JP2010043749A - 冷凍装置及び冷凍システム - Google Patents

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Abstract

【課題】油戻し運転時においても冷熱負荷の温度を安定に保つこと。
【解決手段】冷凍装置1は、容量制御可能な圧縮機9により圧縮された冷媒ガスを凝縮器11に導いて凝縮させ、この凝縮器11から排出される液冷媒を膨張弁17を介して冷熱負荷に供給し、冷熱負荷から戻されるガス冷媒を圧縮機9の吸入側に導く冷凍サイクルと、圧縮機9の運転容量を制御する圧縮機コントローラ202を備える。ここで、圧縮機コントローラ202は、圧縮機9の運転容量が設定容量以下となる運転時間を積算し、この積算時間が設定時間を超えた場合、冷熱負荷に設けられたヒータ35の加熱出力を増加させる指令を出力し、圧縮機9の運転容量を増加させるように制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷凍装置と、冷凍装置を備える冷凍システムに関する。
冷凍装置は、容量制御可能な圧縮機により圧縮された冷媒ガスを凝縮器に導いて凝縮させ、この凝縮器から排出される液冷媒を膨張弁を介して冷熱負荷に設置される蒸発器に導き、蒸発器の周りの雰囲気と熱交換させて蒸発させ、蒸発器により蒸発された冷媒ガスを圧縮機の吸入側に導く冷凍サイクルを備えている。
冷熱負荷としては、例えば、低温環境下で種々の環境試験を行うための試験室を備えた環境試験装置が知られている。環境試験装置では、例えば、冷凍装置において、圧縮機の吸入側のガス冷媒圧力(以下、吸入圧力という。)を検知し、その吸入圧力を所定の範囲に保持するように、圧縮機の周波数を変化させることにより、試験室内の温度が管理されている。すなわち、試験室内の温度は吸入圧力と相関するため、例えば、吸入圧力が増加するときは、圧縮機の周波数を増加させて冷凍能力を高めることにより、試験室内の温度上昇を抑制する。また、試験室内には、ヒータが設けられ、例えば、試験室内の温度が低下したときに加熱出力が入力されることにより、室内温度の低下が抑制される。
ところで、このような冷凍装置では、圧縮機から吐出された油が冷媒とともに冷凍サイクル内を循環し、圧縮機内に戻されている。ここで、圧縮機が低周波数の状態で運転が継続された場合、冷媒循環量が少ないことから冷凍サイクル内に油が滞留しやすくなり、圧縮機への返油量が減少することになる。つまり、圧縮機から吐出される油量に対して返油量が少なくなるため、圧縮機内の油は徐々に減少し、その結果、圧縮機の動作不良を起こすおそれがある。
これに対し、例えば、インバータ圧縮機の吸込み側に油タンクを設けるとともに、圧縮機の吐出側と油タンクの入り側との間に開閉弁を有するバイパス管路を設け、所定のタイミングで開閉弁を開くことにより、バイパス管路を介して油タンク内に冷媒を流し込み、油タンク内に溜まった油を冷媒とともに圧縮機内へ戻すようにした油戻し制御の技術が開示されている(特許文献1参照)。
特開2006−275440号公報
ところで、特許文献1の油戻し運転によれば、圧縮機が設定以下の周波数で所定時間運転されると自動的に開閉弁が開き、バイパス管路から圧縮機の吐出ガスが吸入側に流れ込む。このように、開閉弁が開放されることにより不定期に油戻し運転が行われると、その度に冷媒循環量が急激に変動し、インバータ圧縮機の周波数制御がその変動に追従できなくなり、低圧機器側の温度が不安定になるおそれがある。また、バイパス管路を設けることにより冷凍サイクルの配管系が複雑になり、製造コストが増加するという問題がある。
一方、バイパス管路を設けず、圧縮機の周波数制御により油戻し運転を行う方法が検討されている。例えば、圧縮機が所定の周波数以下で運転する時間を積算し、その積算時間が設定時間を超えたときに圧縮機の周波数を強制的に増加させて運転を行うことにより、サイクル内に滞留した油を圧縮機へ返油する制御が検討されている。
