JP2010042954A - スズ含有廃棄物の精製方法及びスズ含有廃棄物の再利用方法 - Google Patents

スズ含有廃棄物の精製方法及びスズ含有廃棄物の再利用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】スズ及びスズ酸化物を含有するスズ含有廃棄物からガラスの澄泡剤として利用可能な酸化スズ精製物を低環境負荷で得られるスズ含有廃棄物の精製方法及びスズ含有廃棄物の再利用方法の提供。
【解決手段】スズ及びスズ酸化物を含有するスズ含有廃棄物を、水及び酸溶液の少なくともいずれかと混合してなるスラリー中のスズ及びスズ酸化物以外の成分を溶解する溶解工程と、スラリーを固液分離してスズ酸化物を精製する精製工程とを含むことを特徴とするスズ含有廃棄物の精製方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、スズ(Sn)及びスズ酸化物(SnO等)を含有するスズ含有廃棄物からガラスの澄泡剤として利用可能な酸化スズ精製物を低環境負荷で得られるスズ含有廃棄物の精製方法及びスズ含有廃棄物の再利用方法に関する。
金属スズは鉱石から製錬することで得られる。金属スズの原鉱は錫石であり、該錫石の精鉱を、溶鉱炉、反射炉、電気炉等で乾式法によって処理し、得られた粗錫を電解する方法が一般的に行われている。また、酸化スズ精製物としては、金属スズを硝酸に反応させて水酸化スズを沈殿させ、この沈殿を濾別回収して乾燥した後に焼成して酸化スズ粉末を得る方法が一般的である。スズ鉱石から精製した場合、消費エネルギー量は酸化スズ精製物1tあたり約16GJ、CO排出量は酸化スズ精製物1tあたり約0.7tであり、その大部分は、焙焼におけるロータリーキルンの使用、還元溶解における電気炉の使用、電解による電力、重油使用などによるものであり、エネルギー投入やCO排出が大きいプロセスである(非特許文献1参照)。
上述のように、酸化スズ精製物には多くのエネルギーが消費されており、資源の有効利用が望まれている。本発明者らは、限りある資源を有効に利用し、環境負荷低減をできる限り進めていかなければならないと考える。また、スズの国内需要は、はんだ、ブリキ、電線、伸銅品、瓦や陶磁器の顔料などに加え、透明導電膜材料への需要が高まっていることなどから、低エネルギー及び低コストであり、環境負荷低減並びに廃棄物の削減を実現できる経済性に優れたスズ含有廃棄物の精製方法及びスズ含有廃棄物の再利用方法の提供が望まれているのが現状である。
「金属元素の精錬・精製段階における環境負荷算定に関する調査」 独立行政法人 物質・材料研究機構 エコマテリアル研究センター
本発明は、従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、スズ及びスズ酸化物を含有するスズ含有廃棄物からガラスの澄泡剤として利用可能な酸化スズ精製物を低環境負荷で得られるスズ含有廃棄物の精製方法及びスズ含有廃棄物の再利用方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては以下の通りである。即ち、
<1> スズ及びスズ酸化物を含有するスズ含有廃棄物を、水及び酸溶液の少なくともいずれかと混合してなるスラリー中のスズ及びスズ酸化物以外の成分を溶解する溶解工程と、
スラリーを固液分離してスズ酸化物を精製する精製工程と、を含むことを特徴とするスズ含有廃棄物の精製方法である。
<2> 酸溶液が塩酸であり、スラリーのpHが7以下である前記<1>に記載のスズ含有廃棄物の精製方法である。
<3> スズ及びスズ酸化物を含有してなるスズ含有廃棄物が、太陽電池基板を製造する際の酸化スズ及び酸化インジウムスズを蒸着させる工程で発生する廃棄物である前記<1>から<2>のいずれかに記載のスズ含有廃棄物の精製方法である。
<4> スズ及びスズ酸化物を含有してなるスズ含有廃棄物が、半導体及び太陽電池基板を製造する際の酸化スズ及び酸化インジウムスズの被覆工程、表面処理工程、真空蒸着工程、並びに薄膜スパッタリング工程で発生する廃棄物であり、かつアルカリ土類金属又はアルカリ金属を含む廃棄物である前記<1>から<2>のいずれかに記載のスズ含有廃棄物の精製方法である。
