JP2010043503A - 地下空間部の充填工法 - Google Patents
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Abstract
【課題】低コストであって、かつ、施工の容易な地下空間部の充填工法を提供する。
【解決手段】硬質ウレタンフォームの粉砕物を圧縮してブリケット1を成型する工程と、複数のブリケット1を網状袋3に詰めてブリケット集合体2とする工程と、複数のブリケット集合体2を地下空間部4に充填する工程と、充填されたブリケット集合体2に対して発泡樹脂原液をスプレー発泡して固定する工程とを有する。硬質ウレタンフォームの粉砕物として、例えば廃材または廃材の粉砕物を用いることができるため、低コストであり、また、ブリケット1を網状袋3に詰めてブリケット集合体2とした後に地下空間部4に充填し、発泡樹脂原液をスプレー発泡するのみなので、従来の充填工法に比べて施工が容易である。
【選択図】図3
【解決手段】硬質ウレタンフォームの粉砕物を圧縮してブリケット1を成型する工程と、複数のブリケット1を網状袋3に詰めてブリケット集合体2とする工程と、複数のブリケット集合体2を地下空間部4に充填する工程と、充填されたブリケット集合体2に対して発泡樹脂原液をスプレー発泡して固定する工程とを有する。硬質ウレタンフォームの粉砕物として、例えば廃材または廃材の粉砕物を用いることができるため、低コストであり、また、ブリケット1を網状袋3に詰めてブリケット集合体2とした後に地下空間部4に充填し、発泡樹脂原液をスプレー発泡するのみなので、従来の充填工法に比べて施工が容易である。
【選択図】図3
Description
本発明は、地下空間部を充填し、地盤沈下や地盤陥没を防止するための地下空間部の充填工法に関するものである。
各地の地中には、採石を行った際に生じた空間部や自然に形成された空洞等の地下空間部が存在する。このような地下空間部は、地盤沈下や地盤陥没等の事故を引き起こし、特に、大谷石採掘後の坑道及び採掘抗といった地下空間部は、大規模の地盤陥没事故を引き起こしている。そのため、これらの地下空間部は、コンクリート、モルタルを充填して固めること等により地盤沈下や地盤沈下等を防止する方法が行われている。また、特許文献1には、フライアッシュと水の混合液をスラリー状として地下空間部に充填する工法が記載されている。さらに、近年、溶融スラグを地下空間部に充填する工法も検討されている。
しかしながら、これらの地下空間部の充填工法は、材料自体のコストや材料の運送費が高価となったり、充填に要する時間が長くなったりする等の問題がある。また、コンクリート等を充填材として充填すると、充填した部分の重量が大きくなり、2次災害の恐れさえある。また、フライアッシュや溶融スラグには、人体に極めて有害な鉛、亜鉛、カドミウム等の重金属が含まれており、充填材として使用する際には地下水の汚染が懸念される。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その課題は、低コストであって、かつ、施工の容易な地下空間部の充填工法を提供することである。
上記課題を解決するため本発明に係る地下空間部の充填工法は、
硬質発泡樹脂の粉砕物を圧縮してブリケットを成型する工程と、
複数の前記ブリケットを網状袋に詰めてブリケット集合体とする工程と、
複数の前記ブリケット集合体を地下空間部に充填する工程と、
充填された前記ブリケット集合体に対して発泡樹脂原液をスプレー発泡して固定する工程とを有することを特徴とする。
硬質発泡樹脂の粉砕物を圧縮してブリケットを成型する工程と、
複数の前記ブリケットを網状袋に詰めてブリケット集合体とする工程と、
複数の前記ブリケット集合体を地下空間部に充填する工程と、
充填された前記ブリケット集合体に対して発泡樹脂原液をスプレー発泡して固定する工程とを有することを特徴とする。
硬質発泡樹脂の粉砕物を圧縮してブリケットを成型する。ここで、粉砕物とは、微粉砕から粗粉砕まで幅広い粒度範囲で粉砕されたものを含む概念である。このブリケットを網状袋に複数詰めてブリケット集合体とする。このようなブリケット集合体を複数準備し、複数のブリケット集合体を地下空間部に充填する。その後、充填されたブリケット集合体に対して発泡樹脂原液をスプレー発泡して固定することにより、地下空間部の充填が完了する。
上記の構成によれば、地下空間部を容易に充填することができ、地盤沈下や地盤陥没を防止することができる。硬質発泡樹脂の粉砕物として、例えば廃材または廃材の粉砕物を特に制限なく本発明に用いることができるため、低コストであり、廃材のリサイクルを有効に図ることができる。ブリケットを網状袋に詰めてブリケット集合体とした後に地下空間部に充填し、発泡樹脂原液をスプレー発泡するのみなので、従来の充填工法に比べて施工が容易である。また、ブリケットを網状袋に詰めたブリケット集合体を地下空間部に充填するので、充填後にブリケットが崩れ落ちてくることを防止することができる。また、ブリケットを網状袋に詰めてブリケット集合体としているので、ブリケット集合体は変形可能であり、積み重ねしやすく、さまざまな形状の地下空間部にも隙間なく充填しやすい。さらに、充填されたブリケット集合体に対して発泡樹脂原液をスプレーする際にも、網状袋は発泡樹脂原液を透過するのでブリケット集合体を固定しやすい。