しかし、このような制御方法を環境試験装置に適用した場合、油戻し運転時に周波数が急激に増大することにより冷凍能力が一時的に増大し、試験室内の温度が急激に低下することから、環境試験装置に要求される温度管理の精度を十分に満足することができないという問題がある。
本発明は、油戻し運転時においても冷熱負荷の温度を安定に保つことを課題とする。
本発明の冷凍装置は、容量制御可能な圧縮機により圧縮された冷媒ガスを凝縮器に導いて凝縮させ、この凝縮器から排出される液冷媒を膨張弁を介して冷熱負荷に供給し、冷熱負荷から戻されるガス冷媒を圧縮機の吸入側に導く冷凍サイクルと、圧縮機の運転容量を制御するコントローラとを備え、コントローラは、圧縮機の運転容量が設定容量以下となる運転時間を積算し、この積算時間が設定時間を超えた場合、冷熱負荷に設けられた加熱手段の加熱出力を増加させる指令を出力し、圧縮機の運転容量を増加させるように制御することを特徴とする。
このように、圧縮機が設定容量以下で所定時間運転され、圧縮機内の油量が所定のレベルまで減少した場合、加熱手段の加熱出力を強制的に増加させる一方、圧縮機の運転容量を増加させる制御を行うことにより、冷媒循環量の増加による圧縮機への返油が行われる。このとき、冷凍能力が高められるが、この点は、加熱出力増加により、冷熱負荷の雰囲気温度は保持される。つまり、油戻し運転が行われても、冷熱負荷の雰囲気温度は安定に保持される。
この場合において、コントローラは、圧縮機の吸入側の吸入圧力を設定範囲に保持するように、圧縮機の運転容量を制御するようにしてもよい。すなわち、圧縮機の吸入側の吸入圧力は冷熱負荷の雰囲気温度と相関するため、例えば、吸入圧力が増加したときには、圧縮機の運転容量を増加させ、吸入圧力を減少させることにより、冷凍能力の増加による冷熱負荷の雰囲気温度の上昇を抑え、雰囲気温度を安定化させることができる。
また、コントローラは、積算時間が設定時間を超えていないときには、冷熱負荷より出力される要求に基づいて、圧縮機の運転容量を制御するようにしてもよい。すなわち、油戻し運転を行わないときには、例えば、冷熱負荷の雰囲気温度を外部信号としてコントローラに入力し、これに基づいて雰囲気温度を一定に保つように圧縮機の運転容量を制御することにより、通常運転時においても温度を安定させることができる。
また、本発明の冷凍システムは、容量制御可能な圧縮機により圧縮された冷媒ガスを凝縮器に導いて凝縮させ、この凝縮器から排出される液冷媒を膨張弁を介して冷熱負荷に供給し、この冷熱負荷から戻されるガス冷媒を圧縮機の吸入側に導く冷凍サイクルと、圧縮機の吸入側の吸入圧力を検出する圧力センサと、圧縮機の運転容量を制御する第1のコントローラと、冷熱負荷に設けられた加熱手段の加熱出力を調整する第2のコントローラとを備え、第1のコントローラは、圧縮機の運転容量が設定容量以下となる運転時間を積算し、この積算時間が設定時間を超えた場合、第2のコントローラに加熱出力を増加させる指令を出力し、圧力センサにより検出された吸入圧力を設定範囲に保持するように、圧縮機の運転容量を制御することを特徴とする。
これによれば、従来構成の冷凍サイクルを有する冷凍システムにおいて、本発明の第1のコントローラと第2のコントローラを備えることにより、圧縮機の通常運転時と油戻し運転時の運転容量制御を行うことができるため、冷熱負荷の使用用途を問わず、装置としての汎用性を拡大することができる。
本発明によれば、油戻し運転時においても冷熱負荷の温度を安定に保つことができる。
以下、本発明を適用してなる冷凍装置及び冷凍システムの一実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明を適用してなる冷凍システムの構成図である。
本実施形態の冷凍システムは、図1に示すように、空冷一体型の冷凍装置1と低圧側機器3とが接続部5,7を介して配管接続されることにより、冷凍サイクルを構成している。本実施形態では、冷熱負荷となる低圧側機器3として、後述するヒータを備えた環境試験装置の試験室などを想定して説明する。