<5> スズ及びスズ酸化物を含有してなるスズ含有廃棄物が、太陽電池基板を製造する際の酸化スズ及び酸化インジウムスズを蒸着させる工程で排出される排ガスをアルカリ土類金属化合物又はアルカリ金属化合物によって中和して得られる粉状又はスラリー状の廃棄物であり、かつカルシウムを5質量%〜60質量%含有している廃棄物である前記<1>から<2>のいずれかに記載のスズ含有廃棄物の精製方法である。
<6> スズ及びスズ酸化物を含有してなるスズ含有廃棄物から酸化スズ1tを精製するのにかかるエネルギー消費量が0.1GJ〜3GJである前記<1>から<5>のいずれかに記載のスズ含有廃棄物の精製方法である。
<7> 前記<1>から<6>のいずれかに記載のスズ含有廃棄物の精製方法により得られたスズ精製物を再利用することを特徴とするスズ含有廃棄物の再利用方法である。
<8> スズ精製物をガラスの澄泡剤として再利用する前記<7>に記載のスズ含有廃棄物の再利用方法である。
本発明によると、従来における諸問題を解決することができ、スズ及び酸化スズを含有するスズ含有廃棄物から、酸化スズを精製し、ガラス澄泡剤としての再利用が可能となる。
また、従来は原料精製において鉱石から精製した場合、消費エネルギー量は酸化スズ精製物1tあたり約16GJ、CO排出量は酸化スズ精製物1tあたり約0.7tであるのに対し、本発明によると、電気スズの精錬エネルギーを必要とせず、エネルギー消費量は、リパルプの攪拌機、反応槽の攪拌機、スラリーポンプ、脱水機、乾燥機の使用から概算して、酸化スズ精製物1tあたり0.1GJ〜3GJですみ、環境負荷の小さい酸化スズの精製を実現することができるスズ含有廃棄物の精製方法及びスズ含有廃棄物の再利用方法を提供することを目的とする。
(スズ含有廃棄物の精製方法)
本発明のスズ含有廃棄物の精製方法は、溶解工程と、精製工程とを含み、洗浄工程、乾燥工程、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
前記精製方法においては、前記溶解工程では、スズ含有廃棄物をスラリーとするリパルプ工程、pH調整と攪拌を行う逆中和反応工程を含み、前記精製工程では、脱水及び洗浄工程を含んでいればよく、バッチ処理であっても連続処理であっても構わない。
<溶解工程>
前記溶解工程は、スズ及びスズ酸化物を含有するスズ含有廃棄物を、水及び酸溶液の少なくともいずれかと混合してなるスラリー中のスズ及びスズ酸化物以外の成分を溶解する工程である。
前記スラリー化は、スズ及びスズ酸化物を含有するスズ含有廃棄物と水を混合してスズ含有廃棄物の粒子をほぐし、スラリー状とする工程であり、処理量に見合った投入口と攪拌機を有する装置を用いて行うことができる。前記水を用いてスラリー化した場合には、酸を添加することが好ましい。
なお、スズ含有廃棄物の粒子がもともとほぐし易い場合、又は処理系内の使用水量を制限したい場合は、スズ含有廃棄物に酸溶液を加え、酸溶液とスズ含有廃棄物とのスラリーとしてもよい。
−スズ含有廃棄物の組成−
本発明に用いるスズ含有廃棄物は、スズ及び酸化スズを含有するスズ含有廃棄物であれば特に制限はないが、好ましくは太陽電池基板を製造する際の酸化スズ及び酸化インジウムスズを蒸着させる工程で発生する廃棄物、半導体及び太陽電池基板を製造する際の酸化スズ及び酸化インジウムスズの被覆工程、表面処理工程、真空蒸着工程、並びに薄膜スパッタリング工程で発生する廃棄物等が挙げられる。より好ましくは、スズ含有廃棄物が、酸化スズ及び酸化インジウムスズの蒸着工程から排出される排ガスをアルカリ土類金属化合物又はアルカリ金属化合物によって中和して得られた粉状又はスラリー状の廃棄物であり、かつスズを5質量%〜60質量%含有し、カルシウムを5質量%〜60質量%含有している廃棄物である。このような廃棄物はアルカリ性であることが好ましい。
なお、スズ含有廃棄物の組成は、精製を目的としているスズ及びスズ酸化物以外の不純物の含有量は少ない方がよい。
前記水としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば水道水、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、又は超純水を用いることができる。
前記酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば塩酸、硝酸、硫酸、フッ酸などが挙げられる。これらの中でも、排水の処理を考慮すると塩酸が特に好ましい。
前記酸の添加量は、スズ含有廃棄物1gに対し0.1g〜3.0gが好ましい。
