型であればあるほど、基板よりもチップの方が製造コストは大幅に低い。そのため、所望の数のチップを実装するために高い実装コストを要するよりも、機能を停止させるチップが生じたとしても実装コストを抑制した方が、結果としてトータルの製造コストを低くすることができる。
半導体チップの配列精度は、搬送用液体を入れる容器の口のサイズ、即ち液面の面積と容器の移動手段の移動精度に依存する。また、さまざまな大きさやデザインの基板にも自由に対応でき、容器を使い捨てにする必要もない。また、基板の状態を搬送位置にフィードバックすることで、基板ごとに配列位置を調整することもできる。
これらの搬送方法によると、チップ搬送用容器を多数配置することでチップを含む液滴を同時多数に搬送することができる。
上述した第三の搬送方法に基づいた本発明による半導体チップの搬送方法は次のように記される。
個片化され且つ一対の主面の各々に電極が形成された半導体チップを基板主面に形成された電極へ搬送する半導体チップの搬送方法3(請求項9)は:
前記半導体チップを液体に分散させる第1工程;
前記半導体チップの前記主面より広い開口を有する容器に前記液体を格納する第2工程;
前記基板主面の上方で、前記容器を、その前記開口が該基板主面に対向する姿勢に保ちながら該基板主面沿いに搬送し、且つ該基板主面の前記電極が形成された部分毎に該開口を該基板主面に近づけて、該開口から前記半導体チップの一つを前記液体の液滴とともに前記基板に移す第3工程;及び、
前記電極と前記一つの半導体チップとを電気的に接続する第4工程が順次行なわれ、且つ
前記第3工程において、前記液体は前記開口より前記容器の外側に凸状に膨らむ液面を形成し、該液面を前記電極に接触させることにより前記一つの半導体チップを前記液滴とともに前記基板に移すことで特徴付けられる。
第四の搬送方法としては、表面を親水処理した半導体チップを極性分子からなる液体に投入し、さらにこれを非極性分子からなる液体に投入する。これにより、非極性分子からなる液体中にて極性分子が半導体チップを包む液滴を供給することができる。もしくは、表面を撥水処理した半導体チップを非極性分子からなる液体に投入し、さらに極性分子からなる液体に投入することにより、極性分子からなる液体中にて非極性分子が半導体チップを包む液滴を供給することができる。これを基板表面に流すことで、基板表面のソルダレジストと電極との濡れ性の差異により、半導体チップを含む液滴を基板の電極に安価に搬送することができる。
また、チップを分散させた液体を液滴化する方法の別の例は、半導体チップを導電性ポリマーに浸漬させた後、これを水溶液に投入することにより、水溶液中にて半導体チップを包む導電性ポリマーの液滴を供給できる。
チップを分散させた液体を液滴化する方法の第三の例は、親水基と疎水基を両端にもつ界面活性剤分子を分散させた水溶液によって半導体チップを包む方法である。水溶液中に吸着できる界面がない場合、疎水基同士で集まって水を避けようとすることから、界面活性剤分子は、疎水基を内側に、親水基を外側(水のある側)に向けた集合体(ミセル)を形成することが知られている。ミセルの中心部は半導体チップのような水に溶けにくい物質の界面となじみやすい性質であるので、ミセルの内部には半導体チップを外側には液滴で取り込んだ液滴を供給することができる。
上述した第四の搬送方法に基づいた本発明による半導体チップの搬送方法は次のように記される。
個片化された半導体チップを基板主面に形成された電極へ搬送する半導体チップの搬送方法4(請求項10)は:
前記半導体チップはこれを包含する液滴として前記基板主面に供給され;
前記液滴は、(1)複数の前記半導体チップを第1の容器に格納された極性の第1液体に浸漬し、次に(2)前記半導体チップが浸漬された前記第1液体を非極性の第2液体が格納された第2の容器に注いで、該半導体チップを一つずつ含む該第1液体の液滴を該第2液体内に分散させ、さらに、(3)前記第2の容器から前記第2液体をこぼして、前記第1液体の液滴の外表面を該第2液体で包むことにより形成されることに特徴付けられる。
また、半導体チップの搬送方法4において、前記基板主面を、その前記電極を囲む領域の疎水性が該電極のそれより高くなるように処理し、前記半導体チップを一つずつ包含し且つその外表面が前記第2液体に包まれる前記第1液体の液滴を前記基板主面に流すことにより、該半導体チップを該電極上に搬送してもよい(請求項15)。
上記の第一の搬送方法であるエレクトロウェッティングを用いた搬送装置に液滴を形成する方法としては、特許文献6に記載の方法を利用してもよい。
また、半導体チップに液滴を供給する方法としては、上記の第二の搬送方法であるインクジェットにより半導体チップを実装する基板に液滴を搬送する方法を利用してもよい。すなわち、エレクトロウェッティング基板の所望の箇所にインクジェットにより液滴を供給し、エレクトロウェッティング基板上で液滴に半導体チップを供給してもよい。また、エレクトロウェッティング基板の所望の箇所に、インクジェットにより半導体チップを含む液滴を供給してもよい。
また、上記の第三の搬送方法であるメニスカス現象を用いて、エレクトロウェッティング基板に半導体チップを含む液滴を供給してもよい。
また、第四の搬送方法に記載の方法を利用して、半導体チップを包む液滴をエレクトロウェッティング基板に供給してもよい。すなわち、極性の異なる液体で包んだ半導体チップをエレクトロウェッティング基板に供給してもよい。
これらの所謂「半導体チップの搬送方法1の応用例」は、上記半導体チップの搬送方法1の第1工程前における前記半導体チップを含む液滴の前記搬送面への滴下工程により、次の態様に分けられる。
上記「半導体チップの搬送方法1の応用例」の第1態様(請求項2)は:
前記半導体チップを含む液滴が、一端に親水基を他端に疎水基を夫々有する界面活性剤分子が分散された水溶液への複数の該半導体チップの投入により、該半導体チップを一つずつ該界面活性剤分子で囲んで各々形成され;
前記界面活性剤分子が、その前記他端(疎水基)を前記一つの半導体チップに、その前記一端(親水基)を該半導体チップの反対側に夫々向けて該半導体チップに配向されて界面活性剤分子膜を形成し;且つ、
前記液滴は、前記半導体チップを囲む前記界面活性剤分子膜の外表面が前記水溶液に含まれる極性分子に覆われた状態で、前記搬送面に滴下されることに特徴付けられる。
上記「半導体チップの搬送方法1の応用例」の第2態様の一つ(請求項3)は:
前記液滴が前記半導体チップを含まない状態で前記搬送面に滴下された後、該半導体チップが該液滴に吹きつけられて、これに取り込まれることに特徴付けられる。
上記「半導体チップの搬送方法1の応用例」の第2態様のもう一つ(請求項4)は:
前記半導体チップを含まない前記液滴が前記搬送面に滴下していく間に、これに該半導体チップを吹きつけることにより、該液滴が該半導体チップを含んだ状態で、該搬送面上に供給されることに特徴付けられる。
この第2態様に対応して、上述した「半導体チップの搬送装置1(請求項2)」は更に次の特徴を呈する。
まず、半導体チップ搬送装置の一態様(請求項16)は:
前記搬送面の上部には前記半導体チップを含む前記液滴を該搬送面に供給する液滴供給手段が設けられ;
前記液滴供給手段は、前記液滴を吐出する吐出機構と、該吐出機構から吐出された該液滴に向けて前記半導体チップを噴出する噴射機構とを備え;
前記噴出機構は前記基板主面上に滴下された前記液滴毎に前記半導体チップを挿入することに特徴付けられる。
また、当該半導体チップ搬送装置の他の態様(請求項17)は:
前記搬送面の上部には前記半導体チップを含む前記液滴を該搬送面に供給する液滴供給手段が設けられ;
前記液滴供給手段は、前記液滴を吐出する液滴吐出機構と、前記液滴吐出機構からの前記液滴の吐出方向に前記半導体チップを供給して該液滴毎に該半導体チップを含ませる半導体チップ供給機構と、前記半導体チップを含む前記液滴を前記搬送面に向けて吐出するノズルが設けられた半導体チップ吐出機構とを備に特徴付けられる。
上記「半導体チップの搬送方法1の応用例」の第3態様(請求項5)は:
前記半導体チップが分散された液体を格納した容器の開口を前記搬送面に対向させ、該開口に該液体の液面を該容器の外側に凸状に膨らむ液面を形成し、該液面を前記搬送面に接触させることにより、前記半導体チップを含む液滴が搬送面上に供給されることに特徴付けられる。
上記「半導体チップの搬送方法1の応用例」の第4態様(請求項6)は:
前記半導体チップは対向し合う一対の主面とその各々に形成された電極を有し、前記容器の前記開口は、その対角長又は長径が該半導体チップの該主面の該対角長又は長径:Lより長く且つ該対角長又は長径:Lの2倍未満であるように形成されていることに特徴付けられる。
これら本発明に係る液滴として粘度の低い液滴を用いると、液滴の搬送速度の上限を向上することができる。
これら本発明に係る液滴は、蒸発させることでチップを基板に接地させる。そのため、搬送中は蒸発することなくチップを搬送し、基板に配列させた後は一斉かつ簡便に蒸発できるものが望ましい。このことから、液滴の沸点は50℃から120℃程度が望ましい。
これら本発明に係る液滴は、チップを搬送する役割を有することからその比重がチップの比重に近ければ、チップを容易に搬送することができる。
これら本発明に係る半導体チップとして、その機能を限定するものではない。メモリや通信回路を備えたRFIDチップ、温湿度やpHなどをはじめとする物理的もしくは化学的情報などを測定するセンサチップなどがその例として挙げられる。また、複数のメモリチップを搬送し積層することで実現できる高集積メモリパッケージや、集積演算チップやメモリチップを積層した高速演算パッケージなども本発明の活用例として挙げられる。
本発明による「電子装置の製造方法」の一例は、対向し合う一対の主面とその各々に形成された接続電極を有する半導体チップを上記「半導体チップの搬送方法」のいずれかにより基板主面に形成された電極に搬送した後に:
前記一対の主面の一方に形成された前記接続電極を該基板主面の電極に向け;
主面に導体パターンが形成された基材を、該導体パターンの少なくとも一部と前記半導体チップの前記一対の主面の他方に形成された前記接続電極とが重なるように、前記基板主面に敷き;且つ、
前記半導体チップを、前記基材を介して前記基板主面に圧着することにより、
前記半導体チップの前記一方の主面の接続電極を該基板主面に形成された前記電極に、該半導体チップの前記他方の主面の接続電極を該基材に形成された前記導体パターンに、夫々電気的に接続することに特徴付けられる。