具体的に、冷凍装置1は、スクロール式の圧縮機9、凝縮器11、過冷却器13、受液器15、ファン21、アキュムレータ23、電子膨張弁25、ドライヤ27、サイトグラス29、吸入圧力センサ101、制御箱201などを備えている。ここで、圧縮機9は、インバータにより周波数可変に構成され、凝縮器11は過冷却器13と一体構造になっている。また、低圧側機器3は、電磁弁31、膨張弁17、蒸発器19、ファン33、ヒータ35、サーモスタット37などを備えている。
冷凍装置1は、低圧側機器3から送られる冷媒ガスを、アキュムレータ23を介して圧縮機9の吸入側に導き、圧縮機9により圧縮して凝縮器11へ吐出させるようになっている。凝縮器11へ導かれた冷媒ガスは、凝縮器11内でファン21により送られる外気によって冷却されて凝縮し、受液器15内に溜められるようになっている。受液器15は乾き度が0の液冷媒のみを過冷却器13に導く構造になっている。過冷却器13に導かれた乾き度0の液冷媒は、ファン21により送られる外気によって冷却され、ドライヤ27、サイトグラス29を介して低圧側機器3へ送られるようになっている。
過冷却器13より下流側の液冷媒配管と圧縮機9の中間圧力室とは、液インジェクション配管39で接続されている。ここで、中間圧力室とは、吸入圧と吐出圧との中間の圧力を有し、旋回側スクロールを、中間圧力を利用して固定側スクロールへ押し付ける作用を生じさせるための空間をいう。液インジェクション配管39には、液インジェクション量を制御するための電子膨張弁41が設けられており、電子膨張弁41の弁を開き、圧縮機9の中間圧力室に液冷媒をインジェクションすることにより、吐出ガスを冷却し、圧縮機9の吐出ガス温度を許容値以下の温度に保つようになっている。
一方、低圧側機器3に送られた液冷媒は、電磁弁31を通過し、膨張弁17で減圧されて蒸発器19に導かれるようになっている。蒸発器19に流入した液冷媒は、ファン33の送風により、低圧側機器3の図示しない試験室内の雰囲気から熱を奪って蒸発し、蒸発した冷媒ガスは、再び冷凍装置1へ戻されるようになっている。
低圧側機器3には、室内温度を検出するサーモスタット37が設けられている。サーモスタット37と電磁弁31とファン33は、それぞれ低圧側機器3の外に設けられたシステムコントローラ43と電気的に接続されている。システムコントローラ43は、冷凍装置1の制御箱201内に収納された圧縮機コントローラ202と電気的に接続されている。すなわち、システムコントローラ43は、室内温度サーモスタット37により試験室内の雰囲気温度を検知するとともに、圧縮機9の運転周波数、電磁弁31、膨張弁17及びヒータ35を制御することにより、試験室内の温度を目標温度に制御するようになっている。
制御箱201には、表示器203が取り付けられている。表示器203は、冷凍装置1の現在の運転データや過去の警報履歴などの情報がセグメント表示されるようになっている。また、表示器203では、後述する油戻し運転の作動条件を決定するための予め定められた所定の周波数と所定の積算時間が確認できるようになっている。なお、所定の周波数と所定の積算時間は圧縮機コントローラ202にて設定の変更が可能になっている。
次に、本実施形態の冷凍サイクルの油戻し制御の動作について、従来技術と比較して説明する。
まず、従来技術の油戻し制御の動作について、図4のフローチャートを用いて説明する。
通常運転時では、吸入圧力センサ101により検知した圧縮機9の吸入圧力が圧縮機コントローラ202に入力される。そして、吸入圧力が設定圧力の許容幅に収まるように、圧縮機9の周波数が制御され、試験室内の負荷状況の変化に追従した吸入圧力制御が行われる(ステップS401)。すなわち、吸入圧力を検知することにより、試験室内の温度変化が検知されるため、吸入圧力を許容範囲内で管理することにより、試験室内の温度を安定に保つことができる。
より具体的には、吸入圧力が許容幅の上限以上であれば、圧縮機9の運転周波数を増加するように、圧縮機コントローラ202から圧縮機9へ運転周波数の指令が出される。一方、吸入圧力が許容幅の下限以下であれば、圧縮機9の運転周波数を減少するように、圧縮機コントローラ202から圧縮機9へ運転周波数の指令が出される。なお、設定圧力の許容幅及び上限値と下限値は、表示器203などにより圧縮機コントローラ202に直接入力することができ、外部からの遠隔操作による設定変更も可能である。