本発明に係る地下空間部の充填工法において、前記硬質発泡樹脂が、硬質ウレタンフォームであることが好ましい。
硬質ウレタンフォームは、熱可撓性樹脂フォームと異なり、廃材のリサイクルが困難であるため、埋め立て処理されることが多い。本発明にかかる地下空間部の充填方法において硬質ウレタンフォームを使用することで、硬質ウレタンフォームのリサイクルを有効に図ることができる。
本発明に係る地下空間部の充填工法において、前記網状袋は、ナイロン繊維から構成されることが好ましい。
ナイロン繊維は、強くて丈夫であり、耐久性もあるので、本発明に係る地下空間部の充填工法での使用に適している。また、ナイロン繊維は、有害物質も含まないので生態系に対しても安全である。
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。初めに、ブリケット集合体について、図1を用いて説明する。
<ブリケット集合体について>
ブリケット集合体を構成するブリケット1の外観形状を図1に示す。ブリケット1は、工場で発生する硬質ウレタンフォームの廃材や廃材の粉砕物を油圧のプレス機等により圧縮されて成型される。廃材を圧縮してブリケット1とすることで、廃材をそのまま運搬する場合に比べて、運送費が安くなる。本実施形態においては、ブリケット1は、硬質ウレタンフォームの廃材を約6分の1程度の体積に圧縮し、直径を約100mm、高さを約50〜100mmの円筒状に成型したが、ブリケット1の形状、サイズ、および圧縮の程度等は、硬質ウレタンフォームの種類等によって適宜変更する。
ブリケット集合体を構成するブリケット1の外観形状を図1に示す。ブリケット1は、工場で発生する硬質ウレタンフォームの廃材や廃材の粉砕物を油圧のプレス機等により圧縮されて成型される。廃材を圧縮してブリケット1とすることで、廃材をそのまま運搬する場合に比べて、運送費が安くなる。本実施形態においては、ブリケット1は、硬質ウレタンフォームの廃材を約6分の1程度の体積に圧縮し、直径を約100mm、高さを約50〜100mmの円筒状に成型したが、ブリケット1の形状、サイズ、および圧縮の程度等は、硬質ウレタンフォームの種類等によって適宜変更する。
ブリケット集合体2の外観形状を図2に示す。ブリケット集合体2は、複数のブリケット1を網状袋3の中に詰めて成形する。ブリケット集合体2は、直径が約500mm、長さが約1500mmの略円筒状となるように成形したが、ブリケット1を網状袋3に詰めているだけなので、ブリケット集合体2の形状は変形可能となっている。そのため、ブリケット集合体2は積み重ねしやすく、さまざまな形状の隙間にも充填しやすい。
網状袋3は、ナイロン繊維から構成されており、その網目の大きさは10〜30mmが好ましい。網目が大きすぎると、ブリケット1が壊れた際に硬質ウレタンフォームの廃材が網状袋3からこぼれ落ちてしまい、逆に網目が小さすぎると、スプレーした発泡樹脂原液(後述する)が網状袋3の中に浸透し難い。
<地下空間部の充填要領>
本発明にかかる地下空間部の充填工法を用いた充填要領について、図3を用いて説明する。地下空間部4は、例えば、大谷石等採掘後の坑道及び採掘抗、または、自然に形成された空洞等であって、紙面に垂直な方向に延びているものとする。ここでは、図の横方向を地下空間部4の水平方向、図の縦方向を地下空間部4の鉛直方向として説明を行う。
本発明にかかる地下空間部の充填工法を用いた充填要領について、図3を用いて説明する。地下空間部4は、例えば、大谷石等採掘後の坑道及び採掘抗、または、自然に形成された空洞等であって、紙面に垂直な方向に延びているものとする。ここでは、図の横方向を地下空間部4の水平方向、図の縦方向を地下空間部4の鉛直方向として説明を行う。
初めに、図3(a)に示すように、複数のブリケット集合体2を地下空間部4の水平方向及び鉛直方向に並べて設置する。鉛直方向へは3段程度積み上げる。この並べられたブリケット集合体2に対して硬質ウレタンフォームの発泡原液(発泡樹脂原液に相当)をスプレーして発泡させる。なお、発泡原液を液状のまま注入すると、多量の発泡原液がブリケット1同士の隙間に入り込んでしまい使用量が多くなり過ぎるので、発泡原液はスプレーするのが好ましい。ブリケット集合体2は、網状袋3に詰め込まれた複数のブリケット1から構成されており、スプレーされた発泡原液は、網状袋の網目を透過し、ブリケット1同士を結合させて、ブリケット集合体2全体を固定化させる。また、同時に隣り合ったブリケット集合体2同士も結合されるので全体として強度が上がる。