本発明に記載した液滴を用いた小型の半導体チップの搬送方法および搬送装置によると、同時に多数のチップを一括して搬送するのことができる。また、搬送領域が大面積であっても治工具を使い捨てにすることもなく高い位置精度で搬送でき、配列を検査する機構と工程を必要としない。デザインの違う基板への対応も容易であり、安価での搬送が可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は本実施例で搬送する半導体チップの代表的な構造を示し、(a)はその側面図、(b)はその断面の模式図である。半導体チップ50は、メモリや通信回路を備えたRFIDチップ(RFID:Radio Frequency Identificationの略)であり、その機能を限定することにより小型化され、例えば、その主面の一辺は、100μm程度に抑えられている。その表裏面には、外部アンテナ基板と電気的に接続するための電極51が1つずつ設けられている。
半導体チップ50は、例えば、図1(b)に示されるような、シリコン等の半導体や石英等の誘電体の基板SUB(以下、シリコン基板として説明)の主面の一方(上面)に複数のトランジスタ(TR1,TR2として例示)と、当該トランジスタ間を結ぶ配線WIRとを形成して成る所謂Siチップである。図1(b)にて、配線WIRは、例示されたトランジスタのゲート電極を含む、シリコン基板SUBの一方の主面に形成される電極(外部回路との接続電極)51以外の全ての導体層として定義される。また、シリコン基板SUBの一方の主面には、配線WIRとシリコン基板SUBの活性領域、及び配線WIR間を分離し且つ配線WIRを保護する絶縁膜INSが少なくとも2層形成されている。
半導体チップ50に形成されるRFID回路は、情報の記録や保持に用いられるトランジスタ・アレイ(複数のトランジスタの集合体)と、RFID回路装置の外部に置かれた端末と当該複数のトランジスタとの間で情報の交換させるインタフェースに含まれる他のトランジスタや電気素子(キャパシタやインダクタ)とで概ね構成される。トランジスタ・アレイやインタフェースは、シリコン基板SUBの一方の主面(図では上面)の縁から隔てられた領域に形成される。図1(b)に例示されたトランジスタTR1,TR2は、この領域に形成されたRFID回路のイメージを雑駁に示すもので、実際の電気回路には図示しきれぬほど多数のトランジスタや配線が形成される。トランジスタの形状も電界効果型に限らず、例えばバイポーラ型やダイオードに適宜置き換えられる。なお、シリコン基板SUBの他方の主面(下面)に形成された接合電極51は、その主面間を貫くスルーホールTHに形成された導体で一方の主面(上面)に形成された配線WLと接続される。
図2は、本実施例の半導体チップ搬送装置の構成例を示す。本実施例の液滴搬送装置は、図1に示した半導体チップ50を含む液滴15を搬送する液滴搬送基板10と、液滴搬送基板10に印加する電圧を制御するための液滴搬送用電圧制御装置16及びプレチャージ(precharge,液滴15の帯電処理)用電圧制御装置17と、液滴搬送用電圧制御装置16及びプレチャージ用電圧制御装置17へ夫々の制御信号を出力するシステム装置19で構成される。
図2において、半導体チップ50、液滴15、液滴搬送基板10の夫々は模式的な断面図で示される。また、半導体チップ50は、液滴15に包含されているように図示されるが、液滴15の表面張力やこれと半導体チップとの比重などの関係により、その一部が液滴15の表面から露出されてもよい。
液滴搬送基板10は、シリコンウエハ131の主面上に、下部絶縁層132、搬送電極1331〜1333、プレチャージ用電極134、誘電層(上部絶縁層)135、及び撥水層(water-repellent layer)136を、半導体装置の製造技術の適用により、順次形成して作製される。搬送電極1331〜1333やプレチャージ用電極134は、例えばタングステン(W)の薄膜で形成されている。また、下部絶縁層132は、例えば厚さ300nmの酸化シリコン(SiO)膜で形成され、誘電層135は、例えば厚さ75nmの窒化シリコン(SiN)膜で形成されている。搬送電極1331〜1333は、撥水層136と誘電層135に覆われており、液滴15と接することはない。撥水層136は、液滴搬送基板10の最上面(uppermost surface)に滴下された液滴15の最上面への拡張濡れ(spreading wetting)を抑え、その表面張力による「液滴15」への凝集(cohesion)を維持させる。液滴搬送基板10の最上面は、以降、液滴15の「搬送面(conveying surface)」と記される。液滴15が極性溶媒で形成される本実施例では、その搬送面における凝集を保つために、この搬送面に撥水性が付与される。搬送面の撥水性を得るため、本実施例では液滴搬送基板10の最上面に厚さ100nm以下のフッ素系樹脂からなる撥水層136を形成し、その上面を搬送面とした。ここで撥水性とは、搬送面とこれに接触する液滴15との接触角が90°以上になる状態を指し、搬送面に対する液滴15の「付着ぬれ(adhesional wetting)」の状態が維持される。撥水層136は、液滴15を成す溶媒の種類により、適宜等価物に置き換えられるが、液滴15の凝集を保つ材料(溶媒)で形成されることには変わりない。従って、撥水層136は一般的に「撥液材料層(liquid-repellent layer)」とも記される。
プレチャージ用電極134は、誘電層135に覆われておらず、撥水層136を介して液滴15と接している。撥水層136は、その膜厚が薄いため、これに多く存在するピンホールを通して、液滴15とプレチャージ用電極134とが実質的に接触している。そのため、プレチャージ用電極134を介した液滴15の電圧降下への撥水層136による影響は無く、撥水性表面を有するプレチャージ用電極が実現された。
搬送電極1331〜1333は、液滴搬送用スイッチ161〜163にそれぞれ連結されている。システム装置19より出力された信号に従い、液滴搬送用電圧制御装置16は、液滴搬送用スイッチ161〜163を切り替え、個々の搬送電極1331〜1333の各々を、接地電位、電源により与えられる電位、浮遊電位(フローティング)のいずれか一つに設定する。プレチャージ用電極134は、プレチャージ用スイッチ171に連結されている。システム装置19より出力された信号に従って、プレチャージ用電圧制御装置17はプレチャージ用スイッチ171を切り替え、プレチャージ用電極134を、浮遊電位(フローティング)もしくは電源によって与えられる電位のいずれかに設定する。なお、本明細書において、「接地電位(ground potential)」と記される電位は、半導体チップ搬送装置における所謂「基準電位(reference potential)」を指し、厳密な接地で得られる電位に限定されない。即ち、半導体チップ搬送装置で基準電位に設定すべき回路を接地する結線に応じて、当該回路(基準電位)と狭義の「接地電位」との間に電位差が生じても、この回路が例えば半導体チップ搬送装置を内蔵する筐体と概ね同じ電位に設定されていれば、本発明による半導体チップの搬送に何ら障害は生じない。
シリコンウエハ131の代替となり得る他の基板材料は、平坦性の高い表面(平滑平面)を有することが求められ、その例としてガラスや石英等の絶縁基板が挙げられる。
液滴搬送電極1331〜1333、プレチャージ用電極134に用いる他の材料としては、アルミニウム(Al)、金(Au)、白金(Pt)などの金属材料やITO(Indium Tin Oxide(In2O3-SnO2),酸化インジウム錫)が挙げられる。
誘電層135に用いる材料としては高誘電体材料が好ましく、上に挙げた酸化シリコンや窒化シリコンの他にも、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化タンタル(Ta2O5)、BST(Barium Strontium Titanate((BaxSr1-x)TiO3),チタン酸バリウムストロンチウム)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化ハフニウム(HfO2)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化チタン(TiOx)、酸化ランタン(La2O3)などの金属酸化物や金属窒化物、ハフニウム・アルミネート(HfAlO,hafnium-aluminate)等の複数種の金属酸化物や金属窒化物を組み合わせた絶縁体などが挙げられる。
撥水層136に用いられるフッ素系樹脂以外の材料としては、シリコーン樹脂(silicone resin)が挙げられる。
図3は、液滴15を保持する液滴搬送基板10の鳥瞰図である。図の簡略化のため、液滴15に含まれる半導体チップは省略されている。搬送電極133は、各々一辺1μm〜10mmの矩形に成形され、液滴搬送基板10の平面(搬送面)内に行方向に四個及び列方向に四個、規則正しく配列されている。また、液滴搬送電極133の隣り合う一対は、100nm〜1mmの間隙で隔てられている。搬送電極133の形状、サイズ、搬送面における配列形態、及び搬送電極間隔などデザインは、これらで搬送されるチップのサイズやこのサイズに対応した液滴のサイズ、配列の位置精度、配列領域のサイズによって、適宜変更すればよい。搬送面における搬送電極133の配置は、図3の如き碁盤目状配置(in-line array)に限られず、例えば、千鳥配置(staggered array)にしてもよく、さらに二次元配置に限らず、一次元配置にしてもよい。
プレチャージ用電極134は、液滴搬送電極133の各々(図2における電極1331,1332,1333)のひとつひとつの周囲を通るよう配置されている。換言すれば、搬送面内で隣り合う搬送電極133の一対は、プレチャージ電極134で分離され、またはその間にプレチャージ電極134が延在している。
図4と図5は、液滴搬送装置による液滴15の搬送動作の説明図であり、液滴搬送電極1331上にある液滴15を、これに隣接する液滴搬送電極1332上に搬送する工程が説明される。液滴搬送用電圧制御装置16の液滴搬送用スイッチ161〜163は、システム装置19より出力される信号に従って制御される。また、プレチャージ用スイッチ171は、システム装置19より出力される信号に従って制御される。