前記スズ及びスズ酸化物以外の成分としては、例えばナトリウム成分、マグネシウム成分、カルシウム成分、リン酸成分、硫黄成分、フッ素成分、などが挙げられる。
前記スラリーのpHは7以下が好ましく、pH3〜7がより好ましい。前記pHが3未満であると、排水の中和にコストがかかる上に、pHを下げることで回収される精製物の酸化スズ品位はそれほど高くなるわけではない。一方、前記pHが7を超えると、廃棄物中の酸化スズ以外の成分、特に消石灰などの溶解効率が低下することがある。
前記スズ含有廃棄物と前記水又は酸溶液との混合方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば粉体の廃棄物の場合、投入口からリパルプ槽内に直接投入し、攪拌によるせん断によりリパルプする方法、塊状の廃棄物であれば、グリズリフィーダなどの破砕機によりあらかじめ破砕した後にリパルプする方法、などが挙げられる。
前記溶解工程における反応時間は、長いほどよく、例えば0.5時間〜6時間が好ましい。
前記溶解工程は、反応温度による精製物の品位に大きな違いはないが、中和熱が発生するため、冷却設備を設けることが好ましい。
廃棄物スラリーの濃度は、5質量%〜50質量%が好ましく、10質量%〜30質量%がより好ましい。前記廃棄物スラリー濃度による精製物の品位に大きな違いはないが、前記廃棄物スラリー濃度が5質量%未満であると、生産効率が低下することがあり、50質量%を超えると、精製品の品位や攪拌操作、濾過操作に影響を与えることがある。また、必要に応じて反応槽へ廃棄物を直接投入して、廃棄物スラリー濃度を調整することも可能である。
<精製工程>
前記精製工程は、スラリーを固液分離してスズ酸化物を精製する工程である。
前記固液分離は、一般的な固形物の脱水、固液分離の装置等を使用すればよく、例えばフィルタープレス、ドラムフィルター、スクリュープレスなどを用いることができる。また、遠心分離による分離も可能である。これらの中でも、スラリー中の酸化スズ粒子の粒径が細かいことから、フィルタープレスのような加圧式の濾過機が好適である。なお、この工程から排出される濾液(排水)は、塩化カルシウムが主体であり、高濃度であるため、中和剤としての再利用が可能である。
−洗浄工程−
前記洗浄工程は、得られた固形分を洗浄して精製物を得る工程である。
精製物の洗浄は、濾過後にリパルプせずに通水のみによる洗浄を行っても、リパルプして洗浄を行い、再度脱水してもよい。通水のみの洗浄を行う場合、通水量の目安は脱水量の1〜2倍量の水量とする。それ以上洗浄しても、品位の大きな向上はみられない。
−乾燥工程−
前記乾燥工程は、精製物を乾燥する工程である。
精製物の乾燥は、一般的な乾燥機及び乾燥炉、バンドドライヤ、ロータリードライヤ、ドラムドライヤ、スプレードライヤ等の使用が可能であり、熱風乾燥、真空乾燥、マイクロ波の利用、赤外線の利用等、乾燥できればいずれの方法も適用可能である。
前記乾燥工程における温度は、水を蒸発させる程度の温度が好ましく、例えば105℃程度で乾燥させてもよく、又はそれ以上の温度をかけて乾燥時間を減らしてもよいが、200℃〜250℃の熱風乾燥が一般的である。
本発明のスズ含有廃棄物の精製方法により酸化スズを精製した場合、例えば、スズ精製物1tに使用する電力量、重油使用量を、以下の(1)〜(5)とすると、エネルギー消費量はスズ精製物1tあたり0.1GJ〜3GJであり、CO排出量としてはスズ精製物1tあたり、0.03t〜0.1tである(ただし、乾燥工程除く)。
(1)リパルプの攪拌機(例えば8kW〜15kW、処理時間4時間)
(2)反応槽の攪拌機(例えば3kW〜10kW、処理時間4時間)
(3)スラリーポンプ(例えば5kW〜10kW、処理時間4時間)
(4)脱水(例えばフィルタープレスの使用0.2kW〜4kW、運転時間4時間)
(5)乾燥機(例えばバンドドライヤの使用、重油使用によるエネルギー消費量0.1〜0.3GJ/t−スズ精製物)
これに対し、スズ鉱石から精製した場合、消費エネルギー量はスズ精製物1tあたり約16GJ、CO排出量はスズ精製物1tあたり約0.7tである。
このことから、本発明のスズ含有廃棄物の精製方法によると、電気スズの焙焼、還元溶解、電気スズ精錬のエネルギーを必要せず、環境負荷を低減しているといえる。電力量からエネルギーへの換算は1kWhを3.6MJとし、電力量からCO排出量への換算は1kWhを0.000555tのCO排出とみなして行った。なお、実際には、操業条件によって消費電力量が変わるのが実情であり、本発明に記載された部分もおおよそのレベルである。