通常運転中は、圧縮機9内の油量が監視され、常時所定量を確保するため、圧縮機9の運転周波数が監視される。ここで、運転周波数が設定周波数(例えば、40Hz)以下となったとき、その積算運転時間がカウントされる(ステップS402)。
次に、ステップS402でカウントされた積算運転時間が設定された積算時間を経過したか否かが判断される(ステップS403)。ここで、カウントされた積算時間が設定された積算時間を経過したと判断された場合は、ステップS404に進み、通常運転から油戻し運転へ切り替えられる。油戻し運転に切り替えられると、圧縮機9の運転周波数は強制的に固定周波数(例えば、60Hz)まで増加され(ステップS404)、その固定周波数による積算時間がカウントされる(ステップS405)。
続いて、ステップS405でカウントされた積算運転時間が設定された積算時間を経過したか否かが判断される(ステップS406)。ここで、カウントされた積算時間が設定された積算時間を経過したと判断された場合は、ステップS408に進み、油戻し運転を終了して通常運転へ戻される。一方、設定された積算時間を経過するまでの間は、吸入圧力が設定圧力以下であるか否かが判断され(ステップS407)、ここで、吸入圧力が設定圧力(例えば、0.02MPa)以下であると判断された場合は、その時点で油戻し運転を中止して、通常運転へ戻される。
このように、油戻し運転時においては、試験室内の雰囲気温度に関係なく、圧縮機9の運転周波数を増加させることにより、冷凍サイクルの冷媒循環量を一次的に増大させ、所定時間運転を継続することにより、サイクル内に滞留している油を圧縮機9へ戻すようにしている。
次に、図4の動作をさらに詳しく図5のタイムチャートにて説明する。
図5は、運転状態毎に、室内温度(試験室温度)、圧縮機9の運転周波数、ヒータ35の入力状態、圧縮機9の油面計における返油状態を時間経過に沿って示したものである。
従来の制御では、通常運転時から油戻し運転に切り替わった場合に、通常運転時における吸入圧力制御を解除して、強制的に設定周波数へ運転周波数を増大させ、その状態を設定時間維持するようになっている。ここで、圧縮機9の油面計にて目視が可能な油の返油状態に着目した場合、通常運転時において低周波数の運転(例えば、25Hz)が所定時間継続されると、油面計の油面状態は、50%以下となり、適正範囲外となる。
この場合、油戻し運転に切り替えることにより、サイクル内に滞留している油を圧縮機へ戻して油面を上昇させることができるため、このような通常運転と油戻し運転のサイクルを繰り返すことにより、長時間にわたる連続運転においても、圧縮機9の油切れを回避し、良好な潤滑状態を維持することができる。
しかしながら、このような制御の場合、低圧側機器の試験室内の負荷の大きさに関わらず、強制的に周波数が増加されるため、冷凍能力の増加に伴い、試験室内の雰囲気温度が急激に低下したり、これに追従しようとするヒータ入力の追従遅れにより、雰囲気温度が目標温度から大幅に乱れ、収束しないことがある。
次に、本実施形態の油戻し制御の動作について図2,3を用いて説明する。
図2は、本実施形態の油戻し制御における動作を説明するフローチャートであり、冷凍システムを構成する冷凍装置1と低圧側機器3における各々の制御を表している。
冷凍装置1は、通常運転時において、低圧側機器3側のサーモスタット37より出力された信号がシステムコントローラ43を介して制御箱201内の圧縮機コントローラ202に入力されることにより、試験室内の雰囲気温度を検知する。そして、圧縮機コントローラ202は、システムコントローラ43より出力された運転周波数の要求信号の入力に従い、圧縮機9の運転周波数の制御を行う(ステップS201,S213)。このように、圧縮機コントローラ202は、システムコントローラ43からの要求により、試験室内の温度変化に追従した圧縮機9の運転制御が可能となる