図4は、プレチャージ用電極134と液滴搬送電極1331間に電位差Vp(>0)を与えているときの、液滴搬送用スイッチ161〜163及びプレチャージ用スイッチ171の状態を示す。このとき、液滴搬送電極1331は基準電位(接地電位)に設定されているため、これから誘電層135を介して液滴15には電界が印加されない。一方、液滴15は、基準電位に対して第1の極性(ここでは「正極性」)側の電圧が印加されたプレチャージ電極134に撥水層136を介して電気的に接続されることで、基準電位に対して第1の極性側の電位に帯電する。このように液滴15が人為的に帯電させられる状態を、プレチャージ状態(precharging state)と呼ぶことにする。プレチャージ状態では、液滴搬送電極1331が接地状態(電位0)になるように液滴搬送用スイッチ161が動作し、液滴搬送電極1332,1333がフローティングの状態(浮遊電位)になるように液滴搬送用スイッチ162,163は動作し、プレチャージ用電極134が電位Vpの状態になるようにプレチャージ用スイッチ171が動作する。液滴搬送電極1331を覆う誘電層135と液滴15の界面において、与えられた電位差による電気二重層が発生し、液滴15の界面付近は正に帯電する。
図5は、液滴搬送電極1331,1332間に電位差Vpを与えているときの液滴搬送用スイッチ161〜163及びプレチャージ用スイッチ171の状態を示す。この状態を、液滴搬送状態と呼ぶことにする。液滴搬送用スイッチ161は液滴搬送電極1331が電位Vpとなるように、液滴搬送用スイッチ162は液滴搬送電極1332が接地状態となるように、液滴搬送用スイッチ163及びプレチャージ用スイッチ171は液滴搬送電極1333及びプレチャージ用電極134がフローティングの状態になるように、それぞれ動作させる。プレチャージ状態によって液滴15の界面付近に蓄積された正電荷のため、液滴15は電位Vpの液滴搬送電極1331から電位0の液滴搬送電極1332の方向に駆動力を受け、液滴搬送電極1331上から液滴搬送電極1332上に搬送される。即ち、基準電位から第1の極性(正極性)側の電位に設定された液滴搬送電極1331は、第1の極性に帯電した液滴15に斥力を与え、これを液滴搬送電極1331に比べて第2の極性(第1の極性とは逆の極性、ここでは「負極性」)側の電位に設定された液滴搬送電極1332に向けて動かす。
液滴15をさらに搬送するには、プレチャージ状態と液滴搬送状態で行った制御を、液滴の位置に応じて繰り返す。例えば、液滴搬送電極1332上に移動した液滴15を、液滴搬送電極1332を基準電位に、これに隣接する液滴搬送電極1331,1333を浮遊電位に、プレチャージ電極134を第1の極性側の電位(正電位)に夫々設定して、第1の極性側に帯電させ、その後、液滴搬送電極1332を第1の極性側の電位に、液滴搬送電極1333を基準電位に、プレチャージ電極134を浮遊電位に夫々設定して、液滴搬送電極1332上の液滴15を液滴搬送電極1333に向けて動かす。上記第1の極性を「負極性」とし且つ上記第2の極性を「正極性」としても、上述したプレチャージ状態と液滴搬送状態とをこの順に設定することにより、液滴15は搬送面上を移動する。
液滴15の安定した搬送を実現するには、液滴15が、液滴15の直下にある液滴搬送電極及びこれに隣接する他の液滴搬送電極の一部と、誘電層135を介して対向していることが重要であるが、誘電層135の誘電率が高い方が、上記Vpを高めることなく液滴15を駆動させることができる。
図6は、半導体チップを含む液滴が搬送面の所定位置へ動かされた液滴搬送基板10から、当該液滴を基板60(半導体チップを搭載すべき基材)上に転写する方法を示したものである。
まずはじめに、半導体チップ50を含む液滴15を、図4及び図5を参照して説明されたプレチャージ状態と液滴搬送状態とにより、液滴搬送基板10上(搬送面内)に配置された複数の液滴搬送電極の所定のもの(1332,1334)の上部へ移動させる。所定の液滴搬送電極1332,1334は、搬送面と基板60の主面とを向き合わせて当該主面の所定位置(以下、チップ実装箇所)に液滴15(半導体チップ50)を転写させる後述の工程にて、当該チップ実装箇所に対向する液滴搬送電極として特定される。液滴搬送基板10(搬送面)の液滴搬送電極1332,1334に半導体チップ50を含む液滴15を搬送した後、基板60をその主面(以下、実装面)が液滴搬送基板10に対向するように配置する(図6(a))。基板60の実装面(mounting surface)は絶縁材料で形成され、複数の電極61が互いに分離されて配置される。実装面の電極61が設けられない部分(電極61を隔てる部分)には、無機材料又は有機材料から成る誘電体膜62を形成し、これに電極61を一つずつ露出する複数の開口を設けるとよい。さらに、誘電体膜62に液滴15の主成分たる溶媒に対する撥液性を持たせるとよく、極性の液滴15であれば、誘電体膜62を撥水材料で形成するとよい。これにより、電極61の一つに滴下された液滴15が実装面内で濡れ広がり、当該電極61に隣接する他の電極61上に達することもない。従って、当該液滴15に含まれる半導体チップ50は、当該一つの電極61の上面内に留まり、これと良好な電気的接続を成す。
続いて、液滴搬送基板10(搬送面)と基板60(実装面)とを、液滴15と電極61(チップ実装箇所)とが接触するまで近接させて、液滴15を電極61に転写する(図6(b))。ここで必要に応じて、プレチャージ状態を経て、すべての液滴搬送用電極が電位Vpとなるように液滴搬送用スイッチを制御して基板の電極への転写を補助してもよい。即ち、所定の液滴搬送電極1332,1334上に移動した液滴15を第1の極性に帯電させ直した後、搬送面全体に第1の極性の電界を発生させて、液滴15に斥力を加え、基板60の実装面へ電気的に押し付ける。半導体チップ50の一方の主面に形成された電極51が基板60の実装面に形成された電極61と電気的に接続された後、基板60の電極61の位置に基づいて導体層55がパターニングされたフィルム56の主面を半導体チップ50の他方の主面に押さえ付け、このフィルム56を加熱して液滴15を蒸発させる(図6(c))。最後に、基板60とフィルム56とを圧着させて半導体チップ50の一対の主面に形成された電極51の一方を基板60の電極61に、他方をフィルム56に形成された導体層55に夫々電気的に接続する。
以上に述べた本実施例による電子装置の製造手法は、例えばRF−ID回路装置(RFIDタグ)の量産に適用される。図6(d)は本実施例で論じられるRF−ID回路装置の全容を示す斜視図であり、図6(e)は当該RF−ID回路装置が図6(d)の一点鎖線VIe−VIe’沿いに切断されたときの断面を示す。図6(d)及び図6(e)には、夫々に示されたRF−ID回路装置の構成要素の位置関係を把握するための直交座標が示される。即ち、RF−ID回路装置は、半導体チップ50の2つの電極51に夫々接続される一対のアンテナが、y軸沿いに反対方向へ延在して成る所謂ダイポールアンテナ(dipole antenna)を備え、UHF帯(300〜3000MHz)での情報の送受信に用いられる。また、図6(e)に示される断面は、y−z平面沿いに広がる。
図6(a)乃至(c)を参照して上述した基板60(図6(d)の如く裁断される前のバルク状態,例えば、ウェハ状態)の主面がx−y平面沿いに広がるとき、このRF−ID回路装置のアンテナの一方は、基板60の主面内でx軸方向に延び且つy軸方向に並ぶ複数の電極61の一つとして形成される。また、RF−ID回路装置のアンテナの他方は、基板60の主面における電極61の配置に合せて、フィルム56(図6(d)の如く裁断される前の、例えばバルクシート状態)の主面に形成された複数の導体層(例えば金属薄膜)55として提供される。このバルク状の基板60の主面に並ぶ電極61の各々の一端に半導体チップ50を含む液滴15を滴下した後(図6(b))、バルク状のフィルム56の主面を、その導体層55の各々の一端をこれとともにダイポールアンテナを成す上記電極61の一つの一端に合せながら、上記基板主面60に近づけていく。導体層55の各々とこれに対向する電極61とは、その間に液滴15を挟みながら図示されぬヒートツールで加熱され、これにより液滴15は徐々に蒸発し、最後には基板60とフィルム56とが半導体チップ55の両主面に形成された電極51を介して互いに圧着される(図6(c))。さらに、基板60はこれに固定されたフィルム56ともに、切断線CTL沿いにy軸方向に切断される。これにより、図6(d)に示される如く、半導体チップ50を一つずつ備えた複数のRF−ID回路装置に切り分けられる。
基板60は、シリコン等の単結晶基板や石英等の硬い基板に限定されることなく、フィルム56と同等の硬さの材料、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリスチレンナフタレート(PEN)等の樹脂材料で形成されていてもよい。基板60のy軸方向に延びる短冊型の主面(x−y平面)に形成された線状の電極61は、その半導体チップ50の一方の電極51と接続する部分から「−y(マイナス・ワイ)方向」に当該主面の一端に向けて延びて形成されるが、当該電極51との接続部分から「+y(プラス・ワイ)方向」に当該主面の他端に向けて延ばされることはない。一方、フィルム56に形成された導体層55は、その半導体チップ50の他方の電極51と接続された部分から+y方向へ延在するが、「−y方向」には延在しない。従って、電極61と導体層55とは、半導体チップ50のみを介して対向し合うとも記せる。換言すれば、導体層55は、「+y方向」に延在する基板60の主面の無地部分(電極61が形成されない部分)で覆われる。
液滴搬送装置10の液滴搬送面は、これによる液滴15の搬送時に、図6(a)に示される如く鉛直方向上向きにする必要はなく、例えば、図7に示すように、その液滴搬送面を鉛直方向下向きにしてもよい。即ち、液滴15は、搬送面にぶら下がる状態で搬送され、その後、基板60の実装面に対向された搬送面から、実装面上に形成された電極61の上面に垂らされる。図7に示された手法は、特に高い粘土の液滴15による半導体チップ50の搬送に好適である。
図8は、液滴搬送基板10の作製方法を示す工程断面図である。
図8(a)に示すように、熱酸化処理によりシリコンウエハ131の表面に下部絶縁層132(図2参照)となる厚さ300nmのシリコン酸化膜層1321を形成する。シリコン酸化膜層1321上には、後述の工程で搬送電極133に接続される配線に成形される導電体層1381として、窒化チタン/タングステン層の積層構造が、夫々20nm/150nmの厚さで化学気相堆積法により順次堆積される。