(スズ含有廃棄物の再利用方法)
本発明のスズ含有廃棄物の再利用方法は、本発明のスズ含有廃棄物の精製方法により得られたスズ精製物を再利用するものである。
この場合、スズ精製物をガラスの澄泡剤(「脱泡剤」と称することもある)として再利用することがエネルギーの消費量を削減し、環境負荷を下げることができガラス製造における環境負荷を低減する点、資源の有効利用の点で好ましい。また、スズ精製品を用いることはヒ素やアンチモンなどのように有害でないことも挙げられる。
前記スズ精製物の他の用途としては、例えばはんだ、ブリキ、電線、伸銅品、瓦や陶磁器の顔料、導電材料などが挙げられる。
前記ガラスの組成としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばSiOが40質量%〜65質量%、Alが10質量%〜20質量%、Bが8質量%〜12質量%、MgOが2質量%〜6質量%、CaOが2質量%〜8質量%、SrOが6質量%〜10質量%であり、ガラスの澄泡剤として利用するSnOの濃度0.01質量%〜1質量%が好ましい。
その他必要により、清澄、着色、消色等の目的で清澄剤や着色剤等を前記ガラス組成に適量添加してもよい。
前記ガラスの製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、各成分の原料として各々相当する酸化物、炭酸塩、硝酸塩、リン酸塩、正リン酸等を使用し、所望の割合に秤量し、粉末又は液体で十分に混合して調合原料とする。これを例えば所定の溶融温度に加熱された電気炉中の石英るつぼ又は白金坩堝に投入し、溶融清澄後、攪拌均質化して予め加熱された鉄製の鋳型に鋳込み、徐冷して製造する。
前記溶融温度は1,300℃〜1,700℃が好ましく、液晶ガラスにおいては1,500℃〜1,700℃がより好ましい。
本発明によると、スズ及び酸化スズを含有するスズ含有廃棄物から酸化スズを精製し、ガラスの澄泡剤への再利用を可能とする経済的かつ環境負荷の小さい再利用方法を実現することができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
<スズ含有廃棄物の精製>
精製に用いたスズ含有廃棄物の組成を表1に示す。このスズ含有廃棄物は、太陽電池基板の製造方法における酸化スズの蒸着工程でから発生したものである。
−酸化スズ精製物の作製−
スズ含有廃棄物40g、及びイオン交換水360gを混合し、廃棄物スラリーを調製した。得られた廃棄物スラリーを攪拌しながら、塩酸(和光純薬工業株式会社製、一級塩酸、純度35%〜37%)を添加し、60分間反応させてpHが7となるように調整した。塩酸の添加量は廃棄物1gに対して0.8gとした。次に、No.5C濾紙により濾過し、その後、洗浄水を360ml通水した。得られた含水固形物を105℃で乾燥させて、酸化スズ精製物を得た。得られた酸化スズ精製物の組成を、以下のようにして分析した。結果を表2に示す。
<ナトリウム及びマグネシウムの分析>
ナトリウム及びマグネシウムについては、高周波プラズマ発光分光分析装置(日本ジャーレル・アッシュ株式会社製、ICAP−575II)により分析した。
<フッ素の分析>
フッ素については、イオンクロマト分析装置(日本ダイオネクス株式会社製、DX−120)により分析した。
<その他の成分の分析>
その他の成分については、エネルギー分散型X線マイクロアナライザー(株式会社堀場製作所製、EMAX−2700)により分析した。
(実施例2)
−ガラスの作製−
実施例1で得られた酸化スズ精製物を用い、表3に示すガラス組成を30分間手で混合し、1,600℃で4時間溶融して、図1に示す形状のガラスを作製した。
次に、作製したガラスの泡数を以下のようにして計測して清澄性を評価した。結果を表4に示す。
<泡数の計測>
泡数の計測は、図1に示す4cm×4cmの範囲について、x(泡径)μm>100μm、100μm>x(泡径)>50μm、50μm>x(泡径)μmの三つの泡径領域ごとに、泡数を実態顕微鏡下で計測した。
(比較例1)
−ガラスの作製−
市販品の酸化スズ(三津和化学株式会社製、酸化スズ純度99.9%)を用い、実施例2と同様にして、図1に示す形状のガラスを作製し、実施例2と同様にして泡数を計測した。結果を表4に示す。