また、通常運転中は、圧縮機9内の油量が監視され、常時所定量を確保するため、圧縮機9の運転周波数が監視される。ここで、運転周波数が設定周波数(例えば、40Hz)以下となったとき、その積算運転時間がカウントされる(ステップS202)。
次に、ステップS202でカウントされた積算運転時間が設定された積算時間を経過したか否かが判断される(ステップS203)。ここで、カウントされた積算時間が設定された積算時間を経過したと判断された場合は、通常運転から油戻し運転へ切り替えられる。そして、油戻し運転の開始と同時に、圧縮機コントローラ202からシステムコントローラ43へ油戻し運転開始の信号が出力される(ステップS204)。
一方、低圧側機器3において、油戻し運転開始の信号が入力されたシステムコントローラ43は、ヒータ35の加熱負荷を段階的又は連続的に増加させて、強制的な負荷運転を開始する(ステップS214)。
また、冷凍装置1は、油戻し運転開始と同時に、それまで行っていた外部信号の入力による周波数制御が、吸入圧力センサ101の検出結果に基づく吸入圧力制御に切り替えられる(ステップS205)。
これにより、油戻し運転中は、低圧側機器3の負荷増加、つまり試験室内の温度上昇に伴い、冷凍装置1の運転周波数は段階的又は連続的に増加され、サイクル内の冷媒循環量は一時的に増加されるため、サイクル内に滞留する油は圧縮機9へ戻される。このとき、冷凍能力は増加されるが、ヒータ35の加熱負荷が増加されるため、結果として試験室内の温度は安定に保たれる。
具体的に、油戻し運転中は、運転周波数が設定周波数(例えば、60Hz)以上であるか否かが判断され(ステップS206)、運転周波数が設定周波数以上となったとき、その積算運転時間がカウントされる。そして、このカウントされた積算時間が設定された積算時間を経過したか否かが判断され(ステップS207)、積算時間を経過したと判断された場合は、その時点で、圧縮機コントローラ202よりシステムコントローラ43へ油戻し運転終了準備の信号が出力される(ステップS208)。
一方、低圧側機器3では、油戻し運転終了準備の信号がシステムコントローラ43に入力されると、ヒータ35の加熱出力を油戻し運転開始前の通常運転時の状態まで段階的又は連続的に低下させ、強制的な負荷運転が終了する(ステップS215)。
次に、システムコントローラ43より出力された指示周波数の要求信号が圧縮機コントローラ202に入力されると、圧縮機コントローラ202において、現状の運転周波数が要求された指示周波数と一致しているか否かが判断される(ステップS209)。ここで、運転周波数が指示周波数と一致したときは、その状態が設定時間経過したか否かが判断され(ステップS210)、設定時間が経過すると、吸入圧力制御から外部信号の入力による周波数制御に切り替えられ(ステップS211)、通常運転に移行する(ステップS212,S216)。
次に、図2の動作をさらに詳しく図3のタイムチャートにて説明する。
図3は、室内温度(試験室温度)、圧縮機9の運転周波数、ヒータ35の入力状態、圧縮機9の油面計における返油状態に加えて、冷凍装置1から低圧側機器3に対して出力される油戻し制御の出力信号の状態を時間経過に沿って示したものである。
本実施形態では、通常運転から油戻し運転に切り替わると、通常運転における外部信号の入力による周波数制御を解除して、低圧側機器3の負荷を強制的に増加させ、吸入圧力センサ101の検出結果に基づく吸入圧力制御が行われる。ここで、圧縮機9の油面計にて目視が可能な油の返油状態に着目した場合、通常運転時において低い周波数運転(例えば、25Hz)が長時間継続されると、油面計の油面状態は、50%以下となり、適正範囲外となる。
本実施形態では、ヒータ35の加熱出力の増加により、圧縮機9の吸入圧力が増加し、この吸入圧力の増加に応じて圧縮機9の運転周波数が増加するように制御されるため、冷媒循環量が増大し、サイクル内に滞留している油が圧縮機9へ戻され、油面を上昇させることができる。また、試験室内では、ヒータ35の加熱出力が増加されて冷熱負荷は上昇するが、冷媒循環量の増加により冷凍能力が増加されるため、結果として試験室内の温度を安定に保つことができる。