次に、図8(b)に示すように、シリコン酸化膜層1321上に窒化チタン層及びタングステン層を順次積層して形成した導電体層1381をエッチングし、配線138を形成する。導電体層1381のエッチングは、その上面にホトレジスト膜(不図示)を形成し、これをホトリソグラフィ法(ホトレジスト膜の露光と現像)により配線のパターンに成形して、導電体層1381の除去すべき領域(当該配線には不要な領域)をホトレジスト膜のパターンから露出させて行なわれる。その後、図8(c)のように、シリコン酸化膜層1321上に層間絶縁膜(本実施例ではシリコン酸化膜層)1322を堆積して配線138を覆い、続いて層間絶縁膜1322の一部をエッチングして、配線138の一部(後述される搬送電極133にプラグ(plug)139を介して電気的に接続される)を露出する開口を形成する。その後、図8(d)のように、層間絶縁膜1322の開口から露出された一部の配線138の上面に窒化チタン/タングステン層を化学気相堆積法により順次堆積し、プラグ139を形成する。
次に、図8(e)に示すように、後述の工程で搬送電極133及びプレチャージ用電極134の電極に成形される導電体層1382として、層間絶縁膜1322上に窒化チタン/タングステン層を夫々20nm/150nmの厚さで化学気相堆積法により順次堆積する。導電体層1382は、プラグ139と接する部分で配線138と良好な電気的接続を成す。続いて、導電体層1382上にホトレジスト膜(不図示)を形成し、これをホトリソグラフィ法(ホトレジスト膜の露光と現像)により搬送電極とプレチャージ電極とのパターンに成形し、導電体層1382のホトレジスト膜パターンに覆われない部分をエッチングで除去して、図8(f)の如く、搬送電極133及びプレチャージ電極134を成形する。さらに、図8(g)のように、搬送電極133及びプレチャージ用電極134が形成された層間絶縁膜1322の上面を覆う誘電層135として、窒化シリコンを厚さ75nmになるよう化学気相堆積法により堆積する。次に、誘電層135上にホトレジスト膜(不図示)を形成し、ホトリソグラフィ法でホトレジスト膜のプラグ139上の部分に開口を空けて、この開口から露出された誘電層135をエッチングで除去する。これにより、図8(h)に示されるが如く、プレチャージ用電極134を覆う誘電層135が取り除かれる。最後に、誘電層135及びこれから露出されたプレチャージ電極134の上面にフッ素系樹脂をスピンコートして、撥水層136を形成する。
図8を参照して以上に説明した液滴搬送基板10の作製方法においては、上部誘電層135として厚さ75nmの窒化シリコンを堆積したが、これに代えて前述した酸化シリコンやBST(チタン酸バリウムストロンチウム)などの材料を用いてもよく、その膜厚も限定されない。窒化シリコンに比べて誘電率の高いBSTや酸化ジルコニウムは薄く堆積されるだけで絶縁性に優れた誘電層135を形成するため、搬送電極133への印加電圧を低く抑えても、誘電層135を介してその上部に液滴15を駆動するに十分な強さの電界が形成される。BSTを用いて誘電層135を形成する場合は、その膜厚が薄くなると絶縁耐圧や誘電率が低くなるので、20nm以上の膜厚で形成することが望ましい。
本実施例では、液滴の搬送方法を分かりやすく説明するため、1つの液滴の搬送方法を図示したが、上述した搬送面において、複数の液滴を同時に搬送することも可能である。従って、半導体チップを各々含む複数の液滴を同時に搬送することができ、搬送コストを低減することができる。
本実施例では、搬送面に並ぶ搬送電極の各々の面積が、これに滴下される液滴15の面積(搬送面における濡れ面積)より小さい液滴搬送基板10及びこれを備えた半導体チップの搬送装置が論じられる。図9には、本実施例の液滴搬送装置2の一部分をその搬送面に交差する面に沿って切断した断面構造が示される。プレチャージ電極134で第1の極性(例えば、正極性)に帯電した液滴15は、これより微細な複数の搬送電極(1331〜1334)の夫々への電圧印加により搬送面内に生じた電界によって、その搬送面内における「位置」が制御される。搬送面内における液滴15の位置が微細に制御されることにより、搬送面内における半導体チップ50の搬送も高い精度で制御される。
例えば、搬送面における搬送電極(1331〜1334)と液滴15との位置関係に応じて、夫々の搬送電極の電位のみならず、それへの印加電圧値(Vp1〜Vp4)を互いに異ならせることにより、搬送面内における液滴15の位置は微調整され、且つ半導体チップ50の配列精度も高まる。すなわち図9において、液滴15の中心付近に位置する搬送用電極1333には、液滴15と接するものの液滴15の中心部からやや外れる搬送用電極1332や搬送用電極1334よりも大きな電位Vp3(>Vp2,Vp4)を印加することで、液滴15の中心位置を精確に制御することができる。さらに、液滴15と搬送電極間に位置するプレチャージ用電極は多点(又は液滴15の面積に対して比較的広い面積)で接することから、プレチャージ状態における液滴15の帯電速度を向上することができる。複数の搬送電極1331〜1334への印加電圧Vp1〜Vp4は、これらに対する液滴の移動(例えば、図9における参照番号15’から15へのシフト)に応じて順次個別に調整されるとよい。
本実施例で論じる半導体チップの搬送装置は、液滴搬送基板10を用いた先述の実施例のそれと異なり、半導体チップを搬送する液滴は、インクジェットプリンタと同様の方法で基板60の実装面の所望位置に供給される。図10(a)は、本実施例の液滴搬送装置の構造を模式的に示す図である。液滴搬送装置は、液滴吐出器80と基板60を保持するステージ68から構成される。液滴吐出器80は、民生用プリンタや産業用成膜装置で実用化された所謂インクジェットヘッド(ink-jet head)に酷似し、図10(b)の断面に示されるように、搬送用液体室71、ノズル72、ピエゾ素子73で構成されている。また搬送用液体室には、搬送用液体70が格納されている。複数の液滴吐出器80が並設された液滴吐出器群801(インクジェットヘッドアレイ)では、その本体に設けられた共通管路710に、液滴吐出器80の各々の搬送用液体室71が補給管路713でつながり、供給管路711から共通管路710の一端に流入する搬送用液体70は随時、補給管路713を通して搬送用液体室71に流入される。共通管路710に流入しながら液滴吐出器80に供給されない言わば余剰の搬送用液体は、共通管路710の他端に接続された排出管路712へ排出される。
ピエゾ素子73に電圧を加えると、図10(c)に示すように電歪によりピエゾ素子73の形状が変化し、これに伴いピエゾ素子73が固定された隔膜(diaphragm)731が搬送用液体室71の容積を増やすように変形する。これにより、当該容積の増分に相当する搬送用液体70が補給管路713を通して搬送用液体室71に取り込まれる。続いて、ピエゾ素子73への電圧印加を切ると、ピエゾ素子73及び隔膜731は図10(b)に示される「元の形状」に戻る。従って、隔膜731の復元により搬送用液体室71の容積は減少し、これに格納された搬送用液体70の一部(余剰分)が液滴78として大気圧に開放されたノズル72の先端から噴射される。
図11(a)は、本実施例で論じる半導体チップの搬送装置の構造を概念的に示した鳥瞰図であり、図10に示された如くx軸方向に並設された複数の液滴吐出器80を備えた液滴吐出器群801と図11(c)に示される半導体チップ供給器82とがマニピュレータ85に取り付けられている。基板60が搭載されるステージ68は、x軸方向及びy軸方向に移動して、液滴吐出器群801や半導体チップ供給器82に対する基板60の位置をx−y平面内で調整する。ステージ68が設けられた架台681には、マニピュレータ85を保持する支柱851も固定されている。マニピュレータ85は支柱851に対してz軸方向に移動して、基板60に対する液滴吐出器群801や半導体チップ供給器82の高さ(基板60と液滴吐出器群801や半導体チップ供給器82との間隙)を調整する。マニピュレータ85は、液滴吐出器群801や半導体チップ供給器82をx軸方向に移動させる。
架台681に設けられたステージ68やマニピュレータ85は、基板60(実装面)に対し、液滴吐出器群801や半導体チップ供給器82を、z軸沿いの平行性を保ちながらx−y面沿いに走査する。換言すれば、ステージ68やマニピュレータ85により、液滴吐出器群801や半導体チップ供給器82と基板60との相対位置が制御され、且つ必要に応じて駆動される。これにより、液滴吐出器80から吐出される数ピコリットル(pL)の液滴が、基板60の実装面に配置された電極65,66の所望のもの65へ夫々搬送される。図11(b)は、図11(a)に示された半導体チップの搬送装置の液滴吐出器群801から吐出された液滴78が、ステージ68上の基板60に形成された電極65上に搬送される様子を拡大して示したものである。液滴吐出器群801のモジュールには、液滴吐出器80(点線で表示)とその各々に搬送用液体70を分配する共通管路710(点線で表示)が設けられ、さらに共通管路710の一端には、これに搬送用液体70を流入させる供給管路711が、その他端には、これから搬送用液体70の余剰分を排出する排出管路712が、夫々接続されている。搬送用液体70は、これを貯蔵する密閉された貯留槽714に空気供給管810を通して不活性ガスを導入することにより、供給管路711へ送出される。また、共通管路710で余剰となった搬送用液体70が排出管路712を通して貯留槽714に戻される。共通管路710に送られる搬送用液体70の量(換言すれば、共通管路710における搬送用液体70の圧力)は、供給管路711及び排出管路712に夫々設けられたバルブ711V,712Vで調整される。
本実施例では、半導体チップ50を、基板60(切断前のバルク状態)の実装面でy軸方向に延在し且つx軸方向に並ぶ複数の電極(導電体膜)65,66の全てに搬送せず、その並設方向(x軸方向)に並ぶ電極の一つ置きに搬送する。即ち、図11(b)に示す基板60上の電極のうち、着色されたパターンで示された電極65には半導体チップ50が搬送されるが、白パターンの電極66には半導体チップ50は供給されない。異なるパターンで示された電極65,66は、同じ導電膜のパターニングされてもよく、同じ導電材料で形成されてもよく、さらに導電材料から成る一つのパターンの異なる部位を指すこともある。図11(b)に示された電極65,66が実装面に形成された基板60は、図11(c)〜(e)を参照して後述する工程により、図11(f)に示される電子装置(RFIDタグ)に加工される。
本実施例では、搬送用液体70の液滴78を液滴吐出器80から吐出する段階で、半導体チップ50を液滴78に含ませず、この液滴78が電極65に滴下された後(換言すれば、液滴78が電極65に着弾した後)に、半導体チップ50を当該液滴78内に挿入する。図11(c)は、液滴78が電極652に滴下された基板60に半導体チップ50を吹き付けて、この液滴78に含ませる工程を、液滴78が着弾する直前の電極651、及び半導体チップ50を既に含み且つ乾燥しつつある液滴15(78)が付着した電極653と比較させながら示す模式図である。電極651〜653は、いずれも最終的(これを含む電子装置の完成後)には、半導体チップ50(その電極51の一方)と電気的に接続される電極65となるが、この電極65への液滴78の滴下から半導体チップ50の搬送に到る工程を時系列で説明するために、異なる参照番号が便宜的に与えられている。電極651〜653がy軸方向に並べて形成された実装面を有する基板60は、図11(a)に示されるステージ68に搭載され、これによりマニピュレータ85に保持された液滴吐出器80(液滴吐出器群801)及び半導体チップ供給器82に対して、「+y(プラス・ワイ)方向」に逐次シフトする。