表4の結果から、実施例1のスズ含有廃棄物を精製した酸化スズ精製物は、ガラスの澄泡剤としての用途を純度の高い市販品と同様に満たしていることが分かった。
(実施例3)
−環境負荷の低減−
実施例1と同じ原料を用いて、実機規模で実施した。処理量は、廃棄物を1,500kgとし、装置の規模を処理量に合わせた。ろ過はフィルタープレスで実施した他は、実施例1と同様の条件で行った。
処理後、精製物500kgを得た。その品位を表5に示す。
スズ精製物1000kgに使用する電力量、重油使用量はおおよそ以下の(1)〜(5)であり、エネルギー消費量はスズ精製物1000kgあたり約1.4GJであった。
(1)リパルプの攪拌機(11kW、処理時間4時間)
(2)反応槽の攪拌機(5.5kW、処理時間4時間)
(3)スラリーポンプ(7.5kW、処理時間4時間)
(4)脱水(フィルタープレスの使用4kW、運転時間4時間)
(5)乾燥機(重油使用によるエネルギー消費量0.3GJ/1000kg−スズ精製物)
また、得られた精製物の品位は表5に示す通りであった。
(比較例2)
スズ鉱石を製錬した場合、各工程のエネルギー消費量は、焙焼2.38GJ、還元溶解9.27GJ、電解4.22GJであり、スズ精製物1,000kgあたりの消費エネルギー量は約16GJである(「金属元素の精錬・精製段階における環境負荷算定に関する調査」 独立行政法人 物質・材料研究機構 エコマテリアル研究センター参照)。
このことから、本発明のスズ含有廃棄物の精製方法によると、電気スズの焙焼、還元溶解、電気スズ精錬のエネルギーを必要せず、環境負荷を低減しているといえる。電力量からエネルギーへの換算は1kWhを3.6MJとし、電力量からCO排出量への換算は1kWhを0.000555tのCO排出とみなして行った。なお、実際には、操業条件によって消費電力量が変わるのが実情であり、本発明に記載された部分もおおよそのレベルである。
本発明のスズ含有廃棄物の精製方法は、スズ及び酸化スズを含有するスズ含有廃棄物から酸化スズを精製し、ガラスの澄泡剤への再利用を可能とする経済的かつ環境負荷の小さいスズ含有廃棄物の再利用方法を実現することができる。
図1は、ガラスの泡数の測定部位を示す模式図である。

Claims (8)

  1. スズ及びスズ酸化物を含有するスズ含有廃棄物を、水及び酸溶液の少なくともいずれかと混合してなるスラリー中のスズ及びスズ酸化物以外の成分を溶解する溶解工程と、
    スラリーを固液分離してスズ酸化物を精製する精製工程と、を含むことを特徴とするスズ含有廃棄物の精製方法。
  2. 酸溶液が塩酸であり、スラリーのpHが7以下である請求項1に記載のスズ含有廃棄物の精製方法。
  3. スズ及びスズ酸化物を含有してなるスズ含有廃棄物が、太陽電池基板を製造する際の酸化スズ及び酸化インジウムスズを蒸着させる工程で発生する廃棄物である請求項1から2のいずれかに記載のスズ含有廃棄物の精製方法。
  4. スズ及びスズ酸化物を含有してなるスズ含有廃棄物が、半導体及び太陽電池基板を製造する際の酸化スズ及び酸化インジウムスズの被覆工程、表面処理工程、真空蒸着工程、並びに薄膜スパッタリング工程で発生する廃棄物であり、かつアルカリ土類金属又はアルカリ金属を含む廃棄物である請求項1から2のいずれかに記載のスズ含有廃棄物の精製方法。
  5. スズ及びスズ酸化物を含有してなるスズ含有廃棄物が、太陽電池基板を製造する際の酸化スズ及び酸化インジウムスズを蒸着させる工程で排出される排ガスをアルカリ土類金属化合物又はアルカリ金属化合物によって中和して得られる粉状又はスラリー状の廃棄物であり、かつカルシウムを5質量%〜60質量%含有している廃棄物である請求項1から2のいずれかに記載のスズ含有廃棄物の精製方法。
  6. スズ及びスズ酸化物を含有してなるスズ含有廃棄物から酸化スズ1tを精製するのにかかるエネルギー消費量が0.1GJ〜3GJである請求項1から5のいずれかに記載のスズ含有廃棄物の精製方法。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載のスズ含有廃棄物の精製方法により得られたスズ精製物を再利用することを特徴とするスズ含有廃棄物の再利用方法。
  8. スズ精製物をガラスの澄泡剤として再利用する請求項7に記載のスズ含有廃棄物の再利用方法。
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