このような通常運転と油戻し運転のサイクルを繰り返すことにより、長時間にわたる連続運転においても、圧縮機9の摺動部における油切れによる潤滑不良を回避して良好な潤滑状態を維持することができ、同時に、試験室内の温度を安定に保つことができる。
以上述べたように、本実施形態によれば、油戻し運転時において、冷凍サイクル内で部分的に滞留することがある油を、サイクルバランスを保ちながら確実に圧縮機9へ戻すことができるとともに、低圧側機器3の雰囲気温度を一定に保つことができる。また、通常運転時には、低圧側機器3からの要求により試験室内の温度変化に追従した圧縮機9の運転制御がなされるため、試験室内の雰囲気温度を安定に保つことができる。これにより、環境試験装置や恒温室などの低圧側機器において要求される温度管理の精度を維持し、正常で安全な運転状態を確保できるため、信頼性の高い冷凍システムを提供することができる。
また、本実施形態によれば、既設の冷凍装置に対して、低圧側機器3からの要求に応じた外部入力による運転周波数の制御と冷凍装置自体が備える周波数制御の各々に対応する機能、及び、低圧側機器の負荷を強制的に増加させる機能をもたせたコントローラを増設すればよいため、冷凍装置としての汎用性を拡大し、使用用途を問わず、冷凍装置と低圧側機器の組み合わせが可能となる。
本発明を適用してなる冷凍システムの構成図である。 本発明を適用してなる冷凍システムにおける油戻し制御の動作を説明するフローチャートである。 本発明を適用してなる冷凍システムにおける油戻し制御の動作を説明するタイムチャートである。 従来技術の冷凍システムにおける油戻し制御の動作を説明するフローチャートである。 従来技術の冷凍システムにおける油戻し制御の動作を説明するタイムチャートである。
符号の説明
1 冷凍装置
3 低圧側機器
9 圧縮機
11 凝縮器
13 過冷却器
17 膨張弁
19 蒸発器
25 電子膨張弁
31 電磁弁
35 ヒータ
37 サーモスタット
43 システムコントローラ
101 吸入圧力センサ
201 制御箱
202 圧縮機コントローラ

Claims (4)

  1. 容量制御可能な圧縮機により圧縮された冷媒ガスを凝縮器に導いて凝縮させ、該凝縮器から排出される液冷媒を膨張弁を介して冷熱負荷に供給し、該冷熱負荷から戻されるガス冷媒を前記圧縮機の吸入側に導く冷凍サイクルと、前記圧縮機の運転容量を制御するコントローラとを備え、
    前記コントローラは、前記圧縮機の運転容量が設定容量以下となる運転時間を積算し、該積算時間が設定時間を超えた場合、前記冷熱負荷に設けられた加熱手段の加熱出力を増加させる指令を出力し、前記圧縮機の運転容量を増加させるように制御する冷凍装置。
  2. 前記コントローラは、前記積算時間が前記設定時間を超えた場合、前記圧縮機の吸入側の吸入圧力を設定範囲に保持するように、前記圧縮機の運転容量を制御する請求項1に記載の冷凍装置。
  3. 前記コントローラは、前記積算時間が前記設定時間を超えていないときには、前記冷熱負荷より出力される要求に基づいて、前記圧縮機の運転容量を制御する請求項1又は2に記載の冷凍装置。
  4. 容量制御可能な圧縮機により圧縮された冷媒ガスを凝縮器に導いて凝縮させ、該凝縮器から排出される液冷媒を膨張弁を介して冷熱負荷に供給し、該冷熱負荷から戻されるガス冷媒を前記圧縮機の吸入側に導く冷凍サイクルと、前記圧縮機の吸入側の吸入圧力を検出する圧力センサと、前記圧縮機の運転容量を制御する第1のコントローラと、前記冷熱負荷に設けられた加熱手段の加熱出力を制御する第2のコントローラとを備え、
    前記第1のコントローラは、前記圧縮機の運転容量が設定容量以下となる運転時間を積算し、該積算時間が設定時間を超えた場合、前記第2のコントローラに前記加熱出力を増加させる指令を出力し、前記圧力センサにより検出された吸入圧力を設定範囲に保持するように、前記圧縮機の運転容量を制御する冷凍システム。
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