一方、液滴吐出器80は、その搬送液体室に接続され且つ搬送用液体70を液滴78として吐出するノズルがステージ68に保持された基板60の実装面に向くように、マニピュレータ85に取り付けられる。マニピュレータ85には、半導体チップ50を格納し且つこれを一つずつ排出する半導体チップ供給器82と、これから排出された半導体チップ50を圧縮された不活性ガス(N,Ar等)により基板60の実装面に向けて噴射する圧縮空気供給器81も取り付けられている。基板60の実装面に半導体チップ50を噴きつける噴出ノズル820は、液滴吐出器80のノズル(図10の参照番号72)よりも「+y方向」にずらされている。或る時刻に、液滴吐出器80から基板60の実装面に設けられた所定の電極(651)に向けて吐出された液滴78は、その後、当該所定の電極(652)に着弾すると、その液面(又は基板60の実装面)に向けて噴出ノズル820から半導体チップ50が噴射される。その後、半導体チップ50を含む液滴15(78)が上記所定の電極(653)上で徐々に蒸発するに伴い、当該半導体チップ50は、その主面の一方に設けられた電極51が所定の電極(653)に向くように姿勢を変える。半導体チップ供給器82による半導体チップ50の排出と圧縮空気供給器81からの圧縮ガス(例えば、不活性ガス)とを間欠的に行うことで、基板60の実装面(所定の電極65)に滴下された液滴78毎に半導体チップ50は挿入され、換言すれば、半導体チップ50は液滴78に捕らえられる。
このようにして、半導体チップ50を基板60上の所望電極65の位置まで搬送した後、基板60の実装面(表面)を金属導体55が形成されたカバーフィルム56で覆う(図11(d))。カバーフィルム(以下、フィルム)56は例えば樹脂等の絶縁材料から成り、その一方の主面に上記金属導体55の薄膜パターンが形成されている。このカバーフィルム56の金属導体55が形成された主面は、基板60の実装面に向けられる。
ところで、本実施例で論じる半導体チップ50の搬送方法で作製しようとする電子装置は、図11(f)に示す如き平面構造を備えたRFIDタグ(RF−ID回路装置)であり、実施例1で論じたRFIDタグとアンテナ形状が異なる。即ち、本実施例で論じるRFIDタグは、実装面の半導体チップ50の搭載位置から「C字状」又は「渦巻状」に周回する所謂ループアンテナ(loop antenna)を備え、HF帯(3〜30MHz)の電波で情報を送受信する。図11(f)に示されるRFIDタグにおいて、ループアンテナの大部分は、基板60の実装面に形成された導電材料の膜(65,66)から成る。この導電材料の膜(65,66)は、縦方向(y軸方向)に長く延ばされた「C字形状」を呈し、その互いに向き合う一端と他端とにRFIDチップ(半導体チップ)に設けられた一対の電極が夫々電気的に接続される。一方、本実施例でも、基板60に搭載される半導体チップ50は、実施例1で述べたものと同じく、一対の電極51の一方が形成された主面(例えば、下面)とは反対側の主面(その厚み方向に隔たれた、例えば、上面)に当該電極51の他方が形成されている。このため、この導電材料膜の一端とその近傍とが「半導体チップ50の搭載領域」としてハッチングされ且つ参照番号65で示される。導電材料膜の「半導体チップ50の搭載領域」以外の領域は、白地で示され且つ参照番号66が付される。従って、本実施例におけるRFIDタグの製造過程では、バルク状態の基板60の実装面(x−y平面)にy軸方向に長く延ばされたC字形状の導電材料膜の複数本をx軸方向に並べて形成されるため、その「半導体チップ50の搭載領域(65)」を含むx−z面は図11(d)の如き断面を呈する。
半導体チップ50の電極51の一方を上記基板60の実装面に形成された導電材料膜の一端(半導体チップ50の搭載領域,参照番号65)に接合するとき、この電極51の他方と導電材料膜の他端(参照番号66)との電気的接続のために、当該実装面を覆うフィルム56の主面に当該他方の電極51と導電材料膜の他端66とに夫々対向する金属導体(導体層)55が形成される。図11(f)において、フィルム56の輪郭が破線で、当該フィルム56の主面に形成された金属導体55の輪郭が点線で、夫々示される。バルク状態のフィルム56の主面には、複数の金属導体55がx軸方向に並べて形成される。
導電材料膜の一端(電極)65毎に半導体チップ50が搭載されたバルク状態の基板60の実装面を図11(d)に示す如くフィルム56で保護しながら、基板60とフィルム56とを加熱し、圧着することで半導体チップの一方の電極51と基板の電極65(上記導電材料膜の一端)とを接続させると同時に半導体チップの他方の電極51とカバーフィルム56の金属導体55を接続し、さらに同時に基板60の電極66(上記導電材料膜の他端)と金属導体55も接続させる。図11(e)は、基板60とカバーフィルム56とが圧着される様子を、図11(f)のRFIDタグを一点鎖線XIe−XIe’沿いに切断したときの断面(y−z平面)として示す。基板60に比べてカバーフィルム56の可撓性を高めることで、カバーフィルム56は電極(導電材料膜)66と金属導体55との接合部近傍で撓り、半導体チップ50の厚みを吸収しながら、電極66と金属導体55との間に良好な電気的接続を確立する。従って、導電材料膜(65,66)は、その両端で半導体チップ50の一対の電極51に夫々電気的に接続され、RFIDタグに十分な信号送受信性能を備えたループアンテナとなる。図11(f)に示された「×印(cross mark)」は、基板60とフィルム主面56との圧着工程で形成される、半導体チップ50の他方の電極51とフィルム56主面の金属導体55との間、及び導電材料膜の他端66と金属導体55との間の「電気的接点(参照番号551)」を示す。
本実施例の半導体チップ搬送方法により、多数の半導体チップ50を基板60内の複数箇所に同時に搬送できた。また、基板60の実装面内における液滴噴射位置データを変更することで、さまざまなデザインの基板に対しても、その実装面の所望の位置に半導体チップ50を搬送できたため、使い捨てる治工具も不要であり、搬送コストも低く抑えられる。なお、本実施例で述べた半導体チップの搬送方法は、実施例1で述べたダイポールアンテナを備えるRFIDタグの製造にも適用でき、また、実施例1で先述した及び半導体チップの搬送方法も、本実施例1で述べたループアンテナを備えるRFIDタグの製造にも適用できる。
本実施例で論じる半導体チップの搬送方法及び装置でも、インクジェットプリンタと同様の方法で半導体チップを搬送する液滴を供給するが、搬送用液体70の液滴78が半導体チップ50を含んだ後に電極65に着弾することで、実施例3で述べた搬送方法及び装置と相違する。
図12は、本実施例で論じる半導体チップ搬送装置の主要部である液滴搬送装置の構造を概念的に示す図である。液滴搬送装置は、液滴吐出器80、液滴吐出器80から吐出された液滴78に半導体チップを含ませる半導体チップ供給機構、及び基板60を保持するステージ68から構成され、液滴吐出器80として、その複数個が並設して構成された図10に示される液滴吐出器群801を備えることもある。液滴吐出器80は、実施例3で述べたものと同様に、搬送用液体室71、ノズル72、ピエゾ素子73を備え、図示されぬ貯留槽から共通管路710を通して供給された搬送用液体70が搬送用液体室71に格納されている。一方、半導体チップ供給機構は、圧縮空気供給器81、及び半導体チップ供給器82から構成される。圧縮空気供給器81からノズル821(以下、供給ノズル)に向けて圧縮空気を間欠的に送ると、その間に配置された半導体チップ供給器82の排出口に設けられた排出弁822が開き、半導体チップ供給器82から半導体チップ50が排出される。本実施例の半導体チップ供給機構は、半導体チップ50を圧縮空気によりノズル821から排出する動作で、実施例3の半導体チップ供給機構と共通するが、そのノズル821は実施例3のノズル820と異なり、基板60の実装面には向けられない。
本実施例の半導体チップ供給機構は、そのノズル821により半導体チップ50を搬送用液体の液滴78の吐出軌道781上に供給する。図12に示された液滴搬送装置の全体で見た半導体チップ50の搬送動作は、その第1工程で、ピエゾ素子73の電歪により搬送用液体室71に格納された搬送用液体70の一部がノズル72の先端から液滴78として噴射される。具体的には、液滴78は基板60の主面に形成された電極65に向けて吐出される。上述した液滴78の吐出軌道781は、液滴吐出器80の吐出口(ノズル72の先端)から電極65の上面に到る軌跡(trajectory)を指す。第2工程では、上述の如く、半導体チップ50を圧縮空気供給器81から供給された圧縮空気で上記電極65に着弾する前の液滴78に向けて吐出し、当該液滴78に半導体チップ50を含ませて、電極65上に着弾させる。このため、本実施例の半導体チップの搬送装置は、その全体の構成において、実施例3の搬送装置に酷似し、例えば、図11(a)に示されるように、液滴吐出器80を複数備えた液滴吐出器群をステージ68に対して平行移動させつつ、ステージ68上に保持した基板60の電極65に半導体チップ50を含む液滴15を搬送するように構成される。しかし、半導体チップ供給器82に備えられたノズル821の出口は、基板60の実装面よりむしろ液滴吐出器80のノズル72又はその近傍に向けられて、当該ノズル72から吐出された液滴が基板60(実装面)の電極65に着弾する前に、半導体チップ50を当該液滴に包含させる。
半導体チップ供給器82から吐出された半導体チップ50を含む液滴78は、図示されないノズルにより、基板60の実装面のチップ搭載位置(電極65)毎に逐一吐出される。この図示されないノズルは、例えば、図11(c)に示された半導体チップ供給器82の噴出ノズル820の如く、その出口を基板60の実装面に接近させて配置され、液滴吐出器80及び半導体チップ供給器82と一体となって、これらと基板60の実装面との相対な位置関係が調整される。この相対的な位置関係の段階的な調整(走査)に応じて、半導体チップ50を包含した液滴78の基板60への滴下を行ってもよい。