次に、図3(b)に示すように、固定化されたブリケット集合体2の上段に、同様にしてブリケット集合体2を積み上げ、固定化する。この工程を順次繰り返すことによって、地下空間部4全体を充填する。
なお、地下空間部4の奥行き方向(紙面に垂直方向)に1列ずつ施工し、順次地下空間部4の最奥部から手前方向へ施工していってもよく、また、地下空間部4の水平面全体を最下部から順次上方へ施工していってもよい。
以上のように、本発明に係る地下空間部の充填工法によれば、低コストで、かつ、容易に地下空間部4を充填することができる。さらに、硬質ウレタンフォームは軽量であるため、従来のコンクリート等を充填材として充填する工法に比べて、2次災害の恐れも少ない。また、硬質ウレタンフォームは、地下水による流出が懸念される重金属等を含まず、場合によればフィルターの役目を果たすことも考えられる。
<別実施形態>
硬質発泡樹脂としては、硬質ウレタンフォームに限定されず、その他発泡スチロール等を用いることができる。また、上記の実施形態では、網状袋3の材質をナイロン繊維としたが、これに限られず、十分な強度と安全性が確保されればその他のものでも構わない。
硬質発泡樹脂としては、硬質ウレタンフォームに限定されず、その他発泡スチロール等を用いることができる。また、上記の実施形態では、網状袋3の材質をナイロン繊維としたが、これに限られず、十分な強度と安全性が確保されればその他のものでも構わない。
1 ブリケット
2 ブリケット集合体
3 網状袋
4 地下空間部
2 ブリケット集合体
3 網状袋
4 地下空間部
Claims (3)
- 硬質発泡樹脂の粉砕物を圧縮してブリケットを成型する工程と、
複数の前記ブリケットを網状袋に詰めてブリケット集合体とする工程と、
複数の前記ブリケット集合体を地下空間部に充填する工程と、
充填された前記ブリケット集合体に対して発泡樹脂原液をスプレー発泡して固定する工程とを有する地下空間部の充填工法。 - 前記硬質発泡樹脂が、硬質ウレタンフォームであることを特徴とする請求項1に記載の地下空間部の充填工法。
- 前記網状袋は、ナイロン繊維から構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の地下空間部の充填工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008210005A JP2010043503A (ja) | 2008-08-18 | 2008-08-18 | 地下空間部の充填工法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008210005A JP2010043503A (ja) | 2008-08-18 | 2008-08-18 | 地下空間部の充填工法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2010043503A true JP2010043503A (ja) | 2010-02-25 |
Family
ID=42015079
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008210005A Withdrawn JP2010043503A (ja) | 2008-08-18 | 2008-08-18 | 地下空間部の充填工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010043503A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102425453A (zh) * | 2011-11-11 | 2012-04-25 | 中煤平朔煤业有限责任公司 | 一种小窑破坏区域充填规模化复采方法 |
CN109882238A (zh) * | 2019-02-01 | 2019-06-14 | 中国矿业大学 | 一种煤矿采空区聚合物与矸石混合充填系统及方法 |
-
2008
- 2008-08-18 JP JP2008210005A patent/JP2010043503A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102425453A (zh) * | 2011-11-11 | 2012-04-25 | 中煤平朔煤业有限责任公司 | 一种小窑破坏区域充填规模化复采方法 |
CN109882238A (zh) * | 2019-02-01 | 2019-06-14 | 中国矿业大学 | 一种煤矿采空区聚合物与矸石混合充填系统及方法 |
CN109882238B (zh) * | 2019-02-01 | 2020-03-13 | 中国矿业大学 | 一种煤矿采空区聚合物与矸石混合充填系统及方法 |
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