このようにして、基板60の電極65上に着弾された液滴78は、その後、徐々に蒸発しながら、これに含まれる半導体チップ50の一方の電極51を電極65の主面に向き合わせる。次に、実施例3と同様に表面を金属導体55のパターンで覆われたカバーフィルム56で基板60の実装面を保護しながら、これを加熱し且つ実装面に圧着する。これにより、例えば、図11(f)に示された実施例3のRFIDタグが、図11(e)に示される如く、半導体チップ50の電極51と基板60の電極65及びカバーフィルム56の金属導体55とを夫々電気的に接続させるとともに、基板60の電極66とカバーフィルム56の金属導体55とを電気的に接続させて完成される。
本実施例の半導体チップ搬送方法により、多数の半導体チップ50を基板60内の複数箇所に同時に搬送できた。また、基板60の実装面内における液滴噴射位置データを変更することで、さまざまなデザインの基板に対しても、その実装面の所望の位置に半導体チップ50を搬送できたため、使い捨てる治工具も不要であり、搬送コストも低く抑えられる。なお、本実施例で述べた半導体チップの搬送方法は、実施例1で述べたダイポールアンテナを備えるRFIDタグの製造にも適用でき、また、実施例1で先述した及び半導体チップの搬送方法も、本実施例1で述べたループアンテナを備えるRFIDタグの製造にも適用できる。
本実施例では、半導体チップが分散された液滴を基板主面の所定位置に接触させて、当該位置に半導体チップを搬送する方法並びに装置を論じる。図13(a)は、本実施例による半導体チップ搬送装置の全容を概念的に示す斜視図であり、図13(b)は、その搬送機能に寄与する搬送用液体70を格納する容器79の先端の断面を拡大して示す。この容器79は、実施例3でも説明されたマニピュレータ85に保持されるとともに、その開口をステージ68(これに搭載された基板60の実装面)に向けながら、この実装面に対してx軸、y軸、z軸の三軸方向に夫々独立して移動される。マニピュレータ85は、実施例3で説明されたものと同様に、これを架台681に据え付ける支柱851に対してz軸方向に動く他、これ自体に設けられたx軸ガイド852により上述した容器79とこれに半導体チップ50を補充するチップ補充器87とのx軸方向の位置を調整する。また、マニピュレータ85の両端を支える一対の支柱851の各々は、架台681に形成されたy軸ガイド853により移動して、マニピュレータ85並びにこれに搭載された容器79及びチップ補充器87のy軸方向の位置を調整する。後述の如くステージ68に搭載された基板60の実装面に半導体チップ50を搬送する容器79は、そのx軸ガイド852によるx軸方向の移動、支柱851のy軸ガイド853によるy軸方向の移動、並びにマニピュレータ85の支柱851によるz軸方向の移動により、基板60をステージ68で動かさなくとも、その実装面内で自由自在に走査される。
一方、チップ補充器87を通して容器79に搬送用液体70を補充する液体補充器86は、容器79やチップ補充器87の如く移動せず、その架台681に対する位置は固定されている。液体補充器86は、これに貯えられた搬送用液体70を、これに接続された可撓性の管を通して、チップ補充器87に供給する。上述の通り、容器79(半導体チップ50の搬送手段)がx軸,y軸,及びz軸に沿って移動可能なため、基板60を保持するステージ68には駆動機構を設けなくてもよい。
本実施例による半導体チップ50の搬送方法では、はじめに、必要十分な数の半導体チップ50をチップ補充器87から搬送用液体70の中に投入し、液体補充器86により容器79中に搬送用液体70を満たす。液体が固体表面と接するとき、両者の分子間に働く付着力と液体分子間の凝集力との大小関係で生じる湾曲した液体表面のことをメニスカスと呼び、このメニスカスによって生じる力をメニスカス力と呼ぶ。容器79の壁面(内壁)791が搬送用液体70に対して親液性(lyophilic)であると、その容器79の開口における搬送用液体70の液面は一般的な凹面となり、これが疎液性(lyophobic)であると搬送用液体70の液面は例えば半球状の凸面となる。
本実施例では、容器79の壁面791を搬送用液体70に対して疎液性とすることで、図13(b)に示す如く、容器79の開口の中央が膨らんだ凸型のメニスカス(convex meniscus)701を形成する。 このとき、半導体チップ50は搬送用液体70中に拡散するが、メニスカス現象により、半導体チップ50の多くが液面の容器の壁面近傍791に凝集する。容器79の開口を半導体チップ50と同程度の大きさに狭めると、図13(c)の如く、凸型メニスカス701とともに半導体チップ50が1個ずつ容器79の開口より吐出される。マニピュレータ85により容器79の開口からその外側に凸状に膨らむ液面を基板60の電極部65近傍に接触させると、図13(d)のように半導体チップ50を含む液滴15が基板60(電極65)上に転写される。図13(e)は、この基板60の実装面を上側から見た平面図であり、線状に延在する(例えば、RFIDタグのアンテナとして成膜された)電極65の一端に、滴下された液滴15の輪郭が点線で示される。容器79の口のサイズを半導体チップ50と同程度の範囲で調整することで、凸型メニスカス701とともに基板60へ転写される半導体チップ50の数が1〜数個程度の範囲で制御される。例えば、半導体チップ50の電極51が形成された矩形主面の対角寸法、又は楕円形や長円形の主面の長径を「L」としたとき、容器79の円形開口は、その直径がLより長く且つLの2倍未満であるようになるように形成されると、凸型メニスカス701の生成毎に半導体チップ50が一つずつ基板60上に供給される。電極51が形成された主面が円形の半導体チップ50では、上記「L」をその半径と読み替える。
容器79の開口が図13(b)の如く広いときも図13(c)の如く狭いときも、この開口から凸型メニスカス701とともに液滴が吐出される毎に、この開口に新たに生じる凸状の液面には、容器79内に搬送用液体70とともに貯蔵された半導体チップ50がメニスカス現象により自動的に移動し供給される。このため、マニピュレータ85で駆動される容器79で基板60の実装面を走査し、実装面内に配置された電極65毎にマニピュレータ85で容器79の下端(開口)を接触させることで、基板60の実装面における半導体チップ50を実装すべき箇所全てに半導体チップ50を含む液滴15が転写される。その後、実施例3と同様に、表面に金属導体55のパターンが形成されたカバーフィルム56で基板60の実装面とこれに実装された個々の半導体チップ50とを保護しながら、相互に圧着することで、半導体チップ50と基板60の電極間が接続される(例えば、図11(e)乃至(f)参照)。
このような半導体チップの実装においては、基板60(実装面)上の一つの電極に所望の数を超えてチップが搬送されることも考えられる。このような場合、チップは搬送された状態で、基板60とカバーフィルム56との間にそのまま実装させてもよい。例えば、半導体チップ50としてRFIDチップをアンテナパターンと成る電極65が形成された基板60の電極65上に実装するとき、当該電極65の幾つかに所望の数を超えるRFIDチップ50が実装されることがある。しかし、本実施例では、余剰なRFIDチップ50が基板60(電極65)とカバーフィルム56(金属導体55)との間に挟まれたRFIDタグも含めて、RFIDチップ50の実装後の通信テスト(RFIDタグの動作試験)を行う。余剰なRFIDチップ50が実装されたRFIDタグにおいては、基板60とカバーフィルム56との間に挟まれた複数のRFIDチップ50から比較的に通信状態の良好なRFIDチップ50を選別して、その通信機能を残し、それ以外のRFIDチップ50の通信機能をシステムにより停止させればよい。RFIDチップに限らず半導体チップが小型であればあるほど、基板よりもこれに実装されるチップの方が製造コストは大幅に低い。そのため、所望の数のチップを正確に基板(又はその等価物)に実装するための工程や設備に高いコストを掛けるよりも、所望数以上のRFIDチップを個々の基板に実装してRFIDタグを完成させた後で、その通信性能の試験とともに一部の基板(RFIDタグ)に実装された余剰のRFIDチップの機能を停止させることが推奨される。即ち、完成されたRFIDタグから余剰のRFIDチップを含む一部を抽出して、これらに外部端末から信号を送って夫々に含まれる余剰なRFIDチップの機能を止める作業に要する製造コストの上昇は、RFIDチップの実装コストの抑制で相殺され、その結果としてRFIDタグの製造工程全体に掛かるコストを低くすることができる。
本実施例で論じた半導体チップの搬送方法による基板60の実装面における半導体チップ50の配列精度は、半導体チップ50が分散された搬送用液体70を入れる容器79の口のサイズ、即ち液面(メニスカス701)の面積と容器79の移動手段(例えばマニピュレータ85)やその移動精度に依存する。また、さまざまな大きさやデザインの基板にも自由に対応でき、容器を使い捨てにする必要もない。また、本実施例による半導体チップの搬送方法では、或る時刻における基板60の状態(例えば、半導体チップ50の実装工程での進捗現況)をその時点での半導体チップ50の搬送位置の制御にフィードバックすることもできるため、基板60ごとにその実装面における半導体チップ50の配列位置を調整することもできる。本実施例で上述した半導体チップ50の搬送方法によると、基板60の上方にチップ搬送用容器79を多数配置することで半導体チップ60を各々含む多数の液滴15を同時に搬送することができる。
本実施例では、半導体チップが液滴に包含されて供給される基板60の実装面に形成された電極とソルダレジストとの当該液滴に対する濡れ性の違いを利用して、半導体チップを実装面に配置された電極の夫々へ搬送する手法が論じられる。図14(a)には、半導体チップ50が浸漬された第一の液体90を貯える第一の液体槽91が、図14(b)には第一の液体90に対して疎液性を示す第二の液体92を貯える第二の液体槽93が夫々示され、第二の液体槽93には第一の液体槽91で用意された半導体チップ50を含む第一の液体90も注入されている。第一の液体槽91に貯えられた第一の液体90は、水溶液をはじめとする極性分子からなり、第二の液体槽93に貯えられた第二の液体92は油をはじめとする非極性分子からなる。
本実施例による半導体チップ50の搬送方法では、はじめに、半導体チップ50の表面に対してプラズマ処理などで表面が親水処理された半導体チップ50を、図14(a)に示す如く、第一の液体槽91内に貯えられた第一の液体90に投入する。次いで、半導体チップ50を含む第一の液体90を第二の液体92が入れられた第二の液体槽93に投入する。親水性(hydrophilic)の第一の液体90と疎水性(hydrophobic)の第二の液体92とは、これらの分子間相互作用が小さいため、これらを第二の液体槽93で混ぜても、お互い交じり合うことはない(図14(b)参照)。そのため、第二の液体槽93内において、第一の液体90と第二の液体92が夫々の比重に従って上下に分離され、かつ第一の液体90に包まれた半導体チップ50が第二の液体92中で分散された状態で、第一の液体90と第二の液体92との分配平衡に到る。
第二の液体槽93から第一の液体90(上澄み)を取り除いた後、電極61を備えた基板60上に第二の液体槽93に残された第二の液体92をゆっくり流す(図14(c))。第二の液体92には、半導体チップ50の表面を濡らし且つ当該半導体チップ50を包含する第一の液体90の液滴も分散され、第二の液体92とともに基板60の実装面へ流れ出す。図14(c)に示された第二の液体槽93は、底面に栓(不図示)の付いたノズルが設けられ、このノズルから基板60の実装面に向けて第二の液体92が放出される。この実装面の電極61が形成されない領域には、ソルダレジスト621が成膜される。ソルダレジスト621の表面は金などで形成される電極61の表面よりも高い撥水性(water repellency)を示すことから、図14(d)に示すように、第一の液体90で包まれた半導体チップ50は撥水性の弱い(親水性の)電極61上に留まり、第一の液体90の液滴が分散されていた第2の液体92は電極61の上面からこれを囲むソルダレジスト621上へ排出される。実装面にこぼされた第一の液体90及び第二の液体92を乾燥した後、この実装面に金属導体55がパターニングされたカバーフィルム56で半導体チップと基板を保護するように覆い、且つ圧着することで、半導体チップ50の電極と基板60の電極61及びカバーフルム56の金属導体55とを電気的に接続する(図14(e))。
電極61とソルダレジスト621との撥水性の違いにより、これらの少なくとも一方への前処理をしなくとも、半導体チップ50を含む第一の液滴90は電極61にて固定できるが、必要に応じて、電極61に対して親水処理を選択的に行ってもよい。このような処理により電極61とソルダレジスト621との濡れ性の差異は拡大するため、これらが形成された実装面での浸水性液滴を用いた半導体チップ50の液滴搬送における信頼性は向上される。また、実施例3で参照した図11に示されるような半導体チップ50を実装すべき電極65と実装すべきでない電極66が同一の実装面内に並ぶ基板60には、当該実装面における半導体チップ50の搬送箇所の電極65のみを選択的に親水処理することで、半導体チップ50を所望の電極65のみに搬送し且つそれ以外の電極66への誤送を防ぐことができる。
一方、半導体チップの外表面は、電極を除いて疎水性を呈することが多い。このような半導体チップの外表面を親水処理することなく、界面活性剤で覆われたミセル(micell)として電極上に搬送してもよい。例えば、一端に親水基を他端に疎水基を夫々有する界面活性剤分子が分散された水溶液(極性溶媒)に複数の半導体チップを投入して、半導体チップを一つずつ界面活性剤分子で囲む。即ち、水溶液は、その外表面に界面活性剤分子の疎水基が配位した半導体チップを一つずつ含むミセルが分散された懸濁液となる。ミセルの外表面には、その他端(疎水基)が半導体チップに配向した界面活性剤分子の一端(親水基)が並ぶため、懸濁液の溶媒(例えば、水)に濡れ易くなる。従って、この懸濁液を図14(c)に示すような基板60の実装面に流すと、ミセルは半導体チップを一つずつ含む極性溶媒(例えば、水)の液滴として、実装面に形成されたソルダレジスト621に撥かれ、親水性の電極61上へ移動する。液滴の主成分となる極性溶媒は、ソルダレジスト621に濡れ広がることなく、電極61の一つの上面で蒸発するため、この極性溶媒の収縮していく液膜により、半導体チップはこれを包む界面活性剤の分子膜とともに親水性の電極61上に留まる。この手法でも、半導体チップを一つずつ含む液滴(ミセル)を基板の実装面の任意位置に滴下するだけで、当該液滴は実装面内に設けられた所望の電極まで搬送される。
本実施例では、実施例1や実施例2で紹介した搬送基板を用いた基板主面の所望位置への半導体チップ搬送の変形例(variation)として、当該搬送基板(搬送面)への半導体チップの供給を実施例3乃至6で論じた手法で行う半導体チップの搬送方法及び装置が論じられる。図15は、本実施例による搬送装置が模式的に示された鳥瞰図であり、図11に示された実施例3の搬送装置や図13に示された実施例5の搬送装置に類似するも、そのステージ68には半導体チップが含まれた液滴を搬送面(x−y平面)内で動かす搬送基板10が搭載されていることで、これらの搬送装置と大きく異なる。搬送液滴吐出機構20は、実施例3及び実施例4における液滴吐出器80と半導体チップ供給器82とを一体化した装置に、実施例5におけるチップ補充器87とこれから供給された半導体チップを含む液滴を滴下する容器79とを一体化した装置に、実施例6におけるノズル付きの第二の液体槽93に夫々相当する。マニピュレータ85は、搬送液滴吐出機構20を保持し且つそのx軸方向及びz軸方向の位置を調整する。ステージ68は、搬送基板10の搬送液滴吐出機構20に対する位置をy軸方向に調整し、更に、搬送液滴吐出機構20から半導体チップを含む液滴が搬送面に滴下された搬送基板10を、半導体チップを搭載すべき基板60が待機する位置までy軸方向沿いに動かす。
搬送基板10がステージ68により架台681上面の基板60の待機位置まで動かされると、これにシステム装置19が接続され、これに内蔵された液滴搬送用電圧制御装置16やプレチャージ用電圧制御装置17(例えば、図2参照)により搬送面内に設けられた搬送電極133やプレチャージ電極134に所定電圧が印加される。これらの印加電圧により、搬送基板10の搬送面に滴下された半導体チップを含む液滴が当該搬送面の所望位置(基板60の半導体チップ実装部に対向する位置)へ搬送されることは、実施例1で説明したとおりである。一方、基板60は、基板保持機構601に保持されて、その搬送基板10に対する位置が調整される。例えば、半導体チップを含む液滴が夫々搬送基板10の搬送面の所定位置まで搬送されると、基板保持機構601は基板60を搬送基板10(搬送面)の上方に翳し、その実装面を搬送面に徐々に近づける。その後、基板60の実装面に配置された電極の一部に搬送面上の液滴を接触させ、これに含まれた半導体チップとともに搬送基板10から基板60へ転写されることは実施例1で説明したとおりである。
搬送基板10は、半導体チップが分散された搬送用液体が搬送面全域に塗布されても、その液体から半導体チップを含む液滴を分離し、さらに各々の液滴を搬送面の所望位置まで搬送できる。しかし、基板60の面積の増大とこれに伴う当該基板60から個片化される電子装置数(number of electronic devices sliced therefrom)の増加には、これらの液滴分離工程や液滴搬送工程は追従しきれない。そこで、本実施例では、搬送基板10(搬送面)内で必要とされる最小限数の「半導体チップを含む液滴」を実施例3乃至6のいずれかの手法で搬送面内に供給し、さらに液滴の供給箇所も搬送面内における各々の液滴に所望される位置に近づけて、搬送基板10の電界調整による液滴搬送時間を短縮する。これにより、RFIDタグ等の電子装置の量産効率が飛躍体に上がり、また、同じ時期に同じ搬送装置を用いた複数種のRFIDタグが製造可能となる。
本発明による半導体チップの製造方法及び製造装置によれば、電子装置(RFIDタグ等)の実装基板における半導体チップの実装位置や配置が多様化しても、半導体チップを夫々のロット(lot)に応じた実装位置に正確に搬送できるため、顧客のニーズに応じた電子装置が短時間且つ低コストで製造される。
本発明にて搬送しようとする小型の半導体チップの構成例を示す図。 本発明の実施例1で論じられる液滴搬送基板の構成例を示す図。 本発明の実施例1で論じられる液滴搬送基板の構成例を示す鳥瞰図。 本発明の実施例1で論じられる液滴搬送装置による半導体チップを含む液滴の搬送動作の説明図。 本発明の実施例1で論じられる液滴搬送装置による半導体チップを含む液滴の搬送動作の説明図。 本発明の実施例1で論じられる液滴搬送装置から半導体チップを含む液滴を基板の電極に転写する動作とこれにより作製された電子装置の構造の説明図。 本発明の実施例1で論じられる液滴搬送装置から半導体チップを含む液滴を基板の電極に転写する他の動作の説明図。 本発明の実施例1で論じられる液滴搬送基板の作製手順の説明図。 本発明の実施例2で論じられる液滴搬送基板の構成例を示す図。 本発明の実施例3で論じられる液滴搬送装置に搭載される圧電素子を用いたインクジェット方式の液滴吐出器の構造とその動作の説明図。 本発明の実施例3で論じられる液滴搬送装置の構成例とその液滴搬送動作、及びこれにより作製された電子装置の構造の説明図。 本発明の実施例4で論じられる液滴搬送装置の構成例、及びこれによる液滴搬送動作を示す説明図。 本発明の実施例5で論じられる液滴搬送装置の構成例、及びこれによる液滴搬送動作を示す説明図。 本発明の実施例6で論じられる液滴の搬送動作を示す説明図。 本発明の実施例7で論じられる液滴搬送装置の構造を概念的に示すが鳥瞰図。
符号の説明
10…液滴搬送基板、15…液滴、16…液滴搬送用電圧制御装置、17…プレチャージ用電圧制御装置、19…システム装置、50…半導体チップ、51…半導体チップ両面電極、55…金属導体、56…カバーフィルム、60…基板、61…電極、65…電極、66…電極、68…ステージ、70…搬送用液体、71…搬送用液体室、715…容器の壁面近傍、72…ノズル、73…ピエゾ素子、78…搬送用液体70の一部(吐出された液滴)、79…容器、80…液滴吐出器、81…圧縮空気供給器、82…半導体チップ供給器、85…マニピュレータ、86…液体補充器、87…チップ補充器、90…第一の液体、91…第一の液体槽、92…第二の液体、93…第二の液体槽、131…シリコンウエハ、132…下部絶縁層、133…液滴搬送電極、134…プレチャージ用電極、135…誘電層、136…撥水層、138…配線、139…プラグ、161〜165…液滴搬送用スイッチ、171…プレチャージ用スイッチ、1322…シリコン酸化膜層、1321…シリコン酸化膜層、1331〜1335…液滴搬送電極、1381…導電体層、1322…シリコン酸化膜層、1382…導電体層。

Claims (19)

  1. 個片化された半導体チップを基板主面に形成された電極へ搬送する方法であって、
    前記半導体チップを含む液滴をその搬送面上で帯電させ且つ該搬送面内に電位差を発生させることにより、該液滴を該搬送面内で移動させ且つ該搬送面の一部分に搬送する第1工程、
    前記基板主面を前記搬送面に対向させることにより、前記第1工程で前記搬送面の一部分へ搬送された前記液滴を、前記電極に接触させ且つ該搬送面から該基板主面に移す第2工程、及び
    前記液滴に含まれた前記半導体チップを前記電極に電気的に接続する第3工程を
    この順に行うことを特徴とする半導体チップの搬送方法。
  2. 前記半導体チップを含む液滴は、一端に親水基を他端に疎水基を夫々有する界面活性剤分子が分散された水溶液に複数の該半導体チップを投入して、該半導体チップを一つずつ該界面活性剤分子で囲んで各々形成され、
    前記界面活性剤分子は、その前記他端(疎水基)を前記一つの半導体チップに、その前記一端(親水基)を該半導体チップの反対側に夫々向けて該半導体チップに配向されて界面活性剤分子膜を形成し、
    前記液滴は、前記半導体チップを囲む前記界面活性剤分子膜の外表面が前記水溶液に含まれる極性分子に覆われた状態で、前記搬送面に滴下されることを特徴とする請求項1に記載の半導体チップの搬送方法。
  3. 前記半導体チップを含む前記液滴は、前記第1工程の前に前記搬送面に滴下された該液滴に該半導体チップを吹きつけることにより、該搬送面上に供給されることを特徴とする請求項1記載の半導体チップの搬送方法。
  4. 前記半導体チップを含む前記液滴は、前記第1工程の前に前記搬送面に該液滴を滴下させながら、これに該半導体チップを吹きつけることで、該搬送面上に供給されることを特徴とする請求項1記載の半導体チップの搬送方法。
  5. 前記液滴は、前記半導体チップが分散された液体を格納した容器の開口を前記搬送面に対向させ、該開口に該液体の液面を該容器の外側に凸状に膨らむ液面を形成し、該液面を前記搬送面に接触させることにより該搬送面上に該半導体チップとともに移されることを特徴とする請求項1記載の半導体チップの搬送方法。
  6. 前記半導体チップは対向し合う一対の主面とその各々に形成された電極を有し、前記容器の前記開口は、その対角長又は長径が該半導体チップの該主面の該対角長又は長径:Lより長く且つ該対角長又は長径:Lの2倍未満であるように形成されていることを特徴とする請求項5記載の半導体チップの搬送方法。
  7. 個片化された半導体チップを基板主面に形成された電極へ搬送する方法であって、
    前記基板主面に形成された複数の電極の夫々に液滴を滴下する第1工程、
    前記電極に滴下された液滴に前記半導体チップを吹きつけて、該液滴の各々に該半導体チップを含ませる第2工程、及び
    前記液滴に夫々含ませた前記半導体チップを、該液滴が滴下された前記複数の電極の夫々に電気的に接続させる第3工程を
    含むことを特徴とする半導体チップの搬送方法。
  8. 個片化された半導体チップを基板主面に形成された電極へ搬送する方法であって、
    液滴を前記基板主面に形成された複数の電極の夫々に向けて吐出する第1工程、
    前記吐出された液滴が前記電極に着弾する前に、前記半導体チップを該液滴に向けて吐出して該液滴に包含させる第2工程、及び
    前記半導体チップの各々を、これを包含する前記液滴が着弾した前記電極に電気的に接続させる第3工程を
    含むことを特徴とする半導体チップの搬送方法。
  9. 個片化され且つ一対の主面の各々に電極が形成された半導体チップを基板主面に形成された電極へ搬送する方法であって、
    前記半導体チップを液体に分散させる第1工程、
    前記半導体チップの前記主面より広い開口を有する容器に前記液体を格納する第2工程、
    前記基板主面の上方で、前記容器を、その前記開口が該基板主面に対向する姿勢に保ちながら該基板主面沿いに搬送し、且つ該基板主面の前記電極が形成された部分毎に該開口を該基板主面に近づけて、該開口から前記半導体チップの一つを前記液体の液滴とともに前記基板に移す第3工程、及び
    前記電極と前記一つの半導体チップとを電気的に接続する第4工程を順次行ない、且つ
    前記第3工程において、前記液体は前記開口より前記容器の外側に凸状に膨らむ液面を形成し、該液面を前記電極に接触させることにより前記一つの半導体チップを前記液滴とともに前記基板に移すことを特徴とする半導体チップの搬送方法。
  10. 個片化された半導体チップを基板主面に形成された電極へ搬送する方法であって、
    前記半導体チップはこれを包含する液滴として前記基板主面に供給され、
    前記液滴は、
    複数の前記半導体チップを第1の容器に格納された極性の第1液体に浸漬し、
    前記半導体チップが浸漬された前記第1液体を非極性の第2液体が格納された第2の容器に注いで、該半導体チップを一つずつ含む該第1液体の液滴を該第2液体内に分散させ、
    前記第2の容器から前記第2液体をこぼして、前記第1液体の液滴の外表面を該第2液体で包むことにより形成されることを特徴とする半導体チップの搬送方法。
  11. 前記基板主面を、その前記電極を囲む領域の疎水性が該電極のそれより高くなるように処理し、
    前記半導体チップを一つずつ包含し且つその外表面が前記第2液体に包まれる前記第1液体の液滴を前記基板主面に流すことにより、該半導体チップを該電極上に搬送することを特徴とする請求項10記載の半導体チップの搬送方法。
  12. 対向し合う一対の主面とその各々に形成された接続電極を有する前記半導体チップを請求項1乃至11のいずれかに記載の搬送方法により前記基板主面に形成された電極に搬送後、
    前記一対の主面の一方に形成された前記接続電極を該基板主面の電極に向け、
    主面に導体パターンが形成された基材を、該導体パターンの少なくとも一部と前記半導体チップの前記一対の主面の他方に形成された前記接続電極とが重なるように、前記基板主面に敷き、且つ
    前記半導体チップを、前記基材を介して前記基板主面に圧着することにより、
    前記半導体チップの前記一方の主面の接続電極を該基板主面に形成された前記電極に、該半導体チップの前記他方の主面の接続電極を該基材に形成された前記導体パターンに、夫々電気的に接続することを特徴とする電子装置の製造方法。
  13. 半導体チップを含む液滴を搬送面上で搬送する半導体チップ搬送装置であって、
    前記搬送面を覆い且つ前記液滴に対して撥液性を示す撥液材料膜、
    前記搬送面内に並設され且つ前記撥液材料膜から誘電体層で隔てられた複数の第1電極、
    前記複数の第1電極の各々に第1電圧を印加し且つ該第1電圧を該第1電極毎に制御する第1電圧印加制御手段、
    前記複数の第1電極の隣り合う一対毎を分離するように前記搬送面に形成され且つ前記撥液材料膜に接する第2電極、
    前記第2電極への印加電圧を制御する第2電圧印加制御手段とを有し、
    前記第2電圧印加制御手段により前記第2電極に基準電位より第1の極性に偏る電圧が印加される期間において、前記第1電圧印加制御手段は前記複数の第1電極の夫々を該第2電極と異なる電位又は浮遊電位に保つことを特徴とする半導体チップ搬送装置。
  14. 前記第1電圧印加制御手段は、前記第2電極への前記電圧印加の終了後、前記複数の第1電極の一つに前記基準電位より前記第1の極性に偏る電圧を印加し、且つ該一つの第1電極に隣接する他の第1電極の電位を該一つの第1電極の電位より該基準電位又は該第1の極性と逆の第2の極性に調整することにより、前記搬送面内に局部的な電位差を形成することを特徴とする請求項13記載の半導体チップ搬送装置。
  15. 前記第1電圧印加制御手段は、前記搬送面内における前記局部的な電位差の発生領域を前記第1電極毎に該搬送面内で走査することを特徴とする請求項14記載の半導体チップ搬送装置。
  16. 前記搬送面の上部には前記半導体チップを含む前記液滴を該搬送面に供給する液滴供給手段が設けられ、
    前記液滴供給手段は、前記液滴を吐出する吐出機構と、該吐出機構から吐出された該液滴に向けて前記半導体チップを噴出する噴射機構とを備え、
    前記噴出機構は前記基板主面上に滴下された前記液滴毎に前記半導体チップを挿入することを特徴とする請求項13に記載の半導体チップ搬送装置。
  17. 前記搬送面の上部には前記半導体チップを含む前記液滴を該搬送面に供給する液滴供給手段が設けられ、
    前記液滴供給手段は、前記液滴を吐出する液滴吐出機構と、前記液滴吐出機構からの前記液滴の吐出方向に前記半導体チップを供給して該液滴毎に該半導体チップを含ませる半導体チップ供給機構と、前記半導体チップを含む前記液滴を前記搬送面に向けて吐出するノズルが設けられた半導体チップ吐出機構とを備えていることを特徴とする請求項13に記載の半導体チップ搬送装置。
  18. 半導体チップを液滴に含ませて基板主面へ搬送する半導体チップ搬送装置であって、
    前記液滴を発生させるための搬送液体が格納された搬送液体室、
    前記搬送液体室に接続されたノズルを有し且つ前記搬送液体を前記液滴として該ノズルから吐出する吐出機構、
    前記ノズルから吐出された前記液滴に向けて前記半導体チップを噴出する噴射機構、
    前記基板をその前記主面が前記ノズルに向くように保持するステージ、及び
    前記ノズルと前記ステージとの相対位置を制御する駆動機構を備え、
    前記吐出機構は前記駆動機構による前記ノズルと前記ステージとの相対位置の変化に応じて前記基板主面に前記液滴を逐次滴下し、前記噴射機構は該基板主面上に滴下された前記液滴毎に前記半導体チップを挿入することを特徴とする半導体チップ搬送装置。
  19. 半導体チップを液滴に含ませて基板主面へ搬送する半導体チップ搬送装置であって、
    前記液滴を発生させるための搬送液体が格納された搬送液体室、
    前記搬送液体室に接続され且つ前記搬送液体を前記液滴として吐出する液滴吐出機構、
    前記液滴吐出機構からの前記液滴の吐出方向に前記半導体チップを供給して、該液滴毎に該半導体チップを含ませる半導体チップ供給機構、
    前記半導体チップを含む前記液滴を逐次吐出するノズルが設けられた半導体チップ吐出機構、
    前記基板をその前記主面が前記ノズルに向くように保持するステージ、及び
    前記ノズルと前記ステージとの相対位置を制御する駆動機構を備え、
    前記半導体チップ吐出機構は前記駆動機構による前記ノズルと前記ステージとの相対位置の変化に応じて前記基板主面における所望の位置毎に前記半導体チップを含む前記液滴を逐一滴下することを特徴とする半導体チップ搬送装置。
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